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迷宮災厄戦㉒〜天獄迄之三哩

#アリスラビリンス #戦争 #迷宮災厄戦 #猟書家 #クルセイダー

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●猟書家『クルセイダー』
「ぱらいそ預言書」はかく語れり。
 あるじ死すとも、魔軍転生は死なず。
 選ばれし者に宿るなり。

 かつて徳川が私を恐れ、殺そうとしたのは、私が選ばれし者だったから。
 ですが私は逃げ延び、魔軍転生を得た。
 すべては、預言書の思し召し。

「ぱらいそ預言書」はかく語れり。
 望むと、望まざるとに関わらず。
 魔軍将は選ばれし者に集うなり。

 オウガ・オリジンから奪った力があれば、私は魔軍転生で万の軍勢を「憑装」できます。祖父の秀吉を含め、信長が揃えた見事な「魔軍将」を、私の軍に用いましょう。
 無論、目指すは「サムライエンパイア」。
 まずは、魔空安土城の堕ちた島原で、乱を起こしましょう。
 すべては、預言書の思し召し……。


「皆のおかげで一体を除く猟書家までの道が開いたわ」
 水元・芙実(スーパーケミカリスト・ヨーコ・f18176)が集まった猟兵達を前にして、そう口を開いた。
「ここから先の敵は全部強敵。準備はいいかしら?」
 ここに集まった猟兵達に首を横に振る者はいない。それを確認して彼女は説明を始める。
「皆に倒してきて欲しいのは猟書家『クルセイダー』、侵略蔵書「ぱらいそ預言書」と、十文字槍「人間無骨(にんげんむこつ)」を手に信長に成り代わろうとしている存在よ」
 それらに加えて信長も使った『魔軍転生』秀吉装を用いてくる。なんでも血縁関係らしいが詳細は分からない。
「いずれにしても全てのユーベルコードを私達より先に放ってくる強敵よ。戦う時はそれを考慮に入れてね。それじゃ、頑張って」


西灰三
いつもお世話になっています。
西灰三です。
今回は迷宮災厄戦、猟書家「クルセイダー」との戦いをお送りします。

詳しい内容はオープニングの通りです。
今回のプレイングボーナスは以下のものとなります。
=============================
プレイングボーナス……敵の先制攻撃ユーベルコードに対処する。
=============================

以上です。
それでは皆様のプレイングをお待ちしています。
244




第1章 ボス戦 『猟書家『クルセイダー』』

POW   :    十字槍「人間無骨」
【十字型の槍】が命中した対象に対し、高威力高命中の【体内の骨を溶かす光線】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    侵略蔵書「ぱらいそ預言書」
【預言書に書かれた未来の記述を読むことで】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ   :    『魔軍転生』秀吉装
レベル×5体の、小型の戦闘用【豊臣秀吉(フェンフェンだけで意思疎通可)】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

マルコ・トリガー
エンパイアにはボクの生まれた街があった世界だ
あそこは嫌いじゃない
だから、君には行かせられない

大量の秀吉か
ボクの得物は銃だから遠距離から攻撃するよ
例えば、秀吉に囲まれないように動き回ってると見せかけて、一ヶ所に【おびき寄せ】て一網打尽なんて策はきっとすぐバレちゃうだろうけど、やってみよう
牽制射撃をしながら移動して、ある程度を一ヶ所に固まらせたら【窮猿投林】で数を減らせればいいね

ボクが秀吉だけに集中しているように思わせられたら好都合
牽制射撃の合間に仕込んでいた【誘導弾】で猟書家にボクの意地を撃ち込んでみせるよ

ボク一人でどうにか出来る敵じゃない
でも、猟兵は一人じゃないんだ
何とかなる
必ずしてみせるさ




 白い草原の真ん中に一人の少年が降り立ち古い銃を取り出した。いや単筒と言ったほうが表現としては近いだろうか。……それはマルコ・トリガー(古い短銃のヤドリガミ・f04649)の本体を模した熱線銃であり。それを抜いていると言うことは戦うべき相手がいるという事。その銃口を遥か向こうにいるクルセイダーに向けた。
(「エンパイアにはボクの生まれた街があった世界だ、あそこは嫌いじゃない」)
 ヤドリガミの出自の多くはサムライエンパイアである。そしてそれは彼も同じ、故郷を守るのに理由はそれ以上必要ない。
「だから、君には行かせられない」
 そしてそれに答えるように無数の黒い塊……秀吉が迫ってくる。彼も走り出し、近づいてきた相手から熱線で追い払っていく。彼はその足で十字の墓の密集している地帯に入り込み、障害物で相手の動きを制御する。
「予定通り固まってきたね。それじゃあ」
 彼は攻撃力のない一射を塊の中心にいる秀吉に放つ。それ自体にダメージは無いものの刻まれたハートマークを見付けた泥棒猫達がどこからか現れた。
『貴方、これは一体どういう事よ!』
 そんな映画のワンシーンを切り取ったそのユーベルコードは、女好きであった秀吉に効果覿面であったかも知れない。巻きおこる修羅場から離れて、改めてマルコはクルセイダーに引き金を引く。
「ボク一人でどうにか出来る敵じゃない、でも、猟兵は一人じゃないんだ」
 その一射を修羅場を避けて現れた秀吉が身を持って防ぐ、しかし彼は意にも介さずに秀吉との戦いに再び身を投じる。
「何とかなる、必ずしてみせるさ」

大成功 🔵​🔵​🔵​

ナギ・ヌドゥー
フェンフェン?
何語を話してるんだコイツら
この数で連携して一斉に攻撃されたら……マズいな
【オーラ防御】を常時纏いダメージ軽減
呪獣ソウルトーチャーよ、オレの死角を守り敵を【捕食】せよ
小型秀吉はこの呪獣との【2回攻撃】で減らしていく
が、余りにも数が多過ぎる
とても全ては倒せん、直接クルセイダーを狙うしかないだろう
【殺気】を放ちクルセイダーに【切り込み】敢行……すれば秀吉共が集まってくる筈【おびき寄せ】
秀吉の数が少なくなった反対側よりソウルトーチャーを襲撃させる
UC「禍ツ屍蝕」にて攻撃
致命傷にならなくても一撃入れば充分
今の攻撃で植え付けた屍肉腫で奴は腐り果てるのだからな


メイスン・ドットハック
【WIZ】
豊臣秀吉の孫とは新事実じゃのー
サムライエンパイアに渡ったら大変じゃろーけー、ここで止めるしかないのー

先制対策
二足歩行戦車に搭乗して参戦
電脳魔術による戦車のホログラムアバターを大量発生させると共に、中に電脳浮遊機雷を混ぜ込み、触れれば周囲を爆裂するように設定しておく
その際に秀吉装を分析し、自身は豊臣秀吉の集団が少ない方向に動き、回避行動成功率をあげる

先制後はUC発動で、帝竜ワームと分身体を召喚
二口から発せられる雷のブレスによる広範囲攻撃で豊臣秀吉を一層
自身は雷雲に隠れるように機動してクルセイダーの側面に回り込み、ミサイル・榴弾を一斉爆撃する

やはりドラゴンが一番じゃのー

アドリブ絡みOK




 クルセイダーのいると言われている白い純白の平原、しかし猟兵達が降り立った市の時には白いキャンバスの上に無数の小さな黒い獣が溢れていた。
「フェ、フェフェン!」
「フェンフェン? 何語を話してるんだコイツら」
 こちらを警戒しているのは分かるのでナギ・ヌドゥー(殺戮遊戯・f21507)はソウルと―チャーの隣で鉈を握って警戒している。こいつらがただ小さいだけの獣であるはずがない、そう考えていると、彼の近くにブーストを吹かせながら降り立ったマシンからメイスン・ドットハック(ウィザード級ハッカー(引き籠り)・f03092)の声が響く。
「あれはあえて言うのなら秀吉語じゃのー」
「なんだそりゃ」
「通じる奴には通じるらしいのー?」
 それはともかくクルセイダーに至る前にはこの小さな秀吉たちを越えねばならない。襲い掛かってくる彼らを前に、猟兵の二人は左右に分かれる。
「こっちに来な! オレとコイツがまとめて相手をしてやる」
 その彼の言葉に引かれたのか、あるいはソウルトーチャーが犬に似ていたからのか。とにかく秀吉の半分以上は彼らに向かっていく。一方、より少ない相手をすることになったメイスンはかつてのサムライエンパイアでの戦いを思い返す。
(「ここで秀吉を呼び出すってことは本当に孫みたいのー? でもサムライエンパイアに渡ったら大変じゃろーけー」)
 彼女は即座にプログラムを走らせてその場に戦車の電像を生み出す。
「ここで止めるしかないのー」
 本体は敵からの回避行動をしながら、敵が戦車の幻影に引っ掛かり爆発するトラップを仕掛ける。無論続ければ秀吉達も学習しその効果を減じては行くが、その間にナギの戦闘の余力を生んでいる。彼はソウルトーチャーと連携しながら襲い掛かってくる秀吉を切り伏せ、時折戦車にぶつけることで他の秀吉も吹き飛ばしていく。もっとも二人だけではこの無数の軍勢を真正面から相手をするのは難しい。
「チッ! 何とかならないのか?」
「ならなんとかしてみようかのー」
 メイスンがナギに答えると、空に二匹の竜が現れて稲光を溢れるばかりに落としていく。それはナギが自身に集めていた秀吉たちを効果的に打ち倒していく。そしてその間メイスンも何もしないわけではなかったし、ナギも同じだった。道を開いた二人は遥か向こうに控えていたクルセイダーの姿を捉えていた。そしてまず機先を制したのはメイスンだ。機体に装備されている火器から榴弾やミサイルなどを放ち、敵をけん制する。
「やはりドラゴンが一番じゃのー?」
「さすがの神敵と、言っておきましょう」
 爆風の中から五体満足で現れるクルセイダー、しかしその顔が次には苦痛に歪む。
「禍つ呪い肉の味はどうだ?」
 ソウルトーチャーから放った肉片がクルセイダーの体を蝕む、その様子を遠すぎず近すぎないところからナギは見て嗤う。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

御魂・神治
共闘・アドリブ可

先制対処:
どうせ先読み回避されるんなら今は攻撃は無駄や
『天将』の【情報収集・戦闘知識】で分析
攻撃は天将からの情報も駆使し、【オーラ防御】で防御【第六感】で回避

反撃:
槍攻撃は『叢雲』で受け流しつつ、【クイックドロゥ】で手の撃ち抜きを狙う
油断した隙に奴の視界を『天将』が【ハッキング】
本の全ページに宇宙恐怖的なもんが見える様にする
それ、何か解るか?それな、神さんや
神さんの眷属気取りの娑婆憎がぁ(細目が見開く)
なら、あの御方に謁見させたらんとな...
只ならぬ【存在感】を増幅させUC【冒涜供犠『啓蒙』】

こ の 御 方 の 真 名 を 言 え

(しれっと【発狂耐性・呪詛耐性・結界術】で保身)


華舟・波瑠
SPD
成る程、未来の記述が書いてあるなら、狙いも暗器も、隠し事は出来えんなぁ。
…下手くそにやるしかないか。

相手の十文字槍の間合いを測りつつ、その『機』を狙うために矢を投げ放つ打根術を【クイックドロウ】で行い、
【体勢を崩す】べく牽制。

魔導書とその体が一直線に並んだ瞬間。
【陣風一箭】で『体を狙って』袖箭で『魔導書』に【咄嗟の一撃】で【武器落とし】。
…読まれても、反応速度を超えたればええし、もう読ません。
後は薙刀で斬り結び、残る矢や、戦場に転がる石ころを【クイックドロウ】で放ったる。

太閤殿下の遺児であろうと、戦を進んで起こそうという輩、恐れるに決まっとるやろ。ほやから、お前は斬る。斬らねばならん。




「成る程、未来の記述が書いてあるなら、狙いも暗器も、隠し事は出来えんなあ」
「どうせ先読み回避されるんなら今は攻撃は無駄やろうな」
「まあでも……下手くそにやるしかないか」
 白い平原の白い草を踏み、華舟・波瑠(華の嵐・f16124)と御魂・神治(除霊(物理)・f28925)が各々の武器を手にクルセイダーに挑みかかる。それは全ての攻撃を相手に知られているという前提でだ。
「まずは投矢、続いて雷を帯びた棍棒」
 クルセイダーはぱらいそ預言書を開き、そこに記されているだろう行の頭を読んでいく。そしてまさに「そこに攻撃が来るのを知っているかの様に」彼らの攻撃をかわし続ける、無論それだけでなく槍による攻撃も回避の間に行ってくる。
「おわっ!?」
「危ない!」
 敵の槍が彼らの攻撃をすり抜けて、より近くにいた神治の体を裂こうと伸びる、がその敵の腕を狙っていた波留の投矢を避けるために勢いが落ちた。それでも彼の護符外套をやすやすと切り裂き浅くない傷を与える。
「いったいわぁ……助かった、恩に着るわ」
「かまへん。それよか、頼みがあるんやけど。……本狙えん?」
 神治を助けた波瑠に対し、少し首を傾けたかと思うとすぐさまに頷き叢雲で相手の左手を狙う。いくらそれが早い一撃だとしてもクルセイダーにはその攻撃が文字通り「読めていた」。
「そのような浅はかな考えもこの書には……」
 そう言いかけたクルセイダーの胸に小さな弩の矢が突き刺さっている。揺れる体を支えながらクルセイダーは神治の次の攻撃の「行」を読んで瞠目する。
『矢は前の災いよりも速く届く』
 瞬間その文字が大きく歪み、文字を構成する線がうねうねと海に生きる生物のように蠢き始める。
「それ、何か解るか? それな、神さんや」
 それは神治の声であった、だがクルセイダーにはその姿は見えず、代わりにそこにあったのは名状し難きものであった。2人にしか見えない祟り神は見えざる触腕を伸ばしてクルセイダーに絡みつき存在を食らっていく。
「神さんの眷属気取りの娑婆憎が調子こきおってからに……」
 細目を見開いた彼が問う。
「こ の 御 方 の 真 名 を 言 え」
「こと……わる! 我が神と崇めるのはただお一方!」
 その神聖同士のぶつかり合いの中で、自身に伸ばされた触腕をぶちぶちと引きちぎってくクルセイダー、しかしそのやり取りも幽界の中でのこと。それに力を注いでいる限り外界では無防備な姿をさらけ出していた。……そしてその僅かな時間を見過ごすほど猟兵は甘くはない。波留の握りしめた華胥がクルセイダーを袈裟懸けに切り捨てる。
「太閤殿下の遺児であろうと、戦を進んで起こそうという輩、恐れるに決まっとるやろ。ほやから、お前は斬る。斬らねばならん」
 それはサムライエンパイアの防人としての心得、信長との戦いを終えた彼の地の今に戦乱は必要ではないのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

月夜・玲
憑装…か
あの何かパワーアップする奴だよねー…
面倒だよね、そんなの使う奴がのさばるなんて

…あと預言書なんてのも気に入らないな
未来の記述何てものに縛られる奴なんか、奴隷と一緒だよ


さて、こちらの攻撃は読めてるのかな
その侵略蔵書って奴で回避準備は万端って訳だ
先ずは大量にスモークを焚いて少し相手の視界を遮り、『忍び足』でその場から移動し85m以上距離を取る
そう、例えこれで攻撃する事が分かっていても何時発動するかさえ分らなければ意味は無い
『第六感』も駆使して敵の位置と方向を感じ、一気に距離を詰める
射程に入ったら接近しながら【エナジー解放】を発動
おかわりの『2回攻撃』だよ

さてと、島原なんかには行かせないよ


セルマ・エンフィールド
オブリビオンを死兵へと変える力、魔空原城で目にしました。
その能力もですが、それを躊躇なく使える人格こそ厄介。ここで討たせてもらいましょう。

回避だけして攻撃してこないことはないでしょうし敵の槍をこちらもフィンブルヴェトの銃剣で『武器受け』し防ぎながら近接戦を。
その大きな槍、元々片手で扱うものではないでしょう。片手に本を持っていれば動きも制限されますし、それを利用すればこちらの攻撃は全て回避されようと打ち合うことはできます。

敵の槍捌きに慣れてきたら私から離れられないよう銃剣で応戦しながら【絶対氷域】を。
私の周囲の空間全てが攻撃範囲、回避するには離れる以外にありません……尤も、逃す気はありませんが。


ガルディエ・ワールレイド
あの魔軍の再起を許すつもりは無い。
転生の流れは、この異郷の世界アリスラビリンスにて完全に絶つ!

◆武装
《怪力/2回攻撃》を活かす魔槍斧ジレイザと魔剣レギアの二刀流。
更に重甲冑の魔鎧シャルディスを装備。

◆先制対策
《ダッシュ》で間合いを詰め近接攻撃を仕掛けようとする。
その時に意図して小さな隙を作る。
未来を読まれて意図せぬ致命傷を貰わない為に、戦闘不能にならない範囲での大ダメージへと誘導する方針だ。

◆反撃
《念動力/属性攻撃》を上乗せした【竜神咆哮】使用。
たとえ未来を読まれようと、そもそも逃げ場の無い範囲攻撃ですり潰す。
無差別範囲攻撃だから、味方前衛とは攻め時が被らないように気をつけるぜ。




 月夜・玲(頂の探究者・f01605)とセルマ・エンフィールド(絶対零度の射手・f06556)、そしてガルディエ・ワールレイド(黒竜の騎士・f11085)はクルセイダーの持つぱらいそ預言書を前に、そして魔軍転生を再び起こさぬために土壇場でのコンビネーションをグリモアベースでしてきている。問題はそれが相手に通じるかどうかだがやってみるしかない、そういう意味で言えばいつも通りであった。
「さて、こちらの攻撃は読めているのかな?」
「そうですね貴女がまず煙を焚き、残るお二人が近づいてくるところまでは」
 玲の言葉に答えるクルセイダー、それは確かに三人の打ち合わせ通りではある。そしてその先が読めていないとは限らない。
「その侵略蔵書って奴で回避準備は万端って訳だ」
「どうでしょうか。私はここに書かれている事に従うのみです」
 ここで攻めあぐねていても埒が明かない、そして向こうからも槍を手に迫ってきている。
「腹をくくるしかないみたいだな」
「始めましょう」
 ガルディエとセルマの言葉に戦場全体を包む煙幕を張る玲、そして二人は果敢にクルセイダーと煙の中での戦いを繰り広げる。
「なぜあなた方は定められた運命に逆らおうとするのですか」
「貴方のように何もためらいなく誰かの言葉に従い、オブリビオンを死兵に変えるような力を持つ存在をそのままにしておけませんから」
 彼女は銃剣で頻りに本を持つ側を攻撃する、その反対側にはガルディエが槍の相手をしていた。鋭い穂先を力を帯びたハルバードと剣で押しとどめる、時折敵の鋭い刃が黒い鎧を薄く裂き、侵略蔵書を抜きにしても高い実力がある事が分かる。
「俺達はあの魔軍の再起を許すつもりは無い。転生の流れは、この異郷の世界アリスラビリンスにて完全に絶つ!」
「あなた方には分かりませぬか、世の流れというものが」
「ああ、分からねえな! ……これでも食らえ!」
 敵の十字槍を弾いて生まれた大きな隙、そこに大ぶりの一撃を叩き込もうとするガルディエ。しかしその隙こそがクルセイダーの用意した罠であった、彼が武器を振り下ろすよりも早く、素早い突きがその脇腹に突き刺さる。
「他愛も無い。……?」
 クルセイダーが不思議そうな顔をする、刺さった槍が抜けないのだ。
「相手の攻撃は読めても相手の防御は読めないようですね」
 セルマがそう言うと彼女から強力な冷気が立ち上っているのが分かる。そしてその冷気は凍らせることでクルセイダーとガルディエを強く繋いでいる。
「あとは頼みます」
「任せろ」
 脱出際に数発の弾丸をクルセイダーに叩き込みながらセルマはその場から離脱する。煙の晴れ行く中、ガルディエは両の武器が雷を帯び始める。
「これは……」
「こうすりゃお前は嵐の中心だ。黙って受けときな」
 自らの凍り付いた体を無理矢理に動かして、凍ったままのクルセイダーを無数の攻撃で打ち伏せる。並みのオブビリオンなら即死するレベルの攻撃だ。だが相手は生半可な存在ではない、だからこそこのタイミングまで玲がスタンバイしていた。
「そっちに飛んで行ったぞ!」
「分かってる!」
 落ちたところで再び立ち上がろうとして、セルマの射撃で牽制されているクルセイダーを見て彼女は思う。憑装というパワーアップ手段を持っている以上そのままにしておくのは問題だ、でもそれに加えて。
(「……預言書なんてのも気に入らないな。未来の記述何てものに縛られる奴なんか、奴隷と一緒だよ」)
 その意思に応えてI.S.Tがエネルギーを高めていく、彼女がクルセイダーと接触した時そこから大きくエネルギー派が放たれた。
「さてと、島原なんかには行かせないよ」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

篝・倫太郎
【華禱】
逃がせば再びあの世界が戦禍に見舞われる
それはどうやったって、見過ごせねぇだろ

それでも、いつも通りに――

先制対応
オーラ防御を纏った状態で常時対応
視力とフェイントを用いた見切りと残像で槍を回避
命中しなけりゃ、光線も脅威じゃない

必要なら、夜彦への先制攻撃もかばう
夜彦の動きを止めさせない
その攻撃は、刃は、俺の刃でもあるんだからな


拘束術使用
向こうの先制攻撃を凌いだら反撃
夜彦とタイミングを合わせてダッシュで接近し
鎧無視攻撃と生命力吸収を乗せた華焔刀でなぎ払い

回避は先制対応同様にしつつ
槍の挙動は拘束術で射線を逸らしてく
夜彦には絶対に『当てさせない』

絶対に行かせねぇ
何度蘇っても、何度だって還してやるさ


月舘・夜彦
【華禱】
サムライエンパイア、ですか
去年のあのような大きな戦を起こす訳にはいかないのです
貴方が例え豊臣秀吉の孫であったとしても

あの世界に仇なす者が現れるのならば
――私が、倒す

往きましょう、倫太郎殿

初撃に来るは槍
此方に命中すれば、ただの怪我では済みません
視力にて槍の動きを確認し、残像・見切りにより回避を最優先

攻撃を凌いだ後、倫太郎殿と速やかに駆け出して敵へ接近
なぎ払いによる火華咲鬼剣舞、攻撃を回避された際はフェイント
2回攻撃にて2撃目を繰り出す

貴方が何者か、その預言書は何なのか
彼の地を目指す理由が如何なるものだったとしても
一年前のような、戦をしようと言うのならば
私は、貴方を許すことはできない




 クルセイダーとの激しい戦いが続く白墓ヶ原。十字の墓標を脇目に篝・倫太郎(災禍狩り・f07291)と月舘・夜彦(宵待ノ簪・f01521)は見たこともないのに何故か懐かしいそこを並んで駆け抜ける。
「サムライエンパイア、ですか」
「ここで逃がせば再びあの世界が戦禍に見舞われる。それはどうやったって、見過ごせねぇだろ」
「そうですね」
 そこは二人の故郷であり、竜胆に至っては応えのない答えが眠る場所。そして盾はその竜胆の隣にいると決めた。戦う理由はそれだけでいい。
「それでも、いつも通りに――」「往きましょう、倫太郎殿」

 戦いの衝撃で弾かれたクルセイダーが地に落ちたのと同時に二人は刃を構えた。
「こちらにも神の教えを受けぬ哀れな者たちがいるのですか」
「羊にも狼にも知り合いはいるんでな。生憎と神様の教えなんか受けてる暇はないんだ」
 即座に迫り槍を両手で持ったクルセイダーが無遠慮に倫太郎に槍を突き刺してくる。それは闘気の防御さえも易易と切り裂き、それでいて攻撃の鋭さも生半可なものでは無いと一撃で表してくる。
「だがビビってるわけには行かねえんだよ!」
 槍から放たれた光線が隣から斬りかかる構えをとっていた夜彦を狙う。受ければただでは済まないそれを一抹の躊躇もなく倫太郎の手が塞いだ。
「倫太郎殿!」
「夜彦! 俺に構わず斬れ! その攻撃は、刃は、俺の刃でもあるんだからな!」
 光を受け止めた腕がだらんと下がる、力を込めれば粉々に砕けた骨が筋肉に突き刺さりこの世のものとは思えない痛みをもたらす。超常の術ならいざしらず、今はこれを癒やすすべは無い。
「――!」
 即座に夜彦は意識を切り替え剣に瑠璃の炎を纏わせる、そを振るってクルセイダーに斬りかかるが、敵もさるものであり簡単には通らず槍が刃を押し止める。
「何故そうまでして邪魔をする? 御言葉がそうであれとおっしゃっているのに」
「私達は去年のあのような大きな戦を起こす訳にはいかないのです。貴方が例え豊臣秀吉の孫であったとしても」
 互いに武器を弾かせて距離を取り、夜彦は柄を握る手に再び力を入れる。
「あの世界に仇なす者が現れるのならば――私が、倒す」
 打ち合う中で地に落ちた炎が草に燃え移り燃え上がる。それはクルセイダーを取り囲み、逃さないという意思を表す。
「貴方が何者か、その預言書は何なのか。彼の地を目指す理由が如何なるものだったとしても、一年前のような戦をしようと言うのならば――私は、貴方を許すことはできない」
 夜彦が踏み込みクルセイダーの槍が、閃かない。
「縛めを……くれてやる」
 膝を地につけた状態で倫太郎が不敵な笑みを浮かべている。彼の痛みを超えた拘束術がクルセイダーの腕を縛る。それでも尚夜彦の攻撃を凌ぐものの、返す二段目の刃には間に合わない。
「我が身は彼と共に、彼の地の刃となりましょう」
「絶対に行かせねぇ。何度蘇っても、何度だって還してやるさ」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

花盛・乙女
祖父に秀吉公の名が出るか。ならば貴様は…いや、言うまい。
羅刹女、花盛乙女。いざ尋常に。

【黒椿】【乙女】の二刀を構える。
狙うのは十字槍の一撃を確実に「武器受け」することだ。
かの鬼武蔵の豪槍と同じ銘を持つその槍。
【黒椿】にて味見をせんのも勿体無いというものだ。
「覚悟」「見切り」「第六感」を駆使して槍撃の軌道を予測し確実に受ける。

面妖な妖術を用いて骨を溶かすなど、人間無骨の名に足りぬつまらん小細工だな。
我が一斬二打の必殺剣【雀蜂】、鬼の拳骨をその身に刻んでくれる。
武士ならばどうあるべきだったか、今一度その胸で問答するがいい。

若くして死した御身の苦難は計り知れない。
猟兵の剣にて安らかに眠れ、国松殿。


鷲生・嵯泉
此の道の開ける時を待っていた……
やっと過去に脅かされる事から解放されようとしている世界
お前なぞに渡しはせん

五感にて得られる総ての情報と集中した第六感で攻撃の起点軌道を見極め
衝撃波のカウンターにて威力を削ぎ、致命に至る部位への攻撃は見切り躱し
武器受けにて細かな攻撃は弾き落とす
――遮斥隕征、逃がしはせん
光線の影響なぞ此の刃で身を裂き砕き、激痛耐性にて全て捻じ伏せ前へ出る
衝撃波でのフェイント絡め、隙を抉じ開け一気に接敵
怪力乗せた鎧砕きの1刀を以て叩き斬って呉れる

如何な軍勢を揃えようと、必ず其の前へ立ち塞がり目論見を砕いてやろう
既に潰えた過去の残滓
其の世迷言を抱えた侭、相応しい場所――骸の海へと帰れ




「羅刹女、花盛乙女。いざ尋常に」
 戦端を開いた際の花盛・乙女(羅刹女・f00399)の言葉が鷲生・嵯泉(烈志・f05845)との二人懸かりでようやく成り立つほどにはクルセイダーは強敵であった。しかし度重なる猟兵の猛攻によりその体には浅くない傷がついている。人間無骨に黒椿と乙女、秋水縛紅春暁と名のある刃が白き地にて激しく打ち合う。それは彼の地における武の極みがここに集中しているようであり、そしてこの戦いの決着がそのまま持ち越されるという事でもあった。
(「――この時を待っていた」)
 一撃でも受ければ剣士として致命的な技が発せられる中、嵯泉は敵を真っ直ぐに見据えていた。始まりは奇矯な異郷の大乱であった。猟書家なる聞き慣れぬ敵がおり、各々が各地を荒そうと企んでいると。そしてその中には自らが守ると誓った地も含まれると。
(「やっと過去に脅かされる事から解放されようとしている世界」)
「……お前なぞに渡しはせん」
「貴方方の赦しなど必要ないのです」
 瞬間、光が走った。まともに受ければ致命と言っていい閃光、しかし嵯泉は大上段に剣を構える。
「――何をしようが無駄だ」
 それは真の意味で魔を断つ一閃、光を砕きそして穂先にまで剣が振り下ろされ刃に亀裂を入れる。
「なっ……」
 驚くクルセイダー、しかし乙女が間断なくその穂先に黒椿を振るえば涼やかな音とともに刃が砕ける。
「面妖な妖術を用いて骨を溶かすなど、人間無骨の名に足りぬつまらん小細工だな」
 次の瞬間には彼女の鍛えられた拳骨がクルセイダーの横顔に突き刺さり、地面へと打ち伏せる。そしてその背に嵯泉の刃が深々と突き刺さり、白い草木が赤く染まっていく。
「如何な軍勢を揃えようと、必ず其の前へ立ち塞がり目論見を砕いてやろう」
「武士ならばどうあるべきだったか、今一度その胸で問答するがいい」
 今際の際のクルセイダーに二人は言葉を投げかける。届いているかは定かではない。
「既に潰えた過去の残滓。其の世迷言を抱えた侭、相応しい場所――骸の海へと帰れ」
「若くして死した御身の苦難は計り知れない。猟兵の剣にて安らかに眠れ、国松殿」
 或いは豊臣の名を次ぐ者であったそれは、『クルセイダー』であった。十字の並ぶこの地での、永久なる眠りを祈り猟兵達は次の戦場へと赴く。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年08月18日


挿絵イラスト