迷宮災厄戦⑦〜完全正義マニュアル
その国は一つの巨大な図書館。
天井は遥か高みに、書架は柱となって図書館を支える。
その奥、図書館には似つかわしくない宝石が散りばめられた玉座に一人のオウガ、遊戯の国の暴君『ヒュブリス』が本を読みながら座っていた。
ヒュプリスは本を読み終わると足を組んでワイングラスを片手に人形を撫でる。
「悪役とは豪華な椅子に座って猫を撫でる……というが生憎と猫がいない、ならば人形でも構わんだろう」
本に書いてあった悪役らしい行動をすることによって力を増していくヒュプリス。
ワインを飲んではるか遠くを見据える。
「本によれば正義の味方らしい行動をするとわが敵も強化される、とあったが残念だったな、その本はすでに私が巧妙に隠してある、見つけることなど不可能だ」
ワザとらしいぐらい自分の弱点を図書館中に聞こえるような大声で呟くヒュプリス。
これもまた自信を強化する悪役的行動の一つだった。
「とゆーわけなのです」
リリィエル・ロックウェル(クレヨンの勇者・f01438)が集まった猟兵たちに自分の見た予知の内容を話す。
「この国のオウガは悪役らしい行動をすることでパワーアップするのです、だけどあのオウガのいう通り図書館のどこかに正義の書って言う本があるはずなのです、それに書いてあることを実行すれば皆さんもパワーアップして対抗できるはずなのです」
その正義の書ってどこにあるの?と猟兵が質問するがリリィエルは首を横に振る。
「そこまでは分かんないのです、けど見つからないなら見つからないで正義の味方っぽい行動すればパワーアップは適用されるのです、皆さんなら大丈夫なのです、だって皆さん基本的に正義の味方なのです」
言い終えるとリリィエルは転移の準備に入る。
「図書館の入り口まで飛ばすのです、敵はかなり遠くにいるので近づくまでに正義の書を探すか正義の味方っぽい行動を考えておいてくださいなのです、それじゃあ頑張ってくださいなのです!」
忍P
忍Pです。
早速ですが今回のプレイングボーナスはこちらです。
プレイングボーナス……「正義の味方」っぽい行動をする。
プレイング内で正義の書は見つかったことにしても見つからなかったことにしてもかまいません。
ただし正義の味方っぽい行動はプレイングに書いておいてください。
それでは皆さんのプレイングをお待ちしています。
第1章 ボス戦
『遊戯の国の暴君『ヒュブリス』』
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POW : 遊戯を妨害する者は見せしめとして胸像の刑に処する
非戦闘行為に没頭している間、自身の【遊戯結果が敗北でない限り破壊不能な繰り手】が【遊戯の妨害や攻撃をした者を胸像に作り変え】、外部からの攻撃を遮断し、生命維持も不要になる。
SPD : 遊戯を拒否するものは硬貨となり国に奉仕せよ
【遊戯する事を拒絶した対象への刑の執行宣告】から【破壊不能な繰り手の捏ね繰り回し攻撃】を放ち、【対象を無数の金属硬貨に作り替える事】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ : 敗者は女王の所有物となり奉仕する栄誉が与えられる
【女王が遊戯を行った結果、敗北】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【破壊不能な漆黒の繰り手による捏ね繰り回し】から、高命中力の【対象を家具や食器や調度品に作り変える技】を飛ばす。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「シエナ・リーレイ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
フォーネリアス・スカーレット
「ドーモ、オブリビオンスレイヤーです」
まずは挨拶だ。
「何が正義か悪かなど知らん。興味も無い。貴様はオブリビオン故に殺す」
一応、これも所謂ダークヒーロー的な立ち回りではあるだろう。
「実に滑稽な奴だ。お前のする事は全て予測できる。その本とやらのお陰でな」
悪役的な動きを先回りして潰していこう。
「何一つ貴様の思い通りにはさせん。何一つだ」
それがどんな些細な事であっても結果的に奴を追い詰められる。
「オブリビオンは皆殺しだ。そのマニュアルとやらには最後に見事に殺されると書いてあるのだろう。それすら叶えさせん。貴様は惨たらしく、惨めに死ぬのだ」
「ドーモ、オブリビオンスレイヤーです」
挨拶は大事、図書館のどこかにあるであろう文献にもそう書いてある。
フォーネリアス・スカーレット(復讐の殺戮者・f03411)は目の前のヒュブリスに挨拶する。
「ど、ドーモ、ヒュブリスです」
真正面から挨拶されるとは思わなかったヒュブリスは戸惑いながらも玉座に座ったまま挨拶を返す。
「何が正義か悪かなど知らん。興味も無い。貴様はオブリビオン故に殺す」
フォーネリアスが構える。
その姿はヒーローとは程遠い、殺戮と破壊の構え、しかしヒーローとは必ずしも正義に殉ずるわけではない。
フォーネリアスにとっての正義とはオブリビオンを躯の海に返す、つまり殺すこと。
その思想はダークヒーローと呼ばれるそれだが図書館内のどこかにあるであろう正義の書にもダークヒーローについての記述は存在する。
フォーネリアスの拳がヒュブリスの顔面目掛けて襲い掛かる。
ヒュブリスは何も気にすることは無く玉座に座ったまま人形を撫でる。
フォーネリアスは玉座の目の前で立ち止まり息がかかりそうなほどの距離でヒュブリスを睨みつける。
「実に滑稽な奴だ。お前のする事は全て予測できる。その本とやらのお陰でな」
その言葉にヒュブリスは傍らにあった本を慌てて手に取り玉座から飛び降りる。
反射的にとった戦闘体制をフォーネリアスは見逃さず、その拳はヒュブリスのボディを貫き、さらにパイルバンカーの追撃がヒュブリスを本棚まで吹き飛ばす。
「なぜ私の動きが読めた?」
ヒュブノスは非戦闘体制でいる限り無敵状態になるユーベルコードを使用、動かず攻撃を受け流すことで悪役として優位に立とうとしていた。
しかしフォーネリアスはそれを見越していたかのようにヒュブノスの気を逸らし攻撃を当てている。
「何一つ貴様の思い通りにはさせん。何一つだ」
「なんなんだそれは、答えになっていないぞ!」
フォーネリアスの答えはヒュブノスの疑問に対する答えにはなっていない、しかし彼女にはそんなことは関係無い。
彼女の目的はオブリビオンへの復讐、行動の全てはオブリビオンを倒すことに集約される、そのためならばヒーローの真似事でもなんでも躊躇することは無い。
「オブリビオンは皆殺しだ、そのマニュアルとやらには最後に見事に殺されると書いてあるのだろう、それすら叶えさせん、貴様は惨たらしく」
フォーネリアスの蹴りが倒れたヒュブノスの顔面を捉え、鈍い音と共に頭を床に打ち付けた。
「惨めに死ぬのだ」
無論、マニュアルにはそんなことは書いていない、未来を予言する書ではない。
しかしフォーネリアスの殺気はヒュブノスに死の予感を感じさせるに十分だった。
成功
🔵🔵🔴
アリルティリア・アリルアノン
「どんな手を使おうとも、悪には負けませんよ!
なぜならスーパーかわいいアリルちゃんは絶対正義だからです!」
そう言って自信満々に挑むも、
強化された敵のパワーに追い詰められ、ついに倒れてしまいます
ここで「ううっ、正義の書さえあれば……」と泣き言を漏らせば、
「冥土の土産に教えてやる」とか言ってご丁寧に書のありかをバラさずにはいられないはずです
何故ならそれがすごい悪役っぽい言動だから!
あとはあらかじめ飛ばしておいたドローン「アレリ」を通して、
味方に聞き出した場所を教えてあげましょう!
そうしたら反撃開始です!
おっと、アリルに本は必要ありません
何故なら正義の心があるから!
このきらめきをその身で受けなさーい!
鈴木・志乃
……一人でワイン傾けて、お人形さん遊びするほど孤独だったなんて……。きっと生前は素敵な人だったろうに。大丈夫だよヒュプリス、今すぐ助けてあげるからね。
(※ネタでもシュールでも好きにしてやって下さい。アド連歓迎)
いいよ、気が済むまで付き合ってあげる。どんな遊びが好きなの?
出来れば貴方とも争わない世界だったら良かったのに。戦いなんて無い方が良いでしょ? 多分、皆そう思ってる。
あ、でも遊びは手加減しないよ! それは貴方に失礼だものね!
(遊戯の結果がどうであれ、相手の心が救われれば良いと思ってる)
願わくば貴方も生まれ変わって、また幸福な世界で
仲間に恵まれて過ごせますように……
全力魔法UC衝撃波なぎ払い
ラヴ・フェイタリティ
【アドリヴ歓迎】
ふっ、何が言いたいかラヴ様にはよく分かるぜ…つまりそう!可愛いは正義!ってわけだ!最強のメインヒロインにして絶対正義ラヴ様、ここに参上!
絶対正義ラヴ様の名のもとにUC発動!うおおお、ヒロインパワー消費!本棚(デッキ)のトップから一発今引き運命的ドロー!不可能を可能にする、それもまた正義のメインヒロイン!
正義の書を手に入れればこっちのもんだ、相手にそこらの本を投げつけてコネコネ出てきた金をユーベルコードの対価に使い敵をぶん殴り、また本をぶつけて金を拾い敵をぶん殴り…おいおい、ラヴ様が世界経済を回し始めたぜ。やはり絶対正義、ラヴ様は格が違った。
さあ、正義が勝つことを証明してやる!
「……一人でワイン傾けて、お人形さん遊びするほど孤独だったなんて……。きっと生前は素敵な人だったろうに。大丈夫だよヒュブリス、今すぐ助けてあげるからね」
「勝手に私を憐れむな!」
鈴木・志乃(ブラック・f12101)の哀れみの籠った言葉にヒュブリスは思わず立ち上がる。
「ふっ、何が言いたいかラヴ様にはよく分かるぜ…つまりそう!可愛いは正義!ってわけだ!」
「どんな手を使おうとも、悪には負けませんよ!なぜならスーパーかわいいアリルちゃんは絶対正義だからです!」
ラヴ・フェイタリティ(怪奇!地下世界の落ちものメインヒロイン!・f17338)とアリルティリア・アリルアノン(バーチャル魔法少女アリルちゃん・f00639)が更にヒュブリスを煽る。
「なぜならラヴ様とその仲間たちは!」
「スーパーかわいいアリルちゃんとゆかいな仲間たちは!」
「じゃあ私と皆は」
3人は手を繋いで。
「素敵な仲間たちだから!」
ヒュブリスの前でポーズをとる。
「わざわざ馬鹿にしに来たというならば私の力を見るがいい!」
図書館の床が碁盤状に代わる。
「このマス目に地雷を設置した、地雷を踏まずに私の元までたどり着ければお前たちの勝ちだ」
「わかった、いいよ、気が済むまで付き合ってあげる」
志乃はアリルとラヴと共に第一歩を踏み出し。
仲良く一歩目で地雷を踏み、悪役ムーブでパワーアップした地雷の威力で図書館の天井近くまで吹き飛んだ。
「口ほどにもなかったな」
ヒュブリスは繰り手を捏ね繰り回し3人を金属の硬貨に変える。
「も、もうだめだ、せめて正義の書があれば…」
アリルの弱気な言葉に気をよくしたのか本棚を指す。
「ならば冥土の土産に教えてあげましょう、あの本棚のどこかにある、もっとも行かせる気はないが」
ヒュブリスはとどめを刺そうとするが図書館、室内にも関わらず風が吹いた。
「これは……」
ヒュブリスは風に触れた瞬間力が抜ける、志乃のユーベルコードにより幸福な世界の幻想を見たヒュブリスはその場で呆然と立ち尽くした。
「無機物を媒介に世界に幸福な幻想を生み出す祈りと浄化の風に変換する私のユーベルコード流星群、動けなくても私自身が無機物になっていればいい、さあ2人とも今の内だ」
少しづつ浄化されているが致命傷には至らない、だが時間は十分に稼ぐことができる、その隙にアリルがドローンを本棚の近くまで飛ばす。
「この本棚のどこかです!」
「オッケーラヴ様のヒロインパワー消費!ディスティニードロー!」
硬貨の体で叩き落し見事正義の書を引き当てる、開いたページを見て覚え。
「ラヴ様はしっかり読み込んだぜ!アリルは読むか?」
「アリルは必要ありません、アリルの心に宿る正義の心で十分です!このきらめきをその身で受けなさーい!」
アリルの武器が光の花びらになってヒュブリスに襲い掛かる、志乃の風に乗って花びらの嵐となりヒュブリスは光となって浄化のスピードを速めていく。
その嵐は本棚の本を巻き込んで図書館全体を巻き込もうとしていた。
「そしてとどめはこのラヴ様だ!」
ヒュブリスもこのまま無抵抗でやられるわけにはいかない、と本をこね回し金貨とするが、それを見たラヴは硬貨の体で判別できないが元のままなら勝利を確信した笑みを浮かべただろう。
「大事なのはヒロインパワーと!金だァー!!」
金の力でパワーアップしたラヴが硬貨の体のまま殴る、他の本からできた金貨の力でまたパワーアップして殴る。
「そして今のラヴ様も硬貨、つまりラヴ様自身が金だー!!」
浄化の風、光の花びら、そして金の力。
3つの力が一つになりヒュブリスを飲み込む、風は図書館の中を駆け抜け、紙の束にヒュブノスは埋もれ、浄化され、躯の海へと帰っていった。
そして3人の体は元に戻る、ヒュブリスを倒した証拠だと3人は確信し。
「願わくば貴方も生まれ変わって、また幸福な世界で仲間に恵まれて過ごせますように……」
「やはり絶対正義、ラヴ様は格が違った」
「アリルちゃんの正義の大勝利!!」
3人はそれぞれの思いをつぶやく、平和になった図書館はきれいに整頓され、それを見た3人はこう思った。
片付けしなくてよかった。
そう、片付けで時間を食っている場合ではない、まだ迷宮災厄戦は始まったばかりなのだから。
大成功
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