迷宮災厄戦⑧〜地上の星を眺める目
「では次の戦争依新の説明をさせていただきます」
稲荷は続けざまに迷宮災厄戦の依頼の説明を始めた。
「次に説明する戦場は美しい星空が広がる不思議の国です。目標は戦場でそびえたつ塔にいるオブリビオンを倒すことです。
オブリビオンは塔の最上階にいるのですが、問題なのはオブリビオンよりもその最上階に設けられた望遠鏡だといえるでしょう。
オブリビオンはこの望遠鏡を使って国内をくまなく監視しているようです。そして望遠鏡もただの望遠鏡ではなく、どうやらオブリビオンは望遠鏡で視認した敵に対し距離を無視して攻撃を仕掛ける事が出来るようになっている事が分かっています。攻撃はあくまで望遠鏡で覗いた場合のみに限りますが、その攻撃が近接技や飛び道具の制限がない上に予知等で確認する限り攻撃を行って猟兵にそれが当たるまでのラグが確認できませんでした。そのため皆さんには敵に見つからないよう塔に接近し撃破すること必要があります。
補足としてこの国にはオブリビオンが占拠している塔以外には何もなく、隠れられるものとしては塔の陰に隠れるしかないようです。
また、一つの区画に複数の塔があり、れぞれに複数体のオブリビオンが配置されていることです。そのため塔の最上階に着いてそこのオブリビオンを倒したとしても気を抜かず警戒を怠らないようお願いいたします。
これで依頼の説明は以上となります。それではみなさんお願いいたします」
稲荷は説明を終えると深々と頭を下げた。
劇団劇作家
劇団劇作家です。
今作でアリラビ戦争シナリオ2作目となります。プレボはこちら。
プレイングボーナス……望遠鏡に発見されない工夫をする。
プレイング募集は公開時から行いますが、リプレイは一作目「迷宮災厄戦⑦~勧善懲悪の国」が完結後になるのでご注意ください。
第1章 集団戦
『マユラ』
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POW : 飛んで火に入る夏の…
【攻撃的な紋白蝶の群れ】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【嫌がる音域】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
SPD : 花蝶風月
【泣く事】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【追加でマヒ効果の有る鱗粉】で攻撃する。
WIZ : 羽化
戦闘中に食べた【花の蜜】の量と質に応じて【いつもより強気になり】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
イラスト:pico
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
相沢・友子
「観測ご苦労さまだよ~。でも、一番近くて大きな星を観るのにも、そろそろ飽きた頃かもだよ?」
「遠くの星々を観るために、塔と平和は、返してもらうんだよ~」
【行動】UC怪奇ヘビ人間を使って、全身を小さなヘビに分けて、バラバラの方角からに侵入するよ。
塔の中の敵さんは一巻の終わりだね。
「一匹一匹が小さいから望遠鏡越しにも、発見できないし。もしヘビだとわかっても野生のと見分けが付かないから、敵認定されないんだよ~」
【行動】塔の中に入ったら、気付かれない様に接近して、天井や足元壁の隙間などから、飛びかかって、手足の自由を奪ったあと、外側と内側から敵の体を壊していくよ。
その後、同じ方法で他の塔にも向かいます。
「観測ご苦労さまだよ~。でも、一番近くて大きな星を観るのにも、そろそろ飽きた頃かもだよ?」
敵を適当にねぎらいながらUC【怪奇ヘビ人間】でその身を蛇に変えて、塔をよじ登る相沢。蛇に姿を変えたおかげで見つかりにくくなったのに加え、蛇そのものの隠密性や熱探知で敵に悟られず位置を確認できるという想定していなかった恩恵に相沢は驚いた。欠点とすれば思ったよりも上りにくいことだが。
頂上付近で敵の位置を確認し敵の死角を狙って頂上に足を踏み入れると、悟られないよう息をひそめオブリビオンの一体に狙いを定める。
相沢は全身の筋肉をフルに使い敵に向けて跳躍、敵の身体にしがみつくとそのまま縛り上げ占め落とす。
「ぐわっ……」
手早く倒すことが出来たが、敵が声を漏らしてしまっため周りの敵に気づかれてしまう。
「やばっ」
至近距離かつ多数相手に蛇の姿ではまずいと相沢はユーベルコードを解き、塔の上から飛び降りその場から撤退した。
成功
🔵🔵🔴
紅葉・智華
※アドリブ・連携歓迎
「こういった特殊な状況は傭兵だった私の出番でありますよ」
塔の陰から出る際には、電脳魔術を用いて、自分の周囲に蜃気楼を発生させる。これで、周囲からは自分の位置が正常には認識できなくなる。(目潰し、だまし討ち)
相手が実体のないものに対して、攻撃を空撃ちしている間に【ダッシュ】で接敵して、アサルトライフル『刹那』(鎧無視攻撃)で各個撃破する。
「――行くよラプラス……さあ、次でありますよ……!」(撃破時)
「こういった特殊な状況は傭兵だった私の出番でありますよ」
傭兵として似たような戦場で戦った経験を思い出しながら、紅葉はUC【蜃気楼より顕れ出でる紅眼の死神】を発動し戦場に蜃気楼を発生させる。
相手が目視で判断する以上、光を屈折させるこのユーベルコードは相性が良いと言える。
蜃気楼が切れないうちに塔の頂上にいる敵に狙いを定め、アサルトライフル【刹那】を構え狙撃する。
「次!」
敵一体につき三発以内で仕留めると、すぐさま移動し次の狙撃を開始する紅葉。蜃気楼でごまかせるのはあくまで視界のみで銃声をごまかすことは出来ない。それを把握したうえでの行動であり、紅葉のいたところには鱗粉らしき粉が舞っていた。見つかっていればあの鱗粉の餌食になっていたことが容易に想像できる。
「次!」
あっという間に一つの塔のオブリビオンの掃討に成功した紅葉、他の塔のオブリビオンが地上の違和感に気づき犯人を探し始めるが、蜃気楼で身を隠す紅葉をその望遠鏡で捕らえることは出来なかった。
成功
🔵🔵🔴
雷田・水果
SPD
●望遠鏡に発見されない工夫
予め【アリスランス】を想像力で【光学迷彩盾の付いたガンランス】に進化させる。
●行動
「視認されると不味いならば、見えなくなればいいのです」
ユーベルコード「Alice Dance」を発動。
全方位から自身を隠しつつ【目立たない】ように塔に近付き、マユラへ向けて【制圧射撃】を試みる。
敵の攻撃は【見切り】による回避、鱗粉攻撃は【制圧射撃】による【衝撃波】での吹き飛ばしを試みる。
「視認されると不味いならば、見えなくなればいいのです『アリスダンス』」
ごく単純な考えからUC【Alice Dance】で自分のアリスランスを増やした上、増やしたアリスランスをすべて光学迷彩盾の付いたガンランスに変化させる。そしてこのガンランスと化したアリスランスで周囲を囲むことにより、雷田特製の即席のステルスミニ要塞が誕生した。
「作戦開始」
敵にばれないよう慎重に塔の一つに近づくと、増やしたガンランスを操作してガンランスを塔を囲む。そこからオブリビオンめがけて一斉に攻撃を開始する。
全方位からの攻撃にオブリビオンは先手を打たれるもののすぐさま反撃に転じUC【花蝶風月】で射撃を止めようと試みる。
「無駄です」
だが雷田は敵のユーベルコードの対策を織り込み済みであった。ほとんどのガンランスに鱗粉が効かない上、ガンランスの射撃が鱗粉を吹き飛ばすため雷田に届く事もない。
オブリビオンの決死の反撃をしたものの、雷田一人に制圧された。
成功
🔵🔵🔴
鳶沢・成美
これはつまり見えてなければ大丈夫って事ですかね
なら【欺ク光ノ術】で近づけば何とかなるかな
ただこの術疲れるので適宜〔元気ガンガンドリンク〕でごまかしなら進みましょう
上手く近づけたら不意を突いて〔嵐と慈雨の神の加護を持つもの〕あたりで殴り飛ばすのがいいかな
これならあまり音も出ないでしょう……
どう見ても僕が強盗みたいですが、まあどうでもいいや
アドリブ・絡み・可
「これはつまり見えてなければ大丈夫って事ですかね『光よ敵を欺き我が身を隠せ』」
この戦場の核心を突いたことを言いながらユーベルコードによって姿をくらました鳶沢。
姿を隠すとやはり敵に気づかれ無いようで問題なく塔の中に入ると一旦足を止め、元気ガンガンドリンクというドリンク剤を取り出して飲み始める。
「やっぱこのユーベルコードは疲れる……」
ユーベルコードの性質上発動中疲労していくため仕方のないことだが、その疲労をごまかすためにドリンク剤は鳶沢にとって必要なのかもしれない。
頂上手前でも足を止めると、息を整え武器を構え敵を引きしめる。
頂上に上り音を立てないようオブリビオンの一体の背後に回ると、嵐と慈雨の神の加護を持つものを高く振り上げ敵の脳天めがけて一気に振り下ろす。
ゴッ!
脳天を勝ち割ったことにより重く鈍い音が響き渡る。当然、周りのオブリビオンが異変に気づきユーベルコードを発動して周囲を警戒し始めた。
「(あ……)」
近づけるまではいい。だが、殲滅するには考えがたりなかった。
成功
🔵🔵🔴
ステラ・テルキーネス
ふっふっふっふ…。
ボクにいい考えがあります。
え、フラグじゃないよ。まじめだよ。
空や地を行けば望遠鏡に見つかる。
地上には隠れる遮蔽物はない?
あるじゃないですか。地面が…。
はい地下から行きましょう。
ユーベルコード:大隧道戦術を発動させます。
これで『早業』で『トンネル掘り』、『第六感』で敵の位置を探って天文台のすぐそばまで掘り進みます。
あー疲れました…。
【戦闘】
やっとたどり着きました。
ここからが本番です。
自慢の『ステラ・テルキーネスの長い髪の毛』を拳の形に『武器変形』させて『怪力』こめてぶん殴りますねー。
あ、その攻撃で『武器受け』します。もちろん自慢の髪で、デス。
「ふっふっふっふ……ボクにいい考えがあります。『ボクは学習しました。どんな陣形も障害も……地下から進めば無力であると―!』」
遮蔽物がなく建築物が塔のみであるのにもステラは自信満々にユーベルコードを発動する。
ステラはその自慢の髪を操り地面に突き立てると器用に穴を掘り、地中に潜り始めた。
「ふっふっふっふ……流石の敵もボクの行動を予想できなかったでしょう」
いや、味方も予想してないよ。うん。
ステラは潜る前に目をつけた塔に向けて地中を進んでいく。オブリビオンの望遠鏡に透視機能なんてないため当然狙われる心配はない。
「さて、ここら辺ですね。上に掘りますか」
目算での目的地周辺まで掘ると今度は上に掘り始める。
上に掘り始めて少しすると地面とは違う硬い何かに当たるがそれを切り崩してみるとどうやら塔の内部に出てきたようだった。
「ふぅ……疲れました。ちょっと休んでから塔を上りますか」
少なくとも敵意が自分に向いている気がしないと感じたステラは掘り作業で披露した身体を少し休ませてから頂上に向かう。
頂上に着く手前、足をいったん止めあることに気が付く。
ここまで来て敵が来ないのはおかしいと。外に集中している可能性もあるが、上る時にどしどし足音を立てていたので一体ぐらい気づいてもおかしくない。
「なら、待ち伏せですか? それならボクにも考えがあります」
ステラはそう判断するとまた髪を操り今度は天井に突き立てる。
「よいしょ!――」
待ち伏せていようと足場を崩せばこちらのモノ。そう判断したステラはそのまま天井をその髪で切り刻む。
「――あれ?」
天井はたやすく切り刻まれ、瓦礫や望遠鏡が落ちてくるが問題の敵が落ちてこない。
「あ、他の猟兵が先に倒しちゃったのか」
成功
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フローライト・ルチレイテッド
アドリブ連携歓迎です。
歌を届けましょう、遥か彼方まで届く愛の歌を。
バーチャルレイヤー【Dress】の【迷彩】機能で星影に紛れつつ、周辺の【地形を利用】し、なるべく塔から見辛い位置取りをしながら、
指定UCを使用、自身を強化。
屋内まで問答無用で【存在感】のある歌声を届けられる状態へ。
塔の外から【楽器演奏、歌唱、範囲攻撃、精神攻撃、催眠術、誘惑】を駆使して
皆を【援護射撃】します。
自身は【パフォーマンス】も兼ねて常に移動。迷彩、周辺地形をうまく利用し、撹乱と妨害にに努めます。
内部で本格的に戦闘が始まったら曲目をUC【Evolution World】に変更。
スピーカーオン、音量最大で味方を【鼓舞】します
リコリス・ガレシア
普段はおっとりした穏やかな少女。
戦闘時は天叢雲剣に宿るクールな鬼の少女。
「これ以上の好き勝手はさせないのです!」
帽子を脱ぎ、人格が切り替わる。
夜のような黒髪、血のような赤眼、彼岸花柄の着物、帽子の代わりに般若の面を斜めに被った鬼の少女。
「見えなければ、鱗粉が届かなければ、いいのだろう?」
右手で左手首を掴み抜刀する。左腕が天叢雲剣に変化し、隻腕となった右手で天に掲げUCを使用。
「神器解放『天叢雲剣』」
上空に雨雲が生まれ暴風雨で視界を悪化させる。
「さて、これならどうだ?」
竜巻を塔へ向けて放ち、それを盾に駆け抜ける。塔へたどり着いたら、残像を伴う縮地で敵の背後に回り込む。
「悪いが、これで終わりだ」
「歌を届けましょう、遥か彼方まで届く愛の歌を」
「これ以上の好き勝手はさせないのです!」
コンサートの衣装を着こんだフローライトと帽子を脱ぎ人格を切り替えたリコリスの二人が夜空輝く国のオブリビオンに挑む。
「ほんと塔以外何もないんですね。それじゃあここで始めましょうか。『ひとつふたつ 確かに愛を刻んでく 夜闇の中 瞳見つめ合い 貪るように愛を確かむ 心のどこか 永遠を望んで 変わらぬ今を星で彩る♪』」
「見えなければ、鱗粉が届かなければ、いいのだろう?『神器解放』」
オブリビオンを倒すためそれぞれのユーベルコードを発動する二人。だが、この二人のユーベルコードの相性が最悪であることを二人はまだ気が付いていなかった。
「(え? 雨?!)」
「何? この歌!?」
フローライトは歌を届けるため、リコリスは天候をかき乱すもの。双方のユーベルコードがお互いの集中をかき乱す。
リコリスが引き起こした嵐がフローライトの演奏を遮り、フローライトの歌がリコリスの意識の容量を喰らい戦闘の邪魔をする。
自身の邪魔をされ憤りを感じる二人だが、それで止めてしまっては負けだと謎の対抗心が芽生えユーベルコードの発動を継続させるどころかその効果を強めていく。
「(こんな嵐に――)」
「こんな歌に――」
「「負けるものか!(負けるものですか!)」」
フローライトの演奏もリコリスの戦いもそれぞれのユーベルコードと同じように激しく強くなっていく。その激しさは本来の目的を忘れ相手を負かすことに意識のすべてが振られるほどに。そして最悪なことは過熱していく二人の暴走を止められる奴が誰一人としていない事である。こんなのただのオブリビオン程度で留めろと言う方が無理である。
え? 放置されたオブリビオンは結局どうなったって? 当然二人を望遠鏡で見つけて攻撃を仕掛けようとしたけど、リコリスが起こした嵐に巻き込まれて壊滅したよ。まあ……何とも言い難い終わり方である。
苦戦
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