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不可解なる共闘は硝煙の臭い

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●切支丹たちの野外陣地
「お待ちください。異教の者と手を組むのは主がおゆるしくださるかどうかわかりませぬ!我々だけでも戦えまする!」

 明らかに切支丹とわかる女武者の一人が、女武者たちの首魁に詰め寄っていた。彼女たちの前には、本来彼女たちが異教の者として忌み嫌う女僧兵が座っていた。切支丹の聖典には「汝は他の神を拝むべからず」とあるのだ。仏像も彼女たちからしてみればただの偶像にすぎないのだ。だから、女僧兵の力を借りずとも戦える、と主張しているのだ。

「まあ、悪い話でもなかろう。徳川の世が続けば、お前たちの迫害は続く。わらわも迫害されるじゃろうて。なら、わらわと組んで徳川の世を終わらせないか、と言っておるのだ」

 女僧兵から見ても、切支丹は「邪道」の者である。ましてや、彼女を迫害してきた信長が召喚した渡来人の教えを信じる者たちなのだ。本来なら手を組む相手ではない。

「お前たちの鉄砲術と、わらわの法術があれば、お前たちもわらわも迫害から逃れられる。今は、徳川の世を止めなければお前たちは滅びるのじゃ。なら、わらわと手を組むのも悪くはなかろう」

 女僧兵はたたみかけるように切支丹の女武者たちに語っていく。

「なりませぬ、主の定めた戒から外れるなど。我々は……地獄に落ちてしまいます!」

 一人の切支丹が反対の弁を述べる中、切支丹の長は彼女とは違う考えを見せるのだった。

「確かに、主はお怒りになられるでしょう。でも、主は赦さない罪はないのです。今は徳川を滅ぼさねば、主の教えが滅びてしまいます。和平を行う者は福なり、彼等は神の子と名づけられんとすればなり、と。ここは、手を結ぶことを選びましょう。ですが、徳川を滅ぼした暁に雌雄を決しましょう」

 ……ここに、「不可解なる共闘」が成立したのだった。

●グリモアベース
「とある村を、切支丹の女武者たちと羅刹の女僧兵が襲うという事態を予知しました」

 集まってきた猟兵たちに、マリア・テミルカーノヴァ(電子の海を彷徨う光・f00043)は状況を説明していた。

「このキリシタンの女武者たちも羅刹の女僧兵もオブリビオンではあるのですが、私には考えがたいのです。本来、キリシタンは他の宗教を邪教と呼び、嫌っているはずなのに……おそらく、何か打算があってのことなのでしょう」

 そして一瞬悲しみに満ちた表情を見せ、マリアは説明を続けていた。

「それに、教派は違うとは言え、彼女たちキリシタンと私が信じるものは、おそらく同じかと思います。このような形で蘇ってしまった彼女たちの魂が、安らかに眠れますように」

 マリアは悲しい形で蘇ってしまった彼女たちを憐れむかのように十字を描いて祈っていた。

「また、羅刹の女僧侶も侮れない敵です。彼女が使う法術は恐ろしい力があります。気をつけて、戦ってください。すべてのオブリビオンを倒したあとは、戦乱で被害を受けた村の復興を行ってください。そのときは、私も協力しますよ。何より、彼女たちに、安らかな眠りと永遠の記憶を……」

 オブリビオンとして蘇ってしまった彼女たちを憐れみつつも、マリアは猟兵たちを送り出すのであった。


ヨーシャ
 どうも、キリシタンと仏僧の意外な共闘ということで筆をとってしまったヨーシャです。今回はこれまでとは違ってシリアス風味に書いてみたいと思っています。また、歴史・哲学・宗教要素も入ってくるかもしれません。

 今回皆さんと戦うのは鉄砲を使う切支丹の女武者と、法術を使う羅刹の女僧兵となります。この二人が何で手を組んだのかはまだわかりませんが、彼女たちに安らかな眠りをもたらせれば幸いです。

 なお、戦闘が終わったら村々の復興が待っています。この章ではマリアもお呼ばれしたらお手伝いするつもりです。お気軽に誘っていただければ幸いです。

 妖として蘇りしものに安らかな眠りと永遠の記憶を。
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第1章 集団戦 『切支丹女武者』

POW   :    鉄砲三段
【鉄砲の一斉発射】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    部位狙撃
【鉄砲】から【トリモチ弾】を放ち、【手や足を狙う事】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    聖母の慈悲
【聖母に捧げる祈り】を聞いて共感した対象全てを治療する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

北条・冬香
【アドリブ・共闘歓迎】
私の生まれたUDCアースとは、世界や時代も違えば状況も違います。
何を思って村を襲おうと考えたのか、私にはわかりませんが、とにかく防がねばなりません。
争わなければ守れないならば私は躊躇なく拳を振るいましょう。
罪なき人々に平穏を。
そしてどうか、彼女たちが安らかに眠れますよう……。

「参ります。主のご加護を!」
私の戦闘スタイルは徒手空拳……近づかなければどうにもなりません。
【グラウンドクラッシャー】
にて地面を殴り、土煙に紛れて接近しましょう。
近づければこちらのものです。一人一人、確実に仕留めます。



 北条・冬香(鉄拳シスター・f13098)は、切支丹の女武者たちと向き合いつつ思いをはせていた。彼女の生まれたUDCアースは信仰の自由のある世界であり、弾圧を受けた切支丹たちがなにゆえ村を襲うことになったのかまではわからなかった。ただ、このような民草を苦しめる行いだけは止めなければいけないと思っていたのだ。
 ただ、冬香の武器は徒手空拳である。だから、近づかなければどうにもならない。そんな彼女は地面を殴り、土煙に紛れて接近することを思いついたのだ。
「参ります。主のご加護を!」
 冬香が拳で大地に穴を開けると、辺り一面に土煙がもうもうと舞い上がる。また、彼女の放った言葉が切支丹の女武者たちに動揺を与えたのだ。
「主を信じるものが、なぜ徳川の味方をするのです? まさか、主はお怒りになられているのでは?」
 切支丹の女武者たちは、冬香の発した土煙だけではなく、おそらく同じ神を信じる冬香が敵となっていることに明らかに混乱していた。ましてや、この時代の火縄銃は弾を込めるのにかなり時間がかかる。この遅れは女武者たちにとって命取りだった。そんな中で接近された冬香の拳に、女武者たちは再び冥府へとあっさり沈められるのであった。
「争わなければ守れないなら私は躊躇なく拳を振るいましょう。罪なき人々に平穏を。そしてどうか、彼女たちが安らかに眠れますよう……」
 冬香は世の理を曲げて蘇ってしまった女武者たちに祈りを捧げるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

レイチェル・ケイトリン
弾圧された宗教の主張……ということかな?。

世界がちがうんだろうけど、「主を信じる人たち」が
インカ帝国の滅亡でどんなことしていたか、それをかんがえると
当時の日本のひとたちにいやがられても当然な気もするんだけどね。


まず、集団回復能力を持つ集団とのたたかいだから
ほかの猟兵さんたちにもおはなしして、
ひとりづつ確実にたおして相手の数をへらしていくね。

わたしのたたかいかたは念動力と吹き飛ばしの技能で
サイコキネシスをつかって敵を攻撃してふっとばすよ。

一斉発射するなら、そこにふっとばした敵をつっこませてふせぐね。

トリモチでうごけなくなっちゃった猟兵さんがいたら
精密な操作もできるサイコキネシスでとってあげるね。


花盛・乙女
死して眠りを妨げられ望まぬ形で蘇り、その上信ずる神にも欺瞞を果たす。
どこの誰が描いた絵図かは知らんが不愉快なことだ。
私は剣の道にいる以上、信じるものはこの刀以外はない。
なればこの花盛乙女、歪と化した信徒達の鎮魂の義を背負い刀を振るおう。

黒椿を構え戦闘に臨む。
鉄砲か。間尺がある分有利と思うかもしれんが、私には関係ない。
鬼の吹雪は嵐の如く、鉄球如きに怯みはしない。蹴散らしてやる。

信じる神を捻じ曲げてまでする事が人の命を奪うこと。それで良いのか?
貴様らが信じる神は、そのような贄を欲するような神なのか。
今一度よく考えるがいい。
その上でこの花盛乙女が、今一度安らかに眠りにつかせてやろう。


コエル・フーチ
【WIZ】
キリシタンであれ、羅刹であれ、信仰で行動する奴らは厄介だ
あいつら自分たちの信仰に基づいた行動に迷いがないからな
しかも、それが集団で襲ってくるなんて、たまったもんじゃないな。

さて、大分前に本で読んだんだが【世界知識】
ちょうどキリシタンにぴったりなユーベルコードがあるんだ
それを食らってもらおうか。

【空中戦】で空に飛びあがり
上空でダブルバレルのショットスピリッツを構え
2つのトリガーを引き【2回攻撃】で「熱線の雨」の熱【属性攻撃】だ
上空から【範囲攻撃】で降り注ぐ95本×2発の熱線が
まるで、都市を滅ぼしたという『火の雨』のようだろう?
生憎と硫黄は無いがな



 それにしても、信仰とは何なのであろうか。ここで切支丹の聖典を紐解くと、「夫れ信とは望む所を確信し、見ざる所を確證する者なり」という言葉がある。それを考えると、信仰の本質はある意味希望なのである。ある少女は突きつけられた絶望に対して、希望を抱くことは間違いではないと述べている。希望があれば、人間はどんな苦難だって乗り越えられるものなのだ。
「キリシタンであれ、羅刹であれ、信仰で行動する奴らは厄介だ。あいつら自分たちの信仰に基づいた行動に迷いがないからな」
 コエル・フーチ(指先の熱・f08889)は、ふかしていたたばこを吸い終わると一言呟いた。
「……しかも、それが集団で襲ってくるなんて、たまったもんじゃないな」
 その言葉に、レイチェル・ケイトリン(心の力・f09500)も同意しつつ、言葉を続ける。
「世界がちがうんだろうけど、『主を信じる人たち』がインカ帝国の滅亡でどんなことしていたか、それをかんがえると当時の日本のひとたちにいやがられても当然な気もするんだけどね」
 信仰の本質は、確かに希望かもしれない。だが、その希望と引き換えに大事な寛容さをどこか置いてきてしまったのが切支丹の信仰なのだ。UDCアースにおける歴史では、スペイン人は南米のアステカやインカの民たちを征服し、己の信じる主を押しつけていったのだ。それを考えると、このような渡来人をなぜ信長は召喚したのだろうか。謎を感じながらも、花盛・乙女(誇り咲き舞う乙女花・f00399)も同じように頷いていた。
「死して眠りを妨げられ望まぬ形で蘇り、その上信ずる神にも欺瞞を果たす。どこの誰が描いた絵図かは知らんが不愉快なことだ。私は剣の道にいる以上、信じるものはこの刀以外はない。なればこの花盛乙女、歪と化した信徒達の鎮魂の義を背負い刀を振るおう」
 乙女が一言思いの丈を語ると、三人は戦いの準備を始めるのだった。
「あいにく、ちょうどキリシタンにぴったりなユーベルコードがあるんだ」
 コエルの持つ熱線銃なら、空中から熱線を降らせることができる。だが、切支丹の女武者は祈りを捧げることで己の傷を癒やしてしまう。この力はやっかいなのだ。それに対して、レイチェルが各個撃破を提案する。
「なので、一人ひとり倒していかないと、ね」
「まあ、最初の一発はやらせてくれよ」
 コエルがしたり顔を見せる。
「その役は私が買って出よう。最初の一発が合図、だな」
 乙女も作戦を決めると、コエルは高々と空中に飛び上がった。空中でコエルはダブルバレルのショットスピリッツのトリガーを引くと、熱線の雨が切支丹の女武者たちに降り注ぐ。その様子は、まさにソドムとゴモラを滅ぼした火の雨のごとし。
 火の雨が降り注いだ切支丹の女武者たちはこの様子にたじろいでいた。しかし、その一人が痛ましくも叫ぶのだった。
「主はおゆるしくださいます。こういうときこそ、聖母様に祈りを捧げるのです!」
 その言葉と共に、女武者たちは一心不乱に聖母に祈りだした。

 めでたし、聖寵充満てるマリア、
 主、御身と共にまします。
 御身は女のうちにて祝せられ、
 御胎内の御子イエズスも祝せられ給う。
 天主の御母聖マリア、
 罪人なるわれらのために、
 今も臨終の時も祈り給え。
 アーメン

 その一心不乱な祈りの言葉によって、瞬く間に女武者たちの傷は癒えていく。だが、それと時を同じくして、黒椿を携えた乙女が駆け込んできたのだった。
「信じる神を捻じ曲げてまでする事が人の命を奪うこと、それで良いのか?」
 乙女は女武者たちに問いかけるように叫ぶ。
「貴様らが信じる神は、そのような贄を欲するような神なのか、今一度よく考えるがいい!」
 それに答える女武者たちも、その瞳に迷いはなかった。
「生きること、それが主に定められた運命なのです。敵を倒さなければ生きていけないなら、その前にいる敵は倒さねばならないのです」
 その言葉に、乙女は思いを一つにして黒椿を振るった。
「……その上で、この花盛乙女が、今一度安らかに眠りにつかせてやろう!!」
 レイチェルのサイコキネシスも時を同じくして女武者たちを吹き飛ばしていった。乙女とレイチェルは各個撃破を狙ってターゲットを合わせると、回復の暇を与えないように一人ひとり確実に倒していった。これで、半数以上の女武者が倒れたことになる。
 女武者たちの心が折れてしまうのも、時間の問題だろう。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

鍋島・小百合子
SPD重視:遠距離射撃による敵の攪乱

仏教と異教の協力か…そんな付け焼刃のような姿勢で本当に幕府転覆なぞできるのかえ?

「鉄砲で武装しとる女子共をまずはどうにかせねばな」
敵に悟られないよう忍び足と目立たない併用にて敵陣を見通せてなおかつ身を隠せる場所を探し、見つかればそこに身を潜め敵の配置と味方の位置を把握
戦場の情報を掴めたらその場から狙えそうな切支丹女武者に向けユーベルコード「心火焔硝矢」発動
勇気の発現にて生み出した火矢をスナイパーと範囲攻撃込みで敵を狙撃
鉄砲の的にならぬよう移動しながら弓を射りつつ敵を攪乱、味方の突撃時には援護射撃で敵の攻撃を妨害
「信ずるものに恨みはないが許せ…」


御剣・神夜
切支丹………キリスト教でしたか
隣人を愛せよ。でしたっけ?
宗教には疎いのでよくわかりませんが、確かそんな教えだったような
とはいえ、戦う事は彼らの主の教えに反しているはず
彼女たちを安らかな眠りに戻しましょう

鉄砲三段での一斉射は野太刀を盾にして防ぐ
トリモチ弾で狙撃されたら、慌てずトリモチを取り払う
歳暮に祈りを捧げたら動かなくて攻撃のチャンスなのでこの時とばかりに攻撃する
「祈りをささげているところを攻撃するのは気が引けますが、戦場では平等に矢玉は降り注ぎます。祈っているから、大将だから、避けてくれることはないのです。狙えるところから狙うのは兵法の基本。申し訳ありません」


ウーゴ・ソルデビラ
神の為、仏の為、本音はやっぱり自分の為ですってか。追い詰められればやる事は他と変わんねーのな。ま、生臭い方が解りやすくて良いけどな。

神でも仏でもオブリビオンならぶっ殺す。これが俺らの戒律ってモンだぜ。遠くから撃たれる前に【野生の勘】で攻撃を【見切り】ながら【ダッシュ】で【先制攻撃】をブチかます。【2回攻撃】の内一回を【フェイント】にして【命中重視】の【寝苦露腐悪慈威・有獲奔】を叩き込む。【トリモチ弾】は【封印を解く】事が出来そうなら外す。使い方が違えかもしれねえけどよ。 


辟田・脩次朗
「きりしたんってのが崇めんのは、隣人を愛するような神様じゃねえのかよ…」
「まあいいや、仕事だ仕事。普通に射撃戦って奴をやってみるか。」

地の精霊に頼んでエレメンタルロッドの先端数十センチの所に拳大の石を発生させ、その位置を維持してもらう。

「よーしよし、まだまだ…今っ!」

ユーベルコード【羅刹旋風】で振り回したエレメンタルロッドから、振り飄石(ふりずんばい。スタッフスリング)の要領で敵に向かって投石。
投擲・射撃系のスキルが無いので命中精度はアテにならないが、脅し程度にはなるだろ。



 切支丹の女武者たちも、先の戦いの結果、残るは四人になってしまっていた。時折聞こえてくる聖歌は絶望的な状況を乗り越えようと必死になっているように聞こえてくる。

 世の罪を除き給う天主の子羊、われらをあわれみ給え。
 世の罪を除き給う天主の子羊、われらをあわれみ給え。
 世の罪を除き給う天主の子羊、われらに平安を与え給え。

 悲しみを込めたアニュス・デイの歌声は猟兵たちの陣地まで聞こえてくるのだった。
 一方猟兵たちは敵勢が衰えていることを肌で感じつつ、思いの丈を語るものも現れていた。
「きりしたんってのが崇めんのは、隣人を愛するような神様じゃねえのかよ……」
 辟田・脩次朗(羅刹のシーフ・f08272)は己の持つ知識を元に女武者たちの姿勢に疑問を感じていた。
「切支丹……キリスト教でしたか、隣人を愛せよ。でしたっけ? 宗教には疎いのでよくわかりませんが、確かそんな教えだったような。とはいえ、戦う事は彼らの主の教えに反しているはず。彼女たちを安らかな眠りに戻しましょう」
 御剣・神夜(桜花繚乱・f02570)もまた、同じ気持ちであった。
「仏教と異教の協力か……そんな付け焼刃のような姿勢で本当に幕府転覆なぞできるのかえ?」
 鍋島・小百合子(舞姫の女丈夫・f04799)も女武者たちの考え方に疑問を呈していた。もっとも、小百合子には切支丹の女武者たちとの因縁があるのだが、もしかしたら小百合子の国を滅ぼしたオブリビオンかもしれない。
「神の為、仏の為、本音はやっぱり自分の為ですってか。追い詰められればやる事は他と変わんねーのな。ま、生臭い方が解りやすくて良いけどな」
 この様子を見ていたウーゴ・ソルデビラ(吸血鬼マイラ・f09730)も女武者たちの様子はおかしいと感じ始めていたのだった。
「まあいいや、仕事だ仕事。普通に射撃戦って奴をやってみるか」
 脩次朗はそう思いの丈を吐き出すと、射撃戦の準備を始めるのだった。
 戦いの火蓋を切ったのは、猟兵の側だった。脩次朗はエレメンタルロッドの先端数十センチの所に拳大の石を発生させ振り飄石の要領で石を飛ばしていく。その石は女武者に当たると、そのまま倒してしまったのだった。
「敵襲です! これが私達の最後の戦いになるのでしょう。もはや、異教の者と手を結んでしまった我々を主が赦すかはわかりませんが……ともあれ、主の下にまいりましょう!」
 女武者たちは覚悟を決めると。三丁の銃をそれぞれ猟兵たちに向け、一斉に火蓋を切ったのだ。その弾も神夜の野太刀に防がれてしまう。
「祈りをささげているところを攻撃するのは気が引けますが、戦場では平等に矢玉は降り注ぎます。祈っているから、大将だから、避けてくれることはないのです。狙えるところから狙うのは兵法の基本。申し訳ありません」
 そんな神夜は敵陣に一気に駆け寄ると一人の女武者を切り捨てたのだった。ウーゴも先制攻撃には失敗したものの、一回フェイントを放って女武者を混乱させることで寝苦露腐悪慈威・有獲奔をたたき込んだのだ。火縄銃は再装填できるまでに時間がかかるので、無駄撃ちは大きなタイムロスとなる。再装填を行っているその間に何もできなかった女武者の一人は何もできずに地に沈んだのだった。
 残る女武者も大将一人になってしまったが、その大将を狙っていたのは小百合子だった。小百合子はあらかじめ女武者たちの背後に回り込むと、心火焔硝矢を放ったのだ。その火矢は女武者の大将めがけて飛んでいき、女武者の大将を炎に包んだ。
「くっ、やはり、主は異教の者と手を結んだことをおゆるしにならないのですね。もはや、私も、ここまでですか……」
 大将がその身を横たえると、小百合子は赦しを乞うように一言を重ねるのだった。
「信ずるものに恨みはないが許せ……」
 ここに、切支丹の女武者は再び冥府に帰っていったのだ。彼女たちの魂が安らかに眠れることを願いながら、猟兵たちは次の戦いに備えるのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『一揆を指揮する女僧兵』

POW   :    仏罰降臨
自身が戦闘で瀕死になると【仏罰を降す御仏の幻影 】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
SPD   :    仏罰代行者
自身に【信仰による法力 】をまとい、高速移動と【仏罰の雷】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    極楽一揆衆
【戦死して極楽に旅立った一揆衆 】の霊を召喚する。これは【槍】や【鍬】で攻撃する能力を持つ。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は加賀・依です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「やれやれ、異教の者どもはあっさり倒されてしまったか。まあ、わらわの時間稼ぎになったようじゃな。さあ、ゆくとするかの」
 切支丹の女武者たちの最後を見届けた女僧兵には、かつての一揆衆の仲間たちのことが思い浮かんでいた。どの者たちも、熱心で、まっすぐな心の持ち主であった。しかも、絶望的な戦いの中で最後まで極楽往生を願って必死に戦っていた。
「かのものたちの弔いとしても、わらわは戦わねばならん。さあ、参る!」
 女僧兵は覚悟を決めると、猟兵たちと相対するのであった。
鍋島・小百合子
SPD重視:僧兵の討伐

切支丹と共に出陣せず高みの見物を決め込んでおったのか
彼女らが己も信仰に敬虔なまま死したというのに良い身分じゃの
(切支丹女武者の長が今生の間際まで持っていた十字架を見つめ握りながら)

弓から薙刀に持ち替えての近接戦闘に臨み、ユーベルコード「鎧装馬騎乗」発動
(伏せさせて)騎乗し僧兵へ騎馬突撃をかけ馬の蹄で蹴り潰す
防御が厚い場合は鎧砕きも併用
僧兵の高速移動時、召喚された一揆衆には薙刀によるなぎ払いや範囲攻撃で対応
仏罰の雷は回避重視、間に合わない場合は薙刀の武器受けで防御
「貴様が仏に愛されているか否か愛馬の蹄で試させてもらおうかの!」


ウーゴ・ソルデビラ
手を組むっつーよりも、お互いに踏み台にしてやろうと思ってたんじゃねえのか?・・で、結局切支丹の連中は騙されて囮か捨て石にされたのかもな。

ま、どの道、僧兵の連中も倒すし村も守る。やる事に変わりはねえぜ。【先制攻撃】と【ダッシュ】で接敵して、【命中重視】の【寝苦露腐悪慈威・有獲奔】をブチかます。相手からの攻撃は【野生の勘】と【見切り】で避ける。一揆衆 が出てきたらそいつらの数を減らしに掛かるし、瀕死になると出て来るブッダは他の連中とタコ殴りして倒す。


辟田・脩次朗
●仏罰降臨と●仏罰代行者には、スキル「見切り」「早業」を使用してユーベルコード【横踏】で敵の攻撃を回避して対応。

特に●仏罰降臨には召喚された幻影に対する囮となり、他の猟兵が本体を倒すまで持ち堪える。

攻撃はカトラスと赤鰯での「鎧無視攻撃」「盗み攻撃」の「2回攻撃」。

攻防全般に「戦闘知識」を活用する。

●極楽一揆衆を使ってきたら「極楽に行けた仲間を態々憂き世に呼び戻すとは、酷い事をするもんだなあ!」と挑発。

何だかんだで、倒せたら身ぐるみ剥ぐ。まあシーフなので。



 まず、はじめに言っておこう。人間は完全な存在ではない。失敗しない人間などいないし、どんな些細なことでも失敗してしまう人間もこの世の中には存在する。だが、どんなことであれ失敗をしてしまうというところが人間の人間たる所以である。人間は、どこかしらで煩悩にとらわれているということだ。悟りを開いた仙人といえども、女性に見とれて神通力を失うことすらあるのだ。ましてや、猟兵たちの目前にいるのは骸の海から蘇ってきた存在なのだ。もしかしたら、この世への未練で凝り固まっているのかもしれない。ならば、羅刹の女僧兵に引導を渡すのも猟兵たちの役目であろう。
 そんな女僧兵の様子に怒りを感じていたのは、先ほどの戦いで切支丹の女武者の長を冥府に返した鍋島・小百合子(舞姫の女丈夫・f04799)であった。小百合子は切支丹女武者の長が今生の間際まで持っていた十字架を握りしめると、強い口調で思いの丈を語りはじめた。
「切支丹と共に出陣せず高みの見物を決め込んでおったのか。彼女らが己も信仰に敬虔なまま死したというのに良い身分じゃの!!」
 ウーゴ・ソルデビラ(吸血鬼マイラ・f09730)もまた、そんな女僧兵の様子に怒りを感じていたのだった。
「手を組むっつーよりも、お互いに踏み台にしてやろうと思ってたんじゃねえのか? ……で、結局切支丹の連中は騙されて囮か捨て石にされたのかもな」
 と、素直に怒りをにじませる。
「これが、戦国の世の定めだとしても……悲しいものだな」
 辟田・脩次朗(羅刹のシーフ・f08272)も切支丹の女武者たちに少々同情している様子だった。
「いずれにせよ、やるときはやる。それが猟兵の運命じゃて。さあ、突撃するかの」
 小百合子は弓を薙刀に持ち替え、そして鎧装馬騎乗を使い呼び出した駿馬に跨がると、ウーゴもダッシュを決める。そんな様子を見ていた脩次朗も真っ先に女僧兵に突撃を行う。
「……話せばわかると思っておったが、生き残るためには戒を破るのも仕方が無いわい。向かってきたからには罰をあたえねばならんな」
 女僧兵は信仰による法力をまとうと、仏罰を与えようと雷を走らせる。その雷を見切るウーゴと脩次朗。小百合子も薙刀で雷をはらっていく。
「貴様が仏に愛されているか否か愛馬の蹄で試させてもらおうかの!」
 小百合子は威勢よく叫ぶと、女僧兵を蹄で突き飛ばしていったが、そんな簡単にやられる女僧兵ではない。体制を立て直すと再度雷を放とうと祈りはじめた。
「やらせるかーっ!!」
 ウーゴの寝苦露腐悪慈威・有獲奔と脩次朗のカトラスが女僧兵に手傷を負わせた。だが、まだまだ倒れるには早いようで、女僧兵はさらに脩次朗めがけて雷を放とうとしていた。
「……見切ったぞ、この雷! オレに当てたけりゃ、死角から狙うんだな!」
 脩次朗は得意の横踏でその雷をかわすと、カトラスで女僧兵の額に一筋の傷をつけた。女僧兵がたじろいだ隙にウーゴの寝苦露腐悪慈威・有獲奔がさらに女僧兵に傷をつけていく。女僧兵を倒すのはまだまだかかるかもしれないが、猟兵たちは着実にダメージを与えていったのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

御剣・神夜
一揆衆の率いた者ですか
科の者達も信ずるものの為に戦った人たち
切支丹と通じるところがあるのもうなずけます
では、貴方にも戦場の栄誉ある死を

仏罰代行者で法力をまとわれ、高速移動と雷の方者は厄介なので移動先を読んで先手先手で先回りしていく
極楽一揆衆を呼ばれたら間合いは大体同じくらいだと思うので、槍、鍬で妨害してきたらまとめて薙ぎ払う
仏罰降臨で最後の賭けに出たら真っ向から受けて立ち、相手の薙刀ごと両断する心持ちで野太刀を振るい、勝負する
「貴方もかつては民を率いたのでしょう。その誇り高い振る舞い。私もそうありたいものです。では、真剣勝負をいたしましょう」


花盛・乙女
ふむ、いけ好かぬ手前勝手な暴君と思ったがそうではなさそうだ。
己の信心が為に今の治世に牙を剥こうという心根は気に入った。
しかし、どうぞと道を開ける訳にはいかん。
治世と人命を護る、それがこの花盛乙女の鞘走る理由だからな。

黒椿と乙女に二振りを構え臨む。
増援の一揆集は鬼吹雪で軽く払い、狙うのは尼僧だ。
法力による攻撃は警戒しなくてならん。回避に重きを置くとしよう。
間尺を詰め寄りきれる隙を見つければ、刀を振るい【雀蜂】をお見舞いするとしよう。

御仏や神の信徒が迫害された過去があったことは私でも知っている。
貴様は良き尼僧であったのかもしれん。オブリビオンでなければ、良き友となれたかもな。
そのことだけは残念だ。


レイチェル・ケイトリン
念動力と吹き飛ばしとフェイントの技能で
パイロキネシスをつかって26個の炎を出して
敵を焼いてふっとばすね。
敵が配下をよんだら配下も焼いてふっとばすよ。

炎ってプラズマだから電気をとおすんだよね。
敵がかみなりをはなちだしたら、炎をおしつけて地面とつないで
アース効果でかみなりを消してふっとばすよ。
高速移動してるとこでふっとばしたらころぶよね。

敵からの攻撃もふっとばしてふせぐよ。

ほかの猟兵さんへの攻撃もふっとばしてふせぐね。
かばう技能もつかえるから。


敵が瀕死になってだした幻影がかみなりをはなちだしたら、
瀕死の敵をふっとばしてそのかみなりにつっこませるね。



 かの昔、私を心から信じてその国に生まれたいと思う人が十回念仏を唱えても往生を果たせないようなら私は決して悟りを開きませんと願った御仏がいたという。後に戦国の世になると、その御仏を信じた者たちが一揆を起こし信長を相当苦しめたのだ。もしかするとこの女僧兵もその御仏を信じているのだろうか。
「かの者達も信ずるものの為に戦った人たち、切支丹と通じるところがあるのもうなずけます」
 御剣・神夜(桜花繚乱・f02570)が思いを述べると、花盛・乙女(誇り咲き舞う乙女花・f00399)も続けて心の内を吐露した。
「ふむ、いけ好かぬ手前勝手な暴君と思ったがそうではなさそうだ。己の信心が為に今の治世に牙を剥こうという心根は気に入った」
 でも、女僧兵は既にオブリビオンとなった身ゆえに、そのまま生かしておくことはできないのである。残念がるように乙女が言葉を続ける。
「しかし、どうぞと道を開ける訳にはいかん。治世と人命を護る、それがこの花盛乙女の鞘走る理由だからな」
 その様子を見ていたレイチェル・ケイトリン(心の力・f09500)もうなずきながら、決着をつける準備をしている。
「女僧兵さんが、安らかに眠れますように……」
 レイチェルの言葉には、相手を思いやるかのような気持ちが感じられた。
 その一方で、女僧兵は熱心に御仏に祈っていた。
「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏……」
 その声は小さく猟兵たちには聞こえないものであったが、道を踏み外しながら救いを祈る気持ちはおそらく切支丹の女武者たちとも同じなのであろう。
 そして、猟兵たちと女僧兵のにらみ合いが始まった。女僧兵の傷は深く、もはやここまでと悟っていた。だからこその祈りだったのだろう。双方共に相手が動くのを待っているのか、なかなか動こうとしない。
「貴方もかつては民を率いたのでしょう。その誇り高い振る舞い。私もそうありたいものです。では、真剣勝負をいたしましょう」
 そんな静寂を破ったのは神夜と乙女の二人の剣士だった。神夜は身の丈はあろうかという野太刀を手に、乙女は黒椿の他に自らの名を冠した小太刀を両手に持ち女僧兵に斬りかかる。女僧兵も負けてはいない。念仏を唱えつつも目を見開いた女僧兵は仏罰を下す御仏を召喚したのだ。
「危ないっ、だから、守るね」
 それと時を同じくして、レイチェルのパイロキネシスが僧兵と御仏の幻影を炎に包む。女僧兵と御仏の幻影は炎に焼かれる苦しみをものともせず、乙女に斬りかかってきたのだ。乙女はひょいと身をかわすと、二振りの刀を見事に駆使しつつ雀蜂のような拳骨を放つ。この一撃に、女僧兵はかなり痛手を受けたのだった。さらに神夜の野太刀が振り下ろされる。
「南無阿弥陀仏……ここまでか……覚悟は、決めておるわ。あとは、極楽で会おう……」
 神夜の一撃がとどめとなり、女僧兵は再びの眠りについたのだった。
「御仏や神の信徒が迫害された過去があったことは私でも知っている。貴様は良き尼僧であったのかもしれん。……オブリビオンでなければ、良き友となれたかもな。そのことだけは残念だ」
 乙女は、女僧兵のまぶたが閉じられたことを見届けると、女僧兵を憐れむかのように弔いの言葉を述べるのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第3章 日常 『戦の跡と続く道』

POW   :    損壊した建屋や残骸の片付け、資材の運搬などの力仕事を引き受けます

SPD   :    炊き出しや役立つ道具の作成、仮住居の設置など住人に今必要とされているものを手配します

WIZ   :    怪我人の治療、復興を効率的にする手段の提供などを行います

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 戦場の近くにあった小さな村は先ほどの戦いで大いに打撃を受けていた。家々はことごとく焼け落ち、焼け出された民たちは日々の糧にも困る状況だ。けがをした人も病に苦しむ人も多くおり、そんな民たちが助けを待っている状況だ。
 そんな民を助けることも、猟兵の大事な仕事なのだ。うまく復興がなれば、村人たちはもとの暮らしに戻れるだろう。
 かくして復興は始まったのだった。
鍋島・小百合子
POW重視:力仕事の手伝いと供養

ユーベルコード「鎧装馬騎乗」発動
鎧軍馬に騎乗し、損壊した家屋の建て直しに必要な資材の運搬全般を担い復興に貢献す
「馬の渾力ならこの程度朝飯前じゃ♪どんどん行くぞ」

手伝いが大方片付いたらマリア殿を伴って先の戦で散った者達の供養を執り行う
彼女らが使っていた鉄砲や薙刀等の得物と復興中に出た廃材で墓標を立て、祭祀扇を手に来世での安寧を祈る鎮魂の舞を贈る

彼女らにとってこの世は地獄も同然だったやも知れぬな
じゃから武装し抗った、自分の力で運命を覆すために
しかし今を生きる者達を蹂躙する理由にはならぬ
その者達も生きたかったじゃろうからな…

極楽浄土では皆平等じゃ
ゆっくり休むとよい…


ウーゴ・ソルデビラ
【POW】結局、この村って何で狙われたんだ?
細かい事、頭を使う事は苦手だからな。適材適所って事で力仕事を任せて貰うぜ。作業を手伝いながらも村がどんな所か見て回る事にするぞ。後、休憩の時に村長とか村の年寄りに狙われる様な心当たりはないか聞いてみる。フツーの村だって事が解って終わりかもしれねえが。もしかしたら、単に拠点っつーか、これからやる事の足掛かりにでもしようとしただけって可能性も考えられるよな。どうせなら、直接本人たちから聞いとくんだったぜ。素直に答えるとも思えねえけど、問答無用で倒しちまったのは惜しかったかもしれねえな。ま、とりあえず今は任された仕事をきっちりやっとくぜ。


レイチェル・ケイトリン
力仕事します。

わたしだと力って念動力技能をつかったサイコキネシスなんだけどね。

天下自在符みせて猟兵ってなのって村の人と相談するの。
どこのお片付けからするか、まだつかえそうなものや
はこんできたものはどこにおくかとか、
そのあとのおしごとがやりやすいようにしたいから。

もちろん、必要ならけがしてる人、病気のひともはこぶからね。

高いとこでの作業とかもわたしなら作業するひとと材料を
ひょいっともちあげてあげられるから言ってね。

わたしはみんなでがんばる復興のなかの一人。

だからみんなときちんとつながってがんばりたいもの。

それがわたしのいまの心。わたしの力は心の力だから。


御剣・神夜
POW行動

ひどい有様ですね
戦で泣くのは何時も力のない農民たち
本来なら彼らを救うはずの宗教も、戦いの道具になる。悲しいことです

瓦礫や倒壊した柱などを運びます
女だからと心配は無用です。力仕事には自信があります
疲れたら私に任せてゆっくり休んで下さい
瓦礫などを片付けつつ、村人を励まし、元気づけつつ片付け、復興作業を手伝います
「さぁ、皆さん、家は壊れてしまいましたが皆さんは生きています。これに勝る幸福はありません。生きていれば何度だってやり直せるんです。我々も皆さんを守るため頑張ります。だから皆さんもあきらめず頑張って生きてください


花盛・乙女
さて、私は力仕事を任せてもらおうか。

どれほどの瓦礫があるかは分からんが、私は人より力があるからな。
10人分…いや、100人分くらいには働けるだろう。

指示がなければそれなりにまとめ片付けておくが指示があれば従おう。
…ふむ、なにか防壁のようなものを用意できればよいのだがな。
瓦礫の中になにか材料はないだろうか。気にしてみるとしよう。

しかし、信仰か。
その心は正義を信ずる我が身と似て非なるものだろう。
神や仏は敬うべきだが…縛られてもいかんのだ。

故に、信ずるべきは刀の道。
村人にも自己防衛の手段として、稽古でもつけてやろうか。
この花盛乙女を屈服させたら大したものだぞ。

【アドリブ・共闘歓迎です】



 猟兵たちが村にたどり着いた時、村人の表情は外から来た者をいぶかしむ目で見つめていた。しかし、レイチェル・ケイトリン(心の力・f09500)が天下自在符を見せて自分たちが猟兵であることを証明すると、村人たちの表情は明るく安堵したものに変わったのだった。
「さぁ、皆さん、家は壊れてしまいましたが皆さんは生きています。これに勝る幸福はありません」
 御剣・神夜(桜花繚乱・f02570)は、村人たちに励ましの言葉を送った。
「生きていれば何度だってやり直せるんです。我々も皆さんを守るため頑張ります。だから皆さんもあきらめず頑張って生きてください!」
 神夜の言葉に応えるように、村人たちから歓声が上がったのだった。
「ありがとうございます。まずは、我々には家が必要です。家々を立て直すのを手伝っていただけませぬか?」
 そして復興作業が始まると、さっそく鍋島・小百合子(舞姫の女丈夫・f04799)が鎧軍馬を呼び出し、馬を使って資材を運ぶことを申し出た。
「馬の渾力ならこの程度朝飯前じゃ。どんどん行くぞ!」
 花盛・乙女(誇り咲き舞う乙女花・f00399)も頼もしい言葉を述べ、材木を小百合子の軍馬の引く荷車に積み込んでいく。
「どれほどの瓦礫があるかは分からんが、私は人より力があるからな。十人分……いや、百人分くらいには働けるだろう」
 レイチェルも自慢のサイコキネシスを使って建材を運んでいく。
「わたしはみんなでがんばる復興のなかの一人。だからみんなときちんとつながってがんばりたいもの。それがわたしのいまの心。わたしの力は心の力だから」
 そんな様子を見ていたウーゴ・ソルデビラ(吸血鬼マイラ・f09730)も力仕事に加わる。
「このぐらいの力仕事なら、俺も手伝うぞ!」
 猟兵たちのお手伝いの甲斐あって、復興作業は順調に進んでいた。
「……ふむ、なにか防壁のようなものを用意できればよいのだがな」
 乙女の提案で、村には防壁のようなものを作ることになった。幸いなことに、石垣に使えそうな石を切り出す場所も近くにあり、ここでも猟兵たちの尽力の甲斐あって石垣を作れるだけの石を切り出すことができたのだった。
 とはいっても、休むのは必要なもの。村人たちと猟兵たちは村の真ん中で車座になって休憩を取り始めた。村人の用意する握り飯に皆で舌鼓を打ちながら、ウーゴは村長に一つの問いを投げかけてみることにしたのだった。
「結局、この村って何で狙われたんだ? 一見すると普通の村なのにな。俺には、なぜこの村が襲われたのかわからないんだ」
 ウーゴの問いに対して、村長は答え始めた。
「我々にもなぜこの村が襲われたのかわからないのですが、もしかすると、女僧兵に協力することを拒んだのがきっかけかもしれませんな……」
 村長の言葉に、神夜は村人に同情するかのように語りはじめる。
「……ひどい有様ですね。戦で泣くのは何時も力のない農民たち。本来なら彼らを救うはずの宗教も、戦いの道具になる。悲しいことです……」
 乙女も思いの丈を語りはじめる。
「しかし、信仰か。その心は正義を信ずる我が身と似て非なるものだろう。神や仏は敬うべきだが……縛られてもいかんのだ」
 その場に居合わせた者も、皆その言葉にうなずいていた。
「よし、復興が一段落したら稽古をつけるか。この花盛乙女を屈服させたら大したものだぞ!」
 その声に村人の心も励まされたことだろう。
「もしかしたら、単に拠点っつーか、これからやる事の足掛かりにでもしようとしただけって可能性も考えられるよな。どうせなら、直接本人たちから聞いとくんだったぜ……」
 ウーゴもこの村がなぜ襲われたのかピンとこなかったのか、オブリビオンから何も情報を聞き出せなかったのか後悔しているようだった。
 そして、復興の要である石垣作りが始まった。小百合子の軍馬が切り出した石を運んでくると、レイチェルはサイコキネシスで丁寧に石垣を積んでいく。ウーゴと乙女、神夜も石の間に漆喰を塗ったりと大忙しだ。
 程なくして、復興が終わり、村に作られた広場では乙女による稽古が始まった。
「うおぉぉぉぉ!!!」
 村の若い衆が竹刀を手に乙女に突っ込んでいくが、乙女は者ともせずに彼らをかわし、そして己の竹刀で一撃を加えていく。そんな稽古の輪の中には神夜も加わっており、村人たちもこの二人にしっかり稽古をつけてもらったようだ。
 そして村の外れには、小百合子とマリアの手によって先の戦いで散った者たちを弔う小さな墓地が作られていた。もっとも、彼女たちが使っていた鉄砲や薙刀が墓標の代わりではあったのだが。小百合子は祭祀扇を手に来世での安寧を祈る鎮魂の舞を捧げると、マリアは祈りの言葉を捧げる。
「主よ、爾の眠りし婢らの幸いなる眠りに永遠の安息を与え、彼女らに永遠の記憶をなしたまえ……」
 小百合子も眠りし者たちに鎮魂の言葉を述べた。
「彼女らにとってこの世は地獄も同然だったやも知れぬな。じゃから武装し抗った、自分の力で運命を覆すために。しかし今を生きる者達を蹂躙する理由にはならぬ。その者達も生きたかったじゃろうからな……」
 マリアもまた、何度も十字を描いて彼女らの魂が安らかに眠れることを祈っていた。そんな様子を見て、小百合子も眠りし者に安らぎの言葉を語ったのだった。
「極楽浄土では皆平等じゃ。ゆっくり休むとよい……」
 願わくば、己を信じて戦ったすべての者たちに、安らかな眠りと永遠の記憶を……

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月03日


挿絵イラスト