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小鬼たちの凶宴~リドット村防衛戦

#アックス&ウィザーズ

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#アックス&ウィザーズ


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●浸食する、脅威。
 それはこの世界のどこにでもあるような、平凡でありふれた村。
 人々は農作業に精を出し、当たり前のように平穏に月日は流れ行く。
 たまには魔物も出るけれど、大きな被害が出る前に街から冒険者が来てなんとかしてくれる。
 リドット村は、そんな平和で穏やかな村だった。

 ある日近郊の洞窟にゴブリンが住み着き、あっという間にその数を増やすまでは。
 何処からか流れ着いたはぐれゴブリンの小コロニーはみるみるうちに大群へと成長し、人々に害を為す脅威となった。
 圧倒的な数の暴力となったゴブリン達は、ついに人里への侵攻を始めたのだった。

●リドット村防衛班
「みんな、大変! ゴブリンの群れが村を襲おうとしてるんだって!」
 フォンミィ・ナカムラ(スーパー小学生・f04428)が、グリモアを覗き込みながら状況を説明する。
「このゴブリンたちは前から村の近くのクアマリ洞窟に住み着いてたんだけど、ちょっと討伐タイミングを逃してる間にすごく数が増えちゃったんだって。今では並の冒険者じゃぜったい勝てないくらいのおっきな群れになっちゃたんだよ!」
 過去に何組もの冒険者が討伐へ向かい、誰ひとりとして無事に帰ることはなかった大軍勢。
 そのゴブリンの群れが、ある村への進攻を始めるのだという。
 狙われるのは一年に一回の収穫祭の日。特に警戒心が薄まるタイミングを見計らい、作物や金品を根こそぎ奪おうという魂胆なのだろう。
「今から向かえば、村と洞窟の中間地点の森で迎撃することができるよ。奇襲をかけようとしてるところに、逆に奇襲をかける形で先制攻撃できると思う!」
 見通しの悪い森の中は猟兵達にとってもゴブリン達にとってもあまり楽ではない戦場だ。
 だが、こちらが一方的に奇襲をかける側ならば話は別。戦術やスキルを工夫することで、優位に立ち回ることができるだろう。
「不利を悟るとゴブリン達は撤退を始めるよ。村への侵攻を防げれば、ひとまず今回の目的は達成なんだけど……」
 なるべく逃がさず討伐してほしい、とフォンミィは続ける。
「ゴブリンって結構頭がいいからね、一度手の内を見せちゃうとどんどん対策されて倒しにくくなっちゃうんだよ。だから、できれば一匹も残さないのが理想!」
 やっちゃえやっちゃえーとジェスチャーしながら、フォンミィは猟兵達を送り出した。


椿初兎
 椿初兎です。
 よろしくお願いします。

 今回は刀道信三MSとの合わせシナリオです。
 こちらは村へ進攻を始めたゴブリンを迎撃するシナリオとなっております。

 無事にゴブリン達を討伐(または撃退)成功したら、お祭りを楽しむことができます。
 第三章のお祭りパートのみ、お誘いいただければフォンミィも同行いたします。

 皆様のプレイングをお待ちしております!
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第1章 集団戦 『ゴブリン』

POW   :    ゴブリンアタック
【粗雑な武器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    粗雑な武器
【ダッシュ】による素早い一撃を放つ。また、【盾を捨てる】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ   :    足払い
【低い位置】から【不意打ちの蹴り】を放ち、【体勢を崩すこと】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

シャルロット・リシュフォー
ゴブリンに村を襲わせたりなんか、絶対させないですっ!

【クリスタライズ】を使い、姿を消して奇襲をかけますですぅ
ずっとかけっぱなしだとすごく疲れるので、茂みや木陰から飛び出て攻撃する時に使う感じで行くです
攻撃は【属性攻撃】でルーンソードに風の魔法を纏せます!
音は出せないので歌は封印ですのね……
斬撃を繰り出す時は風魔法で土や砂を巻き上げて、目潰しも兼ねるです!
一撃加えてまた木々の向こうに隠れる一撃離脱戦法でゴブリンを撹乱できれば最高ですね!
「平和に暮らす人を脅かすのなら……このシャルロット、全力で戦います!」


リンネ・ロート
(人格・口調:リンネ)
森の中で迎撃ですか……あまり望ましいものではないですね
でも他に適した場所も無さそうですし、仕方ないですよね
特に少数で多数を撃破するのが目的ならば……

私に一つ提案があります
まず先頭を見逃しましょう
先頭を見逃したら、最後列から
襲うんです
いきなり先頭を襲うと後列の敵が逃げてしまう恐れがあります
後列を襲われた敵が混乱したところを攻撃するのが最も楽だと考えます
村に近い森の出口付近に誰かがいてくれたら間違いも起きにくいと思います

私はマスケット銃で狙撃していきます
敵が気づいて固まって寄ってきた所をUCで片付けますから、その間は離れててくださいね
虚数領域に飲み込まれてしまうといけないので




 リンネ・ロート(多重人格者のサイキッカー・f00364)は、樹の影に身を潜めて目の前を通り過ぎる軍勢の様子を伺っていた。
 ゴブリン達はこちらの様子には気付かず、ただ目の前を素通りしていく。
 何故みすみす逃すようなことをするのか。リンネには、ある考えがあった。
(そろそろ、敵軍の最後列が見えてきましたね……)
 行軍の最後尾が近付いたタイミングで、リンネは同じく木陰に隠れる仲間へ合図を出した。

 突如として行軍の最後列に何者かが現れ、後衛のゴブリンを背中から切り伏せた。
 自身を透明化させて忍び寄ったシャルロット・リシュフォー(歌声アステリズム・f00609)の、風魔法をのせた先制攻撃だった。
「平和に暮らす人を脅かすのなら……このシャルロット、全力で戦います!」
 ルーンソードを横薙ぎに振り抜くと、纏う風がかまいたち状にゴブリンを襲う。
 想定外の奇襲に狼狽え、パニックになるゴブリン達。これこそが、リンネのねらいだった。
 いきなり先頭を襲ってしまえば後列の敵はきっと逃げてしまうだろう。
 ならば敢えて前列は見逃し後列に奇襲をかければ、混乱したゴブリン達が撤退行動をとり始める前に多数を撃破できるはず。
 それがリンネの立てた作戦だった。

 最後列が襲われたということは、退路に敵がいるということ。
 ゴブリン達は退くことも進むことも出来ず、リンネの目論見通りパニックを起こしていた。
「村を襲わせたりなんか、絶対させないですっ!」
 風魔法で土埃を巻き上げながら、斬撃を繰り出す。
 砂による目潰しを食らったゴブリンが体制を立て直すと、既にシャルロットの姿はそこになかった。
 辺りを見回すゴブリンの額に、一発の銃弾が命中した。
 物陰からリンネが放ったマスケット銃の一撃だった。
 奇襲者の居場所を探そうと集まるゴブリン達に、更に奇襲をかけるシャルロット。
(すごく疲れるので、できれば透明化は多用したくないんですけどね……)
 不可視の敵を炙り出そうと、さらに集まるゴブリン達。
「今です。シャルロットさん、離れて!」
 リンネの合図でシャルロットが離脱すると、ゴブリン達の前に大量のブラックホールのようなものが出現した。
 リンネのユーベルコード『虚数の嵐(イマギネリー・ヌマー・シュトゥルム)』だ。
 空間に空いた無数の穴が塞がる頃には、後列に集まったゴブリン達は跡形もなく消え去っていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鈴木・志乃
あんまりこの世界の戦闘は慣れてないんだけどね…
手抜きする理由にはならない!(帽子を被り直し)

【目立たない】格好で森に潜むよ
それも、木の上
空からの攻撃を狙ってるんでね
私、オラトリオだから飛ぶよ
初手の攻撃は目一杯敵を惹き付けてからね
出来れば敵陣のど真ん中でぶちかましたいんだけど……いけそう?
あとわざと下方面に目が行きそうな物を置いておく【誘惑】

さて、敵の攻撃が届かない距離からUC発動して派手に混乱させますか
上から奇襲いきまーす
投石とかされたら【オーラ防御】で防ぐよ
【第六感】で撤退の兆しが見える前に、敵の後方に回って後ろからマイクのシャウトによる【衝撃波】攻撃
森の中まで吹っ飛んでくれれば理想


キッシュ・アルザス
【SPD】アドリブ歓迎

森の中なら、樹の上から仕掛けられそうなら、そこから
なるべく、遠くまで射線が通る場所を確保しないとね

弓を構えて息を殺し、奇襲だよ!
距離を取ってガンガン行こう! 味方が危なかったら、そっちには優先して援護射撃!
逃げる敵も追って、出来る限り仕留めていくよ!

人狼の狩りを、見せてあげる!
折角のお祭り。楽しい時間を、邪魔させたりなんかさせないよ!
近づかれても、落ち着いていこう。ここで逃しても、逃げても、私はきっと後悔するから。
もし至近に入り込まれたら、弓矢で直接!だよ!
さぁ、覚悟しろ! ここから先、一匹も帰さないから!




「いいねー、派手にやってくれたじゃないの」
 混乱するゴブリンの群れを空中から見下ろし、鈴木・志乃(ブラック・f12101)もまた左腿に手をかざし次の一手に向けて意識を集中させる。
 逃げ惑うゴブリン達は目の前を見るのに必死な様子。目立たない格好で潜む志乃に気付く余裕のある個体はいないようだ。
「さて、やりますか。上から奇襲いきまーす」
 聖痕が輝き、地上めがけて花吹雪が降り注ぐ。
 志乃が生成した、無数の鈴蘭の花びらだった。
 毒に蝕まれ膝をつくゴブリン達。その一匹が忌々し気に頭上を見上げようとした瞬間、無防備になった喉笛に一本の矢が突き刺さった。
「援護するよ。ガンガン行こう!」
 樹上を陣取ったキッシュ・アルザス(兎狼・f05061)の矢だった。
「一匹も帰さないから!」
 動きを止めたゴブリンめがけて、次々と矢を射るキッシュ。
「ほらほら、毒のおかわりですよーっと」
 空中を飛び回り、広範囲に鈴蘭を撒き散らす志乃。 
 頭上からの連携攻撃に、一匹また一匹とゴブリン達は倒れていった。

 不意に、キッシュの足元に衝撃が走った。
 毒を免れたゴブリンが、樹の幹を全力で蹴り飛ばしたのだ。
「うわっ!?」
 足場が不安定になり墜落するキッシュ。
 これを好機と群がり、助走をつけて全力で石を投げつけるゴブリン達。
 避けきれない。そうキッシュが覚悟した瞬間。
「危ないっ!」
 志乃が庇いに入り、オーラの盾で石を跳ね飛ばした。
「ありがとう、助かったよ。じゃあ改めて……人狼の狩りを、見せてあげる!」
 バックステップで距離をとりながら矢をつがえ、反撃の構えをとる。
 向かってくる命知らずなゴブリンには、真正面からの一撃を。
 そして負けを確信して駆け出したゴブリンには――。
「絶対に、逃がさない!」
 先回りしていた志乃のシャウトと共に放たれた衝撃波が、逃げ場を封じ森の中へと押し返した。
「さぁ、覚悟しろ!」
 退路を断つように、出口を塞ぐ志乃とキッシュ。
 追い詰められたゴブリン達は――くるりと踵を返し、村方面へと駆け出した。
 起死回生の、一か八かの賭けともいえる進軍。仲間がこの無茶苦茶な進軍を止めてくれることを祈りながら、二人は出口の守りを固めるのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

久留米・圓太郎
やっちゃって、いいんだな?

よし!数で来るなら、俺も数で押すよ。
【サモニング・ガイスト】で古代戦士達を召喚しておこう。

山火事は怖いから、槍限定で攻撃を頼むよ。
それから、孤立したら一網打尽にされるの決定だから、
※孤立禁止!かならず3人以上での集団行動
※目だけじゃなくて音や地響きなどの足元の感覚も研ぎ澄ますこと!
(ゴブリン集団移動で地面の振動が起こる可能性も考えて行動)
※もし発見に成功したら、抜け駆け禁止!他のチームを呼べるようなら呼んで挟み撃ち!
※俺も[野生の勘、戦闘知識、情報収集、地形の利用、世界知識]動員して、より有利な戦場を見付ける!

○他の仲間との連携が必要なら、積極的に協力する。


リアヘル・タクティシェ
「人を襲うオブリビオン。許す訳にはいかない」
俺にできるのは【戦闘知識】を活かすことだけだ
まず油の入った樽を準備して森の中に置く
そして木に登ってゴブリンを待つ
樹上で優位を取りつつ弓矢でゴブリンと戦う猟兵を【援護射撃】することで
ゴブリンの頭数を減らしつつ森の中に誘い込む
ゴブリンが十分森の中に入ったら千里眼射ちで火矢を油の入った樽に撃ち込む
「巻き添えで死にたくなければ一旦退け」
俺も木から飛び降りて後退しつつ黒色火薬の入った筒を括りつけた焙烙火矢をゴブリン達の集団に射って炎と爆発でゴブリン達を混乱させる
「こうなってしまえばただの的だ」
十分に距離を取った上で逃げようとするゴブリンから更に矢で射って殺す




 勢い任せに村へ進軍しようとするゴブリンの残党の前に、久留米・圓太郎(自称魔法使いの一番弟子・f00447)の率いる古代戦士の小隊が立ちはだかる。
「やっちゃって、いいんだな?」
 数こそゴブリン達に劣るものの、圓太郎率いる霊はすべて歴戦の兵。
 圓太郎という確かな戦闘知識を持つ将の指揮で、最適な陣形を維持したままゴブリン達を迎え撃つ。
「みんな、火は使うなよ!」
 森に被害が出ないよう、指示を出す圓太郎。
 霊たちもそれに応え、巧みな槍術でゴブリン達を翻弄していく。
 逃げ帰ることも進むことも許されず右往左往するゴブリンを、樹上から放たれた矢が射止めた。
「人を襲うオブリビオン。許す訳にはいかない」
 リアヘル・タクティシェ(復讐騎・f13977)が、少しでも逃走のそぶりを見せたゴブリンを次々と射抜いていった。
「ありがとな。よし、こっちも手を緩めるな!」
 圓太郎の声に応え、霊たちがゴブリンをじりじりと追い詰める。
 自分たちが戦いやすいフィールドに追い込んで、確実に仕留めていこう。
 そう圓太郎が思った瞬間――。

 視界が、赤く爆ぜた。

 リアヘルが仕掛けた、対大群向けの罠。
 あらかじめ設置しておいた油樽めがけて火矢を放ち、大爆発を起こしたのだ。
「お前……!」
「巻き添えで死にたくなければ一旦退け」
 樹から降りてきたリアヘルに猛抗議しようとする圓太郎に、何事もなかったかのように冷静に返すリアヘル。
 さらに火薬を仕込んだ火矢を放ち、炎と爆発でゴブリンを追い詰める。
「こうなってしまえばただの的だ」
 逃げるゴブリン達の背に矢を放ち、容赦なく射殺すリアヘル。
 そのうちの数匹が、不意にリアヘルめがけて盾を投げつけた。
「無駄な抵抗を……っ!?」
 投げつけられた盾を跳ね落としたリアヘルが見たのは、遠く走り去る数匹の姿。
 敢えて守りを捨てて敗走に徹する作戦。リアヘルと圓太郎の戦闘知識をもってしても、防ぐことは出来なかった。
「追うぞ。逃がすな」
「ったく……仕方ねーな。次こそは仕留めるぞ」
 冷静にゴブリン達を追うリアヘルの後を、もの言いたげな瞳で圓太郎も追いかけた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『呪飾獣カツィカ』

POW   :    呪獣の一撃
単純で重い【呪詛を纏った爪 】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    呪飾解放
自身に【金山羊の呪詛 】をまとい、高速移動と【呪いの咆哮】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    カツィカ・カタラ
【両掌 】から【呪詛】を放ち、【呪縛】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はナミル・タグイールです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●呪詛の福音
 盾を捨てて敗走したゴブリン達は、ほどなくして退路を塞ぐ猟兵達に行く手を阻まれた。
 挟み撃ちにされたゴブリン達が終わりを確信した、まさにその時――。

 咆哮が、木々を揺らした。

 森の奥から姿を現したのは、黄金の呪具を纏った獣。
 獣の背に隠れるように、ゴブリン達がその傍へ駆け寄る。
 大軍勢であったモノの残党と、それを率いる敵将。
 最終決戦が、始まろうとしていた。
久留米・圓太郎
くっそー!策がぶち壊しだ。

でも「倒す」とだけしか言ってないのは俺だし、言いたいことはあるが、今はそれどころじゃないな。
親玉が出ちゃった以上、こいつを倒さないと。

ここは…速度なら速度だ!師匠、頼むぜ!
【師匠召喚】!
俺と戦ってくれ、師匠。

速度は兎も角、魔法使いが呪い喰らうのは情けないからな。
それは【オーラ防御、情報収集、地形の利用】でかわす。

そして隙あらば、実体がない師匠(の幻影)にダメージを加えていただこう。
(あとの修行メニューが怖いけど…。また一週間、しごかれるな)

○他の猟兵との連携は歓迎


シャルロット・リシュフォー
【アドリブ絡み歓迎】

あの魔獣を仕留めれば、ゴブリン達の後ろ盾は何もなくなるですね!
ならばシャルロット、全力で戦いますっ!

頼みの親玉が真っ向から撃破されたとなればゴブリン達の意気もくじけるでしょう
【ハーモニックワールド】を使用し正面から戦闘を挑みますぅ
敵が両手から放ってくる呪詛なんて、シャルの剣なら斬って捨てられますです!
そのまま剣に火属性魔法をエンチャントして斬りかかるです
「その呪詛、払わせて頂くです!私の歌の導きで、あるべき場所へお帰りなさい!」

お味方には射撃手さんが多い感じです?
なら私は狙い易いように、連続攻撃で敵の足を止めるです!




 背にした樹々は、まだパチパチと燃え上がっている。
 あまりに大胆な策を仕掛けた仲間へと出かかった文句を飲み込み、久留米・圓太郎(自称魔法使いの一番弟子・f00447)はカツィカへ向き直った。
「親玉が出ちゃった以上、こいつを倒さないとな」
「ですです、ケンカは魔獣を仕留めた後に取っときましょう!」
 シャルロット・リシュフォー(歌声アステリズム・f00609)が駆け出し、カツィカの前へ躍り出た。
「全力で戦いますっ!」
 両手に構えた双剣が魔力を帯び、二条の光となる。
 真正面から敵前へと踏み込み、カツィカの胴部へと斬りかかった。
 よろけながらも掌の中で呪詛を練り上げ、シャルロットめがけて放つカツィカ。
「そんな呪詛、シャルの剣なら斬って捨てられますです!」
 左手の剣で呪詛を祓い、右の剣に炎の魔力を宿らせる。
「世界よ、私に共鳴して!」
 シャルロットの唇が清廉なメロディを紡ぎ、カツィカの掌に再び生まれようとした呪詛の力が弱まっていく。
「私の歌の導きで、あるべき場所へお帰りなさい!」

 シャルロットが前線で戦っている頃、圓太郎は後衛で召喚術の術式を練り上げていた。
 オーラの防壁で呪詛の咆哮を跳ね返しながら、最後の呪文を唱え上げる。
「俺と戦ってくれ、師匠!」
 圓太郎の呼び声に応じ、魔法使いの幻影が目の前に現れる。
 詠唱が遅い! と叱るような仕草を見せる魔法使い。
「ほんとすみません……師匠、やっちゃってください!」
 仕方ないなぁと肩をすくめると、魔法使いはシャルロットと並び立つように前へ出る。
「掌を狙ってください。そうすれば、呪詛が使えなくなるはず!」
 後衛から観察していた敵の特徴を圓太郎が伝えると、魔法使いは頷いてカツィカの手へと狙いを定めた。
「シャルが隙を作るです!」
 炎を纏わせた剣を振りかぶり、シャルロットが熱く燃える斬撃を繰り出す。
 怯んだ一瞬の隙を逃さぬよう、魔法使いがカツィカの掌へと魔力弾を放った。
 呪詛を練り上げることが出来なくなったカツィカが、悔しそうに歯噛みして猟兵達を睨み付けた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鈴木・志乃
【アドリブ絡み歓迎】
んー……
敵もだけど、味方の動きも良く見て合わせられるように気を付けるね
必要なら積極的に言葉も交わすよ【コミュ力】【礼儀作法】
(他人の邪魔するのはめっぽう嫌いです)

さて、【目立たない】後方からUC発動
コレで敵の意識を【誘惑】しましょう
隙が出来て、皆さんが戦いやすい位置まで誘導できればベスト【地形の利用】
耳を澄まして次の行動を【見切り】、【第六感】と共にかわします
仲間も守りたいですね

【オーラ防御】【武器受け】で敵の攻撃を光の鎖で弾き返します【カウンター】
私の【祈り】が呪詛に効くかどうか……やるだけやってみますか
でもまあ、攻撃は出来る限り【スライディング】でかわしたいですね


ヴェル・ラルフ
【他の猟兵との連携歓迎】

敵将、か。あれだけのゴブリンを従えていたんだもの、油断せず挑まないとね。

掌をやられて呪詛は使えなくなったかな
敵が焦ってるうちに[早業]で[目立たない]ように死角から飛び込もう

[フェイント]おかけて[鎧砕き]できるように【陽炎空転脚】

飛び込んだ場所にもよるけど、狙うなら角・腰・顎かな

ゴブリン達が戦意を削がれるように、ちょっと派手に地面に叩きつけてあげよう

ふふ、悪いこと企んでるとお仕置きされるもんだからね。


リアヘル・タクティシェ
●復讐騎の執念
炎と爆発で追い立てればゴブリンは後退するだろう
自ずと退路は絞られる
油樽の設置箇所を中心に予想される退路上に落し穴を掘っておいた
落し穴と退路上の茂みの中に角度をつけたパンジ・スティックを仕掛ける
パンジ・スティックの先端には家畜の糞尿を塗布しておいた
これで引っ掛かったゴブリンを逃がしても破傷風で命を落とすだろう
「足許に気を付けろ」
近くに猟兵がいたら警告する
基本的には落し穴の前に陣取って弓でゴブリンを狙うことで
他の猟兵がカツィカと戦う邪魔をさせない
俺がカツィカに狙われたら鞘から刀を抜いて爪の一撃を受ける
そのまま落し穴に落ちてくれればいいが
上手くいってもいかなくても後退して距離を取る




「敵将、か。あれだけのゴブリンを従えていたんだもの、油断せず挑まないとね」
 呪詛を封じられ狼狽するカツィカの死角に、ヴェル・ラルフ(茜に染まる・f05027)が目にも止まらぬ速さで迫る。
 まずは顎めがけて正確無比に一蹴。
 ふらつくカツィカがバランスを崩し膝をついた隙を狙い、さらに角めがけて重い一発を叩き込んだ。
「ふふ、悪いこと企んでるとお仕置きされるもんだからね」

 一方、リアヘル・タクティシェ(復讐騎・f13977)はゴブリンの残党を減らすことに専念していた。
 予め仕掛けておいた落とし穴に落ちたゴブリンめがけ、弓を引き絞る。
 ……もっとも、ここで仕留め損ねても生きて帰れない程の仕掛けはしてあるのだけれど。
「足許に気を付けろ。死にたくなければな」
「ひぇっ」
 リアヘルの警告を受け、鈴木・志乃(ブラック・f12101)が低空へと逃げる。
 志乃めがけて突進してきたゴブリンが勢い余って茂みへ突っ込んだ後、けたたましい悲鳴を上げてのたうち回り始めた。
 茂みに隠したパンジ・スティックが、ゴブリンの足裏に深々と突き刺さっていたのだ。
「罠の先に家畜の糞尿を塗っておいた。刺されば破傷風で命を落とすだろう」
「うげぇ……と、とりあえず警告ありがと。さて、私もやりますかー」
 辺りに転がるゴブリンの死骸に意識を集中する志乃。
 死骸はみるみるうちに大きく膨らみ、巨大なロック鳥へとその姿を変えた。
 身に纏う煌びやかな呪具を守るように頭を抱え、おろおろと逃げ惑うカツィカ。
「そのままこちらへ誘導しろ。出来るか?」
「はいはい。了解ですよー。……ったく、何考えてんだか……」
 訝りながらロック鳥を操り、志乃はリアヘルの待ち構えるほうへカツィカを誘導するようにロック鳥を操る。
 突然目の前に現れた天敵への恐怖心で我を忘れたカツィカは、その誘導に応じるようにリアヘルの待ち構えるほうへ駆ける。
 その眼には、待ち構える人間がただの障害物に映ったか。爪を叩きつけ地面ごと排除しようとした、その時。
「――!?」
 不意に足の下に空いた大穴に足をとられ、カツィカの動きが封じられた。
 そこにも、落とし穴があったのだ。
 完全にパニック状態に陥り、灼けた掌から無闇矢鱈と呪詛を乱射するカツィカ。
「この程度なら、祈りで弾き返せそうですね」
 不完全な魔法陣から繰り出された不安定な呪詛は、志乃の聖なる祈りが込められた鎖によって弾かれ霧散していった。

 万策尽き空を仰ぐカツィカの背後に、更にヴェルの蹴撃が迫る。
「一気に地に堕ちろ……っ!」
 それはまるで、紅くひらめく一瞬の陽炎。
 超高速の回し蹴りが、カツィカの延髄にしたたかに打ち付けられた。
 纏った呪具ごと打ち砕くような、必殺の一撃。
 派手な打撃音の残響が止む頃には、カツィカも取り巻きのゴブリン達も完全にその動きを止めていた。

 村を襲うはずだった脅威は、こうして未然に防がれたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『勝者たちの宴』

POW   :    資材の運搬などの力仕事やとにかく目立つパフォーマンスで祭りを盛り上げます

SPD   :    祭りについて周辺の町に宣伝を行ったり、珍しい物品やサービスを提供します

WIZ   :    人手がいる仕事の助力や地域の名産などを押し出した企画を出展します

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


※マスターより※
 第3章は、刀道信三MSの『小鬼達の凶宴~クアマリ洞窟攻略戦』完結後よりプレイングを募集いたします。
 申し訳ございませんが、もうしばらくお待ちくださいませ。
※マスターより※
リプレイ募集、開始いたします。

● 勝ち得た平和
 危機を逃れたリドット村は、収穫祭の準備で賑わっていた。
 旅商人の露店が開店の準備を始め、子供たちは大人を手伝いランタン飾りを並べて。
 きっと毎年行われているであろう、平和な日常の一場面だった。

 そんな平和な村に猟兵たちが戻ると、とても嬉しげな様子で村長が出迎えた。
 どうやら、既にゴブリン討伐の報せは村へ伝わっていたらしい。
「ありがとうございます、勇敢な冒険者様。たいしたお礼は出来ないのですが……今夜は村をあげての収穫祭が行われます。お楽しみいただければ幸いなのですが」

 純粋に祭りを楽しむのも、何かを提供する側に回るのもあなた次第。
 あなたは、どんな風にこの楽しいひとときを過ごしますか?
久留米・圓太郎
人手が必要なら…君たち頼んだよ!
【サモニング・ガイスト】
古代兵士達に設営を手伝って貰うよ。
(最初サボるけど、突如自分でも動き出す
(師匠の叱責が聞こえた気がして、慌てて吹っ飛び起きた))

設営が粗方完了したところで、
「よーし、こんなモンかな!よくやったな、俺!(古代戦士にずっこけられる勢いで自画自賛)」

ところで、地元の名産品って何かな?
それ使って何か出来るかな?
(と、村人に聞いて廻る。)
→その企画の手伝いをするぜ。あ、今度は俺だけで。
あ、勿論報酬を独り占めするという邪な意味では…
→それがバレて、結局古代戦士達は最後まで出ずっぱり。しっかり収穫祭で出された収穫物を受け取ります。



●祭りの準備
「君たち、頼んだよ!」
 久留米・圓太郎(自称魔法使いの一番弟子・f00447)が魔術を展開すると、古代兵士の軍勢が姿を現した。
「君たちは櫓を組むの手伝って。君たちはあっちの飾りを付けてきて」
 兵士たちに指示を出しながら、圓太郎はのんびり座って傍観の構え。
 ……と、そんな圓太郎を咎めるように、一人の古代兵士がやってきて目の前に看板を差し出した。
『おまえもはたらけ by師匠』
 看板に書かれた文字を認め、慌てて立ち上がる圓太郎。
「師匠! すんませんっ!」 
 こうして、圓太郎も設営に加わることになったのだった。

「よーし、こんなモンかな! よくやったな、俺!」
 古代戦士たちも思わずずっこける程の自画自賛。アナタ最初サボろうとしてましたよねー?
 ともあれ、圓太郎たちの助力のおかげで、会場設営は予定よりも早く完了した。
 そんな圓太郎たちを労うように、村人たちがもちもちとした柔らかなパンを差し入れる。
「たいした報酬が出せなくてすみませんねぇ。せめてウチの村の名物だけでも」
 大丈夫ですよ、とすまなそうに表情を曇らせる村人に笑顔で応え、圓太郎はパンにかぶりつく。
「うまっ! これ、ここの村の名産品なんですか?」
「えぇ。この村の小麦は香りと粘りが自慢でねぇ」
「なるほど。これ使って何か企画とかできないかな?」
 そしてあわよくば報酬を独り占めに……。
 内心で邪な笑みを浮かべる圓太郎の頭に、古代兵士の持つ看板がクリーンヒットした。
『報酬はみんなで仲良く分け合いなさい by師匠』
「うへぇ……わかりましたっ!」
 結局、圓太郎は真面目にパン屋の屋台をお手伝いすることになったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シャルロット・リシュフォー
むむむ、普通にお祭りを見て回るのも楽しそうですね!
収穫祭だけあってお料理がいっぱいありますね
村のおじさんたちは殆どみんな酔っ払っていらっしゃいますし……

あ、楽器を演奏してるです!
なんでしょう、村の伝統的なお祝いの曲です?
おじいさんでも由来を知らないなんて、とっても古い曲です。です。

そういうことなら、私もご一緒するです!
何周か聞いたのでリズムはもう覚えたですっ
歌詞も有って無いようなものですからフィーリングで大丈夫そうですぅ
「らららーらららー、らららーらららー♪」

嬉しいときは、皆で声を合わせて歌うです
きっと、楽しい気分が倍増するですっ!



●祝宴の始まりに
 日が暮れると街道の飾りランタンに火が灯り、屋台からは美味しそうな匂いが漂い始める。
「むむむ、普通にお祭りを見て回るのも楽しそうですね!」
 シャルロット・リシュフォー(歌声アステリズム・f00609)は、賑やかな雰囲気に少し浮き足立った様子で祭りを見て回っていた。
 名物のパンに、旅商人が運んできた果実。屋台に並ぶたくさんのご馳走に目移りしてしまいそう。
 楽しい雰囲気を楽しんでいたシャルロットは、楽し気に笛を吹く老人の前で足を止めた。
「なんでしょう、村の伝統的なお祝いの曲です?」
 同じように音楽に聞き入ってる村人たちにシャルロットが尋ねると、村人たちは陽気な笑顔で答えた。
「楽しい時にはこの曲をみんなで奏でて歌うのさぁ。聞いてるだけで楽しい気分になるだろう?」
「詳しいことはよく分からないんだがね。儂が子供の時分から、祭りの日にはこの曲が付き物だねぇ」
 ほろ酔い気分の村人たちは、次第に笛に合わせて歌い始める。
 その愉快な様子につられるように、シャルロットも一緒に歌い始めた。
「らららーらららー、らららーらららー♪」
 村人の歌声とシャルロットの歌声が綺麗なハーモニーを奏で、辺りが暖かな空気で満ちる。
 気付いたら、シャルロットたちを中心に歌声の輪が広がっていた。
(嬉しいときは、皆で声を合わせて歌うです。きっと、楽しい気分が倍増するですっ!)
 集まってきた皆とハーモニーを奏でながら、シャルロットは心ゆくまで祭のひとときを楽しんだのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヴェル・ラルフ
リンネ(f00364)と参加

リンネの発想は本当に素晴らしいね
一緒にランタンを流す企画をしよう
川の流れに乗って、みんなの想いが届けばいい
ランタンの形、蓮の花はどうかな
今回の犠牲者に鎮魂の気持ちも込めて

たくさんの人の想いが流れていく様は、きっと荘厳で、どこか儚いものだろう

僕はリンネへの想いを乗せる
僕を待ってくれると言ったリンネへ、感謝と愛情を込めて

最後は、リンネと川辺を歩きながら語りあう
夜道は暗いし
僕は暗視が利くから、リンネが転んだりしないように手をとろう
お手をどうぞ。

控えめなリンネはいつも自信なさげだけど、僕はそんな彼女をいとおしく思う
その想いを込めて、額に口づけを
どうかこれからも、よろしくね


リンネ・ロート
(人格・口調:リンネ)
ヴェルさん(f05027)と参加
【WIZ】

お祭りの最後を飾る催し物をヴェルさんと考えます
内容は木と紙と蝋燭か松明で花を模した台座のランタンを沢山作って、夜に村近くの大きな川へ流すというものです

ランタンへはメッセージを書いてもらうのです
メッセージが届くよう願いを込めて
身近な方へ普段は言えない伝えたい言葉
亡くなった方へ鎮魂の言葉
豊作のお祈りや収穫の感謝を土地の神様に捧げるなど

川面に浮かぶ沢山の燈火は夜空に瞬く星々の煌きの様に荘厳で儚いものでしょう

私はヴェルさんへの想いを乗せて流します
彼の心に応えられるよう努力する、と

二人きりで語り合いながら、手を握ったり抱き締めて欲しいです



●祭りの後に
 リンネ・ロート(多重人格者のサイキッカー・f00364)とヴェル・ラルフ(茜に染まる・f05027)は、祭のラストを飾る催しを行うために村近くの川へ来ていた。
 村人たちの手には、思い思いのメッセージを書いたランタンの花。
 この催しを行うことを決めた背景には、ある想いがあった。

 防衛戦を終え村へ戻ると、村長をはじめとした村人たちが猟兵達を温かく迎え入れてくれた。
 そのとき村長が零した一言が、リンネ達の心に強く深く突き刺さったのだ。
「皆さん生きて帰ってくるなんて、まるで奇跡のようだ」
 聞けば、過去にゴブリン討伐に向かった冒険者達は、誰ひとりとして生きて戻ってくることはなかったという。
 その人数を聞いて、気が遠くなるような気分になった。
 今日の平和のために犠牲になった人々を弔うため、二人はランタン流しの企画を行うことにしたのだ。

「リンネの発想は本当に素晴らしいね」
 ヴェルが手元のランタンに火を灯す。
 その花びらには、あるメッセージが記されていた。
「ヴェルさんこそ。蓮の花のランタンだなんて、素敵なアイデアです」
 リンネも手元のランタンを灯し、水辺にしゃがみ込む。
 村人たちもそれに続き、川にランタンを浮かべていった。

 ランタン流しの催しが終わった後。
 荘厳で儚い煌めきの流れを眺めながら、リンネとヴェルは川辺を寄り添い歩いていた。
「ランタンには、どんなメッセージを書いたのですか?」
 微かな光をたよりに、リンネがヴェルの顔を覗き込む。
「うーん……君への想い、かな」
 リンネが転ばないように手をとりエスコートしながら、少し照れたような様子でヴェルが答える。
 ぱぁっと頬を染めるリンネ。
「あ……えと……その心に応えられるように、努力します」
 そんなリンネをヴェルは優しく抱きしめ、額にそっと口づけをした。
「どうかこれからも、よろしくね」

 祭過ぎれば、冬の風。
 この平和がいつまでも続きますようにと祈りながら、猟兵達はそれぞれの日常へと帰るのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月24日


挿絵イラスト