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満天夏空イルミネイト

#UDCアース #呪詛型UDC

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 夏の夜空に、ぐんと一気に近づけば。
 開けた視界の先に刹那煌めく、満天の星の世界。
 訪れた天上の展望タワーをキラキラと彩るのは、そう――満天夏空イルミネイト。
 流れる天の川や星たち、眼下に広がる夜景が、幻想的な夏の夜を飾って。
 星や星座にちなんだカフェやパフェ、楽しい催しもいっぱい。
 そんな天空で過ごすひとときはきっと……楽しさも星の様に数多、満天の思い出に。

 けれど、夏の星々を楽しむ人たちに密かに忍び寄るのは、夜空から星を堕とさんとする不穏な気配。
 でも、堕ちた星たちを空へと返して、自由に星座を作ってあげれば――きっとその姿を現すだろう。
 数多の星たちを消し去ろうとしている都市伝説が。

●夏の夜空の星巡り
「天空で楽しむ夏の夜か。天の川といえば七夕を思い浮かべるが、元来七夕は梅雨明け後の旧暦の行事で、今でも月遅れで行なっているところもあるようだ。季節柄、浴衣や和装などを着てみるのも良いかもな」
 筧・清史郎(ヤドリガミの剣豪・f00502)は集まった皆に礼を言った後、そう笑んでから。視えた予知の概要を語り始める。
「UDCアースにある天空の展望タワーで、怪異の存在を予知した。今、その展望タワーでは、夏の星空にちなんだ様々な催しが行われているというが。そんな星々を楽しんだ者たちが、UDCの怪異に巻き込まれてしまうようだ」
 それはUDCによる呪いのようなもので、怪異に誘われるのは、その場で日常を満喫している者達という事が判明した。なので日常を満喫し、UDCに連なる怪しい誘いを猟兵達自身に引き寄せ、その奥に潜むUDCを退治して欲しいと、そういうわけである。
「なので皆には、まずは展望タワーで夏の星の夜を目一杯楽しんで貰って。その後、併設されたプラネタリウムに足を運び、現れた怪異が堕とした星々を夜空へと返してあげつつ、都市伝説を誘き出し撃破して欲しい」

 まずは、夏の星煌めく展望タワーで過ごすひとときを、目一杯楽しむことから。
 眼下には星の様に煌めく夜景、見上げれば数多の星たちが輝くイルミネーションの天の川や流れ星。
 煌めき溢れる展望タワーの星の回廊をぐるり巡って、天の川の散歩を楽しんだり、流れ星を探してみたり。旧暦の七夕まで飾ってあるという星の短冊に、願いを書いて飾ってみるのもいいだろう。
 また、展望タワーに入場すれば貰える星型の団扇は、星集め――スタンプラリーの台紙になっているというので。星の回廊を巡って、夏の大三角形を作る3つの星たちのスタンプを探し出せば、キラキラ小さなお星さまのピンズが貰えるという。
 そんな星巡りにちょっぴり疲れたら、天空カフェや天空ワゴンで食べ物や飲み物を頼んで、星の世界で至福な一服も。
 煌めきの中、見晴らしの良い天空カフェで、限定で楽しめるのは、人気の星座パフェ。
 自分の星座や誰かの星座、その他思い入れのある星座でもいいし。普通のパフェに好みのトッピングを加えて、自分のだけのオリジナル星座パフェを作ったりもできる。
 パフェの他にも、夏空ゼリーソーダや星座ラテアートなど、量の多くない飲み物の限定メニューもあるし。甘さが調節できる、星空の様な彩をしたカップに淹れられた珈琲や紅茶などもあるので。シュガーポットを満たす星の様な金平糖を好みの数だけ浮かべてみるだけでも、星メニューに早変わり。
 いくつか設置してある天空ワゴンでは、星型チュロスや天空カフェでも頼める夏空ゼリーソーダ、星模様の紙カップに注いでくれる各種飲み物がテイクアウトで販売されている。
 そんな星メニューを手に、展望タワーからの夜景や天の川イルミネーションをぐるりと見て歩いてもいいし。設置してあるベンチに座って、星の世界を眺めながらのんびりしたひとときも過ごせる。
 また時間になれば映像の花火も上がり、一気に夏気分に。

 そんな沢山の楽しい催しの影に、怪異の存在が視えたのだという。
「この展望タワーには、雲のようなふわふわクッションの座席が人気のプラネタリウムが併設されているが。夏の星の夜を存分に楽しみ、このプラネタリウムに入場した者たちが怪異に誘われるという。プラネタリウムのチケットは全て事前に買い占めてあるので、展望タワーを存分に楽しんだ後、足を運んで欲しい」
 プラネタリウムは、雲に見立てたふわふわクッションが設置してある超快適空間。
 けれどプラネタリウム開演直後、映し出された満天の星たちが、怪異によって全て堕とされてしまうという。
 その堕とされた星たちを夜空へと返し、そんな星たちを使って自由に星座を作ってみたりすれば、怪異が現れるというので。
 被害が出る前に、元凶を絶って欲しいというのが、今回の依頼である。

「その怪異の正体の詳細は分からなかったが、放っておけばいずれ被害がでるだろう。まずは展望タワーで夏の星の夜を存分に楽しみ、そして怪異を引き起こした原因の究明と対処をお願いする」
 清史郎はそう皆に頭を下げた後。
 満開桜を掌に咲かせ、猟兵達を、夏の星たち煌めく天空の世界へと導く。


志稲愛海
 志稲愛海です。
 よろしくお願いします!

 ※ご連絡※ 第1章のプレイングは、7/25(土)朝8:31より受付開始します。
 それ以前に送信のものは流れる可能性があります。

 今回のシナリオの内容は以下となっております。
 お好きな章だけのご参加も勿論歓迎です。

 第1章:きらめく星の舞台(日常)
 第2章:星を探して(冒険)
 第3章:都市伝説『てるてる・ヨーコさん』(集団戦)

 1章2章は、POW/SPD/WIZは参考程度に行動いただいてOKです!

 第1章では、夏の星たちが煌めく展望タワーでのひとときを楽しめます。
 できることは概ねOPの通りです。
 星座パフェは12星座は勿論、それ以外の星座でもOKです。
 オリジナルパフェのトッピングは星のカタチをしたものやパフェを飾れそうなもので、ご自由に指定可能です。作ったパフェの星座の設定や名前もお好きなように付けてみてください。
 カフェやワゴンのメニューも、OPに記載されているもの以外でも、ありそうなものであればご自由に頼んでいただいて大丈夫です。

 第2章は、プラネタリウムで起こる怪異を解決していただきます。
 雲の様なふかふかソファーシートのプラネタリウムへ足を運んでいただきますが。
 開演直後、怪異によって全ての星が堕とされ床に無数に散らばりますので。
 それを空に返してあげたり、お好きな星座を作ってみたり。
 そうしているうちに、元凶が現れます。

 第3章は現れた都市伝説との戦闘です。

 公序良俗に反する事、他の人への迷惑行為、未成年の飲酒は厳禁です。
 第2章第3章の詳細は、前章の結果を受け、追加OPを記載します。
 締切等はMS個別ページやTwitterでお知らせします。

●お願い
 同行者がいる場合は【相手の名前(呼称可)と、fからはじまるID】又は【グループ名】のご記入お願いします。
 ご記入ない場合、相手と離れてしまうかもしれませんのでお忘れなく。

 グループ参加の人数制限はありません、お一人様~何人ででもどうぞ!
 ですが複数人の場合は失効日の関係上、同行者と送信タイミングが離れすぎていたり、ご指定の同行者が参加していない場合は返金となる可能性もあります。

 可能な限り皆様書かせていただきたく思っています。
 どうぞお気軽にご参加ください!
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第1章 日常 『きらめく星の舞台』

POW   :    輝く星を捜す

SPD   :    煌く灯を探す

WIZ   :    瞬く光を示す

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

鉛・鐵斗
はー……すっげー高ぇ。イルミネーションも本物の星空みてぇだ。
あ、流れ星。色々思い出せますよーに!

こうやって高い所から夜景を見た事がある気もすっけど、まぁそれはそれ。
んで俺の足が少し震えてんのは気のせいだ。うん。普段は高い所平気だし、高所恐怖症じゃあない。

●行動:SPD
星集めのスタンプラリーをメインに満喫するぜ。

景品があるならアイツの土産にもなるだろうし、ぱぱっと終わらせて……
(ん?アイツ?今一瞬なにか思い出したような気が……)

とか思ってたら回廊がめっちゃ綺麗で、結局ゆっくり見たり、星型チュロスを食べながら回る事にする。
足の震えはいつの間にか止まってた。



 天空に聳える展望タワーを、一気に高速エレベーターでのぼれば。
「はー……すっげー高ぇ。イルミネーションも本物の星空みてぇだ」
 地上にも天上にも煌めく満天の景色に、感嘆の呟きを落とす鉛・鐵斗(星望む幽鬼・f28410)。
 そんな彼は、今は現代幽霊(仮)であるが、以前は元男子高校生であったらしいのだけれど。
 刹那流れ落ちた星に、こんな願いを馳せる。
「あ、流れ星。色々思い出せますよーに!」
 死因というか、現代幽霊(仮)になる前のこと自体、全く覚えていないのだ。
 ――けれども。
「こうやって高い所から夜景を見た事がある気もすっけど、まぁそれはそれ」
 ……んで俺の足が少し震えてんのは気のせいだ。うん。
 普段は高い所平気だし、高所恐怖症じゃあない、武者震いというわけでもなさそうだと。
 鐵斗はふと首を傾けるけれど。
 いざ満喫するのは、星集め――星の団扇にスタンプを押していく、スタンプラリー。
 そして星を集めた皆に貰えるという、小さな星。
 鐵斗は早速星の回廊を歩きながら、視線を巡らせて。
「景品があるならアイツの土産にもなるだろうし、ぱぱっと終わらせて……」
 そう己の口から自然と出た言葉に、一瞬瞳を瞬かせる。
(「ん? アイツ?」)
 ――今一瞬なにか思い出したような気が……って。
 でも、回廊に煌めく夏の空はとても綺麗だから。
 結局そんな美しい星空をゆっくり見たり、見つけた天空ワゴンで星型チュロスを食べながら回る事にする鐵斗。
 そんな、楽しくて美味しい寄り道をしながら。
 ひとつ、ふたつ、と星を集め、スタンプを押して。
 最後の星を張り切って探す頃には……いつの間にか、彼の足の震えはピタリと止まっていたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アオイ・フジミヤ
シン(f04752)と

回廊を彼と歩きながらいろんな話をする
見てきた空が違うんだね
生きてきた世界が違うふたり

彼の見てきたものをいっぱい教えて欲しい
私が見てきたものをいっぱい聞いてほしい

彼と手を繋いで歩くと、彼の言葉を聞くと
自分の世界が何倍も広くきれいに見えるから

空が近いね
あの赤い星、蠍座だよ
夏の一番有名な星座、子供の頃よく見てた

同じ星を手に入れれば嬉しくて笑う
一緒に食べようの言葉が嬉しくて
あなたは何時だってそうやって自然に私に幸せを分けてくれる

あーん、と口を開いて”同じ星座”のパフェを分ける
美味しい!
でも、シン、大変
このパフェの一番下、夜の色の珈琲ゼリーかも…

こんなことも”幸せ”になるから


シン・バントライン
アオイ(f04633)と

地上の灯りの正体が人の営みというのなら、天井の星もやはり人の魂な気がする。
その星を集める事が出来るという。
入り口で貰った団扇を持ちアオイと手を繋いでスタンプを押しに行く。
星の回廊を歩きながら「あれって何座?」「あの赤い星なんやろう?」と彼女と話すのが楽しい。
夏の大きな星を集めたら手の中には小さな星。彼女と居ると宝物が増えていく。同じ物を持っているだけで嬉しくなるのだ。
同じものはもう一つあって。
天空カフェに行き蠍座のパフェを頼む。
「アオイ、一緒に食おうや」
彼女と同じ星の下に生まれたことを嬉しく思う。
産まれた世界では見えなかった星が、自分と彼女を繋いでいた。

えっコーヒー!?



 天空へといざ上るべく乗り込んだ、硝子窓のエレベーターの外。
 ぐんぐん高くなってゆく景色に視線巡らせれば。
 地上にも天上にも、満天の煌めきが。
 シン・バントライン(逆光の愛・f04752)は、そんな数多の輝きを見つめ思う。
(「地上の灯りの正体が人の営みというのなら、天上の星もやはり人の魂な気がする」)
 そして――その星を集める事が出来るという。
 辿り着いた展望タワーの入口で受け取るのは、星を集めた証となる団扇。
 けれど、まず一番に彼が捕まえるのは、何よりも大切な美しい青い星。
「シン」
 名を呼ばれ、煌めく海色の瞳を見つめ返して。
 伸ばした手が繋がれば、じわりと混ざり合って溶ける互いの温もり。
 アオイ・フジミヤ(青碧海の欠片・f04633)はそんなシンと手を繋ぎ、星を探しながら。
 いつも通り、他愛のない色々な話を沢山する。
 生まれも育ちも異なる場所。
「見てきた空が違うんだね」
 生きてきた世界が違うふたり。
 だから、アオイはどんなことだって、たくさん彼と言葉を交わし合いたいって、そう思う。
 ――彼の見てきたものをいっぱい教えて欲しい。
 ――私が見てきたものをいっぱい聞いてほしい。
 こうやって彼と手を繋いで歩くと、彼の言葉を聞くと。
(「自分の世界が何倍も広くきれいに見えるから」)
 そして、違う世界を見てきたふたりが今、一緒に眺めているのは。
 同じ世界の、同じ空。
 ふたりは、星の回廊を歩き天上に煌めくイルミネーションの空を一緒に見上げて。
 星の団扇に集める、大きな三角形描く一等明るい星々を探しながらも。
「ふふ、すごく空が近いね」
「あれって何座? あの赤い星なんやろう?」
 そう向けられたシンの指先をアオイが追えば、煌々と輝く赤のいろ。
「あの赤い星、蠍座だよ」
 見つめる先に煌めくのは、蠍の赤き心臓・アンタレス。
 ……夏の一番有名な星座、子供の頃よく見てた。
 そう懐かしそうに紡ぎながらも、アオイはそっと瞳を細める。
 子供の頃によく見ていた星を、今は、ふたりで見つめているから。
 シンも、こうやって彼女と話すことがとても楽しくて。
「あ、シン、スタンプあったよ」
「これで全部集まったな、お疲れさん」
 ぽんっと、一緒に夏の大きな星を集め終われば。
 ふたりの手の中には、お揃いの赤い小さなお星さま。
 そんな星を手に入れて顔を見合せば、自然と零れ落ちる笑み。
 一緒に居ると、宝物が増えていく。
 だって、同じ物を持っているだけで、こんなに嬉しくなるのだから。
 けれどお揃いは、掌の小さな星だけではなくて……実は、もうひとつ。
「アオイ、一緒に食おうや」
 足を運んだ天空パフェで頼んだのは、蠍座のパフェ。
 そんな彼の言葉に、アオイはまた嬉しくなって笑み咲かせながらも彼を見つめる。
 ――あなたは何時だってそうやって自然に私に幸せを分けてくれる、って。
 そしてシンも嬉しく思う――彼女と同じ星の下に生まれたことを。
 産まれた世界では見えなかった星。けれどそれが、自分と彼女を繋いでいたのだから。
 そう、もうひとつのお揃い……それは、”同じ星座”。
 アオイは、同じ星座・蠍座のパフェを彼と分けあって。
 あーん、と口を開いて、差し出された赤いゼリーの星をぱくりと食べてみれば。
「美味しい!」
 口に広がる優しい甘さに、思わずそう声を。
 そしてお返しに、仲良く掬い上げた青い星を彼の口へ。
 そんな蠍座のパフェを、互いに分け合いっこしていたら。
 ……でも、シン、大変、って。
 アオイは、ハッとある事に気が付く。
「このパフェの一番下、夜の色の珈琲ゼリーかも……」
「えっコーヒー!?」
 刹那、大きく瞳を見開き、グラスの底の夜色ゼリーへと慌てて目を遣る彼の姿に。
 アオイは思わず笑ってしまいながらも、海色の瞳を嬉しそうに細める。
 だって――こんなことも、”幸せ”になるから。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ザッフィーロ・アドラツィオーネ
宵f02925と

すたんぷらりぃ…指定のスタンプを押して行けば良いのだな
全て見て回りたかった故、丁度良いとそわそわ星の団扇を左手に持ち宵へ手を伸ばそう
袖でなくその、なんだ。此方の方が嬉しいのだがと照れくさそうに声を投げつつ手を握り夜景を楽しむも
途中甘味のワゴンと宵の声音を聞けば嬉しそうに頷こう
俺は宵色…葡萄ソーダに星を模したタピオカの甘い飲み物を
…まるで宵の様な飲み物に宵に口付けている様だと照れながらも一口と言われれば内心を読まれていた様に感じ目元に熱を滲ませつつストローを差し出そう
…宵の飲み物も美味いな…!
スタンプを集めたピンズは宵の襟元へ
俺の導きの星は宵だからな。…ああ、本当に似合っているな


逢坂・宵
ザッフィーロ(f06826)と

あっ、ザッフィーロ。この星型のうちわはスタンプラリーの台紙のようです
やってみませんか、とかれの衣服の袖を引き
窓の外の夜景と星空を眺めながら、星の回廊をめぐりましょう

ああ、ワゴンがありますよ
ひとつ飲んでいきませんかとはやる心のままにかれを誘って
僕は……そうですね、濃い青色のソーダに透明なゼリーの入ったドリンクにしましょう
かれの選んだドリンクには嬉し気に目を細めつつ
ひと口くださいとねだってみましょう

スタンプラリーを終えればもらえたピンズに感動して
かわいいお星さまですね
それからかれを見あげれば、その襟元にピンズを留めましょう
これでよし、と
きみは僕の輝く一等星ですから



 やって来たのは、まさに天空……美しい夜の景色が眼下に臨める展望タワー。
 その入り口で、星型の団扇を貰って。
 ふとそれを見遣った逢坂・宵(天廻アストロラーベ・f02925)は、かれの衣服の袖をくいっと引く。
「あっ、ザッフィーロ。この星型のうちわはスタンプラリーの台紙のようです」
 ――やってみませんか、って。
「すたんぷらりぃ……指定のスタンプを押して行けば良いのだな」
 宵の声に、ザッフィーロ・アドラツィオーネ(赦しの指輪・f06826)も星の団扇に目を遣った後。
 丁度全て見て回りたかったから、星探しはお誂え向き。
 そわそわ星の団扇を左手に持ったザッフィーロは、右手でまずは一等美しい星を掴まえる。
「袖でなくその、なんだ。此方の方が嬉しいのだが」
 そう照れ臭そうに、でも確りと手を掴まえられて握られれば。
「ふふ、そうですね。行きましょうか」
 そんなかれの様子に微笑んだ宵も、その手をそっと握り返す。
 それからふたり並んで、窓の外に煌めく夜景や星空を眺めながら、星の回廊を巡り始める。
 そして暫く星の世界を堪能し、歩いていれば。
「ああ、ワゴンがありますよ。ひとつ飲んでいきませんか」
 見つけた宵が、はやる心のままにかれを誘ったのは、甘い物が豊富な天空ワゴン。
 そんな沢山ある飲み物の中から、ザッフィーロが選んだのは宵色……葡萄ソーダに星を模したタピオカの甘いもの。
「僕は……そうですね」
 宵が注文したのは、濃い青色ソーダに透明なゼリーが浮かぶドリンク。
 ザッフィーロはしゅわりと弾ける宵色を味わいながらも、思わず密かに照れてしまう。
 宵の様な飲み物に口に運べば……まるで宵に口付けている様だ、と。
 そんなザッフィーロの選んだドリングを見つめ、宵は嬉し気に目を細めつつも。
 かれに、こんなおねだりを。ひと口ください、って。
 そうお願いされれば、ストローを差し出しつつも、目元にカアッと滲む熱。
 内心を読まれている様に、感じてしまったから。
 そして彼の濃い青色ソーダもお裾分けして貰えば。
「……宵の飲み物も美味いな……!」
 美味しい交換こに、星の様に瞳も輝く。
 そんな互いのいろを飲み干して、煌めきの中、夏の空に三角形を描く星たちを集め終われば。
「かわいいお星さまですね」
 ふたりの掌に煌めくのは、小さなピンズの星。
 そしてふと彼を見上げた宵は、そっと手を伸ばして。
 ――これでよし、と。
 まるでかれが先程口付けしていたような紫のいろをした小さな星を、かれの襟元に留めてあげて。
 深宵の瞳を細め、紡ぐ――きみは僕の輝く一等星ですから、って。
 そして、ザッフィーロも。
「……ああ、本当に似合っているな」
 己の手の中にあるサファイア色の小さな星を、彼の襟元へ。
 それから互いのいろの星を纏い、嬉しそうに一緒に笑み合って。
 ザッフィーロは言の葉を続ける――俺の導きの星は宵だからな、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ベルンハルト・マッケンゼン
アドリブ歓迎

【新海 真琴さん(f22438)】と共に参加

約束の時間より早く、待ち合わせ場所のタワー前に向かい、彼女を待つ。
素敵な女性をエスコートする、どう考えても非日常だな。あぁ、緊張する…。

二人で展望フロアに上がり、天空カフェへ。
私はカクテル、ムーンライトを頼もう。
ジンをベースにキルシュヴァッサー、サクランボのリキュール等を入れたカクテルだ。
名前も中身も、この場所で貴女と飲むのに相応しいと思って、な。

(夜空に掲げたグラスで、星の輝きを受ける)
飲んではハイに、醒めては灰に。飲もうぜ今宵――銀河を、杯にして。
貴女との出会いに感謝を、そして戦いの勝利を星に願って、乾杯。
(一礼して、グラスを呷る)


新海・真琴
【ベルンハルト(f01418)】と同行

緊張する……こういうとこ、慣れないし
學徒兵としての勉強には、そういった立ち居振る舞いとか、無かったし……
(待ち人が既に着いているのを見つけて、待たせてしまったかとキョドる。
何せ学問と鍛錬一筋、根っからの學徒兵である故に)

たたらぼしに白虎のパフェ……じゃなくてっ!
(うっかり、未成年の頃の癖で甘味を頼みそうになるのを慌てて軌道修正)
ボク……じゃなかった私も同じので
(ベルンハルトの説明に耳を傾けつつ)
この色……ムーンストーンにも似てるかも

(見よう見まねでグラスを掲げる新成人)
盟友との一席に、私からも感謝を。
(一礼。まだまだ飲みなれないので、少しずつトライ)



 UDCアースの空に聳え立つ、展望タワーの下で。
(「素敵な女性をエスコートする、どう考えても非日常だな。あぁ、緊張する……」)
 約束の時間より早く到着したベルンハルト・マッケンゼン(黄金炎の傭兵・f01418)は、密かにそわそわ。
 此処が戦場であれば、慣れたものであるのだけれど。
 何度も時計を見ては、そっと待ち人の姿を探す様に視線を巡らせて。
 綺麗だと思っているその姿を見つければ、さらに高まる緊張。
 けれどもそれは、やって来た彼女――新海・真琴(薄墨の黒耀・f22438)も、実は同じで。
(「緊張する……こういうとこ、慣れないし」)
 落ち着かない様子で展望タワーの下を見遣れば、そこには既にお相手の姿が。
 學徒兵としての学問と鍛錬であれば、確りと学んできたのだけれど。
(「學徒兵としての勉強には、そういった立ち居振る舞いとか、無かったし……」)
 さらに彼が先に着いていることに気が付けば、待たせてしまったかと、思わずキョドってしまう。
 何せ根っからの學徒兵である故に、学問と鍛錬一筋であったから。
 そんな緊張気味な様子ながらも、二人で展望フロアに上がって。
 足を運んだのは――天空カフェ。
 そしてベルンハルトがオーダーしたのは。
「私はカクテル、ムーンライトを」
 まさに天空の夜にぴったりのお酒。
 まるで月光の如く柔い輝きを秘めたような、爽やかで上品ないろがグラスに揺れて。それを飾るのは、レモンピールの星。
 そして真琴も、お品書きをぱらりと捲ってみて。
(「たたらぼしに白虎のパフェ……じゃなくてっ!」)
 うっかり、未成年の頃の癖で甘味を頼みそうになるけれど。
「ボク……じゃなかった私も同じので」
 もう立派に成人したのだからと、慌てて軌道修正。
 それからふたつ、月光色のグラスがふたりの前に置かれれば。
「ムーンライトは、ジンをベースにキルシュヴァッサー、サクランボのリキュール等を入れたカクテルだ」
「この色……ムーンストーンにも似てるかも」
 彼の説明を聞きつつもグラスを満たすそのいろを見つめてみれば、その名に納得の真琴。
 そんな彼女を見つめ、ベルンハルトは青い瞳を細める。
 ――名前も中身も、この場所で貴女と飲むのに相応しいと思って、な……って。
 それから夜空に掲げた月光揺蕩うグラスで受けるのは、星の輝き。
「飲んではハイに、醒めては灰に。飲もうぜ今宵――銀河を、杯にして」
 ――貴女との出会いに感謝を、そして戦いの勝利を星に願って、乾杯。
 そう一礼し紡ぐベルンハルトと同じ様に、見よう見まねでグラスを掲げる真琴も。
「盟友との一席に、私からも感謝を」
 グラスをくいっと呷った彼に倣って。
 ぺこりと一礼した後、月光を呷る……ことができるほど、まだまだ飲み慣れていないから。
 ちびちびと少しずつ、トライする新成人なのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

黒鵺・瑞樹
アドリブOK

早速スタンプラリーを、もちろんコンプ狙い。実は星のピンズがすごい気になってるんだ。
気にはなってもスタンプラリー自体はなるべく手早く終わらせて。

あとはワゴンでアイスコーヒー頼んでベンチで星を眺めながら一休み。
ながめながらつらつらと考え事。
しかし人が集まるとこにはよく怪異が出るよなぁ。
いや逆か。人が集まるからこそかもしれん。人のいろんな思いが渦巻いて何かを生み出すのかも。
邪神教団とかのはその思いがきちんと一つの流れになってるだけって事なのかもしれんな。
どっちにしろ迷惑でしかないが。
…っと。いや折角の機会だ、今は星に集中しよう。星に願うのもいいかもけど今は特にないのがなぁ、ちょっと残念。



 展望タワーに足を踏み入れれば、受け取ったのは星型の団扇。
 それを見遣り、黒鵺・瑞樹(境界渡・f17491)は密かにやる気を漲らせる。
 貰った星の団扇は、ただ涼を取るためのものではない。
 そう――これは、スタンプラリーの台紙でもあるのだから。
 瑞樹は煌めく星々の中、早速星集めを始める。
 勿論、狙うはコンプ――実をいうと、すごい気になっているから。
 スタンプを全部集めれば貰えるという、お星さまのピンズに。
 けれど、だからこそ、気にはなってもスタンプラリー自体はなるべく手早く終わらせるべく。
 天の川架かる夏の夜空に視線を巡らせて。
 見つけたスタンプを、ぽんぽんっと順調に押しているところに見つけたのは、天空ワゴン。
 とりあえず星を眺めながら、ベンチに座ってアイスコーヒー片手に一休み。
 そして煌めく星たちを青い瞳に映しながら始めるのは。
(「しかし人が集まるとこにはよく怪異が出るよなぁ」)
 つらつらと、考え事。
 今訪れている展望タワーも、訪れた人たちでいっぱい。
 予知される事件は、そんな人が集まるところで多く起こっているような気がするが。
 瑞樹はふと首を傾けつつ、改めてこう思考する。
(「いや逆か。人が集まるからこそかもしれん。人のいろんな思いが渦巻いて何かを生み出すのかも。邪神教団とかのはその思いがきちんと一つの流れになってるだけって事なのかもしれんな」)
 けれど、すぐに苦笑する――どっちにしろ迷惑でしかないが、と。
 そんなことを考えていた瑞樹は、ふと我に返って。
(「……っと。いや折角の機会だ、今は星に集中しよう」)
 その顔を上げれば――眼前に煌めいたのは、一筋の流れ星。
 けれど瑞樹は特に何かを願うこともなく。
(「星に願うのもいいかもけど今は特にないのがなぁ」)
 流れゆく星を見送りながらも思う――ちょっと残念、と。

大成功 🔵​🔵​🔵​

尭海・有珠
レン(f00719)と

ワゴンで買ったのは星型クッキーと紅茶
金平糖を入れるのは甘さをというより可愛さゆえ
歩幅を合わせてくれているのに気づき
その気遣いに感銘を受けつつベンチでひと休み

同じように星のピンズを翳し仰ぎ見て
…そうか、仲間入りか
星の回廊を旅した証だものな、入手できたのも嬉しいが
レンと一緒っていうのがより嬉しいよ
独りより、ずっとこころづよい
星の団扇のスタンプを指で辿りつつ
見てきたところもどこも凄かったな!と話が弾む
天の川の中にいるみたいだったし、
星にはあんなにも名前と物語があるのが面白い

ふふ、いいぞ
私もチュロスとどちらにしようか悩んだんだ
一つ取り出し、差し出そう
どうせなら色々楽しみたいものな


飛砂・煉月
有珠(f06286)と!

ワゴンで買った星型チュロスと
カップの中で揺れる花紺青の夜空に鏤められた金平糖
有珠に歩幅を合わせて歩いた先のベンチでひと休みしよ

指先で摘んだ星のピンズはオレたちの冒険の証
何かさ、空に仲間入りしたみたいで嬉しくねー?
星の世界に翳して満足気
…へへ、オレも有珠と一緒なの嬉しいよってへらり
ひとりじゃないもんな!

星型の団扇に押されたスタンプを同じ仕草で指で辿って
どこも星でいっぱいでさ
綺麗しか言えなくてさ
星の数だけ名前や物語があるのって凄い浪漫だよな
なんて弾む話

なーなー!
有珠のクッキーとオレのチュロス、シェアしねー?
へへ、迷ったのお揃いか~
キミの星を受け取って
オレの星もキミにあげる!



 数多の星の下で、一等輝く夏の大三角形を探し回廊を巡って。
 尭海・有珠(殲蒼・f06286)は、見つけた天空ワゴンでクッキーのお星さまを買った後。
 一緒に受け取った紅茶に、ぱらり小さな星を降らせる。
 紅茶にそんな金平糖を入れるのは、甘さをというより可愛さゆえ。
 星型チュロスを買った飛砂・煉月(渇望の黒狼・f00719)も同時に、小さな星たちを鏤める。カップの中でゆらり揺れる、花紺青の夜空に。
 そして有珠は知っている。彼が自分に歩幅を合わせてくれていることを。
 そんな気遣いに感銘を受けつつも、並んで向かった先は、ひと休みできるベンチ。
 煉月はベンチに座った後、ふと星の世界に翳してみる。
「何かさ、空に仲間入りしたみたいで嬉しくねー?」
 指先で摘んだ小さなピンズの星。それは、ふたりの冒険の証。
「……そうか、仲間入りか」
 有珠も同じ様に、お揃いの小さな星を天空へと煌めかせて。
 満足気な表情を宿す彼へと視線を移して、こう続ける。
「星の回廊を旅した証だものな、入手できたのも嬉しいが、レンと一緒っていうのがより嬉しいよ」
 ――独りより、ずっとこころづよい、と。
 煉月もそんな彼女へと、へらりと笑んで返して。
「……へへ、オレも有珠と一緒なの嬉しいよ」
 お揃いの冒険の証を眺め、こくりと頷く――ひとりじゃないもんな! って。
 そして有珠は、星の団扇へと視線を落として。
 集めたスタンプの星を、星座を作るかのように指で辿りつつも、口を開く。
「見てきたところもどこも凄かったな!」
「どこも星でいっぱいでさ。綺麗しか言えなくてさ」
 有珠の言の葉に、煉月も大きく頷いて。
「天の川の中にいるみたいだったし、星にはあんなにも名前と物語があるのが面白い」
「星の数だけ名前や物語があるのって凄い浪漫だよな」
 ふたりはしゃぐように、交わす会話も自然と弾む。
 でも……もっとふたりで、いっぱい星を楽しみたいから。
「なーなー! 有珠のクッキーとオレのチュロス、シェアしねー?」
 煉月が提案したのは、星の分けあいこ。
 そんな彼の言葉に、有珠は海と星を映した青の瞳を細め、ゆるく波うつ黒髪揺らし頷く。
「ふふ、いいぞ。私もチュロスとどちらにしようか悩んだんだ」
「へへ、迷ったのお揃いか~」
 どちらにしようかと目移りしていたのは、実はお揃いだったから。
 提案はもちろん、喜んで。
「どうせなら色々楽しみたいものな」
 有珠がクッキーの星をひとつ取り出し、彼へと差し出せば。
 煉月も同じように、彼女へと笑んで、美味しくて甘い星を交換こ。
 ――キミの星を受け取って、オレの星もキミにあげる! って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リル・ルリ
🐟櫻沫

見上げれば満天の星空が笑ってて目の前には満開の櫻が笑ってる
心があったかくてむずむずして
くすぐったい
自然に笑みを深めて
星の綺麗なかへで櫻宵と一緒に星座のぱへをつつく

僕のは山羊座のぱへ
僕の誕生日はヤギの星座なんだって
桜色の星型チョコをとぴんぐした僕だけのぱへ!
櫻のは?おひつじ?
僕らはめぇめぇ星座の仲間だ
なんだか嬉しい
櫻宵のも頂戴とねだれば甘やかな一口が届けられる
幸せと綻べば、黒蝶達が嬉しげに傍を舞う

ヨルは誘と一緒に夜空のぜりぃを食べててご機嫌だ

皆で宙の上にいるみたい
手を伸ばせば星屑に手が届くよう

流れ星に願いをかければ叶うという
こうして皆一緒に居る一時が幸せで
僕の願いはとうに叶ってしまったな


誘名・櫻宵
🌸櫻沫

私の前で白の人魚が嬉しげに幸せそうに、まるで歌いだしそうな様子で笑っている
満天の星空も綺麗だけれど、私にとってはその事が何より幸せで尊かったの
私は、この子にしあわせを咲かせてあげられているんだ

それぞれのお誕生日の星座のパフェを食べましょうか!
リルは山羊座ね!尾鰭がお揃いね
私は牡羊座
黄金の羊よ!
めぇめぇ星座仲間、なんて言葉に癒されて零れる笑みがとまらない
はい、食いしん坊な人魚に一口
あーんしてあげる
甘い星座を届けたら、何より甘い満天に咲く笑顔のお返しが

誘は空を眺めてヨルと一緒にゼリーを食べて
彼なりに楽しんでるわ

うふふ
かぁいい子
私の願いは
幸せは
何時だって…隣にあったのね

気づきは瞬く星のように



 天空で過ごすひとときは――心があったかくてむずむずして、くすぐったい。
 だって、みんな笑ってるから。
 見上げた満天の星空も、目の前の満開の櫻も。
 そしてリル・ルリ(『櫻沫の匣舟』・f10762)も自然に笑みを深めて。
 運ばれてきた甘い星座に、薄花桜の瞳がキラキラ煌めく星を纏う。
 誘名・櫻宵(貪婪屠櫻・f02768)も、そんな嬉しげで幸せそうな姿を見つめる。
 自分の前で、愛しい白の人魚が笑っているから。まるで歌いだしそうな様子で。
 そして、改めて実感するのだった。
(「満天の星空も綺麗だけれど、私にとってはその事が何より幸せで尊かったの」)
 ――私は、この子にしあわせを咲かせてあげられているんだ、って。
 そんなふたりが居るのは、星の綺麗な天空カフェ。
「それぞれのお誕生日の星座のパフェを食べましょうか!」
 一緒につつくパフェにも、甘いお星さまがいっぱい。
「僕のは山羊座のぱへ。僕の誕生日はヤギの星座なんだって」
「リルは山羊座ね! 尾鰭がお揃いね」
 けれど、リルの山羊座のパフェは、世界でひとつだけのもの。
 ――桜色の星型チョコをとぴんぐした僕だけのぱへ!
 白の星に寄り添うのは、蕩ける様に甘い櫻の星。
 リルはそんな自分だけの星座パフェに、笑みを咲かせながらも。
「櫻のは?」
 こてんと首を傾け、櫻宵のパフェへと目を向ければ。
「私は牡羊座。黄金の羊よ!」 
「おひつじ? じゃあ、僕らはめぇめぇ星座の仲間だ」
 なんだか嬉しい、ってほくほく笑むリルに、櫻宵は零れる笑みがとまらない。
 めぇめぇ星座仲間、なんて言葉に癒されて。
 そんな櫻宵のめぇめぇ星座パフェを、じっとリルは見つめてから。
 櫻宵のも頂戴――そうおねだりすれば。
「はい、食いしん坊な人魚に一口」
 あーんしてあげる……そう届けられるのは、甘やかな一口。
 刹那、広がる美味しさや甘さに、幸せと綻べば、黒蝶達が嬉しげに傍を舞って。
 届けた甘い星座のお返しを、櫻宵は存分に貰う。
 何より甘い、満天に咲く笑顔のお返しを。
 それからふと視線を移し、櫻宵は微笑まし気に彼らを見つめる。
 彼なりに楽しんでるわ、って……空を眺め、ヨルと一緒にゼリーを食べる誘に。
 勿論ヨルも、誘と一緒に夜空のゼリーをぱくりと食べてご機嫌
 それからリルは、ふとその手を伸ばしてみる。
 煌めく星屑に手が届くようで。
「皆で宙の上にいるみたい」
 星だって、掴まえられるかもしれない。
 そう思った刹那、満天の空を流れる一筋の星。
 流れ星に願いをかければ叶うというけれど。
 リルは、櫻宵もヨルも誘にも、皆にぐるりと視線を巡らせて思う。
(「こうして皆一緒に居る一時が幸せで」)
 ――僕の願いはとうに叶ってしまったな、って。
 だから、流れ星に願いを聞いて貰わなくったって、大丈夫。
 願いを叶えてくれるのは、流れ星ではなくて――目の前で笑う満開の櫻だから。
 そして櫻宵も……うふふ、かぁいい子、って。
 そう桜霞の瞳を一等細めながらも、気付く。
(「私の願いは、幸せは」)
 心に満ちて知るその輝きは瞬く星のように。
 ――何時だって……隣にあったのね、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

陽向・理玖
【菊】

七夕のエピソードはあんま好きじゃねぇけど
イベントは普通に楽しくていいな
そうそれ
貰った団扇に集まった星眺めピンズ貰いほくほく
ああよかったじゃん

おっ
きよ兄さん休憩してこうぜ
パフェ食おうパフェ
何にする?
俺は…
少し思案し
きよ兄さんって何座?
…乙女
吹き出しそうになって堪え
面白…いや
えっとじゃあこれにしようかな?折角だしよ
えー?
11/22って蠍?射手?
首傾げ
そりゃまぁ…いや
ありがとうな

…思った以上にこう…可愛らしいパフェだな
さすが乙女?
あっきよ兄さんパフェに並んでくれよ
写真撮ろうと
後でみんなに見せよ
楽しげに


人気なだけあるわ
こっからでも星も綺麗だしな
おっ流れ星
凝ってるなぁ

ってうわ
花火も!豪華じゃん


砂羽風・きよ
【菊】

エピソード?
1年に1回しか会えないからか?
てか、プラネタリウムのスタンプラリーもほんとにあるんだな
理玖のほくほく顔を見ればこちらも綻ぶ

いいな、冷たいもん食いたかったわ
んー、そうだなぁ
え、おと…乙女座だが?

おいっ、理玖
こっち向け!!乙女(座)で何が悪い!
つーか、理玖は何座だよ!
わからねぇからどっちも食うぞ!
3つくらいよゆーだろ

スゲー、流石乙女(?)
可愛らしいパフェでいいじゃねーか!
ちょっと待て
なんで俺が乙女と並ぶんだ?

なんて言いつつ乙女に並ぶ

――おいおいおい、聞こえたぞ!
他の奴らに見せなくていいわ!

あー、うめー癒されるわ
ん、そーだな。めっちゃ綺麗
願い事したら叶うかもな

うおっマジか!
スゲーな



 見上げれば、満天の星空に流れる天の川。
 そんな星たちが織り成す煌めきを見れば、やはり思い浮かぶのは有名なあの伝説。
「七夕のエピソードはあんま好きじゃねぇけど、イベントは普通に楽しくていいな」
 そう呟いた陽向・理玖(夏疾風・f22773)の声に、砂羽風・きよ(札付きのきよし・f21482)はふと首を傾けて。
「エピソード? 1年に1回しか会えないからか?」
 そうそれ、と頷く理玖にきよは続ける。
「てか、プラネタリウムのスタンプラリーもほんとにあるんだな」
 そう紡げば、理玖の顔は途端にほくほく。
 貰った団扇に集めた星たちを眺め、掌に光るのは小さなピンズの一つ星。
「ああよかったじゃん」
 そんな眼前の嬉し気な顔を見れば、きよの表情も自然と綻んで。
「おっ、きよ兄さん休憩してこうぜ。パフェ食おうパフェ」
「いいな、冷たいもん食いたかったわ」
 ふたり足を向けたのは、星座パフェが人気な天空パフェ。
 お品書きをぱらりと捲れば、沢山の甘い星々に目移りしてしまうけれど。
「何にする?」
「んー、そうだなぁ」
 そう首を傾けるきよに、俺は……と思案し呟きを落とす理玖は。
 ふと、彼にこう訊ねてみる。
「きよ兄さんって何座?」
「え、おと……乙女座だが?」
「……乙女」
 思わず吹き出しそうになった口元を押さえ、横を向いて必死に堪える理玖。
 そんな微かに肩が震えている気がする彼の反応に、声を上げるきよ。
「おいっ、理玖。こっち向け!! 乙女で何が悪い!」
「面白……いや、えっとじゃあこれにしようかな? 折角だしよ」
 そう、くくっと完全に笑っている理玖に、きよも訊ねる。
「つーか、理玖は何座だよ!」
「えー? 11/22って蠍? 射手?」
 星座と星座の境目は、確かに分かり難くて。
 首傾げる理玖に、きよはこんな迷案……もとい名案を!
「わからねぇからどっちも食うぞ! 3つくらいよゆーだろ」
 そんなきよの言葉に、理玖は思わず瞳を瞬かせるけれど。
「そりゃまぁ……いや、ありがとうな」
 乙女座と蠍座と射手座の、みっつのパフェをオーダー。
 ――そして。
「……思った以上にこう……可愛らしいパフェだな」
 さすが乙女? と、星だけでなくハートやピンクでデコられた乙女なパフェを理玖は見遣って。
「スゲー、流石乙女」
 そうきよも瞳を瞬かせた後、自分と乙女なパフェを交互に見つめる彼に気が付いて。
「可愛らしいパフェでいいじゃねーか!」
 そう、訴えるけれど。
 それに構わず、理玖は何かを思いついたようにスマートフォンを取り出して。
「あっきよ兄さんパフェに並んでくれよ」
「ちょっと待て。なんで俺が乙女と並ぶんだ?」
「折角だからきよ兄さん、手でハートとか作ったら?」
「それに、なんでハート!? ……こうか?」
 ――ぱしゃり。
 乙女座なパフェと乙女ポーズのきよを激写!
「後でみんなに見せよ」
「――おいおいおい、聞こえたぞ! 他の奴らに見せなくていいわ!」
 楽しげに撮った画像を眺める理玖に、そうきよは声を上げるけれど。
 早く食べないとアイスが溶けてしまうから、ひとまずはパフェに集中。
 スプーンでハートを掬って、きよがぱくりと口に運べば。
「あー、うめー癒されるわ」
「旨。人気なだけあるわ」
 蠍座の赤い星のゼリーを口にし、理玖は頷いた後。
「こっからでも星も綺麗だしな」
「ん、そーだな。めっちゃ綺麗」
 星座パフェを味わいながら、ふたり星を眺める。
 そして―ーふたりが見つけたのは。
「おっ流れ星。凝ってるなぁ」
「願い事したら叶うかもな」
「ってうわ、花火も! 豪華じゃん」
「うおっマジか! スゲーな」
 願い事を叶えてくれるかもしれない流れ星と、夏の夜に咲いた鮮やかな大輪の花。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

長坂・由有子
星が落ちてくるって痛そうね。ヘルメットでも持っていった方が良いのかしらね。
冗談はさておいて、とりあえず楽しみゃ良いのね。

短冊に適当に願い事でも書く。それから、チュロスとゼリーソーダをそこらのワゴンで調達して、なるたけ光の無いところを探して、星空でもゆっくり眺めていようかね。
ちそっとすれば、また慌ただしくなるけれど、それまではまあ、ゆるゆる過ごさせてもらおうか。
ふと、差した月明かりに「玉樹後庭花」をそらんじながら適当に時間をつぶすかね。
(短冊に書いた言葉は「太平楽」)



 展望タワーの窓の外から見える星々は、数え切れないほどで。
 聞いた予知によれば、煌めく星たちを堕とさんとする存在があるのだという。
 長坂・由有子(願身不復生王家・f17688)は、満天に輝くそんな星たちを見上げながら。
 首を傾けつつも、ふとこう思う。
(「星が落ちてくるって痛そうね。ヘルメットでも持っていった方が良いのかしらね」)
 確かに、星は柔らかそうな感じではないし。
 眼前の星が雨の様に無数に振ってきたら、痛そうかもしれない――なんて。
(「冗談はさておいて、とりあえず楽しみゃ良いのね」)
 どのみち、ヘルメットは用意できなさそうであるし。
 由有子は、予知にあった通りに、まずはこの展望タワーでの時間を楽しむことにする。
 潜む怪異を、引き出すために。
 とりあえず天の川流れる夏の夜空の下を歩いてみれば、見つけたのは短冊が沢山飾られた笹。
 星の形をした可愛らしい短冊に、由有子は願い事をさくっとしたためて飾って。
 見つけた天空ワゴンで、星型チュロスと夏空ゼリーソーダを調達。
 星がよりよく見える様な、できるだけ光の無いところを探して。
 星がいっぱいの甘いスイーツや飲み物と共に、星の煌めく夜空をゆっくりと堪能する。
 今は夜の静寂に包まれているが……そのうちまた慌ただしくなるだろうけれど。
(「それまではまあ、ゆるゆる過ごさせてもらおうか」)
 それから、適当に時間をつぶすかね、と。
 差した月明かりにふと諳んじるのは――「玉樹後庭花」。
 そしてそんな由有子が書いた星の短冊への願い……「太平楽」の文字が。
 夏の星空の下、さわりと吹き抜ける風に、そっと揺れる。

大成功 🔵​🔵​🔵​

真宮・響
【真宮家】で参加

プラネタリウムね。星を眺めるものがいれば、星を堕とすものもいるのもいるってことか。まずはプラネタリウムを楽しもうかね。

え?奏は天空カフェに行きたい?まあ、奏ならそう言うと思ってた。家族で行こうか。星座パフェは・・アタシはてんびん座か。てんびん座のように色違いだったりするのかね。ラテアートを添えて頂こう。

そして星座チュロスを食べながら、ベンチに2人座って仲良く過ごす奏と瞬を離れたベンチで見守る。邪魔するのは野暮だからね。若い人達のひと時の舞台を設定するのも大人の役目だ。アタシはそんな二人の姿が輝く星に見えるよ。


真宮・奏
【真宮家】で参加

「絢爛の星」としてはプラネタリウムは沢山のお友達に会える所です!!実際に落っこちてしまうには驚きますが、その前に・・・天空カフェ行きたいですっ!!(目をキラキラ)

星座パフェですか?私は蠍座ですので、アンタレスみたいな赤い色のシロップが掛かってたり?どっちにしろおいしく頂きますね!!あ、夏空ゼリーソーダも!!

兄さん、ここからは素敵な星が一杯見えますよ!!(ぐいぐい)星空チュロスを食べながら、瞬兄さんとベンチで並んで座って、仲良く星を眺めます。あ、花火です!!綺麗ですね~(意識せずに腕を組んでいる)兄さんと過ごす時間、幸せです~。


神城・瞬
【真宮家】で参加

色んな世界でプラネタリウムを見てきましたが、UDCアースのプラネタリウムも楽しみですね。事件も起きるようですが。はい、天空カフェですね。行きましょう。

星座パフェですか。僕は・・いて座ですか。どんな星座パフェでしょうかね。おしゃれなラテアートと共に頂きますね。

星空チュロスを買って、奏に引っ張られて、星の見えるベンチへ。並んで座って仲良く星を眺めます。はい、星は奏のお友達ですよね。分かっていますよ。(無意識に寄り添っている)花火綺麗ですね。はい、僕もこうして奏と過ごす日々は楽しいですよ。(奏の頭を撫でる)



 窓の外を見れば、夜景が美しく煌めいていて。
 天上へと視線をあげれば、キラキラ輝く天の川や満天の星々が。
 けれど、この数多光る星々の光を脅かさんとする輩がいるのだという。
「プラネタリウムね。星を眺めるものがいれば、星を堕とすものもいるのもいるってことか」
 そう聞いた予知を思い返しながら口にするのは、真宮・響(赫灼の炎・f00434)。
 けれどもそんな怪異を起こす為にやらなければならないこと、それは。
「まずはプラネタリウムを楽しもうかね」
 今を、目一杯楽しむことである。
 そんな響の声に頷く子供達。
「色んな世界でプラネタリウムを見てきましたが、UDCアースのプラネタリウムも楽しみですね」
 ……事件も起きるようですが、と。
 やはり怪異のことは気がかりではあるが、神城・瞬(清光の月・f06558)もプラネタリウムを楽しみにしていて。
「「絢爛の星」としてはプラネタリウムは沢山のお友達に会える所です!!」
 勿論、真宮・奏(絢爛の星・f03210)も、プラネタリウムで数多の星たちと出会えることも楽しみなのだけれど。
 目を星のように輝かせ、声を弾ませて続ける。
「実際に落っこちてしまうには驚きますが、その前に……天空カフェ行きたいですっ!!」
 けれども、奏がそう言うであろうことは予想通り。
「え? 奏は天空カフェに行きたい? まあ、奏ならそう言うと思ってた。家族で行こうか」
「はい、天空カフェですね。行きましょう」
 うきうき足取り軽い奏と共に、響も瞬も、家族揃ってカフェへと足を運んで。
 やはりオーダーするのは、このカフェの名物であるという、星座パフェ!
「星座パフェは……アタシはてんびん座か。てんびん座のように色違いだったりするのかね」
「星座パフェですか。僕は……いて座ですか。どんな星座パフェでしょうかね」
 響と瞬が頼むのは、自分の星座のパフェにお洒落なラテアートを添えて。
 そして、奏は。
「星座パフェですか? 私は蠍座ですので、アンタレスみたいな赤い色のシロップが掛かってたり?」
 そう逸るように、どんな蠍座のパフェがくるのかを思い巡らせてみながらも。
「どっちにしろおいしく頂きますね!! あ、夏空ゼリーソーダも!!」
 予想が当たっていて外れていても、どのみち美味しく頂きますし。
 もうひとつの限定品、夏空ゼリーソーダも抜かりなく注文します!
 それから、パフェを堪能し、飲み物も味わった後は。
「兄さん、ここからは素敵な星が一杯見えますよ!!」
 星々がいっぱいの回廊を巡って、星が沢山見えるベンチを見つけた奏は、瞬の腕をぐいぐいと引く奏。
 その手にはしっかりと、見つけた天空ワゴンで買った星空チュロスが。
 瞬も同じ様に買った星空チュロスを手に、奏に引っ張られつつも、星の見えるベンチに彼女と並んで座って。
「はい、星は奏のお友達ですよね。分かっていますよ」
 仲良く星を眺めていれば、自然と寄り添う身体。
 そんな二人から、少し離れたベンチで。
(「邪魔するのは野暮だからね。若い人達のひと時の舞台を設定するのも大人の役目だ」)
 星座チュロスを食べながら、仲良く過ごす奏と瞬を離れたベンチで見守る響。
 それは、まるで周囲に輝く星のように。
 ――アタシはそんな二人の姿が輝く星に見えるよ、って。
 そんな響がそっと見守る中、意識せずにぎゅっと腕を組んで。
「あ、花火です!! 綺麗ですね~」
 星空にあがり始めた花を見つめながら、奏は紡ぐ。
「兄さんと過ごす時間、幸せです~」
「花火綺麗ですね」
 瞬も眼前に咲く大輪の華を眺めながらも、ふとすぐ隣にある奏へと手を伸ばして。
 ――はい、僕もこうして奏と過ごす日々は楽しいですよ、って。
 光弾ける中、奏の頭をそっと撫でてあげる。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ティア・メル
朔郎/f25937

隣を歩む彼は宵闇に淡く光るよう
朔ちゃん、エスコートしてくれる?
いつかの日にそうしてくれたように

んふふ、擽ったい
王子様が格好良過ぎてときめいちゃいそうだよ

君が唯一の拠り所と言う星空に攫われてしまわないよう
こっそり指先を絡めて繋ぎ止める

きっとあれが一番星だよね
んにー
そうだね、捕まえたい星はもう手の内にあるからいいや
朔ちゃんを見上げて悪戯に咲む

あ、カフェだって!
ぼくは朔ちゃんの星座のパフェーにするっ

朔ちゃんらしいミステリアスな甘さ
すっごく美味しいよ
朔ちゃんに逢いたくて仕方なくなっちゃうや

忘れられない瞬間の味
ずっと甘く燻って朔ちゃんを求めちゃいそう
ぼくの味も君の中に残ったらいいな


縹・朔朗
ティア/f26360

満天の星空
恐ろしい夜に慰めてくれる、唯一の拠り所

…エスコートですか?ふふ、分かりました
では、共に宙へ参りましょう、お姫様
跪き彼女の手の甲にそっと口付け

ティアさんは星を捕まえたいのですか?
私は…ただ眺めるだけで良いのです

はっと、手の温もりに驚く
…暖かい。
軽く握り返せば不思議と心が和らいだ気がします

星座のパフェーとな
甘味好きとしてはとても興味があります
では私はティアさんの星座のパフェーを

…うむ、美味い
ソーダが効いていて爽やかで
甘味に慣れていなければ少し甘過ぎる気もしますが、それさえも良い塩梅です

一度食べてしまえばもう忘れられない……
癖になる味ですね。



 眼前の夜に満ちるのは、数多輝く星たち。
 そんな満天の星空を、いつも縹・朔朗(瑠璃揚羽・f25937)は見上げていた。
 その煌めきは、彼にとって……恐ろしい夜に慰めてくれる、唯一の拠り所であるから。
 そう星空を見つめる彼は、宵闇に淡く光るようだと。
 ティア・メル(きゃんでぃぞるぶ・f26360)は隣を歩む朔朗を見上げ、声を掛ける。
「朔ちゃん、エスコートしてくれる?」
 ――いつかの日にそうしてくれたように、って。
 耳に届いたその声に、朔朗は無数の星たちからティアへと視線を移して。
「……エスコートですか? ふふ、分かりました」
 ――では、共に宙へ参りましょう、お姫様。
 跪き彼女の細くしなやかな手を取れば。その甲にそっと口付けを落とす。
 そんな与えられた感触に、ティアは笑み零して。
「んふふ、擽ったい。王子様が格好良過ぎてときめいちゃいそうだよ」
 彼にエスコートされ、星が数多輝く回廊へ。
 それからふと顔を上げれば、その瞳にも輝くひとつの星。
「きっとあれが一番星だよね」
 そんな彼女へと、朔朗はこう問い続ける。
「ティアさんは星を捕まえたいのですか?」
 ……私は……ただ眺めるだけで良いのです、と。
 ティアは見つけた一番星から、再び彼を見上げて。
 その手をふと伸ばす。星を、捕まえるために。
 けれども、それは空に輝くお星さまではないから。
「んにー。そうだね、捕まえたい星はもう手の内にあるからいいや」
 見上げる彼へと、そう悪戯に咲む。
 伸ばされたその手の行く先――それは、大きな彼の掌。
 ……君が唯一の拠り所と言う星空に攫われてしまわないよう、って。
 ティアはこっそりと繋ぎ止める。細い指先を彼のものと絡めて。
 そして朔朗は、はっと、瞳を見開き瞬く。不意に与えられた手の温もりに驚いて。
 それから軽くそうっと、柔いその手を握り返せば。
「……暖かい」
 じわり滲んで混ざり合う温もりに、不思議と心が和らいだ気がする。
 そんなふたりで星の回廊を歩みはじめれば、ティアがふと見つけたのは。
「あ、カフェだって!」
 星座パフェが人気であるという、天空カフェ。
「星座のパフェーとな。甘味好きとしてはとても興味があります」
 煌めく星座をモチーフとした、魅惑的な甘味。
 だから、勿論ふたりも。
「ぼくは朔ちゃんの星座のパフェーにするっ」
「では私はティアさんの星座のパフェーを」
 お互いの星座を交換こした、甘いパフェーを。
 それから、ティアの眼前に運ばれてきたのは――朔朗の星座である乙女座のパフェ―。
 それをスプーンでひと掬いし、ぱくりと頂いてみれば。
「朔ちゃんらしいミステリアスな甘さ。すっごく美味しいよ」
 ――朔ちゃんに逢いたくて仕方なくなっちゃうや、って。
 そして朔朗の前へと置かれたのは、ティアの星座の山羊座のもの。
「……うむ、美味い。ソーダが効いていて爽やかで……甘味に慣れていなければ少し甘過ぎる気もしますが」
 けれども、それさえも良い塩梅だと、朔朗は嫋やかな微笑みをそっと宿して。
 ティアは、乙女座なだけあり少し可愛らしい彩りで盛られた甘味を口に運んでゆく。
 ――忘れられない瞬間の味、って。
「一度食べてしまえばもう忘れられない……癖になる味ですね」
 そしてそう頷き紡いだ彼へと、再びティアは柔らかい笑みを湛える。
「ずっと甘く燻って朔ちゃんを求めちゃいそう」
 ――ぼくの味も君の中に残ったらいいな、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ニルズヘッグ・ニヴルヘイム
嵯泉/f05845と

凄え!星が近い!
この世界の建物って高くて凄いな
そっか、おまえは星読みもするんだもんな
気合入れてくぞー!

の前にスタンプラリー埋めよう
キラキラしたものってつい欲しくなるんだ
えっ、良いの?聞く聞く!
…………(何も分かっていない顔)
嵯泉、いつもそんな凄いことしてたのか……!!
これで基礎なの?嘘だろ……!?

夏の大三角は予習してきたぞ
デネブとアルタイルとベガだろ
位置までは分かんないけど……それは嵯泉に任せよう
手分けすんのは効率的だけど、一緒に探そうよ
きっと、そっちのが楽しいからさ!

無事に星を手に入れたなら
しばらく光に反射させて遊んでから、大事にとっておこう
な、一緒の方が楽しいだろ!


鷲生・嵯泉
ニルズヘッグ(f01811)同道
星墜としとは術師としては些か聞き捨てならん……が
先ずは星を探すとしよう

では少し読み方でも聞くか?
年月日に季節や時間、専用の道具を使う事もある
後は只管に計算を重ねるといった処だな……
時には現れる時期や方角で吉凶を見る場合も……どうした?
いや此の辺りはまだ基礎だぞ。本当に

探すのは夏の大三角形か
主催を考えるなら其れなりに現実に添わせる筈
ならば1つ見つける事が出来れば、其処から辿って他も見つかろう
さて手分けする手もあるが……では一緒に探すか

引き替えて手にした星は、小さくとも確かに煌めいていて
共に過ごした夏の証だ、失くさぬ様に仕舞っておこう
そうだな……矢張り一緒の方が良い



 展望タワーへと続くエレベーターに乗り込めば、窓の外に見える地上が一気に遠くなって。
 辿り着いたのは、煌めき溢れる天空の世界。
「凄え! 星が近い!」
 見上げる星に負けないくらい瞳を輝かせながら。
 ――この世界の建物って高くて凄いな、と。ニルズヘッグ・ニヴルヘイム(竜吼・f01811)は、ぐんと近づいた星たちをぐるりと見回してから。
「星墜としとは術師としては些か聞き捨てならん……が、先ずは星を探すとしよう」
 展望タワーの入り口で受け取った星の団扇を眺める鷲生・嵯泉(烈志・f05845)へと視線を向ける。
「そっか、おまえは星読みもするんだもんな」
 予知に聞いた、星を堕とすモノの存在。
 それは星読みをする彼にとって、見過ごせない案件であろう。
 ニルズヘッグは、そんな嵯泉とともに事件を解決するべく。
 ――気合入れてくぞー!
 そう、やる気満々にぐっと拳を握りしめるけれど。
「……の前にスタンプラリー埋めよう。キラキラしたものってつい欲しくなるんだ」
 拳と共に握りしめた星型の団扇をふと見遣り、きょろりと星空へと瞳を巡らせて。
 それからふと、星の回廊を歩きながら、興味本位で隣の嵯泉へと訊ねてみる。
「そういえば、星読みってどうやるんだ?」
「では少し読み方でも聞くか?」
「えっ、良いの? 聞く聞く!」
 返って来たそんな嵯泉の声に、わくわく耳を傾けるニルズヘッグ。
 そして始まる、嵯泉の星読み講座であるが――。
「年月日に季節や時間、専用の道具を使う事もある。後は只管に計算を重ねるといった処だな……」
「…………」
 何を言っているのか、さっぱり分からない。
 そんな、明らかに何も分かっていない顔をするニルズヘッグの様子に気が付いて。
 ふと首を傾ける嵯泉であるが。
「時には現れる時期や方角で吉凶を見る場合も……どうした?」
「嵯泉、いつもそんな凄いことしてたのか……!!」
「いや此の辺りはまだ基礎だぞ。本当に」
「これで基礎なの? 嘘だろ……!?」
 実はまだ全然基礎です!?
 そんな基礎の段階で、異国語を聞いているかのような顔をしていた彼に、星読みの話は程々にして。
「探すのは夏の大三角形か。主催を考えるなら其れなりに現実に添わせる筈」
 嵯泉は改めて、天の川架かる夏の夜空に視線を向けつつも紡ぐ。
 ……ならば1つ見つける事が出来れば、其処から辿って他も見つかろう、と。
 そして、星読みはよく理解できなかったとはいえ。
「夏の大三角は予習してきたぞ。デネブとアルタイルとベガだろ」
 探すべき星のことは、ばっちり予習済み。
 その位置までは分からないけれど……それは頼もしい嵯泉にお任せ。
 嵯泉は大まかに当たりを付けながらも、そんなニルズヘッグに視線を戻して。
「さて手分けする手もあるが……」
「手分けすんのは効率的だけど、一緒に探そうよ」
 ――きっと、そっちのが楽しいからさ!
 返ってきたそんな言葉とわくわくした様子に、柘榴にも似た赤の瞳を細め頷く。
「……では一緒に探すか」
 そしてふたり一緒に、一等夏の夜空に煌めく星を見つけるべく。
 輝き溢れる回廊を歩き、星を順に辿って。
 無事に全て見つければ――ふたりのその掌には、小さな綺羅星が。
 ニルズヘッグはそれを、しばらく星の光に反射させ手の中で遊ばせて。
 嵯泉も、小さくとも確かに煌めいているそれを見遣り、紡ぐ。
「共に過ごした夏の証だ、失くさぬ様に仕舞っておこう」
 その言葉にニルズヘッグも、一緒に探した冒険の証を大事にしまいながらも。
 嵯泉へと、笑みを向けて。
「な、一緒の方が楽しいだろ!」
 そんなどの星よりも楽し気で無邪気な煌めきに、もう一度嵯泉はこくりと頷く。
 ――そうだな……矢張り一緒の方が良い、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
普段ならお仕事忘れたらだめだけど、今回はのんびりしてお仕事忘れることで怪異を引き寄せるみたいだから、大義名分ばっちりね。

天空カフェの一角で星座パフェを頂くわ。
私はさそり座だからその形の星座のパフェかしらね。
こっそりチョコレートを使った猫さんもお願いするわよ。

「なぜ12星座にネコさんいないのかしら・・・ネコ科ならいるけどちょっと違うし」

そして夜空を見上げて夏の大三角を探しましょう。
「あれが織姫、あれが彦星、あれが古七夕かしら」

お相手もいないし、のんびりしながら状況の変化を待ちましょうか。



 天高く聳え立つ展望タワーへと足を運んだ目的。
 それは、怪異の存在があると予知で聞いたからなのだけれど。
 ヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)は、煌めく星の回廊を歩きながら、真っ直ぐにお目当ての場所へと向かいつつも思う。
(「普段ならお仕事忘れたらだめだけど、今回はのんびりしてお仕事忘れることで怪異を引き寄せるみたいだから、大義名分ばっちりね」)
 怪異へと誘われるためには、まずは展望タワーで過ごすこの時間を目一杯楽しまなければならないという。
 なので遠慮なく、しっかりと楽しみます!
 そんなヴィオレッタが迷わず足を運んだのは、天空カフェ。
 星座パフェがウリだというこのカフェで、注文するのは勿論。
「私はさそり座だからその形の星座のパフェかしらね」
 自分の星座の、蠍座のパフェ!
 けれども、ただの星座パフェではありません。
 ベリーの赤を基調とした星が散りばめられたパフェに、ちょこんとこっそり乗せて貰ったのは――チョコレートの猫さん。
 そんな可愛らしい猫さんを見つめながら、ヴィオレッタはこう思わずにはいられない。
「なぜ12星座にネコさんいないのかしら……ネコ科ならいるけどちょっと違うし」
 可愛くてふわもこで正義な猫さんが、何故十二星座にないのか。
 むしろ、猫さん座になりたいくらいであるのだけれど。
 煌めく夏の夜空へと、ヴィオレッタは星にも負けない輝きを秘める藍と紫の瞳を向けて。
 のんびりと猫の様にひとり気侭に、状況の変化を待ちながら。
「あれが織姫、あれが彦星、あれが古七夕かしら」
 天の川が流れる中……一等輝きを放つ、夏の大三角を探してみる。

大成功 🔵​🔵​🔵​

月舘・夜彦
【華禱】
星の回廊、それからすたんぷらりー……判子付き、でしょうか
随分楽しませて頂きました
休憩も兼ねてカフェへ向かいましょう

自分の星座?いえ、知りませんでした
生まれ月に星座が当てられているのですね
獅子座ですか……立派な星座を当てられていたとは恐縮です

感心しながらも品書きからみるくてぃーと星座ぱふぇを注文します
それでは私はいて座をお願いしましょう
どのようなぱふぇになるのでしょうね、とても楽しみです

届いたぱふぇには弓と矢の形をした飴細工が飾られ
矢には見事にサクランボに刺さっている
このサクランボは彼に、お裾分けしましょう
倫太郎殿の獅子座の飾りもとても素敵ですね
他のが気になりますが、家族で行った時にでも


篝・倫太郎
【華禱】
星の回廊やスタンプラリーを楽しんだら
本命のカフェ

そう言えば、あんたさ
自分の星座って知ってンの?
ちなみに俺はいて座

星座?みたいなきょとんとした顔に笑って
あんたは獅子座だな
あんたらしい星座だなって思うよ、俺はさ

そう言いながら珈琲と星座パフェを注文
自分の星座頼んでもつまんねぇから
夜彦の獅子座をトッピングにチョイス

知らない事を知るとわくわくきらきらした顔すんの
ホント、可愛いんですケド、この人

届いたパフェのトッピング部分はお裾分け

はは、そうだな
流石にトッピング見たさに12個制覇なんかしたら腹壊すもんな
ん……次は子供達も連れてこよう

さっき廻った回廊や夜景の話なんかも楽しんで
のんびりとこの時間を堪能



 天空で過ごす夏の夜のひととき。
 此処へと赴いたのは、怪異の影が予知されたからではあるけれど。
「星の回廊、それからすたんぷらりー……判子付き、でしょうか」
 ……随分楽しませて頂きました、と。
 星が集まった団扇や貰った星のピンズをそっと嬉し気に見つめる月舘・夜彦(宵待ノ簪・f01521)。
 そんな夜彦と共に、篝・倫太郎(災禍狩り・f07291)がやって来たのは、天空カフェ。
 予知された案件を解決するためには、まずは今この時間を目一杯楽しまなければだから。
 けれど特にそう心掛けずとも、十分に目の前の夜彦は楽しそうだし。
 彼のそんな姿を見ると、自分も楽しくなる。
 そして倫太郎は、そわりとメニューを眺める夜彦に、ふとこう訊ねてみる。
「そう言えば、あんたさ。自分の星座って知ってンの? ちなみに俺はいて座」
 天空カフェの人気メニューは、星座をモチーフとしたパフェ。
 けれども、ヤドリガミである彼が、自分の星座を果たして知っているのか――。
 そう思った倫太郎であったが、自分の問いの答えを聞くまでもなく把握する。
「自分の星座? いえ、知りませんでした。生まれ月に星座が当てられているのですね」
 星座? みたいなきょとんとしたその顔に。
 倫太郎はそんな表情を宿す夜彦に笑って。
「あんたは獅子座だな。あんたらしい星座だなって思うよ、俺はさ」
「獅子座ですか……立派な星座を当てられていたとは恐縮です」
 私は獅子座で、倫太郎殿は射手座……と。
 感心しながらも何気に真面目に確認するように呟く彼と共に、注文を。
「自分の星座頼んでもつまんねぇから、夜彦の獅子座をトッピングするか」
「それでは私はいて座をお願いしましょう」
 折角だから、珈琲やミルクティーと一緒に――相手の星座のパフェを。
 そして耳に聞こえてくるのは。
「どのようなぱふぇになるのでしょうね、とても楽しみです」
 心なしか弾むような、ウキウキしたいろを宿す声。
 それに顔を上げて見つめてみれば、その表情は楽し気で。
 倫太郎は、改めて思わずにはいられない。
(「知らない事を知るとわくわくきらきらした顔すんの」)
 ――ホント、可愛いんですケド、この人、って。
 そんなことを倫太郎が想っていることも知らずに。
 届いたパフェを興味深く見つめる夜彦。
 射手座のパフェは、弓と矢の形をした飴細工、矢には見事に刺さったサクランボ。
 ……このサクランボは彼に、お裾分けしましょう、そう夜彦は翡翠の瞳を細めてから。
「倫太郎殿の獅子座の飾りもとても素敵ですね」
 星が散りばめられた中、可愛らしい獅子がちょこんと乗った、バナナとチョコの獅子座パフェを見遣って。
 互いにトッピング部分を分け合いながらも、いつも通り会話を交わす。
「他の十二星座が気になりますが、家族で行った時にでも」
「はは、そうだな。流石にトッピング見たさに12個制覇なんかしたら腹壊すもんな」
 ん……次は子供達も連れてこよう、倫太郎もそうこくりと頷きながらも。
 さっき廻った回廊や夜景の話なんかも沢山楽しんで、のんびりとこの時間を堪能する。
 どの星にも負けないくらいキラキラ楽しそうな、目の前の彼の顔を微笑ましく見つめながら。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フリル・インレアン
ふわぁ、アヒルさん、お星さまが綺麗ですね。
って、またアヒル座を探しているのですか?
だから、そんな変な星座はありませんよ。
ふええ!?アヒル座を見つけたって、どこですか?
あの、アヒルさん、いくら私がアリスで記憶喪失だからって、夏の大三角ぐらいは知ってますよ。
あれはアヒル座じゃなくて、白鳥座です。
そんな嘘つきなアヒルさんには星座パフェはあげませんよ。
(でも、どうして私達は考えることが一緒なのでしょうね。この白鳥座から星を2つ抜いて作ってもらったアヒル座パフェはどうしましょう。)



 訪れた天空カフェで、大きな帽子のつばをそうっと上げて。
「ふわぁ、アヒルさん、お星さまが綺麗ですね」
 キラキラ輝く夏の星空を見上げ、声を上げるのは、フリル・インレアン(大きな帽子の物語はまだ終わらない・f19557)。
 そして、隣でやたら一生懸命何かを探すアヒルさんに気が付いて。
「って、またアヒル座を探しているのですか?」
 ――だから、そんな変な星座はありませんよ。
 そう呆れる様に言った、矢先に。
「ふええ!? アヒル座を見つけたって、どこですか?」
 なんと、アヒル座を発見……!?
 アヒル座を見つけたというアヒルさんに、フリルは大きく瞳を見開いて一緒に視線を巡らせてみるけれど。
 アヒルさんが翼やくちばしで指すその先には――夏の夜空に煌々と輝く巨大な三角形が。
「あの、アヒルさん、いくら私がアリスで記憶喪失だからって、夏の大三角ぐらいは知ってますよ」
 いや……確かに、似ていると言えば似ているような気もしないでもないけれど。
「あれはアヒル座じゃなくて、白鳥座です」
 それは夏の星座の代表格な白鳥座です!
 フリルは、頑としてアヒル座だと言うアヒルさんの様子に小さく溜息をつきながらも。
「そんな嘘つきなアヒルさんには星座パフェはあげませんよ」
 注文していた目の前の星座パフェに、そっと視線を移す。
 フリルが頼んだパフェは……白鳥座?
(「でも、どうして私達は考えることが一緒なのでしょうね」)
 いえ、実は白鳥座ではなくて――アヒル座。
 フリルは、星空を眺め再びアヒル座を探すアヒルさんをちらりと見つつも、そっと思うのだった。
 ――この白鳥座から星を2つ抜いて作ってもらったアヒル座パフェはどうしましょう、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​

百鳥・円
【まる】

こーんなに近くで星を観られるだなんて!
夢で見ようと思えば見られる光景
ホンモノでも無いことは百も承知ですが
そんなつまんないこと言わずに楽しみましょーか
スタンプラリー!
いいですね、いきましょ!

星座パフェですっておにーさん!
は?何言ってるんですか
もちろんおにーさんもですとも
おにーさんはどんなパフェを仕立てるんですかね
わたしはオリジナルな星座を作りますよう
金平糖の星を散らしチョコペンで繋いだなら完成ですん
名付けてまどかちゃんスペシャルですの
なんです?その物言いたげな顔は

向けられた匙を遠慮なく食むり!
うんうん美味しーですよう
お上手じゃあないですか、おにーさん
何時もの仏頂面よりもずっといーですよう


ゼロ・クローフィ
【まる】

へぇ、意外と綺麗なもんだな。
星何て今まで気にして見た事なかったが
星の様に瞳を煌めくほど愉しげな隣を見て
お前さん、スタンプラリーだとさ
どうする?

甘いモノに眼がない相手がパフェ好きなのを知っており
ここ限定のパフェがあると知り誘ってみたのだが
しまった…俺も喰わないといけないだろうなぁ
わかったよ、仕方ない
オリジナルパフェでも作ってみるか
隣の激甘な上のネーミングに微妙な顔に
お前さんスペシャルって事はまどか星座…あったら凄いな…

美味しそうに食べている姿にくくっ笑い
こっちも食ってみるか?
スプーンで掬い彼女の口元に
此間の仕返し

あぁ?何だよ、それは…
彼女の言葉に戸惑いつつも
心の底から笑ってる自分がいた。



 眼下に広がるのは煌めく夜景、見上げれば眩い夏空イルミネーション。
「こーんなに近くで星を観られるだなんて!」
 いつもならば、その輝きはずっと天高く遠い輝きで。
 夢で見ようと思えば見られる光景なのだけれど。
 流れる天の川や星座たちがぐんと近くに見えて。伸ばせば、手が届きそう。
 そんな眼前の星たちが本物ではないことは、百鳥・円(華回帰・f10932)は百も承知。
 ……けれども。
(「そんなつまんないこと言わずに楽しみましょーか」)
 今回此処を訪れた最初の目的は、この星たちの中過ごすひとときを、目一杯楽しむこと。
「へぇ、意外と綺麗なもんだな」
 ……星何て今まで気にして見た事なかったが、と。
 そう、ぐるり満天の夏空を見遣った後。
 ゼロ・クローフィ(黒狼ノ影・f03934)がふと視線移すのは、星の様に瞳を煌めかせている愉しげなお隣さん。
 それから、入り口で手渡された星の団扇へと目を向けて。
「お前さん、スタンプラリーだとさ。どうする?」
「スタンプラリー! いいですね、いきましょ!」
 夏の大三角形を象る星探しに誘えば、すぐに頷き返ってくる言の葉と笑み。
 星の回廊を巡って、彼方此方と探して歩いて。
 ぽんっとスタンプを集めれば、掌には、全て見つけた証の小さなお星さまが。
 いや、見つけたのは判子の星だけではなくて。
「星座パフェですっておにーさん!」
 天空カフェの名物、星座パフェ……!
 いや、甘いモノに眼がないから、パフェも好きなことを知っていて。
 だから限定のパフェがあると知って、円を誘ってみたゼロであったが――。
「しまった……俺も喰わないといけないだろうなぁ」
 なんとも、予想外の誤算が。
 そして、うーんとメニューと睨めっこしていたけれど。
「は? 何言ってるんですか。もちろんおにーさんもですとも」
「わかったよ、仕方ない」
 ……オリジナルパフェでも作ってみるか。
 円に促され、あまり甘くならないように、自分で作ってみることに。
 そんな観念したゼロと同じく、円も早速オリジナルなパフェを作り始めるけれど。
「おにーさんはどんなパフェを仕立てるんですかね。わたしはオリジナルな星座を作りますよう」
 金平糖のお星さまを、甘いパフェにぱらぱらといっぱい降らせて。
 これまた甘いチョコペンでそれを繋げば……完成!
 そんなお隣さんの激甘なパフェを見遣って。
「名付けてまどかちゃんスペシャルですの」
 さらに聞こえたネーミングに、思わず微妙な顔をするゼロ。
 その表情に気付いた円は首を傾けて彼を見上げるけれど。
「なんです? その物言いたげな顔は」
「お前さんスペシャルって事はまどか星座……あったら凄いな……」
 夏の夜に爆誕した激甘なまどか座に、そうゼロはぽつり。
 けれど当の本人はご機嫌に、作った星座をスプーンで掬って。
 ぱくりと頬張れば、幸せそうな笑みが。
 そんな美味しそうにパフェを食べている円の姿に、くくっと笑み零しつつ。
「こっちも食ってみるか?」
 掬って口元に差し出すひと匙は、此間の仕返し。
 それも勿論、遠慮なく食むり!
「うんうん美味しーですよう」
 そして至福の甘さを味わいながらも、自分を見ている彼に視線を返して。
 ふふりと、もうひとつ円は笑み宿す。
「お上手じゃあないですか、おにーさん」
 ――何時もの仏頂面よりもずっといーですよう、って。
「あぁ? 何だよ、それは……」
 向けられた彼女の笑みと言葉に、ゼロはそう戸惑うけれど。
 でも今、此処には確実に在るから。心の底から笑っている、その姿が。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

橙樹・千織
十雉さん(f23050)と

あら、ほんと可愛らしいパフェですねぇ
自分でトッピングを変えることも出来るそうですよ?
楽しそうですし、ぜひそうしましょう

天秤座というと…10月頃でしたっけ
ふふふ、盛りすぎて落ちないように気をつけてくださいねぇ
私の、ですか?
獅子座なので、大きめの白いお星さまに桜も添えてみました

ええ、そうしましょう
はわぁ…何処を向いても沢山の星が輝いていて
手を伸ばしたら届きそうな気もしてきますねぇ
私もこの高さは初めてです

ふふ、好きですよ
のんびり、何も考えずにぼーっと見るのも良いですし
星を繋いで物語を紡ぐのも面白いですよ
十雉さんはどうですか?

あら、花火?
映像とはいえこちらも綺麗ですねぇ


宵雛花・十雉
千織さん(f02428)と

見てくれよ千織さん、星座パフェだって
せっかくだから食ってみないかい?
そうと決まれば行こ行こ

オレは天秤座だから、天秤座のやつにしよっかな
そそ、10月生まれだよ
獅子座は7月かそこらだっけ?
んじゃあ千織さんは夏の女だな

トッピングも豪快にしてさぁ
色々欲張りに乗せちゃお
ほら、完成
千織さんのはどんなのになった?

パフェが出来たら夜景見ながら食おうぜ
すげぇなァ、満天の星空がどこまでも続いてるって感じ
こんな高い場所から星を見たことなんてねぇから驚きだよ

千織さんは好きかい?星見んの
はは、そりゃあよかった
オレも好きだぜ
ぜひとも聞いてみてぇなァ、千織さんの紡いだ物語っての
花火でも眺めながらさ



 見上げる満天の夏空も、目を奪われてしまうほど煌めいているけれど。
「見てくれよ千織さん、星座パフェだって」
 宵雛花・十雉(奇々傀々・f23050)が誘われたのは、甘いパフェのお星さま。
 天空カフェを見つけて、せっかくだから食ってみないかい? って。
 そう隣を歩く彼から提案されれば。
「あら、ほんと可愛らしいパフェですねぇ。自分でトッピングを変えることも出来るそうですよ?」
 ふわふわと笑む橙樹・千織(藍櫻を舞唄う面影草・f02428)の尻尾も、ゆうらりそわり。
 それを見れば、返ってくる言葉は分かっていたけれど。
「楽しそうですし、ぜひそうしましょう」
「そうと決まれば行こ行こ」
 予想通りの返事に、早速十雉は彼女を伴い、いざ甘い星座を食べに。
「オレは天秤座だから、天秤座のやつにしよっかな」
「天秤座というと……10月頃でしたっけ」
「そそ、10月生まれだよ」
 十雉が選んだのは、自分の星座の天秤座のパフェ……だけれど。
 ただの天秤座パフェでは終わりません。
「トッピングも豪快にしてさぁ。色々欲張りに乗せちゃお」
「ふふふ、盛りすぎて落ちないように気をつけてくださいねぇ」
 折角だから、カラフルなお星さまたちや甘いモチーフを沢山ぱらりと降らせて。
 ――ほら、完成、って。
 贅沢仕様な天秤座パフェの出来上がり!
 そして満足気にうんうん、と頷いてから。
「千織さんのはどんなのになった?」
「私の、ですか? 獅子座なので、大きめの白いお星さまに桜も添えてみました」
 甘いパフェにそっと煌めくのは、白い星と淡く咲く桜の花。
 そんな千織オリジナルな獅子座パフェに十雉は瞳を細める。
「獅子座は7月かそこらだっけ?」
 ――んじゃあ千織さんは夏の女だな、って。
 そしてそれぞれの世界でたったひとつの星座パフェが完成すれば。
「夜景見ながらパフェ食おうぜ」
「ええ、そうしましょう」
 堪能するのは、眼前に広がる煌めく景色と一緒に。
 贅沢に盛った甘くて美味しい星も心躍るけれど。
「すげぇなァ、満天の星空がどこまでも続いてるって感じ」
「はわぁ……何処を向いても沢山の星が輝いていて、手を伸ばしたら届きそうな気もしてきますねぇ」
 巡らせる瞳にも煌めくのは、掴まえられそうなほどに近い星たち。
「こんな高い場所から星を見たことなんてねぇから驚きだよ」
「私もこの高さは初めてです」
 そんな思わず魅入ってしまう程の数多の輝きを、暫し物珍し気に眺めた後。
 十雉は夜空をほわり見上げている彼女へと訊ねてみる。
「千織さんは好きかい? 星見んの」
「ふふ、好きですよ。のんびり、何も考えずにぼーっと見るのも良いですし。星を繋いで物語を紡ぐのも面白いですよ」
「はは、そりゃあよかった」
 それから……十雉さんはどうですか? って、逆に訊かれれば。
 オレも好きだぜ、って返した後。もう一度、夏の夜の空を見上げて笑む。
「ぜひとも聞いてみてぇなァ、千織さんの紡いだ物語っての」
 ――花火でも眺めながらさ、って。
 刹那、天の川架かる空に咲いたのは、色とりどりの光の花。
「あら、花火?」
 そんな鮮やかに弾ける音と光に、一瞬耳をピンと立たせた千織だけど。
 沢山の彩に照らされながら、尻尾を揺らし、ふわふわと微笑みを咲かせる。
 ……映像とはいえこちらも綺麗ですねぇ、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

栗林・千姫
露草(f06688)と
本紫に桜咲く浴衣で星巡り
露草がなかなかお面を取ってくれないから織姫になった気分で
天の川を渡ったらお面を取ってくれる?
折角露草も浴衣なんだから、お面は横に避けていてほしいな

星空歩いてるみたいだね
花火もあがるんだって
どっちかな、あっちかな
うろうろすれば手を引かれ
ふふ、ちぃは迷子の天才だからね

夜空のカキ氷を2人で買って
花火が咲く場所へ
暗がりに花火と星がキラキラ
それが露草の髪にも目にも映るから
あまりにも綺麗で…露草空に溶けないよね?
神秘的な瞳がこちらを向けば安心する
熱くなった手でカキ氷が溶けてることは指摘されるまで気づかなかったけど

お願い叶うかな?
じゃあ、帰る前に短冊書いて行こ?


蒼玉・露草
衆芳(栗林・千姫/f18880の渾名)と
濃紺の浴衣を着て行くことにする
…が、衆芳が気になって(可愛すぎて)面が外せぬ…
我は彦星など柄ではないが
仕方ないので少し面をずらしてやる

満天の星など久しく見ていなかったな
確かに美しいが、それよりも
危なっかしい衆芳が気になって仕方がない
迷子になるぞとつい手を引いてしまったが
…赤くなっていないか?…面を被りたい

花火は嫌いではないぞ
カキ氷もまぁ共に食べてやらぬこともない
(本当はどっちも好き)
どちらも楽しもうと思ったら体が足りぬが
目が行ってしまうのは手元でも空でもなく、すぐ隣に
これだけ星が見えるのだ
何か願いの一つや二つ、叶うかもしれぬな
…ところでそれ、溶けておるぞ



 満天の星空の下で咲くのは、本紫に桜の花。
 そんな浴衣姿の栗林・千姫(春水・f18880)は、夏の夜の星巡り……といきたいところだけど。
 隣を歩く、濃紺の浴衣を纏った蒼玉・露草(小夜曲・f06688)をくるり円らな青の瞳で見上げて。
「天の川を渡ったらお面を取ってくれる?」
 ……折角露草も浴衣なんだから、お面は横に避けていてほしいな、って。
 なかなかお面を取ってくれない彼に、そうこてんと首を傾けつつも口にする。織姫になった気分で。
 そんな自分を見つめる千姫をちらりと、何気に見遣る露草がなかなか面を外せぬその理由は。 
 ――衆芳が気になって面が外せぬ……。
 浴衣姿の彼女が、可愛すぎるから。
 けれど、我は彦星など柄ではないが、なんて言いつつも、仕方ないので少し面をずらしてやる。
 そんな面をずらしてくれた彼に、千姫は笑み咲かせながら。
「星空歩いてるみたいだね。花火もあがるんだって」
 ……どっちかな、あっちかな、って。
 星の様に輝く瞳をきょろりと巡らせ、天の川を渡る様に光満ちる世界を歩き出して。
「満天の星など久しく見ていなかったな」
 確かに、煌めく星たちは美しいのだけれど……それよりも。
 気になって仕方がないのは、うろうろと危なっかしい織姫。
 そして――迷子になるぞと、つい。
 ふいに伸ばしたその手で、どの星よりも一等目を奪われる綺羅星を掴まえる。
 そんな、刹那引かれた大きな手の感触に。
「ふふ、ちぃは迷子の天才だからね」
 千姫はそう、大きな瞳を細めて。
 露草はそう言って笑む彼女をちらっと一瞬だけ見た後、歩き出す。
(「……赤くなっていないか? ……面を被りたい」)
 引いたその手から伝わる、自分を見上げる織姫の温もり。
 ますます彼女のことを、露草は直視できなくて。
 そして千姫がわくわくと買って手にしたのは、カキ氷。
 冷たくて甘いカキ氷をふたりで買ってから、花火が咲く場所へと。
「花火は嫌いではないぞ。カキ氷もまぁ共に食べてやらぬこともない」
 そう仕方ないといった様子で、同じ様にかき氷を手にして彼女と並ぶ露草だけれど。
 花火もかき氷もどちらにも、何気に心躍るようにそわり。
 それから夏の夜空に、待ち侘びていた大輪の華が咲けば。
 暗がりに、花火と星がキラキラと輝いて。
 千姫は思わず目を奪われてしまう。
 弾ける数多の彩が、光が。髪にも瞳にも――すぐ隣に並ぶ露草が讃える美しい青に、煌めいて映るから。
 その星を纏う様な姿が、あまりにも綺麗で。
 ……露草空に溶けないよね?
 つい花火ではなく、彼を見上げてしまう千姫だけれど。
「これだけ星が見えるのだ。何か願いの一つや二つ、叶うかもしれぬな」
 そうふと自分の姿を映した瞳に、そっと安心する。
 花火もカキ氷も、実はどちらも好きなそれらを両方楽しもうと思ったら、体が足りないけれど。
 露草の目が行ってしまうのは、手元でも空でもなく――すぐ隣に。
 それからふと彼女の手元へと目を遣れば。
「……ところでそれ、溶けておるぞ」
 熱くなった手で握り締めて溶けかけているカキ氷。
 そんなカキ氷のことは、指摘されるまで気づかなかったけど。
「じゃあ、帰る前に短冊書いて行こ?」
 弾ける光の華に照らされながら、星間を流れた輝きを一緒に見つけて。
 千姫はすぐ傍に在る彦星へと笑み咲かせる。
 ――お願い叶うかな? って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ティーシャ・アノーヴン
風花(f13801)さんと。

星と言うのは不思議です。
あんなに小さな光ですのに、こうも大きく感じるなんて。

さて、風花さん。
星はとても素敵で心満たされますが。
お腹も満たされたいと思いませんか?
星のパフェがあるそうです、食べてみませんか?

私は・・・ここに書いてありますね。獅子座でした。
風花さんは確か5月5日・・・牡牛座ですわね。
UDCアースでは、誕生月によって12の星座を割り振るそうです。
詳しくは解りませんけれども、守護星みたいなものでしょうか?

折角ですし、お互いのパフェをシェアしながら食べませんか?
それにしても獅子と牡牛・・・私たちは存外、勇猛なのでしょうか?
ふふ、大丈夫。私はお肉は食べませんよ。


七霞・風花
ティーシャ(f02332)と

以前はよく、夜は星空を眺めてぼーっとしていましたね。
最近は明るいところにいる事も多く、星を見る機会も減っていましたが……

パフェ、いいですよね。
そして星型チュロスをお土産に買って帰りたいのです……!
好きなのですよね。

そういえば、獅子座と牡牛座とやたら勇猛な星座ですね私たち。
しかし獅子は強いだけでなく、気品と美しさも兼ね備えていますし、ティーシャさんには良いのではないでしょうか?
私は牡牛ですが……ご飯を食べた後、すぐに寝転がったりしてそうな。
ふふ、もしくは獅子に食べられてしまうかも……?
良い子にしますので、食べたりしないでくださいね、ティーシャさん。



 星たちが煌めく満天の星空を、ふと見上げてみれば。
「以前はよく、夜は星空を眺めてぼーっとしていましたね」
 七霞・風花(小さきモノ・f13801)が思い返すのは、同じ様に空を眺めていた時のこと。
 けれど気付けば、何だかそれも久し振りなような気もして。
「最近は明るいところにいる事も多く、星を見る機会も減っていましたが……」
 そう呟きつつも、天上に輝く星々を暫し眺めてみる。
 そんな風花の隣で、ティーシャ・アノーヴン(シルバーティアラ・f02332)も星たちへと視線を向けて。
「星と言うのは不思議です。あんなに小さな光ですのに、こうも大きく感じるなんて」
 いつもよりもぐんと近くに見える輝きに、そう紡ぐけれど。
 ――さて、風花さん。
 星空から彼女へと視線を移し、そう切り出した後に続けるのは。
「星はとても素敵で心満たされますが。お腹も満たされたいと思いませんか?」
 ……星のパフェがあるそうです、食べてみませんか?
 甘くて美味しい星を堪能する、お誘い。
「パフェ、いいですよね」
 ティーシャの提案に勿論、風花はこくりと頷いてから。
「そして星型チュロスをお土産に買って帰りたいのです……!」
 そうぐっと気合十分、天空ワゴンに並ぶそれを見遣る。ええ、好きなのです。
 そんなお土産は、後のお楽しみにとっておきながらも。
 ふたりは早速、星座パフェを味わうべく、天空カフェへと足を運んで。
「私は……ここに書いてありますね。獅子座でした。風花さんは確か5月5日……牡牛座ですわね」
 お品書きを見つつも、ふと首を傾げるティーシャ。
 UDCアースでは、誕生月によって12の星座を割り振ると聞いたけれど。
「詳しくは解りませんけれども、守護星みたいなものでしょうか? それにしても獅子と牡牛……私たちは存外、勇猛なのでしょうか?」
「そういえば、獅子座と牡牛座とやたら勇猛な星座ですね私たち」
 風花はそう頷きつつもティーシャへと視線を向けて。
「しかし獅子は強いだけでなく、気品と美しさも兼ね備えていますし、ティーシャさんには良いのではないでしょうか? 私は牡牛ですが……ご飯を食べた後、すぐに寝転がったりしてそうな」
 彼女が言った守護星というのも、あながち間違っていないかも、なんて思いながらも。
 青い瞳を細め、お淑やかな眼前の獅子に笑み向ける。
「ふふ、もしくは獅子に食べられてしまうかも……?」
 ――良い子にしますので、食べたりしないでくださいね、ティーシャさん、って。
 そんな風花に、ティーシャは笑み返した後。
「ふふ、大丈夫。私はお肉は食べませんよ」
 肉ではなく、甘いものを食べるこんな提案を。
 ――折角ですし、お互いのパフェをシェアしながら食べませんか? と。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

呉羽・伊織
【花守】
嗚呼…おほしさまキレイ…(いきなり星の彼方へ遠い目して)

またこんなにも光と浪漫溢れる空間なのに
天の川煌めく夏夜の一時とか、伝説よろしく絶好の逢瀬日和なのに
――なんでオレの前ではまた特に求めてない狐の笑顔が輝いてるの?
確かに凝ったパフェでカワイイケドネ?
なんか余計虚しくなるから黙って食事に専念してろ~!
ソレをつついてるのがパフェみたいに愛らしい乙女なら大歓迎だケドな、食気まっしぐらの野郎とか誰得だよ!
そしてちゃっかりヒトの山羊に手ェ出すな~!
ああもう…好きにしてろ…(また星空へ逃避の視線向け)
いや余計な世話は要らないって言ってるってか相手がオカシイからホント!


千家・菊里
【花守】
(星メニューを目一杯頼みカフェでまったり)
ふふ、ご馳走もまた最高に輝いていますよ
いやぁ、幸せですねぇ
(勢揃いのきらきらを前にきらきら満足げな笑顔)
折角こんなに楽しくてならない景色と食事で満ちているのに、伊織はまたその顔ですか
乙女ならこのパフェで我慢してください(やたら可愛らしいパフェが出てきた乙女座の男)
伊織のパフェの山羊さんもつぶらなおめめで可愛らしいのに、逃避してる間になんだか悲しげに溶けつつありますよ――仕方ないので俺が美味しく頂いてあげましょうか?
(言われるまでもなく好きに色々堪能)
仕方ないので後で短冊を書いてあげましょう
伊織と亀さんがそろそろ素直に幸せに結ばれますように、と



 眼下には煌めく夜景、見上げれば満天の星空。
 そんな、何処を見てもキラキラした眩い光の中で。
「嗚呼……おほしさまキレイ……」
 早速いきなり星の彼方へと遠い目をするのは、呉羽・伊織(翳・f03578)。
 ……またこんなにも光と浪漫溢れる空間なのに。
 ……天の川煌めく夏夜の一時とか、伝説よろしく絶好の逢瀬日和なのに。
「ふふ、ご馳走もまた最高に輝いていますよ。いやぁ、幸せですねぇ」
「――なんでオレの前ではまた特に求めてない狐の笑顔が輝いてるの?」
 眼下には煌めく夜景、見上げれば満天の星空、そして眼前には、食道楽な狐のほくほく笑顔。
 案の定予想通り、いつの間にか目一杯頼んでいるきらきら星メニューを前に。
 一等きらっきらで満足げな笑顔を宿している千家・菊里(隠逸花・f02716)に、伊織はさらに遠い目をするけれど。
「折角こんなに楽しくてならない景色と食事で満ちているのに、伊織はまたその顔ですか」
 菊里は、伊織が所望して止まない可愛らしい乙女を、彼の前へと差し出してあげる。
「乙女ならこのパフェで我慢してください」
 ピンクやハート満載な、やたら可愛らしい乙女座パフェを!
「確かに凝ったパフェでカワイイケドネ?」
 ……なんか余計虚しくなるから黙って食事に専念してろ~!
 そうキュートすぎる乙女仕様なパフェを前に、伊織は堪らず声をあげるけれど。
 それをさらっとスルーしつつ、はむりと可愛らしいパフェを美味しくいただく乙女座の狐。
「ソレをつついてるのがパフェみたいに愛らしい乙女なら大歓迎だケドな、食気まっしぐらの野郎とか誰得だよ!」
 そしてまだ嘆いている伊織に、ふと大きく首を傾けてみせて。
「伊織のパフェの山羊さんもつぶらなおめめで可愛らしいのに、逃避してる間になんだか悲しげに溶けつつありますよ――仕方ないので俺が美味しく頂いてあげましょうか?」
「そしてちゃっかりヒトの山羊に手ェ出すな~!」
 心なしかひとり寂しくちょこんとパフェに乗っている山羊さんを、掬って救ってあげます……!?
「ああもう……好きにしてろ……」
 そんな通常運行な菊里から山羊さんを攫われた伊織は、再び星空へと逃避の視線を向けるけれど。
 勿論言われるまでもなく、好きに色々と堪能する狐さん。
 けれども、不憫な腐れ縁の連れの良縁を確りと願ってあげる。
「仕方ないので後で短冊を書いてあげましょう。伊織と亀さんがそろそろ素直に幸せに結ばれますように、と」
 ……あ、ハートいります? って。
 そう、乙女パフェに飾られていた特大ハートを特別にと、にこにこ差し出し言った菊里に。
「いや余計な世話は要らないって言ってるってか相手がオカシイからホント!」
 伊織は嬉々と美味しい星たちを堪能しまくる連れへと、ぶんぶん首を横に振ってから。
 山羊さんのかわりに置かれたそれを、そっと口にした後。
 ウン、オイシイネ……と棒読みで、虚しいくらい甘い乙女のハートを味わいつつ。
 再び星空の彼方へと逃避行するのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

宵鍔・千鶴
悠里(f18274)と

ぷらねた、俺初めて
纏うは夏らしく涼やかな浴衣を
……悠里って和服似合うよね

星々を集めたみたいな
星座パフェにはじっとメニューから目が離せない
悠里が牡牛座で、俺が山羊座らしいよ
……こいぬ座?
星座にもえぴそーどがあるんだ……。詳しいな。
夏の大三角は知ってるよ、
デネブ、アルタイル、ベガ
昔、見上げた空で確か家族に
教えて貰ったんだ
でも、忘れてしまったから
ねえ、天の川と一緒に観られる絶景を悠里と見てみたいな

星を観るのも月を眺めるのも
すきだよ
何処に居たって同じものを共有して視る事ができる
繋がってられる

今は隣に綺麗だなって言い合えるきみがいる
手招かれるままふわと微笑み
もっと聴かせて、星の噺を


水標・悠里
千鶴さん/f00683
ぷらねたりうむ……楽しみですね
折角なので浴衣を着て回りましょう

星座ぱふぇと聞いて思わずつられてしまう
好きな星座は、こいぬ座でしょうか
二度と帰らぬ主を待ち続けた一匹のお話は、最近読んだ中でも一際良く覚えています

実は星に関しては本をよく読むので、少し詳しいのですよ
夏の大三角を見つければ、丁度合間に流れる一緒に天の川も見られますし

千鶴さんは、星見は好きですか
私は好きですよ
星だけでなく月をずっと眺めているのも好きですね

すみません、私ばかり話して
他の話ですか
乙女座とか好きですね

あ、もうすぐプログラムが始まりそうです
逸る心をそのままに手招いて
楽しみだな、誰かと星を見るなんて久しぶり



 ひらり、星間を舞う蝶の様に。
「ぷらねたりうむ……楽しみですね」
 翅の様な宵色のレースショールに、控えめに華咲く静かで嫋やかな浴衣。
 その袖を微かに揺らしながらも、そっと笑み咲かせる水標・悠里(魂喰らいの鬼・f18274)の隣で。
「ぷらねた、俺初めて」
 白地に藍や青の文様涼やかな夏らしい浴衣を纏う宵鍔・千鶴(nyx・f00683)も、同じ様に心躍らせて。
「……悠里って和服似合うよね」
 やはり浴衣姿も様になっている彼に、そう瞳細める。
 そんな千鶴が、何気に先程からじっと目が離せないのは。
「悠里が牡牛座で、俺が山羊座らしいよ」
 星々を集めたような、甘い星座パフェ。
 そして星座パフェと聞けば、悠里もやはり思わずつられてしまって。
 千鶴とふたり、嬉し気に甘いお星さまを口に運びながらも語るのは、星座にまつわる話。
「好きな星座は、こいぬ座でしょうか。二度と帰らぬ主を待ち続けた一匹のお話は、最近読んだ中でも一際良く覚えています」
「……こいぬ座? 星座にもえぴそーどがあるんだ……。詳しいな」
 感心するように自分を見つめる彼に、悠里は笑み返して。
「実は星に関しては本をよく読むので、少し詳しいのですよ」
 ……夏の大三角を見つければ、丁度合間に流れる一緒に天の川も見られますし。
 そう煌めくイルミネーションの夏空の星々を順に辿るように見上げれば。
 千鶴もそれを追う様に視線を巡らせ、紡ぐ。
「夏の大三角は知ってるよ、デネブ、アルタイル、ベガ。昔、見上げた空で確か家族に教えて貰ったんだ」
 その夜の如き瞳にも煌めくのは、夏の夜空の中でも一等輝く星たち。
 千鶴はそんな教えて貰ったはずの星々を見つめながらも。
 ……でも、忘れてしまったから、と。
 呟きを零した後、続ける。
「ねえ、天の川と一緒に観られる絶景を悠里と見てみたいな」
 そんな千鶴に、悠里は漆黒の髪を揺らしこくりと頷いてから。
「千鶴さんは、星見は好きですか」
 ……私は好きですよ、ってそう微笑んで。
「星だけでなく月をずっと眺めているのも好きですね」
 煌びやかな星空に柔く照る月へと視線を移せば。
「星を観るのも月を眺めるのも、すきだよ」
 千鶴も、悠里と同じ月を愛でる。
 ――何処に居たって同じものを共有して視る事ができる、繋がってられる、って。
 そんな千鶴の言葉に、再び頷いてから。
「すみません、私ばかり話して。他の話ですか、乙女座とか好きですね」
 はっと悠里はそう星座の話題へと戻しつつも、甘いパフェを彼と楽しんで。
 識らないことを沢山識っている悠里の声に耳を傾け、美味しく星の甘味をいただいた後。
「あ、もうすぐプログラムが始まりそうです」
 千鶴は、逸る心をそのままに手招く彼に導かれながらも。
 ――今は隣に綺麗だなって言い合えるきみがいる。
 ふわと微笑み、擽られるその心を紡ぐ……もっと聴かせて、星の噺を、と。
 そんな千鶴と星が煌めく回廊をプラネタリウムに向かい歩き、悠里もそっと袖も心も躍らせる。
 ――楽しみだな、誰かと星を見るなんて久しぶり、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『星を探して』

POW   :    とりあえずくまなく歩いてみる

SPD   :    事前に調べておいた情報を元に探索してみる

WIZ   :    周囲の様子を注意して観察してみる

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


※お知らせ※
 第2章プレイング送信の受付は、【8/3(月)朝8:31】より開始いたします。
 それ以前に送信された分は流れてしまう可能性が高いのでご注意ください。
 追加情報を記載したOPを受付開始前日迄に掲載いたします。
 送信締切等のお知らせは、MS個別ページ等でご確認ください。


●星堕としと星返し
 展望タワーでのひとときを存分に満喫した猟兵達。
 そして向かった先は――プラネタリウム。
 雲のようなふわふわなシートが好評の、大きなプラネタリウムである。
 けれども……この場所で、UDCによる怪異が起こるのだという。
 空から全ての星が堕とされてしまうという怪異が。
 しかしあらかじめ、プラネタリウムの入場券は猟兵達が買い占めている。
 なので怪異を起こすUDCを逆に誘き出すべく、指定の時間に入場して。
 ふわっふわな雲の如きシートに身を沈め、開演を待つ猟兵達。
 そして上映が始まり、一面満天の星空が広がって。
 癒されるような音楽をBGMに、暫し紡がれる星の物語に耳を傾ければ。
 何処か、夢の如き星の世界に身を置いているよう……だと、思った瞬間だった。
「……!?」
 急に、来場者全員のスマートフォンから鳴り始める音。
 それは、雰囲気を台無しにするような、けたたましいスマートフォンの通知音であった。
 確かに開演前に電源は切っていたはずなのに……いやそれどころか、スマートフォンを持っていないはずの者の鞄の中からも、その通知音は聞こえて。
『今日のお天気は、もくもく雲に一面覆われた曇りよ! 私の予報は絶対なんだから』
 ――だから、星はひとつも見えません!
 そう、スマートフォンから声が聞こえた刹那。
「!!」
 プラネタリウム全面に輝いていた星が――全て、バラバラっと地に堕ちてしまったのだった。
 けれど、まだ堕ちた星々は、プラネタリウムの床に転がっている状態。
 それを空に還してあげれば、思い通りにならないことに業を煮やし、元凶がきっと現れるだろう。
 星を空へと導くだけではなく、既存のものは勿論、オリジナルの星座なんかも星々で作ってみてもいいだろう。
 ぐるりと見回せば、数多転がるお星さまたち。
 さぁ、頑張って無数の星たちを、夏の夜空に返してあげよう。

●マスターより
 第2章は、堕とされた星を空へと返してあげる冒険フラグメントです。
 堕とされた星は全て床に散らばっていますので。
 それを拾って空へ向けてふわり飛ばしてあげれば、星たちはふよふよ空へ還ることができます。
 いくつか繋げて、オリジナルの星座を作って飛ばしたりしてみても構いません。
 実際の空ではなく怪異が起こっている空なので、星座の設定などお好きにどうぞ!
 星を返している間は、敵の襲撃などなく、戦闘は発生しません。戦闘は3章で発生します。
 様々な色の星を拾って空へ導いてあげたり、星座を作ってみたり。
 どうぞ皆様ならではの星空を、描いてみてください。
 その他に関しましては、OPやOP公開時のマスターコメントをご確認ください。
 送信締切に関するお知らせは、MS個別ページやTwitter等でご確認ください。
鉛・鐵斗
●連携アドリブその他歓迎

!!?
持ってねぇカバンから持ってねぇスマホが鳴りやがった!!どこだ!?ポケットか!?ねぇわ!そりゃそうだ!持ってねぇもん!

●行動:WIZ
おー……結構おもしれぇな、これ。とか言いながら星を返して行くぜ!
これはこと座、はくちょう座、わし座!夏の大三角形だ!

だんだん楽しくなってきて普通の星座じゃ物足りなくなってきたから、オリジナルの星座も試してみっか!
十字がふたつ横に並んだような星座……『ともだち座』とかどうだ?ふたりは親友的な感じで!

……こんなやり取り、いつかしたような?

●それにしてもあのふわふわなソファー?初体験けどめっちゃいいな。ダメになる。幽霊もダメにするソファー……



 ふわり、まるで雲の上にでもいるような心地で。
 まったりと投影された夏空を見上げていた――はずなのに。
「!!?」
 鉛・鐵斗(星望む幽鬼・f28410)は静寂を破る様に鳴り始めた音に飛び起きる様に身体を起こし、瞳をぱちくりさせて。
 きょろきょろと視線を巡らせ、動揺を隠せない。
 鳴り始めたそれは、スマートフォンのアプリの通知音。
 いや……そもそも、それ以前に。
「持ってねぇカバンから持ってねぇスマホが鳴りやがった!!」
 ……どこだ!? ポケットか!?
 そう鐵斗はポケットに手を突っ込んで探ってみるけれど。
「ねぇわ!」
 ……そりゃそうだ! 持ってねぇもん!
 やっぱりなかった!
 幽霊はスマートフォンも、カバンだって持っていませんから。
 いや、そんな起こるはずのないことが起こる……それがUDCの怪異なのだ。
 けれど暫くすれば通知音も止んだから、とりあえず気を取り直して。
「おー……結構おもしれぇな、これ」
 星を拾って導いてやれば、ふわり煌めきが空へ返ってゆく。
 そして鐵斗は次々と堕ちた星を手にしては、天へと描く。
「これはこと座、はくちょう座、わし座!」
 そう、それはさっきも見た――夏の大三角形!
 けれど星を返していけば、だんだん楽しくなってきて。
 普通の星座じゃ、物足りなくなってきたから。
「オリジナルの星座も試してみっか!」
 鐵斗が創るのは、十字がふたつ横に並んだような星座。
「……『ともだち座』とかどうだ? ふたりは親友的な感じで!」
 そんな、ともだち座もふわり空へと導きながら。
 空に輝く自分の星座を見上げた鐵斗は、ふと首を傾ける。
「……こんなやり取り、いつかしたような?」
 けれど、すぐにその視線はふわふわな雲へと移って。
「それにしてもあのふわふわなソファー? 初体験けどめっちゃいいな。ダメになる」
 全身埋もれる様にふわっふわだった心地良さを思い返しつつ、呟くのだった。
 ――幽霊もダメにするソファー……、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フリル・インレアン
ふええ、スマホの音が消えません。
早く消さないとみなさんにご迷惑が。
みなさんのも鳴っているからおあいこなんですけど、
あ、アヒルさん、なんで電話をしているんですか?
それに今日の天気は曇りのち快晴、満天の星空にアヒル座が良く見えるでしょうって変な天気予報をしているんですか。

えっと、まずは落ちた星を集めないといけませんね。
ふええ、アヒルさん速いですよ。
あの、アヒルさん、星座は星と星を線で繋げて作るのであって、星同士を繋げて絵にするんじゃないですよ。



 プラネタリウムの上映中にスマートフォンが鳴ってしまうなんて、マナー違反もいいところだから。
「ふええ、スマホの音が消えません」
 フリル・インレアン(大きな帽子の物語はまだ終わらない・f19557)は突然鳴り始めたアプリのけたたましい通知音に、わたわたおどおど。
「早く消さないとみなさんにご迷惑が」
 けれど、ふと周囲をみれば。
(「みなさんのも鳴っているからおあいこなんですけど」)
 鳴っているのは自分だけではない。
 そう――これは、怪異の仕業だから。
 それから、ようやく通知音が鳴り止んだかと思えば。
「あ、アヒルさん、なんで電話をしているんですか?」
 フリルはアヒルさんの様子に首を傾けてから。
「それに今日の天気は曇りのち快晴、満天の星空にアヒル座が良く見えるでしょうって変な天気予報をしているんですか」
 当たるも八卦当たらぬも八卦??
 アヒルさんの天気予報に、ふるりと首を小さく横に振る。
 アヒル座じゃなくてはくちょう座ですから、と再び訂正しつつも。
 けれど、見上げた空はアヒル座やはくちょう座どころか、真っ暗闇。
 フリルは落とされた星々へと、赤の瞳を巡らせて。
「えっと、まずは落ちた星を集めないといけませんね」
 そう言えば、刹那シュババッと。
「ふええ、アヒルさん速いですよ」
 素早くいくつか拾った星で、早速星座を作っています……??
 そんなアヒルさんの様子をフリルは見つつも。
「あの、アヒルさん、星座は星と星を線で繋げて作るのであって、星同士を繋げて絵にするんじゃないですよ」
 出来上がった黄色のアヒルさんの絵に、もう一度首をふるふる横に振るのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

黒鵺・瑞樹
アドリブOK

いやプラネタリウムの星ってスクリーンに投影されたものだから物理的に落ちるのおかしいだろ…。

とりあえず、とりあえず拾って空にあげていく。
俺、神話とか伝承は好んで読むけど、オリジナルで星座を作れるほど創作能力はないんだよなぁ…。
あくまでも「人」のルーツを知りたいと思って、願って、読んでるものだから。
同じような理由で進化とか、生物学関連も読むけども…。

っと脱線した。
好きな星座なぁ。
もし星が足りないって人がいれば手渡すぐらいで、あとは一個一個願いを込めて空にあげる。
誰もが希う人と結ばれるように。そうでなくとも強く縁がある人と出会えるように。
俺には願っても無縁の事だからせめて他の人は、と。



 喧しいスマートフォンのアプリの音が鳴り終わったかと思えば。
 バラバラと堕ちて来たのは、投影されていたプラネタリウムの星。
 そんな眼前で起こった出来事に。
「いやプラネタリウムの星ってスクリーンに投影されたものだから物理的に落ちるのおかしいだろ……」
 思わずそうツッコむのは、黒鵺・瑞樹(境界渡・f17491)。
 星が堕ちるということもだけど、見上げていた星空はそもそも映りだされていたもの。
 だから、物理的におかしいことだらけなのだけれど。
 有り得ない現象が起こる――これが、UDCが引き起こす怪異というものである。
 まぁそんなことはともかく、物理的に堕ちてしまったものは仕方がない。
 とりあえず、とりあえず……拾って空にあげていく瑞樹。
 それから、ふと呟きを堕とす。
「俺、神話とか伝承は好んで読むけど、オリジナルで星座を作れるほど創作能力はないんだよなぁ……」
 ……あくまでも「人」のルーツを知りたいと思って、願って、読んでるものだから。
 それと同じような理由で、進化や生物学関連も読むという瑞樹であるが。
 なのでだからこそ、自分で作ろうと思っても、なかなかピンとこないのだ。
「――っと脱線した」
 そうじっと見つめてしまっていた星をまたひとつ、空へと返してから。
 オリジナルは難しいならと、瑞樹が考えてみるのは既存の星座かとも思うけれど。
「好きな星座なぁ」
 でもとりあえず、星が足りない人に手渡したりしながらも。
 一個一個、瑞樹は星を空へとあげてゆく。
(「誰もが希う人と結ばれるように。そうでなくとも強く縁がある人と出会えるように」)
 ……俺には願っても無縁の事だからせめて他の人は、と。
 そのひとつひとつの煌めきに――そう、願いを込めながら。

大成功 🔵​🔵​🔵​

長坂・由有子
勝手にスマホを乗っ取るなこの野郎。
納得はしてないがさておき、落ちてきた星が床一面に広まる様は独特の趣があるねえ。
けれどもだ、元の空に戻してやらにゃ星たちもその本分を全うできんし、しっかりと戻してやるとするかね。

実際の星空は気にせんで良いとの事だし、暗い星たちを十ほど集める。
明るい星は誰かが拾ってくれるだろうしね。
それを適当に一つなぎにしてブレスレット型の星座にして空に帰してやる。


あと、誰もやっていないなら、目印が欲しいし北極星はいの一番で返してやりたい。

持っていくユーベルコードは明かり用。
多分星自身が輝いているだろうけど一応。
視界が取れているなら使う必要はないよ。



 プラネタリウムの上映前に、確かに電源は切っていたはずなのに。
 いきなりけたたましく鳴り始めたスマートフォン。
 けれど周囲の皆も同じような状況で。
 ――勝手にスマホを乗っ取るなこの野郎。
 長坂・由有子(願身不復生王家・f17688)は大きく溜息をつきながら、刹那堕ちてきた星々をぐるりと見遣る。
 納得はしてないのだけれど……それはさておき。
(「落ちてきた星が床一面に広まる様は独特の趣があるねえ」)
 いつもは見上げている星々が、今は見下ろす一面に散らばって煌めいている。
 それはまた新鮮で、綺麗ではあるのだが。
 やはり由有子は、このままになんてしておけない。
「元の空に戻してやらにゃ星たちもその本分を全うできんし、しっかりと戻してやるとするかね」
 星たちが輝くのは、空だからこそ。
 星の無い空は、ただの真っ暗闇だから。
 念のため、明かり用にとユーベルコードも準備していたけれど。
 由有子の思った通り、月や星自身の輝きだけでも幸い視界はとれている。
 そしてこれは、UDCの怪異。星を戻すのは黒幕を誘き寄せる為で。
 実際の星空は気にせずに、星を戻せばそれでいいようだから。
「明るい星は誰かが拾ってくれるだろうしね」
 由有子は暗い星たちを十ほど集めて。
 それを適当に一つなぎにして、控えめな輝きのブレスレット型の星座に。
 それを天へと解き放てば、キラキラ漆黒の夜空を彩る夏の星座の仲間入り。
 いや、まずは目印が欲しいからと、いの一番で北極星を返してやりたいと思っていた由有子だけれど。
 自由に作れる空には、いくつもの北極星らしき輝きが浮かんでいて。
 それぞれの北極星を中心に、オリジナルの星座たちがくるりと廻っている。
 だから由有子もひとつ、北極星の如き眩いを空へと解き放つ。
 自分の返す星たちの道標にするために。

大成功 🔵​🔵​🔵​

月舘・夜彦
【華禱】
すまーとふぉんが鳴ったかと思えば、星が落ちてしまいました……
そういえば星を空へ還せば元に戻るのでしたね
手分けして戻しましょう

落ちた星を拾い集めながら思い出す
星座が生まれるのは神様がその生き物を星に還したからと聞いたことがあります
私達の行為も神様のようですね

我が家の動物達を星座にしてみませんか?
大きく繋いだものはネロ、小さいものは狼の烈殿
翼を広げたように結んだものは狗鷲の春暁
空を駆けるように結んだものは馬の東雲
倫太郎殿も出来ましたか?

では鬼灯や鯉も
それから羊のバラニー殿、猫達……
次々と思い当たるものを作っていく

息を吹きかけて並ぶ沢山の星座
私達の傍にはそれだけ沢山の生き物が居るのですね


篝・倫太郎
【華禱】
プラネタリウムが大きい分
堕ちた星の数もハンパねぇな、これ

夜彦、怪我ないか?

シートから身を起こして
夜彦に怪我がない事に安堵する

さて、床に堕ちた星を空に返してやらないと
で、黒幕にも還って貰う

夜彦の初プラネタリウム体験に水を差した罪は重いからな
俺の楽しみを奪った罪は……万死に値するレベルで重い

なんて思ってたら夜彦からの提案
あぁ、良いな……それ

そう返して、夜彦と二人
家族の姿をを星座に
折角だから、鬼灯と鯉も作ろうぜ?

床に転がる星を拾って星座を作る
大きさの異なる星も器用に用いて
夜彦が魔法のように星座を作る


出来た星座達に二人でそっと息を吹き掛ければ
ふわりと空に戻るのを見届けて

夜彦の言葉に小さく笑う



 ふわり心地良い雲のシートで楽しんでいた、プラネタリウムだったのだけれど。
「すまーとふぉんが鳴ったかと思えば、星が落ちてしまいました……」
 そう床に無数に散らばった星達を見遣り、ぽつりと言った月舘・夜彦(宵待ノ簪・f01521)のすぐ隣で。
「プラネタリウムが大きい分、堕ちた星の数もハンパねぇな、これ」
 ……この量を空へと返すのは、結構骨が折れるかもしれない。
 篝・倫太郎(災禍狩り・f07291)はそう思いつつも、琥珀の瞳に夜彦の姿を映して。
「夜彦、怪我ないか?」
 シートから身を起こした後、そっと安堵の一息をつく。夜彦に怪我がない事に。
 それから、彼と同じ様に、散らばった星々へと目を遣って紡ぐ。
「さて、床に堕ちた星を空に返してやらないと」
 ――で、黒幕にも還って貰う、と。
 そんな倫太郎の言葉に頷きつつも。
「そういえば星を空へ還せば元に戻るのでしたね」
 夜彦は早速、手分けして戻しましょう、と星を返す作業を始めんとするけれど。
 倫太郎は心の内で密かに憤りを感じずにはいられない。怪異を起こした黒幕に。
 ……だって。
(「夜彦の初プラネタリウム体験に水を差した罪は重いからな」)
 ――俺の楽しみを奪った罪は……万死に値するレベルで重い、って。
 初めてのことに興味津々、楽しそうに笑むその様子を愛でられず、台無しにされたから。
 そんな倫太郎の心知らずに。
 夜彦は落ちた星を拾い集めながらもふと思い出し、口を開く。
「星座が生まれるのは神様がその生き物を星に還したからと聞いたことがあります」
 ――私達の行為も神様のようですね、って。
 そう……今は、満天の空を作る神様だから。ふたり一緒に。
 そしてふたりの神様が空に作り出すのは。
「我が家の動物達を星座にしてみませんか?」
「あぁ、良いな……それ」
 ……大きく繋いだものはネロ、小さいものは狼の烈殿。
 ……翼を広げたように結んだものは狗鷲の春暁。
 ……空を駆けるように結んだものは馬の東雲。
 家の動物たちが、星が煌めく星座となって。
「倫太郎殿も出来ましたか?」
「折角だから、鬼灯と鯉も作ろうぜ?」
「では鬼灯や鯉も。それから羊のバラニー殿、猫達……」
 倫太郎は大きさの異なる星も器用に使って、夜彦が魔法のように星座を作る。
 次々と思い当たるものを作っていき、出来上がっていく幸せの煌めき。
 そして――そうっと。
 出来た星座達に二人で優しく、息を吹き掛けてあげれば。
 ふわりふわり、真っ暗だった空に返っては輝きを取り戻す星たち。
 その星座の行方を……ちゃんと返せたかまで、きちんと見届けて。
 ――私達の傍にはそれだけ沢山の生き物が居るのですね。
 ふいに耳に聞こえたそんな声に、そうだな、って。
 倫太郎は小さく笑う。楽しそうな表情を宿す隣の夜彦の顔を、見つめながら。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
「あらあら、好きな星座を作れるなんて、なんて良い怪異なんでしょうね」

にっこにこしながらネコさん座を作るわ。
寝ている猫さん、伸びしている猫さん。
夜空を猫で埋め尽くしてあげる勢いね。

もう怪異の事なんてそっちのけ。
頭の中はもふもふなネコさんを天に飾ることしか考えていないわよ。
ついでにユーベルコード【錬成カミヤドリ】で自分の分身、青金剛石を70個ほど作って星座に混ぜてみるわ。

「もう少し猫さん星座を作るから、怪異はもうちょっと出番待っててね」
なお、拒否は認めないわよ?



 いきなり一斉に、スマートフォンが鳴り出して。
 星が堕ちて来た時は、何事かと思ったけれど。
 ヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)は散らばっている星々へと、藍と紫のふたつのいろを巡らせながらも。
「あらあら、好きな星座を作れるなんて、なんて良い怪異なんでしょうね」
 その表情は、にっこにこ!
 だって所望していた、可愛いネコさん座だって作れるのだから。
 それにネコさん座とは言っても、ただのワンポーズだけではありません。
 寝ている猫さんに、伸びしている猫さんに、丸くなった猫さんに、のびーっとしている猫さん等々。
 夜空をネコさんで埋め尽くさんとする勢いである。
 いや確かに可愛いですけれど……!
 なので正直、口に出しては言えないけれど……もう怪異の事なんてそっちのけ。
「次はどんなネコさんを天に飾ろうかしら」
 頭の中は、もふもふなネコさんを天に飾ることしか考えていません!
 けれど、ただ飾るだけでも味気ないから……ふと錬成カミヤドリで作るのは、自身の分身。
 そんな煌めく金剛石を70個ほど作って、ネコさん座にキラキラ混ぜてみるヴィオレッタ。
 そして星を堕とした元凶に、こんなお願いを。
「もう少し猫さん星座を作るから、怪異はもうちょっと出番待っててね」
 ――なお、拒否は認めないわよ? って。
 藍と紫でキラキラに飾られたネコさんでまたひとつ、夜空を埋めるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

逢坂・宵
ザッフィーロ(f06826)と
いつもは見上げ読み取るばかりの星空ですが
こうして手で触れ、図を描き、天に返すという経験はなかなか得難いですね

わくわくしますねとかれに相槌を打ちつつ散らばった星を集めましょう
優しくきらめく星々を両手に掬い眺めていれば
ひときわ目映く輝く明るい星を見つけ
これでおおいぬ座を描きましょう
集めた星で星座を描けばかれの描いた星座とともに星を天に返して

ふふ、きみはやはりその星ですね
嬉しいですよと微笑んでみせましょう
周囲の星を返し終えれば、天に浮かぶ綺羅星を見あげつつかれの手を握りましょう
目映く輝く全天一の星はいつ見ても美しいですね
ええ、僕にとっての心を焼き焦がす星は隣にいますとも


ザッフィーロ・アドラツィオーネ
宵f02925と
星を天に帰すのか
好きな様に星座を描ける機会等中々ないからな
とても楽しみだと宵と共に落ちている星を拾い上げよう
美しく光りと輝く星をマントの上に拾い集めながらも、明るく光るまるで宵の様な…そう北極星の如き星を見れば宵の描くおおいぬ座の隣にこぐま座を添わせる様星を描き返して行こうと思う
俺の様だと宵が日頃言ってくれるシリウスの隣には矢張り宵…北極星が居てくれんと寂しいからな
仲睦まじく並ぶおおいぬ座とこぐま座が完成したならば満足げに星が瞬く空を眺めながらも、絡められた手指を見れば照れくさげに瞳を細めつつ宵へ視線を
ああ、本当に美しいな
だが一番美しい俺の導きの星は隣に居るのだが、な



 ただの漆黒と化した空から散らばり落ちているのは、数多の星々たち。
 満天の星を、逢坂・宵(天廻アストロラーベ・f02925)は見上げることは常でも。
 見下ろす煌めきをひとつ、興味深そうに手に取って紡ぐ。
「いつもは見上げ読み取るばかりの星空ですが。こうして手で触れ、図を描き、天に返すという経験はなかなか得難いですね」
 そんなどこか楽しそうな宵の横顔を見つめながら。
「星を天に帰すのか。好きな様に星座を描ける機会等中々ないからな」
 とても楽しみだと、ザッフィーロ・アドラツィオーネ(赦しの指輪・f06826)も宵と同じ様にその手を伸ばして。
 落ちている星をひとつ、拾い上げる。
 そんなかれの声に相槌を打ちつつ、わくわくしますねと笑んでから。
 宵はザッフィーロと一緒に、散らばった星を集め始める。
 そして宵はそうっと、優しくきらめく星々を両手に掬って、眺めていれば。
 深宵の瞳にふと映るのは、ひときわ目映く輝く明るい星。
「これでおおいぬ座を描きましょう」
 それはまるで、シリウスのような星。
 同じ様にザッフィーロは、美しい光と輝く星をマントの上に拾い集めながらも。
 瞳に映ったひとつ星の煌めきを見つめ、思う。
 明るく光る、まるで宵の様な……そう、それは北極星の如き星。
 そして宵が描くおおいぬ座の隣に、ザッフィーロはこぐま座をそっと添わせる様に描き返していく。
「俺の様だと宵が日頃言ってくれるシリウスの隣には矢張り宵……北極星が居てくれんと寂しいからな」
 そんな集めた星で星座を描き、かれの描いた星座とともに天に返しながら。
「ふふ、きみはやはりその星ですね」
 宵はかれに微笑んでみせる。嬉しいですよ、って。
 それから、仲睦まじく並ぶおおいぬ座とこぐま座を満足げに眺めていれば。
 宵が伸ばしたその手が、一等愛しい隣の綺羅星を掴まえる。
「目映く輝く全天一の星はいつ見ても美しいですね」
 そう紡ぎ絡められた宵の手指を見れば、照れくさげに瞳を細めてしまうけれど。 
 ザッフィーロは、宵へと視線を向け頷く。 
「ああ、本当に美しいな」
 ――だが一番美しい俺の導きの星は隣に居るのだが、な。
 そう、自分を導いてくれるポラリスを、掴まえ返して。
 そして宵も、自分の姿だけを映す銀の星を見つめ、微笑む。
 ――ええ、僕にとっての心を焼き焦がす星は隣にいますとも、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

尭海・有珠
レン(f00719)と

折角星を楽しんでいたところなのに、無粋なやつだな
ちょっとだけ眠気が飛んだぞ
堕ちた星を抱えて眺めてしまう
さて、どう戻そう
オリジナルの星座作れるんだものな

…私たちの星座?

ふふ、そういうの面白そうだな
星座というより地図みたいになりそうだがそれも良い
好きなものか先程見たものかと思っていたからそういう発想はなかった
また新たな星巡りだ、レンと一緒に、な

星をひとつずつ還すには
時間もかかるし星の数も足りない気がするしな
巡った星座ひとつにつき星ひとつ…ではサボり過ぎだろうか
はは、レンはフォローが上手いな

またひとつ、レンと一緒に星を空へと還す
これが私達の星座だな、と頬が緩んで見上げてしまうな


飛砂・煉月
有珠(f06286)と

堕ちた星をひとつ拾い上げ
あー、びっくりした
でも珍しい経験かもって言葉は割と軽いけど
戻してあげれば良いって解ってるから

なあなぁ、有珠
――オレたちの星座、作ってみない?

ふたりで繋げたらどんな形になるかなって気になってさ
星巡りの冒険したばっかりだから
星還しの地図みたいになっても楽しいかも
歩いて巡って
たまには星ひとつをそのまま空へ向けて飛ばしてみたりとか

またキミと新しい星巡り
今度は見るだけじゃなくて拾って還す冒険だ
オレこういうのも案外好きかも
はは、サボりにはならないんじゃない?
きっと丁寧なだけ

さあ、またひとつ繋がった星を空へ還して
これがオレ達の星座かー
キミのとなりで緩み、見上げて



 満天の星々を眺め、雲のシートに身を委ねて心地良かった時間であったのに。
「あー、びっくりした」
 飛砂・煉月(渇望の黒狼・f00719)はそっと伸ばしてみた手でひとつ、堕ちた星を掬い上げて。
 瞳を星の様に瞬かせながらも、慌てる事なく手の中の輝きを見つめてみる。
 珍しい経験かもって、言葉は割と軽いけど――戻してあげれば良いって解ってるから。
「折角星を楽しんでいたところなのに、無粋なやつだな」
 ……ちょっとだけ眠気が飛んだぞ、なんて。
 ふわふわシートに埋もれ、夢の国へと誘われそうになっていた尭海・有珠(殲蒼・f06286)はそう言いながらも。
「さて、どう戻そう」
 いくつか拾ってみた堕ちた星を抱え、じーっと眺めてみてから。
 そしてふとこう呟く……オリジナルの星座作れるんだものな、って。
 そんな彼女の声を耳に聞いてから。
 ……なあなぁ、有珠、って。
 煉月は、こんな提案を。
「――オレたちの星座、作ってみない?」
「……私たちの星座?」
 最初こそ、その言葉に一瞬きょとんとした有珠だけど。
 すぐに海色の瞳を細め笑む。
「ふふ、そういうの面白そうだな」
「ふたりで繋げたらどんな形になるかなって気になってさ。星巡りの冒険したばっかりだから、星還しの地図みたいになっても楽しいかも」
「星座というより地図みたいになりそうだがそれも良い。好きなものか先程見たものかと思っていたからそういう発想はなかった」
 交し合い笑い合って話していくのは、自分達の星座――星還しの地図を作る相談。
 それからふたりは、再び並んで歩きだす。
 煌めく星が散らばる中を進んで。たまにはひとつ、そのまま星を空へと向けて飛ばしてみたりとかしながら。
 有珠は、隣の彼を見上げて紡ぐ。
「また新たな星巡りだ」
 ……レンと一緒に、な、って。
「今度は見るだけじゃなくて拾って還す冒険だ」
 ……またキミと新しい星巡り。
 そう煉月も言っては、またひとつ星を返すけれど。
「星をひとつずつ還すには、時間もかかるし星の数も足りない気がするしな」
 ――巡った星座ひとつにつき星ひとつ……ではサボり過ぎだろうか。
 そうふと考えこむ有珠の言葉に、はは、と煉月は笑って。
「サボりにはならないんじゃない? きっと丁寧なだけ」
「はは、レンはフォローが上手いな」
 物は言いよう……?
 いいえ、きっと多分、彼の言うように丁寧なだけです!
 そして有珠もまたひとつ、彼と一緒に星を導いて。
 自分達が巡っては返してできた星の道筋を、ふと見上げながら。
 有珠の頬は、つい緩んでしまう。
「これが私達の星座だな」
 いや……有珠だけではなく、それは煉月だって同じで。
「これがオレ達の星座かー」
 そしてまたひとつ、繋がった星をふたりで空へと還していく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ベルンハルト・マッケンゼン
アドリブ歓迎
【新海 真琴(f22438)】と共に参加

天文学は、さっぱりだ。真琴のリードに従おう……っ!

(星が降ってきた瞬間、過去の事故現場がフラッシュバックする)
こんな時、に。演習時に火災、脱出不可能……あぁ、ケープカナベラル、アポロ1か。

(彼女に気づかれないよう、目を閉じ深呼吸。墜ちた星を手に取り、そっと胸に当てる)
我々の伝統に、敗北の概念は無い。
今日は恒星を、明日は銀河系外星雲を……Ad astra per aspera.

(彼女の星の話を聞きながら、二人で天秤座を作る。
一つずつ、ゆっくりと。少しでも長く、この安らぐ時間を楽しみたい)
今日はありがとう、真琴。また、貴女と星を見に来たい、な。


新海・真琴
アドリブ歓迎
【ベルンハルト(f01418)】と同行

私、読書量だけには自信があってね(謎のドヤ顔)
星が好きなのは、岩手の文豪の本をよく読んだからかな。鉱石もだけど

……!
(突然鳴る通知音に気を取られ、ベルンハルトの様子に気付かず)
これが清史郎の言ってた星が落ちてくるってやつか!

よし、天秤座を作ろう……君は双子座、私は蟹座だけどさ
天秤座の星の一つには、人間が住めるような星があるかもしれないんだってさ
遠い遠い、現生人類には到達できないかもしれない場所だけどね
少し前に本で読んだだけなんだけど、やけに印象に残ってて
(わくわくとした表情をして)
ごめん、その星、ここに置いてもらえる?

うん、今度は任務以外で



 ふかふかな雲の如きシートに身を沈め眺めるのは、静かに投影される満天の星空。
 そんな、煌めく星々の下で。
「私、読書量だけには自信があってね」
 そう謎のドヤ顔で口にするのは、新海・真琴(薄墨の黒耀・f22438)。
 それから、まるで物語の中の世界かのような星の光景を改めて見上げつつも、思い返す。
「星が好きなのは、岩手の文豪の本をよく読んだからかな。鉱石もだけど」
 夏空に見えるのは、琴座に白鳥座に蠍座、双子の如く寄り添う星。
 そんな物語に出て来る星々をそっと辿る真琴と並んで。
 彼女と同じ様に夜空を眺めてみるのは、ベルンハルト・マッケンゼン(黄金炎の傭兵・f01418)。
(「天文学は、さっぱりだ」)
 詳しい分野ではないけれど、真琴のリードに従おう――そう思った、瞬間だった。
「……っ!」
「……!」
 同時にハッと顔を上げるふたり。
 いや、ふたりだけではない。周囲の猟兵達も突然の出来事に瞳を見開いている。
(「これが清史郎の言ってた星が落ちてくるってやつか!」)
 けたたましくスマートフォンから鳴り響くのは、アプリの通知音。
 そんな急に鳴り始めた、怪異を告げる音に気を取られている真琴の隣で。
 刹那、バラバラッと空から堕とされる星々を映したベルンハルトの青い瞳にフラッシュバックするのは過去の光景。
 ――演習時の火災、脱出不可能な状況……そんな事故現場。
(「……あぁ、ケープカナベラル、アポロ1か」)
 ……こんな時、に。
 そう誰の耳にも届かぬ程度の呟きを落としながら。
 ベルンハルトは隣の彼女に気付かれぬよう、目を閉じ深呼吸をして。
(「我々の伝統に、敗北の概念は無い」)
 ――今日は恒星を、明日は銀河系外星雲を……Ad astra per aspera.
 困難を乗り越えて星のように輝く栄光を――。
 手を伸ばし、堕ちて来たその煌めきをひとつ、そっと胸へと当てる。
 そんな彼の様子にも気付かずに、真琴も散らばった星を手に取ってから。
「よし、天秤座を作ろう……君は双子座、私は蟹座だけどさ」
 星が堕ちて真っ暗になった空へと描かんとするのは、天秤座。
 この星座を選んだ理由、それは少し前に本で読んで心躍ったもの。
「天秤座の星の一つには、人間が住めるような星があるかもしれないんだってさ。遠い遠い、現生人類には到達できないかもしれない場所だけどね」
 本の中で知ったことなのだけれど、やけに印象に残っていたから。
 ベルンハルトはそんな彼女を見つめ、紡がれる星の話を聞きながら。
「ごめん、その星、ここに置いてもらえる?」
 わくわくとした表情を宿す真琴の言う通り、一緒に星を並べていく。
 ひとつずつ、ゆっくりと――少しでも長く、この安らぐ時間を楽しむように。
 そして楽し気に揺れる薄香色の髪に青の瞳を細めつつ、彼女へと告げる。
「今日はありがとう、真琴。また、貴女と星を見に来たい、な」
 そんな耳を擽るような声に、真琴も彼を見上げ頷いて。
「うん、今度は任務以外で」
 ふたりで繋いだ天秤座をふわりと解き放ち、空へと還す。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

陽向・理玖
【菊】

きよ兄さんやったな
念願のプラネタリウム!
言いつつ自分もそわそわ

お、始まっ…た…
ばらばらと転がった星を見て少ししゅんと
何か金平糖みたいだな
甘いかな?
って食ったら返せねぇし
一粒拾い空へ
あっ光った
これはこれでちょっと楽しいかも?

きよ兄さんは星座知ってる?
あっそれは習ったな
俺はこれ
ぎょうざだ
餃子の形作って空へ
いや空に美味そうな物輝いてたらよくね?
きよ兄さんも何か作ってよ
だよな!やっぱたこ焼きは欠かせねぇ

面白ぇな
きよ兄さんこっちと合体させようぜ
適当に人型っぽい星座
おおすげぇ何か強そう!
目を輝かせ

オリジナルプラネタリウムすげぇな
満足げ

2人でパフェ3個食ったのにやるな
片付いたら打ち上げで何か食い行く?


砂羽風・きよ
【菊】

念願のプラネタリウムだな
理玖のそわそわ顔を見て思わず綻ぶ
理玖が楽しそうでよかったわ

――お、おいおい
マジでパラパラにしやがった!ある意味スゲーよ!

一粒拾いころころ転がす
ほんと、金平糖みたいだな
食ったら甘いんじゃね?なんて笑う

星を空へと戻せば
スゲー、星が喜んでるみたいだな

星座か。少しなら知ってるぜ……ほんと少しな?
オリオン座とか北斗七星とか

理玖の作った星座を見て笑いを堪える
お、うめーじゃん!ぎょ、ぎょう座な
…ふ、なんか腹減ってきそう
んじゃ、俺はたこ焼き座に決まってるだろ!(丸く作っただけ)

他もなんか作ってみっか
俺が作った魚座と繋ぎ合わせて
いーじゃん、めっちゃ強そうじゃねーか!

…腹減ってきたわ



 まるで本当の夜空の様な。
 ふっかふかな雲のシートに身を預け、投影された星たちを見上げながら。
「きよ兄さんやったな、念願のプラネタリウム!」
「念願のプラネタリウムだな」
 そわそわを隠せない陽向・理玖(夏疾風・f22773)の顔を見る砂羽風・きよ(札付きのきよし・f21482)も思わず綻ぶ。
 ……理玖が楽しそうでよかったわ、って。
 けれど、刹那起こるのは。
「お、始まっ……た……」
「――お、おいおい。マジでパラパラにしやがった!」
 そんなわくわく楽しみにしていたプラネタリウムを台無しにするような怪異。
 ……ある意味スゲーよ! そう堕ちてきた星に声を上げるきよの隣で。
 ばらばらと転がった星を見て少ししゅんとする理玖だけれど。
 散らばった星たちを見遣り、ふと呟く。
「何か金平糖みたいだな」
「ほんと、金平糖みたいだな。食ったら甘いんじゃね?」
 星を一粒拾い、ころころ転がしながら笑うきよ。
 そんな彼と同じ様に、理玖もその手を伸ばし、星を拾って。
「甘いかな? って食ったら返せねぇし」
 そっと、空へと還してみれば。
「あっ、光った」
「スゲー、星が喜んでるみたいだな」
「これはこれでちょっと楽しいかも?」
 真っ暗闇の空に解き放たれ、ちかちか瞬いては光る星をふたり、おおっと見上げて。
 同じ様に還してあげるべく、いくつか星を拾い始めながら。
「きよ兄さんは星座知ってる?」
 理玖がそう訊ねれば、頷くきよ。
「星座か。少しなら知ってるぜ……ほんと少しな? オリオン座とか北斗七星とか」
「あっそれは習ったな」
 そんなきよのあげた有名な星座の名前に、理玖はそう返しながらも。
 いくつか星を繋いで、ある星座を作り上げる。
 それは――。
「俺はこれ、ぎょうざだ」
 そしてそれを空へと返せば。
 夜空に燦然と輝く、餃子!
「お、うめーじゃん! ぎょ、ぎょう座な」
「いや空に美味そうな物輝いてたらよくね?」
「……ふ、なんか腹減ってきそう」
 そして、そんな自分の作った星座を見て笑いを堪えるきよにも、理玖は促す。
「きよ兄さんも何か作ってよ」
 いや、きよが何座を作るのか、分かっている。
 それは勿論、これ!
「んじゃ、俺はたこ焼き座に決まってるだろ!」
「だよな! やっぱたこ焼きは欠かせねぇ」
 まんまる美味しい、たこ焼き!
 ただ丸く作っただけ……? いえ、たこ焼きなのです!
 そんな空へと還ってぴかぴか光るたこ焼き座を満足気に見た後。
「他もなんか作ってみっか」
 きよが次に作ってみるのは、魚座。
 理玖も、星を色々と繋げてみて。
「面白ぇな、きよ兄さんこっちと合体させようぜ」
 きよの作った魚座と、適当に作ってみた人型っぽい星座を、がしーんと合体!
「おおすげぇ何か強そう!」
「いーじゃん、めっちゃ強そうじゃねーか!」
 ふたりの合作に瞳輝かせ、それも勿論、夜空へと。
「オリジナルプラネタリウムすげぇな」
 そう満足気に言った理玖と一緒に、きよも自分達の作った星空を眺めてみて。
「……腹減ってきたわ」
 並んで光るぎょう座とたこ焼き座を見遣りつつ、呟けば。
「2人でパフェ3個食ったのにやるな」
 理玖は星を拾い上げつつも、こんな提案を。
 ――片付いたら打ち上げで何か食い行く? って。
 それこそ……とびきり美味しい、餃子とたこ焼きを。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リル・ルリ
🐟櫻沫

わー!ふかふかの雲だ!
もふんと雲のクッションに身を任せてご満悦
ねぇ、と隣りの櫻宵に手を伸ばしたとき、きらきら星がおちてきた!

櫻、大変
お星様が迷子になっちゃったよ!
そうだね、お空のお家にかえしてあげよう
ヨルは両羽いっぱいにお星様を集めてる
ふふ、お魚座をつくるの?
じゃあ、僕と櫻でヨル座をつくってあげる
尾鰭でぴょいと星を空へ
星が瞬いたなら、夜の桜のように咲き誇る
あ!桜座だ
こっちは、人魚座?
もうっ、櫻宵ったら!
それじゃあ一緒にさ……ぱーっと星を舞わせて――できた!
夜空に煌めく極彩、あえかな薄紅が瞬いてできたのは
迎櫻館座!
君の、僕の帰る場所
カナンとフララ座もつくらなきゃ
ふふ、まだまだ忙しいよ、櫻


誘名・櫻宵
🌸櫻沫

雲のクッションに腰を沈めて可愛い人魚と満天の星空に綻ぶ
きらきらして綺麗ね
伸ばされたリルの手を掴もうとして―代わりに掌におちてきたのはお星様

迷子にて可哀想
一緒にお空にかえしてあげましょう
ヨルったら
お魚星の海ができそうね
リルはなんの星座をつくるの?
ひとつふたつ、星を穹に返し桜座をつくりながら、器用に尾鰭で星をはねるあなたをみやる
ヨル座なんて可愛いわね
じゃ、私はリル(人魚)座をつくるわ!
私の可愛い人魚がどこにいてもみられるように
うふふ!
いいわね
いっせーの、で星を穹にかえして
できあがったのは、私の居場所―迎櫻館の星座よ!
桜源郷が星源郷になっちゃった
ええ!夜空のキャンバスを、まだまだ彩りましょ!



 まるで、満天の星空にぷかり浮いているみたいに。
「わー! ふかふかの雲だ!」
 リル・ルリ(『櫻沫の匣舟』・f10762)の身をもふんと包み込むのは、もふふか雲のクッション。
 同じ様に、もふっと雲に腰を沈めつつ、誘名・櫻宵(貪婪屠櫻・f02768)はふわりと笑み綻ばせる。
「きらきらして綺麗ね」
 満天の星空と、もっふり雲に埋もれてご満悦そうな可愛い人魚の姿に。
 そしてふわふわ雲の上から――ねぇ、って。
 お隣さんの雲に身を任せる櫻宵へと、リルは手を伸ばして。
 人魚が星空に揺蕩わないように、櫻宵がその手をそっと掴まえようとした、その時だった。
 ――きらきら星がおちてきた!
 伸ばした掌にぱらりと堕ちて来たのは、お星さまたち。
 そんな綺羅星をぱちくりと見つめた後。
「櫻、大変。お星様が迷子になっちゃったよ!」
「迷子にって可哀想。一緒にお空にかえしてあげましょう」
「そうだね、お空のお家にかえしてあげよう」
 堕とされて帰れなくなっちゃった煌めきたちを、夜空へと還してあげることに。
 それは勿論、ふたりだけではなく。
 よちよち両羽いっぱいにお星様を集めているヨルの姿も。
「ふふ、お魚座をつくるの?」
「ヨルったら、お魚星の海ができそうね」
 すいっと空にあげればきっと、天の川も泳いで渡れちゃうような星のお魚たち。
 そしてリルはお空目掛け、月光ヴェールの尾鰭で星をぴょいと。
 そんな、器用に尾鰭で星をはねる姿を見遣って。
「リルはなんの星座をつくるの?」
「じゃあ、ヨル座をつくってあげる」
「ヨル座なんて可愛いわね」
 そう、ふふっと笑みながらも、ひとつふたつ。
 星を穹に返し、櫻宵が夜空に開花させるのは――桜座。
 星の瞬きが、まるで夜に咲き誇る桜のよう。
 そして勿論、そんな桜の傍に寄り添うのは。
「あ! 桜座だ。こっちは、人魚座?」
 そう声を上げたリルに、櫻宵は一等の笑みを零す。
 ――ええ、リル座よ、って。
「私の可愛い人魚がどこにいてもみられるように」
「もうっ、櫻宵ったら!」
 そんな、仄かな桜色に己を染めながらも。
 リルはきを取り直して、沢山色々ないろの星を集めて。
「それじゃあ一緒にさ……」
「うふふ! いいわね」
 見つめ合い、微笑みあってこくりと互いに頷き合えば。
 いっせーの、で……ぱーっと星を舞わせせば――できた!
 夜空に煌めく極彩、あえかな薄紅……沢山の愛しいいろたちが帰ってきて、いつだって薄紅が迎え入れてくれる大切な場所。
 そんないろたちが瞬いてできたのは、そう。
「私の居場所――迎櫻館の星座よ!」
「迎櫻館座!」
 それは――君の、僕の帰る場所。
 そして、桜の縁に導かれたみんなが帰る場所。
 それから今度こそ、その手を伸ばして。
「桜源郷が星源郷になっちゃった」
 一等大切な星を互いに掴まえて、そう笑み咲かせ合う。
 けれど桜座と人魚座、そしていろんないろの星たちが仲良く集う、薄紅色の迎櫻館座が瞬く下で。
「カナンとフララ座もつくらなきゃ」
「ええ! 夜空のキャンバスを、まだまだ彩りましょ!」
 ふたりがもっと一緒に並べたい星座は、まだいっぱいあるから。
 リルは星たちを空へとふわりと返しながら、笑み咲かせる。
 ……ふふ、まだまだ忙しいよ、櫻、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

橙樹・千織
雲で見えずとも
空で輝く星達を帰してあげなくては
ぁ、颯!星にじゃれたらダメよ

周りを見守るような桜色
つやつやの苺のように煌めく赤
時折薄紅に瞬く水色
赤を抱えた白と紺のマーブル
力強く輝く燃えるような赤
優しく光るアイスブルー
ちらりと赤が過ぎるほわっとした紫に
気ままに瞬く蜂蜜色…

その他にも目に付いた星々を空に帰していけば
いつの間にやら見知った色が輝く星空の出来上がり

ふふ、颯見て?
私の大切な人達が輝いてるみたい
つぅっと星を繋ぐ仕草をしてみせて
“宝物”
…なんて、ね

この星のように輝く彼らを護りたい
あわよくば傍に…

いいえ

多くを望んではだめね
遠くから護れるだけで十分
ぽとり雫のように落ちる独り言を聞くのは精霊猫のみ



 映し出されていた空が、まるで雲で覆われてしまったように。
 煌めく星々が、雨の様に地へと堕とされる。
 けれど、その数えきれないほどの輝きは、決して失われてなどいないから。
 ――雲で見えずとも、空で輝く星達を帰してあげなくては。
 橙樹・千織(藍櫻を舞唄う面影草・f02428)はそうっと優しく手を伸ばして。
 煌めく星をひとつ、手に取ろうとしたけれど。
 小さな翼をぱたぱた、地へとすとんと降り立ったのは、吹き抜ける朝焼け色の風。
「ぁ、颯! 星にじゃれたらダメよ」
 色々ないろに耀く星に興味深々、にゃにゃっと手を伸ばしかけた颯を、慌てて千織は制してから。
 ひとつひとつ、手に取った彩りを湛える橙のいろに映し出す。
 周りを見守るような春に枝垂れ咲くかの如き桜色の星に、寄り添い美しく飛沫く水色は時折薄紅に瞬いて。
 つやつやの苺のように歌い描き煌めく赤、赤を抱えた白と紺が織り混ざった星に、赤は赤でも力強く輝く燃えるようないろ。
 優しく光るアイスブルーに、ちらりと赤が過ぎるほわっとした紫、夜色に気ままに瞬く蜂蜜色。
 そして、艶やかな黒から金色へと移りゆくふわふわ柔らかないろの星。
 その他にも目に付いた星々を拾っては、千織は空へと導いてあげて。
 ふといつの間にか空に耀いている薄紅色舞う星雲に――帰るべき場所に、みんな帰してあげる。
 そうしていれば、いつの間にやら出来上がり。見知った色たちがお喋りし笑い合うように輝く、桜色の星空が。
「ふふ、颯見て? 私の大切な人達が輝いてるみたい」
 千織はそう、ふわりといつもの様に穏やかに笑んで。
 颯と一緒に、つぅっと集う星たちを繋ぐ仕草をしてみせて。
 ――“宝物”……なんて、ね、と。
(「この星のように輝く彼らを護りたい」)
 あわよくば傍に……。
 けれど……いいえ、って。
 小さくふるり、千織は首を横に振る。
「多くを望んではだめね」
 ――遠くから護れるだけで十分。
 そう、煌めく愛しいいろたちを見上げながら。
 そうっと精霊猫の耳だけに零すのは、ぽとり雫のように落ちる独り言。

大成功 🔵​🔵​🔵​

真宮・響
【真宮家】で参加

本当に星が空から落ちたね。奏にとっては迷子の星は放って置けないだろうね・・・奏に取って星はお友達だし。さあ、迷子の星を空に還してあげようかね。

大分星散らばってるね・・・星を拾ったら空に飛ばして上げよう。折角3人いるし、夏の大三角、作ってみないかい?アタシははくちょう座だ。三人で作った夏の大三角を見て満足する。やはりプラネタリウムは星が輝いてないとねえ。


真宮・奏
【真宮家】で参加

ああ、お星さまが迷子になってます・・私も迷子になったら心細いですし、ぜひお空に戻らせてあげましょう・・・(わたわた)

散らばっているお星さまを拾って、空に返して上げます。私も母さんと瞬兄さんの傍にいるのが一番いいように、お星さまも空にいた方がいいですよね。夏の大三角を作るのですか?私はこと座を作ります!!あ、綺麗に大三角出来ましたね!!きっとお星さまを迷子にした元凶はとっちめてやりますよ!!


神城・瞬
【真宮家】で参加

本当に星が落ちてきましたね。星が空に戻れるよう全力を尽くしますか。「絢爛の星」の奏にとっては在るべき場所にない星は放って置けないでしょうし。

大分星が散らばってますね。地道に拾って1つずつ空に返していきましょうか。夏の大三角ですか?いいですね、3人いますし。僕はわし座を作ります。出来上がった大三角を眺めながら、やはり星は空で輝いてこそ、と思いますね。



 ゆったりと数えきれないほどの星が瞬く満天の空を、雲の如きふっかふかなシートに座って眺めていたはずなのだけれど。
 突然スマートフォンの通知が一斉に鳴り始め、広がっていた心地良い静寂を台無しにして。
 刹那、バラバラッと堕ちて床に散らばったのは、先程まで天上で輝いていた数多の星々。
「本当に星が空から落ちたね」
 真宮・響(赫灼の炎・f00434)は予知に聞いていた通りに堕ちて来た星たちをぐるりと見遣った後。
 娘の真宮・奏(絢爛の星・f03210)へと視線を向け、思う。
(「奏にとっては迷子の星は放って置けないだろうね……奏に取って星はお友達だし」)
「ああ、お星さまが迷子になってます……」
 そんな響の視線の先にいる奏はやはり落ち着かない様子で、わたわた。
 そして手を伸ばし、そっと拾った星をひとつ、ぎゅっと抱きしめて。
「私も迷子になったら心細いですし、ぜひお空に戻らせてあげましょう……」
 ふわりと、空へと解き放ってあげる。
 そんな奏の姿を見つめ、こくりと頷きながらも。
「本当に星が落ちてきましたね。星が空に戻れるよう全力を尽くしますか」
 神城・瞬(清光の月・f06558)もそっと響と同じように思う。
(「「絢爛の星」の奏にとっては在るべき場所にない星は放って置けないでしょうし」)
 この怪異を生み出したという元凶を誘き出すためにも、迷子になったたくさんの星たちのためにも、お友達を放っておけない奏のためにも。
「さあ、迷子の星を空に還してあげようかね」
 響は、そう子供達を順に見遣ってから。
「大分星散らばってるね……」
 星を拾って、空に飛ばして上げて。
 それからふと、奏と瞬に、こんな提案を。
「折角3人いるし、夏の大三角、作ってみないかい?」
 そして、還ってきたこたえは勿論。
「夏の大三角を作るのですか? 私はこと座を作ります!!」
「夏の大三角ですか? いいですね、3人いますし。僕はわし座を作ります」
「じゃあ、アタシははくちょう座だ」
 いざ、真っ暗な空に、一等大きな三角形の煌めきを。
 それから、響ははくちょう座、奏はこと座、瞬はわし座。
 それぞれ請け負った星座を、拾った星たちで象ってから。
 奏は織姫のベガを、瞬は彦星のアルタイルを……ふたり並んで一緒に、仲良く空へと還してあげて。
 響もそんなふたりを見守りながら、そっと煌めくデネブを夜空へと導いてあげる。
 そして改めて、星が堕ちて真っ暗だった空を見上げてみれば。
「あ、綺麗に大三角出来ましたね!!」
 見事に美しく空に描かれた、夏の大三角形!
「やはりプラネタリウムは星が輝いてないとねえ」
「やはり星は空で輝いてこそ、と思いますね」
 三人で作った夏の大三角を見て満足気に言った響に、瞬も出来上がった大三角を眺めながら同意して。
 奏はせっせと堕ちている他の星たちを集めつつも、星さんたちにこう約束するのだった。
 ――きっとお星さまを迷子にした元凶はとっちめてやりますよ!! って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ティーシャ・アノーヴン
風花(f13801)さんと。

星座とは星の位置と言いますか、星を線でつなげて作るものだそうです。
実際の星座をいくつか先程のカフェで見ましたが・・・。
こう・・・想像力次第のものだと認識しました。

ですので、私は先ず十字に星を投げまして。
それから十字の横線の上側にひとつずつ。下側に斜めにふたつずつ。
確か、そう、漢字の「米」に似ていますね。
・・・妖精座です。羽と、体で・・・どうでしょう?
ああ、でも漢字の話をしてからですと、お米座に見えちゃいますね。
・・・難しいものですわね。

ふふ、風花さんはどんなものを?
あらあら、まあまあ。凄く素敵だと思います。
わにっぽさがそこはかとなく伝わって参りますわね。


七霞・風花
ティーシャ(f02332)と

あぁ、良いですね星空作り
結果論ではありますが敵も洒落た事をしてくれたものです
ロマンチックなのは、嫌いではありませんよ
気の向くまま、思いつくままに、夜空を彩りましょう

ん、と……そうですね
せっかくなので鰐を作ってみたいのですけど
これと、これと、ええと、これを……
…………ティーシャさん、どう思います?

あとはとてもシンプルなのですけど
小さな星と、大きな星と
これを並べてしまえば、ふふ、私たちの星座になりました
ちょっと恥ずかしいけど、言わなければ大丈夫ですよね

敵さんが来るまで、一緒に見上げていましょう



 天から雨粒の様に、星が全部堕ちてきたのは驚いたけれど。
 猟兵隊の手で真っ暗だった空に描かれていくのは、沢山の星座たち。
 ふよふよと夜空へと導かれた無数の星たちが、再びちかちかと空で光を放っている。
「あぁ、良いですね星空作り。結果論ではありますが敵も洒落た事をしてくれたものです」
 ……ロマンチックなのは、嫌いではありませんよ、と。
 七霞・風花(小さきモノ・f13801)は青空の様なその瞳にも、見上げる沢山の星を映して。
「気の向くまま、思いつくままに、夜空を彩りましょう」
 星をひとつ両手で抱えながら、隣に在るティーシャ・アノーヴン(シルバーティアラ・f02332)へと目を向ければ。
 先程の天空カフェでみたことを思い出しつつも、考える彼女の姿が。
 星座とは、星の位置を定めるものであり、星を線で繋げて作るものだと、そう知って。
(「実際の星座をいくつか先程のカフェで見ましたが……。こう……想像力次第のものだと認識しました」)
 その繋げた形から、沢山のものを連想したり、それに纏わる逸話や神話があったりと。
 要は、想像力がものをいうものだと、ティーシャは理解して。
 頭の中で色々と描きながらも、ふと拾った星をいくつか、まずは天へと還してみる。
 縦と横――十字に描いた星に、さらに横線の上側にひとつずつ。下側に斜めにふたつずつ。
 それは何だか見覚えのあるもので。
「確か、そう、漢字の「米」に似ていますね」
 けれど、それは勿論、米ではなくて。
「……妖精座です。羽と、体で……どうでしょう?」
 そう金の髪を揺らし首を傾けつつも、ティーシャは空を見上げながら呟く。
「ああ、でも漢字の話をしてからですと、お米座に見えちゃいますね」
 ……難しいものですわね、って。
 そして、色々と星を並べてみては思案している風花へと視線を移し、訊ねてみる。
「ふふ、風花さんはどんなものを?」
「ティーシャさんは妖精座ですか」
 風花はそう空を見上げそっと微かに翅を揺らした後、再び手元へと視線を戻して。
 ……これと、これと、ええと、これを……なんて、星を並べてみる。
 そんな彼女が作ろうととしているのは。
「ん、と……そうですね。せっかくなので鰐を作ってみたいのですけど」
 鰐といえば、な彼女へと意見を仰ぐ。
 …………ティーシャさん、どう思います? って。
 そんな出来上がっていく鰐座に、ティーシャはほわりと笑んで。
「あらあら、まあまあ。凄く素敵だと思います。わにっぽさがそこはかとなく伝わって参りますわね」
 ティーシャにお墨付きを貰った鰐座を風花は空へ還してから。
(「あとはとてもシンプルなのですけど」)
 そうっともうひとつ、風花は星座を作ってみる。
 それは……青白い小さな星と、金色に微か紫がかった大きな星。
 これを並べてしまえば――ふふ、私たちの星座になりました、って。
 そして星を堕とした元凶がくるまで、妖精座や鰐座、そして自分たち座をティーシャと一緒に眺めながら。
 仲良く並ぶ小さな星と大きな星へと目を遣りつつも、そっと風花は思うのだった。
 ――ちょっと恥ずかしいけど、言わなければ大丈夫ですよね、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ゼロ・クローフィ
【まる】

へぇ、プラネタリウムか
初めて来たな。
このシートふわふわしてるが
確かに雲みたいだな
楽しそうにふわふわ感触を楽しむ姿にくくっと笑い

……っ、煩い音だな
スマートフォンの音に耳を塞ごうとするも
見上げると降ってくる星
……ちっ、舌打ちしつつ彼女を覆い被さるように星から護る
はいはい、そう言うと思ったよ
数個は護れたからいいかと内心思いつつ

何だ、この星を返すって
一個星を掴んでポイっと上げてみる
なるほどこうやって返すのか
お前さんなら何かするだろうな

やはりお前さん星座スペシャルか?
せっかくだからと俺も狼の形をした星座を

お前さんそっくりな星座だな
ウィンクしてるのは気のせいか?

これはこれで面白い時間だな


百鳥・円
【まる】

おっきなプラネタリウム!
こーんなに広い場所で星を観られるだなんて!
わわ、このクッションふっかふかですねえ
雲の上に乗るのはこんなカンジなんでしょーか?

きゃん、なんですかーこのうるさい音は!
まどかちゃんの垂れ耳がますます下がっちゃいますん
あららお星様が――って
おにーさん何してるんですか
わたしなら守らずとも平気ですよ
そこ退いてくださいな
ありがとーです
お気持ちは受け取っておきますよう

ひとつの星を掴んでぽーいと投げてみます
ほーう、なるほどこーいうことですね
ふふん。よく分かりましたねおにーさん
まとめてぽぽいっとしてみせましょう
せーの!
ほーら観てくださいおにーさん
星座スペシャルその2の完成ですよっと



 ぐるりと一面見回すと、首が痛くなってしまう様な。
「おっきなプラネタリウム!」
 ……こーんなに広い場所で星を観られるだなんて!
 百鳥・円(華回帰・f10932)は、そう訪れたプラネタリウムを見遣って。
 キラキラ映し出されている、宝石菓子の様な十色の星たちに目を向けつつも。
「わわ、このクッションふっかふかですねえ」
 ぽふりと身を預ければ、もふっと心地良く沈んでゆくその座り心地に瞳瞬かせて。
 ぽふぽふと感触を確かめるようにもっふもふ。
「雲の上に乗るのはこんなカンジなんでしょーか?」
 そう――それはまるで、ふわふわ雲のよう。
「へぇ、プラネタリウムか。初めて来たな」
 ゼロ・クローフィ(黒狼ノ影・f03934)も物珍しそうに緑色の視線を巡らせてから。
 円の声に、こくりと頷いて。
「確かに雲みたいだな」
 隣でふわふわ感触を楽しんでいるその姿に、くくっと零れる笑い。
 けれどその笑みが、刹那一変する。
「……っ、煩い音だな」
「きゃん、なんですかーこのうるさい音は!」
 一斉にけたたましく鳴り始めたのは、スマートフォンのアプリの通知音。
 その幾重にも重なる音に、ゼロは顔を顰め耳を塞ごうとするも。
「まどかちゃんの垂れ耳がますます下がっちゃいますん」
 そう言った隣の円と、ふと投影された夜空へと視線を向ければ。
「あららお星様が――って」
「……ちっ」
 鳴らす舌打ちひとつと同時に。
 ばらばらっと一気に堕とされた星たちから護るべく、咄嗟に覆い被さるように彼女の身を庇うゼロ。
 そんな彼の行動に、異なるふたつのいろをぱちくりさせながら。
「おにーさん何してるんですか。わたしなら守らずとも平気ですよ」
 ……そこ退いてくださいな。
 そう続いた円の言葉も、予想していたかのように。
「はいはい、そう言うと思ったよ」
 ゼロもそう返しつつ、彼女から離れながらも。
 床に散らばっている星を見遣り、そっと心の中だけで思う――数個は護れたからいいかと。
 それから空を見上げれば、煌めきひとつない、真っ暗闇。
 この漆黒の空に、堕ちた星を還してあげれば良いとは聞いたものの。
「何だ、この星を返すって」
 円と共に、ひとつ足元の星を拾って。
 一緒に、ぽいっと投げてみれば。
「なるほどこうやって返すのか」
 ふよふよと漆黒の空へとのぼっていった星が、元通り、キラキラと空に瞬く。
「ほーう、なるほどこーいうことですね」
 ……ふふん。よく分かりましたねおにーさん。
 円もそう、こくこくと頷いてから。
 早速、両手にたくさん星を抱えてみて。
 ――せーの!
 掛け声と一緒に、今度はまとめてぽぽいっ。
 色とりどりの宝石みたいないろが、キラキラと夜空を再び彩れば。
 ちらりと円を見て、思うゼロ。
(「お前さんなら何かするだろうな」)
 ……やはりお前さん星座スペシャルか? って。
 そう容易に予想しながらも、折角だからとゼロもひとつ作ってみる。狼の形をした星座を。
 そしてそれも、空へとひょいっと返せば。
「ほーら観てくださいおにーさん」
 えっへん聞こえてきたそんな声に視線を向けた刹那、再びゼロは笑いを零してしまう。
「星座スペシャルその2の完成ですよっと」
 パフェに続いて作られたのは、やっぱりまどかちゃん星座スペシャルその2!
「お前さんそっくりな星座だな。ウィンクしてるのは気のせいか?」
 そう、くくっと笑み、瞳を細め言いながら。
 ゼロは、夜空に煌めく狼座とまどかちゃん星座スペシャルその2を眺めつつも思うのだった。
 ――これはこれで面白い時間だな、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

宵鍔・千鶴
悠里(f18274)と

ふわふわシートに包まれ
心地よく微睡んでいれば
こつんと星が落ちる音
おお。金平糖みたい、なんてつい暢気な喩え

俺も曇り空より雨がすき
雨音だけが響く世界
揃いの傘で雨粒跳ねるステップでも踏みながら
ロマンチックに一緒に歌う?なんて

次々と悠里の手で星がかたちを作るから
遠い星々が触れられる不思議
夜空を駆け巡る旅路に倣う
此の星の名は、とねだるように彼へ知を求め
朧げな手付きで夏の大三角も拾い集めてはみて

天は広いから
見上げたら何処に居ても同じものを見れる
綺麗も、悲しいも、記憶ごと凡て
宵闇にはやっぱり煌めく目印が必要だから
大切な記憶の欠片ごと
掌の星々は在るべき元へ還そう


水標・悠里
千鶴さん/f00683
ふわふわのシートの心地よさを堪能していたら
星が落ちてきてしまいました

もくもく雲に一面覆われた日も、楽しいのですけれど
どうせなら、雨を降らせてくれた方が楽しかったかも
傘を差して歌う、映画のワンシーンをやれそうです

足元に落ちた星を見たあと拾い上げ、記憶の中にある星座の形に並べる
白鳥座、わし座、蠍座、ケンタウルス座、南十字星
銀河鉄道の旅路をなぞりながら
並べた星を指先でそっと撫でる

初めて見た星空は、とても悲しく辛い、赤混じりの記憶
今は見えなくとも、記憶の中の星空は
目蓋を閉じれば鮮やかに見える
いつでも空だけは綺麗だった

皆が輝く空をもう一度見せて欲しい
そっと星を持ち上げて、夜天に還す



 満天に広がる星空の中、雲に乗ってふわふわ……そんな心地良さに微睡み揺蕩っていたら。
 こつんと音を鳴らし、一気に堕ちては散らばる煌めきたち。
 水標・悠里(魂喰らいの鬼・f18274)はそんな突然の出来事に、ぱちくりと瞳を瞬かせて。
「星が落ちてきてしまいました」
「おお。金平糖みたい」
 そうつい暢気に言った宵鍔・千鶴(nyx・f00683)が、じっとその輝きを見つめてみれば。
 いろんな色をしたお星さまたちが、何だか甘やかに。
 それから悠里はふと星の無い空を見上げ、紡ぐ。
「もくもく雲に一面覆われた日も、楽しいのですけれど。どうせなら、雨を降らせてくれた方が楽しかったかも」
 パラパラと降って来た星の雨はたった一瞬で。
 真っ暗闇にただ覆われた空は、たまには良いのだけれど。
「俺も曇り空より雨がすき」
 でもそう同じ様に言った隣の彼と一緒に楽しむには、ちょっぴりつまんないから。
 雨音だけが響く世界を思い描いては、楽しいひとときを千鶴は想像してみれば。
「揃いの傘で雨粒跳ねるステップでも踏みながら、ロマンチックに一緒に歌う?」
「傘を差して歌う、映画のワンシーンをやれそうです」
 ふたり顔を見合せ、ふふっと思わず笑み零してしまう。
 それから悠里は、ふと足元に落ちた星を見たあと拾い上げて。
 ――白鳥座、わし座、蠍座、ケンタウルス座、南十字星。
 次々と並べ形どってゆくのは、記憶の中にある星座たち。
 それから楽しそうになぞってゆく……銀河鉄道の旅路を。
 そんな、並べた星を指先でそっと撫でる彼に倣い、夜空を駆け巡る旅路を楽しみながら。
「ねぇ、此の星の名はなに?」
 千鶴はねだるように彼へと知を求めれば。
「それはこと座のベガ、此方はわし座のアルタイル。織姫と彦星ですね」
「織姫と彦星。ふふ、悠里のおかげで、此処でふたり出逢えたね」
 そう笑んだ後、再びきょろり。
「あと夏の大三角はどれで完成だっけ」
「白鳥座のデネブ、これですね」 
 そう教えて貰えば、朧げな手付きでそれを順に集めてみて。掌の中にも、夏の大三角が。
 そしてそんな星々を見つめながら、千鶴はふと天を仰ぐ。
(「天は広いから。見上げたら何処に居ても同じものを見れる」)
 ――綺麗も、悲しいも、記憶ごと凡て。
 それに宵闇にはやっぱり煌めく目印が必要だから。
(「掌の星々は在るべき元へ還そう」)
 ――大切な記憶の欠片ごと。
 魔法の様に星座を作り出して星の物語をたくさん教えてくれた、彼と一緒に。
 そしてそんな千鶴の傍で、悠里も星が還ってゆく空を見上げてみるけれど。
 その青い瞳の奥に孕む星空のいろは――初めて見た、あの時のもの。
 とても悲しく辛い、赤混じりの記憶。
 けれど、目蓋を閉じれば。今は見えなくとも、記憶の中の星空は鮮やかに見えて。
(「いつでも空だけは綺麗だった」)
 ……皆が輝く空をもう一度見せて欲しいって、そう思うから。
 悠里はそっと星を持ち上げて、導く黒蝶と共に夜天へと解き放つ。
 ――さぁ、天にお還り……って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鷲生・嵯泉
ニルズヘッグ(f01811)同道
こう云っては何だが綺麗に落ちたものだな……
全て返すには些か時間が掛かりそうだ
……陽煌、お前も手伝え

流石に西洋占星の星座は一般知識程度のものだ
北極星が分かれば他を見つけるのも易いぞ
此れを北極星と見立てるなら、此の辺りに北斗七星だ
(描く様に放り上げ)
では此方は陽煌座としようか

無理に星座にせずとも良いのだろうが……
お前の持論なら嫌々よりも楽しんだ者勝ちだろう?
其れに倣うとするよ
知りたいと云うなら幾らでも、知る限りの話をしよう

莫迦者。其の所為で星座と成り損ねるやもしれんのだぞ
例えば角の欠けた竜と成っては寂しかろう
そう云う事だ
此の星を持ち帰らずとも記憶という星が残ろう


ニルズヘッグ・ニヴルヘイム
嵯泉/f05845と

わ。本当に全部落ちちまった
これを拾って、返してやれば良いんだよな
蛇竜も手伝ってくれよ、ほらほら起きろ

星座って詳しくないんだけど、嵯泉はよく知ってそう
北極星が目印なのだけは知ってる!
どういうのが良いのかな。好きで良いって言うけど
じゃ、これをこうして
……蛇竜座!可愛いだろ!
あ、陽煌も
良かったなー、陽煌!

嵯泉はどんなの作るの?
へへ、こういうのって、何か楽しくてさ
星のこと、教えてくれよ
プラネタリウムの解説、ちょっと楽しみにしてたんだけど、聞き損ねたしさ

満足したら色付きの星なんかを拾ったりして
一個くらい持って帰っても……
うぐ。わ、分かってるよ
全部返してやらないとならないんだもんな



 ふわふわ雲の様なシートに身を預けながら、星空が紡ぐ旅路へといざ参らんと。
 天を仰いだ……その瞬間であった。
 突然、バラバラとひとつ残らず堕ちて散らばったのは無数の星々たち。残った天を見れば、真っ暗闇で。
「わ。本当に全部落ちちまった」
「こう云っては何だが綺麗に落ちたものだな……」
 鷲生・嵯泉(烈志・f05845)とニルズヘッグ・ニヴルヘイム(竜吼・f01811)は同時に、今度は足元に転がっている数多の星へと視線を移す。
「これを拾って、返してやれば良いんだよな」
「全て返すには些か時間が掛かりそうだ」
 ……蛇竜も手伝ってくれよ、ほらほら起きろ。
 ……陽煌、お前も手伝え。
 ふっかふかな雲のシートですやぁとまだ丸くなっている黒い蛇竜を、ニルズヘッグが起こせば。
 向けられた嵯泉の声に応えるように、ゆらりと尻尾を揺らすのは金鱗を持つ仔竜。
 そしてくわぁとひとつして起きた蛇竜に瞳細めてから。
「星座って詳しくないんだけど、嵯泉はよく知ってそう」
 そう嵯泉をみやるけれど。
「流石に西洋占星の星座は一般知識程度のものだ」
 言った彼に、ニルズヘッグはえっへん返す。
「北極星が目印なのだけは知ってる!」
「此れを北極星と見立てるなら、此の辺りに北斗七星だ」
 そんな声にこくりと頷いて、まず嵯泉が浮かべるのは北極星。
 それから距離を測って、有名な大柄杓をきっちり正確に描けば。
「どういうのが良いのかな。好きで良いって言うけど」
 隣で、うーんと首を傾けるニルズヘッグ。
 これはUDCの怪異の仕業。だから、夜空に浮かべる星座は何でも良いと聞いたから。
 少し考えてから作った星座は、そう――。
「じゃ、これをこうして……蛇竜座! 可愛いだろ!」
 星を拾うお手伝いをしてくれている蛇竜の星座!
 そんな蛇竜座の出来に、満足気にうんうん頷きながら。
「嵯泉はどんなの作るの?」
 ふとそう、ニルズヘッグが訊ねてみれば。
 ちらりと彼へと視線を向け、こう逆に問い返す嵯泉。
「無理に星座にせずとも良いのだろうが……お前の持論なら嫌々よりも楽しんだ者勝ちだろう?」
 けれど答えは聞かずとも、その顔をみればわかるから。
 ……其れに倣うとするよ、と次に嵯泉が作ったのは。
「では此方は陽煌座としようか」
「あ、陽煌も。良かったなー、陽煌!」
 空をくるりじゃれ合うように舞う陽煌や蛇竜と一緒に、きゃっきゃはしゃいでから。
 ニルズヘッグは、嵯泉にこんなお願いを。
「へへ、こういうのって、何か楽しくてさ。星のこと、教えてくれよ。プラネタリウムの解説、ちょっと楽しみにしてたんだけど、聞き損ねたしさ」
 そんな言の葉に、嵯泉は赤い隻眼を細め頷く。
 ――知りたいと云うなら幾らでも、知る限りの話をしよう、って。
 それから、いっぱい星座を作っては空に還し、星の話もたくさん聞いて。
 満足したニルズヘッグはそっと、炎の様な柘榴の様な、燃える様な赤い星をひとつ手にしつつも呟くけれど。
「一個くらい持って帰っても……」
「莫迦者。其の所為で星座と成り損ねるやもしれんのだぞ」
 即、そう咎められ、嵯泉をちらり。
「うぐ。わ、分かってるよ」
 そんな彼に、嵯泉は続ける。
「例えば角の欠けた竜と成っては寂しかろう。そう云う事だ」
 ――此の星を持ち帰らずとも記憶という星が残ろう、って。
 その言葉に、ニルズヘッグはこくりと首を縦に振ってから。
 自分を見つめるそのいろと同じ星を、そうっと空へと解き放つ。
 ――全部返してやらないとならないんだもんな、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シン・バントライン
アオイ(f04633)と

彼女と初めて行った依頼も星を投影するやつやったな、と懐かしく思い出す。
あれから自分達の関係は随分と変わった様な、ちっとも変わらない様な、何だか不思議なものな気がしている。

それにしても、星を空に返すのは魂を天に還すのと似て、神様にでもなった様な気分やな。
なぁアオイ、願いごと決めた?
星を一つ拾ってそっと空に投げる。
流れ星に見えるかなぁ?

手を繋いだまま雲のクッションに沈み目を閉じると、一緒に空に落ちていける気がする。
夢の中でも彼女を探してきっと同じような事を繰り返す。
夢なら星にだって行けるかな。
アオイはどんな星に行きたい?
俺は、アオイが居る星に行きたい。
答え合わせは6分後。


アオイ・フジミヤ
シン(f04752)と

プラネタリウムの星の並びに目を細める
故郷に居た頃何度も一人で眺めた空の星座と
プラネタリウムが映す星座がとてもよく似ていたから

けれどあっという間に空から落ちる星々に意識を奪われる
空を落とすなんてひどい
でも彼の言葉になんだかワクワクしてしまう
神様かぁ…じゃあ流れ星を作ってくれるあなたは神様ね

彼が作ってくれる流れ星に心から祈る
…シン、どうか私だけの神様がずっとあなたでいてくれますように
あなたが笑うとき、その片隅にいられますように
あなたが世界一幸せでありますように

手を繋いでクッションに沈む彼の横顔が優しい
なにを想ってるんだろう

どんな星?あなたがいてくれるなら、どんな星でもいいかな



 ぱちくりと瞬く海のいろにも煌めくのは、数多輝くプラネタリウムの星空。
 その並びに、アオイ・フジミヤ(青碧海の欠片・f04633)は思わずその瞳を細めてしまう。
 だって、それはとてもよく似ていたから。
 故郷に居た頃何度も一人で眺めた空の星座と。
 そんな彼女の綺麗な横顔をそっと見つめながら。
(「彼女と初めて行った依頼も星を投影するやつやったな」)
 シン・バントライン(逆光の愛・f04752)はそう懐かしく思うけれど。
 あれから自分達の関係は随分と変わった様な、ちっとも変わらない様な……。
 何だかそんな、不思議なものの様な気がしている。
 そしてふたり一緒に、暫し星の世界を眺めていたのだけれど。
「……!」
 けたたましく鳴り響く音と共に、あっという間に空から堕ちてしまった星々。
 アオイはそんなひとつ残らず堕とされ散らばった輝きに、ふるり首を横に振る。
 ……空を落とすなんてひどい、って。
 けれど、まだ散らばった星たちは、キラキラと色々ないろに耀いていて。
 真っ暗になった夜空へと還すお手伝いをしてあげれば、大丈夫。
 シンは金と青の星をふたつ、手に取って掌に仲良く並べてから。
「それにしても、星を空に返すのは魂を天に還すのと似て、神様にでもなった様な気分やな」
 そう、ふたつの星が離れないように、一緒に空へと還してあげる。
 星が堕とされたのは哀しかったけれど。
 でもアオイは耳に届いた彼の声に、なんだかワクワクしてしまって。
「なぁアオイ、願いごと決めた?」
 ――流れ星に見えるかなぁ?
 シンがそっと空に投げた星の行方を辿りながら。
「神様かぁ……じゃあ流れ星を作ってくれるあなたは神様ね」
 彼が作ってくれた流れ星に、心から祈る。
(「……シン、どうか私だけの神様がずっとあなたでいてくれますように」)
 すぐ隣にいる彼こそ、自分の願い事を叶えてくれるただひとりの……自分だけの、愛しい神様だから。
 ――あなたが笑うとき、その片隅にいられますように。
 ――あなたが世界一幸せでありますように。
 そんな神様と一緒に、彼と笑い合いたい。そう、今みたいにずっと。
 大切な神様の幸せを、何よりも祈りながら。
 それから一緒に、いっぱい楽しく話をしながら、星たちを天へと還せば。
 見上げる空に戻ってくるのは――満天夏空イルミネーション。
 そして最後にふたりが手にしたのは、空の様な海の様な薔薇のような――青を咲かせた綺羅星。
 そんな煌めきを空へと還し、夜空を完全に取り戻して。
 ふたりは、雲のシートに再び並んで座ってから。
(「一緒に空に落ちていける気がする」)
 シンは夢の中でも彼女を探して――きっと同じような事を繰り返す。
 ……夢なら星にだって行けるかな、って。
 そして繋いだ手から伝わる温もりを感じつつ、見つめる彼の横顔が優しくて。
 なにを想ってるんだろう、なんて思えば。
 自分をふと映した瞳を細め、こう問われる。
「アオイはどんな星に行きたい?」
 ――どんな星? あなたがいてくれるなら、どんな星でもいいかな。
 ――俺は、アオイが居る星に行きたい。
 そんな答え合わせは……そう、6分後。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 集団戦 『都市伝説『てるてる・ヨーコさん』』

POW   :    災害警報
自身が操縦する【雨雲 】の【降水確率】と【災害警戒レベル】を増強する。
SPD   :    今日のラッキーアイテム
いま戦っている対象に有効な【ラッキーアイテム 】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
WIZ   :    今日の天気は晴れのち・・・
【いま自分にとって都合のいい天気 】を降らせる事で、戦場全体が【その天気に応じた環境】と同じ環境に変化する。[その天気に応じた環境]に適応した者の行動成功率が上昇する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


※お知らせ※
 第2章プレイング送信の受付は、【8/16(日)朝8:31】より開始いたします。
 それ以前に送信された分は流れてしまう可能性が高いのでご注意ください。
 追加情報を記載したOPを受付開始前日迄に掲載いたします。
 送信締切等のお知らせは、MS個別ページ等でご確認ください。
.

●星を堕としたモノ
 一度は、見上げる夜空から堕とされて、床に散らばってしまった星々だけれど。
 猟兵達の手で全て還され、プラネタリウム内に満天の輝きが戻ってくる。
 そんな自分達の手で作り上げた夏空を仰ぎ、ほっと一息ついた――その時だった。
「……!」
 再びけたたましく一斉に鳴り始めた、スマートフォンのアプリの通知音。
 そして聞こえるのは、少女の様な声。
『今日のお天気は、もくもく雲に一面覆われた曇りなんだってば! だから星なんて見えないはずでしょ?』
 ……だから堕としたのに。なんでまた空に星が輝いているの?
 そう不満気な声と共に、煩く鳴り響いていたスマートフォンから抜け出してきたのは――妖狐の女学生。
 いや……正確に言えば、スマホ天気予報アプリのマスコットであるという、妖狐の女学生の都市伝説。
 表向きは天気予報アプリであるというのだが。
 これは、曰く付きの都市伝説。
 アプリの裏メニューで、この『てるてる・ヨーコさん』からのお願いを聞けば、天気を自由に変えることができるという都市伝説の噂があるようだ。
 その噂がUDCの怪異となり、誰かの願いなのか、はたまた勝手に暴走しているのか。
 プラネタリウムの夏空から星を堕とし、天気を変えようとしているのだ。
 いや……怪異である以上、その言動は支離滅裂。
『きゃあ、大変! 災害警報よ!』
『今日の天気は、曇りのち大雨のち雷ところにより台風!』
『今日のラッキーアイテムを教えてあげよーか?』
『それとも、天気を自由に変えて欲しい?』
 スマートフォンの中から現れた『てるてる・ヨーコさん』達は、一斉にそう口々に騒ぎ立てて。
『とにかく、今夜の予報では、星はひとつも見えません!』
 再び星を堕とそうとするけれど。
『……!』
 そうはさせないと、てるてる・ヨーコさんの群れの前に立ちはだかる猟兵達。
 そんな猟兵達に、彼女たちは怒ってぷんすか。
『今日はお天気が悪い予報なんだから、星があったらいけないの!』
『私の予報は絶対よ!』
『もう! 邪魔をするのなら……』
 ――星よりも先に、みーんな排除しちゃうんだから!
 そう敵意を漲らせる都市伝説の群れを、猟兵達は迎え撃つ。
 折角、手を掛けて皆で作り上げた、満天の夏空。
 その輝きをもう、堕とさせはしないと。
鉛・鐵斗
●WIZ
ゲッ、女子……
なんかこー、物理的に殴るのは気がひけっからとりあえず呪う!
殴ったら「サイアク~」とか言いながら集団で睨んできそうな見た目してるし(偏見)

……つか、屋外の天気に室内のプラネタリウムは関係なくね?

●攻撃
曇りや雨にされたら霊障で雲や雨を巻き込んで、それごとぶつける。
雨なら傘もさす。雨嫌いだし。

●思う所
アプリの噂が怪異に、ね。
噂に含まれた言霊でこうなっちまったのか、元々そういうものだったのかはわかんねぇけど、予報を絶対実現させてぇのはなんでだろうな?
予報は所詮予報で外れる事もあるだろーに。
ズレた見方かもだけど、なんか俺には必死になってるように見えなくもねぇんだよな


アドリブ連携◎



 天を仰げば、定番の夏の大三角形に、オリジナルのともだち座。
 プラネタリウムの空に全ての星を還せば、今度こそ、幽霊もダメにするソファーにもふっと身を委ね――。
「!!?」
 ……られなかった。
 また再びけたたましく鳴り出した、スマートフォンのアプリの通知音。
 鉛・鐵斗(星望む幽鬼・f28410)はまた慌てて、身の回りやポケットを探るけれど。
「どこだ!? ねぇわ! だから持ってねぇもん!」
 いや、だからスマートフォンもカバンも持ってないんですってば!
 けれど――謎のスマートフォンからぞろぞろ出てきたのは。
『今日の天気は豪雨のち台風!』
『あなたのラッキーアイテムは、逆さまに吊るしたてるてる坊主です!』
「ゲッ、女子……」
 見た目は妖狐な女学生の集団!
 女子の集団――それは何気に面倒臭いし色んな意味で怖いものって、なんか知っている。
「なんかこー、物理的に殴るのは気がひけっからとりあえず呪う!」
 ……殴ったら「サイアク~」とか言いながら集団で睨んできそうな見た目してるし、なんて。
 そんな男子的偏見から、殴るのではなくいつもの様にとりあえず呪おうとした――その時だった。
『呪うなんて、サイアク~』
『それにスマホ持ってないなんて、お天気アプリ見られないじゃん』
「結局言われるのかよ!」
 ひそひそ、でも聞こえるようにそう言いながらも睨んでくる女子の集団。
 そして。
『そんな女の子を呪う様な男子には、降水率120%の災害警報発令です!』
「!」
 刹那、空から降ってくるのは、まるでゲリラ豪雨のような大雨。
「…………」
 鐵斗は降って来た雨に、無意識的に顔を顰めてしまう。
 ――雨は嫌いだ。何故かはよくわからないけど、嫌いだ、って。
 だからちゃんといつも、傘を持っているから。
 傘を開いて雨を凌ぎながら、霊障で雲や雨を巻き込んで、それごとヨーコ達へとぶつける鐵斗。
 そして、サイアク~と騒ぎながら消滅する都市伝説達を見遣り、思う。
(「噂に含まれた言霊でこうなっちまったのか、元々そういうものだったのかはわかんねぇけど、予報を絶対実現させてぇのはなんでだろうな?」)
 ……予報は所詮予報で外れる事もあるだろーに、って。
(「ズレた見方かもだけど、なんか俺には必死になってるように見えなくもねぇんだよな」)
 お天気アプリが、星を堕とすほど予報に執着する都市伝説になった理由が、何かあるのかもしれない。
 自分が、何故か雨が嫌いな理由が、あるみたいに。
 そして。
『だからぁ! 災害警報出てるんだから、星は出ちゃダメなんだってば!』
「……つか、屋外の天気に室内のプラネタリウムは関係なくね?」
 そう、ごもっともな正論というかツッコミを言えば。
 また集団で、サイアク~と理不尽な文句を言われるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

長坂・由有子
いつの間に、私のスマホに召喚機能がついたのさ。

自分でどうこうして天気的中率100%て、たいしたマッチポンプじゃないのさ、お姉さん微妙な表情になるわよ。

[POW]
雨を自在に操るたって、弱くするわけ無いんだから強くなるわな。
腰を落として、すり足気味な、足を浮かさない歩様で確実に近づいていく。
プラネタリウムだし、固定されている物があるなら、それと自身にロープを結わえて飛ばされないようにもしておく。
近づけたら、蛍光灯で戦う。蛍光灯が武器にならないと誰が決めた?

まあ、期待を一身に受けたプレッシャーには同情してやる。今度、新しい伝説になったな、ちそっと穏当なものになれるのを祈っておくよ。



 プラネタリウムの空に、猟兵達が作り上げた満天の夏空が再び煌めいた――その時。
 突然また響き渡るのは、耳を塞ぎたくなる様な、プラネタリウムではマナー違反なアプリの通知音。
 そして、お天気アプリなど入れていないはずのスマートフォンを手にすれば。
「いつの間に、私のスマホに召喚機能がついたのさ」
『雨の日なのに、星が出ていたらおかしいでしょ!』
『たいへーん! 災害警戒レベルもあげあげ!』
 長坂・由有子(願身不復生王家・f17688)の目の前にわらわらと現れて騒ぎ立てるのは、女子学生の集団。
 いや――お天気予報アプリのマスコットであるという、妖狐の女学生の都市伝説達であった。
 そして勝手に、都市伝説『てるてる・ヨーコさん』が発動した災害警報が、雨雲を呼んで災害警戒レベルを増強させるけれど。
 降りだした雨を見遣りながら、由有子は呆れた様に溜息をつく。
「自分でどうこうして天気的中率100%て、たいしたマッチポンプじゃないのさ、お姉さん微妙な表情になるわよ」
 それで良く当たる予報だと言うのならば、苦笑しかない片腹痛い話。
 だからそんな怪しいアプリは、早々に消去に限る。
(「雨を自在に操るたって、弱くするわけ無いんだから強くなるわな」)
 激しい雨が降る中、確りと地を踏みしめる様に腰を落とし、すり足気味に足を浮かさない歩様で。
 てるてる・ヨーコさん達に確実に近づいていく由有子。
『今の災害予報は、豪雨と台風です!』
「……!」
 災害警戒レベルを上げた天候は、さらに悪天候となるけれど。
 此処はプラネタリウム。固定されたものはそれなりにあるし。
 どっしり安定した大きな投影機と自身に事前にロープを結わえておいたから、そう易々と飛ばされたりはしない。
 そしてプラネタリウムの空を好き勝手しようとする、てるてる・ヨーコさんを目前に。
『今日のラッキーアイテムは……えっ、蛍光灯!?』
「蛍光灯が武器にならないと誰が決めた?」
 由有子が振り上げ繰り出した蛍光灯の一撃が、傍迷惑なアプリのマスコットとやらであるヨーコさんを貫いて。
 蛍光灯により物理的に災害警報が解除され、晴れた雨雲を後目に。
 由有子は消えゆく都市伝説へと、こう言の葉を向ける。
「まあ、期待を一身に受けたプレッシャーには同情してやる」
 ――今度、新しい伝説になったなら、ちそっと穏当なものになれるのを祈っておくよ、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​

真宮・響
【真宮家】で参加

今日の天気は星がひとつも見えないでしょう、か。自然の天気の変化なら仕方ないにせよ、プラネタリウムの星が見えないのは受け入れがたい。その暴挙、止めさせて貰うよ。

雨が酷くなっても構わず殴れば問題ない。恐らく奏がほとんど役に立たないので、瞬と協力して挟撃する。【目立たない】【忍び足】【残像】で背後に回り込み、【グラップル】で足払いして態勢を崩し、【竜牙】【二回攻撃】で攻撃。有効ならば、雨雲を【衝撃波】で取り除いておきたいね。


真宮・奏
【真宮家】で参加

プラネタリウムに星が無いのは在り得ないでしょう!?悪いですが今日の天気は晴天です!!

まず【オーラ防御】【盾受け】【武器受け】【拠点防御】で防御を固めますが、飛んで来たお菓子に夢中になり、代わりに蒼穹の騎士に戦って貰うダメっぷりを見せます。恐らくお菓子を食べ終わった後に参戦するので、攻撃はお菓子で頬をハムスターのようにしながら力任せに【怪力】で【衝撃波】を出すのがやっとかと。


神城・瞬
【真宮家】で参加

いや、何言ってるか理解出来ませんが!?その勝手な理論でプラネタリウムを営業停止にはさせません。絶対阻止します。

いつも護りの要である奏が敵の投げたお菓子に夢中です・・仕方ない。僕が前に出ます。雨が酷くなるけど殴ってしまえばいい。【オーラ防御】【第六感】で攻撃を凌ぎながら【鎧無視攻撃】【マヒ攻撃】【目潰し】【部位破壊】を込めた全力で裂帛の拳で殴ります。追撃に【誘導弾】を零距離で撃ち込む。出来れば【衝撃波】で雨雲を吹き飛ばして置きたいですね。



 一時は全ての星が堕とされて真っ暗闇になってしまったプラネタリウムの空。
 けれども猟兵達の手で、ようやく再び満天の夏空が戻って来たと言うのに。
 再びプラネタリウム内に響き渡るのは、騒々しいスマートフォンのアプリの通知音。
 それは予報がよく当たるらしい、お天気予報アプリ……のようであるが。
 こんなアプリを入れた覚えなど当然ない。
 それもそのはず――これはUDCが引き起こした怪異。
 このスマートフォンアプリも、曰く付きの都市伝説であるのだ。
 ――さらに。
『今晩のお天気は、もっくもくの曇り空! だから星なんて、ひとつも見えませーん!』
『だから星なんて、ぜーんぶ堕としたのに……なんでまた戻ってるの!?』
『むむ、でも私の予報は外れたりしないから! また堕としちゃお!』
 スマートフォンアプリから出てきて、そう口々に勝手な事を喋りまくるのは、見た目妖狐な女学生達!?
 いや、この女学生達こそ、星を堕とした元凶。
 UDCの怪異を引き起こした都市伝説『てるてる・ヨーコさん』たちであるのだ。
 そんな好き勝手なことを言いまくるてるてる・ヨーコさん達の言葉に、大きく首をぶんぶんと横に振って。
「プラネタリウムに星が無いのは在り得ないでしょう!?」
 ――悪いですが今日の天気は晴天です!!
 そうびしぃっと都市伝説達に言い放つのは、真宮・奏(絢爛の星・f03210)。
「今日の天気は星がひとつも見えないでしょう、か」
 真宮・響(赫灼の炎・f00434)も、自分たちが再び作り上げた星空を見上げた後。
 てるてる・ヨーコさん達へと紫の視線を投げて紡ぐ。
「自然の天気の変化なら仕方ないにせよ、プラネタリウムの星が見えないのは受け入れがたい」
 ――その暴挙、止めさせて貰うよ、と。
 プラネタリウムに星がなければ何の意味もなさないし。
 星を映すことができなければ、プラネタリウムとしての営業だってできない。
 というか、そもそも。
「いや、何言ってるか理解出来ませんが!?」
 神城・瞬(清光の月・f06558)が思わず言ったように、都市伝説たちの言動は支離滅裂で。
 言っていること自体、理解することができない。
 けれども、そんな滅茶苦茶な行動を、勿論許すわけにはいかないから。
「その勝手な理論でプラネタリウムを営業停止にはさせません。絶対阻止します」
 瞬も、都市伝説達を還す場所へと送るべく見据える。
 そんな中、キャッキャとはしゃぐように、てるてる・ヨーコさん達が繰り出したのは。
『わー!! たいへーん! 災害警報が! 降水確率120パーセント、災害警戒レベルも爆上げです!』
 乗り込んだ雨雲から降らせる、ゲリラ豪雨。
 さらには。
『そこのあなた! あなたの今日のラッキーアイテムは……お菓子です!』
「……!」
 守りの気をその身に確りと纏い、攻撃を受けられるよう装備や得物を構え、防御を固めていた奏へと投じられたのは――美味しそうなお菓子!?
「お菓子、美味しそうです……!」
 しかもついうっかり、それにつられてしまう奏。
 いや、一応。
 ――力を借りますね!! 共に行きましょう!!
 共に……とはちょっと言い難いけれど。代わりに戦って貰う蒼穹の騎士は喚びました!
 そんな、お菓子につられ、蒼穹の騎士に戦って貰うダメっぷりを見せてしまう奏であるけれど。
 その姿をみて、恐らく奏がほとんど役に立たないということを察した響は、瞬と視線を合わせ頷いて。
(「いつも護りの要である奏が敵の投げたお菓子に夢中です……仕方ない。僕が前に出ます」)
 瞬は雨が降る中、響と協力し敵を挟撃するように前へと出て立ち回る。
 そんなぱしゃりと水飛沫を上げながら動きをみせるふたりの考えは、ほぼ同じ。
(「雨が酷くなるけど殴ってしまえばいい」)
(「雨が酷くなっても構わず殴れば問題ない」)
 雨など関係ない、ただ敵を殴るのみ!
 吹き荒れる雨風の攻撃を、身に纏う守りの気や研ぎ澄ました第六感で凌ぎながら。
 敵の守りをもろともしない、痺れるような衝撃で、目潰しなど部位を破壊するべく狙い澄まして。
 ――僕にも思いっきり殴りたい時がある。……そういうことだ。
 刹那、都市伝説へと唸りを上げるのは、瞬が全力繰り出した裂帛の拳。
 さらに追撃で、零距離で撃ち込むのは誘導弾。
 そんな駿が派手に敵を殴りにいく中、目立たないよう忍び足で残像をも駆使し、てるてる・ヨーコさん達の背後に回り込んで。
『!? きゃっ!』
 グラップルで足払いして敵の態勢を崩した瞬間、響が放つのは。
 ――この一撃は竜の牙の如く!! 喰らいな!!
 握る得物で敵を切断する『竜牙』。その衝撃を連続して叩き込んで。
 響と瞬はさらに衝撃波を放つ。雨雲を吹き飛ばし、払って取り除くために。
 いえ、響だっていつまでもお菓子に感けてばかりではありません、多分……?
 てるてる・ヨーコさんが飛ばしてきたお菓子をぺろりと平らげて、ようやく戦闘に加わる奏。
 いや、でもその頬はお菓子でいっぱいで、まるでハムスターのよう!?
 けれど、それでも力任せに。
『ふふ、今日のラッキーアイテムはいかが……きゃっ!?』
 怪力をもって、やっと何とか衝撃波を出した奏は。
 美味しいお菓子を食べることも、星をまた堕とさんとする都市伝説との戦闘も――どちらも頑張ります!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

黒鵺・瑞樹
アドリブ連携OK
右手に胡、左手に黒鵺(本体)の二刀流

空の星は雲に隠れるから落とす必要はないのでは?
もしかしてプラネタリウムの星ですら許せないって事?
わけがわからない…。いやオブリビオンの言動を理解する方が難しいのかもしれんが。

存在感を消し目立たない様に立ち回る。そして可能な限りマヒ攻撃を乗せた暗殺のUC五月雨で攻撃。
同時に投げられるだけの柳葉飛刀も投擲、なるべく多数へダメージを与えるようにする。
敵の攻撃は第六感で感知、見切りで回避。
回避しきれないものは本体で武器受けで受け流し、カウンターを叩き込む。
それでも喰らってしまうものはオーラ防御、激痛耐性で耐える。



 ようやく全ての星を空へと還し、プラネタリウムの空に自分たちの夜空を作り出したというのに。
 それが気に喰わないといわんばかりに、静かな星空観賞を邪魔するかの如く再び鳴り響いた、スマートフォンの通知音。
 そしてそんなスマートフォンの中から現れたのは――今回、星を堕とした元凶。
『今夜の予報では、空には星は見えたらダメなの!』
『だから星を堕としたのに、なんでまた戻ってるの!?』
『もう一回、堕としちゃおう!』
 そう騒ぎ立てるのは、都市伝説『てるてる・ヨーコさん』。
 妖狐の女学生のような風貌をしている彼女らは、天気予報アプリのマスコットキャラクターだというが。
 黒鵺・瑞樹(境界渡・f17491)はそう口々に言う彼女らに、首を傾けつつも言葉を投げてみる。
「空の星は雲に隠れるから落とす必要はないのでは?」
『それでも、星がキラキラしちゃうのは予報にはないから!』
「もしかしてプラネタリウムの星ですら許せないって事?」
『どんな空だって、予報通りじゃないとダメなの! 私の予報は120%的中なの!』
 言っていることややっていることは、支離滅裂。
 ――わけがわからない……。
 瑞樹は成立しない会話に、そう余計に首を傾げるけれども。
(「いやオブリビオンの言動を理解する方が難しいのかもしれんが」)
 結局は、そういう結論に落ち着くしかない。
 そして話が通じないのならば、やるべきことは明白。
『あなたのラッキーアイテムを知りたい? あれ、何処に……きゃっ!?』
 瑞樹は存在感を消し目立たない様に立ち回って。
 ――喰らえ!
 敵の群れへと、マヒ攻撃を乗せた暗殺の五月雨を展開して。
 同時に数多投擲されるのは、鋭き柳葉飛刀の刃。
 なるべく多くの都市伝説を巻き込み衝撃を加えんと、目立たぬよう潜みつつも攻撃を仕掛け、戦場を駆けて。
『なによ、星を堕とす邪魔しないで! 今夜は豪雨、予報は絶対なの!』
 そう喚くてるてる・ヨーコさんを狙い、豪雨ではなく五月雨を見舞いながらも。
 やっぱりわけがわからない……瑞樹は星空の下、再度そう呟きを落とすのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
「え、猫さん星座を堕とす?…そう、貴方は私の敵よ!」

一切容赦しないわよ。
天候は変えられてしまうみたいだけど、こちらは暗視があるから暗闇も問題なし。
雪は氷結耐性、雷雨は電撃耐性ですべて耐えてみせる。

あとはじっくり狙いを定めて。
「お仕置きの時間よ」(据わった眼)
ユーベルコード【ブルー・インフェルノ】の電離プラズマでこんがりよ。



 見上げる星空に燦然と輝くのは、たくさんの可愛い仕草の猫さん!
 一時期は星を堕とされ、真っ暗闇に覆われてしまった空だけれど。
 星を還しながら、いっぱい色々な猫さん座を作ったヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)。
 ――なのに。
『今日の予報は、もっくもくの曇り空なんだから、星はダメ!』
『だから、ぜーんぶまた、星は堕としちゃうんだから!』
『私の予報はね、全部的中なの!』
 聞き捨てならない、都市伝説『てるてる・ヨーコさん』たちの言葉。
 彼女たちは、けたたましく鳴っていたスマートフォンから顕現した都市伝説。
 星を堕とす怪異を引き起こした、元凶のUDCなのだけれど。
 そんなことよりも何よりも。
「え、猫さん星座を堕とす? ……そう、貴方は私の敵よ!」
 ……一切容赦しないわよ。
 可愛い猫さん星座を堕とす輩は、問答無用でヴィオレッタの敵です!
 そして都市伝説は、星を堕とさんと天候を変えて来るけれど。
『今夜の天気は、曇りのちゲリラ豪雨のち雪、ところにより雷雨でしょう!』
 けれども、もくもくと雲が空を覆って暗くなっても。
(「天候は変えられてしまうみたいだけど、こちらは暗視があるから暗闇も問題なし」) 
 それに雪が降ろうが、雷雨が降ろうが、身につけた耐性で全て耐えてみせると。
 そう都市伝説の天候にも決して振り回されないヴィオレッタ。
 そう、猫さん星座を守るために!
 だが勿論、守るだけではありません。
 天候の変化に対応し、あとはじっくり狙いを定めて。
 据わった眼で、ヴィオレッタは都市伝説へと言い放つ。
 ――全てを焼き尽くす星界の炎よ。
「お仕置きの時間よ」
『な……きゃっ!』
 刹那、蒼炎属性の電離プラズマが走り、てるてる・ヨーコさん達へと直撃する。
 猫さん星座を堕とそうとする輩は、決して許しません……!

大成功 🔵​🔵​🔵​

陽向・理玖
【菊】

えー
天気変えるの自由自在とか
ほんとならちょっと凄くね?
って洗濯物かよ!
花火とか絶対晴れるのいいじゃん

でもプラネタリウムの星まで堕とすのはいただけねぇ
やろうぜきよ兄さん

残像纏いダッシュで距離詰めUC起動しグラップル
拳で殴る

つーかラッキーアイテムって何だ
それ俺の?
…何だそれ使えねぇ
ちょいわくわくしてたのに
動き見切りカウンター
ラッキーアイテム狙って部位破壊
所詮予報所詮占いか

てるてる坊主…
マジラッキーじゃん
って焼きそば旨

傘差したい時に差せたらちょいいいかなって思ったけど
やっぱ雨降った時だけだから楽しみなんだよな

それにプラネタリウムで星見れねぇとか
迷惑じゃん
だな可哀想だ
声掛け同時に攻撃
きよ兄さん!


砂羽風・きよ
【菊】

いやいや、自由に変えれるなんてスゲーな
梅雨の日とか晴れにしてほしーわ!洗濯物乾かしてー!

だな、我儘はいけねーよなぁ
屋台を組み立て理玖が攻撃してもらっている間に焼きそば作る
俺にもラッキーアイテム教えてくれ!

…てるてる坊主?(これをどう使えと?)
はっはっは、なるほどな

屋台にてるてる坊主を飾り
ほら、これで天気を晴れにしねーと
焼きそばも出来上がったぜ!めっちゃうめーから食ってみな!

俺もそう思ったけどよ
雨降った時のお楽しみだもんな

てか、さっきまで晴れてたんだから
急に雨にするなんてよくねーだろ
しかも星落とすんじゃねー!可哀想だろ?!

理玖の声に合わせてデッキブラシを敵に向って投げる
今日の天気は晴れだ!



 現れた都市伝説は、アプリのマスコットキャラクターだという『てるてる・ヨーコさん』。
 けれど、お天気アプリのマスコットが何故都市伝説だと言われているかといえば。
 こんな噂があるのだという――アプリの裏メニューで『てるてる・ヨーコさん』からのお願いを聞けば、天気を自由に変えることができると。
「えー、天気変えるの自由自在とか、ほんとならちょっと凄くね?」
「いやいや、自由に変えれるなんてスゲーな」
 陽向・理玖(夏疾風・f22773)の言葉に、大きく頷くのは砂羽風・きよ(札付きのきよし・f21482)。
 そんなきよが、天気を変えて欲しいとは。
「梅雨の日とか晴れにしてほしーわ! 洗濯物乾かしてー!」
「って洗濯物かよ!」
 やたら所帯じみた理由に、思わずツッコむ理玖。
 いや、梅雨時の洗濯事情は、結構深刻ですから……!?
 あとは、晴れにして欲しいシチュエーションといえば。
「花火とか絶対晴れるのいいじゃん」
 花火。確かに、雨だとできない遊びである。
 そんなふたりの言葉に反応する、てるてる・ヨーコさん達。
『裏メニュー使っちゃう? お天気変えるには対価が必要よ! 私のお願い聞いてねっ』
『梅雨時の晴れの対価は、洗濯機いただきまーす!』
『花火のために晴れにしたい? ならその花火、ぜーんぶくれたら晴れにしてあげる!』
「それじゃあ洗濯できねーし! いや、全部洗濯板で手洗いか? 大変だろ、それ!」
「花火したいから頼んでるのに、それじゃ意味ないし」
 所詮は都市伝説、言っていることも支離滅裂。
 本当に実際の天気を変えられるかすら怪しいところ。
『とにかく! 今日の予報では星はみえないの!』
『だから、星はまた堕とします!』
 だって彼女たちが予報だと言って星を堕としているのは、本物の空ではなくて、プラネタリウムの空なのだから。
「でもプラネタリウムの星まで堕とすのはいただけねぇ」
 星が無いとプラネタリウムって言えないし。
 それに……今見える夜空は、皆で作った星空だから。
 ――やろうぜきよ兄さん。
 理玖の声に、もう一度きよは頷いてから。
「だな、我儘はいけねーよなぁ」
 残像をその身に纏い、地を蹴って駆け出し距離詰めながらも。
 ――見えた。
『……きゃっ!』
 理玖が握る拳を繰り出し足技で都市伝説達を翻弄している間に、屋台を組み立てたきよは。
 ――朝でも昼でも晩餐だっ!
 屋台飯の王道、焼きそばをじゅじゅっと作り始める。
 そんなふたりに、てるてる・ヨーコさんたちが投げつけるのは。
『今日のラッキーアイテム! 聞いちゃう?』
 今日のラッキーアイテム……?
「つーかラッキーアイテムって何だ。それ俺の?」
『そうよ! あなたのラッキーアイテムは……穴のあいたこうもり傘!』
「……何だそれ使えねぇ」
 ……ちょいわくわくしてたのに、と。
 ちょっぴりがっかりしながらも、投げつけられたボロボロのこうもり傘を理玖は蹴とばして。
 逆にその動きを見切り、何本あるんだというてるてる・ヨーコさんのこうもり傘を狙って、拳を振るう。
 ――所詮予報、所詮占いか、って。
 そんな様子を焼きそばを炒めながら眺めていたきよも。
「俺にもラッキーアイテム教えてくれ!」
 そうラッキーアイテムを強請れば。
『じゃあ、あなたにはこれ!』
 そう投げつけられたのは――。
「……てるてる坊主?」
 その言葉に首を振る、てるてる・ヨーコさん。
『違うわ、てるてるきよしよ!』
「ってなんだ、てるてるきよしって!」
 どうやら屋台ののぼり旗を見て、きよし情報を得たらしく。
 顔が定番のへのへのもへじではなく、へのへのきよしになっている。
 ――これをどう使えと?
 きよは数秒、てるてるきよしと見つめ合うも。
「はっはっは、なるほどな。ほら、これで天気を晴れにしねーと」
 屋台にてるてるきよしを飾ってみる。
「てるてる坊主……てるてるきよし? マジラッキーじゃん」
 何故きよしにしたのかは分からないが。
 オリジナル仕様は何だかラッキーな気がするかも、なんて思いつつ。
「焼きそばも出来上がったぜ! めっちゃうめーから食ってみな!」
「って焼きそば旨」
 理玖は、きよから受け取った焼きそばを存分に食べて、屋台飯を楽しみます!
 そしててるてる・ヨーコさんは。
『焼きそばより、スイーツがいい~』
 屋台飯を楽しむ気がなく、行動速度を制限されて。
「傘差したい時に差せたらちょいいいかなって思ったけど、やっぱ雨降った時だけだから楽しみなんだよな」
「俺もそう思ったけどよ、雨降った時のお楽しみだもんな」
 理玖ときよは、そう改めて思う。いつに降るかわからないからこその、傘を差す楽しみだと。
「それにプラネタリウムで星見れねぇとか、迷惑じゃん」
「てか、さっきまで晴れてたんだから、急に雨にするなんてよくねーだろ」
 星が見られないプラネタリウムなど、最早プラネタリウムではないし。
 勝手に晴れていたのを、雨にするなんて我儘がすぎるし。
「しかも星落とすんじゃねー! 可哀想だろ!?」
「だな可哀想だ」
 きよの言葉に、こくりと理玖は頷いて。
 ――きよ兄さん!
 同時に仕掛けるべく声を上げれば、合わせて敵へと飛ぶのはきよのデッキブラシ。
 堕とされた星は可哀想だし、何よりも今の空には、皆で返した星たちが煌めいているのだから。
 ――今日の天気は晴れだ! って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ニルズヘッグ・ニヴルヘイム
嵯泉/f05845と

ふはは、そんなに怒るなよ、レディたち
綺麗な星空鑑賞ってのも悪くないであろうに
良さが分からん?ならばじっくり見せてやる
――嵯泉と私でな

起動術式、【災いの輝杖】
ありったけの呪詛を乗せた呪いの弾丸をばら撒き、射貫いてやろう
後は立っていれば終わり
嵯泉の刃が貫いて、私の攻撃範囲に入れてくれる

もう動けまい、レディ
力尽きるまでじっくり空を眺めていると良い
その間に星の良さに気付けると良いが――それどころじゃあないか?

なーなー嵯泉
今度こういうの抜きで星見るときはさ、もっと色々、星見のこと教えてくれよ
私も星座勉強してくるから。イーブンだろ?
はは、嵯泉センセエの授業も楽しみだよ
もう一回、約束な!


鷲生・嵯泉
ニルズヘッグ(f01811)同道
……けたたましい
賑やかさを厭いはしないが騒々しいのは好かん
では教導してやるとしよう

如何な天気としようが知った事か
豪雨が音を遠ざけようが、霧が視界を塞ごうが無意味だ
集中した第六感で以って微かな気配であろうと逃しはせん
況してや死霊共に集られていては、居場所を叫んでいるも同然だぞ
――蹂刀鏖末、悉く斬り倒せ
さあ、空を仰げ――床は硬かろうが我慢するのだな
美しい星の元で潰えるなぞ中々の贅沢だぞ

……何だ?
では其の時にはゆっくりと、もっと沢山の事を教えるから
私もニルズヘッグ先生に色々と教わるのを楽しみにするとしよう
互いに先生で生徒も悪く無いな
ああ、約束だ……何度でも、交わすよ



 全ての星を空へと還し、星の輝く夜の静けさを取り戻した……かと思いきや。
『もー! 今夜は星は見えない予報なの!』
『だから星を堕としたのに!』
 折角の星空観賞を台無しにするような、アプリの通知音と騒がしい声。
 鳴り響くスマートフォンから姿を現した、事の元凶――都市伝説『てるてる・ヨーコさん』に、ニルズヘッグ・ニヴルヘイム(竜吼・f01811)はこう声を掛ける。
「ふはは、そんなに怒るなよ、レディたち」
 ……綺麗な星空鑑賞ってのも悪くないであろうに、と。
 けれども、ふるふると首を振って。
『星なんて見てもつまんないしー!』
『スマホのアプリ見たほうが楽しいもん!』
 そう文句ばかり言う、女学生風な都市伝説達。
「……けたたましい」
 鳴り響くアプリの通知音も煩かったが、不満たらたらな都市伝説達の声も喧しいから。
「賑やかさを厭いはしないが騒々しいのは好かん」
 鷲生・嵯泉(烈志・f05845)は彼女達に静かに言い放つ。
 ――では教導してやるとしよう、と。
 その声に、ニルズヘッグも頷いて。
「良さが分からん? ならばじっくり見せてやる」
 都市伝説達に、存分に教えてやらんとする。天に輝く星たちの良さを。
 ――嵯泉と私でな、って。
 刹那起動するのは、術式『災いの輝杖』。
『えっ!? なにこれー! サイアク~!』
「不運だなァ、可哀想に」
 ニルズヘッグが付与するのは、祓えない深き呪い。
『ちょっとなに、いくらヨーコちゃんが可愛いからって、やだぁ、ストーカー!?』
 その呪詛に惹き寄せられ都市伝説へとさらなる追撃を見舞うのは、有象無象の霊たち。
 そんな祓えぬ深き呪いの中、足掻く様に。
『く……今日の天気は、豪雨ところにより濃霧です!!』
 そう、てるてる・ヨーコさんは言い放つも。
 ――後は立っていれば終わり。
 ニルズヘッグは知っているから。
 嵯泉の刃が貫いて、私の攻撃範囲に入れてくれる、って。
 都市伝説達にとって都合の良い天候にかえられた天候。
 けれども、そんなことは嵯泉にとって何の問題でもない。
「如何な天気としようが知った事か。豪雨が音を遠ざけようが、霧が視界を塞ごうが無意味だ」
 ……集中した第六感で以って微かな気配であろうと逃しはせん、と。
 それに、第六感で探るまでもない。
「況してや死霊共に集られていては、居場所を叫んでいるも同然だぞ。さあ、空を仰げ――床は硬かろうが我慢するのだな」
 ――蹂刀鏖末、悉く斬り倒せ。
 触れたが最後……数多の如何な認識や回避も不可とする術式無効の刃が、都市伝説達の周囲を包囲して。
『……! きゃあっ』
『こんなの、予報にはなかったし……っ!』
 豪雨も濃霧も弾き飛ばす刃の嵐雨を、その身にくれてやる。
「もう動けまい、レディ。力尽きるまでじっくり空を眺めていると良い」
「美しい星の元で潰えるなぞ中々の贅沢だぞ」
 再び取り戻した星空の下、崩れ落ちては消えゆく都市伝説達を見遣りながら、ニルズヘッグは小さく首を傾ける。
「その間に星の良さに気付けると良いが――それどころじゃあないか?」
 そして――なーなー嵯泉、と隣に在る彼へとその視線を移して。
「……何だ?」
「今度こういうの抜きで星見るときはさ、もっと色々、星見のこと教えてくれよ」
 ……私も星座勉強してくるから。イーブンだろ? って、そんなお願いを。
 嵯泉はその声に、柘榴の如き赤き隻眼を細めて。
「では其の時にはゆっくりと、もっと沢山の事を教えるから、私もニルズヘッグ先生に色々と教わるのを楽しみにするとしよう」
 ……互いに先生で生徒も悪く無いな、とそう返せば。
「はは、嵯泉センセエの授業も楽しみだよ。もう一回、約束な!」
 自分たちが作った煌めく星空の下、そうニルズヘッグは嵯泉へと笑み返す。
 先程聞いた時は、正直よく分からなかったけれど。
 勉強してもう少しじっくり教えて貰えれば……きっと今度こそは分かる、かもしれないから。
 そして嵯泉は、そんなニルズヘッグの言葉にこくりと頷いて紡ぐ。
 ――ああ、約束だ……何度でも、交わすよ、と。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

縹・朔朗
ティア/f26360

…な!?
スマートフォンから女性が…
ティアさん、お怪我はありませんか

たとえ女性であっても
皆さんの想いが込められたこの宙を
壊すのは許せません

あなたは私がお護りします
ふふ、有難う
では守り合いっこ、しましょうか

ティアさんが不意を突かれそうになった時は
衝撃波で離れた位置からでも彼女を護れるように
白く綺麗なあなたの肌に傷が付くのは
堪ったものではありませんから

相手を観察し隙を伺い
なぎ払い攻撃を命中させUCを発動
降り注ぐは断罪の光
彼女の花弁との共演が美しい

曇り空で見えなくとも
星への想いはいつも胸の内にあります

彼女の言葉に
心が綻ぶ
でも若しや少し嫉妬なされている?
…そんなあなたも可愛らしいです


ティア・メル
朔郎/f03169

わわっ!びっくり
ぼくは大丈夫だよ
朔ちゃんも大丈夫?

こんなに綺麗な星空なのにさ
変えられたら堪んないよ

えへへへ、ありがとう
ぼくも守るよ
君だけ傷を負うなんて嫌だからね

誘惑に猛毒を潜めて歌っちゃおう
魂ごと捕縛するよ
歌声の合間に弾かれる敵の力
守られている実感に頬が緩む
ありがとう、朔ちゃん

いずる花びらは彼女への餞
あなたぼくの支配下
動く事は許さない
その力ももう使わせない
朔ちゃんの攻撃に花びらを纏わせて
2人で幕を引こうか

朔ちゃんの大好きな夜空が傷付けられないように
堕ちる事のない星をあげたい
朔ちゃんが朔ちゃんで居る為に大切なものを
必ず取り戻してみせるよ
拠り所の星にちょっぴりもやっとしたのは内緒



 星を天に全て返し、自分達の手で作り上げた星空を暫し眺めていれば。
「……!」
 そんな星空観賞を邪魔するかのように、再び鳴り出したスマートフォンのアプリの通知音。
 いや、ただ通知音がけたたましく鳴っただけではない。
『今夜の天気予報だと、星は見えたらダメなんだってば!』
「……な!? スマートフォンから女性が……」
「わわっ! びっくり」
 スマートフォンから現れた妖狐の女学生の集団・都市伝説『てるてる・ヨーコさん』達の姿に、一瞬ふたりは驚くも。
「ティアさん、お怪我はありませんか」
「ぼくは大丈夫だよ。朔ちゃんも大丈夫?」
 縹・朔朗(瑠璃揚羽・f25937)の声に、こくりと頷きつつも問い返すティア・メル(きゃんでぃぞるぶ・f26360)。
 そして互いに怪我などないことを確認し合って安堵すれば。
「たとえ女性であっても、皆さんの想いが込められたこの宙を壊すのは許せません」
「こんなに綺麗な星空なのにさ。変えられたら堪んないよ」
 これ以上、星が煌めく美しい空を……皆で作り上げた夜空を、都市伝説の好き勝手になんかさせない。
 朔朗はすかさず、ティアの前へと出て。
「あなたは私がお護りします」
 そう彼女へと紡げば。
「えへへへ、ありがとう。ぼくも守るよ、君だけ傷を負うなんて嫌だからね」
 護ってくれる――その言葉が嬉しくて、自然と笑み零れて。
 でもティアだって、護られるだけではない。お互いに、お互いを守りたいから。
「ふふ、有難う。では守り合いっこ、しましょうか」
 朔朗も彼女の紡ぐ想いに、そう嫋やかな微笑みを返して。
 柔く細められた淡き瑠璃の色に、守り合いっこする彼女の姿を映す。
『星なんていらないし! 今日の天気は、豪雨のち大嵐だもん!』
 刹那、そう叫ぶてるてる・ヨーコさんが、星が輝く空に雨雲を呼ぼうとするけれど。
 プラネタリウムに響き渡るのは、猛毒を潜めた誘惑の歌声。
 それは、魂ごと聞く敵を捕縛する旋律。
 そしてそんなティアに、都市伝説が激しい雨を降らせようとすれば。 
『……きゃっ!』
「白く綺麗なあなたの肌に傷が付くのは、堪ったものではありませんから」
 離れた位置からでも彼女を護れるようにと、朔朗から衝撃波が放たれて。
「ありがとう、朔ちゃん」
 歌声の合間に弾かれた雨雲に、ティアの頬が緩む。守られているという、実感に。
 そして星を堕とし、あろうことか再び落とさんとする輩達に。
 ……いずる花びらは彼女への餞、あなたぼくの支配下。
「動く事は許さない。その力ももう使わせない」
 ――導きはぼくの手の中 君が望む甘い痛みを。
 ――我門を開きて冀いたり。冥主・東岳大帝よ、彼の者に断罪の光を賜え。冥府へ堕ちよ。
 豪雨のかわりにふたりで降らせるのは、七つ星の裁きの光と沙羅双樹の花弁。光と花弁の美しき共演。
 ふたりで、星を堕とす存在たちに幕引きを。
「曇り空で見えなくとも、星への想いはいつも胸の内にあります」
 仰いだ先の空がいくら雲に覆われていたとしても……星はそのさらに上で変わらず煌めいているし。
 星を想う朔朗の心に、揺るぎなどないから。
 そして、そんな彼の横顔を見上げ、ティアは思う。
(「朔ちゃんの大好きな夜空が傷付けられないように、堕ちる事のない星をあげたい」)
「朔ちゃんが朔ちゃんで居る為に大切なものを、必ず取り戻してみせるよ」
 けれども――その気持ちに、嘘偽りはないのだけれど。
 ちょっぴりだけ、彼の拠り所の星に、思うところもあって。
 朔朗は彼女の言葉に心綻びながらも、ふと首を傾ける。
(「でも若しや少し嫉妬なされている?」)
 それは本当は、内緒のキモチ……だったのだけれど。
 ほんの少しだけむうっとした様子の彼女に気付いて。
 けれどそんな姿を見つめ、朔朗は再び柔くその瞳をそっと細める。
 ……そんなあなたも可愛らしいです、と。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

月舘・夜彦
【華禱】
都市伝説は人の話から集まったもの
彼女も無から生まれたわけではないのですよ
だからこそ、人に害をなすようになってしまった時は
人である私達が終わらるべきなのです

倫太郎殿の拘束術を合図に行動
視力にて拘束されている敵を瞬時に確認
その敵に向けて早業の二刀流剣舞『襲嵐』
狙った対象を中心に周囲の敵を巻き込みます

倫太郎殿、此方は私にお任せを
そちらが雨雲を呼び出すのならば、此方は嵐を呼び出して払いましょう
嵐の後は晴れるというもの、やはり空は澄んでいる方が良いものです

敵の攻撃は見切りと残像にて回避
その後、カウンター

避雷針?
簪はそこまで高くは飾っていないつもりですが
……倫太郎殿は心配性ですね


篝・倫太郎
【華禱】
都市伝説なぁ……
在りがちだけど
それでも、星を堕とされちゃ困るし
被害が出るのも困るから……
ちゃんと還って貰おうぜ?

拘束術使用
射程内の総ての敵に鎖での先制攻撃と拘束
同時に、夜彦とタイミングを合わせてダッシュで接近
鎧無視攻撃を乗せた華焔刀で
なぎ払いからの2回攻撃を仕掛けてく
以降はフェイントも織り交ぜて攻撃

雨雲は吹き飛ばしでどうにかなんねぇかな……

拘束から逃れたり
新たに射程に入ってくる敵には
再度拘束術使用

敵の攻撃は見切りと残像で回避
回避不能時はオーラ防御で防ぐ

まぁ……雷とかじゃなくて良かった、かな
避雷針じゃないけどであんたの簪に落ちたら
俺息の根止まるからさ……

水なら、まだ対応が効くって話だろ?



 本来ならば、静かに星空観賞を楽しむ場であるはずなのに。
『私の予報は120%的中なのに!』
『今夜は曇りの予報だから、星なんてみえないの!』
 けたたましいスマートフォンからの通知音の後、現れては騒々しい妖狐の姿をした女学生たち。
 いや、彼女たちは、お天気アプリのマスコット――都市伝説『てるてる・ヨーコさん』達であった。
「都市伝説なぁ……在りがちだけど」
 篝・倫太郎(災禍狩り・f07291)は、ぶーぶーと文句を言っている彼女達を見遣りながらも。
「それでも、星を堕とされちゃ困るし。被害が出るのも困るから……ちゃんと還って貰おうぜ?」
 そう、すぐ隣にある月舘・夜彦(宵待ノ簪・f01521)へと琥珀色の瞳と声を向ければ。
 夜彦もすぐに彼の言葉に頷き、敵の群れへと視線を投げる。
「都市伝説は人の話から集まったもの。彼女も無から生まれたわけではないのですよ」
 でも、だからこそ。
「人に害をなすようになってしまった時は、人である私達が終わらるべきなのです」
 そう言い切る夜彦の声を聞いて、倫太郎は動く。
 ――縛めをくれてやる。
 人として、人に危害を加える存在を、共に滅する為に。
『きゃっ! なにこれ~!』
『スマホの操作できないじゃない!』
 災いを縛る見えない鎖を放ち、複数の敵に攻撃を仕掛け、鎖で拘束する。
 そんな倫太郎が展開した拘束術を合図に。
 夜彦は翡翠の彩を湛えるその瞳を確りと凝らし、拘束されている敵を瞬時に確認して。
 倫太郎と同時に地を蹴り、敵の群れへと絶妙に息のあった攻撃を共に仕掛ける。
 鎧無視攻撃を乗せた華焔刀で、薙ぎ払いからの連撃を見舞って。
 倫太郎が敵を翻弄するフェイントからの一撃で敵を消滅させれば。
「雨雲は吹き飛ばしでどうにかなんねぇかな……」
 そう敵を薙いでいきながらも天を一瞬仰ぎ呟いた彼に、夜彦は早業を以って二刀を抜き閃かせる。
「倫太郎殿、此方は私にお任せを」
 ――振るう刃は、嵐の如く。
「そちらが雨雲を呼び出すのならば、此方は嵐を呼び出して払いましょう」
『……きゃっ!』
『あー! 災害警報で折角降水率アゲアゲになった雨雲がっ』
 ……嵐の後は晴れるというもの、やはり空は澄んでいる方が良いものです、と。
 夜彦の二刀から放たれた、飛来する斬撃を受けた敵へと、嵐の如き無数の斬撃が広範囲に渡り繰り出されれば。
 災害警報にて呼んだ雨雲諸共、都市伝説が斬り伏せられていく。
『もう! びしょ濡れになっちゃえ!』
 そんな鮮やかな連携で仲間が倒されていく様に、ぷんぷん怒りながらも。
 また別のてるてる・ヨーコさんが豪雨を降らせようとするも。
『……ちょっと、なにこれ~!』
 その雨雲の動きを見切ったふたりはすかさず豪雨から身を躱して。
 再度放たれた倫太郎の鎖に拘束され、夜彦の放つ反撃の刃を受けて消滅する。
 そんな敵をまた一体叩き斬った夜彦を、ちらりと見つつ。
 こう、呟きを落とす倫太郎。
「まぁ……雷とかじゃなくて良かった、かな」
 ――避雷針じゃないけどであんたの簪に落ちたら、俺息の根止まるからさ……、って。
 そんな倫太郎の言葉に、一瞬瞳を瞬かせてから。
「水なら、まだ対応が効くって話だろ?」
「避雷針? 簪はそこまで高くは飾っていないつもりですが」
 そう返した夜彦は、ふと笑みを宿す。
 心配性な彼の姿が愛しくて――同時に、その気持ちが何だか擽ったくて、嬉しくて。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

飛砂・煉月
有珠(f06286)と

キーンとする耳に些か眉を顰めてから
オレもあの星が堕とされるなんてのは…やだ
あやすように有珠の頭の上にふわり置いた手は同じ気持ちだと
伝える無意識から
オレと有珠で冒険した星巡りの軌跡なんだ
オレと有珠で作ったふたりの星座なんだ

天気が悪くても星は空に有るんだから
認めない、そんな我儘は
聞かない、そんな理不尽も

ハクって寝てた竜槍の名前を呼んだなら
有珠が背にくれた風で勢い殺さず駆けて竜牙葬送
この風はオレへの無敵の追い風
雨でも災害でも何でも来な

予報は予報でしか無いんだよね
絶対も無い
予報が外れるのなんてのも珍しくない

だからさ有珠
オレたちで予報、晴れにしよ?
今から予報ひとつ
空模様は――晴れだ


尭海・有珠
レン(f00719)と

嫌だよ、星を堕とすだなんて、嫌だ
湧いた感情は駄々を捏ねる子供の様だと自分でも思うが
折角レンに貰った星なんだ
折角レンと一緒に作った星座なんだ
勝手に堕とされてたまるか
頭に置かれたレンの手に、同じ気持ちなのだと知って少しだけ嬉しくて

苛立ちは魔力に存分に乗せ、私が操る風に暴れて貰う
風の≪剥片の戯≫で荒れ模様も吹き飛ばし
敵の動きを制限し、レンの背中を余波の風で押す
まっすぐレンが敵へと向かえるよう

見えずとも雲の上にいつだってある、輝く星を大切に想ってる
だから堕とされたくない

ああ、とレンの言葉に頷く
予報がなんだ
望まぬ予報が変えられるなら、躊躇わず変えてやる
私達でこの空を晴れさせてやろう



 折角、一度は堕とされてしまった星たちを全部空へ還して。
 自分達の手で作った煌めく夏空を、静かに眺めたかったのに。
「……!」
 それを台無しにするように、再びけたたましいスマートフォンのアプリの通知音が鳴り響いて。
『なんでまた星が!? 今夜は星なんて見えない予報なんだから、全部堕としちゃう!』
 現れたのは、アプリのマスコットキャラクターだという都市伝説の少女達。
 そんな都市伝説『てるてる・ヨーコさん』達の言葉に、尭海・有珠(殲蒼・f06286)は、緩やかに波うつ黒髪をふるりと揺らし首を横に振る。
 ――嫌だよ、星を堕とすだなんて、嫌だ、って。
 湧いた感情は、まるで駄々を捏ねる子供の様だと。そう自分でも思うのだけれど。
「折角レンに貰った星なんだ。折角レンと一緒に作った星座なんだ」
 ――勝手に堕とされてたまるか。
 そう心に生じた気持ちそのままを紡げば。
 キーンと鳴った音の余韻が響く耳に些か眉を顰めてから。
「オレもあの星が堕とされるなんてのは……やだ」
 飛砂・煉月(渇望の黒狼・f00719)は、あやすように有珠の頭の上にふわりその手を置く。
 同じ気持ちだと……伝える無意識から。
 もう星は堕とさせない。だって、今輝いている夜空は、一等特別なものだから。
「オレと有珠で冒険した星巡りの軌跡なんだ。オレと有珠で作ったふたりの星座なんだ」
 そんな頭に置かれた大きな掌に、有珠は少しだけ嬉しくなる。同じ気持ちなのだと、知って。
 けれども。
『でも、予報は絶対なの!』
『だから星なんて堕としちゃうんだから!』
 そう喚くてるてる・ヨーコさん達に、苛立ちを感じて。
 ――来たれ、世界の滴。群れよ、奔れ……≪剥片の戯≫。
 その気持ちごと存分に魔力に乗せた有珠は、操る風に暴れて貰う。
 風と成った数多の魔法の薄刃で、荒れ模様も吹き飛ばして。
 都市伝説達の動きを制限し、彼の背中を余波の風で押す……まっすぐレンが敵へと向かえるよう、って。
「天気が悪くても星は空に有るんだから」
 ……認めない、そんな我儘は。
 ……聞かない、そんな理不尽も。
 ハク、そう白銀の相棒の名を呼び、紅玉の瞳開いたことを確認すれば。
 ――ほら、相棒。奏でてやんなよ。 
 有珠が背にくれた風を受け、勢い殺さずに駆けて。
『く……災害警報レベル、ましましよ!』
「この風はオレへの無敵の追い風。雨でも災害でも何でも来な」
 白き槍が投じられ、刹那放たれるのは、竜の咆哮、劈く葬送曲。
 天気が悪くて星が見えない日だって、それはよくあるけれど。
(「見えずとも雲の上にいつだってある、輝く星を大切に想ってる」)
 ――だから堕とされたくない。
 有珠は雨雲を払い、煉月の背を押しながら、改めてそう思うし。
『私の天気予報は、的中しかないんだから!』
「予報は予報でしか無いんだよね。絶対も無い。予報が外れるのなんてのも珍しくない」
 喚くてるてる・ヨーコさんにそう言い放った後、煉月は有珠へと赤の瞳を向け、紡ぐ。
「だからさ有珠。オレたちで予報、晴れにしよ?」
 そんな彼の声に、ああ、と勿論有珠は頷いて。
(「予報がなんだ。望まぬ予報が変えられるなら、躊躇わず変えてやる」)
 ――私達でこの空を晴れさせてやろう。
 再び魔力を帯びた風を操り、雨雲ごと都市伝説を吹き飛ばすべく彼へと追い風を送る。
 そしてその風を受け、煉月は再び相棒の竜牙を以って都市伝説達を葬送する。
「今から予報ひとつ」
 空模様は――晴れだ、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ベルンハルト・マッケンゼン
【新海 真琴(f22438)】と同行、アドリブ大歓迎!

敵の出現後、素早く彼女と前後のフォーメーションを組む。
「呪われしモノ共、我等を怖れよ! 我等名前をイェーガー、暗雲払う狩人なり!」
私はライフルで後衛から彼女の援護射撃。

彼女がUC発動等の大技を使う時は、肩を一つ叩いて前に進み制圧射撃、時間を稼ぐ。
「任せろ、前に出る!」
彼女が敵の攻撃に反応できない時は、前に飛び込んで武器受け、彼女を護る。
「真琴、貴女の楯だ!」

敵を倒した後は、二人で扉を開けて暗いプラネタリウムから外へ出る。
青空と白い雲、爽やかな風、眩しく輝く真夏の世界へ。
「夏への扉、か……未来はきっと、過去に勝る。真琴、貴女と私の未来も、な」


新海・真琴
アドリブ歓迎
【ベルンハルト(f01418)】と同行

月季星彩を翳し、UDCアースでの私服の上へ武器を展開
……よし、いける!

ここは私が前に出る!私は君の矛ってね!
すぐ近くの敵は怪力を乗せた拳鍔での殴打、少し離れた敵へはぶん回すように、はなきよらでなぎ払い

ごめん、少し集中しないとユーベルコードが『喚び出せない』みたいだ
少しだけ、制圧射撃任せた!
来い……来いッ!輝け、私のアルカナ……焔の天女!
雷と氷属性の魔法攻撃で雨雲を打ち消す
目には目を、気象には気象を!

ヨーコさんたちを片付けたら、外に出ようか
扉を開いて変わる季節……春がゆく、夏がくる……止まることなく
「未来は、過去に勝る……か。ああ……そうだね」



 自分達の星空を作り上げ、夜空に再び星を輝かせたというのに。
『今夜の天気予報では、星は見えないから!』
『だから星は堕としちゃいます!』
 そうスマートフォンからけたたましく出てきたのは、都市伝説『てるてる・ヨーコさん』の群れ。
 けれど輝く星空に、新海・真琴(薄墨の黒耀・f22438)はさらに煌めきを掲げる。
 星彩が浮かぶ薔薇石英の勾玉・月季星彩を。
 そしてUDCアースでの私服の上へ武器を展開すれば。
「……よし、いける!」
 戦闘準備も万端、都市伝説に星を堕とさせはしない。
 それからすかさず、ベルンハルト・マッケンゼン(黄金炎の傭兵・f01418)は彼女と前後のフォーメーションを組んで。
「呪われしモノ共、我等を怖れよ! 我等名前をイェーガー、暗雲払う狩人なり!」
 彼女の援護射撃を担うべく、後衛へと位置取れば。
「ここは私が前に出る!」
 ――私は君の矛ってね!
 狙い澄まし引き金を引くベルンハルトの支援を受けながらも、真琴はすぐ近くにいる都市伝説へと怪力を乗せた拳を放って。
『……きゃっ、何するの……ぐっ!』
 薄紅の神鋼で作られたナックルの一撃を捻じ込み、退魔の刃を備えた桜咲く長柄の洋斧をぶん回しては少し離れた敵をも薙ぎ払う。
 そして怯んだ敵の群れへと、大技を……といきたいところであるが。
「ごめん、少し集中しないとユーベルコードが『喚び出せない』みたいだ」
 ――少しだけ、制圧射撃任せた!
 そう声を掛ければ、その肩をぽんっと一つ叩いて。
「任せろ、前に出る!」
 素早く対応し即座に動くベルンハルト。
『雨雲から豪雨を降らせちゃう! 降水確率と災害警戒レベル、ましましなんだから!』
 そして真琴が敵の攻撃に反応できない間、そんなてるてる・ヨーコさんの前に飛び込んで。
 都市伝説の攻撃を得物で確りと受け、彼女を護る。
 そう、彼女が自分の矛であると言ってくれるのならば。
「真琴、貴女の楯だ!」
 けれどただ受けるだけが楯ではない。
 ――Leck mich am Arsch!
 邪魔立てする敵をグレネードランチャーで蹴散らし、排除していけば。
「来い……来いッ! 輝け、私のアルカナ……焔の天女!」
 ――私に応えよ。極光に輝け!
 刹那、真琴の雷と氷を宿す攻撃の威力が膨れ上がって。
「目には目を、気象には気象を!」
『なっ……きゃあっ!』
 ぶっ放たれた雷と氷の魔法が、都市伝説達が作り上げた雨雲を打ち消す。
 そして敵の群れを、息の合ったツーマンセルで圧倒していきながらも。
 敵を全て倒し此処から出た後の景色を思い描くベルンハルト。 
 それは――青空と白い雲、爽やかな風、眩しく輝く真夏の世界。
「夏への扉、か……未来はきっと、過去に勝る。真琴、貴女と私の未来も、な」
 そう紡いだベルンハルトに、真琴も頷く。
「未来は、過去に勝る……か。ああ……そうだね」
 晴れ空を取り戻し、外へと出て扉を開けば。
 眼前に広がるのはきっと……春がゆく、夏がくる――そんな止まることなく訪れた、夏の季節の風景。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フリル・インレアン
ふえぇ、またスマホが鳴り響いています。
こんなアプリをダウンロードした覚えはないですよ。
アヒルさんがダウンロードした訳はないですよね。
でしたら、不要アプリは削除ですね。

せっかく、みなさんが作った星空は守りますよ。
ふえぇ、雨雲がどんどん大きくなっていっています。
あれ?大きくなるということは強化効果ですね。
でしたら、お洗濯の魔法で降水確率0%に戻しましょう。



 一度は全て地に堕とされてしまった、夜空の星たちだったけれど。
 赴いた猟兵達皆の手で全て空へ還され、再びキラキラと煌めきを取り戻して。
 満天の星空に輝くアヒル座も、ばっちり輝いています……??
 けれど……そんな夜空をゆっくり鑑賞する暇もなく。
 むしろ、星空を眺めるひとときを邪魔するかのように鳴り出したのは、耳を塞ぎたくなるけたたましい音。
 その音の正体は――。
「ふえぇ、またスマホが鳴り響いています」
 フリル・インレアン(大きな帽子の物語はまだ終わらない・f19557)の言うように、スマートフォンであった。
 いや、この音は、スマートフォンに入っているアプリの通知音のようなのだけれど。
「こんなアプリをダウンロードした覚えはないですよ。アヒルさんがダウンロードした訳はないですよね」
 そう、フリルがアヒルさんを見つめ訊ねてみれば。
 アヒルさんもこくこく、してないと言わんばかりに頷いて。
「でしたら、不要アプリは削除ですね」
 さくっと、謎のアプリをアンインストールしようとした――刹那。
『ちょっとぉ! アプリ消しちゃったら、天気予報聞けなくなるのよ!』
『災害警報出たから、降水確率もましましの大雨の予報です!』
 慌ててそうスマートフォンから召喚されたのは、都市伝説『てるてる・ヨーコさん』達。
 そして都市伝説達は、再び空から星を堕とさんとするけれど。
「せっかく、みなさんが作った星空は守りますよ」
 そうフリルもアヒルさんと一緒に、てるてる・ヨーコさん達から星たちを守らんとするけれど。
「ふえぇ、雨雲がどんどん大きくなっていっています」
 都市伝説が騎乗し操るのは、もくもくと空を覆わんと広がる雨雲。
 けれど――フリルはふと気が付く。
「あれ? 大きくなるということは強化効果ですね」
 ……でしたら、と。
「じっとしていてくださいね。ぽんぽんぽんっと、はい、これで大丈夫です」
 フリルが展開するのは――身嗜みを整えるお洗濯の魔法!
 どんな頑固汚れや強化効果だって。
「お洗濯の魔法で降水確率0%に戻しましょう」
 星空を隠す雨雲さえも、はたき落としちゃいます!

大成功 🔵​🔵​🔵​

水標・悠里
千鶴さん/f00683
体が気怠くなる日もありますが
雨粒一つ、僅かに差しこむ日光も
どんな天気であれ、それは楽しい変化です

らっきーあいてむ?
幸運な道具、ええとどんなものでしょう
パッと思いついたのは友人ですが
物ではありませんでした
ほら、一緒にいると幸せでしょう

黒蝶が一つ翅を揺らす
そのまま誘われるように
自由落下の速度で
朽ち逝く春を微睡むように
夢を見たいと思いませんかと誘う

折角の星空を見たいので
どうか晴らしては頂けませんか

千鶴さんの方は向かったら
蝶を差し向けて
そちらは陽炎ですよ、と囁いて誘惑する
本物はこっちと指すのは自分

私は否定を積み重ねてきた
今もそう
私が幸運になるのくらいなら
誰かの祝福になればいい


宵鍔・千鶴
悠里(f18274)と

空は移り変わるからこそ
綺麗なものだしね
でも今は星々が主役のときだ
幾度堕ちようがまた宵空へ
浮かべるまでのこと

らっきーあいてむ、
持つだけで幸運に?
今は悠里が居るからなぁ
俺は必要無いよ
モノなんかより、ずうっと大切で幸福にしてくれる人達が居るから

ノエル、おいで
呼び名をひとつ、
馳せ参ずるは黒猫の相棒を
星を守れと結界施し
てるてるヨーコには相棒があんらっきーを運んであげる
蝶が揺らめき羽ばたく先へ
手を伸ばして

悠里、きみが俺のらっきーあいてむ、ってやつなんだから
俺もきみに幸福を授けたい
祝福は皆に在るもので
雨は降り止むし、雲間は何れ晴れるんだよ
星が瞬いたらまた、
……俺に星座を教えて



 激しい日差しや突然の雨、轟く雷雨など、勘弁だと思うこともあるし。
 突然掌を返されるように思わぬ天候に見舞われると、厄介なこともあるけれど。
「体が気怠くなる日もありますが。雨粒一つ、僅かに差しこむ日光も……どんな天気であれ、それは楽しい変化です」
「空は移り変わるからこそ、綺麗なものだしね」
 水標・悠里(魂喰らいの鬼・f18274)の紡ぐ言の葉に、こくりと宵鍔・千鶴(nyx・f00683)は頷いて。
 皆で作った特別な夜空をふと見上げ、続ける。
 ――でも今は星々が主役のときだ、って。
 だから、星たちが煌めきを失わない限り、何度でも。
「幾度堕ちようがまた宵空へ浮かべるまでのこと」
 皆と一緒に、友と一緒に。真っ暗闇に星を灯してゆくだけ。
 けれども静かな星の瞬きを邪魔するかの如く、騒ぎ立てる女学生風の集団――都市伝説『てるてる・ヨーコさん』達。
『でもダメダメ! だって予報では、星は見えない天気だから』
『それよりも、あなたのラッキーアイテム占っちゃいます!』
 そうキャッキャはしゃぐように言った都市伝説に、ふたりは顔を見合せ首を傾げる。
「らっきーあいてむ?」
「らっきーあいてむ、持つだけで幸運に?」
「幸運な道具、ええとどんなものでしょう……」
 それは一体何なのだろうと、ふと考えを巡らせてみれば。
「パッと思いついたのは友人ですが。物ではありませんでした」
 悠里が心に浮かべた幸せの存在は、友人。
 それは物ではなかったけれども。
「ほら、一緒にいると幸せでしょう」
 隣に今千鶴がいることが――何よりの証拠。
 そんな悠里に瞳を細めながら、千鶴も紡ぐ。
「今は悠里が居るからなぁ、俺は必要無いよ」
 ――モノなんかより、ずうっと大切で幸福にしてくれる人達が居るから、って。
 それからふたり喚ぶのは、戦場を踊る黒。
「ノエル、おいで」
 千鶴が呼び名をひとつ落とせば、馳せ参ずるは黒猫の相棒。
 夜色の相棒は星を守護すると同時に、それを堕とさんとする輩にはあんらっきーを運んで。
 ――芽吹かず、咲かず、枯れる事なく。蝶は蛹へ立ち戻り、土中で朽ち逝く春となれ。
 悠里は一つ翅を揺らす黒蝶にそのまま誘われるように。
 ……夢を見たいと思いませんか。
 そう誘う――自由落下の速度で、朽ち逝く春を微睡むように。
 そしてふわりと青き瞳を細め、乞い告げる。
「折角の星空を見たいので、どうか晴らしては頂けませんか」
 そちらは陽炎ですよ、本物はこっち――友人へは蝶を差し向け、こっちと指すのは己の身。
 そして二つの蝶を喰らい飲み干せば。
「私は否定を積み重ねてきた。今もそう」
 ……私が幸運になるのくらいなら、誰かの祝福になればいい。
 悠里の中で、春の夢がひとつ、またひとつ、ほろりと朽ち逝くけれど。
 千鶴はうんとその手を伸ばす。蝶が揺らめき羽ばたく先へ。
「悠里、きみが俺のらっきーあいてむ、ってやつなんだから。俺もきみに幸福を授けたい」
 きみは俺のらっきーあいてむで、俺がきみのらっきーあいてむ。
 そう千鶴は、掴まえた彼に微笑んで。
「祝福は皆に在るもので。雨は降り止むし、雲間は何れ晴れるんだよ」
 だって、あんなに綺麗な星空の事を、きみはたくさん知っているのだから。
 だから――星が瞬いたらまた、と。
 千鶴は悠里にこうお願いを……俺に星座を教えて、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

百鳥・円
【まる】

あーもう!
なんっですかこのうるさいの!
携帯端末はマナーモードって常識では?
怪異に常識もなにもってカンジですが
わたしはへーきです
私が絶対!なのが痛々しいですん
聞いてらんないので早く終わらせましょーよ

天気予報って覆るんです
晴れが雨になったり逆も然り!
お陰で何度も雨に打たれたり
傘が必要なくなったりしたことか
なので絶対なんてありえません
まあ、絶対的な天気があるのならば
この世界はもーっとつまんねーんでしょーね
無駄に濡れるのは嫌いですが
偶には悪くはないかなーって思いますよう

煩わしーお口をチャックですん
閉ざすというよりは切り裂いちゃうんですが
そーれ、怯まずに逃げてくださいね
おにーさんお助けしますよう


ゼロ・クローフィ
【まる】

あぁ?何だ?また煩いな
鳴り続く通信音に片耳を塞ぎ怪訝な顔に
お前さん、大丈夫か?

天気?天気なんてどうでもいいがな
煙草を吸って一言
アレ煩いから倒せばいいのか?

お前さんもせっかく上げたスペシャル星座を堕とされたくはないだろ?

灰を地面に落とし
灰骨僕
地獄は天気など関係ない

煙草を吸って星を見上げ
興味は無いといいつつもあの作った星座を落とさないとする自分に驚く

さてやるか
終わったらまた甘いもん連れってってやるから



 ようやく堕とされた星を、全て空へと還して。
 もふもふな雲のシートに身を預け、静かにオリジナルの夜空でも鑑賞しようかと……そう思ったのに。
「……!」
 突如プラネタリウム内に響き渡るのは、それを台無しにするようなけたたましい音。
「あぁ? 何だ? また煩いな」
「あーもう! なんっですかこのうるさいの!」
 そしてその音に反応し、同時に声を上げるのは、ゼロ・クローフィ(黒狼ノ影・f03934)と百鳥・円(華回帰・f10932)。
 ……お前さん、大丈夫か? と。
 鳴り続く通信音に片耳を塞ぎ、怪訝な顔をしつつもゼロが問えば。
「携帯端末はマナーモードって常識では? 怪異に常識もなにもってカンジですが」
 ……わたしはへーきです、と返しつつも。
 円は非常識な怪異にむう、と顔を顰める。
 いや、ルールを守る常識がないだけでも不愉快なのに。
『今日の天気は、曇りのち雷雨のち嵐でしょう!』
『今日の夜は星なんか見えませんっ』
『私の予報は、いつだって的中なんだから!』
 スマートフォンから現れた都市伝説『てるてる・ヨーコさん』達の言葉に、円はさらに大きく溜息をつく。
「私が絶対! なのが痛々しいですん」
 それから色の異なる瞳でゼロを見上げ続ける。
 ……聞いてらんないので早く終わらせましょーよ、って。
「天気? 天気なんてどうでもいいがな」
 煙草を吸って吐いたゼロの一言に宿るのは、心から関心のない響き。
 そして騒がしい都市伝説を見遣り、円へと返す。
 ……アレ煩いから倒せばいいのか? と。
「お前さんもせっかく上げたスペシャル星座を堕とされたくはないだろ?」
 その声に、ええ勿論です、とこくこく頷きながらも。
 円は、まどかちゃん星座スペシャルその2や、皆が作り上げた沢山の星座が煌めく天をふと仰ぐ。
「天気予報って覆るんです。晴れが雨になったり逆も然り! お陰で何度も雨に打たれたり、傘が必要なくなったりしたことか」
 ……なので絶対なんてありえません、そうはっきりと円は断言する。
 天気予報が外れれば、何かとちょっぴり面倒だったりはするけれど。
 でも――だからこそ、面白くもあって。
「まあ、絶対的な天気があるのならば、この世界はもーっとつまんねーんでしょーね」
 完璧に当たる天気予報だなんて、楽しくない。
「無駄に濡れるのは嫌いですが、偶には悪くはないかなーって思いますよう」
 時には、傘がない雨の中を駆けることだって、面白いのだ。まぁ、たまには……だけど。
『えー濡れるのなんて絶対いや。尻尾がへちょってなっちゃうしっ』
『全部当たる予報の方がいいに決まってる!』
 そんな相変わらず喧しい都市伝説達に、ゼロは緑色の瞳を向けてから。
 トン、と煙草の灰を地面に落とせば。
 ……貫け。
「地獄は天気など関係ない」
 煙草の灰から喚んだその姿は、骸骨。
 地獄の槍や地獄の炎を携えた地獄のしもべ達が、都市伝説を黙らせるべくゆらりと戦場に躍り出て。
「煩わしーお口をチャックですん。閉ざすというよりは切り裂いちゃうんですが」 
 ――留まれ、留まれ。引き裂かれるまで。
「そーれ、怯まずに逃げてくださいね」
 真空波の刃が、てるてるヨーコさん達の足を斬り落とすかのように放たれる。
 ……足を止めたら最期ですよ、って。
「おにーさんお助けしますよう」
 そんな円の鋭利な不意打ちが敵を追いかけっこ。
 そして都市伝説の動きがそんな鬼さんに捕まり、動きを封じられてゆく中で。
 ゼロは煙草を吸い、ふと星を見上げた瞳を細める。
 その心に微かに生じたのは、驚き。
 興味は無いといいつつも、あの作った星座たちを落とさせまいとする自分に。
 それからふと、スペシャルな星座を作った本人へとゼロは口を開く。
「さてやるか」
 ――終わったらまた甘いもん連れってってやるから、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ティーシャ・アノーヴン
風花(f13801)さんと。

この小さな機械で、天候を操ろうとした人がいる、と言うことでしょうか。
き、機械のことは本当に良く解らなくて・・・。

どちらにせよ、人に危害を加えるのであれば、少々おいたが過ぎますわね。
大自然の機嫌とも言える天候を操るその力。
本当に凄いと思います。使い方さえ間違えなければ。

さて、そちらが天候を操るのであれば、私も少々趣向を変えましょう。
「今日の天気は星空時々、大鰐霊様」です。
相手の頭上付近に大鰐霊様を召喚して攻撃してみます。
以前より、召喚位置を変えてみれば効果的なのでは、と考えておりました。

風花さんは強い雨風が苦手そうです。
何かあればすぐに私の懐に飛び込んで下さいな。


七霞・風花
ティーシャ(f02332)と

あー、えー、ティーシャさんそのあたり説明するのは難しいので今はそういう事にしておきましょう
後日、お買い物しながら説明しますから

さて、システム的にはただの天気予報なのですが
それが現実に影響を及ぼすのであれば、なるほど力ある都市伝説という事でしょう
ただ精度の良い予報なら見逃すところですが……星空を奪われるのは、見過ごせませんね

とはいったものの
私の体躯はメリット・デメリットが強く、こういった手合いは苦手ですね
大鰐霊様、そしてティーシャさん
少しばかり私の傘となっていただきます
風除け雨除け、しかしながら攻撃はこの身で凌いで一撃を!



 折角星を全て空へと還して、静かな星の夜が戻ってきたかと思ったのに。
 突如耳に響くのは、煩いアプリの通知音。
 そしてわらわらと現れたのは、妖狐の女学生達。
 いや、妖狐の女学生の外見をしたお天気アプリのマスコットキャラクター。
 都市伝説『てるてる・ヨーコさん』の群れであった。
 それからてるてる・ヨーコさん達は、口々に騒ぎ始める
『どうしてまた星が出てるのー!?』
『わたしの予報では、今夜は星は出ません!』
『また堕としちゃおっ』
 そんな都市伝説達の様子を見遣り、ふと首を傾けるティーシャ・アノーヴン(シルバーティアラ・f02332)。
「この小さな機械で、天候を操ろうとした人がいる、と言うことでしょうか」
 そうそっと視線を向けるのは、先程まで通知音が鳴っていた皆の手のスマートフォン。
 七霞・風花(小さきモノ・f13801)はふと聞こえたそんな声に、瞳を瞬かせてから。
「あー、えー、ティーシャさんそのあたり説明するのは難しいので今はそういう事にしておきましょう」
 ……後日、お買い物しながら説明しますから、と。
 とりあえず、スマートフォンやらアプリやらの話は後回しにして。
「き、機械のことは本当に良く解らなくて……」
 そう不思議そうに小さな機械と風花を交互に見つめた後、気を取り直して、敵へと視線を移すティーシャ。
「どちらにせよ、人に危害を加えるのであれば、少々おいたが過ぎますわね」
 そして同時に、こうも思わずにはいられない。
(「大自然の機嫌とも言える天候を操るその力。本当に凄いと思います」)
 ――使い方さえ間違えなければ、と。
 そんな天候を好き勝手意のままにしようとする存在達を風花は見遣る。
(「さて、システム的にはただの天気予報なのですが。それが現実に影響を及ぼすのであれば、なるほど力ある都市伝説という事でしょう」)
 スマートフォンのアプリのマスコットキャラクターである彼女達は、単なるプログラムの一部。
 けれどもそれが都市伝説となれば、人々に良い影響を及ぼすわけがない。
 それに、何よりも。
「ただ精度の良い予報なら見逃すところですが……星空を奪われるのは、見過ごせませんね」
 折角、皆で作り上げた、特別なオリジナルの星空。
 それをまたみすみす、真っ暗闇にさせやしない。
 風花はそう、てるてる・ヨーコさんたちへと改めて視線を向けるけれども。
『今日の天気は曇りのちゲリラ豪雨ところにより一時雷、でしょう!』
(「とはいったものの、私の体躯はメリット・デメリットが強く、こういった手合いは苦手ですね」)
 自分達の都合のいい天気に勝手に変えようと、激しい雨風を吹かせんとする敵を前に思う風花。
 けれど、そんな中で。
「さて、そちらが天候を操るのであれば、私も少々趣向を変えましょう」
 ティーシャが口にするのは……天気予報!?
 ――「今日の天気は星空時々、大鰐霊様」です、と。
『え、なに……きゃっ!』
 刹那、都市伝説達の頭上付近に現れたのは、頼りになる大鰐霊様。
 そして予報通り、星空に大鰐霊を喚んでみたティーシャだが。
「以前より、召喚位置を変えてみれば効果的なのでは、と考えておりました」
 今日は星空から攻撃を降らせてみます!
 そして大鰐霊が大牙や強靭な尻尾で敵を蹴散らしている間に。
(「風花さんは強い雨風が苦手そうです」)
 ティーシャはふと、風花へと目を向けて。
「何かあればすぐに私の懐に飛び込んで下さいな」
「大鰐霊様、そしてティーシャさん。少しばかり私の傘となっていただきます」
 その声に頷き、風花はふたりに豪雨の傘となって貰えば。
 風を除け雨を除け、さらに都市伝説の攻撃はひらりその身で凌いでから。
『ゲリラ豪雨に流されちゃえ……きゃっ!?』
 星を堕とさんとする輩にお見舞いするのは、強烈な一撃。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

橙樹・千織
アドリブ歓迎

……落ち着きが無いというか、こう沢山いると煩いですねぇ
耳を伏せて思わず顰めっ面に

曇りであろうと星は空にあるの、堕とすのはやめなさいな
天気を自由に変えるつもりも無いし
貴女のお願いを聞く気も無い
大人しくあぷりの中に帰りなさい

雨雲をなぎ払い、吹き飛ばして
マヒを与える衝撃波で敵を狙いましょう
攻撃は戦闘知識と野生の勘で見切って躱し、刃が届く範囲まで踏み込んで
それまでに与えた傷口を抉るようにカウンターを放ちましょう

無意識とは言え、出来上がった星雲を崩させたくない
これは大切な私の宝物
傷付けることは許さない
私が、この手で護るの



 プラネタリウムに突如鳴り響いた、スマートフォンの通知音も耳障りであったけれど。
『星なんて見えちゃダメ、だって予報は悪天候なんだもん!』
『わたしの予報は120%的中なんだから!』
『だから邪魔な星なんて堕としちゃう』
 そう現れては騒ぎ立てるのは、事の元凶――都市伝説『てるてる・ヨーコさん』達。
 これまで仲間の猟兵達が退治してきた為に、その数は随分と減ってはいるけれど。
 それでも十分騒がしい都市伝説達に、耳をぺたんと伏せて。
「……落ち着きが無いというか、こう沢山いると煩いですねぇ」
 橙樹・千織(藍櫻を舞唄う面影草・f02428)は、思わず顰めっ面に。
 けれど、わちゃわちゃと騒ぐ彼女たちがやろうとしていることは、決して見過ごせないから。
「曇りであろうと星は空にあるの、堕とすのはやめなさいな。天気を自由に変えるつもりも無いし、貴女のお願いを聞く気も無い」
 ……大人しくあぷりの中に帰りなさい。
 そう、はっきりと言い放つ千織。
 しかし相手は都市伝説、言って聞かせて素直に頷く相手ではない。
『災害警報ー! 降水確率と災害警戒レベルがましましでーす!』
 むしろ雨雲を操り、好き勝手に天候を変えようとするてるてる・ヨーコさん達だけれど。
 空を覆わんとする雨雲をなぎ払い吹き飛ばしてゆくのは、藍の装飾施された黒鉄の刀身。
 痺れる様な衝撃を敵の群れへと浴びせ、機と見ればぐっと踏み込んで。
 敵が放つ雷をすかさず躱し、反撃の刃を容赦なく捻じ込む。
 そんな刃に乗せる想いはひとつ――無意識とは言え、出来上がった星雲を崩させたくない、って。
『う、ぐ……ひどーい……ッ!』
「これは大切な私の宝物。傷付けることは許さない」
 春の如き咲き誇る笑顔が集う其処は、皆の帰るべき場所で……何としても、護りたい場所。
 だから千織は、容赦なく最後の敵へと刃を閃かせる。
 色々な星たちが仲良く輝く場所を、もう堕とさせはしないと。
 ――私が、この手で護るの、って。
 刹那、一閃……空を覆っていた雨雲が一気に晴れて。
 桜色の星雲輝く、皆で作った特別な夏空に――静けさと煌めきが、再び戻ってきたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年08月22日


挿絵イラスト