迷宮災厄戦②〜クマー!(作者 西灰三
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●砕かれた書架牢獄にて
「くまっくまっくまっ」
 おかしな呪文を唱えている少女……ではなく、その少女が被っているクマ型のフードがそこにはいた。辺りでは無数のオウガと猟兵達が交戦しているが、彼らはそれらから逃げるように本棚の隅に隠れている。
「くまー……猟兵たちの動きが早いクマね。見つからないように儀式を続けてアリスをたくさん呼ばないといけないクマね」
 そうして沢山のアリスを呼び出してオウガ・オリジンに食べさせればきっと良いことが起こるに違いないとクマのフード、クマずきんちゃんは考えている。うっかり自分が倒されようものならアリスを呼び出せるオウガが減ってしまう。
「ここに隠れていれば大丈夫クマね、さあ儀式の続きをするクマ!」


 リアナ・トラヴェリア(ドラゴニアンの黒騎士・f04463)は目の前に猟兵が集まったのを確認すると、口元に当てていた指を外して向き直った。
「アリスラビリンスで大きな戦いが始まったのは聞いてるかな? 皆にはそこへ参加してもらいたいんだ」
 迷宮災厄戦(ラビリンス・オウガ・ウォー)と呼ばれるこの戦いではオウガ・オリジンと呼ばれるオブリビオンフォーミュラと、猟書家と呼ばれる簒奪者達との三つ巴の戦いとなっており、一筋縄では行かない状態にある。
「それでもオウガ・オリジンだけはなんとしても撃破しなきゃいけないんだ。倒せなければこの世界が崩壊してしまうから」
 カタストロフという最後のチャンスもない、故にまずはそこに至るまでの道が必要だ。
「皆に行ってもらいたいのは砕かれた書架牢獄、オウガと猟兵が激しく戦っている所。……ここで戦場を抜けてアリスを召喚しようとしてるオウガを倒してきて欲しいんだ」
 アリスが召喚されそれをオウガ・オリジンが食べることによって何が起きるかは分からない。しかしどう考えてもろくな事にはならないだろう。
「この戦いは考えることが多いから、良かったら後で詳しく調べてみてね。それじゃ行ってらっしゃい!」


西灰三
いつもお世話になっています、西灰三です。
今回は迷宮厄祭戦のシナリオをお送りします。
詳しい内容はオープニングの通り。

プレイングボーナスは以下のものとなります。
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プレイングボーナス……オウガの群れを潜り抜け、司令官に素早く接近する。
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このシナリオは早めに進行する予定です。そのためプレイングの採用人数が減る可能性があります。ご了承の上参加お願いします。

以上です。
それでは皆様のプレイングをお待ちしています。
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第1章 ボス戦 『クマずきんちゃん』

POW ●心細いクマずきんちゃんは猟兵に抱きついた。
【背骨が折れるほど強力なアリスの抱きつき】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD ●しかし、頭巾は装飾だった。
防具を0.05秒で着替える事ができる。また、着用中の防具の初期技能を「100レベル」で使用できる。
WIZ ●猟兵さんはアリスの仲間ですよね?
敵を【自身の意思とは関係なく怪力】で攻撃する。その強さは、自分や仲間が取得した🔴の総数に比例する。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は幻武・極です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


ライカ・ネーベルラーベ
考えてもどうにもならないことは考えなくていいや
「わたしに有れば良いのは一つだけ!標的は必ず殺すって、それだけ有れば!」
そうだよね、わたし

【舞え、勝利を誓うは鋼と雷の翼竜】を発動
飛行能力を得て、戦場を飛び越えていくよ
「指揮官狙いの斬首戦術なら、空から強襲するのが一番早い……っ!」

熊女を見つけたらそのままチェーンガンブレードで銃撃を加えつつ接近して
一気に仕留めにかかるよ
「何してるのか知らないけどさぁー!とりあえず死んでおいてよぉぉおお!」
(電撃を纏った鋸剣で切りつけつつ)


ラブリー・ラビットクロー
アドリブ連携歓迎

かわいーセカイ
だけど裏があるセカイ
らぶにも聞こえた
アリスのSOS
待ってて
らぶも今助けに行くのん

キュリオスラビットの耳を生やして戦場の音を聴き分けるぞ
あっちの音はビュンビュン
こっちの音はバタンバタン
そっちの音はくまっくまっくまっ
音を拾って戦場全体を把握しながらオウガの群れを潜り抜けるんだ

クマさん見つけたらバットを使うのん
チェーンソーも火炎放射器も音が出るから気が散っちゃう
だからバットで勝負なん!
でももしピンチになったら隠し持ってたアウトローサインのスプレー缶で目潰し攻撃とかビー玉蒔いて足場悪くしたりとかしちゃうかも
でもモヒカンに勝つ為ならなんでもしていーってししょーが言ってたもん


水鏡・怜悧
詠唱:改変、省略可
人格:ロキ
まずは隠れている敵を探さなくてはいけませんね。光、風、重力、雷属性の触手を組み合わせて遠隔操作できるカメラを作れるだけ作ります。情報を義眼で受け取り、画像認識ソフトを併用してクマ少女を捜索。
発見したら光属性の触手で光学迷彩を纏い、風属性の触手でにおいを消して周囲に見つからないよう移動します。
「アリスの仲間かはわかりませんが、貴方の敵なのは間違いないですね」
怪力は液体金属のUDCで受け流しつつ、触れた瞬間に雷属性の触手でカウンター。電気を流してマヒ攻撃。動けない間に、そのまま触手で貫きましょう。


都槻・綾
迫り来る群れを天翔で跳んで躱す
直前で跳ねてオウガ同士を衝突するよう仕向けたり
飛んだ先、彼らの頭や伸ばされた腕を足掛かりにして
更に奥へ奥へと
軽やかに舞うように翔けたなら
クマずきんの前

袖を翻してふわり降りる姿は
鳥のようにも見えるかしら

降下と同時に抜刀、振り下ろし
地に立つと共に袈裟懸けに斬り薙ぐ
体勢を立て直させる隙を与えず
疾風なる猛禽類が如く、喰らい付こうか

さぁ
隠れんぼは終了ですよ

柔らに笑んでの一礼は優雅に
然れど
油断も侮りも決してしない
研ぎ澄ます第六感で敵挙動を把握
躱し切れぬ時はオーラで防御

天翔で
燈りを背負う高みまで跳ねたなら
逆光に眩ませて油断を誘う
或いは背後に回って死角を取り
黒影となって斬り結ぼう


●砕かれた書架迷宮
 アリス召喚儀式に携わるオウガを暗殺する依頼を受けた猟兵達。彼らが降り立ったそこでは既に激しい戦いが行われていた。この状況で戦いに巻きまれずに対象の元までたどり着くことが猟兵達に求められた事であった。
「まずは隠れている敵をさがさなくてはいけませんね」
 水鏡・怜悧(ヒトを目指す者・f21278)は戦場の状況を確認するために複数の複数の触手を組み合わせて即席のドローンを作り始める。
「ねえねえ、それってちょっと時間かかりそう?」
「ええ少し」
 彼が行おうとしているのはユーベルコードを本来の使い方と違う用途に用いるものだ。あまり細かい調整を想定していないものでない以上、どうしても時間がかかる。
「じゃあさ、らぶがその間探しておくのん」
 彼女がそう言うと頭の上から二本のウサギの耳が生えてくる、それはぴくぴくと動いて戦場に響く音を聞き分けている。グリモア猟兵から聞く限り、代わった呪文を唱えているはずなのでそれを探せば良い。その場にいる他の猟兵達は余計なノイズを入れないために口をつむんでいる。
(「ううん……」)
 ライカ・ネーベルラーベ(りゅうせいのねがい・f27508)はグリモア猟兵からの言葉を思い返しながら頭を悩ましている。この迷宮厄災戦ではどうやら考えることがたくさんあるらしい。それだけで頭の中でいろんなものがぐるぐるしてくる。彼女が誰にも知られずに懊悩している間にも敵の位置特定は進んでいた。
「あっちの方からクマーって声がするのん」
 ラブリーがそう口を開くと準備の終わった怜悧が頷き特製のドローンを浮かべる。
「ではそちらの方へと飛ばしましょう、先行させながら追いかければ索敵も問題ないでしょう」
「ならばそれから目を引くような動きは私が見せましょう、人の間を縫って跳ぶのは得意ですし」
 これまで静かにしていた都槻・綾(糸遊・f01786)がふっと口を開く。ならばと彼に陽動を頼み猟兵達はいよいよ動き始める。そんな中頭から煙を吹きそうになっていたライカが突然叫び、その大声にラブリーがびくりと耳を震わせる。
「ああもう! 私に有れば良いのは一つだけ! 標的は必ず殺すって、それだけ有れば!」
 彼女の目が座っている。すぐさまに愛用のバイクにまたがり、翼を生やしてそのまま戦場の上を走っていく。
「これはこれは、置き去りにされるわけにはいきませんね」
 落ち着いた様子で綾は彼女の後を追い、残る二人も戦場の激しい辺りを避けて進んでいく。彼らの中で真っ先にオウガの元へとたどり着いたのは速度の出ていたライカだった。
「指揮官狙いの斬首戦術なら、空から強襲するのが一番早い……っ!」
 彼女の片手にはチェーンガンブレードが握られており、バイクの加速度を込めてクマずきんちゃんの頭部に振り下ろされる。
「何してるのか知らないけどさぁー!とりあえず死んでおいてよぉぉおお!」
「クマー!?」
 弾丸を放ちながら刃がクマずきんの頭部を襲う、が、クマずきんは腕をとっさに振り回し、怪力によって剣ごとライカを振り払う。
「さあ、隠れんぼは終了ですよ」
 しかしその激しい戦闘音を目安に綾が飛び込んでくる。腕を振り回したクマずきんは体制を崩しており、その頭部に寒々とした刃が振り下ろされる。
「同じ手は二度は食わないクマ!」
 しかしその頭部は装飾だった。恐らく敵の本体であろうクマの被り物は拘束服へと姿を変え……単純に痛みに耐えた。
「二度の不意打ちに耐えたのは立派ですが、そろそろお終いにしませんか?」
 綾がクマずきんから距離を取りそう言うと同時に、オウガを取り囲むように怜悧とラブリーが現れる。
「クマー! お前たち猟兵クマ! そんなにアリスが大切クマ!」
「アリスの仲間かはわかりませんが、貴方の敵なのは間違いないですね」
「らぶには聞こえたの、アリスのSOS。この世界に呼ばれてる声も、クマさんの下の子の声も」
 二人がそう言うとクマずきんは怒ったように叫び猟兵達に挑みかかる。
「お前たちの企みなんてさせないクマ! 絶対にクマはアリスを召喚するし、この子も渡さないクマ!」
 そう言った瞬間、敵の上方に忍び寄っていたドローンから触手が伸びてクマずきんの操るアリスの四肢を捉えた。
「くまっ!?」
「触手ちゃんはこういうこともできるんですよ?」
 そしてその一瞬の隙が命取り、ラブリーのバットによって敵の本体である頭巾部分だけ宙に舞う。
「それがアナタなのね?」
「それでは、さようなら」
 宙に舞う頭巾を鷹のような一閃と、雷光を帯びた鋸刃が天地からそれぞれ放たれた。綾とライカに切り捨てられたオウガは地面に落ちる前に燃え尽きて消える。それを確認した怜悧は憑依されていたアリスを保護したラブリーを見ながら呟く。
「ここでの目的は終わりましたね、それでは次の戦場へ向かいましょう」
 ここはまだ道の始め。長く続く迷い路の一歩目であった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

最終結果:成功

完成日2020年08月03日
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