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あたま

#カクリヨファンタズム

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#カクリヨファンタズム


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●問い駆ける門
 大地を破壊すべく『生えた』のは数多の門で在った。病的なまでに現れた『それ』は過去と現実を繋げるが如く、終末(カタストロフ)の模倣と成り果てた。開放された未知からはころころと一斉に現れる球体――老若男女を問わずに嗤った、ただの頭部。覆われ始めた世界は『思考』の蔓延りに苛まれ、進む事も出来ずに陥った。ああ。もったいない。嗚呼。勿体ない。思考回路がどん詰まりで、そんな身体に『のせる』なんて勿体ない。頭に尽くされた幽世は『マイナス思考』に塗れて汚れ、妖怪(ひとびと)の脳髄が無碍に扱われた――自己(セルフ)断頭此処に聳え、潜る者は一切の幻想を棄てよ。

 頭がオマエに問い掛ける。
 ――何故、前へと歩むのだ。

●グリモアベース
「単純な話、世界が『頭』に覆われた瞬間。貴様等は『負の感情』を抱く筈だ。彼等妖怪(ひと)も似た思考回路で、その蒼色は貌すらも潰すに違いない。クカカッ」
 ロバート・ブレイズ(冒涜翁・f00135)の哄笑が響く。断頭台でも何でもない、ただの『世界』が頭を吐き出すとは考え難いが、カクリヨでは真実なのだろう。傾けた部位が今にも転げ落ちそうだ――厭な想像が猟兵達を包み込む。
「頭を転がしているのは『門』だ。地を抉るように出現した『門』に入り、向こう側まで往くのが最初の術よ。全てが別の門に繋がっているようで、進めば進むほどに『問い』掛けられる。答えるのも答えないのも自由だ。骸魂を還して終えば『それで好い』――門を抜けた先は貴様等で確かめ給え。勿体ないのは活用しない何者か。兎角。宜しく頼む」
 グリモアが輝いて。


にゃあら
 にゃあらです。
 カクリヨが頭に覆われて、思考が負塗れでさあ大変。

 宜しくお願い致します。
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第1章 冒険 『幽世の門』

POW   :    問答無用、手当り次第一気に駆け抜けてゴールへ

SPD   :    道筋を覚え法則を理解し、着実に終着点を目指す

WIZ   :    あえて問いに答えながら、正しい道を探り当てる

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 グロテスクが好きだと謳うならば、カクリヨの現状は『虫唾が走る』に違いない。ころころと転がって、オマエの足に当たったのは『あたま』。その表情は無の如く染められて、負を否定するが為に『切断』したように思える。得難い出口は『門』の最果てで、オマエは何処までも『問う』事に苛まれる――何故、進む。何故、進む。何故――たわむれる球体が懸命にタンパクを働かせても、腐っていれば意味などない。駆けろ――創られた異物が、向こう側へと繋げている。
空亡・劔
異変を起こすのはあたしだっての!
他の奴らに好きにさせてたまるか

負の思考

あたしって過去の記憶があんまりないのよね
唯…ずっとあたしを握ってた奴は…凄く強かったのだけは覚えてる

だけど今のあたしはあの頃程の凄い力がない
それが悔しいし無力さは辛いなぁ…でも…進むしかないわよね!強くなって真の最強になるんだ!

頭がいっぱいだけど特に気にしないわ
頭だけの妖怪だって割と多いし首を飛ばしてる妖怪もいるしね

問いかけに対して
何故進むかって…門が在ったり道があったら進むもんよ!
あんたらだってあたしがいるから問いかけてるんでしょ?

この最強の大妖怪!空亡劔様がちゃんと答えたんだからあんたらも答えなさい!
例えば…身の上とか!



 異変――その響きに惹かれる妖怪は多く、容易く起こせる世界への『叫び』と言える筈だ。羅列する門が地を壊し、転がった球体どもが空亡・劔(本当は若い大妖怪・f28419)を見上げている。他の奴らの哄笑を聞くのは耐え難いもので、阻止する為ならば『解決側』に回るのも構わない。貪るべきおもいが先取りされれば死活問題だ。早々に紐解いて最後の頁を知るべきなのか。ああ。今日も何処かで過去が嘲っている――一歩。一歩。また、一歩。行けば往くほどに脳味噌へと『問』が這入り込む。曖昧な記憶に不可解な『何故』が深々と積もって首を晒す。魔剣(あたし)を握っていた奴の貌。凄く強かったのは憶えている。覚えた力の数々は失われてしまったが、それでも前に進まねば成らない。悔しさと無力さが刀身を鈍らせる。ああ。辛い。つらい……だから。真の最強への道は途絶えない。思考迷宮に囚われている暇は無い。
 あたまいっぱい。頭がたくさん。気にする必要が何処に在る。頭だけの妖怪も頭が取れる妖怪も首が伸びる妖怪も数多に『視た』のだ。自分の首が繋がっていれば生きている。そう。山が在れば登るように、門が在れば進むものだ。あんたらだって『あたし』がいるから問いかけているんでしょう? 問い掛けに問いで駆ける。
 答えたならば返すべきだ。この最強の大妖怪『空亡劔様』の言葉が聞けないのか。もしや耳がない。いやいや。口があるのに耳がないなど在り得ない。たとえば。身の上とか――門の向こう側から派手な爆発。

 ――ころがったあたまは驚かせたいのか。

成功 🔵​🔵​🔴​

戸波・明厳
・ここが幽世か。何とも懐かしい匂いのする場所じゃわい。
そして転がるあたまの群れ……ほほ、これはまたわしが戦場を駆けておった若い頃の景色にも似とるのう……何とも、虫唾が走るわい。

・問いかけには、この「妖し帳簿」を使わせてもろおうかの。さ、問いかけで隠そうとしておる正しい道という「宝探し」じゃ。何故進む? そこに宝があるからじゃよ。

・それとは別に【影の追跡者】を走らせておくかの。この門の群れ、ただごとではない。問いかけの主も忘れておる「失せ物探し」を試すのは無駄かのう? あるいはわしの失せ物が見つかるか。あの時、命令とは言え女子供を……人斬りに堕ち、失った剣士の誇りか。門を通って探しに行くかのう。



 ここが幽世か――懐かしい香りに包まれて、戸波・明厳(飢えし怪剣・f26720)は鏡を覗くかの如く『球体』に覆われる。転がる『群れ』は血塗れに視え、その実何処までも綺麗で在った。ほほ……笑う。自嘲(わら)う。若い頃の『生き地獄』を思い出しながら、馥郁な赤が頭蓋の中を満たしていく――何とも、虫唾か走るわい。味わい方を忘れた事はなかった。蔵の奥に有った『力』が未だ運命を斬り拓いて行く。生かされたのだ。活きる以外は赦されない。ああ。何故、進む。そんな貴様は何故、進むのか。
 閻魔様の導には逆らえない。しかし帳簿は『失せた』所以に餓えている。問い掛けで隠している『もの』は何処だ。問い掛けで秘めた『出口』は何処だ。正しい道を宝と見做せば『探す』のは人間の性質だろう――そこに『金銀財宝』が在るからだ。
 奔ったのは『黒』でも在った。追跡者は門を潜り、問い掛けを無碍に進んでいく。群れる門の方向は『主』すらも忘却しているなくしものか。無駄とは言えぬ『真実』は命じられて『殺した』が如く――女子供の――鬼。人斬りに堕ち、落としたのは剣士(ひと)の誇りだろうか。埃を拭い、門を通って『探し』に。

 ――行くかのう。

成功 🔵​🔵​🔴​

青葉・まどか
ころころ。
ごろごろ。
『あたま』が転がる。
ひとつ、ふたつ……うん、たくさん。
なかなかシュールな光景だね。
この『あたま』。何処からきたのか?持ち主は困っていないのか?
色々と疑問が尽きない。
そんなことを考えながら歩みを進めると『あたま』が問いかけてきた。

――何故、前へと歩むのだ。

決まっている。
この先に何があるかを知るために進むのだ。
世界を『あたま』で覆う。
そんなことを思いつく存在が気にならない訳がない。

わからない事があるのなら、自分で調べればいいだけだよ。



 ころころ。ごろごろ。思考と嗜好の狭間に在れば、至高とも解せる転がった視線。転がる。転がる。『あたま』が転がる。ぐるりと回した目玉だって、あたまの親戚と笑えばその通りだ。ひとつ。ふたつ。皿の枚数を確かめるように、青葉・まどか(玄鳥・f06729)は足元を認識する。ああ……たくさんの『あたま』だ。怪奇と回帰を足して謳ったかの如く、シュールな光景が『永久』じみて茫々嗤っていた。何処からだ。門を転がって現れた貌は、迷子の迷子の『あたま』さん。持ち主の困り身体が目に映るようだ。色々と尽きない疑問が『あたま』の内で集っている。もしや『私』の上部分だって、転げ落ちて終うかもしれない――そんなことを巡らせて在れば、廻る【のう】が問い掛けて来た。何故、前へと歩むのだ。進む所以など持ち合わせずに、無意味な『あたま』を捻るのか――決まっている。好奇心と称される沼地に、脳天まで落ちたのだ。
 この先に何が在るのか。果ての果てに何が有るのか。知る事がタンパクよりも大切で、思い付く奇妙を暴かねば成らない。あたま。あたま。頭でっかちなお前達――わからない事があるのなら、自分で調べればいいだけだよ。

 ――穴から漏れた脆弱を、元に戻せば解決だ。

成功 🔵​🔵​🔴​

シーマリネィア・シーン
難しいお話ですけど、世界が危ないんですね!
ならば出撃です!騎竜マルクリールに跨り、門に突撃。
竜の翼と己の羽、二対の羽ばたきで真っ直ぐに出口を目指します。この世界は私が救いますよ!

何だか地面にころころ転がってるものがあるみたいなんですけど、無視です。不気味とかグロテスクとか猟奇とか、そんなのは美しく勇ましい騎士譚には不要です。目に入りませんとも、ええ。……怖い訳ではないのです。

何だか問いかけみたいな幻聴まで聞こえます。
何故進む、とか言われましても……。騎士の羽も竜の翼も、前に翔ぶしか出来ない様に出来てるのですよ。後退なんて器用な真似は出来ません。
問いには答えます。「騎士ですから」。それだけです。



 世の中を単純明快に『あばく』ならば、相応の覚悟を抱かねば成らない。難い物語に栞を挟めば、冒険譚と怪奇譚の両立で『門』は暗澹と舞い狂うだろう。何で在れ『世界の危機』には違いない。終焉(カタストロフ)の片隅で、シーマリネィア・シーン(聖竜騎士・f12208)は赤茶色を動かした。ならば出撃です。術も道も、未知翔ける為に『竜』へと跨る。騎士の誇りを掲げて往けば、喜ばしい心構えを提げておく――翼は幾つか。自らと竜。真直ぐ。真っ直ぐ。出口は其方で救済は彼方だ。辿り着くのは『私』に定められている――ころころ転がっている、その表情を覗き込まないのか。
 無気味。グロテスク。猟奇的――総ては『騎士譚』に要らない要素だ。そんな描写は省いて破り捨てるのが正しいだろう。美しく勇ましい頁を捲れば、愈々前線が待っている――怖い。恐い。違う。こわい訳ではないのです。目に入らないだけ。脳髄を擽らないだけ。心臓を掴まないだけ……聞こえる。聴こえる。芯を掻き乱す問い掛け。何故、進むのだ。何故、駆けるのだ。何故、何故、何故?
 前以外を知らないのだ。次の章へと向かうのが騎士の務めと解せる筈だ。後退なんて器用な真似は出来ません。答えも応えも変われない。「私は騎士ですから」――儚くも晴れやかな、貴様の誇りを説に写せ。

 ――いざ、参る。
 それだけです。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『もったいない妖精』

POW   :    無駄な力がもったいない!
完全な脱力状態でユーベルコードを受けると、それを無効化して【あやかしメダルに封印して】から排出する。失敗すると被害は2倍。
SPD   :    あなたにその技もったいない!
対象のユーベルコードを防御すると、それを【あやかしメダルに封印し】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
WIZ   :    撃ちっぱなしはもったいない!
対象のユーベルコードに対し【それを吸収封印するあやかしメダル】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 聳える門を越え、質疑の迷路を抜けたならば『あたま』を抱える妖精の群れ。勿体ない。勿体ない。もったいないもったいないもったいない――同じ言葉を反芻し、発狂した『のうみそ』がふくれている――その頭がもったいない。その身体の上に『在る』なんてもったいない。もっと。もっと。もっと。転がして遊ぶのが有意義だ。勿体ないから封印しよう。閉ざして塞いで斬り取って、ころころごろごろ愉しいな――だからそんな勿体ない事しないでよ。ああ。嫌だ厭だイヤだ駄目だダメだ……。

 もったいない!!!!!!

 ぐるぐる目玉が頭部と友達。
戸波・明厳
・真の姿(餓鬼のように腹が膨らんだぬらりひょんのような姿)を解放。

・もったいない、もったいない。ものを粗末にするとオバケが出るぞい。ほれ、そこな妖精よ、あたまを粗末に扱うでない。やめぬと……ほれ、わしがオバケ(真の姿)になってしもうた。

・さて、過ぎた悪戯には仕置きがつきもの。餓羅鬼や、あの妖精達に憑りついた骸魂を調伏しようぞ。ほう、わしらの真似をするか。が、そこに「わしらの力」は乗っておらぬ。わしらの「早業」は真似できぬし、「生命力吸収」をもって力を喰らえば妖精達は冬の蠅のようにのろまになること請け合いじゃ。

・さあ、次にオバケの腹におさまりたいのは誰じゃ? わしと餓羅鬼はまだまだ飢えておるぞ!



 もったいない。もったいない。ものを粗末に扱うと『もったいないお化け』が現れた。ころころと転がる『あたま』が勿体ない。ごろごろとわらう『あたま』が勿体ない。ほれ。なに? そこな妖精よ。底の無い錯乱に陥って、人様の『あたま』で戯れると――やめぬと――埒外は幽世に相応しい『肉』と成るのか。否。超越性は隔離門に相応しい『ふくれ』と果てるのだ。されど腹は減る一方で、掴めば掴むほどに燃えていく。其処に【在る】のが当たり前ならば、体液でも啜って気を紛らわせ……不可能だ。ほれ。わしがお化けになってしもうた――取りこぼした脳味噌は大きいが、中身に違いなど視える筈もなく。すらり。すらり。歩みと共に刀身が怨む。
 餓えには慣れていない。渇きには耐えていない。絶やすべき敵が眼前故に『地獄』への道は理解している。過ぎた悪戯には仕置きが付き物。憑き物を祓うとしても肉が苦しまないとは言い難い――ほう。鋭い斬撃が封印された。しかし『衝撃』程度で完全再現は無碍に等しい。ああ。もったいない。もったいない。その【業】人類には勿体ない――そこに『わしら』の力は無いのだ。
 人間こそが最も化け物に近い所以は、逸脱の力に惹かれるが為だ。異常とも称せる『速度』に達した剣捌きが、妖精の脳髄(たましい)を斬断して往く。解体(バラバラ)には届かないが、過去の『在り方』が啜られて――もったいない。もったいない。骸魂(死者)に思考回路など勿体ない。冬の蠅はひどくのろまで、現実『かっこいいジジイ』は走貌(双眸)光らせた。
 次だ。次にお化けの腹におさまりたいのは誰じゃ?

 ――どんな味でも構わない。わしらは常に……。
 わしと餓羅鬼はまだまだ飢えておるぞ!

成功 🔵​🔵​🔴​

青葉・まどか
お目目ぐるぐるの妖精さんはイイ感じに狂ってた。
『あたま』が身体の上に『在る』のがなんてもったいない、なんて言われても納得できないよ。
おまけに、自分の『あたま』だけで満足すればいいのに、遊ぶために他人の『あたま』まで欲しがられても困ってしまう。
どのみち、行く手を阻むなら容赦しないよ。

妖精さんは『あたま』を抱えているから、両手が塞がっているね。
そんな状態で攻撃を防ぐことが出来ると思っているの?
『神速軽妙』発動
妖精さんの首を【部位破壊・鎧無視攻撃】で切り落とす。

妖精さん、よかったね。
これで自分の『あたま』を転がして遊べるね。



 支離滅裂な門の向こう側。通り抜ければ『あまた』の妖精が『あたま』を抱える。お目目ぐるぐる汗塗れの妖精は、イイ感じに狂っていた。くるくると笑う『あたま』どもを追い掛けて、勿体ないもったいないと叫んでいる。錯乱した眼球は愈々使えなく、ふらついた個体が倒れていく。ああ。納得できない。出来る筈が無い。発狂した人間も削り尽くした溶解も、何もかも常人には『わかれ』ない。身体の上に『のる』のが真実なのに、重ねて彼女等は自分自身で満たされず――遊ぶ為に。戯れる為に。蹴鞠の如く『他人のあたま』をぽんぽんぽんぽん。それを欲しがられても困るだけだ。惑わされた所以は松明の炎に違いない――今日は月でも輝いていたのか。どのみち、行く手を阻むならば容赦しないよ。お遊戯している時間こそがもったいない。
 妖精は『あたま』を抱えている。他人の『あたま』を抱えながら、焦りに苛まれていた。つまり避ける事は出来ても防御する為の腕が『な』い――塞がった両手は脳味噌の如く、あたまのかたい連中だ――軽いのは腕の中なのか。最早眼振も感じない。
 実際に『転がった』瞬間は安堵だったのだ。叫ぶ必要も転がす必要も錯乱する必要も失われた。何せ錘が落ちたのだ。短剣駆ければ受け皿は知らず、改めて、妖精は『あたま』を抱えて逝た――よかったね。

 自分の『あたま』を転がして遊べるね。
 嬉しいな。うれしいな。有難う。ありがとう。
 ――もったいなかった、私達も。

成功 🔵​🔵​🔴​

シーマリネィア・シーン
何て酷い事を!妖精の姿を持ちながら非道の行い、王に代わって成敗します!

【神雷】を使います。
天に上げた指先に雷が落ち集積。敵群を指差すと蓄積された電撃が放たれます。裁きを受けるのです!

…って、無効化能力ですか!?うぅ、勿体無い…。
でも見切りました。無効化には脱力が必要ですね。だったら…。

騎竜を羽ばたかせ飛翔、【空中戦】で距離を取り、再度【神雷】。指先に落雷を集めます。
それを見た敵群が脱力したら、騎竜に「ドラゴンブレス」を吐かせます。なぎ払って、マルクリール!
ユーベルコードに備えていた敵群を通常攻撃で【焼却】。脱力を解いて回避する敵に向かって電撃を放ちます。
そう簡単には神の雷から逃れられませんよ!



 あたまを抱える行為に何の意味が在るのか。有り様を再確認する為に『騎士』は精神を晒し付ける。浸けた心身は誰が足掻いても『ころがる』もので、門から先は執着で成った。出遭いは確かに一瞬でも、その略奪に変わりはない。何て酷い事を――妖精の貌を有しているのだ。妖精の羽を持って飛ぶのだ。妖精の『あたま』を傾げて掴むのだ。ああ。此れを『非道』と『外道』と『最悪』と称さずに何と告ぐ。注がれた盃は脳天の開きで、もったいない酒気(マッドネス)を啜っている。王に代わって成敗します――宣言は騎士で立つ故に『真正面』だ。見上げるべき天も『門』に狂わされて暗く視えた。神に成ると謂うのか。みだれた髪を整える暇は無い。何故かって。

 ――前に進む以外、真意が在ると示せない。

 指先には『あまた』の『あたま』で戯れる、あたまのいかれた妖精の群れ。蓄積された『かみ』の怒りが降り注げば、摩天楼は容易く壊れ――ない。バベルを造れども意志疎通は出来ず、嗚呼、無駄な神成りがもったいない。無効化能力。その脱力は『今』見切った。もったいないのは『なにか』を教えてやれ。
 天を。空を。宙を翔けるならば躊躇いなど不要か。跨った竜の羽搏きが『神』へと到達し、直接下すべき『死』を魅せる。抜ける。脱せる。何もかもが『無意味』ならば、此処でオマエは揮えない――光を浴びるのは至福だが、果たして虚空は修羅導に等しい――なぎ払って――竜の咆哮が齎すのは『焼却』に定められた。
 過去は過去だ。回る事なく『あたま』を抱えて逝けば好い。解除が間に合うと思ったのか。手遅れだから「もったいない」――そう簡単に神の怒りからは逃れられませんよ――此処は『あたま』の終着点。あまたの彼女等を還して焦がせ。

 ――翼々燃えるのは魂だけか。

成功 🔵​🔵​🔴​

ベッジ・トラッシュ(サポート)
◆戦闘時
戦うのは怖い!
なのでボス戦ではだいたい逃げ回っている。
(味方の手助けになる行動や、囮になるなどの功績を得ることはあるがだいたい無意識)
「こ、ここ…怖いのではないゾ!ベッジさんは様子をうかがってイタのだ!!」

手の届かない相手にはパチンコで苦し紛れに絵の具弾を飛ばすこともある。

◆冒険時
基本的に好奇心が強く、巻き込まれ体質。

敵味方関係なく、言われたことには素直に従う。
怪しいような気がしても多少なら気にしない。
後先考えずに近づいて痛い目を見るタイプ。

◆他
口癖「ぎゃぴー?!」
お気に入りの帽子は絶対にとらない。
食べ物は目を離した隙に消えている系。
(口は存在しない)
性能に問題はないが濡れるのは嫌い。



 画面内に映り込んだのは現実ではない。此れは夢だ。これは夢だ。これは夢デス夢に決まってマス。ベッジ・トラッシュ(深淵を覗く瞳・f18666)は青色の貌(スクリーン)で彼等彼女等を幻覚と謂う。ころころ転がる『あまた』の『あたま』がクスクスとオマエを眺めているのだ――こ。怖いのではない。恐い筈が無い。何せ帽子は知性の証。こんな幻想怪奇の類が『真実』な所以がないのだ。在り得ない。有り得ると思えば想うほどに脳味噌がはねていくのだ――ぶるぶると門の片隅で『窺って』視れば、向こう側にはたくさんの妖精。可愛げの在る彼女等ならば怖くない。地面を極力視ずに歩めば大丈夫大丈夫……囁くような言の葉が、乱れた音と成り聞こえて。
 もったいない。もったいない。その上に乗ったテレビ画面がもったいない。背筋に垂れた悪寒は気の所為ではなかった。一匹一個の『あたま』を抱え、嗚呼、ベッジさんの『おのう』を望んでいる。ぎゃぴー?! 来るナ。来ないデ! こ、こわくな……もう限界だ。駆けろ。翔けろ。オマエの絵具は蠢いた。
 もったいない。もったいない。吐き出した泥濘が勿体ない。群がる妖精は絵具を封じ、しかし執着した故に『筆』そのものを視なかった。逃げる際に放り投げた『ブキ』が『あたま』の上からごっつんこ。

 打ちどころが悪かったのか、妖精の数匹がぶっ倒れた。
 そう。つまり。これも。
 ――ベッジさんの計算通り。

成功 🔵​🔵​🔴​

フルム・サーブル(サポート)
余裕があるときや敵に憐れみを感じる場合は基本通りの穏やかな口調
余裕がなかったり、敵がえげつなくて怒りを感じるような場合は
「敵には」の口調です

でもあまりキャラぶれは気にしないので
公序良俗に反しない限りは好きに扱ってください

技能は【力溜め】【怪力】【グラップル】【シールドバッシュ】【カウンター】など
セットされているもの(サバイバル用にばらつきがあります)
を活用し、小さい体で戦場を飛び回りながら
優雅(自称)な戦いをします
どうみてもそのスタイルは脳筋です

武器は鍵(バトルアックス)や杖(バールのようなもの)をメインに使いますが
選択されたユーベルコードによっては拳一つでの戦いも可能です



 単純な話、妖精どもは狂気に中てられて在るのだ。もったいないの『反芻』も、理解し難い現実からの逃避で在り、目眩に苛まれた被害者なのだろう。ころころと転がる『あたま』に連れられて、ぐるぐる目玉は可愛らしくも儚げだ――フルム・サーブル(森林の妖精さん・f03354)の心に湧いたのは『怒り』と『憐み』の両方に違いない。化け物の魂に憑かれた者は、何れ過去へと引き摺り堕とされる。故に速やかな『解放』が不可欠なのだ。疑問を抱く余地など『在り』はしない。此処には病的かつ執着的な、ただの思考回路が蓄えられている――ああ。もったいない。
 その肉体と体躯が噛み合わなくて勿体ない。こぼれそうな『あまた』の『あたま』を抱えながら、妖精たちは脱力する。迫り来る『鈍器』は誰が如何見ても『素敵な杖』ではないだろう。勿体ないのはその逸脱だ。妖精は妖精らしくしないと……メキョ。脳天を凹ませたのは『必然』か。そもそも『埒外』の技など不要だった。
 吸収される前に撲り倒せば好い。同じ体躯ならば力任せが最適解だ。あふれた脳漿を垂らして次へ。僕は美しい君達を『戻さなきゃ』いけないんだよ。蔓延る骸魂を海に還せば、妖精はいつか復活する筈だ。

 ――あたまいっぱいの夢はここまでだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

ミーヤ・ロロルド(サポート)
『ご飯をくれる人には、悪い人はいないのにゃ!』
楽しいお祭りやイベント、面白そうな所に野生の勘発動させてくるのにゃ!
UCは、ショータイムの方が使うのが多いのにゃ。でもおやつのUCも使ってみたいのにゃ。
戦いの時は得意のSPDで、ジャンプや早業で、相手を翻弄させる戦い方が好きなのにゃよ。

口調だけど、基本は文末に「にゃ」が多いのにゃ。たまににゃよとか、にゃんねとかを使うのにゃ。

食べるの大好きにゃ! 食べるシナリオなら、大食い使って、沢山食べたいのにゃ♪ でも、極端に辛すぎたり、見るからに虫とかゲテモノは……泣いちゃうのにゃ。
皆と楽しく参加できると嬉しいのにゃ☆

※アドリブ、絡み大歓迎♪ エッチはNGで。



 お祭りと謂えばお祭りだろうが、しかし幽世は『化け物』祀りだ。ころころ。ごろごろ。転がる球体に追い掛ける妖精。そう描写すれば可愛いものだが、ミーヤ・ロロルド(にゃんにゃん元気っ娘・f13185)のにゃんこ目には安物のグロテスクが映り込む。もったいない。もったいない。そんなに食べたら勿体ない。そんな口のついた『あたま』、上に在るなんて勿体ない。狂騒する妖精がメダルを投げて、ぶんぶんと猟兵を指差した――食べる依頼じゃないにゃ。しかもエグイにゃよ――ナマモノ仕掛けよりも機械仕掛けの方が良いに決まっている。それでも妖精どもは群がって『もったいない』と『あまた』の『あたま』を蹴っていく。
 触れるのも嫌だ。蹴り返すならば空へと逃げろ。跳び越えた先にはたくさんの過去。骸魂は『あたま』の芯か。ならば振動、揺らしてしまえばお終いだ――猫科も犬科も関係なく、ただ、腹の底から散らせば好い――爆撃じみた『音』を如何に防ぐのか。妖精の群れは一斉に吹き飛ばされ、天の星と成り果てる。

 ――あれが妖精のスープだ。
 ゲテモノは要らない。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『デュラハン小玉鼠』

POW   :    大爆破
技能名「【爆撃 】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
SPD   :    多爆破
自身が装備する【爆弾と化した自身の頭部 】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ   :    誘爆破
攻撃が命中した対象に【爆弾と化した自身の頭部 】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【他の頭部達が集まってきて誘爆】による追加攻撃を与え続ける。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はピオネルスカヤ・リャザノフです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 妖精の錯乱が消え去って、門の果てには度を知らぬ『あたま』。増える。増える。鼠算式に『あたま』が『あまた』。四方八方に転がる『あたま』が行き着く先は何処だろう。簡単だ。単純だ。何せ『あたま』の中身は爆薬。ごろごろぐるぐる君達の前で――どっかーん!!!
 煙の向こうから人の影。何かを抱えてゆんらり、ゆんらり。めまいも知らずに現れたのは『あたま』を外した妖怪だった。何度だって『あまた』に増える。混濁する在り様は如何解けるのか――異変の主は無表情。
シーマリネィア・シーン
うっわ、きも……いえ、騎士としてそんな不謹慎な事言っちゃいけませんね。
不意を突かれましたが、慌てて騎竜をランスに変え、振り回して転がってきた頭を打ち払います。至近での爆発を避け、爆風に乗って上空へ退避。
さぁ、反撃です。「無敵」という概念を教育して差し上げます。
【竜】を召喚。天井に届く程に巨大な赤竜の頭上に、腕組みして仁王立ち。
竜の足元で何かがパチパチ弾けてるみたいですが、強固な鱗と圧倒的な質量の前には鳳仙花の実の様なものです。放り投げてくる爆撃も、鼻息一つで吹き飛ばします。
纏めて薙ぎ払いましょう。炎のブレスで纏めて【焼却】です。



 頭を替える事など出来ないのだ。故に性根を隠す術など『本来』困難の極みと解せるだろう。たとえ冒険に。英雄や騎士に憧れを抱き、自らの意志を掲げても素の言葉を呑み込めは――うわっ――漏らした息は嫌悪を表現する最もたる現実で、連なった呟きは妖精(ニンゲン)相応とも思惟される。きも……臓物(こころ)を素手で掻き混ぜられた気分だ。あたまからあしまでの『芯』が歪められ、どうしようもない冒涜感――拭う。そんな不謹慎な事言っちゃいけませんね。己の咽喉を絞め付けるように、自らの誤りを改める。つかれた不意は突き返してしまえば好い。そんな『あたま』の好い分で、鼠算式は止まれない――駆けるべき門は愈々真下で、宙がひどく汚くみえた。
 爆撃にのれば誰も『追い付けぬ』無敵と到れる。概念を叩き付けるには自己の暗示(おもい)が不可欠だ。召喚された【竜】そのものが咆哮し、擽ったい花火を哄笑した――強固な鱗は肉を焦がさず、圧倒的な質量の前には鳳仙花の実よりも微生物と云える。放り投げられた爆撃も、ああ、儚く『息』だけで吹き飛んだ。
 轟。業――ゴウ。薙ぎ払うべき『あたま』の中身、盛大な別れを教えてやれ。竜の溜息(ブレス)が『おのう』を燃やす。纏めて焼却処分だ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

青葉・まどか
興味にひかれて突き進み、遂に知り得た真相。
転がっている『あたま』が実は爆弾だった!
……この雑に辺り一面に転がってる『あたま』が全て爆弾。
なるほどー、『あたま』ではなく爆弾で世界を埋め尽くそうとしていたんだ。
これなら世界も滅ぼせるね、納得。
それじゃ好奇心も満たせたところで、危険物の撤去と危険人物(妖怪)の排除を始めるね。

『破魔焔』発動
破魔焔の半分を【結界術】と併用して、自身の周囲に「炎の壁」として展開、相手の攻撃や爆風に備える。

残りの破魔焔で周囲の『あたま』ごと『デュラハン小玉鼠』に「炎の渦」で【範囲攻撃・2回攻撃・焼却】。
爆発するのは自分だけにしてくださいね。



 突き進んだ。その好奇心は兎角バケモノじみて在り、あたまに詰まった人間の質は『あまた』の勢いで注がれていく。遂に知り得た真相は何とも喜劇的な、度が過ぎた『悪ふざけ』で、ころころごろごろ転がっている。火のついた異変(みち)の最果てに、けらけらバチバチ素敵な予感――あまたのあたまは爆弾だった。乱雑に悦んでいる球体の群れ、全部が全部『爆弾』なのか。なるほど。なるほど。此れが真実ならば幽世(せかい)を滅ぼす事も可能だろう。埋め尽くされた思考回路は、最後には行き詰って手遅れに成る。納得だ。頷いた下にもかわいいあたま――満たされた今は排除の務めだ。危険物(あたま)と危険人物(あたま)を骸の海に還さねば。
 誘うかの如く投擲された『あたま』は爆発寸前で停止した。正確に言えば『炎』の壁に阻まれたのだ。聳える魔への破壊が聳え、転々とわらう彼女等を視ない。激的な轟音も届かねば、ただの綺麗な花火なのか――ぷすぷすと煙を吐けば終いと悟れ。既に『あまた』の『あたま』諸共、デュラハン鼠は囲まれている。
 火薬袋の鼠と描くべきか。渦巻いた焔が爆薬を巻き込み、本体含めて燃える塵の日。爆発するのは自分だけにしてくださいね――金色の束がちっている。

大成功 🔵​🔵​🔵​

戸波・明厳
・真の姿解放じゃ。

・さて、首なしの頭抱えが此度の首謀者か。芸術は爆発だと高名な芸術家が仰っておったが……全てを爆破して無に帰すのは芸術とは言えぬ。お主はここで退場じゃ。

・ほう、大爆破とな。さすれば、わしはその爆風を「見切り」、「早業」でもってひらりひらりと蝶のように凌ごうぞ。その中でも「力(を)溜め」、2回目の大爆破の兆しを「見切り」、あたまが爆ぜる前に「カウンター」で斬る。さすれば、ほうれ、打ち上げ花火(あたま)が抱えられたまま大爆発じゃろうなぁ。

・こんがり焼けたところで餓螺鬼の封印を解く。待たせたのう、爆破ごと、あたまごとその首なしを「捕食」しようぞ。ほほ、たまには刺激物も食わんとのう?



 首が無ければ傾げる事も出来ないのだ。遍く『あたま』が胴体を忘れて、自らの有り様に笑みを浮かべる。抱えた頭は首謀者(オブリビオン)の証で、暴かれた中身は爆薬に違いない。芸術は爆発か? 爆発こそが芸術だ。高名な芸術家を冒涜するかの如く、その憑き添いは嘲っている。貌(カタチ)を残さねば意味がない。全てを爆破して無に帰すのは『終末』以外に成り得ないのだ。舞台も何も煙で視えず。故に――お主はここで退場じゃ――妖剣士(アウトサイダー)の頭部は如何にも化け物で、面の皮を糺す所以は無い。死を越えて生を斬り、ただ過去を貪り食う年を積み重ねる――世の中は想像以上に単純だ。つまり『喰うか喰われるか』の戦場で在れ。
 転がった女性者の『あたま』が広範囲を『こわす』べく火をつけた。浸けた始まりは唐突なもので、通常の妖怪(ひと)では如何しようもない不条理だ。されど『埒外』は爆風を見定め、その破壊をひらりと躱していく。傍から覗けば蟷螂を避ける蝶々だろうか。しかし蝶々は『牙』を有する。
 二度目はなかった。一帯を砕いた激音は『次』には空の輝きと成ったのだ。超越性に染み込んだ『業』が為せる前に成して、斬り抜いた『あたま』は綺麗な花火だろう。抱えられた爆弾が、本体諸共素敵な満開――こんがりあまた。

 ――待たせたのう。

 螺旋が如く『刀身』は啜る。好き嫌いはなく。首無し『あたま』を喰って終え。ほほ、たまには刺激物も喰わんとのう――邪の道は蛇か。

大成功 🔵​🔵​🔵​

琥珀川・れに(サポート)
※人が多いなら流すも自由さ

「貴族たるもの余裕を忘れてはいけないな」
「やあ、なんて美しい人だ」

ダンピール貴族
いかにも王子様っぽければねつ造歓迎さ
紳士的ジョークやいたずらも好きかな

敵も味方も性別か見た目が女性ならとりあえず一言は口説きたいね
ナンパではなくあくまで紳士的にだよ?

実は男装女子で
隠しはしないが男風源氏名レニーで通している
その方がかっこいいからね

戦闘スタイルは
・剣で紳士らしくスマートに
・自らの血を操作した術技
が多い
クレバーで余裕を持った戦いができれば嬉しいよ
早めに引くのも厭わない

説得系は
キラキライケメンオーラやコミュ力で
相手を照れさせてみせよう



 なんて美しい人(あたま)なんだ。琥珀川・れに(男装の麗少女 レニー・f00693)の第一声は『女性』に対する賛辞で在り、惨事の前の『挨拶』だろう。終始無言の『あたま』が笑ったのは気の所為ではなく、きっと憑かれていない側の喜びだ。鼠算式に増える『あたま』が『あまた』のグロテスクを造り出し、世界は最終局面の一歩前か――沸き立つのは火薬程度ではない。刻印(ぞうもつ)はぜるが如く心奔れば、誘われるよりも先に導けば好い――生まれ変われ。膿まれ代われ。かわり映えもない幽世よ――欲しい。欲しいのだ。その装飾品(ペンダント)が欲しいのだ。骸魂に『執着』が粘ついて、現れた『輪廻』に気付けなかった。花束は血潮の如く。
 斬――施された文字の群れが『悪しき魂』を捌いたのだ。あたまかどうたいか『知らない』が、袋の鼠とは現の事。覚めるのは今だ。醒めるのは今だ。酔っ払いじみた異変は終いで、あとは皆で頭を上げれば良い。ああ。僕のことはレニーと呼んでくれ。可愛らしい『男』も居たものだ。【デュラハン】が微笑んだ。

 ――あたまいっぱいのおしまい。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2020年07月16日


挿絵イラスト