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迷宮災厄戦④〜変わった着ぐるみたち

#アリスラビリンス #戦争 #迷宮災厄戦

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「こんにちは、皆さん。では新しい戦場の説明をしますね」
 稲荷はアリスラビリンスの戦争の依頼を持ってきて説明を始める。
「今回依頼する戦場は愉快な仲間という種族の皆さんが大きくなる不思議な国です。
 この国に足を踏み入れた愉快な仲間は身長が二倍となり、背中にチャックがついて……着ぐるみになるという国です。これは猟兵の方々にも適用されるみたいです。そしてこの愉快な仲間の中に入って着ることで装着者の能力を引き上げる事が出来ることが分かっていますが、あくまでこの着ぐるみは装着者の能力を上げるのみでダメージは着ぐるみとなった愉快な仲間ではなく装着者が受けることに注意してください。
 戦場の基本的な説明はこれくらいなのですが、今回皆さんにお願いする区画には他の区画と違うところがありまして、担当する区画にいる愉快な仲間は一人では着る事が出来ず二人で着るタイプのモノばかりになっているようです。二人用と言ってもあくまで種族人間の大きさで二人必要なので、体の大きさや形を変えられる猟兵であれば一人で着用することも不可能ではありません。また、あくまで今回の区画の愉快な仲間が偶然そうなっているだけなので、猟兵の方がここに入ったら二人用になるというわけではないですよ? あくまでこうなったのは偶然だと思います。
 これで説明は以上です。それではよろしくお願いします」
 稲荷は説明を終えると、猟兵たちに深く頭を下げて一礼した。


劇団劇作家
 劇団劇作家です。
 今作で戦争依頼3作目になります。……想定より筆が遅い……。

 プレイングボーナス……「きぐるみ愉快な仲間」の許可を得て、乗り込んで戦う。

 シナリオの補足ですが、二人用の着ぐるみは実際にありますが、使用する着ぐるみはオリジナルのモノで構いません。(リアルであるのは馬型しか見たことないけど、肩車でトーテムポールとかなんでも)
 リプレイ返却は2作目が完結してからなのでご注意ください。

 説明は以上です。それでいってらっしゃい。
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第1章 ボス戦 『純粋食人鬼筋のブレイキア』

POW   :    ふふ、貴方でトレーニングしましょう♪
レベル×1tまでの対象の【姿を1本のバーベルに変換し、そのバーベル】を掴んで持ち上げる。振り回しや周囲の地面への叩きつけも可能。
SPD   :    さあ素敵なプロテインお茶会を始めましょう?
自身の【貯蔵していた大量の元適合者プロテイン】を代償に、【同世界から召喚したアリス適合者Lv×1人】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【プロテインで異常発達した筋肉と洗脳状態】で戦う。
WIZ   :    戦闘などやめてその素晴らしい筋肉で共に鍛錬を♪
無敵の【戦闘を禁じ鍛錬のみ許す対象の超隆起筋肉】を想像から創造し、戦闘に利用できる。強力だが、能力に疑念を感じると大幅に弱体化する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は九十九・静香です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

アルバート・ガルシア
【目的】
純粋食人鬼筋のブレイキアの撃破

【心境】
協力を得られなければターゲットを倒せないのか…。
可愛い見た目のヤツを利用するのは…さすがにちょっと照れるな…。

【行動・戦闘】
★愉快な仲間との合身
力強いゴリラの愉快な仲間に協力を依頼したい。
スイーツを後ほどプレゼントするくらいで、報酬としては豊富ではないので「仲間を助ける為」と心から説得するしかないか…。

★戦闘
乱れ稽古を申込み、実践を想定した鍛練に持ち込む。
ダーク・ヴェンジャンス(WIZ)を使用、敵と打ち合いながら【負傷】の蓄積を狙って後の攻撃に備える。
フライングベアートラップを使用して、(傷口をえぐる)攻撃をしつつ(生命力吸収)でダメージを狙う。


カルロス・エルウラカン
【WIZで行動】
アリスラビリンスの方に協力を求めて、パワーアップした状態で戦う。
戦禍とはいえ一風変わった依頼ですね。
私は、羊の愉快な仲間さんに協力を求めましょう…楽しい交流というわけには行きませんが、後ほど些末ですが楽しく踊れる音楽を奏でさせて頂きます。
純粋食人鬼筋のブレイキアさん…なかなかタフそうな方ですがここで決着と参りましょう。


戦闘
『サウンド・オブ・パワー』で着ぐるみ役を受けて頂いた愉快な仲間さんの心を鼓舞する曲を演奏させて頂きます。
その後、【大連珠】を武器として拳に巻き近接戦闘に移らせて頂きます。

もしも、勝利できたのなら勝ったことを喜ぶ前に倒した相手に弔いの祈りをしておきたいですね…。



「えっと……ゴリラゴリラ……」
「羊羊……」
 オブリビオンを倒すため、お目当ての着ぐるみを探すアルバートとカルロス。
 それは着ぐるみをかぶり誰かを喜ばすのが目的ではない。二人ともこの区画にいるオブリビオン、純粋食人鬼筋のブレイキアを倒すために探していた。
 この戦場での性質上着ぐるみとなったゆかいな仲間たちの力を借りて戦うのが正しいので二人の行為は間違っていないのだが、二人はこの区画を担当するグリモア猟兵の説明をキチンと聞いていなかったのだ。
「あれ? このゴリラ一人で着れねぇな?」
「この羊さん、思ってたのと違いますね……それに、前足か後ろ足どちらか空いてしまします……」
 そう、ここにいるゆかいな仲間たちは他の区画とは異なり一人では着こなせない着ぐるみである。それをグリモア猟兵はきちんと説明していたはずなのだが、二人はそれをしっかり聞いておらず他の区画と同じだろうと勘違いして転送されてきたのだ。
 見つかりもしない着ぐるみをえんえんと探す猟兵を見かねて、ゆかいな仲間たちの二人がそれぞれ猟兵に話しかける。
「あのぉ……すみません」
「なんだ?」「なんでしょう?」
「一人用の着ぐるみのを探してます?」
「そうだな」「そうですね」
「えっと……来てくださった猟兵さんに対して非常に言いにくいのですが……」
「どうゆうことだ?」「どうゆう意味でしょうか?」
「その……この区画は戦場の中では特殊な場所でしてね、他の皆よりも大きくなってしまったがゆえに協力したくともできない者たちが集まった区画なんです……」
「なっ!?」「そうでしたか……」
「はい……すみません。こうして来ていただいたのに……」
 今更ともいえるが、この区画の現状を知った猟兵二人。
 これから空いた猟兵と手を組むという手は相性が分からない時点で危険としか言えない。
 こうしてグリモア猟兵の説明を聞かず戦場に来た二人の猟兵はオブリビオンと戦うことなくグリモアベースまで撤退することになった。

大失敗[評価なし]


※トミーウォーカーからのお知らせ
 ここからはトミーウォーカーの「一本三三七」が代筆します。完成までハイペースで執筆しますので、どうぞご参加をお願いします!
高柳・源三郎(サポート)
旅芸人一座の座長、それが高柳源三郎じゃ!!(まだ零細なんじゃがな......)。
性格は酔いどれおやじじゃが旅芸人一座の座長なので本番(戦闘)では酔いが殆ど覚めて戦うことが出来るんじゃ。
武器である【不思議なたぬき人形「はな」】【暗殺用たぬき人形「たろう」】を使いまるで踊りや人形劇をするかのう様にユーベルコードを使い戦うのじゃ。時々【竜珠】に封じ込めてある骸魂・八岐大蛇に乗っ取られて暴れて回ってしまうんじゃ。
情報収集は芸をして道行く人の足を止めて人達の噂話を聞けば集められると考えてとるんじゃ。
口調は(わし、~殿、じゃ、のう、じゃろう、じゃろうか?)です。


テト・ポー(サポート)
はいどーも、テト・ポーだよ。

ていうかおなかすいたしごはんやおやつ食べよ?
いいなら「空腹の充足」を使いながら【厳選おいしいごはん】や【お手軽レトルトパウチ】、【食料カバン】からいろいろ出して食べるからね。
あ、これは「暴食の堪能」でもいいかも。

もしくは、「食欲の使徒」で敵を食べてもいい。
人型の敵だから難しい? 【お気に入りレシピノート】で人型の食べ方はわかる。

食べちゃだめなら「食欲の主張」「暴食の飢餓」で暴れるから。

戦闘がなくて、探し物とかなら「食料の応援」でタピチャンに応援してもらおう。
……いや、モチベーション的な意味で。

とにかく、ごはんはすべてを解決する。
食べよう。
分けあうともっとおいしいよ。



「私は強い! 私は強くなった! そして、その私が更に強くなった! まさに、私は絶対無敵!」
 半人半場の騎士型の着ぐるみをまとった、純粋食人鬼筋のブレイキアは、着ぐるみの戦場の上空に滞空して高らかに言い放つ。
 その彼女に、病弱だったアリスの頃の面影はない。
 健康になりたいという彼女の願いは、オウガによって歪められ、そして着ぐるみによって、その歪みは増幅され、もはや、取り返しがつかない所まで進んでいるようだ。

 その彼女を、
「はいどーも、テト・ポーだよ」
 テト・ポー(腹ペコ野郎・f21150)は、おやつの、ポップコーンを頬張りながら悲し気に見上げていた。
「オウガなんかに頼るっすから、こうなったっす。おいしいごはんとおやつを食べれば、それだけで健康になれたはずっす」
 それに……着ぐるみを来てたたら、ごはんが食べれないじゃないか。
 その悲し気なテトの肩を、岩永・勘十郎が元気づけるように叩いた。
 普段は酔っぱらったような勘十郎の赤ら顔も、今は、そこはかとなく真面目に見えてくる。

「わしは、酒と笑顔が空きなんじゃ。だから、こんな戦いはすぐに終わらせにゃならん。わしは、わしと心を合わせてくれた、このたぬ着ぐるみに搭乗して、奴の暴走をとめてみせるが……、わし一人の力じゃ、纏えぬようじゃ」
 彼女を救う為に、手を貸してもらえないじゃろうか?

 心を合わせたという、たぬき着ぐるみと同じつぶらな瞳で問いかけてくる、勘十郎にテトは、大きく頷きを返した。

「了解っす、勘十郎さん。そして、たぬ着ぐるみさん。僕たちの力を合わせて、やってやりましょうっす!」
 そう言うとテトは、たぬき着ぐるみのチャックを全開にし、勘十郎の乗り込みをサポートすると、そのまま、自分も着ぐるみの中へとフェードインしていく。

 開いていたチャックは、先に乗り込んでいた勘十郎がジジジと引き上げると、たぬ着ぐるみは、猛然と空へと駆け出していた。

「コントロールは僕がやるっす。勘十郎さんは、トリガーを任せるっす」
「テト殿、かたじけない。これが、わしと、たぬ着ぐるみの心の力! 今必殺の、狂乱・狸舞じゃ!」

 宙に浮く純粋食人鬼筋のブレイキア目掛けて、まっすに飛び上がった、テトと勘十郎が登場したたぬ着ぐるみが、ブレイキアに抱き着くように両手と両足を広げると、その胸部きぐるみがはじけ、内部から無数の武器が飛び出した。

 ブレイキアは手にもった10トンのバーベルを振り回して、たぬ着ぐるみを撃ち返そうとフルスイングするが、

「消える魔球っす!」
 テトが木の葉落としの要領で、たぬ着ぐるみを急制動させて回避すると、ブレイキアの背後へとまわってみせた。
 圧倒的な攻撃チャンス。
 勿論、このチャンスを逃す勘十郎ではない。
 たぬ着ぐるみの中から全身全霊の叫びを放ち、ブレイキアに全武装を叩きこむ。

「この後は休肝日じゃ!!」

 勘十郎の24時間の飲酒を代償にした攻撃がブレイキアに叩きこまれ、ブレイキアは、爆炎に包まれた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

虚偽・うつろぎ(サポート)
世界問わず大歓迎
世界を超えての自爆活動だよ

アドリブ連携等ご自由にどぞー

登場即自爆
とにもかくにも速攻で自爆
台詞よりも活躍よりも速攻で自爆することが最優先
1歩も動かず即自爆
自爆できれば台詞も活躍もいらぬ!

何かいきなり自爆する蠢く怪奇現象
自爆という概念生物
ただ自爆するためだけに現れる存在

技能:捨て身の一撃を用いてのメッサツモードによる高威力な広範囲無差別自爆

射程範囲内に敵が1体でもいれば速攻で自爆する
自爆することが最重要
なので敵がいなくても自爆するよ
近づかない動かない即自爆
大事なのはスピード、そうスピードなのですぞー

捨て身の一撃なので自爆は1回のみ
1回限りの大爆発
自爆後は爆発四散して戦闘不能さ


大神・零児(サポート)
人狼
妖剣士×黒騎士
30歳男
普段(俺、呼び捨て、だ、だな、だろう、なのか?)
怒った時(俺、てめぇ、か、だろ、かよ、~か?)

探索や調査、追跡等は内容に即した使えそうなUCを選択し、技能やアイテムも駆使
またマルチギアイヤフォンという通信機を仲間に配って即時情報共有も可能

戦闘の際は敵のUCにメタ、カウンター、一方的に攻撃ができるようなUCを選択又は状況を技能やアイテムを駆使して作り出し、マルチグレネードの機能を選択して使ったり、妖刀「魂喰」や黒剣「黒鞘」を駆使しての剣士の動き等で戦う

基本戦闘型キャラ
ギャグシナリオはツッコミのような立ち位置
自身に触れられる危険がなければお色気も少々いける

アドリブ共闘等可



「やったであるか?」
 狂乱・狸舞の攻撃で爆炎に包まれた純粋食人鬼筋のブレイキアに、うねうねとしながら観戦していた、虚偽・うつろぎ(名状しやすきもの・f01139)が、そうセリフを形作った。
 だが、それはフラグであった。

 爆炎が晴れた時、ブレイキア、それなりにダメージを受けつつも建材の姿を、うつろぎに見せつけたのである。

 この時、うつろぎの心に迷いがあった。
 それは、とても珍しい事であった。
 本来の彼であれば、空気を読まずに自爆して魅せていただろう。
 だが、この戦場では、着ぐるみを着用しない自爆ダメージは、たかがしれていた。
 敢えて言おう、その程度の自爆はカスである……と。

 この状況は、うつろぎのアイデンティティを脅かそうとする世界の悪意である……そんな気さえしてくるのだ。
 勿論、うつろぎの気のせいであるが。

「てめぇ自爆は、その程度のものなのか?」
 そのうつろぎの逡巡した姿を見かねた、大神・零児(人狼の妖剣士・f01283)が、そう声をかけた。
 うつろぎの姿が、様々な字体で『う』『う』『う』『う』『う』を形作る。
 その不安定な字体こそが、彼の惑いを象徴していただろう。
「黙れ! そして聞け!」
 その惑いを吹き飛ばすように、零児は妖刀「魂喰」で、一体の異形の着ぐるみを指し示した。
 それは、無数の細長い穴が開いた丸太のような胴体部の中心に、丸い頭の片目の人形が差し込まれたような、不思議な姿をした着ぐるみであった。

「てめぇがやるべき事は、アレじゃねぇのかよ!」
 零児の一喝に、うつろぎは目が覚めたかのようにぶるりと震える。
 そして、様々な字体であった『う』『う』『う』『う』『う』が一つにまとまり、大きな『う』を作ると、その下に『ん』が形作られた。
 つなげて読めば「うん」……。つまり、同意するという事らしい。

「ならば行くぞ!」
「うん」
 零児とうつろぎは、その異形の着ぐるみへと乗り込む。
 2人の強い意志を感じ取ったのか、着ぐるみは、抵抗も無く2人を受け入れた。
 そして、零児は丸太型の胴体部に。うつろぎは、中心となる片目のユニットへと登場すると、ジェット噴射で空を飛び、純粋食人鬼筋のブレイキアへと向かっていった。

 ブレイキアは、超隆起筋肉を滾らせて迎え撃とうとしたが、着ぐるみでは、その威力は大きく軽減されてしまったようだ。

「うつろぎ! 俺の力の全て、てめぇに託すぞ!」
 零児はそう叫ぶと、丸太型の胴体部分を高速回転させると、その細長い穴の部分に、妖刀「魂喰」と黒剣「黒鞘」を次々と突き刺していく。
 禍々しい呪いの刃が突き刺さる毎に、着ぐるみ内部の禍々しいエネルギーが増幅し、うつろぎが乗り込んだ中枢ユニットへと力がそそがれる。
 そして遂に……、

「ここだっ!」
 カチリという音と共に、零児の刀が、最後のトリガーを刺し貫き、全てのエネルギーが爆発となり、うつろぎと共に中央ユニットを打ち出したのだ。

 片目で黒い髭を蓄えた人形型の中央ユニットが、ブレイキアへと向かう。
 零児の力の全てが託されたその威力は絶大。
 当たれば怪我では済まない威力。
 だが、この攻撃は当たれば終わりというものでは無い。
 何故ならば……。
 着弾と同時に、うつろぎが自爆する事により、その威力は何十倍にも膨れ上がるのだから。

 全ての力を出し切り、地面へと落下する丸太型胴体ユニットから、その華々しい自爆の輝きを見た零児は、見事に散華したうつろぎの魂のきらめきを感じとり、満足そうに呟いた。

「これは、やっただろう」
 と。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

リズ・ルシーズ(サポート)
生体ベースのサイボーグ、何らかの理由で生命維持モード(Re-A=リア)として活動中、普段の活発さはなくミステリアスな雰囲気。生命維持を最優先、リスクを避けるとともに敵対する存在に対して容赦はしない。白い外部装甲

『私はリア、この身体に敵対するものに容赦はしません』
『『解析・検証・再定義』データの取得に使わせていただきます』
『私はリズ程は甘くはありませんよ?』


21歳 女
口調:おしとやか(私、貴方(貴女)、~さん、ですね、です、ですか、でしょうか?)
武器:電磁ランスと疑似刻印による光属性攻撃のレーザー
補助装備:ナノワイヤー(トラップ・移動用)、重力制御装置
探索時:R-Seriesでの人海戦術など


岩永・勘十郎(サポート)
メインの方が苦手とするポジションで戦います。例えば接近戦が出来ないなら刀を使って闘い、遠距離の援護が必要なら弓で攻撃します。戦闘スタイルは【集団戦】に記載した通りです。あと敵や人体の弱点を突くような戦闘スタイルを取ります。『足の腱を斬って身動きとれないようにする』など。あくまでサポートなのでトドメはメインの方に任せます。ただやむを得ない場合は勘十郎が刺します。

集団戦でも言える事なのですが、味方の自己犠牲を否定します。味方の驚くべき戦術を目の当たりにした時や敵の行動には素直に「流石だな」と褒めます。一対一に近い戦闘だったり、真剣勝負風な空気なら、最初に「いざ参る!」と言うタイプです。



「まさか、まだ生きているというのですか!」
 思わず、リズ・ルシーズ(Re-Z・f11009)が驚愕の声をあげる。
 うつろぎの自爆を受けて満身創痍となった、ブレイキアの着ぐるみは、ボロボロになりつつも、怒りの咆哮をあげて、リズ達猟兵に向けて、その悪意の攻撃を叩きつけようと動き出したのだ。

「ここは、ボクがやらないと」
 リズは、白銀の美しい装甲を持つ半人半場のロボット型着ぐるみに声をかける。
「ブレイキアを止めるため、僕に力を貸すんだよ」
 そう呼び掛けるリズ。
 だが、ロボ型着ぐるみは、了承しない。
 そう、この着ぐるみは、一人では着用できない仕組みなのだそうだ。
 だが、ここで諦める事はできない。
「僕はサイボーグだから……、体をバラバラにしてそれぞれ動かせば、一人でも動かせるのかな?」
 リズの問いかけに、着ぐるみは、うーんと唸る。
 矢ってできなくはないが、それは、多大な犠牲を伴う事になる。

「お前さん、そいつはダメってもんだぜ」
 だが、着ぐるみが結論を出すよりも早く、岩永・勘十郎(帝都の浪人剣士・f23816)が、リズの策を却下した。
 勘十郎は、自分の犠牲に酔っても良い結果は出せないとリズを諭すと、自分が完璧にサポートしてみせると請け負ってみせた。

 リズは勘十郎の言葉に、自戒を込めて頷くと、焦っていた心を落ち着かせて、着ぐるみに再び問いかけた。
「ボクと勘十郎の2人で君に乗せってくれるかな?」
「わしからも頼むんだぜ」
 2人からの申し出に、ロボるみは、歓迎の意を示す。
 そして、ロボ着ぐるみに乗り込んだ、リズと勘十郎は、満身創痍のブレイキアに向けて飛び立った。

「『解析・検証・再定義』データの取得終了。この着ぐるみの機能を完全に掌握しました」
 リズが、着ぐるみの戦闘能力を掌握する間、

「機体制御と操縦はわしに任せるんだな。いざ参るぞっ!」
 勘十郎が仙力を解放すると、ロボ着ぐるみは水を得た魚のように、ブレイキアの攻撃を掻い潜って接近すると、前足で蹴り上げて、ブレイキアの体勢を大きく崩してみせた。
 体勢を崩されたブレイキアは、反撃とばかりに異世界から召喚したアリス適合者を操って攻撃しようと動くが、
「わしの天眼通に見抜けぬものはない」
 その目論見を見抜いた勘十郎によって阻止されてしまい、反撃の手段を失った。
 そして、その隙を見逃さずに、リズが攻撃に転じた。

「『アーカイブ接続、解析、最適化』ボクはルシーズを統べるモノ」
 そのリズの言葉と共に、着ぐるみロボの外装が大きく変化していき、砲撃形態へと移行する。
 そして、その砲身の照準は、ボロボロとなった着ぐるみの中、ブレイキア本体だけを狙い、砲撃を撃ち放った。

 ブレイキアは、自慢の着ぐるみと、そして、筋肉の鎧を貫通されて、消滅していった。

 このリズの一撃により、この戦場の最後の戦いが幕を閉じたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2020年09月15日


挿絵イラスト