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迷宮災厄戦⑦〜ククク。狩人たちよ、共に円舞曲を踊ろうか(作者 月光盗夜
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「あはははっ! 限りない力が湧いてくるわ!」
 書架と書架が交叉し、書物と紙片が無限に積み重なる白の迷宮の中で、月の紋章が刻まれた書籍を手に、純白の少女が高らかに笑い声を上げていた。
「この“封印されし月の瞳《シークレット・ルナ・アイズ》”の力があれば最早怖いものはないわね。ふふ……むしろ、力が暴走しないように気をつけないといけないかしら」
 喉を鳴らすように上機嫌に笑った女が、書籍を持っていない方の、獣の爪の如く変化させた手を振るえば、周囲に積み上がった書籍が切り刻まれ、紙吹雪が吹き荒れる。
「ふふ、来れるものなら来なさい、猟兵《イェーガー》たち。この私……残酷なる月夜の狩猟者たる“白のアリス《アリーチェ・ビアンカ》”が、真に狩る者がどちらなのかを教えてあげるわ?」


「くくく……よく来たね、闇夜を照らす光――猟兵《イェーガー》って呼んだ方がいいのかな」
 前髪によって隠れた己の左目を手で覆うようなポーズを取った、ウェンディ・ロックビルが猟兵たちを出迎える。
「僕のこの左目が新たな予知を得たよ。残酷なる童話の大迷宮《アリスラビリンス》にて勃発した戦争……君達にはその戦場に赴いてもらうことになるね」
 戦いの地は“世界征服大図書館”。世界征服に関する古今東西あらゆる知識が集められた巨大な図書館の国だ。
「彼の地にて君たちが相見えるのは、アリーチェ・ビアンカ――白のアリスという意味の名前を持ったオウガだね。名前の通り、元々はあの世界に拉致された無垢なる乙女《アリス》の1人だったようだけれど、月の魔力に侵されて、痛ましき闇の徒《オウガ》へと変じてしまったみたいだ」
 そして、大図書館に現れた彼女は、図書館の蔵書――世界征服に関するノウハウが詰め込まれた本の力を得たことによって、強大なパワーアップを経ている。
「中でも彼女に特に影響を与えているのが、彼女が大事そうに片手で抱える“無慈悲なる女帝の宴《ルナテイック・ファンタズム》”という書物のようだ」
 その書物は、月に秘められた魔力を世界征服に活用する方法が書かれている他、読んだ者に月の加護を与えるらしい。
「その月の加護というのは、精神に作用する力のようで、自分の力に過剰なまでの自信がつく他、どこか酩酊したような、仰々しい口調に――つまりはねっ、思春期のコみたいな喋り方になっちゃうみたい!」
 それまでずっと左目に添えていた手を下ろすと、からっと笑って見せるウェンディ。
「はたから見るとちょっとお芝居みたいに見えるかもしれないけど、その力はホンモノだぜっ! なので、みんなも対抗するために、“正義の書”の力を借りるのがよさそうだねぇ」
 敵を知り己を知れば――というやつなのだろうか、世界征服大図書館には、正義の味方の在り方について書かれた書籍も存在しているようだ。
 正義の書に書かれている正義の味方の在り方は様々だ。【女性を殴らない】【罪を憎んで人を憎まず】といった心情から、【高いところから爆発付きで現れる】といった登場の仕方まで、様々なものが書かれており、どれを行ったとしても一定の能力向上が見込めるだろう。
「だが――やはり、毒を以て毒を制す《ファイト・ファイア・ウィズ・ファイア》だ。こう言った口調や行動を意識するのも――きっと有効だと思うぜっ」
 とはいえ、戦い方は人それぞれだ。己が一番力を発揮できそうな戦い方で臨んで欲しいとウェンディはいう。
「それじゃ、みんな。気をつけていってらっしゃい!」


月光盗夜
 ククク……我は月明かりを頼りに狩人たちを導く夜の書き手……嘘ですごめんなさいいつもお世話になっております!月光盗夜です!
 アリスラビリンスにて戦争が始まりましたね。私の方でも戦争依頼を用意させていただきました。一章構成のシンプルなボス戦依頼となりますが、戦場の影響で下記のオプションルールが存在しています。ご覧ください。

●戦場ルール
 本戦場では、【「正義の味方」っぽい行動をする】ことで、プレイングボーナスを得ることができます。
 また、本シナリオにおける追加ルールとして、その中でも特に「いわゆる“厨二病”っぽい言動・行動をする」ことで強いボーナスを得ることができると裁定させていただきます。
 ただし、厨二病っぽい言動を取らなければペナルティがかかるというようなことは一切ございませんのでご安心ください。
 なお、厨二病ルールを使用する場合でも、オープニングに頻出しているようなルビは皆さんのプレイングでは書いても書かなくても構いません。特にない場合はこちらで勝手に振ります。

●プレイングについて
◇募集期間
 募集期間に区切りはございません。オープニング公開から🔵達成まで、いつでもプレイングをお送りいただいて大丈夫です。
 ただし、戦争依頼は極力再送を出さないことを優先して執筆するため、無理なく執筆できる範囲での採用となるかと思いますので、その点ご了承ください。
◇略式記号
 アドリブ、連携描写などを多用する傾向にあります。
 アドリブは大丈夫だけど知らない人との連携描写は苦手だよ、という場合は「▲」を、アドリブも連携描写もなるべく少なめで、という場合は「×」を、【プレイング冒頭に】お書き添えください。
 なお、アドリブ連携大歓迎、という場合は「◎」を書いて頂いても構いませんが、そもそも記載のない場合は原則アドリブや連携多めになりますので、記載しなくても問題ありません。
◇合わせプレイングについて
 合わせプレイングをお送りいただく場合は、プレイング冒頭にお相手様の呼び方とIDを記載いただくか、もしくはグループ名を【】で囲っての記述をお願いいたします。
 なおなるべくタイミングを揃えて送信いただけると、迷子の危険性が減るかと思います。

 長々と失礼いたしました。それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
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第1章 ボス戦 『アリーチェ・ビアンカ』

POW ●狂月招来(フルムーン・コネクト)
予め【獣の本能と己の狂気に身を任せる】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD ●狂気感染(パンデミック・ルナライト)
【あらゆる者を狂わせる月の光】を降らせる事で、戦場全体が【狂気に満ちた満月の下】と同じ環境に変化する。[狂気に満ちた満月の下]に適応した者の行動成功率が上昇する。
WIZ ●狂光軍行進曲(ルナティック・マーチ)
【人狼化し、それぞれの武器】で武装した【自身が喰い殺した者達】の幽霊をレベル✕5体乗せた【狼の幽霊の群れ】を召喚する。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠リカルド・マスケラスです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


【執筆に関するご連絡】
現在MSの本業に急な環境の変化があったため、執筆時間が確保できず一旦皆様のプレイングをお返しさせていただきます。
折角の戦争シナリオで申し訳ございません。
今週末頃に改めて執筆できる範囲でお書きしてのお返しを予定しておりますので、もし改めて参加していただけるという方は、
【8/5(水)08:30〜8/6(木)23:59】までの間にプレイングを送信いただけますと幸いです。