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【旅団】OX-MEN:婚活大作戦(作者 納斗河 蔵人
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『これは旅団シナリオです。旅団「OX-MEN:フォース・ポジション」の団員だけが採用される、EXPとWPが貰えない超ショートシナリオです』

「……戻ったか、OX-MEN」
 パラドックスマンの卑劣な罠により、たった一人での戦いを強いられていたオックスマン。
 華麗なる戦術と剣さばき、そして魔術により互角に渡り合っていたものの、やはりここは敵地。地の利は相手にあり、攻め手に欠けていたのが実情であった。
 しかし、仲間たちは戻ってきた。
 獣壊陣の危険で困難な試練を突破し、見事陣を破ったのだ。
 一つ結界がその力を失えば、その分パラドックスマンの力も封じられる。ここまで強大な力を操る事ができているのにも、そこに理由があった。
「カカカッ! 見事見事! しかしまだ陣は六つ残されているぞ? 残りのオックスメンもそう思い通りにこの地へ舞い戻ることができるかな?」
 パラドックスマンは笑い、辺りに雷鳴が走る。
 激戦を乗り越えてきたのであろうメンバーに、連戦を強いるのは心苦しいところではあるのだが。
「すまない、俺一人では限界がある……君たちの力を貸してくれ」
「無論だ。俺も奴のやり口には不快感を覚えている」
「信じましょう。仲間たちの帰還を。全員が集えば必ず勝利への道は開けます」
 弾けた光が岩をも砕く。その陰で、ガチャリと銃に弾丸が装填される音がした。
「要は皆が戻ってくるまで時間を稼げばいいんだよね。やってやろうじゃん」
「こういう方がわかりやすくて助かる……倒しちゃってもいいんでしょ?」
「皆が戻ってくるまでは様子を見た方がいいんじゃないかな。何が起きるかわからないし」
 そんな軽口を叩きながらも彼らは真剣だ。

 OX-MEN。
 己の立ち位置を示すもの。破壊する者、守護する者、回帰する者……。
 その立ち位置は様々だが、その力を猟兵として振るい、世界の危機を救う。
 これは、そんな彼らの戦いの。記されていなかった一ページである。


納斗河 蔵人
 遅れてすまない。状況は理解した。このシナリオは旅団シナリオだ。
 参加できるのは【OX-MEN:フォース・ポジション】の旅団員のみとなります。

 例によって詳細は旅団掲示板でご確認を。
 皆さんの立ち位置をこれでもかと見せつけてください。
 今回のオックスマンは基本OPのみ。最後にちょっと出てくる可能性はあります。

 頑張っていきますのでよろしくお願いします。
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第1章 冒険 『ライブ!ライブ!ライブ!』

POW肉体美、パワフルさを駆使したパフォーマンス!
SPD器用さ、テクニカルさを駆使したパフォーマンス!
WIZ知的さ、インテリジェンスを駆使したパフォーマンス!
👑1

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「うおっ、なんだなんだ。ここは祭りか!?」
 クーガーが驚きの声をあげる。
 獣壊陣によって、通常とは異なる異世界に引きずり込まれたオックスメン。
 彼らがたどり着いたのは活気にあふれた街であった。
「さあさあ、食べていってくれ、闇光饅頭!」
「名物カレービーフンで力をつけて、ポンカンさんの試練を突破してみせるんだ!」
 屋台が建ち並び、人々は口々に声をかける。
「もぐもぐ……よく分からない名前ですが饅頭は美味しいですね。肉まんです」
「このビーフンもなかなかのものです。あ、もう一皿ください」
 アリッサやくしなは早速食べ歩きを開始したようだ。
 素早い行動に、マルコははぁ、と息をつく。
「適応が早いのは流石と言うべきなのかな」
「これまでの傾向からして危険はないでしょう。腹が減っては戦はできぬ、とも言いますから」
 その横で、アマータは平然と辺りを見渡す。人々の喧騒の中からこの催しのもとがなんであるのか、探っているようだ。
 と。
「うーん、これは……」
 新兵が唸る。スナイパー故か、その目の良さはこの陣の作り出した世界で取るべき行動を見出したようだ。
 その視線の先にあったもの。
 巨大な幕が下げられ、そこには「婚姻相手大募集」「困難な試練」「全財産継承」などと字が並ぶ。
「なるほど……どうやらこの盛り上がりは、資産家の結婚相手を探す催しの為のようですね」
「お見合いってことか。それがこんな祭りになるんだな」
「資産家ともなれば、一大事ですからね」
「それはいいけれど。ボク、ちょっといやな予感がしてきたな」
 その時、ジャーン、と銅鑼の音が鳴る。
 目を向ければ、巨大な屋敷のバルコニーには、一人の男。
「皆様、よくぞこの地にお集まりいただいた。私はこの街の市長にして資産家、ポンカン・チーである!」
 そして、彼の背後には美しき娘が二人と、少年が一人。
「私は近い内に引退する。この地位と資産は継承されなければならない! だが……」
 ポンカンは辺りを見渡す。そして、全員に向けて言うのだ。
「その為には伴侶が必要だ! これは我がチー家の家訓である!」
 よく分からない家訓ではあるが、そうだと言われれば従うしかない。それほどまでに彼の権力は絶対的なのだ。
「故に私はこの場を作り上げた! 私の出す試練を乗り越え、我が子の心を射止めた者に、継承の証したるこの勾玉を授けよう!」
「お? 今回はあれを手に入れればいいってことか?」
 クーガーが肉を喰らいながら視線を向けた。
 既に三度、獣壊陣に取り込まれたオックスメンはこの世界から脱出する術を既に知っている。
 事件を解決し、宝具を手に入れること。
「おお、間違いありませんね。この陣を破るにはあれを手に入れればいいわけです」
「いちいち探し回らなくて助かりますね。で、手に入れるにはどうすればいいんです?」
 チャーハン、春巻、揚げ鶏……様々な食べ物を手にアリッサとくしなも問う。
「いや、これは……」
「どうすればいいんだろう?」
 だが、新兵とマルコは困り顔だ。
 今、答えを返すことができるのは、アマータだけだった。
「つまりこういうことです……元の世界に戻りたければ婚活をしろ、と」

 その後、オックスメンはなんとか勾玉を手に入れられないかポンカンに直談判した。
 が、その答えは、彼の子と婚約するものにだけ与えられる、それ以外はあり得ない。というものだった。
「まあ、これまでも裏技みたいなのは封じられていたしね……」
 新兵はぼやく。だがこれに従うならば、宝具のためだけにポンカンの子を誘惑しなければならない、ということだ。
 気がすすまないのも当然と言えよう。そして、懸念はそれだけではない。
「そもそも、その婚活をするのが俺、っていう前提が……うん」
「難しく考えるものでもありませんよ。婚約をしても結婚しなければいけないわけではないですし」
「そうだね。あの勾玉を手に入れるための手段だからやるだけだよ」
「そう割り切るのも、ちょっとなぁ」
 しかし、アマータとマルコはこういった事柄にも抵抗はないらしい。
「こういった催しは嫌いではないですしね。婚活が一番スマートならそれでいいかと」
「とはいってみたけれど婚活なんてしたことないから、不安ではあるけどね」
「……狙い撃ちは専売特許……と、狙撃主としては言いたい所だけれど……こればっかりはなぁ」
 はあ、とため息をつく。何か他の方法はないものだろうか、と考えたところでふと気付く。
「あれ、メディックとクルセイダー、それにトラベラーは?」
 三人の姿が見えない。ポンカンに会いに行ったときは一緒だったはずなのだが。
「……いけません。出遅れてしまいましたか」

「よくわからねーが、とりあえず娶って結婚すれば万事おっけーなんだろ? まかせとけだぜ!」
 バチン、と手を打ち合わせてクーガーは屋敷を行く。彼の理解は言葉通りである。
 だが、もう一つ気にかかることがあった。
 先の演説で、ポンカンの後ろに立っていた女性の一人。おそらく長女だろう彼女の顔色だ。
「あの美人はあんまり体がよくなさそうなんだよな」
 クーガーは何よりも癒やす者なのだ。その姿を放ってはおけなかった。会って確かめなくては。
「~♪」
「お?」
 そう考えたところで聞こえた歌声。視線を向ければ、花畑の中には探していた女性ではないか。
「~♪……けほっ、けほっ」
 が、その歌声は唐突に止まる。冷たい風が花弁を舞いあがらせ、その横顔を覆い隠す。
 その姿に、クーガーは一も二もなく駆け寄った。
「けほっ……あ、あなたは……?」
「無理するんじゃねぇ。ちょっと待ってろ……」
 差し伸べた手からは光。彼の持つ、癒やしの力だ。小さな光がしばらく辺りを包んだ。
「これは……」
「俺は癒やす者だからな」
 にっ、とクーガーは笑ってみせる。その姿に彼女は深く頭を下げた。
 纏う服の長い袖がふわりと舞い、頭に飾られた櫛がしゃらりとなる。
「助かりました。そして名乗りもせずにごめんなさい。私は、ディエンともうします」
「おう、俺はクーガーってんだぜ」
「ありがとうございます、クーガー様。私、ずっと体が弱くて……」
 曰く、幼い頃からこの病は続いているらしい。どのような手段でも治ることはなく、クーガーの癒やしも一時的なものに過ぎない。
「だから、父はこのような……あなたも、今回の催しに?」
「そうだぜ! 俺はあんたを口説き落としに来た!」
「まあ、冗談がお上手なんですね」
「冗談じゃないんだがなぁ」
 ディエンは微笑む。しかし、その笑みもすぐに暗いものへと変わる。
「ですが、どうか気になさらないでください。父の出す試練は……きっと私の体を治すための秘薬を手に入れろ、というものでしょう」
 どうやらこの街から南には火山が存在し、そこにはどんな者も癒やす秘薬が眠っているとか。
 婚活にかこつけて彼女を救おうというのがポンカンの狙いのようだ。
「ですが、あの地はとても危険な場所……生きて帰ったものはいないのです」
 自分のためにそんなことはさせられない。
 しかし、そんな彼女の言葉にクーガーはより闘志を燃やしてしまう。何故ならば。
「それを聞いちゃあ余計に引き下がれねぇな! 俺はオックスメディックなんだぜ!」

「はぁ……」
 屋敷の一角。一人の少年……青年と呼ぶべきだろうか。
 ポンカンの長男にして末っ子の、ランザンはため息をつく。
 資産家の家に生まれ、何不自由なく暮らしてきた。
 父に言われるまま過ごし、結婚を強制されている現状が自由であるかのはわからないが。
「僕はまだ、何も決められていないのに」
 婚活という催しは彼の鬱屈とした感情をさらに深くしているようだ。
 変わらない日常と、答えのでない悩み。
 だが、何度目かわからないため息をついたとき、変化が起きた。
「魔法少女羅刹破戒僧アイドル☆くしなん、ただいま参上ッ!」
「わー、ぱちぱちぱち」
「……は?」
 ジャジャーン、というギター音と共に現れた少女。そこにいたのはくしなであった!
 どうやらヒーローズアースで人気?の美少女戦士が活躍するアニメを模しているらしい。
 トレードマークは鬼棍棒(魔法少女のステッキ)。
「伴奏はお任せください」
 アマータが奏でる音楽に合わせ、くしなは歌い、踊る。アリッサはその横で紙吹雪をばらまく。
 その光景にランザンはぽかんとするばかり。
 そうする間にも一曲が終わり、くしなは彼の手を握り、ぶんぶんと振り回す。どうやら握手会らしいぞ。
「あなたのハート、撃ち抜きに参りました!」
「えっ、あの、ちょっと、手、離して……」
 そんな勢いのある出会いであったが、彼の顔は真っ赤である。
 アマータの目がキラリと光った。
(どうやら女性に対する免疫がまるでないようですね。やりやすそうでいいです)
「くしな様、スマイルです」
「はい! あなたもにっこり笑ってー!」
「いや、まずは離れて!」
 パシャリ。真っ赤になったランザンとくしなのツーショット写真がそこにあった。

「……で、あなたたちも婚活に?」
「はい。私はアマータともうします。どうぞお見知りおきを」
 さりげないボディタッチと共にアマータは名乗る。ランザンはぎこちない動きでじりじりと距離を離していく。
「私は先ほど名乗りましたね! くしなんです!」
 ばっ、とポーズを取りながら正面に立つ。青少年にはいろいろと刺激的な光景である。
「そして私がアリッサなのです。婚活しに来ました」
 淡々と告げられる言葉に、彼も少し落ち着いたらしい。
 ふう、と息を吐きだし、少し震えながら。しかしはっきりと言った。
「こうしてきてもらって申し訳ないのだけれど、僕は結婚する気はないんだ」
「なんと」
 そんなことをいわれては前提から覆ってしまう。そうなれば彼を通じて勾玉を手に入れることはできなくなってしまうが……
「僕はいま、自分で何一つすることができない。そんな僕があなたたちと釣り合えるとはとても思えないよ」
「真面目なのですね」
 少なくとも、権力を笠に着たりするよりはいい。
 鬱屈した感情がその表情を曇らせているが、本来は好青年なのだろう。
「それに……僕はこの街からでたことがない。一度くらい外をみておきたいんだ」
「わかります。外の世界の空は、みていて飽きることがないのです」
「だろう? それに、姉さんの病を治すための秘薬を手に入れることを、父さんは試練にしようとしている……あれは本当は僕がやらなきゃいけないはずだ」
「ほう?」
 出てきた意外な言葉にくしなが反応する。
「ならば、行けばいいではないですか」
「父さんが許すはずがないよ。自覚がないのか、とかそういうことを言うに決まってる」
 アマータの提案にランザンは首を振った。
 しかし、アリッサがその言葉を押しとどめる。
「ああいう頑固な爺は相手にするだけ面倒です。ひとまずはいはい言っておけばいいのです」
「いや、しかし……」
「いいですか、息苦しい事は後でいいのです」
 ランザンのしたいこと。それが大事なのだ。
「今は全力で遊んで遊んで遊び倒して楽しんで、その後少しだけ考えるくらいでいいのです」
「……僕は難しく考えすぎていたのかな」
 黙り込む。拳に汗がにじむ。思えば、父に反抗したことなど一度もなかった。
 そうと決まれば。
「それに、私たちがお手伝いしてもいいですし! これも婚活という奴でしょう!」
「そうですね。為すべきことを為したあとに結婚相手を選んでもらえれば」
 くしなとアマータはここぞとばかりにアピールするが彼は既に聞いていない。
 立ち上がると同時、勢いよく駆けだした。
「ありがとう! 僕は行ってみる!」
「ええ、お気をつけて……って、ちょっと待ってください。いくらなんでも一人では無理があるかと」
「思い立ったら即行動、ですか。これは追いかけて恋愛イベントを起こせと言うことですね」
「ん? ということは私たち三人、ライバルという事でしょうか!」
 そんなことを言いながら、予想外のスピードで走り去るランザンを追いはじめる三人なのであった。
 
「さて……婚活、とは言うけれど」
 一方、マルコは仲間と別れ街を歩いていた。
 その足取りは鈍い。婚活をすること自体には特に何も思わない。だが。
「何をすればいいんだろう?」
 考える。考えるが答えは出ない。試練が出るとは言うが、それをクリアするだけでいいのだろうか?
 そんな思考に気を取られたか。
 ドンッ、という音と共に衝撃。
「きゃっ!?」
「おっと」
 普段ならばまずしない失態だ。ぶつかり、バランスを崩した女性の手を引く。どうにか転ぶ前に食い止めることはできたようだ。
「ごめん、考え事してた」
「いやいや、こっちこそ。私もよそ見してたから……むっ」
 と、その時。彼女は何かに気付いたように辺りを見渡す。
 そして、そのままマルコの手を引いて走り出した。
「ついてきて、早く!」
「え?」
 誘われるままに、開いた扉へと押し込められる。そこは倉庫のようで、彼女と二人で入るには狭すぎる。
 必然、抱きしめられるような形となった。
「……あのさ」
「しっ、静かに!」
 扉の外には複数の人影。誰かを……おそらく彼女を探しているらしい。
 息苦しいが、動けば触れてはいけないものに触れる。マルコだってそれくらいはわかっている。
 だから身じろぎもせずに待っているしかない。
 そうして、幾許かの時間が流れたあと。ようやく解放される。
「……行ったか。いや、ごめんね。巻き込んじゃって」
「どうでもいいんだけど、ボクまで隠れる必要なかったんじゃない」
「言われてみれば確かに!」
 はははと笑う姿には見覚えがあった。ポンカンの背後にいた女性だ。
 チャイナドレスのスリットからはすらりと伸びた脚が覗く。
「あ、名前も言わずに! 私はシーシュオっていうんだ。よろしくね」
「知ってるよ。ボクはマルコ。まあよろしく」
「あら、ってことは君もお婿さん候補?」
 と、そこでシーシュオはしめた、という顔をする。その理由はマルコにはわからなかったが。
「まあ、そうかな」
 この状況は渡りに船と言えるかもしれない。期せずして婚活相手の一人と接触できたのだから。
「ほーほー、そうかそうか。お姉さんの魅力にやられちゃったか」
「……そういうことにしておくよ」
 否定する必要もないだろう。
 答えを聞いた彼女はマルコをつま先から頭のてっぺんまで眺めると、ぽんと彼の頭に手をやった。
「うん、君ならいいかな。あのさ。父さんの試練を乗り越えて私のところまで来てよ。絶対だからね?」
 耳元でささやくように告げ、シーシュオは風のように去って行く。
「……なんなんだ」
 あっけにとられた表情でマルコはつぶやくのであった。
 
「ううん、長女はこの試練に否定的。次女は表面上は乗り気、長男は結婚自体をいやがっている……」
 新兵は、どうにか婚活せずに勾玉を手に入れることはできないかを考え続けていた。
「もう少し納得のいくやり方で行きたいんだけどな」
 試練のことはともかく、他のメンバーはそれぞれ狙いを定めたのか、交流を深めているようだ。
 長女、ディエンの病を治すことができれば話は変わってきそうだが、それ自体が結婚の条件。
 火山への道が開かれるまでは今しばらくの時を必要としていた。
「なんとか八方丸く収まる……ん?」
 と、その時ドローンに反応が入る。どうやら当のディエンのところで何かがあったらしい。
「フートゥン、あなたまでこんな……怪我をしたり、死んでしまったらどうするの?」
「ディエン、俺は黙ってみてなんかいられないんだ! よそから来た人に託すなんて!」
 彼女と言い争っているのは一人の男。話から察するに彼も試練に挑戦するようだ。
「それに、試練を突破できれば君の体は元気になって、結婚の許しももらえる。こんな機会を逃せるものか!」
「だからといって……」
「止めても行くよ。吉報を待っててくれ。今日はそれだけをいいに来たんだ」
「フートゥン、待って! ……けほっ」
 引き留めるディエンだったが、駆けだしたフートゥンは止まらない。
「私は……あなたを……」
 彼女はその背を眺めることしかかできずにいた。
「……なるほど」
 その光景を目の当たりにした新兵はしめたぞ、と思う。
 勾玉の譲渡を条件に彼に協力し、ディエンと結婚させればいいのだ。
 クーガーには悪いが、こういったことに疎い新兵の目から見ても二人の想いは明白だ。
 それを成就させた上で目的を達成できるのならばそれに越したことはない。
 そうして、新兵はフートゥンに接触するべく動き出したのであった。

「試練の内容を発表する!」
 ポンカンの声が響く。
 危険な火山へ向かうとあっては多くのものが棄権を表明し、挑戦者はかなり少なくなっていた。
 祈るように空を見上げるディエン。
 火山へ向かって出発する参加者たちを見つめるシーシュオ。
 挑戦者に紛れ、意気をあげるランザン。
 それぞれの想いを知ることもなく、火山はもうもうと煙を上げ続けていた。

 OX-MENよ!
 危険な試練を乗り越え、ターゲットの心を射止めよ!

 以下の行動は例です
 POW:火山を突き進み、秘薬を手に入れる
 SPD:婚活の裏にあるかもしれない謎を追う
 WIZ:ガチで口説き落として婚約する