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迷宮災厄戦⑩〜迷城探索

#アリスラビリンス #戦争 #迷宮災厄戦

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●迷城の主は美しい
 ハートの女王が治めていた城。今ではかつての姿を見ることができない迷宮へと姿を変えていた。
 ゴンッ、ゴト。ゴンッ、ゴト。
 石がこすれ合うような音を立てて、人の身の丈を超える石像が徘徊している。城主であるハートの女王を模した像。
 ここは城へと続く薔薇の庭園。薔薇の生垣で作られた迷路を麗しいハートの女王像が進んでいる。その数は一度に5体ほど見えるが、すべて同じ女王像。彼女たち以外にこの場に存在しているのは真紅の薔薇と生垣のみ。
 この場を暴くものを外へと追い出している彼女たちがいる限り、庭園の平和は護られるのだろう。

●追いかけっこと探索
「皆様、書籍卿、オウガ・オリジンへと続く戦場が開きました」
 明日葉・雅(咎喰らい・f07590)が静かに告げる。
「この度はハートの女王が住んでいたお城を攻略していただきたいのです。このお城というのは少々厄介なものでして……」
 城のあちらこちらが迷路へと変貌し、城の姿をした迷宮状態。更にハートの女王の石像が迷宮内を巡回しているのだ。
「その、石像に触れられた存在がお城の外へと追放されてしまうのです。それだけではなく彼女の石像がとても多いんです」
 あたり一帯を更地にしても湧き出してくるくらいの数がその領域にいる。そんな数を相手にしていては探索がままならないだろう。それならばやることは一つ。
「誰にもお城を渡したくないと考えるハートの女王をやり過ごしたり、逃げたりしながら迷宮を攻略していただきます。正面から戦闘を仕掛けるには分が悪いかと思いますから」
 手元のグリモアを起動させて迷宮へと道を開く。
「場所はお城へと続く薔薇の生垣で作られた迷路となります。少々視界が悪いかと思いますが、石像が移動する際に音を立てています。そちらもヒントになるかと思われます」
 雅は迷宮へ向かう猟兵達へ少しでも有利なればと情報を告げ、見送った。


紫雨
 お久しぶりです、はじめまして。紫雨です。
 今回のシナリオは戦争冒険シナリオになります。迷路内での追いかけっこをしていただきます。
 プレイングボーナスは以下になります。

プレイングボーナス……地形を利用して女王の石像と追いかけっこする。

 皆様の素敵なプレイングをお待ちしております!
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第1章 冒険 『女王の石像から逃げろ』

POW   :    女王の石像の集団に追いかけられながら、迷宮内をマラソンしつつ迷宮を探索する

SPD   :    女王の石像に見つかる度に、全速力で振り切って安全を確保しつつ迷宮を探索する

WIZ   :    女王の石像に見つからないように隠れ潜みながら迷宮を探索する

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

鈴木・志乃
擬態するUC持ってないんだよねぇ……残念。地道にやりますかぁ。

UC発動。人海戦術と行きましょうか。よろしくお願いしますね、皆さん。
全員に通信端末とマッピング装置渡して、私のところで情報が集約されるようにします。
敵を引き付けたり、先に行って迷路攻略したりして下さい。

私自身は手に入れた情報を元に進みます。第六感と物音で敵の位置を見切り、生け垣に隠れましょう。隠れ場所が無ければ高速詠唱で光を屈折させ、私の代わりに【生け垣がそこに存在する】ように見せかけます。本当に生け垣を生やしても良いですね。

状況によっては落とし穴でも掘って、敵が埋まった脇を通り抜けていきます。正面衝突ダメ、ぜったい。



「擬態するUC持ってないんだよねぇ……残念。地道にやりますかぁ。」
 苦笑交じりに頬をかく鈴木・志乃(ブラック・f12101)は気持ちを切り替えて作戦を実行する。手には自前の通信装置、足元には大量な同型の通信兼マッピング装置。
「どーも、配信者のブラックです。これからオブリビオン退治に行くんですが、危なくない範囲で誰か協力してくれる人募集中!」
 生垣を背景に通信装置へ視線を向け、笑顔で募集をかける志乃の前へ何かが現れる音がした。彼女が視線を向けたそこにはよく知る顔ぶれがいる。彼女の配信仲間たちだ。
「今回は何を協力すればいいんだ? ブラック」
「迷路の踏破です。これをもって皆には先行してほしい」
「割と簡単だな。任されたぜ」
 足元の通信装置を配信仲間たちへ手渡し、彼らが迷路の入り口となる薔薇のアーチをくぐる。彼らの進んだ道のり情報が志乃の手元にある通信装置へ送られ、それをもとに彼女が攻略するのだ。
「……かなり広いな、でも、これなら何とかなりそうですね」
 始まってすぐに何人か城の外へと転送されたが、半数ほどはまだ迷路を探索している。一番抜けられそうな道を選び、志乃も進み始めた。
 随時更新される情報と見比べながら、時に周囲の音へ耳を澄ます。女王の像と遭遇しないように気を付けて。
「正面衝突ダメ、ぜったい。ってね」
 まだ先は長いかもしれないが、彼女は確実に迷路を進んでいる。生垣の隙間から見える景色が少し変わっている、そんな気がした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

水心子・静柄
迷路の道順で悩むだけ時間の無駄だから第六感と野生の勘を頼りにノータイムに判断して突き進むわ。ただ物音が聞こえたら立ち止まり、前方からなのか生垣越しからなのか確認する。もし生垣越しなら石像がいると思われる通路は避けるわ。もし前方の音なら回避する方法を考えるけど、回避出来ないなら錬成カミヤドリで複製した脇差を念力操作で足場にして石像を飛び越えていくわ。飛び越えるのが難しそうなら複製した脇差を足元に飛ばして足止めして前の分岐路まで後退し、違う道を進むわ。



 白銀の髪を揺らして迷路を歩むのは水心子・静柄(剣の舞姫・f05492)だ。
「ここは右ね。物音は……しないわね」
 目の前の分岐を右へ大きな物音がしないかと注意を払いながら進んでいる。自身の感を信じているが故にその歩みに迷いはない。
 緑の壁に赤い薔薇、変わらぬ景色に紛れて小さな地響きと重い物が落ちる音が聞こえる。それは徐々に近づいてきているようだ。
「……この道はダメね。あそこ、左だったみたい」
 足元から伝わってくる振動が徐々に強く大きくなる。このまま行くのは追放されに行くようなもの。踵を返して来た道を戻ろうとするが、そちらからも音がするのだ。
「挟まれたなら、どうにか対処するしかないわよね」
 自らの本体へ手をのせUCを発動、瞬く間に複製を作り出す。漆黒の鞘に包まれた脇差を念力で操り階段状の足場を形成。その上を駆けあがり、跳んだ。
 生垣より高く飛び上がった静柄が目にしたのはどちらからもやってくる女王像と安全な隣の通路。更に一振り、足場を増やして隣の通路へ飛びこむ。
「さて、こっから先へ向かいましょうか」
 UCの発動をやめ、感を頼りに先へ先へと進む。遠回りをすることもあるけれど、確実に目的地へと進んでいた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

クロス・シュバルツ
アドリブ、連携可

複雑な迷路に、他者を追放する石像……ですか
隠密行動ならば幾らかの覚えはありますし、なんとか突破してみるとしましょう

隠密行動を心がけるも、あまりゆっくりする事もできない状況
曲がり角などでは敵の気配を『追跡』して様子を伺い、近くに敵がいないようであれば『ダッシュ』、いるのであれば『忍び足』で移動
一度に長距離は移動せず、随時と様子を伺う

発見された場合は、可能なら曲がり角などで一度敵の視界から逃れた上で【纏いし不可視の影外套】を発動。敵の視界から逃れつつ静かに移動
体力の消耗は抑えたいので、敵から逃れた後は都度UCを解除する

最終手段として、囲まれるなどいざという場合は強行突破



(複雑な迷路に、他者を追放する石像……ですか)
 周囲を警戒しながらクロス・シュバルツ(血と昏闇・f04034)は今の状況を考えていた。おおよそ迷路の中盤を超えたくらいだろうか、女王像をやり過ごす回数が増えてきているような気がする。
「地響きは遠いけど音はどこからも聞こえる」
 分岐から次の分岐へ駆け足でありながらも周囲への警戒は怠らない。辿りついた分岐は丁字路。生垣の影から左右の様子をひそかに覗くと右通路の角の影が少しずつ大きく、重い音が近づいてくるようだ。
「左の角を超えるまで。我が身は影――。簡単に見破れるとは思わないでください」
 瞬間、クロスの姿が消える。左側へ進む微かな足音から完全に消えているわけではないようだ。静かに迅速に歩を進める彼の後ろを女王像が追いかける。
 見えない追いかけっこはすぐに終わった。クロスが左通路の角へを超えてすぐにUCを解除。その道の先には目指す城の姿。
 あと50メートル程の距離を全力で走る。これまでの疲労が蓄積しているが、それでも懸命に足を動かして。
「薔薇の、迷路……攻略」
 走り抜け、息が上がっているが、彼は薔薇の迷路を踏破。振り返ると薔薇の迷路は悠然としており、響いていた重い音は消えていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年08月11日


挿絵イラスト