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ラビリンス・エクス・マキナ

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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●ブリーフィング/ミレナリィドールは蒸気ネズミの夢を見るか?
「本日もお集まり頂きありがとうございます。【アルダワ魔法学園】に新たなオブリビオン迷宮が出現しました。オブリビオンが人々に仇なす前に、これを攻略して下さい」
 そう切り出し、任務を説明するのはグリモア猟兵メンテ・サンタバーバラ(ミセリコルデ・f00018)だ。
「この迷宮の最深部より【スチームドレイク】級と呼ばれる機械大蛇型のオブリビオンが地上を目指して侵攻を行い、不幸にも遭遇してしまった学生を殺戮していく――グリモアがそう告げています。無論、そのような未来を実現させる訳にはいきません」
 メンテは右腕に十字短剣型の物体を浮かべ、それの遠見が告げた悲劇的結末を語る。そのような未来は何としても止めなければならない。

「今回の迷宮は通称【ネズミ迷宮】。文字通り、フロアのあちこちに蒸気駆動のネズミがうろついています。それらは文字通り蒸気を噴射しながら、自分より大きな動く物体を見つけると高速で逃げ回る習性を持っているようです。そしてフロア内の蒸気駆動ネズミを一定数撃破することで、道を塞ぐ扉が開かれる――という仕組みとなっています」
 つまり、猟兵達は戦いの前にまずネズミ捕りをしなければならないということだ。
「この蒸気駆動ネズミは見た目通りの素早さを持ちますが、幸いにも猟兵に仇なす程の戦闘能力は持ち合わせていません。猟兵の皆さんなら、捕まえさえすれば素手でも簡単に破壊出来るはずです」
 ネズミを素早い身のこなしで直接捕まえるのは勿論、頭を使って最小限の動きでうまく追い詰めるのも有効だ。勿論、武器やユーベルコードを直接叩き込んで破壊するのもいいだろう。他にも捕まえる方法は様々だ。
 捕獲及び撃破に際しては、己の持つ能力や得意分野に合わせた捕獲方法が最も推奨される。だが例えそうでなくても、作戦や立ち回り、持ち込むユーベルコード次第でいくらでも不利は覆すことは可能だろう。
「またネズミフロア内には敵性オブリビオンの存在は確認されていないものの、そこより奥には誰も立ち入っていないため詳細は不明です。当然、その先にさらなるトラップフロア、あるいはスチームドレイク級とはまた別の敵性オブリビオンが存在することも十分に考えられます。ゆめゆめ油断なさらぬようお願いします」
 いずれにせよ、障害に遭遇した以上は例えそれが何であろうと突破せねばならない。迷宮というものはいつだって一筋縄では行かないものだ。

「それではこれより、ネズミ迷宮の入口まで転送を行います。バッドエンドなんて予知だけで十分です。皆さんの手で覆して下さい」
 メンテは一礼し、その言葉でブリーフィングを締める。猟兵の力をもってすれば、どんな悲しい未来は覆せる。いや、そのためにこそ猟兵の力があるのだから。


前後
●ごあいさつとか補足とか
 皆さん、初めましての方は初めまして。以前プレイングを送って下さった方は今回も御贔屓にありがとうございます。前後です。今回は【アルダワ魔法学園】です。
 ……アルダワばっかだって? だって私的に書きやすいんだもの。

 第1章は『ネズミを捕獲し、一定数投入口に突っ込むことで奥への扉が開かれるフロア』、第3章はボスである『【スチームドレイク】の撃破』となります。なお第2章の内容は現状詳細不明となっています。

 通しで参加して頂ける方にはいつも感謝させて頂いております。勿論、第2章以降からの参加や、特定章のみのスポット参加でも大歓迎です。
 皆さんがプレイングを通して寄せて頂ける期待にリプレイで応えられるよう尽力しますので、どうぞよろしくお願いします。
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第1章 冒険 『ネズミ捕り』

POW   :    力尽くでネズミを破壊し、スクラップにする。

SPD   :    素早い動きでネズミを追いかけ、回収する。

WIZ   :    頭を働かせてネズミの動きを予想し、捕獲する。

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ルクレイフェ・アニェージ
ネズミ…。
自慢じゃないけど余り動き回るのは得意では無いの。
だからよろしくね?レーベン。

ユーベルコード
イッルジオーネ・サモンレーベンを使用して
ネズミを追跡、可能ならそのまま攻撃して破壊するわ。
もしくは、私は止まっておくから私の方に追い詰めてくれたら
私が魔法で破壊するわね。

面倒くさいギミックではあるけど1つずつ解決していきましょう。
扉の先には何が待ち構えているかしらね。


館・美咲
あらあらあら、蒸気駆動のネズミなんて可愛いですね!
それを沢山捕まえていいだなんてなんて素敵な話なんでしょうか!
と、喜んでばかりもいられませんが。学生に危険があるというなればがんばりませんとね。

・SPDで挑戦
さて、ネズミちゃんたちをどう捕まえるか……。
ここはやはり自分の足と蒸気の力で頑張りましょうか!
蒸気エンジンからの補助でちょっとだけ走る速度を上げたり、方向転換の補助にすればネズミだろうと追いつけるはずです!
あとは、大きな動く物体で反応するなら【残像】とかで誤認させられたり出来るといいですね!


それはそうと、沢山捕まえたら一匹くらい持って帰っても………駄目です?


幻武・極
すばしっこいネズミだね。
こうなったら、バトルキャラクターズの総動員で捕まえるよ。
21体のバトルキャラクターズを操作して追い込んだところにボクがうまく捕まえてみせるよ。


緋月・透乃
また強そうなオブリビオンがでてきたみたいだね。どんな相手なのか楽しみだね。

今回の迷宮はネズミ駆除をする、と。アルダワの迷宮も色々な種類があるよね。凄いものを作ったよねー。

基本的にパワータイプの私には動きの速いネズミは厄介だね。何か良い手はないかなー?
何か食べながらしばらく迷宮を歩き回って構造やネズミの移動パターンを調べるよ。そして、ネズミの行く手を塞ぐように【火迅滅墜衝】の炎をトラップのように撒き散らして追い詰めていけるといいね。あとは殴ったり炎に飛び込ませたりして破壊できないかな。



●イェーガー・トム
「また強そうなオブリビオンが出てきたみたいだね。機械大蛇【スチームドレイク】……どんな相手なのか楽しみだね?」
 そう言うと骨に付いた肉を齧り取り、咀嚼する赤い髪の乙女は緋月・透乃(もぐもぐ好戦娘・f02760)。彼女の関心は早くも未知なるフロアボスに向いている。
「ともあれまずはネズミ駆除、と。それにしてもアルダワの迷宮も色々な種類があるよね。こんな凄いもの、一体誰が作ったのかな?」
 あっという間に骨を残して平らげた透乃は、ネズミの動きを観察する。パワータイプを自任する彼女にとって、的が小さく直撃を当て辛い蒸気駆動ネズミは厄介さが際立つ存在だ。何かいい手はないかと透乃は思案しつつ、骨を咥えながら迷宮を歩く。

「動き回るネズミを破壊する……面倒くさいギミックね」
 ルクレイフェ・アニェージ(キメラレイド・f01367)はアンティーク趣味の制服を纏い、白い髪をたなびかせながら、動いては時折止まりまた動き出す蒸気駆動ネズミの姿に溜息を漏らす。
「自慢じゃないけど、あまり動き回るのは得意ではないの。だからよろしくね――レーベン?」
 ともあれ、一つずつ解決していかなければ先には進めない。【混血魔導・擬似召喚八枷】を唱えると、彼女の背後より何者かが現れる。
 それは影に埋もれるエグゼクター、名を『レーベン』という。彼女に代わり目や足となるものだ。そしてレーベンもまた、音もなく迷宮の奥へと消える。

「それにしてもすばしっこいネズミだね。普通に追いかけてちゃ時間が掛かりそう」
 動きやすさを追求した和装に身を包み、青い髪と赤い瞳、そして羅刹の黒い双角を持つ小柄な少女は幻武・極(最高の武術?を追い求める羅刹・f00331)だ。
 ネズミはどこにそんな動力があるかというくらい素早く動き回り、機関車を連想させる白い蒸気を撒き散らしながら迷宮の空気を白い霧で染める。しかも単に蹴っ飛ばしたくらいでは壊れない頑丈さも持ち合わせ、しっかりと狙いを付けて破壊しなければ撃破数にカウントされないようだ。
「こうなったら、【バトルキャラクターズ】を総動員するよ」
 そう言うと、極の周りからレベル1ゲームキャラクターが次々に出現する。ネズミ達は現れ始めた巨大な影に反応し、その場で180度Uターンしてそれらから離れ始める。中にはターンし損ねてその場でひっくり返り、足をバタつかせるネズミもいた。
 極の力の限界まで召喚されたその数、計21体。それらは極の操作により、一体一体が各個の意思を持つかのように動き出し始める。

 いずれの猟兵も、ネズミは単なる厄介な仕掛けだと考えていたが、一人だけ例外がいた。館・美咲(ジェット居合流伝承者・f01503)である。
「あらあらあら、蒸気駆動のネズミだなんて可愛いですね! それも沢山捕まえていいだなんて、なんて素敵な話なんでしょうか!」
 細かな足で軽やかに地面を駆け、そして内部装置の金属が触れ合う音はまるで本物のネズミの鳴き声のようだ。その姿に、美咲は眼鏡の下から顔をにやけさせる。
「と、喜んでばかりもいられませんが。学生に危機が迫るとなれば、頑張りませんとね」
 美咲は背負った【バックパックスチームエンジン】の出力を増大させる。相手が蒸気仕掛けなら、こちらも蒸気の力で追いつくべし。メーターが上がり、快い振動と共に背中が温まる。

「チュウ、チュウ」
 蒸気仕掛けのネズミは余剰の蒸気を輩出し、体をカタカタと動かしながら止まり、時折動き出す。背後に影が迫る。ネズミは反応しない。
「チュウ、チ――」
 ネズミが動き出そうとした直前、迫る影――レーベンの足がネズミを踏みつける。
クシャッと卵が割れるような小気味のいい音を立て、ネズミはスクラップと化す。
「あのネズミ、レーベンには気付きにくいのね」
 極めて発見され難い性質を持つレーベンであれば忍び寄ることもさほど難しくないようだ。とは言え、ネズミを足で踏みつける感触まで共有するのはあまり快い感覚ではない。
 それにレーベンに一匹ずつ処理させていては、目標数達成までどれ程時間が掛かることやら。そうルクレイフェが思案していると、今度は自分本体の足の横に何かが触れる感覚を感じ、足元に目を向ける。
「あら?」
 それはネズミだ。レーベンとの意識共有、そして思案に耽って動かなかったとは言え、ここまで近づくのか。
 足を動かさぬままルクレイフェは呪文を詠うように詠唱し、それを破壊する。あまりにあっけないその姿に、ルクレイフェは一つの結論を導き出す。
 恐らく蒸気駆動ネズミは、動かない存在を全て地形として認識しているのだと。

「チュウ、チュウ!」
 ネズミが蒸気を噴射しながら通路を走る。その後ろから大きな影が白い煙を放ちながら迫る。無論、それは美咲だ。
 素早く逃げ回るなら、それを超える速度で追いかければいい。単純で確実な結論に至った彼女は、蒸気エンジンの補助を受け【残像】を残しながらネズミを追い回す。
「……あっ、しまった!」
 だが勢い余って美咲はネズミを追い越してしまう。ネズミは正面に動体を発見し、即座にUターンする。だがネズミは背後がいつの間にか生じた『地形』に塞がれていると判断し、それを避けるために今度は横に逃げる。
「おや? でもこれはチャンスです!」
 ネズミの不可解の行動に疑問を覚えつつも、美咲はそれを逃さない。蒸気噴射の補助を受けて彼女もまたUターンし、刀の峰でネズミを掬い上げる。そしてネズミは空中で回転しながら、予め用意しておいた袋へとホールインワンする。捕獲成功だ。
「もしかして、私の残像を地形だと認識したのでしょうか? だから挟まれたと認識して……挟む?」
 ピコーンと音を立てながら、美咲の頭上に電球が浮かぶ。
「そうか、行き止まりがないなら――作ればいいってことですね!」

「もぐもぐ……フロア構造は……ああ、やっぱり。多分このフロア、行き止まりがない構造ね」
 角を曲がった先にはまた角、あるいはT字路か十字路。不自然なまでのその繰り返し。梅おにぎりを口にし、時折近づくネズミを破壊しながら、透乃は大して歩かない内にそう結論付けた。袋小路に追い込んで一網打尽という手段を取らせないためだと考えれば、それは合理的ですらある。
 さらに透乃は、ネズミの行動パターンについて、ブリーフィングでメンテが言っていたネズミの習性の裏付けを取る。普段はランダムで移動や停止、方向転換をするが、自分より大きな動体を認識するとそれから距離を離そうとするものだ。
 フロア構造とネズミの動き。それらが示す答えは一つ。単に追いかけるだけではいつまで経ってもネズミを捕まえることは出来ず、闇雲に時間を浪費するだけだ。
「そうなると……よし」
 透乃が重戦斧に桃色の炎を纏わせる。そしてポニーテールを揺らしながら共に斧を回して勢いを付け、それを地面へと叩きつける。
 フロアの地面が割れると同時に、戦斧の炎が地面へと燃え移る。透乃の動きに反応しネズミの殆どは逃げ出すも、衝撃でひっくり返った一匹が炎に巻かれ、ポップコーンのように弾け飛ぶ。
「火力は十分。じゃ、後は追い詰めるだけだね」
 透乃はフロアのあちこちでネズミごと地面に【火迅滅墜衝】を打ち付けることによって、少しずつネズミ達全体の進路を制限していく。
 こうして猟兵達は、特に相談するという訳でもなく、ネズミ退治という共通の目的のため、一つの作戦へと収束し始めていった。

 極はバトルキャラクターズを各所に配置しつつ、とある場所に到着していた。それは道を塞ぎ、そしてネズミを規定数撃破することで開く扉だ。ここに追い込んで倒せば、必要数を倒した段階ですぐ次に進め、無駄な手間を省くことが出来る。極はそう判断したのだ。
「それじゃ……一斉検挙の始まりだよ!」
 極の合図と共に、バトルキャラクターズが一斉に動き出す。迷宮各所でネズミが大型動体を発見し、それから逃れようと大移動を始める。
 ある場所で背後から追われたネズミ達がT字路に差し掛かり、左右に散らばるも、左に逃げたものは別のバトルキャラクターズを発見、Uターンして右に逃げたネズミと合流する。またあるネズミ達は十字路でありながら、その三方向からキャラクターが迫っているが故に、逃げる方向を一カ所へと制限される。
 こうしてネズミは徐々に密度を増していき、迷宮中に散らばったネズミが徐々に迷宮の一点、極のいる場所へと集まり始めていた。

 やがて、バトルキャラクターズや透乃に誘導されたことにより、大量ネズミが極の下へと到達する。そこにはルクレイフェや美咲も合流していた。
 T字路の中心に追い詰められたネズミ達。その三方を各7体のキャラクターが塞ぎ、さらにその後ろには透乃の炎が燃え盛る。もはや逃げ場はない。極とバトルキャラクターズが、美咲の刀と蒸気が、透乃の戦斧と炎が、ルクレイフェの魔法とレーベンが、次々にネズミを捕らえ、あるいは破壊していく。
 そして透乃の火迅滅墜衝の一撃により、最後のネズミの群れが片付けられた時、その重い扉がカチっと音を立て、同時に重々しい音を立てて開き出す。目標達成だ。
「……そういえば、捕まえたネズミが何匹か余りましたね。一匹くらい持って帰ってもいいかな?」
 美咲は開かれつつある扉を見やりながら、袋の中に残った蒸気駆動ネズミを一匹取り出し、任務で獲得した戦利品に関する規則を思い出す。
 敵性オブリビオンはどんなに可愛くても持ち帰りは不可だが、これはただの仕掛けなので恐らく大丈夫だろう。ただし申請手続きやその費用の捻出は自分で行わなければならず、グリモア猟兵に代行して貰うことは不可能。また申請は却下される場合もあり、持ち帰ったはいいが結局処分を要求される場合もある――こんな所か。
「さて。扉は開いたけど、この先には何が待ち構えているかしらね」
 蒸気駆動ネズミに興味津々な美咲の姿を一瞥した後、ルクレイフェが開かれた扉の奥を臨む。その先には、ひたすら長い通路が広がっていた。
 ここからでは何が待ち構えているかは未だ分からない。さて、鬼と出るか蛇と出るか。猟兵達は迷宮の奥へと進む。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『グレムリン』

POW   :    スパナスマッシュ
【巨大なスパナ】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    ツールボックス
いま戦っている対象に有効な【分解用の工具】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
WIZ   :    ハイドアンドシーク
自身と自身の装備、【アイコンタクトをとった】対象1体が透明になる。ただし解除するまで毎秒疲労する。物音や体温は消せない。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●鬼が出た
 ネズミ迷宮を攻略し、長い長い通路を進む猟兵達。未だ目標の【スチームドレイク】級は見えない。
 だが通路には邪悪な気配が漂っている。それはオブリビオンのものだ。辺りに小さな、しかし無数の気配が、羽音が、そして笑い声が響く。

 そして天井から降り注ぐように現れたのは巨大な殺人スパナとツールボックスを握る黒い小鬼。【グレムリン】級オブリビオンだ。その数はざっと二十体近い。これを無視して通路を突破することは出来ないだろう。
 猟兵達は武器を構え、機械殺しの妖精に立ち向かう!
館・美咲
なかなかのいいセンスの子たちですが、オブリビオンであるならば容赦はしませんよ。

ガジェッティアとしての勝負ですね!
そちらが分解が得意なら、こちらはそれ以上の早さで組み上げるのみです!
レッツショータイム!
さあ、手品のような速度でどんどん呼び出してあげましょう!
さあ、この不思議な形状のガジェットをあなた達に分解できますか?

あ、ちなみにガジェットの効果は飛んでいる相手にも攻撃できる設置型の対空機能を持った奴とかを呼び出したいですね!

しかし、このダンジョンは楽しいですね。
ふふ、色々機構に触りたくなっちゃいます。ふふ。


アドリブや他の方との連携、絡み歓迎です


清川・シャル
f01013
葎ちゃんと連携

…あの、ゴブリンもですけど、小鬼という言葉がピキって、くるんですよ、ね~…ええ、本当に
私、羅刹なので、あなた達とは格が違います!

第六感で葎ちゃんと連携取り
UC発射した直後に葎ちゃんのバイクの後ろにライド
「おっけー、行こうりっちゃん!」
金棒片手に葎ちゃんに掴まって、敵前でバイク上からジャンプ
バイク踏みつけ直後に金棒での攻撃
範囲攻撃、衝撃波、2回攻撃

敵からの攻撃は、見切り、盾受け、カウンターで対応


硲・葎
シャルちゃん(f01440)と同行。
わー、グレムリンだー。でっかい
スパナだね。
あれに当たったら痛いから、気をつけておかないと。
まずは相手の様子を見て残像とカウンターを使って避けていこう。
第六感を使い、シャルちゃんと連携。シャルちゃんが爆竜戦華を使ったらスターライドライディングシューズにバイク型で乗るよ。
「シャルちゃん、乗って!!轢いてやる!」
ゴッドスピードライドで思いっきり轢いて踏みつけを使うよ。
「いけ!今だ!!」


緋月・透乃
機械に強そうなオブリビオンがでてきたね。トラップとか前に見たゴーレムとか作ったりするのかなー?
余計なものを作られる前に倒しちゃおう!

【色々食べよう!】を防御力重視で発動させておくよ。
いつものように敵に接近したらすぐには攻撃せずに少し様子見。敵が攻撃してきたら、しっかり武器で防ぐなりかわしたりしてから反撃。
攻撃してこなければ、更に接近して柄で吹き飛ばしてから叩き斬ったり、直接相手を掴んで投げたりしてから叩き斬ったりと、敵の体勢を崩してから本命の攻撃をいれる戦い方をしてみるよ。実戦で自分の可能性を広げる実験みたいな感じだね。
なんかやばそうだったらいきなり叩き斬るいつもの戦い方に戻すよ。


幻武・極
今度はグレムリンか。
ここは機械づくしのダンジョンだね。
さあ、どんどん倒して先に進むよ。

トリニティ・エンハンスで状態異常力を強化するよ。
属性攻撃は氷で工具を氷らせてみるよ。
氷で重さが増したり、氷った金属同士が張り付いたりと扱い難くなるんじゃないかな。



●メカニスト・モンスター
「【スチームドレイク】まで直通の可能性は低いと思ってたけど、よりにもよって【グレムリン】か。ここは機械尽くしのダンジョンだね」
 先程ネズミを捕まえ壊し、後に機械大蛇を叩いて砕き、そして今倒すべきは機械に精通した妖精。極は爬虫類めいた外見の黒の集団を相手に身構える。
 相手が何者であろうと、オブリビオンが相手であるならやることは変わることはない。己の武術を尽くし、敵対者を倒すのみだ。
 
「機械に強いオブリビオンかあ……トラップとか、この前見たゴーレムとかも作ってたりするのかなー?」
 先程の捕り物で空腹になった透乃は、好物のにんじんをシャクシャクと口にすると、【色々食べよう!】の効果でそれが即座に血肉と化す。皮膚や筋肉に攻撃に抗する靭性と弾力性を与えていく。体の中を駆け巡る力の感覚はいつでも心地良いものだと、【大食い】であっと言う間ににんじん丸ごと一本を平らげた透乃は感じる。
「……もしかして、さっきのネズミや、件のスチームドレイクもこいつらが?」
「十分考えられると思います」
 透乃のふとした疑問、そして危惧に、隣の美咲も同意する。それはあくまで憶測でしかない。だが単なる仮定と片づけるにはあまりに危険なものだ。予知のドレイク同様、このグレムリンに余計な物を作られる前に確実に殲滅すべし。彼女達はそう心に誓う。
 
「とは言えこの子達……なかなかいいセンスですね!」
 目の前のグレムリンの集団をそう評する美咲。え、と周りの猟兵達が彼女に視線を向ける。
 スチームパンク世界であるアルダワに適応し、油ぎってはいるが実用性と瀟洒さを兼ね備えた小気味のいい衣装。揃いの服に身を包んだ小悪魔達の姿や同じガジェッティアという生業に、彼女は好評価を下したのだ。
 心なしグレムリン達も美咲の服装に興味津々なようだ。着こなしのよい茶色系の揃いの衣服、そして何より壊しがいのありそうな背中の【バックパックスチームエンジン】とすらっとした肉体にだ。
「でもオブリビオンである以上、容赦はしませんよ」
 無論それで手を緩めたり、公私を混同するような美咲ではない。目の前のそれは過去の残滓。今を生きる命が未来を勝ち取るため、そして戦いが終わった後に気兼ねなくダンジョンの機構を弄るためにも、倒さねばならない敵だ。黒く鋭い眼光を、目の前の妖魔に照らす。

「それにしてもでっかいスパナだね。そんなの持って何を解体するのかな?」
 深い緑のポニーテールを下げ、その両耳にヘッドホンを付けた頭、グレムリンよりもさらに現代的な衣装で身を包むのは硲・葎(流星の旋律・f01013)。その中で、背中に差した見た目はごく普通のサムライブレイド【彼岸花ノ葬】が異彩を放つ。
 葎はグレムリンが持つ得物に注目する。巨大なサイズであるということは、相応の重量と頑丈さを持つに違いない。さらにそれらを手元で器用に弄ぶ姿は、彼らにとって使い慣れた『武器』であることを示す。恐らく状況に応じ、確実さや手数を重視した攻撃にシフトし得るだろう。気を付けないと、と注意を払っていると、グレムリン達が突如一斉に甲高い声を上げ始める。
「コオニ! コオニ! チッコイコオニ! ワレワレトチガウ! バカナコオニ!」
 金の髪に青い瞳、そして頭からちょこんと生える小さな黒い角。清川・シャル(バイオレットフィズ・f01440)の小柄な姿を認識したグレムリン達は、自分達そっくりの、だが自分達に劣る卑しい存在を見つけたと蔑みながら嘲笑う。サイズ的に言えばむしろグレムリンの方がシャルよりもさらに一回りか二回りほど小さいのだが。
「……小鬼?」
「うん。確かにあいつら、ボク達羅刹の事を小鬼呼ばわりしたね」
「あーあ……言っちゃった」
 禁句とも言える発言を聞き、眉間に思いっきり皺を寄せるシャル。その発言に恐らく自分も含まれているであろうことに気付き、シャル程ではないが顔を顰める極。二人のその姿に苦笑いする葎。
 そう、それは二人の羅刹少女、特にシャルの神経を逆撫でする発言であった。彼女達を蔑んだこと自体ではなく、蔑む際に使ったとある言葉が、決して口にしてはならない禁句であったからだ。
「ゴブリンもそうなんですけど、小鬼って言葉がピキって、来るんですよ、ね~」
「わー、よりにもよってシャルちゃんを怒らせたー。生きて帰れないよー」
 ええ、本当に、と言葉を締めるシャル。節々でわざとらしく言葉を途切れさせながら、青筋を立て、口元を上げながら怒気を放つ。地雷を踏み抜いたグレムリン達は、【恫喝】の域に達した只ならぬ雰囲気を感じ取り動揺する。その失態を煽り、その様をコロコロと笑う葎。
「私、羅刹なので……あなた達とは格が違うんです!」
「その小鬼の武術、とくと見せてあげるよ――二度と小鬼なんて言えないくらいにね!」
 右手に握った愛用のグレネードランチャー【ぐーちゃん】の砲身をグレムリンの集団に向け、必ずや叩き伏せると決意を表明する。極もまた、己の体に【トリニティ・エンハンス】で流れる水の闘気を纏わせ、幻武流の構えを取る。

「……シネ! コオニ……ンゲン! バラバラニシテヤル!」
 一瞬たじろいだグレムリン達は、だがすぐに立ち直り、背中の翼で一斉に猟兵達に飛び掛かる。『コオニ』という言葉を言ってから訂正した辺り、彼らとしても【恐怖を与え】られ何か思う所があったのだろう。怒らせたらマズい的な。
「今更言い直したってもう遅いんですよっ! 【爆竜戦華】っ!」
 右手に構えた桃色のグレネードランチャーを、フルオートで一斉発射する。強烈なリコイルを抑え、あるいはそれに任せ、通路全体を埋め尽くすようばら撒いていく。突進するグレムリン達は爆風にその内臓を破壊され、榴弾片に体を貫かれ、あるいは攻撃を避けるために急ブレーキを掛ける。敵は腐ってもオブリビオン、一撃撃破まで至ったのは僅かだ。が全体の足並みを乱すことに成功した。

「シャルちゃん、乗って!」
「おっけー、行こうりっちゃん!」
 敵は出鼻を挫かれ混乱している。対応される前に一手を叩き込むべし。シャルの横で、【スターライドライディングシューズ】を大型バイクに変形させて跨る葎。シャルは撃ち尽くしたぐーちゃんを体に引っ掛け、ガンメタピンクの回転式鬼金棒【ThornSociety】を左手に構える。そしてバイクの後ろに跨り、右手で葎に掴まる。
「全員纏めて……」
「轢いてやる!」
 星で飾られた宇宙バイクが【ゴッドスピードライド】の力を受け、未だ爆発から復帰出来ていないグレムリンの群れ目掛けて突進する。

「ギッ……!?」
 爆風を受け地面に落下したグレムリンの一体が、目にも止まらぬ速さで近づくバイクに、対応する間もなく跳ね飛ばされ、迷宮の天井に頭から突き刺さって動かなくなる。横が狭く奥行きの広いトンネル様の地形で、葎はポニーテールを炎のように靡かせながら、Uターンを繰り返し稲妻の如く軌道で次々に跳ね飛ばしていく。
「キカイ、キカイダ! カイタイシテヤル!」
 グレムリン達は轢殺されないよう空中へと飛び上がり、【ツールボックス】から一斉に解体工具を取り出す。そして現れた丸鋸射出機を構え、次々に鋭利な円盤を放っていく。
 しかし葎の【騎乗】技術に【残像】が伴い、グレムリンは攻撃の的を絞れない。その攻撃は悉く外れ、幾つかのまぐれ当たりがバイクや葎の四肢を掠めるに留まった。

 グレムリンは葎のバイク轢殺を回避するために全ての個体が空を飛んでいる。そして攻撃を集中させるために気付かぬ内に一カ所へと固まり始めた。それを逃す葎とシャルではない。
「行け! 今だ!」
「……吹っ飛べぇー!!」
 シャルがバイクを蹴り、空中に飛び上がる。そして体を回転させながら、密集したグレムリン目掛けてThornSocietyの攻撃を叩き込む。【衝撃波】を伴う二回転が直撃を受けたグレムリンをミンチに変え、掠めただけでも棘に引っかかって巻き込まれ、体中の器官が致命的損壊を受ける。
 そして二人の息の合った【第六感】でシャルが正確にバイクに着地して通り過ぎた後には、何匹ものグレムリンが無惨な姿となって地面に倒れ伏せていた。

 辛うじて葎とシャルの連携攻撃を回避し、あるいは致命傷を避けたグレムリンであったが、猟兵の猛攻は留まることを知らない。
「はあっ!」
 極の水を纏った拳がグレムリンに襲い掛かる。グレムリンは殺人スパナを両手で構え、その攻撃をガードする。体に冷や水を浴びせられる不愉快な感覚がグレムリンを襲う。
 そしてすかさず反撃を繰り出そうとするグレムリンであったが、刹那違和感に気付く。構えた腕が離れず、反撃に移れない。それどころか、背筋が凍るような感覚がグレムリンを襲う。それは極の闘気に当てられ恐怖を感じたのではなく、文字通りに背筋や体が氷で冷やされ、固められているのだ。
 本来、基本的なトリニティ・エンハンスが持つ属性は火・水・風。氷属性は含まれていない。だが極は【ルーンソード】を触媒に氷の力を引き出し、それをもって水を冷やすことで疑似的に氷属性を付与することに成功したのだ。
 翼や足までも凍り付き、逃げることも叶わぬグレムリン。
「オニ……アク……!!」
 極の武術に今度こそ心の底を凍り付かされたグレムリンは、何かを言い終えぬ内に極に正拳を叩き込まれ、氷と同時に体の内部が砕かれる。
 確かな手応えを感じた極は、敵が地面に倒れ伏せるのを見届けることなく、次のグレムリンを標的にする。対応手段を見出せぬまま、グレムリンは一体、また一体と極の魔法拳の前に倒されていく。

 腹ごしらえを済ませた透乃は、重戦斧を構えて敵陣目掛けて突進する。既に半数近くを倒されたグレムリンは、各個撃破と一網打尽を防ぐため、即興のツーマンセルを組んで散開する。
 手近な一組を標的に選んだ透乃が距離を詰める。姿勢を低くし、斧の柄頭を向けながら地面を蹴る姿に、グレムリンは二手に分かれ距離を離す。
 透乃が勢いに任せて斧を振りかぶっていれば、的確な回避行動によって空振りしていただろう攻撃。だが透乃はそうせず、あえて一瞬様子を見た。来るはずの攻撃が来ず、カウンターの機会を逸した事に困惑するグレムリン。無論、それを逃す透乃ではない。
「そんなへっぴり腰じゃ、私は倒せないよ!」
 柄頭の突きがグレムリンの腹部を強打する。そしてよろめいた所をすかさず斧を回し、重い斧頭で潰すように叩き切る。
 残るもう一体が透乃を【スパナスマッシュ】で殴りつける。透乃は右腕でそれを防ぐ。尋常の人間ならば粉砕骨折も免れないダメージであったが、防御力が上昇した透乃にそれは有効打にはなり得ない。
 ダメージなどなかったかのように叩かれた右腕の肘を引き込み、すかさず手で突き出してグレムリンの首根っこを掴む。勢いのまま手近な壁へと叩きつけ、グレムリンの体がめり込む。そして透乃は体をひねりながら重戦斧の横薙ぎを放ち、痙攣するグレムリンを壁の一部ごと上下真っ二つに切り裂く。
 葎やシャル、そして極の攻撃の経験から、突進による先制攻撃を警戒していたグレムリン。そこに透乃のカウンター戦法が面白い程突き刺さる。彼女としては新しい戦闘スタイルの模索のつもりであったが、これは嬉しい誤算だ。
 敵の数は残り少ない。故にグレムリンも迂闊に攻勢には出られない。このまま油断せずゆっくり詰めていけば猟兵の勝利は固い。詰将棋の如き新たな透乃の戦いぶりが、グレムリン達を着実に追い詰めていく。

「そろそろ仕上げに入りますか――レッツ・【ガジェットショータイム】!」
 美咲が天にかざした指をパチンと鳴らすと、地面からボフンと白煙が立ち昇る。そして煙とともに現れたのは、蒸気エンジンに砲身を取り付けたようなターレットガン型ガジェット。あちこちから蒸気が噴出すると同時に、キィィィンと高い音を立てたと思うと、突如破裂したような音が鳴り響き、砲身から鋭い圧縮空気が放たれる。
「ギャヒッ!?」
 グレムリンの一匹が腹部に風穴を開けられ、そのまま力なく地面へと落下する。
「キカイ! カイタイ! カイタイダー!」
 その姿を見たグレムリンの群れが本能に従い、一斉にガジェットを解体しようと群がる。接近するグレムリンにガジェットが火を噴くも、それらを掻い潜って砲身の死角に貼り付き、手慣れた作業でガジェットを解体する。そして美咲に襲い掛かろうとした時、放たれるはずのない圧縮蒸気が一匹の頭を吹き飛ばす。
「そちらが分解が得意でしたら、こちらはそれ以上の早さで組み上げるのみです!」
 そこには先ほどと同様のガジェット。美咲はグレムリンが解体している隙に同型をもう一台作り出していたのだ。
 グレムリンはさらに解体を狙う。ただしガジェットではなく、その作り主である美咲をだ。チェーンソーを構えたグレムリンが突進し、美咲が間一髪で回避すると同時にもう一台を組み立てる。蒸気の砲弾が密度を増し、グレムリンは回避を強いられる。一台、また一台とガジェットが増える度、多方向からの集中砲火がグレムリンを襲い掛かり、体を掠める。だがそれも長く続かず、ついに羽根を貫かれ、制御を失った所に次々に蒸気が撃ち込まれて蜂の巣となる。これが最後の一匹だ。
「不謹慎かも知れませんが――楽しかったです。安らかに眠って下さい」
 敵同士でなければ、猟兵とオブリビオンでなければ、あるいは話が通じ合ったかも知れないグレムリン。その最期に美咲は敬意を示した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『スチームドレイク』

POW   :    スチームフレイム
【口内から射出される「錬金術の炎」 】が命中した対象を燃やす。放たれた【紅蓮の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    頭部連装機関砲
【頭部連装機関砲 】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
WIZ   :    スチームファイア
レベル×1個の【錬金術 】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアイシア・オブリオンです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●蛇も出た
 グレムリンの群れを倒し、長い通路を突破した猟兵は、ついに最深部に到達する。
 寄せ集めの部品を組み合わせ、細長い蛇のような形状を持つ異形の機械。人を傷つけ殺めることのみを存在意義として殺人装置。このオブリビオンの原型は、一体どのような意図によって作られたのであろうか? それを知るものはもはや存在しない。

 だがここで倒さねば多くの命が危機に瀕し、そしてオブリビオンの存在の重みそのものが世界を食い潰し続けるだろう。故に猟兵は倒さねばならない。
 【スチームドレイク】はその赤いガラスの瞳に猟兵達を収めると、体から黒い蒸気と赤い炎を放ち、大きな顎を開いて襲い掛かる!
幻武・極
へえ、あれがスチームドレイクかぁ。
うん、強そうだね。
ボクは楽しくなってきたよ。

ボクはトリニティ・エンハンスで防御力を強化するよ。
水の魔力で錬金術の炎を中和してみるよ。
属性攻撃は水でこれだけの蒸気機関で高温になっている所に水の武術を打ちこんだらどうなるかな?


館・美咲
ふむふむ。体内で炎を精製してそれを噴射する、と。
中々面白い機構ではありますがそれが学生たちを脅かすならば退治しないわけにはいきませんね!

相手の主な武装は頭部に集中しているようですし、相手の頭の正面に立たないよう動き回りながら隙を探すことにしましょう。
相手がこうげきする瞬間やダメージを受けて怯んだ所を見計らって一気にジェット居合で切りつけますよ!
炎を作る機構やパーツの継ぎ目など、狙いやすい処からいきましょうか!

他の人との連携、絡みは歓迎です

無事に終わったら、今日見かけたネズミや蛇を参考に何か作ってみたいですね。
もちろん、安全なやつをですよ?


緋月・透乃
ここのボスは機械でできた蛇だね。
さっきのグレムリンが作ったり整備したりしていたのかもねー。
でも所詮は過去の産物、遠慮なくぶっ壊しちゃおう!

敵の攻撃手段は離れていると危なそうなものが多いっぽいね。
やっぱりここは近づいて接近戦に持ち込むしかないね。
とりあいず敵の正面をうろちょろして出方を探るよ。
味方がいるならその間に何かしてもらえるといいね。
ある程度敵の攻撃がわかったらいよいよ接近。
敵の意識が私以外に向いていたり大きな隙があったらそのまま接近、
隙がなさそうなら手斧を投げてけん制してから接近して攻撃を仕掛けるよ。
結構頑丈そうだから、罷迅滅追昇を全力で叩き込むよ!



●ナチュラルボーン・キリングマシン
「へえ、あれが【スチームドレイク】かぁ」
 それぞれ別々の意図で作られたバラバラの装置を、他者を殺めるという一つの目的のためのみに竜へと組み上げた殺人機械。並大抵の者はその威容を見るだけで怖気付くだろう。だが極は違った。
「うん、強そうだね。ボクは楽しくなってきたよ」
 彼女は慢心することなく、目の前の存在を明らかな強敵と認識する。だが敵が強ければ強い程、彼女の体内を巡る羅刹の血潮、そして武道家の心はむしろ躍る。

「名前通りの機械で出来た蛇だね。さっきのグレムリンが、こいつを作ったり整備したりとかしてたのかな」
 人差し指を口に当て、首を傾げながら思案する透乃。二種のオブリビオンが別個に現れたか、あるいはグレムリンがこれを組み上げたか。いずれにせよ、迷宮で唯一意思疎通能力を持ったグレムリンが全滅した以上、真実は全て骸の海の中だ。
「ま、どっちにしても『過去の産物』か『過去の産物が作った過去の産物』かの違いか。遠慮なくぶっ壊しちゃおう!」
 透乃は左手の重戦斧を斧頭の側で握り、同時に右手で牽制用の【万能手斧】を構え、姿勢を低くし突撃の態勢を取る。

「そしてそれは体内で機械的に錬金術を行って発火を促進する薬剤を作り、圧縮空気と一定比で混合することで炎を精製し、それを噴射すると。なかなか面白い機構です」
 蒸気と錬金術を組み合わせた全く新しい(?)機械。その構造にふうん、なるほどと頷き、興味津々の美咲。
「ボクにはちょっと分からないかな」
 美咲が何を言っているのか、何がそこまで美咲を駆り立てるのか、二つの意味で『分からない』と評す極。無論美咲が戦いにその私情を持ち込むような人間ではない事は、一連の戦いで極も知っている。
「でもそれで学生の皆さんを脅かさせる訳にはいきません。退治させて頂きますよ!」
 美咲のその言葉に、仲間の猟兵達も首を縦に振る。いずれにせよ、機械竜による殺戮の予知が叶うことはない。何故ならここには自分達猟兵がいるからだと。
 ドレイクが咆哮のような駆動音と共に口から炎を噴くと、猟兵達はその真下を掻い潜り、あるいは左右に分かれ戦闘を開始する。

 【スチームフレイム】の真下を潜りながら【トリニティ・エンハンス】で水の魔力を纏い、正面から接近するのは極だ。炎と熱気が彼女の体を舐めるも、水の力がその熱気を和らげ、大きなダメージとはならない。白煙に蒸発する度に供給され続ける水のオーラが極を包み込む。
「敵は炎の錬金術、そして蒸気機関で高温になっているね。そこに水の武術を打ち込んだら――」
 潜り込んだ極を押し潰そうと、ガクンと鎌首を落とし地面を叩く。間一髪で横に回避した極が、すかさず顎を殴りつける。拳に纏った水の力が触れた瞬間に蒸気となり、極の手に灼熱感を感じさせる。
「あっつ……でも、まだまだだよ!」
 地を這うように炎の第二射が極に襲い掛かる。下駄で地面を蹴り、カランと快い木の音を鳴らしながら薙ぎ払う炎を飛び越え、そして体中の全オーラを足先に集中させる。狙うはスチームフレイムの射出口だ。跳躍から両手で着地し、すかさず腕をバネにし、体をひねりながら蹴りを放つ。灼熱の炎を掻い潜り、蹴りが射出口に直撃し、オーラが注ぎ込まれる。
 瞬間、極限まで熱せられた射出口が過冷却によって破損、さらに水と反応した炎が水蒸気爆発を引き起こし、頭部の装甲や顎を吹き飛ばす。
「ドンピシャだね!」
 極が負ったダメージも決して少なくはない。だがドレイクは武装が集中する頭部にそれ以上の損傷を受ける。

「やはり水に弱いようですね。でしたらジェット居合流、本領発揮の時です!」
 隙を伺っていた美咲が、背中の【バックパックスチームエンジン】の出力を上げ、居合の構えを取りながら近づく。爆発の損傷は小さくないはずだが、それでもすぐに立ち直り、接近する美咲や他の猟兵をまとめて追い払おうと体全体を振り回し薙ぎ払いを繰り出す。
「おおっと、危ないですね」
 高熱の質量の塊である尾の末端が美咲の体を弾き飛ばす。幸いにも当たりは軽く、受け身を取って被害を軽減したためダメージは大きくない。転がりながら態勢を立て直し、再び接近を試みる。
 続いてドレイクが、半壊した砲身からスチームフレイムを放つ。地獄の火炎を思わせる灼熱の炎が地面を炙り、その軌跡に燃え盛る火炎を残していくが、その図体の大きさ故に照準の移動が美咲に追いついてない。炎が地面を燃やした時には既に美咲は半秒先の位置を走っており、美咲を苛むのは飛び散る火の粉や少し離れた場所からの熱波ばかりだ。
「そしてその構造上、装甲皆無のパーツの継ぎ目はそこかしこにあるって事です!」
 居合を構える美咲の腕が握りを強くする。エンジン出力の上昇と共に振動が刀へと伝わる。
「【ジェット居合流――」
 美咲に接近を許したドレイクが二度目の薙ぎ払いを繰り出すも、威力を担保するため美咲の逆方向から体を振り回したのが仇となった。同じ攻撃の二度目、しかもタイミングの計りやすい攻撃が彼女に当たるはずもない。
「――断霧】!!」
 美咲は華麗に背後からの尾撃を飛び越えると、同時に空中で居合斬りを放つ。鉄と蒸気、二つの刃が尻尾の間隙を正確に切り裂く。無数のパイプが綺麗な断面を描いて切断され、ドレイクは一撃でその体の後部四半分を失う。彼女が着地し刀を納刀すると、その背後でバランスを崩したドレイクが体を横たえる。
「さっきのネズミに、今回の蛇。参考に是非とも何か作ってみたいものですよね――勿論、安全な奴をですよ?」

「敵の攻撃は口の火炎放射に、鼻の機関銃か。むしろ離れてると危なそうなのが多いっぽいね」
 敵が巨体であれば巨体である程、その威容故に接近を躊躇うことも多いだろう。だがこの手の敵に相対した時、多くの場合それは悪手。言うなれば思う壺だ。
 極や美咲の攻撃を補助するために牽制に徹しながら敵の攻撃方法を概ね把握した透乃は、今度は自ら攻撃を叩き込むために接近する。
 体の先端と末端に大きなダメージを受けたドレイクは、続く透乃を迎撃しようと三度立ち上がり、今度は【頭部連装機関砲】を連射する。恐らくは撃破よりも足止めが目的か。錬金術で生成された鉛弾が透乃を近づけまいと猛連射される。
「くぅっ……敵の意識が仲間に向いてる隙にと思ってたけど、立ち直りだけはやたら早いね!」
 尻尾を断たれたにも関わらず、それをものともしないような速度で急速後退して距離を取り、猛烈な弾幕を放ち始める。ドレイクからすれば牽制の乱射言えども、そのサイズ故に猟兵からすれば一発一発が必殺の攻撃だ。透乃達は左右に避けるのが精一杯であり、掠めた跳弾や吹き飛ぶ破片が体を傷つけていく。
「だったらこっちも牽制から始めよっか!」
 透乃は火力制圧を掻い潜りながら、右手に掴んだ手斧を投擲する。回転しながら宙を舞う斧が、吸い込まれるようにドレイクの頭部へと飛来する。それを回避せんとドレイクが頭を一瞬下げる。
「……今だ!」
 透乃の掛け声がフロアに響くと、攻めあぐねていた極や美咲共に一斉に接近を開始する。ドレイクは三人を迎撃しようと薙ぎ払うようにスチームフレイムを放つが、極は水のオーラを纏いながら正面から掻い潜り、透乃と美咲は炎が道を塞ぐ前に懐に潜り込む。極の水の拳が腹の下を殴りつけ、美咲の断霧が装甲の隙間に突き刺さる。
「骸の海まで――」
 絶好の好機を得た透乃が正面から体をドレイクにぶつける。透乃の数倍にも及ぶ巨体が、彼女の【怪力】で大きく揺らぐ。
「飛んでいけー!!」
 すかさず放たれた【罷迅滅追昇】の切り上げが、蒸気エンジン目掛けて突き刺さる。勢いは止まる事を知らず、ドレイクの後ろ半分が跳ね上がり、ひっくり返されるように宙を舞い、そして地面に叩きつけられる。

 一連の攻撃でドレイクは多大な損傷を受ける。まだ機能こそ停止していないが、既に満身創痍の状態だ。油断せず、止めを刺すべし。猟兵達は最後の仕上げに掛かる。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

清川・シャル
f01013
葎ちゃんと

よーし、トドメですね?
ちゃんとバラバラにしてあげますっ!
メカやスチーム等はロマンですが、暴れられては迷惑です

切り込み行っきます!
UCで重い一撃を
先制攻撃、鎧砕き、鎧無視攻撃、2回攻撃、衝撃波

ヒットしたらドレイクを蹴ってバックステップで間合いを取り
すかさず「りっちゃん!!行って!!」

間合い内での攻撃が間に合わない時は、桜花乱舞で殴ります

不意な攻撃には見切り、カウンターで対応

ふむぅ、大人しくなったかな?
なんでこんなもの作ったんでしょうね?取られたくないものであったのかな。


硲・葎
シャルちゃん(f01440)と同行。
んー、同じ機械としてちょっと許すまじ!轢き殺されるのと踏み潰されるの、どっちがいいかなあ?あ、拒否権はなしで!
残像で避けてカウンター叩き込みつつ、彼岸花ノ葬で鎧無視攻撃で叩き込んでやる。
「おっけー!!さーて、覚悟はいいかなあ?スクラップにしてあげるよ!!」
シューティングスターライダーをローラーブレード型にして、UCを使って思いっきり轢き殺してあげよう。
……ちぇっ、なんか使える部品あるかなー、とか期待したのに。なんも跡形ないじゃん。つまーんないの。



●バトル・ゴーズ・オン
「誰かを傷つけるための機械だなんて……んー、同じ機械としてちょっと許すまじだね!」
 自身もサイボーグである葎は、スチームドレイクのその在り方に怒りを覚える。機械技術とは、人と共にあり、共に歩むための技術。
 だがこれを作り出した存在は一体どういうつもりでこんなものを組み上げたのか。ならばせめてその在り方を終わらせようと、大型バイク【シューティングスターライダー】が【ゴッドスピードライド】の力を受け、ローラーブレード型へと変形する。
「轢き殺されるのと、踏み潰されるの、どっちがいいかなあ?」
 だが戦闘停止をプログラミングされていない殺戮機械は、機関銃の銃撃でそれに応える。
「あ、拒否はなしでね!」
 葎は【残像】を残し攻撃を回避する。無回答、あるいは無効回答。つまりお任せということなのだろう。葎はそう判断した。

「メカやスチームはロマンですが、そんなに暴れられては迷惑です」
 葎を追いかける銃撃に、シャルは肩をすくめる。何故こんなものが作られたのか。あるいはこの機械や、それを作った者には何か守りたい物があったのだろうか。しかし少なくとも、骸の海から蘇った今のそれに、そのような物は見受けられない。ならばせめてここでトドメを刺し、もう一度終わらせてあげることこそ、一番の慈悲であろう。
「ちゃんとバラバラにしてあげますからねっ!」
 左手の鬼棍棒【ThornSociety】が回転し、仕上げの一撃を叩き込もうと、シャルはドレイクの懐へと切り込む。

 キィィィィンという空気を裂く鬼棍棒の回転音。それを危険なものだと判断したドレイクは、葎を狙いながら残る尻尾でなぎ払いを放つ。不意の攻撃に、だがシャルはそれを【見切り】、飛び越え、尻尾への着地と同時に右手に握るメリケンサック【桜花乱舞】で地を殴りつけるように【カウンター】を叩き込む。桜吹雪と共に、ドレイクの装甲が剥がれ、辺りに散らばる。
 シャルはさらに尻尾の上を駆けながら、頭部を目指していく。ドレイクは頭部のみを180度反転させてシャルへと向き、口からスチームフレイムを放つ。シャルが炎に呑まれる直前、彼女はドレイクの胴体をThornSocietyで思い切り殴りつける。衝撃と損壊でドレイクの頭部が揺れ、照準が乱れる。さらにシャルは攻撃の反動で上空へと飛び上がる。無論、狙う先は高く持ち上げられた頭部だ。
「地獄へWelcome! 【鬼神斬】、いっけぇーーーー!!!!」
 空中で前転しながら鬼棍棒を両手に構え、棘の回転数を最大まで上昇させる。すかさずドレイクが頭部連装機関砲で迎撃を試みるも、その攻撃はシャルの勢いを止めるには至らない。
 脳天目掛けて単純で重い一撃が叩き込まれ、それは装甲を衝撃で揺らし、穿ち、砕き、地面ごと砕いて叩き伏せる。そしてシャルはダメ押しとばかりにめり込んだ棍棒を桜花乱舞で殴りつけ、そのダメージは中枢に達する。薬液が漏れ出し、空気と過剰反応として爆発炎上を引き起こす。
「りっちゃん! 行って!!」
 巻き込まれる前にバックステップで間合いを取ったシャルは、だが炎や機関銃による迎撃で決して浅くないダメージを負っていた。相棒にトドメの一撃を任せる。

「おっけー!! ……さーて、覚悟はいいかな? スクラップにしてあげるよ!!」
 ユーベルコードの力、そして回避運動による慣らしでローラーブレードの速度は最高潮に達している。ドレイクのしぶとさは、葎も先の戦いで重々承知している。再び立ち直る前に、今度こそ完全に破壊すべし。なおも鎌首をもたげようと痙攣するドレイクにトドメを刺すべく、葎は背後から迫る。
 加速に乗りながら、葎は背中に差した刀【彼岸花ノ葬】を抜いて構える。一般的な日本刀に見えるその柄は、彼女が抜くと七色に光輝き、そして鞘に隠された刀身はその名の如く血のような赤色に染められていた。
 長い尾をぶつ切りにするように、胴体の上を横切るジグザグ軌道で次々に攻撃を仕掛ける。葎が胴体の上を横切る度にローラーブレードが装甲を轢き潰し、同時に刀が体を切り裂く。ドレイクがなおも葎を迎撃しようと機関銃を乱射するも、光の線を残し高速で動く葎を捉えられるほどの処理能力はもはや残ってはいなかった。
 葎がドレイクを蹂躙する度その体躯は短くなっていき、最後に彼女が宙を舞って繰り出される蹴りの一撃を受け、断末魔にも似た駆動音と共にその首が切断される。
 葎が着地し、刀を再び背中へと差す。その背後で幾つもの断片に分かれたドレイクの躯体が連鎖的に爆発を起こし、ついに完全に破壊される。

「ふむぅ、これで終わりかな?」
「……ちぇっ、なんか使える部品あるかなー、とか期待したのに。跡形もないじゃん。つまーんないの」
 爆発の痕には、数多のパーツで構成されたはずのドレイクの部品は何一つとして残っていなかった。それは戦いの熾烈さ、あるいは爆発の凄まじさを物語っていた。せめて部品を再利用し、今度は人の為に正しく利用してあげようと考えていた二人の望みが叶う事はなかった。
 猟兵の戦いは続く。今回のスチームドレイクと同型のオブリビオンは、アルダワの他の迷宮でも目撃されているという。再び相見えることもあるかも知れないだろう。ならばその全てを破壊するのみ。その日が来るまで、猟兵達の戦いが終わることはない。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月01日
宿敵 『スチームドレイク』 を撃破!


挿絵イラスト