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オリオンの聖頌歌~カプト・ドラコニス

#UDCアース #【Q】 #竜神

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#竜神


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●地図にない島
 UDCアース、北太平洋。アリューシャン列島にほど近い海域に、先住民の言葉で「古龍島」と呼ばれる孤島がある。
 荒涼たる岩山と背の低い植物に覆われたその島は、UDC(アンダーグラウンド・ディフェンス・コープ)によってあらゆる情報網から隠匿されていた。
 そうしなければならなかった理由はただひとつ。
 古龍島には、超古代に人類以外のなにかが遺した遺跡が存在するのだ。

●三万と五千年前から
 グリモアベースの一角で、ミレイユ・ダーエ(永遠の森の歌乙女・f01590)が猟兵達を出迎えて、小さく頭を下げた。
「こんにちは、皆さん。今回はUDCアースで、とある島の調査に赴いていただきたく思いますの」
 ミレイユが語るところによれば、カクリヨファンタズムの竜神達から得られた証言を元に、UDCアースの各地で「邪神が封じられた場所」の捜索が行われたのだという。
「その探索の結果判明したのですが、竜神の皆さんが記憶されている場所のほとんどに、邪神の封印が残っていないそうなのです」
 封印が消えた原因は判然としない。だが、邪神の復活が地球の命運を左右する危機になりうる以上、不明のまま放置するわけにはいかない。より仔細な調査が行われた。
 その結果――。
「地球という大地に流れるエネルギーを利用した封印……『竜脈封印』と呼ぶべきものが残っていることがわかりましたの」
 だが、現状では「竜脈封印が残っている」ということしか判明していない。封印が残された具体的な場所やその状態についてはいまだ時のベールに覆われている。
「そこで皆さんには、竜脈封印が残っていると思われる場所に行っていただいて、封印の存在や状態の確認――そして、可能であれば封印の中に眠る邪神の討伐を果たしていただきたいのです」

●かみさまのおもいで
 ミレイユが指し示した場所は、北緯四六度五分、東経一六九度二分。海しかないように見えるが、実際にはそこに島があるという。
「その島に超古代の遺跡があることはずいぶん前にわかっていたのですが、今まで本格的な調査はされていませんでしたの」
 その原因は、島の住民達にあった。彼らは恐ろしく排他的で、よそ者を拒絶するのだ。しかし、突破口がないわけではない。
「古い文献に『古龍島の住民は魔法使いを敬い従う』という記述が残されていますの。そこで、私たち猟兵の出番というわけですわ」
 要するに、ユーベルコードを用いて島民達が驚くような「魔法」を実演して見せて、それを足がかりに情報を集め始めようという作戦だ。
「島の人々を傷つけないようにびっくりさせる……力加減が難しいかもしれませんが、そこは皆さんの機転と発想に期待いたしますね」
 ミレイユは小さく笑う。自分ならどう島民を驚かせるか考えて、悪戯好きの性分が騒いでいるらしい。
「……こほん。ともあれ、竜神の封印によって邪神が深い眠りについている今が好機ですわ。私たちの手で、この島の謎を解き明かしましょう」
 ぐっと握った拳を、ミレイユは掲げてみせる。
「それでは、準備のできた方から古龍島にお送りします。皆さんの旅路に、凪と波音の祝福がありますように」


中村一梟
 猟兵の皆様、ごきげんよう。中村一梟でございます。
 今回はUDCアースより【Q】によって出現したシナリオをお届けします。
 また、本シナリオは全章通じて「WIZ」による判定が有利となります。WIZの高い皆様は得意分野をぜひ発揮していただきたいと思います。もちろん、それ以外の能力による行動も不利になることはありませんので奮ってご参加ください。

●第1章
『冒険』のフラグメントです。
 このシーンではユーベルコードを使用して「島民を驚かせる・畏怖させるような行動」を取ったプレイングに対してボーナスが入ります。
 オープニングでは「魔法使い」と表現していますが、魔法系のユーベルコードである必要はありませんので奮ってご参加ください。

●第2章
『集団戦』フラグメントです。詳細は1章終了後に。

●第3章
『ボス戦』フラグメントです。詳細は2章終了後に。

●お知らせ
 このシナリオは私の「オリオンの聖頌歌」とタイトルに付く他シナリオと同じ場所が舞台となっております。そちらのほうもぜひ一度ご覧ください。
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第1章 冒険 『竜脈封印の伝承』

POW   :    巨石を動かしたり、沼の底に潜るなどして、竜神信仰の痕跡を探索する

SPD   :    探索範囲内全域をくまなく歩いてまわるなど、足を使って竜神信仰の痕跡を探し出す

WIZ   :    村に伝わる昔話や童歌の調査、村の古老との会話などから、竜神信仰の痕跡を探ります

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

蛇塚・レモン
【WIZ】
技能は適宜最適使用
アドリブ◎

超古代文明の遺跡って浪漫とエモの塊だよね~っ!
島の住民のみんなに認めてもらえるように秘策を用意したよっ!

まず、あたいは今年新調した水着で現地に乗り込むよ
シャーマンらしさを意識したこの水着の外見で雰囲気を演出

次に首から下げた白い勾玉から蛇神様を顕現させるよっ!
竜と蛇は当たらずとも遠からず
蛇神様の神々しい姿に何かを感じてくれるはずっ

ユーベルコードは……悩んだけど、これが一番穏便っぽいかなっ?
蛇神様の神通力であたいと身に付けた私服や装備が透明に
更に、蛇神様が住民の1人に巻き付いて、その人も透明にしちゃうよ

姿を消したり出したりして驚かせれば、認めてもらえるかなっ?



「超古代文明の遺跡って浪漫とエモの塊だよね~っ!」
 そう叫ぶ蛇塚・レモン(白き蛇神オロチヒメの黄金に輝く愛娘・f05152)は今年新調したという水着を身につけている。シャーマンらしさを意識した……とはいうものの、岩肌に打ちつける波と吹き抜ける風以外の音がない、うら寂しい古龍島の風景の中では華美が過ぎるように見えた。
「……」
 古龍島の住民達――一応現代人らしい服装をしている――はそんなレモンに冷ややかな視線を向けていたが、彼女が首から下げた勾玉から蛇神を呼び出し、自らの姿を消して見せるや、目の色を一変させた。
「……hyeerp nabor……」
 なんと言ったのだろう、とレモンが疑問を口にするよりも早く、島民達はその場に跪き祈るような仕種をする。
「hyeerp, hyeerp nabor z cakb, z cakb……!」
 何度も何度も繰り返し唱える彼らの顔には畏れと――隠しきれぬ喜びが踊っていた。

成功 🔵​🔵​🔴​


●むかしむかし
 我々のいない時代のこの島、この島がまだ海と空の間にあった頃。
 輝ける竜が、光の竜がいた。大いなる竜がいた。
 光の竜は、大いなる竜は、海と空と陸にはびこる竜と、世界の覇者たる竜と、長きに渡って戦い、太陽と月が何度も巡る間戦っていた。

●魔法使いの帰還
 竜の末裔である魔法使いは、大いなる力を受け継いだ魔法使いは、我々に言った。我々が忘れないように。
「光の竜が遺したものを守るように。世界が再びそれを必要とする時が来る」
 竜に導かれし者である我々は、光を信じる者である我々は、魔法使いの言葉を忘れないように、光が失われないようにしてきた。
水鏡・多摘
ふむ、龍脈封印…幾分旧すぎて詳細は思い出せぬが。
ここは我の知る地ではない。だが…同族が何かを遺した、或いは所縁の地なのは間違いない。
ならばどうにかするのも務め、島民達に竜神の帰還を知らしめねば。

まず普通に住民に接触、この姿だけで察してくれるなら話は早いが…
駄目ならば竜神らしくたっぷり威厳を込めた声で証を見せよう、と。
そしてUC発動、空高くに飛翔しつつ海に雷を降らせる。
その際人や物に雷を落とさぬように注意、そして一通り空を舞い島民達の前に着地。
どのように伝説が伝わっているか、そこまでは我は知らぬ。
だが封印された邪神を滅ぼす、その為に我はこの地に来たのだと説明し協力を求める。

※アドリブ絡み等お任せ



 古龍島に降り立った水鏡・多摘(今は何もなく・f28349)は、初めて訪れるはずのこの島の風景に言い知れぬ懐かしさを感じ――そして確信した。
(ここは我の知る地ではない。だが……同族が何かを遺した、或いは所縁の地なのは間違いない)
 名前さえ残っていない竜神が唯ひとつ遺したもの。それこそが竜脈封印なのであろう。そして、それが封じているものは……。
「ならばどうにかするのも務め、島民達に竜神の帰還を知らしめねば」
 多摘が猟兵であるが故に、島民達は目の前の男が竜神であることに気づいていない。やむを得まい、と多摘はユーベルコードを発動。完全なる竜の姿へと変身を遂げた。
 地を蹴って飛翔。上昇と共に生まれる稲光を、人や物に落ちぬよう注意しつつも見せつける。
 島の周囲を一回りして戻ってくれば、島民達は晴天に雷をもたらした多摘をぽかんと見つめていた。
「封印された邪神を滅ぼす、その為に我はこの地に来たのだ」
 そう説明する多摘の言葉を、島民達の喜びの声が遮って、響き渡った。
「hyeerp, hyeerp nabor z cakb, z cakb!」

成功 🔵​🔵​🔴​


●守人たち
 我々の最初の父と母達は、初めてこの島に足を踏み入れた人間は、罪人だった。許されぬ過ちのために故郷を捨てねばならなかった。
 我等の祖先は、最初の父と母は、光の竜と契約した。大いなる竜から役目を授かった。
 大いなる竜が、光の竜がこの島に遺していくものを、白銀の楔を守るようにと。

●戦いの終わり
 光の竜は、輝ける竜は戦いの果てに邪悪なる竜をこの島に封じた。海と空の間からこの島を取り出し、代わりに邪悪なる竜を押し入れた。
 大いなる竜は、光の竜は邪悪なる竜が出てこれないようにこの島を上に乗せた。海と空の間から取り出したこの島で蓋をした。
 そして輝ける竜は、光の竜はこの島に白銀の楔を打ち付けた。聖なる銀の槍を突き立てた。
空亡・劔
三羽妖怪
地球は二度目だけど人間と関わるのね…まぁ直接殴られなければ大丈夫!

んー…よし!
【天候操作】でまず指を空に向けて「天」の字を描くわ!
そこで快晴にして日の光をあたし自身が浴びるように演出!

そしてユベコ発動(実は発動中だったけど)氷の翼を顕現して空に浮かぶわよ!

そして降りて
此処の伝承を教えて欲しいの
此処には竜神様がいたんでしょう?

あたしもその竜神様に祈りたくてね
特に歴史についても是非ともご教授願いたいわ(ふわふわ

此処には恐ろしい神もいたんでしょう?
それと竜神様について知りたいのよ


名物や食べ物についても調べるわ
そして食べるわ!
これが地球の食文化…
島民の人と食事もするわね!!


家綿・衣更着
【三羽妖怪】

島の人たちをビックリさせればいいんすな!得意分野っす!

まずは【コミュ力】や【催眠術】で島の人を多く集めるっす。
島の長的な人なら何か知ってるっすかね。
集まったら力を見せるっす。
アニエスさん、劔さんよろしくっす!

おいらもトリプルどろんチェンジの【化術】で【おどろかせる】っす!
巨大狸で力を見せつつ強大な存在っぽく【演技】し、次々に【化術】を見せ説明っす!
「改めてはじめまして、島の人々。この島には封じられし邪悪な存在がおり、我々はそれを打倒すべく遣わされた超常の存在である」
「数万年の長き時は我らにすら真実を隠した。ゆえに島に伝わる邪神と、それが封じられし超古代の遺跡について教えてほしい」


アニエス・ベルラン
【三羽妖怪】

WIZ

龍神に邪神、ねぇ
そのあたりのいざこざは興味ないけれど、神なんて恐れてちゃ猟兵なんてやってられないからね
このぼくが華麗に解決してあげよう

魔法使いに従う?中々殊勝な心掛けじゃあないか
ぼくは偉大なる魔女、魔法使いだよ
さあ尊敬したまえ。従いたまえ
…証拠を見せろ、と?後悔しても知らないよ?
ならぼくの魔眼の力を見せてあげよう
何、廃人になられても困るからね、手加減はしてあげるさ

さて、信じたかい?いや、信じたまえ
何か遺跡について有用な情報を提供してもらおうじゃないか

…衣更着君、随分大きな姿になったものだね。君にそんな力があったとは

劔君、食べ物については後でも…いや、ぼくも頂こう。美味しそうだ



 古龍島の集落を遠巻きにして、三つの影が顔を突き合わせていた。
「竜神に邪神、ねぇ。そのあたりのいざこざは興味ないけれど、神なんて恐れてちゃ猟兵なんてやってられないからね。このぼくが華麗に解決してあげよう」
 ふふん、と鼻を鳴らして薄い胸を張るのはアニエス・ベルラン(自称知識人の幼い老婆・f28971)である。それに応じて頷いて、家綿・衣更着(綿狸忍者・f28451)は腕まくりをして見せた。
「島の人たちをビックリさせればいいんすな! 得意分野っす!」
 自信ありげな二人の仲間の向こう、人生二度目となる地球の風景を空亡・劔(本当は若い大妖怪・f28419)は改めて眺めやる。
「人間と関わるのね……まぁ直接殴られなければ大丈夫!」
 もう一度顔を見合わせ、三羽妖怪は古龍島の住人達の元に向かった。

「魔法使いに従う? 中々殊勝な心掛けじゃあないか」
「島の長的な人なら何か知ってるっすかね」
 先触れとして駆けていった衣更着に引き連れられて、住民達が現れる。
「アニエスさん、劔さんよろしくっす!」
「ぼくは偉大なる魔女、魔法使いだよ。さあ尊敬したまえ。従いたまえ」
 年端もいかない少女のような外見のアニエスに、住民達の視線が胡乱気なものに変わる。彼女はふぅ、と小さく息を吐いた。
「……証拠を見せろ、と? 後悔しても知らないよ?」
 右手で右目を覆い、アニエスが左目だけで住民のひとりを見つめる。
「ならぼくの魔眼の力を見せてあげよう。何、廃人になられても困るからね、手加減はしてあげるさ」
 アニエスの瞳が妖しく輝くや、住民は驚きの声を上げて尻餅をついた。続けて劔が人差し指を立てた右手を天に掲げる。
「我が根源……我が存在意義……魔王が在り方を我が身に示せ。我が名は空亡劔……神殺しの魔王が子なり……!」
 指先が宙に文字を描き、陽光が劔の背の氷晶の翼を煌めかせる。
 最後に衣更着が巨大狸への変化を見せると、島民達は皆畏敬の声を上げた。
「hyeerp nabor, hyeerp nabor!」

「改めてはじめまして、島の人々。この島には封じられし邪悪な存在がおり、我々はそれを打倒すべく遣わされた超常の存在である」
「……衣更着君、随分大きな姿になったものだね。君にそんな力があったとは。ともかく。さて、信じたかい? いや、信じたまえ」
「此処の伝承を教えて欲しいの。此処には竜神様がいたんでしょう?」
 左目を閉じて踏ん反り返るアニエス、氷の翼を羽ばたかせ宙に浮かび上がる劔。衣更着は次々と異なる姿に変わるのを見せつつ訊ねる。
「数万年の長き時は我らにすら真実を隠した。ゆえに島に伝わる邪神と、それが封じられし超古代の遺跡について教えてほしい」
「此処には恐ろしい神もいたんでしょう? それと竜神様について知りたいのよ。あたしもその竜神様に祈りたくてね。特に歴史についても是非ともご教授願いたいわ。後、この島の食べ物についても教えて!」
「劔君、食べ物については後でも……」
 言い募る三人の言葉に、長老はただ一言をもって答える。

 ――光を継ぐものが帰ってきた……約束の時が来た……!

 島民達は三人を集落の広場に招き、少ない家畜の中から若く肥えた一頭を選んで屠るとその肉で彼らを歓待した。
「これが地球の食文化……」
「ありがたくいただくっす! アニエスさんはどうするっすか?」
「ぼくも頂こう。美味しそうだ」
 そうして食事をしながら、三人は島の古老が語る伝承に耳を傾けるのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​


●白銀の槍、あるいは銀の楔
 それは輝ける竜の、大いなる竜の遺したもの。
 それは悪しき竜を封じ、海と空の狭間に閉じこめている。
 その封印を解くことができるのは、悪しき竜を討つのは、竜の光を継ぐ勇者だけ。
●銀の楔はどうなった?
 光の竜が、大いなる竜が遺したものはこの島を、海と空の狭間の蓋であるこの島の中心を貫いている。
 楔の頭は、槍の柄は決して埋もれることなく、この島の頂に今も輝いている。
 それを引き抜くものが、光を継ぐものが現れるまで。
●約束の時
 竜の末裔である魔法使いは、大いなる力を受け継いだ魔法使いは、我々に言った。
「いつか、はるかな未来、光を継ぐものが現れる。それは私ではないが、私と同じく魔法使いである」
「竜の後継者、その勇者が現れた時、彼は光の竜が封じた悪しき竜を解き放つだろう。それを封じるためではなく、殺すために」
「その時が来るまで、輝ける竜が遺したものを守るのだ。約束の時が来るまで、君達は飢えることもなく、病を恐れることもない」
●勇者の証明
 光を継ぐものは、竜の後継者はその力と心を示して銀の楔を引き抜く。
 悪しき竜の眷属にも負けぬ強さと、誘惑に屈せぬ強さを持つものこそが勇者である。
 勇者でないものは、力と心を示せぬものは、決して白銀の槍に近づいてはならぬ。
 ただ忘れず、ただ語るべし。光を継ぐものが現れるその時まで。
●悪しき竜
 悪しき竜は、強き竜は王である。
 王である竜は過去から来て、未来を破壊するものである。
 王は力である。しかし王は心ではない。
 王を讃えてはならない。しかし王を嘲ってはならない。
 我々は待たねばならぬ。悪しき竜を斃すために光の竜が帰ってくるその時を。
●光のはじまり
 我々のいない時代、輝ける竜は、光の竜は空の向こうから来た。
 我々が生まれた時代、光の竜は海の向こうへと去った。
 我々は光の竜がどこに行ったか知らない。しかし我々は、大いなる竜から力と心を受け継いだ魔法使いが来たことを知っている。
 輝ける力と心を持った魔法使いは、最初の勇者は海の向こうから来た。
 それは日が沈む方向である。光の竜が去ったのと同じ方向である。
 輝ける竜はもういないかもしれない。しかし、光を継ぐものがどこかにいることを我々は知っている。


第2章 集団戦 『千里眼獣プレビジオニス』

POW   :    未来すら視る単眼
【未来の一場面を視ることで】対象の攻撃を予想し、回避する。
SPD   :    千里を見通す獣
【視力強化・視野拡大・透視・目眩まし耐性】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【見失うことなく追尾し、鋭い爪】で攻撃する。
WIZ   :    幻の千里眼
【すべてを見通す超視力に集中する】時間に応じて、攻撃や推理を含めた「次の行動」の成功率を上昇させる。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●繰り返される歴史
 島に伝わる「竜が遺した銀の楔」こそが龍脈封印の要と見た猟兵達は、白銀の槍が眠るとされる岩山の頂へと向かった。
 荒涼とした斜面にはひとつの足跡も刻まれてはおらず、ここがずっと前人未踏であることを示している。
 登り始めて小一時間ほど経っただろうか。山頂が見えてきた。だが、長老から聞いていたような銀の輝きはそこにない。
 違和感を感じて猟兵達は立ち止まった。山頂にほど近い岩が蠢いたような気がしたのだ。
 それらは岩ではなかった。群れを成す怪物共が頂の一点に群がっている。
 怪物の一体が猟兵達を振り返った。四つ足の獣に似た姿。緑色の被毛に覆われたその頭部には、ぎろりと輝く黄金の眼球がひとつ。
 怪物共の目が猟兵達を捉える。威嚇の声が無数に重なって響く。
 千里眼獣プレビジオニスの群れの中に、銀の輝きがちらと見えたような気がした。
空亡・劔
三羽妖怪

成程ね
全てを見通す眼か

なら存分に見ているがいいわ

【天候操作】で本日は大雪!

衣更着!
あんたの力を生かさせて貰う!(メダルぴかー
戦場を囲むように
【結界】展開!

【属性攻撃】
氷属性を二刀に!

あたしは空亡劔!
殺神魔剣であり
「時空に覇を示す」魔剣でもある!

ユベコ発動!

【残像】を残しながらの超高速で接近
【二回攻撃】で空亡と氷結地獄での斬撃!

更にアニエスと衣更着と息を合わせて連携
また互いに死角を埋めながらの猛攻よ

…あんたらもあたしらも割と似てるわよね

でもね…あたしこそ最強の大妖怪

例え神であろうとも打ち倒す大妖怪よ!!

そして…そのまま眠りなさい

切り裂いては凍結させて

最後に二人と共にポーズ!


家綿・衣更着
【三羽妖怪】

不思議な言い伝えっしたね。強さは分かるとして、誘惑?

「隠れ化かすおいらの天敵!でも、仲間となら戦えるっすよ!」
…敵の中に銀?楔っすか?

敵を【挑発】し、アニエスさんの魔眼発動までの時間稼ぎっす。
ストールを盾状にし【カウンター】したり【結界術】で防御!

魔眼に合わせおいらも『魔剣憑依・神斬りの一閃』起動!
劔さんと背中合わせで連携っす!
【ダッシュ】で近づき、こちらも敵の動きを【見切り】アニエスさんの攻撃で怯んだ敵をまとめて【薙ぎ払い】っす!
「見えても対応できない、おいらたちの絆の力っす!」

誘惑とはどういうことか楔を観察。手にするとまずそうなら破壊。そうでなければ心を強く持って引き抜くっす


アニエス・ベルラン
【三羽妖怪】

ふむ、中々興味深い言い伝えだね
けれどまずは目の前の敵をなんとかするところからだ

千里眼を持つ獣が相手か
確かに厄介ではあるが…ぼくらのような妖怪の真実を容易く見抜けるとでも?
何故なら、妖怪というのは相手を化かすのが本業だからね――果たして君らが見ているその光景は真実かい?

まずは衣更着君に挑発してもらって、敵の注意を引き付けてもらおう
その間にぼくが【高速詠唱】して、左目に【魔力溜め】しよう
準備が整い次第、君らを幻術の世界に招待しよう
真の姿も開放だ。UC【魔眼・跼天蹐地】に囚われ、幻にとり殺されるがいい
トドメは衣更着君と劔君に任せよう

さあ目に見えるもの全てに怯えるがいい。恐怖するがいい



「ふむ、中々興味深い言い伝えだね」
 山頂を見上げてアニエスが言うのに、衣更着は首肯を返しつつも小首を傾げる。
「不思議な言い伝えっしたね。強さは分かるとして、誘惑?」
 力と心を示す――それが単なる方便とは思えない。何らかの障害が封印の前に立ちはだかっていることは確実だろう。
 そう考えていたから、彼らは千里眼獣の群れが斜面を駆け下りてくるのにも慌てず、素早く隊列を整えクリーチャー達と迎え撃つ態勢を整えた。
「本日は大雪!」
 劔が天を指さすや、その先に黒雲が沸き出し瞬く間に猛吹雪を荒ばせた。無数の雪片と風がプレビジオニスの疾走を阻害する。
「衣更着! あんたの力を生かさせて貰う!」
 掲げた逆の手の中で化け狸のメダルが光る。結界が吹雪を円形に切り取り、プレビジオニスの群れを諸共に閉じこめた。
「まずは目の前の敵をなんとかするところからだ」
 アニエスの言葉に頷いて、三人は結界の中に飛びこむ。しかし、プレビジオニス達は吹雪の中でも進路を見失うことなく、正確に猟兵達のほうへと迫ってきていた。
「げっ、隠れ化かすおいらの天敵!」
 露骨に顔を顰めつつ、衣更着は首に巻いていたストールを手に取り翻す。
「でも、仲間となら戦えるっすよ!」
 一枚の布とは思えぬ鋭さではためいたストールが盾となり、これまた布ならぬ強靭さでもって千里眼獣の爪を防ぐ。
「千里眼を持つ獣が相手か。確かに厄介ではあるが……ぼくらのような妖怪の真実を容易く見抜けるとでも?」
 吹雪の中、金の瞳が輝く。初撃を凌ぐ間に十二分な魔力を溜めたアニエスの魔眼が居並ぶプレビジオニスの単眼を正面から睨み返した。
「恐れるがいい。恐怖するがいい。魔女の魔眼によってね」
 そのユーベルコードによってプレビジオニスがどのような幻覚を見せられたかは定かではない。ただひとつの事実として、突進してきていた魔獣達は次々と動きを止め、あるいは体を激しく痙攣させて悶死した。
「何故なら、妖怪というのは相手を化かすのが本業だからね――果たして君らが見ているその光景は真実かい? 虚実を見抜けるのなら、幻にとり殺されるがいい」
 大波のようだったプレビジオニスの殺到が完全に止まった。その隙を突いて劔は吶喊。
「我が身、我が剣こそ時を統べし魔剣なり。我が名は『ソラナキ』……我が刀身を打ちし時の神の力を今ここに示さん!」
 雪のカーテンに穴が空く。劔がそこを潜り抜け――否、それは残像だ。その光景を魔獣達が目にした時にはもう、彼女は着地し氷冷の二刀を振り抜いていた。
「あたしこそ最強の大妖怪、例え神であろうとも打ち倒す大妖怪よ!!」
 鮮血の飛沫が瞬く間に氷結。深紅の礫となって散る。幻覚と凍刃から辛くも逃れたプレビジオニス達が左右に分かれる。
「劒さん、その力借り受けるっす!」
 その一方、左翼側の進行方向に衣更着が回りこんだ。その身にまとうのは劔と同じ妖刀の威力――すなわち、全てを切り裂く妖力。
「見えても対応できない、おいらたちの絆の力っす!」
 神斬りの一閃が弧を描き、魔獣を一掃。残ったプレビジオニスは散開――できない。魔女の瞳が残存する魔獣の全てを視界に捕らえている。
「さあ目に見えるもの全てに怯えるがいい。恐怖するがいい」
「そして……そのまま眠りなさい」
 再びの斬撃と凍波がプレビジオニス達を呑みこむ。冷たく鋭い牙が魔獣共を噛み砕いていく。
 結界と共に吹雪が消失。残ったのは劔、アニエス、衣更着の姿だけであった。
 三人の視線が見据える先、岩山の頂が銀に輝いている。群がっていた千里眼獣のおよそ半数が駆逐されたことによって、山頂に突き立ったものがその姿を露わにしていた。
 天頂に向かって聳える銀色。距離と角度のため正確には計れないが、どうやら数メートルはある金属の柱のようだ。あれが光の竜が残した銀の楔なのだろう。
 それを破壊すべきなのか引き抜くべきなのか、見定めるためには残るプレビジオニスを倒しもっと近づいてみる他になさそうだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

水鏡・多摘
言い伝えの内容、そして実際にあった事は何となくは分かったが…ここまで時間がかかると思っていたのかのう、当時の魔法使いは。
ともかく島の中心に鍵がある。そして今度こそ滅ぼさねばならぬ敵がそこに居る…ならば行くしかあるまい。

成程、こ奴らは眷属というわけか。
随分と目がよさそうだが…まずは身に纏う護符の一部を解き破魔の力を付与しつつ周囲に展開、神罰として獣の群に放つ。
基本は数で押しつつ微調整に念動力を重ね、さらに撒いた護符で結界を形成し敵の動きを制限していく。
その間にUC発動、特に見る事に集中している個体に向け符を放つ。
集中して次に繋げるのはいい、だがその次がない場合もあると知れ。

※アドリブ絡み等お任せ



「……ならば行くしかあるまい」
 攻勢によって千里眼獣の群れに生じた空隙へと、多摘は飛びこんだ。彼のまとう衣から十数枚の護符が分かれ散るや、きぃん、と耳鳴りにも似た音が響く。
 それは多摘の――幽世の竜神の心魂から放たれる神威の絶叫であった。護符へと伝播し、それらを「意思持つ下級神」と化さしめた霊力が大気を奮わせたのだ。
 その霊的衝撃波は高周波として顕現しただけでなく、プレビジオニス共の千里眼に閃光の如く突き刺さった。最大の感覚器にダメージを受け、獣達が苦鳴して退く。
 さらに広がった間隙を縫って、多摘は銀の楔を背にして陣取った。
 背中に伝わってくるものがある。それは数万年を経てなお残る、いにしえの同朋が遺した力の残滓――そして、それを後世に残そうとした誰かの意思だった。
(言い伝えの内容、そして実際にあった事は何となくは分かったが……ここまで時間がかかると思っていたのかのう、当時の魔法使いは)
 きっとおそらく、魔法使いは己が忘れ去られていく存在であることを予感していたに違いない。しかしそれでも、忘れてはならぬもののために尽力したのだろう。それを引き継ぎ、完遂することが今この時多摘達がここに来た理由であった。
「今度こそ滅ぼさねばならぬ」
 多摘が符を放った。その数、七。
 星の光を宿すそれらは山頂に突き立った柱を守るように輝き、さらに先にばら撒かれた数十枚と共鳴し、一帯を覆う結界を作り上げた。
「随分と目がよさそうだが……集中して次に繋げるのはいい、だがその次がない場合もあると知れ。邪神の眷属共よ」
 古龍島に降り立った新たなる竜神が宣告する。彼の顕した地上の星空は、プレビジオニス共を残らず捕縛し、その千里眼を完全に封じこめたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アルタ・ユーザック(サポート)
ダンピールの16歳女性です。
ユーベルコードを使える場面では、指定したユーベルコードを使用し、直接攻撃系か精神攻撃系で敵を攻撃します。
一人称は「わたし」(ひらがな)です。口調は「~だわ」や「~だな」の様なものではなく、「○○…。」の様に…で終わり語尾に何もつけない口数少な目のクールタイプの話し方です。
服装・体型・容姿・持ち物などは、ステータスシートの参照お願いします。

上記内容以外は全てNGなど無しでアドリブ・連携などもOKです。
よろしくお願いします。


蛇塚・レモン
お任せプレイング!
いい感じに活躍させてくださいっ!

いつも元気で優しく快活な性格
その身に蛇神と妹の魂を宿す20歳の娘
霊能力と保有する技能及びアイテムを駆使して事件解決を試みます

普段の口調は語尾に『っ』を多用します

戦闘スタイル
召喚術士だけど前衛役も出来るパワーファイター
武器は蛇腹剣と指鉄砲(オーラガン)から放つ呪殺弾

有利だと判断すれば、念動力で空中浮遊&空中戦で制空権を制覇して戦います

UC神楽舞から920本のビームで射殺
撃ち漏らしても不幸付与で追い討ち

多少の怪我は厭わず積極的に行動
また、例え依頼の成功のためでも、他の猟兵に迷惑をかけたり、公序良俗に反する行動はしません
よろしくおねがいします!



 最大の武器を奪われて、プレビジオニスの群れが動きを止めた。反撃も回避も不可能な一瞬を突いて、猟兵達はUDCを駆逐すべく攻勢をかける。
「最期のお花見、楽しんで?」
 アルタ・ユーザック(クール系隠密魔刀士・f26092)が抜き放った刃が宙を切るや、その刀身が薄青色の花弁へと変じて舞い散った。
 渦を巻く『氷雪嵐(テンペスト・ブリザード)』が千里眼獣の群れを呑みこみ、短剣の如く鋭い氷片が刺し、裂いて、打ち倒す。常であれば襲いかかる氷剣のひとつひとつを見極め、躱すことさえ可能であっただろう。だが、UDCの千里眼は今や封じられ、ただの獣程度の視力しか発揮しえない。
 それでも岩陰に隠れ、あるいは疾走して雪嵐吹き荒れる領域から逃れたプレビジオニスが十数体は存在した。それらは猟兵達に背を向けることを選ばず、爪牙をもって一矢報いようと駆ける。
「蛇神様っ! ライムっ! お願い、一緒に踊ってっ!」
 響き渡るレモンの声。雪嵐を眼下に望む空中から、光の雨を降り注がせる。
「三人の力を合わせて、あたい“たち”だけのお神楽を……っ!」
 穿ち貫くそれらは、ただの光ではない。秘された超古代の文字のような幾何学模様を描いて、光線はプレビジオニスを迎え撃つ。
 見えていたとしても回避は困難。九百二十の光線が残存する千里眼獣をことごとく貫いた。
 氷花がアルタの手元で刃の形を取り戻す。彼女がそれを鞘へと収める澄んだ音が、戦いの終焉を告げる合図となった。

「……」
 愛刀の柄から手を離さぬまま、アルタは山頂に突き立った銀柱を見上げた。
 いにしえの竜が遺したとされるそれは、周囲で繰り広げられた戦闘の余波に小揺るぎもせず、まっすぐ天頂へと伸びている。
「これでゆっくり調査できるねっ!」
 降下してきたレモンが近づいていく。滑らかに光を反射するその柱は、直径五十センチ足らず、高さは三メートル強といったところ。島に伝わる「楔」という表現が正しければ、地中に突き刺さっている部分があるのだろう。
「どうする……?」
 アルタは銀柱から仲間達に視線を移した。すぐに触るとまずそうなら破壊、でなければ引き抜くという方向で意見は一致したが、そのどちらを選ぶべきか。
 二者択一の岐路で皆が立ち止まり、考えこんでいると――。
「これ、何か彫ってあるよっ!」
 銀柱に顔を寄せて観察していたレモンが声を上げた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『暴君竜メギドラウディウス・レックス』

POW   :    暴君/血肉を捧げよ
【破壊と殺戮の化身】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
SPD   :    君臨/王は此処に在りて
全身を【竜鱗と羽毛】で覆い、自身の【闘争本能】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
WIZ   :    王命/伏して恭順を示せ
【激しい咆哮】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ロア・メギドレクスです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●白銀の遺詩
 私は光である。私の下には闇がある。
 私がここにある限り、世界から光が消え去ることはない。
 貴方が平和を望むのならば、このままここを去りなさい。
 そうすれば光は永遠のものとなる。

 貴方が私を引き抜くのなら、世界に闇と災が溢れ出す。
 闇は多くの不幸をもたらし、災は闘争を生むだろう。
 貴方がそれらを望まないのならば、私を抜いてはならない。

 しかし。
 私は願う。
 いつか、闇に立ち向かい、災を乗り越えて、世界に勝利と未来をもたらす真の勇者が現れることを。
●勇者への挑戦
 邪神という災禍を眠らせたまま、平和な現在を続けていくのか。
 あえて災いを蘇らせ、その先に未来が待つと信じて戦いを挑むのか。
 世界を巻きこむ戦争を起こす覚悟が、それを戦い抜く覚悟があるか。
 そして、その戦いによって生まれてしまう負の遺産を背負う覚悟があるか。
 銀の柱に刻まれていたのは、ここに辿り着いた勇者を称する者への忠告であり、問いかけであり、祈りであった。
 猟兵達は視線を交わす。お互いの瞳の中にある決断がひとつであることを無言のままに確かめ、そして彼らは銀柱を引き抜いた。

 ――封印が解かれた――。

 地響きを立てて、山が崩れていく。数万年の積層の中から、旧き暴君が蘇る。
 強壮なる漆黒の体駆――獣脚類の恐竜に似た、しかしその最大種を遥かに超える二十メートル級の巨体。
 獄炎を燈す瞳と、山鳴りさえも圧する咆哮はどちらも狂喜の色を帯びている。
 メギドラウディウス・レックス。かつて大地の覇者であった邪神。
 三万と五千年の時を経て復活した帝王は、己の縛めを解いた愚かな勇者達に向かって牙を剥いた。
家綿・衣更着
【三羽妖怪】

でかいけど負けないっす!劔さんアニエスさん行くっすよ!

●暴君は妖怪煙を広域放出して煙幕にし味方を【迷彩】、煙に【化術】で早く動いてるように見える味方の【残像】を写すことでかく乱っす!

…飛翔するとでかい黒鶏みたいっす!
●君臨は動きを【見切り】、劔さん本人の力を借りた本当の『魔剣憑依・神斬りの一閃』で【カウンター】!邪「神」斬らせてもらうっす!

●王命には【地形の利用】で防ぎやすい場所に味方と逃げ、【結界術】で自分と仲間のダメージ軽減っす!
伝承から推測するに光が有効…おいら達が氷の【属性攻撃】と【結界術】で止めるのでアニエスさんお願いしまっす!

封印から解けてもあんたの行く先は骸の海っす!


アニエス・ベルラン
【三羽妖怪】

中々の大きさだね
だが…所詮、的が大きいだけさ
手早く倒してしまおうか、衣更着君、劔君

衣更着君と劔君に前衛を任せよう
ぼくは魔法使いらしく後衛職だ
【闇に紛れ】て隠れて、【魔力溜め】、【高速詠唱】…大技を備えさせてもらうよ
あいにくぼくは勇者なんて柄じゃない
闇には立ち向かわない。闇を利用し、狡猾に戦わせてもらうさ

隙は衣更着君と劔君が作ってくれていると信じているよ
君たちは優秀な猟兵だ。それぐらいはやってくれるだろう?
さあトドメだ。『アルカナ・ブラスター』…!
封印が解けて早々申し訳ないが、永遠の眠りについてもらうよ!


空亡・劔
三羽妖怪

さて
衣更着ぃ!
あんたに最大級の栄誉をこの瞬間与えるわ!
史上最強の大魔剣を使うって栄誉をね!!

神殺しの暴挙!こなして見せなさい!!

神殺しの大魔剣「空亡」発動!
我が本体たる大魔剣へと至りし殺神魔剣『空亡・紅』は衣更着の手元へと

【天候操作】
極寒の氷河期を再現
これが世界の覇者の黄昏時よ

【属性攻撃】
魔剣に氷属性を付与
【結界術】
衣更着の結界術と息を合わせ強化!ダメージを軽減
【見切り】
衣更着と合わせてより精度を強化!敵の攻撃を察知させ伝達と同時に受け止め
【二回攻撃】
衣更着のカウンターに合わせて更に加速!
彼自身が持つ魔剣と共に連撃!

わが技をあんたに預ける!
うまく使いこなして見せなさい!!



 旧き邪神が咆哮する。その声は支配者の帰還を告げる凱歌となって古龍島の山々に響き渡る。
「中々の大きさだね」
 手をかざし暴君竜を見上げてアニエスが呟いた。物理的に大気を震わせる以上に精神を揺さぶる竜の声にも、金の瞳は揺らがない。
「だが……所詮、的が大きいだけさ。手早く倒してしまおうか、衣更着君、劔君」
 左右に視線を走らせれば、衣更着と劔もまた畏怖ではなく戦意に満ちた表情で頷く。
「でかいけど負けないっす!」
 啖呵を切った衣更着を、メギドラウディウスが睨めつける。自動車でも安々と噛み砕いてしまいそうな顎が嘲笑うように開かれ、鋭い牙が覗いた。
 みしり、と暴君竜の姿が歪む。内側から爆発するようにその体が瞬間的に膨張し、前肢が後肢に匹敵する長さ太さへと変化した。
 ――血肉を捧げよ。
 ユーベルコードの発動を宣言する声なき声が谺するや、破壊と殺戮の化身が猛然と突進してくる。
「劔さんアニエスさん行くっすよ!」
 衣更着の叫びと共に、彼らを突如噴き出した灰白色の煙が包みこむ。その煙幕の陰で、失踪する気配。
 暴君竜の左前肢が白煙を切り裂いた。大口径砲が着弾したかのような轟音。粉砕された肉片が飛び散り――。
 否、砕けたのはただの石だった。百数十センチの大石。三羽の妖怪の誰かの影を投影するのにちょうどいい塩梅の大きさ。
 唸り、暴君竜が地を蹴った。ユーベルコードにより全身が更なる変容を起こす――鱗と羽毛の鎧を備えた姿へと――弧を描いて滑空、直上からの一撃で斜面ごと叩き潰そうとする。
「……飛翔するとでかい黒鶏みたいっす!」
 煙を通してその黒影を見上げる衣更着。その肩を劔が叩く。
「衣更着ぃ! あんたに最大級の栄誉をこの瞬間与えるわ! 史上最強の大魔剣を使うって栄誉をね!!」
 返事を待たず、劔はユーベルコードを発動。
「我が身……今こそ魔剣に還る時! ……このひととき……あんたにあたしを使う事を……許してやるわ! 上手くやって見せなさい!」
 十六歳の少女を象った劔の体が光の粒子となって拡散する。その跡には一振りの剣が残されていた。
「劒さん、その力借り受けるっす!」
 衣更着は空亡の柄を両手で掴み、高々と掲げる。魔剣から放出される妖力が集束され、渦を巻いた。
 ぴし、と空気がひび割れるような音がした。衣更着が立つ地点を中心に、気温がどんどん下がっていく。
(これが世界の覇者の黄昏時よ)
 剣へと身を変じた劔の仕業であった。衣更着の妖力を通じて永久凍剣の威力を発揮させ、氷結の領域を作り出す。
 急激な温度変化が風を呼んだ。煙が吹き散らかされ、劒を手にした衣更着の姿が露わになる。
 メギドラウディウスは急降下に転じた。流星の如く、一直線に突っこんでくる。
(神殺しの暴挙! こなして見せなさい!!)
「はい! 邪『神』斬らせてもらうっす!」
 大上段から渾身の振り下ろし。極低温の剣風が奔り、暴君竜と交錯。次の瞬間、古龍島の山頂に衝撃が走った。
「封印から解けてもあんたの行く先は骸の海っす!」
 剣を振り下ろした体勢の衣更着の下方数メートル。斜面に生じた擂鉢状の穴。その中心、その底に暴君竜が蹲っていた。
 斬り裂かれた左前肢から鮮血が噴出している。爪が砕け、鱗の剥がれたその腕ではもはや地を砕くような一撃は繰り出せまい。
 だが、メギドラウディウスは平伏したままではいなかった。正統なる支配者たる彼が屈することなどあり得ない。命ある限りは。
 音波の域を超えて衝撃波となった咆哮が放たれる。地面を弾けさせながら向かってくる暴君竜の反撃に、衣更着は剣を構え直す。
(わが技をあんたに預ける! うまく使いこなして見せなさい!!)
 形なき破壊の波動を空亡の切っ先が貫いた。拡散する衝撃波を氷の結界が受け止め、爆散。無数の氷粒が散る。
「アニエスさんお願いしまっす!」
 暴君竜の猛攻を凌ぎ切った衣更着の声。その声に応じて、山頂で紺色のローブがはためいた。
「これぐらいはやってくれると、信じていたよ」
 呟いて、アニエスは呪文を締め括るの最後の一語を指で宙に描いた。
 衣更着の煙幕からこの瞬間まで詠唱を続け、構築し続けた長大な呪文列から溢れ出した魔力が白い輝きとなって顕れる。
「あいにくぼくは勇者なんて柄じゃないからね」
 アニエスは二人の仲間に前衛を任せ、極大の威力の魔法を創り上げることに専念していたのだ。
「封印が解けて早々申し訳ないが、永遠の眠りについてもらうよ!」
 小さく振り上げた手を下すや、集束された白炎の魔力が一条の閃光となって迸る。
 斜面を駆け下り、土砂を貫いてクレーターの底のメギドラウディウス・レックスを――直撃。
 白光を浴びる瞬間、暴君竜の目が狂喜と憤怒以外の色を宿した。
 ――怖れ。
 かつて大いなる竜と呼ばれたものと相対した時のような、否、それ以上の恐怖。
 死の予感。
 純白の死の化身の威力の前に、旧き暴君は初めて己が不死ではないことを悟ったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

水鏡・多摘
…竜、確かに竜ではあるか。系統は相当違うが。
かつての祈りは平和を願ったもの、先延ばしとなるにしてもそうせねばならなかった。
本当の望みは禍の果てた後の未来じゃろう。
その遠い日の祈りはここに果たされる。

思考はあくまで冷静。理性なき荒れ狂う暴君相手にはこちらの頭も逆に冷える。
基本は距離を取りつつ遠距離から呪詛と神罰を込めた護符を放ち攻撃。
攻め時には纏う護符装束を一部解きUC発動しつつ大量の護符を暴君竜に放つ。
護符の群は咆哮に蹴散らされるかもしれんが念動力で軌道修正しつつ当てて攻撃。
傷を与えたならさあ、呪いの時間じゃ。
足元の崩落、天の雷…連鎖する不運で足を止め、そのまま押し切る。

※アドリブ絡み等お任せ


赤嶺・愛(サポート)
『世界が平和になりますように』
 人間のパラディン×シーフの女の子です。
 普段の口調は「平和を愛する(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、怒った時は「憤怒(私、あなた、~さん、ね、わ、~よ、~の?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

性格は明るく、人と話す事が好きで
平和的な解決を望む優しい性格の女の子ですが
戦う事でしか依頼を成功出来ない時は戦う事も厭わないです。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


クネウス・ウィギンシティ(サポート)
※アドリブ&絡み歓迎

●特徴
サイボーグ(四肢機械化済み)の技術者&狙撃手。SSW出身の鎧装騎兵。
民間人互助や義侠心に厚い。
年齢 27歳 男
口調 通常(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)
メイン武器 アームドフォート、マシンガン、パイルバンカー

●台詞例
『敵影捕捉、これより戦闘行動に入ります』
『索敵完了、狙撃開始』
『一対一なら勝機はあるはず』
『膝を屈する前にやるべきことをやりましょうか』

●行動
狙撃手としての『狙撃・援護射撃』や技術者として『(技術)支援』がメイン。
遠距離狙撃や砲撃メインで援護に徹します。

主な技能:スナイパー・メカニック・武器改造・ハッキング



 灼けついた斜面から濛々と白煙が立ち上る。
「動きは止まっていますが――」
 センサーが観測する種々の情報を迅速かつ丁寧に選り分けつつクネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)が告げた。
「目標は未だに健在。伝承の竜が殺せず封じるしかなかったというのも頷ける頑丈さですね」
 暴君竜が斃れていないのと同様に、猟兵達の戦意もまだ尽きてはいない。クネウスが手にした軽機関銃の安全装置を外して構える。その傍らで、多摘は密かに息を吐く。
「……竜、確かに竜ではあるか。系統は相当違うが」
 かつて平和を願いつつもその時代の到来を先延ばしにせねばならなかった竜はどんな想いで竜脈封印を築き、この島を去っていったのだろう。叶わなかった本当の望みは……。
「本当の望みは禍の果てた後の未来じゃろう」
 思わずこぼれた言葉に、赤嶺・愛(愛を広める騎士・f08508)が青色の目を瞬かせた。そうだ。邪神の跳梁を是とする者が封印を作るはずはない。太古の竜も平和を望んでいたに違いないのだ。愛自身と同じように。
「その竜神さんが残した心は、私達が受け取りました。やり遂げましょう!」
 そう言って愛用の剣を掲げる愛に、多摘は頷いた。
「うむ。その遠い日の祈りはここに果たされる」
 決着を覚悟した猟兵達の視線の先、わだかまる水蒸気が揺らめいた。
「目標、活動再開。……来ます!」
 クネウスの警告。素早く散開する猟兵達。煙と岩石を蹴散らし、メギドラウディウスが突撃してきた。
「こちらの頭も逆に冷える」
 理性なく荒れ狂い猛進してくるだけの暴君に、多摘達を慄かせることはできない。竜神がさっと振るった両手から放たれた護符が壁となって立ちはだかる。が、叩きつけられる邪神の脚が防壁を文字通りに一蹴。砂埃が舞う。
「敵影捕捉、攻撃開始」
 宇宙の闇すら見通すクネウスには、砂埃程度では遮蔽にもならない。フルオートの発砲。軽機関銃の弾丸では表皮を貫通できないものの、高速で飛来する金属の小塊をメギドラウディウスは煩わしげに弾く。
「攻め時じゃな……!」
 多摘が空の両手を大きく払うや、その袖がばらりと解け、数十の護符となって飛んだ。幾重もの渦を巻き、黒色の邪竜へと殺到。咆哮の圧に軌道を曲げられつつもまとわりつく。
 メギドラウディウス・レックスが再び破壊の咆哮を放たんと顎を開く。連なり縛鎖と化した護符が無理矢理に閉じさせ、不発。
「戦うしか方法がないのなら――!」
 そこに、一陣の風となって愛が飛びかかった。二条の剣閃が右前肢を斬り裂き、次いで放たれた短剣の一撃が首元に突き立つ。暴君竜は大きく頭を振り回し、彼女を振り払った。
「CODE:LUCIFER。ブースト展開、仕掛ける!」
 再度、風が吹いた。プラズマの尾を引いて飛びこんできたクネウスが、左腕のパイルバンカーを暴君竜の左後肢に叩きこんだ。怒涛の三連射。腿の肉が貫かれ、骨が砕ける音が響き、メギドラウディウスの巨体が大きく傾いだ。
「さあ、呪いの時間じゃ」
 多摘の宣告と共に、数十枚の護符が一斉に雷火を弾けさせた。竜神の雷が邪神に癒えない傷跡を刻むと同時に、山の斜面が崩壊を始める。
 己が巨体を支えきれなくなった暴君竜が土砂と共に山肌を転げ落ちていき、谷底へと消えた。断末魔の絶叫が響き長く尾を引いて響き、そして途切れる。
 古龍島の頂は、再び人の手の触れない静けさを取り戻した。
 そんな中、多摘はふと誰かの声を聞いたような気がして山頂を振り返った。
 引き抜かれた封印の要、白銀の楔がきらきらと、陽光を受けたわけでもないのに光輝いている。
「世界が平和になりますように」
 愛が無意識に口にした言葉。それはきっと、いにしえの竜神がこの楔にこめた願いと同じものだ。
 猟兵達の手によって封印が解かれ、封じられていた邪神が斃されたことで、数万年前の願い事は少し、実現へと近づいたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2020年12月13日


挿絵イラスト