迷宮災厄戦⑭〜おやすみをきかせて
「突然だけど、パジャマに着替えてくれる?」
「――……んんんンンンン?」
「あっパジャマじゃなくても良いの。普段、寝る時に着ているものなら何でも!」
パジャマの他には、ジャージかスウェットか。
或いは甚平や浴衣を寝間着にしている者も居るだろうか。
もしかして……ネグリジェとか?
「うーん、皆が何を着て眠るのかも気になるわねぇ」
今から『迷宮災厄戦』の第十四の戦場、「おやすみなさいの国」へ向かうというニコリネ・ユーリカ(花売り娘・f02123)はどこか楽しそうだ。
彼女は瞳を丸くした儘の猟兵に詳述して、
「私が案内する『おやすみなさいの国』のひとつ、とってもふわふわな七色の虹で出来た不思議の国も、全ての者が強烈な睡魔に襲われる夢の国……ここでオウガと戦うのはとっても難しいわ」
この国に招かれた者に等しく与えられるものが、時間と睡魔。
パステルカラーに彩られた、ふわもこの彩雲世界に降り立った瞬間、猟兵もオウガも、アリスも――誰もが心地好い睡魔に襲われる。
無論、眠りこける事は出来ないと頷いたニコリネは言を足して、
「でもね、パジャマパーティーをしている間だけは、睡魔に襲われずに行動出来るの」
パジャマパーティー。
其は皆が寝間着に着替えて、たのしい夜会を過ごす会。
お泊り会と少し違うのは、決めた「テーマ」に合わせてパジャマを着たり、お菓子を用意したり、飾り付けをしたり……恋愛トークなどの秘密の会話を愉しむ事だろうか。
ここまでニコニコと語ったニコリネは、少し注意を促して、
「でもね、オウガもパジャマパーティーの準備を整えて皆を迎え撃つから気を付けて」
ふわもこの雲からポコポコと現れるは、猫型風船オウガの『はらぺこねこばるーん』。
彼等も睡魔に勝つべく、風船の躯を「枕」と変えて、パジャマパーティーを行うのだ。
つまり、猟兵とオウガはパジャマパ-ティーをする間は互角――。
皆々と視線を合わせたニコリネは、花のグリモアを咲かせるや拳を突き出し、
「折角だもの、パジャマパーティーのお愉しみとして、オウガ達をピニャータみたいに硬い棒でブッ叩いて来てね!」
と、笑顔で見送った。
夕狩こあら
オープニングをご覧下さりありがとうございます。
はじめまして、または、こんにちは。
夕狩(ユーカリ)こあらと申します。
このシナリオは、『迷宮災厄戦』における戦場⑭『おやすみなさいの国』を攻略する一章のみの戦争シナリオ(集団戦:難易度普通)です。
●戦場の情報
とってもふわふわな夢の国のひとつ、七色の虹で出来た不思議の国。
全ての者が強烈な睡魔に襲われ、戦う事が難しく、パジャマパーティーをしている間だけは、睡魔に襲われずに行動出来ます。
●敵の情報(集団戦)『はらぺこねこばるーん』
子どもの悪夢が集まって生まれた怪物。
仔猫のような甘い声で「Niii……」とかNaa……」とか喋ります。
戦闘時は大きく口を開いてガブリ。無機物でも何でも食べます。
頭や甘い物が好物です。
このシナリオでのみ、彼等は枕の姿をしています。
●プレイングボーナス『パジャマパーティーをしながら戦う』
このシナリオフレームには、特別な「プレイングボーナス」があります。
これに基づく行動をすると、戦闘が有利になります。
●リプレイ描写について
フレンドと一緒に行動する場合、お相手のお名前(ID)や呼び方をお書き下さい。
団体様は【グループ名】を冒頭に記載願います。
複数での参加者様は一括採用のみで、個別採用は致しません。
●プレイングの採用について
挑戦者数によっては全ての方をご採用できない場合があります。
プレイングの受付締切はマスターページにてご連絡致します。
以上が猟兵が任務を遂行する為に提供できる情報です。
皆様の武運長久をお祈り申し上げます。
第1章 集団戦
『はらぺこねこばるーん』
|
POW : I’m Hungry
【食欲】の感情を爆発させる事により、感情の強さに比例して、自身の身体サイズと戦闘能力が増大する。
SPD : I’m Angry
【口から刺し貫く棘】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : I’m Lonely
【犠牲になったアリス】の霊を召喚する。これは【武器】や【呪い】で攻撃する能力を持つ。
イラスト:透人
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ふわふわ、もこもこ、パステルカラーの雲が一面に広がる不思議の国。
此処は『おやすみなさいの国』のひとつ、虹色彩雲の夢の国。
おフトゥンの様に柔かな雲の上には、愉快な仲間達がスヤスヤと眠っていて、
『すぅすぅ、すぅすぅすぅ』
『くぅくぅ、くぅくぅくぅ』
七色の角を輝かせるユニコーンも、ねんね。
七色の帯を靉靆(たなび)く星の仔も、ねんねん。
七色の毛を纏う羊だけは、グーグーと鼾を立てているようだけど。
皆みんな、倖せそうに眠っている。
『Niaaaaa……』
『Niii……Niii……』
唯だ、其処には寝息でない鳴き声も聽こえて。
可愛らしい「枕」に扮したオウガだけが、フヨフヨと、プカプカと、物欲しそうに垂涎して獲物を探している。
――然う、眠る訳にはいかない。
猟兵もパジャマに着替えて、楽しい「夜会」を開かなくては。
さぁ、パジャマパ-ティーを開こう。
眠るなんて勿体無い、虹色の雲の布団で飛び跳ねて、寝転がって。
子どもになった気分で愉しもうではないか。
エル・クーゴー
【物九郎(f04631)と】
●相手への二人称「マスター」
●パジャマ
・ゴーグルも外しBU同様のネグリジェ姿
・ユベコの【ウイングキャット『マネギ』】は抱え易い手頃なクッション代わり
●パーティー
躯体番号L-95
これよりパジャマパーティーを開催します
手元のホロよりレジュメを参照下さい
議題は――マスターの異性交遊について
小児_淑女_熟女_年齢三桁代の神――現在マスターの周辺にはイカした女子が多い為、速やかな情報収集が喫緊の課題です
カテゴリの絞り込みを実施します
以下項目より好ましいと思うタイプを選択して下さい
1.有能な副官
2.感情表現が拙いながらも健気で従順なドール
3.メカクレ属性
(無表情のまま詰め寄る)
白斑・物九郎
【エル(f04770)と】
●相手への二人称「エル」
Zzzzz
(パジャマパーティの仕儀へ及ぶことで睡魔に対抗出来るぞって話がメインなのに、なんか眠気を誘う風景だし枕も周りに沢山あるしで普通に寝がち。寝る子と書いて猫と読む)
●パジャマ
・甚平
(完膚なきまでにいつもの格好)
(でも仕儀にゃ沿ってるからオッケー)
●パーティー
レジュメ……?
議題……?
――俺めの知ってるパジャマパーティーとだいぶ違いますわな
って、いくらコイバナが定番ネタだっつってもなんでその話になるんスか何が誰にとっての喫緊なんスか
●対オウガ(枕)
・寝返りに交えてプチッと潰す
・詰めて来るエルへ「離れなさいや」っつって枕をペイと投げ付けたりして
睡蓮のグリモアが花瓣を開き、包み込んだ二つの影を暴く。
煌々と靉靆(たなび)く光を解いて不思議の国に降り立った白斑・物九郎(デッドリーナイン・f04631)は、踏み出した下駄に心地好い彈力を返す彩雲に視線を落とした。
「ン、よき」
ふに、ふに。
宛如(まるで)おフトゥンそのものだと、夢心地の感触を得た男が寝転ぼうとすれば、招き猫柄のスリッパを履いたエル・クーゴー(躯体番号L-95・f04770)が、漸う閉じゆく瞼を燐光に刺激した。
「躯体番号L-95_これよりパジャマパーティーを開催します」
友軍展開、【ウイングキャット『マネギ』】(エレクトロレギオン・オルタ)――。
刻下、総勢410体の翼猫型機械兵器を召喚し、そのぽっちゃりしたまろやかな造形こそクッションとして高い適性を発揮すると、雪白の繊腕に抱える。
蓋し抱えきれぬ量にて、手に餘るものはふわもこの雲間に転がして置く。
「ァア? デブ猫?」
エルが電脳空間を結ぶ時は、烱々たる翠光が術式を編む故に結構な光量を迸発る。
眩しい、と物九郎が眉間に皺を寄せるが、蓋しエルは構うまい。
繊麗の指は次いで別なる電脳魔法陣を描くと、立体映像に投影した電子紙を突き付け、ずいと迫った。
「手元のホロよりレジュメを参照下さい」
「レジュメ?」
「議題は――マスターの異性交遊について」
「ァ? 議題? ……俺めの知ってるパジャマパーティーとだいぶ違いますわな」
なんぞそれ、と燐光を浮べるレジュメから金瞳を逸らし、ごろり寝返りを打つ。
それよか夢魔が俺めを誘ってンだぞと、猫枕から垂れる風船の名残をグイと引っ張った物九郎は、其を頭に滑らせて枕にする。ついでに高さも調整する。
袖を通すは、着慣らしたダルンダルンの甚平。
喧嘩靴にもなる下駄は、今は邪魔だとすっぽ抜いて。
「此処の仕儀にゃ沿ってるからオッケーですわな」
完膚なきまでにいつもの格好も、夢の国のドレスコードなれば無問題。
話は終いだと瞼を降ろした物九郎は、然し既に反対側に回り込んだ大量のマネギの色の五月蠅さに、上下に合わせた筈の睫をムズムズとさせながらエルの佳聲を聽いた。
目下、電脳ゴーグルを外したエルはレジュメを手に接近し、
「小児_淑女_熟女_年齢三桁代の神――現在マスターの周辺にはイカした女子及び女性が多い為、速やかな情報収集が推奨されます」
「情報収集? いくらコイバナが定番ネタだっつっても、なんでその話になるんスか」
「喫緊の課題です」
「ァ? 何が誰にとっての喫緊なんスか」
「その情報は固く秘匿されています」
「じゃあその儘にしときなさいや」
色々とピックアップされたイケてる女子ラインナップから目を逸らし、再び寝返る。
この時、猫枕がブチッと潰れてしまったので、新しいやつをむんずと引き寄せる。
蓋しエルは諦めず、物九郎が動く度に大量のマネギを波と動かしながら、常に彼の視界にホロを置いて問い質した。
「迅速と精確を得るべく――此れよりカテゴリの絞り込みを実施します」
「……。…………。………………。」
蛍光を放つ電子ペーパーが眼を刺激するので、仕方なしに瞼を半ば持ち上げる。
然れば物九郎の眼路には、ホログラムを隔てて直ぐの位置にエルの美麗な金眸が迫り、スッと整った鼻梁同士がレジュメ越しに触れ合った。
「以下項目より好ましいと思うタイプを選択して下さい」
「――――」
燐光に照る月白の肌膚。
花車の肩に掛かる紐は綾織(レース)を編んでより繊細に、デコルテを飾る純白の縁飾(フリル)と合わせて躯の美しさを際立たせる。
肌触りの佳いシルクのオーガンジーに仕立てられたネグリジェは、普段はバトルスーツに身を包む彼女の肢体を粋美に魅せるだけでなく、首に「L-95」と刻まれた型式番号が、物九郎の黄金色に輝く佳瞳に無暗(やけ)に迫った。
不意に白磁の肌膚を、いや数字を捺擦(なぞ)る視線を戻し、零距離で突き付けられたレジュメの文字を追う。
其処には、嚴選された項目がお行儀よく並んでおり――。
☞以下より選択して下さい
1.有能な副官
2.感情表現が拙いながらも健気で従順なドール
3.メカクレ属性
「……。…………。………………。」
而して無表情のまま詰め寄るエルを見る。
物九郎と同じく黄昏色に燿う双眸は、星燈の下では玲瓏なる青銅(ブロンズ)と見紛うマスターの肌膚を、佳顔を、精悍の躯をまじまじと瞶めて。
瞬きの音まで聴こえそうな至近距離、虹色彩雲に躯の重みを預けた物九郎は、肘を動かした瞬間に「ブチッ」と潰れた猫枕の音だけを耳に拾うと、エルと結んだ視線はその儘、手を伸ばして紐を掴んだ。
「離れなさいや」
ぺいっと猫枕を投げつける。
次いで、もう一つ二つと猫枕を引っ掴んだ彼は、其を頭の下と脇の下にムギュムギュ、今度こそ上下の睫を重ね合わせ、睡魔の誘いに身を委ねた。
「――Zzzzz」
だって、彼は猫のキマイラ。
寝る子と書いて「猫」と読むくらいだ、猫が寝なくて如何する。
僅かに身動ぎしてベスポジ(最適位置)を探り当てた物九郎は、彩雲と猫枕とマネギ、そしてエルが見守る中、スゥスゥと寝息を立てるのだった――。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ラックラ・ラウンズ
……つまり、寝る姿になり武器とかも其れ用にと?
何と難しい注文ですねぇ……
まぁやれるだけ、という事で自分の家から緑のパジャマにナイトキャップを着て突撃です。普段の服装と違いますので耐性とかは無いですが、まぁ其方の方が都合がよいでしょう。
さてパーティーの開催です。持ってきた夜食用にナッツでもいかが?あいにく焙煎が足らず生きている様ですけどね。
不思議な種を投げつけ、即座に蔦を生やさせ動きを鈍らせましょう。
で、ゲストにアリスの霊だって?は???ぶっ殺す。
飛んでくる武器や呪いもその身で受けながら、UC発動。傷ごと覆うように多量の蔦を身に纏い、殺意と憎悪を滾らせながら糞オウガ共をぶん殴っていけ。
ふわもこの彩雲を、ふに、と踏む。
睡蓮のグリモアが花瓣を開くと同時、煌々と靉靆(たなび)く光を解いて不思議の国に降り立ったラックラ・ラウンズ(愉快口調の墓守案山子・f19363)は、いつにない感触に少しだけ戸惑った。
「……何と難しい注文でしたが、まぁやれるだけ“其れ用”に出来たでしょう」
最善は尽したと、爪先に視線を落とす。
いつもは驚異的な跳躍で己を援く『山跳び靴』は、やわらかスリッパに。
魔なるモノの干渉を禦ぐ紅い魔術師服は、自宅から持って来た緑のパジャマに。
己を案山子然としてくれる紅い三角帽子は、ナイトキャップに。
何故だか手持無沙汰な手には、そこら辺に横臥(よこたわ)っていた大きな枕を巨盾の代わりに持ってみた。
「……。…………。………………。」
これは敵軍勢に突撃すると云うより、ベッドに特攻を掛ける姿だ。
随分とリラックスした格好だと、咳払いをひとつ置いた彼は、然し虹色の雲の向こうにプカプカ、フワフワと浮かぶオウガを認めると、えっこら、えっこらと走り出した。
「これは寝る姿にて、耐性とかは無いですが……まぁ其方の方が都合がよいでしょう」
然う、慥かに都合が佳い。
これらの眠る為の装備は、夢の国に漂流う睡魔を強靭に撥ね退け、間もなくラックラを枕の群れに――『はらぺこねこばるーん』の下へ辿り着かせてくれる。
彼は敵影を見るや、パジャマのポケットから袋を取り出し、
「さてパジャマパーティーの開催です。持ってきた夜食用にナッツでもいかが?」
『Niaaa……Nyaaaan……?』
猫風船、いや猫枕が瞳を輝かせて垂涎した瞬間、『不思議な種』を投げつけた。
「あいにく焙煎が足らず、生きている様ですけどね」
『Naaaa……goooooo……!』
不思議な種は、地面が雲だろうと即座に頑丈な蔦を生やす。
脅威の環境適応力と成長力でニョキニョキと生え出でた蔦が、フカフカの躯を挟めば、猫枕たちはケフ、と息を吐いて、犠牲になったアリスの霊を召喚した。
『Nyaaa……aan……』
「は??? ゲストにアリスの霊だって?」
漸う形姿をハッキリさせていく霊を見て、ラックラの聲が一気に冷え込む。
「――ぶっ殺す」
聲の色だけでは無い、口吻も殺意を露わに、スッと細めた黒瞳に邪影を射抜いた彼は、【遺術・最果祈祷】(イノリノハテニ)――感情の變化と共に我が身を蔦に覆い尽して、憎悪の儘に巨腕を振るった!!
「アリスの物語は私が継ぐ。だが糞オウガ共は此処でオヤスミだ」
『Nyaaaaaaan……!』
アリスが劔を振るえば、燃え盛る蔦は炎焔を散らし。
別なるアリスが呪詛を紡げば、凍える蔦はとろりと溶けて呪いを甘んじよう。
アリスの憐憫を創痍と受け取ったラックラは、蓋し彼等を斯くの如くした狂邪の暴食は許さず――猫枕を命喰らう蔦に攫み、その生命力を掠奪(うば)って蹂躙した。
『Niiiiiii……! Niiiiiii……!』
枕になったとはいえ、元は風船。
邪猫は蔦に薙ぎ払われるや「ぱちん」とか「ぼふん」と爆ぜて虹色の雲に溶ける。
繁噴いた血潮をしとど浴びたラックラは、其を拭いもせず更に踏み出て、
「パーティーだろ。せいぜい愉しんで往け」
アリスが刻んだ傷を抱き締め、血染めの蔦を長く大きく伸ばしていく。
嚇怒と瞋恚、憤怒と憎悪に膨らんだ怪腕が鞭の如く振われる様は、宛如(まるで)復讐を叫喚ぶ様だった。
大成功
🔵🔵🔵
ナイ・デス
選択UC画像な寝間着
どんな戦場かと、思いながらきた、ですが
枕……これはつまり、枕投げをしろ、ということでしょうか?
ふーむ
アリスさん達、やりましょー!
UC発動して
敵UCで現れるアリスさん達と枕(はらぺこばるーん)投げをします
私は、普通に掴んで、投げる
【覚悟、激痛耐性、継戦能力】その時、頭とか齧り取られても、刻印(現在公開欄)のつけ外しで、慣れてるのもあり
すぐ再生して、気にしない
ぽーい
返してくれなくても、私は拾いにいって、投げる
そうして、遊びながら
【浄化】する
【生命力吸収】する、聖なる光を放ち続けて
優しく
遊び疲れて、そのまま眠る時みたいに
苦しませないように、骸の海へ
消滅させる
……おやすみなさい
睡蓮のグリモアが花瓣を開き、連れだった者の影を暴く。
燦然と靉靆(たなび)く光を解いて現れたのは、天衣無縫の白衣をふうわりと揺らして素脚を晒したナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)。
踝まで包み込む虹色彩雲に睫毛を落とした少年が、緋瞳を持ち上げて周囲を見渡すと、其処には猫風船……ならぬ猫枕がプカプカ、フヨフヨと、物欲しそうに漂流っている。
『Niaaa……Nyaaaan……』
新たな来訪者を獲物と認めた猫枕は愈々垂涎し、ほたり雲に染む唾液から「犠牲になったアリスの霊」を召喚して向かわせた。
「どんな戰場かと、思いながらきた、ですが……」
『Niiiiiii……Niiiiiii……』
ひた、ひたと血濡れた素足で彩雲を踏むアリスたち。
彼等が漸うナイを囲繞(かこ)めば、雪白の繊指を細顎に宛てて暫し思案した少年は、猫枕に麗瞳を繋ぎ、語尾を持ち上げた。
「ふかふかの、枕、と……アリスさん達……これはつまり、『みんなで枕投げをしろ』ということでしょうか?」
ふーむ、と小首を傾げて猫枕を上目見る。
不図、風船の名残を見せる紐を見つけてむんずと掴んだナイは、グイと寄せて胸元に、己が「枕彈」として構えた。
「アリスさん達、やりましょー!」
『Nyaaaaaaan……!!』
この時、猫枕が大口を開けてカブリと頭を齧るが構わない。
普段から頭部を吹き飛ばして再生する事には慣れているし、【いつか壊れるその日まで】(リジェネレイター)は躯の何処を屠られても、聖なる光で瞬時に再生出来るのだから、特に構う事は無いだろう。
「気にしない、気にしない」
『!? ………………!!』
「いきますよー!」
一投目は卒然(いきなり)投げる無礼はせず、大きなモーションで、ぽーい!
眞逆(まさか)猟兵と戰闘は行わず、枕投げをする事になったアリスの霊達は戸惑い、猫枕を雲間に落としてしまうが、
「私、拾います!」
『……。…………。………………。』
ぱたぱた、ふもふもと彩雲を踏みながら猫枕を拾いに来るナイに何かを感じた彼等は、二投目を聢とキャッチすると、結構な速度で其を投げ返してきた。
「!! これは、中々の、威力……それなら、私も……!」
俄かに凛然を萌したナイが、聖なる光を迸発(ほとばし)らせながら、三投目!
受け取った者達が穩やかに浄化されていくのは、少年の慈悲か――オウガの健啖の犠牲となったアリス達をこれ以上苦しませぬよう、優しく生命力を吸収して骸の海に還す。
「もう一回、いきますよー!!」
アリスが満足するまで、充足した疲労に包まれるまで枕投げに興じる。
それこそ、遊び疲れて、そのまま眠る時みたいに――。
「もう一回……、――――」
それから少年はどれだけ猫枕を投げただろうか。
満足の表情を浮かべたアリスの霊達が、虹色彩雲に横臥(よこたわ)って消滅する――その最期までを聢と見届けたナイは、ぽつんと独身(ひとり)になった世界に囁く。
「……おやすみなさい」
其は慈雨の染むような、陽だまりの耀(かぎろ)いのようなテノーレ・リリコ。
少年の優しい音色に嚮導(みちび)かれたアリスの霊達は、嘆きも苦しみも手放して、今度こそ安らかに眠ったろう――。
大成功
🔵🔵🔵
エレニア・ファンタージェン
【ともだち会】
パジャマパーティーですって。エリィ初めてよ!
白のネグリジェとナイトキャップでドレスコードは完璧ね。
マリーさんのパジャマ、素敵だわ!セクシーだわ!
えっ、新品なのね?このために?
マリーさん…好き!
そうしたらエリィは、マリーさん素敵だわって思う度に枕を叩くわ。
このアイデアが素敵だからまず1回!
枕、そこに並びなさい。きっとものすごい回数叩くから
お泊まり会だし、そうね、恋バナしましょ!
エリィの気になる人?エリィこうみえて、愛した人は何人かいたのよ。うふ
ねぇお互いのお話を一人分ずつ交代で話すのはどう?
あら、マリーさん大丈夫?
でもお疲れ気味なマリーさんも何だか素敵よ
枕もっと欲しい、足りないわ!
ヘンリエッタ・モリアーティ
【ともだち会】
パジャマパーティーしーましょ!
オキニのパジャマってあんまりなくってえ
大体仕事着だったからねえ。あ、このベビードールはおろしたてで〜す
きゃ〜!!
エリィかわいい!!パジャマ着るの!?はあ〜尊いわ可愛い女の子尊いわ
これからエリィが可愛いと思う度に枕を叩くことにしてもいい!?
いっぱいあるから大丈夫よエリィ!!オウガだし!!
ていうか何話そっか
恋バナする!?恋バナ得意よ任せて
何を隠そうこのマリーちゃん、結婚するまではそりゃもう恋多き乙女よ
エリィ今気になってる人とかいるの!?
いや絶対恋するエリィ可愛いと思うからぁ
可愛い女子とパジャマパーティー
普通に若さ感じて、いいわぁ…………(仕事の疲れ)
ふわもこの虹色雲海に、ぽかりと浮かんだ睡蓮のグリモアが葩弁を開く。
花が開いて暴いた二つの影も、花と、花。
玲瓏と靉靆(たなび)く光を解いて現れたヘンリエッタ・モリアーティ(悪形・f07026)は、月色の瞳いっぱいに飛び込むパステルカラーの世界に銀の精彩を輝かせると、傍らのエレニア・ファンタージェン(幻想パヴァーヌ・f11289)に繊手を差し出した。
「パジャマパーティーしーましょ!」
麗眸を細め、花顔を綻ばせる友達の楽し気な様子といったら!
引き寄せられるように塊麗の微笑を零したエレニアも、金絲雀の聲に喜色が溢れる。
「パジャマパーティーですって。エリィ初めてよ!」
差し出された手に手を重ね、仲良し同士、瑞々しい素脚を七色の雲に踏み出す。
ふに、と踝まで包み込む彩雲の柔かさに、きゅ、と微咲(えみ)を結び合った二人は、星の子らがスヤスヤ眠る紫紺の天蓋を仰ぎながら、夜のお散歩を愉しむ事にした。
†
此度の夜会のドレスコードは、パジャマ。
エレニアも初めてのパジャマパーティーで粗相があってはいけないと、準備は完璧に、純白のネグリジェと愛らしいナイトキャップを着こなしている。
「きゃ〜!! エリィかわいい!!」
見て、悶える。
また見て、眼福を噛み締める。
「ネグリジェがこんなに似合って……はあ〜尊いわ可愛い女の子尊いわ!」
白磁の如く滑らかな柔肌を、混じり気の無い白に包むエレニア。
透徹(すきとお)るデコルテに花と紡がれる縁飾(フリル)も粋美を極め、その美しさに眩んだヘンリエッタが、むんず、と宙に浮かぶ紐を掴む。
「これからエリィが可愛いと思う度に、枕を叩くことにしてもいい!?」
『Niaaaa…………?』
「いっぱいあるから大丈夫よエリィ!! オウガだし!!」
ずいと引っ張った紐は、枕が猫風船だった時の名残。
えっえっと猫枕が戸惑う裡、ヘンリエッタはボフボフと思いの丈を打擲(ぶつ)けて、オウガを難なくやっつけてしまった!
そんなヘンリエッタも、夢の国の正装は確りと整えている。
大体は仕事着の儘、ベッドの彈力に沈んでいた麗人は、すこうしチェストの前で悩んで来たに違いない。
「――オキニのパジャマってあんまりなくってえ」
あれも違う、これも違うと首を振り続けた凄艶が選んだのは、ベビードール。
雪白の肌膚に触れるシルクのオーガンジーも、細肩に掛かる綾織(レース)も繊細で、大胆なデザインにも気品と愛らしさを感じる仕立てが、艶麗の躯を際立たせていた。
これにはエレニアも緋の麗瞳を煌々と輝かせ、
「マリーさんのパジャマ、素敵だわ! セクシーだわ!」
「あ、これ今日の為のおろしたてで〜す」
「えっ、新品なのね? このために? ……マリーさん……好き!」
噫(ああ)、この想いは如何したら良いだろう。
嬉しそうに、困った様に柳眉を寄せた可憐は、きょろきょろと周囲を見渡すや、不図、紐を見つけて引っ張り、夜穹に浮かぶ猫枕を「むぎゅ」と圧殺した!
「エリィは、マリーさん素敵だわって思う度に枕を叩くわ」
マリーさんの素敵なアイデアに、先ず一回。
マリーさんの素敵なお姿に、もう一回。
「枕、そこに並びなさい。きっとものすごい回数叩くから」
『Nyaaaaaaaaa…………!!』
ものの数秒で何体かやられてしまった猫枕たちはプルプル震えあがり、エレニアの言う儘に並ぶしかなかった。
†
パジャマパーティーのメインは、楽しい愉しい「おはなし会」。
「お泊まり会だし、そうね、恋バナしましょ!」
「恋バナする!? 恋バナ得意よ、任せて」
女の子同士なら、やっぱり気になるのはお互いの恋のこと。
ふわもこ虹雲のおフトゥンに横になり、秀でた鼻梁を向き合せて頬笑み合った二人は、それから内緒話をするように佳聲を交した。
「何を隠そうこのマリーちゃん、結婚するまではそりゃもう恋多き乙女よ」
繊手をひらり翻し、長い睫毛を半ばまで落として言うヘンリエッタ。
エレニアの瑪瑙と燿く瞳に投影すは、これまでに身を投じた恋の数々……時に激しく、時に儚く、何より美しく煌いた物語を思い浮かべる佳瞳はとても優しい。
そんな恋の経験者は、次いでワクワクと語尾を持ち上げ、
「エリィは今、気になってる人とかいるの?」
「エリィの気になる人?」
「いや絶対、恋するエリィ可愛いと思うからぁ」
恋は乙女を磨き上げるのだと、目の前の可憐を瞶めれば、エレニアはふうわと佳顔に花を咲かせて囁(つつや)いた。
「エリィこうみえて、愛した人は何人かいたのよ。うふ」
目尻に湛える嫣然の美しさに、その想いの深さが知れようか。
ヘンリエッタが興味深いと麗顔を近付ければ、エレニアも大切な秘密を教えるように、丹花の脣に恋物語を紡ぎ始めた。
ここから先は、二人だけの秘密の話。
お互いの恋の話を交代で語り合ったヘンリエッタとエレニアは、「可愛い!」と思えば猫枕をひとつ、「素敵!」と思えばまたひとつ、枕を叩いて「すき!」を叫んだ。
それから彼女達はどれだけのオウガを潰――……恋バナを語ろうたろう。
すっかり掴む紐がなくなった頃、ヘンリエッタは月色の瞳をとろりとさせて、
「普通に若さ感じて、いいわぁ…………」
「あら、マリーさん大丈夫? このところ、ずっとお仕事でお疲れ気味だから……」
ぽふ、と虹色彩雲の深みに埋もれるヘンリエッタを、エレニアが労う。
すこうし首を傾げて窺えば、翡翠の髪状(かんざし)の隙間より見える麗瞳が、普段の多忙を示すように微睡んでいて――。
「でも、お疲れ気味なマリーさんも何だか素敵よ」
とっても、素敵――と。
斯くして大切な友達を慈しむ様に艶笑(えみ)を深めたエレニアは、すぅ、と息を吸い込んで、
「枕がもっと欲しい、足りないわ!」
と、ふわもこの虹雲にごろり花車を転がすのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ジャハル・アルムリフ
心地好い場所にも限らず
眠気を誘われずに済むとは僥倖
しかし、ぱ…邪魔、ぱーてぃ…?
鈍色した簡素なばかりの麻の上下
角だけは主手製の角帽子に覆われているものの
軽いが防御力は心許なく
これが正装とされるのは不思議なものだ
雲――雲だ
やわい感触に触れれば
普段はすり抜けるばかりの天の幕
うむ、一度乗ってみたかったのだ
師の魔法、瞳に宿る七彩は彼らの仲間めいて思えども
寝る仔らを起こさぬよう雲の端へ
これは…うむ
平衡感覚を養うには良き鍛錬ではないか
体勢崩さぬよう、跳ねるように駆け
反動使ってさらに高く遠く
揺る風船猫らの只中へ
眠る前の食事は健康に悪いぞ
【竜墜】で殴り付け
雲のかいなへと叩き墜とす
枕なら枕らしく敷かれていろ
虹色に波打つ雲海に、ぽかりと浮かんだ睡蓮のグリモアが葩弁を開く。
玲瓏と靉靆(たなび)く光の帯を解き、不思議の国に降り立ったジャハル・アルムリフ(凶星・f00995)は、鼻腔を掠める白檀の馨を追って周囲を見渡した。
「――これは」
眼路に飛び込む淡い色彩も、柔かく、穩やかに。
夜色の頬を撫でる爽風は、傍で睡魔が夢寐に誘おうか――然し無防備に寝姿を晒す訳にも往かぬと、香気に遊ばれる前髪に櫛を入れた竜人は、スッと一歩を踏み出した。
「斯くも心地好い場所ながら、眠気を誘われずに済むとは僥倖」
――然う、睡(ねむ)くない。
案内人のアドバイスに忠実に従ったジャハルなれば、夢魔の誘惑は届かず、
「此れが、ぱ……邪魔、ぱーてぃ……? のどれすこーどとは不思議なものだ」
目下、精悍なる長躯を包むは落ち着いた鈍色。
地味な服ばかり選びがちな彼は、寝間着(ぱじゃま)も簡素な麻の上下で、ざっくりとした襟刳りが更に素朴を際立たせる。
主が手製の角帽子を呉れたお陰で、角だけはジャストサイズに覆われているが、防禦力と耐性は聊か心許なく――夢の国の正装に、柳葉の眉は固まった儘だ。
「……然し、身軽なのが倖(さいわい)した」
實に動き易く、實に軽快。
色彩の海を踏む脚が、ふに、と踝まで包まれる感触も妙々。
「雲――雲だ」
好奇に伸び出た硬質の指が、やわい感触に触れる。
普段はすり抜けるばかりの天の幕は、心地佳い彈力を返してジャハルを游がせ、童心か冒険心か、心の奥に在る純粋なものを泉の様に湧き立てる。
「うむ、一度乗ってみたかったのだ」
水を潜るでもない。雪を踏むでもない。不思議な感触に足が興奮(はや)る。
それからふわもこの世界を歩いたジャハルは、七色の精彩をマーブルの様に揺らす彩雲に師の魔法を重ねる傍ら、寝息を立てて眠る愉快な仲間たちにも会って、
『むにゃむにゃ、すーすー』
『にゃむにゃむ、クークー』
『ぐーかーぴー!!』
果してどんな夢を見ているのだろうか。
ジャハルの瞳に宿る七彩は、其々に虹色を宿す彼等を仲間のように映しつつ、起こしては悪いと靜かに横切りながら、漸う雲の端に向かった。
†
――それにしても、このおフトゥンの彈性は並外れていよう。
「これは……うむ。平衡感覚を養うには良き鍛錬ではないか」
成る程この為の軽装かと、漸く合点を得た愁眉は開いて。
跳躍の基本は体幹――体勢を崩さぬよう、跳ねるよう彈力を駆けた竜人は、踏み込めば押し返す反動を使って、更に高く、遠く――紫紺の夜穹を翔け上がった。
『Niaaa……Nyaaaan……』
『Niiiiiii……Niiiiiii……』
しっとり瞼を閉じて眠る月の傍で、フワフワ、プカプカと搖れる風船猫――今は枕猫と扮するオウガの群れの只中に、繊麗の躯を躍らせる。
麗瞳に映るは、獲物が来たと大口を開けて迎える『はらぺこねこばるーん』。
邪躯が食欲に比例して増大する瞬間を視たジャハルは、刻下、竜鱗に覆われると同時、拳に闇黒の呪詛を迸発(ほとばし)らせ、数体を纏めて叩き伏せた。
「眠る前の食事は健康に悪いぞ」
閃拳、【竜墜】――!!
其は師との魔術訓練において「失敗」から生まれた超常の異能で、付き合いも長ければ使い勝手も佳く識っている。
此度は雲のかいなへと叩き墜とせば「成功」だろう。
竜の拳打に組み伏せられた枕猫たちは、体勢を崩して次々に墜下し、
『NYaaaaa……aaann……nn――』
「枕なら枕らしく敷かれていろ」
端整の脣より滑り出た言を掴む事も叶わず、ほろ、ほろと零れていった。
大成功
🔵🔵🔵
マリアドール・シュシュ
【三花】
麦藁菊柄の白ネグリジェ着用
・持参
水着イラで手にしてる星空ジュース沢山
沢山の枕
青のマニュキア
パジャマパーティーだなんて楽し…あっ(口噤み
戦争中だったわ
寝ちゃだめだから、なのよ!
夏花ならこの花も好きなの
アンバーやカデルも可愛いのよ(二人纏めてぎゅっ
フルーツやアイス、冷たくて美味しいのだわ
女子会開始
床に寝転ぶ
足ぱたぱた
フルーツやアイス食しマニュキアを塗りっこ
普段から塗ってるので上手
アンバーのおてては小さいからこの筆で塗りましょう
カデルもよく似合っているわ
マリア達のパーティーは邪魔させないのよ(敵へは枕投げて攻撃
【華水晶の宴】で73体召喚
パジャマ着た一角獣さんにお任せ
終了後は一角獣さんも夜会へ
瀬名・カデル
【三花】
ペンタス柄のキャミ&ショートパンツ
冷やしたカットフルーツにフォーク
キラキララメが入ったピンクのと淡いピンクのマニキュア
よし、これで寝ない準備はばっちりだね!
マリアとアンバーと一緒にパーティー楽しみなんだよー!
ね、アーシェ!
ボクあんまりマニキュア塗ったことないから、二人に塗り方教えてもらうんだ。
塗ってもらった爪がとってもキラキラで嬉しいな。
ボクも塗るけど、すっごく緊張する…これでどうかな?
アイスにジュースにお菓子…どれも美味しいんだよ!(幸せ)
敵が出てきちゃったらアーシェと一緒に退治するんだよ!
UC【君がための光】を発動
邪魔する悪い子はこーだ!
…あ、ちょっと爪が剥がれちゃった(しょんぼり
アンバー・バルヴェニー
【三花】
マリアとカデルと一緒にパジャマパーティを楽しみましょう!
邪魔するオウガはついでにお仕置ね!!
夏の花をテーマにパジャマを選ぶのなら、わたくしはプルメリア柄のネグリジェを。
パーティのお供にはお花のデコレーションが付いた可愛い棒付きアイス、それにお菓子(ポッ○ー的な)を持っていくわ。
マニキュアは夏っぽいオレンジや黄色をチョイス。
ふふ、マリアもカデルも好きな色を塗ってあげるわね。
あら、わたくしの小さな爪にも? ありがとう。
わたくしたちの爪、まだ乾いていませんの。
精霊さん、オウガにとびきり暑い夏をプレゼントして差し上げて。
(UCで炎の竜巻を起こして攻撃)
さぁカデル、また綺麗に塗り直しましょ。
虹色彩雲の夢の国で、パジャマパーティーをしましょう。
ドリンクは、パチパチと炭酸が瞬く星空のジュース。
デザートは、カラフルフォークを添えた彩りカットフルーツ。
頂にお花の咲かせた棒付きアイスと、チョコを潜らせたスティックもお供にしたなら、どれだけ夜があっても足りないくらい!
「よし、これで寝ない準備はばっちり! ね、アーシェ!」
睡蓮のグリモアが葩弁を開くと同時、ふわもこの七色雲海にピョンと降り立った瀬名・カデル(無垢なる聖者・f14401)は、腕に抱いた人形『アーシェ』に柔らかく頬笑むと、くるり振り返って佳聲を躍らせる。
「マリアとアンバーと一緒にパジャマパーティー!」
喜色を奏でるソプラノを受け止めたマリアドール・シュシュ(蜜華の晶・f03102)も、笑顔を映して莞爾(にこにこ)と咲み、
「パジャマパーティーだなんて、とっても楽し……あっ」
云って、ハッと噤む。
目下、不思議の国は戰争中――我々もオウガの暴挙を止めるべく夢の国に来たのだと、きりり、凛然を萌した可憐は、櫻脣を遮った繊手をぐっと握り込める。
「寝ちゃだめだから、なのよ!」
――然う、全ては策戰なのだ。
パジャマは夢寐に誘う睡魔に対抗する唯一の装備で、夢の国のドレスコードなのだと、ローズマリーの香油を燻占(たきし)めた枕を「むぎゅ」と抱き締める彼女の隣では、
「勿論、邪魔するオウガはたっぷりお仕置ね!!」
と、アンバー・バルヴェニー(歌う琥珀嬢・f01030)がこっくり首肯を添える。
煌々と耀く琥珀色の瞳が眺むは、夏の花――パジャマパーティーらしくテーマを決めて集まった三人は、「せーの」と佳聲を揃えると、柔らかなおフトゥンへとダイブした。
†
瑞々しい素脚をぱたぱたと動かし、心地好い彈力に横臥(よこた)わる。
折に冷涼で咽喉を潤し、美味を含みながらガールズトークに興じる三人は、宛如(まるで)虹色の雲海に花を咲かせたよう。
「……ふふ、わたくし、ずうっとお話していられそう」
素敵な夜になりそうだと、ふくふく咲むアンバーのネグリジェ姿も愛らしかろう。
肌触りの佳い、滑らかシルクのオーガンジーに咲き乱れるプルメリアも、柔らかな南国の色彩を広げ、見る者をホッと癒してくれる。
「ボクもこの夜が楽しくて、全然眠れそうにないよ」
宝石の如きオッドアイをゆるゆる細めて微咲(わら)うカデルも、美し花の一輪。
華奢な肩に紐を掛けるキャミソールには、星型の花瓣が愛らしいペンタスが零れんばかりに咲いており、ショートパンツと相俟って實に活き活きとしている。
「アンバーもカデルも可愛くて。胸がいっぱいなのよ」
粋美を極めた二人をぎゅっと抱き締めるマリアドールも、見事に花束を成そう。
夏の陽だまりを想わせる麦藁菊を鏤めたネグリジェは、無垢なる白をふうわと広げて、雪白のデコルテの美しさを尚のこと際立たせていた。
それから三人だけの内緒話を愉しんだ乙女達は、今度は色彩の交換会!
スッと通った鼻梁を掠めるは、すこうし大人なマニキュアの馨香で、パステルカラーの雲に並んだ小瓶を見るだにワクワクしてくる。
「わたくしは、夏っぽいオレンジや黄色をチョイスして来ましたの」
「わわ、きれい」
アンバーがスッと取り出す柑橘系の色のエネルギーに、カデルが瞳を瞠る。
彼女は誘われたように、己が持ち寄ったキラキラのラメが入ったピンクの小瓶の蓋を開けて、
「ボクあんまりマニキュア塗ったことないから、二人に教えて貰おうと思って」
「それじゃ、マリアの普段の塗り方をご披露しましょう」
と、マリアドールは先生のように改まって、手際よく繊細の爪を塗っていく。
勤勉なカデルは、その様子をじぃぃいいっと見て学ぶと、今度は自分でやってみようと淡いピンクのマニキュアで挑戰してみる事にした。
「……すっごく緊張する……これでどうかな……?」
すこうしギクシャクしながら、ゆっくりと爪を滑っていく淑女の刷毛。
可憐な色彩が指先を飾れば、カデルはぱぁっと花顔を輝かせ、
「とっても上手ですわ」
「ええ、それに佳く似合っているわ」
二人がこんな風に褒めてくれるのだから、少女はきゅ、と胸を温かくする。
そんなカデルを見たマリアドールとアンバーも、互いの爪を塗りっこして、
「アンバーのおてては小さいから、この筆で塗りましょう」
「あら、わたくしの小さな爪にも? ありがとう」
人差し指、中指、薬指……と、ひとつひとつ丁寧に玲瓏の彩を落としていく。
斯くして乙女達がキャッキャウフフとパジャマパーティーを愉しむ傍ら、猫型風船――いや、今は猫型枕に扮した『はらぺこねこばるーん』が近付けば、聡い耳をヒクリと動かしたアンバーが脣を引き結び、その靜寂につられるように、マリアドールとカデルが佳顔を持ち上げた。
†
乙女の夜会に割り込もうなんて、そんな無粋は許されない。
「マリア達のパーティーは邪魔させないのよ」
フヨフヨ、プカプカと接近する枕(猫)に、抱き締めていた枕(本物)を投げて牽制を敷くマリアドール。
なんだか枕投げをしているような、和やかな空気が雲に漂流うが、時に【華水晶の宴】(ベリルフラワー・パルティータ)――73体のクリスタルユニコーンがその宝石と燿う角で枕を突き刺し始めれば、オウガ達も冷汗をかこう。
『Niaaa……Nyaaaan……!』
『Niiiiiii……Niiiiiii……!』
彼等が風船だった頃の名残を、紐をユラユラと揺らせば、敵群に動揺が走った瞬間にはカデルが十指に結わいた糸を操り、追撃を引き受ける。
「邪魔する悪い子はこーだ! アーシェ、一緒にやっつけるんだよ!」
顕現発露、【君がための光】(フィ・リア・アンサンブル)――!
カデルが祈りを籠めれば、アーシェは聖なる光を纏って強靭を増し、彩雲に躍るや夜穹を渡って、猫枕をピニャータのように引っ叩いた。
『Niaaaa!! Niaaaa!!』
『Nyann!! Nyann!!』
ぼふ、ぼふと叩かれた個体が次々に雲間に零れ落ちる――枕乱舞。
然し一度「獲物」を見つけたオウガは健啖で、尚も幾つかの枕が大口を開けて迫れば、アンバーは溜息をひとつ置いて、長い睫毛を持ち上げた。
「――わたくしたちの爪、まだ乾いていませんの」
「……あ、ちょっと爪が剥がれちゃった」
傍らですこうしションボリしたカデルの横顔を見たアンバーは、悲しい思いはさせないと精霊を喚び、【エレメンタル・ファンタジア】――炎属性の竜巻を生成して、その強烈な焦熱を激動の渦と叩き付けた!
「精霊さん、オウガにとびきり暑い夏をプレゼントして差し上げて」
『Niaaaa……aaa……!!』
――畢竟。
乙女を怒らせたら大変な事になるのだ。
彼女達に大いに蹴散らされた猫枕達は、次々に骸の海に沈められ、漸っと夢の国に靜寂(しじま)が訪れる。
「さぁカデル、また綺麗に塗り直しましょ」
「!! ありがとう、アンバー」
再び丁寧に塗って貰ったカデルは、嬉しそうに指先の煌めきを眺めて。
その艶笑(えみ)に安堵の表情を浮かべたマリアドールは、共に戰ってくれたクリスタルユニコーンを招いて、今度は賑やかなパジャマパーティー。
爪が渇いた時には、またフルーツやアイスを食べてご機嫌に、尽きぬ会話に花は爛漫と咲き続けるだろう。
マリアドールとカデルとアンバーは、彩り豊かな花束になって、それから長いこと夜会を愉しんだという――。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
荒谷・つかさ
パジャマパーティ。
ええ、知っているわ。
寝間着で飲み食いしながら語り合う……即ち「晩酌」の事ね。
(タンクトップ&ハーフパンツの超ラフな姿に一升瓶やおつまみを抱えてカチコミ)
とりあえず、持ち込んだ酒&つまみで一杯やりながら周りの様子を眺めて楽しむ
あんまりきゃいきゃいお喋りするのは性に合わないけれど、そうやって楽しんでる様子を見るのは好きだから
枕に擬態してるオウガを見つけたら、遠慮なく酒を呑ませるわ
あんたも参加者なんでしょ付き合いなさい、私の酒が呑めないの?と絡み酒
たまらず襲い掛かって来たら反撃の【螺旋鬼神拳】で殴り飛ばす
ほろ酔いだけど、加減はいつもより利かないわよ
七色を揺蕩わせる雲海に、ぽかりと浮かんだ睡蓮のグリモアが葩弁を開く。
玲瓏と靉靆(たなび)く光の帯を解いて現れたのは、荒谷・つかさ(逸鬼闘閃・f02032)――不思議の国に降り立った佳人は、瑞々しい素脚を踏み出すや凛然と言ちた。
「パジャマパーティ。――ええ、知っているわ」
彼女も数多の世界を渡り歩くうち、様々な文化に触れた猟兵だ。
嗜む程度には心得ていると、タンクトップにハーフパンツという超ラフな身装で参じたつかさは、右手に一升瓶、左手におつまみを抱え、ズンズン歩き始めた。
「それは、寝間着で飲み食いしながら語り合う……即ち『晩酌』の事」
パジャマパーティー・イズ・晩酌――ッ!!
彩雲を征く姿が宛如(まるで)カチコミの様であったとは、後に綴られる「烈女伝」に記されようか、つかさは甘い夢寐に誘う睡魔を凄まじい闘氣(オーラ)に跳ね除けつつ、弓張月がスヤスヤと瞑る夜穹を天蓋に、堂々「酔陣」を構えた。
†
芙蓉の鬼姫が、赫緋の麗瞳に彩雲の国を眺め遣る。
観月の供をするは、持ち込んだ大吟醸に、つまみ――。
パステルカラーの夢世界で行うパジャマパーティーとしては、随分と侘び寂びが利いているが、これも長夜を愉しむスタイルのひとつである事には間違いない。
手酌で盃を満たしたつかさは、搖れる波紋に月を映して、
「あんまりきゃいきゃいお喋りするのは性に合わないけれど、そうやって楽しんでる様子を見るのは好きだし、独り靜かに景色を愉しむのも悪くない」
スッと傾けて、一杯。
咽喉が渇きを求める儘に、もう一杯。
時に枕に擬態しているオウガ『はらぺこねこばるーん』が、プカプカ、フヨフヨと漂流って現れたなら、つかさは彼等が風船だった頃の名残である紐をむんずと引っ張った。
「遠慮は要らないわ、呑みなさい」
『Niaaaa……goooooo……!?』
猫枕が「えっえっ」と戸惑う裡に一升瓶を突き付ける。てか一升瓶。
美酒は分かち合うものと飲み口を差し出すつかさは、慥かに吝嗇(ケチ)では無いが、その振る舞い酒は幾分にも強引で――。
「あんた達も参加者なんでしょ、付き合いなさい」
『Nyaaaa……! Nyaaaa……!』
「私の酒が呑めないの?」
此れが酒乱の一種である「絡み酒」とは、オウガの困惑した表情で判然ろう。
欲しいのは酒ではない、極上の肉――詰まり「お前」なのだと、大口を開けた猫枕達が次々に襲い掛かれば、つかさは雪白の繊手を握り込め、
「ほろ酔いだけど、加減はいつもより利かないわよ」
閃拳炸裂、【螺旋鬼神拳】(スパイラル・オウガナックル)――ッ!!
抉り込むように、シューティング!
貫き穿つように、シャイニング!
摺り潰すように、バーニング!
凄まじい拳圧が猫枕に大穴を開け、ぎゅぼーんと爆裂させた!!
『Niaaaaaa……gooohhhhh……!!』
『Nyaaaaa……gooohhhhh……!!』
果して此れが「ほろよい」が放つ正拳突きであったろうか。
美酒の代わり、超高速かつ大威力の拳打を振る舞われた猫枕達は、虚しく雲間に沈み、後の靜寂には凄絶なる鬼姫が一人、月下に盃を傾けるのだった――。
大成功
🔵🔵🔵
荒覇・蛟鬼
あら、あなた達は甘味を好むのですか。
いいですな、では折角ですし此方をどうぞ。
私の、棒付き飴でございます。
■遊
そんなわけで、彼等と棒付き飴を食べますか。
今回持ってきた飴はケーキクリーム味でございまして、
とにかく「甘さ」にこだわった逸品なのです。
どうです、素晴らしいでしょう?
皆様の“最後の晩餐”に相応しいかと。
■闘
というわけで、此処からは普通に。
風船の部分に狙いを定めて【構え太刀】を放ち、敵の集団に
【範囲攻撃】を仕掛けます。
反撃されたらその身体を【グラップル】し【怪力】で握り、
パンと割ってしまいますか。
よし濡姫、おまえも一つ参れ。
『断固お断り致します』(※嫌になるほど甘い)
※アドリブ歓迎・不採用可
今や枕と扮した『はらぺこねこばるーん』は、何でも食べる健啖家。
特に甘い物が好物と聽いた荒覇・蛟鬼(鬼竜・f28005)は、同じ甘味を好む者として、彼等に勧めたい物があった。
「あなた達は大層甘味を好むそうで、いいですな。折角ですし、此方をどうぞ」
『Niaaaa……goooooo……?』
「私の、棒付き飴でございます」
己が口に咥えているのと同じ飴だと、ついと持ち上げ、差し出す。
新しい来訪者に垂涎を禁じ得ずにいた猫枕達は、ポップな形状と柔かい色味に惹かれてカブリ、一気に喰い付けば、蛟鬼は精悍なるテノールに美味の正体を述べた。
「今回ご用意した飴は、芳醇馨るケーキクリーム味でございまして、とにかく『甘さ』にこだわった逸品なのです」
『Nyaaagoooo……Nyaaagoooo……』
「どうです、まろやかな甘さが広がって、素晴らしいでしょう?」
プカプカと浮かぶ猫枕を上目遣いに射止める漆黒の麗眸。
小気味よく語尾を持ち上げる科白には、間違いなく美味である自信も含まれよう。
雲間に漂流う躯をフヨンフヨン、恍惚を噛み締める猫枕の反応に手応えを得た蛟鬼は、端整の脣に冷ややかな言を紡いだ。
「――皆様の“最後の晩餐”に相応しいかと」
『Nyaaaa……?』
『Nyaaaagoohh?』
刹那、甘党として至福を分けた若き竜神は鬼竜に。
棒付き飴を咥えたオウガ達の座標と配置を即座に把握した烱眼は、彼等の死の中心点に狙いを定め、【構え太刀】(カマエタチ)――剣閃の如き鋭い蹴撃を放ッた!
「枕だろうと風船だろうと、すぱっと断ちましょう」
『Nyaaaaaaaa……!!』
軌跡は宛ら月光の燿(かぎろ)い。
研ぎ澄まされた華麗な足技は、神氣を帯びた日本刀を振るうかのように美しい。
斬撃の如き圧縮波を以て広範囲の敵を蹴散らした鬼竜は、次いで援軍と寄越された猫枕が大口を開けて迫るのを、烱々と冱ゆる瞳に射た。
「パンと割ってしまいますか」
其こそ風船の様に、と滑る佳聲は怜悧に犀利に。
云うや蛟鬼は猫枕の風船の名残である紐を引っ掴み、少年の腕から繰り出るとは思えぬ強靭な膂力を以て、ぱん、ぼふん、と次々に圧殺した。
『Nyaaaa……gooooooh……!!』
斯くして猫枕たちは悉く虹色の雲間に沈められ――星や月の寝息も聴こえる程の靜寂を取り戻せば、蛟鬼も一仕事を終えたとひとつ、吐息を置く。
時に袖を見遣れば、我が従者たる『濡姫』がそうっと花顔を覗かせており、
「よし、おまえも一つ参れ」
逸品だぞと、ケーキクリーム味の飴を差し出してやる。
然れば濡姫はついと目線を反らして、
『断固お断り致します』
嫌になるほど甘いのだから、と首を振るばかり。
頑なに甘味(大甘)を拒む従者を見た蛟鬼は、「そうか」と囁くなり、そっと棒を口元に運んで、甘い香味を舌に広げるのだった――。
大成功
🔵🔵🔵
エリザベート・ブラウ
【リュリュさん(f19571)と】
パジャマは黒いシフォンのネグリジェとナイトキャップ
わたしもよ、リュリュさん
ふたりだけでパジャマパーティーなんて、なんだかわくわくするわ
眠る気なんかさらさらないわ
朝まで内緒話しましょ
わたしの秘密
リュリュさんの秘密
そうね、あのふわふわ浮かぶ枕を多く落とした方から相手の秘密をひとつ聞けるってのは如何?
想像から氷の棒を創造して
ぽんぽん跳ねてゆきましょう
ああ、喉が渇いたのに
紅茶をこぼしたのはどの枕?
ああ、夢中になってお喋りしてたら
数えるの忘れちゃったわ
でもいいの
わたしたちの秘密は胸の中
忘れることなんてないのだから
アドリブ歓迎
リュシエンヌ・ラブラシュリ
【リズさま(f20305)とご一緒に】
パジャマはピンク色のネグリジェに白のふわふわのガウンを羽織って
リズさまとパジャマパーティーなんて嬉しいですわ
やっぱりリズさまとご一緒でしたら
ハーブをきかせた紅茶を飲みながら内緒話がよろしいかしら
ふふ、わかりましたわ、リズさま
私、内緒話のためにも頑張りませんと
UCで炎の棒を作り出して
可愛らしい枕に向けて振り回しますわ
あら、紅茶がこぼれてしまいましたわね
リズさま、あの枕がこぼしましたわ
この世界はとても好きな世界ですの
だからこそリズさまとご一緒できることが幸せ
数えることを忘れてしまっても
二人きりの内緒はこの胸に
アドリブ歓迎ですわ
ふわふわ、もこもこの虹色彩雲で、夢見るパジャマパーティー。
此処で大切な人と長夜を過ごせたなら、どれだけ愉しかろう――と。
睡蓮のグリモアが葩弁を開くなり、塊麗の微笑を結び合わせた二輪の花が、玲瓏と靉靆(たなび)く光の帯を解いて降り立つ。
美し金絲雀の佳聲は軽やかに囁いて、
「リズさまとパジャマパーティーなんて嬉しいですわ」
「わたしもよ、リュリュさん」
ふわ、と柔かな彈力を素脚に踏んだリュシエンヌ・ラブラシュリ(空駆け・f19571)とエリザベート・ブラウ(青の蝶・f20305)が、繊麗の手を繋いで雲海を歩く。
夢の国のドレスコードに從って準備を整えた二人を、夢魔は決して襲うまい。
「なんだかわくわくして、わたし、些少(ちっとも)眠くないわ」
エリザベートは肌触りの佳いシフォンのネグリジェにナイトキャップを合わせ、雪白と耀くデコルテをエレガントな黒に際立たせる。
「――やっぱりリズさまとご一緒でしたら、ハーブをきかせた紅茶を飲みながらの内緒話がよろしいかしら」
リュシエンヌは滑らかなシルク・オーガンジーのネグリジェをあわい乙女色に染めて、華奢な肩に羽織った眞白のふわふわガウンが、軽やかな足取りに裾を揺らしていた。
眠る気なんか更々無い。
この世界の「正装」に身を包んだ凄艶と可憐は、虹色の尻尾を揺らす猫脚の円卓を見つけると、小ぶりのポットに紅茶を淹れて、ガールズトークに花を咲かせる事にした。
†
今宵の茶会は、秘密の交換会。
「わたしの秘密と、リュリュさんの秘密」
大切なものを分け合うように、朝までじっくり語らいましょう――と、ポットを傾けたエリザベートは、不図、丹花の脣に微咲(えみ)を湛える。
「――そうね。あのふわふわ浮かぶ枕を多く落とした方から、相手の秘密をひとつ聞けるってのは如何?」
小気味よく語尾を持ち上げる麗人に、リュシエンヌもふうわりと咲(わら)って、
「ふふ、わかりましたわ、リズさま。私、内緒話のためにも頑張りませんと」
と、長い睫毛に縁取られた翡翠の麗眸を流眄に、プカプカ、フヨフヨと夜穹を游ぐ猫枕を見遣った。
『Niaaa……Nyaaaan……!』
『Niiiiiii……Niiiiiii……!』
芳しく漂流う香草(ハーブ)に空腹を刺激されたか、垂涎はその儘、大口を開けて猫枕が迫れば、二人は爽涼の風となって彩雲を翔る。
美し麗し二輪の花が解き放つ超常の異能は、揃って「属性」と「現象」の創造。
エリザベートは【蝶のはばたき】(ゲンソウ)で氷の棒を、リュシエンヌは【花舞踏】(ハナブトウ)で炎の棒を生成し、猫型の枕めがけて振り回した!!
『Nyango……! Nyango……!』
『Nyaaaaaaa……aaaaaa……!!』
その光景は宛如(まるで)数多のピニャータを叩き落すような賑やかさ。
ふわもこ雲海を彈んで跳んで、ぼふん、ぼふん、と猫枕を雲間に堕としていく。
エリザベートとリュシエンヌのお転婆に翻弄された猫枕達は、大いに逃げ回って、
「あら、紅茶がこぼれてしまいましたわね」
「――まあ、喉が渇いたのに、紅茶をこぼしたのはどの枕?」
『……。…………』
「リズさま、あの枕がこぼしましたわ」
『Nyaaaaa……goooooooo……!!』
儚き哉、またひとつ、猫枕が散る――。
枕を叩くような、風船を叩くような手応えも楽しくて、それから二人は随分とオウガを叩いて、落として、やっつけて……果して何方が勝ったろう?
「ああ、夢中になってお喋りしてたら、数えるの忘れちゃったわ……」
「實は、私も……」
気付けば周囲の枕は消えて、星や月の寝息が聽こえる程の靜寂が身を包む。
しんと靜まった夢の世界を見渡したエリザベートは、ふふ、と竊笑を溢して、
「でもいいの。わたしたちの秘密は胸の中――忘れることなんてないのだから」
透徹(すきとお)ったデコルテに、そっと繊手を宛てる。
此処に慥かに在るのだからと、碧瑠璃の瞳が玲瓏の彩を燿わせれば、その美しい色彩を愛でたリュシエンヌが、こっくりと是を添える。
「――ええ、二人きりの内緒はこの胸に」
不思議の国は、とても好きな世界のひとつ。
だからこそ、リズさまとご一緒できることが倖せ――。
胸奥に温かく広がる幸福を感じた可憐は、胸元に寄せた繊手をきゅっと握り込めると、我が翠瞳に映る佳人(ひと)を、慈しむように瞶めるのだった――。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ニルズヘッグ・ニヴルヘイム
嵯泉/f05845と
ぱじゃまぱーてぃー(何も分かっていない発音)
いつも使ってる黒いパジャマは着て来たけど
取り敢えず遊んだりしながらあいつらを倒せば良いんだな!そういうの得意だ!
ははは、私たちが二人でやることなんて決まってるだろ
枕投げ(と書いて殺戮と読む)だよ
武器とユーベルコードの使用制限なし!当たったら負けな!
起動術式、【死者の毒泉】
選ぶのは攻撃力
枕に擬態してるばるーんを引っ掴んで嵯泉に投げる
飛んで来た分は第六感で見切って、蛇竜を変化させた黒槍で串刺しだ
嵯泉に勝つついでに蹂躙してくれるわ、この気色の悪い猫風船め!
く……一筋縄じゃいかないか……!(鏖殺しながら)
これで良いのかな
楽しいからいっか!
鷲生・嵯泉
ニルズヘッグ(f01811)同道
……何故こうなったと思わんでも無いが(普段使いの白練の寝間着姿)
パジャマパーティーやらに関しては何を云う事も出来んが
最終的には斃せばいい、筈だ
とは云え先ず何をするか……其れで良いなら話は早い
枕投げ(と云う名の殲滅戦)だな
良いだろう、受けて立つ!
――破群領域、悉くが的だ
加減した攻撃で敵を弾いて多方向からニルズヘッグへ飛ばす
飛来する枕は視線等から第六感にて方向を計り、見切り躱し
なぎ払いで斬り落とす
二兎を追う者に倒される程、私は甘くは無いぞ
……まあ連中を蹂躙する事に異議は無い
風船なぞ全て破裂させて呉れる
お前が楽しいなら何よりだ
ああ、其れで十分だろう……私も楽しいしな
七彩を揺蕩わせる雲海に、ぽかりと浮かんだ睡蓮のグリモアが葩弁を開く。
玲瓏と靉靆(たなび)く光の帯を解き、彩雲を踏んだ鷲生・嵯泉(烈志・f05845)は、眞一文字に引き結んだ紅脣に漸っと佳聲を滑らせた。
「…………何故こうなったと、思わんでも無いが」
此度、精悍の躯を包むは、普段使いの白練の寝間着。
素材の軽さも柔かさも軽快に越した事は無いが、聊かラフ過ぎると睫を落とした彼は、傍で極めてリラックスした表情を見せるニルズヘッグ・ニヴルヘイム(竜吼・f01811)を尊敬した。
それと同時、何も分かっていないのだろうとは、発音で理解って――。
「ああ、これがぱじゃまぱーてぃーの、どれすこーどな!」
ふに、とふわもこ彩雲の感触を確かめる彼も、袖を通すは普段の黒いパジャマ。
着慣れた肌ざわりが心地好いと、嚴然を崩さぬ嵯泉に莞爾と頬笑んだニルズヘッグは、七色雲海の向こうに漂流う猫型の枕を指差して言った。
「取り敢えず遊んだりしながら、あいつらを倒せば良いんだな!」
「……パジャマパーティーとやらに関しては、何を云う事も出来んが。最終的にはあの枕の群れを斃せばいい、筈だ」
「大丈夫、そういうの得意だ!」
全く心配は無いと、屈託の無い靨笑(えみ)を見せるニルズヘッグ。
爛々とした金の佳瞳を注がれた嵯泉は、然し未だ難しい顔貌をしていて、
「とは云え、先ず何をするか……」
「ははは、私たちが二人でやることなんて決まってるだろ」
硬質の指を細顎に遣り、思案に深け込む瞳を意味深な言に惹き付けたニルズヘッグは、麗しハイ・バリトンを低く鋭利くした。
「――枕投げ(と書いて殺戮と読む)だよ」
「――枕投げ(と云う名の殲滅戰)か」
互いの聲色や発音で、言外に滲む寓意も理解してしまうのがニルズヘッグと嵯泉。
成る程と、玲瓏のバリトンを重ねた嵯泉は、赫緋の隻眼に敵影を射て、
「其れで良いなら話は早い」
と、先ずは彈を調達すべく、パステルカラーをマーブルに流し込む雲を踏み進んだ。
†
同じ猟兵なれば、遠慮は無し。
夢の国の「正装」はその儘、武器は替え放題、超常の異能も使用制限は設けまい。
「この猫の枕に当たったら負けな!」
「――良いだろう、受けて立つ!」
やや距離を取って相対したニルズヘッグと嵯泉は、ふわふわスリッパを脱いで裸足に、力を籠めた拇指球に雲を攫むや、須臾に踵を蹴った。
クッと持ち上げた口角に殺意染みた闘志を湛えるは、灰燼色の竜人。
「枕投げ(殺戮)だ!」
起動術式、【死者の毒泉】(フヴェルゲルミル)――。
虹色彩雲の底に揺蕩う死霊――此度は猫邪の犠牲となったアリスの憎悪、怨嗟、絶望を掬い上げたニルズヘッグは、「嵯泉に勝つ為に」それらを呪詛と纏って攻撃力を増す。
「摑まえた!」
『Nyaaaa……!』
枕に擬態した猫枕の、嘗ての名残をむんずと引いて手繰り寄せた彼は、高く躍動した躯を弓の如く撓らせ、強靭な膂力で投げ放った!
「彈けて、混ざれッ!!」
轟ッと迫る猫枕(涙目)を迎撃する嵯泉は幾許にも冷靜沈着。
彼は烱々と冱ゆる緋瞳に軌道を見切ると、禍断の刃『縛紅』を鞭状に變形させ、視界に飛び込む猫枕を疾ッと叩き落す。
「――破群領域、悉くが的だ」
『Nyaaaaa……gooooooh……!!』
鞭撃は防禦に成功するや攻勢に転じ、靭やかに撓やかに猫枕を彈いては、ニルズヘッグへと飛び込ませた。
「攻撃範囲は狭まるが、威力は高く、命中も申し分ない」
「……成る程、本気と!」
多方面から無数に襲い掛かる猫枕の悲愴な表情まで捉えたニルズヘッグは、その軌跡を目尻の際に遣り過しながら、傍らに控える蛇竜『Ormar』を黒槍と變じて握り、フカフカ風船の躯を「ぱちん」「ぼふん」と串刺しにしていく。
「嵯泉に勝つついでに蹂躙してくれるわ、この気色の悪い猫風船め!」
『Niaaaaa……! Naaaaahh……!』
然し嵯泉はニルズヘッグの瞳の動きも具に観察していて、少しでも意識が猫枕の方へと逸れれば、【破群領域】の精度を高めて、彼の神速の機動を巧みに掣肘していく。
「二兎を追う者に倒される程、私は甘くは無いぞ」
「く……っ、一筋縄じゃいかないか……!」
嵯泉が玄人肌とは知っていたが、こうも手強いとは。
ニルズヘッグは彼の麗顔にムギュッと枕を打擲(ぶつ)けるつもりだったが、いつの間にか「彈」の方を多く消耗(鏖殺)し、随分と遠くに搖れる紐を摑まえに行く。
然しこれは嵯泉も似たような状況で、
「……まあ連中を蹂躙する事に異議は無い。風船なぞ全て破裂させて呉れる」
と、ニルズヘッグの頭くらいは叩いて遣ろうと思っていた枕を、悉く殲滅した。
「――これで良いのかな。良かったのかな」
「ああ、彈を撃ち尽くしたのなら十分だろう」
元気いっぱい、楽しい「枕投げ」を終えた二人が、閑散とした雲海を見渡す。
夜穹で眠る月と星の寝息まで聴こえる程の靜寂に、余興の終局を視たニルズヘッグは、パジャマ姿でふわもこのおフトゥンに寝転ぶと、莞爾と咲んだ。
「楽しかったから、いっか!」
屈託の無い笑聲が吃々と染む。
すると、大の字になった彼の隣に腰を落とした嵯泉が、穏やかな視線を降らせた。
「……お前が楽しかったなら何よりだ」
私も楽しかったしな、――という言は端整の脣に隠して。
それから二人は虹色の彩雲に身を預けて、お互い随分と大人げなく立ち回ったものだと視線を結んだのだった――。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
都槻・綾
f11024/花世
寝間着は薄藍の浴衣
いつも通り胡坐でのんびり寛ぎましょう
縫は濃藍の清楚な浴衣
正座できちん
女性陣の薄衣姿は
より一層艶やかで眼福
華やぎますねぇ
女性同士のお泊り会はどんな会話をなさるの
好みの男性、との話題を聞けば
くつくつ笑んで肩揺らし
おや
私が混ざって居ても良いのかしら
擽ったい話題ですね
まぁ
縫は――、ほらね?
主たる私では決して無いとでも言いたげな
冷たい眼差しを向けてくるのは想定済みですとも
語らう様子を
笑んで眺めつつ
綿雲みたいなふわふわのかき氷に梅酒を掛け
涼も楽しもう
抜け駆けがばれたなら
花世にも一匙掬って
あーん、と差し上げる
ふわふわ近寄って来た猫枕を掴まえ
全力の枕投げ
遠い海まで飛んでいけ
境・花世
綾(f01786)と
柔らかなコットンのパジャマは、
淡く上気したような薄紅
今、頬も同じ彩かもしれない
だって綾の寝間着……ねまき……
ひゃい! うん、女子会のテーマ?
好きなタイプとかかなあ
愛らしい少女人形の傍らへ寄って
どんなひとがすきなの、なんてひそひそ話
主に厳しい彼女に思わず笑ってしまいながら
わたしは、ええと、内緒だけど
泰然と品があってうつくしいひと、
だけど子供みたいに好奇心旺盛なひと、
隙あらばちゃっかりおやつを堪能するひと……あ!
綾ばっかりずるい、と照れ隠しにすねた唇は
つめたく甘い酒精にふんわりと融かされて
くすくすと上機嫌で猫のまくらを捕まえる
抱き潰す勢いのまま、”侵葬”をくゆらせようか
虹色彩雲の夢の国で、今宵は秘密のパジャマパーティー。
悪戯な睡魔が夢寐に誘うから、ドレスコードは必ず守ろうと仕度を整えてきた境・花世(はなひとや・f11024)は、コットンのパジャマの袖を繊指に攫み、その柔らかな肌合いに花顔の熱りを隠した。
(「……今、頬も同じ彩かもしれない」)
鏡を見なくたって判然る。
目下、花世の頬は己のパジャマと同じ、淡く上気したような薄紅。
幾ら抑えても熱が収まらないのは、隣で悠閑(のんびり)と寛ぐ男の所為だろう。
「月も星も寝息を立てる中、花はこんなにも耀いて」
艶やかで美しいと、青磁色の双眸を淡く細める都槻・綾(糸遊・f01786)。
薄藍の浴衣をゆるりと着こなした麗人は、いつも通りの胡坐で雲海に佇み、夜穹で眠る星月の寝顔を仰ぎながら、流眄はそっと女性陣の薄衣姿に注いでいる。
端整の脣は艶帯びたハイ・バリトンを滑らせて、
「縫の寝間着は、ちょうど今の天蓋を映した様な濃藍で。花世は――あら、雲間に浮いて咲く睡蓮になってしまったかしら」
眼福を得たり、と吃々として竊笑する。
蓋し花世には、決して溢美にはあらぬ言も、今は擽ったいばかり。
彼も寝間着なら、己も同じ寝間着姿にて、肌触りの佳いコットンは、この胸の高鳴りを披瀝(あば)いてしまいそうだもの。
然し綾は、相變わらず莞爾(にこにこ)と悩殺的な艶笑を注いで、
「ねぇ、女性同士のお泊り会はどんな会話をなさるの」
「ひゃい! ……うん、女子会のテーマ? 好きな男性(ひと)のタイプとかかなあ」
不覚えず佳聲を上擦らせた花世は、きちんと背筋を伸ばして座る少女人形の傍へ寄り、「どんなひとがすきなの」と、金絲雀の聲を繊手に隠して内緒話をする。
好みの男性、との気になる話題を聽いたなら、綾はくつくつと笑んで肩を揺らし、
「擽ったい話題ですね。私が混ざって居ても良いのかしら」
言いつつ、楚々と正座する縫の綺麗な横顔を眺め遣る。
主人の視線を感じたか、縫は月弧の如き秀でた鼻梁はその儘、冷たい眼差しを向けてくるけれど、其はもう、綾も想定済みですとも。
「まぁ、縫は――ほらね? 主たる私では決して無いとでも言いたげで」
「……ふふ、縫は綾に厳しいものね」
これには思わず花世も微咲(わら)ってしまったけれど、縫が答えたならと丹花の脣を開いた乙女は、一語一音、大切なものを慈しむように縫に教えた。
「わたしは、ええと、内緒だけど――」
泰然と品があってうつくしいひと、
だけど子供みたいに好奇心旺盛なひと、
隙あらばちゃっかりおやつを堪能するひと……。
「ちゃっかりおやつを…………あ! 抜け駆け!」
「おや、露見(ばれ)てしまいましたか」
だって、ほら。
櫻色の瞳で悪事を披瀝(あば)いたりと射止めれば、其の人は芙蓉の顔(かんばせ)に悪戯な微笑を湛えて、また己を困らせる。
乙女が秘密を交換する間、綿雲みたいなふわふわのかき氷に梅酒を掛けて涼を愉しんだ綾は、すこうしむくれた可愛い人にも、一匙掬って差し上げる事にした。
「……綾ばっかり狡猾(ずる)い」
「ほら、花世も。お口を開けて御覧」
「………………あーん」
窄んだ花脣は照れ隠しの証。
然し玲瓏の嫣然(えみ)に絆された花世は、胸奥に秘めた戀心も、つめたく甘い酒精にふんわり融かされて――噫、夢心地の気分になる。
風情ある涼を間に佳瞳を結び合った二人は、然しその五感にフワフワ、プカプカと近付いてきた邪の気配も聢と捉えていて。
故に、囁(つつや)く。
「――半分は花世に任せても?」
「これを半分呉れるなら、勿論」
猫枕の半数は頼んだと言う綾に対し、花世が求めたご褒美は爽涼の氷の半分。
おあいこだと微笑を結んだ二人は、片や猫枕が嘗て猫風船だった頃の「名残」を掴み、グイと手繰って枕投げ。
「遠い海まで飛んでいけ」
ほうら、と佳聲は軽やかだが、投げる力は全身全力。
虹色彩雲の涯まで飛んでいく猫枕を見送った花世もまた愉し気に、くすくすと上機嫌で猫枕を掴み、抱き潰す勢いの儘、【侵葬】をくゆらせる。
「――ゆめのまま、のぞむまま」
右目に宿す「絢爛たる百花の王」より放る花馨に、猫枕たちの「時」を止めた凄艶は、ピニャータを叩く様に「ばふん」「ぼふん」とオウガを散らして、
「溶けないうちに、ね!」
、と振り返って頬笑(わら)う。
あまりに清々しい天真爛漫を見た綾は、「嗚呼、華々しい」と――優婉の目尻に麗笑を湛えるのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ジャスパー・ドゥルジー
【エイリアンツアーズ】
いっちゃんプレーンなシャツ型パジャマに袖を通す
胸元のポケットからエイツアマスコット「エイリやん」がひょっこり顔出す刺繍入り
ピニャータ会場はここかー!!
手にした長棒は【イーコールの匣】で作った特別製
一応戦闘だし目隠しはやめとくけど的が頑丈そうだから問題ナッシン
フルスイング殴打で叩いて叩いて叩きまくるドン!!
叩きまくって疲れた人にはこれもあるぜ!
パジャパといえば、そしてアリラビといえばの紅茶各種!(ポットどーん)
レモンもミルクも砂糖もばっちりあるぜ
皆が持ってきてくれたやつも超美味しそう
「枕」が割れたら景品のひとつでも出てこないかね
内臓なんかは勘弁だけど!
パウル・ブラフマン
【エイリアンツアーズ】
ヒャッハー!パジャマパーティーだ☆
これを機にクルーさん同士の親睦も深めちゃお♪
オレはジャスパーと色違いのパジャマを着崩して着用。
胸ポケットから覗くエイリやん刺繍がキュートでしょ?
下に着た黒Tに『たこわさ』の文字。
やっぱパーティーにはイカしたBGMが必要だよね☆
ナイトキャップを被ったGlanzに
搭載した高性能スピーカーで重低音を響かせたいな。
あっ長い棒で突くの?
オレ持ってくるの忘れちゃったや…そだ!
Glanzの前輪でコンコンギャリギャリ【目潰し】するね☆
紅茶もお菓子もおいしそ~!
オレ、トランプも持ってきたんだ♪
アリラビっぽいデザインのイカしたヤツ!
オレらの夜はこれからだぜ☆
笹塚・彦星
【エイリアンツアーズ】
パジャマパーティーって初めてなんだけど、これでいいンかな。
パジャマは黒生地の甚平。肩の所に編み込み隙間あって涼しいんだよなこれ。動きやすくていいし。
ピニャータかぁ、たのしそう。黒曜二峠(鞘入れ)持ってきたんだけど、これ刀に住んでる龍さん来るンかね…?あっ龍さんはおやすみか…?
まあ枕と敵ぶっ叩くだけだしいいか。
枕の中から何出てくんのかな、これ。どうせなら菓子類がいいなーって叩いてこ。
お、ジャスパーの紅茶うまそ。どんな香りなんだろーな。
俺はこれ、クッキーひたすら焼いてきた。真ん中にジャム入ってるやつとか、マーブルとかドライフルーツ入れ込んでみたり。
榛名・深冬
【エイリアンツアーズ】
パジャマパーティなんて初めてなので新鮮です…
ちょっとわくわくするね、燈
パジャマは上下地味な芋ジャージ
ピニャータというのも初めて聞きました
棒…えーっと、燈で叩くのは有り、でしょうか
槍なんですけどセーフってことで
頑張っていっぱい叩きます
…おいしいお菓子とか、出てこないかなあ
皆さんのお菓子とお茶とてもおいしそう…
合うかはわかりませんがしょっぱいスナック菓子を持って来ました
お菓子持ち寄ってトランプとかよく漫画とかでみた
お泊り会で遊ぶ的なやつでしょうか…
膝の上でうとうとしてる燈を撫でながら
密かに憧れていたことが叶った嬉しさを噛み締める
呼び方:感情欄先輩=苗字+先輩、同僚=苗字+さん
伊能・龍己
【エイリアンツアーズ】
先輩方と、パジャマぱーてぃです
パジャマは半袖の前開きのやつと、半ズボンです
涼しいし、この後のことを考えたら動きやすいっす
枕投げっていうか、枕叩きっていうか
……テンション、あがってきました(よいしょ、と竹刀袋を担いで)
ピニャータしちゃいますよー
俺、伊達に猟兵の仕事でも部活でも剣振ってませんからね
持ってきました、竹刀じゃなくて龍爪刀(鞘入り)。これで思いっきり叩きまくりますよ
フルコンボ……フルボッコてやつです
わ、お紅茶いいですね
お菓子もみんなおいしそうです
俺もチョコのお菓子もってました
パジャマでお菓子食べるの、家だとできなかったんで新鮮で楽しいっす
七彩を揺蕩わせる雲間に、ぽかりと浮かんだ睡蓮のグリモアが葩弁を開く。
玲瓏と靉靆(たなび)く光の帯が解かれると同時、勢い良く不思議の国へと踏み出した二つの影が、喜色いっぱいに玲瓏のバリトンを響かせた。
「ヒャッハー! パジャマパーティーだ☆」
「ピニャータ会場はここかー!!」
上質なコットンの風合いが優しい、プレーンなシャツ型パジャマは色違い。
胸ポケットからひょっこり覗く「エイリやん」の刺繍は、幼気ない表情を揃えて。
スリッパを脱ぎ、素脚で彩雲に駆け出したパウル・ブラフマン(Devilfish・f04694)とジャスパー・ドゥルジー("D"RIVE・f20695)は、ふうわり踝まで包み込む叢雲の彈力に瞳を輝かせると同時、ブンブンと手を振って仲間を呼んだ。
「めちゃフカフカだよー!!」
「向こうに猫脚のテーブルセットも見えるぜー!」
早く、早くと綻ぶ笑顔に誘われるは、【エイリアンツアーズ】のクルー。
折角、たのしい夜会に来たのだ。妖し睡魔の甘い夢寐に誘われてはいけないと、全員が夢の国の正装(ドレスコード)を遵守しており、
「おお、転んでも痛くない、やさしめステージでいいじゃん」
「アリスラビリンスらしくお茶会できそうっす」
と、先行する斥候にブンブンと手を振り返すは、笹塚・彦星(人間の剣豪・f00884)と伊能・龍己(鳳雛・f21577)。
ふも、ふも、と雲海を渡る二人は夏らしく涼を感じる身装(いでたち)で、
「パジャマパーティーって初めてなんだけど、これでいいンかな」
彦星が袖を通す黒地の甚平は、シャリ感のある麻と、肩の継ぎ目に風を通す編み込みが爽涼を際立てている。
「風通しも良さそうで、この後のことを考えたら、動きやすい服装が正解っす」
よく似合っている、と柔らかな言を添えた龍己もまた涼し気に、前開きの襟パジャマは半袖で、脛を晒した半ズボンも若々しく、瑞々しい。
「わたしも、こういうのは初めてなので……少し緊張しています」
職場仲間の寝間着姿は新鮮だと、電脳眼鏡越しに彼等を眺めた榛名・深冬(冬眠る隠者・f14238)は、お芋色が地味……慎ましい上下ジャージ。林間学校の思い出が甦る、青春の良い匂いがしそうだ。
やや緊張して皆々に続いた可憐は、胸奥ではわくわくもしていて、
「……全然眠くないね、燈」
と、雲間に遊ぶ小竜にそうっと言ちた。
†
此度のパジャマパーティーを機に、クルーさん同士の親睦も深めちゃお☆ と意気込むパウルの準備は周到にして万全だ。
「やっぱパーティーにはイカしたBGMが必要だよね☆」
宜しく頼むよと、手を置かれた宇宙バイク『Glanz』はナイトキャップを着用中。
彼もまた眠らぬ夜を愉しもうと、高性能スピーカーにキレのある重低音を響かせた。
「……テンション、あがってきました」
表情は乏しくも、心は彈んできたと瞳の精彩を輝かせるは龍己。
よいしょ、と竹刀袋を担いだ少年は、フヨフヨと夜風に乗って接近する猫枕に正対し、間もなく爪先を蹴る。
「ピニャータしちゃいますよー」
聲は軽快に、蓋し撃は鋭く。
素早く間合いを侵襲した龍己は、袋から竹刀――ではなく鞘入りの『龍爪刀』を暴き、大口を開ける猫枕めがけて一振り、ヘッドスピード最大のフルスイングを沈めた!
伊達に猟兵の仕事でも部活でも剣を振っていない彼である。
「思いっきり叩きまくりますよ。フルコンボ……フルボッコてやつです」
『Nyaaaaa……gooooooh……!!』
悶絶――ッ!!
極上の肉の代わり、凄惨な打撃を喰らった猫枕がフラフラと落ちれば、「成程」と勝手を掴んだ彦星が、次いで踵を彈いた。
「これがピニャータかぁ、たのしそう」
己も鞘入りの『黒曜二峠』を振り被るが、果して冱刃に棲まう龍は如何だろう?
「龍さん来るンかね……? あっ今日はおやすみか……?」
玲瓏のオッドアイを黒鞘に滑らせ、様子を伺う。
而して神氣を帯びる龍も、パジャマを着なくては眠っているだろうか。
蓋し彼は構うまい。
「――まあ、枕をぶっ叩くだけだしいいか」
純粋な膂力のみで叩き落す方がより楽しかろうと、硬質の指に柄を握り込めた彦星は、優れた体幹から長い手足に効率良く遠心力を伝え、猫枕のギザギザの牙ごと粉砕した!
『Nyaaaaaa……!! Nyaaaaaa……!!』
寝間着姿の二人が、鞘を以て猫枕をボッフンボッフン叩き落す光景は、それはもう新鮮というか斬新というか、先鋭的であったろう。
パジャマパーティーも初めてなら、ピニャータも初めてな深冬は、扨て己はどうしようと、小首を傾げる燈と目を合わせ、
「硬い棒……えーっと、燈で叩くのは有り、でしょうか」
「クー」
「槍なんですけど、セーフってことで」
「クーゥ」
そうと決めたなら、小竜は直ぐにも耀ける鋭槍と變わって、一人と一匹で力を合わせて猫枕を叩く事にした。
「頑張っていっぱい叩きます」
少女の華奢な手に馴染む竜槍は、嘗て猫枕が猫風船だった名残の「紐」を絡め取ると、其を手繰る様に引き寄せた後にまとめて薙ぎ払う。
『Nyaaaaaaa……aaaaa――!!』
『Nyagoooo……ooooo……!!』
ニャアニャアと叫喚びながら、雲間に墜ちていく猫枕たち。
新たな客人を喰らう事も叶わず、垂涎も虚しく散っていく姿は儚かろうか――否。
「仔猫の様な甘い聲で鳴いて、俺らがカワイソスナーって躊躇うと思ったァ?」
痩躯を曲げて身を低く、グッと剔抉(えぐ)る様に猫枕を上目見るジャスパー。
繊麗の指に握り込めた長くて硬い棒は、血を流して造形した「今夜の為の特選品」にて、ギラリと殺気を萌した彼が手加減などしよう筈も無い。
ぬら、と動き出した鬼角の聖者は、塊麗の微笑を浮かべて鈍器を振り被り、
「叩いて打って叩いて打って叩きまくるドン!! 打ちまくるドン!!」
『Nyann……nnnn!!』
「ひとーつ! ふたーつ!! みっっっつ!!!」
『Nyaaa……ahhhh!!』
無敵!! 無双!!
的は頑丈だからと烱瞳は隠さず、ボッコンボッコン枕を打ち落としていった。
「うん、皆、ピニャータでハシャいでるね!」
メンバーの愉し気な様子に笑顔を映したパウルも、いざ――と虹色の雲を踏み込むが、パーティーの準備ばかりしていた彼は、己が得物を失念していたらしい。
「あっ、長い棒……オレ持ってくるの忘れちゃったや……。――そだ!」
一度シュンと落ちた眉尻を、閃きに持ち上げる。
くるり振り返って相棒『Glanz』に跨った彼は、アクセルを回して小気味良い音を響かせると、ギャンッとフロントアップさせて彩雲を疾走した。
「いっけェ!」
風を集めたパジャマが飜り、下に着た黒Tシャツの『たこわさ』なる文字を暴く。
快い風だと佳脣の端を持ち上げたパウルは、ウィリー走行の儘、前輪を猫枕に押し付け目を潰した!
『Nyaaaaaa……gooooooooh!!』
猫枕たちは元が風船なら、冱撃を受けて「ぱちん」「ぼふん」と散り失せる。
その爆風に艶やかな髪を揺らした一同は、瞳を細めながら「中身」を凝視して、
「枕の中から何出てくんのかな、これ」
「景品のひとつでも出てこないかね」
「どうせなら菓子類がいいなー」
本物のピニャータの様に、ご褒美があってもいいと、麗瞳を結ぶ彦星とジャスパー。
傍らでその会話を聽いた深冬は、爆ぜると同時に溢れるお菓子を想像して、
「お菓子……おいしいキャラメルとかポップコーンとか、出てこないかなあ」
「こいつらの内臓とか、食べたアリスなんかは勘弁だけど」
「とてもアリスラビリンスらしい中身ですが、それは怖すぎます」
「即、逃げるっす」
ジャスパーの一言に、ちょっとだけ槍の手が止まる深冬と、決断が早い龍己。
この時、大きな前輪で巨大な猫枕を潰したパウルは、凄まじい衝撃を連れて爆ぜる枕の中身に烱眼を絞り――ヒラヒラと舞い上がった長細い白紙の文字を追った。
中から現れた眞白の帯に書かれたるは――、
「……垂れ幕? ……『無念』って書いてあるんだけど……」
「むねん」
骸の海を潜る己を嘆いての句だろうが、景品を期待していた此方も無念。
ピラ、と紙片を拾い上げるパウルの隣、龍己はすこうし肩を落として、
「枕投げっていうか、枕叩きっていうか……俺は風船割りに近い感覚で叩いてましたけど……くす玉だったっす」
気付けば全ての枕をやっつけていたと、やけに靜かになった空間に吐息を零した。
†
ピニャータ(オウガ)からお菓子が出て来なくっても大丈夫。
彼等は夜通しパジャマパーティーを愉しむに完璧に準備をしていて、虹色尻尾の搖れる猫脚テーブルの周辺は、其処だけがオモチャ箱を引っ繰り返したような賑やかさ。
手際よくテーブルクロスを広げたジャスパーは、其処にコトリとポットを置いて、
「叩きまくって疲れた人には、こちらをどーん! パジャパといえば、そしてアリラビといえばの、紅茶各種! レモンもミルクも砂糖もばっちりあるぜ」
「わ、お紅茶いいですね」
「お、佳い香り」
ティーポットカバーを開けると同時に広がる香気に、一同が瞳を瞠る。
秀でた鼻梁を掠める芳しい薫香に、不覚えず微咲(えみ)を溢した彦星は、彩りを足すように瑠璃(ガラス)のクローシュの蓋を開けて、
「俺はこれ、クッキーひたすら焼いてきた。真ん中にジャム入ってるやつとか、マーブルとかドライフルーツ入れ込んでみたり。ジャスパーの紅茶に合うといいけど」
「はい、芸術」
ふうわり甘い馨香が広がり、思わず皆々が溜息を溢す。
芳醇なバターの薫りも、中央に飾られる色味の華やかさも空腹を誘おう。
とても美味しそうだと透徹の瞳を輝かせた龍己は、その隣に水玉模様の小箱を置くと、そうっと蓋を開けた。
「俺もチョコのお菓子もってきました。食べましょう」
「きれい……」
箱の中でお行儀よく並んだチョコレートは、キュートにエレガントに、「私がイチバン美味しいの」と言わんばかり澄ましている。
其に視線を落とした龍己は、表情はその儘でも聲色は随分と柔かくて、
「パジャマでお菓子食べるの、家だとできなかったんで新鮮で楽しいっす」
厳格な家に育った身なれば、秘密の夜会にワクワクしていると、言を繕わずに言う。
小竜とふたりぼっちで生きてきた深冬も、初めての事ばかりで戸惑う場面もあったが、信を置く仲間たちと過ごす時間が楽しいと、金絲雀の聲を添えて、
「皆さんが持ち寄られたお菓子もお茶も、とてもおいしそう。合うかはわかりませんが、しょっぱいスナック菓子を持って来ました」
「やったぜ」
「勝利の方程式かな?」
これにガッツポーズやらハイタッチをして喜ぶ彼等が面白いとも思う。
テーブル周りが皆の大好きなもので集まり、宛ら宝石箱の様相を呈せば、パウルは一同を席に促して頬笑み、
「オレ、トランプも持ってきたんだ♪ アリラビっぽいデザインのイカしたヤツ!」
「トランプ!!」
「朝までコースだな」
ババ抜き、ポーカー、神経衰弱に七並べ!
占いだって出来る万能のカード遊戯は、お喋りも彈ませよう。
先ずは何して遊ぼうと肘を乗り出す馴染みの顔に、パウルは莞爾と頬笑んで、
「オレらの夜はこれからだぜ☆」
レッツ、パジャマパーティー!! と拳を突き上げた。
皆で美味しいものを持ち寄って、トランプ遊び――これこそ漫画でよく見た「お泊り会でめいっぱい遊ぶ」的なものだろうか。
まさか自分にこのような機会が訪れるとは思ってもなかった深冬は、膝の上でうとうとと微睡む燈を優しく撫でながら、胸に広がる温もりを反芻して、
(「密かに憧れていたことが、叶いました……」)
と、嬉しさを噛み締めるのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵