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女神がくれた夏休み(作者 湊ゆうき
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●グリモアベースにて
「みんな、水着コンテストは楽しんだ? あの島も楽しかったけど、みんなのおかげでグリードオーシャンにはオブリビオンから解放された島がたくさんあるの」
 エリシャ・パルティエル(暁の星・f03249)が集まった猟兵たちにそう笑いかけると、グリモアベースには紺碧の海と青い空、白い雲が広がる風景が映し出される。
「いつも全力で依頼に当たってくれてるでしょ? たまには夏休みってことで思いっきり遊んだって罰は当たらないわよ?」
 こんな風にたくさんの島々がオブリビオンの脅威から解放され、地図も広がっているのは全て猟兵たちの努力によるもの。ならば胸を張って遊んでいいというものだ。
「あたしが以前依頼で予知した無人島……テテュス島って呼んでいたんだけど、眠っていたメガリスは回収されたから、自由に過ごすことができるわよ」
 この島の神殿には、かつて船の守り神とされた船首像が眠っていた。それは神話の女神を模したもののようだったので、水にまつわる女神の名前を島の名前として呼ぶことにしたのだった。
 もとはUDCアースから落ちてきた島なのだろうか。神話を思わせる廃墟の神殿は来訪者の歌を欲していた。今はその扉は再び固く閉ざされているが、せっかくなので神殿の周囲や浜辺で歌を歌ったり、楽器を演奏するのもいいだろう。神殿の中にはたくさんの宝物が眠っていたが、その周りにもところどころに宝物が落ちているようだ。探せば、楽器なども見つかるかもしれない。
「無人島だから必要なものは持ち込んでね。泳ぐのはもちろん、魚釣りだって花火だってできるわよ。ただ夜は真っ暗だから気を付けてね」
 過ごし方は自由自在。海で思いっきり遊ぶのも、何もせずにまったり浜辺で過ごしたって構わない。
 しばらくすればまた戦いに赴かなければいけないかもしれないけれど。
 束の間の夏休み、あなたはどう過ごすだろう――。


湊ゆうき
 ※このシナリオは既に猟兵達によってオブリビオンから解放された島となります。
 ※このシナリオは【日常】の章のみでオブリビオンとの戦闘が発生しないため、獲得EXP・WPが少なめとなります。

 こんにちは。湊ゆうきです。
 この夏は某無人島で過ごすゲームをしようと思っています。わくわく。

 以前のシナリオにちなんで、音楽などどうですか? という感じですが、全く気にせずどう過ごしていただいても構いません。ただ無人島なので、ほぼ何もないです。が、廃墟神殿の周りにはわりと都合のいいものが落ちていると思います。持ち込むか、拾うかどうぞ。神殿の中に入ることはできません。
 時間帯の希望があればご指定ください。なければ昼間となります。
 お誘いがあった場合のみエリシャがご一緒させていただきます。
 同行の方がいらっしゃる場合はその旨お書き添えください。
 無人島でのひととき、どうぞお楽しみください!

●テテュス島『N02E16』
『廃墟神殿に眠る女神像』
https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=22718
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第1章 日常 『猟兵達の夏休み』

POW海で思いっきり遊ぶ
SPD釣りや素潜りを楽しむ
WIZ砂浜でセンスを発揮する
👑5 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


アニエス・ベルラン
ビビ(f06666)と同行

暇だし海にでも、と思って来たのはいいけど…
やはりこういうところは一人で来るものじゃないね。ぼっちというのは寂しいものだ
仕方ない。持ち込んだ釣り用具で釣りでもしてようか

…おや?ビビ君じゃないか。君も来ていたんだね
君も一人なのかい?君さえよければ、ぼくと一緒に釣りでもどうだい?
まあ、現状は君以外釣れてはいないわけだが…何、釣りというのは根気よく待てばいずれはだね…(長いうんちくタイム)

…ふふふ、ここまで一切魚がかからないとはね
やるじゃないか魚。ぼくの釣り糸に一切引っかからないとは…
…ってビビ君、引いてるよ!
慌てないで。落ち着いて…
ほお、中々大物じゃないか。素晴らしいよ


ビビ・クロンプトン
アニエス(f28971)と同行

折角水着もあるし、海に来てみたけど…
…一人じゃどうしたらいいのかわかんないや。どうしよう…

…あ、アニエスさんだ。何してるの?…釣り?私が釣れたってどういうこと?
…私も一緒に?うん、ありがとう…
…アニエスさん、お話、長い…

…?なんか、釣竿が重くなったような…
え、魚がかかってるの?…どうしようアニエスさん、私どうしたらいいか…
ええと、ここをこうして…?ゆっくりと、落ち着いて…?
わ、釣れた。やったよ、アニエスさん。結構大きい、のかな?

…アニエスさんはやっぱり、何も釣れてないんだね
…「余計なこと言うな」って?


●釣りは根気強く
 降り注ぐ日差しが眩しくて、金の瞳を眩し気に細めたアニエス・ベルラン(自称知識人の幼い老婆・f28971)は、改めてやってきた無人島を見渡した。それほど大きな島ではないが、島の中央に廃墟と化した神殿があるのが海岸からでも見えた。この神殿に眠っていたメガリスはもう既に回収済みということで、今はただ平和で穏やかな時間が流れている。
 せっかくの夏。ちょっと時間もできたので、海にでも遊びに行ってみるかとアニエスは軽い気持ちで訪れたのだが……。
「……やはりこういうところは一人で来るものじゃないね」
 他の猟兵が砂浜や海で遊んでいるのを横目に、ぼっちの切なさを噛みしめる。外見だけで言うならば、UDCアースで言うところの小学生ぐらいにしか見えないアニエスだが、実際には相当長く生きている魔法使いの妖怪なのだ。小さな女の子が一人なら他の猟兵も声をかけてはくれるだろうが、子ども扱いされるのもいい気がしないので、アニエスは準備してきた釣り道具を持って、魚が釣れそうな岩場へと移動した。

 同じ頃、海岸を一人で歩く少女がいた。
 紺碧の海と同じ色合いのビキニタイプの水着のビビ・クロンプトン(感情希薄なサイボーグ・f06666)は、辺りで楽しむ他の猟兵たちを見ながら、当てもなく歩いていた。日差しを受けて煌めく長い銀の髪に色白の肌。女神の名を冠する無人島に顕現した女神のようにミステリアスな雰囲気を纏っている。しかしその表情はこの長閑で明るい風景の中においても、特段感情を覗かせてはいない。
(「折角水着もあるし、海に来てみたけど……」)
 泳いだりした方がいいのだろうかと思うけれど、それも一人ではなんだか違う気がして。
「……一人じゃどうしたらいいのかわかんないや。どうしよう……」
 ビビに人間らしい感情が残っていたら、この海も他の仲間たちと一緒に楽しめたのだろうか。
 ごく一般的な家庭の一人娘として育ったビビの毎日には平凡な幸せが確かにあった。しかしそれは脆くも崩れ去る。妻を亡くしたことをきっかけに父の心は壊れてしまったのだ――大切な娘をサイボーグに改造してしまうほどに。父はその後、病でこの世を去った。けれど、一度失った人間らしい感情がビビに戻ることはない。
 そんなことを思いながら歩いていると、砂浜を抜け、岩場までやってきていた。
「……おや? ビビ君じゃないか。君も来ていたんだね」
 聞き覚えのある声に顔を上げると、そこには見知った顔があって。
「……あ、アニエスさんだ。何してるの?」
 ちょうど持ち込んだ道具で釣りを始めたところだったアニエスは、こちらも知り合いに会えてほっとした表情を見せる。
「君も一人なのかい? 君さえよければ、ぼくと一緒に釣りでもどうだい?」
 年長であることと、生来の面倒見の良さも相まって、そう声をかけていた。
「……釣り? ……私も一緒に?」
 そういえば何か道具を持っているのはわかったが、用意されたバケツの中には魚が一匹も入っていないようだった。その視線の意味するところを察したアニエスは、それでも自信たっぷりにこう言った。
「まあ、現状は君以外釣れてはいないわけだが……今始めたところだからね」
「私が釣れたってどういうこと?」
 網や釣り針にかかってはいないけれど、とわずかばかり表情を変えたように見えるビビに、アニエスは、まあまあと余裕たっぷりに別の釣竿を差し出す。
「君も一緒に釣りをすればいいってことさ」
「うん、ありがとう……」
 差し出された釣竿を受け取るが、どうすればいいのか実はよくわからない。とりあえずアニエスの方を見て同じように釣り糸を岩場の下へと投げてみる。
「……これで、釣れるのかな?」
「何、釣りというのは根気よく待てばいずれはだね……」
 そうしてアニエスのうんちくタイムが幕を開けた。
「釣りといっても様々な釣り方があってね、初心者でも楽しめるサビキ釣りや投げ釣りというのがおすすめで……」
 どこまでも饒舌なアニエスの長い長い話は休みなく続き――。
「……アニエスさん、お話、長い……」
 ビビがその長い話をそれでも聞かなければいけないのだろうと耳を傾けている間に、しばし時は経ち――。
「……ふふふ、ここまで一切魚がかからないとはね」
 しかしアニエスの顔に焦りはない。
「やるじゃないか魚。ぼくの釣り糸に一切引っかからないとは……」
 なんなら魚たちを褒め称えたりなんかして。長く生きているだけあって大人の余裕である。
 その隣でじっと釣り糸を垂らしていたビビは、不意に釣竿に重みを感じる。
「……ってビビ君、引いてるよ!」
「え、魚がかかってるの? ……どうしようアニエスさん、私どうしたらいいか……」
 見よう見まねで釣りをしていたから、アニエスが釣ったらどうするかを見てそれを真似しようと思っていたのだが、まさか先に釣れるだなんて予想外だったのでどうしていいかわからなくなる。
「慌てないで。落ち着いて……」
 アニエスはビビに近づき、一緒に竿を持っては丁寧に魚の釣りあげ方を指示する。
「ええと、ここをこうして……? ゆっくりと、落ち着いて……?」
 なんとか釣りあげた魚はまだバタバタと暴れていたがしっかりビビの手元にある。
「わ、釣れた。やったよ、アニエスさん。結構大きい、のかな?」
「ほお、中々大物じゃないか。素晴らしいよ」
 アニエスに褒められ、ビビも悪い気はしない。人間らしい感情は消えたと思っていたけれど、こういった日常の中で少しずつそれらを取り戻せているのかもしれない。サイボーグになってから食事をすることはないけれど、自分で釣った魚を食べるというのはきっと楽しくて美味しいものなのかもしれないと考えてみる。
 そんな調子で釣りを続けていたのだが。
「……アニエスさんはやっぱり、何も釣れてないんだね」
 しばらく経ってもぴくりとも動かない竿を見て、ビビはぽつりとそう呟く。
「だから初めに言っただろう。釣りというのは根気よく待ってこそ成果があるというもので……」
「……長く生きてると忍耐力もつくんだね」
「む、それは年寄り扱いというやつかな? いいかい、そもそも最近の若者というのは……」
 余計なことを言ってしまったと思ったがもう遅い。
 アニエスの長い長いお小言めいた自称ためになる話は、次にアニエスに魚がかかるその時まで終わらないのだった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

ティファーナ・テイル
SPDで判定を
※アドリブ歓迎

『スカイステッパー』で飛翔したり、海の中を泳いで回り『ゴッド・クリエイション』で海神ポセイドンを創造して海の生き物や海に喜ばれる物を作り出して「海と皆の楽しく賑やかで盛り上がろう!」と檄を上げます!
『エデンズ・アップル』で海産物や魚介類の好きな物を創造して海にバラ撒きます。

イルカや猟兵や海の生物で見た事が無いものに興味を湧かされて積極的に近付き話したり遊んだり、料理を食べて楽しみます!

「ボクは神様だから、できる事があったら何でも言ってね!頑張るからさ!」と言うと海神ポセイドンが“そう言う安請け合いして丸投げするんだから、止めてって聞いて無いよね…”と涙眼で笑ってます


●蛇神娘の夏休み
「へーえ、女神の名を持つ無人島かあ……これはケトゥアルコワトゥル神であるボクにぴったりだね!」
 背中から生えた金色の翼を羽ばたかせ、ティファーナ・テイル(ケトゥアルコワトゥル神のスカイダンサー・f24123)は【スカイステッパー】の力も借りて、空の高みからテテュス島を見下ろしていた。
 金の髪と瞳を持つ美しい少女の下半身は蛇神らしく金の鱗に覆われた蛇の尾。胸元と腰をわずかに覆い隠す銀色の布はスタイルの良さを引き立たせ、その魅惑的な肢体には他の女神さえも嫉妬してしまいそうだ。
 ぐるりと島の上を一周すれば、島の真ん中に廃墟となった神殿があるのが見えた。かつてあの神殿にメガリスが眠っていた時には、来訪者の歌を欲したというが、ティファーナはこの島に……いやこの海に喜んでもらうことをしたいと考えている。
「海のみんなー、遊びに来たよー!」
 空中から高飛び込みのように美しい軌跡を描いて海に飛び込むと、蛇の尾を活かしてすいすいと泳いでいく。
 美しいサンゴに小さな魚たち。ひょっとしたらイルカだっているかもしれない。中には見たこともない魚もいて、ティファーナは金の瞳を好奇心に輝かせる。
 この海の生き物たちにもっともっと喜んでほしい。ティファーナは【ゴッド・クリエイション】で海神ポセイドンを創造する。人間より大きな姿となったポセイドンは魚が産卵しやすいように水草や藻、岩場などを作り出していく。魚たちにとってはこれはありがたいようで、くるくるとまるでダンスを踊るようにティファーナとポセイドンの周りを泳ぐ。
「海と皆の楽しい時間……賑やかに盛り上がろう!」
 このダンスに海の生き物が次々と参加する。大きさも様々な魚たちが群れをなしてぐるぐると回って踊りだす。
「あ、イルカだ!」
 楽しそうな様子が水中越しに伝わったのか、イルカもこのダンスに加わった。
 賑やかな水中の舞いに満足し、海から上がると今度は浜辺を見渡す。スイカ割りやバーベキューなどをする猟兵仲間たちを見つけると、興味を持って近づいていくティファーナ。太陽神の隙を見て天界を飛び出した彼女には、まだまだ知らないことがたくさんある。こんな風にお祭りめいた賑わいと活気が大好きなのだ。
「ボクは神様だから、できる事があったら何でも言ってね! 頑張るからさ!」
 料理を分けてくれた仲間にそう笑いかけると、そばにいたポセイドンの顔が強張る。
『そう言う安請け合いして丸投げするんだから、止めてって……聞いて無いよね……』
 なんだかんだと実行するのはポセイドンのようで。涙目でそれでも笑う様子に今までの苦労がしのばれるのだった。
「あ、あそこに釣りしてる人がいる。あんまり釣れてないみたいだから……お手伝いにいこうかな!」
 ポセイドンの言葉を聞いているのかいないのか。ティファーナは明るい笑顔でそう言うと、また宙へと躍り出るのだった。
大成功 🔵🔵🔵