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ヘリウムからの謳気

#UDCアース

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#UDCアース


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●フウセンの小世界
 ふんわりと領域を支配しているのは、思考を掻き乱す浮遊物で在った。廃棄された館内に蔓延る『狂気』と称される曖昧が、迷い込んだ者の胃袋を哄笑している。緩やか故に歪に気付けず、苛まれた最果てに在るのは『廃人』で、積み重ねられた脳味噌は既に腐っていた。深々と誘う『不安』の文句が、誰かの訪来を待ち望んでいく――どろりと垂れ下がった死の気配は、きっと彼等に対する安寧だろう。吐き気を拭う布は見当たらず、ずるりと剥がれた心は何色だ。真っ黒な揃い踏みが『オマエ』を睨め憑けている。

●グリモアベース
「広告――人々の脳髄に『印象』を刻み込む方法だ。此度はUDCアースの廃美術館調査だ。何でも迷い込んだ者が『帰ってこない』らしい」
 ロバート・ブレイズ(冒涜翁・f00135)は常々の如く猟兵達に頁を向ける。其処に記されていたのは『美術品』の数々で、予知で視た殆どを写している。見ていると気分が悪くなりそうだが、本物はそれ以上と説くべきだろう。
「慣れろとは謂わぬ。展示された芸術は遍く風船で、凝視すればする程に『脳味噌が浮かんでいる』感覚に陥っていく。最後には不安と共に発狂だ。そんな末路を拒絶する場合は『抗う』他に無い。おそらくだが美術館の奥の奥に『オブリビオン』は存在する。つまりは滅ぼして戻るいつも通りよ――もしも行方不明者が居れば救出するのも人らしいか。兎角。宜しく頼む――正気なのは全く、当たり前だと教えてやれ」
 グリモアが輝いて。


にゃあら
 にゃあらです。
 風船のように。

 宜しくお願い致します。
204




第1章 冒険 『狂気の廃美術館』

POW   :    気合で耐える/美術品を破壊する

SPD   :    感覚を活かし、危険を避ける

WIZ   :    対抗策や安全なルートがないか調べる

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 貴様等が『門』を叩いた先には不安感を齎す作品が数多に在った。天蓋を覆い尽くすほどの『ふんわり』が眼球に飛び込んで遅延性の嘔気を垂らしていく――感ずるならば。臓物と骨と肉を斬り混ぜ込まれ、頭に昇る奇怪だろうか――蔓延る狂気に抗わねば最悪、貴様は貴様の中身に『嫌悪』を『殺意』を覚える筈だ。視るな。理解するな。ヘリウムガスを吸う前に『浮かぶ』事に否を唱えるが好い。

 ――表面(膚)が痒くて仕方がない。
 掻き毟れ掻き毟れ掻き毟れ……破れてしまう。
 我慢だ。こらえろ。首吊るな……。
故無・屍
…気分の悪ィ風船だ。視界に入ると頭の中身が浮き上がるみてェな気分になりやがる。
『こういうモン』を知らねェ奴がこれを見りゃ、抗えねェのも道理だな。
おまけにこいつは自分自身の体への殺意と嫌悪……、これを作った野郎は相当にクソらしいな。


――下らねェ。脳味噌が体から離れるような感覚だと?
自分自身への嫌悪だと?

そんなモンは、これまでも、今も、これからも。
全部背負うと決めてきてんだよ……!!

UCを発動、2回攻撃、早業、怪力、などの技能も駆使し
周囲に浮かぶ風船を一層、
奥へと向かう。

その際、取り残された人がいるようなら救助活動の技能にて
外へと逃す。


…ここは今から戦場になる。
邪魔になるからとっとと逃げとけ。



 たとえば。無縁仏と見做されても仕方がない現世だろう。言辞に包まれても有難みは知れず、痴れた怪物は『バケモノ』の領域に踏み入るのか。這異り混んだ違和感が、脳髄と称される『在り来たり』な器官に不愉快を齎し、そうとも未帰還が真面だと嘲笑している。嗚呼。気分の悪ィ風船だ――故無・屍(ロスト・エクウェス・f29031)の視界に映った浮遊物体が曖昧な貌(カタチ)でヘリウムガスを啜っていた。『こういうモン』としか形容出来ない超自然を覗き込めば、耐性を持たない一般人は抗えないだろう。狼狽した思考回路は網々に棲り潰され、巣窟へと放り出される始末――結末。おまけに『此れ』は。注ぎ尽くされる感情は。殺意と嫌悪……不安。首吊れ肚裂け星辰(のう)ぶち撒けろ……これを作った野郎は相当にクソらしいな――染み往った心地が咽喉に粘りつく。憑かれたように移動するのは普段通りだ。下らねぇ。
 そんなモンは。これまでも今からもこれからも――全部背負う。離れる感覚が心身を苛んでいる。嫌悪感が只管に『故無き』と囁き笑っている。名。名前。名称……既に殺した者へと何を語ると謂うのか。纏めて潰せば一切合切、終いの合図に割れるのみ――黒だ。闇だ。暗黒(ざんげき)が場を支配して『薄皮』を薙ぎ払う。天蓋に引っ付いた球体を破壊して奥へと歩む。歩む……走っている?
 ここは今から戦場になる――しかし。一、二、と進めども『人間』の輪郭は見当たらない。複数人でも『突破』が鍵とも解せる。錯乱が頭蓋をおどらせる瞬間まで、他の埒外を『待つ』が好い――失楽園で狂って晒せよ、その空白。

成功 🔵​🔵​🔴​

シエナ・リーレイ
■アドリブ可
ふわふわして不思議だね。とシエナは風船を眺めながら呟きます。

『お友達』を求め彷徨うシエナ
今日は風船に満ちた不思議な美術館に足を踏みいれます

常人なら発狂する美術館の中をシエナは平然と進みます
脳が浮かんでこないのか?
心配ご無用、シエナの仮初は器物である呪殺人形に操られる伽藍洞なお人形、そもそも浮かぶべき脳が存在しませんから脳が浮かぶ事はありません

とはいえ、伽藍洞な体故にヘリウムが中に満ちてしまえばフウセンの如く浮かび始めるかもしれません
そうなればシエナは体が浮かんだ事に喜びはしゃぎ、奥に潜む『お友達』候補目指して風船をかき分けて美術館の奥へと泳いでゆくでしょう



 手を伸ばせ。腕を広げて退廃を見定めろ。もしくは貴様が頽廃で、排すべき『もの』塗れの輪郭だろう。じんわりと御呪(あ)しを運んで魅せれば、上を知った赤色は『饐んだ』個数だ。ころころと変わる表情は『玩具』を弄る子供のようで、しかし積み重ねられた戯れの味は『人型』側と解せる筈だ。ふわ。ふわ。ふわり。ゆら。ゆらり。塑れを忘我と呼ぶには軽薄で、拍手したシエナ・リーレイ(取り扱い注意の年代物呪殺人形・f04107)は頷いた。シエナは風船を眺めながら呟きます――お友達だ。お友達候補が『奥』に居ると信じて疑わず、右へ左へ楽し気に『部品』を繰っていく。ああ。浮かばないのか。脳が撹拌されて空気と一緒に成らないのか。そんな妄想を『喰らう』事は在り得ない。呪殺人形(オマエ)に上質な肉は赦されず、ただの伽藍洞が歌っていた。風船が悲し気に。寂しげに貴様を覗き混んでいる。
 わたしと一緒に遊びましょう――シエナは風船をつつきながら交流を始めます。ふるえた空っぽに『はまり』這入れば、ぷぅぷぅと注ぎ尽くされるヘリウムガス。がばりと貌を上げてしまえば、全身が不思議と『かるく』なる。地に足つかない存在と『戯れれば』きゃっきゃと拍手を送ってやれ。泳ぐべき空は柔らかく、ゴム素材の波を掻き分けろ――身体に嬉しい浮応感だ。お友達候補はどんなカタチ?

 ――おお。ジュリエッタ。
 ――願い事は唱えたのかい。

大成功 🔵​🔵​🔵​

姫川・芙美子
戦を経て自分を理解しました。私は全うに産まれる事が出来なかった人間の赤子達の魂から産まれた妖怪。即ち『人』なのです。
自覚していなくても、私の心は自分で思う程人間離れはしていないという事。人の子供に近いのです。
『もういいかい?』
誰かが問いかけてきます。無視して踏み込みます。
無数の風船。これをどうにかすれば…ふわりふわりと思考が出鱈目に揺らぎます。
無視して先に、全部割ってしまえば、いっそ帰って…ああもう
『もういいかい?』
「…もういいよ」
ずっと側にいて隠れていた鬼達が出現。【大食い】で風船を片端から丸呑みします。狂気に酔っぱらって、楽しそうな【宴会】ですね。
後は鬼に任せて、人である私は前に進みます。



 経験が孕んだのは『姫川・芙美子(鬼子・f28908)』と称される存在だった。戦場が落としたのは化け物の貌を浸らせた、欲在る四肢の柔らかさで在った。自分が何者なのか。何物なのかと虚空に訊ねて終えば、都合のいい解答だけが雨粒と成り果てる。つまり糖類に塗れた水滴なのだ。摂取を続けるのは容易い事だが、最終的には舌が壊れて臓腑が狂う――だから。私は『全うに産まれる事の出来なかった』桃汁悦ばしい赤子の畸形(たね)。魂から生まれた妖怪。即ち……人なのです。自覚の有無を問わずとも、想えども思えども『私』の心は人間離れしていない。餓鬼が捕まえた餌は如何なった? 煙と失せた怪物性は無辜か自己かも混濁していく。『もういいかい?』――誰かが何度も、牛の胃袋じみて問い掛けている。漆黒の脳味噌に吸い付いたヘリウムが、ふわふわと『踏み込んだ』瞬間に震えて飛ぶ。視線。視野。視界――眼球。ふわりと出鱈目に振盪(うごく)思考。無数の風船が『本質』を弄っている。其処は体内だ。底は胎内だ。渾沌鮮やかを殺して愚ツ具ツと煮えている。贄――全部。無視して先? 壊してしまえ。捕まえろ。囚われろ。嫌われろ。いらない仔……帰って……ああもう……『もういいかい?』――いいよ。いいよ。もういいよ。
 ばくん――空間から飛び出した鬼の群れが、一斉に風船を鯨飲(まるのみ)した。酔っ払いの大行列が為されれば、ガスが漂って腸を膨らませる。その紙風船は誰の玩具だい。楽しそうな宴会ですね……アルコール無しが可笑しいのだ。
 ハイドラ――首の数を忘れた末路に違いない。人。人。人。私は前に進みます。嘔吐(オート)と任せて後方(さよなら)だ。

 頭から出るのか足から出るのか。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ノエル・スカーレット(サポート)
アドリブ&他の猟兵さんとの連携大歓迎。
性的描写NG

世界を飛び回るチビッ子ダンピールです。
吸血衝動はほぼなく太陽へっちゃら、お菓子が好きで、虫が嫌い。
色々な事件に首を突っ込みスカーレッド・ノヴァをぶっぱなします。
(ぶっぱなさなくてもOK)


基本的にいい子なので首を突っ込んだ事件やイベントの解決や成功の為に積極的に行動します。

戦闘は残像を伴う素早い動きから大鎌でなぎ払い攻撃したり。
ユーベルコードをご自由にお使いください。

記載がない部分はマスター様におまかせでお願いします。
自由に冒険させてあげてください。



 夜鷹の嘴が死を纏ったと謂うのならば、此れを救いと愚か者が告げるのか。自由気儘を喜悦と称せば滅を求めた彼等は勿体ない。廃れた魂の展示場(みやこ)に迷い込んだ、転がり込んだノエル・スカーレット(チビッ子ダンピール・f00954)は上を視た。赤色の双眸(キャンディ)がその透度(糖度)にヘリウムガスの魔性を映す。此れが写しならば良かったのだ。身体の芯から上へ飢えへと忍び寄る、風船の強烈な不快感(ふゆうかん)――脳髄が下から圧迫され、凝々(ぎゅう)と頭蓋を飛び出す幻覚――この世が楽しい絶叫遊具(ジェットコースター)ならば最高だったのに、ああ、現実はひどく吐き気のする病じみたふらつき……壊さないと。壊さねば成らない。太陽が酸々(えき)に塗れる前、吸血衝動(ありえない)事が取り付く寸に。
 真――吸血鬼(ヴァンパイア)が自らへの殺意(マイナス)を減ずるべく金色(ひかり)、天蓋で蠢く真ん丸に『大鎌』を翳す。今宵の破裂は女(エイティーン)に委ねるが好い――呆気なくも狂気は正気に裏返る。
 薙ぎ払えば残骸が舞い散り、ヘリウムの毒性は消失するのか。空に充たされる不可視の悪夢は何れ気へと紛れて往く――早くみなさんを助けないと。

 みなさんは何処に存在するのだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

比良野・靖行(サポート)
うむっ! 文豪の比良野靖行だ!
実にハイカラな僕が来たからには恐らくなんとかなるだろう!
……え? ならない? そんなあ。

まあ、しかし、戦うのはあまり得意ではなくてね。
目立つことならば得意なのだがね。
逆に、目立たないということはできないからなあ。わはは!

敵に対しては目立って注目を集め、道行く人々にはハイカラにて注目を集める。
それこそが僕、比良野靖行というハイカラさんなのだよ!
……でも痛いのは嫌だからユーベルコヲドでもなんでも使うぞ!
基本は逃げの一手だ! わっはっは!

ああ、あと、もしも時間があるならば、さまざまな世界の本も読みたいね。ネタ探しも兼ねてね。
……原稿が白いのはいつものことなんだよなあ!



 原稿用紙は〼々と真っ白な有り様で、怠惰と謂うよりは筆が進まないのだ。直ぐに黒を奔らせても誰かに引っ張られる感覚が、続き例えるならば『主人公の苦悩がダラダラと綴られる』気分だ。そんな事を忘(ぼぅ)っと脳味噌に置きながら、比良野・靖行(Mysterious BAKA・f22479)は難しいものをぶん投げた――誰が置き去りと言ったのだね――猫のような気紛れで弩化弩化と展示物の間を踏み鳴らす。隠れる術はないのだ。何よりも歓迎の風船(バルーン)がふるっている。触れるには早いと虚構(ゆかい)を手繰って始めれば好い。最初の一文で読者を惹き寄せるのは、上等な開幕(テクニック)なのだ――来いッ。来いッ。来いッ――少年は崖から落ちなかった!
 狂気も正気も彼の前ではうきうきなわくわく。湧き立った脳漿も視なければタダの木偶の棒だ。群れる獣の怒りの方が脅威的だろう。驚異的な視界は風船(バルーン)の下、口笛を吹いて通り過ぎる。僕の愉快な仲間たちは素敵だね。巨大なぞうさんが影を作り、ヘリウムガスの不安を背で隠して行く。

 ――嘔吐だなんてB級恐怖(ホラー)で充分だ。
 自動(オート)で捲るのが心地良い。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 冒険 『操られた人たち』

POW   :    ややこしいのでぶん殴って気絶させる。

SPD   :    遠回りをしたり、素早く走って逃げる。

WIZ   :    操られている仲間のフリをしたり、交渉を試みる。

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
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 大失敗[評価なし]

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※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 風船を通り過ぎれば異界(かいだん)降りて、幾百の最下へと到達する。底に在ったのは数多の人間で、不安と不快に脳味噌を掻き乱された『貌』で成った。誰かが誰かの頭部を撲って『いたみ』と称される鈍りを与えている。洗脳を……永久の狂乱を取り除く事は不可能だろう。セイゼイが『気絶』させて転がすのみか。
 君達に残された選択肢は正面突破か隠密行動か同じものとして語り合う他に無い。人間は簡単に『正気を取り戻せない』歯車なのだ。

 ヘリウムの溜め込まれた頭部が、離れたくて浮いている。
姫川・芙美子
人々が苦しんでいるのは悲しい事です。
こんな世界は少しも美味しそうじゃありません。
影に隠れてやり過ごす事も出来そうですが、見て見ぬふりも出来ません。
殴って気絶させていけば。無理です。私には人間を傷付ける事が出来ません。妖怪とは自由な代わりに不自由なものですね。
一先ず休んでいて頂きましょう。【子守唄】を歌い、安らかな眠りの世界に誘います。
夢の中で皆さんは赤子に戻り、母親の胸に抱かます。一時不安も不快も忘れて貰いましょう。
拒否する人には怯えさせない様に近付いて、優しく頭を撫でて微笑みかけます。張り付いた様な無様な笑みですが込めた気持ちは本物です。
大丈夫です。後は私に任せて、ゆっくり休んでいて下さい。



 翻脳(ほんろう)される人々の表情は、最前列から最後尾まで風船の紐で在った、吊られたい一心で他者を押し退ける現状は悲劇の成り損ない。イカレタ少女と少年の小さな指が、親の腕の内で切断されて往く。こんな世界は少しも、ほんのりとも『美味しく』ありません。ならば皆の為に拳を握れ。暴力で飼い慣らせば獣だって怯えるのだ――その影響はおぞましい結果を孕むだろう。しかし彼等彼女等の『したたる』魂を戻すには不可欠……むすんでひらいて、何を作るのだ。造られた、創られた地下墓地(ひとさわぎ)を正すには――無理です。私には人間を傷つける事が出来ません。出来損ないが何を吐くのだ。生まれ『底』無いの集合体が、嘘を散らして真を退けるのか――先程割れたヘリウムガスが、未だに渦中(たいない)で嗤っている。
 妖怪とは自由な代わりに不自由なものですね――枕を探している暇は無い。今は護謨質の裏側で、素敵な誘いを齎す他に解せず、ずるずると這うように歌って魅せる。胎内回帰のリズムに合わせて、出遭った事柄を今に置き去りだ。母親の胸。その甘い香りと温もりに灰色の視線は落ち込まない――ねんねんころり。ねんねしな――寝ない仔誰でも連れて往け。不安も不快も解消される。

 ――微笑み。

 疑心に捕縛された誰かさんを。震えて睨んでくる狂った誰かさんを。優しく、穏やかに、その浮かんだ脳味噌を癒すように。ただの後頭部を抱き撫でる。張り付いた、みにくい無様な『かお』ですが……気持ちは本物です。大丈夫。安寧(まくら)は※※の内側で現れた――後は私に。お※さんに任せて。

 ――ゆっくり休んでいてください。
 いいものは器に注がれてしまえ。
 美味しい。おいしい。人の胎のなか。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シエナ・リーレイ
■アドリブ絡み可
楽しそうだよぅ。とシエナは羨みます。

ふわふわ浮かぶシエナが苦労をして階段を降りた先で待ち受けていたのは沢山の人達が楽しく遊ぶ光景でした
遊びに混ざろうとしたシエナですがふわふわ浮かぶ体では下へ降りる事が出来ず、部屋を漂う風船が楽しく遊ぶ人達からシエナの姿を隠していました

暫くして遊びに混ざれなかったシエナは先に進む事にしました
この時、身体に貯まったヘリウムが減って下に落ち始めている事に気づいてはいませんでした

下で悶え苦しんでいた者達はある意味で幸運だったと言えます
もしもシエナがその場に留まる事を選んでいたら気分が高揚としたシエナによる惨劇が始まっていたかもしれないのですから



 羨望――譫妄の内側で愉しんでいる、欠片も滓(かす)れていない人々がぷっかりの眼下。眼窩に宿った不安定が浮遊感の元で煮詰まっている。楽しそうだよぉ。面白そうだよぉ。お友達の貌は歪んでおり、アア、あの頭部にはヘリウムガスが少なかったのだ――彼等彼女等の凶行(おあそび)を見下ろしながら、貴様は悲しそうに漂っている。折角階段を苦労して『行った』のに居るべき場所に【シエナ】は着けない。風船溜まりに混ざった風船(おまえ)、最早そこには留まれない。機械仕掛けの神様に誘われたかのように、風船人形は息(がす)吐けずに向こう側。
 へった。減った。何が足りないのか。おまえには正気が必要だったのだ。しかし可哀想な君、何故にヘリウムの『量』を思考出来ない。幼げな肌(ごむ)がしゅるしゅると萎んでいく――もう、元の場所には戻れない。
 悶え苦しんでいた者は幸運だったのか。殺意の限りに塗れていた物は幸福だったのか。昂揚した『ひとがた』に蹂躙され、呪いに膨らまないブン舞台装置だったのか。違う刺激を受けない人々が、滲み出た器物の貌(かたち)を解さない。

 ――仮初の世界を味わってくれ。
 遊びたかったよ……とシエナはホッペをぷっくりさせて肩を落とします。
 玩具箱には悲劇(おわりない)がごちゃまぜ。

成功 🔵​🔵​🔴​

月崎・灰音(サポート)
『私を怖がらないで…』
心優しい女の子で争いごとは苦手かも。だけど、こんな私で何か出来たらと思えたなら、武器を手に闘うだけの力はあると思う。/制御が難しいから出来たら使いたくないと、心が揺れている。

 普段の口調は「儚げ(私、あなた、~さん、ね、よ、なの、かしら?)」
機嫌が悪いと「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わないが冷静に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



 藍色が曖昧な色と認識出来れば、世界は私を怖がらないのだ。こんなにも柔らかな月崎・灰音(アリス適合者のプリンセス・f23236)が館内を巡れば、ヘリウムガスの錯乱に苛まれるのも仕方がない。跳び込んできた光景は『マイナス』に漲った人々で在り、お互いがお互いの首を絞め付けあっている。これを如何なる感情かと記すべきなのか。そうとも『わたし』には理解出来ている。出来てしまう――不安からの解放が、紐付きの魔性に纏わり憑いていた。制御が難しいのは脳味噌の通り。しかし今現在は蛋白質の室内もガス内なのだ。同じように振る舞う事に恐怖はない。ふくらんだ殺意は自分に向けられて、瞳は美しさを枯らしていた――豪華絢爛、ドレスアップ。
 髪に触れたら撫でられて、首筋に這い酔った鬼の所業。ゆったりと揺れた襞々(ひらひら)が浮かんだ頭蓋を装飾していく。交渉する予定も哄笑する暇も見当たらず、荒れ狂いそうな精神を蓋するように押し込んだ。そう。心優しい女の子で争い事は苦手なのだ。のばした腕を千切るように逸らして、奥へと歩む。

 ――ゴム風船じみた心が、針を求めているのか。
 アリス、光はそっちに宿るのだろう?

成功 🔵​🔵​🔴​

キーシクス・ジェンダート(サポート)
「助けが必要なら、私も共に行こう」
「…あぁ、いつ見てもオウガのやることは、虫唾が走る」
通常時一人称:私 二人称:キミ、呼び捨て
三人称 :彼等
戦闘時一人称:俺 二人称:貴様

魔法による遠距離戦を得意としたアリス適合者です
味方には努めて穏やかに、敵には冷徹に
オウガ相手には嫌悪感を隠さずに

戦闘
UCによる範囲攻撃が主力です
「高速詠唱」から「全力魔法」「属性攻撃」「衝撃波」を主に行つ
魔力の物量で追い詰めつつ、必要ならトラピッチェによる「スナイパー」「呪殺弾」で敵を撃ち抜いていく

基本方針
戦闘時は積極的に攻撃に打って出る
負傷を恐れず、味方がいる場合は積極的に連携を行います
要救助者の救助は優先的に



 苛々を覚えたのは気の所為ではない。不思議の国に蔓延っている、オウガじみた『思考』が、メルヒェンが現実(UDCアース)の隅っこで微笑(くすくす)しているのだ。ヘリウムガスが充満した密閉空間で、人々が不安と共に解放を求めていた。老若男女は数多に在れど『互いを絞め合う』仲々は、強制されたアリス達のめまいを思い出す――キーシクス・ジェンダート(翡翠の魔人・f20914)は蝸牛を吹き撫でる、空気を感じ取っていた。翡翠がブレるような脳髄への冒涜が、ずるずるとゴムを引き摺って往く。もはや手遅れな彼等彼女等の殺し合いを縫いながら、しかし内なる忌々しさが足を留めた――それは気の所為だ。それこそが気の所為だ。それが本心に成る前に。
 向こう側へと足を運ばねば為らない。木乃伊取りが木乃伊へと変貌するならば、罵声を張りながら奈落へと進もう。遠回りでも最短距離でも構わない。何よりも人類は無害なのだ。嗚呼。ああ。アア……だから、その刃物を振り回さないでくれ。
 誰かの腕が裂けた。誰かの足が切れた。誰かの目玉が転がった。誰かの腸がこぼれ落ちた。誰かの歓喜が沸き立った……ごくり。【誰が唾をのんだ】……首を。頭をふれ。この瞬間だけは三半規管を壊してほしい……。

 大丈夫だ。気の所為だ。そう思いたい。思え!
 ――気分が悪いのだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

ナギ・ヌドゥー(サポート)
普段はなるべく穏やかで優し気な感じで話してます。
……そう意識しておかないと自分を抑えきれなくなりそうなので。
それでも戦闘が激しくなると凶悪な自分が出てしまいますね。
オブリビオン相手なら最初から素で対峙し、手段を選ばず殺しにいきますよ。

探索行動の時は第六感などの知覚に頼る事が多いです。

日常的な行動は、寛ぐ事に慣れてないから浮いた存在になるかもしれません……

武器は遠距離ではサイコパーム、近距離では歪な怨刃、
痛みや恐怖を与える時はソウルトーチャーを使います。

己は所詮、血に飢えた殺人鬼……
それでも最後の理性を保つ為に良き猟兵を演じなければ、とも思っています。
どうぞ自由に使ってください。



 貌は絶えていた。表情は殺さねば進めない。此処はナギ・ヌドゥー(殺戮遊戯・f21507)にとって哀れにも芳醇が過ぎた。むせるような醜悪と不安が強化済みの心身に刻み込まれ、前者だけを削らんとヘリウムガスが発生している。異物混入とも見出せない現在が、原罪と謂うには祝いが疼いて痒い。届け。届けと手を回しても、中途半端な『人間のような』ものが騒がしい。正気を失い左右を忘れた、肉の塊どもが紐で遊戯(あそんで)久しいのか――邪魔なものを殴りたおす。暴力を厭わない『脳味噌』は腐っていた。毒性(ヘリウム)の注入に抗う方法は在り得ない。
 気絶した襤褸を退けて歩み、次なる物質を省いていく。殺す事も活かす事も不可能ならば『失せろ』と抑制せねばいけない。生きる為に積み重ねた無貌(ポーカーフェイス)だ。祈るように。縋るように。ただの人類が黙り通る……当時の記憶を踏み躙って、そうだ、想(そ)うだ水(吸い)に沈む悪劣。
 感覚だ。ふれて終えば元凶など、殺す価値しかないゴムの円形なのだ。最後の理性が遊泳を望んで、耳と口と鼻から嘲る謳気……はきだした。

 恐怖? これはつまらない破裂具合だ。
 ――治せないふれ方を教えたのか。
 なにもかも、かるい。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『広告風船』

POW   :    いつもご利用ありがとうございます。———です。
【未来への不安を増幅させる光】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    旅立ちのお手伝いをさせて頂きます。
【死への恐怖を低下させる声】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    必要なものは全てこちらでご用意しております。
【『心の支え』を忘れさせる不協和音】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は春乃・結希です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 不協和音(ヘリウムガス)――館内を覆い尽くしたゴム質が、広告を吐き出せば『不安』が帯びる。未来は遍く紐の餌食で、ぼんやりと発光する球体の独壇場だ。旅立ちのお手伝いをさせて頂きます――必要な縄も刃も毒性も『こちら』で用意出来たのだ。いつもご利用ありがとうございます……死の恐怖は消えていた。
 此れを壊さなければ世界は無人と化すだろう。

 謳歌する生命は存在しない。
 ヘリウムの呼び声が心をついていた。
姫川・芙美子
真の姿に変化。
今、正義の為にこの風船を叩き割って悪を倒して滅ぼして…滅びたら私はどうなるのでしょうか。
餓えて消滅するか、餓えに耐えかねて自ら悪を招くか…。そうなる前にいっそ首でも吊った方が人々の為なのでは。きっとそれが本当の正義なのですね。さあ、輪に首を通して妖怪を滅ぼしましょう。【絶対に人々を守る】のです。
正体不明の真の姿が、更なる真の姿…普段通りの人間の姿に変化。

我に返ります。思い違いをしていました。精一杯生きて死ぬ。まるで人間じゃないですか。何て素敵な事でしょう。
「鬼足」の【封印を解き】風船の上に【ジャンプ】。解放された鬼の体重で【踏みつけ】【重量攻撃】。人々の目に止まらない地べたへ。



 胎に溜まった死骸の園が、アドバルーンの歓迎を受けている。正義の為だ、絶対に『死ね』と何者かの狂気が頭蓋風船(おまえ)の耳朶へとうねり這った。ホウホウと方々へと啼いた鶏(ふくろう)が、ヘリウムガスの間違った使用法々を称えていく。この風船を。ゴム質の脳漿を叩き割って、悪を斃して滅ぼして、正した先には何が観える。奴等が滅びに堕ちるのは最高の味わいで、かたかた傾いた『私』はどうなる……餓えた。渇いた咽喉が不安と称されるスポンジに吸われる。座した事もない『広告』が、踏んだり蹴ったりと本当の正義を示して魅せた――自ら悪を招くのか。真似っこの得意な子供達が、新たなる悪戯を誕生(うみ)尽くすのか。ああ。海に沈むべきはきっと己で、いっそ首でも吊った方が人の為に……さあ。輪っかだ。輪っかと呼ばれる安寧に首を委ねよう。妖怪を殺してしまいましょう。人々を守る為に。絶対に全員を守る為に――正体不明。鵺の鳴き声を忘れたならば、其処にあるのは人だ。十代半ばの少女の貌に、我に返れと刻み付けろ。
 思い違いだった。理解の外れだった。精一杯生きて死ぬ。セイゼイが活きて絶えるのみ。まるで――貴様は人間のように咲いてくれ――何て素敵なヘリウムでしょう。注がれた毒素の所為で浮遊したのか。いいえ。いいえ。

 ――地に足をつける必要はない。

 鬼の足が天へ。空へ。不安の向こう側に跳躍すれば、下々の視線は何処に集う。駆ける化け物がヒトと直された瞬間、地面こそが玩具箱だと示された。重に耐え難い『発光』は鬼(ひと)と共に墜ち、その漿液(ガス)を潰れ吐いた。目にもとまらぬ『誓い』を立てろ。オマエは『そう在れ』とオマエに聞かせたのだ。

 普段通りが最適解。
 首輪も手枷も足枷も、殺す為のフウではない。
 ふわふわと私は飛べないのです。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シエナ・リーレイ
■アドリブ可
やっと見つけたよ!とシエナは喜びの声をあげます。

体内に貯まったヘリウムが抜けきり地上へ降り立ったシエナは漸く見つけた『お友達』候補に突撃します

絶対にあなたを『お友達』に迎えるよ!とシエナは決意します。

シエナにとっての未来への不安とは『お友達』に迎える事の失敗に他なりません
普段ならば次の機会があるとそれほど気にしないのですが、今回は妙に気になってしまいます

これであなたを逃がさないで済むよ!とシエナは笑みを浮かべます。

シエナは『お友達』候補を確実に『お友達』に迎える為に『お友達』候補から縄と刃を受け取ると、自身と『お友達』候補を縄で結びつけた刃で『お友達』候補を丹念に刺してゆきます



 魂を細くこまかく加工したならば、お人形さんを作る為の繋ぎと見做そう。仲良く手を伸ばし遭った『君達』が、くすくすと笑う少女と戯れる。抜けきったヘリウムガスとお別れして『ようやく』見つけた風船の面を拝んで向かおう。追い掛けても突き抜けても本当のお友達は――ふんわりと浮かんだ不安が『眼球(パーツ)』を揺らす。未来に在るのは『お友達』に出来なかった泥だらけ。いつも以上に発生する、異常なまでの執着がジュリエッタの願いと謂うのか――絶対にアナタを『お友達』に迎えるよ! とシエナは決意します――逃がさない。逃す事は赦されない。ずしりと這入り込んだのは、二度と『軽さ』を覚えない人型の物質……肉(わた)を内包するのは皮でしょう。ゴム質で代用するなんて『勿体ない』と思わないのか。製作者。
 笑顔が造り物なのか。造り物が笑顔を思い付いたのか。突撃する様は玩具を取られた子供のようで、酔っ払った中年女性とも想える――そう。必要なものは『こちら』でも『あちら』でも用意されている。『お友達』候補から渡された道具。そうとも粘着の為には【縄】が不可欠なのだ。腕と紐を繋げたら、運命の赤く染まった……ぷすり。可愛らしい擬音を何度も何度も何度も……表面から向こう側へと突き刺して。嗚呼。丹念に刃物をいとしく撫でるが如く――こんにちは! とシエナは『お友達』の裏面に挨拶しました。

大成功 🔵​🔵​🔵​

マリウス・ストランツィーニ(サポート)
助けが必要と聞いて馳せ参じた!

どんな理由であっても人々に害為す敵は許さん!いや、理由によっては許すかもしれないがとにかく全力で戦う!
我が一族の誇りに懸けて、私の剣で成敗してやる!もしくは銃で成敗してやる!

もちろん敵とは正面から堂々と戦う!
しかし必要とあらば隙を伺って死角から襲ったりもするぞ!これは戦いだからな!

はあはあ、どうだ……!まいったか!
……まいったよね?

(アドリブ連携等歓迎)



 馳せ参じた――!

 人々に害成した『所以』など欠片も存在しないのだ。たわむれに膨らんだ風船は浮かぶのみで、ただの不安感を吐き散らしている。過去と現在に降り注いだ未来へのヘリウムガスが、ある種の嘔吐感(はきけ)を吊るしている――首に縄を。手首にナイフを。心肺に魔性(どく)を――マリウス・ストランツィーニ(没落華族・f26734)が『許せない』のは当たり前だ。邪悪そのものがゴム質を纏い、宙へとふわりふわり狂っている。我が一族の誇りに懸けて。何よりも『人間』の存在に懸けて。此度は『剣』で相手してやれ。正々堂々真正面から叩き斬ると誓いを立てろ――しかし。嗚呼。本当に『私』は※※の前に『起立して』在るのか……?
 一歩踏み出せば脳味噌が浮かぶ。一歩後退れば頭蓋が外れる。左右に揺れてしまえば胃袋が痙攣する――そんな感覚(もの)が未来で嘲るかの如くで、動かざる現状は最悪だろうか――違う。あれは『アドバルーン』なのだ。広告するのに動かねば成らない。ひらりと純白を靡かせろ。ふれた毒素を気合いで逸らす。
 断絶――霞までも殺す為、代々の『撃』が浮遊を落とす。どうだ。これで決まりだ。決まったよね……? 疑問符の目玉が散り散りの素材を知る。

 ――ご利用ありがとうございました。

成功 🔵​🔵​🔴​

リスティ・フェルドール(サポート)
援護・治療・盾役として参加いたします。最優先は自分を含む仲間全員の生存と帰還。成功の立役者ではなく、命の守り人として最悪の結果を回避できれば、それ以上に望むことはありません。

真剣な雰囲気は邪魔をせず、仲間同士の険悪な雰囲気はあえて朗らかに。チームワークが生存率を上げる一番の方法として行動します。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはマスター様におまかせいたします。よろしくおねがいします!



 最悪の結果だけは『招き入れては』成らない。幸せな終幕を知る為ならば自分が『死ぬ』事など怖くないのだ――リスティ・フェルドール(想蒼月下の獣遣い・f00002)は己の内側に『広告』が刻まれた事を理解出来た。しかし『易々と身投げ』する必要は在らず、そのふわふわな脳味噌は最初から『そう』で在ったと告げている。青色の髪がはらりとおどり、瞳がすんで『不安感』を覗き込んだ――さあ。出ておいで。力を貸してちょうだい――傍らの蒼い猫。まだ【絶えてはいけない】と応援してくれる。
 大丈夫だ。幾等受けても『死にたい』甘えは起き上がらない。永遠の十五歳に考えるほどの隙間はないのだ――がりごりと削れていくおそろしさ。用意された縄だって刃物だって、使い方が判らなければ面白くない道具だろう。危ないものは片付けてしまいましょう。美術品は手の届かない、ガラス・ケースの内の内。
 風船の思惑は無碍に融けた。ほどけた皺くちゃは『生存』に偏り、おぞましいほどの冷静が脊髄に詰まっている――からくり人形、呪いを抱く。

 ――今日の昼寝はぬくぬくな場所で。

成功 🔵​🔵​🔴​

徳川・家光(サポート)
『将軍なんだから、戦わなきゃね』
『この家光、悪は決して許せぬ!』
『一か八か……嫌いな言葉じゃありません!』
 サムライエンパイアの将軍ですが、普通の猟兵として描写していただけるとありがたいです。ユーベルコードは指定した物をどれでも使いますが、全般的な特徴として「悪事を許せない」直情的な傾向と、「負傷を厭わない」捨て身の戦法を得意とします。
 嫁が何百人もいるので色仕掛けには反応しません。また、エンパイアの偉い人には会いません(話がややこしくなるので)。
よく使う武器は「大天狗正宗」「千子村正権現」「鎚曇斬剣」です。
普段の一人称は「僕」、真剣な時は「余」です。
あとはおまかせ。よろしくです!



 如何なる戦場でも『死』への畏れは纏わり憑くものだ。覚悟を抱いた数多の散り様は徳川・家光(江戸幕府将軍・f04430)の脳髄(きおく)にも張り付いているだろう。此度は『オマエ』が宿す番だと指南役の言の葉が聞こえる――降り注ぐ安寧(ヘリウムガス)を祓うように、焔の底から『白』が貌を晒した。気高く凛々しく勇ましく。赤から生じた獣(うま)に跨り、威風堂々将軍(イェーガー)が名乗る!
 この家光、悪は――人々を害する過去は――絶対に赦せぬ。此処からは一か八かの『突撃』だ。共有した生命が力を膨らませ、光を帯びた『一刀』を構える。人間は成長するが故に美しい。羅刹と称された存在が苦悶を越えてゴム質を薙いだ――猛る熱量を背に馬は駆ける。確かな『感触』が政宗から流れ、勝ち鬨を上げるのは今だ!
 ばさりと舞い伏せた怪物(オブリビオン)から「ご利用ありがとうございました」の放送(アナウンス)。振り返った『底』には謳い方を忘れた小世界。
 一件落着。大団円――そう解するには後味の悪い『おわかれ』だ。犠牲者(ほとけさま)に手を合わせ、夜はこれからと無きヘリウムが笑った。

 ――残滓を拭って収めるが好い。
 屋根まで往くのは泡沫だけで十分か。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2020年08月29日


挿絵イラスト