迷宮災厄戦⑩〜地下迷宮を踏破せよ~
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「皆、足の速さには自信があるか?」
赤きグリモア猟兵――テオ・イェラキ(雄々しき蛮族・f00426)はグリモアベースでそう猟兵たちへと語り掛ける。
テオによれば今回の戦場はオウガ・オリジンに戯れに殺された、かつての忠臣「ハートの女王」の怨念が籠もった城だというのだ。
その城の中身は複雑な迷路と化しており、さらには触れたものを城外に強制テレポートする「女王の石像」がそこら中を走っているのだという。
「その石像もまたオブリビオン――倒すことはもちろん可能なのだが、あまりにも数が多く、そして触れるだけで城外へと弾き飛ばされてしまう……故に逃げるか隠れるか、という対応が現実的だろうな」
テオの言う通り、「女王の石像」自体を倒すことは可能――だが触れるだけで城外へとはじき出される以上は、避けることが賢明だろう。
「皆同時に同じ任務に挑んでいる……全ての迷路をクリアすれば怨念が消える故、手分けをして挑んでいる状態だな。今回皆に挑んで欲しいのは……ちと申し訳無いが、薄汚れた地下道となる」
女王の城は様々な迷路が寄り集まって出来ている。今回テオが転送するメンバー以外も、様々な迷路に挑んでいる者たちがいるのだ。
故に今回転送するのもそういった迷路の一つとなるのだが……どうやらそこは城の地下のようだ。
周囲に音が反響する、石畳で作られた複雑な迷路。
そこら中に行き止まりが存在する為、逃走には工夫が必要だろう。
下水や侵入者対策の為の罠、有事の際の隠し扉存在する故、そういったものを活用するのもまた、手段の一つかもしれない。
「それでは、宜しく頼む」
そう言いながら、赤きグリモア猟兵は皆を送り出すのであった。
きみはる
●ご挨拶
お世話になります、きみはるです。
今回は戦闘では無く、冒険フラグメントとなります。
●依頼について
女王の石像は討伐可能ですが、無限湧きをしますので逃亡又は隠れるといった対応を推奨しております。
地下迷宮には罠や隠し扉、下水(城は亡霊だけが住む状態となって久しい為、下水は綺麗な水です)といったものもありますので、それを活用するのもOKです。
地下という地形を利用するのも良いでしょう。
希望があれば、何度も外へ弾き出されながらも一生懸命挑む、といったプレイングも歓迎します。
●プレイング募集について
OP公開~締まるまでをプレイング募集期間とさせて頂いております。比較的少な目人数での完結となりますことをご承知おき下さい。
それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
第1章 冒険
『女王の石像から逃げろ』
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POW : 女王の石像の集団に追いかけられながら、迷宮内をマラソンしつつ迷宮を探索する
SPD : 女王の石像に見つかる度に、全速力で振り切って安全を確保しつつ迷宮を探索する
WIZ : 女王の石像に見つからないように隠れ潜みながら迷宮を探索する
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ポク・ョゥョゥ
おいかけっこするのー?いいおー
あそぼー
ちがうのー?あー
かくれんぼだねー負けないよ―
ぽくを隠すならぽくにしよー
あのねーぽくっきー食べるのーおいしーよー
そしたらねーぽくが増えるのー
もりもり食べるよー
めっちゃ増えるよーそしたら突撃するのー
増えたぽくがー石像たんの囮になるのー
その間にぽくがこそこそっと進むんだー
ぽくたち皆一緒だからー、意思の共有?できるんだおー
先に行ったぽくが行き止まりみつけたらーその道は避けるのー
罠とかも教えてもらってゆるゆる避けるよー
ぽくねー意外と柔らかいぱんだなんだー
狭い所もぬるっと行けるよー
泳ぐとこあるー?ぱんだかきで突き進むのー
その間ももりもり食べるよー
ぽくっきーおいしーねー
ティエル・ティエリエル
WIZで判定
ふむふむ、すにーきんぐみっしょんってヤツだね!こっそりこそこそ隠れて進むぞ☆
迷宮に入ったらきちんとマッピングしながら進んでいくよ!
行き止まりは念のため隠し通路がないかも調べてから別の場所に進むね♪
女王の石像に見つかりそうになったら持ってきた壺を「物を隠す」技能で物陰に隠して、
ボク自身は【フェアリーランド】で壺の中に隠れちゃうよ♪
※アドリブや他の方との連携も大歓迎です
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「おいかけっこするのー? いいおー、あそぼー」
その短い手足をパタパタと振りながら、ポク・ョゥョゥ(よろしくなの〜・f12425)は楽しそうに声をあげる。
「遊びじゃないよ、すにーきんぐみっしょんってヤツだね! こっそりこそこそ隠れて進むんだぞ☆」
そんなポクの台詞を、優しいお姉さんのように修正してあげるのは、ポク以上に小さな体をしたフェアリーの少女――ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)だ。
「ちがうのー? あー、かくれんぼだねー負けないよ―」
二人は共に女王の城の地下迷宮に挑んでいたが、どうやら一人は遊びに来たつもりでいる様子。
それもまた違うんだよと優しくティエルは教えてあげるものの、7歳児のポクはあんまり良く分かっていない様子。
ならば仕方ないと、かくれんぼということにしながら先を進むことにするのだ。
「迷宮に入ったらきちんとマッピングしなきゃね!」
二人はあっちにフラフラ、こっちにフラフラと迷路を進む。
否――どちらかと言えば、ティエルはコツコツと一生懸命マッピングをしながら迷路を進んでいるのだ。
そんな彼女に対し、ポクは探検だとばかりに楽しそうにフラフラと進んでいた。
本来であれば真剣な潜入任務の最中。
不真面目な様子に怒ってもおかしくなないのだが、幼いながらにノブレス・オブリージュの精神を持つティエルは、己より小さい少年を怒ることなく、優しく導くのだ。
「あっ、石像だ! ポク隠れて!」
「はーい!」
そんな二人が進む通路の先から、女王の石像がこちらへと向かっているのが目に入る。
地面を揺らすような音を響かせながらこちらへと向かう石像。
ティエルは己が隠れる場所を確保するべく、持ち込んでいた壺を通路の物陰に隠す。
そしてその壺の中へとフェアリーランドを使い、吸い込まれるように隠れるのだ。
ティエル自身は共に進むポクもまた、フェアリーランドの中へと隠してあげるつもりでいた――しかしほんわかマイペースなポクは、ティエルの言葉を聞き、自分もまた自力で隠れねばと決意を新たに気合いを入れる。
何故ならばかくれんぼとは、共に隠れるのでは無く各々が隠れねばならないのだ。
そうせねば次の鬼が決まらず、遊びが成立しないのだから。
「ぽくを隠すならぽくにしよー! あのねーぽくっきー食べるのーおいしーよー!」
ポクが食べるのは、食べれば食べるほどポクが増えるぽくっきー。
今日は美味しいココア風味なぽくっきーをパクパク食べれば、次々とポクが増えていく。
木を隠すならば森の中、ポクをかくすならば大量のポクの中だ。
わーわーと声をあげながら突撃する量産ポクを尻目に、ポクはこそこそと先へと進む。
「ティエルたん、もう大丈夫だよ?」
そんなポクは傍らにティエルの入った壺を運ぶのを忘れない。
かくれんぼとしては置いておくのが正しい……のだが、この薄暗い迷宮を一人でとぼとぼと進むのはちょっぴり寂しいのだから。
「こっちは通れる?」
「大丈夫だおー」
そうしてかろうじてフェアリーが通れるような小さな隙間を、一応ブラックタールなポクはぬるいと抜けながら先を進んでいくのだ。
「ぽくっきー食べる?」
「ボクが食べても増えない? 大丈夫?」
「大丈夫だおー」
おやつのクッキーを食べながら、食べるたびにポクを増やしながら――二人とたくさんの冒険は続いていく。
穏やかで優しい、楽しい冒険が。
大成功
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リアナ・トラヴェリア
ダンジョンなら得意分野だよ。
でも追いかけられながらっていうのは少ないかな。
昔、訓練でやった事があるようなないような。
うん、とりあえずそれは置いといて始めよう。
まずは周りの状況をうかがいながら、隠者の瞳を使って付近の情報を解析するよ。多分、これで近くの石像の数とか、隠し通路とか行き止まりとかの位置がわかるはず。
あとはなるべく石像の少ないポイントを選んで移動して、適宜隠者の瞳を使って距離を稼ぐよ。
もし敵に遭遇したら速攻で片付けてダッシュ。隠された部屋とかに逃げてやり過ごすよ。
本当に入ってきた人間を嫌ってるみたいだね、その感情をオウガ・オリジンに向けてくれれば楽なんだけど。
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「ダンジョンなら得意分野だよ……でも追いかけられながらっていうのは少ないかな。昔、訓練でやった事があるようなないような」
迷宮、という言葉の響きに故郷を思い出しながら、リアナ・トラヴェリア(ドラゴニアンの黒騎士・f04463)は静かに言葉を零す。
さすがに迷宮で追いかけられた経験は無いものの、迷宮に挑んできた経験は豊富。
その潤沢な経験を活かし、リアナは地下迷宮へと挑むのだ。
「まずは周りの状況だね」
敵に発見されれば追われるものの、兎にも角にも情報が無ければ始まらない。
道の分からぬ迷宮をひたすらに進むことが下策であることを……どれだけ悲惨な未来を生むのかを、リアナは良く知っていた。
そんな彼女が用いるのは、全てを見通す瞳――悟りゆく隠者の瞳(アナライズ・サイト)だ。
そうして入念に練り上げられた解析魔法が、迷宮全体の構造を……そしてその中を蠢く女王の石像の動きを把握するのだ。
その情報を組み合わせ、行き止まりを避け……そして女王の石像の巡回数の少ない最もリスクの低い、最善かつ最短の道を選び出すことが可能となる。
「っ! やっぱりそうも行かないよね!」
理想を言えば……女王の石像と全く出会わぬことが最善。
しかしそうも上手くはいかないとばかりに、出会い頭に顔を合わせた石像に歯噛みをしながら、リアナは機敏に踵を返す。
思ったよりも早い速度で追いかけて来る石像――だが事前に迷宮の構造を把握していた彼女は、素早く隠し扉へと飛び込んで見せた。
「本当に入ってきた人間を嫌ってるみたいだね、その感情をオウガ・オリジンに向けてくれれば楽なんだけど」
リアナは息を整えながら、先ほど眼前まで迫った石像を思い出していた。
あの感情が女王を殺したオウガ・オリジンへと向いて貰えれば、こんなに楽なことは無いというのに
そう思わずにはいられないほど、無機物でありながらもどこか鬼気迫る妄執染みた威圧感を感じていた。
「次は……と」
改めて悟りゆく隠者の瞳を使用し、現在位置と石像の配置を把握する。
もしも外に弾き出されたならば、ここまでの努力が無に帰す。
焦らず情報を更新し、最善を尽くすのだ。
「このルートなら……」
光明を見つけ、少女は全力で駆け出す。
希望を胸に……ゴールを目指して。
大成功
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