間違った知識で勝手な判断をしてはいけません(作者 にゃんさん。
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 とある学校で少年が苦しそうにしていた。
 ぜえ、ぜえ、と息をすることすらもままならないようで。
 朦朧としていき、周りが騒がしく、慌ただしいのを見ながら、少年の意識は黒に塗りつぶされて行った。

 次に目が覚めた時は病院のベッドの上で、医者が顔を覗かせていた。
 どうして病院に? なんてことを思うことも無く、こうなった原因を思い出す。

 学校での楽しみの一つとも言える給食の時間で、少年はそこからある食物——トマトを取り除いていたのだが……別にそれが嫌いだから取り除いてる訳ではない。
 その食べ物が少年にとって命に係わる、いわゆるアレルギーを引き起こしてしまうものだったから。
 だけれど、その日はたまたまいつもの担任ではなく、少年のその行為をただの好き嫌いと判断して、アレルギーがあるからと言ったのに、そんなものは食べて慣れさせれば治るといって無理に食べさせたのだ。
 その結果は……病院に運び込まれたのがその結果であるのは言うまでもない。

 病室の外から聞こえる騒がしいい声に、少年の心は冷え切って行く。
(このままでじゃあ殺されちゃう…)
 自分をこんな目に合わせた先生が一切の反省も無く、医者のアレルギーの説明すら否定する声が聞こえてくるから。
(このまま殺されるくらいなら、いっそのこと!)
 悶々としながら夜を迎えれば、およそ、考えつくなかでは最悪の解決法を導き出してしまったようで……そんな想いが呼び寄せたのか、少年の姿はそこにはなく、代わりにいるのは刀を腰にさした青年だった。

「いやー、こんな時代になっても病気やらにちゃんとした知識を持ってない人って、まだいるんですね~」
 なにか困ったような顔をしながら指先で頬を掻いているユキメ・サリディアだった。
「まぁ、それはひとまず置いておいて、UDCになってしまった少年を助けに行って欲しいのですよ」
 幸いなことに、UDCに変身してしまった直後でまだ人としての意識が残っており、説得することが出来れば人に戻して救いだせる可能性があるそうなのだ。
 送れる先もちょうど、UDC-HUMANに変身した少年が病院から抜け出したところに送れるので、周囲を気にする必要もないだろうとのこと。
 けど、すぐさま少年を止められるというかというと、そうでもなく、変身した少年とは別のUDCが迎えにきているようで、まずは先にそちらを排除しなければ接触も難しいらしい。
「その迎えにきてるUDCだけれど、棒人間のようなものでそんなに強くないみたいだけれどね。それこそ軽く蹴散らせるくらいには……だた弱い分、数が多いみたいだけど」
 とりあえず、ひたすら数が多いという、ある意味で苦労しそうであるようだ。

「それでね、少年がUDCになっちゃった原因だけれど……アレルギーに対する理解のなさが原因みたいだねー」
 病院送りになる程の重度のアレルギーを発症するから取り除いているのに、それをただの好き嫌い、アレルギーなんて軟弱な証だとか等々。
 医者のアレルギーへの説明もそれは嘘だ、嘘しか言わないこいつは藪医者だと、自分が正しいのだ。だからそれを証明するために治してやるから感謝しろ! なんて言ったりもしてたらしい。
「でもその手段はアレルギーを引き起こす食品を食べさせちゃうことだし、そんな事されちゃばね?」
 まぁ、そうされれば少年は無事に済むはずもない。
「そんなわけで、もういっそのことこっちから……ってことみたい」
 なんであれ、命を奪うなんて行為は解決法としても下策であることだし、手を下してしまう前に止めて欲しいということなのだ。
「ついでと言ってはなんだけれど、先生の凝り固まった意識をぶち壊してあげてね」
 その手段は問わないけど、そんな声が先に台詞に乗ってそうだった。


にゃんさん。
 はい、アレルギーは慣れさせれば治るとか言う人には「じゃあ、それを証明するためにスズメバチに10回でも100回でも刺されてみて?」なんて聞いてみたくなる。にゃんさん。なのでした。

 ちょっとした人物説明。
 少年こと敦君。小学生で高学年辺り。
 OPに触れてるけれど、トマトでアレルギー症状を引き起こす。
 食べると呼吸困難と意識障害を引き起こすなど、症状は命に係わるほどに重度。
 命の危険を感じたために、ならやられる前にやれの精神で妖刀の影を引き寄せ、飲まれてしまった。

 先生。
 アレルギーに対して慣れれば治るという間違った持論を持ち、それが正しいと頑なに信じてるほどに頑固。
 今回少年が倒れたのも、騒ぎを大きくするためのただの演技だと心から思ってる様子。
 ぶっちゃけ、職は失うこと確定だったりするのだが、間違った持論はそのままのため、どんな手段を取ろうともその意識を改革させる必要性があったり。

 注意!
 UDC-HUMANになった少年には、アレルギーくを引き起こしてしまうトマトがある意味弱点でもありますが、その使ったりした場合は説得などは失敗しやすくなります。
 無理に食べさせたりなんてのは、そもそもそれをされたくないからと変身したわけで、まず確実に大失敗扱いになりますよ?
 ……まぁ、食べさせちゃうプレは採用されるかは著しく低い、のですけれども。
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第1章 集団戦 『棒人間ソルジャーズ』

POW ●棒人間デリバリー
【貧弱な武器】で武装した【これまで倒された棒人間ソルジャーズ】の幽霊をレベル✕5体乗せた【ダンボール箱】を召喚する。
SPD ●棒人間ブレード
【武器による貧弱な一撃】が命中した対象を切断する。
WIZ ●棒人間あるある
【棒人間あるある】を聞いて共感した対象全てを治療する。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


セプリオギナ・ユーラス
「……邪魔だ」

やらねばならないことがある。救わねばならないものがある。
ならば、その道程にあるのはすべて、総てがただの障害だ。

相手は文字通りの有象無象
だが……数が多い。

──ああ、まただ。人手が足りない。
いつもそうだ。何もかもそうだ。
足りない、足りない、足りない……

足りないならば、しかし、補うしかない。
本来の用途とは違えども、数には違いない。
殲滅だ、と
およそ医師の言葉とは思えないそれを言ってのける。
治療の邪魔をするものは全てが障害だ。片付けてからでなければ、治療は行えない。故に。
無表情な男の眼に殺意が宿る。

未来を生きるもののため、治療のためならばいくらでも──
何度でも、過去を鏖殺してやろう。


「……邪魔だ」
 障害を前にして、セプリオギナ・ユーラス(賽は投げられた・f25430)が吐き捨てる。
 そんな言葉がでてしまうのも仕方がない。彼の前には様々に武装した……人の形を取った棒・棒・棒の棒人間が無数にひしめいているのだから。

 棒人間達がセプリオギナに立ちはだかる様は、これ以上は進ませなようとしない意志を垣間見せるが、けれど、所詮は文字通りに有象無象。
 腕を振るい、得物を振るえば簡単に蹴散らされていくのだが。
 倒すこと自体は楽ではあるが、いかんせん、どれだけいるのかを数えるのも馬鹿らしいほどに数が多い。
 一人ですべてを相手にするには……どう考えても無理がある。

(――ああ、まただ。人手が足りない。いつもそうだ。何もかもそうだ。足りない、足りない、足りない……)
 蹴散らしても蹴散らしても、一向に減ったようには見えない棒人間の波に、セプリオギナも過去の何かの記憶を呼び起こされてきたのか……。
「――殲滅だ」
 白衣を着た医者とは思えぬ言葉のそれが言ってのけられた。

 手が足りないなら、補うしかないと。
 セプリオギナの周囲を真っ黒な正六面体が漂う。
 本来ならば医療用に機器が詰められてる正六面体だが、例え医療用といえども使い方を変えれば十分に対象を殺傷するに足りる。

 棒人間である彼らが仲間の間でどのようにコミュニケーションを取っているのかは分からないが、先に倒された者達に言葉をかけるような仕草を見せれば倒れていた者はふたたび立ち上がってくる。
 それ故に、ただ一人での対処をしていた時は数が減ったようには思えなかったのだろう、元から数が多いというのもあったのだろうが。
 だが、人手……というより手数が百以上に増えた事で減って行く様子に乏しかったのが、それが分かるような形になっていた。

 セプリオギナは救いが必要な者への治療を行うために、前に進む。
 そんな彼の前に、立ちはだかるものは全てが障害でしかなく、だからそれらを片付けなければ、安全に、十全な治療は行えないと、表情の変化もなく、しかし確かな殺意を宿して彼の言う障害を排除していく。

 未来を生きるもののため、治療のためならばいくらでもと――。
 何度でも、過去を塵殺してやろうと、セプリオギナは前へと歩んでいく。
 その決意と意志が、揺らがせることもないままに。
成功 🔵🔵🔴

エーデル・グリムワール
はぁ…何ともイライラさせてくれますね、その教師とやらは。
純然たる事実を前に嘘だと主張?根拠を示されているアレルギーという病状を偽りだと?
もはや許し難いほど、これは理性と知性に対する冒涜ですよ…私が少年に代わりお仕置きしてあげたい程ですね。

さて、まずは眼前の群れを突破ですか。
数には数、弱兵には正面突破こそが常道です。
【総攻撃命令】を発令し第3軍団による正面突撃を敢行します。
私が先陣を切り卓越した【団体行動】指揮で第3軍団を率いて斬り込み、大胆な【集団戦術】を用いて立ち塞がる雑兵どもを徹底的に叩き潰し進軍致します。

※アドリブ歓迎です


アリス・セカンドカラー
お任せプレ。汝が為したいように為すがよい。

OK、くそ教師の生き地獄は決まった。好物に対してアレルギーを与えてあげればその持論が如何に間違ってるか実感するでしょ。
はは、雑魚が群れてやがる。今回の私は虫の居所が悪いから一切のお巫山戯も慈悲もなく蹂躙して殲滅するわよ。
結界術でミラーワールドを形成、棒人間達を結界術内の空間に捕食して引きずり込む。
ミラーワールドは現実をコピーしたしかし現実には影響を与えない亜空間。つまり、遠慮も自重も必要なく範囲内のすべての無機物を輝かない闇色の炎に変換できる。
さぁ、一気に焼き尽くしてあげるわ。ダークネスフレア!!
私の手を煩わせないでとっとと骸の海へ返りなさい。


 機嫌はすこぶる悪い。
「はぁ…何ともイライラさせてくれますね、その教師とやらは」
「OK、くそ教師の生き地獄は決まった」
 純然たる事実であり、アレルギーという病状に対して根拠を示されているにも拘らず、自分の考えが間違っていることを認めないどころか嘘と否定するその教師にへと。
 どういったことで機嫌が悪いのかと、隠すこともなく――というか隠す必要性も無い、エーデル・グリムワール(魔軍師・f25392)とアリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の魔少女・f05202)の2人の女性であった。
 少年に変わって仕置きするとか、実際にどんな物なのか体験させてやろうとか、物騒な気配が漏れだしているくらいだ。

 教師にこの後どのような仕置きをするのかは後の楽しみにしておいて、今はUDCの変身してしまった少年を救出することと、その周りに群がる……迎えに来たのか通せんぼしてるのか、数が多すぎて何をしたいのかよく分らなくなってる棒人間達を引き剥がすことである。
「はは、雑魚が群れてやがる」
 アリスの口から、そんな言葉が漏れる。虫の居所が悪くていつもの余裕をもった態度も今は鳴りを潜めさせていた。
 それは言葉だけではなく行動にも如実に表れるようで、空間を分断するかのように一区切りにすると、棒人間達の一部をその区切られた空間に隔離する。
 瞬間、穴が開いた棒人間達の布陣。
 眼前に群れの中、そこに開いた隙間、その隙間を軍略家であるエーデルが逃すはずも無かった。
『来たれ我が精鋭、パルミラ連合第3軍団よ!』
 数には数を、まして相手が弱兵というのなら、正面突破で蹴散らしてしまおうと、精鋭ならばそのような任も難なくこなせると自らの軍団を喚びよせた。
 そしてそこには、次の命を下されるのを待つように綺麗に整列した軍団が、喚ばれたのだった。

 さて、エーデルが自分の部下である軍団を喚び寄せている間に、アリスは区切った空間に閉じ込めた棒人間達を、煌めくこともない闇の色をした炎で一気に焼き尽くしていた。
 いや、棒人間達だけではなく、一緒に封じ込めた無機物すらも昏い炎の中に飲みこまれているらしい。
 そのような炎の前には、例え再び立ち上がる力を揮い起そうとも、たちまちのうちにまた炎に包みこまれるだけである。
 だが、それを視認するのは、闇色の炎で隠されているために難しいのだろうが……。
「私の手を煩わせないでとっとと躯の海に帰りなさい」
 それを起こしたアリスには、中でどんなことを起きてるのか分かっているようで、そこにあるもの全てを尽く焼かれて滅されていくようであった。
 
 区切られて、炎に焼かれた空間が解除されれば全てが焼き尽された地獄のような様相……と言った光景ではなく、最初からそこには何も起きてないかのような光景。
 空間を隔離した際に、そこを鏡のように写した小さな世界を作り出していて、それで何の影響も出されなかったのだ。
 その場にある物に影響はなかったが、そこに居た者には影響は写したのではないのだから影響は出る。
 先とは違うのは、その場にあれだけいた棒人間達の姿が無くなっていることだろう。
 そこに向けて、ただ後ろで指揮を執るだけでなく、時には前に出るとエーデルが先陣を切る形で軍団を率いて流れ込む。
 ぽっかりと開いた穴に入りこんでいくエーデル達だが、棒人間達もそれは許さないと応戦するものの、自力の差も歴然としているのだから抵抗も虚しく倒されて行く。
 エーデル率いる軍団がアリスによって開けられた隙間に雪崩れこんでいき、その侵攻を阻止しようと近づく棒人間だが、それで止められる訳もないままに、その様はまるで壁に開いた穴を拡げて行くようでもあった。
 途中、他とは違う様子の棒人間……薄っすらと透けて、何処かしらに焼けた後のあるこの世ならざる者となった、おそらくは闇色の炎に焼かれた者なのだろう、透けた棒人間もエーデル達の足を止めようとその姿を見せるのだが、それも障害にはなりえなかった。

 隔離、焼却、そして突破。
 まさに徹底して蹂躙にすると言っていい有り様だろう。だが突き抜けていったその跡には、炎に焼かれた焼却の跡は無く、ただ戦闘の跡が残るだけだ。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

馬県・義透
生前は戦友だった四人で一人の複合型悪霊だが、今回は内部で残り三人は眠っている。

第一『疾き者』唯一忍者
一人称:私/私たち のほほんだが…?
対応武器:漆黒風

(口調は最初から『複合型悪霊』)
…アレルギーのアの字すら知らなかった(戦国末期世界出身)私たちでさえ、理解してるのに。なんですかね、その教師は。
四人が四人ともイラッときた結果、私一人を代表として出てますよ?

【それは兵のように】で弓足軽たちを召喚。目標はそこかしこにいる棒人間。存分に射かけなさい。
私も早業で漆黒風を投擲、殲滅していきますよ。
四天霊障でも押し潰していきましょうか。

…私たちは機嫌が悪いんだ。邪魔をするな。


波狼・拓哉
……え?何?殺人未遂?普通に警察に連絡すれば後全部終わらない?
えー…ここまで馬鹿なの?って感想しか出てこなくて…うん
まあ、UDC化は解かないといけないから行くんですけども

化け堕としな、ミミック
薙ぎ払い、貫き暴れて蹂躙しな
出てきた段ボールは優先的に蓋事鎖で巻いて焼いてしまいましょう

自分は衝撃波込めて衝撃波属性攻撃にした弾でミミックや他の人が撃ち漏らしたものを二回攻撃の早業で確実に撃ち貫いてやりましょう

(アドリブ絡み歓迎)


「なんなんですかね? その教師は…」
 呆れを隠さないままに馬県・義透(多重人格者の悪霊・f28057)が言い放っていた。
 アレルギーのアの字すらもなかった時代出身であるけれど、それでもそれについて知っているのに間違いをどうしても認めない教師に他の人格も揃ってイラッときたようで、一人の人格が代表として表に出るくらいだ。
「……え? 何? 殺人未遂?」
 同じく呆れてるのは波狼・拓哉(ミミクリーサモナー・f04253)も同じ、これって普通に警察に連絡すれば後は全部終わらない? なんて考えが浮かんじゃうくらいである。
 その教師とやらはそこまで頭が回らないのだろうかと、ここまで馬鹿なのという感想しか出てこない。

 教師のその後はともかくとして、少年のUDC化は解かなければいけなのだからまずは少年の下に辿り着かなければいけない。
 そのためにも、群がっている棒人間達には退いてもらうわけだが。
『援護の者たちよ、ここに』
 義透が呼び声をかければ、陣傘を被り弓を手に持った足軽が並んで現れる。
 その足軽達が弓につがえた矢を一斉に射かけた。 
 弾幕のように厚みを持たせ隙間なく射られた矢は、目標に据えられた棒人間達に向かっていくと、次々と射貫いて行く。
 棒人間達もただ射抜かれていくだけでなく、手に持って得物で矢を打ち払おうとするものの、力不足でそのような技量を見せることすら無理だったり、そもそもとして、拓哉がそれを阻害する。
『化け堕としな、ミミック』
 ミミックと呼ばれた存在が拓哉によって喚ばれると、高すぎる熱で白に染まった鎖が棒人間達の足元を薙ぎ払う。
 鎖の直撃を受けた者は内包してる熱で容易く逝けただろうが、そうでなかった時は射られた矢にその身を刺される。
 白熱の鎖が暴れる様に縦横に伸びて行く中、援軍なのだろう、現れたダンボール箱を金色の飾りのような刃先で貫き、その熱で燃やし尽くす。

 払われることも射抜かれることもなかった個体も少ないながらも居たが、それを見逃すはずもなく。
 ポンッと渇いたようなそうでないような音が拓哉が構えたモデルガンから放たれれば、その銃口の先にいた棒人間とその周囲の者を吹き飛ばす。
 義透が手の小さな動きで飛ばした細い棒が生き残りの棒人間を先に旅立った仲間の下へと送ってやる。
「…私達は機嫌は悪いんだ。邪魔をするな」
 そんな言葉を呟けば、四人の念が辺りを蝕む様に駆け巡って、棒人間を押し退けて、潰していった。

 弓の足軽兵と白熱の鎖がようやく消えたころには、あれだけ無数に群がっていた棒人間の姿は無く、そこに居るのはUDCにへと変化してしまった少年が佇んでいるだけだった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵


第2章 ボス戦 『名折れし妖刀の影』

POW ●封名・妖刀の呪詛
【空間に刻んだ刀傷から瘴気の奔流】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD ●無名・妖刀憑きの呪力
自身に【妖刀に宿る凄まじい怨念】をまとい、高速移動と【斬撃&呪殺属性を持つ衝撃波】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ ●忘名・祓い屋の呪縛
【エネルギー吸収の呪詛を付与したうえで】【自由自在に動く薄布を用いた捕縛攻撃や、】【妖刀による変幻自在の斬撃】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠田抜・ユウナです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 邪魔をするように立ちはだかった棒人間達を排除して、ようやくと少年の下に辿り着く。
『お前たち、邪魔する、のか?』
 抜き身にして刀を持ちながらそう問いかけてくる。
 片言なのは、自らが変化したことに気づいていないのか、それとも抗っているのか?
『邪魔…なら……』
 次の言葉は紡がれず、その代わりということなのか刃の先を向けた。

 その行動からして戦う意志は見られるものの、それは少年の意志というより、変化したUDCのように見える。
 変化したばかりなのだ、まだ此方の声を届けて救いだせることはできるだろう。
アリス・セカンドカラー
お任せプレ。汝が為したいように為すがよい。

ま、アレルギーと理解した上で食べさせて、これからも食べさせるつもりなのだからこれもう障害罪だわな。そもそもアレルギーなんて重要事項を学校側が教師に周知させてないわけがない。
つーまーりー、あの先生は教免取り上げは確定で場合によっては檻の中でございます。担当医からおまわりさんに連絡はいくだろうし、こんなおいしいネタをマスコミが放っておくとは思えない。
要するにあのゴミ教師はキミの前から排除されるのはもはや確定なので安心するように。
説得中の妖刀の攻撃は結界術と継戦能力による再生力で耐えるわ。瘴気は略奪捕食して回復のリソースに。
理不尽な終焉はないないするわよ。


馬県・義透
引き続き『疾き者』で。

基本、攻撃は避けることに専念。こちらからの攻撃は極力しない。

(少年に対して機嫌が悪いのは筋違いなので、のほほんになった。語尾が伸びる)
邪魔というか、止めに来たんですよー。
ええ、あの教師だけのために人間やめることになるんですから、止めますよー。
…そのままだと、あの教師以外にも殺めてしまいますからねー。

私たちは、あの教師からもあなたを守りますよー。ええ、命に関わるものを食べさせることなんて、二度とさせませんからー。
大切なのは、あなた自身の命ですからねー。
あなたの人生を棒に振る必要なんて、ないのですよー。


 少年の下へ、開いた道を行けば、物々しいというか物騒な気配。
 そんな気配とは対照的に、先程とは打って変わってなんとものほほんとした雰囲気。
「邪魔というか、止めに来たんですよー」
 その雰囲気が表に出てるかのような語尾のままに少年へと馬県・義透(多重人格者の悪霊・f28057)が語りかける。
『止め……? 同じじゃな、い…?』
 そう言いながら、影の妖刀から少年が持ってしまった恨みの念を薙ぐような衝撃が辺りに放たれる。
 止めるのも邪魔することじゃないのかと訝しながら、邪魔者を排除しようとする少年だけれど、義透は反撃はせずにその衝撃を避けつつも構わず続けて。
「ええ、あの教師だけのために人間やめることなるんですから、止めますよー」
 ……そのままでは、件の教師以外も殺めてしますからねー、と心の内で続けた。
『……あの教師…? アイツ、は、許せな…、人間、やめる?』
 件の教師をだされて、一瞬怒りが込み上げてきたようだが、人をやめてしまいそうと言葉にきょとんとする。
 そのような表情をしてしまうのは、変化してしまった自分の姿をまだ完全に認識していないのだろうか。
「ま、アレルギーと理解した上で食べさせて、これからも食べさせるつもりなのだから、これもう傷害罪だわな」
 義透の言を引き継ぐようにアリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の魔少女・f05202)も声をかける。
「そもそもアレルギーなんて重要事項を学校側が教師に周知させてないわけがない」
 子を預かるのだから、預かった子の持病や気を付けなければいけないことを知らせてないわけがなく、それで知り得ながらも間違いを自分の意志でしてしまう教師は教師でいられるのか?
 その答えは当然だが、否であろう。
『それでも! 俺、殺されっ』
「……っ、つーまーりー、その先生は教免取り上げは確定で場合によっては檻の中でございます」
 叫びながら、その叫びに呼応させるように滅茶苦茶に振り回された刀で空間を斬り裂く。
 瞬間、空間にできた刀傷から漏れ出るように周囲へと無差別に向けられる害意。
 その害意をあえて避けずにそのまま受けつつも、その少年の言葉に被せるように続けられたアリスの台詞は、やらかした教師のその後がどうなるかと予測、という確定してる事柄を教えてあげる。
 指向性のない、ただの力の奔流は、アリスに浅くはない傷を確かに付けはしたものの、アリスは足を折らずに立ち続けたまま。
「搬送、入院なんて大事になってるんだし、担当医からはおまわりさんに連絡はいくだろうし……、なによりこんなネタをマスコミが放っておくとは思えないでしょ?」
 更に教師の逃げ道なんてどこにもないことすらも教えてあげれば、少年の物々しかった気配も僅かに薄れた。
「私達はあの教師からも貴方を守りますよー。ええ、命に関わるものを食べさせるなんて、二度とさせませんからー」
 物騒な雰囲気をが薄れたことで、義透が教師のやらかしを二度とさせないと約束するように誓う言葉を届ける。
 柔らかそうな物腰の言葉だけれど、教師へのイライラは失くしたわけではないが。
 ただ、そのイライラは被害を受けた側である少年に向けるのは違うからと、少年い対してはのほほんとした雰囲気になっているだけ。
 後でその教師にどのような目に合わせてやろうかと考えているのだろうか。
「大切なのは、あなた自身の意も血ですからねー。あなたの人生を棒に振る必要なんて、ないのですよー」
「要するにあのゴミ教師はキミの前から排除されうのはもはや確定なので安心するように」
 すべては理不尽な終焉を迎えないが為に。
 2人共に、少年に語りかけ、教師がどうなるかと教えたことも功を奏したのか、その言葉を受けた少年はその動きを止めた。
成功 🔵🔵🔵🔵🔴🔴

エーデル・グリムワール
彼が例の少年…可哀想に、教師に強要され続けた挙句にUDCにされてまで行動を強要されるとは。
ここは何とか説得を試みましょう。

少年!キミはもう自由になる時です!相手が教師であろうとUDCであろうと無理なものは無理と拒否して良いのです!
説得をしながら【脚下照顧】を発動、弱らせ動きを阻害しながら呼びかけを続けます。
キミは嘘つきなんかじゃありません、この世界では理性的に導かれ知識に裏打ちされた事実こそが唯一絶対の真実なのです、真実を持つキミを私は知っています!
あの教師には必ず然るべき報いを受けさせ、真実を誤った知識と感情で穢した罪を償わせると約束しましょう…だからその力を否定するのです!

※アドリブ歓迎


「彼の例の少年……」
 エーデル・グリムワール(魔軍師・f25392)がようやくと相対した少年を前にする。
 前にして見えたことで、UDCの気質なのだろうか、他者を害するような気配をその肌で感じ取れていた。
 でも、その気配は少年の物とは言い難い。
「可哀想に、教師に強要され続けた挙句にUDCにされてまで行動を強要されるとは」
 それが分かったからこそ、エーデルはそう言えた。

 エーデルが純白の翼をその背に生み出しながら空に浮かぶ。白を基調とした軍服とその身姿もあってか、まるで天の使いのようだ。
「少年! キミはもう自由になる時です!」
 少年の内にまで届く様にと、空に浮かんだエーデルが声を張り上げて言葉をかける。
『アイツ、消してやる! それでっ!』
 だけれど、少年は教師を消してやれば危険が無くなると思っているのか、かけられた声を否定するかのように目の前を斬るようにして刀を振り上げる。
 斬りつけられ、空に開いた隙間からは、刀の怨念なのか、それとも少年の内側に抱えた恨みなのか分からない何かが滲んできていき、周囲を汚染するようにして飛び散って行く。
 辺り構わず周囲を傷つけるそれは、想定されるであろう被害を出さない。それは宙に浮かんだ時から放たれるエーデルの業によって抑えられていたのだ。
『苦しかったっ、それ、嘘って!』
 弱弱しくなってることに気づかないのか、なおも刀を振るっては空を斬り裂いて行く。
 その度に、裂かれて産まれた隙間からも呪いが撒き散らされてしまう。
「キミは嘘つきなんかじゃありません、この世界では理性的に導かれ知識に裏打ちされた事実こそが唯一絶対の真実なのです、真実を持つキミを私は知っています!」
 思い悩む子を諭すように、少年は何も間違ったことなんてない、強要されたりしても、それが自分にとって害のあるものなのだから、無理な物は無理と拒否していいとエーデルは伝える。

 ここまで言葉をかけられ、それも自分を認めるような内容だったこともあってか、若干の程に興奮してたであろう少年もようやくと落ち着きを見せ始めた。
「あの教師には必ず然りべき報いを受けさせ、真実を誤った知識を感情で穢した罪を償わせると約束しましょう……」
 次第に、大人しくなっていく少年に向けて、行き過ぎた感情やそれによって呼び寄せてしまったUDCの力に翻弄されることもないようにと慈しみ、包み込むようにエーデルはエーデルは言葉を重ねていく。
 そうしてやっていけば、UDCである今の姿と少年の本当の姿が一瞬の剥離を見せたのか、ぶれたように見えた。
成功 🔵🔵🔴

セプリオギナ・ユーラス
「邪魔?」
「さて、貴様が今から何をしようとしているのか知らずには邪魔も手助けもできんな」
個人的には殺られる前に殺る、という反応は自己防衛の面では否定しないが、生憎とここは比較的平和なUDCアース。正当防衛だとしても、殺人はその後の人生に大きな不利益を生むだろう。
突き放すような言葉とは反対に

ことん。
呼び出された◆正六面体は、朗らかな声音で話し出す。こう見えて【コミュ力】高いのである。
「まずはお話を聞かせていただけませんか?」
「嫌な気持ちを人に打ち明けるのは、勇気のいる難しいことですが、吐き出してしまえばスッキリすることもございます」
それに今言った通り、場合によっては手助けできるかもしれないのだ。


 邪魔するのかと問われて、じゃあそれの返事はと言うと……。
「邪魔? ……さて、貴様が今から何をしようとしているのか白地には邪魔も手助けもできんな」
 その邪魔とは、何に対してなのかとセプリオギナ・ユーラス(賽は投げられた・f25430)は逆に問いかける。
 親身になるでも、突き放すわけでもないような言い方で、そのように問い返したけれど、その実、何をしようとしてるのかは先に知らされてたりはするのだが。
 ただ、その事柄に対してはさほど否定的ではないようで。
 セプリオギナ個人としては、殺られる前に殺るのは自己防衛の面で言えば否定することではないらしい。
 しかし、今この地は比較的平和で道徳がしっかりしてるUDCアースである。他者の命を奪う行為は例え正当防衛であってもその後のまだ先のある人生に昏い影を落としてしまうだろうと、突き放すような言い方とは裏腹に心配を感じているようだ。

 セプリオギナの突き放すのか親身になるのかよく分らない口調に虚をつかれたようで大人し目。
 白衣を着ていて医者に見えることもあってか、邪魔だからといって排除に動く様子もない。
 そんな少年の様子を置いておいて、セプリオギナはことん、と黒い正六面体を呼び出す。
【まずはお話を聞かせていただけませんか?】
 少年からみても謎な物体にしか見えないそれから、明るく朗らかな音声で持って少年に向けて喋り出した。
『…はぁっ!?』
 目の前の黒い箱状から発せられたとは思えないような声に、どう動くのかと警戒してたであろう少年の口から驚き一色の声が漏れだす。
 そんな少年を置いてきぼりに、六面体は次々に喋り出して……。
【嫌な気持ちを人に打ち明けるのは、勇気がいる難しいことですが、吐きだしてしまえばスッキリすることもございます】
 まずは話を聞きましょうと黒い正六面体が語る様は、カウンセリングのようで、その姿勢を取り続ける事で少年も敵対の意志も少なくなってきていた。

 所詮殺人鬼と言い捨ててしまうけれど、セプリオギナは医者としての面も持ち合わせているのだから、病や悩みに苛まれるのならばそれを癒すのものまた自分の仕事だと、そしてUDCという病に冒された少年を助けるためにと手を尽くす。
 その甲斐もあってか、徐々にに少年の態度も軟く、落ち着きも出てきている。
「さっきも言ったが、場合によっては手助けできるかもしれん」
 言葉をかけ続けたことで、少年の本来の心の内が表に強く出て来たようで、UDCとしての面が鳴りを潜めていた。
 そうした所に、セプリオギナが自分の声で助けの手を出せると言い募れば、少年もその手を取るように動いただろう。
 だが……鳴りを潜めていたUDCはそれを良しとしないようで、少年の意志を無視しだして暴れ出し始める。

 既に少年とUDCの意志の双方は、もはや重ならないほどに離れ出している。
 このまま、UDCとしての身体と少年の身体を完全に切り離す時なのだろう。 
大成功 🔵🔵🔵

波狼・拓哉
どちらかというの助けにきました?
…死とUDC化の二重の苦難からね
根本的にアレルギーもどうにか出来るといいんだけどねぇ…

さて、今回の件を簡潔に…ぶっちゃけそうなるよね、ただの殺人未遂だし
だからといって殺すまでやっちゃったら君も同じ位置まで落ちちゃいますよ
だから一旦落ち着きましょう、まだ何かやれる事があるかもですよ

何、大体はしっかり話せば伝わりますよ、そう『しっかり』とね?…我々も手伝いますから

さてと、化け煌めきな
空間に刻まれたのごとブッタ斬りましょう…あ、中の子まで斬らないように

自分は衝撃波込めた弾で武器落としを狙っときましょう
ああいうタイプは大体刀の方がメインでしょうし

(アドリブ絡み歓迎)


 邪魔をするなと言われても、そうであるとは限らない。
「どちらかと言うと、助けにきました?」
 死とUDCにへと変貌してしまうことから、と波狼・拓哉(ミミクリーサモナー・f04253)が答えた。
 ついでに、できれば根本的なアレルギーそのものも治せればいいと思っているようだが、流石にそこまで手が届く領分ではないのだが……。

 少年は先の説得もあり、拓哉の声に耳を傾けられるのだが、それに反して身体を操るUDCはそうはさせないと言わんばかりに刀を振って空間を斬り裂く。
「今回の事を簡潔に言えば…ぶっちゃけただの殺人未遂なんだよな。でも、このままじゃあ少年も同じ位置にまで落ちちゃいそうだね」
 斬られた空間から、刀その物に籠められていた怨念が辺りに撒き散らされて行く中で、拓哉は今回の事を一言で纏めながらも、UDCと化してるとはいえ、その身は少年の物に違いないことからUDCの好きにさせては少年の手が怪我されてしまうと止めに入る。
「さてと、化け煌めきな。ちょっと落ち着かせようか」
 少年を助けるため、そしてその身に憑りついたUDCを引き剥がすために、拓哉は光に煌めき輝く何かを手許に喚びだした。
 それは光で視認し辛くはあったが、箱……のような物だった。
 その箱からは、光を刃に変えたかのようにして飛ばしていき始めていき、実体を持たないはずの怨念を容易く裂いて霧散させていく。
「空間こごブッタ斬りましょう…あ、中の個まで斬らないよに」
 UDCが解き放つ怨念そのものを無いものとするように、拓哉の言葉に了承するように一瞬のほどに光えを強くさえ、軽快そうに幾つもの刃を飛ばしだす。

 箱から放つ刃が裂かれた空間を解き放たれた怨念を喰らい尽くすかのように霧散させていくその中で、拓哉が構えたモデルガンの先が、UDCとしての影は持つ妖刀へと狙いを定めていた。
 大方の予想で、本体がその刀なのだろうと当りをつけて撃ち抜くつもりなのだ。
 その予想は……発射された弾が妖刀の刀身に当たったことで激しく身を捩らせたことで予想が当たったと分かることであった。

 これ以上、本体である妖刀に衝撃を貰うのを嫌がるようにして、刀を空間を裂いてその裏に身を隠そうとしたようだが、光る箱から放たれる刃はそれすらも消し去る様にして貫く。
 隠せる障害が無くなればそこに更に弾を撃ち込み、刀身を弾いて行く。
 幾度もの衝撃を受け続けた妖刀の刀身は、ついには耐えきれなくなったのか、罅が広がり砕けていった。
 それに反応して、刀を持っていた青年の姿も消え去り、そこに残っていたのはまだまだ幼いと言える子が居るだけだった。
 これまでのことがあったからなのだろうか、どうやら眠っているらしい。
「何、大体はしっかり話せば伝わりますよ、そう『しっかり』とね? …我々も手伝いますから」
 眠っている少年に向けて拓哉は優し気にそう語りかけていた。
大成功 🔵🔵🔵


第3章 日常 『人間の屑に制裁を』

POW殺さない範囲で、ボコボコに殴って、心を折る
SPD証拠を集めて警察に逮捕させるなど、社会的な制裁を受けさせる
WIZ事件の被害者と同じ苦痛を味合わせる事で、被害者の痛みを理解させ、再犯を防ぐ
👑5 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 少年を助け出すことが出来た。けれど、そうなってしまった原因は未だそのまま…。

 某所のあるアパートの一室で件の教師は憤っていた。
 それも、病院に搬送されるなんて大事にまでして、とか。
 治してやるんだから、感謝するのが筋だろう、とか……。
 他者がこのような事を聞いたら、お前は一体何を言ってるんだと言ってしまいそうなことを、延々と。
 このような事を引き起こしたのだから、教職も辞めさせられたのは当然の来おナノダが、それにすらも愚痴を言う始末。

 ついには、その可笑しな持論を自分勝手に振り回していた元教師は、自分の持論を立証しようと思い立つほどである。
 ……どうやら、ここまでの事があっても間違いを認めないらしい、『しっかり』と、教えてあげなければいけないようだ。
アリス・セカンドカラー
お任せプレ。お好きに。
汝が為したいように為すがよい。

神罰のお時間です☆読心術と第六感で好物と嫌いなものを読み取り好物にアレルギーを与える神罰を与えましょう。
認識を略奪し、ぬらりひょんの如くしれっと極極当たり前のように教師の部屋に上がり込むわ。鍵?念動力でピッキング(鍵開け)しましたがなにか?
で、インベントリから教師の好物を取り出しコレでも食べて落ち着きなさいと食べさせましょ。でも、神罰で既にそれはアレルゲンになっております。おっと、簡単に死なない程度にサイコヒーリング(念動力/医術)は施しておくわ。
大丈夫大丈夫、食べ続ければ治るのでしょ?ま、実際は悪化するだけだけど。
さ、沢山食べてね♪


波狼・拓哉
その程度で治るなら誰も困らんのよなぁ
じゃあ、しっかりその身に刻んでもらいましょう

化け転がせっと
…別に希望とクリティカルが同じである必要はないので
そうですね…身体の防衛機構の攻撃がクリティカルとかどうです?

アレルギーは身体の防衛機構の過剰攻撃が原因らしいんで、攻撃が激しくなれば…ま、どうなるかはお察しで
そういや症状でてなくとも少量は攻撃されてるって聞いたことありますけど本当なんですかね?図らずとも真実がしれそうです

なに慣れば治るんでしょう?希望を持って頑張ってくださいね!

…まあ、永続じゃないはずなんで全部が全部アレルギーになることはないはずですよ
一度発症したら治りませがね!!!

アドリブ絡み歓迎)


 元教師が何やら思い付いたようであるが、やらかしたことを考えれば碌な物ではなく。
 じゃあどう動くかと思案してる所に、ことりと置かれる、いわるゆる菓子の類やおつまみな珍味。
 これ幸いと置かれたそれに手を伸ばすが……。この部屋には自分一人しかいないはずだとピタリと止まる。と、そこへ。 
「その程度で治るなら、誰も困らんのよなぁ」
「だから、神罰のお時間よ☆」
 まるでそこに居るのが当たり前であるかのように、波狼・拓哉(ミミクリーサモナー・f04253)とアリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の魔少女・f05202)が居て、2人はそう告げた。

「おおぉ、お前ら、何処からっ!? てかお前ら誰だ!?」
「気にするな、しっかりとその身に刻んでもらうってだけだから」
 部屋の中に当たり前のようにいることで、元教師は驚愕の表情を浮かべながらそう誰何され、じゃあ聞かれたから戸答えるわけでもなくそう返す拓哉。
 そんな様子も意に返さずに、アリスはどこからともなくと、設えられてる机の上におやつと言えそうな食べ物を並べて行く。
 好物としてそれを読み取った、というかやけ食いしていたようでこれらのチョイスになってたりする。

「な、なんだよ。何したいんだよ…」
 見知らぬ男女がいつの間にか自分の部屋に上がり込み、その上で食べ物を並べて行くという行為に不可解さと恐怖を募らせているようだった。
 だが今度は無視することなくその質問に返すようにして2人して黒い笑顔を浮かべながら。
「それじゃあ、これらを食べてくださいね☆」
 と、出した菓子類を指し示しながらアリスは笑顔のままそう続けた。

 知らない人物から食べてもいいよと言われても怪しく感じてるようで、すぐに手を出す様子ではなかったが、それでじゃあいいですなんてする気もない。
 拓哉が元教師の身体を抑え込む様にして抱えれば、そこにアリスが出した食べ物を口に中に無理矢理にと食べさせる。
「こちら、神罰の効果でアレルゲンになっておりまーす♪」
 ご丁寧にそれがどんな状態の物なのかと教えながら。
「げっふっ! な、何言ってん……」
 無理矢理食べさせられたこととかもあるけれど、まず何を言ってるんだと先に聞いてくるのだが、100%アレルギーが発症するような物を摂取させられたのだから、すぐに聞くどころではくなる反応が現れた。

 元教師の身体、皮膚が斑に赤くなり始め、まぶたも腫れたかのようになって、目を開けていられなくなっていく。
「こ、こふゅ…、がっ」
 更に症状も重い症状も出たようで、既に呼吸すらも覚束なくなっていた。
 意識まで失わないのは、そこまで飛ばしてしまっては身体で理解させられないから。
 流石に本当に逝かせるつもりもないから、多少和らげる程度には癒してはいるが、それが却って苦しさを長く感じることになってたりするけれど。

 そんな元教師の横には、サイコロが一つ、転がっている。
「それがアレルギーの反応ってやつ」
 転がっているサイコロを拾い上げ、手の平の上で弄びながらどうしてそうなっているのかと拓哉が軽く説明してあげる。説明した所で症状が軽くなる訳でもないが。
 発症させた症状が重いものになったのも、どううやら転がしたサイコロの仕業であるらしく、身体の防衛反応を過剰にさせたようであるらしかった。
 防衛反応が過剰になれば、当然、身体そのものにも悪影響が出てくる。けど、そうなった元教師に向けた拓哉の表情は。
「なに慣れれば治るんでしょう? 希望を持って頑張ってくださいね!」
 先程の黒い笑みとは違い、爽やかそうな笑顔で机の上に残る菓子類を勧める拓哉だった。
「大丈夫大丈夫、食べ続ければ治るのでしょう? さ、沢山食べてね♪」
 続くようにアリスもそう言えば、更に食べさせて行く。
(ま、実際は悪化するだけだけれど)
 内心でそう思いながらであったが。

 アレルギーの症状を発症しながら、追加で症状のでる食べ物を摂取させられる。
 元教師の持論である『慣れれば治る』なんて物は、根拠どころか間違いでしかないのだから、治って行くはずもない。
 苦しいままが続く中、拓哉の呟きが耳に入ったようだ。
「そういや症状でてなくとも少量は攻撃させられてるって聞いたことありますけど本当なんですかね? 図らずも真実が知れそう……かな?」
 疑問に思ってたことが知れそうだと拓哉はそう思ったことを呟いただけ、最後、疑問形になったのは食べさせてる種類が多すぎ、発症も一発で速すぎてちょっと分かりにくくなったからだ。
 実際にそんなことが起きてるのかは、ちょっと分からないけれど。

 そんな声を聞いた元教師にとっては、まるで自分を実験動物かのようにしたかのように聞こえたようで、身体の過剰反応も相まって恐ろしさを感じ取っているようだ。
「…まぁ、栄辱邪ないはずなんで全部が全部アレルギーになることなんてないはずですよ、一度発症したら治りませんがね!!!
 元教師のそのような様子を知ろうとすることもないままに、希望を持てるようなことを言ってあげるのだが、続けた言葉が叩き落とすようにして叫ばれた。
 拓哉がそう言えば、元教師の恐怖が限界を超えたようでそこで意識をぷつりと途絶えさせたのだった。
「あら、気を失っちゃたわね。ま、息の根を止めちゃうのまでは本意じゃないし、症状は治してあげましょう。……症状は、ね」
 薄れて行く意識の中で、少女のそんな声が聞こえたとかなんとか。

 気絶は一時の安息を得られはするだろうが、まだまだ終わりを迎えた、とは言えない。
 受難はまだまだ続く、とはいえ、そうなるのは自分が原因なのだから、自業自得としか言えないのではあるが。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

エーデル・グリムワール
約束を果たす時が来たようですね。
知性のカケラも無い人間をどう教育するか…いくつか試してみましょう。

私は見るからに屈強な大男(軍団の騎士です)を連れて教師のアパートへ押し入りましょう。
入ったらすぐに魔法で部屋に防音結界を張り、騎士達に教師を拘束させ私に跪かせます。

「私は貴方の行いの報いを与え、誤ちを正しに来ました」
宣言してから、アレルギーに関する正確な知識を解説し理解及び納得が出来たかを質問。
納得出来ないようなら土下座させ、頭を踏みつけて私の解説した知識の復唱を命じます、拒否すれば立たせて私が痛めつけます。
感情、屁理屈、その一切が失われ正しい知識を暗唱出来るようになるまでこの教育は続きますよ。


 気を失ってどれくらいの時間が経ったのかは分からない。
 そろそろ目を覚まそうというのか、元教師が身動ぎしだした。
 それを見下ろしながらエーデル・グリムワール(魔軍師・f25392)がただ眺めてながら一言。
「約束を果たす時が来たようですね」
 少年と約束した説得をするために訪れていたのだ。
 ただ、話を聞いて納得するのか、ようするに知性の足りない人を説得できるかは未知数だと悩み所ではあるが。
 それならそれで教育してやれば……いくつかのプランを考えてきてはいるけれど。

 元教師が目を覚ます。
 あれは夢かと辺りを見回すようだが、先の2人はもう居ない。けど、代わりにいるのはエーデルだ。
「………はっ?」
 目覚めたら綺麗というより可愛らしい顔立ちの女性が仁王立ちしてるというのも謎だが、そこに気を回す余裕はなさそう。
 なぜならエーデルは1人でいるわけではなく、非常に体格のよろしい屈強と言う言葉が似合う大男(軍の騎士とのこと)を何人も引き連れていたからだ。
 理解がいまだ及んでいないことを好機と見て、エーデルは騎士に指示を出しながら部屋の外に何も音が漏れないように魔法を張る。
 指示を受けた騎士達は、横のままであった元教師を無理矢理引き起こし、エーデルの前に引きずり出せば跪かせるような体制を取らせた。
「な、何するんだっ、こんな許されるわけっ」
 無理矢理動かされたことで、抗議の声を張り上げる元教師であるが、エーデルはそれを聞く気は無く。
「私は貴方の行いの報いを与え、過ちを正しに来ました」
 そう宣言して、反論する間も与えずにアレルギーについてどういう物かと言い聞かせて行った。
 防衛機能が過剰に反応してそれが身体に悪い影響が出てしまうとか、貴方がしたことは致死性の猛毒を無理矢理食べさせる行為と同等で、最悪、死に至る可能性もあるから病院の世話になるのは何らおかしくないと伝えるのだけれど……。
「……というわけです。分かりましたか?」
 言い聞かせて、理解できたかと締めくくりに聞くエーデルだが、聞かせた所で納得できるのなら、医者を嘘吐き呼ばわりなどしない。
「そんなわけないだっ、ぎゅぇ!」
 納得してないならしてないで、抑えつけてる男に視線を一つやれば、その意を受けた騎士は元教師の頭を床に押し付ける。
 元から下げられていた頭なのだが、限界まで下げさせてやれば、その頭を踏みつけるようにして足を置く。
 特殊な趣味を持っている人ならば喜びそうなことだが、元教師はそんな趣味を持ち合わせていないのだから、単に屈辱を味わってるだけだ。
「理解できないとは、それだけ貴様の頭は足りないのか? そんな頭に価値なんてないだろう? 違うと言うのならば……私が先程言った事を覚えてるだろう、なら言ってみろ。復唱!」
 理解することをしない頭は要らないなと言うように、グリリと踏みつけるエーデルだが、やめて欲しいのならばさっき説明したことをそらんじてみろと挑発する。
「ふざけるな! こんな理不尽なことして、タダで済まさないからなっ!」
 ただ、反抗的な態度のままな元教師は言われてはいそうですかとすることもなかった(そもそも聞いてたかも怪しいが) 
 反抗するならばとエーデルは今度は立たせるようにして指示を出すと、立たされた元教師の腹部に握った拳を叩きこむ。
「理不尽? 貴様が少年にしたこともまた理不尽だろう? 何故自分は許されると思ってるんだ?」
 淡々と、理不尽を強いたから同じような目にあってるだけだろうと、ただそれだけを告げた。
「何、時間はあるんだ。『しっかり』と教育はしてやろう」
 腹部を殴られ、えずく元教師にむけて、エーデルはちゃんと理解するまで付き合ってやると教えてやる。
 頭で理解しないからと、その身体に刻み込むという教育は、まだ始まったばかりだ。
大成功 🔵🔵🔵

馬県・義透
引き続き『疾き者』。

愚か。どうしてそんなにわからず屋なのか理解に苦しみます。頑固にも程がある。
野放しにすると被害を拡大させる輩。

忍びとは、ときに直接暗殺するだけでなく、噂を集めばら蒔くもの。
その元教師の住処周辺に、『やらかしたこと』話をばらまく。
「ああ、そういえばー…」(このときはのほほん口調)

ついでにマスコミとかに情報提供。
…まあ、ここからは誰かが情報をネットに流したりするでしょうね。
私たちの故郷とは違い、広がる力が強いですから。

え?ネットに流したの誰かって?さてね?(すっとぼけ)


 さて、元教師の身体にしっかりと教えこまれている間にも部屋の外でも動く人が。
「どうしてそんなにわからず屋なのか理解に苦しみます。頑固にも程があります」
 なぜここまで盲目的に自分の持論を曲げないのか、愚かにも程があると馬県・義透(多重人格者の悪霊・f28057)が部屋の方向を見ながら呟く。
 そのような考えをしたままでは被害を拡大させてしまうであろう輩途しか思えない、なら周りの目も必要なのだろう。

 時に、忍とは流言飛語による噂を流して相手に不利な状況を作り出すこともある。
 今の義透もその忍としての人格、というか中の内の一人として、その働きをするように動くのであった。
 とはいっても、ただ噂をばら撒くだけなので、そこまで難しいことでもないが。実際、『やらかしたこと』があるので噂もなにも真実であるのだし。
 元教師の住処の周辺にある子持ちの親が集まるような公園で、井戸端会議をしてる親御さんや、たまたま近くに居る人に何があったのかとただぽろりと言うだけだ。

 なんでも無いように、ちょっと話好きな人物を装いながらグループに混ざり込んでいく。
 最初は多少の警戒もされたりはするが、のほほんとした雰囲気や口調、相手の心の内を読み解く術もあり、すぐさま打ち解けていった。
「ああ、そういえばー……」
 そうして入りこんだ中で、さも最近こんな噂話を聞いたと、そう見せながら件の『やらかしたこと』話を告げるのだ。
 話を聞いたのならば、子を持つ親の中には子供に話を聞いてみたりするだろうし、そうでなくとも火のない所に煙は立たないのが噂というもの。
 こうして真実と嘘がないまぜになりながら、件の元教師がしでかした罪が広まって行く。

「……ついでに、もう一仕事しましょうか」
 噂話として元教師の周りに知らせたのだから、その話は口コミで広がって行くだろうけれど、火に薪をくべるように義透はある場所に事のあらましの情報を送る。
 その情報を受け取った場所―マスコミと呼ばれる―は、昨今の教師の体罰なども取り上げるのだから、アレルギーに対して間違った行いとしたのが真実ならばと調べに来れば、その行いの一部始終を見た・聞いた子供からの裏取りすらもされた噂…いや、もはや真実が広がっているのだ。
 提供された情報が真実であると確信したマスコミが、スクープとしてそれをお茶の間に流すのも当然といえよう。
 テレビで取り上げられただけでなく、ネットにももはや誰が最初に流したかわからない程にその情報が氾濫していた。
 テレビやネットを賑やかせ、顔や名前すらも出されるところまで行きついてしまった以上はもう、まともに表を歩くこともできないだろう。

「私達の故郷とは、広まる力はまるで違いますよね」
 とは、その情報を最初に提供したであろう者の言葉であるけれど、当人にそれを問いかけても……。
「さてね? どうでしょう?」 
 と、広まる力が強いからとその手段を取った人物はそうとぼけるだけ。

 広がるだけ広がった騒動は、その元教師の居場所である部屋での安全も無くしたようである。
 余りにも咎めに来る訪問者が多かったようで、部屋の中の生活感はそのままにされたまま、元教師本人の姿はその部屋から失われていたのだった。
 何処かに雲隠れしたのかもとの噂も立ったのだが、行方は知れないままに数日が過ぎていった。
大成功 🔵🔵🔵

セプリオギナ・ユーラス
さて。残った仕事が一番厄介だ。
自分ひとりが正しくて世界全てが間違っていると思い込むのは……言ってしまえば病んだ思考だ。
病んでいるものは早急に隔離し、治療を行いたいところだが、そう簡単にはいくまい。
他の猟兵たちとて、“そういう”依頼を受けてきているのだ。

……猟兵の邪魔をするのは本意ではないが、患者を被害者にするのは御免だ。とは言え、治療のためにも多少痛い目をみさせておいたほうが良いのも確かで──

「いいか、俺はお前の味方ではない」
科学と医学を踏みにじるものの味方であったことはない。

「だがお前の敵ではない」
医師が患者の敵であろうはずもなく。
匿って治療してやってもいいが、最終的には患者の選択次第だ。


ルカ・ウェンズ
優しい猟兵の力で少年を助け出すことが出来たのね!
なら私は殺せないけど悪党をボコボコにできて、お金まで貰える素晴らしい依頼を……このような事が二度と起こらないように、この依頼を受けるわ!

お邪魔します。なるほど精神の力や耐性をつけることでアレルギーを治そうとしたのね。なら私の【怪力】で岩を持ち上げて投げつけるので精神の力で防いでね。しまった!これだと「こいつは猟兵じゃないから無理だよ」と言われるかも。

そうだわ。どこぞの貴族は毒に対する耐性をつけるために子供の頃から毒を飲んでいたとかいないとか、なので真昆虫大戦争これで私が毒虫の群れになって嚙んだり刺して、あなたに【毒耐性】ができるか試してみるわ。


 行方の知れなくなっていた元教師であるけれど、その人は何処とも知れん場所にへと連れ出されていた。
 連れだした張本人であるルカ・ウェンズ(風変わりな仕事人・f03582)はどういうわけか岩をぶつけようと投げつける体勢である。
「今からこれを投げるから、精神の力で防いでね」
 本人としては真面目に精神や耐性を付けるために元教師の言ったことを実践しようとてるだけのようだけど。
 ……悪党を軽くボコれるってところもあるようだが。
 けど、岩なんて悪党でも一般人でしかない元教師には防げるような物ではない。
「そんなのぶつけられたら死んじまう!」
 泣きながら必死に逃げようとしてる姿を見て、ルカもそこには気づいたようで持ち上げていた岩を下にへと降ろす。

 岩を降ろされて元教師がホッと一息付いてる所に、ルカは次の策を思い付いたようで。
「そうだわ! どこぞの貴族は毒に対する体勢を付けるために子共の頃から毒を飲んでいたとかいないとか」
 助かった希望を持たせてその実、助かってもいなかった。
 ルカのその台詞を聞いたことで改めてその事実を叩き付けられ、元教師の顔が崩壊するかのように涙やらでぐちゃぐちゃだ。
 が、そんな表情を浮かべても、ルカはじゃあ早速とばかりに自分の身体を毒虫の姿に、そしてその群れへと変貌させていく。
「やめてくれぇ! た、助けてくれぇぇ!」
 やめてくれと懇願するように叫ぶけれど、毒虫となったルカは構わず元教師の身体に群がり、その姿を覆っていった……。

 元教師が目を覚ましたら、白いベッドの上に寝かせられていた。
「さて。残った仕事が一番厄介だ」
 寝ている姿を見ながらセプリオギナ・ユーラス(賽は投げられた・f25430)が最期の一仕事に取り掛かる。
 セプリオギナにとっては元教師も患者ということらしい。
 その最後の仕事とは、自分が正しく他は間違いなんて、病んでいるとしか思えない凝り固まった元教師の思考を矯正することのようなのだ。
 本当はすぐさまに隔離してしまいたかったのだが、制裁や説得のために赴いた他の猟兵の同業者もいたために、邪魔をするのも本意ではない、多少の痛い目を見るのも良いと世間から隔離するのも送らせたのだ。
 ただ、多少どころでは済まないほどに痛い目に合わせられたようだが……。
 これ以上はもういいだろうと、セプリオギナが元教師を自分の診療所に連れて来たのならその人派はもうセプリオギナの患者である。

 ベッドの上、ようやくと目を覚ます元教師。
 目を開け、身体の感覚が戻ってきたのなら、ベッドの上に居て、そしてセプリオギナが傍に立っているのに気づく。
「あんたは……? 助けてくれたのか?」
 痛みがあるのか、辛そうに聞いてくる元教師。
 セプリオギナはその問いかけにただ一言。
「いいか、俺はお前の味方ではない」
 その言葉で、助ける振りして……なんておもったようで顔を青ざめさせた。
 セプリオギナは単に医者としての顔から科学と医学を踏みにじった輩に味方するわけないと言っただけなのだが。
「だがお前の敵ではない」
 青ざめている元教師の顔色を窺う事もせずに、そのまま台詞を続ければ、頭に?のマーク沢山浮かばせた。
「……医者が患者の敵であるはずがないであろう」
「え? ……患者?」
 突然患者と言われて、確かに身体中が何か痛いけれども、なんて全身を擦っている。
「お前はこれまで痛い目を見てきたことだろう? それもアレルギーと言う物に対して凝り固まったような思考からだが……根拠も示されたのに否定するとはもはやその思考は病んでるようなものだ」
 そこまで言われて、普段なら反抗するところなのだろうが、セプリオギナに言われた通り、これまで散々に痛い目にあってきたのだ。
 反論しようとはしたけれど、二の句を継げなさそうにしている。
「そのために治療が必要だ、そのためなら匿うこともするが……まぁ、どうするかはお前次第だ」
 そして判断は当人にへと委ねた。

 間違った知識をさも正しいと思い込み、勝手な判断で大騒ぎにまで発展した一連のことは、やらかした元教師の行方が知れなくなったことで様々な憶測が飛び交うことになったが、本人がいないのだからそれもただの噂にまでしかならず、その内に静かになっていくのだろう。
 その間に、間違えていた思い込みを正しい物にへと変えることができたのかは、当人次第である。
 なお、UDCに変貌した少年はそのことをまるで覚えてないかのように元の生活に戻ったようだ。……自分の存在が変わったことなんて覚えておくべきことでもないが。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

最終結果:成功

完成日2020年09月22日
👑5 🔵🔵🔵🔵🔵🔵