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チョコの波に飲まれるな!🍫

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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●キマイラフューチャー
 人類滅亡後の地球(?)らしき惑星。
 人類の遺したポップなサイバーパンク都市に、何らかの理由で生き残ったキマイラ達が楽しく暮らしている。
 しかも、食べ物が豊富で暮らしに困らないため、住民はみんな何らかのアーティストになっており、動画をアップして『いいね』を貰ったり、ダンスをしたりして暮らしている。

●ナウなオシャレシティ
「な、なんだ、これは……!? た、食べ物なのか!?」
 日常品や食べ物などを生産していた装置が異常をきたし、ハート型のチョコレートっぽいモノを作り始めた。
 だが、それはすべて偽物。
 チョコレートの形をしているが、よく出来た玩具だったり、まったく別のモノだったりしているようだ。
 ようやくマトモなチョコレートだと思えば、それはカカオ100%ッ!
 誰か今すぐ、水をプリーズ状態に陥ってしまい、住民達は半ばチョコレート恐怖症になりつつあるようだ。
 このままでは、バレンタインデーが中止になるのは、確実であった。

●ガジルからの依頼
「みんな忙しい中、集まってくれてありがとうね」
 ガジル・コリアンダー(キマイラのスカイダンサー・f00907)が、猟兵達を前にして今回の依頼を説明した。
 ナウなオシャレシティの設置されていた装置が壊れ、ハート型のチョコレートっぽいモノを作り続けているようだ。
 だが、そのすべてが偽物で、チョコレートの形をした何かのようである。
 しかも、誰かがそこにカカオ100%のチョコや、激辛チョコを混ぜているらしく、混乱に拍車が掛かっているらしい。
 そのため、住民達はトラウマになっており、バレンタインが中止になるかも知れないと言う事だった。
 そんな住民達の不安を取り除く事が、今回の……目的であるッ!


ゆうきつかさ
 このシナリオはノリと勢いで進んでいきます。
 基本的に失敗はしないので、キャラクター重視のプレイングで問題ありません。
 思いっきりネタに走っても、何となく解決しますので、好きな事をやりましょう。
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第1章 冒険 『なんかいっぱい出てきてる!?』

POW   :    装置を力任せに叩いたり、これ以上物を出さないように塞いだりする。

SPD   :    装置を斜め45度に叩いたり、異常のありそうな部品を直したりする。

WIZ   :    装置を優しく叩いたり、装置を調べて故障した原因を探したりする。

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

紅葉・華織
【方針:SPD】
チョコレートによく似た玩具……全く別のモノ……カカオ100%……? これは許せるわけがないね! チョコで弄ぶんじゃない!(たまたま出てきたカカオ100%の苦味に涙目になりながら)

さて、どうにかしたいところだけど、解決方法は検討つきません。てへ。機械に強かったお姉ちゃんならわかるかもだけど、どこにいるんだろう……。まあ、いなくてもやれるんだって言えるようにならないとね!

こういう機械はとりあえず叩けば直るってどこかで聞いたから、とりあえず斜めから叩いてみるよ! あと、なんか怪しい(【UC:天性の超直感】を使用)ってところを思いっ切り叩いてみれば、偶然直るかもしれないしね!


ドアクローザ・バックチェック
大昔、昭和という時代に書かれた書物によると、大抵の機械は叩けば直る、らしい。
コツは、斜め45度の角度から、素早く、強く、叩くこと。
ということで、実践してみよう。
思いっきり、蹴りを入れてやるぞ。大丈夫だ、きっと直る。


ヴィサラ・ヴァイン
あ……なんかひどい事になってますね……バレンタインは本命どころが友チョコすら渡す相手が思いつかないので最悪中止でもいいんですけど……放っては置けませんよね
でも細かい事かんがえるのは面倒なので、ユーベルコード【メドゥーサの魔眼】で装置を石にして止めますね。食べられない偽物も一緒にです
……あ、カカオ100%チョコや激辛チョコは頭の蛇さんが食べてくれるので大丈夫です
蛇「!?」
……私は食べませんよ? だってそんな悶絶する物は嫌ですちょ蛇さんやめて無理やり口に突っ込まないで(自業自得)(でもきっと持ち前の毒耐性12できっと何とかなる気がします)


ニコラ・クローディア
「誰がこんな下らん状況にしたぁ!」
キマイラフューチャーに旅団という名の店を開いている身としてはほぼ未曾有の危機である。なんせ、この手のチョコレートが店の仕入れにまで響いてきている。
「オブリビオンか? オブリビオンだな? よし、天誅!」
とりあえず件の装置を止めなければ話にならん。迅速に現場に急行しよう。
「バレンタインはなぁ――稼ぎ時なんだよぉ!」
切実な叫びとともに力任せに装置をぶったたく。なんならグラップル技能も上乗せして、両手があるから2回攻撃だ。
「中途半端に壊れてるくらいならいっそ全壊にしてイチからコンコンし直した方がはえーだろぉがよぉ!」
何ヒットコンボかはともかく、殴る蹴るの暴行で対処


ナンナ・ニルヴァーナ
【POW】こんなの、壊しちゃえ!!

チョコは甘くて、美味しくて、幸せじゃないとナンナは嫌、だな。
きっとみんなも、嫌、だと思う。
だから、変なチョコばっかり作ってみんなを困らせる装置はバイバイ、なの。

ナンナはこの装置でトラウマが出来た人のぶんの怒りも込めて、ぶん殴るよ。
主にチョコもどきが出てくるあたりを!力任せに!ガツンと!!

(ふと、殴る手を止めて足元に落ちてたチョコっぽいものを見て)
ねえ。これ、やっぱりどう見てもチョコなんだけど、この一個だけ本物だったり、しないかな?
……がぶり(思い切って齧った)


バンリ・ガリャンテ
ふむ。そぐわない物もあるけど、チョコレートとセットにしてプレゼント出来るような素敵なグッズもでてくるぜ?ホラ。俺が掘り出して並べてやるから皆来てみてみろよ。
喰えるか喰えないかチョコか否かは一先ず噛み付いて確かめてみるか。(歯を鳴らす)

んっ(ガリッ) これかわいい!ハート形の入浴剤。パステルカラーのアソートで泡風呂になるってさ。
おっ(カツン)これは…ハート形のキーホルダー?でもありロケットみたいだよ。写真が入っちゃうぜ。

他にも中々素敵なの出てくるから、ビクビクしないで一緒に掘り出し物探してみようよ!って遠巻きにしてる皆を手招きだ。
あ、俺が噛んだのは俺のもんね?


テフラ・カルデラ
うーん…機械なんて扱ったことないのでどうすればいいのか…?
でも叩くのはあまり良くないと思います!逆に優しく撫でてあげれば直るような気がします!
こうやって…機械の前に座って優しく…

なでなで…なでなで…

なでなで…なでなで…

うわぁぁっ!?な…何か液体みたいなのが…これ…チョコ?
うぅ…全身チョコまみれです、早く洗い流さなきゃ…
…あれ?脚が動かない?…っていうか立てない?
え?これ固まって…固まるの早くないですか!?
もう全身がガチガチに!?このままじゃあチョコの像になっちゃう!
あっ…だめ…動け…な…
(チョコの像になりましたがこの後は何とか戻りました)


月凪・ハルマ
あちゃー……これは思ったより大事だな
早いとこなんとかしないと

◆SPD判定
丁度いいことに、俺【メカニック】技能があるから
調子の悪くなった装置を片っ端から修理していこう

まずは何処に装置があるか、周辺の住民に聞き込み
必要なら修理が目的と理由も話す。まぁそもそも隠す必要も無いし
装置の場所を把握したら、そこまで赴いて修理開始という流れ

しかし、キマイラフューチャーの技術には純粋に興味もあるからなー
もちろん修理自体は真面目にやるけど、機械を弄れる事に
ちょっとワクワクしてる俺がいる

……あ、この部品壊れてるな。それにこっちのケーブル、
接続部分がガタガタになってる

(この後、日が暮れるまで修理に明け暮れました)



●ナウなオシャレシティ
「あちゃー……これは思ったより大事だな。早いとこなんとかしないと……」
 月凪・ハルマ(天津甕星・f05346)は壊れた装置を直すため、仲間達と共にナウなオシャレシティにやってきた。
 住民達の話では、装置は町の中心にあるらしく、そこから無尽蔵にチョコっぽいモノが作り出されているようだ。
 おそらく、普段であれば数分ほどで行く事の出来る距離のようだが、チョコっぽいモノが大量に作り出されているせいで、その倍以上の時間が掛かりそうである。
「チョコレートによく似た玩具……全く別のモノ……カカオ100%……? これは許せるわけがないね! チョコで弄ぶんじゃない!」
 そんな中、紅葉・華織(奇跡の武術少女/姉捜索中・f12932)がカカオ100%のチョコレートを食べ、あまりの苦手に涙を浮かべつつ、事件の黒幕(黒ずくめ仕様)的な存在を思い浮かべた。
 こんな事をするようなヤツは、間違いなく悪ッ!
 ……絶対に悪であるッ!
 見つけ次第、御仕置き……もしくは、それ相応の罰を与えなければ、気が済まないッ!
「……と言うか、誰がこんな下らん状況にしたぁ!」
 ニコラ・クローディア(世界を渡る龍賢者・f00091)もチョコの山を掻き分け、イラついた様子で叫ぶ。
 キマイラフューチャーに旅団という名の店を開いている身としては、ハッキリ言って未曾有の危機ッ!
 ある意味、絶体絶命、大ピンチッ!
 このままだと、チョコレートを仕入れる事が困難になってしまうため、最悪の場合……バレンタインにまで影響が出てしまうほど、深刻な問題であった。
「ひょっとして、オブリビオンか? これは間違いなく、オブリビオンだな? よし、天誅!」
 それ故に、ニコラの決断は早かった。
 とにかく件の装置を止めなければ話にならない。
 故に、迅速……目にも止まらぬ速さで現場に向かうのだった。

●奇妙な形をした装置
「あ……なんかひどい事になってますね……バレンタインは本命どころが友チョコすら渡す相手が思いつかないので、最悪中止でもいいんですけど……放っては置けませんよね」
 ヴィサラ・ヴァイン(人見知りなゴルゴン少女・f00702)は色々な意味で危機感を覚えつつ、壊れた装置の前に立っていた。
 装置からはチョコっぽいモノが大量に作られており、ガシャコン、ガシャコンと音を立て、あちこちから煙を上げていた。
「さて、どうにかしたいところだけど、解決方法は検討つきませんね。機械に強かったお姉ちゃんならわかるかもだけど、一体どこにいるんだろう……? まあ、いなくてもやれるんだって言えるようにならないとね!」
 華織が姉の顔を思い浮かべた後、気持ちを切り替えるようにして、自分自身に気合を入れた。
「うーん……、機械なんて扱ったことないので、どうすればいいのか分かりませんが……?」
 テフラ・カルデラ(特殊系ドMウサギキマイラ・f03212)が、困った様子で汗を流す。
 その間も、目の前の装置が延々とチョコっぽいモノを作り出していた。
「まあ、そぐわない物もあるけど、チョコレートとセットにしてプレゼント出来るような素敵なグッズもでてくるぜ? ……ホラ、俺が掘り出して並べてやるから、皆来てみてみろよ。とりあえず、喰えるか喰えないか、チョコか否かは一先ず噛み付いて確かめてみるか」
 バンリ・ガリャンテ(人間のブレイズキャリバー・f10655)がガチガチと歯を鳴らし、チョコッぽいモノを手当たり次第に齧っていった。
「……ん? これは可愛いハート型の入浴剤。パステルカラーのアソートで泡風呂になるってヤツだな。それでこれは……ハート型のキーホルダー……」
 どれもチョコに見えるが、すべてニセモノ。
 精巧に出来ているモノもあったが、やはりチョコではなかった。
「そう言えば……大昔、昭和という時代に書かれた書物によると、大抵の機械は叩けば直る、らしい。コツは、斜め45度の角度から、素早く、強く、叩くこと……」
 そんな中、ドアクローザ・バックチェック(ケーキナイフ・f11864)がキリリとした表情を浮かべ、昭和の時代に愛された修復術を語っていく。
 それはどんな精密機械であっても、角度さえ間違わなければ、確実に直す事が出来ると言われた昭和の修復術……。
 昭和のハイカラ男子であれば、必ず会得していたほどの修復術で、ドアクローザも仙人っぽいジーサンから、その事が書かれた書物と、洗剤を受け取り、新聞6ヶ月分を先払いで契約した。
 そのジーサンが何者だったのか分からないが、おそらくニンジャ。
 もしくは、その類である可能性が高かった。
「確かに……、こういう機械は叩けば直るってどこかで聞いたから、とりあえず斜めから叩いてみるね!」
 華織が角度を調節しながら、装置をポンポンポンと叩いていく。
 そのたび、装置がガシャコン、ガシャコンと激しく動き、チョコっぽいモノが勢いよく飛び出した。
「おお、これは新作ッ! しかも、どれも出来がいいッ! ……あ、俺が噛んだのは、俺のもんね?」
 バンリが興奮した様子で、チョコっぽいモノをガジガジと齧っていく。
 その上、ほんのりチョコ風味。
 微妙に美味い……クセになるッ!
 何やら常習性もあるカンジ。
 これは、これでアリ。
 いや、大アリである。
 ここまで来ると、すべてコンプリートしたくなってしまう程のアレ。
 中には激レアっぽいモノもあるため、集めずにはいられない。
「チョコは甘くて、美味しくて、幸せじゃないとナンナは嫌、だな。きっとみんなも、嫌、だと思う。だから、変なチョコばっかり作ってみんなを困らせる装置はバイバイ、なの」
 一方、ナンナ・ニルヴァーナ(チャンドラ・f03664)がプンスカと怒った様子で、目の前の装置をブン殴っていた。
 主にチョコっぽいモノが出てくる辺りを、力任せにガツンと殴る。
 そのせいか、装置からビターテイストの煙が上がる。
「こことか、なんか怪しい……」
 華織も天性の超直感で、怪しげな突起を見つけ、思いっきり叩く。
 それと同時に装置がガシャコンガシャコンと音を立て、先程とは異なるチョコを吐き出した。
「……ん? これはチョコ? どこから、どう見てもチョコなんだけど……。ひょっとして、この一個だけ本物だったり、しないかな?」
 ナンナが興味津々な様子で、足元に落ちたチョコを幾つか拾い上げた。
 一見すると、チョコレート。
 ……と言うか、チョコレートにしか見えない。
 むしろ、チョコレートそのもの。
 これがチョコレートでなければ、何がチョコレートなのか、まったく意味が分からない。
「……私は食べませんよ? 例え、チョコだったとしても、カカオ100%チョコや激辛チョコである可能性もありますし……」
 ヴィサラが色々な意味で危機感を覚え、激しく首を横に振る。
 だが、頭の蛇はキョトン顔。
 『……え? 食べないの? 食べようよ(意訳)』と言わんばかりのノリで、チョコを咥えてヴィサラの顔に、グイグイグイ。
 どうやら、ここに来るまでカカオ100%チョコや、激辛チョコを食べさせられていたため、『そろそろ、いいよね? 食べるよね?(超意訳)』的な思考に支配されているようだ。
「……と言うか、チョコでしょ、これ……」
 ナンナが躊躇う事なく、チョコをガブリッ!
 ……美味いッ!
 この口の中に広がるチョコっぽい味わいが、何とも……。
「これ……チョコじゃない……」
 ナンナがどんよりとした空気を漂わせ、口の中でザラつくチョコっぽいモノを吐き出した。
 確かに最初はチョコの味。
 しかし、ニセモノ。
 よく出来たレプリカであった。
「うう……、やっぱりチョコじゃない……」
 ヴィサラも頭の蛇に無理やりチョコっぽいモノを食べさせられ、物凄くブルーな気持ちになった。
 一言で言えば、のっぺりとした味のチョコ。
 口の中の水分をすべて吸い取られ、その後に来る酸っぱさと辛さで、何となく『蛇さん、ゴメンナサイ』と言う気持ちになった。
「……たくっ! バレンタインはなぁ――稼ぎ時なんだよぉ!」
 その間もニコラが切実な叫びと共に、力任せに装置を叩いて、叩いて、叩きまくったッ!
 しかも、グラップル技能も上乗せして、両手でボンと2回攻撃ッ!
「殴っただけじゃ駄目だ。思いっきり、蹴りを入れるぞ! 大丈夫だ! きっと……直るっ!」
 ドアクローザも再びキリッとした表情を浮かべた後、装置を蹴るため、精神統一ッ!
 その途端、ドアクローザの背後に、仙人っぽいロージンが浮かぶ。
 『……あと三ヶ月。いや、一ヶ月だけでもいい。トイレットペーパーをつけるから……。二枚重ねのイイ奴をつけるから……』と囁き、何やら物凄いパワーをドアクローザの中に注ぎ込んでいた。
 それに応えるようにして、ドアクローザも装置を蹴った。
 全身全霊、力を込めて……蹴って、蹴って、蹴りまくった!
「中途半端に壊れてるくらいなら、いっそ全壊にしてイチからコンコンし直した方がはえーだろぉがよぉ!」
 ニコラも半ばヤケになりつつ、装置に連続コンボを決めていき、殴る蹴るの暴行状態。
 そして、ボン!
 激しく、ボン!
 装置が煙を上げて、チョコっぽい巨大なモノを、ポンポンドコンと吐き出した。
「やっぱり、叩くのはあまり良くないと思います! 逆に優しく撫でてあげれば直るような気がします! とりあえず、こうやって……機械の前に座って優しく……」
 テフラが装置に寄り添い、ナデナデ、ナデナデ。
 それに応えるようにして、装置もビクビク。
 テフラも察した様子で、時に優しく、時に激しく、装置を撫でた。
 これには装置も激しく反応を示し、ビクンビクンと震えて、大量のチョコを噴出させた。
「うぅ、なんですか、この液体は……。ひょっとして、チョコ? ……って、このままだと全身チョコまみれに!」
 テフラが身の危険を感じ、その場から逃げようとしたものの、身体がまったく動かないッ!
「は、早くッ! 早く洗い流さなきゃ……! あ、あれ……? 脚が動かない? ……っていうか立てない? こ、これ……固まるの早くないですか!? あ、駄目……動け……ない……」
 そうしているうちに、チョコがだんだん固まっていき、チョコレートの像が完成した。
「……と言うか、こういうのは俺に任せてくれ」
 そこでようやくハルマが到着し、メカニック技能を使い、装置の何処が壊れているのか、熱心に調べ始めた。
 だが、散々殴る蹴るの暴行を喰らっていたせいか、装置はボロボロ。
 それでも、テフラによってオトコ(?)にしてもらったせいか、装置は戦場を潜り抜けた歴戦の戦士の如く凛々しかった。
(「なんだ、これは……。さすがキマイラフューチャーの技術……。よく動くな、本当に……。ちょっとワクワクしているぞ、俺……」)
 ハルマが興奮した様子で装置のフタを外し、千切れたケーブル等を繋ぎ、小壊れた部品を交換する。
 他にも壊れているところがあったものの、日が暮れるまでには何とか装置を直す事が出来た。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『天国か地獄か?チョコプールアスレチック』

POW   :    力が全て!ゴリ押しで進む!

SPD   :    テクニックが命!タイミングよく進む!

WIZ   :    無謀にも挑戦?または応援!

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●謎のオブリビオン
「まさか、その装置を直せるヤツがいたとはなッ! だが、まだ何も終わっちゃいないッ! 俺を倒さなければ、また装置を壊すだけだッ!」
 全身黒ずくめのオブリビオンが、無駄に高いビルの上に立ち、勝ち誇った様子で高笑いを響かせた。
 そのオブリビオンが、何者なのか分からない。
 唯一分かっているのは、ハート型の頭だけ。
 それ以外は全く何も分かっておらず、ミステリアスな雰囲気すら漂っていた。
「俺を倒したいか? ならば、此処まで来るがイイッ!」
 そう言ってハートブレ……黒ずくめのオブリビオンが、パチンと指を鳴らす。
 それと同時に、ドロドロに溶けた大量のチョコレートが、津波の如く猟兵達に襲い掛かってきた。
月凪・ハルマ
あー……ある意味、分かりやすい黒幕だな

ていうかこれだけのチョコわざわざ溶かして用意してたの??
暇人かな???

だがしかし、いくらネタでもチョコ塗れなんて冗談じゃない
まずはチョコを回避するために、近くにある
なるべく高い建物の中に避難

その後は避難した建物の上階(あれば屋上まで)登った後
【ガジェットショータイム】を使用
召喚するのは射出型のワイヤーアンカー
ハート頭のいるビルに向けて発射した後、それを伝ってビルに侵入
そして屋上を目指す、と

なお、一連の流れはできるだけ相手に気付かれない様にこっそりと
(一応、【忍び足】も使いつつ)
またうっかりチョコをぶっ放されたらたまらないからね

しかし、他の皆は大丈夫かな……


ナンナ・ニルヴァーナ
うええええ。なんか変な奴が出てきた、の。
ナンナ知ってる、よ。高いところであんな笑い声あげる奴、悪者!(びし!

チョコ津波?!
今度こそ本物のチョコ、だ!
泳ぎながら味見…なんて呑気なことを思ってたのも最初だけ。
これめちゃくちゃ、大変!!
ドロドロチョコが服に絡まるし、口に入ったら甘いし、美味しいけど…美味しいけど!
泳ぎはあんまり得意じゃない、けど、気合で泳ぐ!
前を泳ぐ人の後ろに位置取りしたりして、津波の力を少しでも減らしたりしながら頑張るよ。


テフラ・カルデラ
うぅ…何とか身体が自由に…そして、このオブリビオンが黒幕…
今すぐ追いかけなければまた悪いことをしでかしそうです!
…って溶けたチョコが押し寄せてくる!?高いところへ逃げなくちゃ!
こ…これはアスレチックみたいになってます!
ちょっと自信ないけど、行かなければオブリビオンのところへはたどり着けませんね…行きましょう!
よっ…はっ…これなかなか難しいです…あっ…足滑らせて…やっぱりぃぃーーー!!

うぅ…落ちてしまいました…全身チョコまみれで…あれ?この既視感…
やっぱり固まっちゃうやつですか!?もう既に脚が動かない!?
それどころかもう全身まで…固ま…
(やっぱりチョコの像になりましたがこの後は何とか戻りました)


紅葉・華織
【方針:SPD】
チョコの波とか見るからにヤバイ! 食べてみたいけど見るからにドロドロだからダメ! とりあえず、一気にオブリビオンに接敵するよ!

「許さないぞ怪人! ――いくよ、赤枝流剣術【唯寄斬】!!」

【UC:赤枝流剣術・唯寄斬】で100m前後ずつカッ飛んで行くよ。ついでに電柱とかそういうのがあったら斬って(【UC:赤枝流剣術・唯絶】)、それを足場にまた飛ぶよ。他の人も利用できるなら利用すればいいと思うな!

あと、妖手裏剣【炎蛇】を投げとくね。これって誰かに当たれって念じると当たるまで追い続けるから、もしかしたらいい具合に敵がチョコの波に飲まれたりして? まあ、そうなったら面白いよね!


ヴィサラ・ヴァイン
ちょ、チョコレートの氾濫だーー!? 今はチョコレートとか要らないですよ……!(トラウマ感) 早く逃げないと……って蛇さん? 何で私の手足縛ってるんですか?
蛇「しゅー、しゅー」
私のセルフ拘束とか需要ありませんから!? そもそも私と蛇さん一連托生なのに本当にそれでいいんですか!?
蛇「しゅー?」
通じるわけありませんよねー蛇ですもんねー
(でもきっと持ち前の毒耐性12できっと何とかなる気がします)


ドアクローザ・バックチェック
チョコの波、チョコの波か。
避けなければいけないのだが、だが……。

なんだか、小さい頃のおぼろげな記憶が蘇えってきたような。チョコレートの海で泳ぐことを夢見ていたあの頃の記憶が……。

いっそのこと飲まれてしまおうか。
チョコの海は泳ぎづらいかもしれないが、力任せにかき分けて進めば、何とかなるだろう。いや、何とかして見せる!

あ、チョコを味見してみよう。美味しかったらうれしい。まずかったら残念だ。

もちろん、あのハートなんたら怪人の元まで行くことが目的だ。それは忘れてないぞ。うん、忘れてない忘れてない。


ニコラ・クローディア
「お前か! お前が犯人か!」
さすがにビルが高すぎて飛行して間合いを詰めるには少し遠すぎるか。
【ダッシュ】【ジャンプ】を織り交ぜつつ自身の【封印を解く】ことによって龍翼外套を飛翔可能な状態へ。【力溜め】で大きく羽ばたいてチョコレートの津波の上を滑空しよう。
「首を洗って待っていろ、そのハートフルな形をした頭をこのゲテモノチョコでコーティングしてオブジェにしてやる!」
【見切り】を使ってビル外壁の足場にできそうなところを探し、そこを足場にしてさらに【ダッシュ】【ジャンプ】で登攀だ。
途中困っている同僚を見かけたら【怪力】で【救助活動】し【鼓舞】しておこう。
アドリブ、他猟兵との連携歓迎


バンリ・ガリャンテ
えっとこれ……正真正銘オールチョコレートの津波?って事はご褒美じゃん。
俺あまいもんには殊更飢えてんだ。
真正面から飲んだり引っぺがして喰ったり掻き分けたりクロールしたりバタフライしたり飲んだり。
普通に歩いて進んでくのがいいのか最適な泳法があるか。とかクソ真面目に試しながら大いに味わいつつ地道に進むよ。
まあ別にこの状況、苦じゃないし。



●チョコの町
「うええええ……、なんか変な奴が出てきた、の。ナンナ知ってる、よ。高いところであんな笑い声あげる奴、悪者!」
 ナンナ・ニルヴァーナ(チャンドラ・f03664)が、謎のオブリビオンをビシィッと指差した。
 謎のオブリビオンによって、町中チョコまみれ。
 まるで巨大なチョコレートファウンテンの如く、謎のオブリビオンがいるビルから大量のチョコレートが溢れ出していた。
「ぬははははっ! よく分かったなァ! そうっ! その通りッ! 俺は悪いッ! とっても悪い奴だ!」
 しかも、謎のオブリビオンも、妙にノリノリ。
 『ナイスリアクション!』と言わんばかりに、ガッツポーズを決めているせいで、余計にウザさが際立っていた。
「お前か! お前が犯人か!」
 すぐさま、ニコラ・クローディア(世界を渡る龍賢者・f00091)がアメコミヒーローチックなノリで、ダッシュとジャンプを織り交ぜ、自らの封印を解く事によって、龍翼外套を飛翔可能な状態になったものの、力を溜め過ぎたせいでビルに激突ッ!
 そのまま、親指を立てつつ、チョコの海に飲まれていった。
 彼女の散り際に、チョコまみれになっていた住民達も、全米が泣いたレベルで大号泣ッ!
 フェーエバー的なノリで、スタッフロールが流れそうなほど、感動的な散り際だった。
「それにしても……ある意味、分かりやすい黒幕だな……ていうか、これだけのチョコわざわざ溶かして用意してたの? ……暇人かな?」
 そんな中、月凪・ハルマ(天津甕星・f05346)が、謎のオブリビオンに生暖かい視線を送る。
「ああ、暇さ! 暇すぎて、こんなイタズラをしてしまう程になッ! だが、これもすべてバレイタインという名の忌々しい行事を、この世から消し去るため! 俺にとっては意味がある事ッ! そのためならば、いくらでもチョコを溶かすっ!」
 謎のオブリオンが、自信満々に叫ぶ。
 どうやら、この日のために朝から晩まで仕事をして、ビルを丸々チョコレートファウンテン仕様にしたようである。
 冷静に考えると、かなりあり得ない事をしているような感じもするのだが、色々な所から借金をしたり、何やらグレーな闇稼業に手を染めたりしたのだろう。
 それでもツッコミどころがあるものの、あえて触れないのが、紳士的な対応なような感じである。
「つまり、これは正真正銘オールチョコレートの津波? ……って事は、ご褒美じゃん! 俺、あまいもんには殊更飢えてんだ」
 バンリ・ガリャンテ(人間のブレイズキャリバー・f10655)がハッとした表情を浮かべ、チョコの海にダイブした。
 もちろん、最初は警戒したものの、すべてチョコだと分かると、真正面から飲んだり、食べたり、引っぺがしたりと、やりたい放題。
 しかも、どれも美味しく、食べ頃だった。
 ……まさにヘヴンッ!
 身も心もヘヴン状態ッ!
 まるで自分自身がチョコになったような錯覚を受けつつ、とにかく食べて、食べて、食べまくった!
「ちょ、チョコレートの氾濫だ――!?」
 それとは対照的にヴィサラ・ヴァイン(人見知りなゴルゴン少女・f00702)は色々な意味で身の危険を感じて、大量のチョコから逃れるように全力疾走ッ!
 とにかく、逃げて、逃げて、逃げまくった!
 だが、チョコの波は何処まで逃げても迫り、今にもヴィサラを飲み込みそうな勢いだった。
「と、とにかく、早く逃げないと……!」
 これにはハルマも危機感を覚え、チョコの波を回避するようにして、【ガジェットショータイム】を使い、射出型のワイヤーアンカーを召喚すると、謎のオブリビオンがいるビルに向けて発射した。
「えっ? なんで逃げる、の? こんなに美味しいの、に」
 一方、ナンナはまわりの反応に違和感を覚えつつ、チョコをモグモグ、パクパク。
 どれも美味しく、夢心地。
 そのため、全身ドロドロ、チョコまみれ。
「……ってあれ?」
 そうしているうちに、ナンナの身体がチョコの重みで、ブクブクと沈み始めた。
「うう、美味しいけど……美味しいけど……!」
 ナンナがチョコと自分の命を天秤にかけ、何となく命を取った。
 とりあえず、生きていないと、チョコを食べる事が出来なくなってしまうと言わんばかりに必死であった。
 それ故に、此処で泳ぐ事を止めれば死ぬと言わんばかりに全力全開ッ!
 あまり泳ぐ事は得意ではなかったが、気合と根性で何とか高台まで泳ぎ切る事が出来た。
「……大丈夫か? とりあえず、怪我しないようだな?」
 バンリがナンナの腕をガシッと掴み、ホッとした様子でチョコを齧る。
 此処に来るまでチョコを掻き分けたり、クロールしたり、バタフライしたりしていたせいか、大量のチョコレートが身体に張りつき、まるでボディスーツのようになっていた。
 これはこれで格好いい気もするのだが、本音を言えば食べ足りない。
 そんな気持ちに襲われているせいか、御土産用にチョコレートを袋詰め。
 これでしばらくの間は、チョコに困る事はないだろう。
 そう思いつつも、無意識のうちにチョコを齧っているため、気がついた時には無くなっていると言うオチもあるのだが……。
「うぅ……何とか身体が自由に……そして、あのオブリビオンが黒幕……。今すぐ追いかけなければ、また悪いことをしでかしそうです! ……って溶けたチョコが押し寄せてくる!? 高いところへ逃げなくちゃ!」
 そんな中、テフラ・カルデラ(特殊系ドMウサギキマイラ・f03212)の身体に纏わりついたチョコが溶け、ようやく動けるようになった。
 しかし、チョコの波がすぐ傍まで来ているため、早く逃げなければ、あっと言う間に飲み込まれ、先程の二の舞になるのが目に見えていた。
「今はチョコレートとか要らないですよ……! 早く逃げないと……!」
 ヴィサラも同じように危機感を覚え、全力ダッシュで逃げ出した。
「しゅー、しゅー」
 だが、頭の蛇がまったく空気を読まずに、ヴィサラの手足を縛ってセルフ拘束ッ!
「……って、蛇さん!? 私のセルフ拘束とか需要ありませんから!? そもそも私と蛇さん一連托生なのに……。本当にそれでいいんですか!?」
 ヴィサラが涙目になりつつ、頭の蛇に訴えかけたものの、その頭上に浮かぶのは、とても大きなハテナマーク。
 ……マズイ。
 分かっていない。
 全然、理解していないッ!
 そう思った時には、既に手遅れ。
 チョコの波に飲まれて、ブクブクと沈んでいった。
「このままでは、私もチョコの波に飲まれて大変な事に……。うう、避けなければいけないのだが……」
 次の瞬間、ドアクローザ・バックチェック(ケーキナイフ・f11864)の脳裏に、小さい頃のおぼろげな記憶が蘇えった。
 それは、チョコレートの海で泳ぐことを夢見ていた、あの頃の記憶……。
(「いっそのこと、チョコの波に飲まれてしまうか」)
 そう思った途端、脳裏に広がる花畑。
 そこに立っていたのは、上品な雰囲気漂う老婆であった。
(「……誰っ!?」)
 ドアクローザが思わず、心の中でツッコミを入れた。
 よく分からないが、知らない人。
 少なくとも、祖母ではない……!
 そして、老婆の横に立っていたのは……仙人っぽいジーサンだった。
 『わしら、あの世で結婚しますッ!』
 ジーサンがイイ笑顔を浮かべ、親指をビシィッと立てた。
 上品な雰囲気漂う老婆も、恥ずかしそうに頬を染め、ドアクローザに幸せアピール。
 しかも、婆さんオメデタ!
 あの世、すげぇ!
 マジ、パネェ!
「……ハッ!」
 そこでドアクローザが我に返った。
 あれは、おそらく『生きろ!』と言うメッセージ。
 まるで、あの世に旅立ったジーサンが、『俺の子が生まれてくるまで死ぬんじゃない』と言っているようだった。
 ……ん? 生まれてくる?
 そんな疑問を感じつつ、ドアクローザは、とにかく泳いだ。
 力任せにチョコを掻き分け、謎のオブリビオン目指して、チョコの海を泳いでいた。
「何やらアスレチックみたいになってますけど、行かなければオブリビオンのところへは辿りつけませんね」
 一方、テフラは覚悟を決めた様子で、謎のオブリビオンがいるビルに近づいていた。
 しかし、ビルのまわりは大量のチョコが中途半端に固まり、沼状態。
「……よっ……はっ……これなかなか難しいですね。でも、あと少し……よっ! あ、脚が……やっぱりぃぃ――!!」
 その途端、テフラがツルっと足を滑らせ、チョコレートの海に沈んでいく。
「うぅ……。やっぱり、落ちてしまいました……って、あれ? この既視感……どこかで……。ひょっとして、固まっちゃうヤツですか!? もう既に脚が動かない!? それどころかもう全身まで……固ま……」
 その事にテフラが気づいた時には、最早手遅れ。
 まったく身動きが取れなくなり、再びチョコの像になるのであった。
「こ、この状況は見るからにヤバイ! 食べてみたいけど、何だかドロドロしているし、きっと美味しくない……はず。とにかくダメ! とりあえず、一気にオブリビオンに接敵しなきゃ!」
 そんな中、紅葉・華織(奇跡の武術少女/姉捜索中・f12932)が自分自身に言い聞かせ、オブリビオンがいるビルを睨む。
 ビルの屋上から噴き出していたチョコはだいぶ量が減っており、そろそろ打ち止め状態。
 つまり、謎のオブリビオンを倒すのなら、今がチャンス……!
「ハハハハハッ! さあ、来い! そして、俺を倒してみろ!」
 謎のオブリビオンが華織を見下すようにして、勝ち誇った様子で高笑いを響かせた。
「許さないぞ、怪人! ――いくよ、赤枝流剣術【唯寄斬】!!」
 次の瞬間、華織がカッ飛ぶようにして、チョコレートをズンバラリンと斬っていき、瞬時に固まったチョコを踏み台にして、跳び上がっていく。
「首を洗って待っていろ、そのハートフルな形をした頭をこのゲテモノチョコでコーティングしてオブジェにしてやる!」
 ニコラもチョコの海から浮き上がり、プロテクターの如くチョコを纏ったまま、ダッシュとジャンプを駆使して、華織の後に続いて固まったチョコを蹴った。
「行くぞ、怪人! 覚悟しろ!」
 その間に華織がビルの上に辿り着き、謎のオブリビオンを視認すると、赤枝流剣術【唯寄斬】で一気に間合いを詰めていく。
「甘いな! 此処まで来られたからと言って、俺を倒せる訳では……ん?」
 謎のオブリビオンが、気まずい様子で汗を流す。
 華織の動きが速過ぎて、目で追うのが、やっと。
 しかも、華織が近づくたび、近くにあったモノが斬り捨てられ、謎のオブリビオンが纏っていた黒のロープも布切れと化した。
「うぐ……うがあああああああ……」
 その途端、ハートブレイク・チョコレート怪人の姿であらわになり、あまりの屈辱で頭のハートマークが血のように赤く染まっていた。
 どうやら、格好よく正体を現すつもりでいたらしく、それがすべて台無しにされた事に腹を立てているようだ。
「さあ、どうする? この状況では逃げる事も出来ないと思うけど……?」
 その間にハルマがハートブレイク・チョコレート怪人の背後に立ち、逃げ道を塞ぐようにして陣取った。
「グギィ! グギギギギギィ! お前等……、俺の見せ場を台無しにしやがったなァ! せっかく、この時のために、睡眠時間を削ってまで考えていたスペシャルシーンを台無しにしやがってええええええええええええええ!」
 次の瞬間、ハートブレイク・チョコレート怪人がケモノのような叫び声を響かせ、半ばヤケになりながら猟兵達に攻撃を仕掛けてきた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『ハートブレイク・チョコレート怪人』

POW   :    ジェラシックフレイム
【チョコレートの頭部から噴き出す嫉妬の炎 】が命中した対象を燃やす。放たれた【嫉妬の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    センチメンタル・ギリチョコワールド
戦闘中に食べた【義理チョコ 】の量と質に応じて【過去の悲しみを糧として】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
WIZ   :    ジェラシック・ラブイーター
【嫉妬 】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【とろけるチョコの塊】から、高命中力の【愛を食らう触手】を飛ばす。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠滝舘・穂刈です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

月凪・ハルマ
あー、うん。分かってはいたけど、改めて聞いても
やっぱりしょうもないなぁコイツ
その労力をもっと前向きな事に使えばよかったのに

まぁ問答するだけ時間の無駄っぽいし、ここはさっさと
終わらせる方が良さそうか

んじゃ、さっきに続いてもう一丁【ガジェットショータイム】だ
今回召喚するのは網を発射して相手を拘束する、
いわゆるネットランチャーってやつだね

ぶっちゃけ動き止めちゃえば、他の皆がボコボコにするだろ
さっきの様子を見る限り、コイツ自身はそこまで
強いわけでもなさそうだし

あ、もちろん俺は俺で(手持ち武器で思い切り)殴る
それはもう、物理的にハートブレイクさせる勢いで

なお相手の攻撃は【見切り】【残像】でしれっと回避


ドアクローザ・バックチェック
チョコレート怪人、お前の目的は何だ?
バレンタインをぶち壊すことか?
リア充を焼き尽くすことか?
違うだろう。
本命チョコをもらって、恋人ができて、結婚して……そういうことがしたかったんじゃないのか。
そんな願い叶わないなんて諦めるな! 私が叶えてやる。
私がお前を、あの世へ送ってやる!
……あの世はすごいらしいぞ。お前にもきっと良い出会いがある。ジーサンだって幸せになれたんだ。間違いない。
だから、おとなしく介錯されるがいい。

チョコレート怪人があの世へ行けるよう、全力の剣刃一閃を叩き込んでやるぞ。


ナンナ・ニルヴァーナ
カッコよく登場できなかった、ね。うん、カッコ悪い。カッコ悪い、ね。(大事なことなので二回)

なんだかチョコを召喚とか、美味しそう。津波も美味しかった、けど、まだ食べれるよ!
食べれるけど…やっぱり、カッコ悪かった悪役さんは、退場!

大好きな、お月様のふわふわぬいぐるみ(名前はチャンドラちゃん)と一緒に、オペラツィオン・マカブルで戦う、よ。

それにしても、義理チョコ、とか、なんだか悲しい、攻撃、だね。本命チョコ…もらえなかった、の?(子供らしい無垢な表情で)


ニコラ・クローディア
「じゃじゃーん、ニコラのチョコ漬け…とか言ってる場合じゃねえよなぁ!」
暫くしてようやくチョコの中から脱出し怪人の元へ
1作目の最後、受けがよけりゃー主人公続投で2作目が作られるのは常識だよなぁ!
「最初から全力で行かせてもらおうか!」
【激痛耐性】を利用し強引に接近
【見切り】【戦闘知識】【2回攻撃】あたりを活用して確実に槍の一撃を当てにいこう
槍さえ当たれば真竜解放「アンフィスバエナ」でアンフィスとバイネインという双子竜を召喚してのブレスアタックだ!
なんなら自分の龍詞の雷咆まであわせたトリプルブレスだ
「これでベイクドチョコだなぁ! なんなら誰かにプレゼントしてやろうか、あ!?」
アドリブ・連携ご自由に


紅葉・華織
え、睡眠不足なのこの怪人。うーん、深夜テンションかー、なるほど、なら許す――なんて言うと思ったか! 食べ物の恨み、忘れたとは言わせない!

「――赤枝流剣術【唯絶】――そんなヤツは、唯、絶えるのみ」

基本軸は【ダッシュ4,ジャンプ1】や【UC:唯寄斬】で高速移動しながら、接敵済なら【UC:唯絶(POW)】で確実に大きな一撃を狙うよ。後は、手裏剣も利用して敵の隙をなんとか作る。特に炎蛇なんかは追尾性能もあるから、【追跡1】もお任せあれ! 煌刃に至っては光る事で敵の【目潰し2】にも使えるし!
あと、私の直感はよく当たる(【UC:天性の超直感】)から、不測の事態も大丈夫かな。

※アドリブ・絡み歓迎※


ヴィサラ・ヴァイン
何怒ってるんですかあの怪人さん。怒りたいのはこっちの方ですよ(チョコ塗れ)
[最悪の恐怖]をもって【強迫】します(恐怖を与える12)
「もったいないからチョコレート、全部食べてください。カカオ100%も、激辛も、チョコもどきも、全部です」
帽子を取り、頭の蛇もチラつかせて全力で恐怖を与えます。毒で苦しませ続けます。あと頭のチョコとか蛇に食べさせて上げますよ
蛇「しゅーしゅー(もう食べられないよ……)」
ふう、スッキリした……いや待って周りの人まで怖がらないでごめんなさい
※アドリブ歓迎



●ブロークン・ハート
「じゃじゃーん、ニコラのチョコ漬け……とか言ってる場合じゃねえよなぁ! つーか、コイツが黒幕なのか? 戦闘員だろ、これ」
 ニコラ・クローディア(世界を渡る龍賢者・f00091)はプロテクターの如く張りついたチョコをふんぬと剥がし、妙にツヤツヤになりながら、ハートブレイク・チョコレート怪人をジト目で睨む。
 何処からどう見ても、戦闘員。
 間違いなく、雑魚である。
 こんなヤツが本当に強いのか、正直……疑問。
「戦闘員な訳ないだろ、怪人だよ、怪人ッ! 畜生ッ! もっと目立つはずだったのに……。こんな事になるのが嫌だったから、もっと派手に登場したかったのに……!」
 ハートブレイク・チョコレート怪人が負のオーラを漂わせ、ブツブツと愚痴をこぼし始めた。
 何やら、超絶カッコイイ登場シーンを考えていたらしく、それを台無しにされた事がショックで、ションボリムードが漂っていた。
「確かに……、カッコよく登場できなかった、ね。うん、カッコ悪い。カッコ悪い、ね」
 ナンナ・ニルヴァーナ(チャンドラ・f03664)がハートブレイク・チョコレート怪人を前にして、傷口をえぐるような言葉を吐いた。
 しかも、大事な事なので、2回。
 聞き逃していたらイケナイので、あえて2回目は強めに言った。
「ウルサイ、黙れ! 黙れ! 黙れ!」
 ハートブレイク・チョコレート怪人がムッとした様子で、とろけるチョコの塊を召喚した。
 これで猟兵達を一網打尽にしようと思っていたが、何やらナンナの目がヤバイ。
「何、それ。美味しそう。津波も美味しかった、けど、まだ食べれるよ!」
 ナンナが食べる気満々で、とろけるチョコの塊を、ガン見。
「ちょ、ちょっ、ちょっと待て! これは喰いモノじゃない」
 ハートブレイク・チョコレート怪人が色々な意味で危機感を覚え、とろけるチョコの塊を後ろに隠す。
 そのせいか、とろけるチョコの塊も、きゅーんとした感じで、ハートブレイク・チョコレート怪人の後ろから、ひょっこり顔を出していた。
「あー、何というか、分かってはいたけど、やっぱりしょうもないなぁ、コイツ」
 それを目の当たりにした月凪・ハルマ(天津甕星・f05346)が、ゲンナリとした表情を浮かべる。
「そ、そんな事を言うけどなッ! 俺だって、もう少し格好良く登場する予定だったんだよォ! それなのに、徹夜をしてまで考えた登場シーンを邪魔された俺の気持ちを考えやがれ!」
 ハートブレイク・チョコレート怪人が被害者意識全開で、恨めしそうな表情を浮かべた。
 そもそも、ハートブレイク・チョコレート怪人に表情があるのか疑問だが、何となくそれっぽい雰囲気が漂っているため、間違いではないだろう。
「つまり睡眠不足なの、この怪人? うーん、深夜テンションかー、なるほど、なら許す――なんて言うと思ったか! 食べ物の恨み、忘れたとは言わせない!」
 紅葉・華織(奇跡の武術少女/姉捜索中・f12932)が、ハートブレイク・チョコレート怪人の気持ちを理解したような素振りを見せた後、掌を返すようにしてダッシュで間合いを詰めていく。
「ちょっ、待て! 俺にも事情が! 涙なしでは語れない事情があるのかも知れないぞ! だから話を! 聞くだけ聞いて、泣いてくれ!」
 ハートブレイク・チョコレート怪人が思わせぶりな態度で、ぴょんぴょんと後ろに飛び跳ねた。
 この様子では、散り際の演出も考えているのだろう。
 『ちょっと、待ってくれ! 準備をするから、少しだけ……』と言わんばかりに、アイコンタクト。
「チョコレート怪人、お前の目的は何だ? バレンタインをぶち壊すことか? リア充を焼き尽くすことか? 違うだろう。本命チョコをもらって、恋人ができて、結婚して……そういうことがしたかったんじゃないのか」
 そんな空気を察したドアクローザ・バックチェック(ケーキナイフ・f11864)が、ハートブレイク・チョコレート怪人に対して熱い思いをぶつけていく。
「うう……、それは……」
 ハートブレイク・チョコレート怪人が、ドアクローザの言葉にガッツリ心を掴まれ、激しく動揺した様子でオロオロした。
 これなら散れる、ナイスに散れる。
 そんな声が聞こえてきそうなほど、あからさまにガッツポーズを決めていた。
「……やっぱり、カッコ悪い悪役さんは、退場!」
 その途端、ナンナが『これ以上、待つ価値ナシ!』と言わんばかりの勢いで、大好きな、お月様のふわふわぬいぐるみ(名前はチャンドラちゃん)と一緒に、【オペラツィオン・マカブル】で戦おうとした。
「いや、俺は格好悪くないッ! ただ、タイミングが悪かっただけだ! それでも、やるって言うなら、俺も本気を出すだけだあああああああああああああああああああ!」
 ハートブレイク・チョコレート怪人が雄叫びを響かせ、義理チョコをムシャムシャと食べた。
 それと同時に過去の悲しい思い出が蘇り、戦闘力が爆発的にアップした。
「義理チョコで、パワーアップする、なんて、なんだか悲しい、ね。ひょっとして、本命チョコ……もらえなかった、の?」
 ナンナが、とても子供らしい無垢な表情を浮かべ、ハートブレイク・チョコレート怪人に視線を送る。
「だ、だ、黙れえええええええええええええ! だったら、どうする? 死ねばいいのか! 俺が死ねば、すべて解決するって言いたいのか!? 俺は悪くないッ! 悪いのはバレンタインだああああああああああああああああ!」
 だが、それはハートブレイク・チョコレート怪人にとって、斬首刑にも等しい言葉。
 そのせいか、半ばバレンタインに、八つ当たり。
「だったら、その労力をもっと前向きな事に使えばよかったのに……。まぁ、問答するだけ時間の無駄っぽいし、ここはさっさと終わらせる方が良さそうか」
 ハルマが何かを悟った様子で、ハートブレイク・チョコレート怪人をジロリと睨む。
「お、終わらせるだとぉ!? だったら、俺が終わらせてやるっ! お前達の人生を、な! うおおおおおおおおおおおおおお!」
 ハートブレイク・チョコレート怪人が唸り声を響かせ、全身の筋肉を隆起させた。
「さっきから怒ってばかりですね。怒りたいのは、こっちの方なのに……」
 ヴィサラ・ヴァイン(もうどくけっとうしょ付き・f00702)が全身チョコまみれになりながら、最悪の恐怖を持ってハートブレイク・チョコレート怪人を【脅迫】した。
 それと同時に、ヴィサラの真の姿の幻影が浮かび上がり、ハートブレイク・チョコレート怪人を恐怖のどん底に突き落とした。
「お、俺は……怖くないぞ!」
 そう言いつつ、ハートブレイク・チョコレート怪人は大失禁。
 まるでナイアガラの如く失禁をしつつ、小汚い虹を作っていた。
「……と言うか、もったいないから、ここにあるチョコレート、全部食べてください。カカオ100%も、激辛も、チョコもどきも、全部です」
 ヴィサラが帽子を取って頭の蛇をチラつかせ、ハートブレイク・チョコレート怪人にチョコを食べさせようとした。
 すぐさま、ハルマが【ガジェットショータイム】を使い、ネットランチャーを召喚すると、網を発射してハートブレイク・チョコレート怪人の動きを封じ込めた。
「ちょっ、待て! それは俺の尿が……あ、甘いッ! 甘苦いッ! 糖が、糖がああああああああああああああああ」
 そのため、ハートブレイク・チョコレート怪人は身動きが取れず、最後の抵抗とばかりに、口の中(?)に入ったチョコをペッペッと吐き出した。
「駄目じゃないですか。こんなに勿体ない事をしたら……。ちゃんと残さず食べなきゃ駄目ですよ」
 ヴィサラが、とてもイイ……太陽のように明るい笑顔を浮かべながら、ハートブレイク・チョコレート怪人の口らしき部分に、大量の甘苦いチョコを押し込んだ。
「しゅ……しゅー」
 これには頭の蛇も、ドン引き。
 ヴィサラの暗黒面的な部分が覚醒しているせいが、笑顔を浮かべているのにもかかわらず、とても怖い雰囲気が漂っていた。
「さあて、そろそろ頃合いか。1作目の最後、受けがよけりゃー主人公続投で2作目が作られるのは常識だよなぁ! そんな訳で、最初から全力で行かせてもらおうか!」
 その間にニコラが一気に間合いを詰め、ハートブレイク・チョコレート怪人に槍を突き刺した。
 それと同時に【真竜解放「アンフィスバエナ」(リリース・アンフィスバエナ)】を発動させ、双子竜を召喚してのブレスアタックを放つ。
「ぐぎゃあああああああああああああああ!」
 その一撃を食らったハートブレイク・チョコレート怪人が芋虫のような姿のまま、ピョンピョンと飛び跳ね、必死になって逃げ道を探す。
 だが、まわりを囲まれている状況で、逃げ道などある訳がなく、無駄に時間ばかりが過ぎていた。
 しかも、ハルマが物理的にハートブレイクさせる勢いで、手持ちの武器を何度も振り下ろしてきたため、逃げる事よりも身を護る事の方が重要になっていた。
「うぐ……うぐぐぐぐ……こんなところで、死にたくないッ!」
 それでも、ハートブレイク・チョコレート怪人は必死にもがき、何とかして逃げようとした。
「ここで逃げて、どうする! それで何かが変わるのか!? この世で駄目なら、あの世で叶えればいいじゃないか! そのために、私がお前を、あの世へ送ってやる! ……あの世はすごいらしいぞ。お前にもきっと良い出会いがある。ジーサンだって、幸せになれたんだ。間違いない。だから、おとなしくここで介錯されるがいい」
 すぐさま、ドアクローザが間合いを詰め、ハートブレイク・チョコレート怪人の攻撃を仕掛けていく。
 その途端、脳裏に浮かんだのは、ジーサンとバーサンの幸せな姿。
(「も、もしや……!?」)
 そこで、気づく。
 あの時のメッセージを!
 ジーサンの真意を……たった今ッ!
 おそらく、あれは『ここ、空いてますよ?』のサイン。
 そして、バーサンが宿す子……それがハートブレイク・チョコレート怪人なのかも知れない。
 故に、彼らがドアクローザを導いた。
 そして、すべての点が、一本の戦で繋がった今こそ、決着をつける時ッ!
「みんな、あっちで待ってるよ。だから、もう……終わりにしよ?」
 次の瞬間、華織が赤枝流剣術【唯絶】を仕掛け、ハートブレイク・チョコレート怪人を真っ二つに切り裂いた。
 そして、ハートブレイク・チョコレート怪人の身体が爆発四散し、その魂が天へと昇っていった。
「ふう、スッキリした……。いや、待って! 周りの人まで怖がらないでください。怖く……ないですよ?」
 そう言ってヴィサラが気まずい様子で汗を流し、ぎこちない笑みを浮かべるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月29日


挿絵イラスト