2
迷宮災厄戦⑯〜林檎大戦争!

#アリスラビリンス #戦争 #迷宮災厄戦

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#アリスラビリンス
🔒
#戦争
🔒
#迷宮災厄戦


0





 グリモアベース。
 雷型のグリモアを指先でくるくると回して弄んでいる、蜥蜴竜の青年がそこにいた。べルゼルガ・グランツ(穏便派蜥蜴竜・f21703)である。
「やぁ先輩がた。また新しい事件を予知したから、対応をお願いしたいんだけど…いいかな?」
 まぁ戦争中だし…と青年の傍へ近づいていく君たち猟兵は、ベルゼルガが口を開くのを待っていた。
「これから先輩がたには巨大な林檎がたくさん落ちてる国へ赴いてもらうんだけどさ。そこにあるかなり大きな林檎をもぐもぐ食べながら、林檎にトンネルを掘って欲しいんだ」
 …へ?と、首を傾げた猟兵もいただろう。
 だがここはアリスラビリンスだ。おとぎ話なのだからそういう展開もありえるんじゃないのかな?と蜥蜴竜の青年は言う。
 とにかく、彼の説明上では『巨大な林檎の国へ向かい、その巨大な林檎を食べることでトンネルを掘ることができる』そうだ。
 「オウガ達…まぁオブリビオンが、その巨大林檎を食べながらトンネルを作ってるみたいで。連中に気付かれないように別口から侵入して、奇襲してやっつけてしまおう……っていうのが、今回の依頼になるのかな?」
 オウガ達が林檎の中に洞窟を食べ作っているので、気付かれないように食べ進み、奇襲で退治するのが今回の依頼である。
「出てくる敵は『ストローマン』だってさ。アリスの怨念が籠もった藁人形らしいから、戦闘の時は怨念を用いた攻撃に気をつけたほうが良いかも」
 数多くのアリスたちの怨念を抱えた藁人形…これは少しばかり用心する必要がありそうだ。
「この敵、どうやって林檎食べてるのかな…?ま、それはともかく。先輩たちが頑張れば巨大林檎の数も減るかもしれないし、後々楽になるんじゃないかな?…多分」
 蜥蜴竜の青年はそんなことを言いながら、君たち猟兵の足元へ小さい雷を落とすと。
「先輩がたなら問題なく終わらせてくれるって信じてるから。それじゃ、いってらっしゃい!」
 グリモアによる優しく穏やかな光が猟兵たちを包んで。君たちはアリスラビリンスへ飛んだ───!!


不知火有希哉
 おはこんばんにちわーうるふ!
 不知火有希哉です!

 今回はアリスラビリンスでの戦争シナリオをおひとつお送り致します♪
 2つ目の戦争依頼でございます。肩の力を抜きつつ、どかーんとやっちゃいましょう!

 なお、今回のシナリオには条件を満たすと戦闘を有利に進められる『プレイングボーナス』がありますので、そちらも組み込んだプレイングをいただけたらと思います!

●プレイングボーナス
 このシナリオフレームには、特別な「プレイングボーナス」があります。
 =============================
 プレイングボーナス……林檎を食べ進み、奇襲する。
 =============================
 林檎を食べながらの行動…はたしてどーなることやら?

 楽しんでいただけるシナリオになるように全力で執筆させていただきます!
 それでは、今回もよろしくおねがいしまーす♪
44




第1章 集団戦 『ストローマン』

POW   :    カースバースト
自身の【身体と込められた全ての怨念】を代償に、【恐るべき呪い】を籠めた一撃を放つ。自分にとって身体と込められた全ての怨念を失う代償が大きい程、威力は上昇する。
SPD   :    リスポーン
自身が戦闘で瀕死になると【新しいストローマン】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
WIZ   :    ネイルガン
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【五寸釘】で包囲攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

バロン・ゴウト
うわあ、とっても大きなリンゴなのにゃ!これならとっても食べ応えがあるのにゃ!
……けどどうしてオウガ達はリンゴの洞窟を作ってるのかにゃ?


途中までは敵が既に食べ進んでる洞窟や、味方が掘り進めた道をうまく【地形の利用】をするのにゃ。
【聞き耳】を立てながら敵の位置を把握し、シトラスと共に【大食い】を発揮して最短距離を食べ進めるのにゃ!
敵のすぐそばまで近づけたらシトラスに【騎乗】し、【ダッシュ】で距離を詰めて【先制攻撃】で敵を【串刺し】なのにゃ!

絡み、アドリブ大歓迎にゃ。


クロス・シュバルツ
アドリブ、連携可

最初は黙々と林檎を食べていく
林檎は好きか嫌いかで言えば好きな方ですし、この林檎自体中々美味ですけど……ひたすら食べ進むのは流石に少々辛いものがありますね

キリがないので【悪食の大顎】を発動。武器を捕食形態に変形させて、黒剣に林檎を喰ってもらう
黒剣が喰らったモノが何処に消えていくか俺も分かりませんが、とりあえずこれで穴を掘って先に進みましょう

敵に近付いたら慎重に掘り進め、目立たないように気配を消した上で、忍び足で走って接近。奇襲を仕掛けた勢いで1~2体くらいは暗殺を試みる
呪いを込めた一撃を放とうとするなら、黒剣で呪いごと喰らって攻撃の威力を抑えつつオーラ防御と呪詛耐性で防御


フェルト・ユメノアール
この先も戦いが一杯あるだろうしここでエネルギーを蓄えておかないとね!
よーし、頑張っちゃうよ!

『トリックスター』で林檎を切り分け、どんどん食べていくよ!
持ってきた蜂蜜をかけたり擦って味を変えて……
うっ、でも流石にこの量はきついね……
『ハートロッド』もちょっと手伝って?

首尾よく相手のいるトンネルに侵入することが出来たら
音を立てないように接近してトリックスターで一閃、戦闘開始だ!

相手のUCに対してはUCで対処
その攻撃を待っていたよ!
さあ、夢幻の射手のご登場だ!現れろ!【SPトリックシューター】!
さらに、トリックシューターのユニット効果発動!
周囲の飛び道具を吸収して、相手に矢として打ち返す!




 巨大な林檎に埋もれた世界。
 おとぎ話らしいといえばらしいが、、グリモア猟兵の予知に出てくるとなれば危機が迫っているということと同義なわけで。
 そんな世界に現れたのは、3人の猟兵だった。
「うわあ、とっても大きなリンゴなのにゃ!」
 ごきげんな様子でぴょんこぴょんこ跳ね回る可愛らしいおヒゲがチャームポイントな猫妖精の少年、バロン・ゴウト(夢見る子猫剣士・f03085と。
「この先も戦いが一杯あるだろうしここでエネルギーを蓄えておかないとね!」
 活発な印象を与える元気いっぱいの少女の声。可愛らしく纏められた道化師の衣装が印象的なフェルト・ユメノアール(夢と笑顔の道化師・f04735)。
「よーし、頑張っちゃうよ!」
 えいえいおー!と、ご機嫌な様子で林檎をもぐもぐ頬張っていく快活道化少女。
「これならとっても食べ応えがあるのにゃ!……けどどうしてオウガ達はリンゴの洞窟を作ってるのかにゃ?」
 バロンは途中、オブリビオンの行動に首を傾げながら考える。
 ともかく猟兵たちは、林檎に巣食う悪い虫…オウガを排除するべく動き出す!


「………」
 光から解き放たれてから周囲を見渡す、ダンピールの青年が1人。
「この辺から進めるのが良いのかな?…んぐ」
 クロス・シュバルツ(血と昏闇・f04034)は食べやすそうな林檎を見つけると、黙々と食べてはじめて。
 林檎は好きか嫌いかで言えば好きな方だし、ここにある林檎自体中々美味いのだけれど。
 甘い蜜がたっぷり染み込んでいる林檎は普通に珍しいから美味しいのはある。あるのだが。
 ……ひたすら食べ進むのは流石に少々つらいものを感じるの所がある。
「流石にキリがないですね……」 
 クロスは黒剣『【葬装】黒羽』を構えると、ユーベルコード『悪食の大顎(イービル・タスク)』を発動させる。
 武器を捕食形態に変形させてから黒剣に林檎を喰らってもらうべく振り下ろすと。風穴どころか空間を切り飛ばしたように自身の半身以上の空間が消し飛んだ。
「一気に喰らい過ぎでは……?」
 黒剣が喰らったモノが何処に消えていくか自分すらその目処が立たないけれど、とりあえずこれで穴(?)を掘っていくことにする。

「この辺から進めていこうかにゃ?」
 途中までは敵が既に食べ進んでいたであろう洞窟を見つけて、自身も穴を掘って進めていく。
「うにゃー…ここの林檎は果汁たっぷりで美味しいのにゃー♪」
 もきゅもきゅと林檎に穴を開け掘り進めるバロン。1人で愉しむのはもったいないからと、ユーベルコード『ライオン・ライド』友達のシトラスを召喚する。
「シトラスも一緒に林檎を食べようにゃ♪」
「にゃー♪」
 バロンとお揃いのキュートなおヒゲ模様を持つ相棒のライオン『シトラス』と一緒に林檎をもくもぐ食べ進めていく。

「さーてと♪」
 持っているダガーナイフ『トリックスター』で林檎を切り分けて、それを頬張っていくフェルト。
「うーん、ここまで美味しい林檎を食べたのは久々かもー♪」
 女の子らしい一面なのか、フェルトはご機嫌に林檎を切り分けながら穴を掘っていく。
「ふふーん実はコレ以外に秘密兵器があるのだー!」
 じゃじゃーん!とファンファーレが鳴りそうな勢いで取り出したのはジューシーな甘みが特徴の蜂蜜だ。
 それを切り分けた林檎に掛けて味変しながら楽しむ。
 ……けれど、林檎の大きさもあって飽きがくるのも早かった。
「うっ、でも流石にこの量はきついね……『ハートロッド』もちょっと手伝って?」
 お供にいた白い鳩は『ハートロッド』という名である。鳩もつんつんと啄みながら林檎を喰らっていく。
 なかなか速い速度で掘り進めていく使い魔のお腹に吸い込まれていく、林檎の欠片たちはどこに消えていくのだろうか?

 掘り進めること数十分。
「「「あっ」」」
 3人の猟兵は、林檎を掘り進めていく内にばったりど合流するのであった。


 更に掘り進めていくと。
「にゃ…この先にいる気がするにゃ!」
 バロンは聞き耳を立てながら敵の位置を把握すると、自身の食欲を生かして最短距離を食べ進めていく。
 林檎の壁に覆われているのにも関わらず敵の位置を察知できるのは、この黒猫少年も立派な猟兵という証左だろう。
 じゃくじゃくと音を立てながら林檎に空いた穴を進んでいくと、敵の気配を察知する。1、2、3……少なくても3体のストローマンがいる。
「この先に…3体はいますね。まだまだ先にいるとは思いますが」
 ゆっくりと慎重に掘り進めていきながら、目立たないように気配を消して忍び足で接近していくクロス。
「───!!」
 刹那、クロスは藁の体を袈裟斬りにして速攻1体を沈めた。
「!!」
 仲間が斃れたことに憤りを感じたのか、呪いが込められた黒いおどろおどろしい『なにか』を放ってくる。
「甘いッ!!」
 放たれたユーベルコードを黒剣で『喰らって』防ぐクロス。別方向から飛んでくる攻撃は、呪詛耐性を付与したオーラ防御で防いでみせた。
「いくにゃ、シトラス!」
「がおー!」
 仲間の戦闘に便乗するようにシトラスに騎乗するとダッシュで一気に距離を詰めるバロン。目指すは一番遠くにいる個体。
「!!!」
 怨念を込めた黒い波動をバロンへ放つストローマンの攻撃に、滑り込むようにフェルトが現れて。
「その攻撃を待っていたよ!さあ、夢幻の射手のご登場だ!現れろ!SPトリックシューター!」
 ユーベルコード『<ユニットカード>SPトリックシューター(スマイルパペット・トリックシューター)』を発動させるフェルト。
 ストローマンの放つ黒い波動諸共飛び道具を吸収して、相手に矢として打ち返すと。
 それは容赦なくストローマンの行動源を貫いた。
「うにゃー!」
 可愛らしい雄叫びの後、シトラスから飛び降りる形で飛び出したバロンは手にしたレイピアで攻撃。行動源だろう一番魔力が固まっている部分を刺突。
「がぁう!!」
 更にシトラスから放たれるねこぱんちの連撃に沈んだ藁人形は、骸の海に還っていくのだった。

「まだまだ暴れちゃうよー!」
「このままやっつけるのにゃー!」
「…お付き合いしますよ」
 こうして猟兵たちは、力を合わせて藁人形の数を減らしていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

イスラ・ピノス
パイナップルが一番だったけどリンゴも好き!
大きなフルーツって夢あるね!
短剣も使って掘り進めつついただきます。
いつかそんなお宝があっても嬉しいな。

食べることに集中し過ぎてうっかりしちゃわないように敵もチェック。
見つけたらそちらに奇襲する位置取りでリンゴを静かに掘っていこ♪

『切り込み』『暗殺』も活用して不意打ち!
ソーダジャイアント(そーちゃん)を同時に呼んで、巨人の水の短剣でがつっと決めに行くよ!
ストローマンの反撃はそーちゃんに受けて貰って僕は回避!
狙い撃ちにされたらあえてそーちゃんの中に飛び込んで『高速泳法』も使うよ。

【絡みやアドリブは歓迎です】



 猟兵たちが巨大林檎のトンネルを拵えている同時刻。別口に行動していたのは美しい蒼の髪を揺らす少女の姿。
「パイナップルが一番だったけど…リンゴも好き!大きなフルーツって夢あるね~♪」
 目の前にあるのはおとぎ話の世界といえばなんでも許されそうなくらいに巨大な林檎がたくさん。
 そんな果物の山に目を奪われていたのはイスラ・ピノス(セイレーンの冒険商人・f26522)だ。
 この巨大林檎の中に、世界を巣食うオウガがトンネルを拵えているというのだから些か不思議で。


「さーてと、どんな味がするのかな?」
 イスラは使い慣れた短剣を懐から取り出すと、慣れた手付きで切って掘ってを繰り返していく。
 短剣を差し込んでみると、よく熟れた果実特有の芳醇な香りが鼻をくすぐる。
「わぁ、いい香り!いただきまーす!」
 林檎のサイズも相まってか、噛みしめるほどに果汁が口の中に拡がる。
 こんなでっかい林檎みたいなお宝がどこかにあったりしたら嬉しいのになー…なんて胸を踊らせつつ、イスラは林檎を堪能する。
「おっと、いけない…敵の動きもチェックしないとね!」
 林檎の虜になりすぎて本来の目的を忘れてしまいそうになるくらい、この林檎は美味しい。
 そんな中、今食べている林檎の向こうから違和感というか、敵の気配を感じ取る。
「んぐ、案外近くにいそうだなぁ…それなら奇襲も狙えるかも?」
 猟兵の勘、恐るべし。

 林檎を掘り進めること数分。
「───」
「……?」
 なにか話しているのか、目視できたストローマンは2体。
「それじゃ…そーちゃん、行くよ!」
 ユーベルコード『ソーダジャイアント』を発動させると、水を吸って強くなるソーダ水の巨人が現れた。
「「!?」」
 強襲に面食らったオウガを他所に、ソーダ水の巨人である彼?はイスラの動き通りに、手にした短剣を振りかざす。
 こりゃもう短剣ってレベルじゃないですね、普通に大剣です。
 そんなもんを振り下ろすもんだから、林檎のトンネルは真っ二つになるわオブリビオンは既に骸の海に還っていたり。
「ありゃ?こんなもんかなぁ」
 キョロキョロと周囲を見渡していると、更にストローマンの数が増えてきた。
「ですよねー!?」
 ちょっとこの増え方は予想外だった……けれど。セイレーンであるイスラには緊急回避の手段もある。
「とうっ!」
 動きのトレースを解除して、ソーダ水巨人『ソーダジャイアント』のそーちゃんの中へざぶんと潜ってしまえば攻撃は通らない。
「!!?」
 怨念を込めた黒い波動すら無効化されてしまったストローマンは。
「じゃ、此の辺で退散してね!」
 イスラの動きを合わせたそーちゃんとのシンクロ攻撃によって、綺麗さっぱり駆逐されてしまいましたとさ。

 こうして、君たちの活躍により巨大林檎だらけの可笑しな戦場の一つが制圧された。
 君たち猟兵たちは勝利を喜びながら、改めてこの巨大林檎に舌鼓を打つのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年08月18日


挿絵イラスト