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めぇめぇたいむ

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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●めぇめぇたいむ
「もうすぐ告白するのよね? お手紙かけた?」
「えっ、えっと……まだ……チョコだけじゃだめかな?」
「うぅん、それじゃ鈍いから気付かないんじゃない?」
「ええー! そうかなぁ……」
 などと、恋の季節が近づき浮足立つ女子学生たち。
 彼女たちが今いるのはお洒落なカフェ――でもなく。空き教室でもなく。
 らせん状に上へと伸びていく迷宮の一角だ。
 この場所はがしょんがしょんと、上へと続く階段がタイミング次第で出入りしている。
 タイミング失えば、足場が引っ込み真っ逆さまというような場所。
 しかし、見通しが良く災魔が現れるのも上からであり対応はしやすい。そして彼女たちは階段を進んでいるわけでもなく、最下層にいるのだ。
 その場で彼女たちはコイバナで盛り上がり、とうとう手紙まで書き始めた。特に敵の姿も見当たらず、安全そうな雰囲気であり警戒も簡単。そして浮足立った心のままに行動してしまったのだ。
 きゃっきゃしつつ、あーでもないこうでもない。
 盛り上がっているがやはりここは――迷宮。いくら災魔が見当たらないからと言っても、危険な場所に違いない。
 そして。
『めぇ』
『めぇ~』
『めえぇ~』
 低音、中音、高音――めぇのハーモニーを響かせながら、出入りする階段の上を華麗にぴょんぴょんする白い影が迫っていた。

●予知
「めぇ! なのです!」
 ちがう、メッ! と小さな一角持ち、羽根耳をひこひこ動かしながらメーアルーナ・レトラント(ゆうびんやさん・f12458)はきりっとした顔でそこにいた。
「メアはとうとうメアのしゅくてきにであって、しまったのです……!」
 きゃつらは――おてがみをたべる、めぇめぇかわいいこえをしてなく、しろやぎしゃん……! とふんすふんすと鼻息荒く、メーアルーナは零す。
「おてがみにはそのひとのきもちがつまってるのです。なのに、なのにむしゃあなんて……!」
 そんなのゆるしがたきことー! とメーアルーナは力説するのだ。
 そして集った猟兵達へと、アルダワ魔法学園に向かって欲しいのだと告げる。
「ええと、おてがみをかいてきゃっきゃするおねーさまたちがいるのです。でも、おてがみのけはいをかんじてやぎしゃんがやってきて」
 折角書いた手紙を奪い。そして目の前でむしゃあとして。このお手紙はいまいちというような顔をして、しゅたたたんと去っていく――残された女子学生たちはその反応により心に傷を負う、というような事を予知したのだとメーアルーナは紡ぐ。
「まだそのおねーさまたちはめいきゅーには入ってないので、さきにしろやぎしゃんをどうにかおいはらうとよいのですよ」
 そのしろやぎは素早く使えるのに苦労する。普通にやれば、だ。
 しかし――そのやぎたちには手紙に惹かれる性質を持っている。
 つまり。
「おねーさまもおにーさまもおてがみをかいていくのです! うばわれるとやぎしゃんにたべられてしまうのですが……おてがみをかくおけいこだとおもって」
 きゃつらをひきつけるおてがみをかくのです! とメーアルーナは言う。
 その内容は、どんな内容でもきっと大丈夫。ただ一言想いを籠めた言葉でも、日頃のつもりつもったあれそれでも。感謝でも、なんでも。
「はい! ではこれはメアからのせんべつなのです!」
 と、メーアルーナはどんと箱を前に置く。そこにはレターセットが色々と。
 どうやら好きに持っていってほしいという事のようだ。
「おてがみのじゅんびができたら、おおくりするのです!」
 メアのかわりにグルメなやぎさんたちをこらしめてきてください! と手の内のグリモアをメーアルーナは光らせるのだった。


志羽
 お目通しありがとうございます、志羽です。
 めぇ!

●シナリオについて
 第一章:冒険『迷宮の追撃』
 第二章:集団戦『グルメなしろやぎ』
 第三章:ボス戦『上司のくろやぎ』
 以上の流れとなっておりますめぇ。

 しろやぎさんもくろやぎさんも。
 お手紙を持っているとよってきます。素早い動きで翻弄し奪います。
 お手紙をむしゃあと食べると、場合によっては味の感想を零す事もある、かもしれません。
 どんなお手紙なのか――文面を全部、とは言いません。
 ちょろっとプレイングにあると、簡単に味を告げてくれます。
 そしてしろやぎさんは超絶美味なお手紙に出合うと、あまりの歓喜にしょわっと消えてしまう事もあります。満足して昇天。
 くろやぎさんはしろやぎさんよりつよいのですが。同じく歓喜が重なれば昇天します。
(プレイング内容とダイス判定次第の要素です)
 もちろん普通に戦っても大丈夫です。

 以上です。
 ご参加お待ちしております。めぇ!
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第1章 冒険 『迷宮の追撃』

POW   :    とにかく距離を稼いで追いかける

SPD   :    痕跡をたどって追いかける

WIZ   :    行動を予測して追いかける

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●頭上のしろやぎさん
 がしょーんがしょーんとゆるやかに。
 上へと続いていく階段が規則的にか、不規則にか動いて足場を作ったり、消したり。
 そんな、見上げるばかりの迷宮の一角。
 その終わり、天井近くでぴょんぴょんと戯れているしろやぎの姿がある。
 ぴょんぴょんと、楽しそうに。とっても楽しそうに。
 時折、階段に腰かけて足をぷらぷらさせつつ、お手紙もしゃあして階段がひっこむ直前にまたぴょんして足場を変え。
 それはまるで遊んでいるようで、かわいい。
 かわいくて、なごむ。
 が、相手は災魔だ。
 しかし、しかし――猟兵たちは気付いてしまった。
 したからみてると、やぎしゃん、ぴこっとしっぽが、みえる。しかもたのしそうに、ふりふり――ツボる猟兵にはツボる光景――して、いる。
 あのしろやぎさんと? たたかう? むりみ。
 そしてしろやぎたちもまた、気付いた。最下層に得物がいることを。
 しろやぎたちは三匹一組になってぴょんぴょん華麗に階段を下りてくる。
『めぇ』
『めめぇ!』
『めっめー』
 そして猟兵たちの方を確りと見て声をかけてくるのだ。しかし、近付くだけで降りてはこない。これは上がってくるめぇ、という事なのだろうか。
 まるで誘惑するかのように、しっぽをふりふりさせながら。かむかむと手をふりながら。
 そして――察しの良い猟兵は気付いた。
 最上部から僅かに聞こえてくるめぇめぇのハーモニー。
 あっ、これいちばんうえにしろやぎさんめっちゃいるのでは?? そわぁ!

 まずは、この動く足場の階段を登って最上部へとたどり着く必要があるようだ。
ポク・ョゥョゥ
オリオたん(f00428)と一緒だよー

あー
しろやぎたんだー
ぽくね、ぱんだだよー
あがめよー
お手手ふってご挨拶ー
お返事あるかなー?

オリオたん、上にいっぱいいるよー
階段もおもしろーい
きえたりーでてきたりー
んー。行動をー予測するぞ~
ぱんだの勘はーそこだーえい
登れたよーえっへん
えへへ、ほめられたよー

うんー?ぽくねー
旅団にはいりたいのー
でもねー、お手紙ちゃんとかけるかなー
だから練習するのー
すてきなお手紙かいて、はいれるといいなー

オリオたんは何かくのー?
ほぇー
いっぱいすきすき!するんだねー

きえるとでてくるをちゃんと覚えてー
りずみかるにぽよぽよのぼるよー
やぎたんまっててねー
ぽくもぱんだしっぽふりふりだー


オリオ・イェラキ
ポクちゃん【f12425】と供に

あらあら、可愛らしいこと
わたくしああいうの、大変好みですわ
撫でたいの

その前に階段を登りませんと
ふふ、ポクちゃん参りましょう
予測お手伝いしますの
何度か見て動きのパターンを探しましょう
ポクちゃんの野生の勘も頼りにしてますわ
登るときは一緒に
上手に登れましたわ、ありがとう
お礼によしよし

ポクちゃんはどんなお手紙書きますの?
まぁ、旅団に?
それは一生懸命書きませんと
応援してますわ

わたくしは、夫に書こうかと
バレンタインに改めて手紙なんて、たまには良いと思ったの
そう、沢山好きを伝えられたら

ポクちゃんを微笑ましく見ながら
着実に登って行きましょう
あら可愛らしい鳴き声が近いわ
もう少しね



●しろやぎさんとぱんだ系たーると星夜の娘
 がしょーんがしょん! と動く階段の、その最上部でぴょんぴょん跳ねているしろやぎさん。
 その姿を見つけ、ぷよんと震える。
「あー、しろやぎさんだー」
 ぱんだっぽい、黒いタール――ポク・ョゥョゥ(よろしくなの~・f12425)はその手をふりふり。
「ぽくね、ぱんだだよー、あがめよー」
 お返事あるかなー? とふよんと首を傾げるポク。
 すると――しろやぎさん達はその姿に気付いてじっとこちらを見ている。
 いち、に、さん。三体のしろやぎさんだ。
『めぇっ……(黒い……)』
『めぇぇ(黒いねぇ……)』
『めぇ、めめぇ……め、めぇメッ……(黒、黒い……黒、上司ウッ……)』
 めぇめぇと小さな声。何を言っているのかは、という所があるが何か心に刺さっているらしい。
 けれど、そんなことはポクには関係なく、のんびりと傍らへ声を。
「オリオたん、上にいっぱいいるよー」
 オリオ・イェラキ(緋鷹の星夜・f00428)はあらあら、可愛らしいことと笑み浮かべる。
「わたくしああいうの、大変好みですわ」
 撫でたいの、と紡ぎながらオリオも手をふると、しろやぎさん達も気づいてちょいちょいとつられて手を振り返す。
 しろやぎさん達に会う――その為に階段を登らねば。
「ふふ、ポクちゃん参りましょう」
「階段もおもしろーい、きえたりーでてきたりー」
 がしょーん、がしょんと速かったり遅かったり。引っ込むタイミングも様々だ。
 その様子にポクはよくよく動く階段を見て。
「んー。行動をー予測するぞ~」
「何度か見て動きのパターンを探しましょう」
 ポクちゃんの野生の勘も頼りにしてますわとオリオは言ってポクと一緒に階段を見つめる。
 あそこに階段でてくるよとポクが示すとゆっくり足場が生まれる。
 ポクとオリオは一緒にそれを駆けあがる。動かない足場までリズミカルにぴょんぴょんぽよぽよと。
「登れたよーえっへん」
「上手に登れましたわ、ありがとう」
「えへへ、ほめられたよー」
 オリオの優しい手がポクをよしよしと撫でる。
「ポクちゃんはどんなお手紙書きますの?」
「うんー? ぽくねー、旅団にはいりたいのー」
「まぁ、旅団に?」
 でもー、とポクは言う。
 お手紙ちゃんとかけるかなー、だから練習するのーとポクは楽しそうに言う。
 それにオリオもそれは一生懸命書きませんとねと応援を。
「すてきなお手紙かいて、はいれるといいなー」
 ふふーとポクは笑い零し、オリオの方を向いて。
「オリオたんは何かくのー?」
「わたくしは、夫に書こうかと。バレンタインに改めて手紙なんて、たまには良いと思ったの」
 ふふ、と幸せそうにオリオが笑む。その姿にポクはほぇーと零して。
「いっぱいすきすき! するんだねー」
「そう、沢山好きを伝えられたら」
 柔らかに笑むオリオは、そろそろ次の足場が出そうねとポクを促す。
「やぎたんまっててねー」
 ポクもぱんだしっぽふりふり。その姿をオリオは微笑ましく見守っている。
 めぇめぇと可愛らしい鳴き声が近いわとオリオが見上げるとしろやぎさん達と目が合った。
 しろやぎさん達はめぇめぇ鳴きつつ最上階で待っている。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ベルゼ・クルイーク
やぎか…旨そうじゃの
じじぃも行くぞ、仲間に入れてくれ

◆POW:じじぃはあまり頭が良くない
儂はなあ…目の前のオブリビオンを喰らうしか能がないんじゃ
じゃからのう…痕跡とか予測とかわからんのじゃて…
(少々悲しげ…)

なんでな。
とにかく見失わん様に追いかけ続けるのみじゃ
その内行き詰まったりして追いつけるじゃろ。
じじぃの経験則じゃ

見失った時?
…多分、その辺に若い有能なのがおるじゃろ?
そいつに尋ねることにするわいな。
指示通りまた追いかければいつか道もわかるじゃろうて(かっかっか

誰も居らんかったら…
…そうじゃの、音のする方の壁でもぶち抜くかのう
敵か味方かわからんが、何かしら情報はふえるじゃろ。



●じじぃとふるえるしろやぎさん
 ぴょんぴょんぴょん。三匹のしろやぎさんが近づいてくる。
『めぇっ!(へい!)』
『めめーぇ!(あがってこいよー!)』
『めぇめっ!(これるもんならなー!)』
 そして、少し上で誘うようにお尻ふりふりしっぽふりふり。
「やぎか……旨そうじゃの」
 ぽつり。ベルゼ・クルイーク(暴食の牙・f13004)の呟きががしょんがこんと出入りする階段の、その音の合間に響いた。
『めぇっ!?(旨そう!?)』
『めっめっ!(逃げよ!)』
『めぇ~!(退避~!)』
 しゅたたんと階段の上を駆けあがり距離を取り、恐る恐るふるふるしながらしろやぎさん達はベルゼを見つめて来る。
「じじぃも行くぞ、仲間に入れてくれ」
 その様子に笑って、ベルゼはしろやぎさん達が駆けあがった後をついていく。
『めっめぇ、めめぇ!(あいつ、来るぞ!)』
『めめ、めめめぇ!(よし、あっちだ!)』
『めっ、めー?(はっ、あそこか?)』
 少しの間、目を離したすきにベルゼの視界からしろやぎさん達の姿が消える。
「はて……さっきまでここにおったのになあ……」
 少々悲し気に零す。痕跡や予測といったことは、ベルゼにとってはわからぬ事。
 目の前のオブリビオンを喰らう――それしか能がないとベルゼは思っているのだ。
 じじぃの経験則ではそのうち行き詰まったりで追いつけると思ったのだがしろやぎさん達はいない。誰かに聞けばよいかとそのあたりに誰か、若い有能なのがおるかのと見回すが、そういった者もいない。
「ふむ……ん?」
 と、傍らの、眷属である小さな蛇が壁の方をじっと見つめ示している。
 耳を澄ませば近くの壁から聞こえる――覚えのある、鳴き声。
『めぇめぇ~(気付くな~)』
『め~(早く行け~)』
『めっ!(静かに!)』
 その小さな鳴き声をベルゼの耳は捉えていた。
 それは壁の中から。音――もとい鳴き声がひっそり。こそこそ話といったように聞こえてくる。
 ベルゼは一つ息整え――その壁へと拳を向けた。その感触は、重いが打ち抜けぬほどではなかった。
「儂と遊んでくれんかのう」
 鈍い音と共に崩れる壁。
 そしてその向こうには通路が続き、その中を走りゆく白い影が突き当りを曲がっていく。
『めめぇ~~~!!!(逃げろ~~~!!!)』
 悲鳴のような声が響いたのだがひょこっと、突き当りの壁から顔をのぞかせる一体のしろやぎさん。
「今度は見失わんようにせんとなあ」
『めぇっ!(ひゃあ!)』
 赤い瞳緩めて笑えば、しろやぎさんは震えあがりしゃっと姿消した。
 その姿追えば、上へと続く階段。どうやら一本道らしい。ベルゼはしろやぎさん達の後をゆっくりと追い始める。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ニルズヘッグ・ニヴルヘイム
ヤギ……ヤギかァ……うむ、造形がなんとも可愛……いやオブリビオンであるぞ。あれは敵だぞ。何を言っているのだ私は。
いやだが動物は。動物はだなァ。いいのだ。とても可愛……くっ、騙されんぞ。あれはオブリビオンだ!

ヤギと戯れ、もといオブリビオンを打倒するためだ。上に登るとしよう。行くぞ蛇竜!
槍に変化させた蛇竜に、手加減した【ドラゴニアン・チェイン】を打ち込む。
足場が急に動いたときに投擲すれば、落下は回避できる。次の足場に移ってから鎖を引いてやれば、手元にも戻ってくるであろう。
……蛇竜への負担はかさむがな。後で埋め合わせはする。許せよ。



●竜の男と蛇竜としろやぎさん
『めめっ(悪者っぽい)』
『めめぇ(悪役っぽい)』
『めっ(好きっ)』
『めっ?(えっ?)』
『めっ?(えっ?)』
 なんだかきゃぴきゃぴしたしろやぎさん達がニルズヘッグ・ニヴルヘイム(世界竜・f01811)の頭上で会話をしている。
「ヤギ……ヤギかァ……うむ、造形がなんとも可愛……」
 と、ニルズヘッグはいや、と首を振る。そして再びその姿を見てみるときゃっきゃと楽しそうに手を振っているしろやぎさんとやめなさいというように止めているしろやぎさんが二体。
「いやオブリビオンであるぞ。あれは敵だぞ。何を言っているのだ私は」
 可愛いという言葉を止めて飲み込んだのも束の間。ニルズヘッグの心は揺れている。
「いやだが動物は。動物はだなァ。いいのだ」
『めぇめぇ~(こっちおいでよ~)』
 ぱたぱたと一生懸命、嬉しそうに手を振っているしろやぎさん。
 そう、あのように可愛らしく手を振ってくるしろやぎなんて。そんな、そんな――。
「とても可愛……くっ、騙されんぞ。あれはオブリビオンだ!」
 そう騙されてはいけない。あれはオブリビオン。
 きゅっと眉根を寄せ、心に想い固めたニルズヘッグは黒い長槍となっている蛇竜の、その柄でかつんと地を突く。
「ヤギと戯れ、もといオブリビオンを打倒するためだ。上に登るとしよう。行くぞ蛇竜!」
 本当に打倒の為だろうかとちょっと思いつつ、蛇竜はその手の内に収まっていた。
 そしてニルズヘッグが蛇竜へと打ち込むのは手加減したドラゴンオーラだ。
 蛇竜もそれは承知済み。そうすることで互いにオーラの鎖が生まれるのだから。
 ニルズヘッグは動く階段を駆け上がり始める。
 ゆっくりと動いている階段はさして問題なくあがれた。しかし、迷宮は突如として牙をむく。
 動く様子のなかった階段へと踏み切った瞬間、その足場を奪うように引っ込んでいく。
 このままでは落下――ニルズヘッグは迷わず、蛇竜を投擲し次の足場付近へ。
 迷宮の壁に突き刺さる黒い長槍。そして互いを繋ぐオーラの鎖は落下を防ぎニルズヘッグは次の足場へうまく着地。
 こんなことが何度も続けば蛇竜への負担はかさむばかりだなとニルズヘッグは思う。
「後で埋め合わせはする。許せよ」
 オーラの鎖を手繰り寄せ、その手に引き戻した黒い長槍に向かって零す。
 まだあのしろやぎさん達の元へ続く階段は中程。
 もっとうまく上まで駆け上がろうとニルズヘッグは再び歩を進めた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リーファ・レイウォール
安全なルートとかありそうよね。

近くのお店で辛いファストフードにマイ辛いソースを付けて食べ『スパイシー・ハイテンション』。
自身の能力を上げて【追跡】

「誘い込まれてる気がするのだけど?」
危ない橋ならぬ危険な階段を昇らなくてはならないなら仕方ない。
【勇気】と動体【視力】でタイミングを【見切り】、昇ることにします。

「飛んでいくのはダメよね」
足を踏み外さないように進むけど
踏み外した場合の保険の意味で【空中戦】も活用。
タワーの構造上、一番上まで飛ぶのは、歩いて昇るよりも疲れそうだもの。

読まずに食べるのは、自分に宛てられた手紙にしてほしいものね。
オブリビオンが手紙のやりとりをするかは、分からないけれど。



●空歩く少女とはしゃぐしろやぎさん
『めぇ~(こっち~)』
『めぇーめっ(お嬢さーん)』
『めぇっ、めぇっ(おいで、おいで)』
 誘われている――リーファ・レイウォール(Scarlet Crimson・f06465)は緋色の右眼と金色の左眼を瞬かせは近くにいるしろやぎさん達を見やる。
 三体ならんで、くいくいっと手招き。
「誘い込まれてる気がするのだけど?」
 上へ、上へ。他の仲間達も登っている。その様を見上げてリーファは行ってみればどうなるかわかるかと思う。
「安全なルートとかありそうよね」
 そう言いながらリーファが取り出したのはここに来る前に寄った店のファストフード。
 その中でも辛いものにさらにマイ辛いソースをリーファはかけて。
『めぇ……(あれは……)』
『めめ……(なにを……)』
『めめぇ……(食べているんだ……)』
 ぱくり、と口にすれば――美味しい。
 ぱくぱくと平らげればリーファの全身、その細胞が激辛料理によって活性化する。
 とんとんと、良く見て、タイミングを見切ってリーファは軽やかに階段を上がっていく。
「飛んでいくのはダメよね」
 その途中でふと、その背中の翼を動かして。飛べないことも――と思ったが歩いてのぼるよりも疲れそうだ。
 と、リーファのいる足場が突然、動いた。そして目の前にある階段も動いて引っ込んでいく。
「!」
 けれど、足場失う前に思い切り踏んで、跳んで。
 足場無くなった空を、踏み出した足で捉えると同時に羽搏き、さらに叩く跳びあがる。
 そして――動かぬ足場へと空を歩いて辿り着いた。
『めぇー!(すごいー!)』
『めぇ! めぇ!(僕も! したい!)』
『めぇめぇめめー!(いや無理だろー!』
 と、その様子を見ていたしろやぎさん達が寄ってきて周囲でめぇめぇきゃっきゃと遊ぶ。
 今なら捕まえられるのではと手を伸ばすもそれは察知してしゃっとしろやぎさん達は離れていく。
『めぇぇ!(うっかり!)』
『めめめぇ!(つかまるわけには!)』
『めぇ!(ずらかるぞ!)』
 と、しろやぎさん達は我に返ってしゅたたんと逃げていく。
 すばやい、とリーファは零してその後を追う。
「読まずに食べるのは、自分に宛てられた手紙にしてほしいものね」
 オブリビオンが手紙のやりとりをするかは、分からないけれど――あのしろやぎたちならやりそうとリーファは思うのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フレズローゼ・クォレクロニカ
🍓 リル(f10762)くんと
アドリブ等歓迎

めぇめぇめぇ!追いかける!
ほらリルくんいくよ!
今日はボク達2人
がんばるよ!

ボクは、櫻宵にお手紙書いてきたのー
らぶれたーだよらぶれたー!☺️
大きくなったら櫻宵をお嫁に貰うんだぁって、あいを詰め込んだゲロ甘お手紙なの
漫画付きの大作でね徹夜で書いたフルカラー32pのお手紙なの
奪われたら絶叫ものなの

リルくんも書いた?見せて?
なんで隠すの!
あ!照れてる!可愛い!ずるい!

手紙持ってるアピールしつつもしっかり追跡!
まずは周りの情報収集しつつ痕跡を辿ってくよ
手紙の食べカスとかあるかな
空中戦を使って飛んで「似た者同士のボクとぼく」も使って追跡してく

追いかけっこだね!


リル・ルリ
■ フレズローゼ(f01174)
アドリブ等大歓迎

「めぇめぇ……やぎ?はお手紙を食べるんだ?」
フレズの真似をしながら彼女の横を、彼女を守るように游ぐよ

「そう、今日は2人。がんばろうねフレズ」
僕は歌うしか能がないから追跡も【野生の勘】頼りに
【空中戦】で空を泳ぎ進む
お手紙の歌なら歌えるかな【サウンドオブパワー】でフレズの力のお手伝い
フレズが2人なのは
賑やかだ

お手紙……フレズのを聞いて黙ってしまう
褒めるべきなのに
「フレズも櫻宵に?お嫁……櫻宵、男じゃ……いやそうじゃなくて……」
剣幕に押されつつ自分の書いた拙い……うまれて初めて書いた手紙を背に隠す

「な、内緒!だめ、内緒!」
今は

とにかく追いかけなきゃだよ



●フルカラー32pとはじめてとじゅるりのしろやぎさん
『めぇ!(ここまで)』
『めぇ!(これるなら)』
『めぇー!(きてみなー!)』
 と、挑戦的な動きをするしろやぎさん三体。
 しゅたたんしゅたたんと華麗に動く階段の上を飛び跳ねている。
「めぇめぇめぇ! 追いかける!」
 フレズローゼ・クォレクロニカ(夜明けの国のクォレジーナ・f01174)はほら、と傍らに視線向ける。
「めぇめぇ……やぎ? はお手紙を食べるんだ?」
 リル・ルリ(瑠璃迷宮・f10762)はフレズローゼの真似をしながらその横を、守るように游ぐ。
「ほらリルくんいくよ! 今日はボク達2人、がんばるよ!」
「そう、今日は2人。がんばろうねフレズ」
 リルは歌う。お手紙の歌なら歌えるかなと紡いで、そして野生の勘働かせ道行を定める。
 そしてその歌声に笑顔零すフレズローゼはその力を高めて。
「ボクと《ぼく》はとっても仲良し! 一緒に、未来《過去》を絵描こうよ」
 ね、と笑った視線の先には色違いのフレズローゼ。
 その色違いのフレズローゼもまたあっち、と指さす。
「フレズが2人なのは賑やかだ」
 その様子にリルは笑って。
 そしてそういえばとフレズローゼは苺月の瞳をリルへ。
「ボクは、櫻宵にお手紙書いてきたのー」
 らぶれたーだよらぶれたー! とフレズローゼは笑顔浮かべる。
「大きくなったら櫻宵をお嫁に貰うんだぁって、あいを詰め込んだゲロ甘お手紙なの」
 そう言ってフレズローゼが取り出したのは手紙――というより薄い本。
「漫画付きの大作でね徹夜で書いたフルカラー32pのお手紙なの」
 奪われたら絶叫ものだよぉとフレズローゼはそれをきゅっと胸に抱きしめる。
 それをきいてリルは黙ってしまう。
 すごいと褒めるべきだろうに、それができないのだ。
「フレズも櫻宵に? お嫁……櫻宵、男じゃ……いやそうじゃなくて……」
「リルくんも書いた? 見せて?」
 ずずいと迫るフレズローゼ。リルは瞬いて、自分の書いた――生まれて初めて書いた手紙を背中に隠す。
「な、内緒!だめ、内緒!」
「なんで隠すの! あ! 照れてる! 可愛い! ずるい!」
 顔を覗き込むものの、リルはそっぽを向く。
 その表情は少し恥ずかし気で、見られてはと慌てているようでもあった。
 フレズローゼはもう、とひとまず、今見るのを諦めて次の階段へ。
 すると――リルも気づく。
 少し上からこちらをみているしろやぎさん達。
『めっ(珍味)』
『めめっめめ……(変わった味の気配……)』
『めめぇ(でももう一個も)』
『めぇ(じゅるり)』
『めめぇ、めぇ(いやまて早まるな、じゅるり)』
 と、フレズローゼとリルの手紙を狙っているのかちらちらとしろやぎさんたちが近づいては離れと様子を見ているようだ。
 その口からは涎がちょろりと垂れているような。
「あの涎が落ちて着たら」
「うん、避けようね」
 ともかく、今は追いかけなきゃだよとリルは紡ぐ。
 フレズローゼも追いかけっこだね! と笑って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

宇冠・由
お母様(f00173)と参加です

恋する乙女の恋文を食べてしまうとは何事ですか!(ぷんすかと怒る)

私は空を舞うヒーローマスク
足場や地面のトラップにか引っかかりません事よ
暗所でも私の炎は煌めき輝きますわ

山羊には山羊を、【終わらないやり取り】で2匹の山羊を召喚して、いざ、突撃です

(事前に手紙をしたためておきましたの)
私を拾ってくれたお母様とお父様、――そしてお母様の中にいたお二人の子に対してのお手紙です


宇冠・龍
義娘の由(f01211)と参加します

恋はいいものです(夫との出会いはじめを思い出しながら)
――今はそれどころではありませんよね、女の子達の恋が実るように、たとえ山羊でも邪魔はさせません

動く階段、自動で上まで連れて行ってくれるのでしょうか?
逆なら、ドラゴニアンの体躯による跳躍力を以て駆け抜けましょう

お手紙は2通、今を共に過ごす由への感謝の手紙
そしてもう1通は、生まれる前に亡くなってしまった子へのお手紙を。母として、とても短い間だったけれど宿ってくれた感謝と、産んであげられなかった謝罪を込めて



●娘と母と、とまどいのしろやぎさん
「恋はいいものです」
 宇冠・龍(過去に生きる未亡人・f00173)はふふ、と笑い零す。
 それは、今はいない夫との出会いはじめを思い出して心内にあたたかなものが流れたからだ。けれど。
「――今はそれどころではありませんよね、女の子達の恋が実るように、たとえ山羊でも邪魔はさせません」
 その言葉に義娘の宇冠・由(宙に浮く焔盾・f01211)もその通りとばかりに声をあげる。
「恋する乙女の恋文を食べてしまうとは何事ですか!」
 ふわんと空を舞いながらは由もぷんすかと怒りを隠さない。
 二人で向き合う階段は規則的に動いている。
「自動で上まで連れて行ってくれるのでしょうか?」
 龍は呟くものの、そうではない様子。それなら、駆けあがるのみだ。
 そしてふわんと舞えば足場や地面のトラップは由にとっては無いに等しい。
 もしここが暗所であったとしても炎を燃え上がらせ煌めき輝くことができるのだ。
 二人は順調に上へと向かう。
 と、ぴこぴこと様子をうかがう白い影。
『め、めぇ……(この、この感じは……)』
『めめぇ……(優しいお味の予感……)』
『めぇ、めめぇ……(でも、でも……)』
 と、由と龍の持つ手紙の気配にしろやぎさん達はうろうろしている。
(「私を拾ってくれたお母様とお父様、――そしてお母様の中にいたお二人の子に対してのお手紙」)
 それは簡単に渡せるものではない。
「山羊には山羊を――私に力を貸して」
 由の声に応えて、手紙を咥えた白山羊と黒山羊が現れる。
 その二匹は、しろやぎさん達を見つめ地を蹴った。
『めぇ!(やばそう!)』
『めぇめ!(撤退撤退!)』
『めめ!(急げ!)』
 突撃してくる姿に急いで逃げていくしろやぎさん達。
 その姿を見ながら龍もまた自身の持つ手紙に触れ、そこにあることを確認する。
 一通は今を共に過ごす由への感謝の手紙。しろやぎさん達を追いかけるその姿に龍はやわらかに笑みを向ける。
 そしてもう一通は――生まれる前に亡くなってしまった子へ。
 そこに込められた気持ちは複雑に折り重なっている。
(「母として、とても短い間だったけれど」)
 宿ってくれた感謝と、産んであげられなかった謝罪の気持ちがそこには込められていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

花咲・まい
【POW】
アストリーゼ(f00658)と共闘

アストリーゼさん! 見ましたか、ヤギ! ヤギですです!
大変可愛らしいですが、あれもオブリビオンなのですね……!
何やら私たちを誘い込もうとしていますですが、どうしましょうか?
行ってみますですか?

追いかけると決めたならば、ひたすら追いかけるのみ!
アステリーゼさんと一緒に、ヤギの背中を追いかけますです。
私、体力には自信がありますゆえ!
念のためおやつも持ってきましたですから、準備は万端なのです。
迷宮ですから、周囲の警戒も忘れずに! めえ!

*使用技能:情報収集、野生の勘など
*アドリブ自由


アストリーゼ・レギンレイヴ
【同行者:花咲・まい(f00465)】
【POW】

はしゃぐまいの様子には少し笑って
透かし見るように迷宮の上層を見やる

あれがオブリビオン……
と言われるとどうにもやりにくいわね
あまりにもかわいいと、潰すのに気が引けるわ
オブリビオンは全て敵、のはずなのにね

体力勝負ならあたしも得意分野
まいと一緒にヤギを追いかけましょう
迷宮だし、仕掛けがないとも限らない
周囲の様子や足場の動きがないかは注意しておくわ
はぐれそうになったら手を取って助ける

追いつけなければ誘き出すのもありかしら
その時は綴ってきた手紙を出して気を引きましょう
……あら、おやつはいいわね
つられて寄ってくるかもしれないわ?

※アドリブ歓迎
※台詞追加等OK



●おやつと手紙と追いかけっこしろやぎさん
 ぴょんぴょん、しろやぎさん達が短いしっぽをふりふりしつつ楽しそうに遊んでいる。
 その姿に花咲・まい(紅いちご・f00465)は表情緩ませて。
「アストリーゼさん! 見ましたか、ヤギ! ヤギですです!」
 その様子にアストリーゼ・レギンレイヴ(Lunatic Silver・f00658)は薄緑色の瞳を和らげ小さく笑み、透かし見るように上層へと視線を。
「あれがオブリビオン……と言われるとどうにもやりにくいわね」
 しろやぎさんたち。どこかちょっと間の抜けた表情の、ぴょこぴょこ動く、生き物。
「あまりにもかわいいと、潰すのに気が引けるわ。オブリビオンは全て敵、のはずなのにね」
 アストリーゼの言葉にうんうんとまいは頷く。
「大変可愛らしいですが、あれもオブリビオンなのですね……!」
 二人並んで上層を見つめる。
 すると、ぴょこんとしろやぎさんが一体顔出して。
『めっめー(かわいいー)』
『めめぇー(われらー)』
『めーめー(しろーやぎー)』
 ぴょこん、ぴょこんと顔を出し並んでいる。そして仲良さげに順番にその首を古典と同じ方向に傾げていくのだ。
 まいの言っている事がわかるのか。
 歌うように声重ねて、かむかむと手招いてきたのだ。
 そう、お誘いをかけているのだ。
 追いかけっこしよう! というように。
「何やら私たちを誘い込もうとしていますですが、どうしましょうか? 行ってみますですか?」
 そう問うが、これは向かわねばならない場面。
 アストリーゼはそうねと頷く。
 追いかけると決めたなら、あとはひたすら追いかけるのみ。
「私、体力には自信がありますゆえ!」
 アストリーゼも体力勝負ならあたしも得意分野と。
「迷宮だし、仕掛けがないとも限らないわね」
 周囲の様子や足場の動きは注意しておくわとアストリーゼ。
 まいも周囲の警戒も忘れずに、階段をあがる。
「めぇ!」
 ぴょんと飛ぶときに真似してみれば。上からめぇ~とコーラスが帰ってきた。
「なかなか追いつけないわね。誘き出すのもありかしら」
 手紙は綴ってきたのよとアストリーゼがそれをちらつかせると、しろやぎさんたちは足を止める。
 しかし上層からの仲間の声にはっとしたのか、再びぴょんぴょん、先を行きつつ。
『めぇめめぇ!(あとで食べてやるからな!)』
 と、鳴き声では何を言っているのか。
「ちょっと休憩しますです?」
 念のためおやつも持ってきましたですから、準備は万端なのですと、まいは足を止めおやつ――改良型兵糧丸を取り出す。
「……あら、おやつはいいわね」
 ということで、動かぬ足場の上でちょっと休憩。
 大分登ってきたと二人はその下をちょっとだけ、覗き込む。
「つられて寄ってくるかもしれないわ?」
 そう言ってみるものの、しろやぎさんたちの興味はやはり手紙のようだ。そのおやつは興味がない、というようにそっぽを向く。
「このおやつではだめなのですかー!」
 じゃあこちらはとアストリーゼが手紙を手に右へ左へ動かすと、二人をみているしろやぎたちの顔がそちらへついていく。
「めぇ!」
 と、まいが呼びかけてみると律義にコーラスで返してくる。
 その声に二人顔を見合わせ小さく笑って、追いかけっこの再開。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

メリー・ユメノコウジ
「めぇ~、めぇめぇって聞いてると何か落ち着くのです。」
ほんわかとしながら上を見上げてどうしたらいいかなーと思案。
【動物と話す】でしろやぎさんとコミュニケーション取れないかな?同じような着ぐるみをきて【コミュ力】発揮してみたい!
「めぇー、私も仲間に入れてほしいのめぇ♪」
うまく気が引けたなら【追跡】、足場の規則性等【学習力】で記憶、足場移動の際は己の【野生の勘】【第六感】を信じるが最終的には神頼みで【祈り】
基本は仲間との連携、お手紙もって誘い出せないか【おびき寄せ】し【時間稼ぎ】


アドリブ・協力歓迎



●ひつじさんとしろやぎさん
「めぇ~、めぇめぇって聞いてると何か落ち着くのです」
 ほわわんとメリー・ユメノコウジ(夢渡る羊・f00748)は笑み零し、上を見上げてどうしたらいいかなーと思案する。
 しろやぎさん達は楽しそうに遊んでいるようにしか見えないのだ。
「お話……コミュニケーション取れないかな?」
 そう思い、メリーは同じような着ぐるみを着て近づいてみる。
 すると――他ではぴょんぴょん距離をとっていたしろやぎさん達。
 距離を取っているもののじんわり、気にしている様子。
『めぇ(ふわふわだ)』
『めめぇ(ふわふわぁ)』
『めめめっ(そういうやつもいることはいる)』
「めぇー、私も仲間に入れてほしいのめぇ♪」
 そう、声をかけるとしろやぎさん達はメリーの周囲まで寄ってきてくるくると回る。
 そして。
『めぇ!(いいよ!)』
『めっめ、めめめ!(まずは、面接だ!)』
『めぇー(案内するー)』
 こっちこっち、とぴょんぴょん。
 メリーはしろやぎさん達が了承して、手招いてくれているのに好意を感じる。
 ただなんとなく――面接、案内と。何か、仲間であると認めてくれているようだがそうじゃない感もある。
 が、それは今は気にしてもどうしようもない。
 しろやぎさん達が軽やかに進む。その足場は動かず固定されているものばかりのようだ。変な罠などの気配は全く感じずメリーもその足場を使って進んでいく。
 どうやらうまく気が引けた様子だ。
 しろやぎさん達を見失わぬようメリーは追跡しつつ、案内を受けて上層へと順調に進んでいく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

泉宮・瑠碧
…やぎしゃ…
えぇと、しろやぎ達と戦うのは辛いが…手紙で、頑張ろう

彼らは階段の異変に反応して動いているな
…しろやぎ達の動きも見ていれば
ある程度はタイミングも掴めるのでは…
手紙は上に登ってからなので、今は仕舞っておく

何と言うか…しろやぎ達、楽しそうだな
階段の出し入れタイミングに第六感と
しろやぎ達の様にぴょんとジャンプも使って

しろやぎ達がすぐに近くには来ないなら
少し先導して貰おう
しろやぎ達のぴょんと跳ねるタイミングと階段の振動で予測
あとはリズムの感覚でテンポ良くぴょん
…手紙は持っているから、
しろやぎ達とそんなには離れたりしないだろう

…慣れてくると
何となく、しろやぎ達が此処で遊んでるのも分かる気がする



●月白の娘とぴょんぴょんしろやぎさん
 ぴょんぴょん、ぴょんと跳ねるしろやぎさん達は長く淡い青の髪の娘に気がついた。
『めぇ~(こっち~)』
『めめ~(おいでよ~)』
『めっ!(かもん!)』
 しろやぎさんが手を振って招いている。
 その姿はとても可愛らしくて。
「……やぎしゃ……」
 思わず、というように泉宮・瑠碧(月白・f04280)は、あのしろやぎ達と戦うのはつらいと零した。
「……手紙で、頑張ろう」
 書いた手紙は、今は仕舞って。
 瑠碧はふるりと一度頭振り気持ち切り替える。
 まずはあのしろやぎさん達の所へ行かなければ。
 瑠碧は目の前の階段に目を向けた。
 ゆっくりと動く階段もあれば、素早く動く階段も。
 それから上方にいるしろやぎさん達の動きも見る。
 動き始めてぴょん。ぴょんとした後に階段が動く。不規則なように見えて、そうでないような。
「階段の異変に反応して動いているな」
 その様子を見ていればなんとなくタイミングも掴めてくる。
『めぇ~(はやく~)』
『めっめめっめ!(こっちこっち!)』
 しろやぎさん達は瑠碧を振り返りながらぴょんぴょんと、追いつけそうで追いつけない距離を保っている。
「……手紙をもっているからかな、やっぱり」
 つかず離れず。そんな距離なのは今持っている手紙のおかげだろうかと瑠碧はそっと思う。
 先導してもらうように瑠碧は追いかけ、リズムの感覚でテンポ良くぴょんと。
 慣れて来ると、少し楽しくなってくる。
 なんとなく、と瑠碧は小さく笑み零す。
 しろやぎ達が此処で遊んでるのも分かる気がする、と。

大成功 🔵​🔵​🔵​

宵鍔・千鶴
…めぇめぇ、うるさい。
やめろ、そんな愛くるしい目でこっちを誘おうなんて
その手には乗ら…
(揺れるしっぽにぐらつくけれど気を取り直し)
俺にはよくわからないけれど手紙って
誰かに向けた気持ちなんだろ
軽率にむしゃむしゃ食っていいもんじゃねぇよ

やぎと追いかけっことはなんつうメルヘンな
…いいぜ、逃げ切れるもんなら。

SPD重視にやぎと階段の足場が動くタイミングを見ながら
倣うようにぴょんぴょんと軽快に飛んで登ってゆく
必要ならば他の猟兵達に声掛けを行う
階段途中の煽るやぎを捕まえられたなら
咎力封じで一先ず拘束を

おまえも、俺のにんぎょうたちの
コレクションに加えてやろうか、

なあんて。半分本気みたいな顔して微笑むのだ



●不健康少年と涙目しろやぎさん
『めぇ!(こっち!)』
『めっめー、めめぇ!(おーい、こいよぉ!)』
『め、ぇ~(ここ、だよ~)』
 宵鍔・千鶴(nyx・f00683)はその声にきゅっと眉を寄せ。
「……めぇめぇ、うるさい」
 そんな様子にしろやぎさん達は顔を見合わせ、そしてつぶらな瞳を向ける。
「やめろ、そんな愛くるしい目でこっちを誘おうなんて」
『めぇー』
『めめぇー』
『めめめぇー』
 歌うように鳴きながらくるりと回って、ちろっと見えるしっぽをふりふり。
「その手には乗ら……乗ら、ない、からな」
 その気持ちはぐらつくが千鶴は気を取り直す。
 それにしても、手紙とはと。
 千鶴にとってはよくわからないけれど。手紙は誰かに向けた気持ちなのだ、それを。
「軽率にむしゃむしゃ食っていいもんじゃねぇよ」
 そう零し見遣ればしろやぎさん達がきゃっきゃと、お互いを追いかけて遊んでいる。
 しろやぎさんの追いかけっこ。そして今から、それを追う。
「やぎと追いかけっことはなんつうメルヘンな……いいぜ、逃げ切れるもんなら」
 階段の足場のタイミングを見ながらしろやぎさん達の姿に倣って千鶴もぴょんぴょんと軽快に。
 と、少し先で休憩しているしろやぎさん達が見え。
 千鶴はそこへ向け咎力封じの力を放った。すると反応遅れた一体が拘束ロープに捕まって。
『めぇー!!!(ぎゃー!!!)』
『めー!!(めー!!)』
 そのままくいっと、千鶴は手元に引き寄せて。
「おまえも、俺のにんぎょうたちの――コレクションに加えてやろうか」
 至近距離、紫色の瞳を歪ませて半分本気という顔で微笑めば。
『めええええ!!!!!(にんぎょううううう!!!!!)』
「なあんて」
 しろやぎさんはびっくりして涙目に。
じたばた暴れて、その手が少し緩んだ隙に脱兎のごとく逃げていく。
 そんなに嫌かと、千鶴はその姿に、まるで気に入りの玩具で無邪気に遊んでいる時のように笑みむけて。
 面白いと逃げたしろやぎさんを追いかける。

大成功 🔵​🔵​🔵​

レイブル・クライツァ
かわいい(可愛い)しかも、沢山居るのが確定とか、最高だわ……
アルダワは可愛いの宝庫だって気がついていたけれども、厄介さを含めても
一緒にぴょんぴょんしたくなるわね。私の心が既にぴょんぴょんよ……何て強敵なの

カメラを構えて激写したい。けれども足場がガッタンガッタン。
うっかり踏み外さないように、聞き耳と第六感は働かせておきたい所。
可愛い姿を眺めながら、ついでに出たり引っ込んだりする法則を把握。
可愛い物をホイホイすべく、便箋とか封をするシールとかにまで拘ってみた手紙(書き損じ含む)は、貴方達の好みに敵うかしら?
楽しみが多過ぎていけないわ。
こう、困った事なのだから気を引き締めていくわよ(視線はガン見)



●白と黒の女とたくさんのしろやぎさん
「かわいい(可愛い)」
 金色の瞳は、上層をずっと見つめて離れない。
『めー』
『めめー』
『めめめー』
 階段の端に並んで座って、楽しそうに歌っている――そして更に、それに重なる声はもっと沢山いる表れ。
 最高だわ……と、ため息にも似た声をレイブル・クライツァ(白と黒の螺旋・f04529)は零す。
 アルダワは可愛いの宝庫。そう気がついていたけれども、厄介さを含めても。
「一緒にぴょんぴょんしたくなるわね。私の心が既にぴょんぴょんよ……何て強敵なの」
 と、言いながらレイブルは冷静に階段をあがっていく。
『めめぇ~~』
 かわいい。
 三体同じポーズでハーモニー。
 カメラを構えて激写したい、けれどもレイブルの足場が動き始める。
 カメラ構えつつ、うっかり踏み外さないようにその耳は周囲の音を。そして五感の外で感じるものを研ぎ澄ます。
 可愛い……とその口から零れ出たのは何度目か。けれど、レイブルはしろやぎさん達を見詰めつつ、出たり引っ込んだりの階段法則も掴んでいた。
「貴方達をホイホイすべく、便箋とか封するシールとかにまでこだわってみたのよ」
 ちなみに書き損じもあるのだけど、とちらり。
 しろやぎさん達の視線を感じたところで、好みに適うかしら? とレイブルは手に持ってひらひらと動かしてみる。
『めっ!(おやつ!)』
『めめ~(たのしみ~)』
『めっめ~(もってきて~)』
 と、レイブルの方を覗き込むように身を乗り出して。一体が落ちそうになったのを二体が慌てて捕まえ、落ちなくてよかったとほっとしている。
 かわいい。あのしろやぎさん達がまだたくさんいて、お手紙頂戴と寄ってきて周囲をくるくる踊るかもしれない。
「楽しみが多過ぎていけないわ。こう、困った事なのだから気を引き締めていくわよ」
 そう言いながら――自身に言い聞かせながらもレイブルの視線はしろやぎさん達を捕らえ続けている。
 早くおいでよとばかりに手をふる姿に思わず答えそうになるのだが、今はそれを堪えて。
 足早に、ぴょんぴょんとしろやぎさん達のもとへ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

チロル・キャンディベル
やぎさん…んー!遠くてよく見えない!
けど、ここをがんばってのぼれば、やぎさんに会えるのよね
しっぽぴこぴこ、さわっても怒られないかしら(そわ)
ソルベ、がんばろう!えいえいおー!

ここの迷宮、気まぐれさんね
消えたり動いたり…もうちょっとおちつきをって言われる、チロとおそろい
ソルベがいるから、おっきな道をえらんでのぼっていくのー

消えそうなら横にぴょんって移動
動く階段は、タイミングを見てしっかり移動
いつものんびりなソルベも、危険になればしっかりもの
ソルベだって、やる気を出せば早いのよ(えへん)

もうちょっとー!
上についたら、ソルベとしろやぎさんの白いものたいけつするのよ!
ぜったいソルベが勝つんだから



●新緑の少女としろくまさんと、しろやぎさん
「やぎさん……んー! 遠くてよく見えない!」
 仄かに新緑の色を纏う人狼の少女――チロル・キャンディベル(雪のはっぱ・f09776)は背伸びしつつ見上げて、そして視線は上から下へと続く、動く階段をなぞっていく。
「ここをがんばってのぼれば、やぎさんに会えるのよね」
 すると、ぴょんぴょん、しろやぎさん達が階段を下りてくる姿が。
 やぎさん! とチロルが瞳輝せるとしろやぎさん達がくるくる踊り始めた。
『めめ~(はやく~)』
『めっめめ~(こっこまで~)』
『め~めぇ~(お~いで~)』
 そして、最後にめっ! と声を合わせてポーズを決める。それは正面ではなく背面向けて、しっぽぴこぴこ、誘っているのだ。
「しっぽぴこぴこ、さわっても怒られないかしら」
 ぴこぴこ。ぴこぴこと動く小さな尻尾にチロルはそわり。
 その様子に傍らで今までのそーっと伏せていた白熊のソルベがやっと起き上がった。
「ソルベ、がんばろう! えいえいおー!」
 気合いをいれて階段へ向かうチロル。その後ろをゆっくりとソルベは付いていく。
 チロルは少し進んだ後に足を止め、改めて迷宮を見上げた。
「ここの迷宮、気まぐれさんね」
 まだ出てきてくれないの、と消えた次の足場を見つめる。
 チロルが使うのは大きな足場だ。ソルベもいるのだから一緒に通れる場所を。
「消えたり動いたり……もうちょっとおちつきをって言われる、チロとおそろい」
 そう零すと、その通りというようにソルベが小さく頷く。それはいつもチロルの事をよく見ているからだ。
 と、ソルベがくいっとチロルの服の端食んでひっぱる。
 なあに、とチロルが振り返れば踏み出そうとしていた階段がすばやく動いていた。
 このまま進んでいればチロルは下へと落ちていた。
「ソルベ、ありがと!」
 ソルベにお礼を言うと、その場にしゃがむ。背中にという事らしい。
 その背に乗ればチロルの視界は一気に高くなる。
 そしてソルベはしゅたんしゅたたんぴょぴょん――よりは重いけれど。のっしのっしとその見た目より素早く、軽やかに階段を上がっていく。
 そして、あっという間にのんびりしていたしろやぎさん達のもとに到着して。
 しろやぎさん達は自分達よりも大きなソルベの登場にめ゛っ!! と声上げて硬直した。
 ソルベはのんびりした顔を近づけているのだがしろやぎさん達にとっては恐怖。
 だが、ひょこんとその上からチロルが顔をのぞかせ。
「ソルベだって、やる気を出せば早いのよ」
 えへん、と胸を張るとしろやぎさん達も再起動。めぇ~! と鳴きながらさらに上へと逃げていく。
 めぇめぇ、その声も大きくなってきて天辺まではあと少しだ。
「もうちょっとー! ソルベとしろやぎさんの白いものたいけつするのよ!」
 ソルベは好きにすればというような面持ち。けれど、その背に乗るチロルはソルベの勝ちを信じている。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ファン・ティンタン
まだ触れ得ぬ未知なるやぎ達に、指が震える
うっ…く……まだ、届かない
まずは機を作らないと…

【SPD】先人(先山羊)に学ぶ
あの子達、迷宮の仕掛けを楽しんでるくらいだから、何かその法則性の一端でも掴んでるんじゃないかな
やぎ達をじっくり観察することで【情報収集】、彼らがどのように【地形の利用】を楽しんでいるか考察する
目を皿にして(右目は開かない)よーく確認する
確認する
確にん…
……
コレ、絶対法則も何もないでしょ


カシュッ(迷宮に白い一振りを突き立てる音)

【天羽々斬】で【天華】を複製
適当な壁に複製分を突き刺し足場にして、天井に向かって上っていく
端からこうすれば良かった
早く、あの子達をワシワシしに行かないとね



●護刀の少女と未知のしろやぎさん
 しろやぎさん。
 可愛らしい見た目で楽しそうに遊んでいる、しろやぎさん。
『めぇっめ!(やっほぅ!)』
『めーめめー(あーそぼー)』
『めめめめめー(はやくおいでー)』
 しゅたたんとステップ踏んで、ウィンクまで飛ばしてくるしろやぎさん。
 しろやぎさん達は見上げる先ではしゃいでおり、簡単に触れられる距離にはいない。
 まだ触れ得ぬ未知なるやぎ達に、指が震える――と、ファン・ティンタン(天津華・f07547)は己の指先をきゅっと握る。
「うっ……く……まだ、届かない。まずは機を作らないと……」
 まずはじっくり観察とファンは赤い左瞳でよーく確認する。
「あの子達、迷宮の仕掛けを楽しんでるくらいだから、何かその法則性の一端でも掴んでるんじゃないかな」
 よーく……その階段の作りなども見てどんな風に楽しんでいるか。
『めっめ!(こっちだ!)』
『めめー!(まてー!)』
『めめ、めめめめめ!(ふふ、まちぶせだ!)』
『めめめぇー!(つかまったー!)』
「確認……よく、確にん…………コレ、絶対法則も何もないでしょ」
 ただただ、楽しそうに遊んでいるだけ。
 それがわかるだけだったとファンはぱちぱちと瞬く。
 となれば、一番簡単に進める方法がファンにはあった。
 はぁ、と一つファンは息吐いて己の原点たる祈りと詩を重ねた、白の一振りを複製していく。
 そして迷宮の、その壁へと突き立てた。カシュっと迷宮の壁へともう一振り、二振り。
 それを足りぬ足場にしてファンは少しずつ進んでいく
 端からこうすれば良かったと零す口元は薄く笑みの形。
「早く、あの子達をワシワシしに行かないとね」
 一歩ずつ確実に。ファンは上へと向かう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ハロルド・グレナディーン
白山羊さんからお手紙着いた、と。
良いものだよなぁ手紙という文化は
過去から未来へも送られ、
未来から過去を思い出す事も出来る
食べられてしまっては困るものではあるが…
其れがヤギの習性というなら仕方あるまい
見つけて追い掛け懲らしめるとしよう

【ライオンライド】に騎乗して
動く足場の階段を登って行く
道中ヤギたちの痕跡が無いか足下にも注意を向ける
手紙が好物…という訳だが
詩編では釣れないだろうかと、
ひとつ詩でもしたためてみる
…ダメならば元々。後でたっぷり
君たちに向けた恋文も準備させて頂くさ



●自由猫と本能のしろやぎさん
「白山羊さんからお手紙着いた、と」
 良いものだよなぁとハロルド・グレナディーン(望見日和・f06123)はその髭をひくりと。
 手紙。手紙と文化は良い。
 過去から未来へも送られ、未来から過去を思い出す事も出来る――ハロルドはその良さを思いながら互い違いの色の瞳を緩ませる。
 けれど、その手紙を。
『めぇめ!(はらぺこ!)』
『めめ!(おなじく!)』
『めっめーめぇ!(ごはんーたいむ!)』
 と、並んで三体のしろやぎさんたちが手紙を取り出しむしゃむしゃ食べている。
 その姿を見てハロルドは食べられてしまっては困るものだと溜息。
「だが……其れがヤギの習性というなら仕方あるまい」
 見つけて追い掛け懲らしめるとしようとハロルドは傍らに黄金のライオンを。
 その背中に乗って、動く足場の階段を登っていく。
『めっ!?(めっ!?)』
『めぇえ!!(たべられる!!)』
 と、その姿にしろやぎさん達は生命の危機――とぴょんぴょん、逃げて行ってしまう。
 先程までしろやぎさん達がいたところについて、ハロルドは周囲を見回した。
 残した痕跡がないかどうか足下にも注意を。
 そしてしろやぎさん達が逃げて行った方をハロルドは見上げた。
「手紙が好物……詩編では釣れないだろうか」
 ひとつ詩でも、としたためてみると遠くからめぇ、とひょこりと顔を見せ興味はある様子。
 しかし黄金のライオンへの恐怖の方が勝っているようで近づいては来ない。
 その様子にハロルドは笑って。
「後でたっぷり、君たちに向けた恋文も準備させて頂くさ」
 金色銀色、星の砂たちを散りばめた夜色ストールをなびかせて、ハロルドも再び上を目指す。

大成功 🔵​🔵​🔵​

メノン・メルヴォルド
はわわ、はわわ
可愛いわ!

今、視線が合ったような気がするわ
そわそわ

動く階段をタイミング良く登れるのか
ちょっと不安ではあるけれど
これは挑戦せねばなるまい(ぐっ
謎の使命感

SPD
心の中でカウントを
…ん、今っ!
ぴょんっと飛び移る
どきどきどき
うっかり踏み外さなくて良かった
胸に手を当てながら振り返り

あ、
隅の方に落ちている小さな紙片を見つけ
もしかして、これは…
きょろきょろ見回す
ここで、しろやぎさんがもしゃもしゃしたのかな?
拾った欠片は真っ白で
本当にそうかは判らない

でも

ふふっと笑みが笑みが零れる
しっぽをふりふり、ご機嫌な様子を想像したから

書いてきた手紙と一緒に
そっとポケットに入れて上を目指すね
痕跡追うのも楽しい



●緑の瞳の少女とかわいいしろやぎさん
『めえぇ~』
『めめえぇ~』
『めめめ、めぇ~』
 仲良ししろやぎさん達がハモっている。
 そして、ぴたっとその声止めるのを揃え、うんうんと頷き合う姿は可愛いに尽きる。
「はわわ、はわわ、可愛いわ!」
 それを見ていたメノン・メルヴォルド(wander and wander・f12134)は緑色の瞳を輝かせしろやぎさん達を見つめる。
 そわそわ、その動きが落ち着きないのもすべて、しろやぎさん達がかわいいせい。
 そしてそのしろやぎさん達が、ちらっとメノンの方へ視線を投げた。
「今、視線が合ったような気がするわ」
 気のせいかしら、それとも――そう思っているとめっ! と一声あげて手招きし、そそくさとしろやぎさん達は姿を消した。
 お誘いされた――メノンはかのしろやぎさん達の元に向かわねばという気持ちを抱く。
 動く階段はちょっと不安ではあるけれど、あそこまで行かなければ。
 これは挑戦せねばなるまいとぐっと手を握り謎の使命感にメノンは駆られる。 心の中でカウントとって、動く階段への一歩。
「……ん、今っ!」
 ぴょんと飛び移ればどきどきどきと早鐘撃つ心臓。
 うっかり踏み外さなくて良かったと、胸に手を当てながら振り返ると――視界の端に。
「あ、紙片……もしかして、これは……」
 それを拾い上げてきょろきょろ見回すけれど誰もいない。
「ここで、しろやぎさんがもしゃもしゃしたのかな?」
 真っ白。本当にそうなのかは判らない――でも、ふふっと。
 思わず、笑みが零れる。
 しっぽをふりふり、ご機嫌な様子で食べたのかなと。
 その紙片を手紙を入れてあるポケットに入れてメノンはしろやぎさん達を追う。
 少し上でめぇめぇと、手招いているしろやぎさん達を。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヴァーリャ・スネシュコヴァ
なななな……なんと可愛いしろやぎさんなのだ!
素晴らしく可愛くて……これを倒すのは……。
うむ、でもなんというか……いいラム肉になりそうな逸材でもある! むむ……悩むなこれは!


【第六感】で痕跡を探しつつ、【ジャンプ】+『スカイステッパー』を使い、階段をどんどんジャンプしてショートカットだ!必要なら【ダッシュ】で走るぞ!
やぎが登っていったと思われる道筋を判別して、身軽な足取りで追う。
聞けばヤギはどんな斜面でも登っていくほど山登りが得意だと言うらしいな? ここは俺も自慢の身軽さと脚力で追っていこう!
さあやぎさん、俺と競争だ! どっちが速いか競うぞ!

(アドリブ、他PCさんとの絡みなど大歓迎)


ヴィゴ・ストーム
跳ね遊び戯れるやぎ達の姿は確かに愛らしいですが、人に迷惑をかけるのならきちんと叱らないといけません。
絆されないように気をつけて。

【POW】
出来る限りタイミングを見計らって、何度もチャレンジあるのみです。
一歩ずつ着実に、一度覚えたタイミングは忘れないように頭に刻んで。
からかいに降りてくるやぎは不用意に刺激しないように注意しつつ
手紙以外の物は食べられないのかと動物会話の技能で訊ねてみます。
手紙ばかりだと栄養が偏りそうなので健康面が気になってしまって。

他の猟兵の方への協力も惜しまず、手伝えることがあるなら喜んで精一杯努めます。
ともかく目的を達成するまでは決して諦めません。
必ず登り切ってみせます!



●薄氷の少女と緑風の青年としゅたたんしろやぎさん
「なななな……なんと可愛いしろやぎさんなのだ!」
 ヴァーリャ・スネシュコヴァ(一片氷心・f01757)は菫色の瞳を瞬かせ素晴らしいと零す。
「素晴らしく可愛くて……これを倒すのは……」
『めぇめ~(かわいい~)』
『めめめぇ~(しろやぎさんだよぉ~)』
「うむ、でもなんというか……」
 いいラム肉になりそうな逸材でもある!
 可愛いアピールをしていたしろやぎさん達に降りかかる突然のラム肉発言。
 しろやぎさん達ももちろん、慌てる。
『めめっ!?(ラム肉!?)』
『めめーっ! めーめっー! めーめっー!(めめーっ! ノーラム! ノーラム!)』
「むむ……悩むなこれは!」
 だが、そんな抗議も気にしないヴァーリャは辿り着くまでに決めようとぱっと顔を上げた。
 それでは、とヴァーリャは駆ける。
 空を蹴って駆けあがることができるヴァーリャにとっては階段をどんどんジャンプしてショートカットを。
 とんとんとリズムよく駆けあがっていく。
『めぇ!(ラム肉!)』
『めめぇ!(にげろぉ!)』
 と、しろやぎさん達がしゅたたんと逃げていくのを見つけ、あっちだと追いかける。
「聞けばヤギはどんな斜面でも登っていくほど山登りが得意だと言うらしいな?」
 なるほど、確かにその通りとその動きを見つつ思う。
「ここは俺も自慢の身軽さと脚力で追っていこう!」
 さあやぎさん、俺と競争だ! とヴァーリャは楽し気に笑う。
「どっちが速いか競うぞ!」
『めめめめめぇ!(追いつけるなら!)』
『めめー!(きてみろー!)』
『めめっ……(それフラグ……)』
 そんな追いかけっこ姿を下から目にする。
 跳ねる、跳ぶ――頭上で繰り広げられるそれはまるで遊んでいるように見えた。
 ヴィゴ・ストーム(緑風浪・f09453)はその姿に愛らしいと思う。
 けれど。
「人に迷惑をかけるのならきちんと叱らないといけません」
 絆されないように気をつけないと、と零した言葉には切な響きがあった。
 タイミングを見計らいヴィゴも上を目指す。
 躓いたところがあっても何度もチャレンジあるのみで一歩ずつ着実に。
「っと……大分慣れてきましたね」
 ふぅと一息つくと、ひょこんと。
『めっ(やぁっ)』
『めめ!(よく来たな!)』
『めっめー(いらっしゃいー)』
 と、少し離れた所からしろやぎさん達がご挨拶。
 その姿に不用意に刺激しないようにヴィゴは気を付けつつ――気になっていた事を。
 手紙以外の物は食べられないのですか?
 とう、動物会話の技能で訊ねてみるとしろやぎさん達は首を傾げる。
「手紙ばかりだと栄養が偏りそうなので健康面が気になってしまって」
『めっめー(食べれるけどー)』
『めめめぇ(手紙でりしゃす)』
 なんとなく、手紙がおいしいからと言っているような。
 なるほど、と思っていると。
「わあああああ!!」
 空を踏むのが一瞬、間に合わなかった。突然消えた足場、上から響く声。
 その声に咄嗟にヴィゴは手を伸ばして。
 そして、ヴァーリャもまたその手を伸ばして掴んだ。
『めめ!(あくろばてぃっく!)』
『めめめー! めっ!(すごいー! きゃっち!)』
 思わずしろやぎさん達も拍手の、その一瞬。
 ヴァ―リャは助けてくれたヴィゴへとありがと! と笑み向けた。
 ヴィゴも力に慣れて良かったと薄く笑む。
「上まであとちょっとで油断した!」
 あの辺まで登ったら終わりみたいだとヴァ―リャは言う。
 そちらに視線向けると、先程まで近くにいたしろやぎさん達もぴょこぴょこ登っていた。

 めぇめぇ。
 めめー。
 めめめめぇー。
 めっ。
 たくさんのしろやぎさん達が重ねるハーモニー。
 猟兵達はしろやぎさん達の集う場所へと、たどり着いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『グルメなしろやぎ』

POW   :    めぇめぇじゃんぷ
予め【めぇめぇ鳴きながらぴょんぴょん跳ぶ】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD   :    おてがみはりけーん
【カバン】から【何通ものお手紙】を放ち、【視界を埋める事】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    めぇめぇタイム
【めぇめぇと、歌う様な鳴き声】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●めぇめぇめぇめぇ
 迷宮の、気まぐれな階段を登った先――そこには開けた場所があった。
 ぽっかりと、ドーム状の空間。その壁にはいくつも道が続いているようで、しろやぎさん達がでたりはいったりうろうろしている。
 大人がぎゅう! と抱え上げて抱きしめるにちょうどよいサイズのしろやぎさん。
 たくさんの、しろやぎさんたちが。
 めぇめぇめぇ。めめぇめぇ。好きに声を重ねて歌っている。
 そしてお腹を空かせたしろやぎさんたちは――お手紙の気配に、瞳を輝かせた。
 おなか! すいた!
リーファ・レイウォール
一応、手紙は持ってきたわよ?
宛先は、UDCアースのとある沖縄料理店
個人経営で、このご時世にSNSやグルメサイトを使わない希有なお店ね。

内装も良かったし、何よりも料理も美味しかった。
中でも『ヤギ刺し』と『ヤギ汁』
言ってしまえば、お礼と賞賛を懇切丁寧に気持ちを込めて書き認めてあるわ。

食べられることを前提にしても、きちんと手書き。
やや丸みを帯びたペン文字が綺麗に並んでいます。

周囲も見渡して『しろやぎさん』が残らず昇天していれば、ユーベルコードの出番は無いわね。
残っていたら、笑顔でユーベルコードを発動して焼くけど。
そんなことは、無いと思いたいわね?



●きんだんのおあじ
「一応、手紙は持ってきたわよ?」
 ひらり、と手にした封筒をリーファは揺らめかせる。
 その手紙を得るべく――しろやぎさん、三体がしゅばばっと周囲を固めてにじりよじり、寄ってくる。
 そんなに食べたいの、とリーファは手紙を簡単には渡さない。
 手紙の宛先はUDCアースのとある沖縄料理店。個人経営で、このご時世にSNSやグルメサイトを使わない希有なお店だ。
 内装も良かったし、何よりも料理も美味しかった。
 中でも美味しかったのは――。
「『ヤギ刺し』と『ヤギ汁』……」
 その味思い出せばちょっとだけ意識はそちらに引っ張られる。
 それを見逃さずしろやぎさんの一体が飛び出しリーファから手紙を奪っていく。
『めっ!(げっと!)』
 けれど、リーファは食べられることを前提にして、その手紙を書いている。
 しろやぎさんたちは集まって、三体で封筒をふんふん、検閲のご様子。
『……めぇっ』
『か、かわった気配がするめぇ』
『……でも悪い感じじゃないめー』
 悪い感じはしない。けれど、何か。何かが、引っかかる。
 しろやぎさんたちは、逡巡している。
 けれど――しろやぎさんたちはやはり本能には勝てない。
 俺がいくめぇ! と一体がまず、むしゃあと一口。
『めっ……』
 すると――しろやぎさんは、震える。
 そしてそのぽやっとしたお顔がさらにその様相を緩めて。
「お味はどう?」
『き、きんだんのお味……めぇっ!』
 しょわあああああと輝く光に包まれて――一口で、しろやぎさんは昇天し姿を消した。
 その様子に、残っていた手紙に同時にかじりつき、びりっとはんぶんこしてごっくんと飲み込むしろやぎさん二体。
『めええええええっ!!!』
『めええええええっ!!!』
 このあじは、にどとこえられぬ、きんだんのあじ!!
 これ以上の味は、ない――しろやぎさん二体は満ち足りたお顔で、その姿光に包み同じように、消えていった。
 御礼と賞賛を――懇切丁寧に気持ちをめて認めた手紙。そこにはもちろん、食事の、味の感想も書かれていたわけで。
 リーファの書いた手紙はしろやぎさん達にとって生まれて初めての、そして生まれて最後の、お味だったのだ。
「ユーべルコードの出番はなかったわね」
 リーファは手元で出番のなかった紫青の焔を揺らめかせて、次のしろやぎ達へと向かう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シエル・マリアージュ
これは可愛い。
聖銃剣を構えて攻撃はせず【見切り】で攻撃を避けながらしばらくはじゃれるように楽しい時間を堪能する。
用意してきた手紙でしろやぎさんを誘ったり、手紙を食べるしろやぎさんを楽しむ。
手紙の内容は「猟兵とオブリビオンでも、わたしたちは手紙で繋がって今こうして楽しい時間を過ごせているね。この思い出はきっとわすれないよ」といった感じ。
その間の記録は、蜘蛛型のアラクネの紅玉を肩に載せて【撮影】、【ダッシュ】【ジャンプ】といった身体能力をフル活用して素敵な映像を残す。
映像は希望者に共有するね。
最後は、魔力の誘導弾に「ありがとう、楽しかった
よ」の気持ちを込めて撃ち、しろやぎさんにさよならします。



●深みと苦み
 これは可愛い、とシエル・マリアージュ(天に見初められし乙女・f01707)は、今目の前でしゅばしゅば動いている白いいきものを見つめる。
 聖銃剣ガーランドを構えるものの、それを振り下ろす気は起きない。
『めっ!』
『めぇっ!』
 右、左と素早く動いて飛びかかってくるしろやぎさん。
『めぇっ』
『めぇめぇめぇっ』
『めっめっめっ』
 ぴょんぴょんぴょん。跳ねて鳴いて――己の地力をあげたしろやぎさんが再びその手を伸ばしてくる。
 しかしそれをシエルは見切ってひらりとかわす。
 すると悔しそうにめめぇ! と鳴くもので、ちょっと絆されてしまう。
「ほら」
『めっ!』
 と、手紙を差し出せば、しろやぎさんそれをしゃっと受け取り嬉しそうに小躍りしている。
 楽しそうなその姿にシエルは小型のドローン、アラクネの紅玉を肩に乗せその様子を撮影する。
 ぴょんぴょんと三体でくるくる手紙を回し持ちながら楽しそうに踊る姿は。
「可愛い」
 思わず零した言葉。
 そしてしろやぎさん達は何か、勝負を始めた。
「あれは……まさか」
 じゃんけん。そう、足でじゃんけんをしている。
 閉じてぐー、縦に足開いてちょき、横に開いてぱー。
 そしてその勝者が――手紙を手にポーズを決め、他の二体はうなだれている。
 その様子をばっちり収めたシエルは、あとで希望者に共有しようと思うのだ。
 そして勝者のしろやぎさんは手紙をすべて、口の中へ。
 めぇ~と残る二体は切なそうな声だ。
『めっ! そこはかとないはーもにーのお味! そして……』
『そして、何めぇ?』
『もったいぶるなめぇ!』
『深みの後にちょっとした苦み……! でりしゃすめぇ!』
 その言葉に、なるほどとシエルは思う。
 手紙に綴ったのは、猟兵とオブリビオンでもこうして手紙で繋がって、今こうして楽しいということ。
 そしてこの思い出はきっと忘れないと。
 そう、この後――しろやぎさん達は退治されて、しまうのだから。
 魔力の誘導弾に、シエルはありがとうの気持ちを込める。
 楽しかったよ、と。
 その気持ちを込めて――銃の先をしろやぎさん達に。

成功 🔵​🔵​🔴​

宇冠・龍
由(f01211)と参加します

この山羊さんたちも意図して襲っているのではなく、そのような習性なんでしょうね
ですがそれはこちらも同じこと。災魔を祓う猟兵として、遠慮はなしでいきましょう

相手は鳴きながら行動することが多いようなので、【画竜点睛】で地面や壁から亡者の腕を伸ばし、相手複数の身体と口を封じることで行動不能にさせます

それと、先程美味しそうに見ていた私の2通のお手紙
これを見せることで沢山の「グルメなしろやぎ」さんの注意を引けるかもしれませんね


宇冠・由
お母様(f00173)と参加です

その、可愛い見た目のお相手に、あまりこのような技は気が乗りませんが……これも修行の内と考えますの

手早く燃やすことも考えましたが、他の方の持つ手紙にまで燃え広がってはことですので、火は使わずに行きます

【十六夜月】で狼の群れを召喚
野生の狼は山羊を追い詰めよく食すそうですわ。ええ……(目を逸らす)

お母様が引き付けている隙や、背後から音なく忍び寄り、がぶっといきましょう
この世は弱肉強食、ということでおひとつご容赦くださいませ



●これは仕方なき事
 めぇめぇめぇ。
 鳴きながらぴょんぴょんジャンプ。
 そして、しろやぎさん達は龍と由、ふたりを包囲してくる。
 距離を詰めながら、しろやぎさん達は自分たちの力の底上げをしている。
 その数は――六体だ。
『めぇめぇめぇっ』
『めぇめぇめぇっ』
 重なる声は協和して、互いを高め合い、そして鼓舞し合っている様子。
 そんな様子を見つめつつ龍はくるりと、しろやぎさん達の姿を見まわした。
「この山羊さんたちも意図して襲っているのではなく、そのような習性なんでしょうね」
 楽しそうと思わず笑ってしまうが、龍はすぐに気持ちを切り替える。
 どんなに楽しそうでも、可愛らしくても相手は災魔なのだから。
「ですがそれはこちらも同じこと。災魔を祓う猟兵として、遠慮はなしでいきましょう」
 龍の視線の先で由が頷く。
 由もまた、ちょっとこのしろやぎさん達に思う事がない、わけでもない。
「その、可愛い見た目のお相手に、あまりこのような技は気が乗りませんが……これも修行の内ですの」
 手早く燃やすことも考えたが――他の猟兵達の手紙にまで燃え広がってはこと。由は火は使わず、別の方法をとることに。
 その間に龍は自分の書いた手紙をちらりと、見せる。
「先ほど美味しそうにみてましたでしょう?」
『めっ!!』
『めっ!!』
 その手紙に、気を取られた瞬間――龍は紡ぐ。
「咲けよ徒花、一つ二つと首垂らせ」 地面から、壁から。龍の呼び出す亡者の腕がしろやぎさん達を捕まえ、動きを封じその口を抑え込む。
 もがもご、じたばたとしろやぎさん達は暴れる。
 そしてその手からどうにか、逃れたしろやぎさんもいるのだが。
「私に力を貸して」
 由が召喚するは歴戦の狼の群れ。
『めっ!?』
「野生の狼は山羊を追い詰めよく食すそうですわ。ええ……」
 そっと由は目を逸らす。
 召喚した狼達は連携して、しろやぎさん達をがぶりとするべく、とびかかる。
「この世は弱肉強食、ということでおひとつご容赦くださいませ」
『めぇぇ~!』
 しろやぎさんの悲鳴は高く響いて。
 わああと運よく逃れたしろやぎさん達は散っていく。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ニルズヘッグ・ニヴルヘイム
全部倒すのか、こいつらを。
やはりこう、この光景を目の前にすると……心苦しいなァ……。

ともかく手紙は持ってきた。
中には妹への感謝を。
まァ、日常的な世話は全部私がしているんだが。
癒しの術がからきしの私は、任務が終わるたびに苦労をかけているからなァ……。
私に付いてきてくれていることを含めて、その存在には救われている。
相応に感謝はしているのだよ。
……本人には絶対に言わんけどな。言うと調子に乗る。

出来ることなら浄化を願うが、もちろん本来の役割も忘れてはいない。
槍も使ってなぎ払いもするぞ。……ものすごく心苦しいがな!



●内緒の感謝の味
「全部倒すのか、こいつらを……」
『めぇめぇっ』
『めぇめぇっ』
『めぇめぇっ』
 ぴょんぴょんぴょん。
 ニルズヘッグの周りをくるくる回る、しろやぎさん。
 その目はちらっちらっと手紙の方を向いている。
「やはりこう、この光景を目の前にすると……心苦しいなァ……」
 ニルズヘッグの声色には、その気持ちが滲んでいる。
 そしてぴょんぴょんしていたしろやぎさん達はそろりと近づいてきて。
『手紙くれないめぇ?』
『美味しそうな匂いすえめぇ』
 くいくいと服の端をひっぱるしろやぎさんは己をよくわかっている。
 ニルズヘッグがこれか、とみせると瞳輝かせぴょんと飛びそれを手から奪っていった。
 素早く。
『めぇ! これは……めぇ!』
『甘くはなさそうめぇ!』
『めぇ!』
 三体のしろやぎさん達、一通の手紙を回してふんふん。
 ニルズヘッグの手紙は――妹への感謝が綴られている。
 と言っても、日常的な世話はニルズヘッグの担当だ。
 癒しの術がからきしだからなァとニルズヘッグは思う。
 それ故、任務が終わるたびに妹には苦労をかけているからなァとしみじみ。
 ニルズヘッグに付いてきてくれていることを含めて、その存在には救われている。
 相応に感謝はしているのだ。
 けれどそれは――ニルズヘッグの心の内のみにある。
「……本人には絶対に言わんけどな。言うと調子に乗る」
 小さな、苦笑にも似た吐息を零し、さてとしろやぎさん達を見れば。
『いただくめぇ!』
 と、もしゃあ。
 出来る事なら――このまま浄化を願いたい。
 そうならなければ槍を以てなぎ払いもするがそれはものすごく、心苦しい。
『めめぇ! これはっ! ほんわかあったか、そしてちょっぴり内緒な隠し味……!』
 でりしゃすめぇ……! と短い悲鳴を上げてしょわんと消えていくしろやぎさん。
 そしてひらりと、残っている手紙が落ちて来る。それを口にした二体もまた。
『はー、好きめぇ!』
『めめぇぇぇ!』
 幸せそうな顔をして、消えていく。
 どうやら好みの似通ったしろやぎ達が集っていたらしい。
「……なぎ払わなくてすんだか」
 ふと小さな笑みを浮かべて、ニルズヘッグは光に包まれ消えていくしろやぎ達を見送ったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ポク・ョゥョゥ
オリオたん(f00428)と一緒ー

しろやぎたんだー
あがめよー
あれー?なんで近寄るとうっ…て顔するのー?

お手紙書くよー
ぽくねーパンダお手紙見つけたのーかわいいー
何故か書く時おしりふりふりしちゃうのー

わー、紅茶ありがとー
ぽくね、お菓子持ってきたよー
やぎたんも食べるー?

んとね
「みんなと、おはなしいっぱいしたいです
あいさつもできます、あがめよー
いっぱいたのしいおもいでつくりたいでふ」
どうかなー?
やぎたんにおねがいしまーすってぺこりして渡すのー

わくてかー
ぐっどならいいなーうれしいのー
オリオたんと一緒にばいばいするよー
いまいちはーちょっぴりぺちょんー
でも倒さないとー
『バウンドボディ』でのびーるぽくぱーんち


オリオ・イェラキ
ポクちゃん【f12425】と供に

あらあら、あんなに沢山
可愛いこと
撫でてもいいのかしら?

それではポクちゃん、この辺で
お手紙書いてみましょうか
ふふ、可愛らしい便箋ですこと
わたくしはこの星が描かれたものを

そう、紅茶を水筒に持ってきましたの
ポクちゃんお菓子ありがとう
やぎ達も如何?

『あなたの夜空になってから、幾日経とうとも。
この心は今でも満天の星空のよう。
いつでも愛しいあなたを照らす星明りで在りたいの』

どうかしら
やぎ達に美味しく食べて貰えると良いのですけれども
食べた反応に、緩く一喜一憂して
昇天してくれたのなら、にこりと手を振り
倒す必要があれば残念ですわとメテオリオを
せめて、星の花弁に抱かれてお眠りなさい



●お茶会でお手紙を
「あらあら、あんなに沢山可愛いこと。撫でてもいいのかしら?」
 オリオはおいでなさい、と手招く。しろやぎさんたちは呼ばれたとぴょんぴょんしながら近づいてきたがしかしぴたっと、止まった。
「しろやぎたんだー、あがめよー」
『めめぇ……くろい……』
『めっ、し、しごと……』
「あれー? なんで近寄るとうっ……て顔するのー?」
 へんなのーとポクはのんびり。
 しろやぎさん達はポクとオリオの近くにいるのだが、様子を見つつ微妙な距離感。
 きっとそのうち来てくれるわとオリオは笑って、それではポクちゃんと紡ぐ。
「お手紙書いてみましょうか」
「お手紙書くよー」
 ぼくねーパンダお手紙見つけたのーかわいいー、とポクはレターセットを広げる。
 可愛らしい便箋ですこと、とオリオは笑み。自身は星の描かれた便箋を取り出す。
 そして楽しくお手紙書けば、ポクはおしりふりふり。自然とそうなってしまう不思議。
「そう、紅茶を水筒に持ってきましたの」
 どうぞ、とオリオが差し出せば嬉しそうにポクは受け取って。
「わー、紅茶ありがとー、ぽくね、お菓子持ってきたよー。やぎたんも食べるー?」
 お茶に誘えば戸惑いのめぇを零しながらそろそろと近づいてくるしろやぎさん達。
 そして出来たわ、とオリオは手紙をしろやぎさんたちへ。
 あなたの夜空になってから、幾日経とうとも。
 この心は今でも満天の星空のよう。
 いつでも愛しいあなたを照らす星明りで在りたいの――それはいとしい相手へ向けたもの。
 すると、その手紙にふらりと、一体のしろやぎさんが寄ってくる。
『あまい、あまい……好きな気配するめぇ……』
 ふらりふらり、と寄ってきたしろやぎさんへとオリオはその手紙を。
 そしてむしゃっと一口食べると一瞬動きを止め、もしゃしゃしゃしゃとすごい勢いで食べきった。
『きらきら、唯一のお味めぇぇ!』
 そう言って、しょわんと幸せそうに光に包まれ消えていったしろやぎさん。
 その様子にポクも書けたよーと座り直し。
 んとね、とポクは手紙を持って、それを読む。
「みんなと、おはなしいっぱいしたいです。あいさつもできます、あがめよー。いっぱいたのしいおもいでつくりたいでふ。どうかなー?」
 やぎたんおねがいしまーすとその手紙をポクは渡す。
『食べていいめぇ?』
『いいよー』
 しろやぎさんはむしゃあ。
 むぐむぐ、と食べて。
『……ちょっと上司感がするめぇ』
 その反応にポクはちょっぴりぺちょーん。
 からの、跳ねる身体で。
「のびーるぽくぱーんち」
『めぇっ!』
『このくろいのやる気めぇ!』
 ぽーんと一撃、ポクのぱんちにしゅたたんとしろやぎさん達、動き始める。
 あらあら、とオリオは慌てずに紡いでそのお手伝い。
 倒さねばならないのは残念だけれど――星の花弁に抱かれてお眠りなさいとオリオは優しく紡いだのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

伊兵・ミカ
て、手紙?だれ、に?

……
ああ、言いたいことある人はいるよ。それで、いいなら

バイト先の先輩
女で、成人してて、一応美人の部類に入ると思う

手紙一部抜粋
『先輩へ

仕事終わりに薄着でウロつくのやめてください。
バックヤードだからって男の目もあるんですよ。
俺も男ですけど。

いつもお世話になってるのと、頑張って勉強してる先輩へ。
ちょっとしたご褒美です。
ほんとにちょっとしたものだけど。

お礼とかはいいです。
バックヤード、タンクトップでうろつかないでくれれば充分です。

それじゃあまた、ホテルで。

ミカより』

デパ地下で買ったありふれたチョコレートを添えて

…しろやぎが食べるんだろ?

アドリブ、絡み歓迎



●言いたいことはいっぱい
『お手紙もってないめぇ?』
「て、手紙? だれ、に?」
『めぇぇ……』
 がくーんと肩を落とすしろやぎさん達。
 その姿に伊兵・ミカ(PigeonBlood・f05475)は慌てて書くよと言う。
『だれにでも、どんなのでもいいめぇ!』
『すきすきらぶこーるでもいいたいことでもなんでもいいめぇ!』
 めぇめぇ交じりのその言葉に、ミカは言いたいことある人はいると言う。
「それで、いいなら」
『いいめぇ!』
 それなら、とミカは手紙を書き始める。
 先輩へ――と綴る。
 手紙を宛てる相手はバイト先の先輩の事だ。
 女性。成人済み。一応、美人の部類に入るとミカは思っている。
 そんな先輩へ向けて綴る手紙。

 仕事終わりに薄着でウロつくのやめてください。
 バックヤードだからって男の目もあるんですよ。
 俺も男ですけど。

 そこまで書いて、これでいいのかと思ったが気にせず続きを。

 いつもお世話になってるのと、頑張って勉強してる先輩へ。
 ちょっとしたご褒美です。
 ほんとにちょっとしたものだけど。
 そう書いて、添えるものを考える。
 ありふれたチョコレートくらいかな、と思いつつ変な気を回されてもと。

 お礼とかはいいです。
 バックヤード、タンクトップでうろつかないでくれれば充分です。

 うん? これはこっちが気を使っているような気もするが、もう一度一番重要な事を書いておく。
 最後に――それじゃあまた、ホテルで。
 そしてミカ、と名前を。
 書き終わった手紙を、はいとミカはしろやぎさん達へと向ける。
 が、なかなか受け取らない。
「……しろやぎが食べるんだろ?」
 そう言われてそろりと手に取る。
『この手紙から……苦みのある気配がするめぇ』
『めめぇ……でも食べるめぇ!』
『勇者めぇ!!』
 そこまで騒ぐこと? と思いつつミカは自分の手紙が食べられる様を見る。
『めめー! 苦み! 濃い! のーしゅがー! めぇっ!』
 そしてそのまま――涙目になりながら光に包まれて消えていく。
 涙目になる程の味だったのか、とミカは思いつつ、チョコ食べる? と残ったしろやぎさんにちょっと優しく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ロータス・プンダリーカ
ボクの足ではみなを追いかけるのがやっとですにゃ(ぜーはー)
って、やぎさんいっぱいニャね!? もしかして、ボクと余り背丈変わらないかにゃあ?
同じ目線で戦うですにゃよ。物理的に。

大好きな食べ物があるのは仕方ないにゃ。ボクも鮭トバの匂いしたらヨダレ止まらないですにゃ。
でも!手紙という、ひとさまの大事な気持ちそのものをご飯にしちゃダメにゃ!
あと、やぎとねことどっちが強いか証明してやりますにゃ!
(無駄に対抗心)

我が武術「ニャン=カタ」は集団相手こそ真価を発揮しますにゃ。
敵群に恐れず突入、素早い身捌きと冷静な動作で的確に銃撃をお見舞いしていくにゃ!

これでどうにゃ!……ぶほ(はりけーんの手紙が顔に貼り付く)



●たいこうしん
 いたずら心満載な階段を登り切って、ロータス・プンダリーカ(猫の銃形使い・f10883)はにゃはーと息をつく。
「ボクの足ではみなを追いかけるのがやっとですにゃ」
 長い息を吐いて顔をあげると。
「って、やぎさんいっぱいニャね!? もしかして、ボクと余り背丈変わらないかにゃあ?」
 金の瞳をぱちぱち。ロータスが見回しているとにじりよじり……しろやぎさん達が近づいてくる。
 サイズ感は、同じ。
「同じ目線ですにゃ……」
 にじりよじりに、しゅたたんと距離を取って構える。
 目線が同じだからこそ感じるもの。
『めめぇ……お手紙……』
『めぇぇ……』
 手紙、ときいて。ロータスは聞いてきた話を思い出す。
「大好きな食べ物があるのは仕方ないにゃ。ボクも鮭トバの匂いしたらヨダレ止まらないですにゃ」
 鮭トバを思い浮かべれば幸せな気分。
 でも、今はとロータスは頭を振ってその幸せを振り払う。
「でも! 手紙という、ひとさまの大事な気持ちそのものをご飯にしちゃダメにゃ!」
 そして、ロータスの声は一層、強まる。
「あと、やぎとねことどっちが強いか証明してやりますにゃ!」
 やぎとねこの戦いの戦端が開かれる。
「我が武術『ニャン=カタ』は集団相手こそ真価を発揮しますにゃ!」
 にゃにゃんと動きながら素早い身捌きと冷静な動作で敵群へと突入するロータス。
 サイズ感が同じくらいなので埋もれてしまうロータス。だが毛色が違うので、しろやぎさん達も敵と認識しているようだ。
『めめぇぇ!(すばやいぞこいつ!)』
『めっめ!(任せろ!)』
 なにかしろやぎさん達のみで通じる言葉も話しつつ、一体のしろやぎさんがロータスの前に立ちはだかった。
 そこへ銃撃を向けるがしゅたたんと避けられ。
「これでどうにゃ! ……ぶほ」
 めめぇ! という鳴き声とともにお手紙のはりけーんがロータスを襲う。
 ぺたっと視界に張り付くお手紙はなかなかにしつこい。
 なんとかぬけでて、ロータスは負けないにゃ! と新たなる闘志を燃やすのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ヴィゴ・ストーム
彼らの愛くるしさを目の当たりにしては心苦しさが募りますが、懲らしめるのが役目。
甘い手紙だけでなく、苦い思いも味わって貰いましょう。

ライオンライドを発動して戦闘態勢を整え、書いてきた手紙を囮にして誘います。
内容は、郷里の父母に宛てた感謝の気持ち。
貧しいながら廉直な心を忘れず、僕を庇護し、また一人立ちした今も変わらず見守ってくれて、本当に尊敬し感謝しています。
手紙に気を引かれてくれたなら、心を鬼にしてお仕置きを。

手紙を美味しく感じることは彼らの責任ではないと思いますが、
綴った想いを食べられてしまう人の悲しみを思いやれば、許しておくわけにはいきません。
来世では普通の可愛いやぎに生まれておいで。



●しろやぎさん達におしおき
 愛くるしい……とその姿を目の当たりにして心苦しさが募る。
 しかし懲らしめるのが役目とヴィゴは心を鬼にする。
「甘い手紙だけでなく、苦い思いも味わって貰いましょう」
 ヴィゴの手にある手紙――それは郷里の父母に宛てた感謝の気持ちが綴られている。
 貧しいながら廉直な心を忘れず、ヴィゴを庇護し、また一人立ちした今も変わらず見守って。ヴィゴは父母を本当に尊敬し、そして感謝している。
 その気持ちを綴った手紙は、しろやぎさん達の興味を引いていた。
『珍しい……めぇ』
『懐かしい感じするめぇ……』
『めっ』
 そろそろと近づいてくるしろやぎさん達。手紙を狙っているのだが、今の所ヴィゴに渡す気はない。
 ここは心を、鬼にして――ヴィゴは黄金のライオンの背に乗る。するとしろやぎさん達はその、ライオンの姿に驚いて。
「手紙を美味しく感じることは、あなた方の責任ではないと思いますが」
 綴った想いを食べられてしまう人の悲しみを思いやれば、許しておくわけにはいかない。
「来世では普通の可愛いやぎに生まれておいで」
 優しい声色で、しろやぎさん達の来世も思いつつヴィゴもまた、しろやぎさん達へと向かうのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ファン・ティンタン
私には、とっておきの秘策がある(成功するとは言ってない)

手紙に導かれる子ヤギ達に警戒されず最接近するには…
そう、私自身が手紙になるしかない(?)

1 手紙を用意する
2 封筒を用意する
3 【緑の夢】で翡翠輝石に身を潜める
4 翡翠輝石と手紙をヤドリガミの不思議パワーで何とかして(???)封筒に納める
5 待つ


…そう言えば、コレ、中からは外の様子、分からないんだよね
…ま、いっか
適当に機を見計らって出よう


ぁあッ!?



※結果がホラーかファンシーかはお任せ
手紙本文は至って真面目
書店お勧めの推理小説を知り合いに噛み砕いて伝えるべくしたためた三千字くらいの読書感想文
ネタバレを恐れた相手のNo!でお蔵入りしていたモノ



●知的なお味
「私には、とっておきの秘策がある――」
 ファンは静かに、そう紡いで。
 しかし、しかしそれが成功するとはといってないのだが。
「手紙に導かれる子ヤギ達に警戒されず最接近するには……そう、私自身が手紙になるしかない」
 そうだろうか、と傍らでツッコムものがいない今、ファンは突き進む。
 手紙を用意する。しろやぎさん達がめっちゃみてます。
 封筒を用意する。そこにいれるのか、としろやぎさん達の視線がおっています。
「其処は安息の地、私の主の夢の最果て」
 そして翡翠輝石を取り出し、そのうちに身を顰めつつ……なんやかんやで封筒の中に納まる。
 不思議な力で。
 そして、待つ。翡翠輝石の内側は広大な草原。そこに入ってから、ファンは気付いた。
「……そう言えば、コレ、中からは外の様子、分からないんだよね」
 ま、いっかとファンは思う。
 適当に機を見計らって出ようとしばらく待って。
 よし、と外に出れば――出た、瞬間に。
「ぁあッ!?」
 ぺったり、べったり。
 ちょっとなまぐさい。よだれ。
 傍でころんと横になり、ぼりゅーむ満点、知的なお味めぇ……と呟きながら消えていくしろやぎさん達。
 その手紙は、手紙というより読書感想文。書店お勧めの推理小説を知り合いに噛み砕いて伝えるべく認めた三千字くらいの読書感想文だったのだが、受け取ってもらえなかったのだ。
 けれど、そんなお蔵入りしていた手紙もしろやぎさん達にとってはごちそうだった。
 つまり――でりしゃす! とよだれたらたらしつつもしゃもしゃ。それが翡翠輝石にかかり、でてきたときに――ということ。
 べとべと……とちょっと渋い顔を、ファンは浮かべた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鈴木・志乃
【手紙】

どこかの世界にいる私の親友へ

お元気ですか
私は元気です
馬鹿みたいに笑う君の笑顔が無いので、ちょっとしょぼくれてます

随分長い間貴方を忘れていてごめんなさい
正直、今もちゃんとは思い出せない
ごめん

でもたまに夢を見る
二人で草原で転げ回ったこと
お鍋を黒こげにして叱られたこと
ささやかなお守りを交換したこと
何かに追いかけられても
きっと大丈夫だとずっと慰めてくれたこと

思い出すのは怖いけど
いつか必ず、貴方に会いに行きます
……たとえ貴方が骸になっていたとしても

絶対、会いに行くから
この【祈り】が、君に届きますように

【戦闘】

食って感想漏らした直後に容赦なくUC【第六感】【見切り】
逃げたらシャウトの【衝撃波】攻撃



●どこかの
 鈴木・志乃(ブラック・f12101)の手にした手紙。
 その送り相手は――どこかの世界にいる志乃の親友へと向けられたものだった。
 その手紙を狙って、しろやぎさん達が集う。
 志乃の綴った手紙には祈りがこめられている。

 お元気ですか
 私は元気です
 馬鹿みたいに笑う君の笑顔が無いので、ちょっとしょぼくれてます

 随分長い間貴方を忘れていてごめんなさい
 正直、今もちゃんとは思い出せない
 ごめん

 でもたまに夢を見る
 二人で草原で転げ回ったこと
 お鍋を黒こげにして叱られたこと
 ささやかなお守りを交換したこと
 何かに追いかけられても
 きっと大丈夫だとずっと慰めてくれたこと

 思い出すのは怖いけど
 いつか必ず、貴方に会いに行きます
 ……たとえ貴方が骸になっていたとしても

 絶対、会いに行くから
 この【祈り】が、君に届きますように

 その思いは少し切なくて、苦しいような。
 けれど誠実な想いがこめられている。
 それをしろやぎさん達はその手から受け取った。
『せつなさげめぇ……』
『想い出のお味めぇ?』
 そして分け合って、むしゃむしゃと食べる。
 そして、ごくんと飲み込んで。
『!!』
『こ、言葉にならないめぇ! できないめぇ!』
 そんな、感想をもってころころとしろやぎさん達が転がる。
 その様子に、そうと志乃は容赦なく攻撃を叩きこむ。
 鈴蘭の花による攻撃に、めぇぇえと声上げるしろやぎさん達は包まれたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

雨糸・咲
お手紙を食べてしまうやぎさん…
昔、ご近所で子供達がそんな歌を歌っていたのを聴いたような気がしますね

夜なべして書いた手紙を手に、現場へ向かいます

花の香りのインクを使い、
今はもういない主様へ綴ったのは
沢山のありがとう
私は、貴方の傍に居られて幸せでした
あの頃の私はまだ人の身体を持たず
寂しい貴方を慰めることが出来なかったけれど
貴方達が日々を過ごしたあのおうちを
これからも大切に守りますね

言葉は人の心です
簡単に食べてしまっては駄目ですよ?

…やぎさん、可愛いのですけどね
ちょこっと、抱き締めたい誘惑に駆られつつ…

紳士なカエルのからくり人形「コノハナ」さんで
やぎさん達にお仕置きを

※アドリブ、他の方との絡み歓迎



●大事な想い
「お手紙を食べてしまうやぎさん……」
 昔、ご近所で子供達がそんな歌を歌っていたのを聴いたような気がすると雨糸・咲(希旻・f01982)は思い起こす。
 それがどんな歌だったのかは、うろ覚えだ。
 その咲の手には夜なべして書いた手紙がある。
 花の香りのインクを使って綴ったのは沢山のありがとう。
 それは今はもういない、咲の主様へと向けたもの。
 傍に居られて幸せだった気持ち。
 あの頃の咲は――まだ、人の身体を持ってはいなかった。
 寂しいという主様を慰めることができなかったけれど、傍で一番見ていた。
 主様達が日々を過ごしたあのおうちをこれからも大切に守りますねと、約束も綴った。
 それを主様はもう読むことはないのだけれど――綴った想いは咲にとって大事なものだ。
 だからこそ。
『めめっ!』
『お手紙の、気配だめぇ!』
「言葉は人の心です。簡単に食べてしまっては駄目ですよ?」
 そう言うと、簡単には食べてないとしろやぎさん達は声を重ねた。
 ちゃんと好みを選んでいる、と。
 その言葉に、そういう意味ではないのですけれどと咲は零す。
 ぴょんぴょん跳ねながらしろやぎさん達が咲へと迫る。
「……やぎさん、可愛いのですけどね」
 ちょっこっと、抱きしめたい誘惑に駆られつつ、咲はカエルのからくり人形「コノハナ」さんを咲は操る。
 しろやぎさん達は手紙の気配にうろうろ。どうやら惹かれて傍から離れるつもりはない様子。
 そのしろやぎさん達へとお仕置きですと、咲は視線向ける。
 そして「コノハナ」さん対しろやぎさん達の戦いが始まるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

宵鍔・千鶴
やぎ達追って辿り着いた先にはこれまた可愛いしろやぎさん
やれやれ顔にもほんの少し嬉しさは滲む
追いかけっこは終わり。
……これ、欲しくないか?

出発前に用意した手紙を懐から引っ張り出してしろやぎの目線にちらつかせ
やぎが極上とする手紙など見当つかないし、誰かに思いを伝えることも自分には難しいから。
綴ったのは幼き日の僅かな記憶、断片的なフレーズ、母が歌った子守唄。
俺にはそれしか無いから
でも、それだけに縋るのは苦しいから。捨てられない俺の代わりにお前が食べてくれたらなって思ったんだ

しろやぎへゆっくりと近づいて手紙を差し出し今度は此方が甘ったるい声音で誘うように、

ほら、俺の記憶をどうか飲み込んでくれ



●手紙に綴る、僅かな
 やぎ達追って辿り着いた先にはこれまた可愛いしろやぎさん。
 やれやれという顔にほんの少し、嬉しさが滲む。
 追いかけっこは終わり。千鶴は手紙をもってひらりと泳がせる。
「……これ、欲しくないか?」
 懐から引っ張り出した手紙。。それをちらつかせば。
『めぇ!』
『めめぇ!』
『お手紙、めぇ?』
 こてんと首を傾げたしろやぎさんが一体いる。
 千鶴はその様子にわかるのかと瞬いた。
 やぎが極上とする手紙など見当がつかない。
 誰かに思いを伝えることも自身には難しいと千鶴は知っている。
 だからここに綴ったのは幼き日の僅かな記憶、断片的なフレーズ、母が歌った子守唄。
「俺にはそれしか無いから」
 ぽつりと零す。
 けれどこれだけに縋るのは苦しくて。けれど捨てられない。
「俺の代わりにお前が食べてくれるか?」
 千鶴はその手紙を、先程首を傾げたしろやぎさんへと向ける。
 ゆっくり近づいて差し出す。
 しろやぎさんは、その手紙を受け取るのを少しためらっているようでもあった。
「ほら、俺の記憶をどうか飲み込んでくれ」
 甘ったるい声色で誘うように。
 恐る恐る受け取って、千鶴と手紙をしろやぎさんは交互に見遣る。
 そしてその場で食べず――カバンの中へ。
『あとで食べるめぇ! おやつ!』
 そう言ってたったかとしろやぎさんは仲間の群れの中へ。
 どうやら、この場で食べるのには少しためらいがあったらしい。
 あとでこっそり食べるのかなと千鶴は群れの中にまぎれたそのしろやぎさんの姿に瞳細めた。

成功 🔵​🔵​🔴​

メリー・ユメノコウジ
「めぇ~、待って待ってめぇ~」
しろやぎさん達追い掛けてきぐるみのままにモフりたいなぁと手紙を用意。
どんな感想も動じないように【覚悟】

【手紙の内容】
おとーさん、おかーさん、お元気ですか?最近色んな人に出会ったりとても楽しく過ごしています。
久しぶりのお手紙だけど私は離れてても頑張ってるから元気です。
いつまでも元気で居て下さい。 メリー


めぇめぇという歌声聞きながら共感して自分も歌い始める。
「めぇめぇ♪めぇ~めぇ♪」
攻撃には【高速詠唱】のカウントシープ使用だがどうしてもの場合以外使用しない。
「羊さんを数えましょう~♪」
回避は【第六感】【野生の勘】


昇天したしろやぎさんへモフりたかったなぁと



●共感めぇめぇ
「めぇ~、待って待ってめぇ~」
 しゅたしゅたと素早く動くしろやぎさん達をきぐるみのまま追いかけて。
 そしてそのもふっとできそうな身体を、きぐるみのままにモフりたいとメリーは思いつつ、まずは近くにいてもらわねばどうにもならない。
 しかししろやぎさん達の気を引くアイテムを、メリーは持っている。
 そっと手紙を持ちだしつつ、メリーは覚悟する。
 それはどんな言葉を貰っても大丈夫なように。
 その手紙に、めめっと鳴きながらしろやぎさん達が近づいてくる。
『郷里的な……予感……』

 おとーさん、おかーさん、お元気ですか? 最近色んな人に出会ったりとても楽しく過ごしています。
 久しぶりのお手紙だけど私は離れてても頑張ってるから元気です。
 いつまでも元気で居て下さい。 メリー

 そんな、短いけれど近況を添えて。想う心を添えた手紙をしろやぎさん達はその手からしゅばっともらい受け。
 そして、食べる。
『めっ!』
『優しい思いやり……懐かしいめぇ……』
 やわらかな美味しさ……としろやぎさん達はめぇめぇ歌う。
 その歌声に共感して、メリーも一緒に。
「めぇめぇ♪めぇ~めぇ♪」
 歌えばその気持ちも一緒に伝わるようで。
 おいしいめぇと言いながらしろやぎさん達は消えていく。
 その姿を見送ってメリーは、あっと気づく。
 しろやぎさん、モフりたかったなぁと。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヴァーリャ・スネシュコヴァ
ラム肉…とは言ったが、あれだけ怖がられてしまうとちょっとかわいそうだな…。
ここは言われた通り、戦わず手紙を食べて満足してもらおう! 一応準備はして来たぞ!

俺はラブレターを送る相手もいないし、遠くに親がいるというわけでもないし……。
というわけで、俺は『過去の自分』に宛てた手紙を書いたぞ。記憶を失くす前の自分に、だ。
内容は……そうだな、『未来の君は記憶の一切を失くすが、こうして元気の楽しく暮らしているので問題ないぞ!』ということと、『記憶を失くす前の自分はどんな人間で、どんな暮らしをしていたのだ?』という疑問を主に書いておこう。
どうせ返事は来るはずないし…な!

(引き続き、アドリブなど大歓迎)



●往く宛のない手紙
「ラム肉……とは言ったが、あれだけ怖がられてしまうとちょっとかわいそうだな……」
 先程一目散に逃げて行ったしろやぎさん達を思いヴァーリャは思う。
 そしてうん、と一つ頷いて。
「ここは言われた通り、戦わず手紙を食べて満足してもらおう! 一応準備はして来たぞ!」
 と、手紙を取り出せば。
『めぇっ!』
『お手紙めぇ!!』
 わらわらっとしろやぎさん達が傍にやってくる。
 ラブレターを送る相手もいない。遠くに親がいるというわけでもない。
 そんなヴァーリャは、過去の自分へと手紙を宛てた。
 記憶を失くす前の、自分へと。
 未来の君は記憶の一切を失くすが、こうして元気の楽しく暮らしているので問題ないぞ! と。
 そう、今もこうしてしろやぎさん達に手紙を渡さぬよう追いかけっこをして楽しんでいて。
 そんなことを、過去の自分は想像もしていないだろう。
 そして自分がどんな人間で、どんな暮らしをしていたのか――それは今のヴァーリャが抱く疑問。
 それは己の胸の内にとどめていたものだ。
 それはもちろん届く筈もなく、そして返事がくるはずもない手紙だ。
『めぇっ!!』
「あっ!」
『めめぇ……手ごわい相手だっためぇ』
 しゅたたんと連携プレーで手紙を奪い取ったしろやぎさんは、好敵手だったというようにその短い腕で額を拭いふぅと一息。
『いただくめぇ!』
 そして高らかに食べると宣誓し、むしゃあと口に。
 めっめっと小さな声を漏らしている。
『めぇぇ……ぼんやり……辛くもなく甘くもなく、ちょっとしょっぱい塩梅めぇ!』
「しょっぱい、と」
『でも、今まで出会ったことないお味めぇ!』
 これは唯一のお味……としろやぎさんは満更でもなく。満足した顔でしょわわと輝く光に包まれて消えていく。
「……満足したのであれば、よいか!」
 ヴァーリャはにぱっと笑って新たに現れたしろやぎさんと対峙する。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リル・ルリ
■ フレズローゼ(f01174)と
(アドリブ等大歓迎

「ふふ、可愛いね」
けれど狙いは僕らのお手紙?

【第六感】と【空中戦】でフレズを庇うように游いで
戦うのは苦手
けれど守りたい

だから手紙あげる

僕の手紙は
四苦八苦、初めての文字で綴った
桜咲かせるように僕の世界を彩る彼と彼へ出逢えた事への『感謝』の手紙
でも本当に書きたい言葉は
フレズは書けたけど
僕は書けなくて
照れ隠しの文章は取り留めない
でもグルメな白ヤギだって満腹にするくらい気持ちは込めた

「フレズの大事ならぶれたーはダメ
僕のをあげる」

僕は君の「お兄ちゃん」なんだろ?

フレズ…そう
なら一緒に守ろう
2人の手紙
【歌唱】を活かして歌うのは『光の歌』
君の赤に歌を添えて


フレズローゼ・クォレクロニカ
🍓 リル(f10762)くんと
アドリブ等歓迎

リルく……リルおにいちゃ!
揶揄い混じりにお兄ちゃんと呼んでみる
めぇめぇ!出てきた!
むむ、らぶれたーが狙いなの?
だめ!この32Pは櫻宵にあげるの

沢山沢山大好きーって書いて
お嫁さんにするし、これからも一緒にいたいって書いたんだ
可愛くてもヤギさんにはあげない
空中戦や見切りで避けて
隙を見つけて炎のハートを描いた全力魔法をぶつける!2回攻撃で連弾

傍を游ぐ人魚の行動に驚き瞬き
お兄ちゃん、の言葉に唇を噛む
……だめ、リルおにいちゃのお手紙もあげない!
ぼ、ボクの
あげるからそれ食べないで

どうしても食べるっていうなら
【女王陛下は赤が好き】でキミを赤ヤギにしちゃうんだから!



●守りたい、お手紙
『めっめぇ!』
『おいしそな気配めぇ!』
 しゅたしゅたしゅたっと素早く動いて、しろやぎさん達がやってくる。
「リルく……リルおにいちゃ!」
 揶揄い交じりにお兄ちゃんとフレズローゼは呼んでみる。
「めぇめぇ! 出てきた!」
 リルはそのしろやぎさん達にそっと笑み向けた。
「ふふ、可愛いね」
 けれど狙いは僕らのお手紙? と薄花桜色の瞳はすぅと細められた。
「むむ、らぶれたーが狙いなの? だめ! この32Pは櫻宵にあげるの」
 沢山沢山大好きーって書いて。
 お嫁さんにするし、これからも一緒にいたいって書いたんだとフレズローゼは言う。
「可愛くてもヤギさんにはあげない」
 よこすめぇ! と飛びかかってくるしろやぎをフレズローゼはぴょんと飛んで避けて。
 けれど他方から飛びかかってくる。
 それは避けられないと思ったのだけれど、空中をふわりと游ぐ影がフレズローゼを守る。
 それはリル。戦うのは苦手。けれど守りたい、とリルは思う。
「手紙あげる」
 その手紙はリルが四苦八苦、初めて文字で綴った手紙。
 桜咲かせるようにリルの世界を彩る彼と、彼へ出逢えた事への『感謝』の手紙――そこに本当に書きたい言葉は。
 フレズローズは綴ったという、その本当に書きたい言葉は書けていないけれど。
(「僕は――書けなくて」)
 けれど照れ隠しの文章は取り留めない。でもグルメなしろやぎさんでも満腹にするくらいの気持ちは混めてある。
「フレズの大事ならぶれたーはダメ」
 僕のをあげる、とリルが手紙を差し出す。
 それをしろやぎさんは嬉しそうに受け取ろうと――したのだが。
「……だめ、リルおにいちゃのお手紙もあげない!」
 その間にフレズローゼが割って入る。
「ぼ、ボクの、あげるからそれ食べないで」
『どっちももらうめぇ!』
『よこすなら手荒にしないめぇ!』
 だが、しろやぎさん達は二人の分、どちらも食べる気でいるらしい。
 その様子に、戦うしかないんだと二人共知る。
「僕は君の『お兄ちゃん』なんだろ?」
 そう言って、リルはフレズローゼに視線向け。フレズローゼもその視線に応え頷く。
「どうしても食べるっていうならキミを赤ヤギにしちゃうんだから!」
「フレズ……そう。なら一緒に守ろう」
 二人の手紙をとリルは笑みその歌声を響かせる。
「光あれ、光あれ。君の行く末に 生命の静寂に 光導く未来へ――」
 破魔の光を纏う『光の歌』を添えるのは。
「枯れ木に花を咲かせるように、美しい《赤》の世界を描きだしてみようか!」
 赤薔薇と白薔薇と。
 花弁は光のヴェールを纏ってひらひらとしろやぎさん達へと。
 しろやぎさん達はそれをかわすがすべては無理。
 真っ赤な花弁でそまったしろやぎさんは爆発の中にめぇ~! という声と共に消えていく。
 ふたりは自分達の手紙を守るように、しろやぎさん達と戦う。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

泉宮・瑠碧
僕は…その、えぇと…
…宛先がしろやぎ達への手紙を書いた

ただ、何となく…
誰かが誰かへの想いの詰まった手紙が多いだろうし
それが自分宛だったら…少しは嬉しくは無いかなと

だから、奪われるより先に
はい、と自分からしろやぎへ渡そう
僕は郵便屋では無いが、手紙を届けに来た

誰が食べても構わないのだが…
しろやぎ達の美味しい基準が分からないからな
奪いに来るか、こちらの手紙に興味のありそうな相手へ

手紙は要約すると
君達のお腹が一杯になりますように
幸せな気持ちになれますように

僕の手紙じゃなくても、叶うなら、
君達が痛い思いをしないで満足出来たら良い

…あと
少しで良いので
抱きしめても良いだろうか…

普通に戦う猟兵が居れば優緑治癒



●しろやぎさん達への、お手紙
「はい」
『めっ!?』
『めめっ!?』
 その驚く様子に瑠碧はえぇと、と小さく零す。
 ただ、何となく。
 誰かが誰かへの想いを詰めた手紙が多いだろう。
 それが自分宛てだったら……少しは。嬉しくないかな、と。
 瑠碧はそう思ったのだ。
 だから奪われるより先に、瑠碧自身からしろやぎさん達へと手紙を。
 その手紙には、しろやぎさん達のお腹が一杯になりますように、幸せな気持ちになれますようにと、と気持ちを込めて。
 叶うなら――このしろやぎさん達が痛い思いをせず満足出来たら良いと瑠碧は思っていた。
「僕は郵便屋では無いが、手紙を届けに来た」
『めぇっ!? もらうのは……ごくごくたまーに』
『めめぇ、もらってるめぇもいるめぇが』
『めぇ達は初めてだめぇ!』
 めめぇめめぇと喜ぶしろやぎさん達に瑠碧は小さく笑み向ける。
 そしてしろやぎさん達はすぐに。
『いただくめぇ!』
『ひとくちずつめぇ!』
『めめぇ!』
 と、食べようとしている。
 誰が食べても構わないと思ってはいるのだが、しろやぎさん達の美味しい基準は瑠碧には分からない。
 しかし、奪いに来たという事は興味があるのだろう。
 そう思って、近づいたしろやぎさん達に渡したのだがとても嬉しそうだ。
『めぇ! その前に! 御礼するめぇ!』
 食べようとするのを止めて、しろやぎさん達は瑠碧の方へと向き直る。
 御礼と言うのだからよほどうれしかったのだろう。
「お礼……それなら」
 少しで良いので抱きしめても良いだろうか……と。瑠碧は少し小さな声で訊ねる。
 するとしろやぎさん達はいいよと傍へ。
 おそるおそるぎゅっとするとふかぁとした見た目通りの抱き心地。
 するとほかの二体もぴょぴょんととびついてぎゅっと抱きしめてくる。
 その感覚にちょっと笑い零しながらありがとうと告げて話すと、くるくる回りながらしろやぎさん達は手紙を手に踊っている。
『では!』
『めめぇ!』
『めっ!』
 ぱく、むしゃむしゃ。
 一口食べてしろやぎさん達の表情が変わる。
 これが、自分の為にある手紙の味――それはやはり特別なお味。
 幸せそうな顔をしてしろやぎさん達は消えていったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

チロル・キャンディベル
ついにやぎさんとのごたいめん!
しっぽさわりたいの…だめかしら?
動物はしっぽダメな子多いけど、やぎさんはどう?

でもでも
やぎさんにはソルベも負けないのよ
まずおっきい!
あとこの迷宮もソルベがいないと、チロやぎさんたちに会えなかったの
だからやぎさん、ソルベのことほめてあげてほしいの!
あれ、そういうことじゃない?

あ、お手紙!チロお手紙書いてきたのよ!
あのねあのね、チロはだいすきな食べものについて
メアにもらったせんすのお手紙に書いたの
おともだちと食べたゼリーでしょ、パンケーキでしょ、スコーンでしょ
みーんなおいしくって、しあわせの時間だったのよ
(へろへろっとした、お世辞でも上手いとは言えない解読不能の文字)



●解読不能のお手紙
「ついにやぎさんとのごたいめん!」
 チロルは自分の半分程度のサイズのしろやぎさんをみて若葉の瞳を煌めかせる。
「しっぽさわりたいの……だめかしら?」
『しっぽめぇ?』
「そうしっぽ! 動物はしっぽダメな子多いけど、やぎさんはどう?」
『めめっ、これが触りたいめぇ?』
 くるりと後ろ向いてしっぽふりふり。その様子にチロルは一層瞳輝かせさわりたいの! と元気に。
 するとしろやぎさんはさらに誘うようにしっぽふりふりして。
『ちょっとだけめぇ』
 その言葉にチロルはわぁいと手を伸ばして――もふ、というよりはしゅとしていて。
 けれどふりふりしていたかわいいしっぽに触れれば大満足。
『めぇたちの尻尾は最高めぇ!』
 やぎさんも素敵。でも、チロルにとってはやっぱり、ソルベの方が素敵。
「やぎさんも素敵だけど……でもでも、やぎさんにはソルベも負けないのよ」
 まずおっきい! と、チロルが示したソルベは暇そうに、のんびり寝そべっていた。
『めっ! おおきいめぇ……』
「あとこの迷宮もソルベがいないと、チロやぎさんたちに会えなかったの。だからやぎさん、ソルベのことほめてあげてほしいの!」
『褒めるめぇ?』
「そう! ほめて!」
『す、すごいめぇ!』
「でしょ! ……あれ、そういうことじゃない?」
 ためらいがちな言葉にチロルは首を傾げ、そしてはっと気づく。
 何のためにここまで来たのかといえば、お手紙だ。
「あ、お手紙! チロお手紙書いてきたのよ!」
 じゃじゃーんと取り出した手紙。それを見てしろやぎさんの瞳が輝く。
「あのねあのね、チロはだいすきな食べものについて書いたの」
 メアにもらったせんすのお手紙に、とチロルはそれを掲げて見せる。
 するとしろやぎさんがそれを取ろうとしゅばっと動いたのだが。
「おともだちと食べたゼリーでしょ、パンケーキでしょ、スコーンでしょ、みーんなおいしくって、しあわせの時間だったのよ」
 その時の気持ちを動いて表して。それによってしろやぎさんは手紙が奪えない。
 けれどチロルははいとそれをしろやぎさんに。
 へろへとっとした、お世辞でも上手いとは言えない解読不能の文字のお手紙を受け取ったしろやぎさん。
『いただくめぇ!』
 むしゃあと食べるしろやぎさん。
 お味はどうかしらとチロルはわくわくとしている。
『……よくわかんないめぇ……でも』
「でも?」
『しあわせの気持ちはわかるめぇ!』
 そう言って――しろやぎさんは消えていく。
 そのお味に満足して。

大成功 🔵​🔵​🔵​

メノン・メルヴォルド
めえめえハーモニーに誘われて
開けた空間を見上げ

…!?

慌てて両手で口元を押さえる
だって、あまりの可愛さに叫んでしまいそうだったんですもの!

戦わなくてもいいのでしょう?
満足させられるか試させて欲しいの

まずはこれ
1通目の手紙
子供の頃ずっとワタシの側に居てくれた
お兄ちゃんへ
どんなに心強くて頼もしかったか
今は寂しくても、きっと探すから
そんな気持ちを込めて

2通目は
先日依頼で一緒になったお仲間さんへ
声を掛けてもらえたの
とっても嬉しかったし楽しかった

3通目
これはね、しろやぎさんへ
想いの詰まった誰かの手紙を食べちゃうのは
やっぱりダメだと思う
届かないのは悲しいから
でも自分宛なら問題ないって思うのよ
ね、どうかな?



●歌の先で
「……!?」
 めぇめぇ、そのハーモニーに誘われて辿り着いた先の光景に、メノンは慌てて自分の口元を抑えた。
 それはあまりの可愛さに叫んでしまいそうになるのを抑えるために。
 メノンはそろりと近づく。するとしろやぎさん達はメノンに気付いて構えた。
 だがメノンは、戦う気はないのだと示す。
「戦わなくてもいいのでしょう? 満足させられるか試させて欲しいの」
 そう言って、メノンは手紙を差し出した。
 まずはこれ、と一通目。
『それはめぇの!』
 しゅばっと前に出て受け取るしろやぎさん。
 それは子供の頃、ずっとメノンの傍に居てくれたお兄ちゃんへの手紙。
 どんなに心強くて頼もしかったか――今は寂しくても。きっと探すからと、そんな気持ちを込めて。
『優しくて……強い気持ちのお味めぇ!』
 そして二通目は、先日一緒になったお仲間さんへ。
 声をかけてもらえたのがとても嬉しかったし楽しかったのだと綴られている。
『これはもらうめぇ! はわわ、感謝のお味めぇ! このみ!』
 嬉しそうに食べている姿のメノンは微笑んで、残る一通を差し出した。
「これはね、しろやぎさんへ」
『めっ!?』
「想いの詰まった誰かの手紙を食べちゃうのはやっぱりダメだと思う。届かないのは悲しいから」
 でも自分宛てなら問題ないって思うのよ、とメノンは紡ぐ。
「ね、どうかな?」
 しろやぎさんはうぅんと唸る。
 それはわかる。言っていることはわかるのだけれど――やはりお手紙を見ると本能が疼く。
 これは仕方ない事なのだとしろやぎさんは言うのだ。
『めぇあてのお手紙もらうめぇ!』
 それぞれむしゃむしゃと食べていると――光に包まれて。
 やがてしろやぎたちはその姿を消したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

荒久根・ジジ
おなかペコペコめぇめぇさん!
普段はもっぱらメールをピピピ、だけど
たまには文字も書いてみよう
手紙は苦手でも、ボクだって得意はあるんだ

カラフルな便箋と封筒を鞄いっぱいにごヨウイして
さぁさぁヤギさんいらっしゃい!
書いた内容は「ボクのイチ押し☆レシピ集」
手紙は手作りだよ!
柔くて食べやすい繊維の紙に
色ごとに分けた果物の香り
更にインクはチョコレート!

猟兵は色んな人がいるでしょ?
でもお腹がすいて食べたいものがあるなら
みんなお客さんだしどんなものでも食材だよ
だからこれはボクからヤギさん当ての手紙

コックにとっては、はらぺこさんに作る料理が
何より届けたいメッセージだからね
ご満足頂けたらお代は…もふもふぎゅー、で!



●料理人からのお手紙
「おなかペコペコめぇめぇさん!」
 荒久根・ジジ(ビザールイーター・f05679)は蜥蜴尾を揺らしてしろやぎさん達の前に立ちふさがった。
 たまには文字も書いてみようと。
「手紙は苦手でも、ボクだって得意はあるんだ」
 カラフルな便箋と封筒を鞄いっぱいに。
「さぁさぁヤギさんいらっしゃい!」
 どれがいい、と並べる手紙。
 その内容は『ボクのイチ押し☆レシピ集』だ。
「手紙は手作りだよ!」
 柔くて食べやすい繊維の紙に、色ごとに分けた果物の香り。
 更にインクはチョコレート。
 それは手紙内容だけでなく、それ自身も美味しく食べられるように考えたものだ。
『めっ』
『今までの手紙と違うめぇ……』
 すんすん。
 しろやぎさん達はその手紙に興味があるようだ。
 しかし、なかなか一歩が出ない様子。
 そこでジジはしろやぎさん達へと語り掛ける。
「猟兵は色んな人がいるでしょ? でもお腹がすいて食べたいものがあるならみんなお客さんだしどんなものでも食材だよ」
 それは猟兵だけでなくて――しろやぎさん達もまた、お客さん。
「だからこれはボクからヤギさん宛ての手紙」
『めめ? めぇたち宛て?』
「そう! コックにとっては、はらぺこさんに作る料理が何より届けたいメッセージだからね」
 お腹空いてるんだよね? と問えばきゅううとお腹の音がしろやぎさん達から聞こえて。
 その音に瞬き、笑って、さぁ食べると良いよ! とジジは手紙をしろやぎ達の手に渡した。
「ご満足頂けたらお代は……もふもふぎゅー、で!」
 その言葉にしろやぎさん達はこてんと首傾げて。
『もふりたいならいつでもいいめぇ』
 そう言ってもふっとさせてくれるしろやぎさん。
 ジジの手は最初はそろそろと動いていたのだが。
 終り! としろやぎさんがじたばたするまでぎゅーっとさせてもらって。
 それからしろやぎさん達のお食事タイム。
 もきゅもきゅ食べながら、おいしい! としろやぎさん達は言う。
 おいしくて、おいしいお手紙と。
 ちびっ子料理人のお手紙はおいしくいただかれました。

大成功 🔵​🔵​🔵​

レイブル・クライツァ
…譜面的な手紙の方が良かったかしら?
それにしても丁度良さそうなサイズ感が沢山…持ち帰りたいわ。
無理なのがとても悔しいけども、穏便に済ませられます様

そんな訳で、封筒とか便箋とか全力で拘った私の手紙
触り心地はしっとりと優しい、洋風のレース柄(文面は万年筆)と
和紙の柔らかで紙の香りがちゃんとする、淡い色で花柄入り(文面は小筆)
匂い有は好みが分かれそうだから、一応あるけど(文面鉛筆)様子見でひらひらする方向

中身は
万年筆→出す宛先が不明な私を作った人へ感謝の文面
和紙→手紙を書くきっかけをくれた可愛いやぎさん達へ感謝の文面(少し気恥ずかしい)
匂い有→飯テロ(※紙の材質云々の報告纏め)

駄目ならUCでゴリ押し



●かわいいしろやぎさん達
『めめめ、めー』
『めめめ、めー』
『めめっ』
 しろやぎさん達のハーモニー。
 歌う姿も、可愛らしい。レイブルはその姿をしばらく眺めていた。
「……譜面的な手紙の方が良かったかしら?」
 それにしても、とレイブルはしろやぎさんをじぃっと見つめる。
 そして手は自然と、こう。ぎゅっぎゅと抱きしめる動き。
「ちょうど良さそうなサイズ感が沢山……持ち帰りたいわ」
 それが無理なのは、勿論分かっている。
 とても悔しいと思いつつ穏便に済ませられたらと、思うのだ。
「さて……どれがお好み、なのかしら?」
『めっ!』
『めぇ!』
『めめっ!』
 全力でレイブルが拘ったお手紙。
 触り心地はしっとりと優しい洋風のレース柄。万年筆で綴ったのは――出す宛先が不明の、レイブルを作った人への感謝の手紙。
 和紙は柔らかで紙の香りが。淡い色の花柄で、小筆で書かれているのは目の前にいる可愛いしろやぎさん達への感謝。それは少し、気恥ずかしいのだ。
 そしてもう一通。匂いの付いた手紙は好みが分かれそうだからと一応あるものの、ひらひらとレイブルは手で遊ばせる。そこには今までの手紙のまとめが綴られているのだ。
「食べる?」
『食べるめぇ! その右のが良いめぇ!』
『まんなかくれめぇ!』
『くんかくんか』
 どうやら、それぞれ好みが違う様子。
 レイブルはどうぞと好きな手紙を渡してあげる。
 するといただきますめぇと声を合わせてぱくりと食べていく。
『めめぇ! あったかいお味めぇ』
『めー! 唯一無二の初めてのおあじ……めめぇ、めぇだけのお味……』
『めめっ! めっめー!』
 それぞれ、あげる声は違っている。けれど幸せそうな顔だ。
『優しいお味……好きめぇ……』
『めめー、めぇだけのお味めぇ』
『めっめっめっ! めしテロめぇ!』
 と、声零しながらしょわわんと光に包まれるしろやぎさん達。
 そして、やがてその姿は消えていった。
 あの幸せそうな顔、とレイブルはそれを記憶にとどめ、しかし少し残念なのは。
「もうちょっと触れ合っておけばよかったかしら」
 もふもふしたかったと自然に動く――レイブルは自身の手を見るのだった。

 猟兵達の活躍により、集っていたしろやぎさん達の数は減っていく。
 そして――黒い影がこの場へと近づいていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『上司のくろやぎ』

POW   :    でりしゃすれたー
【『あまい』告白の手紙】【『しょっぱい』別れの手紙】【『からい』怒りのお手紙】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD   :    ようしゃしないめぇ!
【『するどいきれあじ』の催促状のお手紙】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
WIZ   :    そくたつぽっぽさんめぇ!
レベル分の1秒で【頭上にいる速達担当の相棒ぽっぽさん】を発射できる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠メーアルーナ・レトラントです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●くろやぎさん、おしごとです
『めっめぇ~~~~~~お前達仕事は順ちょめめっ!?』
 部下の仕事の様子を上機嫌で見に来たと言うのに。
 しろやぎさん達が攻撃を受け、もしくは唯一のお味に出逢って果てていく――そんな光景を目にした黒いそれは、ちょっと焦った。
『めめー!!! 手紙集めの仕事はどうしためー!!』
『めめめっ!?』
『上司めぇ!!』
 言っていることは部下を叱る上司、なのだが。
 なのだが。
 サイズ的にはしろやぎさんと同じで。
 毛並みは黒くてちょっとお衣装が豪華な――くろやぎさん。
 ぷんすかしていてもかわいいとしか思えないのだ。
『上司だ逃げるめぇ~!!』
『めめ~!!』
『仕事にいくめぇ~!!』
 と、しろやぎさん達は上司が現れたことによりさまざまな方向へと散っていく。
 そしてくろやぎさんはというと。
『お前たちがしろやぎたちを手紙のお味でたぶらかしためぇ? なんだそれうらやま……違うめぇ! 仕事の邪魔をするやつらは成敗めぇ!』
 そう言って、やる気を漲らせているのだが――やはりかわいいことに変わりはなかった。
鈴木・志乃
【義母へ】

急にいなくなって心配させないで下さい
大丈夫大丈夫とか言って討伐に出てから、貴方は一度も帰ってきてません
作っておいたクリームシチューは腐らせました
貴方が帰ってこないのが悪い
私は悪くない
怒ってないから早く帰ってきてください
あれからクリームシチューをずっと食べないで待ってるんですから
(涙の跡が散見される)

【くろやぎさんへ】
私の手紙は決して届くことはないので
食べても構いませんが
貴方だからこそ届けてくれるんじゃないかって
【祈り】たいです
お願いしますね、配達員さん


昇天しないと思うんでUC発動します


リーファ・レイウォール
「それじゃあ、これをお願い」
くろやぎさんに対して、すんなりと手紙を手渡す
今回は、2通
1通は、しろやぎさんを昇天させた、沖縄料理店への手紙
もう1通は、以前お世話になった魔法学園料理部の部長へのお礼と、レシピ提供
どちらにも共通するのは、お世話になった事への感謝が手書きの丁寧な手紙である事
そして、ヤギ料理に言及している事
提供するレシピは『ヤギ鍋』だからね
「こっちは、しろやぎさん達曰く『禁断のお味』らしいわ。もう一方は食べられてないわ」
食べても良いのよ?

戦闘いるのかしら? 準備はしてあるけど
【高速詠唱】の【全力魔法】のUCでによる【串刺し】の準備は万端
しろやぎさん達同様に、発動の必要が無いのを祈るわね



●上司のくろやぎは手ごわい
 くろやぎさん、と志乃はぷんすこしているくろやぎさんへと声をかける。
『何めぇ! 仕事の邪魔めぇ!』
「手紙を届けてほしいのだけど、けどこの手紙は決して届くことはないので食べても構いません」
 志乃が差し出したのは義父へと宛てた手紙だ。

 急にいなくなって心配させないで下さい
 大丈夫大丈夫とか言って討伐に出てから、貴方は一度も帰ってきてません
 作っておいたクリームシチューは腐らせました
 貴方が帰ってこないのが悪い
 私は悪くない
 怒ってないから早く帰ってきてください
 あれからクリームシチューをずっと食べないで待ってるんですから

 そう綴られた手紙には涙の跡が散見されるのだがそれは、くろやぎは知らない。
 手紙を読むというのは守秘義務に当たるのでしないのだ。
 しかし、それと食べるのは別の話。
「貴方だからこそ届けてくれるんじゃないかって――祈りたいです」
 お願いしますね、配達員さんと紡げばくろやぎさんは仕事であればしかたながいとその手紙を受けとる。
 じゅる、とよだれが零れそうになるのを我慢しながら。
 しかし、くろやぎさんもまた食欲には勝てなかった。
『めぇっ』
 もしゃっと、手紙を嬉しそうに食べる。
『めっ!? 物理的にしょっぱい……めぇ? 味も……苦くてしょっぱい……』
 しかし何か思うところがあるのだろう。そしてそのしょっぱいものはくろやぎさんの防御力を高めてしまう。
 くろやぎさんはそれ以上何も言わない。
 この手紙では満ち足りないだろうなと思っていた志乃が鈴蘭の花びらを舞わせると、くろやぎさんは攻撃の気配に、すたこらさっさと志乃の前より逃げていく。
「くろやぎさーん、それじゃあ、これをお願い」
 と、走るくろやぎさんを呼び止めたのはリーファだ。
 その手にあるのは二通の手紙。
 一通は、しろやぎさんを昇天させた沖縄料理店への手紙。
 そしてもう一通は以前お世話になった魔法学園料理部の部長へのお礼と、レシピ提供だ。
 そのどちらにも共通するのは、お世話になった事への感謝が手書きで。丁寧に綴られている事。
 そして、山羊料理に言及している事だ。
 そう、料理部の部長への手紙には『ヤギ鍋』のレシピが綴られている。
「こっちは、しろやぎさん達曰く『禁断のお味』らしいわ。もう一方は食べられてないわ」
『禁断のお味……な、なにそれめぇ……』
 食べても良いのよ? とふふりと笑う。
 くろやぎさんはごくりと息を飲み――周囲を確認していた。
『しろやぎたちはいないめぇ? いないめぇ! いただくめぇ!』
 上司の威厳――つまみ食いの姿は見せられないらしい。
 禁断の味、と言っていたほうは鞄にすっとしまうのをリーファは見た。
 つまりもう一通、ヤギ鍋について書かれた手紙をもしゃりと口にする。
『!! これは……丁寧に綴られた非の打ちどころのないおいしさめぇ! おいしさ……の、はず、めぇ?』
 めぇ~とくろやぎさんは変な声を出汁ながら。なんだか困ったような声を出している。
『それなのになんだかもやっとするこれはなにめぇ……』
 多分それはヤギ鍋の部分。
 しろやぎさん達にとっては禁断のお味でも、どうやらくろやぎさんにとってはそうではない様子。
 リーファは仕方ない、と高速詠唱し全力の、雷属性の双戟を放った。
『め゛っ!?』
 しかしそれを、華麗に、ひらりとくろやぎさんは避けた。
 この上司のくろやぎ――なかなか、手ごわい。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

オリオ・イェラキ
ポクちゃん【f12425】と

黒い子が居たのね、可愛らしいの
貴方なら撫でさせて下さる?
そう、わたくしも黒いからお揃い一緒。ね

わたくしはもうお手紙喜んで貰えましたから
ポクちゃんのお手紙書くの見守りましょう
そう言えば…ご挨拶は初めましてが良いと思いますわ
それと、こんにちはね
素直な反応に笑み一つ

やぎの結果とポクちゃんの反応見つつ、
一緒に喜んだり慰めたりして
さあ、そろそろ本題かしら
こうやって一生懸命書くお手紙は、ちゃんと相手に渡すものよ
食べちゃ、めー。ね

微笑み剣を手に
鋭い切れ味のお手紙やぽっぽちゃんには瞬く星で反応し武器受けを
残念でしたわ、さあ終いを
白い子と同じように、メテオリオの星に抱かれ眠りなさい


ポク・ョゥョゥ
オリオたん(f00428)と一緒ー

わーくろーい
ぽくとお揃いー
あのねぽくぱんだなのーあがめよー

さっきねーしろやぎたんにぐっど貰えなかったのー
りべんじするよー
ちょっと待っててねーともっかいお尻ふりふりー
う?はじめましてーと、こんにちわー
オリオたんありがとー

「はじめまして、こんいちわ
ぽくはね、ぱんだなの
みんなとたくさんおはなしして、たのしいこといっぱいしたいでふ」
あとはなにかこーよろしくお願いしましゅ?
よーし書けたのー
お願いしまーすとくろやぎたんにぺこり
わくわくぺかー

またまたぐっどならばんじゃーいの
だめだったらぺちょーん
でもぽく負けないぞー
ぱくを呼んでぱくと一緒にとっしーん

お家帰って入団届けかくぞー



●りべんじ
「わーくろーい、ぽくとお揃いー。あのねぽくぱんだなのーあがめよー」
『くろい……お前も仲間……いやなにかちがうめぇ……』
 ポクとくろやぎさんはお互いを追いかけるようにくるくる回っている。
 黒い子が居たのね、可愛らしいのとオリオはくろやぎさんへと声をかける。
「貴方なら撫でさせて下さる?」
『撫でる? めぇを? 撫でる? ……まぁ、撫でたいなら撫でると良いめぇ!』
 と、最初は渋っていたのにくろやぎさんはしっぽふりふりして嬉しそうだ。
「そう、わたくしも黒いからお揃い一緒。ね」
「さっきねーしろやぎたんにぐっど貰えなかったのー」
 ちょっと待っててねーとポクは再び手紙を書き始める。
 オリオは笑みながらくろやぎさんのお相手をその間にポクはお尻ふりふりしつつ、再度手紙を書いていた。
 その様子をつられるように身体を一緒に揺らしながらくろやぎさんも見守っている。
 と、ポクの動きが止まって、悩み声。
「う? はじめましてーと、こんにちわー」
「そう言えば……ご挨拶は初めましてが良いと思いますわ。それと、こんにちはね」
 オリオたんありがとー、とポクは言って再度おしりふりふり。

 はじめまして、こんいちわ
 ぽくはね、ぱんだなの
 みんなとたくさんおはなしして、たのしいこといっぱいしたいでふ

「あとはなにかこーよろしくお願いしましゅ?」
 ポクはそれを最後に綴って、よーし書けたのーとその手紙をくろやぎさんへ。
「お願いしまーす、くろやぎたん」
 どんな感想かわくわくぺかーと見つめて来るポク。
 くろやぎさんは見てやろうとばかりにむしゃっとお口へ。
『ふむ。ふむふむ、めぇ! 一緒という気持ちもりもり! よいお手紙めぇ!』
 気持ちが籠ったお手紙はおいしいとくろやぎさんは嬉しそうにしている。耳もピコピコ動いて嬉しそうだ。
「ばんじゃーい!」
 お家帰って入団届けかくぞー、とポクも嬉しいところころしている。
 よかったわね、ポクちゃんと笑みオリオは視線をくろやぎさんへ。
「さあ、そろそろ本題かしら。こうやって一生懸命書くお手紙は、ちゃんと相手に渡すものよ」
『めっ、それはわかっているめぇ。でも手紙が食べて欲しいといってるめぇ』
「食べちゃ、めー。ね」
 くろやぎさんは視線をうろうろ。そしてオリオの言葉にめめめぇと渋い声を零していた。
『無理めぇ』
 それを聞いて残念そうに、そうとオリオは呟く。
「残念でしたわ、さあ終いを。白い子と同じように、メテオリオの星に抱かれ眠りなさい」
『めめ!?』
「ぱくもとっしーん」
 他方から、まっしろドラゴンのパクを呼んでポクは一緒に突進してくる。
 その攻撃からくろやぎさんは転がって抜け出てここにはいられないと走り去っていくのだった。
 しかし、その顔はどこか幸せそうで――確実に心には響いているようだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ロータス・プンダリーカ
管理職はどこの世の中も大変そうにゃ…。
部下の代わりにオトシマエつけてもらうにゃ。

くろやぎさん宛に、ボクからお手紙ですにゃよ。
いいしらせとわるいしらせと二通あるにゃ。封筒二つ、順番に渡すにゃ。

『いいしらせ
→いつもお仕事お疲れさまですにゃ。たまには仕事忘れてお昼寝でもして休んでくれにゃ』
『わるいしらせ
→これからぶっとばす。いい夢見ろよ』

やぎさんが手紙の味に浸って我に返ったらその時に、灰燼拳(にくきゅうぱんち🐾)くらわせてやるにゃ。
心籠めた宣戦布告のお味はどーにゃ?
反撃されても、爪痕残さずとも足跡だけでも残してやる所存にゃ。



●オトシマエ
「管理職はどこの世の中も大変そうにゃ……」
 と、いうものの。
 ロータスの金の瞳はきらりと輝く。
「部下の代わりにオトシマエつけてもらうにゃ」
 くろやぎさん宛に、ボクからお手紙ですにゃよとロータスは手紙を二通、差し出した。
『めぇに? 二通?』
「二通にゃ。まずはこれにゃよ」

 いいしらせ。
 いつもお仕事お疲れさまですにゃ。たまには仕事忘れてお昼寝でもして休んでくれにゃ。

 そう書かれた手紙をむしゃあ!
 くろやぎさんは思いやりの優しいお味……とうっとりした表情をしたものの、きりっとすぐに引き締めた。

『なかなかめぇ! してもう一通はどんなおいしさかなぁ、めめぇめぇ~』
 そんなご機嫌のくろやぎさん。
 しかし次は――わるいしらせ。
 ロータスに渡されたもう一通をむしゃっと食べると、めめー!! とくろやぎさんは声あげた。
『挑戦的な! 味! そして喉に比率ひりつく、これは!!』
 宣戦布告――そう気づいた瞬間ふにゅんと、にくきゅうぱんちがロータスから繰り出されていた。
『めぇん!』
「心籠めた宣戦布告のお味はどーにゃ?」
『くっ、変に癖のある味めぇ! おくちなおし!』
 そう言ってがさがさと鞄から取り出した手紙を食べればあまぁいととろんと蕩けるお顔をくろやぎさんは浮かべる。
「にゃっ、やる気にゃな!」
『負けないめぇ!』
 くろやぎさんの頭の上から、翼広げてぽっぽさんがと敏達。
 それがケットシーとくろやぎさんの戦いの幕開けの合図だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヴァーリャ・スネシュコヴァ
上司っぽいのが出てきたぞ!? た、確かにくろやぎも可愛いが……。こら、人の手紙奪うのの何が仕事なのだ! 盗みを働いてるようにしかみえないぞ!
だが可愛いから許す!! ……む? いや敵だから許してはいけないな!

こいつも手紙を食べたら消えるのか? ではそうだな、もう一枚書いた手紙を……。
他の人には内緒だが、これは大切な人への手紙だな。過去にいたであろう、大切な人への手紙だ。
『愛されていたのか愛されていなかったのか、それはわからないが、きっと俺はあなたのおかげで元の世界を生きてこれたのだろう』
『まだ存在しているのかはわからないが……会えるならありがとうと言いたい』

(引き続きアドリブや絡みなど大歓迎)


レイブル・クライツァ
心を鬼に、って無理よ(真顔)
もふり足りなかった感が凄いの。この行き場を失った手…上司のくろやぎさん、もふらせてくれるかしら?(じーっ)
でも怒ってるみたい(可愛い)だから取り敢えず
(手紙ひらひら)勿論、くろやぎさんのお手紙は死守したのよ?
あ、落ち着いてから撮影しておきたいわ…
それと抱き締めさせて欲しいのよ。もう、したいことだらけだわ

(封は黒ヤギマークのシール。五線譜の道を鼻歌を歌いながら踊っている便箋)
くろやぎさんへ
貴方が喜んでくれるか、書いた私には分からないけれども
満足して見送りたいなって、一生懸命選んでみたのよ。
(以下ふわもこらぶりーは正義的な文面)

駄目なら撮影係になりたいけどUCで…倒すわ



●心を鬼に
 サイズ感同じのケットシーさんと戦っているくろやぎさんがいる。
「心を鬼に、って無理よ」
 真顔で、レイブルは呟いた。
 だって目の前にあんなにもふもふな黒い、可愛いいきものがいる。そしてあの戦いの様子も、ものすごく心に響く。
「もふり足りなかった感が凄いの。この行き場を失った手……上司のくろやぎさん、もふらせてくれるかしら?」
 じーっと、見つめているとやがてケットシーさんから逃れて(引き際を見極めた模様)レイブルの方へ向かってくるくろやぎさん。
 ぷんすかぷんすか、といった様子は相変わらずだ。
 その姿も可愛い――だからとりあえず。
 手紙をひらひら、ちらつかせてみる。
 するとそれに気づいてくろやぎさんはしゅたっと飛んでくる。
『手紙の配達めぇ?』
「勿論、くろやぎさんのお手紙は死守したのよ?」
『めっ! めぇ宛て』
 そう、とレイブルは頷く。黒やぎマークのシール。五線譜の道を鼻歌を歌いながら踊っている便箋に綴られたのはレイブルの想い。
 貴方が喜んでくれるか、書いた私には分からないけれども――満足して見送りたいなって、一生懸命選んでみたのよと、始まり。
 以下、ふわもこらぶりーは正義と思うままに綴られている。
 くろやぎさん、らぶりーです。
 それをむしゃあと食べたくろやぎさんは、ハッとした顔をする。
『これは……なんだか強烈な情を感じる……』
 ふるふると震えるくろやぎさん。それはいかなものを感じているのか――しかしおいしい、とぽつりと零す。
 そしてレイブルの視線にくろやぎさんは首を傾げ、何めぇ? と問う。
「抱き締めさせて欲しいのよ。もう、したいことだらけだわ」
『おいしい手紙のお礼にちょっとだけならいいめぇ』
 そう言うのとレイブルがぎゅっとするのは同時。
 ふわもこ。ふわもこのくろやぎさん。されるがままのくろやぎさんである。
 その様を目にしたヴァーリャは、上司っぽいのが好きにされている……! と瞬く。
 確かにくろやぎも可愛い。可愛いのだが。
「こら、人の手紙奪うのの何が仕事なのだ! 盗みを働いてるようにしかみえないぞ!」
 そう言って、抱き上げられているくろやぎさんの鼻先をちょんと指でつつく。
『めめ!』
「だが可愛いから許す!!」
「わかるわ、その気持ち……」
 めめ、とかわいい声あげたくろやぎさん。思わず零れたヴァーリャの言葉に同意するレイブル。
「……む? いや敵だから許してはいけないな!」
『お手紙食べるのは本能めぇ!』
 そう言って、じたばたしたくろやぎさんはレイブルの腕から逃れてぴょんと地面へ。
『……手紙を、もっているのだめぇ!』
 くんかくんか。周囲の匂いを嗅ぐようなそぶりをみせくろやぎさんはヴァーリャへと言う。
 ヴァーリャはあるけれど、ともう一枚書いた手紙を手にした。
 それは他の人は内緒だが――大切な人への手紙だ。
 過去にいたであろう、大切な人へ向けた手紙。
 愛されていたのか愛されていなかったのか、それはわからないが、きっと俺はあなたのおかげで元の世界をいきてこれたのだろう。
 まだ存在しているのかはわからないが……会えるならありがとうと言いたい。
 感謝の気持ちを、失った記憶の中の誰かへと向けたもの。
「お前も手紙を食べたら消えるのか?」
『めぇは食にはうるさいめぇ。まだ余裕めぇ!』
 だから食べるのだめぇ! とぴょんと跳ねたくろやぎさんはヴァーリャの手から手紙を奪う。
 そして一気に口に入れてむしゃあ!!
 口をもごもご、そしてごくんと飲み込む。
『やさしくちょっと切ないお味がするめぇ……』
 お前も苦労しているんだな、というような視線を向けてくるくろやぎさん。
 そんなことはないのだぞ! と言うヴァーリャの元からくろやぎさんはしゅたたんと走り。
 またご馳走するめぇと華麗に去っていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

宇冠・由
お母様(f00173)と参加

「さぁ、くろやぎさん、私達のお手紙を食べてくださいませ」
1章で描写した手紙を渡すことで注意を引きます
※味はお任せします

美味しかったですか? そうですか、なら私の秘めた思いもご理解頂けたと思います
お母様や恋する乙女の敵には、容赦しませんの

【終わらないやり取り】で相手の放つ手紙や催促状を悉く食していきます
グルメレポートです。逆にくろやぎさんのお手紙はどんな味がするのでしょうか?

いくら強化されようが、催促状を放たれようが、同じく紙を食す山羊の前では無意味、全部食べ尽くしてあげますの


宇冠・龍
由(f01211)と参加


お仕事熱心なのはいいことですね
では、そんなくろやぎさんへプレゼントです
(1章での手紙を渡します。味のほどはお任せします)

「ふふっ、それが母の味、というものですよ。さぁ、そのままこちらもどうぞ」
と【談天雕竜】で召喚された、百束にも及ぶ最高級の白色紙のお手紙
どんどんと口に運ばせます
……そしてその紙、実は幽霊からのお手紙。怪談にはよくありますよね


「あらあら、読まずに食べてしまったのですが?」
大変、幽霊のお手紙ですもの、色んな【呪詛】が混じっているかもしれませんね



●想いのお味
 しゅたたんとくろやぎさんはすばやく動いている。
 その前に、次に立ちはだかったのは由と龍だった。
「お仕事熱心なのはいいことですね。では、そんなくろやぎさんへプレゼントです」
 二人のその手には今まで渡さず守り抜いてきた手紙がある。
「さぁ、くろやぎさん、私達のお手紙を食べてくださいませ」
『お言葉に甘えるめぇ』
 くろやぎさんは手紙を受け取って。まず由のお手紙をむしゃりと食べる。
『めめっ、これは……これは……』
 くろやぎさんはそう零すだけで、味の感想を言わない。けれどしっかり由の方を見ている。めぇが何かを言ってはいけないお手紙のお味、とくろやぎさんは言う。
 そしてそのまま龍の手紙も無言でむしゃりと。
『!』
 そしてそのまま龍をじっとみてむしゃむしゃと食べ。もう一通にも手を伸ばしむしゃ。
 すると、その手紙にはうんうんと頷いている。
「美味しかったですか?」
 問われて、くろやぎさんはちょっと考えている様子。
『美味しいと問われれば美味しいと言うめぇ! でもこれはめぇに向ける味じゃないめぇ』
 最後に食べたのは美味しかっためぇ。感謝の気持ちは誰に向かっていてもおいしいとくろやぎさんは言う。
「そうですか、なら私の秘めた思いもご理解頂けたと思います。お母様や恋する乙女の敵には、容赦しませんの」
 由の隣には手紙を咥えた白山羊と黒山羊。くろやぎさんは同じ気配を感じつつ、しかしこれは敵と構えた。
 しゅぱっと催促状を持って飛びかかるくろやぎさん。しかし、その手紙は由の白山羊がその口でかぷっと受け止めてしまう。
「同じく紙を食す山羊の前では無意味、全部食べ尽くしてあげますの」
 このお手紙はどんな味なのか、グルメリポートですと由は言う。
 そして――龍からも。
「ふふっ、それが母の味、というものですよ。さぁ、そのままこちらもどうぞ」
 龍の傍らに現れたるは百束にも及ぶ最高級の白色紙のお手紙。
『めっ!? そんなにたくさんはさすがにめぇも無理めぇ! ごふっ』
 お口に運ばれるお手紙――しかし、くろやぎさんは味がしないめぇ! と叫ぶ。
「……そしてその紙、実は幽霊からのお手紙。怪談にはよくありますよね」
 ふふ、と龍は笑み零す。そして続くお手紙と黒山羊と白山羊からの攻撃に挟まれたくろやぎさんは察する。
『ここは……逃げるが勝ちめぇ!!』
 しゅたたんしゅたたん! 二人の間を抜け、くろやぎさんは自分の持ちうるすべてを持って逃走するのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シエル・マリアージュ
くろやぎさん、これはこれで可愛い。
色違い程度な気がしないでもないけど、黒い毛並みがどこか上質さを感じさせなくもない。
それでは、こちらも相応の手紙で応えないとね。
くろやぎさん、手紙をどうぞ。
今回用意した手紙はとっておき、宛先は天に見初められし乙女達へ。
「私や貴方達を天に見初められし乙女なんて存在にした教団は滅びて、私が最後の天に見初められし乙女です。もう私達のような存在が生み出されることはないので安心して眠ってください。でも、時々力を貸してもらうかも」
骸の海から生まれたオブリビオンのやぎさんに食べられたら、この手紙は過去の存在となった人達にも届くかな。届くといいな。


チロル・キャンディベル
くろやぎさん…しっぽさわっていいかしら?
しろやぎさんとのちがいがあるのか、知りたいのよ

ところでじょうしって何かしら?
こわいひと?強いひと?くろやぎさんはとっても強いのね!
そんな強いくろやぎさんの、心にひびくお手紙書いてきたのよ!

今回はね、いつもいっしょのソルベにありがとうのお手紙
文字が読めなくても、チロのきもちソルベなら分かってくれるの
あとね、こうしてお手紙にしてみると
あらためていっぱいの、ありがとうの気持ちが出てきたの

だからね、やぎさんたちにもありがとう
チロ、今回でいっぱい色んな人にだいすきって思ったの
お手紙って、とってもとってもすてきね!
チロのお手紙、くろやぎさんも気にいってくれるかしら?



●くろやぎさん
 やっとにげきっためぇ、とぱたんと。
 疲れたくろやぎさんは迷宮の隅っこでうつぶせに寝転がった。
 しっぽをぴろぴろ動かしつつ。
 その姿を見つけてしまったのはソルベに乗ったチロル。
 ぴこぴこ動いているしっぽが、気になる。
 しろやぎさんとちがいがあるのか、気になる。
 そぅっとくろやぎさんに近づくチロル。
 しかしくろやぎさんは背後からの気配にしゅばっと飛び上がった。
『めぇ! 何か用かめぇ?』
「くろやぎさん……しっぽさわっていいかしら?」
『しっぽ? ちょっとくらいならいいめぇ』
 チロルは瞳輝かせてありがとうとそっと触る。
 色違いのしっぽ――もふっと感じ同じだった。
『めぇは上司めぇ。しっぽもしろやぎたちよりもふもふだめぇ!』
「そうなの? あまりかわらないのよ」
『めっ…』
「ところでじょうしって何かしら?」
 こてんと首を傾げるチロルに、くろやぎさんは上司とはめぇのことめぇ! と胸を張る。
『上司は強くてかっこいいめぇ!』
「くろやぎさんはとっても強いのね! そんな強いくろやぎさんの、心にひびくお手紙書いてきたのよ!」
 チロルの手にあるお手紙――それはいつもいっしょの、ソルベへのありがとうのお手紙。
「文字が読めなくても、チロのきもちソルベなら分かってくれるの」
 ね! とチロルが視線向けるとソルベはぼーっとして何も言わない。チロルをちらっと見ただけだ。
「あとね、こうしてお手紙にしてみると。あらためていっぱいの、ありがとうの気持ちが出てきたの」
 くろやぎさんは、お手紙のよさをわかっているとうんうんと頷いて。チロルはだからね、と言葉続ける。
「やぎさんたちにもありがとう」
『め? なんでありがとうめ?』
「チロ、今回でいっぱい色んな人にだいすきって思ったの。お手紙って、とってもとってもすてきね!」
 その気持ちを表情に乗せて。にこにこ笑顔で手紙を渡すチロル。
 くろやぎさんはこくこく頷きながらむしゃぁとお手紙食べた。
 気にいってくれるかしら、とチロルの視線は問うている。
 くろやぎさんはごきゅっと手紙を飲み込んでおいしいお手紙だっためぇ! と飛び跳ねた。
 その姿を目にしたシエルは、これはこれで可愛いと零す。
「色違い程度な気がしないでもないけど、黒い毛並みがどこか上質さを感じさせなくもない」
 それでは、こちらも相応の手紙で応えないとねとシエルは近づき、自分の手紙を差し出した。
「くろやぎさん、手紙をどうぞ」
 用意した手紙はとっておき。
 その宛名は天に見初められし乙女達へ。
 私や貴方達を天に見初められし乙女なんて存在にした教団は滅びて、私が最後の天に見初められし乙女です。もう私達のような存在が生み出されることはないので安心して眠ってください。でも、時々力を貸してもらうかも――そう、シエルは手紙に綴っている。
 骸の海から生まれたオブリビオンのやぎさん、とシエルはくろやぎさんを見つめる。
 くろやぎさんは手紙を受け取りながら何故そこまで見つめて来るのかとちょっと不思議そうだ。
 くろやぎさんに食べられたなら、この手紙は過去の存在となった人達にも届くかなとシエルは思うのだ。
「届くといいな」
 そうであればいいと小さな呟きが零れる。
 くろやぎさんはその視線の意味を深く問わず手紙をむしゃあと食べて。
 届くめぇ! とただ一言、返したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アストリーゼ・レギンレイヴ
まい(f00465)と共に

誘き寄せに用いる手紙は亡き主君へと宛てたもの
花の意匠の便箋へ綴ったのは
生きる意味をくれた方への感謝と
彼と別れてから歩んできた日々
好きなだけお食べなさい
どうせ、届かないものなのだから

だけれど、それ以外の手紙ならば話は別
言の葉は、届けたくて綴られるもの
それを食べてしまうのは、おいたが過ぎるわ

……って、もふもふ?
まい、あの、攻撃は…………まあいいわ
彼女の気が済んでから、行きましょうか

――さあいらっしゃい、【茨の刃影】
あの子の動きを封じるわよ
僅かでも動きが鈍ればそこを見計らい
大剣による斬撃で攻撃を重ねましょう
まいへの攻撃は全て【かばう】心算で
あたしを、簡単に抜けると思わないで


花咲・まい
アストリーゼ(f00658)と連携

めぇめぇ、可愛いくろやぎさん!
こんなに可愛いやぎさんが上司なら、毎日楽しいかもしれませんですねえ。
お仕事の邪魔をしてしまうのは申し訳ないですけれど
私たちもお仕事ですから致し方なし!
さあアストリーゼさん、気を引き締めて参りましょうですよ!

くろやぎさんもお手紙を食べるなら
私も書いてきたお手紙を差し出しますです。
桜のお香を焚きこんだ封書の宛先は故郷の大切な人たちへ。
これはきっと届かないから、くろやぎさんが食べてしまっても大丈夫ですです。
それでくろやぎさんが近寄ってきたらー……いまです! 飛び込め、もふもふ!

*使用技能:罠使い、鼓舞など
*アドリブやUCの使用はご自由に



●届かぬ手紙
『おいしいお手紙だっためぇ』
 ぺろっと舌で口元舐めつつお腹をぽんぽん。
 そしてあっちから手紙の気配としゅたたんとスキップ。
 ひらり、とおびき寄せの為にアストリーゼがその手にしていたのは亡き主君へと宛てたものだ。
 花の意匠の便箋へと綴ったのは生きる意味をくれた主君への感謝と、彼と別れてから歩んできた日々の事。
 その手紙に誘き寄せられてやってきたくろやぎさんはくれるのなら、もらうめぇとご機嫌でやってくる。
「めぇめぇ、可愛いくろやぎさん!」
『めめっ!』
 まいはくろやぎさんの前にしゅばっと飛び出す。
『何か用めぇ? お手紙ならもらうめぇよ』
 両手を出してお手紙頂戴。その様子にまいはぱちぱちと瞳瞬かせる。
「こんなに可愛いやぎさんが上司なら、毎日楽しいかもしれませんですねえ」
『めめ? 部下志望なのかめぇ?』
 それもちょっと魅力的、と思うのだが違いますとまいは言う。
「お仕事の邪魔をしてしまうのは申し訳ないですけれど私たちもお仕事ですから致し方なし!」
 さあアストリーゼさん、気を引き締めて参りましょうですよ! とまいは意気込む。
『めっ! 戦う気だめぇ!』
 しゅたたん! と空気を呼んでくろやぎさんも構える。
 つられて構えたまいはすっと胸元に手をいれ――手紙を、取り出した。
 桜の香を焚きこんだ封書の宛先は故郷の大切な人たちへ――これはきっと届かないとまいは知っている。
「食べていいんですよ?」
『……本当にめぇ?』
「はい、本当に」
 にじりよじり。そしてアストリーゼの方もちらり。その様子にアストリーゼはそっと手紙を差し出した。
「好きなだけお食べなさい。どうせ、届かないものなのだから」
『めぇが食べて届けるめぇ!』
 そう言ってむしゃむしゃと食べる。大事な気持ちは美味しいめぇとくろやぎさんは幸せそう。
「その手紙を食べるのはいいのよ。だけれど、それ以外の手紙ならば話は別」
 言の葉は、届けたくて綴られるもの。
 それを食べてしまうのは、おいたが過ぎるわとアストリーゼは紡ぐ。
 くろやぎさんは、それもわかるが手紙を食べるのは本能めぇと言いながら、そっとまいの手紙に手を伸ばした瞬間。
「いまです! 飛び込め、もふもふ!」
『めー!!』
 手紙を受け取った瞬間の捕獲。
 もふもふ、もふもふ! まいの手は止まらない。
「……って、もふもふ?」
「もふもふ! もふもふー!」
『めー!』
「まい、あの、攻撃は…………まあいいわ」
 瞬いてちょっとあっけにとられたアストリーゼ。けれど小さく笑い零し彼女の気が済んでから、行きましょうかと思う。
 そしてもふもふ攻撃からどうにか逃れたくろやぎさん。
 ころんと転がるようにのがれたところへ。
「――さあいらっしゃい、茨の刃影」
 徒花のように潰えなさい、と紡いだらばアストリーゼの足元から刃の様に鋭利な血色の茨が生まれ出でる。
『め!?』
 痛いのはいやめぇ! とそれを見ただけでくろやぎさんはすたこらさっさ。
 素早く逃げていってしまうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

荒久根・ジジ
今度は黒いやぎさん!
また美味しいって言ってもらえるようがんばろっ

白ヤギさんには食べてもらえたけど
さらなる食いつきが欲しいところ
むむ、やっぱりレシピよりは
誰か宛のお手紙がいいかな?
…よし!

まずは『常連さんへのさっぱりご様子お伺い手紙』
次は『弟くんへの心配含めたピリリとお怒り葉書』
更に『みっちり肉厚!コック仲間へ新メニュー相談熱々レター』
最後は『拾い主へのいつもありがと&家族愛たっぷりラブレター』
インクと便箋封筒はさっきと同じくボクの手作り
…これぞお手紙フルコース仕立て!
字は下手だけど、想いはいっぱい詰め込んだよ
さあさ黒ヤギさんも召し上がれっ

食べられたって大丈夫
今度はお手紙片手に皆へ会いに行くから



●くろやぎさんふるこーす
 ぴょこんぴょこんと多くの猟兵の間を駆けるくろやぎさん。
 白ヤギさんには食べてもらえたけど、さらなる食いつきが欲しいところ。
「むむ、やっぱりレシピよりは誰か宛のお手紙がいいかな? ……よし!」
 そしてジジが用意するのは、フルコース。
 近くにくろやぎさんが来た時に手招きしてその目の前に出したる手紙。
『めめっ! 多くないかめぇ?』
 そう言いながらもそわそわしているくろやぎさん。
 ジジはまずはこれ、と手紙を。
 常連さんへのさっぱりご様子お伺い手紙は、最初の一通としてはむしゃっとすぐ食べられて。くろやぎさんも美味しいと震えあがるような様子はない。
 次は――弟くんへの心配含めたピリリとお怒り葉書だ。
『ぴりっとしたのがいいめぇ! 次は何めぇ?』
「お次は……みっちり肉厚! コック仲間へ新メニュー相談熱々レターだよ!」
『情熱の味だめぇ!』
 めぇめぇ、くろやぎさんはむしゃしゃと勢いよく。
 いい食べっぷり、と見つつ次が最後とジジは差し出した。
「最後は『拾い主へのいつもありがと&家族愛たっぷりラブレター』なんだ」
 それはジジの想いを篭めたものだ。
 くろやぎさんは――それを受け取るのをちょっとだけ、躊躇っている。
 でもジジはお手紙フルコース仕立ての最後だよ! と笑ってその手に。
「字は下手だけど、想いはいっぱい詰め込んだよ。さあさ黒ヤギさんも召し上がれっ」
『食べるめぇよ? 止めないめぇ?』
 その言葉にジジは瞬いて、うんと頷く。
「食べられたって大丈夫。今度はお手紙片手に皆へ会いに行くから」
 くろやぎさんはジジの言葉に、じゃあとその手紙を口へと運んだ。
 そのお味にやさしい想いが満ちていると、くろやぎさんはめぇ~と一声。思いのままに鳴いたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヴィゴ・ストーム
仕事熱心なのは結構ですが、成果を上げる為に人に迷惑をかけるのはいけません。
食欲の為なら尚のこと、節度というものを学んでいただきましょう。

父母へ綴った感謝の手紙を餌にして誘き寄せます。
興味を示してくれるなら、食べていいよ、と渡してやります。
……動物が餌を食べる口の動きって可愛いですよね。
と見惚れてばかりはいられないので、隙をついてデュエリスト・ロウを仕掛け、もう手紙を食べてはいけません、と宣告。
やぎ達を懲らしめるのが僕達の役目と再度気合いを入れ直し、長剣を抜き放ちます。

配達してくれるだけなら、素直に感謝出来たんですけどね……
やるせないながら、魔法学園の皆さんの被害を防げることをまず喜びましょう。



●お仕事を思い出す
 フルコースを食べお腹も満ち満ちてきた。
 くろやぎさんはまったりゆったりほてほてと歩いていた。
 しかし――手紙の気配に周囲をきょろきょろ。そしてこっちだとしゅたたんと走り始める。
『お手紙めぇ!』
 ぴょんと、見つけた手紙にとびつくくろやぎさん。
 その手紙の主――ヴィゴは食べていいよとその手紙を、父母へ綴った感謝の手紙を渡す。
 受け取った手紙を感謝の味美味しいめぇともしゃもしゃと食べるくろやぎさん。
「……動物が餌を食べる口の動きって可愛いですよね」
 そう思うものの見惚れてばかりはいられない。
 仕事熱心なのは結構ですが、成果を上げる為に人に迷惑をかけるのはいけない。
 食欲の為なら尚のこと、節度というものを学んでいただきましょうと、本来の目的を思い出す。
「手紙を食べてはいけません」
 そう言ってヴィゴは手袋をくろやぎさんの上にぽんとのせた。
 くろやぎさんはめ? と首を傾げ、そしてめめぇ!! と高い声あげて転がった。
『お好きな味だが痛いめぇ!』
「懲らしめるのが僕達の役目なので……配達してくれるだけなら、素直に感謝出来たんですけどね……」
 すらりと、長剣をヴィゴは引き抜く。
『めぇ!? 戦う気めぇ?』
「ええ、とてもやるせない気持ちですが……魔法学園の皆さんの被害を防げることをまず喜びましょう」
 そうして向かい合うヴィゴとくろやぎさん。
 しかしくろやぎさんはくるっと、背中を向けて。
『おいしもの御馳走したひととは戦わないめぇ。せんりゃくてきてったいめぇ!!』
 くろやぎさんは素早くこの場を離れるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ファン・ティンタン
私、あなた達の生態に関して凄く気になったことがあるんだけど…検証してみない?(戦闘意欲ゼロ)

いかにも重厚な封筒をちらつかせて(中身は2章と似たような内容)、可能な限り平和的な交流を希望
この時点で交渉決裂なら、封筒に釣られて接近するだろうくろやぎさんを【刀心習合】のマジ蹴りで“仕方なく”KOする

交渉成立なら、別に用意した短めの手紙(炙り出しで初めて文字が浮かぶ、内容は素材と調理のミックスアップについて)を食べてもらい、味を感じるかどうか聞く

文字が読めなくても、味、感じるのかな…?

味を感じないようなら、同じ炙り出しの手紙を、文字を出してあげてから食べさせてあげる

やっぱり、手紙は読む物だね


泉宮・瑠碧
くろやぎは上司と聞いていたが…
やはり手紙は好きそうだな
普段は我慢しているのだろうか

では
はい、こちらは君の分だ
手紙一通を差し出す

内容は…
お仕事お疲れ様
頑張った分
部下の方々と一緒にのんびりしてゆっくり休んでね

そして君も
痛い思いはせず、幸せな気持ちになれますように

あと
部下達は優しくて良い子だった
上司の君へもありがとう

…ぽっぽさんは手紙は食べない、よな?
ナッツを細かくして渡してみよう

手紙を奪うのは良くないが好物なのだろう
込められた想いの方かもしれないが
それでも…
しろやぎ達もだが、幸せで昇天出来るのなら
僕はその方がずっと良いと思う
くろやぎの満足出来る想いもあると良いな

戦闘をしていた者が居る場合は
優緑治癒


フレズローゼ・クォレクロニカ
🍓 リル(f10762)くんと
アドリブ等歓迎

リルおにいちゃ!
黒くて偉そうなめぇがきた
…強そう…けれど、ボクらだって負けてないよ!
野生の勘や見切りで攻撃を躱して
全力魔法で炎の切手(絵)を描いて打ち出してく!マヒ攻撃をのせて行動阻害
リルおにいちゃはボクが守るんだから

黒ヤギに差し出された彼の手紙に
自分のラブレター32Pを重ねる
食べるならボクのもどーぞ!ほろ苦そうなリルおにいちゃのに、激甘レターを添えてあげる
あまりの美味しさに昇天しておしまい!

また書くもん
今度はリルおにいちゃへのも

それでもダメなら
リルおにいちゃの歌に乗せて
dump dump Humpty Dumpty
ありったけの力でキミを押し潰す!


リル・ルリ
■ フレズローゼ(f01174)と
(アドリブ等大歓迎

「……黒いのが来た
けれど」

強そう
フレズローゼを背中側に隠しながら、戦闘が不得手な己を呪う
【第六感】と【空中戦】で躱して【星縛の歌】で攻撃を封じ

「でもこのままでは、いけない。ヤギさん、僕の手紙……食べてみる?」
今の今まで2人で守り大事にとっておいた櫻宵への日頃の感謝の手紙
…けれどフレズが怪我するよりいい
重なるように差し出された32Pに驚き

「フレズ…!いいの?……そうだね。また、手紙を書こう」
今度はフレズに
おにいちゃん、からの手紙を
これでヤギさんが倒れなかったら
その時は
僕はありったけの力を込めて歌うから
フレズ
やってしまって

大丈夫、僕らならできるさ



●くろやぎさん
「リルおにいちゃ! 黒くて偉そうなめぇがきた」
 フレズローゼの指さす先、くろやぎさんがほてほてと歩いてくる。
「……黒いのが来た。けれど」
 強そう、とリルも感じる。
 フレズローゼを背中側に隠しながらリルも構えた。
 するとくろやぎさんも気づいたようで。
『めっ! まだいたのか猟兵めぇ……ん?』
 すんすんと鼻を鳴らしながら近づいてくる。
「……強そう……けれど、ボクらだって負けてないよ!」
 リルおおにいちゃはボクが守るんだからとフレズローゼは意気込んでいる。
 そして――近づいてきたくろやぎさんはリルとフレズローゼの持っているものを見ている。
『珍しい手紙の気配がするめぇ』
 それを聞いたリルはこれかなと手紙を差し出す。
「でもこのままでは、いけない。ヤギさん、僕の手紙……食べてみる?」
 今の今まで守り大事にとっておいた櫻宵への日頃の感謝の手紙。
 フレズがけがするよりいいとリルは差し出したのだ。
 けれど、それに重なってフレズローゼも32pを重なるように差し出した。
「食べるならボクのもどーぞ!」
 ほろ苦そうなリルおにいちゃのに、激甘レターを添えてあげるとフレズローゼは言う。
「あまりの美味しさに昇天しておしまい!」
「フレズ……! いいの?」
「また書くもん。今度はリルおにいちゃへのも」
「……そうだね。また、手紙を書こう」
 今度はフレズにおにいちゃん、からの手紙をとリルは笑む。
「これでヤギさんが倒れなかったら、その時は。僕はありったけの力を込めて歌うから」
 フレズ、やってしまってとリルは紡ぐ。
 大丈夫、僕ならできるさと自身に言い聞かせながら。
 フレズローゼはうん! と頷く。
 それでもダメなら――リルおにいちゃの歌に乗せてありったけの力でキミを押し潰す! とフレズローゼは思う。
 そしてくろやぎさんはというと二人の差し出した手紙をくんくんと鼻鳴らして見つめている。
『めぇ、こんな手紙みたことないめぇ!』
 それはフレズローゼの32pのまるで本みたいな、そのお手紙。
『これはっ……あまあまだめぇ!! ふぁっ! でもこっちのお手紙も一緒に食べると……良いバランスめぇ!』
 フレズローゼの手紙、リルの手紙と交互に食べて――くろやぎさんは満足そうだ。
『あまあまのお手紙は本当にあまあまでボリュームたっぷりだっためぇ……めぇおなかいっぱいめ!』
 そしてもう一つは何か隠し味がはいってためぇとくろやぎさんは言う。
 でも感謝の気持ちは美味しく、幸せ気分と。
 そこへ戦う気ゼロのファンがやってくる。
「私、あなた達の生態に関して凄く気になったことがあるんだけど……検証してみない?」
 ひらり、というよりはびらり。
 重厚な封筒をちらつかせ、ファンはできるかぎり平和的に交渉する。
『検証……め?』
「この手紙を食べてみるだけよ」
 どう、と尋ねるとくろやぎさんは食べるのはOKと嬉しそうに寄ってくる。
 じゃあこれ、とファンが差し出したのは別に用意した短めの手紙だ。
 それはあぶり出しで初めて文字が浮かぶもの。
 それをむしゃっとくろやぎさんは食べる。
 そしてもしゃもしゃと口を動かし、ごくんと。
「どう?」
『……とてもうすいお味……? 味はするめぇ。するのだめぇ! でもなにか、ちがうめぇ!』
 なるほど、あぶり出しでは少し弱いようだ。
 ファンは文字をあぶりだして、そしてくろやぎさんへ。
 そちらはちゃんと味を感じ、そこそこ美味しいとご満悦。
 けれどやっぱり、とファンは思う。
「手紙は読む物だね」
 もっしゃもっしゃと美味しそうに食べている。
 その姿に瑠碧はくろやぎは上司と聞いていたが……と見つめていた。
「やはり手紙は好きそうだな」
 すごい勢いで食べている。普段は我慢しているのだろうか、と瑠碧は思う。
 それなら、ごちそうを。
「はい、こちらは君の分だ」
 差し出した一通の手紙。
 その内容はお仕事お疲れ様、と。
 頑張った分、部下の方々と一緒にのんびりしてゆっくり休んでねとねぎらいを。
 そして君も痛い思いはせず、幸せな気持ちになれますようにとくろやぎさんを思いやった内容だ。
 そして最後に――あ部下達は優しくて良い子だった、上司の君へもありがとうと一言。
 それを受け取ったくろやぎさんはふるふるしている。
 労い、それは仕事をがんばっているくろやぎさんにとっては――とても、嬉しいもの。
 沢山のお手紙を貰って食べて、お腹は満たされ幸せな気持ち。
 そこへさらに、そんな美味しいの確定なお手紙を貰えば気持ちは昂る。
 そして瑠碧はナッツを細かくして、掌にのせくろやぎさんの頭上に視線を。
「……ぽっぽさんは手紙は食べない、よな?」
 これならと差し出せば、ぽっぽさんも美味しくいただいている。
「手紙を奪うのは良くないが好物なのだろう。込められた想いの方かもしれないが」
 それでも……と瑠碧は零す。
「しろやぎ達もだが、幸せで昇天出来るのなら僕はその方がずっと良いと思う」 くろやぎの満足出来る想いもあると良いな、と微笑めば――くろやぎさんはもう十分いただいてるめぇと言う。
『気持ち一杯のお手紙はやっぱりおいしいめぇ!』
 今日は沢山のお手紙いただけて幸せといいながらくろやぎさんは瑠碧の手紙を食べる。
『は~、めぇを思いやるお手紙やっぱりおいしいめぇ!』
 満腹時に戴くお手紙――幸せ。
 そう言ってくろやぎさんは光に包まれはじめる。
 美味しいと最後の一口をごくんと飲み切れば幸せそうな顔をして、その姿を光へと変えて消えたのだった。
 美味しいをいくつも貰って重ねて。
 心が満たされたところでいただいたものは――いつもとちょっと違う、お味だったらしい。
 迷宮の一部でお手紙を奪うやぎさん達。
 彼らは猟兵達の活躍によってこの場から払われたのだけれど――しろやぎさん達の活動は、くろやぎさんが居なくなっても止まらない。
 またきっと、迷宮の別のどこかで出会うだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月10日


挿絵イラスト