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爽涼フルーティー・サマー(作者 鱈梅
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●サマーフルーツの島
 ――今回のスイカも良い出来だ。
 軽く叩けば、ボンボンと済んだ音が響く。
 完熟している証拠である。まさに今が食べ頃だ。
 傍らには、今朝収穫したばかりの新鮮なサマーフルーツの山。
 こちらも最高の仕上がりだ。
 ああ、見ているだけで心が躍る。
 広い砂浜をぐるりと見渡せば、ビーチいっぱいに並べられた沢山のスイカ達。
 その周囲に、せっせと落とし穴や網罠を仕掛けながら、島民達は笑い合う。

 今年もこの時期がやって来た。
 さぁ、エクストリームスイカ割り大会の開幕だ。

●夏の海へ
「猟兵ちゃん達やっほー! 夏休みマンキツしてっかにゃー?」
 スイカの入ったネットをぷらぷらさせながら、ジンガ・ジンガ(尋歌・f06126)は猟兵達へと明るく問い掛ける。
「今日は、俺様ちゃんもバカンスのお誘いに来たじゃんよ。夏のオモイデにひとつどーお?」
 その背後に映し出すは、グリードオーシャンの島のひとつ。
 コンキスタドールの脅威もない、長閑で平和な夏の島。
「なんかこの島ね、夏の果物がめっちゃめちゃたーくさん穫れんだって。特にスイカ」
 これもその島のヤツなんだけど、とジンガはネットの中からスイカを取り出し、猟兵達によく見えるよう掲げ持つ。
 形良く、立派に育ったそのスイカは、遠目で見てもはっきりと分かるほど縞目が鮮明で、果皮の色艶も美しい。
 きっと中には、甘くて瑞々しい果肉がこれでもかというほど詰まっていることだろう。
「だからなのか、エクストリームスイカ割り大会が名物なのね」
 ――エクストリームスイカ割り大会。
 ビーチに設置された数多のスイカを、誰よりも多く割った者が勝者だという、その島の伝統競技。
 素早く、美しく、鮮やかに――だが豪快に。時に他者を妨害しつつ、支給された良い感じの棒を繰り、スイカ割りの技術を競う夏の風物詩である。
 スイカの中には凄まじく硬い精巧なダミーが混ぜられていたり、周囲には落とし穴を筆頭に簡単なトラップが仕掛けられていたりと、一筋縄では行かないとかなんとか。
 尚、最後は美味しく食べることが鉄則であるので、スイカを跡形もなく粉砕することや、妨害のために辺りを爆破するようなことは御法度だ。
「あとは、サマーフルーツをそりゃもう豪快に使ったスイーツも色々あるらしーわヨ!」
 一級品なのはスイカだけではない。
 マンゴー、パパイヤ、パイナップル。桃にライチにブルーベリー、メロンやさくらんぼ――その他諸々。
 さんさんと輝く太陽の下、味濃く育った夏が旬の果物達。
 大会の会場には、フルーツカクテルやパフェ、ゼリーにタルト、フレッシュジュース等、様々なスイーツを味わえる出店が軒を連ねているという。
 勿論、素材そのままで食べても最高に美味しいそうだ。
「今回はなーんにも起こんねーみてェだし、俺様ちゃんものんびり羽伸ばせそーだわ! ……ってワケで、お互いイイ夏休みになるとイイわね?」
 何食べよっかなー、なんて鼻歌交じりに笑みながら、ジンガはグリモアを起動する。

 光の先に踏み出せば、其処はもう果実の島。
 存分に休暇を楽しもう。


鱈梅
 こんにちは、鱈梅です。
 明るくわいわい夏休みを満喫する感じのお話になります。
 精一杯努めさせていただきますので、どうぞ宜しくお願い致します。

●このシナリオについて
 このシナリオの舞台は、既に猟兵達によってオブリビオンから解放された島となります。
 また、このシナリオは【日常】の章のみでオブリビオンとの戦闘が発生しないため、獲得EXP・WPが少なめとなります。

●島について
 美味しい夏の果物がめっちゃ沢山穫れる島です。
 特にスイカは穫れる量も多く、出来も最高です。
 エクストリームスイカ割り大会と、サマーフルーツを豪快に使ったスイーツが名物です。
 もちろん獲れたても美味しい。とてもおいしい。

●エクストリームスイカ割り大会について
 めっちゃ硬いダミーやトラップを予測して回避しつつ、割って割って割りまくる。
 全員に良い感じの棒が配られます。目隠しは特にありません。ぐるぐるは回ります。
 もし大会参加者が複数いた場合、最終的にダイスで勝者を決めます。運です。
 一般の海賊とか島民も参加しているので、危険行動や妨害工作は程々に。

●出店について
 オープニングにあるような夏のフルーツや、それらを使ったスイーツが味わえます。
 夏に穫れるものであれば、大抵のものはあります。

●できること
 スイカ割り大会をエンジョイしたり、夏のフルーツやスイーツを楽しんだりできます。
 勿論それ以外もやろうと思えば出来ます。
 行動例はあくまで例ですので、食べ物を大事にしつつ、ご自由にお楽しみいただければと思います。

 もしご希望があれば、ジンガもひょっこり顔を出します。
 何もなければ、どっかでのんびりスイカ食べてると思います。

 今回、断章追加はありません。
 キャパ等に限りがありますので、書けそうな範囲での採用になるかと思います。
 全採用の確約は出来ませんが、再送はいつでも歓迎しております。
 それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
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第1章 日常 『猟兵達の夏休み』

POW海で思いっきり遊ぶ
SPD釣りや素潜りを楽しむ
WIZ砂浜でセンスを発揮する
👑5 🔵🔵🔵

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


タビタビ・マタタビ
(アドリブ・絡み歓迎)

スイカ割りに来たよ!
……って、エクストリームって何……??
えと……ケットシーサイズの棒はありますか……?(小声)

よーし、いざ出陣!
日頃、剣を使って戦ってるからね、動かないスイカなら……。
硬ッ!? ダミー!?
でも本気で攻撃すると本物スイカが粉々になっちゃうし……。

ここは【第六感】。
わかる……本物の気配が……
きゅぴーん!
そこだ!
(ずぼっ)
えええぇぇ落とし穴ー!?
えええぇぇまたしても何かしらのトラップ!?
ま、負けないぞ、スイカ割りキングに、ボクはなる……!

ふう、なんとか頑張ったよ……
スイーツで一休み。
おっきな欲張りパフェで、色んな素敵フルーツをまとめていただきます!


●エクストリームスイカアクション
 瑞々しい果物の香り溢れる浜辺の中央、一際賑わう特設会場。
 青空の下、太陽の光を浴びて艷やかに輝いているのは、ごろごろと無造作に並べられた数多のスイカ達。
「わぁ、すごいなあ……これ全部スイカ割り用のスイカなのかな?」
 ごった返す人々の中、タビタビ・マタタビ(若き猫黒騎士・f10770)は目の前に広がる光景に目を瞬いた。
 隣で素振りをしている麦わら帽子の島民も、彼処で準備運動している海賊らしき者も、たぶん皆スイカ割りの参加者なのだろう。
 これだけ沢山あれば皆に行き渡るだろうし、自分も思い切り楽しめそうだ。
「よーし、ボクも頑張るぞー!」
 エントリーした時に貰ったゼッケンを身に付けながら、タビタビは気合を入れ直す。
 尚、この時。
 まだ彼は、看板の『スイカ割り』という言葉の前に『エクストリーム』が付いていることに気付いていなかった。

『さーて、今年もこの季節がやって参りました! いやぁ、今回はどんな戦いが見られるんでしょうねぇ!』
『そうですね、どうやら、心なしか例年よりも初めて見る顔が多いようです。これは一波乱あるかもしれませんね』
『確かに確かに! さぁ、この地に集いし戦士達よ、俺達にまだ見ぬスイカアクションを魅せてくれ! ――エクストリームスイカ割り大会の開幕だーーーーッ!!!!』
 実況と解説を担う島民達の開会宣言に、参加者達が雄叫びを上げる。
 熱狂と興奮に包まれる会場。面食らうタビタビ。
「……、エクストリームって何……??」
 これは、もしかして、自分の想像していたスイカ割り大会とは何かが違うのではないか。そんな予感が頭を過る。大正解である。
 だが、ここで怖気付いては騎士の、そして勇者の名折れ。
「……うん、どんな大会だって負けないぞ!」
「そろそろ始まりまーす! Aブロックの方はスタート位置にお願いしまーす」
「はーい!」
 驚きはあったが、もう切り替えは大丈夫だ。
 きりりと顔を引き締めて、タビタビは配られたちょうど良いサイズの棒を握りしめた。

『それでは――Aブロック、はじめッ!!』
 号令が響くと同時に、一斉にぐるぐる回転し、スイカへと駆け出す参加者達。
「よーし、ボクも……いざ出陣!」
 規定数回り終えたタビタビも、軽く頭を振ると、小柄な身体を活かしながら手近なスイカの元へと走り寄る。
(日頃、剣を使って戦ってるからね、動かないスイカなら……!)
 他の参加者が追い付かぬうちに、まずは1つ目。
 狙いは良好。この軌道ならば確実に芯を捉えられるはず――だったのだが。
「硬ッ!?」
 ガキィンッ!!、と弾かれる棒。仰け反る身体。痺れの走る手。
 この感触はスイカのそれではない。
「……まさか、ダミー!?」
 素早く周囲に視線を走らせれば、同じようにダミーの洗礼を受けている他参加者達。
 中には赤い果肉を撒き散らしながら割れている物もあるが、見た目的には全く区別が付きそうに無い。
(焦るな。意識を……意識を研ぎ澄ませるんだ……)
 タビタビは冷静に目を閉じ、第六感を呼び覚ます。
 探るのは、本物のスイカには満ちているであろう生気。
 これだけ立派なスイカだ、感じ取れないはずは――ない!
(わかる……本物の気配が……!)
 タビタビはカッと目を開くと、きゅぴーんっと来た方角へと走り出す。
 その先には、生気溢れるつやつやのスイカ。あれだ。あれは絶対本物だ。
「そこだ!」
 裂帛の気合と共に、タビタビは地を蹴り勢い良く棒を振り下ろす。
 ぱかん、と小気味好い音。今度こそ割れるスイカ。
 タビタビの顔に思わず笑みが浮かぶ――が、

 ずぼっ!

「えええぇぇ!? 落とし穴ー!?」
 スイカは割れたが、穴には落ちた。
 ものっすごい良い顔のまま、綺麗に落ちた。
「ま、負けないぞ、スイカ割りキングに、ボクはなる……!」
 そうして、この一勝負が終わったら、絶対にさっき見かけた特大欲張りフルーツパフェを食べるのだ。食べるったら食べるのだ。
 頑張れタビタビ、負けるなタビタビ。
 恥ずかしさで赤く染まった頬をぺちぺち叩くと、タビタビはめげずに残りのスイカへと立ち向かっていくのであった。

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◆Result◆

 *ダイス目=割った個数*

 タビタビ・マタタビ:26
大成功 🔵🔵🔵