迷宮災厄戦⑪~二日も遅れているのかい?
さぁ、ティーパーティーを始めよう!
新しい会場に新顔のゲスト。
注ぎ口のないポットをバリンと割って。
砂糖は逆さま口までいっぱい。
握ったカップで力の限り乾杯すれば。
狂っ茶った会の始まりだ!
楽しい間は時が止まるもの。
今日も明日もお茶の時間。
永遠に延々に続けよう!
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「まずは砕かれた書架牢獄の制圧、お疲れ様です。それによりオウガ・オリジンのもとへと続く、新たな不思議の国への道を捕捉しました。こちらを解放しに行きましょう」
几帳面に時刻を合わせた懐中時計を確認し、グリモア猟兵の仲佐・衣吹(多重人格者のマジックナイト・f02831)がベースに集う仲間に呼びかける。
「新たな国は"真実を告げる鏡の間"と称されています。かつてはオウガ・オリジンの忠臣である"鏡の女王"と呼ばれる者が治めていました。しかし戯れに殺されて、今はその怨念だけが籠められた地となりました」
その力の影響だろうか。在りし日の力を思わせるような代物が、この国中にある。
「この国、私達が降り立つ街中にも『真実の鏡』というものが各所に生えています。国内のこと限定ではありますが、質問すれば何でも答えてくれるという魔鏡です」
大きさや形状は様々。一見壁掛けのように建物に張り付いていたり、長い手持ち部分が地面から伸びていたり。不思議な光景が当たり前のように点在している。
「強力なオウガはこの鏡を利用し、猟兵の正確な位置を把握し襲ってきます。私達もただ待っているだけでは分が悪い。――こちらも鏡を利用して仕掛けます」
鏡への質問は、敵の位置や死角、ユーベルコードの弱点などが無難だろうと語る衣吹。
「コツとしては、答えがYES,NOや単語等で素早く返ってくる問いかけが良いでしょう。相手も私達を追っています。じっくり聞いている間に奇襲されては、敵いませんから」
なおマナーとして、猟兵の個人情報や繊細な内容は質問しないように、と釘を刺すグリモア猟兵。鏡の女王がどうやって国を統治していたのか、繰り返す必要はないだろう。
「予知したオウガは『ドロシー・ヘイヤ』。影からティーセットとテーブルを作り、猟兵をお茶会の客人としてもてなそうと街中を走り回っています。非常に賑やかですが、会話は一方的で行動は暴力的。意思疎通は困難でしょう」
どうかアリスラビリンスに平穏を。
水の満ち始めたグリモアを輝かせ、鏡の反射も眩しい不思議の国へとゲートを繋ぐ。
小風
小風(こかぜ)です。
22作目はアリスラビリンスにて真実を告げる鏡の間です。
よろしくお願いします。
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プレイングボーナス……鏡に有効な質問をする。
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また、シナリオのクリア数が必要とのことで、早急完結を目指します。
採用人数は成功値の高い方から4~6人くらいになると思います。
第1章 ボス戦
『ドロシー・ヘイヤ』
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POW : 「閃いた!話題を変えよう」
単純で重い【ハンマー】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : 「招待もされないで座るのは失礼さ!」
【ティーセット】から【ジャム】を放ち、【相手の鼻に塗ること】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ : 「うふふ、生まれない日を知らないの?」
対象への質問と共に、【足元の影】から【慌ただしいウサギたち】を召喚する。満足な答えを得るまで、慌ただしいウサギたちは対象を【蹴り】で攻撃する。
イラスト:月村遊吹
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「スミンテウス・マウスドール」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
水心子・静柄
あら?真峰じゃないの?………(チッ)
時間があまりないみたいね。とりあえず、近くにある真実の鏡に「敵はどの方向から来るの?」と聞いて、答えの方向に注意して敵の奇襲を受けないようにするわ。あとは真実の鏡ってなかなか壊れないらしいけど「敵のハンマーの一撃でこの鏡(今聞いている鏡)は壊れるかしら?」って聞いて、壊れないならこの鏡を盾にしながら戦うわ。地形を破壊するような一撃なら、その反動も凄い事になるわよね?その隙を逃さずに召喚した本差で斬ってあげるわ。まぁ一撃に耐えられず壊れるとしても盾にするけどね。基本、第六感と野生の勘に頼ってハンマーを空振らせて、隙をついてちょこちょことね。
『チアーズ! ミラープリンセス! 本日のゲストの居場所をナビゲートしておくれ!』
軽快に割られる陶器の音と共に、調子外れの陽気で鏡に問うのはオブリビオン『ドロシー・ヘイヤ』。道の途中、通路の真ん中に堂々と、長い足に支えられて生えているのは一枚の姿見鏡こと『真実の鏡』。この国に無数にあるもののひとつだ。
「"十時の方向、ふたつ隣の街にて――"」
『なんだつまんない。ドロシーの会場にはまだ来てないのか~』
割れたティーセットもテーブルもみんな影の中に片付けて、それでも教えられた方角へぴょんぴょんと跳ねてゆく野兎のオウガ。
「……時間があまりないみたいね」
テレポートゲートの内側、辛うじて国の外側にてその遭遇をやり過ごしたのは水心子・静柄(剣の舞姫・f05492)。
降り立つと同時に素早く四方へ散ってゆく猟兵仲間とは違い、静柄は先ほどオウガが話しかけた足長の鏡を品定めするように眺める。
「敵はどの方向から来るの?」
「"九時の方向、五つ隣の通りから"」
几帳面に答える真実の鏡。薄い一枚のそれに手をかけ、続けて質問する静柄。
「敵のハンマーの一撃でこの鏡は壊れるかしら?」
「"壊れます"」
「そう」
即答する鏡。さして興味なさ気な静柄。
『ウェルカム・アンド・チアーズ!! ホワイトクイーン! 頭の大きなシスターは元気かい?』
どこからか聞こえてきた楽しげな声と共に、軽快な音を立てて後方の影から囲むように立ち上がる、大量のティーセットと長テーブル。同時に、前方の曲がり角から勢いよく跳び出して来たのは、巨大なハンマーを振り上げた賑やかなオウガ、ドロシー・ヘイヤ。
鏡からの正確な位置情報を使った、退路を断ちながらの奇襲といったところか。
いきなりチェックメイトと言わんばかりに、目の前で跳ねる人影に向かって、一切の躊躇なくハンマーが振り下ろされる。
「"壊れます、って言ったのに――"」
『うおぉお!? ミラーズプリンセス!!?』
響くは肉の潰れる鈍い音ではなく、ガラスの砕ける甲高い音。問われてもいないのに、真実の鏡の嘆きの声まで聞こえた気がする。
オウガが打ったのはつい先ほども自分が使った、通路の只中に生えた真実の鏡。
人影はそれに映った自分の姿だった。
――真実の鏡が嘘をついた?
否。砕かれた鏡の裏から姿を現したのは、白い髪をなびかせた猟兵・静柄。
ユーベルコード・僕の考えた最強の刀(マミネショウカン)にて造り上げた刃と視線が、その隙を逃さんと鋭く光る。
反動で大きく体勢を崩したドロシーの身体に、深々と白刃が一閃する。
大成功
🔵🔵🔵
宇宙空間対応型・普通乗用車
ん~…
鏡が喋る理由も真実を知ってる理由もまるでわからん。
わからんならわからんなりに利用はさせてもらうが、なんとも気になるぜ。
…まぁいい悩んでても始まらねぇ1気を取り直して質問行くぞ!
ヘイかがみん!2つ教えてくれ!
ドロシー・ヘイヤどっちから来る?
ドロシー・ヘイヤ何秒後に来る?
…サンキューかがみん把握したぜ!
何時どこから来るかがわかっちまえば、
【瞬速展開カタパルト】で相手の攻撃の出がかりを潰すのも楽勝って寸法だ!
おっとかがみん。さっきの質問の答え変わってないよな?
…よし把握!
このまま定期的に情報を確認して、先制攻撃を確実に決めてやるぜぇ!
時にかがみん。なんでオレって彼女できないんだろうな?
「ん~……。鏡が喋る理由も真実を知ってる理由もまるでわからん」
大きな道の真ん中でそう独り言ちるのはウォーマシンの猟兵、宇宙空間対応型・普通乗用車(スペースセダン・f27614)。
どこからどう見ても立派に車道を走りそうな、喋る普通乗用車である。
「……まぁいい悩んでても始まらねぇ! 気を取り直して質問行くぞ!」
案内看板のように歩道と車道の境に生える、大きな真実の鏡の横に着く普通乗用車。
「ヘイかがみん! 2つ教えてくれ! ドロシー・ヘイヤどっちから来る?」
「"十二時の方向"」
「ドロシー・ヘイヤ何秒後に来る?」
「"十秒後"」
長いようで短いようであっという間のその時間。
見晴らしのいい大通りの先にはもう、宙に浮かせたティーセットと共に爆走してくるオウガ『ドロシー・ヘイヤ』の姿が見えていた。
『チアーズ! ホワイトナイト! 勝手に椅子を増やしてるなんてクレイジーさ!』
そう叫ぶ手元でかき回しているのは大きなヘラとジャムの大瓶。普通乗用車の鼻先サイズである。
「おっとかがみん。さっきの質問の答え変わってないよな? ……よし把握!」
向かってくるそれに合わせて微調整を行い、ぴたりと正面にドロシーを捉える。
真っ向からの先手の、取り合い勝負だ。
『招待もされないで――』
「滑走路展開車体固定射角調整風力測定磁力充填重力演算その他諸々影響確認射角補正車体解放射出開始ここまで100ミリ秒未満だオラァ!」
あまりにも早口。ウサギのオウガの耳にすら「ブォンッ!!」というエンジン音にしか聞こえない詠唱と共に、発動されたのはユーベルコード・瞬速展開カタパルト。
ジャムを塗りつけようとした鼻が目の前――否、むしろ車体ごと眼前に突き出される。そして発射の勢いが一切相殺されないまま、ジャムを構えたドロシーの身体が逆方向へと弾き飛ばされる。
『座っ……ててよーーー!!!?』
埒外級の交通事故により、瞬く間に点となって彼方へ消えてゆくドロシー・ヘイヤ。
「時にかがみん。なんでオレって彼女できないんだろうな?」
ボディに一切の傷をつけることなく帰ってきた普通乗用車が、冗談交じりに真実の鏡に問う。
「"……危険運転"」
「あれは戦闘の時だけだぜ!?」
どうやらアレを見せたこの国ではモテそうにない、ということだけが分かった。
大成功
🔵🔵🔵
御門・結愛
ユニコーンメダルに選ばれたアリスナイト。
正義の味方に憧れカッコいいお嬢様の演技をする。
ベルトポーチから三枚のメダルを取り出しUC使用。状態異常力を選択。
「相手がウサギなら……玉兎!」
白兎をモチーフにした衣装とウサ耳を付け、大槌を肩に担ぐ。
「フォーム:白兎(ラビット)!」
「鏡よ鏡よ鏡さん。お相手の攻撃の弱点は?」
(攻撃後の隙ね)
「最後に鏡さん。わたくしに一番近いお相手はどちら?」
右左前後ろ、言われた方向に大槌を振るい、敵のハンマーにぶつける。
「あら、強引なお誘いは嫌われますわよ?」
攻撃後の隙に、魔力で事前に作っておいた丸い鳥もちを叩きこむ。
「その狂った口が止まらないなら、お餅でも食べてなさい!」
澄んだ甲高い音と共に、弾かれるは三獣の描かれた三枚のメダル。
そのうちの一つが主の思考を汲んだように、ひときわ高く飛び月のように光る。
「相手がウサギなら……玉兎!」
選ぶと同時にその姿は白兎の衣装と耳を付けた見目に。ついで大槌を肩に担げば、ユーベルコード・三獣合身(トリニティ・フュージョン)、フォーム:白兎(ラビット)のへの変身完了である。
「鏡よ鏡よ鏡さん。お相手の攻撃の弱点は?」
おとぎ話の呪文のように真実の鏡に問うのは御門・結愛(聖獣の姫騎士・f28538)。
"攻撃後の隙"と返事があれば、白く長い兎耳がピクリと動く。
「最後に鏡さん。わたくしに一番近いお相手はどちら?」
――"真後ろ"。
答えが返るやいなや、自身の耳が反応した方向へ大槌を振う結愛。
『チアーズ! ホワイトラビット! 女王様の裁判には間に合ったかい?』
振り上げたハンマーに乗せた殺気とは裏腹に、陽気な挨拶と共に跳んで来たのはオウガ『ドロシー・ヘイヤ』。
ガツンと互いの得物が正面から打ち合い、地形をも変える衝撃が空中でクレーターのように広がり空気を震わせる。
この相手の為に作った大槌がビリビリと震えながらも、なんとかその力に耐える。
「あら、強引なお誘いは嫌われますわよ?」
『いやいや心配、遠慮なく! 話題を提供するのもホストのつと――んぐっ!?』
軽口を叩き始めた喉の奥に放り込まれたのは、結愛のユーベルコード製・特製鳥もち。
先の一撃で気を抜いたのだろうが、三獣合身・玉兎の真の能力は攻撃ではなく「道具作成、薬学スキル」だ。
事前に変身しておけば、大槌の他に道具をもう一つ作り置きしておくぐらい、容易い。
「その狂った口が止まらないなら、お餅でも食べてなさい!」
『~~~~!!』
状態異常力を乗せた鳥もちは相当手強かったようで、野兎は白兎に一杯の茶も振舞えないまま、餅の吐き出しに悪戦苦闘することになってしまった。
大成功
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リアナ・トラヴェリア
そうだねこの場合聞くべきは「私はどちら側から攻撃される?」かな。
敵の攻撃方向を理解していれば、攻撃を受け止めやすいから。
悪いけど私は貴女の狂ったお茶会の席に座る時間はないんだ。
話す話題も特にないし、できるならそのまま静かに倒れて欲しいな。
…まあ無理だよね。
なら本気をだして敵を振り回して壁にぶつけまくるよ。
もし相手がハンマーを手放したら、お返しに投げつけるよ。それが直撃しようが防がれようが関係なく、それを目隠しにしてすぐに移動して相手の死角に接近、黒剣で切り捨てるよ。
コミュニケーションのできない人とお茶する趣味はないんだ。
それじゃあね。
「そうだねこの場合聞くべきは――私はどちら側から攻撃される?」
「"利き手側"」
無人の商店街の一角にて、不自然にぽつんと立ったカーブミラーこと"真実の鏡"に話しかけるのはリアナ・トラヴェリア(ドラゴニアンの黒騎士・f04463)。
獲物が長剣であるゆえか細い通りに入ることはせず、広さと見通しの良いこの場にて迎え撃つことにしたようだ。
ふいに、密集した建物の影から、カタカタと硬質な音が聞こえてくる。構えるリアナ。
それは次第に周囲の影へも伝播してゆき、段々と音も大きくなってゆく。
まるで食器棚にでも囲まれているよう。その騒がしさが最高潮に達したところで――。
『チアーズ! トカゲのビル! 怪物退治は済んだのかい?』
目の前に飛び降りてきたのは、オウガ『ドロシー・ヘイヤ』。
その登場と共に周囲の影から一斉に、ティーカップやポットが無数に出現する。
まるで茶会のテーブルの上のような光景だ。
「悪いけど私は貴女の狂ったお茶会の席に座る時間はないんだ」
『だからこそさ! テーブルの上に起立でご招待だ!』
ひとり満足気にウサギ耳を揺らすドロシー・ヘイヤ。
歪な黒鱗剣を正面に構えるリアナ。
「話す話題も特にないし、できるならそのまま静かに倒れて欲しいな」
『話題!? お安い御用さ! 大事なゲストのご希望とあらば!』
意気揚々とハンマーを取り出すオウガ。
「……まあ無理だよね」
お茶会商店街の地面を、同時に蹴る。
足を運ぶ度にカップは割れるしポットが倒れる。
無意識ながらも避けてリアナに対し、それも愉快な音楽さと言わんばかりに、ご機嫌に跳び回るドロシー。
今、間合いを詰めようと踏み込んだリアナの足元に、ドロシーの蹴り飛ばしたシュガーポットが滑り込む。
「!?」
『もらったー!』
体勢を崩したドラゴニアンへ、ここぞとばかりにフルスイングの一撃を放つ野兎。
しかしその渾身の一撃は――なんと素手で受け止められた。
『うそぉお!?』
「聞いていたからね。そんな攻撃効かないよ!」
ユーベルコード・掴み取る魔術師の手(マギスティックグラップル)。
離さぬうちにと、動揺するドロシーごとハンマーを掴み上げると、所狭しと並ぶ茶器の山を薙ぎ払うように投げつけた。
『うわぁぁあ!!』
ドロシーで片付けた道の上を駆け抜け、真っ黒な黒剣が振るわれる。
「コミュニケーションのできない人とお茶する趣味はないんだ。それじゃあね」
大成功
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スミンテウス・マウスドール
お茶会だ!招待して貰えて嬉しいや。
でも馬鹿ウサギの、慌ただしいお茶会なんてね。
街は逃げ足、早業を活かして移動。
ドロシーはどの方角から来る?
その地点の建築物の上にジャンプして待機。
短剣で切り込み。先制攻撃だぜ。
お茶会にご招待ありがとう、ドロシー。
まずは1杯どうぞ。
UC発動。
ぐるぐる回れ どんどん回れ。
ドロシーがウサギ出してきたら、短剣で攻撃。
ウサギへの対処は、ドードーたちに任せた。
ずぶ濡れで大変。お茶をあげるよ、と誘惑。
お茶に気を取られたらティースプーンを魔鍵型に。
胸にズドンと刺したら―終わりさ。
生まれない日おめでとう。
楽しいお茶会だったね。
『チアーズ! ヤマネ! シー・エー・ティーは片付ておいた――おや? いない??』
ラストのお客様をもてなしに来たオウガ『ドロシー・ヘイヤ』が首を傾げる。"真実の鏡"はこの場にいると言っていたのに、肝心のゲストの姿がない。どういうことだろう。
「相変わらずの馬鹿ウサギだね」
当のスミンテウス・マウスドール(だれかが視てる夢・f25171)はドロシーが来る方角を確認後、到着する直前に建物の屋上へ素早く移動。その様子を悠々と見下ろしていた。
あきらめた野兎が近くの真実の鏡へ問い直そうと、後ろを向いたところでジャンプ。早足で壁を駆け降りると短剣を構えて先制攻撃、速攻で背中を斬り付けた。
『うひょぉお!?』
「お茶会にご招待ありがとう、ドロシー。まずは1杯どうぞ」
早々に発動するはユーベルコード・Caucus Race(グルグルマワレ)。
頭上から突然水を浴びせかけられたオウガの周りを、ドードー鳥が駆け回る。
『やったなぁ! めちゃくちゃはドンと来いだ! ――生まれない日を知らないの?』
対して影から召喚するは、ティーセットを手にした慌ただしいウサギたち。
ドードーのくちばしや蹴りを茶器で受けて、お返しとばかりに蹴りを放つ。ぐるぐる回り、どんどん回り。あっちこっちで陶器の割れる音や、鳴き声が鳴り止まない。マッドティーパーティーは大賑わいだ。
『でーも、肝心のお茶が出せないのが残念だな。彼らったら飲みやしない』
「回るだけで体が乾くわけないのにね。先に乾杯しちゃおう。お茶をあげるよ」
おっ気が利くね、と差し出されたカップ&ソーサーに気軽に手を伸ばすドロシー。
添えられたティースプーンがソーサーから、するりと零れるように落ちてゆく。片手を伸ばし、空中でそれを受け取るスミンテウス。
手の中に納まったティースプーンは軽く――そして背丈ほどもあるデカさだった。
「生まれない日おめでとう。楽しいお茶会だったね」
途端、スプーンの先は鍵の形に。
お茶で両手の塞がったドロシーの胸にズドンと刺せば、それは今生の終わりを告げる。
答えを得て消えてゆく、慌ただしいウサギたち。
ゆっくりと倒れてゆく、ドロシー・ヘイヤ。
もらったカップを掲げながら、それは楽しそうに、満足そうに告げる。
『最初から最期まで"カンパイ"尽くし。いいパーティーだったよ』
「馬鹿ウサギ」
小さくティーカップの鳴る音を立てて、慌ただしいお茶会は幕を引いた。
大成功
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最終結果:成功
完成日:2020年08月14日
宿敵
『ドロシー・ヘイヤ』
を撃破!
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