2
迷宮災厄戦⑰〜王道の試練『自分に打ち勝て』

#アリスラビリンス #戦争 #迷宮災厄戦

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#アリスラビリンス
🔒
#戦争
🔒
#迷宮災厄戦


0




「自分と同じ姿同じ能力の敵と戦う。試練としてはお約束よねぇ」
 アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の魔少女・f05202)の声がグリモアベースに響く。
「過ぎ去りし日の闘技場、古代ローマ風の闘技場の国で侵入者の「昨日の姿」のオウガとして現れるらしいわ。コンセプトとしては『昨日の自分との戦い』に打ち勝てとそういうことらしいわね」
 よくあるアレよね、とアリスは続ける。
「ま、古今東西あらゆるフィクションで試練として使われるモチーフだし、それだけに色んな攻略法が確立してるし、皆なら楽勝よね?」
 実に気軽に言い放つ小悪魔である。「昨日の自分に勝つ方法」はそれこそ人それぞれなので、案外既存の攻略法が通用しないこともあるのを理解していないのだろう。パターン化せずにモチーフにされ続けるというのはそれだけの理由があるのだ。
「ああ、昨日の自分だから、今は絶好調だけど昨日はついてなかったとか、熱中症で辛かったとか、体調崩してたとかそういうタイミングで挑むと有利を取れるかもね?」
 相手は今の自分ではなく昨日の自分である。それを逆手に取ることで有利に戦うこともできる筈である。
 試練として絶好調の自分に挑み、それを乗り越えることでさらなる成長を目指すか。
 戦争での勝利を目指し不調の自分に挑み有利を取るか。
 それは各々の猟兵の判断に委ねられている。
「ああ、そうそう。「昨日の自分に勝つ」ことができれば戦闘以外の方法でもいいわよ。料理でもパフォーマンスでもギャンブルでもお色気対決でも。なんならあやとりでも」
 戦闘は苦手という者もいるだろう。だが、相手も自分なのでできることも同じである。戦闘に限らずそれぞれの得意分野で挑めばいいだろう。
「皆ならきっと成し遂げられると信じているわ。それじゃ、行ってらっしゃい」


蒼汁の人
 はーい♪ ごにゃーぽ☆ ごきげんよう♪
『ネタに逝きネタに死す』蒼汁の人でございます。
 今回は一応は純戦になる予定です。冒険フラグメントですので心情に重きをおくのもいいかもしれません、がんばります。
 ま、猟兵の戦術は千差万別ですので、コメディ系UCでネタ方向に転がるかもしれません。
 まぁ、何にせよプレイング次第でどうとでも転がるかと思われます。
 戦闘が苦手でもまぁ自分に勝てればいいので料理とかギャンブルとかパフォーマンスとかお色気とか色んな戦い方がありますので、挑戦していただけると嬉しく思います。
 それでは皆様の素敵なプレイングをお待ちしています。
159




第1章 冒険 『昨日の自分との戦い』

POW   :    互角の強さであるのならば負けない。真正面から迎え撃つ

SPD   :    今日の自分は昨日の自分よりも成長している筈。その成長を利用して戦う

WIZ   :    昨日の自分は自分自身であるのだから、その考えを読む事ができるはず。作戦で勝つぞ

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ルヴァイド・レヴォルジニアス
【アドリブ歓迎します】



●能力説明
人型形態のルヴァイドの能力は『憑依能力』です
試練前は『闇堕ちアリス』が憑依していましたが
強引に乗り移り憑依が『死神』に変わっています

ルヴァイドは死神の能力で
以前よりも圧倒的な強さと祝福(呪い)を受けています

●心情
またか……、勝手に乗り移りやがって……
性質上倒さないといけないが…、性格面はオブリビオンのがマシだぜ。
クソったれで、忌々しいチカラだぜ… "死神" ってヤツはよ

以前のオレとの決着か――
やってみるか

●戦闘
『炎帝招来』の炎を竜の形に放ち
言う事の聞かず勝手に暴れ狂う【灼熱の炎】を
【威厳】と【覇気】で制してそのままオブリビオンに当てる
命中すれば【焼却】の効果発生



 ざっと床を踏みしめるルヴァイド・レヴォルジニアス(《黒龍鎧兵》蘇りし黒き焔・f08084)の前に『昨日のルヴァイド』が現れる。どちらも愛らしい少女のような容姿をした少年だ。
 この姿の時のルヴァイドはウォーマシンとしての黒龍形態に比べて弱体化してるため、それを補う為に憑依能力を行使する。お互いに宿せしは『闇堕ちアリス』、憑依したその力を行使すべく構え……
「ーー!?」
 現代のルヴァイドに憑依する存在が強引に『死神』に切り換わる。
(またか……、勝手に乗り移りやがって……性質上倒さないといけないが……、性格面はオブリビオンのがマシだぜ。クソったれで、忌々しいチカラだぜ… …"死神" ってヤツはよ)
 そのことに内心毒づくルヴァイド。だが、今は他に気にすべきことがある。
(以前のオレとの決着か――やってみるか)
「『生命の死を司る冥府の海の神よ……オレにチカラを――! 憑依覚醒『死神』」
『『渦巻く炎よ、焼き尽くせ! 集え我がチカラよ! 『炎帝招来』!』』
 力の行使はほぼ同時、灼熱の炎の竜と灼熱の炎の竜巻がぶつかり合い混ざり合う。そうなれば今度はルヴァイドと『昨日のルヴァイド』のよる支配権の奪い合いだ。
 勝負を決めたのは憑依してる者の格の違い、『死神』の威厳と覇気に『闇堕ちアリス』の力が押されていく。それでも中々言うことを聞かずに勝手に荒れ狂う灼熱の炎を強引に制して押し切る。
 灼熱の炎の竜巻を吸収し2倍の大きさになった炎の竜がばくりと『昨日のルヴァイド』を飲み込み骨すら残さず焼却し、ここにルヴァイドの勝利が確定したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・【POW】使用
・アド/絡◎

■行動
どう考えても厄介な状況だと思いますよぉ?

【沃貌】に使用する『秘薬』複数回分を1瓶に纏めた物を用意して出発しますねぇ。
そして『F●S』3種を展開、まずは通常の『秘薬』で【沃貌】を使いましょう。
『器官』は『翼』を選択、此方で『飛行能力』を得て『FBS』も交戦に回しますぅ。

そして、互角の状態から相手の『秘薬の追加摂取』にタイミングを合わせ、先程の『複数回分を纏めた秘薬』を摂取しますぅ。
昨日の時点では用意してなかった物ですから、この時点で此方が『体格』『強化量』共に上回りますので、後はそのまま仕留めましょう。

問題はこの後の『大量の秘薬の反動』ですねぇ(遠い目)。



「どう考えても厄介な状況だと思いますよぉ?」
 夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は依頼の内容を聞いてそう返していた。だが、攻略法は既に思いついている。転送前にその準備に取り掛かる。その準備とはこれから使う秘薬の複数回分を纏めたモノを1瓶用意するというものであった。
「『大いなる豊饒の女神、その偉大なる御姿の恵みを我が身へ』」
 転送と同時に通常の秘薬を摂取する。その身が見る見る間に4mを超える巨人の姿となりバサリと翼を生やす。そして、そのるこるの前には同じように翼を生やした巨人姿の『昨日のるこる』がいた。
 浮遊盾が砲撃を防ぎつつ浮遊戦輪をビーム砲で撃ち落とす。千日手、攻撃手段も防御手段も同じであり、最善手が安定してしまったが故に陥る膠着状態。このままでは決着がつくことはないであろう。それを望むならば更に秘薬を追加接種し、より巨大化しての肉弾戦しかない。
『昨日のるこる』が秘薬を取り出したのを見てるこるも秘薬を取り出す、ただし、その秘薬は転送前に作った複数回分を纏めた秘薬だ。2人の姿が更に巨大化していく、だが、るこるの方が『昨日のるこる』よりも3回りほど大きい。
 体格差を利用してるこるが押し切り『昨日のるこる』に勝利した。だが、その胸を満たすのは喜びではない。
「問題はこの後の『大量の秘薬の反動』ですねぇ」
 薬と毒は紙一重、強力な薬には副作用が伴なうものだ。それを複数回分を一度に使用するなどと無茶をすればその副作用がどの程度まで現れるのか、それが気がかりであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

緋月・透乃
自分と戦えるとはいいね!
ゲームとかで見た時に一度やってみたいと思っていたんだよねー。
果たして私はどれくらい強くて、どれくらい楽しめるのかな!?

昨日も今日も特に調子に差とかはなかったも思うんだよね。強さとかも一日くらいじゃ変わらないし、突然画期的な作戦閃いたとかもないねぇ。ま、真っ向勝負でいっか!昨日の私も自分と戦うなら真っ向勝負を選ぶと思うよ!
作戦は至って単純!
武器は重戦斧【緋月】。
まっすぐ突っ込んで行って力ずくで攻撃!ある程度下半身を狙うよ。
そして、敵が体勢を崩したら緋迅滅錘衝でとどめを狙うよ!
守りは考えない!多分私には私の攻撃は止められないから兎に角攻撃あるのみだよ!



「自分と戦えるとはいいね! ゲームとかで見た時に一度やってみたいと思っていたんだよねー。果たして私はどれくらい強くて、どれくらい楽しめるのかな!?」
 緋月・透乃(もぐもぐ好戦娘・f02760)はわくわくとした気分で『昨日の透乃』が現れるのを待っていた。昨日も今日もコンディションに変わりなし。それも当然であろう、戦士に求められる素養は安定して7割前後の力を発揮することにある。訓練はその上限を上げるためのものだ。生粋の戦士である透乃は自然とそれが出来ていた。
 強さとは積み重ねだ。一朝一夕で身につくものでなく、一日の差など誤差の範囲でしかない。突然画期的な作戦が閃くなどと都合のいいこともそうそう起こらない。
「ま、真っ向勝負でいっか! 昨日の私も自分と戦うなら真っ向勝負を選ぶと思うよ!」
 故に透乃が選ぶのは真っ向勝負。相手が自分であればこれ以外に手はないだろう。
 そして、『昨日の透乃』が現れると同時に駆け出した。勝負の明暗はここで分かたれた。ワクワクと勝負を楽しみに待ち構えていた透乃と、敵が来たからただ現れただけの『昨日の透乃』。その心構えの違いが一瞬だけ『昨日の透乃』の行動を遅らせその一瞬の差が致命的であったのだ。
 自分の攻撃の威力は自分がよく知っている。その威力を止めることは自分にはおそらくは無理だろう。
「守りは考えない! 兎に角攻撃あるのみだよ!」
 そう考え防御を捨て攻撃に全振りした透乃の一撃が『昨日の透乃』の下半身を薙ぐ。一瞬行動の遅れていた『昨日の透乃』はこれを回避しきれずに体勢を崩す。
「『いっぱつでぶっこわーす! 緋迅滅錘衝!!』」
 そこに追撃が決まり、体勢を崩していたために致命的な部位に受けて破壊された『昨日の透乃』は骸の海へと返っていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

七那原・望
限りなく現在に近い自分との戦い……厳しい戦いかもですね。

【果実変性・ウィッシーズアリス】を発動。

ねこさん達に幻覚を敵に掛けてもらいながら、魔法で攻めるなんて今までの戦法には頼りません。

ねこさん達に【全力魔法】の強化と【オーラ防御】をわたしに施してもらい、【限界突破】。

幻覚で認識を僅かに逸らしながら近接戦を。【第六感】と【野性の勘】と自身の思考を読みながら行動を【見切り】、オラトリオで自分への攻撃を捌くと同時に相手を斬りつけつつ、手に持つ武器ではなく魔力を溜めた蹴りから至近距離で【全力魔法】を叩きつけます。

この戦法、発想はさっきまでのわたしにはなかったもの。
わたしは今この瞬間も成長してるのです。



「限りなく現在に近い自分との戦い……厳しい戦いかもですね」
 七那原・望(封印されし果実・f04836)は『昨日の望』を前にそんな予感を覚えた。何者かに施された封印の目隠し故に視認は出来ないが気配だけを頼りにそちらに目をむける。
「『わたしは望む……ウィッシーズアリス!』」
 お互いに召喚するは極めて強力な魔法と幻覚を操る4匹の猫。『昨日の望』の猫達が望に幻覚をかける気配がする。
 視覚がなくとも聴覚を惑わせれば遠近感が狂い、触覚を惑わせればバランスを保つことも難しい。魔力の高まりを感じる。おそらくはこのまま魔法攻撃で仕留めるつもりなのだろう。
 今までに自分が好んで使い慣れ親しんだ戦法だからこそ手に取るように分かった。おそらく同じことをしても勝つことは難しいだろう。
「ねこさん達に幻覚を敵に掛けてもらいながら、魔法で攻めるなんて今までの戦法には頼りません」
 だから、別の戦法を構築する。幻覚を己の強化に。プラシーボ効果、思い込みが自身の力を引き出していく。限界を超えて湧き出す魔力が己を守るオーラとなり身体を強化する。そのまま『昨日の望』に向かい駆け出していく。狂わされた五感もねこさんがさらなる幻覚で上書きし正しい認識へと導いてくれる。
 ひらりと一回転することで火球を躱し、勢いのまま魔力を纏った蹴りを繰り出し氷塊を砕く。自身の戦法、自身の思考だ。読むことは容易く見切るのは簡単だ。更にエクルベージュ色の影で石礫を切り捨てれば『昨日の望』から戸惑う気配がする。
「この戦法、発想はさっきまでのわたしにはなかったもの。わたしは今この瞬間も成長してるのです」
 石礫を切り裂いた勢いのまま影は伸び『昨日の望』を切り裂いた。そこに全ての魔力を込めて蹴りを叩き込む。その威力に耐えきれずに『昨日の望』は骸の海に返っていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年08月12日


挿絵イラスト