海茶色の女王様と汚泥の要塞
●その島は、かつて緑生い茂る豊かな自然の孤島だった。
しかし、あるコンキスタドールが島を支配した途端、それは一変する。豊な自然は全て溶け落ち、あるのは異臭と死臭を放つヘドロのみ。
「いやベルちゃん様こんなの望んでなかったんじゃけどー!!」
しかもそのヘドロ、全て"生きている"上に、島全体を覆うようにうじゅうじゅと蠢いている。
島を支配したコンキスタドール、『我儘王女ベルベット』はすっかり全身ヘドロ色に染まった姿で叫んだ。ベルベットことベルちゃん様だが、持ち込んだメガリスをうっかり島にあった泥濘に落としてしまい、現在に至る。
自分の要塞にするはずだった島はドロッドロになるわ、メガリスも島のどこかに消えちゃったわ、ついでに出来上がった眷属は泥んこプレイを推してくるわで良いことはなかった。
「まあこういうのは故郷じゃ味わえなかったし、毎日全身泥パックも案外気持ちいいものじゃ!それに、これほどの『汚す者』共の集合体、"要塞"としては完璧じゃな!!」
フハハハハハ!と高らかにベルちゃん様が笑う。その後ろでは、彼女を賞賛するかのように、ヘドロの有象無象が触手を伸ばしていた。
孤島が侵食された次は、海を侵食してゆくだろう。そしてゆくゆくは、あらゆる海がヘドロに覆われ、ベルちゃん様の城となるのだ。
●というわけで。
「グリードオーシャンで、コンキスタドールが支配している孤島を見つけた」
メイド服姿の少年、九重・白亜(オルタウィザード・f27782)はグリモアベースに集まった猟兵たちに告げた。
ヘドロに覆われた孤島『ナートゥーラ』。元々はアックス&ウィザーズらしい自然豊かな孤島だったのだが、コンキスタドールが来てから今の姿になったらしい。元の面影はほぼ残っておらず、そして動植物、島に住んでいたであろう住民もいない。皆汚泥に変わってしまったからだ。
「コンキスタドールは自分が所有しているのとは別のメガリスを持ち込んで来たらしくて、それがどっかに落ちてこうなったらしい。
だから、島にいるコンキスタドールを倒した後は、そのメガリスを探し出してほしい」
改めて、と白亜は依頼概要を話した。
まずは島にこびりついている『汚す者』共の一掃。島をヘドロに変えた元凶であり、危険性の高いオブリビオンだ。周囲を汚染して泥に変えてしまう力があり、さらに取り込んだものをヘドロで再現して操るという。厄介な怨念と汚泥の塊だ。
ある程度掃討した後、これを生み出した元凶、『我儘王女ベルベット』の討伐になる。膨大な魔力を操り戦うらしく、今回訪れる島の環境に合わせた攻撃もしてくるとか。
最後は、先ほどの通り彼女が落としたメガリス探しになる。
「……それと、あんまり言いにくいんだけど」
グリモアを準備しつつも、白亜は気まずそうに猟兵たちに警告する。
「ヘドロってのは想像以上によくこびりつくから、あんまり普段着とか勝負衣装で行かない方がいいと思うな。あと臭いもヤバい」
──様々な衣服を洗濯してきたメイドからの、ありがたいお言葉だった。
天味
天味です。
真面目な雰囲気のオープニングを流しましたが、今回は一切シリアス要素を入れません。お試しということで、"ギャグやお色気要素"などを全面に出して行きたいと思っております。後者は微妙なところですが。
舞台はグリードオーシャン。島名『ナートゥーラ』を攻略するのが、今回のシナリオとなります。
第一章は集団戦、『汚す者』との対決になります。
第二章はボス戦、『我儘王女ベルベット』の討伐。
第三章は冒険、お宝もとい落としたメガリスを探します。
今シナリオはお色気要素アリということで、そういうのが欲しい、もしくは入れてもいいよという方は、プレイング内容のどこでもよろしいので「◎」のマークを入れてください。
どちらでもいいという方は「〇」を。
一切NGであれば「×」をお願いします。
相手が相手なので、かなりニッチなプレイング内容になると思います。なお、この要素の有無によってプレイングの成否は変わりません。
それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
第1章 集団戦
『汚す者』
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POW : 穢れの一撃
【汚染の泥】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD : 冒涜する命の進撃
レベル×5体の、小型の戦闘用【死した動植物に感染した同族】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
WIZ : 汚染の連鎖
【自身が放つ球体の黒光】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を感染して汚し】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
イラスト:猫背
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
(リプレイ執筆は"7/18(土)21:00"以降となります)
虎鶫・夕映
メガリスから偶発的にできたものとはいえやはりメガリスは危険だから回収もしくは破壊しないと
とはいえ、さすがにあんな汚泥の塊を持ち上げてどうこうはいろいろ難しいので…その辺のものを使って【怪力】込みで持ち上げてぶん投げることにしよう
最悪つっこんで殴り合いになってもいいけどさすがに初手からそれはちょっと躊躇う
グリードオーシャン生まれの人間の少女、虎鶫・夕映(サルトラヘビ・f28528)にとって、島が一つまるごと支配されるというのは看過できなかった。
ヘドロに覆われ、かつての姿の全てを奪われたこの島を元に戻すべく、元凶となったメガリスを探す。そのためにも、まずは目の前の雑魚たちを蹴散らさなければならない。
ならない、のだが。
「……本当にヘドロしかないじゃん!」
上陸してすぐに彼女を迎えたのは、膝まで沈むヘドロの砂浜。そして蠢く汚泥の塊、『汚す者』の集団だ。足を動かせば気泡と共に重たいヘドロが軽く飛び散り、おぞましいほどの腐臭のおかげで、すでに戦意は半分以下になっている。
人が歩く速度よりも遅く、ゆっくりと彼女を囲むように近づいてくる『汚す者』共。このままでは巻き込まれてしまう。
「えぇい、こうなったら!」
本当ならば何か物を使って対処したかったが、何もない以上どうにもならない。汚れるのを覚悟して、両腕に移植されたメガリスを解放。強化された右腕と、鉤爪を生やした左腕で、近くまできた『汚す者』の一体を掴もうと振るう。
ぶちゅっ!と一瞬にして両腕が埋まった。そこから持ち上げようとして……持ち上がらない。そもそも、埋まったところから両腕が動かない。
「……え、あっ、待って。待って!?」
両腕を引き抜こうとするが、すっぽりとまるで咥えられたようにヘドロの塊に両腕が吸いついており、さらに足元がぬかるんでいるおかげで踏ん張ることができない。
そうもがいている間にも、『汚す者』は彼女との距離を縮め、ついに四方を壁のように囲んでいた。もぞもぞとそれらは蠢き、まるで爆発寸前のように体積を膨らませてゆく。
──嫌な予感しかしなかった。
「せ、せめて両腕を抜けさせ──」
彼女の思いは届かず。
ヘドロの塊が一斉に炸裂し、夕映を中心に大爆発が起きた。重たい水音と、べちゃべちゃと鳴り響く砂浜であった場所。後に残ったのは新たにヘドロの塊の仲間入りした彼女の姿だった。
「…………」
体の隅々までドロドロに変えられ、『汚す者』とあまり差異のない姿にされた夕映。皮肉な両腕は爆発したおかげで自由になっており、周囲に敵もいなくなったためようやく動けるようになってはいる。
そんな彼女を嘲笑うかのように、また『汚す者』がどこからかのっそりとやってくるのだが。
「……うらぁぁぁぁぁ!!」
はち切れたのか、それとももう汚れることに気兼ねなくなったのか、なぜかしっかりと掴めるようになった『汚す者』をホールドすると、本能にまかせてぶん投げた。
苦戦
🔵🔴🔴
テフラ・カルデラ
※絡み・アドリブ可
◎
ひ…ひえぇ…どこもかしこも泥まみれなのです…
汚れるっていうから水着(女子用スクール水着)で来たのですが…住人達は助け出せれるのでしょうか…?
ととと…とりあえず【全てを凍てつかせる小さな妖精】を発動させてこのヘドロ達を凍らせてしまいましょう!
――と、最初は良かったものの、凍る速度よりもヘドロの勢いがすごすぎて…妖精さん達が泥に呑み込まれてしまいました!?
わわわ!?今度はわたしが狙われてます!?これ以上は危ないのでここから離れ――
(その後お色気シーンはお任せします!)
アリス・クイン
ふ、ふん、知り合いの妖精の宿敵が、出たって?
頼まれたから、ホントはヤだけど、手伝いに来た、わよ
コワイけど、ま、まぁ、ドロ掃除ぐらい、なら?
えっ へどろ? ヘドロって、ドロの……ヘドロ?
やっぱ帰る……うぅぅ、いいわよ、やるわよ最後までっ!
どうせ、アタシはどっかのヘンタイの呪いでこの夏ずーっとこの水着だもの!ドロで汚れてもべつに怖くなんかないわ!◎
でも、一人じゃコワイし、協力できそうなヒトがいたら
ついていこう、かしら
UC【リアライズ・バロック】
ふ、ふん、どうせ口もないオバケでしょ、聞いてやるわよ
「アタシの水着、にあってる?」ほら聞いた!でも答えられないでしょ!
しね、しんじゃえ!ばーかばーか!!
アリスドール・トゥエルブ
◎
WIZで判定
ど、泥だらけになりそうなのでひめさまのよういしてくれた水着で着ましたが……うぅぅ、はずかしいです。
だれも見てないですよねと、きょろきょろと周りをきにしてますです。
球体の黒光を「盾受け」で受け止めつつ、飛び散るヘドロにへきえきとしてます。
反撃で泥なんて燃やし尽くしてやりますとばかりに「魔力貯め」からの「高速詠唱」「多重詠唱」で
【ウィザード・ミサイル】で炎の矢をみだれうちです!
あと、たしかアリス様(f24161)もおてつだいにきてくれたそうですね、少し探してみましょう。
※アドリブや他の方との連携も大歓迎です
一方その頃、別の揚陸地点ではキマイラの少女?、テフラ・カルデラ(特殊系ドMウサギキマイラ・f03212)と、アリス適合者の女児、アリス・クイン(ビビり屋毒吐き姫・f24161)がヘドロの砂町に足を浸けていた。
足場、環境、あらゆるものが全て彼らのテリトリーとなっているこの島は、潔癖症の人たちにとって最悪の環境とも言っていいだろう。
特にアリスはかなり嫌がっていた。
「やっぱ帰るぅ……!」
「き、気持ちはわかりますけど……」
知り合いの宿敵が出たために受諾したアリスだが、この環境にすでにダウンしかけていた。マイクロビキニ姿になる呪いにかかっているということも相まって、直接肌にヘドロ特有のねっちょりとした感触を味わうその感覚は、ほぼ拷問とも言っていいだろう。さらに全体的にここは"臭い"のだ。腐臭、死臭、二つの合わさった臭いが、より一層やる気をすり減らす。
一方、女子用のスクール水着を着ているテフラは、どこかソワソワした様子でアリスをなだめていた。
「全部ヘドロになったって言ってましたけど、もしかしたらどこかに避難してるかもしれないですよ。ほら、この島ってかなり大きいじゃないですか!」
「こんだけデカい分、あいつらも沢山いるじゃないですか!ほらもう出てる!」
アリスが指さした方向からは、ヘドロの塊、『汚す者』が数体ほどゆっくりと近づいてきているのが見えた。
よく見るとその塊はただ流動するヘドロの塊ではなく、表面に目や口といった模様が浮き上がっており、特に口は本物の人間の口のように、舌を出したり息を吐いたりしている。見るからに気味が悪かった。
「ととと……とりあえず、みーんな凍らせてきてください!」
すぐさまテフラはユーベルコードを使い、小さな妖精たちを召喚する。彼の声に呼応し、生み出された三体ほどの妖精は塊の手の届かない空へと飛び、そして力を発揮する。
塊共に降り注ぐのは霜。表面を白色の粉が覆い、そして冷たく、凍り付いてゆく。『全てを凍てつかせる小さな妖精(アイシング・フリーズ・フェアリー)』三体からというのもあって、霜の範囲は広く塊共の動きは一斉に鈍くなっていった。
「うぅ……ねぇ、"アタシの水着、にあってる?"」
渋々アリスも戦闘に加わり、まだ凍り付いていない塊へ質問を飛ばす。口を再現した部分はあるが、塊は喋ることができない。だが、聞くことはできていた。
──それが仇となる。
「答えられないならしね!しんじゃえ!ばーかばーか!」
呼応する。アリスからにじみ出た負の感情から『リアライズ・バロック』が生まれる。召喚された多関節の人形の手は、まるで機械の中へ巻き込むように塊に喰らいつく。一度それらに巻き込まれれば、もう二度とそこから出られない。
「よし、よし!効いてますよ!」
「そう、ですね。このままいけば……ん?」
戦闘は案外順調だった。このままいけばスムーズに掃討が進むほどには。しかし、ふと空に浮かんだ影をアリスが見た時、それは瞬時に瓦解する。
「あれは──きゃっ!?」
「うわっ!?」
アリスが見た時は、野球ボールほどの小さな黒い塊だった。しかしテフラも気づいて見上げた時、それは周囲に黒い光を放って消える。
一瞬の出来事だったために何事かと思ったが、二人には何も変化がない。辺りを見渡しても、凍った塊と暴れ続けるレギオンがいるだけだ。だが何かおかしい。
「……わわっ!?」
突如、テフラの目の前にぼとりと何かが落ちた。それはすぐに足元のヘドロに沈んで見えなくなったが、落ちたものが何かすぐに理解した。
妖精だ。召喚した妖精が、なぜか同じヘドロの塊に変わっていたのだ。
「ひっ!?」
アリスもまた異変に気づく。召喚したレギオンの様子がおかしいのだ。塊を喰らっているのはわかるが、多関節の人形の手のカタチをしていたそれが、だんだん『汚す者』と同じヘドロの塊へと変わっていっていた。
攻撃手段が抑えられた二人。いつの間にか凍り付いていた辺りはヘドロに書き換えられ、新たな『汚す者』が二人へと近づいていた。
「こ、こここれはまずいんじゃ……」
「そっ、そうだ!ある程度やったしグリモアでひぃっ!!?」
慌てる最中、咄嗟に帰還を選択したアリスだが、突如地面から飛び出してきたヘドロの触腕がアリスの両腕を掴んだ。もはや二人の周りは蠢くヘドロの塊に囲まれており、そして──。
「だ、だれも見てないですよね……」
一方、別所からこの島へ訪れたミレナリィドールの少女、アリスドール・トゥエルブ(ロ○コン殲滅するドール・f12300)もまた水着姿で掃討に参加していた。
彼女も掃討は上手くいっており、順調だった。時折出てくる黒い玉は難なく跳ね返し、『ウィザード・ミサイル』で燃やすなど行い数を減らしていた。気になっていたこととすれば、『汚す者』の表面にある"目"だけ。泥がカタチ作っているだけ、というのは理解していたが、今の姿を誰にも見られたくなかったアリスドールにとって、泥だらけになることよりも恥ずかしかった。
「でも、アリス様も来てますし、探してみましょうか」
別所といえど、突入ポイントは近くだったはず。記憶を頼りに彼女は進むが、やはりヘドロ化した地面を歩くのは上手くいかない。強情に一人で来るのではなく、ペアで行くべきだったかもしれないと後悔していた。
「杖とか、あればよかったんですけど……」
「て、かそうか?」
「あら、ご親切にどう……も…………」
ふと隣から聞きなれた声がし、アリスドールは普段の会話のように返答をしつつ振り向く。しかしそこにいたのは、
「えへ、へぇ♡」
「やぁ……♡」
人のカタチをした、全身がヘドロに覆われた何か。それが二体いた。
「みぎゃあああああああああああああああ!!!!?」
咄嗟に『ウィザード・ミサイル』を出しかけたアリスドールだが、すぐに何か違うと気づく。『汚す者』は喋りはせず、歪ではあるがはっきりとした形をもたなかったはずだ。
ではこれは誰だろう。もしや、と考える前に、二体のうちの一体がアリスドールに突如抱き着いた。
ぐじゅうっと無事だった上半身にヘドロが塗られ、さらに臭いが鼻先へ直に当てられる。
「ひぇぁ!?なっ、なぁっ!」
「アリスもさぁ、いっしょにドロドロになろぉ♡」
「そおですよぉ♡ぐちゃぐちゃねとねとでぇ、すっごく気持ちいいんですよ♪」
「ま、まさかアリス様!?それとあなたは……ぁっ!」
ヘドロが臀部から背中へ、ペンキでも塗るかのようにべっとりとアリスドールの体に塗られてゆく。
そう、アリスドールに抱き着いているのはアリス、そしてその後ろへと回るもう一体はテフラだ。
今回の依頼で全身がヘドロ塗れになるのは覚悟していたが、まさかヘドロ塗れの狂信者になるまでは想定していない。さらに言えば、今の二人はまるでスライムになったかのように体が柔らかくなっている。
「……お二人とも、まさか!」
「そうそう♪」
「あなたもドロドロになるんですよぉ♡」
侵蝕されている。そう確信した時には既に他の『汚す者』が周囲を囲んでおり、そして二人に前と後ろを挟まれている彼女は、もう動くこともできない。
「わ、わたし……は……」
それでもあきらめまいと意思を強く持つが、頭や首へとヘドロを乗せられ、抱き着いたまま全身で体に塗りたくるアリスに、なぜか目を離せない。背中にもべちょりと抱き着く感触がし、次第にアリスドールの意思はぐらつき始めていた。
「……んっ」
下腹部がヘドロと共に擦れる。皆水着姿なため、ヘドロと共に温かい肌の感触がする。塗られて擦られる度に、それがどうにも気持ちよく感じる。
「んふ♪」
「うへへ♡」
髪の一本一本も、水着の裏も、ヘドロに汚されて穢れているというのに、どこかでそれを求めてしまう。二人が楽しそうに、さも泥遊びでもするかのようにする姿が微笑ましくて、自分も"そうなりたい"と思い込んでしまう。一緒にヘドロを塗り合うのが、心地いいと感じてしまったからだ。
ふと二人がアリスドールから離れる。既に彼女の体はヘドロ一色で、姿形以外は『汚す者』とあまり変わりなかった。
「ぁ……ぅ」
あとはあなただけ。そう言いたげに、二人が『汚す者』の一体を連れてくる。それは大きく口を開けて、アリスドールを待っていた。
「もっと心地よくなりたいなら入れ」と言わんばかりに。
「……も、もっと、ですか…………それ、なら♡」
三人でじゃれあうだけではものたりない。そう思ってしまった時には、アリスドールの心は二人と同じく汚されてしまっていた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
美波・蜜香
チェルノさん(f06863)と一緒にダブルヒロイン参上!
(いつものヒロインコスチュームでなくビキニの水着姿)
【アリスナイト・イマジネイション】で創り出した戦闘鎧に身を包み、迫りくるヘドロをアリスランスで次々と【怪力】で【なぎ払い】、蹴散らしていくよー!
でも汚染されてヘドロへと変わった戦闘鎧に身体を覆われ、
それと一緒にあたしの心も汚染されてぐちょぐちょでねばねばの感触とくっさいニオイの虜になっちゃって、
そのうち自分からヘドロを胸や脚の付け根に塗りたくるようにしながら
汚いものやえっちな事が大好きな汚辱奴隷になってチェルノさんと一緒にヘドロの中で絡み合うように…
※アドリブOK・NGなし◎
在原・チェルノ
蜜香ちゃん(f20221)と
これ以上この島を汚させないわよ!
流星忍姫チェルノ、参ります!
球体の黒光を【残像】で回避し、ヘドロを【オーラ防御】で防ぎながら近寄る敵を【雷刃無尽】の【範囲攻撃】で焼き払い薙ぎ払っていく
しかしキリがないわね…きゃあ!?
(汚染されてヘドロ化した地形に気づかず、足を取られて転んでヘドロ塗れに)
何これ、最っ低…え?
(体中にまとわりついたヘドロに辟易しながら立ち上がろうとするも、気付いた時には汚す者たちに囲まれて…)
(そして精神まで汚染されて蜜香ちゃんと一緒にヘドロ塗れの姿で快楽を貪っている)
えへへ…もっとぉ…
ぐちょぐちょにあたしを汚してぇ…
※◎NGなし・アドリブOKです
「これ以上、この島を汚させないわよ!」
雷鳴、そして爆発音が響く。
新たに島に着いた猟兵が二人。人間の少女、美波・蜜香(ブルーメンリッター・f20221)と、スペースノイドの少女、在原・チェルノ(流星忍姫チェルノ・f06863)だ。
「……くさぁっ!?」
「今はガマンしなきゃ、敵はうじゃうじゃいるんだから!」
最初の一撃を放ったのはチェルノだ。雷をそのまま手裏剣として放つユーベルコード、『雷刃無尽』が地面を爆発させて『汚す者』共を吹き飛ばしたのだ。しかしその影響で飛び散るヘドロの飛沫。そして島の環境。発酵してできたその臭いは、先手を取ったチェルノにスリップダメージを与えた。
そんな彼女の隣、蜜香は鼻をしかめつつも我慢する。
「それに、今日は汚れても別にいいもんね──来て!」
いつもならヒーローコスチュームの蜜香は、今回ばかりはビキニ姿で来た。そのため、普段利用しているアリスクロスはない。ならばと、彼女はその場で作りだす。
無敵の鎧を。
ビキニ姿を損なわない、面積の小さい胸当てと腰当て。そして篭手を最後に装着、アリスナイト固有のランスを両手にして完了する。
正義のヒロイン、水着バージョン!
「とりゃぁあっ!!」
勢いよくランスを横薙ぎにすれば、突風が迫りくる『汚す者』共を吹き飛ばした。蜜香に宿る怪力、そしてこの一振りを放つことができる技量があってのものだろう。それは重たいヘドロの塊さえも押しのける。
「蜜香ちゃん、離れてて!」
そしてチェルノも、彼女の勢いに負けてはいない。
『汚す者』の一体が放ったであろう、黒い球体。その正体はグリモアに戻って洗浄(物理)された者たちからすでに情報を聞き出している。
放物線を描いて飛来するそれは空中で光り、フラッシュバンの如く辺りを一瞬だけ黒色に染め上げる。だが、その範囲にはもうチェルノはいない。球体を放った『汚す者』は消えたチェルノがどこへ行ったか探るが、既に彼女は側面へと回っていた。
「まとめて全部、もう一度吹っ飛んで!」
二度目の雷撃。手裏剣の量を増やしたのか、威力は初回の時の倍。軽くクレーターができるほどだった。まさに闇を斬り裂かんとする、雷の刃。それはこのヘドロに覆われた島を救わんとする一手だった。
しかし、それでも『汚す者』が残っている。無尽蔵に湧きだす奴らに、チェルノは焦りを見せる。
「……これじゃあキリがないわね」
クレーターの中心に着地し、勢いが衰えることのないヘドロの塊に、どうすべきかと考える。そうして出した結論は、蜜香と協力してでの殲滅。
ならば戻ろう、と足を動かした時だった。
「みつ、かゃぁっ!?」
蜜香の元へと飛ぼうとしたが、両脚に引っ張られるような感触がし、そしてぼちゅんっと重たい水音を立てて倒れ込んだ。一瞬何事かと思ったチェルノだが、すぐに理解する。
クレーターの中心にいたせいで、まわりのヘドロが流れ込んだのだ。そうして足元がヘドロに覆われ、足を取られたのだろう。そして倒れ込んだおかげで、全身がヘドロに埋まってしまった。
起き上がろうにも、まるで吸盤に全身が吸いつかれたように重たく、力が入らない。そうして踏ん張るうちに出せたのは、顔だけだった。
「ぷはぁっ!……くっさ、最っ低……え?」
「きゃああぁっ!!?」
顔を振って、かろうじて確保した目に映ったのは、蜜香の姿だった。
しかしその様子がおかしい。彼女が纏っていたアリスクロスだが、なぜかまわりと同じヘドロの色に変わっており、さらにそれは彼女を覆うように蠢いている。
──侵蝕しているのだろう。鎧が覆わなかった太ももやへそ辺りを、ヘドロがぐちゅぐちゅと覆ってゆく。
「やだっ、ぬるぬるしてぇ……っ!くさいし、体がぞわぞわするぅ……♡」
異変はアリスクロスに限らず、蜜香にまで侵蝕する。体がヘドロに覆われてゆくのに拒否反応をしめしていたはずが、なぜか口元を緩ませて、鼻孔を広げて愉しんでいる。やがてヘドロの地面に四つん這いになると、頭からそこへ突っ込み、そのまま潜水するかのように全身を浸してゆく。
そうしてヘドロの地面から出てきたものは、『汚す者』とそう変わらない、ヘドロの塊と化した蜜香の姿だった。
「んぁ……ふ♡てもあしもべとべとぉ♪」
「み、みつ……ひっ!」
変り果てた姿。そんな蜜香に、チェルノは呼び掛けようとして気づく。
増援で来た『汚す者』が、チェルノの周りを囲んでいることに。
「や、やめ……こない、で……♡」
目と口が浮き出た、おぞましい塊の集団。しかしそれを見ていると心がぞわぞわする。嫌悪感から出てくるものではない。心のどこかで求めていたような、まるで犯罪に手を染めるかのような背徳感。これじゃあ物足りないという、汚れることへの渇望。
ぐぱぁ、とチェルノの目の前で開いた『汚す者』の口。それを見せつけるようにして数秒後、不意打ちで『汚す者』は彼女の上半身を呑み込んだ。
「んぶぅっ!!♡」
ぐじゅり、ぐじゅりと全身にヘドロが塗りつけられる。洗濯機の中に入れられたかのような、しかし体中を無数の手がマッサージしているかのような、何もかもをヘドロに嬲られ、自分の体さえもドロドロに溶かされたかのような感覚を味わい──吐き出された。
「ぐぴゅっ……ぉ♡」
今の自分は、ヘドロと何一つ変わらない。文字通り全身を汚泥に変えられ、ドロドロに溶けてしまった。
そんな哀れな猟兵が、仲間が──目の前にいる。
「ぇへ……へ♡」
「み、つ……かぁ♪」
ヘドロの仲間になった蜜香と、ヘドロにされたチェルノは、お互いに抱きあう。ぐちゅぐちゅと水音を立てて、足や手を絡ませてヘドロを塗り合う。ナメクジの交尾のように、ドロドロに混ざり合って溶ける快楽を共有する。
「もっと、もっとぉ♡」
「ぐちょぐちょにぃ♪あたしをけがしてぇ♡」
もはや、二人は『汚す者』たちと何一つ変わらない。ヘドロに魅了された、新しい仲間だった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ティリア・ユークアクアリウム
【二恋】◎
💓 初めての出会い 💓
💓 深海で独りぼっちでいたところ、彼が現れました
💓 わたしは……彼に一目ぼれしてしまったのです
「わたしは……ルー君が好きです……。」
この想い伝える前に、彼にわたしを好きになって貰いたいと
計画を立てなければいけません。
💓💓💓 恋魔法 💓💓💓
ルヴァイド君を抱きしめてドキドキして貰おう。これがわたしの狙いです
こんなドサクサな方法で、彼の心を奪い取ろうだなんて
女として凄く、卑怯。だけど……本気で、あれ?
「ねぇ…きいてる?」
⚔ バトル ⚔
⚔戦闘中は楽器演奏しながら魔法を放つ
⚔楽器から魔法陣†スティグマを飛ばして支援
⚔オーラ防御で泡のバリアを作る
ルヴァイド・レヴォルジニアス
【二恋】◎
●開戦前
胸をガン身しながら
大きなたわわに注目しつつも冷静に見つめる。胸を
好意を持っているのは知っているので
それを利用してゆさゆさと揺れる大きな二つの風船を眺めつつ
いつ揉めるかな?とあくどい計画を立てて
ティリアがUCを使おうとしたところで男らしく堂々と実行する
実行後は謝罪。申し訳御座いません反省いたします
だが――後悔はしない
「可愛い女の子が隣にいて嬉しい」と
決め台詞を言って胸をガン見
●心情
任せろッ
可愛い女の子を、ティリアを
オレは汚させはしない!
●戦闘
イチャイチャの後UCを発動
季節外れの雪を降らせて、拳から氷魔法を放ち汚泥を凍結
極限まで向上された【俊敏力】で誰にも汚泥を触れさせやしないぜ
──最初に出会ったのは深海だった。
独りぼっちでいた深海人の少女、ティリア・ユークアクアリウム(恋悩み多し乙女人魚・f28618)にとって、それはまぎれもなく運命の出会いだった。一体なぜ、どうしては今更不要だろう。彼が現れた。それが、彼女にとってのトリガーだったのだから。
「わたしは──」
だからこそ、この日は勝負をしようと決めていた。
一度きりの勝負。そう、女の子にとってこれは一本勝負なのだ。たった三文字、されど三文字に、どれだけの想いを込めて伝えればいいか。
だけど想いだけでは足りない。想いだけでは伝えきれない。そのための、
「ルー君が好きです」
──恋魔法をひとさじ。
『アルゴノート=ラヴァーズ』を、相手にかける。そうすれば、そうすれば……そうすれば……?
──目が離せない。
ウォーマシンの男、今は心も体も少年な、ルヴァイド・レヴォルジニアス(《黒龍鎧兵》蘇りし黒き焔・f08084)は、視線を一切ズラすことなく、それを見つめていた。
胸を。下心100%、ドギマギ100%、欲望100%、恋心?……うん100%だな。400%だ!!
400%の視線が、たわわでぷるんぷるんな胸をがっちりと捉えていた。
「──オレは」
彼女が自分に対して好意を持っているというのは、知っていた。
それがおっぱい大きな美少女だというので、より一層心が恋から欲へと急上昇していったのも、理解している。ただそれで恋心が0%になるということはない。全部100%。恋も欲も全て掴んでこそ"男"だろう、と。
いやぁ、実はこれから「お前の胸を揉みたい」なんて言えるわけねぇだろ。
本当に言えるわけがない。というか実行するほど、欲にまみれてはいない。はずだ。なので、
「可愛い女の子が隣にいて嬉しい」
ガン見に徹する。胸を、おっぱいを、たわわでぷるんぷるんで風で揺れるほどふわふわで風船みたいで質量のあるもっちもっちしてそうな風船果実マスクメロンスイカおっぱいぶるんぶるーん!
「ねぇ、きいてる?」
「うん。すごくデカい……あっ」
──前言撤回。ちゃんと抱きしめてあげればよかった。あぁ、何が"男"だ!このウブ野郎がァ!!
冷たい目線。ティリアの一言で、化けの皮が剝がれてしまった。これではどれだけ恋心が100%であろうと、彼女にとって今の自分は下心400%に見えてしまっただろう。
すぐに謝ろうと、頭を下げようとして──ぷにっとした感触。
「……もっと、隣にいちゃだめ?」
抱きしめられた、と理解した時には、ルヴァイドの心は不思議とおだやかなものになった。自身の胸板に、彼女が胸をくっつけて、ぴったりと抱き着いている。胸同士がくっついて、ふわふわもちもちの感触が直に伝わる。ぷくぅと頬を膨らませた彼女の顔が、鼻先にある。
──あ、やっべ"熱い"。
ウォーマシンたる彼の心が、心臓(エンジン)が、脳(CPU)が、ありとあらゆる体中のすべてが今、燃え上がりそうなほど熱い。
ティリアの告白。ティリアのおっぱい。ティリアが本気でいる。ティリアがオレに密着している。ティリアの恋魔法。ティリアの体。ティリア。ティリア。ティリアティリアティリアティリアティリアティリアティリアティリア──!!
「当たり前だァァァァッッッ!!!!!!!」
──ところで、なぜヘドロまみれの環境で二人は告白なんてしていたのだろうか。
猟兵たちがことごとく奴らの仲間になったりならなかったりしていたこのエリアで、これほど濃密な告白は難しいだろう。『汚す者』は雑魚敵でありながらも、猟兵たちを魅了し仲間に引きずり落とすほど強力な敵(当社比)だったからだ。
その理由はただ一つ。
──元自然の孤島『ナートゥーラ』は現在、極寒の地と化していたからだった!
なお、これは全部オーバーヒートしかけたルヴァイドが冷却を行うために放った魔法である。
ティリアが彼にかけたユーベルコード、恋魔法『アルゴノート=ラヴァーズ』は抱きしめた者を強化する魔法だ。一体何を強化したのか?それはティリア本人に直接聞いてみよう!
そうして強化されたルヴァイドの体は、瞬く間に炎の化身、熱暴走を起こした。どうして熱暴走を起こしたのか?それも直接ルヴァイド本人に聞いてみよう!
とにかく──二人を邪魔する者は、今この島には居なかった。
"溶け合う"ことで仲間を増やしていた奴らは、彼彼女ら二人を見て何か感じるものがあったのだろう、吹雪が訪れるまでは邪魔していなかった。
「にしても、なんでこの島にしたんだ?別の場所もあったのに」
「ルー君なら、何とかしてくれそうかなって」
「……はは、なるほどっ!」
「ひゃんっ!」
島が極寒の地となろうとも、二人が凍えることはなかった。
──互いに、体はアツアツだったからだ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『『海を満喫』我儘王女ベルベット』
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POW : ベルちゃん様の言うことを聞くのじゃ!
自身の【海の魔物を操るレアアイテムに込めた魔力】を代償に、【海の魔物クラーケン】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【無数の触手】で戦う。
SPD : ベルちゃん様の水着姿に見惚れるのじゃ!
装備中のアイテム「【全てのダメージを反射する水着】」の効果・威力・射程を3倍に増幅する。
WIZ : あれもこれもベルちゃん様に寄越すのじゃ!
レベル分の1秒で【海に関する装備(主に水着)を奪い取る魔法】を発射できる。
イラスト:リタ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「ティエル・ティエリエル」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「ふざけんにゃぁぁぁああああああああ!!!!!!!!!!」
ずぽぉっ!と島の奥地で、ヘドロの塊から元凶が顔を出す。
『汚す者』とヘドロメッシープレイを楽しんでいた彼女だが、流石に島がヒエッヒエになって一緒に凍り付くところだったらしい。
死ぬ前に『汚す者』の中に埋まって"冬眠"することでやり過ごした彼女は、全身ヘドロ色の姿のまま猟兵の前に出た。
「せっかく気持ちよくなってたところで、なんじゃお前たち!ベルちゃん様の新しいお楽しみを奪いおって、塊4号死んじゃったのじゃが!?」
塊4号とは、彼女が冬眠に使った『汚す者』のことである。
「じゃがまあいい。島が凍り付こうとも、ベルちゃん様は健在。そしてこの島にメガリスがある限り、『汚す者』は無尽蔵じゃ♡」
──海茶色の女王は、ドロドロになった扇子を広げてヘドロの塊に座る。
「我こそが『王女ベルベット』!ベルちゃん様の領地に踏み込んだ報い──汝らが『汚す者(あたらしいペット)』となることで赦すとしよう!」
我こそが、この汚泥の島の主であるかのように。
(プレイング執筆は7月24日からです。)
ティリア・ユークアクアリウム
【二恋】◎
❤ UC恋魔法 ❤
SPD対策で相方を奪われないように
UCで抱きしめて彼の視界に入らないように工夫します
「るー君はさっきどこ見てたのかなー?」
「へんたいさんなのかなー?」
「えっちなのはいけないと思いますよっ」
言い訳するのが可愛いので、るー君の唇をちゅー💕して奪っちゃいます
ほっとくのは可哀相なので
「あはー♪ベルちゃんの水着もかわいいよ❤」とお返事
怒らせちゃったかな…?
流石に非力な私では、海の魔物クラーケン(POW)に対抗できないので
るーくんに助けて貰うようにおねだりするかな
「きゃー♪助けてルーくん!海の怪物に捕らわれちゃった💕」
⚔泡のバリア(オーラ防御、激痛耐性)で身体を保護するね⚔
ルヴァイド・レヴォルジニアス
【二恋】◎
●相方とイチャイチャ
「ごめんごめん」「ティリアの可愛い姿をみていたよ」
オレもティリアが好きだけど口にはしない。惚れたら負けだ!
あくまで、ティリアがオレに惚れていて
その関係を利用する悪どいヤツって思われるぐらいでいい!
さぁ、その感情を利用して二つの果実を揉みしだき掴み取る!(くくく)
●戦闘
「やりやがったな!オブリビオン!」
海の魔物クラーケン(POW)に捕まってる
ティリアを全力で助けにいくぜ!
自身の身を【覇気】【オーラ防御】で包み【継戦能力】を向上させ
【ダッシュ】【ジャンプ】で接近
【リミッター解除】で自身の体を戦闘モードに変えて
UCでティリアを捕らえてる触手を分断して機械の拳でブッ飛ばす
「むっ!」
「ん˝ッ!!」
ルヴァイド・レヴォルジニアス(《黒龍鎧兵》蘇りし黒き焔・f08084)が、ティリア・ユークアクアリウム(恋悩み多し乙女人魚・f28618)から二度目のハグを受けたのは、ベルちゃん様と会敵した瞬間だった。
彼女の腕がちょうど目線をさえぎるように塞ぎ、そして両腕で頭をロックされ、胸元へと引き寄せられる。
またおっぱいだ!またおっぱいだ!!
「るー君は見ちゃ駄目」
「ムキー!ベルちゃん様の前でイチャイチャするんじゃないわい!」
二度目のオーバーヒートを迎えそうになるルヴァイドを他所に、ティリアはベルちゃん様を睨む。
魔力──今はヘドロとなっているソレを操作したベルちゃん様の恰好は、ヘドロに塗れる前の姿、赤いビスチェを纏った華憐な姿をしていた。幼い体躯にぴったりな王女の恰好は、ひとつウィンクをすれば男はイチコロ。
しかし侮るなかれ。今の彼女は全てのダメージを反射する最強の姿。それを、ハグ一つでボンファイアする彼に見せるわけにはいかなかった。
「けど、さっきまでどこ見てたのかなー?」
「…………ティリアの可愛い姿を見ていたよ」
「本当にぃ?」
「お、おぉぉ……っっ!!」
ハグの力が強まり、ルヴァイドの頭に押し付けられているものがより強く主張する。ただでさえ心地いいものが、視界を塞がれたことで感覚が少しだけ倍加しているのだ。涎が出かける、のは流石にはしたないのでしない。だが耐えることは果たしてできようか。
──なお、耐えれなかったものがそこに一人。
「ええい、ベルちゃん様の可憐な姿を見ないとは不敬な!!というかイチャイチャするなといったじゃろがい!!」
こんなところでも、敵前でもイチャつく彼らに、ベルちゃん様キレた!
魔力を操り、島を覆うヘドロに呼応をかける。今、彼女にとっての海は"ここ"だ。本来ならばクラーケンが出るところ、それは大量に増殖した『汚す者』によって変質している。
言うなれば、泥の海魔『クラーケン』。ヘドロをそのまま触手状に伸ばした、汚泥の魔物はティリアの足と胴を瞬く間に掴む。
「きゃっ!?」
「ぉえ、何がッ!」
浮遊感と共に、ルヴァイドからティリアが剥がされた。
ベルちゃん様の後ろには、巨大な汚泥の魔物。その触腕に巻き付かれているのはティリアだ。目を塞がれていたせいか、彼女が拘束されるのを許してしまう。
「きゃー♪助けてるー君!海の怪物に捕らわれちゃった♡」
「ふははは!そのままヘドロの虜に……あれ?」
ようやく自分の手番に回せたと思ったベルちゃん様は、さっそくクラーケンに指示し無数のヘドロ触手をティリアに巻き付かせる。ヒレ、腋、下腹部まわりや首元に、蛇を巻き付かせるように触手を這わせる。触手はペンキそのものだ。一度塗り込まれれば、どれだけ洗おうとも落ちないヘドロが──全然つかない。
「んぁ、ん♡ふぁ……ぁっ♡」
本当ならば、ティリアの全身はもうヘドロ色に染まっているはずだ。しかし体中を這う触手はオイルマッサージでもするかのようにただ這うだけで、表面に何も変化はない。
「って、なーに楽しんでるのじゃ!」
「だってぇ、るー君でもこんなに積極的にしないもん♡」
「え、マジ?……いやいやそうじゃのうて──!」
そしてようやく気付く。ティリアの体表にある透明な膜。それはシャボン玉の表面のような、虹色の膜だ。これがヘドロを全て防いでいたのだろう。
──忘れてはならない。目の前には彼女の"彼氏"がいるということを。
「へぇーーーー…………オレのティリアに何してんだ、オブリビオン」
そこには両腕だけを元の竜型ウォーマシンの姿に変えた少年がいた。
流石のベルちゃん様もまずいと思ったが、もう遅い。両手から渦巻く炎。周囲のヘドロの水分を瞬く間に奪い取り、触手もまた砂に戻る。
──ティリアが落ちるまでわずか二秒。
「『死神』、力貸せ」
「げぇ、っ!!」
全力離脱、する前には既に竜の右腕がベルちゃん様の胸部へ届く。渾身のラリアットは彼女に直撃し、人の体から出てはいけない音を響かせて吹き飛ばした。
素早くターンし、再度飛翔。砂化して崩れた触手がティリアを手放し、地面に激突する前にルヴァイトがお姫様だっこでキャッチした。
「っとと」
「んっ♪」
いつの間にか腕は人のものに戻っており、炎も既に消えていた。
また二人っきりになった彼らは、そのまま目を合わせる。
「……ありがと、るー君」
「いいさ、これくらい……」
「んっ」
「──ッッッ!!!!?」
その数秒後、ルヴァイトの唇を人魚は奪っていった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
美波・蜜香
チェルノさん(f06863)と一緒です
グリモアで洗浄(物理)されて元に戻ったけど、ニオイ残ってないよね…?
(自分やチェルノさんの身体をくんかくんか)
よーし、さっきは恥ずかしいところ見せちゃったけど今度は負けないよ!
むんっ、と【気合い】を入れて【スーパー・ジャスティス】でパワーアップ!
ヘドロ触手をアリスランスで【なぎ払い】ながらビキニ水着姿で空を飛び回ってクラーケンの注意をひきつけておいて、その間にチェルノさんに王女を攻撃してもらう
でも吐きかけられた悪臭ガスに汚されていた時の快感がフラッシュバックしてそのままヘドロ触手に絡め取られて身体も心も汚染されてヘドロの虜に…
※アドリブOK・NGなし◎
在原・チェルノ
蜜香ちゃん(f20221)と
予備の水着を用意してなかったら危ないところだったわね…
でも今度は同じ手は喰わないわよ!
流星忍姫チェルノ、参ります!
将を射んと欲してるから先ず馬を射る!
蜜香ちゃんがヘドロ魔獣の相手をしている間に【迷彩】でこっそりベルちゃん様に接近して【暗殺】を仕掛け、【鎧無視攻撃】でダメージを反射する水着を避けてフォースセイバーを突き刺し、そのまま【サイキックブラスト】で高圧電流を流しこむわよ!
魔法で水着を奪い取られても怯まない!
※◎NGなし・アドリブ&サービスOKです
グリモアで洗浄(物理)してもらった美波・蜜香(ブルーメンリッター・f20221)と在原・チェルノ(流星忍姫チェルノ・f06863)は、ようやく島に復帰。かなりヘドロを落とすのに時間がかかってしまった。
なお、臭いだけはどうしても取れなかった。
「ええと、次の敵は?」
「王女ベルベットって名前の女の子よ。だからすぐにわかると思うけど」
予備の水着に着替えて準備万端な二人は、辺りを見渡す。『汚す者』が出なくなって静かな島には、地表を覆うヘドロしか見えない。後々ここのどこかにあるというメガリスを探すのだから、何かしらヒントは欲しいところではある。
肝心のベルちゃん様は、どこにもいないようだ。
「……出遅れちゃった?」
「まさか。それならまたここに来ないとおも」
「…………ぁぁぁああああああべびゅっ!!!!!!!」
二人が顔を見合わせた瞬間、その真横に何かが絶叫を上げながら降り落ちた。ぼちゅんっ!!と重たく、盛大に音を立ててそれは足元のヘドロをひっくり返し、せっかく綺麗になった二人の体にぶっかけられた。
わざわざ洗浄してもらったにも関わらず、来て数秒で全部無駄になった瞬間である。
「…………」
「…………」
「ぷはっ!はー……死ぬかと思ったわ!……げぇ猟兵!」
「それはこっちのセリフよ!!」
落ちてきたのは、探していたベルちゃん様だった。互いに悲鳴を上げながらも戦闘開始。実に締まらない始まり方である。
蜜香はアリスランスを手にし、ベルちゃん様はというと魔力を操り泥の海魔を呼び出す。
「えぇい、先ほどまでネチョネチョレズえっちしてたくせに。欲しいならもっとやらんこともないぞ?」
「い、いやいいもん!いらない、いらないから!」
ぞわりと、先ほどの経験から心が揺さぶられてしまうが、それでもと蜜香はアリスランスを振るう。ベルちゃん様を倒すという意志をオーラへ変換、『スーパー・ジャスティス』によるブーストをかける。今度は想像の鎧を作るのではなく、オーラを鎧にする。これならヘドロ化することもない。
「どうだか……『クラーケン』!」
「せぇいッ!」
ヘドロの触手が迫まる。振るわれたアリスランスはそれを容易く斬り裂き、先ほどの威勢が偽りではないことをベルちゃん様は再確認する。拘束しようと考えていた彼女は、『クラーケン』の指示を変更する。
「突き上げろ!」
「──甘く見られたものね」
「……っ!?貴様!」
蜜香がオーラの力で飛び上がり、地面から突き出た触手をかわしたそのタイミングだった。ベルちゃん様が振り向けば、両手から紫電を放つチェルノが待ち構えている。ヘドロという天然の迷彩を被っていたおかげか、接近を許してしまったのだ。
すぐさま水着を反射モードへ。ヘドロ塗れだったベルちゃん様の姿が一変し、本来の赤いビスチェ姿へと戻る。『汚す者』さえいなければ、普通に見れたであろう水着姿。しかし今は関係ない。
「無駄じゃ、もうバリアで体を覆っておる!」
「それ、あたしには悪手だから」
ベルちゃん様に触れるか否かまで両手を近づけて放つ。『サイキックブラスト』。
忍者に鎧など無意味。暗殺を主とする者たちに、防御は悪手だ。
高圧電流がベルちゃん様の全身を駆け巡り、体中の水分を一気に蒸発させる。凄まじい弾ける音と、アーク溶接の如き閃光。それはベルちゃん様に大ダメージを与えたなによりの証拠だった。
「ぐがァァあぁッッ!!?……か、ぁ……っ」
電撃が終わり、黒焦げになって立ち尽くす。そのまま倒れ込み、ベルちゃん様は動かなくなった。
それを見届けたチェルノは、ふぅ……と一息ついた。蜜香も隣に着地し、動かなくなったベルちゃん様を見る。
「終わったみたいだね」
「……えぇ」
また静かになった島で、二人は軽くハイタッチをする。これからメガリスを探しに出かけるが、また洗浄する必要があるなとチェルノは思った。予備の水着すら、肌色に染まってこの様なのだから。
……肌色?その疑問に目を向けると、
「…………は?」
水着を纏っていた部分だけ、ヘドロを被っていない。言うなれば、逆モノキニ状態。なぜか隠すべき場所だけが隠されていない。そんな状態だった。
「い、いやいやいやいやいや!」
状況が状況なだけに、気持ちが整理できない。どうしてそうなったのかはともかく、今はどう局所を隠すべきかと慌てる。そうだ、ヘドロで塗れば隠せる。という珍妙な発想に至った彼女は、蜜香の方を向くと、
「んぁ、んっ♡ふぅ……ぁ♡」
蜜香の体に、何本ものミミズのようなものが絡みついていた。否、これはあの泥の海魔の触手だ。
触手の一本を掴んで先端を鼻に近づけ、まるで花の香りでも嗅ぐかのようにうっとりと深呼吸しながら、全身にヘドロを塗りたくられるのを楽しんでいる。それはまるで、『汚す者』に犯された時と同じ。
「…………くく、っ」
「まさか!?」
「やって、くれたの……っ!」
ベルちゃん様に向きなおれば、彼女は荒く息をしながらも立っていた。ヘドロ塗れでも分かる、紐のモノキニビキニを手にして。
瀕死の様子だが、まだ行動できるほどの体力を残していたことに驚愕しつつも、再度両手に紫電を集める。しかし、それを許さない者がいた。
「チェルノさん」
「蜜香!アイツまだ生きてぇやぁっ!?♡」
「ここ、隠して欲しいんですよね?♡」
「ぁっ、まっ……ぅぁ♡」
すっかりヘドロの触手と仲良くなった蜜香だ。水着を奪われて露出した肌に手と触手を這わせ、後ろからチェルノに抱き着いて絡み合う。
媚薬もユーベルコードも何も付加されていない。ただ臭くてドロドロで生暖かい、汚らわしい泥に体を塗られる。桜色の突起に、下腹部の割れ目にも、しっかりと塗りつけられる。人の肌など一切許さないように。それがとてつもなく、侵され犯されてゆく感覚がとても気持ちがいい。
「今度はあたしから、仲間に入れてあげるね♡」
「ひぁ……ぅ♡」
蜜香の手で。蜜香の体で。心さえもグチョグチョに溶かされてゆく。ビキニなどもう要らない。全身で、体も心も蜜香のものだ。二人で泥の海魔に絡みつかれて、一緒にヘドロの慰撫をし合う。
二人にはもう、こっそり逃げ出すベルちゃん様など眼中になかった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
テフラ・カルデラ
※絡み・アドリブ可
POW
◎
うぅ…まさかヘドロに堕ちてしまうなんて…
でも何とか…脱出できました…
というかボスもドロドロなのです…今度やられてしまったら本当にどうなることか…
いや、むしろそれを逆手に取りましょう!
今やわたしは全身ヘドロまみれ…それなら堕ちて配下にされてしまったフリをしましょう!
…きっと認められる間にも色々やられてしまいそうですけども…
そうして相手が油断している隙に【鍾乳石に変えし呪いの雨】を発動!広がるヘドロも女王も巻き込んで鍾乳石に変えてやりましょう!それならば他の猟兵さん達も戦いやすくなるかも…?
ちなみに自分も巻き込まれるのはいつものことです!
アリス・クイン
キエエアアアアアア!(ヌバァッ)
ふーっ、ふーっ、ふーっ
ぶじにアリスドールと合流したわ!したわ!!(強弁)
一気に色々経験して経験値が経験した気がするから、もうヤりあうのが初体験のウブでネンネな猟兵だと思わないことにぇッ(舌噛んだ)
グチョグチョだし臭いしナマ暖かくてニュルルッて肌が擦れて(思い出しゾクリ)
まさか、アタシたちを自分好みのグチョグチョにしてしっぽりヘンタイ的なあのあのアレ!アレをアレしてお楽しみにするつもりね!◎
UC【リアライズ・バロック】
ベルちゃん様への猜疑心と恐怖心から生み出したヌイグルミ型のバロックレギオンをぶつけてあっちいけー!するわ!!
え?水着を脱がす魔法?まじで!?
アリスドール・トゥエルブ
◎
ふぁぁ、アリス様(f24161)の柔肌、はぁっ、はぁっ!って、いけません!敵の首謀者をやっつけねばです!
それにしても、泥だらけですけどベルちゃん様も小さくてかわいらしいですー
くぅ、敵でさえなければハスハスできましたのに!
アリス様を「かばう」ようにベルちゃん様との間にたちふさがりますが、
一瞬の隙を突かれて水着を脱がす魔法がアリス様に!?
次はお前の番じゃと魔法を放ってきますけど【ミレナリオ・リフレクション】で相殺です!
気が付けばベルちゃん様の水着が手元に……そして、自分の水着はベルちゃん様の手に……つまりお互い全裸!?
ぴゃー、こ、こんな相殺とはおもってなかったですー
※アドリブや連携も大歓迎です
虎鶫・夕映
元凶ね…さっきひどい目にあったからまぁ期待はしてないけど
ここはまぁ…サポートに回ったほうがいいかな
というか相手にするうえで有効的な攻撃手段がないし、それなら味方を強化して任せた方が良いだろう。
もっとも、メガリスがある限りあのヘドロ軍団は無尽蔵に沸かせれるなら見方を強化して戦ってもらってる間にメガリス回収しに行くなり奪取するなりやり方はあるしね
どっちにしても目的は回収だったし…
というわけで、ベルちゃん様が逃げた先には猟兵が四人ほど待ち構えていた。
「んな簡単に遭ってたまるかああああああああああああ!!!!!」
「キエエエエアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
真っ先にベルちゃん様と目が合ってしまった、『汚す者』の死骸からヌバァッと抜け出したアリス・クイン(ビビり屋毒吐き姫・f24161)の絶叫で、他の三人も気づく。おいおいオブリビオン来てるわこの状況。
「はぁ……はぁ……♡なんとか、脱出できたみたいですぅ」
「ふぁぁ……っ!♡あ、アリス様のネトネト素肌……っ♡」
「ヘドロで泥遊びなんかできるわね……っ、まだ疼く……」
なお、ベルちゃん様が見たものはアリスの体にしがみついて体を擦りつけるアリスドール・トゥエルブ(ロ○コン殲滅するドール・f12300)、『汚す者』から上半身を出して息づくテフラ・カルデラ(特殊系ドMウサギキマイラ・f03212)、なんとか体のヘドロを落とそうと四苦八苦している虎鶫・夕映(サルトラヘビ・f28528)の姿だった。
なお、この中にヘドロ塗れじゃない者はいない。全員やっぱり汚泥から抜け出せていなかったのである。
「…………遊んどるのかえ?」
「違うわい!合流したわ!したの!したのよ!」
アリスの強弁を最後に、改めて戦闘へと移行する。
『汚す者』にあれこれされたおかげか、妙にベルちゃん様に親近感を覚えてしまう彼女らだが、その内のテフラは、まだ『汚す者』の濃厚な溶け合いから抜け出せていないようだった。テフラはベルちゃん様の前にフラフラと出ると、そのまま跪いた。
「……あのぉ、ベルちゃん様でしたっけ」
「む?なんぞな」
「是非とも配下にさせてくださいっ!」
「「「!?」」」
唐突な告白に、三人の表情が強張る。いくらなんでも相手はオブリビオン、猟兵の宿敵である。それの配下になるというのは、断じてあってはならない行為だ。同じ猟兵であるテフラもそれをよく理解しているはず。
であれば、"そういうプランの元に動いている"と考えるのが妥当だろう。すぐに感づいた夕映もまた、テフラの隣で跪く。
「……私も、あなたの部下になりとうございます」
ただし、夕映の場合はちょっとした演技のつもりだ。声色にユーベルコードを乗せ、眷属志願のフリをしてテフラにブーストをかける。
──しかしそれが、テフラの性癖を加速させた。
「そうです。そうですっ!ヘドロ特有の発酵が進んで鼻が曲がりそうな強烈なニオイ♡体中ドロドロで体を動かせばネトネトのヘドロが全身を撫でて、髪の毛の中も指の間まできったないものに犯されて染められてぇ♡もうずっとこのまま、グチョグチョのベトベトになりたいんですっ!あなたの元でずっと汚れていたいですぅっ♡」
「えっ、へ?あ、え……えっとぉ」
ブーストがついたテフラは饒舌になり、『汚す者』に魅了された経験をそのままにベルちゃん様に感想を叩きこむ。それもかなりヤベー方向の願望ばかりで、合わせるために動いた夕映は逆に困惑した。一応、彼女は『汚す者』から魅了を受けていないので、どう合わせればいいのかわからない。むしろ十割理解できないのだから。
そんな感想を受けたベルちゃん様はというと、
「ほ、ほほぉ!そうか、そうじゃろう♪よく理解しとるではないか!♡」
(全面信用した……!!)
テフラの演説に感銘を受けた彼女は、大いに彼の傅きを歓迎していた。これこそ同じ性癖(しゅみ)が合致した仲と言えようか。高笑いしつつベルちゃん様はテフラと夕映に手を差し出した。
いや私なにも言ってない。
「……すぐボクから離れてください♡」
「……え」
テフラが手を取る寸前、小声で告げられる。そして、テフラとベルちゃん様の手が重なった瞬間、彼は蕩けた表情で再度呟いた。
「──でもドロドロだけじゃあ、ボクは満たされないんです♡」
「……なっ!?」
どこからか、雨が降る。しかしその雨はベルちゃん様の真上からしか降らない。
なぜなら、その雨はユーベルコードによるものだからだ。
「今ですよ皆さん!あとはお願いしまぁす!♡」
『鍾乳石に変えし呪いの雨(スタラクタイトゥ・レインズ)』が降り注ぐ。
ベルちゃん様の下半身にしがみつき、恍惚の顔のままテフラは乳白色の雨粒を体で受けた。ヘドロと同じように、体について乳白色へと変色させ、そして固めてゆく。
冷えた蝋燭の如く、それを遥かに超える硬さで。
「おのれ、ベルちゃん様を嵌めたか!」
「……グチョグチョだし臭いしナマ暖かくてニュルルッって肌が擦れてぇ……っ!」
「貴様!」
雨の範囲から上半身だけを出し、そのまま固定されたベルちゃん様。なおテフラは全身で雨を受けたため、ベルちゃん様の下半身をホールドする鍾乳石のオブジェと化していた。
そして、アリスもまた夕映のユーベルコードの影響を受けていたのか、ちゃっかり感想を述べつつもバロックメイカーとしての能力を発揮する。
「一気にニッチな経験して、もうただのヤりあいじゃ物足りなくなったの。まだウブでネンネな猟兵だと思ってにゅぅっ!」
「うふふ♪ドロドロでしたけど、ベルちゃん様の、"小さくて"かわいらしかったです。それにこんなに虜になって……あなたさえ居なければハスハスできましたのに!」
「お主ら感情が右往左往しておらんか!?」
アリスとアリスドールは、まだ抱き合ったままの姿でベルちゃん様にユーベルコードを放つ。
「本当はアタシたちを自分好みのグチョグチョにしてしっぽりヘンタイ的なあのアレ!……えーと、アレをアレして……お楽しみにするつもりたったんでしょう!?」
『リアライズ・バロック』。今度は多関節の人形の腕ではなく、ベルちゃん様の性癖から生じた恐怖をバロックレギオンとして具現化させる。その姿はオオサンショウオのヌイグルミ。全長二メートルと巨大なヌイグルミは、縫合された口を開いてベルちゃん様を喰らわんとする。
「くぅ、ベルちゃん様にもターンはあるんじゃぞぉっ!ほれ!」
「させませんっ!」
魔力を操り、自身のヘドロ塗れを一瞬で剥がしたベルちゃん様が仁王立ちしたのを見て、アリスドールはアリスの前へと出た。しかし見てからでは遅かったのか、ベルちゃん様の魔法はアリスへと着弾する。
眩い光が辺りを包む。時間にして一秒。変化は、あまり見えない。何かあったようにも、
「……ぇ」
否、何かあってしまった。
ヘドロで全身覆われたおかげで見えなくなっていたが、アリスはマイクロビキニを纏っていた。だが今はどうだろう。
マイクロビキニが消え、それがあった部分が跡になってくっきり残っていた。
──言うなれば、逆マイクロビキニ状態。
「にぎゃあああああああああああああああああ!!!!!!!!」
バロックレギオン、暴走開始。
隠すものを失ったアリスは、悲鳴を上げて咄嗟に胸と局部を隠した。恐怖より羞恥が上回った影響でオオサンショウオは混乱して辺りを走り、そんな彼女のマイクロビキニを手にしていたベルちゃん様は高笑いする。
「ふはははは!!こうなればもう猟兵などイチコロよ!」
「え、あ、アリス様……」
一方、アリスドールは一瞬、されと彼女にとって数十秒ほど時間が歪んでいた。見てしまったのだ。"小さい"と称したアリスドールの胸。隠され、決して暴かれるはずがなかった秘丘を。
かわいらしい桜色。
「あ、次お前じゃ」
「っ!?」
煩悩にまみれそうになった思考を切り替え、ついでと言わんばかりにユーベルコードを向けたベルちゃん様に対し、アリスドールもまたユーベルコードを起動する。恐らく同じ水着の奪取。彼女はミレナリィドール固有のリフレクションを起動し、瞬時に自らの水着を守った。
キィン!とユーベルコードがぶつかり合う音が響くと、アリスドールとベルちゃん様は互いの手を見た。
「…………」
「…………」
アリスドールの手には赤いビスチェが。ベルちゃん様の手にはヘドロ塗れのマイクロビキニがあった。互いに全裸。着るもの手に棒立ち。なんともシュールと言わざるを得ない光景だった。
数秒ほどの沈黙。微妙な間に、我慢できずに叫んだのはベルちゃん様だった。
「べ、ベルちゃん様の水着を返さんかっ!」
「え?あ、こっ、こんな相殺とは思ってなかったですー!」
まるで自分は悪くない、とでもいうように慌てふためくアリスドールだが、ベルちゃん様は若干興奮気味な彼女の表情を見逃していない。
自分以上の変態ばかりではないかと引き気味になりつつも、もう我慢しきれなくなったベルちゃん様は魔力を操る。
「こう、なれば……いでよ『クラーケン』!全員望み通りドロドログッチョグチョのヘドロん娘にしてやるのじゃ!」
ずるりと、ベルちゃん様の背後から現れる泥の海魔。無数のヘドロの触手を蠢かせ、それは残る猟兵たちへと伸びる。
──そこに魔の手があった。
「ふぅんッ!」
「にぎゃっ!?」
全裸のベルちゃん様の胴を掴むヘドロの手。後ろを向けば置いてけぼりにされた夕映が居て、歯を食いしばって力を入れていた。
逃げることはできない。下半身が固められているからだ。『クラーケン』は、アリスドールとアリスにしか目を向けていない。
あれ、これ詰んだのじゃが?そう思ったのが最後だった。
「二度と、あのヘドロスライムを生むんじゃないわぁァッ!!!!」
全然効かなかった『びったんびったん』を。その要領で、乳白色に固まった台座ごとベルちゃん様を持ち上げ、ジャーマンスープレックスを放った。
ドヂァァッ!!と、粘り気のある破壊音が、戦闘終了を告げた。ベルちゃん様はヘドロの地面に埋まり、固まった鍾乳テフラ像が彼女の蓋をしている。もう彼女と会敵することはないだろう。
「……っ、ふぅ」
……実に締まらない終わり方だった。と、夕映は息を吐く。
この後、島を変貌させた原因であるメガリス探しがある。このヘドロしかない島のどこにあるというのか、永遠に終わらない田植えが待ち構えているという現実に、戦闘が終わっても億劫さは抜けなかった。
というよりも、せっかくの水着がヘドロで台無しなのだ。そしてキツい臭いに慣れてしまった自身に悩みつつも振り向く。
「終わったよ。一度帰らない?」
「アリス様アリス様♡せっかく触手も追加されたんですよ♪もっとくっさい臭いとヌルヌル感を楽しんでください♪」
「にゃぁぁぁあああ!!♡あっ♡アリスドールっ!♡」
「…………」
『クラーケン』と一緒に戯れる二人と、表情で全てを語る一人。
──私の方が正気だ。うん。ドロリと腐り落ちそうになった心をしっかりと気を保った夕映は、先にグリモアベースに帰ることにした。お楽しみタイムを邪魔してはならない。
この後、グリモアを開いたメイドがめちゃくちゃ洗浄した。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 冒険
『宝探しをしよう』
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POW : 数打てば当たる!たくさん探す
SPD : 唸れ文明の機器!道具を使い探す
WIZ : たぶんあっち!勘で探す
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
──かくして、島を支配するコンキスタドールは駆逐されたわけだが、島はヘドロそのもののまま。それもこれも、コンキスタドールが持ち込んだメガリスが原因である。
いわく、"メガリスをどこかに落とした"というのだから、島のどこかにあるメガリスを探してゲットすれば、『汚す者』は出現しなくなり、これ以上の汚染もないだろうとのこと。
だか、残酷なことにヒントは一切ない。砂浜はヘドロの干潟。丘は汚泥の沼。木々や村があった場所は死臭の泥濘で覆われていれば、洞窟の中はもう論外である。全部海茶色の泥が待ち構えているだけだ。
永遠に終わらなさそうな田植えに、果たして猟兵たちは耐えられるのか。
(プレイング執筆は7/26(月)からです。)
ティリア・ユークアクアリウム
【二恋】
☠ 汚泥の臭いはやだな ☠
くちゃいのも汚れるのもやだ
だって……るー君には綺麗な姿で見て欲しいもん…
深刻に悩んでいます。汚泥は嫌だなぁって
💕彼が無茶をする所を見て💕
ってえ……ええぇ~~!?無茶苦茶すぎるよぉ!?
ゴリ押しにも程があるよぉ!?
(今日は…その、ずっとドキドキして……か、かっこいい……)
💫どうして?💦
いつもの変態さんしないの?何があったの?💘どういう事!?💘
きっと私成分が足りてないせいね!?←結論❤
彼に抱きついて、るー君の唇をちゅー💋して奪っちゃいます
るー君、私物足りないって言ったよね?
ちゅーとハグだけで足りましょうか?私達の恋は
💕今日は逃がしはしませんよ?💕
ルヴァイド・レヴォルジニアス
【二恋】
●目的
二人小船で島から少し離れた浅瀬でメガリス探しを始めるぜ!
※お色気は超好きだけど大変弱うございます(実力的な意味で)
●行動
白いマントをぶわっとティリアにかけて
耳元で囁く「風邪引いちゃうぜッ」と
代用の黒色将校マントを着ながら居ると
ティリアが汚泥を嫌がってる姿をみて
何か対策を考えるしかねェなと考え込む。
▼突破
全部、凍らせちまえばいいんじゃね?
――"氷姫招来"
オレとティリアの海周辺を凍らせて
汚れも臭いもシャットアウトだッ!
そのまま【気合】と【拳】だけで
氷を割って下方面に道を作り、氷の洞窟にようこそってな?
色々あるかもしんねェが、お姫様抱っこして探すぜッ!
手頃な日本刀があるといいな(捜索)
というわけで。
脅威が消えた島に残った猟兵たちは、宝(メガリス)探しをすることになった。その中の二人、ティリア・ユークアクアリウム(恋悩み多し乙女人魚・f28618)とルヴァイド・レヴォルジニアス(《黒龍鎧兵》蘇りし黒き焔・f08084)の様子は相変わらずだった。
「やーん……くちゃいのも汚れるのもやだ」
二人が居るのは浅瀬にある小舟で、そこで休憩を取っていた。
メガリスを探すにしても情報がなく、島は全てヘドロ。むやみに探したところで、汚泥の塊になるのは必然だ。彼女のためなら多少汚れるのは構わないルヴァイトはともかく、ティリアにとっては生理的に受け付けれない。本心はどちらも「汚れたくない」で一致しているのだが、難しいところだ。
「んー……そもそもメガリスがどんなのかもわかんねぇし。かといって突っ込むのもね」
グリードオーシャンの環境は島によって様々だ。ここは夏場のエリアのようだが、海に出れば涼しい潮風が吹いてくる。しかし濡れた肌でそれを受け止めるのは流石に寒い。
どこか寒そうに体を抱える彼女の姿。ルヴァイトは静かに考えて、そしてピンと思いつく。
「よっし。ティリア」
「ん、るー君……わっ」
男用ビキニの羽織をティリアにかけ、彼はそのまま二人で包まるように密着する。お互いの肌が触れあい、また体が火照りだす。だが自分から来るのなら別だ。ティリアからのアプローチに弱いだけで、自らアプローチするのなら、逆に彼女をオーバーヒートさせる自信がある。
「──風邪、引いちゃうぜ」
「ふぇ……!?」
自信のままに耳元で囁き、ティリアの頬が赤らめたのを見て羽織の中から出る。
ルヴァイトは別の羽織、黒色の将校マントを纏って両腕を竜化させる。ベルちゃん様戦では炎を滾らせた機械の剛腕だが、今度は属性を変える。
発するのは同じ熱だが、温度が違う。極低温、氷点下と空気を凍てつかせるエネルギーを放出。命の時を止める『死神』をここに。全てを固め停滞させる氷の力をここに。
「──全部、凍らせれば解決だな。『氷姫招来』!!」
両腕に『死神』の手は添えられた。あとは、打ち込むだけ。
海へと両腕が叩きつけられた瞬間、扇状に夏場だった空気が一瞬にして冬場へと変えられる。海さえも凍り付かせるほどの低温で、汚らわしいヘドロ色の島を雪色へ。島全てを凍結させる。
超低温の中では、泥特有のぬかるみも、臭いも全て無力化される。ゴリ押しではあるが、理にかなった手段だった。
「ってえ……ええぇ~~!?無茶苦茶すぎるよぉ!?」
「ふゥ……ッ、これで万事解決しただろ?」
「ゴリ押しにも程があるよぉ!?」
ゴリラも驚愕するほどのゴリ押しに困惑するティリアだったが、その眼差しは羨望そのもの。むしろ島が凍り付くという結果よりも、竜の拳を携えるルヴァイトの姿にうっとりしていた。
そんなティリアを他所に、彼はもう一度拳を凍った海へと振るう。ただし今度は軽く、かつ一点だけを集中して。絶妙な力加減で打ち込んだ拳は、凍った海に二メートルほどの大穴を開けた。
「島全体を凍らせれば、こうして掘って安全に地中も探すことができる。埋まってるって話だし、このままブランチマイニングでもすりゃ……」
いつもより理的(彼女比)。いつも以上にかっこいい。ずっと鼓動が鳴りやまない。──逆に言えば、いつもの変態的行為が今日はあまり感じられない。
ティリアの乙女心は困惑していた。いつものようなスキンシップが全然なく、今日は何かと"男"らしさが強く出ている。それはそれでいいのだが、それはそれで納得いかない。やはり心は"いつもの彼"を求めている。
だが逆に、それはルヴァイトもそうなのではないのか。彼もまた彼女からのアプローチを欲しており、それがないからこそあそこまで理的になっているのではないのか。
──結論、私成分が足りないせいね!
「……って寸法さ。よーし、ティリアも来てくれ。オレが掘り進めるか」
「んっ」
「ぁ……んぐ!!!?」
そうと決まった彼女の行動は素早かった。
ルヴァイトの体に密着して羽織をまたかけ、逃がさないように腰をホールド。そのままキスへ。だがそれでは足りないので、舌をねじ込んだ。絡みついて、唾液を混ぜ合わせて、そのまま溶けて一体化しそうなほどに濃密に。肌と肌を密着させつつ、こすり合わせて体も混ざるように。ちゅーとハグだけじゃ足りなかった彼に、突然のキスに目を白黒させてる彼に教えてあげるのだ。
「んじゅ、んぅ……ぷ♡ぁく、んぷ♡」
「ぁ、んんぅっ!ぷぁっ……んぅ、ぅぁ♡」
許してあげるのは息継ぎだけ。主導権だけは譲らない。けどその内酸素の供給もこちらの肺からだけにする。唇を貪るように塞いで、逃げようとする舌に巻き付いて自身の体液を与えながらルヴァイトの唾液を啜る。息苦しそうにしているが、どこかふわふわと蕩けそうな顔になるまで、ねっとりと、トロトロになるまで吸い込む。海の女魔セイレーンのように、彼を魅了して離さない。
「……ん、ぷは♡」
「ぷぁ……はぁ、はぁ……っ♡」
植え付けに植え付けられたティリア成分に、ルヴァイトはもうメロメロだ。ティリア自身も、ここまでやったのは初めてなのか若干蕩けてしまっているが。『恋魔法』も乗せたディープキスに、果たして。
見つめ合って数秒、数十秒と時が過ぎる。火照りも高揚感もだんだん冷えて消えてゆくが、肝心の彼は唇が離れてから全く反応がない。
「…………」
「……るー、君?」
「ふぅんッ!!」
「きゃぁっ!?」
が、突如動きだす。抱いていたのが一転、ルヴァイトはティリアをお姫様だっこし、穴の中へと飛び込んだ。
両脚だけで着地し、竜化していない脚で壁を穿つだけでさらに穴を広げる。──明らかに恋魔法(バフ)は乗っていた。
「ティリア」
「ふぇ!」
「──一緒に探そうか♪」
「あ、ぁぅ……うん!♡」
こくんと、頷いてしまった。
宝物のように抱いて、メロメロの彼が囁いてくれたのだ。断る理由などなかった。探すのに竜の腕など要らない。愛の力で何でもできる今の彼に、ティリアは魅了された。
深淵を覗く時、深淵もまた自身を覗くのならば、恋の魔法を与えた時、付術した者もまた恋の魔法に蕩けるのだ。
「おっしゃいくぞおおおおおおおおおおおお!!!!」
「いっちゃえるー君!♡」
さも新婚旅行、クルーズ船に乗って大海をひとっ飛びする勢いで。ルヴァイトはもう一発、目の前の大氷壁を蹴り飛ばした。
生じる白煙。氷の粒が飛んで辺りを散らすが、ルヴァイトが即座に放熱するおかげでティリアにはかからない。だが二人の勢いは瞬く間に停止した。
白煙が晴れた先には、ルヴァイトの蹴りで破壊できなかった、鉄の破片らしきものが残っていたのだから。
「…………」
「…………」
明らかにそれはメガリスのパーツ。新婚旅行終了のお知らせである。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
虎鶫・夕映
【選択:SPD】
さて…メガリス探すか
まぁ場所が広大かつヘドロだから普通にやれば勘かつ手あたり次第になるけど
頭を使おう。
そもそも最初に汚す者が沸いた場所が拾われた場所でそこから一気に範囲拡大していったわけでベルちゃんがメガリス持ってたわけでないとなると一番怪しいのはヘドロの匂いの一番濃いところになる
落としてるわけならおそらく汚す者が沸き続けたときに流れてってるから
匂いをたどってくしかないでしょう
まぁメガリス同士が惹かれあうとかなら探すの楽だろうけどそんな都合のいいものはないので…いやあったかも
「……くっさぁ」
カップルがすぐ帰った後の島は、すぐに元のヘドロ島に戻っていた。それほどまでに、メガリスの執着は強い。
回収しなければ、本来の姿には絶対に戻らない。何かしらの"意思"すら感じられるほどの力に、汚泥の丘を注意深く歩く虎鶫・夕映(サルトラヘビ・f28528)は思わずため息をつく。
島はかなり広く、情報はどこにもない。あるのは"ベルちゃん様がどこかに落とした"、"金属製のメガリスで、パーツになって分かれている"というもの。
「ほんと、最悪……けど鼻が正常な内に探さなきゃね」
もう一つ、"そのメガリスは『汚す者』を無尽蔵に生み続けていた"という情報だ。『汚す者』はこの島をヘドロ島に変貌させた元凶でもある。つまるところ、メガリスは『汚す者』のスポーンポイントとなっていた。
ここから出される結論は一つ。『汚す者』が放つ臭い。それが強い場所にこそメガリスがある。
「……ん?流れてる、ってことは」
腐臭と死臭。歩く度に強まる臭いに鼻をしかめながらも、夕映はあることに気づく。ドロドロで粘性の高いヘドロが、まるで川のようにゆっくりと流れているのを感じた。
もしや、と足を進める。
「ぐ、んん……!」
どんどん深く、膝より上へと足が沈んでゆく。一歩一歩が重くなり、『汚す者』に囲まれた時のあの不快感を想起してしまう。両脚を生き物に咥えられ、指の間までねっとりとしゃぶられるような感触。
そういえばあの三人はこれを楽しんでいたのか、と思い出した時、心がぞわりと動き、あわてて雑念を振り撒いた。いくらなんでも、自身はこれを楽しめる気がしない。
歩き、腰まで沈み、そしてようやく見つける。
「……これね、噴出してる!」
ヘドロが噴水のように、地面から湧き立っているのが見えた。胸元まで浸かり、不快感が増すのを我慢しつつも、しっかりと足を進める。水の中、否、例えるならマヨネーズやクリームの中を泳いでいるかのような、重たく、そのまま呑み込まれてしまいそうなヘドロの中へ。意を決して夕映は全身をその中へ沈めた。
手で探り、そこにあるであろうメガリスを懸命に探る。重たいヘドロと『汚す者』の手なのか、全身に伝わる不快感が増したように思える。それでも、
(掴んだ──!)
ヘドロと全く異なる硬い感触。それを手にし、全力でヘドロの中から彼女は這い上がった。『汚す者』の残滓か、それとも単純にヘドロが彼女を封じ込めようとしたのかはわからないが、力持ちたる彼女にその手は通用しない。
また全身を汚すことになったが、結果オーライ。もう一つの鉄の破片を手にした夕映は、息を切らしながらもこの場からの脱出を目指す。
「ぷはぁっ!はぁ、はぁ……やっと帰れる!」
もう汚れるのはこりごりだ。
ヘドロの湧き水が徐々に弱まり、消えてゆくのを見送りながら、彼女は手にしたメガリスを見た。
「これ、もしかして」
──二つ目のパーツも鉄の破片。その形状は、一つ目と同じ棒状のものだった。
大成功
🔵🔵🔵
アリス・クイン
ふーっ、ふーっ、ふーっ
……なに?アリスドールはなんだったの?
発情しっぱなしの暴走スケベマッスィーンかなにかなの?
いけない、いけないわ
このままのんびりメガリス探ししてたら、このくっさいドロドロの中でこのマスィーンの慰みものにされちゃうわ。だんだん匂いになれてきたしヌルヌル感もクセになってきたし、ああもう!来ないならこっちから!
はっ、おのれメガリス!メガリスがすべて悪いのよ!このドロドロがすべての元凶!
UC【リアライズ・バロック】
オオサンショウウオのヌイグルミを再びドーンと召喚
さぁ、この恐怖の元凶、メガリスをさっさとドロの中から見つけ出すのよ!
アタシがこれ以上タイヘンなことにならないうちに!!!
アリスドール・トゥエルブ
POWで判定◎
あぅあぅ、アリス様(f24161)、もうしわけありませんですぅ
(せっかく洗浄されて正気に戻ったけど、ヘドロで汚れるのも気にせずぺこぺこ土下座で謝ってる)
い、いけません、このままではアリス様にただのへんたいどーるだと思われてしまいます!
おめいへんじょうです!ここでメガリスを見つけ出しておめいをへんじょうするのです!
アリス様の呼び出したオオサンショウウオのヌイグルミに負けじとヘドロの中をがさがさごそごそ!
泥だらけで前が見えませんが気にせずがさがさごそごそ!
むむっ、なにかふよっと柔らかいものが!これがメガリスですか!両手で力いっぱい掴んで確認してみます!
※アドリブや連携も大歓迎です
テフラ・カルデラ
※絡み・アドリブ可
◎
鍾乳石化から生還!(?)あの…これ(メガリス)…探すんですよね…?
うぅ…またドロドロまみれになるのですか…途中で色んな意味で堕ちてしまわなければ良いのですが…(フラグ
とりあえず【全てを凍てつかせる小さな妖精】を使ってヘドロを凍らせては砕きつつメガリスを探していきましょうか…ど…ドロドロが…身体中に…
…そういえば島の人々ってどうしましょう?
ヘドロの一部にされてしまっているんですよね…元に戻るのでしょうか…?
一方その頃。
「ふーっ……ふーっ……」
「あぅあぁ……もうしわけありませんですぅ」
威嚇する猫の如く怒りをあらわにするアリス・クイン(ビビり屋毒吐き姫・f24161)に、アリスドール・トゥエルブ(ロ○コン殲滅するドール・f12300)はせっかく洗浄した体が汚れるのも構わず、土下座してぺこぺこ謝っていた。
「なに、アリスドールはなんだったの?発情しっぱなしの暴走スケベマッスィーンかなにかなの?」
「そ、そのようなことは。決して、ドロドロなアリス様ともう少しネチョネチョしたかったなんて滅相もございません」
「欲望駄々洩れなのよ!!」
「違うのです、これは『汚す者』のざんしによるえいきょう……♡あぁ、アリス様とならもう一度くらい」
「絶ッッッッッッ対嫌ーーーーーーーー!!!!!!あと正気かどうかなんかアタシにはお見通しなんだからぁ!!」
「あ、あのー……そろそろメガリス探しません?」
痴話喧嘩を他所に、鍾乳石から人間に逆堕ち──ではなく戻ってきたテフラ・カルデラ(特殊系ドMウサギキマイラ・f03212)は、二人をなだめて説得する。
見つかったメガリスは二つ。どちらも棒状の鉄の破片だったそれは、どうやら元々一つのメガリスだったものが分断されたものらしい。残るは一つか二つくらい、パーツがまだ島に残っているようだ。
「……いけない、いけないわ。そうね、メガリス探しに専念しましょう……でも!」
「でも?」
「このままのんびりメガリス探しなんてできないわ!そこのマスィーンの慰みものにされちゃうもの!」
「えー、あの時はボクと一緒に塗りあいっこしたくらい、癖になっていたのにですか?」
「テフラ様テフラ様、その時わたしいなかったのでくわしく」
「ギャアアアアアアアアアア!!!!だまらっしゃいだまらっしゃい!あとまた汚れるのは嫌!!」
思い出して涎を垂らすテフラを強引に止め、前面がもうヘドロで汚れたアリスドールに追及される前に、アリスはもう一度『リアライズ・バロック』を発動する。召喚したヌイグルミはまたオオサンショウオで、ぽとりと地面に落ちると、そのままヘドロの中へと潜ってゆく。
「全部ぜーんぶメガリスのせいよ!メガリスがすべて悪いのよ!このドロドロがすべての元凶!さあドロの中から見つけ出すのよ!」
潜る時も主人にヘドロがかからないよう、慎重に中へ行ったバロックを見送る。まだ肩を掴まれてブンブン揺すられるテフラの隣、アリスドールはそんな健気なオオサンショウオの姿に何か思いついたようだ。
「こうなれば、おめいへんじょうです!ここでメガリスを見つけ出せばおめいへんじょうになりましょう!」
と言ったはいいものの、アリスドールの持つユーベルコードに探索が有利になるものはない。それを知っているアリスは、一体何をするのかと彼女を見た。
「とぅ」
「え」
ミレナリィドールの少女は、目を輝かせながらヘドロの中へとドルフィンダイブした。盛大にヘドロを巻き上げて、アリスとテフラにぶっかけながら、汚泥の海を素潜りした。
おそらくアリスドール本人であろう、こんもりとしたヘドロが地表を動く。モグラか、それとも海面にヒレを出して泳ぐサメか。今のアリスドールはまさしく、アリスが言った通りのヘドロメッシープレイに発情する暴走スケベマッスィーンだった。
「……」
「んぁ……ふ♡」
また全身ヘドロまみれに戻った二人。テフラは臭いにうっとりしつつも、メガリスを探す手段が思いついたのか、氷の妖精を召喚して別所へと歩く。
残ったのは、呆然とそこを立ち尽くすアリスの姿だった。
「…………汚泥を返上するなぁーーーーーっっっ!!!!!!」
というわけで。
「「見つかりませんでした……」」
「揃いも揃ってヘドロん娘になって帰ってきただけじゃないのよ!!」
真面目に探していた二人だが、途中で探索からお遊びへと変わっていた二人を連れ戻したアリスは、アリスドールとテフラをそこに正座させて激怒していた。しかしアリスドールが広範囲を、テフラが島の怪しいポイントを重点的に探していたので、探索としてはかなり頑張った方である。
なお、二人がいない間こっそり遊んでいたのはアリスもだった。
『汚す者』の残滓とやらは実在したのだろう。臭いとヌルヌル感が癖になりつつあり、手が自然とヘドロを塗るように動いてしまう。精神の揺らぎに敏感なアリス適合者である彼女は、それが顕著だった。
「いっそこのままでも良いのでは?メガリスの大半は取れてて、ヘドロのりょうもニオイもよわまってますし」
「んなわけ……え、今なんて?」
「ボクも感じました。明らかに臭いが弱くなってて、なんだが物足りない気分ですぅ」
「…………」
個人の感想かも怪しかったが、見逃せる報告ではなかった。ヘドロの影響が弱まっている、ということはメガリスの影響が島から取り除かれつつあるのだ。
そういえば、と送り出したオオサンショウオのヌイグルミを探す。未だに彼?は探しているのか、どこにも見当たらない。
「むぅ……バロック!もう戻って来ていいわ!」
「ひゃんっ♡」
「にぎゃっ!?」
「わわっ!」
探索を切り上げようと、オオサンショウオを呼び戻したところ、三人の真ん中から彼は這い出てきた。ヌイグルミであるにもかかわらず、ヘドロで表皮を覆われることはなく、ぬらりとした姿を見せる。そんな彼の口元には、何かが加えられていた。
「……あ」
「これは、もしや」
「棒状の金属片……メガリスです!」
──MVPは、オオサンショウオくんに決まった。
三つ目のメガリスのパーツ。それをアリスは受け取ると、オオサンショウオは仕事をやり遂げたと言わんばかりに笑みを浮かべながら霧散する。
そして、小舟にて。
三人の少年少女は、集まったメガリスのパーツを繋げる。三つの破片を一つに。どれも棒状だったため、これを一つの棒になるようにと並べてゆく。そうしてできたものは──
「……槍、いえ、これは"棍"かしら」
鉄槍。それが、今回島にヘドロを齎した宝(メガリス)。一体これがどうして三つに分かれていたのか、なぜ『汚す者』を生み出す元凶となったのか、今となってはわからない。
「結局、ヘドロは消えませんでしたね。島の人々も、元に戻る方法も……」
揺れる舟の上で、三人は『ナートゥーラ』を見つめる。
未だに汚染され、海茶色一色に染まった島だが、もうヘドロが湧くことも、『汚す者』が覆い尽くすこともない。だが、元々島にあった文化や自然、動植物や人々は、既に食い尽くされてしまった後だ。こればかりはどうにもならなず、元に戻すこともできない。
過去は、過去のままであらねばならないのだから。
「……きっと、次に来た時はキレイになって、しぜんゆたかな島になりますよ」
しかし希望がないわけではない。
ヘドロはやがて夏の空気で乾き、風化して砂になるだろう。そして『汚す者』が食らい尽くしたものが持つ栄養から、新たな自然を生み出すのだ。死は消すだけではない。生み出す糧にもなる。
となれば、これから『ナートゥーラ』はヘドロの島から、砂の島へと変わるのだろう。その次、どのような姿へと変わるのかは、島の気質次第だ。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴