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海法師捕物奇譚

#UDCアース #【Q】 #竜神 #宿敵撃破

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#UDCアース
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#竜神
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●『海法師』の目覚め
 海千山千、満地に住まいし蛇は龍と成る。
 森羅万象、其は際限なく在りし、彼は一切衆生で或る。
 海震狂信、水底の震え上がるとき、心弱き者は魅了さるる。
                         ――海法師怪奇譚の一節より。

「ある《魔術儀式【Q】》が成功しました。皆さんはUDCアースの邪神を、かつての竜神たちが邪神山脈などに封印した話はご存じですか?」
 今回は竜神たちが残した足跡が関わる。
 李・蘭玲(老巧なる狂拳・f07136)は神妙な顔で話し始めた。
「竜神の皆さんから聞き取り調査を行い、封印場所を確かめたのです。ですが、そのほとんどに《封印は存在しない》ことが判明しまして……封印を解かれたのか、超自然的な『何者か』に移動されたのか……今のところは不明です」
 竜神たちが嘘をつく理由はない。
 なればこそ、猟兵とUDC組織も根気強く調査することができた。
 そうした努力の末に、ついに知られざる新たな封印に辿り着いたのだ。
「新たに発見された封印は《竜脈封印》、竜脈、レイラインと呼ばれる《大地に流れるエネルギーを利用した封印》です。仙道術でも莫大なエネルギーだと考えられています」
 竜神信仰はとうに失われているが、伝承として残っている土地は多い。

 ――星辰揃いし時、大いなる戦いが始まる。
 もし伝承を探り、封印を発見し、そこに眠る邪神を倒すことが出来れば。
 《大いなる戦い》において有利になることは間違いない。

「まずは竜脈封印と関係するだろう『海法師』の伝承を探ってください。『海法師』とは、俗に言う“海坊主”など海難にまつわる海の怪異です」
 この怪異の話が再騰し始めているのが、『伊豆市南伊豆町』だ。
 伊豆半島南端に位置するこの町も、海沿いの集落や観光地など人が寄りつく場所はいくつもある。
「地元民しか気づけない“異変”ですとか、観光客なら寄りつかないだろう古い場所もあるでしょう。皆さんの集めた情報をまとめていけば、龍脈封印の手がかりが掴めるはずです」
 蘭玲は「手分けして地元の様子や、海法師にまつわる場所について情報を集めて欲しい」と第一目標を告げる。

 情報を集めたら龍脈封印の様子を確認しにいく必要があるだろう。
「封印が崩れかけている影響も出ているでしょうからね、確認しに行く際は戦闘準備も忘れずにお願いしますね」

 ――永き眠りより目覚めし邪神は、人類の堕落と忘我を望む。
 人其れを、“狂気”という。


木乃
 木乃です! 今回はUDCアースからお送りいたします。

 第一章「冒険」
 伊豆市南伊豆町が舞台となります。
 閑散とした漁村となっており、平屋が点在している集落です。

 まずは町の伝承であった『海法師(海坊主/海難法師)』に関する情報、
 町内での異変、邪神に関する手がかりを集めてください。
 集めた情報はグリモア猟兵がまとめて、調査資料として次章でお伝えします。

 第二章「集団戦」
 ボスの邪気から影響を受けたUDCが竜脈封印の近くを徘徊しています。
 UDCを掃討し、封印場所を目指してください。

 第三章「ボス戦」
 封印されていた邪神との決戦になります。
 邪神は強大な存在ですが、永らく封印されていたことで全盛期を大幅に下回っています。

 リプレイ執筆は『9月7日(月) 8:30~適時』を予定しております。
 以上です、それでは皆様のご参加をお待ちしております!
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第1章 冒険 『竜脈封印の伝承』

POW   :    巨石を動かしたり、沼の底に潜るなどして、竜神信仰の痕跡を探索する

SPD   :    探索範囲内全域をくまなく歩いてまわるなど、足を使って竜神信仰の痕跡を探し出す

WIZ   :    村に伝わる昔話や童歌の調査、村の古老との会話などから、竜神信仰の痕跡を探ります

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●海法師を探して
 降り立った場所は南伊豆町の石廊崎(いろうざき)にある集落。
 そこは良くも悪くも“なにもない”土地だった。
 多くの緑が生い茂り、濃紺の海原が臨める自然豊かな立地。
 その代償とでも言うように、ファミレスやファーストフード店などの近代的なサービス店舗は見当たらない。
 まさに閑散とした漁村にカテゴライズされる土地柄だった。
 
 ネット上に配信されているマップ情報を参照してみると、
 土産物屋、漁港、駐在所、釣り宿があるようだ。
 海水浴場にも海の家や、サーファーがいる可能性が高いだろう。

 聞き込み調査をするには申し分ない状況であることを確かめると、ゆっくり周囲を見渡す。
 ……まずは移動手段の確保が先決だろうか。


(リプレイ執筆は9/7 8:30~適時(予定)です。
 よろしくお願いします!)
上野・修介
※アドリブ、連携歓迎
実のところ、その土地に古くから伝わる風俗を見聞きするのは結構好きだ。
「邪神絡みじゃなければなぁ」
とは言え、UDC関連。
気は引き締めていく。

〇聞き込み【情報収集+視力+コミュ力】
怪しまれないようUDC組織に『民俗学を専攻する大学生』として学生証など偽造して貰い、「フィールドワークとして各地に古くからある伝承や民話の研究」という体で漁村の住人に伝承について聞き込みをする。

態度は常に丁寧に。
相手が年下でも基本的には敬語で。
名刺を用意し、伊達メガネ着用と顔の傷を隠す絆創膏で印象を和らげる。

念の為、奇襲や不測の事態に備え、村人たちに悟られないようさり気なく周囲を警戒しておく。



『風俗史』とはその土地に息づく風習から紡がれたもの。
 実のところ、上野・修介(吾が拳に名は要らず・f13887)はそういった土地に根付いた“ならわし”を見聞きするのも好ましく感じていた。
「まあ、これが邪神絡みじゃなければなぁ」
 此度の『海法師』は、信仰や俗信とは異なった、実害の伴う存在。
 邪な神と浅からぬ因縁がある以上、修介としては“大いなる戦い”の前にひとつでも潰しておきたいところ。
(「民俗学専攻、ってことにするなら……漁師辺りがいいか」)
 組織に“提供”してもらった学生証を懐にしまい直し、修介は最寄りの漁場を目指して動きだす。

 トレーニングがてら軽く走りつつ漁場にやってくると、修介は顔の傷を隠すように絆創膏と伊達眼鏡をかける。
 漁船の並ぶ船着き場に踏み込むと、余所から来た修介でもわかるほどの“異常事態”がすでに起きていた。
「なんだ……この壊れた船の数は?」
 損傷自体は大したものではない。
 だが、推進用プロペラや船体に亀裂が走っているのだ。

 ――それも《不自然すぎる損傷》と一目でわかるほど。

「あんた、ここになんか用?」
 驚いていた修介に声をかけてきたのは、修介と同い年ほどの男。
 浅黒い肌と服装から見て、彼も漁師の一人のようだ。
「突然すみません。俺、民俗学を専攻していて、フィールドワークの一環で各地の伝承や民話を研究しています」
 若い漁師に会釈しつつ名刺を差し出すと、相手は受け取った名刺を一瞥し、困ったように眉をハの字にする。
「爺さん連中のほうが頼りになるだろうけど、今はご機嫌ナナメでね……オレでもいい? ずっと網の手直しさせられてて暇なんだよね」
 佐原、と名乗る漁師は、修介に腰かけ代わりのビールケースを差し出し、修介も諾の意を伝えてそこに腰を下ろした。
「ご機嫌ナナメ、というのは船のことでですか?」
「そう。あんたのお目当ての『海法師』のせいじゃないかってよ」
 目的を告げていたこともあって、トントン拍子で修介の望む話題が出てくる。

 そも、この地域での『海法師』とはどのような存在なのか?
「海法師ってのは、俗に言う“海坊主”さ。暗い時間に前兆もなく、海中から現れて船を壊そうとする……って、死んだ爺ちゃんがよく話してたわ」
 そこまでは通説で知られている“海坊主”のイメージとほぼ同じ、船幽霊じみた船乗りを襲う事象といえる。
 ……だが。
「だが、なぁ……」
「なにか違ったのですか?」
 言い淀む佐原に修介はメモをとりながら話を促す。
 祖父から伝えられた怪奇譚との違い、それも地元民しか知らない“異変”といえよう。
「昼夜どっちも被害が出てるんだよ……おまけに船が壊れるようになってから、潮の流れが変わったみたいに漁獲量もガクンと激減」
 おかげで食い扶持に困らされている、と佐原は自虐的に笑う。

 それらの影響で、信心深い者は《これは“海法師の祟り”だ》と松の葉やら、煙草の煙を焚いて漁を自粛しはじめ。
 逆に、迷信を信じない者は《何者かが密漁を隠すために妨害している》と犯人捜しに乗り出そうとして、自粛派の漁師と揉めているのだと……。
(「それで意見割れして、漁師達はピリピリしているということか」)
 突如、発生しだした潮流の急変、漁船に起きている異常。

 ――そのどちらも“邪神の影響”と見て間違いない。

 修介の直感はきな臭い気配を捉えた。
「海坊主って海中から飛び出して驚かすくらいのイメージだったけど……実物は違うんだな。“事実は小説よりも奇なり”って奴?」
 まさか、その『怪異』が実在するとは……若漁師は微塵も思っていないだろう。
「……そう、ですね」
 “事実”を知る修介が浮かべた曖昧な笑みの意味を、彼は知るよしもない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

水貝・雁之助
とりあえず、町の人達への聞き込みは他の人がするだろうし僕は鳥や猫達へ情報収集って所かな?
という訳で皆、ちょっと協力してくれるかな?
今回の一件、ちょっと個人的に決着つけないといけない相手の可能性高いし、ね
目覚めたのが奴だったとしたら……此れ以上、だれも傷つけさせないし泣かせない
あいつに踏み躙られる人は二度と出させやしないから

UCを用いながらウミネコや鴉等の鳥達や犬や猫を『動物使い』で集めたりしつつ『情報収集』
『動物と話』し不審な動きをする人、最近、此の周辺で見るようになった人間や妙な奴、妖しい何かが無かったか、近付きたくないと感じる様な場所がないか聞いていく
海辺や町中等色々な所を回って調べていく



 予感めいたものがする。
「今回の一件……ちょっと個人的に決着をつけないといけない相手の可能性が高くて、ね」
 それが“想像通り”なら、水貝・雁之助(おにぎり大将放浪記・f06042)には見過ごせない相手だ。
 それを確かめるために雁之助は南伊豆に赴いた……潮騒が心地よい風景は絵の題材にもしたくなる。
 閑散とした集落を小高い丘から見下ろしていた雁之助は、“住民”たちのほうに向き直った。
 ――住民は『人間』だけではない。
「という訳で皆、ちょっと協力してくれるかな?」
 そう言って雁之助が協力を求めたのは、町に住む“動物たち”だった。

 集めたメンバーはウミネコやカラス、犬猫などバラエティに富んだ面々。
『いいだろう。おまえの言うように、人間どもの様子がおかしいのは確かだしな』
 地元のボス猫らしき茶白のぶち猫が頷くと、他の動物たちも仰々しく頷く――さながらマフィアの会合だ
「様子がおかしいって……例えば、不審な動きをする人とか、妙な奴がいたり?」
 雁之助の問いに猫たちは見合わせると、遠慮がちにウミネコが口を開く。
『変な奴、っていうか? ずいぶん前に《病気で死んだ》って、騒がれてた爺さまを見たのよアタイ。大きな水たまりに近い林の中だったわ』
「大きな水たまり、海のことかな?」
 海岸線には、飛砂を防ぐために砂浜に沿って防砂林(ぼうさりん)を設ける場所が多い。
 その防砂林での出来事だろうが……病死した人間がうろついているのは確かにおかしい。

 ――その老人こそ、海法師の邪気に誘発されたUDCか。

 雁之助は一息ついて次の問いを投げかける。
「その近くに嫌な気配がするとか、近づきたくないなーって思う場所とかあるかな? 目印とかあったらそれも教えて欲しいんだけど」
『あるぜ、あんたより《デッカい石》が! 海?のすぐ近くでさ、寒気がするっつーか……なんかブルッちまうんだよ』
 獲物の取れ高に関わっているのか、カラスは苦々しく吐き捨てる。
 2メートル近い体格の雁之助より大きい、なら石というより“岩”が正確な表現となりそうだ。

“防砂林”と“海に近い岩”
 そのふたつを符合させれば、場所を特定することも容易になる。

 ……最後に方角だけ確かめると、雁之助はゆっくり立ち上がった。
「“あいつ”に踏みにじられる人は、二度と出させやしないから」
 潮風に流れていく雁之助のつぶやきには、強い決意がにじむ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード
アドリブ・連携OK
【姓】+さん呼び

ふーむ、調査はそれほど得意じゃないんだけどねえ。
まあ、とりあえず聞き込みしてみようか。

釣り宿があるなら、釣りに来た観光客って事にしようか。
釣り宿とか現地の釣り人とかに話を聞いてみよう。
よく釣れる場所とか、危ないから近付かない方がいい場所と時間帯とかね。

海法師が居る場所なら多分海難事故も多いだろうし、
危ない場所、近付かない方が良い場所がたぶん当たりじゃないかな。
怪しまれない程度に釣りをしつつ、危ないって言われた場所を見に行こうか。

釣った魚は釣り宿に持っていったら調理してくれるかな?
食べる余裕があるといいんだけど。



「ふーむ、調査はそれほど得意じゃないんだけどねえ」
 見慣れぬ町並みを眺めながらペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード(混沌獣・f07620)は呟く。
 アックス&ウィザーズよりも文化的でありながら、どこか寂れた印象を受ける漁村は彼女の目にどう映っただろうか。
「まあ、とりあえず聞き込みしてみようか」
 足踏みしていても前には進めない、苦手意識は軽く払ってペトは近くの宿を探し歩きだした。

 こじんまりとした民宿を見つけ、ペトが玄関を通ると奥から小柄なおばあちゃんが顔をみせる。
「あらあら、いらっしゃいませ。ご予約のかた?」
「予約はしてないんだけど……釣り宿を探しててね」
 そう言って組織に提供してもらった釣り具一式を持ち上げ、釣り客であることをアピールしつつ、
「飛び込みでも融通してもらえないかなあ」
 ペトの話を聞いて、女将は「よかったらうちに泊まる?」と提案し、ペトもその話に乗った。
 泊まり部屋に行く道すがら、ペトは頭ひとつ小さい老女将に聞き込みをはじめる。
「この辺でよく釣れる場所とか、時間帯ってどれくらいかな?」
「船釣りの人は明け方、磯とか防波堤なら午前からお昼すぎが多いわねぇ」
 深夜は魚も就寝しているため、基本的には明るい時間に動いている。
 なので、釣り人も魚の活動に合わせて動きだすのだとか。
 長年の経験から把握しているようだ、さすが釣り宿の女将というべきか。
(「てことは、暗くなる前に行かないとだよね」)
 部屋に着くと、手荷物を軽く整理して、ペトは海岸沿いに向かう。

 海辺に来てみると、波はとても穏やかなもの。
 邪神復活の兆しなど一切感じさせないが、ペトが聞きこんでみれば“不穏”な気配は確実に忍び寄ってきていた。
「釣れない?」
 ペトが声をかけた釣り人も、同じように余所から釣りに来ていた中年男二人。
 男達はペトの言葉に大きく頷く。
「釣りエサを変えてみてもウキが動きやしないよ」
「防堤近くは魚やタコの住処が多くて、絶好の釣り場のハズなんだがなぁ」
 潮の流れが変わっているのか、それともこの近くにいないのか……いずれにしろ『釣果は皆無』だと。
 ぼやく男達以外にも釣り人は点在しているが、ペトには竿の動く気配は誰からも感じなかった。

(「もしかして、魚は邪神の気配を感じて隠れてるのかな」)
 野生動物は警戒心が強い、魚類もそれは同じこと。
 ならば、とペトは別方向のアプローチに移る。
「じゃあ釣りは別の場所でやったほうがいいかなあ……この辺で『危ない』から避けたほうがいい場所とかある?」
 UDCアースの一般人からみれば、ペトは“外国から来た”ように感じるだろう。
 それもあってか、男達はくどいくらいに危険場所を示す。
「この辺に広い林があるだろ? あれは砂よけの林でな、通り抜けてすぐの場所に崖があったりするんだよ。足元はよく確認しなよ?」
「落ちた先が岩礁だったら目も当てられないしな……この辺は刑事ドラマの終盤に出そうな崖っぷちが多いし」
 ……年若い女性に頼られて嬉しいのだろう。
 懇切丁寧に教えてもらい、ペトは会釈するとそそくさ離れていく。
「海、岩、崖……導き出される答えがあるとしたら」

 ――“海法師”が居る場所なら《海難事故》が多いはず。

 陸と海の境界が“魔境”となれば、その奥底に“深淵”があってもおかしくない。
 あちらとこちら――薄皮一枚でへだてられた《世界》はあるのだから。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『暴走老人』

POW   :    プリウスミサイル
【プリウス】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
SPD   :    筋違いの怒り
全身を【触れた者を蝕むどす黒い瘴気】で覆い、自身が敵から受けた【と思い込む侮辱への怒り】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
WIZ   :    理不尽なクレーム
【理解不能な屁理屈と聞くに堪えない罵詈雑言】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●黄泉還り
 グリモア猟兵は猟兵の集めた情報をまとめ、該当エリアを地図で囲んでいく。

 ――海難事故が付近で発生し。
 ――陸と海の境界にあたり。
 ――防砂林の向こうにある、大きな岩。

 三つの条件が該当した場所は、ひとつしかなかった。
 竜脈封印を特定し、猟兵は件の大岩を目指して行動を開始する。
 
 大岩まで伸びる、舗装された細い道は、広大な防砂林に囲まれた一本道。
 道沿いに進む途中、林の中から老人が姿を見せた。
 ――町に住む動物達いわく『ずいぶん前に病死した』という。
 つまり、“こちら側”に居てはいけないモノだ。
「なんやぁ、テメェ……? なにジロジロ見とんのやワレェ!? 見るなら見物料払えやゴルァァア!!」
 勝手に視界に入ったのは向こうなのだが、常識の通用する相手ではない。
 骸の海から還ってきた“狂人”は理不尽な暴力を振りかざす――!


 ===
 プレイング提出は『9/14(月)8:30~』でお願いいたします。
 ===
アラン・スミシー(サポート)
基本突然現れて仕事を終えたら去っていく人物です。

基本的に【乱戦】か【銃撃戦】での援護がメインとなります。
他の猟兵の手の足りない所に現れては銃で攻撃し、気を引いたり足止めをしたり敵の頭数を減らしたりします。

説得や交渉等が必要ならなんか良い感じの言葉を言います。
例:君の正義は分かった。しかしその正義は君を救ったかい?

ユーベルコードのセリフを参照し、MSの言って欲しい都合の良い言葉をアレンジしてやってください。
大体無意味に格好いいこと言ってます、割と適当に。

状況次第では不意打ちとかもするかもしれません。適当にお使い下さい。


上野・修介
※連携、アドリブ歓迎

「オブリビオン化して狂暴になった老人か。なんと厄介な」

ともあれ、捨て置くことはできない。

「推して参る」

先ずは『観』【視力+第六感+情報収集】る。
呼吸を整え、無駄な力を抜き、目付は広く、周囲の地形状況、敵戦力の数と配置を確認。

得物は素手格闘【グラップル+戦闘知識】
UCは攻撃重視

基本はヒット&アウェー【ダッシュ+逃げ足】
平面的にではなく、周囲の防砂林を使い3次元的に動き、囲まれないよう立ち回る。【地形の利用+ジャンプ】


【プリウス】に対しては動き回って狙いを付けられない様にし被弾を減らす、或いは敵陣に中央に突っ込んで同士討ちを狙い対抗。



「オブリビオン化して狂暴になった老人か。なんと厄介な」
「しかも出会い頭に見物料を請求、向こうから出てきたと思うんだけど」
 わずかに眉間を寄せる修介と対照的に、アラン・スミシー(パッセンジャー・f23395)は困ったように緩い笑みを浮かべる。
 どちらも平常通りの反応なのだが、そのどちらも老人を苛つかせた。
「ケンカ売っとるんかワレェ!?」
 見当違いも甚だしい怒声をあげ、老人はどす黒い瘴気に覆われていく。

 呆れ気味にアランはため息をひとつ漏らし、
「悪いけど今は手持ちが少なくて、ね――“これ”で勘弁してほしいな、っと」
 言い終わると同時に防砂林へ飛びこんだ。
 木々の隙間から放たれる銃弾が、老人のどてっ腹を穿ち、分厚い脂肪に風穴を開ける。
 怒れる老人はアランを追いかけ、発砲音に反応した気配に、修介が周囲に目をやった。
(「地形に目立った高低差はなし。林は細い松で構成されて2、3メートルくらいなら見逃すことはない……だが、他のオブリビオンはまだ林の中か」)
 殺気に肌がひりつくのを感じながら、修介はバンテージの緩みを引き絞った。
「推して参る」

 太鼓腹を射貫いた老人から落としたアランだが、発砲音を頼りに、他のオブリビオンが姿を現す。
「慰謝料払えやボンクラァ!!」
「いやぁ、テンプレート通りのモンスタークレーマーだね。平和的に解決しないかい?」
 などと軽口を叩きながらもアランは弾丸で一括払い。
 脚を撃ち抜かれ体勢を崩した老人達が膝をつき、そこへ修介が矢のごとく迫る。
「隙だらけだな」
 松の幹を踏み台に、三角飛びからの延髄蹴りが後頭部にクリーンヒット!
 ゴキ、と首の折れる鈍い音がすると、倒れた老人は砂塵と化した。
「おんどりゃあクソガキどもォっ! 生意気なマネしよってからによォ!?」
 静音性にすぐれた車両も、アクセル全開ともなれば、その特性も活かしきれなくなる。
 松の木々を薙ぎ倒し、修介達に迫る暴走老人は『高齢者のいかなる要求にも、若者は黙って従うもの』と、年功序列を都合良く解釈した主張を叫ぶ。
 ――個人の主義主張に基づくルールの強制を『モラル・ハラスメント』というが、これから還る者に教える必要はあるまい。

「ならアンタの中じゃ正しいんだろう……“アンタの中では”な」
 ギリギリまで引きつける修介に合わせ、側面に回り込んだアランがタイヤに銃口を向けた。
 銃弾が刺さり大きくスリップする車両を、修介は懸垂の要領で太い枝に飛びつき、足元にやり過ごす。
「――年功序列を叫ぶ前に、道交法を守ったほうがいい」
 落下の加速を乗せ、拳を包むように両手を組んだ“スレッジハンマー”で、車体上部ごと老人に叩きつける。
 ぐしゃりと紙箱じみた潰れ方で車両はスクラップに……召喚者の消失に合わせ、車両も姿を霧散していった。
「死人まで呼び起こしてしまうとは……どんな邪神が眠っているんだ?」
 封印された者の恐るべき影響力。
 ある種の感心まじりに、修介は一人つぶやく。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

水貝・雁之助
やれやれ、又面倒くさいタイプの相手っぽいねえ
悪いけど、此の先にいる相手に用があるし…貴様に用はない!
邪魔をするなら踏み砕くのみだ


防砂林に囲まれた一本道という『地形を利用』しプリウスが走れない様に『高速詠唱』での『全力魔法』による『地形破壊』を行い更に『天候操作』による大嵐を起こして動きを阻害し此方の攻撃が当たり易い様に誘導する
又、プリウスが複数出されるなら『敵を盾にする』事で対処

攻撃は先ず『地形を利用』し大地の『生命力吸収』
『リミッター解除』したUCを叩き込む

言動からして今まで色々な人達を傷つけ苦しめてきたんじゃないかな?
なら、その報い……此処で受けると良いよ
奴の前の丁度いい前哨戦にもなるしね



 立ち塞がる老人に、雁之助のまとう気配はトゲトゲしいものに変化していく。
「悪いけど、此の先にいる相手に用があるし……貴様らに用はない!」
 邪魔立てするなら容赦はしない。
 雁之助はその身に宿る神威を放ち、一本道から防砂林にかけて、大規模な地形変動を引き起こした。
 隆起と亀裂により複雑化していく地形では、走行用ベルトでもない限り走行するのは難しい。

「そんなんでビビると思うとんのかァ! アァ!?」
「あなただって、僕が“此の程度”で済ませると思ってるのかい?」
 がなり散らす老人に、雁之助は暴風を引き起こしてみせた。
 地形破壊で生じた土石は大嵐に巻き込まれ、竜巻じみた狂風に飲まれたオブリビオンは天高く舞い上がる。
「今まで色々な人達を傷つけ苦しめてきたんじゃないかな?」
 潮風で風化していた地べたから生命力を吸い上げ、雁之助の双眸から光が溢れていく。
「その報い……此処で受けると良いよ」 
生命力を神力に変換し、神力を金色の光輝に変えて、雁之助は両眼からまっすぐ撃ち放つ――!

 遮へい物のない、上空に吹き飛ばされた者達に逃げ場はない。
 金色の光を受けた者は一瞬、体内から突き出た針で爆ぜるように四散し、血肉は砂ぼこりとなって風の中へ……。
「――“奴”が待ち受けているからね。前哨戦はウォーミングアップに使わせてもらうよ」
 穏やかな言葉ににじむ激情。
 それこそ、雁之助にとっていかに“重大な事件”であるかを示していた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード
アドリブ・連携OK
【姓】+さん呼び

生きてた頃からそうだったのか死んでそうなったのかは知らないけど、
話の通じる相手じゃなさそうだねえ。
この先が当たりなのは間違いなさそうだし、押し通るとしようか。

さて、危なそうなのを纏ってるし、触らず攻撃した方が良さそうだね。
相手の戦闘力が高まっていても、林の中を移動するのは野生の領分、
野生の勘を頼りに走り回ればそう簡単に捕まったりはしないはず。

あとは隙を見て【空雷火球】で離れた所から攻撃していこうか。
UDCアースの日本なら火葬だろうし、骸の海に帰すには丁度いいよね。
あ、火事にだけは気を付けておこうか。



 生前の老人達をペトは知らない。
 生きていた頃からそうだったのか、死んでから狂気に染まってしまったのか……ただ、ひとつだけ解ることがある。
「話の通じる相手じゃなさそうだねえ」
「なんやと小娘風情がァ!? 女は黙って『男を立てて』りゃええんじゃあ!!」
 時代錯誤な罵りを『聞くだけ無駄』と聞き流し、押し通るべく得物をくるりと構えた。

 ヘドロじみた瘴気を警戒し、突っ込んでくる老人を大斧の側面で受け流す。
 そのまま林に転がりこみ、ペトは相手も林の内部へ引き込んでいく。
(「あの黒いモヤで強化されてるっぽいけど、林の中を移動するの野生の領分なんだよねえ」)
 どれだけ早く動けようと、林という地形を構成する『樹木』は遮へい物であり、障害物でもある。
 慣れた足どりで駆けるペトに対して、曲がりくねった挙動に不慣れな老人達は思うように動けず、各々が苛立ちを叫んでいた。
「チョコマカと動きよって!!」
「こうなりゃあ轢き殺してやらァア!!」
 しびれを切らした一人が秘蔵の車両を喚び出し、アクセルを力任せに踏みこむ。

 急加速する車体。
 木々を薙ぎ倒しながら、走る鉄塊はペトの元へ疾走する。
「……そろそろいいかな」
 冷静さをいっそう欠いた様子に、いつものスタンスを崩さぬ彼女は迫る車のほうへ向き直った。
 車両が木々を倒してくれるのは、むしろ好都合。
 ――森林火災を起こしては周囲を巻き込みかねない。
「“火葬”なら、骸の海に帰すには丁度いいよね」
 体内の発電器官に力を入れて、肺胞いっぱいに空気を吸い上げる。
 直後、取りこんだ空気を思いきり吹き出す。
 ペトの吐息はパチパチとはじける音と、火花を散らすほどの強力なプラズマを含んでいた。
「舐めとんのかおどれは――」
 吐息を受けた車両は、搭載するバッテリーにプラズマが干渉し、蓄電量が超過。
 動力源が過負荷を受け、制御不能となった車は林外の崖下へ転落。
 ……後続のジジイも空雷火球《プラズマ・キャノン》を浴び、火だるまにされていく。
 肉の焼ける悪臭は、潮風が優しく吹き消していった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

叢雲・凪(サポート)
人間のミュータントヒーロー×ゴッドハンド、
ヒーロー名【ジンライ・フォックス】

まずはその世界の住人・猟兵仲間に挨拶をしよう…。
礼儀は大事。年上の人や先輩にはちゃんとしないとね。
『どうも ジンライ・フォックスです』(お辞儀しつつ)

基本的な戦い方は【リミッター解除】を使ってからの【ダッシュ】+【残像】+【疾雷】を使った電光石火の接近で敵との距離を詰めよう。ボクは広範囲への攻撃ができないから【黒雷槌】や【一撃必殺】を使った各個撃破に努めよう。【気絶攻撃】や【マヒ攻撃】で無力化するのも効果的だと思う。

『天誅・・・』



 疾駆する猟兵達の猛攻に、邪神に引き寄せられたオブリビオン達は喰らい尽くされようとしていた。
「なんやねんこのふざけた状況は!!」
「わしらがなにしたって言うんじゃボケェ!?」
 ……先にケンカを売ったのも、襲いかかったのも老人達《オブリビオン》なのだが。

 被害者ヅラする老いぼれ連中の前に、一人のヒーローが姿を見せた。
「どうも、“元”住民の方々」
 黒い狐面を着けた小柄な人物に、老人達は青筋を浮かべる。
「なんじゃ、ふざけた格好しよって!!」
「誰じゃおどれはァ?!」
 ツバを喚き散らす横柄な態度にもひるまない、その者の名は――。
「ジンライ・フォックスです」
 ――叢雲・凪(断罪の黒き雷【ジンライ・フォックス】・f27072)は恭しく一礼し、攻撃行動に移る。
 漆黒の雷光は蛇のように林をくぐり抜け、オブリビオン達はどす黒い瘴気を纏って後を追う。
(「大丈夫、スピードはボクのほうが上」)
 戦闘力増強しようと、相手は老人。
 ばらけ始めたオブリビオン達に、凪は進行方向を変えてさらに引き離しを狙う。

 持久力は天地の差。
 バタバタと騒がしい足音を立てて追いかけてくる気配に、凪は冷ややかに目を細めた。
「雷は何者にも捕らえられない……」
 着実に、的確に、各個撃破する――迅雷、耳をおおうに暇あらず。
 これより目にする“雷鳴”は認識する余裕も与えられない。

 黒雷はたるむ胸部を貫き。
 汗のにじむ額を捉え。
 髪の薄い脳天に落とされた。

 焼けた老人達はボロボロと崩れ、残る燃えカスじみた塵は、風で吹き消えていく。
「……天誅」
 舗装路に戻った凪は背後を一瞥し、邪神が眠るという奥の大岩へ歩を進める。
 道の先から漂う“負の気配”に濃密な“悪”を感じた。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『旧き支配者の大祭司』

POW   :    異貌の巨神・顧鑼神
【呪詛の籠った狂気の呪言】を使用する事で、【異形の触手】を生やした、自身の身長の3倍の【無数の海洋生物の体で形成された異形の巨人】に変身する。
SPD   :    父たる鮫神・礼受弥譚
召喚したレベル×1体の【地球上に存在したありとあらゆる種のサメ】に【其々の特性に合わせた武器一つ】を生やす事で、あらゆる環境での飛翔能力と戦闘能力を与える。
WIZ   :    異形齎せし霧・毘夷百舌
自身の【緑黄色に輝く霧に触れ洗脳された動物や人間】を代償に、【彼等が変貌した異形の魚人】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【金属さえ腐食させる毒爪と牙】で戦う。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠水貝・雁之助です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●微睡みの海法師
 防砂林を抜けた先は大きく開けていた。
 水平線を遠くに臨む、平坦な立地の崖……崖から落ちれば戦場への復帰は叶わないだろう。
 そしてポツンと置かれたようにある、大きな岩。
 その岩のすぐ近くに設置された看板には、観光客向けに用意された“昔話”が書かれていた。

 ……海神ノ巌(わたつみのいわお)
『漁師の多く住むこの地域では、《“海法師”と呼ばれる化け物が暴れていた》とされています。

 漁師は船を壊され、魚たちは身を隠し、人々は餓えに苦しむ日々が続いくと、海神《ワタツミノカミ》に助けを求めたのです。
 漁師達の願いに応じた海神は、海法師を捕らえると海の底に封じて、海法師は二度と姿を見せることはなかったそうです。

 この大岩は、海神が《封印の目印にして、門のかんぬき》として残していったものと言われています』

 海神――かつて竜神が施した“封印”が本物だと信じる者は、もういない。
 看板の中身を読み終えた直後……ピシ、と大岩に亀裂が走った。
 ひび割れは大岩を真っ二つにするよう伸びると、中から不気味な触手が溢れだす。
「……fssshhhh、cccrrrr」
 出てきた“それ”は、理解不能な言語を吐息じみた声で発する。
 ぬめりけのある表皮と、鋭い鉤爪のなんとおぞましいことか!
 頭部を覆う触手に浮かぶ、真っ赤に輝く瞳は本能的恐怖を掻きたてる。
 現れた“海法師”――否、《旧き支配者の大祭司》は煌々と光る鮮やかな眼を猟兵達に向けた。
 微睡み(まどろみ)から醒めたばかりの、ゆっくりとした挙動には明確な悪意が透けてみえる。


 ===
 プレイング提出は『9月21日(月) 8:30~以降』にお願いいたします。
 よろしくお願いします!
 ===
叢雲・凪
「どうも… マッポー・クリーチャー=サン ジンライ・フォックスです」(呪詛耐性・狂気耐性を用いて精神防護しつつ 礼儀作法を用いた奥ゆかしいオジギ!)

相手が言葉を介さぬ邪神とて礼儀は実際大事。

「見たところ… 新鮮な魚介類の集合体と見える… ふむ…」
(軽やかなバク転をして距離をあけ ダッシュ+残像+ジャンプで状況観察。ワイヤーを用いた立体機動で動きを見極めよう)

「群体なうえにスケール差がある やむを得ないか… 10分だけ身体を貸す」(精神内で九尾がほくそ笑む)
(禁術:禍津九尾を発動。仮面が侵食する形で全身を覆い2メートルほどの狂気に満ちた2足歩行九尾に姿を変える)

※ 以降半暴走状態で属性攻撃を行う


上野・修介
※連携、アドリブ歓迎
「単純打撃は効果が薄そうだな」
だが闘りようはある。
【覚悟】を決めてダメージを恐れず【勇気+激痛耐性】推して参る。

――恐れず、迷わず、侮らず
――熱はすべて四肢に込め、心を水鏡に

時間を懸けると周囲への被害が拡大するので短期決戦で。

調息、脱力、再度戦場を観【視力+第六感+情報収集】据える。
まずは敵の戦力を把握。体格・得物・構え・視線・殺気等から拍子と間合いを量【学習力+戦闘知識+見切り】る。

得物はUCによる手刀足刀を主体にした素手格闘【グラップル+戦闘知識】

狙いを付けさせないよう左右に【フェイント】を掛けつつ【ダッシュ】で懐に飛び込む。
攻撃の瞬間に軸足を攻撃して体勢を崩す。



 苔色の瘴気をまとう異形に、凪は手のひらに拳を押し当てる。
「どうも……マッポー・クリーチャー=サン。ジンライ・フォックスです」 凪は合掌礼による奥ゆかしい《アイサツ》で先制する、オミゴト!
 相手が言葉を介さぬ邪神だろうと、礼儀作法は実際大事。
 ――だが、大祭司はオクトパスじみた触手を振りかざした!

 スゴイ=シツレイな返礼に、軽やかに距離をとった凪は手甲に触れる。
「見たところ……新鮮な魚介類の集合体と見える……ふむ」
「単純打撃は効果が薄そうだな」
 大祭司は呪いの言葉を吐き、軟体らしき肢体をさらに肥大させ、不気味に見下ろす。
 いまだ膨れ上がる巨体めがけ修介は踏みこむ。
(「問題ない、闘りようはある」)
 理解不能な構造から繰り出す、触手の乱打をフェイントでかわし、斬り落として間合いを縮めていく。

 ――恐れず、迷わず、侮らず。
 ――熱はすべて四肢に込め、心を水鏡に。 

 本能的に感じる“恐怖”に抗い、努めて平静さを保つ修介は地伝いに接近。
 宇宙的恐怖をまき散らす怪物に、凪もワイヤーを用いて立体的な攻め口を見せる。
 手甲から伸びる鋼糸の軌道に乗り、触肢を踏み台にしつつ焼き切って弱体化を狙う。
 ただ……捕らえるでもない、払い落とそうと『蠢く肉塊を数本削いでも、致命打には届かない』と凪は感じた。
(「群体な上に、スケール差がある……やむを得ないか」)
 純粋な制圧力は巨大化した邪神に軍配が上がる。
 それを覆すには“出力”を上げざるを得なかった。
「……10分だけ身体を貸す」
 その言葉に、凪の脳裏で九尾の《化生》がほくそ笑む。
 ワイヤーで勢いよく自身を射出し、宙を舞う凪の狐面から黒雷がゾワと伸び――少女の身体を容易く覆い隠す。
 凪の理性も心も支配し、内より顕現せし【夜天九尾】はニィと口角を吊り上げた直後……肉塊に《刃雷》が落ちた。

 はじけるようにちぎれた無数の触手は地べたに転がり、ビチビチ跳ね回るそれを九尾は踏み潰す。
 半ば暴走するように攻め立てる二足九尾の化生に、大祭司の注意は大きく引き寄せられた。
 ぐねぐねとうねる触肢を、九尾は乱雑に、穢れた黒雷を鉤爪にして掻きむしる。
 ――その猛攻は、修介の動きを大いに後押しするものとなった。
(「これなら」)
 行く手を阻む軟体を断ち切り、一気に距離を詰めていく。
 修介は狙いを大腿部……大祭司の脚に定める。
(「軸足は重心を支える分、崩されれば不利な状態になりやすい」)
「そこは邪神も人間と“変わらない”か」
 触手の群れをすり抜け、段々を駆け上がる勢いのまま、修介は蹴り脚を振り上げた!
「――シュッ!」
 回転の勢いも上乗せした足刀が、大祭司の膝上を深々と斬りこんだ。
 体液を噴きだし、大祭司はみるみるうちに、元の大きさに戻っていく。
 ……萎んだその姿は、触手を削がれすぎて、不気味なほど鮮やかな血にまみれていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

水貝・雁之助
貴様とは色々と在った
多くの人々が貴様によって命も魂も踏み躙られた
多くの命が捻じ曲げられた
我が娘の死も貴様が扇動した人々による物だった

だがその縁も此れで終わらせる!
貴様が踏み躙った命の報いを受け海へ還れ!旧き支配者!我が怨敵!!
こらじん共びいもす共れヴぃあたん共呼ばれた者……くとうりゅう!

真の姿
鬣が触手の様にうねり巨躯
大祭司に酷似

崖という敵の敵の巨体では動き難い『地形を利用』
『天候操作』で激しい『衝撃波』を伴う竜巻を起こし敵を『捕縛』
更に動き難い様に
その隙に『地形を利用』し大地と海の『生命力吸収』
『リミッター解除』し『限界突破』
『高速詠唱』で『地形破壊』を伴うレベルの『全力魔法』とUCを叩き込む


ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード
アドリブ・連携OK
【姓】+さん呼び

何て言ってるのかは分からないけど、お友達になりましょうって感じじゃないねえ。
寝起きのところ悪いけど、今度は二度と起きないように眠ってもらうよ。

さて、空飛ぶサメの群れが相手なら、こっちも翼を生やして空中戦といこうか。
【倍増変異】で翼の性能をさらに上げて、囲まれないように動きながら戦うよ。

攻撃は速度を乗せて殴ったり体当たりで倒していこうか。
サメは軟骨魚類だから、骨に強い衝撃から内臓を守れるほどの硬さは無いはずだし。

本体には倒したサメを投げつけて攻撃してればいいかな。
どうやら、因縁がある人も居るみたいだしね。



「ppprr、rr……fss、fssrrrr」
 したたる体液は地べたを濡らし、大祭司は身を引きずるように歩みだす。
 溢れる悪意にペトは眉をひそめた。
「何て言ってるのかは分からないけど、『お友達になりましょう』って感じじゃないねえ」
 それと同じか上回るほどの殺気のほうに、ペトは横目で見やる。
 視線の先――肩を微かに振るわせる、雁之助が声を絞りだした。
「貴様とは色々と在った……多くの人々が貴様によって、命も、魂も踏み躙られ、多くの命が捻じ曲げられた」

 ――その冒涜された魂には“愛娘”も含まれている。

「我が娘の死も、貴様が扇動した人々によるものだった……だが、その因縁も此れで終わらせる!!!」
 たてがみをうねらせ、身体を膨れ上がらせる雁之助の姿は“怨敵”と酷似していた。
 真の姿をみせた雁之助から視線をハズし、ペトも武器を構える。
「……寝起きのところ悪いけど、今度は二度と起きないように眠ってもらうよ」
 対抗意思をみせる二人に、
「hhhhhrrrrrrrrr――」
 大祭司は謡うようにサメの大群を呼び寄せた。
 海原と変わらぬ豪快な泳ぎで迫り、大口を開く魚群めがけて、雁之助は竜巻を放つ。
 流れを狂わせる衝撃波を掻い潜ったサメには、飛翔したペトが迎撃に向かう。
「これだけ荒れてたら囲まれそうにないし、こっちはあたしが相手するよ……っと!」
 倍増変異《マルチプル・ブリード》で強化した翼は逆風に逆らい、隙あらばペトはサメの脇腹、側頭に強烈な一発を叩きこむ。
 サメは全身の骨がやわらかな『軟骨魚類』――ペトの豪腕をまともに受ければ、その衝撃に内臓は破裂してしまうだろう。

 暴風の足止めとペトが相手どったことで、なかなか降下できないサメ達。
 それにしびれをきらしたのか、大祭司は再び狂気の呪言を紡ぎはじめた。
「慈悲も容赦もない……お前だけは、この手で倒す!」
 陸と海の狭間という崖の特性を利用し、大地と海の力を吸い上げる雁之助。
 神力の高まった竜巻は拘束力が増し、巨大化する大祭司の四肢は動きを鈍らせていく。
「……!」
 風圧を避けようと、アンモナイトじみた細い触手で、大祭司は刺突を試みた。
 その目論みも、ペトの投げ放つ瀕死のサメがぶつかり、攻撃の手は妨害され続け――いよいよ雁之助の神力は極限まで高まった。
「貴様が踏み躙った命の報いを受け、海へ還れ! 旧き支配者! 我が怨敵!! こらじん共、びいもす共、れヴぃあたん共、呼ばれた者……《くとうりゅう!》」
 積年の怒りをこめた神力は、金の光となって雁之助の眼から解き放たれた。
 大祭司を照らした金色の光輝は、全身を照らすと同時に“針の簀巻き”で包む。
「phr、fhh……●□×%+、kraswardasr……――」
 串刺しにされ、大祭司の瞳が輝きを失いはじめたとき。
 ……強大な術の余波によって、地べたに亀裂が生じる。

 ピシ、ビシビシ――ドゴォォォ……ッ!!

 崩落する地面に巻き込まれ、大祭司は崖下へ滑落。
 竜脈封印の大岩ごと落ちた岸壁は水柱をあげ、そのまま海の底へ沈みいく。
 此度は封印などという、生易しいものではない。
 怨敵調伏――因縁ごと“全て”を断ち切られたのだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年09月26日
宿敵 『旧き支配者の大祭司』 を撃破!


挿絵イラスト