迷宮災厄戦⑪〜君の求める真実は?
●天を舞う人魚
「真実の鏡さん……教えてくれますか?」
天使の翼と魚の下半身を持ったオウガは、鏡に向けて問いかける。
「猟兵達は、どこにいるのですか?」
鏡の力で猟兵の位置を把握した『泡沫の天使』は、宙を泳いで奇襲を目論んでいる。
●真実の鏡
「皆、良く集まってくれた。皆の働きによって、新たな戦場への道が開けたのだ」
グリモア猟兵の天御鏡・百々(その身に映すは真実と未来・f01640)は、集まった猟兵達を労うと早速任務の説明を始める。
「次に攻略するのは『真実を告げる鏡の間』だ。貴殿らには、この地にいるオウガを撃破して貰いたい」
真実を告げる鏡の間は、オウガ・オリジンに戯れに殺された「鏡の女王」の怨念が籠もった不思議の国である。ここでオウガ『泡沫の天使』を撃破することが今回の任務だ。
「この不思議の国には、あちこちに「真実の鏡」が生えている。そして鏡に質問すれば「この不思議の国内部の事」限定ではあるが、何でも答えてくれるようだ」
そのような鏡があるならば、上手く使えば戦いも楽になると考えるところだが、それを利用するのは猟兵だけでは無い。
「この地のオウガは真実の鏡を利用して、侵入した猟兵の正確な位置を把握し、奇襲を狙っているようなのだ。そんな状況を覆すべく、どのような質問を鏡にするかが重要となるだろう」
無策で奇襲を受ければ、不利な戦いになることは間違いない。どのような質問をするか、よく考えて欲しい。
「我のような鏡のヤドリガミと違い、真実の鏡に意志はない。ただ質問に答えるだけの機械のような物のようだな。故に、オウガにも猟兵にも等しく答えを返すのだ。……さて、説明は以上だ。皆、よろしく頼んだぞ」
百々は神鏡に映るグリモアの光を煌めかせ、猟兵達を戦場へと送るのであった。
夢幻
マスターの夢幻です。真実の鏡となれば、百々で案内しないとですね。
●戦争シナリオのため、1章で完結となります。
●このシナリオのプレイングボーナスは、『鏡に有効な質問をする』です。
第1章 ボス戦
『泡沫の天使』
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POW : 儚い命の残した歌
【美しい結晶】から【絶望的な断末魔】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD : 全ては泡沫、幸福は来世に在り
【あらゆる空間を泳ぎ回る事】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【泡で包み込み、死角からトライデント】で攻撃する。
WIZ : その美しい遺品を、私にください
【トライデント】から【『声』を結晶化させる魔力を纏った雷】を放ち、【相手の『声』を奪う事】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:Nekoma
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠知念・ダニエル」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
シスカ・ブラックウィドー
人魚のオブリビオン......。なかなかの美しさだね。ボクには負けるけど。ねえ鏡さん、君もそう思うだろ?
返答なしか。うーむ、残念。
じゃあ仕事をしようか。鏡さん、君にも協力してもらうよ。
「オウガが今見ている景色は?」
オウガの視界をリアルタイムで映し出し続けてもらおう。これで奇襲に対して完璧なタイミングでカウンターが取れるはず。鏡の前で待機するよ。
オウガが来たら火炎攻撃でカウンターだ!
「真実の鏡さん……猟兵はどこにいるのですか?」
泡沫の天使の問いかけに、真実の鏡はこの不思議の国に侵入した猟兵の姿を映し出した。
「なるほど……そこにいるのですね」
目標の位置を確認した泡沫の天使は、宙を泳いで猟兵へと迫る……。
「人魚のオブリビオン……。なかなかの美しさだね。といっても、ボクには負けるけど! ねえ鏡さん、君もそう思うだろ?」
そんな泡沫の天使の標的となっているのが、真実の鏡へと朗らかに問いかけているシスカ・ブラックウィドー(魔貌の毒蜘蛛・f13611)だ。
「……返答なしか。うーむ、残念」
実際の性別は置いておいて、シスカの容姿は可憐と言って差し支えない。しかし、美しさはそれぞれの主観によるところが大きいため、鏡も答えが出せないようだ。
「じゃあそろそろ仕事をしようか。鏡さん、君にも協力してもらうよ。……オウガが今見ている景色は?」
シスカの問いかけに答えて、真実の鏡は泡沫の天使の姿を映し出す。どうやら敵は、宙を泳いでこちらに向かってきているようだ。
「うん、これで完璧だね♪ オウガの視界をリアルタイムで映し出し続けてもらえば、奇襲だって大丈夫だよ」
鏡の前で待機するシスカ。そうしてしばらく待てば、真実の鏡の中に彼の背中が映った。それを見たシスカは、その場から大きく飛び退いて回避する。
「残念でした♪ 行け! ボクのドラゴン!」
「そんな! どうして分かったのですか!?」
死角からの奇襲をしたというのに、完全に回避されて泡沫の天使は驚愕する。その上さらに、シスカが腕に装着したドラゴンのパペット人形から放たれる炎のブレスがオウガを包み込んだ。
シスカは上手く真実の鏡を利用し、泡沫の天使に完璧なカウンターを決めたのであった。
大成功
🔵🔵🔵
水心子・静柄
手の内が明かされた状態の化かしあいとかホント面倒だわ。とりあえず奇襲対策に、「敵がいる方向と距離」を鏡に聞かないとね。で、こっちも奇襲したいから「敵のいない方面で裏が死角になっている鏡の位置」を聞いて移動するわ。で、目的の鏡に着いたら「敵のここまでの到達時間(わからないなら数秒毎に距離を聞いて逆算)」を聞いて、あとは隠れるギリギリまで待って、最後に「敵は私の奇襲に気づているか」と聞いて、気づいてないなら裏に隠れて、敵が鏡に質問している間の隙をついて居合で斬る!気づいているなら面倒だけど正面から戦うしかないわね。一応、戦う前に私みたいに奇襲を考えてるか鏡に聞いとくけど。
「まったく、手の内が明かされた状態の化かしあいとかホント面倒だわ」
真実を告げる鏡の間へと侵入した水心子・静柄(剣の舞姫・f05492)は、そう愚痴をこぼした。アリスラビリンスは特殊な戦場が多いが、真実の鏡の力は特に強烈である。無策で挑めば敵だけが情報的に有利になるため、単純な殴り合いだけで解決とはいかないのだ。
「やっぱりオウガは奇襲を狙っているわよね? なら、とりあえず奇襲対策をしないとね。「敵がいる方向と距離」を教えてくれる?」
こうしている間にも、オウガは真実の鏡で静柄の居場所を掴んでいるはずだ。敵が奇襲狙っていることを最初に確認した彼女は、続いての真実の鏡への質問で敵の位置を明確にした。
「それから……こっちも奇襲したいからね。「敵のいない方面で裏が死角になっている鏡の位置」を教えて?」
次に、静柄は反撃のために適した場所を真実の鏡から聞き出すと、彼女はそこに移動した。あとはタイミングの問題だけだ。
「敵のここまでの到達時間……は答えてくれないようね。じゃあ、敵との距離を教えて貰って……逆算すれば、わかるわね」
これで必要な情報は概ね集まった。これだけわかっていれば、余裕を持って泡沫の天使を待ち受けられる。
「これで最後よ。敵は、私の奇襲に気づいているの?」
その答えを聞いて、静柄は鏡の裏に姿を隠した。―――その直後、宙を泳いで、泡沫の天使がその場に出現した。しかし、静柄の姿を見つけられず、彼女は首をかしげて目の前の鏡に問いかける。
「おかしいですね。さっき聞いた時には、真実の鏡はここを示したはずですが……。真実の鏡よ、いま猟兵はどこにいますか?」
「私はここよ! ハッ!!」
無防備に泡沫の天使が真実の鏡へ質問している隙を突いて、静柄は鏡の裏から踊り出る。そして、『居合』一閃! 彼女の本体である脇差の抜刀が、泡沫の天使を切り裂いた!
「きゃあ! 猟兵に先手を取られるなんて……!」
逆に奇襲を受けて傷を負った泡沫の天使は、一目散に逃げ出したのであった。
大成功
🔵🔵🔵
祇条・結月
―――……鏡よ鏡、ってやつ?
もしも。この鏡が、もっと広く遍くを見れるような代物だったら
……僕はどうしてるだろ
なんて、ね
行くよ。できることをする
こっちの位置情報は筒抜け、ってのは厄介だな
……向こうが襲ってくるタイミングを訊く手もあるけど……
いや、確実性を取ろうか
僕の質問は「敵の攻撃方法」
それを聞いたら。最初から≪鍵ノ悪魔≫を下ろして、敵を探す振りをしておく
―――悪魔を降ろしてるだけでも痛いんだけど。
そこは【激痛耐性】と【継戦能力】で堪える
傍目に違和感が見えるようなへまはしないから
【第六感】に敵の殺気が引っかかったら
泡に包まれた瞬間にそれを透過して躱す
すかさず、【ロープワーク】で絡めとって反撃する
「―――これは……鏡よ鏡、ってやつ?」
続いて真実を告げる鏡の間へとやってきたのは、祇条・結月(キーメイカー・f02067)であった。
「もしも。この鏡が、もっと広く遍くを見れるような代物だったら……僕はどうしてるだろ?」
この真実の鏡が答えられるのは、あくまでこの不思議の国の内部のことだけだ。しかし、その力がその外にも及んでいるのなら……と結月は物思いに沈みかけるも、今はそんな時間は無い。真実の鏡を利用したオウガは、ここに向かってきているはずだ。
「なんて、ね。行くよ。できることをする」
気持ちを切り替えて、結月はいつもの様にオブリビオンとの戦いに意識を向ける。
「でも、こっちの位置情報は筒抜け、ってのは厄介だな。……向こうが襲ってくるタイミングを訊く手もあるけど……」
敵の奇襲への対処のため、どのような質問をするか。それはなかなか悩ましいところだ。そうして暫し考慮すると、考えを纏めた結月は口を開いた。
「いや、確実性を取ろうか。僕の質問は「敵の攻撃方法」だ」
真実の鏡が答えるところによると、宙を泳いできた敵は泡で猟兵を拘束し、トライデントで串刺しにするという。それを確認した結月は、ユーベルコード『鍵ノ悪魔』を使用して戦闘の準備を整える。
「―――ッ!」
悪魔を降ろした負担が結月の体を蝕む。しかし、それで苦しんだ様子を見せれば、オウガに対策をしていることがバレかねない。彼は耐性を頼りに痛みに耐え、傍目からは何も変化が内容に見せつつ、オウガを探す演技をする。―――しばらくそうしていると、彼の体が突如として泡に包まれた。泡沫の天使の襲撃だ!
「残念……鍵ノ悪魔の力は、その攻撃を透過するんだ」
「なんですって!?」
しかし結月は優れた第六感でその攻撃を察知していた。そして彼はユーベルコードの力で泡沫の天使の攻撃をすり抜けると、『銀の糸』を操り敵を絡め取る。如何に宙を泳ごうと、これで簡単には逃げられない。
「じゃあ今度は僕の番、行くよ……!」
動けない泡沫の天使に結月は『咎人の鍵』を振るう。一閃、二閃と鍵は煌めき、オウガに痛打を刻む。そこでようやく糸の拘束を振りほどいた泡沫の天使は、悔しげな顔をして一目散に逃げていった。
猟兵達の的確な対応によって、泡沫の天使にはダメージが積み重なっている。撃破まではもう一息だ。
大成功
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戦況を鑑みて、ここで一旦この依頼のプレイング募集を停止します。
(余剰成功分の半分による削りで、オウガ・オリジンの戦力がほぼ削りきられてしまう懸念があります。そのために、オウガ・オリジンへの道を開けないように⑪は当面制圧を避けたいと思います。)
募集再開はオリジンの戦力が一段階増加するか、⑪が制圧されて停止の意味が無くなったタイミングを予定しています。
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数日以内にオリジンの戦力増加、またはオリジンの撃破が発生する見込みとなったため、プレイング受付を再開します。
リプレイ及び完結は猟書家42本完結の確認後を予定しています。
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蓮見・津奈子
強いオウガが奇襲してくる…普通なら厳しい戦いです。
けれど、対処の術があるなら。
何とか、頑張ってみます。
見つけた鏡に、まず「入り組んだ狭い空間」の場所を質問。そこで待ち伏せる方針を取ります。
そこへ向かう途中で鏡を見つけるたび「オウガが今どこにいるか」を質問、敵が襲撃してくるまでの大まかな時間の予測を立てます。
待ち伏せ地点に到着したら発生・肉裂蜂群で呼び出した蜂達を室内各所に潜ませておき、私は迷って疲れて休んでいる【演技】をし隙だらけを装います。
オウガが襲ってきたら攻撃は敢えて受け、油断した処を蜂達に襲わせます。
私も【激痛耐性】【限界突破】でどうにか身体を動かし、肉鉤で急所を抉りにかかります。
「強いオウガが奇襲してくる……普通なら厳しい戦いです。けれど、対処の術があるなら。何とか、頑張ってみます」
オウガは真実の鏡を利用して奇襲を仕掛けてくる。しかし、真実の鏡は何者にも平等に答えを返す。敵の襲撃に対抗するため、蓮見・津奈子(真世エムブリヲ・f29141)は真実の鏡に問いかける。
「真実の鏡さん。この不思議の国に、『入り組んだ狭い空間』はあるでしょうか?」
そうして津奈子は鏡から聞いた場所へと急いで移動する。道中の鏡に確認してみれば、オウガは既にこちらに向かって移動中とのことだ。敵が到着する前に、準備を完了させなければならない。
「この子達を隙間に隠して……」
そして目当ての場所に到着した津奈子は、ユーベルコヲド『発生・肉裂蜂群』で召喚した異形の雀蜂を潜ませると、万全の準備でオウガを待ち受ける。
「猟兵よ! ここで死ぬのです!」
「きゃあっ! ……!?」
空中を泳いで来た泡沫の天使は、隙だらけな津奈子へと、トライデントから魔力を纏った雷を放つ。その雷は津奈子の『声』を奪い、彼女の動きを封じ込める。完全に勝利を確信した泡沫の天使は妖しく微笑むが、全ては油断を誘う津奈子の策。最高のタイミングで、隠れていた雀蜂が泡沫の天使へ襲い掛かった!
「何ですか!? これはっ、蜂!?」
声も動きも封じられても、自分の召喚したものならば意志は伝わる。蜂たちは四方八方から泡沫の天使を刺しまくる。とはいえ、蜂たちは数こそ多いが防御力は無いに等しい。刺されて暴れる泡沫の天使のトライデントに薙ぎ払われて、次々と消滅していく。しかし、泡沫の天使が蜂の対応に集中した結果、津奈子の奪われた声は元に戻り、彼女の身体は動きを取り戻した。
「これで……終わりです!」
津奈子は蜂への対処で彼女のことなど眼中にない泡沫の天使へと指を伸ばし、胸を貫きその心臓を抉り取る。怪奇人間たる津奈子の指は鉄すら引き裂く『肉鉤』である。それをもってすれば、オウガの身を裂くことも可能なのだ。
「そんな……ここで斃れるのですか……」
泡沫の天使は消滅し、骸の海へと還っていった。猟兵達の勝利だ。
オウガは撃破され、この真実を告げる鏡の間の制圧も近い。ここが攻略されれば、遂にオウガ・オリジンへの道が開く。迷宮災厄戦は、次の段階へ進もうとしていた。
大成功
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