生きたいなら戦え!(作者 ウルフパック
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●ブリーフィング
「諸君、任務がある。興味があるなら聞きたまえ」
 グリモアベースの一画で、グリモア猟兵の氷川(生物学者・f20923)が猟兵達に呼びかけている。今回の作戦はアポカリプスヘルで行われるようだ。
「第20居住区と呼ばれる拠点が崩壊の危機にある。指導者はおらず、人員不足。おまけに医療物資が足りていない。このままでは数百の無辜の命が荒野を彷徨うことになる」
 そう言うと、氷川は後ろのモニターに拠点の詳細を映し出す。農地は枯れ果て、まともに働ける者は極僅かなようだ。酷い有様である。
 すると、氷川は端末を操作し、別の場所の映像を表示した。そこに映し出されたのは...。

●死の狂乱
「さあ!今日のメインイベントが始まるぞ!コイツを連れ出すのにクズ共が何人死んだか!古代迷宮に住まうは暴れ牛!ミノタウロスのブルーノだあ!」
「イェエエエエイ!!」
 声援と共に巨大な影が広場に入場してくる。猛牛の咆哮に合わさり、仲間達の悲鳴が聞こえた。血飛沫が上がる。あれは昨日見てあげたレイジだ。ここから出たら農場を築くと言っていた。あの腕ではもう無理だろう。
「コレは痛い!!自慢の足はどうしたんだ、モーガン?」
「ハハハハハハ!!」
 皆の中で一番足の速かったモーガン。死ぬ時は苦しまずに逝きたいと言っていた。苦悶の表情が脳裏に焼きついて離れない。

 肉が、潰れて、潰れて、潰れて、潰れて、潰れて、潰れて、潰れて、潰れて、潰れて、潰れて、潰れて...。

「今回の勝者は...ブルーノだぁああ!!」
 今日、帰ってくる人は誰も居なかった。


「...少々ショッキングな映像が流れてしまったな」
 真っ赤に染まった広場に、哀れな犠牲者の成れの果て。人の姿をした悪魔達が呑み、賭け、嗤い、騒いでいる。此処は略奪者達の娯楽場、血と臓物に塗れたコロッセオだ。
「貴殿らには、近くのレイダー拠点に潜入してもらう。捕らえられた奴隷達を解放し、拠点に連れ帰れ。必要な物は全て奪い取る。慈悲は必要ない」
 元よりそのつもりだ。義憤に駆られる猟兵達。今すぐにでも助けに行かなければ。だが、氷川は彼らに待ったを掛ける。
「そして、此処からがこの任務に於ける最重要事項だ。奴隷達の中には、リーダーの素質を持った優秀な人材がいる。『ナオミ』という名の奴隷の医師だ。君達は彼女を導き、良き指導者をなるよう経験を積ませたまえ」
 モニターに黒髪の女性の顔が映し出される。つまり、この状況を利用し、彼女を教育しろということか。一刻も早く奴らを始末しなければならないのに!
「そうだ。よって大々的な襲撃は行わない。我々が全てを済ませてはならないのだよ」
 氷川は拳を握りしめ、後ろのモニターに向き直った。
「...彼らの死を無駄にしてはならない...ならないのだ。健闘を祈る。貴殿らの教育者としての手腕、見せてくれ」


ウルフパック
 ウルフパックと申します。気軽にイヌとでもお呼びください。
 このシナリオは、レイダー拠点に囚われた奴隷『ナオミ』と共に脱出を目指す任務です。彼女が成長できるよう配慮しつつ救ってください。良い指導が出来たプレイングにはボーナスが与えられます。

 第1章は、レイダー達の闘技場へ潜入します。奴隷達を救い、共に脱出を目指しましょう。
 第2章は、『ナオミ』達と共にボスを倒しましょう。
 第3章は、拠点帰還後の後日譚です。ナオミがより成長できるよう指導しましょう。

 それでは皆さんのプレイングをお待ちしております!
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第1章 冒険 『血に飢えた闘技場』

POW奴隷として潜入
SPDスタッフとして潜入
WIZ観客として潜入
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


レパイア・グラスボトル
【SPD】
家族と共に同業の挨拶兼手伝いとして潜入。
家族は略奪誘拐脱出の為の地図を作製。
闘技場には賑やかしとして参加。
バレそうになったら暴れて逃げる。
衆目を集めて地図作成をフォロー。
所詮レイダー短気短絡を装った所で違和はない。
崩壊前は役者や司会職や建築家だったヤツがいるかもしれない。

ナオミ:
レパイアは医者として潜入。
技量次第で教えられる事を教える。
自身や家族の子供達にも仕込んだ事もあるので教えるのは下手ではない。
暴力混じりで厳しい。笑顔は絶やさない。

悪善支配者奴隷問わず病傷人には真摯公平。
判定基準は傷病の重さ。

取返しできる命は救う。そういう生き物だから。
ほんの少し家族優先。これでも情はあるのだ。


アリソン・リンドベルイ
【WIZ】
ーーー酷な事を言っているのは理解しています。故に…私からは明確な対価を。コロッセオの一角を、蜂起と同時に制圧…奴隷とされた方を開放する事を確約しましょう。
【礼儀作法、コミュ力、覚悟】で、淡々とナオミさんに伝えましょう。……実際の所、我々だけで敵レイダー達は制圧可能です。ですが、それでは先が続きません。私は異邦人、明日には消えるエトランゼ……撃退した『その後』を生きるのは、他ならぬ貴方たちですから…。
ですから、敢えて言いますね。背負わなくても、良いのですよ。他の猟兵が何をいっても、貴方には立ち上がらない自由だって、あるのです。 リーダーの資質を示すならば、惜しみなく全力全霊で協力します


●逞しい花々
「おい、何でこんなところに子供がいるんだ?」
「馬鹿、お前あの身なりを見ろ。絶対ギャングのボスか何かの子だ」
「うわ!やべえ!」
 慌てふためいた様子でレイダー達が離れていく。アリソン・リンドベルイ(貪婪なる植物相・f21599)は浮いていた。レイダー達の闘技場という場で、アリソンの様な少女は珍しい。が、その上流階級の様な容姿は、レイダー達にとって警戒色となったらしい。よって、アリソンは比較的自由に施設内を歩き回る事ができたのだった。
(とは言っても、ナオミさんは何処にいるのかしら?)
 コロッセオは広大だ。中央の闘技場を囲む形で、様々なレイダー式の娯楽施設が並んでいた。廊下を進み、扉を開ける。違う、此処は酒場の様だ。怪しまれる前に外へ出る。此処は何だろうか?賭博場か。奴隷いるとは思えない。

 痛っ!止めて!

 しかし、アリソンの耳は女性の悲鳴を捉えた。階段を降りた先の部屋だ。急いで駆け降り、扉をカズラの蔓に変え、無理やり部屋へ押し入った。ヘデラの緑蔓を構える。
「...彼女を離しなさい」
「そっちこそ、その物騒なもんを仕舞いな」
 アリソンは、アサルトライフルを構えた女と相対した。お互いに得物を向け合う。辺りを緊張感が包む。最初に動いたのは対面の女性だった。女は、ゆっくりと銃を下ろした。
「あー、アンタ。勘違いしちゃいねえか?『ナオミ』を探してるんだろ」
「あなた...猟兵?」
「そうさ!ワタシはレパイア・グラスボトル(勝利期限切れアリス・f25718)っていうのさ。アンタ、名前は?」
 目の前の笑みを浮かべる女性は、本当に猟兵なのだろうか。見るからにレイダーだが、『ナオミ』の存在を知っている以上、確かにそうなのだろう...
「アリソン・リンドベルイよ...さっきのの悲鳴は何?」
「コイツが何時までも愚図りやがるから、少し喝を入れてやっただけさ?」
 アリソンはレパイアの背後を見る。白髪の若い女性が壁を背に蹲っている。彼女が情報にあった『ナオミ』だ。
「他の奴隷への治療を見たが、筋は悪くねぇ。ちょっとアドバイスしただけで十分理解しやがる...だが、それだけだ。コイツは此処を出たいとは思わないんだとよ」
「ナオミさん、それは本当なの?」
 アリソンはナオミに話しかける。すると、ナオミは顔を伏せたまま応えた。
「家族も、仲間も、もういない...皆んな死んじゃった。逃げられたところで、私には何もないわ...」
「だからオマエがココいらの奴らを引っ張るんだよ」
 レパイアは懐から地図を取り出した。”仲間”のレイダー達が作った闘技場の見取り図だ。乱暴にナオミの目の前に差し出す。
「アンタがやるんだよ」
「...これ以上苦しめと?」
「殴られたりねえか?」
 レパイアは笑顔のまま、ナオミの胸ぐらを掴んだ。
「あなた!少し乱暴よ!」

 アリソンはレパイアに待ったをかけた。あなたは少し黙ってて。レパイアを引き剥がし、アリソンはナオミの前に座った。
「ナオミさん。酷な事を言っているのは理解しています...故に、私からは明確な対価を。もし、あなたが奴隷とされた方達を救う扇動者となってくれるなら...コロッセオの一角を、蜂起と同時に制圧し、皆さんを開放する事を確約しましょう」
「でも...」
「ねえ、ナオミさん。花は好き?」
 ナオミは首を傾げる。アリソンは言葉を続ける。
「好きな食べ物は?趣味はあるかしら」
「そんなもの、考える暇もなかったわ...」
「この花の名前はね、ガーデニアというの。花言葉は『とても幸せ』...ねえ、あなたは今、幸せ?」
 ナオミはアリソンを睨みつける。そんな筈はないと、幸せな筈がないと。この理不尽を、出来るなら覆したいと、心の底では望んでいるのだ。
「なあ、ナオミ。取り返しの付く命は必ず守れ。ワタシらはそういう生き物。オマエなら出来るさ」
 どうせ失うものがないのなら、何かを守って死ぬのも悪くない。
「約束、守ってよね...」
 ナオミは地図を手に取った。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

藤原・忠重
禍災・火継(f28074)と同行

奴隷として潜入。
最初こそ大人しくしているが、リングに上がれば【気合い】を入れて暴れ出す。
相手が奴隷なら戦意喪失を狙い、相手が猟兵なら一芝居打とうとこっそり交渉する。
相手がレイダーの戦力なら【捨て身の一撃】で相手の体勢を崩し、UCで殴り殺す。

勝負後は傷の治療を名目にナオミに接触、【コミュ力】を発揮して説得開始。
「まだ医者として生きたがってる証拠だ」
「生きたいなら戦え」
説得が通じるかは別に、ナオミに言えることを言ったら
リングで暴れたりナオミの治療を受けたりを繰り返し、禍災からの接触を待つ。
禍災と合流したらナオミ含む奴隷たちを連れて脱出。邪魔する連中はぶん殴って進む。


禍災・火継
藤原・忠重(f28871)と同行

観客として潜入するわ。
とはいえ、奴隷たちと接触を狙うのが私の役割かしらね……。
うん、多少の物資くらいなら持ち込んでも問題はないでしょうし、ちょっと握らせてうまく奴隷側に接触しましょう

藤原が暴れてくれるみたいだし、他にも騒ぎが起こるようならそれに乗じてうまくことを動かしましょう
「私たちは助けに来たけど、救いに来たのではないわ。お膳立てはする、手も貸しましょう。でもそれだけよ」
「飢えた人には魚を与えるのではなく魚の取り方を教えろというけれど、そういうことよ」

戦闘になるなら範囲を絞れるように近接戦闘で攻めましょうか。狭い場所でも広い場所でも引き裂き突き刺してしまおう


●マタドールは獣血と共に
 斧が振り下ろされる。それを半身をずらすことで回避する。呼吸が荒くなる。人間との喧嘩なら、此処から足払いからの踏みつけで決まるが、今回はそうもいかない。相手は漆黒の体毛を纏うミノタウロスなのだ。
「なんと!?奴隷がブルーノの腕を駆け上がっていくぞ!?」
 なら、狙うのは敵の急所。例え身体が分厚い表皮に覆われていたとしても、生物である以上、守ることができない決定的な弱点が存在する。
「喰らいな!」
 そのまま俺は、奴の目玉を思いっきり蹴り飛ばした。
「ブモォオオオオオオ!!」
「おっとブルーノ、闇雲に暴れ始めたぞ?...ま、待て!?こっちに来るんじゃない!ギャァアアア!!」
 すると、怪物はレイダーの実況席へと突っ込んでいった。奴め、目が見えねえから音を頼りに暴れてやがる...このままでは、観客席にいる相方も危ないかもしれない。
「こっちだ、バケモノ」
 自分は自分が何より大事だ。それだけは譲れない。己の絶対ルール。だが、それ以上に、奴のことが気に入らない!声に反応し、ゆっくりと奴が振り向いた。
「来い...ブッ飛ばしてやるよ!」
「ブォオオオ!!!」
 ミノタウロスが頭から突っ込んでくる。拳を握る。まだだ...まだ引き付ける...此処だ!
「フィストォオオ!!」
 ただ愚直に、真っ直ぐに、拳を突き出した。

「どう?私の戦士は。強いでしょ。約束通り、此処の缶詰は全て頂いていくわよ」
「待ってくれ!?そんなに取られたら俺たちゃ飢死にしちまうよ!」
 横目で闘技場の方を見る。藤原・忠重(じぶんだいじに・f28871)は上手くやった様だ。禍災・火継(残響音・f28074)名義の奴隷闘士として出場した彼は、血だらけになりながらも、何とか地面の上に立っていた。一方、対戦相手のミノタウロスはどうだろうか。首から上が、それは見事に破裂していた。むせ返るような血の匂いが、鼻腔をくすぐる。勝者は明らかだった。
「なら交渉しましょう。貴方達は私の要求する他の物を用意する。私はそれに缶詰で支払う。完璧でしょ?」
 忠重がふらつきながらゲートへ消えていく。あのまま、接触目標のナオミの診察を受けることになるだろう。ならば、私も合流する必要がある。
「あ、ああ!願ってもねえ願い出だ。で...何が欲しいんだ」
「新しい奴隷よ。丁度いいわ。闘士の様子も見たいから、私を奴隷達の所に連れて行きなさい」
「...ああ、分かったよ。着いて来な」
 観客席を離れ、長い順路を進む。辺りの喧騒が遠のいてきた辺りで、階段を下りていった。段々と声が聞こえてくる。痛みに喘ぐ声、苦しそうに咳をする声。きっと、この先に奴隷達がいるのだろう。
「...入りな」
 大きめの部屋に通された。中では丁度、忠重が白髪の女性に包帯を巻かれている所だった。あれが『ナオミ』だろう。彼女を解放者として覚醒させるのが私達の仕事...だが、それよりもまず、対処しなければならないことがあるみたいだ。

「まるで獣ね」
 背後を振り返ると、大勢のレイダーが入り口を塞いでいた。ライフルやマシンガンといった得物が、私の身体を狙っている。
「間抜け目、まんまと引っかかりやがったな!元より交渉なんざ必要ねえんだよ!」
 賭けを持ち出したバカがまくし立てる...何て愚かなのだろうか。背中の『ガラスの靴』を抜刀し、肩に担ぐ。
「待たせたわね、藤原さん」
「早かったな、禍災。彼女が『ナオミ』だ」
「初めまして、ナオミさん」
「あ、ど、どうも...?」
「「「無視すんなやゴラー!!」」」
 レイダーの向ける銃口から、鉛の雨が降り注ぐ。
「キャー!!」
 それを火継は巧みに神器で弾いた。
「生きたいなら戦え、ナオミ。俺達はその為に来たんだ」
 震えるナオミを庇いながら忠重は言う。
「ねえ、ナオミさん。私たちは助けに来たけど、救いに来たのではないわ。お膳立てはする、手も貸しましょう。でもそれだけよ」
 火継は振り返らずにそう言い放つと、獣の様な姿勢で神器を纏い始める...そして、レイダー達の群れへと飛び込んだ。辺りを鮮血が舞う。
「そんなこと言われても、私に何が出来るというの...」
「ナオミ、俺の傷を癒してくれたな。それはまだ、医者として生きたがってる証拠だ。だからまだ、諦めるな」
 忠重は手を差し出す。
「俺達と共に戦ってくれ、ナオミ。お前の力が必要だ」
「...出来る限りのことはしてみる」
 ナオミは一瞬躊躇ったが、しっかりと忠重の手を握った。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵


第2章 集団戦 『世紀末バニー』

POW ●バニークラッシャー
単純で重い【金棒を片手に、対象に素早く接近して金棒】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD ●ラビットショット
【障害物に身を隠しつつ、ミニガン】を向けた対象に、【向けて、濃密な弾幕を放つ事】でダメージを与える。命中率が高い。
WIZ ●ショルダータックル・兎
【スパイク付きのショルダーアーマーを用いた】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【仲間】の協力があれば威力が倍増する。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「皆んな!こっちに来て!」
 猟兵達が騒ぎを起こす中、ナオミ達奴隷は人気の無い通路を走っていく。レイダー達から奪った銃を握りしめ、地図に記された出口を目指して駆ける。
「ダメだナオミ!あっちの出口は封鎖されていた!彼奴ら、俺達が逃げ出さない様に出口をロックしやがった!」
「爆発物は!?」
「とてもじゃねぇが足りねえよ!」
 万事休すか。ナオミは施設の地図を睨みつける。奴隷収容エリアの出入り口は全て閉ざされていた...だが、一つだけ通れるポイントに目星を付けた。最も忌むべき場所、多くの仲間を失った、友人達と墓所。闘技場への入場口だ。反対側の、レイダー闘技者の出入り口からならば逃げられるかもしれない。
「闘技場の中央を突っ切れば...行けるかもしれない」
「む、無茶言うな!」
「大丈夫。治してあげるから...生きてたら」
 此処で機会を失ったら、どの道自分達を待ち受けるのは死だ。
「皆んな...行くよ!」

 だがそこには、死よりも恐ろしい『世紀末バニー』が待ち受けていることだろう。
那珂川・ユー介
【POW】
まず、ユーベルコードで無敵鎧を大量生産。俺と、ナオミさん含む奴隷達に使ってもらおう。
効果に疑いをもたれても困るから、まず俺が最前線に出て敵の攻撃を引き受けるよ。

「死なないっ、死ぬわけないっ、俺はまだ、生きていくッ!」

滅茶苦茶怖いけど、まあ生への執着は人一倍強いからね。
小説家が土壇場で自分の想像力を疑うような真似はしないよ。

武器はアリスランス。想像するのは、皆に勇気を与えられる自分の姿、戦いぶり。
ここは、俺なんかよりよっぽど絶望的な世界だ。小説家として、希望のある未来を常に想像し、それを皆に発信していくことの大切さ…ナオミさんに、伝えられたらいいんだけど。

(アドリブ歓迎)


アリソン・リンドベルイ
【WIZ 侵略繁茂する葛蔓】
・・・ええ、ええ。私は約束をしました。故に、前言を果たすわ。
【空中浮遊、おびき寄せ、オーラ防御】で中空に浮きつつ、【生命力吸収、範囲攻撃】…ヘデラの緑蔓の封印を開放。緑指の杖を掲げて、コロッセオの一角を緑の蔓と蔦で埋め尽くしましょう。―――金属、無機物、人工物。そういった物に隠れても無駄よ。全て、葛の海に呑み込んでしまうもの。 ええ、ええ。荒事は好きではありません。戦いも、暴力も、悲劇も…。…だから、少しだけ思うのよ。この世界にも、きっと美味しい農作物がいっぱい収穫できて、綺麗な花を愛でて、些細な日常を趣味で彩る…そういう日が、きっと来るのだと。信じたいのです…!


●オープン・シーズン
「よ、よし。出来た。皆んな、これを着てくれ」
 闘技場へのゲート前。中は恐らく、大勢の敵が待ち構えている。那珂川・ユー介(死にたくないけど殺したい作家・f28934)は奴隷達を集め、防具の配布を行っていた。彼の『アリスナイト・イマジネイション』は、想像の力で無敵の鎧を作る技である。鎧といっても、見た目は世界観に合わせて黒色のフード付きポンチョだ。量産性を重視した結果である。そして、軽くて丈夫だ。大柄な奴も小柄な奴も着れる。実に合理的だ。
「...大丈夫なのか、これ?」
 が、奴隷の一人が呟いた。レイダー達は銃を使う。これで弾丸の雨を防げるというのか。おまけに、この男の表情...実に頼り甲斐が無い。
(なぁ?コイツらが死んだら、さぞかし良い悲劇が書けるっすよね?ココでヤっちゃおうっすよー)
「...俺が先陣を切る。鎧の性能は、見てくれたら分かるよ」
 黙れ後藤。ユー介は心の中の自分を叱咤する。彼らは光ある未来を生きるべきだ。この絶望的な世界で、人々に希望を与える重要性を解かねばならない。決して、殺したがりの作家のネタにすべきではないのだ!ユー介はフードを深く被り、アリスランスを握りしめる。
「あ、ああ...頼むよ、旦那」
 頼りなさそうな男の表情は、少し凛々しく見えた。

 闘技場の中央へと、奴隷達と猟兵らが流れ込む。敵は何処だ?周囲を見渡す。
「ウサギ共!獲物がノコノコやってきたぞ!」
 すると、観客席から大勢のレイダー達が飛び出してきたではないか。ミニガン片手にセクシー鎧を纏ったバニーガール集団...その名も『世紀末バニー』だ!
「まずはお前!潰して今夜のディナーにしてやる!」
 まず狙われたのは、ユー介だった。バニーの一人が素早く接近し、大振りに棍棒を叩きつける。
「くっ!」
 それを彼はアリスランスで受けた。だが、上手く受け流すことは出来なかったらしい。凄まじい衝撃と共に、ピキッと槍に罅が入る。
「アハハハ!ついでに鉛玉のプレゼントだ!」
 矢継早に至近距離からミニガンの掃射を放たれる。奴隷達の誰もが、彼の死を予感した。
「死なないっ、死ぬわけないっ、俺はまだ、生きていくッ!」
 だが、彼の鎧は弾丸を通さなかった。突撃したユー介は、バニーの頭へとランスを深々と突き刺した。
「...!皆んな!コレは弾丸を通さない!行けるよ!」
「「うぉおおおお!!」」
 彼の奮闘する姿に鼓舞されたのだろう。ナオミ達が一斉に銃弾をばら撒き始める。弾幕の嵐に、バニー達が次々と倒れていった。

「焦るんじゃないよ!寝ているウサギは起きてこい!」
「起きろ起きろ!狩りの時間だ!」
 大勢のバニーを殺したはずだった。しかし、新しい世紀末バニーが観客席から飛び出してきたではないか。兵士は畑から採れるというが、レイダーは何処からでも採れるらしい。
(これは...不味い)
 ナオミは苦しそうな表情を浮かべる。此方の勝利条件は反対側のゲートまで逃げ切ること。だが、余りにも敵の数が多い。仲間達には行けると言ったが、このままでは敗北するだろう。即ち、死だ。
「...ええ、ええ。私は約束をしました。故に、前言を果たすわ」
 アリソン・リンドベルイ(貪婪なる植物相・f21599)が決意を固める。静かにナオミの隣へと歩み寄る。
「アリソンさん...」
「ナオミさん。実はですね、私は荒事は好きではないのです」
「え...?」
 ナオミは驚いた。猟兵達『奪還者』は、戦闘を生業とする者達だ。そんな彼女が、争いは嫌いだという。
「戦いも、暴力も、悲劇も嫌い...だから、少しだけ思うのよ」
 ナオミが振り返る。そこには、花のように微笑んだ彼女がいた。
「この世界にも、きっと美味しい農作物がいっぱい収穫できて、綺麗な花を愛でて、些細な日常を趣味で彩る...そういう日が、きっと来るのだと。信じたいのです...!」
 ああ、きっとこの先には、そんな未来が待っているはずだ。
「はい!私も戦いは嫌いです。けれど、幸せな未来を信じて生きたい!」
「...ええ、ええ!」
「だから、お願い!酷なことを言うのは承知です。此処に彼奴らが来るのを止めて下さい!」
「任せて!」
 アリソンは闘技場の空へ飛び上がる。ヘデラの緑蔓の封印を解き、緑指の杖を掲げる。
「あの女を狙え!何かヤバイのが来るぞ!」
 杖から大量の蔦が伸びるビジョンを幻視した。世紀末バニー達は、アリソンが大技を繰り出そうとしていることを察知した。統率の取れたミニガンの掃射が、アリソンへと浴びせられた。
「大丈夫だ!俺たちは死なないっ!此処を生き抜いて、未来を掴むんだ!」
 だが、アリソンは止まらない。あの情けない表情をした頼り甲斐のある男がくれた無敵の鎧が、彼女を守るからだ。慌てたバニー達が、席の裏へと隠れる。
「そういった物に隠れても無駄よ!」

 そして、観客席は葛の蔓に呑み込まれた。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

藤原・忠重
POW。
【念動力】と【オーラ防御】で身に纏うオーラを操り、バリアに。
防御を固めたらナオミの前に躍り出て、背中を向けたまま質問。

「強くて悪い敵に対抗するには、どうしたらいいと思う?」

答えを聞く前に「敵より強くなるか、敵より悪くなるかだ」と
言い残し、【覚悟】決めて【ダッシュ】で敵陣に吶喊。

味方から十分離れて四方八方に敵しかいなくなったら
裂帛の【気合い】と共にUC発動、理性をぶっ飛ばして暴走。
周囲に【衝撃波】を撒き散らしながら【捨て身の一撃】で特攻を繰り返し、
近くで素早く動くものを無差別攻撃、動くものがなくなるまで大暴れ。

情け容赦の欠片もない残虐ファイトで、さあ兎狩りのお時間だ。


禍災・火継
藤原・忠重(f28871)と共闘

「……知らないけど、藤原は前に出てのほうがやり易いんでしょ。こっちは任せて上手くやりなさい、私は今回、あなたを輝かせるためにいるんだから」

Ucを起動。状況を見ながら卒塔婆を盾にするように操作し突き刺す。近付く相手は神器で打ち払うわ。守りつつ、戦わせるのが私の役目。
「弱くても、情けなくても、どうしようもなくても、敵と敵対できないなら、ここか、何時かの何処かで死ぬだけよ。貴方か、その親か子か、あなたに続く誰かがね」
「アレが貴方たちを助けると選んだからここにいるだけ、私に優しさとかそういうの期待しないで」
必要なら奴隷たちを庇う。私は丈夫だし、仕事だからね


●必要悪
「勝機は私達にある!もうひと頑張りよ!」
 見渡す限りの血の海を奴隷達は進んでいく。幸いにも、その中に仲間の屍体はない。彼らには猟兵達『奪還者』が付いている。風はこちら側に吹いている。
「彼奴らを外に逃がすんじゃないよ!三番隊突撃用意!」
「集まれ!集まれ!一人も逃がすな!」
 だが、バニー達の動きが変わる。闘技場の出口を守るように、レイダー達が集まり始める。絶対に逃がさないという意思を感じる。
「ミニガン行けるぞ、ナオミ!」
「撃てぇえ!!」
 奴隷の中でも一際大柄な男が、鹵獲したミニガンを撃ちまくる。だが、ウサギ達は減らない。新しい敵が出口から現れ続けているからだ。
「吹き飛ばしてしまいな!三番隊、突撃!!」
「「チャァアアアジ!!!」」
 そして、遂に奴らが動き出した。大勢のバニー達が、肩のスパイクを突き出して、此方へタックルを仕掛けてくる。避けるのは、無理だ。
「なあ、強くて悪い敵に対抗するには、どうしたらいいと思う?」
 すると、ナオミ達を守るように、一人の男が前へ出る。藤原・忠重(じぶんだいじに・f28871)だ。闘気を纏っているのか、周囲の空間が歪んで見える。
「それは、どういう...」
 意味を問う前に、言葉を遮られた。
「答えは、敵より強くなるか、敵より悪くなるかだ」
 そして、忠重は単身ウサギの群れへと飛び込んだ。無茶だ!ナオミは奴隷達に、忠重の援護をするよう指示を飛ばそうとする。だが、誰かに肩を掴まれる。
「ダメよ、あなた達は後ろのレイダーに対処しなさい」
 禍災・火継(残響音・f28074)だった。忠重の相方である。
「でも、ほっとけない!」
「アレは一人で前に出たほうがやり易いんでしょ」
(...こっちは任せて上手くやりなさい、私は今回、あなたを輝かせるためにいるんだから)

 獣が吠える。視界が赤く染まる。物事の境界線が曖昧になる。俺は俺、俺、俺、俺、俺、俺、俺、俺、俺、俺!それ以外は全て敵!人のような何かが近づいてくる。腹をぶち抜いて中身を曝け出す。遠くから俺を傷つける何かがいる。隣の奴の頭を捻じ切って、遠くの何かを黙らせる。
「コイツは...黒牛殺し!!」
 まだだ。まだいる。俺以外の奴が!潰して、狩って、殺す!逃げるな!お前は誰だ?俺ではない。なら死ね!
「オオオオオオッ!!」
 見ろ、俺以外がまだこんなにいるぞ!

「なに...あれ...」
 ナオミは絶句した。彼とは少ない時間だが話した中だ。悪い人間ではない。そのはずだった。ウサギ達が悲鳴を上げる。命乞いをする者もいた。それをあの男は、狂ったように潰して、潰して、潰した。まるでレイダーの闘士の様に。蹂躙、まさにこの一言に尽きた。あれでは...どちらが『悪魔』だろうか。
「敵に同情する必要はないわ...おい、こっちを見ろ」
 唖然とするナオミを、火継は無理やり振り向かせる。
「良い?一回しか言わないわ。弱くても、情けなくても、どうしようもなくても、敵と敵対できないなら、ここか、何時かの何処かで死ぬだけよ。貴方か、その親か子か、あなたに続く誰かがね」
 だから悪になれ。ナオミの顔に緊張感が走る。確かにその通りだ。敵に情けをかけて、この世界で生きていけるほど、自分たちは強くない。強くないのなら、非常に徹せねばならない。彼女はそれを気づかせてくれたのだ。ならばお礼を言わねば。
「はい、分かってます...大丈夫です、ありがとうございます」
「アレが貴方たちを助けると選んだからここにいるだけ。私に優しさとかそういうの期待しないで...」
 よし、ウサギ達の叫び声が聞こえなくなった。さあ、もう一息だ。








 ミツケタ、オレイガイ!!








 だが、突如としてナオミの目の前の地面が爆ぜた。
「世話がやけるわね...!」
 火継が誰かを抑えている。地面から生えた卒塔婆が、何かを拘束している。振り下ろされる腕を、神器を盾に受けている。
「オレ...オレイガイ...!」
 奴隷達を庇う。それが彼女の仕事だ。ならばこれも、彼女の仕事。ならば暴走した彼を止めるのもまた、彼女の仕事なのだ。

 悪に呑まれてはならない。悪を従えろ、ナオミ。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

レパイア・グラスボトル
紛れ込んでいた家族達と共に
相手が何であろうと、襲撃略奪は家業である。
こそこそ仕掛けをするのも好きだが、
やっぱり派手に騒ぐことも大好きである。

【POW】
接近してくる事を逆手にとって家族がぶつかる。
バニーから外れても着弾地点で爆発。
爆風などで逃亡の補助。

ワタシの家族を殴るのは良いけど、
アンタら自身でここ壊してないか?

【医術】
自身は後方支援
怪我する家族は治療。
余裕があればその他の人々も治療。
死んでないバニーも邪魔にならないなら死なない程度に治療。
怪我人には真摯。
製品仕様である。

【略奪】
持って帰れそうな物まで壊すなよ。
勿体ないからな。
家族になりたい者は何者も拒まない。
ただ、笑顔で生きて行く事が条件。


●世紀末的トリアージ
「畜生...!畜生...!」
 突如として反旗を翻した奴隷達、奴らを助けるべく現れた『奪還者』達。ボスは奴隷エリアの出口を封鎖し、闘技場での待ち伏せを指示した。そこまでは良かった。実にアタシ達好みの狩り。流石ボスだと思った。
「血が...止まらない...!」
 だが、予想以上の反撃を受けた。血溜まりに沈みながら思う。『奪還者』はインチキだ。理不尽だ。あんなのと戦うのなら、参加しなかった。
「ああ...」
 惨めだ。バニー隊の仲間達の思い出が蘇る。これが走馬灯という奴か。遺跡を漁りにも行った。夜まで浴びるほど呑んだこともあった。男を探しに夜の狩りへ出かけたこともあったっけ。
「...」
 誰かに身体を触られている。ハイエナが屍体を漁りに来たのだろう。まあ、待て。そろそろ臨終だ...だから、もう少しだけ待って...

「...!」
「ああ、起きたか。おい待て動くな傷が開くぞ」
 胸に激痛が走る。確か自分は『奪還者』の拳を食らって死んだはずだ。目の前の同族に似た眼差しをした女に尋ねる。
「此処は...地獄?」
「ああ、此処は地獄さ。だが、アンタまだ死んじゃいねえよ」
 生きている...本当に?うっ、呼吸がし辛い。なるほど、確かにまだ生きている。身体の至る場所が包帯でぐるぐる巻きにされていた。
「お前、何者だ...」
「ワタシ?ワタシは医者だよ。見りゃわかるだろ?」
「ふざ...けるな...!」
 仲間の医者にコイツはいない。生傷の絶え無い自分たちにとって、医者は全員顔見知りだ。奴隷はこんな上等な服を着ない。つまり、こいつは『奪還者』だ。憎き身内の仇だ。
「何故...助けた?」
「生きてるからさ」
「...何?」
「生きてるなら救う。ワタシはそういう生き物さ」
「アタシは敵だぞ...?」
「関係ないさ」
「ハハ...狂ってやがる...」
 普通、死にかけの敵を助けるか?アタシなら止めを刺して持ち物を奪う。そう、そういう生き物だから...
「そうとも、ワタシはマトモじゃない。何せレイダーだからな!」
「お前は奪還者だろうが...」
「奪還者?違うな。ワタシは正真正銘レイダーだよ」
 女の後ろにぞろぞろと人が集まってくるのが見える。こいつの仲間か。
「姐さん!ジョンの野郎がまだ壁に刺さったまんまなんだ!助けてくれ!」
「レパイア姐さん!腕付けて!早く!」
 姐さん姐さんと、奪還者を慕う彼らはレイダーだ!...だが、その顔は笑っている。だからだろうか。
「心配するな!すぐに直してやる!...じゃあな、ウサギちゃん」
 女は立ち上がると、レイダー達に囲まれて、アタシから離れていく。
「...待って!」
 だから、つい呼び止めてしまった。助けてくれたのが嬉しかったから。あの笑顔がとても羨ましかった。
「アタシも...連れてって...!」
 だからつい、高望みしてしまった。

「ああ、良いとも!だが、一つだけ条件がある」
 それは何だろうか?
「笑顔で生きて行く事、それが条件さ!」
 レパイア・グラスボトル(勝利期限切れアリス・f25718)の家族がまた増えた。
大成功 🔵🔵🔵


第3章 日常 『あなたの産声』

POW母親に付き添い、支え、勇気づける
SPD出産の準備を手伝ったり、周辺の脅威に対処する
WIZ医療や衛生に関する知識、技術を提供する
👑5 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


無事、第20居住区へと辿り着いたナオミ達。安堵する”元”奴隷達。だが、ナオミを待っていたのは新たな戦いだった。突如として、居住区の女性が苦しみ始めたのだ。御産である。
レパイア・グラスボトル
これからも医者なら出くわす事態だ。
ほんとはワタシがやりたいけど、
ナオミに任せるのが今後のためだな。

こんな世界に産まれる事が幸せなのか分からないけどな。

【WIZ】
ナオミが主になるなら己はそのフォロー。
呼び出した子供達にお産に必要な物資を用意させる。【集団行動・略奪】
【医術】を仕込んだ子供は己と共にフォロー。
必要であれば知識、技術、経験の教授。

安心しな、何かあってもワタシがフォローしてやるよ。
これでもガキがいる身だ。
母子ともに助けてやるさ。

赤子:
ようこそ、このイカれた世界へ。
この世界に産まれた不幸が嫌なら、
泣いて叫んで反抗の狼煙を上げな。


アリソン・リンドベルイ
【WIZ 九つの薬草の治癒雫】
ナオミさんの負担を軽減するために、産気づいた女性以外の患者さん、怪我をした方の治療を受け持ちます。……妊娠出産には、私が使う薬草は効果が強すぎますからね。強いハーブは、妊娠中の扱いが禁忌でして…。
【医術、救助活動、奉仕】で、怪我をした方の治療にあたります。持ち物の健康魔術大全とファーストエイド・ポーチはナオミさんと御産に貸し出します。産褥熱とかも怖いですし、可能な限り衛生的な環境を用意したいですが……そちらは、本職の方にお任せ、です。私は、お産に携わる方が集中できるように、薬草の雫で外傷、怪我の人を治療するわ。ーーーこれは、女の戦いですもの。惜しみなく助力するわ?


藤原・忠重
POW。
産みの苦しみに耐える母親に寄り添うのは、本来父親の役目だろう。
ということで、まず近くに女性の夫がいないかを探す。

見つけたら【コミュ力】を駆使し、嫁に付き添って励ましてやるよう説得。
説得に成功したらもうできることもないし、邪魔にならないよう遠巻きに見守る。

見つけられなかったり説得に失敗したりした場合、自分が旦那代わりに。
【コミュ力】で自信に溢れた安定感ある表情と声音を取り繕い、
励ましの言葉を贈りつつ、そっと手を握る。

「大丈夫、大丈夫だ。ひとりじゃねえって分かるよな」

「誰かが一緒にいるんなら、大抵どうにかなるものだ」

「耐えられねえならしがみ付け。その苦痛、少しでも一緒に背負わせてくれよ」


●命を継なぐ
「こっちは健康魔術大全です。簡単な殺菌や消毒用の魔道書です。こちらのポーチには、応急手当て用の道具が入ってます。ナオミさん、レパイアさん...彼女のこと、宜しくお願いしますね」
 第20居住区には物資が足りていない。アリソン・リンドベルイ(貪婪なる植物相・f21599)は、ナオミ達医療陣に医療具を貸し出した。アリソンの扱う薬草は妊婦には合わない。強すぎるハーブは御法度なのだ。よって、アリソンは御産には立ち会わない。怪我をしている元奴隷達や、居住者を癒すのが彼女の仕事だ。
「はい!任せてください、アリソンさん!助産師の仕事は初めてですが...」
「しっかりしろ、ナオミ。今後はお前が面倒を見ていく奴らだ。怖気付いてどうする?安心しな、何かあってもワタシがフォローしてやるよ。ほら、急ぐぞ」
 レパイア・グラスボトル(勝利期限切れアリス・f25718)がナオミの背中を叩く。その通りだ。奪還者達が何時迄も此処に留まってくれるわけではない。今後は、自分が人々を導かねばならないのだ。彼女の教えを、より多く吸収せねばならない。ああ、だとしたら...このタイミングで妊婦が産気付いたのは実に都合が良かった。
「行きましょう、レパイア先生!」
「ああ。アリソン、アンタも上手くやれよ?」
「...ええ、そっちもね?」
 お互いの武運を祈る。命を救いたいレパイア、誰かの幸せを願うアリソン。最初の邂逅は険悪な物だった。ああ、だが彼女達はきっと似た者同士だったのだ。

「おい、モミジの夫はいないか!?」
 居住区の中を走り回る。藤原・忠重(じぶんだいじに・f28871)は、妊婦の夫を探していた。御産の苦しみに耐える母親に寄り添うのは、父親の役目だ。ならば、彼女の元に連れて行かなければならない。
「なあ爺さん、ハルカの夫を知らないか!?赤ん坊が生まれそうなんだ!」
「...何?モミジの夫じゃと?」
「知ってるのか!?」
 畑を耕していた大男が驚いたような、そして申し訳ないといった表情を忠重に向けた。
「ああ、よう知っとる...ワシの倅じゃ」
「なら...!」
 彼を連れて行かなければ。忠重は次の言葉を待った。
「タケシはな...」
 男は静かに告げた。
「いなくなってしもうた」

「んんんんん!!!」
「モミジさん、頑張って!」
 さて、出産現場というのは壮絶な物で。今、まさに新たな命の誕生を迎えようとしていた。アリソンから渡された魔道書は実に便利な物だった。この劣悪な環境下で無菌室を拵える事が出来た。医療具も清潔である。
「ロープをしっかり握るように伝えろ。それから、目を閉じさせるな。子供が生まれてくる瞬間を見れないのは可哀想だろ」
「は、はい!先生!」
 レパイアは、ナオミに指導しつつ御産を見守る。絶対安全な御産などありえない。母親の体調を常に気にかける必要がある。
「バイタルどうだ?」
「以上無し、安定しています」
 金髪の少女が淡々と告げる。この子はレパイア自身が医術を仕込んだ子供だ。幼いながらも腕は良い。一体誰に似たのだろうか。
「上手ですよ、モミジさん!もうひと頑張りですよ!」
 ナオミがモミジを励ます。あの調子なら、まだ少し掛かるかもしれない。レパイアは経験から来る勘で、そう決定づける。だが...
「バ、バイタル以上あり!血圧が急激に低下!」
「なんだと!?」
 母親の状態が急に変化したのだ。此処はアポカリプスヘル。万人が栄養失調を患っている地獄の土地。ましてや崩壊の危機にあった居住区だ。彼女の体力が持つかは元より運だった。
「はあ...!はあ...!」
「しっかりして、モミジさん!ダメ!戻ってきて!」
「クソ...!」
 このままでは、母子共に死んでしまうかもしれない。何か、何か手はないのか!

 ドンッ!ドンッ!
「おい!開けてくれ!」
 誰かが扉を叩いている。男の声。確か藤原とか言った猟兵だ。だが、彼は医療の心得はなかったはず。今この状況下では足手纏いだ。
「ダメだ!今それどころじゃねえ!」
「レパイアさん。開けてください」
「アリソン...?」
 彼女は他の怪我人の治療に行ったはず。何故彼女は戻ってきた?彼女のハーブは強力だ。子供は助かろう。だが、母親の方は...
「...頼む!会わせてくれ!」
「この声は!先生、大丈夫です!彼は此処にいるべき人です!」
「何?」
 レパイアはナオミの言われた通りに扉を開けた。

 忠重とアリソンに支えられながら、一人の男が立っていた。

「あ、な、た...」
「モミジ...!」
 男が母親へと寄り添う。もう会えないと思っていた。
「間に合ったか...」
「ええ、何とか...」
 母親の容態が、不思議と安静に向かっている。これが愛の力か。まさに奇跡だ。忠重とアリソンが健闘を讃え合う。レパイアは、彼らに事の顛末を問うのだった。

 妊婦の夫はいなくなっていた。逃げたのか、或いはアクシデントに見舞われたのか。何にせよ、誰かが寄り添うべきだろう。そう、結論付けた忠重は、即席で設けられた医務室へと向かう。
「藤原さん?」
「アリソンか...」
 その道中で、元奴隷達の治療をしていたアリソンと出会ったのだ。忠重は、アリソンに自身の見解を伝える。だが、それを彼女は否定したのだ。
「藤原さん。もしかしたら、タケシさんは帰ってきてるかもしれません」
 いなくなったのは、きっとあのレイダー達に攫われたから。忠重が話を聞いた老人は、とても背が高かった。ならばその息子も、きっと大男だろう。大きさとは力だ。もしかしたら、あの死の闘技を生き残っているかもしれない。
「そういえば...」
 忠重は思い出す。あの先の戦いで、大柄な男はいただろうか。あの老人の面影を残した息子はいただろうか。

『ミニガン行けるぞ、ナオミ!』
『撃てぇえ!!』

 ああ、彼だったのか。

「だが、タケシは全身怪我だらけでな。とてもじゃないが動ける状態じゃなかったんだ」
「ええ。だから私が、彼を治しながら...」
「俺が背負って走ったわけだ」
「成る程な。お疲れさん、二人とも」
 レパイアは二人の話を聞き独り言ちる。こうも都合の良い奇跡があるだろうか、と。だが、何はともあれ良かった。これ以上ない結末だろう。
「タケシが...生きておる...」
 病室の前で泣き崩れている老人がいる。彼の父親だろう。そして、間もなくして祖父となる。忠重が、そっと老人の肩に手を置く。
「誰かが一緒にいるんなら、大抵どうにかなるものだ。今までも、そしてこれからも、きっと上手くいくさ」
 タケシがいる。モミジがいる。ナオミがいる。そして、新しい子供が生まれてくる。なら、きっと大丈夫だ。
「貴方達の未来に、草花が生い茂んばかりの幸福がありますように...」
 天使が微笑みかける。ああ、より一層頑張らねば。大きな畑を、豊かに実る小麦の畑を広げよう。
「そろそろだな...ようこそ、このイカれた世界へ。この世界に産まれた不幸が嫌なら、泣いて叫んで反抗の狼煙を上げな」
 悪魔が嗤う。生きたいなら戦え!ここは弱者を呑み込む修羅の土地。手段は、お前達の親に託したぞ。学べ、そして伝えていくのだ!

「大丈夫です、私が付いています。私が支えます。だから、もうひと頑張りです」

 産声が響き渡る。ようこそ『ハナ』...君の未来は、君達の手で掴みとるんだ。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

最終結果:成功

完成日2020年08月03日
👑5 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵