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炎獄の祭り

#カクリヨファンタズム

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#カクリヨファンタズム


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「よくも、集まったのう」
 八裂軌・晒(東方妖怪の悪霊・f28929)はグリモアベースに集まった者達を見てそう言った。
「お主達に頼みがあるのだ。他でもないカクリヨでこれから起こることへの頼みじゃ」
 彼はそう言って座っていた椅子から立ち上がり、肩を落としながらこう言った。
「喜ばしいことに事件じゃ。お主ら踊りは好きか? 俺は好きじゃのう。踊り踊り踊り狂い、暑い暑い鉄板の上で死ぬまで踊った話しを読んだ時から好きじゃ」
 晒がそういうとなんとも言えないと言うように呆れた顔をする猟兵達が何人かいたがそれに気づきながらも彼は知らん振りを決め込んだ。
「で、じゃ、この度妖怪達が盆踊りをしているのだが、これはオブリビオンが彼等を操り、力を溜め込んでいるんだと、これを解決してほしいというわけじゃ」
 なんでもないように晒は言ったがどう考えても軽くいうことではない。
「ホッホッホッ、このままではカクリヨは炎の海となろう。血湧き肉躍る光景になることじゃろう。……むっ、いかんいかん。これは悪い癖じゃ。……まぁ、ともかくその祭りの会場に行って彼等が操っている原因と操っているだろう仕掛けを倒して来てほしいのじゃ。なあに会場に着くのは簡単よ。光の物体を追えば良い。さすれば会場に着くじゃろうて」
 ホッホッホッと笑った後続けて晒はこう言う。
「手招きたる光の物体を追い、カクリヨにいき暴れてくれば良いのじゃ。さぁ、とりあえず行っておいで」
 そう言って、晒は猟兵達を見送った。
「さて、どうなるか。まぁ、どうなろうとおもしろきことよ」
 そう言って晒はかかと笑うのだった。


歌舞伎役者
 まず、光の物体を見つけましょう。近隣住民から聞き込みをするなど独自の方法で探してください。聞く相手はそれぞれ考えていただけると幸いです。
 会場に着きましたら状況を見てから戦闘に入る流れです。
 それではよろしくお願いします。
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第1章 冒険 『未確認飛行物体を追え』

POW   :    とにかく足で稼ぐ。体力に任せて聞き込みだ。

SPD   :    芸で人を集めれば、効率よく話をきけるんじゃないか?

WIZ   :    やはり魔法。魔法は全てを解決する

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

テラ・ウィンディア
炎のお祭りは楽しいけどそれでも扱い間違えたら大変だ

お祭りが好きそうな妖怪に聞き込みするぞ

ぴかぴかしてるのが案内してくれる盆踊りの噂聞いたんだけど知ってるか?

おれも踊りは嫌いじゃないしね
この世界の盆踊りは楽しそうだから是非とも踊ってみたいんだよ(興味ないわけじゃないから嘘じゃないぞ

そこからいくつかポイントの候補を確認すれば

モードグランディア起動
空中から見据えるのもありだよな

という訳で上空まで飛んでそこから光が捕捉できないか探すぞ

ああいう風に誘うってことはそれなりに分かりやすい形してそうだしな

見つけたらそのまま距離を取りつつ追跡開始だ

一応【空中戦】で機動力を上げつつ見失わないように注意しつつかな



「ぴかぴかしてるのが案内してくれる盆踊りの噂聞いたんだけど知ってるか?」
 テラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)は背中に『祭』と書かれた法被を着込みこれから何処かに出かけようとしている一人の妖怪を見つけそう尋ねた。
「ん? ああ、猟兵さんか。あんたも噂の祭りに行くのかい?」
「おれも踊りは嫌いじゃないしね。この世界の盆踊りは楽しそうだから是非とも踊ってみたいんだよ」
「そりゃいい。是非とも参加してくれ。なんせその祭りに行った連中は一度たりとも一人も戻ってきていないんだ。絶対に楽しいから戻ってこない決まってる!」
「へぇ、そうなのか……」
 こりゃきな臭い。テラはそう思ったが目の前の妖怪はそうとは思っていないようで……。
「へへっ、楽しみじゃ」
 なんて言いながらにやけた顔を晒している。
「じゃあ、行き方もわかるんだよね?」
 テラはそう尋ねると、その妖怪は胸を張ってこう言った。
「もちろんじゃ。ほれ、もうすぐ来るぞ」
 妖怪はそう言って空を見た。テラもつられて空を見ると赤い何かが空を通過していくのが見えた。その何かは遠くてよく見えないが何かを引っ張って飛んで行っている。
 弾幕の様でそこに書かれている文字だけはしっかりと読み解けた。
『盆踊り開催中。楽しみたいなら寄っといで』
「へぇ」
 これは、わかりやすい。彼女はそう思った。
「あれについて行けば目的地じゃ」
「そっか、ありがとう。けど、今回の祭りはいくのをやめた方が良い。忠告だ。『モードグランディア起動』」
 テラは妖怪に礼を言い。超重力フィールドを展開、空を飛び弾幕を引っ提げた何かの追跡を始めた。
 後に残された妖怪はテラにそう言われ暫し考えた後、何かとテラが飛んで行った方向とは逆の方へ歩み始めたところを見るとどうやら今回の祭りを見送ることに決めた様だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​


※トミーウォーカーからのお知らせ
 ここからはトミーウォーカーの「一本三三七」が代筆します。完成までハイペースで執筆しますので、どうぞご参加をお願いします!
レイン・ファリエル(サポート)
『さぁ、貴方の本気を見せて下さい』
 人間のサイキッカー×ダークヒーロー、15歳の女です。
 普段の口調は「クールで丁寧(私、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、機嫌が悪いと「無口(私、アナタ、ね、よ、なの、かしら?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

性格は落ち着いてクールな感じのミステリアスな少女です。
人と話すのも好きなので、様々なアドリブ会話描写も歓迎です。

 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



「手招きたる光の物体を追え……ね」
 レイン・ファリエル(クールビューティー・f17014)は、グリモア猟兵から得た情報を反芻しつつ、カクリヨの地に降り立った。
 カクリヨを炎の海と化す盆踊りを止めるには、まずは、その光を探す必要があるだろう。
 レインは、目を凝らすようにカクリヨの夜空を仰ぎ見る。
 空に映る星空は、どこかUDCアースの星空に似ているが、完全には一致していない。
 おそらく、この地に逃れてきた妖怪達の思い出として再現された星空なのだろう。
 だが、一部でも一致しているのならば、光を探す手掛かりになりえる筈だ。
 レインは、星占い大辞典を開くと、星辰の配置を読み、自分が進むべき道を計算し歩み出した。
 歩みだして半刻もしないうちに、レインの瞳は、目的の方向からこちらに向かってくる村人をその視界にとらえていた。

「ほら、計算通り。第一村人発見です」
 レインは、少しだけ嬉しそうにそう言うと、友好的な雰囲気で村人に話しかける。
「こんにちわ、妖怪さん。少しよろしいでしょうか? この先で何か気になる事はありませんでしたか?」
 ゴスロリの美少女に声をかけられた妖怪は、今日は猟兵さんによく合う日だなと嬉しそうに応対してくれる。
「いやぁ、この先で盆踊りがあるみたいなんじゃが、猟兵さんが危険じゃって言うから、諦めて帰る所なんじゃ」
 ビンゴ。
 一発で、有力情報を引き当てたレインは、丁寧に村人にお礼を言うと、先を急ぐことにする。
 先に向かった猟兵が見たという『光』に追い付くのは無理としても、手招きたる光は、1つだけでは無い。
 会場に近づけば、別の光をみつけるのも容易いだろう。
 そう考えて、先に進んだレインは、道の先で、銀髪にサングラスの青年に出会ったのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

アス・ブリューゲルト(サポート)
「手が足りないなら、力を貸すぞ……」
いつもクールに、事件に参加する流れになります。
戦いや判定では、POWメインで、状況に応じてSPDの方がクリアしやすいと判断したら、そちらを使用します。
「隙を見せるとは……そこだ!」
UCも状況によって、使いやすいものを使う形です。
主に銃撃UCやヴァリアブル~を使う雰囲気です。剣術は相手が幽霊っぽい相手に使います。
他人の事は気にしない素振りを見せますが、基本、不器用なので、どう接したらいいのかわからない感じです。
ですが、合せるところは合せたり、守ってあげたりしています。
特に女性は家族の事もあり、守ってあげたい意欲が高いです。
※アドリブ・絡み大歓迎、18禁NG。



 レインとは別の方向から手招きたる光を追ってきた、アス・ブリューゲルト(蒼銀の騎士・f13168)は、少しだけ困惑した表情で、手にした何かの燃えカスを見つめているようだ。

「どうしたのですか?」
 声を掛けられたアスが振り向くと、ピンクっぽい少女……レインが心配げにアスに会釈している。

「いや、大したことは無いんだ。ただな……」
 アスは、ここまでの経緯をかいつまんでレインに説明した。
 手招きの光を追いかけていたアスは、サイコキネシスで、光を捉えて引き寄せようとしたらしい。
 サイコキネシスで手招きの光を捉えてしまえば、その後を辿るのは容易であるし、とても効率的と思えたのだ。
 だが、引き寄せた手招きの光は、アスの手元まで引き寄せられ、燃えカスのようになり、その光が消えてしまったらしい。

 レインは、アスの作戦に対しては、なるほどと理解を示しつつ、失敗したものはしょうがないと、励ましの言葉をかける。
「幸い、光は一つでは無いようです。次の光を見つけましょう」
 レインに励まされ、アスは燃えカスから目を逸らして頷いた。

「レインの言う通りだな。まずは、次の光を探すとしよう」
 アスはそういうと、掛けていたサングラスを操作しつつ、サイバーアイから得られる情報を分析し、目視では確認できない光の存在を検索する。
 数十秒の間。夜空をサングラスごしに凝視するアス。
 そして、
「あの光の軌道には不自然さがあるな……そこだ!」
 アスは、そう言って指さした先には、肉眼ではとらえられない光の瞬きが確かに存在していた。

「どうやら、あの光で間違いなさそうですね。ご苦労様でした」
 レインは、そう言ってアスを労うと、これはご褒美ですと琥珀色のキャンディをコロンと手渡す。
「ありがとう」
 アスはそう言って、キャンディを舌で転がすと、レインに手を差しだした。

「どうせ目的地は一緒だ。キャンディのお礼に、ここからは俺にエスコートさせてもらえないだろうか?」
 アスがそう言うと、レインは少し考えてから、その手を取った。
「あの光は、かなり距離があるようです。エスコートはお任せしますから……間に合わせてくださいね?」
 貴女の本気を見せて下さいとばかりに、差し出された手をとって、アスは力強く頷き、レインと共に光に受けて駆け出した。

 そして数刻後、彼らは、暴れまくる『ジャックライト』の群れにより炎の赤に染め上げられる会場を目にするのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『ジャックライト』

POW   :    クリムゾンフレイム
【自身の体から噴出する炎】が命中した対象を燃やす。放たれた【真紅の巨大な】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    カーマインブレイズ
自身に【輝きの強い炎】をまとい、高速移動と【超高温の熱波】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    スカーレットファイア
レベル×1個の【怪火】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

テラ・ウィンディア
四海

熱いのは苦手じゃないぞ

とは言えこいつは中々に熱そうだな

ならば…炎には炎だ!!

ユベコ発動!

【属性攻撃】
炎を全身に付与

紅龍!後は任せたぞ!!

此処からは融合した紅龍の人格に移行

紅龍
嗚呼…久しいですね…こうして表にでるのは中々に楽しいものです…って…!(藍月の姿に驚愕)
あ、兄上…!藍月兄上なのですか…!!(うるうる

ええ…我が本体はいまだ遠い世界の座についています
この身での再会申し訳ございません

はい…!今こそ四海を統べし龍王の真価を見せる時ですよ!

【砲撃・二回攻撃・重量攻撃・レーザー攻撃】で炎と共にプラズマレーザーブレスで蹂躙!
【見切り・第六感・残像・空中戦】で巨体の割に避ける!

我ら兄弟の力を見よ!



 しゃんこしゃんこしゃんこ。
 しゃんこしゃんこしゃんこ。
 燃え盛る命の炎、ジャックライトが踊り狂う盆踊り会場。
 どこからから聞こえる軽妙な音楽のみが、その火炎地獄が盆踊り会場である事を示していた。

「うわー、あっつそー」
 そんな会場に駆けつけてきた、テラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)は、左手を腰にあてながら、戦場の炎を見つめていた。
 彼女の漆黒の瞳に炎の赤が映り込んで揺らめくと、その揺らめきの向こう側に、彼女の身に宿る炎のドラゴンの影が見える。

 テラは、こう熱いのならキンキンに冷えたフルーツ牛乳をガブ飲みしたいなと考えたが、お祭り会場なのだから、ラムネでも良いかなと思い直した。
 周囲は炎の地獄であるというのに、テラにはかなり余裕があるようだ。
 なぜなら、
「おれってば、熱いのは苦手じゃないんだぞ」
 薄い胸を張って、そう宣言するテラ。
 だが、それはかなり控えめな評価であっただろう。

『紅龍…否…南海紅龍王よ……我が力…我が魔力をもって真の龍王の力を顕現せよ!』
 彼女の力有る言葉に応えて召喚された紅龍が、天空を舞ってテラめがけて駆け下りてくる。
 恩踊り会場の炎が児戯に見えてくるほどに高熱の龍の炎。
 その炎の龍を、テラは両手を広げて受け入れる。
 炎の龍は、テラの意志を確認するように、その胸の前で動きを止めるが、テラは逡巡する事無く、その腕を絡げて炎龍をその身に受け入れた。
『ああ…おれの力を貸す!存分に龍王として力を振るえ!』

 紅龍とテラの体が炎に包まれ、二者の境界を曖昧にしていく。
 もはや、テラは紅龍であり、紅龍はテラである。
 最後に、テラは、
「紅龍! 後は任せたぞ!!」
 融合後の主導権を紅龍に渡すと、その意識を眠らせていった……。

「嗚呼…久しいですね…こうして表にでるのは中々に楽しいものです…って…!」
 紅龍は、歓喜を表現するように盆踊り会場上空で舞い、その体から炎が舞い飛んでいく。
 さすがに、炎属性のジャックライトが、その炎で滅ぼされる事は無いが、会場の炎に対する支配権は、確実に炎龍側に移動していたようだ。

 その証拠に、周囲を無差別に焼いていたジャックライトの炎は掻き消え、代わりに、周囲に被害を与えずに、ジャックライトのみを焼き払おうとする炎が、戦場を席巻していたのだから。

 いつしか、かすかに聞こえていた軽妙な音楽も聞こえなくなっていた。
 そして、戦場のその変化を感じ取ったかのように、カクリヨの空に、もう一体の龍が姿を現していた。

「えっ?」

 その龍の出現に驚愕の表情を浮かべる紅龍。

 盆踊り会場の戦いは、大きな転機を迎えようとしていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

楊・藍月
四海

竜神飛翔(蒼き東洋龍の姿)で飛んでくる

我が第二の故郷も変わらず異変で盛況で何よりだな

…紅龍か?それに…力を貸しているのはシル殿の妹君か

そうか…貴殿はその娘と共に戦っていたのだな

では俺が手を貸さぬ道理なし

【天罰・鎧砕き】で常に放つ雷撃を強化
更に防御も打ち破り

火事に巻き込まれてる者がいたら背に乗せて救出

さて…彼らもまた犠牲者
しっかりと骸魂より解放せねばならないな

久方ぶりに…我ら兄弟の力…見せるとしよう

【全力魔法】で口からはライトニングブレスにより薙ぎ払う
テラ殿もとい紅龍と息を合わせ互いの死角を補い蹂躙しつくす

貴殿らは踊りが好きなようだな
奇遇だ
俺も好きだよ
我ら龍の舞
存分に楽しんで貰えるか



 楊・藍月(四海竜王に連なるもの・f29478)が、その戦場に現れたのは偶然であった。
 ただ何故か、この場所に行くべきだという思いが沸き上がったのだ。

「我が第二の故郷も変わらず異変で盛況で何よりだな」
 藍月は、燃え盛る戦場をはるか上空から見下ろしてつつ、そう言葉を紡いだ。
 あの炎は、放っておけば世界を崩壊させるかもしれない炎。
 だが、それがどうしたというのか?
「世界滅亡の危機など日常茶飯事、珍しくも無いだろう」
 藍月は、そのまま戦場を後にして飛び去ろうとする。

「えっ?」
 その彼の耳に、聞き覚えのある声が聞こえた。
「あ、兄上…!藍月兄上なのですか…!!」
 炎の戦場の中心に居る紅龍が、藍月に呼びかけてくる。
 その姿はまさしく、紅龍に違いない。

「……紅龍か? それに……力を貸しているのはシル殿の妹君か」
「ええ……我が本体はいまだ遠い世界の座についています」
 藍月の確認に、うるうるしながら頷く紅龍。

 紅龍は再会を喜ぶように空を舞い、藍月は高空から舞い降りるようにして、紅龍を受け入れた。
「そうか…貴殿はその娘と共に戦っていたのだな。では俺が手を貸さぬ道理なし」
「はい……! 今こそ四海を統べし龍王の真価を見せる時ですよ!」
 藍月と紅龍は、絡み合うように互いの力を高め合う。
「久方ぶりに……我ら兄弟の力……見せるとしよう」

 そして、2体の龍の力は炎と雷の螺旋となって、戦場を席巻した。
 藍月が全力の雷を吐き、ジャックライトを薙ぎ払うと、紅龍がプラズマ化したレーザーブレスで追撃をかける。
 空から降り注ぐ、二竜の猛攻は、戦場の趨勢を大きく猟兵側に傾けていったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鳶沢・成美
火の玉の集団? さあ、どうしたもんでしょうね
”火炎耐性”あるから、まあまあ耐えられるけど、サッサと倒すに越したことはありません
とりあえず”全力魔法”の【氷雪竜巻】で”範囲攻撃”しましょう
通用するかは不明ですが”破魔”の力も込めて”先制攻撃”

そういえば、水の粒は細かい方が火が消えやすいとか聞いたことがあります
水は用意できませんが、氷の粒で代用です

炎に対抗するのに氷の粒を使う、妖怪相手には
意外とこんな単純な方法が効いたりします……たぶん

アドリブ・絡み・可 ””内技能



「うはぁ、これは酷いねぇ」
 炎と雷とプラズマが渦巻く戦場を前にして、鳶沢・成美(探索者の陰陽師・f03142)は、思わず感嘆の息を吐いた。
 上空から降り注ぐ2龍の猛攻に、ジャックライトは逃げ惑いつつも、何とか生き延びているという状況だろうか?

「火炎耐性あるから、炎は耐えられるけど……。というか、あの龍達の攻撃はマズイ。ジャックライトどころでは無く、世界の危機になるかもしれない。サッサと倒して攻撃を止めてもらうとしよう」
 成美は状況を見て方針を固めると、逃げ惑うジャックライトを可能な限り範囲内に入れると、氷の竜巻を放った。

『舞え、氷の竜よ。アイストルネード……なんちゃって』
 成美の詠唱に応えるように現れた氷の粒が、戦場の炎を鎮静化していく。
 雷とかプラズマには効果は無いが、それでも、戦場全体の猛威は大きく減少していき、成美の狙いが正しかった事を証明する。
 惜しむらくは、彼の巻き起こした氷雪の竜巻が『戦場の炎を鎮静化する』事に力を奪われ、ジャックライトへのダメージが減少してしまった事だろうか。

「サッサと倒したかったのだが、出力不足か。ならば……」
 だが、成美はすぐに次善の策を実行する。
 氷雪によるジャックライトへのダメージは限定的である。
 だが、氷雪は確実にジャックライトの動きを鈍らせ、その炎の力を削いでいるのだ。
 ならば、この竜巻の範囲を利用して、生き残りのジャックライトを集めれば……。

「上空の龍達の攻撃で、一網打尽さ」
 戦いに勝利するのならば、全てを自分の手で行う必要は無い。
 互いが互いに出来る事を行って、協力して事を為せばよいのだ。

 成美は慎重に氷雪竜巻を操り、目的を達していく。
 そして、遂に、生き残りのジャックライトが、一か所に集められた。
「よろしく頼むよ」
 そして、成美は龍が座す天空を仰いだのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

虚偽・うつろぎ
アドリブ連携等ご自由にどぞー

未確認発光生物だね
思い切り爆発して消し飛ばしてやりたいよねー
炎を超えた爆発を見せつけてやるさー

登場即自爆
とにもかくにも速攻で自爆することが最優先
自爆さえできれば台詞も活躍もいらぬ!

ただ自爆するためだけに現れる存在

技能:捨て身の一撃を用いてのメッサツモードによる高威力な広範囲無差別自爆

射程範囲内に敵が1体でもいれば速攻で自爆する
自爆することが最重要
なので敵がいなくても自爆するよ
近づかない動かない一歩も動かず即自爆
大事なのはスピード
そう、スピードなのですぞー

捨て身の一撃なので自爆は1回のみ
1回限りの大爆発
自爆後は爆発四散して戦闘不能さ



 虚偽・うつろぎ(名状しやすきもの・f01139)が戦場に到着すると、その場は、まさに『うつろぎ待ち』の状態であった。

 戦場に残る全ての敵が、動きを鈍らされて一か所に集められている。
 おそらく、うつろぎの登場を予測した優秀な猟兵の誰かが、彼の自爆が最大限に効果を発揮できる下準備をしてくれていたのだろう。

 これぞ適材適所。
 互いが互いに出来る事を行って、協力して事を為せばよいのだ。

 だから、うつろぎは『自分が出来る唯一にして最高の役割』を果たすべき、戦場に躍り込んだ。

 そしてうつろぎは自爆して大爆発した。
 集められたジャックライトの全てを巻き込み自爆してのけた。
 これぞ、うつろぎの真骨頂。
 戦場の全てのジャックライトが自爆に巻き込まれ命を落とし……、そして戦場に静寂が訪れたのだった。

「えっ???」
 なお、この状況をおぜん立てした成美は、思った方向と全く別の方向からの大爆発に驚愕し、無差別攻撃の余波を受けてしまったのだが、結果的に、彼が想定したよりも早く敵が全滅したのだから問題などない。
 ないったらない。

「お兄様?」
「まぁ、なんだ、猟兵には面白い奴が多いな」
 上空の龍達も、うつろぎの乱入に呆気にとられたのは一緒であった。
 しかし、勝利は勝利。
 藍月と紅龍は、勝利を祝するように、竜の舞を披露したのだった。

 だが、戦いはまだ終わらない。
 爆散して果てたうつろぎのタールな死骸から、まろびでるように、人の頭を被った鶏のようなオブリビオン『飛頭鶏』が姿を現したのだから。
 妖怪「波山」を食らった骸玉「舞首」。
 彼の不気味な口から、怨念を帯びたなき声が響くとき、自爆で一掃されたジャックライトたちが亡霊として蘇る。

 うごめくジャックライトの亡霊と、それを操る飛頭鶏。

 うつろぎの自爆は、新たな戦いの開始を告げる、号砲に過ぎなかったのかもしれない。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『飛頭鶏』

POW   :    未練を残す亡者の群よ、我は今死者の夜明けを告げる
【怨念を帯びた鳴き声で蘇った亡霊達が攻撃】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    我は呪う、我は怨む。故に燃え落ちよ、世界の全てよ
【燃え盛る火の玉】に変身し、レベル×100km/hで飛翔しながら、戦場の敵全てに弱い【が、しかし大量の炎の雨】を放ち続ける。
WIZ   :    死した我が飛ぶは死後の世界。生者よ、失せるがよい
【呪いを帯びた炎の雨】を降らせる事で、戦場全体が【燃え盛る炎に包まれた地獄】と同じ環境に変化する。[燃え盛る炎に包まれた地獄]に適応した者の行動成功率が上昇する。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は照崎・舞雪です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

荒覇・蛟鬼
おっと涙雨が降ってきましたか……残念ですが、貴方は
いまからこの雨に呑まれ、其の炎を消されるでしょう。
何故って?この雨がそう告げたのです。
■闘
しめしめと【海之子は告げる】を発動し、雨を降らせます。
最初は霧雨ですが後からどんどん威力が増すため、やがては
炎を消し去る程の鬼雨となるでしょう。

なお、炎が消えるまでは【ダッシュ】や【ジャンプ】を用いて
燃え移らないように立ち回りましょうか。

雨が強まったら全身に【オーラ防御】を纏って雨除けし、
暴走しても対応できるようにしておきますか。

一滴の雨が雷鳴を呼び、一片の罅が地割れを起こす。
“破滅”は常に、ちっぽけな塵から始まるのです。

※アドリブ歓迎


テストノ・キャラデス
ここが地獄の三丁目よりも奥、地獄の鉄板焼き会場か
んで、あそこの中心で飛ぶように踊ってんのが親玉の…鶏か?
おい、キャラデス
あのバケモノの周りを回ってるのはなんだ?
『データ観測…分析完了。あれは未練を残した亡霊の群れよ。踊りの種類は盆踊りね』
おいおい、幽霊の盆踊りかよ?

まずはあの亡霊をなんとかしねぇとな
いっちょアレをブチかまそうぜ
『アレ…フルバースト・マキシマムですね?では、重力素子生成開始。発動タイミングは貴方に委ねましょう』
了解した
【挑発】していい感じに集まりゃ、右腕からコイツをぶっ放してやるぜ
『拡散させるだけの重力素子生成には時間がかかるから、チャンスは一回きりよ?』
ああ、お前もヘマすんなよ



「ここが地獄の三丁目よりも奥、地獄の鉄板焼き会場か。んで、あそこの中心で飛ぶように踊ってんのが親玉の…鶏か? それに、あの周囲を回っているのは?」
 戦場に駆け付けてきた、テストノ・キャラデス(ヒーローマスクの鎧装騎兵・f11601)を被った現地青年は、これまでの激戦で大きく破壊された盆踊り会場を見渡した。
 彼の目には、人の頭部と鶏がくっついたような謎の生き物と、その周りを踊る、人魂のようなものが映っている。

「……キャラデス様、私が思う所、あの周囲を回っている人魂は、未練を残した亡霊の群れですぞ。つまり、亡霊の盆踊りですな!」
 亡霊の盆踊りとは地獄のお祭りのようですぞと、現地青年の疑問に答えたのは、荒覇・蛟鬼(鬼竜・f28005)だった。
 呼び掛ける時、なんと呼び掛けるか迷ったようだが、まぁ些細な問題だろう。

 現地青年は、ふむふむと、ヒーローマスク(こっちが本物のテストノ・キャラデス)を触りながら思考すると、方針を決断した。

「成程、理解した。まずはあの亡霊をなんとかしねぇとな。キャラデス、いっちょアレをブチかまそうぜ?」
『アレ……フルバースト・マキシマムですね? 不可能とは言いませんが、目標の動きを止めなければ命中率は43%に過ぎませんよ』
 現地青年の血気盛んな意見をたしなめるように諭すキャラデス。
 この会話に、蛟鬼が、我が意を得たりと加わった。

「キャラデス様、ここはわたっしにお任せですぞ。これまでの戦いで巻き上がった炎と龍神達の舞が、雨雲を呼んでおりますれば……」
 蛟鬼が上空を指さすと、言葉の通り、雨雲が集まってきており、今にも雨が降り出しそうだ。
 いや、すでにぽつりぽつりと雨が降り出している。

「あぁ、涙雨が降ってまいりましたね。この涙雨こそ、亡霊たちの未練を飲み込み消し去っていくのです。さすれば、キャラデス様のアレには絶好の機会となりましょう。何故わかるかって? この雨がそう告げたのからですな」
 蛟鬼は、そういうと、涙雨を媒体にして、氷の津波を幽世の大地へと呼び寄せていく。

「“破滅”は、ちっぽけな塵が呼び起こすもの……。ならば、この涙雨でさえも、お前達の破滅にならん」
 蛟鬼が呼び出した氷の津波は、亡霊たちの動きを凍り付かせ、動きを止めた。

『今です……重力素子生成開始。発動タイミングの指示を行ってください』
 この好機にキャラですが現地青年にアレの使用許可を出す。
 マスクの下でニヤリと笑う現地青年は、いっちょ派手にやってやらーなと腕まくりをするが、
『拡散させるだけの重力素子生成には時間がかかるから、チャンスは一回きりよ?』
 と、キャラデスに突っ込まれて、気合を入れなおす。

「わかってるぜ。お前もヘマすんなよ」
 現地青年の言葉にヒーロースーツに固定されたアームドフォートの武装群が、ジャキンジャキンとフルバーストモードへと移行する。
 そして、
「ファイヤー!」
『発動指示確認、発射します』
「では、私は、亡霊たちの拘束を強めますぞ!」
 現地青年とキャラデスと蛟鬼の3者の力と重いが一つになり、動きを止めた亡霊達Ga、フルバースト・マキシマムに一掃されていく。

『排除完了』
「まさに、塵は塵にですな」
「カ・イ・カ・ン」

 こうして、周囲の亡霊達を排除した猟兵達は、いよいよ、飛頭鶏撃破に向けて動き出すのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

白銀・八重
ほいほい、あれをやっちゃえばオッケーってわけね?
そんくらいアタシにかかればラクショーっしょ

にしてもキモい姿よねー
あれ、どっちがメインなのかしらん?
鶏肉食べてる方がとりついた骸魂なんかなー?
まさか食べられてるドMが本体ってことは、ないよね?

ま、どっちでもいーかっ
アタシがやることはかわらないっての
本体の刀を手に、じゃんじゃん斬り捨てていこーっ♪

ヤツの鳴き声で蘇った亡霊を舞うように華麗にスパスパ斬りながら、遠慮なく近づいてくよー
アタシみたいな美少女が近づいてくんだもん、喜べっての♪
アタシのダンスの相手には全然不足だけどねー❤️
近付いたら【剣刀一閃】で、スパーンと
フライドチキンになって出直してきなっ


火土金水・明
「この方が今回の事件の元凶ですか、こちらも全力で迎え撃ちましょう。」「もちろん、取り込まれた方も助け出します。」「決して火の海にはさせません。」
【POW】で攻撃です。
攻撃は、【先制攻撃】で【継続ダメージ】と【鎧無視攻撃】と【貫通攻撃】を付け【フェイント】を絡めた【銀色の疾風】で、『飛頭鶏』を【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【見切り】【残像】【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「少しでも骸魂にダメージを与えて次の方に。」
アドリブや他の方との絡み等はお任せします。



 しとしとと降る涙雨。
 その雨の中、取り巻きを一掃されたボス敵『飛頭鶏』。
「これが今回の事件の元凶ですか、こちらも全力で迎え撃ちましょう」
 飛頭鶏の醜い姿を視界に収め、火土金水・明(夜闇のウィザード・f01561)は、そう言って、ウィザードローブを翻し、七色の杖を掲げて、詠唱を開始する。
 攻撃目標は、人間の頭の部分。極悪人の男の頭部である骸玉「舞首」である。
「そして、憑りつかれたのは鶏に見える部分なのよね。伊予の国に伝わる伝説の怪鳥……妖怪・波山。深夜人里に降りてきて、バサバサと不気味な羽音を立てて人を脅かしたりもするけれど、人を害する事は無い、まぁ、良い妖怪なの。つまり……、当然助け出すという事です」
 明の決意を耳にしたのか、白銀・八重(白銀の御神刀・f29980)が感嘆の声を上げた。
「明パイセンは、ハンパないっすね! 知識が深いし、ためになるのね」
 八重は、どっちもキモいし、どっちが本体でもいっかっくらいの気持ちだったのだが、由来を聞くと、鶏の方は決してキモくないように見えてくる。

「ほいほい、明パイセン。アタシは、あの生首の方をやっちゃえばオッケーってわけね?」
 そう確認すると、サムライブレイドを振りかざして、生首を攻撃しだす。
「まぁ、よく考えれば、食べられてるドMが本体ってことはないよねー。それに、この生首、あきらかに悪人顔だしーっ」
 生首を一刀両断してしまうと、中身の鶏も両断して、鶏の半身切りになってしまうので、攻撃は、チクチクチクチク、薄くスライスするような攻撃となる。
 普段の剣刃一閃とは勝手が少し違うが、これが出来れば、料理の腕もあがるかもしれないと、じゃんじゃん手数を出していく八重。

「八重さん、その調子ですよ。そのまま追い詰めて貰えれば……」
 明は、杖を銀剣に持ち返ると、銀の剣に魔力を込めていく。
 そして、
『この攻撃で、妖怪を助け出す!』
 詠唱と共に反たれるのは、銀色の疾風。
 その清純な疾風は、狙い違わず、追い詰められた飛頭鶏の中心を波山ごと撃ち抜いたのだった。

「あれ、明パイセン。鶏も貫いちゃってるみたいな?」
 八重が、もしかしてパイセンやっちゃいましたか? と驚いた顔を作るが、明は、大丈夫ですよと撃ち抜かれた妖怪を指し示した。

「私の攻撃は、妖怪を傷つけない。妖怪に憑りついた骸魂のみを撃つのよ」
 その言葉通り、男の頭部が崩れ落ちた後、疾風に貫かれた筈の波山が、キョトンとその場に座り込んでいる。

「さすが、パイセン!」
 八重が拍手すると、それに合わせるように、波山も立ち上がって羽をバサバサさせて、明に向かって頭を下げる。
 その様子は、「助けてくれてありがとうって言ってるみたいな?」感じであった。

 この八重と波山に祝福に、明もホッとしたように微笑みを返す。
 今日も、カクリヨファンタズムのカタストロフは回避され、詰みの無い妖怪が救われたのだ。

 こうして、明と八重は、すがすがしい気分で、涙雨の降る盆踊り会場を後にしたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年10月09日


挿絵イラスト