迷宮災厄戦④〜猟兵が大好きな愉快な仲間たち!
「ねぇ、あっちの方にはお客さんがいっぱい来てるってほんとう?」
「ほんとうさ。あっちだけじゃなくて、色んな場所に来てるんだって」
不思議の国『大きな愉快な仲間のいるところ』の人気のない一角。
戦争中にも関わらず比較的静かなその場所で、ふわふわの身体をした狼の愉快な仲間とライオンの愉快な仲間が話し合っていました。
「いいないいな。こっちにも来ないかな」
「そうかんたんに来るもんか。だってこっちにはなにもないもの」
あーあ。と落ち込む愉快な仲間たち。
そこへやってきたのはウサギの耳をはやした女の子。
なぜだかきぐるみの身体をしていないその女の子は寂しがる愉快な仲間たちにこう誘いかけます。
「それなら、私に付いてきなさい。そうすればいくらでも『外からのお客さん』に会わせてあげましょう」
「ほんとうかい?ウサギさん」
「それなら行こう、すぐ行こう!」
そう言って女の子についていく愉快な仲間たち。
この女の子が実はオウガだということは、このときの愉快な仲間たちには知る由もありませんでした……。
●
「皆さん、迷宮災厄戦お疲れ様です!今回はすでに制圧させた戦場ではありますが、『大きな愉快な仲間のいるところ』からのオウガ・オリジンへの戦力供給を絶ちに行ってもらいたいと思います!」
戦況図を持ちながら猟兵たちに語りかけるグリモア猟兵の空葉・千種(新聞購読10社達成の改造人間・f16500)。
千種が広げた戦況図の一角には赤い丸と『大きな愉快な仲間のいるところ』という書き込みがあった。
この不思議の国は訪れた愉快な仲間の身長が2倍になり、しかも背中にチャックのついたきぐるみと化す不思議な国。
なぜかきぐるみと化した愉快な仲間に乗り込んだ人の戦闘力が数倍になるため、猟兵とオウガがきぐるみに乗り込み、そこかしこで戦闘を行うファンシーな国である。
「戦闘力の関係上、この不思議の国では『きぐるみ愉快な仲間の許可を得て、乗り込んで戦う』必要があるのですが……そのですね、これから向かう場所の愉快な仲間達はどうにもお客さんに飢えてるみたいでして、多分『乗せてほしい』と言ったら喜んで乗せてくれると思います、はい」
むしろ、現地で長いこと迷っていると愉快な仲間の間で「自分が自分が」と猟兵の取り合いが起こるかもしれない。
押し合いへし合いの大混乱が発生する前にサクッと乗り込んでしまったほうが賢明だろう。
「今回皆さんに相手取ってもらうのは『獣躯卿』という名前のオウガです」
そう言って千種が手元のスケッチブックを取り出すと、兎のような耳を生やしたオウガの姿と狼に似たきぐるみ愉快な仲間の姿が描かれている。
先の説明と合わせて考えると獣躯卿はこの愉快な仲間に乗り込んで戦うようだ。
「本来は獣の力を宿したり様々な獣を召喚したりするオウガなのですが……今回は戦場となる不思議の国に引かれたのか、様々な獣のきぐるみ愉快な仲間たちを操ってくるようなのです」
スケッチブックの次のページには愉快な仲間に乗り込んでの直接攻撃や、愉快な仲間を呼び出しての使役攻撃など、どこかファンシーナイズされた戦闘シーンが描かれている。
「ついでに言うと、オウガに操られている不思議な仲間たちもお客さんである猟兵が大好きで大好きで仕方がなく……おそらく、多彩な好き好き攻撃を繰り広げてくると予想されています」
例えば、ユーベルコード『頑強の獣『ネメアー』』なら巨人よりも大きな獅子の愉快な仲間に抱え込まれてグルーミングされ、ユーベルコード『母胎の獣『エキドナ』』なら大きな蛇のきぐるみの背中からふわふわ神獣の群れが飛び出してくるような具合である。
ちょっと楽しそうではあるが、まともに相手をしていたら戦闘にならない。
「というわけですから、今回皆さんには心を鬼にして、獣躯卿が率いるきぐるみ愉快な仲間たちとも戦ってもらいます!」
なお、今回の戦闘では全てのダメージは猟兵やオウガなど『きぐるみ愉快な仲間を着ている人』だけに通ると予知されている。
操られている愉快な仲間へのダメージも獣躯卿が請け負うので愉快な仲間たちへの心配は不要だ。
「そして、獣躯卿を追い払った後の話なのですが、戦時中とはいえ少しぐらいならきぐるみ愉快な仲間と触れ合う時間はあると思います!」
「お仕事が終わったらすぐさよならでも大丈夫ではあるのですが……もし皆さんがよろしければ、戦闘前や戦闘中にそっけなくしてしまった分、思う存分触れ合ってあげてくださいね?」
ちなみに、獣躯卿は一時撤退をするたびに別のきぐるみ愉快な仲間に乗り換えることが予知されている。つまりは自分で獣躯卿にトドメをさせなくとも不明の獣『ジェヴォーダン』、頑強の獣『ネメアー』、母胎の獣『エキドナ』役の愉快な仲間と触れ合うことも可能だ。
もっとも、やんちゃな気性の愉快な仲間が獣躯卿きぐるみに選ばれているため、戦闘時のようにもみくちゃにされることが予想される。
とはいえ、相手はもふもふふわふわなきぐるみの愉快な仲間。獣躯卿の支配下から外れたのならダメージの心配もないだろう。
「戦争も佳境を迎えて大変だとは思いますが……ちょっと休憩がてら向かうには悪くない場所だと思います」
「悩むことが多い戦争ですが、少し気を抜いて来てくださいね?」なんて言いながら千種は猟兵たちを不思議の国に送り出すのであった。
岡崎三号
このシナリオは『迷宮災厄戦』の戦争シナリオです。
下記のプレイングボーナスが設定されておりますのでプレイング作成の参考にしてください。
プレイングボーナス……「きぐるみ愉快な仲間」の許可を得て、乗り込んで戦う。
こんにちは、岡崎三号です。
この度はシナリオ『迷宮災厄戦④〜猟兵が大好きな愉快な仲間たち!』のオープニングを閲覧頂きましてありがとうございます。
今回の補足情報ですが、この戦場では愉快な仲間なら猟兵でもきぐるみ化するので猟兵仲間に乗り込んで戦うことも可能となっております。
今回は『戦闘重点』の方と『交流重点』の方で違う文体でリプレイを返却する予定です。
戦闘重点の方はいつもどおりの文体ですが、交流重点の方はオープニング前半のような文体を予定しておりますので、参加する上での参考にしてください。
それでは皆様の楽しいプレイングをお持ちしております!
第1章 ボス戦
『獣躯卿』
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POW : 不明の獣『ジェヴォーダン』
【獣の本能】に覚醒して【正体不明・理解不能・変幻自在の獣の姿】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD : 頑強の獣『ネメアー』
無敵の【生身による絞首以外を無力化する獅子の力】を想像から創造し、戦闘に利用できる。強力だが、能力に疑念を感じると大幅に弱体化する。
WIZ : 母胎の獣『エキドナ』
自身が戦闘で瀕死になると【腹を突き破り最上級の魔獣や神獣の集団】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
イラスト:透人
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「吾唐木・貫二」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
一ノ瀬・はづき
楽しそうなので来てみた、ただそれだけー。
でもせっかくなので着ぐるみに乗せてもらって戦うね。
UCオルタナティブ・ダブルを使用してもう一人の僕を召喚して、抽選枠を一人分増やしてあげよう♪
みんなー、僕に寄っておいでー。
戦い方ってどうすればいいんだろう?
何か必殺技ある?って一応聞いてみるけれど、なかったら突撃あるのみだね。
あとは野となれ山となれ…だね。
戦いの後は着ぐるみのみんなを労うね、ありがとう、って。
大きな愉快な仲間のいるところのとある一角。
先程まではきぐるみ愉快な仲間達が静かに過ごしていたその場所にはちょっとした人混み……いやきぐるみ混みが出来上がっていました。
きぐるみ混みの中心にいるのは一ノ瀬・はづき(人狼の正義の味方・f29113)。
どうやら新たなお客さんに騒ぎ立つきぐるみたちが気になってついついはづきもここにやってきたようです。
「みんなー、僕に寄っておいでー」
なんてはづきが誘いかけるとそれはもうあたりは大騒ぎ。
「お客さんだ」「新しい人だ」と次々にきぐるみたちがやってきて、あっという間にはづきはたくさんのきぐるみたちに囲まれることになりました。
はづきもユーベルコードでもうひとりのはづきを呼び出して、二人がかりできぐるみ達にあたりますが……きぐるみたちのお祭り騒ぎは二人がかりでも収まりません。
そこへ少し様子のおかしなきぐるみがひとりやってきます。
そう、獣躯卿が乗り込んだ獅子のきぐるみです。
平和なこの場所の中で唯一の乱暴者である獣躯卿は今すぐにでもはづきに襲いかかろうときぐるみ越しに睨みつけます。
急いで近くにいた猫と犬のきぐるみに乗り込んだ二人のはづきはきぐるみたちに「何か必殺技ある?」と訪ねかけます。
「ぼくは毛づくろいが得意!」
「わたしはいい感じの寝床探しが得意!」
……それはいつもだったらすごく役に立つ得意技なのかも知れませんが、残念ながら戦いの場で役立てることは難しそうです。
こうなったらあとは野となれ山となれ。
とにかくなんとか襲撃に対処しようと二人のはづきは獣躯卿に突撃していきます。
すると、二人のはづきを追いかけようと何人かのきぐるみがはづきの後を追い……気がつくと大きなきぐるみの群れがふたつ出来上がり。
大きなきぐるみの群れが獣躯卿のきぐるみを呑み込んでめちゃくちゃにすると、「これはたまらない」と獣躯卿はきぐるみから抜け出してすたこら逃げ去っていきました。
少し経ち、ちょっと落ち着きを取り戻し始めたきぐるみ達。
そんなみんなを二人のはづきは「みんなのおかげでなんとかオウガを追い払えた」と労います。
のりこんだ猫と犬のきぐるみの頭を撫でると「自分たちも撫でてほしい」と再び騒ぎ立て始めるきぐるみの群れ。
どうやら、二人のはづきときぐるみのお祭り騒ぎはもう少し続きそうです。
大成功
🔵🔵🔵
鈴木・志乃
もっふぁもっふぁあ! もっふぁもっふぁあ!
戦争の合間の癒しじゃん……最高……。
でっかい声が出る人がいいなー。一番声が大きい人誰? 乗せて乗せてー。
誰になるんだろ。くまさんとか…?
いろいろ戦争も大変だけど、そろそろ叫びたいなーと思って。叫んだらスッキリするかなーと思って。そんな感じで……。
開幕UC発動
大声の衝撃波でガンガンUCとばすよ。みんな操られてるなら、これで一部は正気に戻ってくれるかな?
声の攻撃ってこの相手は避けようが無いと思うし、少しは有効だと思いたいな。
全部終わったら存分にもみくちゃにされるよ。あーだいじょぶだいじょぶ。キマフュで慣れてるから。力強くハグを返すよ。
「もっふぁもっふぁあ!」
なんだか個性的な歓声をあげながら近くのきぐるみをモフる一人の猟兵。
そう、今回の戦争でもかなり頑張った鈴木・志乃(ブラック・f12101)です。
そんな一同を遠くから見つめる怪しい蛇のきぐるみが一人。
そう、どうにか隙を作って志乃に襲いかからんとする獣躯卿です。
しかし、きぐるみたちをモフりながらもお仕事は忘れずクリアボイスで索敵をしている志乃。
この状況では襲いかかってもすぐに返り討ちになってしまうことでしょう。
そこで獣躯卿は考えました。
「それなら今よりも多くのきぐるみをけしかけ、動けなくなったところに襲いかかろう」
そう考えると近くのきぐるみに「あそこにお客さんがいるよ」と囁きかけ……あっという間に志乃に向かって走り出すきぐるみの群れを作り上げてしまいました。
さてさて、しばらく経つと志乃のクリアボイスがたくさんの足音を感じ取ります。
その方向に目を向けると、そこにはものすごくテンションがあがったきぐるみの群れと、その後を追う獣躯卿の姿が。
中に飛び込んだのなら、それはそれはもふもふで楽しそうなきぐるみの群れ。
しかし、獣躯卿が近くにいる状況ではいつ寝首をかかれるかわかったものではありません。
そこで志乃は大きな声を出しやすそうなくまのきぐるみに乗り込むと、獣躯卿の方へ衝撃波を伴うほどの大声で叫び始めました。
大声で攻撃した志乃ですが……この状況において予想外なことが2つ。
一つは大声で獣躯卿に与えられるダメージ。
今回は乗っているきぐるみ以外にも操られている愉快な仲間へのダメージも獣躯卿が請け負います。
つまりは大声攻撃のダメージは操ったきぐるみの数だけ倍増。
しかも、今自分の周りに集まっているきぐるみ達にはダメージはなし。
これでは『少し有効』どころのお話ではありません。
『とんでもなく有効』だったのです。
ふらつきながらもなんとか蛇のきぐるみから抜け出て、逃げていく獣躯卿。
トドメをさすことは出来ませんでしたが……志乃の視線の先には獣躯卿を待ち受ける別の猟兵の姿が。
この様子なら、後はもう他の猟兵の人にお任せしても大丈夫でしょう。
そしてもう一つは、獣躯卿にけしかけられようともそうでなかろうともきぐるみはお客さん……つまりは志乃のことが大好きだということ。
もともと洗脳よりは誘導に近い形で獣躯卿に過熱させられたきぐるみの群れ。
最初から志乃が大好きで向かっているきぐるみたちは、強制操作の類が解除されようとも、今度は自分たちの意思で志乃の元へ駆けていきます。
ですが……お仕事が終わった以上、もみくちゃにされることに慣れている志乃は抵抗しません。
むしろ、くまさんから降り向かってくる群れに両腕を広げると……志乃はそのまま先頭の兎のきぐるみと今まで乗っていたくまさんにサンドイッチに。
そのまま後続のきぐるみたちに押され、もみくちゃにされながらも志乃は先頭の兎のきぐるみに力強いハグを返します。
全身を包み込むもふもふとした感触を楽しみながら、他のきぐるみたちにも抱きついていく志乃。そしてそんな志乃を抱き返す大きなきぐるみたち。
戦争合間の癒やしの時間をもふもふふわふわと満喫する志乃なのでした。
大成功
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大門・有人
不採用含め全て歓迎だ。
交流重点!
戦闘能力上昇なら無理に戦闘形態になる必要はねえ、楽させてくれ。
一番最初に話しかけてくれたきぐるみ愉快な仲間に乗り込む。少し荒っぽくなるが痛みは引き受ける、我慢してくれよ。
敵の攻撃方法が苦手だが、愉快な仲間たちの猟兵への好意を逆手に取った行動は、それも俺たちと戦わせる為なんてのは許せねえぜ。
…なんかお前たち喜んでないか?
パワーアップついでだ、接近戦を仕掛けてUC、攻撃回数重視で挑む。愉快な有人ラッシュでお仕置きだぜ!
敵UCには防御を固めてカウンター狙い。覚悟と気合は入ったぜ?(髪を整える代わりにきぐるみ頭部をなでなで)
戦闘後はきぐるみの自由に。死ぬ事はない、よな?
「なあ、ちょっと楽させてくれないか?」
そうゴリラのきぐるみに話しかけるのは大門・有人(ヒーロー・ガンバレイにして怪人・トゲトゲドクロ男・f27748)。
普段は外骨格を纏いながらオブリビオンと戦う有人ですが、ここはきぐるみ愉快な仲間に乗り込んだものを強化する不思議の国。
外骨格を形成・解除するたびに痛い思いをしている有人ですが、ここでなら外骨格を形成する必要はありません。
外骨格の代わりにゴリラのきぐるみをまとった有人は、こちらに向かってくるオウガの方へ向かってのしのし歩いていきます。
有人の前に立ちはだかるのは狼のようなきぐるみを纏った獣躯卿。
今回は何かあった時の乗り換え用として連れてきたのか、何人かのきぐるみも一緒です。
(猟兵への好意を逆手に取り、俺達と戦うように仕向けるとは……許せねぇな)
愉快な仲間をストックとして扱うその様子に有人は怒り心頭。
思いっきり懲らしめてやろうとファイティングポーズをとって相手に向き直ります。
すると獣躯卿も有人と同じような立ち姿勢になり、肉球のついた腕を構えました。
暫く互いに睨み合った後……先に動き出したのは獣躯卿の右腕。
真っ直ぐに有人の顎を狙った右ストレートは、女性型オウガの拳でありながらも狼の速さを乗せることで十分な威力を持っています。
それを有人は右腕で受け流しながら、相手の腕が引っ込む前に左ジャブをボディに。
きぐるみの中の獣躯卿に痛撃を与えます。
そのまま相手が体勢を整える時間を与えないラッシュの猛攻。
ギャラリーと化した獣躯卿の連れてきたきぐるみからも「おおっ」と声が上がります。
格闘戦で有人に優位を取ることが出来ないと悟った獣躯卿はギャラリーの鳥のきぐるみに乗り換え、距離をとろうとしますが……たとえ狼のきぐるみに遮られようと、有人のラッシュは乗り換えの瞬間を逃すような遅さではありません。
きぐるみから飛び出た生身の獣躯卿に大ぶりのテレフォンパンチを叩きつけると、獣躯卿を強かに弾き飛ばします。
……もはやきぐるみの加護もなく、新たなきぐるみを着るにも有人が立ちふさがっている状況。
この状況ではどうしようもないと悟ったのか、獣躯卿はなりふり構わず走って逃げていきました。
少し平穏を取り戻したその場所で髪型を直そうと頭に手を伸ばす有人。
いつもの癖でつい手を伸ばしてしまう有人でしたが、きぐるみを着た今の状態ではリーゼントヘアにふれることは出来ません。
その代わりに有人の来たゴリラのきぐるみの頭がちょっとリーゼントっぽく整えられていきます。
その様子を見て有人の周りに集まってくるのはストックとして連れてこられたきぐるみ達。
変わっていくゴリラのきぐるみの髪型を見て「自分もその髪型にしてみたい」と有人にせがみ始めます。
それを聞いた有人はきぐるみから降り……しばらく「アニキ、アニキ」と慕われながらきぐるみたちの髪型を整えてあげるのでした。
大成功
🔵🔵🔵
シホ・エーデルワイス
戦況は順調
終戦は時間の問題でしょう
けど
戦後の平和の為にもなるべくオウガは骸の海へ送り返しておきたい所です
優しさと祈りを込めた賛美歌を歌唱して
歌が好きなきぐるみ愉快な仲間に協力を求める
私を乗せて一緒にオウガと戦ってくれませんか?
力を貸してくれたらお礼にクッキーをご馳走しましょう
きぐるみさんの体形に合わせて武器を使い分け
誘導弾や貫通攻撃
攻撃は第六感と聞き耳で見切り
残像回避かオーラ防御
神獣の群れが来たら【華霞】で一掃
戦後
一緒に戦っていないきぐるみさんも含めて
クッキーと紅茶を礼儀作法で振舞う
具材は
チョコチップ、レーズン、アーモンド、ナッツ等
装飾は
渦巻き、⭐、😊等
力を貸して下さりありがとうございます
猟兵たちはふと、この場所から流れていた力の流れが止まったことを感じました。
……この戦争もまもなく終わりをむかえることでしょう。
(終戦は時間の問題でしょう……けど)
きぐるみたちの中心で賛美歌を歌いながら、戦後のことを考えるのはシホ・エーデルワイス(捧げるもの・f03442)。
一体でも多くのオウガを躯の海に還し、戦後の活動を優位に進めることができればきっと新たなアリスの被害を減らすことができるはず。
そう迷宮災厄戦の先のことを考えながら、シホは共に戦ってくれる仲間を歌で募っているのでした。
歌に引き寄せられ、一人、また一人とシホを取り囲むきぐるみ達が増えていき……ひと目ではその数が数えられなくなってきた頃、同じくらいの数の群れを連れた獣躯卿がシホの前に現れます。
歌うシホと歌に聞き入るきぐるみの光景は戦地とは思えないほど穏やかなものでしたが、どうやらその時間も終わりが来たようです。
「私を乗せて一緒にオウガと戦ってくれませんか?」
あとでクッキーをごちそうしますから、と語りかけきぐるみに乗り込むシホ。
……ここからはオウガと猟兵の戦いの時間です。
兎のきぐるみに乗り込み、神獣きぐるみの群れの中を駆けるシホ。
シホと共に戦場を舞うのは儚きエーデルワイスの嵐。
きぐるみたちの抱きつきを回避しながらも、可憐な花びらは少しつづ操られたきぐるみ達に……つまりはきぐるみを操る獣躯卿にのみダメージを蓄積していきます。
暫く駆けたのち、兎の跳躍力で高くジャンプして群れを見渡せば……そこには一人だけ感覚が晦んだきぐるみの姿が。
……きっと、あの中に獣躯卿が入っているに違いありません。
それさえわかれば後は2丁拳銃で的確に獣躯卿を撃ち抜くだけ。
クリティカルな射撃を受けた獣躯卿はきぐるみの群れに姿を隠しまた逃げ去っていきました。
落ち着きを取り戻し、一つになったきぐるみの群れ。
獣躯卿がいなくなり、扇動されることがなくなったのならもはや敵も味方もありません。
集まったきぐるみたちに平等に紅茶やクッキーを振る舞いながら、シホは「力を貸して下さりありがとうございます」と一礼するのでした。
大成功
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ミスト・ペルメオス
【SPD】
『戦闘重点』
どなたかご協力を。共に戦っていただけますか?
素早く駆けたり跳んだり出来そうな方が良いのですが…。
愛機たる機械鎧…での参戦は不適、生身で戦場に赴く。
協力を得てきぐるみ愉快な仲間に乗り込み、念動力を最大限に発揮・行使して戦闘に活かす。
接敵し次第【ヒット&ラン】、疾走と跳躍を織り交ぜた高速戦闘を仕掛ける。
向かってくる獅子の愉快な仲間を引き付けてはフェイントをかけて引き離し、獣躯卿に突貫して一撃喰らわせる。
こちらも少なからず消耗するだろうが、一撃離脱の徹底でダメージを重ね、撃破を狙う。
戦闘後は…状況が予断を許さないとして、残念ながら愉快な仲間達との交流はそこそこに切り上げて帰還。
ノエル・フィッシャー(サポート)
『例え全ては救えずとも、誰一人として見捨てはしない』
・経験値が欲しいから、雑な扱いでもいいので採用してくれると嬉しいな。
・【コミュ力】を有効活用出来そうな状況ならば、それを使うよ。なくても目的達成のために最善を尽くすよ。
・ユーベルコードは所持してるものからいい感じのを使うよ。
・他の猟兵との絡みも歓迎だよ。共闘するのなら、ボクは補助に回して構わないよ。彼が技能を使用するのなら、ボクも同じ技能でサポートするよ。
・もし男なのか女なのか問われたら「見ての通り」と答えるよ。モニターの前のキミにも、だよ。
・他の猟兵に迷惑をかける行為、公序良俗に反する行動はしないよ。
あとはお任せ。好きに使ってね。
「どなたかご協力を。共に戦っていただけますか?」
戦闘に向いたきぐるみ愉快な仲間を探すべく、不思議の国を歩き回るミスト・ペルメオス(銀河渡りの黒い鳥・f05377)。
普段ならば愛機たるブラックバードに搭乗し機動戦を繰り広げる彼であったが、きぐるみ愉快な仲間に乗り込んでの戦闘を求められるこの場において機械鎧はあまりにも大きすぎた。
「キミの希望通りとなると……そうだね、『あの』愉快な仲間がいればいいと思うのだけど」
そう言いながらミストの仮の愛機探しを手伝うノエル・フィッシャー(呪いの名は『王子様』・f19578)。
周囲を警戒し獣躯卿に備えているノエルが選んだのは白鳥のきぐるみ愉快な仲間。ノエルのマネなのだろうか頭には花かんむりをかぶっている。
比較的猟兵に好意的な愉快な仲間が多いこの場所では共に戦ってくれる相手を探すことはそう難しいことではない。
それでも戦闘を優位に進めるため、時間をかけて愉快な仲間たちの特徴を一人ひとり確認していき……ミストがこの場限りの相棒を決定したのは獣躯卿がこちらを発見する直前のことであった。
獅子の愉快な仲間がミストに飛びかかる。
……飛びかかる獅子には決してミストに対する害意はないのだが、その後ろに控える獣躯卿はそうではない。
もし、獅子に抑え込まれようものなら無防備な姿を敵に晒すことになってしまうだろう。
つまりブラックバードに搭乗していない今回のミストには一回の被撃も許されない。
故にこの戦闘におけるミストの戦法は一撃離脱が主体となり……それを実現させるためにミストが選んだのは鴉の愉快な仲間であった。
鴉につけ直したスラスターが火を吹き、きぐるみであるが故に飛ばないはずの鴉が宙を走る。
獅子を飛び越え、獣躯卿へスラスターの加速度を乗せた蹴りを叩き込み、反動はサイキック・フィールドで軽減。
それを何度も繰り返してはダメージを積み重ね、獣躯卿の継戦能力を強かに削っていく。
しかし、この戦法とてミストの消耗がないわけではない。
一つはミストの体力。重力下における生身でのスラスター制御には全身動作が必要となる。負荷の強い水泳といえばわかりやすいであろうか。
いかに鍛えた肉体であろうとも、長時間の継続にはかなりの消耗が伴うだろう。
そしてそれ以上に……サイキック・フィールドで軽減しているとはいえ、高速での蹴りの衝撃は少しずつミストの脛骨に蓄積している。
……致命打をもって戦闘を終わらせなければ、敵が倒れるより先にミストが消耗しきる事となるだろう。
ならば、そのための手段を作り出すのはノエル・フィッシャーの役割だ。
ノエルは獣躯卿の元へ駆け出すと剣を上投げで獣躯卿へ放り投げる。
わかりやすい動きをすることで、獅子の飛びつきを一身に受け止めることとなるがそれでも問題はない。
空中でユーベルコードを発動し、巨大な刃先を向けることが出来たのなら……あとは石突をミストの蹴りで押し込むのみ。
巨大な光の刃がスラスターの加速度で地面に、そしてその上に立つ獣躯卿へ突き刺さり……ノエルの剣が元の形を取り戻す頃には獣躯卿はすでに無く、地面には巨大な刺し痕のみが残されていた。
戦いが終わり、すぐに次の戦場へと向かおうとする二人。
迷宮災厄戦は一つの終わりを見せたのだが……今だ戦闘中の地区も少なくはなく、何より猟書家がいつ動き出すのかもわからないこの状況。あまり悠長に時間を過ごす余裕は二人に存在していない。
愉快な仲間たちに共闘への感謝を告げ、グリモアベースへと帰還を始める二人。
その姿を白黒の鳥たちは敬礼で送り出すのであった。
成功
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