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迷宮災厄戦⑯〜蜜林檎とジャバオウガ

#アリスラビリンス #戦争 #迷宮災厄戦

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●巨大な林檎の国
 しゃくしゃく、しゃくしゃくと音を響かせながら、紫の獣――ジャバオウガといわれる――は林檎の中を進む。アリスラビリンスの中にあるその国は、巨大な林檎で出来ていた。愛らしい獣は群れを成し、林檎を食べながら侵攻する。彼らの道を辿れば、張り巡らされた巣があることが分かるだろう。
 すべてが食い散らかされる前に倒さなければならない。さてどうするか。少し変わった、ともすれば常識外れな戦法になるが、しかし不思議の国でそれを言うのも野暮だろうか――。

●グリモアベース
「もうすっかり夏ねー……。海に行きたくなるわ」

 朝顔模様のハンカチで汗を拭いながらこう言ったのは棗・瑠璃子(ハイカラさんの學徒兵・f22649)!

「皆にはアリスラビリンスに行ってもらうわね」

 彼女は続けて……そこは巨大な林檎の国で、食べることでトンネルを掘ることができる。オウガ達もまたその要領で林檎の中に洞窟を作っている。今回の作戦はオウガに気付かれないように食べ進み、奇襲を試むというものだ……ということを超ザックリと説明した。

「敵はジャバオウガって言って……翼の生えた猫みたいなものを想像してくれると嬉しいかな。サイズは子供より少し小さいくらいで、ビームや爪、牙で攻撃してくるの。知能は獣程度だから奇襲は楽だと思う」

 ここまで言うと、彼女は説明は終わりだと言わんばかりに手を叩いて猟兵たちに微笑んだ。

「というわけで、頑張って!」


人参SiriSiri
 はじめまして!!!はじめましてじゃない方はお世話になっております!!人参Sirisiriです!!
 よろしくお願いします!!

 今回は一章のみです! 戦闘です!! 頑張ってください!!!

 『林檎を食べ進み、奇襲する』ことでプレイングボーナスが付きます!!

 連携ですが、相手様のIDを指定するか共通の単語を【】で指定すると確実です。期限までに相手様が不在の場合返金します!

 プレイングはオープニング公開後すぐ受け付けます。

 皆さんのプレイングお待ちしています!
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第1章 集団戦 『ジャバオウガ』

POW   :    喰らいつく顎
【噛みつき】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    かきむしる爪
【爪】による素早い一撃を放つ。また、【翼を限界まで酷使する】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ   :    燃え光る眼光
【視線】を向けた対象に、【額のクリスタルから放たれるビーム】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

リアナ・トラヴェリア
…つまりジャバオウガの通った跡には道があるんだね。
じゃあそこを辿って敵の姿が見えたら、相手の進行方向を予測して先回りすればいいね。多分急に曲がったりはしないだろうし。そうだとしても道の形である程度予測がつくかな。

…食べる量が少なくて気が楽だよ。

林檎を食べながら進んで先回りした所で待つよ。その間にお腹と呼吸を落ち着けておくね。
向こうは食べることに集中してるみたいだから、その音がするよね。
だからそこに思いきり黒剣を突き刺して手応えを見るよ。もしそれで倒しきれなかったり、複数いたら魔術師の手で相手の攻撃を防御して反撃。

暑いからって甘いもので水分取りすぎるのはおすすめしないな。



 林檎の中で咀嚼音が響いている。ジャバオウガが掘り進めているのだろう。

「……つまりジャバオウガの通った跡には道があるんだね」

 作戦を思い出しながら、リアナ・トラヴェリア(ドラゴニアンの黒騎士・f04463)はこう呟いた。幸いにも彼女の前には道がある。リアナはそれを辿っていった。

「……ここかな」

 見ると遠くにジャバオウガの背中が見えた。敵は一心不乱に、真っ直ぐ、食べ進めている。リアナはそこから進行方向を予測して食べ始めた。

「……食べる量が少なくて気が楽だよ」

 と独りごちながら。なんとか敵の前に辿り着くと、より大きく響く咀嚼音。そろそろ来るだろうと予測したリアナはすぐさま黒剣を抜き、ジャバオウガの眉間を狙って突き刺す。
 林檎を切るときの軽い感触と同時に鈍い手応えが彼女に伝わる。遅れてジャバオウガの悲鳴がやってきた。

「暑いからって甘いもので水分取りすぎるのはおすすめしないな……」

 外壁を崩したリアナの前に息絶えたジャバオウガが転がっていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

パルピ・ペルポル
そろそろ林檎も食べ飽きてきてるはずなんだけどね。
なんでわたしはまた林檎を食べるのかしら。

まずは折り紙で小さなネズミをいくつもたくさん折って、ネズミたちと林檎を食べて進みましょ。わたし一人じゃ効率悪いし。
自作の干し肉と鮭とばで口直ししつつ。

第六感で敵の気配を感じたら気付かれぬように巣の周囲に自分用の通路作っておいて。
取り囲むようにして有為なる写しでネズミを増やして、一斉に壁破ってオウガを攻撃させるわ。
不意をつけたらわたしも巣に雨紡ぎの風糸を展開して、敵を拘束し切り刻んだり穢れを知らぬ薔薇の蕾を使って茨で締め上げて攻撃するわ。
立ち直る前にさっさと片付けないとね。

次は何か味変するもの持ってきましょ。



 ジャバオウガの群れはそれなりの規模のようだ。未だ咀嚼音は鳴りやまない。

「そろそろ林檎も食べ飽きてきてるはずなんだけどね。なんでわたしはまた林檎を食べるのかしら」

 そこに林檎があるから――ではいけないだろうか。果てしなく続く林檎の壁を見て、パルピ・ペルポル(見た目詐欺が否定できない・f06499)はこう呟いた。彼女は懐から折り紙を取り出して、小さなネズミを形づくっていく。

「わたし一人じゃ効率悪いし、こうしましょうか」

 ネズミたちとパルピはジャバオウガの作った道を辿り、行き止まりではその甘い壁を食べ堀り進めた。ネズミたちは元気に林檎をかじっているが、彼女は飽きてくるのか、時折自作の干し肉と鮭とばで口直しをしていた。いつまでも続くと思われた林檎三昧であるが、ある一点でジャバオウガの鳴き声が大きく響く。

「見つけた」

 続く咀嚼音に第六感が反応した。ジャバオウガの隣に来たことを確信すると、パルピは気付かれぬように巣の周囲に自分用の通路を作る。その後、【有為なる写し(ドウグハツコウテナンボ)】でネズミを増やし、一斉に壁を破った。
 不意打ちに対処する間もなくジャバオウガは穢れを知らぬ薔薇の蕾で締め上げられる。パルピとジャバオウガの耐久勝負。林檎の洞窟に呻き声と力強い声が響く。やがて力負けしたのかジャバオウガの四肢が弛緩した。

「次は何か味変するもの持ってきましょ」

 トドメとばかりに切り刻まれたオウガの肉片を背に、彼女は次なる手を思案する。
 林檎とパルピの戦いはこれからだ!

大成功 🔵​🔵​🔵​

オルヒディ・アーデルハイド
もしかしてこの林檎の内部ってアリの巣みたいな感じになっているのかな
どっちかと言うとモグラの方が近いのかな
なにはとかく、この穴を辿って行けばその先にはジャバオウガがいる
幸いと言うかボクは小柄だからそう食べ広げなくても進めそうだ
小柄な『槍騎兵ムシャリン』を呼び出して解き放ち
穴に沿って飛んで行ってもらい突撃してもらう
火力は低いけど飛翔能力で自動追尾して攻撃してくれるから楽だね

林檎の壁を叩いて
ここは薄そうだから食べて抜ければショートカットできそうだ
壁の向こうで食べてる音がしてたらその先にはジャバオウガがいるって事だよね
壁に向かって〔ランスチャージ〕して壁を突き破りそのまま〔串刺し〕



「もしかしてこの林檎の内部ってアリの巣みたいな感じになっているのかな」

 林檎の道を辿りながらそう呟くのは少女のように優美な少年、オルヒディ・アーデルハイド(アリス適合者のプリンセスナイト・f19667)だった。

「どっちかと言うとモグラの方が近いのかな……なにはとかく、この穴を辿って行けばその先にはジャバオウガがいるんだね」

 そう思案して彼は『槍騎兵ムシャリン』を呼び出して解き放った。ムシャリンはオルヒディを乗せてふわりと飛び立つと穴に沿って進んでいく。暫くして、ある一点で違和感を覚えた彼はこんこんと林檎の壁を叩いた。妙に軽い音が響く。

「ここは薄そうだから食べて抜ければショートカットできそうだ」

 そうして耳を当てれば遠くから獣の咀嚼音が聞こえる。ジャバオウガのものだろう。彼はすぐさま食べ抜けると、突き当りの壁に向かって槍を突き刺した。柳のような細腕からは想像もつかない強力な刺突がジャバオウガを襲う。

「ここみたいだね」

 感じる手応えに敵の存在を確信したオルヒディはもう一度槍を突き入れた。オウガの断末魔が響く。崩れた壁の向こうには、絶命した獣の姿があった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ケルスティン・フレデリクション(サポート)
みんな、がんばって!
わたしも、おてつだいするね!

こうかで複数攻撃を行う
こうかは光華。
武器を自身の花である勿忘草に変えて戦う
「みんなをいじめちゃ、めっだよ!」

一人称 わたし
二人称 名前を呼び捨て

口調は幼く
言い切る形や「〜なの」「〜よ」言葉尻を伸ばすことも多い

基本的には皆のお手伝い役
戦闘や情報収集、その他言われた事を行います。
 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。



「オウガをおいかけなきゃ」

 林檎の中をぱたぱたと軽やかに進みながら、ケルスティン・フレデリクション(始まりノオト・f23272)はきょろきょろと周囲を見回していた。どこからかしゃくしゃくと咀嚼音が聞こえる。オウガが林檎を食べている音だろう。
 ケルスティンはその音に向かって進んだ。どれほど走っただろうか、行き止まりに紫色の獣の背中が見える。

「あっ、いた!」

 思わずそう言った彼女は慌てて自らの口を押さえ、脇道に隠れた。オウガは気付いていないようで黙々と壁を食べ進めている。彼女はむいと気合を入れて林檎の壁に齧りついた。時折喉に詰まりそうになったり、果汁が気管に入りかけてけほけほと咳き込む。

「みんなをいじめちゃ、めっだよ!」

 それでも頑張ってオウガの元に辿り着いたケルスティン。彼女のユーベルコード【ひかりのほし】によってりんごの中には流れ星が走った。突如襲い掛かる流れ星にオウガは為すすべもなく消えていく。

「一気に食べたらちょっとつかれちゃった」

 後には微笑む彼女が残った。

成功 🔵​🔵​🔴​

カトル・カール(サポート)
 桜の精のクレリック×精霊術士、16歳の男です。
 普段の口調は「男性的(俺、呼び捨て、だ、だぜ、だな、だよな?)」、戦闘中は「丁寧(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


ノエル・フィッシャー(サポート)
『例え全ては救えずとも、誰一人として見捨てはしない』

・経験値が欲しいから、雑な扱いでもいいので採用してくれると嬉しいな。
・【コミュ力】を有効活用出来そうな状況ならば、それを使うよ。なくても目的達成のために最善を尽くすよ。
・ユーベルコードは所持してるものからいい感じのを使うよ。
・他の猟兵との絡みも歓迎だよ。共闘するのなら、ボクは補助に回して構わないよ。彼が技能を使用するのなら、ボクも同じ技能でサポートするよ。
・もし男なのか女なのか問われたら「見ての通り」と答えるよ。モニターの前のキミにも、だよ。
・他の猟兵に迷惑をかける行為、公序良俗に反する行動はしないよ。

あとはお任せ。好きに使ってね。



「ここにはいないみたいだな。音は聞こえるんだが……」

 牡鹿の角に似た立派な枝を生やした長身の男――カトル・カール(コロベイニキ・f24743)は遠くにしゃくしゃくもぐもぐという音を聞きながらきょろきょろと周囲を見回した。しかしいくら確認してもオウガの姿は見えない。が、林檎の中を進んでいると、童話の王子のような後ろ姿が見えた。

「先客がいたか。……?」
「ボク? ボクなら見ての通りだよ」
「そうか……」

 カトルが王子を何と呼べばいいか逡巡していると、『彼』――ノエル・フィッシャー(呪いの名は『王子様』・f19578)はこう答える。それでも迷っている様子のカトルに、ノエルは首を傾けて続けた。

「じゃあ、ノエル?」
「わかった」

 頷いたカトルに『彼』も頷き返し、二人は林檎の道を進む。黄色の壁に甘い香りが漂う中、遠くに何か紫のアクセントが見えた。

「ん? あそこに見えるのは……」
「間違いない。オウガだ」

 奇襲を仕掛けるべく食べ始めたカトルだったが、その顔の横にノエルの剣が刺さる。剣は弧を描くと瞬く間に壁を切り刻み道を開いた。

「助かる」
「なんてことはないさ。さぁ、行こう!」

 そうして拓かれた道の向こうに二体のオウガの驚愕した顔が見える。ノエルはすぐさま剣を掲げ口遊んだ。

「天地よ、ボクの声を聞け――王権の下に勅を命ず!」

 【王子様の尊き御言葉(インヴォーク・コマンド)】、その力によって雷が波のように放射される。直撃したオウガたちは硬直した。カトルもそれに続き、指先を伸ばす。

「えっ」

 その指先からは眩い天の光。彼のユーベルコード【ジャッジメント・クルセイド】だ。裁きを与えるように伸びたそれは真っ直ぐオウガを貫く。雷撃で硬直した敵はそれを避けられるはずもなく、宙を舞うように飛んでいたオウガたちはぽとりぽとりとその身体を地に落とした。

「この辺のはこれで全部かな」
「みたいだな」

 咀嚼音は止み、静寂が訪れる。二人は残党を探すべく歩を進めた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2020年08月24日


挿絵イラスト