迷宮災厄戦③〜デッドヘッド・クロッケー(作者 鹿崎シーカー
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「みなさんお疲れ様ですー! 新しい戦争の予知が入りましたよー!」

 シーカー・ワンダーは手を振って猟兵たちを迎えると、顔の画面に巨大な腐りかけの眼球を映し出した。

 夕闇に支配された不気味な森に、巨大な眼球を移植された、オウガ『ネックラック・フラミンゴ』の群れが蠢いているとの情報が入ったのだ。
 ネックラック・フラミンゴはハリネズミのボールを打ち損じ、謎多きハートの女王に首を刎ねられたというフラミンゴ型のオウガ。群れでクロッケーを行う習性を持ち、刎ねたアリスの首をボールとして使うとのことだ。

「気持ち悪い見た目してますけど、夕闇の森は『オウガ・オリジン』と猟書家『サー・ジャバウォック』、『レディ・ハンプティ』の居場所に繋がっています。どうあってもここの道を拓く必要があるわけですねー……」

 顔の画面を消したシーカーは心底げんなりした表情で言う。
 ネックラック・フラミンゴは何者かにより移植された眼球により、高い視力を持つに至っている。これにより非常に正確な狙いがつけられる他、猟兵の動きを逐一観察して決して見失うことは無い。常日頃から行っているクロッケーの腕と合わせて脅威の命中率を実現している。

 闘う際には、この目に対して何かしらの対抗策が必要となるだろう。

「でも見た目がアレになったからって、地力は普通のオウガのそれです! 油断しなければきっと勝てるはずですよー! がんばってきてくださいねー!」


鹿崎シーカー
 ドーモ、鹿崎シーカーです。シナリオ運営頑張っていきます。

●概要
 夕闇に支配された不気味な森に、「不気味な身体部位」を移植された、不気味なオウガの群れが蠢いています。伸びた目や三本目の腕など、オウガの群れはそれらの身体部位を最大限有効に活かし、襲いかかってきます。これらを退けて道を斬り拓いてください。

●集団戦『ネックラック・フラミンゴ』
 ハリネズミのボールを打ち損じ、ハートの女王に首を刎ねられたというフラミンゴ型のオウガです(女王が何者かは謎)。群れでクロッケー(ゲートボール)を行う習性を持ち、刎ねたアリスの首をボールとして使います。
 この森においては腐りかけた眼球を失った頭部の代わりに移植されており、高い視力とクロッケーの腕に裏打ちされた百発百中の攻撃を仕掛けてきます。
 プレイングボーナスは『移植された眼球への対抗手段を考える』こと。

 アドリブ・連携を私の裁量に任せるという方は、『一人称・二人称・三人称・名前の呼び方(例:苗字にさん付けする)』等を明記しておいてもらえると助かります。ただし、これは強制ではなく、これの有る無しで判定に補正かけるとかそういうことはありません。

(ユーベルコードの高まりを感じる……!)
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第1章 集団戦 『ネックラック・フラミンゴ』

POW ●滅多刺しクロッケー
【全身が針で覆われたハリネズミ型のオウガ】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
SPD ●気まぐれギロチン
【刃物状に変化させた羽根を飛ばし、その羽根】が命中した対象を切断する。
WIZ ●女王様のローズガーデン
戦場全体に、【赤く塗られた花と鋭いトゲを持つ薔薇の木】で出来た迷路を作り出す。迷路はかなりの硬度を持ち、出口はひとつしかない。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


星群・ヒカル
おうおう、目玉自慢ときたか
上等だ、『目』ならおれも負けやしねぇ!

木々の間を『地形の利用・ロープワーク』で、超宇宙牽引ワイヤーを用いてアクロバティックに駆け巡ろう
敵のカッター攻撃は木を盾にして回避
『視力・第六感』で見切った上で『逃げ足・早業』使っていくぞ
おれの『星の目』は伊達じゃないぜ?

更に!避けながら敵群に接敵し、そのままロープ先のフック部を敵に投げるフリをする
敵がその動くモノに気を取られた瞬間に
『超宇宙・真眼光波動』で丸ごと焼き尽くすぞ!
てめーらのその取ってつけたような濁った目じゃ、おれの輝きには到底及ばないってことだ!

【連携歓迎】
一人称:おれ
二人称:おめー
三人称:奴ら
名前の呼び方:呼び捨て


ナイ・デス
アリスの、首……安らかな眠りを、速やかに
骸の海へと、還しましょう

【覚悟、激痛耐性、継戦能力】ハリネズミの針は刺されるの気にせず受けて
どこに針が刺さっても【念動力】で身体動かして
【カウンター、鎧無視攻撃】黒剣鎧の刃突き立て【生命力吸収】消滅させて

フラミンゴには『クラウモノ』の光を放つ
優れた視力、眼球を確りと私もみて
私が光ったと、みえた時には
光は、もう届いてる
目を閉じていても、逸らしていても、関係ない
【範囲攻撃】光に一部でも触れたら、照らされたら

もう、今に、あなたが消費していい時間は、ありません
過去は過去らしく、骸の海に
……おやすみなさい

喰らう光が、消滅させる


木霊・ウタ

あんた
あいつ
名前呼び捨て

心情
オウガや猟書家の好きにやらせるか


炎の灯りで暗がりを駆逐しながら進む

眼球&戦闘
夕闇の森で目が利くってか
そりゃまた好都合だ(にやり

獄炎纏う焔摩天を天に掲げ
急速燃焼によるフレアの輝きで視界を灼く

その隙に爆炎噴射で一気に間合いを詰め
体ごと剣を回転させて砕き炎渦で薙ぎ払う

その後も同様に視界封じる炎を織り交ぜ戦う

百発百中なら軌道は見切りやすい
炎の壁も展開し受け
仲間も庇う

針鼠もその装甲や針を砕き
高熱で内部へダメージ与え撃破

フラミンゴ
誰だって失敗はあるよな
首を撥ねられるとは可哀想に

アリスの首をボールとは
すっかり歪んじまったか
海へ還してやる

事後
首無し鳥や針鼠の安らぎを願い鎮魂曲


鈴木・志乃
ほーん。
高い視力を持つなら直視しろや。この光を。

オーラ防御展開。
第六感で攻撃を察知し回避しながらUC発動。敵の認識能力をUCでハッキングし、敵が味方に、味方が敵に見えるように精神攻撃を仕掛ける。
良い視力してんなら、それ武器にしてるんなら嫌でも私のUC直視するよな……?
(内心不安)

同士討ちが始まってくれれば、後はこっそりこっそり後方に逃げて念動力でハリネズミの針をひゅんひゅん飛ばしましょうかね。
後は高速詠唱で突発的な衝撃波を起こしてなぎ払い攻撃。場をさらに混乱させて、事実を認識し辛くします。

私は直接攻撃の手段そんなに無いから、搦手に頼らざるを得ないけど……上手く行くと良いな。


松苗・知子
※アドリブ連携お任せ
■方針
目には目を、かしらね?
超視力には超監視力で対抗だわ!うまくいくか知らんけど

■戦闘
まず警棒を構えてユーベルコードを発動。召喚した五感を共有する探査鬼たちに、敵の一挙手一投足を見させて相手の攻撃の出や回避行動を余さず把握するのよ。
相手の動きから攻撃経路や射線を読み取って防御・回避しつつ近づいて殴り合いに持ち込むのよう。あとは地力の勝負だわよ。
どれだけ目が良くても百発百中でも、攻撃してくる本体の動きが判れば対応は容易なのだわ!たぶん。

女王様のローズガーデンを相手が発動したらしめたものだわね。探査鬼たちに敵本体までの経路を探させて、一直線に襲撃よ!

無理そうなら囮にでもなるわ


逢月・故
ふは、なぁにコレ
カワイソウにねぇ、君たちのご主人サマは無闇矢鱈と首を刈り取る御方なんだ?
オレの女王陛下とは大違い!
んふふふふ、そうだよねぇそうだよねぇ
オレの赤薔薇の女王陛下が一番に決まってるもの!

ご機嫌に飛んで跳ねてくるくる回って、赤いペンキを撒き散らそう
その目玉も薔薇と同じ色で真っ赤に塗っちゃえば、ちょっとはカワイくなるかもね?
えー?見えないって?
んふふ、オレ知ーらなぁい
おっと危ない、見切って躱してぴょーんっとね
そりゃ跳ねるよぉ、オレは可愛い黒兎さんだもの

うちのフラミンゴもハリネズミも幸せ者だよねぇ
あのコたち、昨日も女王陛下直々にクロテッドクリームたーっぷりのクッキーを与えて頂いたんだから!


 橙と藍のグラデーションに彩られた空を戴く、夕闇の森。その真っただ中で爆炎が吹き上がった! CABOOOOOOOOOM!
 森の一部を引き裂く噴火じみた斬撃! 熱風を追い風代わりに木々の間を疾駆するのは腐りかけた眼球を頭にくっつけた異形のフラミンゴ集団! 首と胴体の付け根から伸びる青い腕を振り回し、後方の二体が振り返る!
「くろっけええええええ!」
「くろっけええええええええ!」
 二体のネックラック・フラミンゴが胸の前で合わせた手の平を光らせ、開く! 両手の間に生まれた光の球は弾け飛び、大型ハリネズミボールと化す! フラミンゴ二匹は背負ったゲートボールハンマーを抜いて構えた!
『くぅぅぅぅぅろっけええええええええええ!』
 小ぶりな頭部を持つハンマーをフルスイングし、ハリネズミをSMAAAAASH! 高速回転したトゲボールは森を焼き払う獄炎へ弾丸じみた速度で飛翔! 直後、炎から松苗・知子(天翔るお狐・f07978)が飛び出した!
「クロッケークロッケーうっさいわね! そういうスポーツじゃないでしょ!」
 知子は叫びながら腕を振って警棒を伸ばし、ハリネズミ二匹を左右に弾いた! そのまま逆の手に持った人型の紙切れ数枚を放り上げる!
「探査鬼招来! これ燃やさないでね!」
「善処するぜ!」
 叫ぶ知子の真横を爆炎まとった木霊・ウタ(地獄が歌うは希望・f03893)がジェット噴射しながら突破! ボロボロの大剣に獄炎をまとわせ、大きく振り上げた! 鋭いバックジャンプをしたフラミンゴ二匹が翼を広げる!
「くろっけー!」
「くろっけーっ!」
 大きく広げた翼が刃じみた光沢を放つ! 自分の急所を指差されるような感覚を味わったウタは不敵に笑った。
「夕闇の森で目が利くってか。そりゃまた好都合だ」
 ウタの身体を包んでいた炎が彼の腕を伝って大剣へと流れ込んだ次の瞬間、SMAAAAAAACK! 太陽じみた眩い光が切っ先から放たれる! フラミンゴ二匹は大きくのけ反り両手で眼球を覆う!
「くろっけええええええ!?」
「くろっけ―――っ!」
 光に目を焼かれるフラミンゴ二匹。決定的な隙を作ったウタは燃える両足で地を蹴り背面から爆炎を噴射しながら一気に距離を詰めていく! 振りかぶられる大剣!
「まず二匹! 先に骸の海に帰って仲間を待ってろ! うらぁぁぁッ!」
 爆炎まとった回転斬撃が放射状に広がる! BOOOOOOOOM! 扇状に放たれた業火はフラミンゴ二匹を薙ぎ払い、周囲の森も焼き尽くす。
 大剣を振り切ったウタが地に足つけた瞬間、燃え上がる木々を飛び越えて新たなフラミンゴ四匹が出現! ゲートボールハンマーを振りかぶってウタに殴りかかった!
『くぅぅぅぅぅろっけえええええええええっ!』
「やべっ!」
 とっさに頭上を見上げたウタは膝を曲げるが、回避が間に合わぬ! 振り下ろされるハンマーの頭部がウタの顔面をめがけた刹那、ウタの前に滑り込んだ人影が両手を突き出して黒いオーラバリアを展開! 防御!
「志乃っ!」
「ギリギリセーフ。さて、次だ」
 ウタを庇った鈴木・志乃(ブラック・f12101)は両手を握りサムズアップ。オーラバリアを殴った反動で飛び下がり、足元に転がって来たハリネズミオウガを蹴り上げるフラミンゴに狙いを定める。
「良い視力してんなら、それ武器にしてるんなら嫌でも私のUC直視するよな……? ……してくれなかったら悪い、あとは頼んだ」
『くろっっっけえええええええええええ!』
 フラミンゴたちがハリネズミにゲートボールハンマーを野球選手めいてスイング! 一瞬スローモーションになる視界の中で眦を逆立て、志乃は両手を軽く振る!
「高い視力を持つなら直視しろや、この光を!」
 FLASH! 志乃の両手親指が光を放ちフラミンゴたちの腐った瞳孔を射抜く! フラミンゴたちが構わず振り抜いたハンマーの頭部はハリネズミの真上をかすめ、互いの腐った眼球を撃ち抜いた! GRUAAASH!
「くろっけーっ!」
「くろっけー!」
「くろっ、くろっけー!」
「くろろろろっけええええええ!」
 フレンドリーファイアされ粘液を撒き散らす眼球を抑えて悶絶するフラミンゴたち! 甲高い叫び声を上げてハンマーでの殴り合いを始めるオウガに背を向け、志乃はウタとすれ違う。
「よし決まった。じゃ、後は任せるから」
「おう、サンキューな!」
 タッチをかわして入れ違う二人。その足元に空中から刃物状のナイフが複数突き刺さる! 二人の空中、円環状の陣形を組んだ六匹のフラミンゴが羽ばたきながら腐敗の視線で見下ろしていた!
「くろっけーっ!」
「くろっけー!」
「くろっけー!」
「くろっけー!」
 大きく羽ばたいて広がりながら高度を稼ぎ、再度刃羽根を飛ばすフラミンゴたち! ウタが大剣の腹を掲げ、志乃が全身に黒いオーラをまとわせて防御態勢を取った刹那、森から放たれた丸太がフラミンゴの一匹に命中!
「くろっけあっ!?」
 丸太の直撃を受けて体勢を崩すフラミンゴ! 他の五匹が羽根投射を止めて丸太が飛来した方を見やったその時、撃ち出されたワイヤーフックが空中の丸太を捕まえた。ワイヤーに引っ張られて森から跳躍したのは星群・ヒカル(超宇宙番長・f01648)だ!
「ほらほらどうした! おめーらの相手はこっちだ! 来いよ鬼さん手の鳴る方へ!」
 ワイヤーフックに引っ張られたヒカルは空中の丸太を蹴って斜めにジャンプ! フラミンゴの一匹に跳び膝蹴りで急襲を仕掛ける! フラミンゴは横向にしたハンマーを突き出してガード! ギリギリと二人は押し合う!
「くろっけーっ!」
「いよっと!」
 ヒカルは膝を突き出して連続後方回転落下! 膝蹴りを防いだフラミンゴは空中で横一回転して刃を発射した! ヒカルは回転しながら斜め下にワイヤーを投げ、巻き上げ機構で高速回避! 三匹のフラミンゴが追撃に滑空!
『くろろろろっけー!』
「来いよ目玉自慢! おれを見失うなよ!?」
 ワイヤーフックを外して引っ張り戻したヒカルは逆の手からワイヤーを投げ森の奥にある樹にセット! 弾丸じみて森へ入っていく彼を三匹のフラミンゴが一列になって追いかける! 先頭のフラミンゴが翼を広げた!
「くろっけーっ!」
 ピンクの翼がナイフめいた羽根を連続発射! 背中から肋骨の隙間を正確に射抜く軌道! それを肩越しに見たヒカルはワイヤーに繋がる手首をスナップ! フックで捕らえた樹の周囲に弧を描く形で羽根刃回避!
「まだまだッ!」
 素早くワイヤーを放つヒカル! だがワイヤーは離れた樹の幹を捕らえる直前で横合いから来た羽根刃に斬り刻まれる! 第二のフラミンゴが勝鬨を上げた!
「くろっけーっ!」
「うおっ!」
 ワイヤーアクションを中断されたヒカルは地面に落下して転がりながらも立ち上がりダッシュ! 左側から飛んでくる追撃の羽根刃を手近な樹の影に飛び込んでブロックした。ワイヤーを引き戻し、切断面を見てぼやく。
「ワイヤーもぶった切ってくるか。いい視力してるぜ……!」
 その時である! ヒカルの右サイドに着弾する物体あり! そちらに目を向けるとコマじみて高速回転するハリネズミ砲弾!
「んなッ!?」
 座ったままのけ反るヒカルの顔面めがけて跳ねるハリネズミ弾! それはとっさに顔をクロスガードで庇ったヒカルに直撃する寸前で停止する。黒鉄の手でハリネズミ弾をわしづかみにしたナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)はヒカルとすれ違う形で森を走った!
「くろっけ―――!」
「くろっけけー!」
 ナイの進行方向にいる三体のうち二匹がハンマーを下段から振り上げ、足元のハリネズミをナイにシュート! 猛ダッシュしたナイはつかんだハリネズミを投げて片方を相殺、もう片方を突き出した右手の平で受け止める!
「……っ!」
 後方へ足を滑らせながら柳眉を逆立てるナイ! その体を黄金色の光で包み、手の平を高速回転しながら抉るハリネズミを掌底から飛び出した刃で貫く! ハリネズミは光に包まれ、ナイの手に吸い込まれて消えた。
「くろっけーっ!」
 フラミンゴたちは足元に再度ハリネズミを出現させ、ゴルフじみてSMAAAAAAASH! 三つ横並びに放たれたハリネズミたちを、ナイは身をひねっての横薙ぎ斬撃で一掃! 左手の平からも刃を生やす!
「ゆがんだ、お遊戯も、そこまで、です……!」
 ナイが刃を交叉し、金色の輝きをさらに強める! 赤い瞳が翼を広げるフラミンゴ三匹のゾンビ眼球を見据えて括目! FLASH! 森を内側から照らす光がフラミンゴたちの視界を染め上げ、その虹彩を白く焼き上げた。
「くろっけ……」
「くろぁ……」
 フラミンゴたちはよろけ、バタバタと重なり合うように倒れ込んだ。ナイは動かなくなったフラミンゴを遠目に、祈るように目を閉じる。
「もう、今に、あなたが消費していい時間は、ありません。過去は過去らしく、骸の海に。……おやすみなさい」
 息を長く吐き、残心。刹那、ナイ真後ろの地面を突き破って新たなフラミンゴが出現! ハッと目を見開くナイの後頭部にゲートボールハンマーを振り下ろした!
「くろっけえええええええええ!」
「危なぁぁぁぁぁぁいっ!」
 繁みから低空ジャンプで飛び出した知子がナイを抱き寄せるようにして庇い、警棒を振り上げてハンマーを弾く! 知子は華麗な足さばきで一回転し、後ろによろめいたフラミンゴの眼球に横薙ぎの警棒を叩きつけた!
「くろっけああああああああ!」
 警棒で殴られた眼球の反対側が膨らみ、PAAAAAAANK! 知子は腐った粘液を撒き散らすフラミンゴの胴を前蹴りで吹き飛ばして地面に転がすと、ナイを解放。驚愕冷めやらぬ顔でたたらを踏んだナイは頭を下げる。
「あ、ありがとう、ございます。助かり、ました」
「気にしないの! でもまだ来るわよ。構えて!」
 知子が言うが早いか、周囲の木々から二人を取り囲むように複数のフラミンゴが姿を現す。知子と背中合わせに身構えたナイは再び金色のオーラをまとった。知子は油断なく警棒をフラミンゴに向けながら呟く。
「ねえナイ、さっきのピカーッて光るやつできない?」
「でき、ます。でも、知子さんも、巻き込みます……」
「あー…………」
 知子は空中に目を泳がせると、バツが悪そうに言った。
「あたし、余計なことしちゃったかな……?」
「いいえ……助かりました、ので」
「そう言ってもらえると救われるわー……」
 ふうと息を吐く知子の周囲に、空中から人型の紙切れがヒラヒラと落ちてくる。頭部に当たる部分に『探』の字が描かれた式神を従え、半身で踏み込む!
「仕方ないわね。近づいて殴り合いに持ち込むわ! 動きは見切ったからあとは地力の勝負だわよ!」
「はい!」
 ナイは交叉した両腕の肘からも刃を出して臨戦態勢! 一方のフラミンゴたちは間合いを測るように右に左にステップを踏んでいたが、突如として横向きに構えたゲートボールハンマーを突き上げて鳴いた!
『くろっけー!』
『くろっけーくろっけー!』
『くろっけー!』
 ZZOOOOOM……! 地鳴りが響き、フラミンゴたちの背後から赤い壁が突き上がった! 血のように赤い薔薇の木で構築された壁が森の木々を押しのけながら広がっていき、ラグビーボールコートめいた広場を作る!
「なるほど? 決戦のクロッケー会場ってわけ!」
 知子が言い放つと同時、フラミンゴたちは華麗なバク宙を決めて距離を取り、鬨の声を上げた! 知子とナイは一緒に地を蹴る!
「いいわ! ここがケリつけてやるわよ!」
 猛然と突進してくる知子の正面、フラミンゴは翼を広げて羽根刃を連射する! 知子は突き出した警棒を高速回転してこれを叩き落とし一気に間合いへ! 警棒の先端で眼球を突き上げにかかる!
「はあッ!」
「くろっけ!」
 バックスウェー回避するフラミンゴ! 直後に知子の左右をやや離れた位置で挟んだ二匹のフラミンゴがガラ空きになった脇腹めがけてハリネズミ弾をSHOOOOOT! 知子は竜巻じみた回転で叩き落とした!
「無駄無駄! あなたたちの動きは見切ったのよ!」
「くろっけーっ!」
 一体目のフラミンゴがハンマーで知子に殴りかかる! 知子は懐に飛び込んでかわし、フラミンゴの胴体を持ち上げた! そのまま右のフラミンゴに投擲! すかさず肘打ちで背後から飛来したハリネズミを迎撃!
「っつ!」
 白いチャイナドレスの肘が抉られ血が噴き出す! 一瞬顔をしかめた知子はもんどりうって倒れた二匹を捨て置き三体目のフラミンゴに走り出した! フラミンゴは水切り石めいてバックジャンプしながら羽根刃を飛ばす!
「くろろろろろろっけーっ!」
「でやあああああああっ!」
 素早い警棒の連撃で羽根刃を叩き落としながら肉迫し、眼球めがけて警棒の一閃! フラミンゴは横向きにハンマーを掲げてこれをガードした! 鍔迫り合いをする知子の背中にどこからか飛来したハリネズミが命中!
「ぐあっ!?」
「くろっけえええええええ!」
 力の緩んだ警棒を跳ねのけたフラミンゴがハンマーを振るって知子の横面を殴打する! 錐揉み回転しながら吹っ飛んだ知子はうつ伏せに倒れるが前転して復帰! その太ももに明後日の方向からきたハリネズミが抉り込む!
「いっっっだあああああああっ!」
 ギュルルルルルルル! 血と肉片をまき散らしながら太ももを削り取るハリネズミを拳で叩き落とす知子! ふらつきながらも立ち上がった彼女の背中をフラミンゴの前蹴りが吹き飛ばし、知子は再び下草を舐めた!
「ふむぐっ!」
 草地に手を突いて立ち上がろうとする知子の背後から、前蹴りをかました一体が。さらに転倒から復帰した二体に加え、どこからか別の三匹も知子を包囲すべくじりじりと迫ってくる。知子は横目でナイの方を見た。
「ふっ!」
 ナイの鋭い剣閃を身を反らしてかわすフラミンゴ! 反撃の蹴りがナイの腹を撃ち抜いてノックバックさせた所に別の一体がハンマーで殴りかかる! ナイは裏拳で殴打を弾き返すが、左肩甲骨にハリネズミ弾が直撃!
「うくっ……!」
 ナイの左足が前によろめき、わずかに体勢を崩す。そこへ踏み込んだフラミンゴが斜めに掬い上げるようなハンマー殴打! SMAAASH! 顔面を斜めに跳ね上げられたナイは右肘のブレードで胴を斬るも浅い!
「くろっけっ!」
「痛く、ない、ですっ!」
 一回転から追撃斬撃を入れ、さらに両手を突き出し掌底のブレードを繰り出すナイ! だが真横から放たれたハリネズミ弾に腕の軌道を逸らされ、隙が生まれる。フラミンゴはハンマーでナイの脳天を叩き伏せた!
「ぶっ……!」
 草地と強制的にキスさせられたナイの後頭部をフラミンゴの足が踏み付け力尽くで抑え込む。同じように背中を踏みつけられた知子は悔しげに呻いた。
「このっ……影からこそこそ狙撃なんて、やってくれるじゃないっ……!」
「くろっけけけけけけ!」
 知子を嘲笑うように鳴いたフラミンゴの一匹が、翼を広げて羽根を刃と化す。青白い手でその一本を引き抜くと、桃色に輝くそれは一瞬で拡大。刀じみた長さに! フラミンゴは羽剣を知子の首筋に据えた。首を落とす気だ!
「っ……!」
 ぞわっと背筋を駆け上がる悪寒に、知子は強く両目をつぶる。フラミンゴが知子の首を斬り落とすべく、羽根剣を振りかぶった―――直後!
「おーっとおめーら! 誰か忘れてるんじゃねえのかァ!?」
「くろっけ!?」
 知子とナイを押さえつけていたフラミンゴたちが空中の一点を見上げた。そこには壁を飛び越えて宙を舞うヒカル! ワイヤーアクションで壁を飛び越え、エントリーしてきたのだ!
「超宇宙番長、星群・ヒカル! ただいま参上ってなぁ―――っ!」
 振り回していたワイヤーフックを知子を囲むフラミンゴたちめがけて投擲! 泡を食って飛び下がるフラミンゴたち。フックは知子の首根っこに噛みつくと、彼女をヒカルの下へ引っ張り寄せた!
「ってうわあぁあぁあぁあぁあぁあ―――っ!」
 引き寄せた知子を肩で受け止め抱え上げたヒカルの瞳が、青い閃光を放つ! 空中に横一直線の青いライン。星型の瞳が強く輝く!
「その目に焼き付けろ。これが……超宇宙番長の輝きだ! 超宇宙・メンチバァ―――ストォォォッ!」
 ZGYAAAAAAAAAAAAAAAM! ヒカルの両目が彗星めいた二条のレーザーを発射! 巨大な光はすぐさま踵を返して逃げ出すフラミンゴたちのすぐ背後に直撃。青白い大爆轟がフラミンゴたちを飲み込んだ!
『くろっけああああああああああああああああああああああああ!』
 KRA-TOOOOOOOM! 殺人クロッケー会場を激震させる隕石落下じみた衝撃! 空中前転を一回決めて着地したヒカルは、そちらを見て呆然と立ちすくむナイ包囲フラミンゴの方に目を向けた。視線がかち合う!
「くろっけ!?」
「おめーらも見るか? 星の輝きってやつ!」
「ちょ、ちょっと待った! 狙撃! 壁ん中に狙撃してくる奴がいるから!」
「何ィ!?」
 知子が慌てて叫ぶと同時、ヒカルは知子を肩に担いだまま飛び下がる。彼の居た場所をハリネズミ弾が穿った! ナイを踏みつけていたフラミンゴたちがヒカルのマークが外れた隙を突いて羽根剣を振り上げる! だが!
「……っ!」
 僅かに顔を上げたナイの全身から光が放たれ、フラミンゴたちの瞳孔を焼く! 目を白く濁らせたフラミンゴたちが仰向けにバタバタと倒れる中、ナイは立ち上がった。
「まだ、倒れない、ですっ……!」
 決然と呟いたナイは黒鉄の両腕に光を灯す。同時にナイの遥か前方にそびえる薔薇の壁の一部が開き、新たなフラミンゴ集団が大挙として押し寄せて来た!
『くろっけええええええええ!』
『くろっけええええええええ!』
『くろっけええええええええ!』
 どたどたと土煙を上げながら迫りくるフラミンゴたち。知子はヒカルの肩から飛び降りると、肩の上に式神をふわりと対空させた。
「あたし、壁ん中から横やり入れてくる連中叩いてくるわ。向こうお願い!」
「いいけど、場所わかんのか?」
「調査済みよ!」
 問い返してくるヒカルに言い返し、知子は弾丸じみた速度で走り出した! 側面の壁に空いたいくつもの穴から飛び出してくるハリネズミ弾を警棒で弾きながら一直線! その背を見送ったヒカルは首を鳴らした。
「そんじゃ、てめーらのその取ってつけたような濁った目じゃ、おれたちの輝きには到底及ばないってこと教えてやるぜ!」
 ヒカルの両目が再度蒼色に光り、ナイがフラミンゴたちへ両手を突き出す! 一斉に跳躍したフラミンゴたちが翼を広げた!
『くろっけえええええええええええええええええ!』
「おめーらにもくれてやる! 超宇宙番長の必殺技をな―――っ!」
「どうか、安らかに。骸の海へ」
 SMACK! ナイの両手の平が黄金色の閃光を、ヒカルの両目が彗星めいた極太ビームを解き放つ!
 CABOOOOOOOOOOOM! 森の中にそびえる薔薇の壁が爆散! 遠くに見える黄昏色の光を余所に、逢月・故(ひとりぼっちのワンダーランド・f19541)はムーンサルトで虚空を舞った。
「ふはははははは! そおれっ!」
 故は手にしたバケツを振り回し赤いペンキを撒き散らす! 血液じみたそれらは地上でハリネズミを蹴り上げていたフラミンゴたちの眼球を塗り潰して視界を奪った!
「くろっけええええええ!?」
「くろっ、くろろけえええええええ!」
 両手眼球をぬぐわんとするフラミンゴたち! そのワン・インチ距離に飛び込んだウタが獄炎の大剣を横薙ぎに一閃!
「っらァァァァァッ!」
 BOOOOOOOOOOOM! 炎の帯がフラミンゴたちを一瞬で焼却! 残った足が倒れる最中、ウタ左右の茂みから飛び出したハリネズミシュートが彼の頭部を挟撃にかかる! 大剣を振り切ったウタは硬直して動けぬ!
「しまっ……!」
 回転しながら飛んでくるハリネズミを見て目を剥くウタ! だがトゲの球体は彼に触れる直前で黒いオーラに包まれ停止。後方に居た志乃が腕を振り上げハリネズミ二匹を引っ張り寄せた!
「ハリネズミは任せろ」
「悪ぃ!」
 大剣を肩に担ぐ形で構えをただしたウタの前に、追加でフラミンゴたちがズラリと並ぶ! ウタの隣に来た故は、巨大なハサミの持ち手を手首に引っ掛けて振り回しながら笑った。
「ふは、なぁにコレ! カワイソウにねぇ、君たちのご主人サマは無闇矢鱈と首を刈り取る御方なんだ? オレの女王陛下とは大違い! んふふふふ、そうだよねぇそうだよねぇ! オレの赤薔薇の女王陛下が一番に決まってるもの!」
「あんたの女王様は知らねえけど、同感だぜ」
 半歩引き、両足に炎をまとわせたウタは腰を落とした。フラミンゴたちはハンマーを構え、地面を踏みにじるように足を動かしつつタイミングを計る。ウタは細く息を吐き、物悲しそうな面持ちで告げた。
「誰だって失敗はあるよな。首を撥ねられるとは可哀想に。今、楽にしてやる」
『くぅぅぅぅぅぅぅぅろっけえええええええええええええ!』
 一斉に突っ込むフラミンゴたち! 故はハサミを地面に突き立てると、ブリキのバケツをフラミンゴたちへぶちまけた! 飛び散る赤いペンキをフラミンゴたちは跳躍回避! 空中で高速前転を繰り返した後、振り上げたハンマーの先にハリネズミ! 後方の志乃が両手に黒いオーラを燃やす!
「おっと、そうはいかねえよ!」
 志乃が右手を突き上げた瞬間、彼女の周囲とフラミンゴたちの槌先にあったハリネズミたちが黒いオーラに包まれ志乃の頭上に引き寄せられる! 円環状に回転するハリネズミの群れ! 刹那志乃の背後に一際大きな別個体!
「っ!」
「くろろろろろろっけえええええええええ!」
 ハンマーの横薙ぎスイングをとっさに屈み回避する志乃! 新たなフラミンゴは大きく飛び下がると横に一回転を決め自分のボールを二個宙に浮かせた。片方はハリネズミ。もう片方は少女の頭部! 志乃は顔をしかめる!
「それか、お前らが遊びに使ってるっていうアリスの頭。悪趣味なんだよ!」
 振り返りながらカラの手をアンダースローめいて振るう! 飛翔する黒いオーラのハリネズミ! ボールより前に飛び出したフラミンゴはハンマーでそれを撃ち抜いた! 同時に志乃はオーラに包まれた手を握って開く!
「そらよ、ドンだ!」
 BOMB! ハリネズミが炸裂してトゲを散らす! フラミンゴの身体数か所が穿たれるものの、フラミンゴは気にせずハンマーをジャイアントスイング! 志乃めがけてハリネズミとアリスの頭が飛翔する!
「効かねえっての」
 両手を突き出し、オーラをまとった手でハリネズミとアリスの頭をキャッチする志乃! だが即座に志乃の真ん前に滑り込んだボスフラミンゴは下から掬い上げるようなハンマー殴打で志乃の腹を撃ち抜く!
「がはっ!?」
「おや?」
 人差し指の先でバケツをクルクルとバケツを回していた故が振り向く。志乃を吹き飛ばしたボスフラミンゴはオーラから解放され地面にボトボト落ちたハリネズミたちを素早くハンマーで殴り飛ばす! 故は肩を竦めた。
「ねえ、後ろから来るよ。頑張ってかわした方がいいんじゃない?」
「んだって!?」
 大剣を風車じみて振り回しフラミンゴの羽根刃をしのぎながらウタ! だが故は軽やかにジャンプし、飛来する複数のハリネズミの上を水切り石めい
てぴょんぴょん跳ねながらボスフラミンゴに接近!
「くろっけあああああああああああああ!」
 ボスフラミンゴは迫りくる故にハンマースイング! 故は跳躍前方回転でボスフラミンゴの目玉を飛び越えて羽毛の生えそろった背中に着地。振り向いてくる眼球に赤いペンキをぶっかけた!
「くろっけえええええええええ!」
「んふふふふ! これでちょっとはカワイくなったんじゃないかな? どう?」
「くろっけえええええええええ!」
「おっと」
 とんと華麗なバク宙を決めた故の足先をハンマーがかすめる。やたらめったらハンマーを振り回すボスフラミンゴに、故はおどけたように肩をすくめた。
「えー? 見えないって? んふふ、オレ知ーらなぁい」
「くろっけええええええええええええええ!」
 ボスフラミンゴは翼を広げ、竜巻めいて高速回転しながら全方位に羽根刃を撒き散らす! 故は素早い横っ飛びで森の中へ退避! ボスフラミンゴを挟んで故の反対側にいたウタは地面に剣を突き立て目前に炎の壁を展開!
「滅茶苦茶やってくれるぜ……。無事か志乃!」
 ウタと背中合わせになる形で片膝を突いた志乃は渋い顔で腹をさすりながら応えた。
「鳩尾にキた……けどまぁ、大丈夫だろ」
 膝を叩いて立ち上がった志乃の前から複数のフラミンゴたち! ウタがボスフラミンゴにかかり切りなのを見て攻めて来たのだ! 志乃はサムズアップの形にした両手を掲げる。
「目が良くても頭は悪いか? 学習しろよ。自分の仲間はこれで同士討ちして死んだんだってな」
 志乃の両手親指が眩い閃光を放ってフラミンゴたちの腐った眼球を射抜く! フラミンゴたちがあまりの光量に大きくのけ反った瞬間、志乃は両手を地面に着いた!
「向こうで遊んでろ!」
 フラミンゴたちの足元が爆発! 吹き上がった竜巻状の衝撃波がフラミンゴたちを天高く巻き上げ、遠心力で弾き飛ばす! 志乃は素早く振り返った。
「もうちょい耐えて」
「耐えるけど……よっ!」
 肩を叩かれたウタは大剣を深く押し込み、地面から吹き上がった業火の壁の火力を強める! ボスフラミンゴの周囲では飛び散った羽根刃によって斬り刻まれた木々が次々と倒壊していく! 志乃は右手をオーラで包んだ。
「回る目は潰れてますってか。とりあえず止まれ!」
 志乃が右手を握り込むと、ボスフラミンゴの足元に転がる大量のハリネズミ弾がオーラに包まれ内側から爆散! 飛び散ったトゲがボスフラミンゴの足を貫き、かすめ、引き裂き鮮血を飛び散らせる!
「くろっけけけけけけけけけ!?」
 倒れ独楽じみてぐらつくボスフラミンゴの羽根投射が中断される! その隙に森の奥から飛び出した故がボスフラミンゴの周りを駆け回りながらふらつく足元を赤いペンキで染めていく。ペンキから飛び出した茨が四方八方からボスフラミンゴを貫き捕縛!
「んふふふふ、つーかまーえたっ」
 故はとんとんと跳び退ると、バケツを指先で振り回しながら肩を竦めた。
「うちのフラミンゴもハリネズミも幸せ者だよねぇ。あのコたち、昨日も女王陛下直々にクロテッドクリームたーっぷりのクッキーを与えて頂いたんだから! 君は無理だろう? なんてたって食べるための口が無い! でも喜ぶといいよ」
 大きく飛び下がり、無事な樹の上に着地する故。次の瞬間、背面から獄炎を吹き出したウタが大剣を振りかぶってボスフラミンゴへ突っ込んだ!
「お熱いレクイエムならもらえるからね!」
「おおおおおおおおおおおおおおっ!」
 ウタはボスフラミンゴの前で跳躍し、振り上げた大剣から螺旋状の炎を噴出! 全身を赤い茨で貫かれたフラミンゴへ、振り下ろす!
「骸の海へ……還れえええええッ!」
 BOOOOOOOOOM! 爆炎の一撃がボスフラミンゴを腐った眼球ごと一閃し、天突く火柱へと変えた。
 着地し、大剣を振り切ったウタは大きく息を吐いて立ち上がり、剣を傍らに突き刺す。背負っていたギターを構え、鎮魂曲を奏で上げた。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

最終結果:成功

完成日2020年08月04日
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