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沈みゆく世界

#カクリヨファンタズム

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#カクリヨファンタズム


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●奪われたもの
 カクリヨファンタズム――人々に忘れられた妖怪たちの幽世。
 今、UDCアースに隣接するこの世界を襲う新たな異変があった。
 その事件の中心となるのは一昔前の田舎を想起させる素朴な風景。小規模ながら手入れの行き届いた畑や簡素な作りの家屋を結ぶ道々が、例外なく無残に朽ち果てていたのである。
 空は骸魂に呑まれオブリビオン化した妖怪たちが埋め尽くし、その最奥ではこの異変を引き起こした首魁が世界の滅びを謳い上げる。
 道とは即ち縁であり、遍く繋がりを断たれた「迷子の世界」では全てが永遠の孤独に沈む事になるだろう。
 決定的な破局は最早目前に迫っていた。

●迷子の世界
「御機嫌よう、皆。よく来てくれたね」
 グリモアベース作戦会議室にて、常通り招集に応じた猟兵たちに一礼したのはカタリナ・エスペランサ(閃風の舞手(ナフティ・フェザー)・f21100)。
「今回予知があった世界はカクリヨファンタズム。状況は中々厄介な事になってて……というのも、この世界からは今“道”の概念が奪われているんだ。おかげでカタストロフさながらの光景が広がり続けてるって訳さ」
 ミッションそのものは単純、跳梁跋扈するオブリビオンたちを蹴散らしその先の元凶を打倒すれば異変は解決する。そう告げたグリモア猟兵は、事前に示す留意事項が二つあると指を立てた。
 一つ、この世界のオブリビオンは骸魂が妖怪を飲み込んで変身した存在であるという点。オブリビオンを撃破すれば取り込まれた妖怪は救出する事が出来る。
 そしてもう一つ、今回の異変によって戦場からは“道”という概念が奪われているという点。敵は空を飛び、或いは自分に有利な地形を生み出す戦法を取ってくる。猟兵側も足場の不利を補う立ち回りをすれば戦いを優位に進める助けになるだろう。
「それと今回は異変を解決してから帰還までの間に少し猶予がある。妖怪たちは異変解決のお祝いに花火大会をするらしいね」
 幽世の妖怪たちは人々に忘れ去られた存在だ。異変を解決してくれた恩義は勿論、自分たちを認識してくれる猟兵は大いに歓迎されるだろう。
「夏の風物詩を楽しんでもいいし、君たち自身も花火大会を大いに盛り上げてくれてもいい。尤も、異変を無事に解決した後の事になるけれど」
 キミたちなら心配は無用だろう? とウィンクを一つ。
「無事の帰還を祈っているよ。それじゃあ、いってらっしゃい」
 最後は常通りのフレーズで締め括るカタリナに見送られ、猟兵たちは今回の戦場へと転移していくのだった。


ふーみー
 当シナリオをご覧くださりありがとうございます、ふーみーです。
 第一章は集団戦、第二章でボス戦。足場の不利への対策があればプレイングボーナスが付きます。
 第三章は花火大会。異変解決後のちょっとしたお祭りを楽しんでください。
 それでは皆様の健闘をお祈りしています。
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第1章 集団戦 『迦陵頻伽』

POW   :    極楽飛翔
【美しい翼を広げた姿】に変身し、レベル×100km/hで飛翔しながら、戦場の敵全てに弱い【誘眠音波】を放ち続ける。
SPD   :    クレイジーマスカレイド
【美しく舞いながらの格闘攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    迦陵頻伽の調べ
【破滅をもたらす美声】を披露した指定の全対象に【迦陵頻伽に従いたいという】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

焔・牙炎
『俺と戦えぇ!!』
 羅刹の剣豪×ブレイズキャリバー、21歳の男です。
 普段の口調は「男性的(俺、~さん、か、だろ、かよ、~か?)」、気にいったら「フランク(俺、相手の名前、か、だろ、かよ、~か?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
基本的に仲間や依頼者、弱い人のために全力を尽くす戦闘狂です。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


鵜飼・章(サポート)
僕は鵜飼章…旅人だ
何かの縁でここにやってきて
状況は大体解っている
だからさりげなくその場に溶けこみ
依頼をいい感じに進める行動言動をするよ
シリアスでもギャグでも皆に合わせます

可能さ…そう
UC【空気を読む】があればね
(読めない時もあるよ)

僕にできる事は技能一覧を見てほしいな
これ以外の事は大体できないと思ってくれて構わない
特に苦手なのは労働と力仕事だよ
できないからやらないとは言ってない
装備アイテムを使えば割とどうにかなる
きみが僕をなんとかするんだ

困っているきみ…
この依頼心情系ですか?
全部捏造でいいんじゃないかな
描写された内容が真実とは限らない…
僕、謎なので

つまり全部お任せだよ
アドリブアレンジ大歓迎です



●1st Round ― 炎刀、駆ける ―
「うおおおおおおおおおッ!!」
 “道”という概念を奪われた迷子の世界、骸魂に呑まれたオブリビオンの大群が空を埋め尽くす終末の風景に咆哮が響く。
「道が無かろうと敵が飛び回ってようと関係無ぇ、遠いもんも近いもんも切ってやるさ! ――心炎流:猛飛焔斬り!!」
 炎の斬撃を放ったのは焔・牙炎(すべてを燃やす炎刀使い・f05425)。宙を走る真紅の一閃は超速で飛翔するオブリビオンを捉え、続いて燃え盛る二の太刀が決定打となり骸魂に呑まれていた妖怪をまた一体解放する。
 ……だが。
「チッ、しゃらくせぇ……!」
「「「「「laaaaaa――――――――」」」」」
 一体を斬り伏せ、二体を断ち割り、三体を蹴散らし。空を埋め尽くすオブリビオンは猶も膨大で、鳴り響く微弱な誘眠音波の重なりは少しずつ牙炎の精神を蝕んでいく。
「どうしたどうした、その程度じゃ俺は止められんねぇぞオラァ!」
 催眠音波を掻き消すように声を張り上げ、また一体のオブリビオンを焼き斬る。
 最高速度は時速にして数千キロに達しようかという迦陵頻伽の超速度にさえ食らいつく炎刀の冴えは牙炎の技量を示すには十分以上の戦果だろう。しかし――。

「――ふむ」

 咆哮と催眠音波の響く戦場の空気を揺らしたのは、場違いなまでに穏やかな第三者の声。
「うん。たぶん読めた」
 一人頷く鵜飼・章(シュレディンガーの鵺・f03255)は既にユーベルコード【鵜飼流人間奥義『空気を読む』(エアーリーディング)】を発動している。状況の論理的推測、分析。空を埋め尽くす夥しいオブリビオンの群れ、そして単騎でそれに立ち向かう剣士の姿を見た章は“自然数の集合”の名を持つ図鑑を開く。
「「「laaa――――――」」」
 群れのごく一部――と言ってもその数は軽く数十を超えるのだが――新手の猟兵に気付いたオブリビオンが章へと殺到する。……否、迫ろうとした、とするのが正しいか。
「議論は既に終わっている。≪現在完了≫」
 迎え撃つように図鑑から飛び出したのは無数の毒蜂、毒蠍、毒蜘蛛。ユーベルコードを封じる三重の毒を嫌った迦陵頻伽は毒蟲を躱し、そうして出来た間隙を突いて章は牙炎の元へ辿り着く。

「やぁ焔さん。知っての通り僕は労働や力仕事が苦手でね」
「ああ? 言ってる場合かよ!」
「彼らの相手は任せるよ。君は好きだろう、戦うの?」
 煙の湧き上がるにも似て図鑑から現れるのは数で言えばオブリビオンの大群にも伍する程の毒蜂の群れ。手足の神経を麻痺させる毒を持つそれらは迦陵頻伽たちの速度を鈍らせ、或いは回避行動を強いる事で動きを誘導し追い込んでいく。
「ハッ……こうもお膳立てされちゃ決めるっきゃ無ぇよなぁ!」
「「「「「laaa……l,laaaa――――」」」」」
「全部ぶった斬ってやるよ! 行くぜ燈火!!」
 戦局の優位を奪われつつある事に気付いた迦陵頻伽は急降下から連続攻撃を叩きこもうとするが、捉えた筈の牙炎の姿は残像。燈火と銘打たれた炎刀は火力を増幅させ、追い込まれたオブリビオンたちに爆炎の斬撃を叩き込む。

「最大火力だ――心炎流:猛飛焔斬りぃッ!!!」

 放たれた斬撃は実に数百ものオブリビオンを一度に斬り裂き。
 続けて翻った灼熱の刃を以て、そこに囚われていた妖怪たちは一体の例外も無く骸魂より解き放たれたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

セレシェイラ・フロレセール
道があるからこそ、わたしたちは迷わずにいられる
たとえそれがどんな道であれど、ね
このまま道が失われたままの世界は……考えただけでもぞっとするな
この世界で迷い子が出ないよう、道の概念を復活させにいこうか

空飛ぶ魔法の箒に乗って空中で応戦するよ
自身に風の魔法を纏い、空中で動ける速さを上げよう
【多重詠唱】で魔法を更に重ねていき、敵が近づけないように風の壁も作ってしまおう

キミたちに綴るのは彩の魔法
さあ桜色の弾幕、展開せよ
道無き世界に、桜の彩で解決への道を作れ
どんどん彩の魔法を綴っていこう


弥久・銀花(サポート)
敵が集団の場合は罠に掛けて一網打尽、或いは私が囮になって頃島までエスコートしますね

ユーベルコードのワイルドエールで敵に突っ込んだり、縦穴を掘って敵を落としたり
無視できない煽り攻撃で楽しく罵倒しながら他の人の近くまで誘引したりします


(ですが例によって奇襲には弱いので、場合によってはあっさりと敗北します、触手とかエッチなトラップとかには特によく引っ掛かります)



●1st Round ― 行く手拓くは桜色弾幕 ―
「道があるからこそ、わたしたちは迷わずにいられる。……たとえそれがどんな道であれど、ね」
 滅びの危機に瀕する幽世へと降り立った小柄な姿はセレシェイラ・フロレセール(桜綴・f25838)のもの。概念を奪われ見る影も無く朽ち果てた道に小さく表情を曇らせ、彼女は空を埋め尽くす無数のオブリビオンへと視線を移す。
「このまま道が失われたままの世界は……考えただけでもぞっとするな。この世界で迷い子が出ないよう、道の概念を復活させにいこうか」
 軽く腰掛けるは+phantasia+、幻想の名を持つ魔法の箒。臆する事無く空へ舞い上がれば、オブリビオンたちは破滅をもたらす美声を奏でセレシェイラの心を砕かんとする。
「綺麗な歌声だね。……でも、私には通じない」
 その身に纏うは風の衣、魔力を帯びた気流の結界。或いは灯火に惹かれる羽虫の如く、猶もセレシェイラに群がる迦陵頻伽の大群が魔法の防御を削り取り――
「――まだまだ、足りないね」
 一度、二度、三度。戯れるように指を振るたびに風は強さを増し、遂にはオブリビオンたちを完全に払いのけてみせる。

「……窮地かと危惧しましたが。どうやら彼方の心配は無用らしいですね」
 そんなセレシェイラの姿を地上から見上げていたのは弥久・銀花(隻眼の人狼少女剣士・f00983)。
「とはいえこの数です。半分くらい減らしてもバチは当たらないでしょう」
 誰にともなく呟けば、白き人狼は宙空へと一歩を踏み込む。そのまま不可視の足場を踏むようにオブリビオンたちのひしめく上空へと駆けあがるまで僅か数秒。
「「「la――――――」」」
「そんな攻撃! 今まで受けた攻撃と大差無いですね!」
 群れの只中へ飛び込んだ銀花を出迎えるのは迦陵頻伽たちの繰り出す高速の乱舞。彼女はその全てを紙一重に見切り、受け流し、或いはその怪力で以て振り払う。
 ユーベルコード【傷跡の記憶】による予測回避は十全にその力を発揮し、嵐にも似た大立ち回りを繰り広げる銀花を墜とさんと迦陵頻伽たちは際限なく群がってくる。
「距離は十分、数も頃合いでしょう。今回は大盤振る舞いです」
 同士討ちさえ始まる迦陵頻伽の大群に呑まれながら、遠く戦うセレシェイラとの距離を見定めた銀花は大きく息を吸い込む。
「――ウゥォォォオオオオオオオン!!」
 ユーベルコード【ワイルドエール】――人狼の備える切り札の一つ、広い攻撃範囲と高い威力を兼ね備えた必殺の咆哮。既に致命的な隙を晒していたオブリビオンたちに防ぐ術など在るはずもなく、骸魂は捕えていた妖怪たちを次々に吐き出していく。

「……向こうで戦っているのはお仲間かな。おかげで随分と楽になった」
 銀花の勇姿に微笑を浮かべるセレシェイラ、その指先に瞳と同じ桜色の光が灯る。
「さて――キミたちに綴るのは彩の魔法。さあ桜色の弾幕、展開せよ」
 口ずさむ声と共に発動するユーベルコードは【彩綴(プレフィス)】、生み出されるはその数六百に迫る桜色の魔法弾。
「道無き世界に、桜の彩で解決への道を作れ」
「「「――――――!?」」」
 三秒と掛からぬ間に、無尽の魔弾は百度空を駆けた。その一つ一つが高速で飛翔する迦陵頻伽をして回避を許さぬ追尾弾である。
「彩の魔法を綴る――どんどん綴っていこう」
 セレシェイラは多重詠唱に掛けてトップクラスの技量を誇る猟兵である。空はたちまち桜彩の軌跡に染まり、貫かれたオブリビオンはその数を加速度的に減らしていく。
 洪水さながらの桜光を従え、桜綴のヤドリガミは異変の元凶を目指し空を行くのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ミア・ミュラー
ん、ここはのどかでいいところ、だね。妖怪さんたちを助けて、ここを守れるように、わたしも頑張る、よ。

ん、向こうが空を飛ぶなら、わたしもそうしよう、かな。【プリンセス・ホワイト】で呼んだ白鳥さんたちに乗って戦う、よ。これなら足場が悪くても、大丈夫。
それに、数が多ければ連続攻撃の狙いもつけづらい、よね。一匹の白鳥さんが狙われても、他の白鳥さんが翼とか嘴で攻撃しちゃう、から。みんなで力を合わせて頑張ろう、ね。わたしも雷を纏わせたソリッドダイヤを敵にぶつけて、動きを止めて、援護する。ん、妖怪さん、いま助けてあげるから、もうちょっと我慢してて、ね。



●1st Round ― アリスの姫と白翼の道行き ―
「ん、ここはのどかでいいところ、だね」
 今回の異変が無ければこの地域は妖怪たちが晴耕雨読の日々を送る平和な農村だったのだろう。ミア・ミュラー(アリスの恩返し・f20357)はボロボロに朽ち果てた道、そして空を飛び交う無数のオブリビオンに表情を曇らせる。
「妖怪さんたちを助けて、ここを守れるように、わたしも頑張る、よ」
 猟兵となるまで多くの相手に助けられてきたアリス適合者であるミアにとって、自分もまた誰かを助ける事が戦いに身を投じる理由。小さな拳を握って気合いを入れると同時、新たな猟兵の存在を察知したオブリビオンたちが上空から攻撃を仕掛けようとする。
「ん、向こうが空を飛ぶなら、わたしもそうしよう、かな」
 先陣を切った迦陵頻伽は横合いから割り込む白い影に吹き飛ばされる。ユーベルコード【プリンセス・ホワイト】――柔らかな光を纏い現れるは優美に羽を煌めかせる七十二の白鳥たち。
「みんなで力を合わせて頑張ろう、ね」
 白鳥の一羽に乗ったミアが号令を掛ければ、プリンセスの声に白鳥たちは澄んだ鳴き声で一斉に応じる。
「「「laaaaa――――――!」」」
「大丈夫、だよ」
 雷を纏ったソリッドダイヤ――ダイヤのスートを模ったマジックアイテムが迦陵頻伽の動きを牽制すれば、すかさず白鳥たちの嘴が骸魂を貫き囚われていた妖怪を解放する。
 迦陵頻伽たちは数こそ圧倒的だが、個々の能力と連携に於いては白鳥たちのそれに勝るものではない。ミアたちの進撃は姫とそれを守る騎士たちの道行きにも似て、鎧袖一触にオブリビオンたちを撃破していく。
「ん、妖怪さん、いま助けてあげるから、もうちょっと我慢してて、ね」
 異変の元凶は目前。確かな決意と共に、ミアは自分の行く手を見据えるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『リヴァイアサン天女』

POW   :    伝説の序章
【海の力を纏った黄金の槍による攻撃】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【に空いた穴に海水が満ち】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
SPD   :    羽衣伝説
【水の羽衣が高速回転して飛行形態】に変身し、レベル×100km/hで飛翔しながら、戦場の敵全てに弱い【が貫通力のあるウォータージェット】を放ち続ける。
WIZ   :    レジェンドオブリヴァイアサン
海の生物「【リヴァイアサン】」が持つ【海水で大渦を創り出す等】の能力を、戦闘用に強化して使用する。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はピオネルスカヤ・リャザノフです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●Round Interval ― 孤独の水禍 ―
「――猟兵か。ふん、迦陵頻伽どもを突破してくるとはな」
 人鳥一体のオブリビオンが為す包囲の先、道を奪われた世界の中心に佇む天女は美しい見目に似合わぬ嗄れ声で吐き捨てる。否、それは天女の声そのものではない。羽衣伝説に謳われる天女、その存在を取り込んだリヴァイアサンの骸魂が発した呪詛の響きである。
「もはや計画の成就は目前よ。幽世は孤独の水底に沈み、悠久の安寧を得るのだ」
 天女を取り込んだ証である水の羽衣が逆巻き、迫る猟兵の気配に向けて黄金の槍を振るう。器の純粋さとは対極に位置する狡猾な光を菫色の双眸に瞬かせ、オブリビオンは端正な顔に禍々しい嘲笑を刻んだ。
「来るがいい。貴様らの屍を以て世界終焉の駄賃としてくれよう――!」
ミア・ミュラー
んー、全部水に沈んじゃえば、確かに静かになるかもしれないけど、海しかない世界なんてつまんない、よ。

水を自在に操れるの、ね。なかなか避けるのは大変、かも。けど、大渦に飲まれちゃっても、平気。【風槍】で作った風の槍につかまって水の中を進んで、空に脱出する、から。これなら水の中も空の上も進める、からね。
そうしたら今度はこっちの、番。そのまま風の槍で攻撃、するよ。槍はたくさんあるから、どんどん飛ばして敵の防御を崩して隙を作る、ね。隙ができたらわたしが近づいて、持ってる風の槍を強化して、「属性攻撃」。
この世界をあなたの好きにはさせないし、妖怪さんも絶対助ける、から……!



●2nd Round ― 水風の相剋 ―
「んー、全部水に沈んじゃえば、確かに静かになるかもしれないけど」
 道を奪われた迷子の世界、ミア・ミュラー(アリスの恩返し・f20357)は異変の元凶たるオブリビオンの眼前に降り立つ。
「海しかない世界なんてつまんない、よ?」
「笑止! その単調、その停滞こそ世界の在るべき姿よ!」
 元より相容れぬ存在である猟兵とオブリビオン、両者は対面した時から既に臨戦態勢。
 オブリビオンがユーベルコード【レジェンドオブリヴァイアサン】により海水の大渦を生み出せば、ミアは瞬間的な加速で初撃を躱す。
「フン、小癪な。だがいつまでも逃げ切れると思うな、小娘!」
「わ、っ……」
 一発避けられたなら二発、二発を避けられたなら四発。元より道を奪われた世界はミアの俊足を活かすには不向きであり、小柄な少女の姿は遂に連続して放たれる大渦に捉えられる。
「呆気ないものだ。このまま水圧で捻り潰して――」
「――其は風……」
 大量の海水が唸りを上げる中、囁きにも似た詠唱が空気を震わせる。地の利を生み出し強大な力を振るうオブリビオンは果たしてそれに気付いただろうか。

「……穿ち、吹き荒べ!」

 強い意思を秘めた声が響き、大渦を形成していた海水が弾け飛ぶ。濡れた金髪から雫を滴らせるミアの姿は未だ健在、彼女が従えるは意思を持つように浮遊する七十二の風槍。
「なっ……!?」
「今度はこっちの、番。全力で、いくよ」
「……面白い。出来るものならやってみるがいい!」
 動揺は一瞬。互いに見せたユーベルコードのぶつかり合いとなれば有利なのは自分の方だと、直感的な勝算がオブリビオンにはあった。
 ……だが、此処に誤算が二つ。
「我はリヴァイアサン、羽衣の天女を取り込みしリヴァイアサン天女である! なれば遍く水なるもの、我に傅くべし!」
「おねがい、アーデントクラブ。輝き、照らせ!」
「おのれェ……!」
 虚空より現れる海水の大渦を貫き削り取るは幾多の風槍。ミアの傍らには彼女の勇気に呼応したマジックアイテムが輝き、高まる魔力を受けた風槍は海水の防御を突き崩していく。
 そして第二の誤算……即ち、足場が無いのなら生み出せばいいという至極単純な理屈。あらゆる環境に適応した構造を持つ風槍は大渦の妨害を受けようとも安定した推力を発揮し、或いは足場となってオブリビオンへと続く“道”を作り出す。
 もはや地の利は失せ、優位は崩れ去った。であれば目に見える結果が現れるまでにそう時間は掛からない。
「この世界をあなたの好きにはさせない。……それに」
「しまっ――」
 その歩みは軽やかに、しかし鋭く一瞬の隙を突き。
「妖怪さんも絶対助ける、から……!」
 咄嗟に振るわれた黄金の槍、紙一重に躱して踏み込む最後の一歩。ミアの手にした風槍は疾風の如く宙を駆け、オブリビオンを刺し貫く!

成功 🔵​🔵​🔴​

鵜飼・章
UC【相対性理論】で隼くんに騎乗して空中戦
道が消えた世界はうん、嫌いじゃないな
レールの敷かれた人生ってつまらないものの喩えでしょう

きみリヴァイアサン天女っていうんだ…
個人的にはリヴァイアサンなのか天女なのかはっきりしてほしい
見た目は天女感が強いけどきみのマインドとしてはその辺りどうなの?
はあ…働くのは好きじゃないんだけど
どうしても気になったから来ちゃったよ
隼くんや鴉達も心なしか呆れている

単に雑談してる訳じゃないよ
【挑発】を兼ねた雑談だ
怒らせて動きを単調にし【読心術】による【見切り】を効きやすくするんだ
幾ら速く動いたとしても先が読めれば意味は無い
そこだよ
【早業】による昆虫針の【投擲】で急所を突く



●2nd Round ― 虚ろの矜持は地に墜ちる ―
 ――道が消えた世界はうん、嫌いじゃないな。
 ――レールの敷かれた人生ってつまらないものの喩えでしょう。

 鵜飼・章(シュレディンガーの鵺・f03255)はユーベルコード【相対性理論】で召喚した隼の背から地上を見下ろす。
 道という道が朽ち果てた迷子の世界。それを生み出した元凶のオブリビオンは、上空を舞う章たちの姿を忌々しく睨み上げた。
「我はリヴァイアサン、羽衣の天女を取り込みしリヴァイアサン天女である! なれば天もまた我が領域、何人たりとも我を見下す事は許されぬと知れ!」
 がなり声が励起するユーベルコードは【羽衣伝説】。オブリビオンもまた水の羽衣を高速回転させて飛翔し、羽衣から放つレーザーめいた水流で章たちを狙う。

「はあ……働くのは好きじゃないんだけど」
 ウォータージェットが掠め、隼の黒い羽が散る。間髪入れず超高速で襲い掛かったオブリビオンの槍を急旋回で躱し、章は気だるげに溜息を一つ。
「きみリヴァイアサン天女っていうんだ……個人的にはリヴァイアサンなのか天女なのかはっきりしてほしい」
「この期に及んで戯言とは余裕だな猟兵!」
 水流は牽制、オブリビオン本体の振るう金槍は余波だけでも空間を引き裂き突風を巻き起こす。異変を引き起こした首魁の桁外れな出力に巧みな空中機動で対応しながら、章の落ち着き払った振る舞いが崩れる事は無い。
「見た目は天女感が強いけどきみのマインドとしてはその辺りどうなの? さっきの十把一絡げなオブリビオンと比べても薄いよね」
 天女を取り込んだと豪語しながら外見の主体はその天女のもの。犠牲となった妖怪の性質を完全に上書きしていた先の迦陵頻伽たちよりリヴァイアサンの骸魂は存在として脆弱なのだろうと、顔色一つ変えずに淡々と皮肉ってみせる。
 ウォータージェットの脅威に晒されながらも随伴していた鴉たちも呆れたようにカアと鳴けば、その挑発はオブリビオンには効果覿面だったらしい。
「言わせておけばァ……! その不遜、万死で償え猟兵ッ!!」
 或いは図星を突かれた事、反論らしい反論も返せぬ事こそが最大の屈辱となったか。天女の整った顔立ちを憤怒に歪め、オブリビオンは更に加速する。

(計算通りだね)
 激昂したオブリビオンの動きは一段と速く、そして力強い。小癪な猟兵を地に叩き落とさんとする攻撃には特大の殺意が籠り……読心の術に長けた章からすれば、最早その動きは掌の上と言ってもよかった。
 接戦の演出もそう長くは続かない。盲目的に全力を出し続けたオブリビオンの見せた隙を、章の瞳は逃す事なく捉える。

「そこだよ――光より速く。≪相対性理論≫」

 敵の疲労、章の先読み、詠唱による隼の再加速。重なった要素は彼我の速度差を逆転させ――突き立つ一撃の手応えは軽く、されど結果は明瞭。
 閃くように放たれた昆虫針はオブリビオンの急所を正確に貫き、そのまま地上へと縫い付ける!

大成功 🔵​🔵​🔵​

火土金水・明
「この方が今回の事件の元凶ですか、こちらも全力で迎え撃ちましょう。」「もちろん、取り込まれた方も助け出します。」「足場が悪いのでしたら、こちらも空を飛びましょう。」
魔法の箒に跨って【空中戦】の技能を使用します。
【POW】で攻撃です。
攻撃は【先制攻撃】で【継続ダメージ】と【鎧無視攻撃】と【貫通攻撃】を付け【フェイント】を絡めた【銀色の疾風】で『リヴァイアサン天女』を【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【見切り】【残像】【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「少しでも骸魂にダメージを与えて次の方に。」
アドリブや他の方との絡み等はお任せします。



●2nd Round ― 白銀一閃―
「この方が今回の事件の元凶ですか、こちらも全力で迎え撃ちましょう。もちろん、取り込まれた方も助け出します」
 火土金水・明(夜闇のウィザード・f01561)は腰掛けた魔法の箒から眼下のオブリビオンを見下ろす。明の如何にも魔女といった装いに反し彼我の間合いは槍を振るえば届きそうな程だが、オブリビオンはそれも自分を侮る挑発と捉えたらしい。
「小娘風情が大言壮語を――」
「この攻撃で、妖怪を助け出す!」
「――ッ!?」
 忌々しく顰めたオブリビオンの紫瞳は、しかし次の瞬間驚愕に見開かれる。
 毒づきながらも油断があった訳ではない。だが、口上など気にも留めない風に加速した明は警戒の上から先手を捥ぎ取る事に成功した。
 或いはこのウィザードが銀剣による直接攻撃を選択した事も不意打ちとして機能したのだろう。鋭いフェイントは金槍の迎撃に空を切らせ、体勢を大きく崩しながらも刃を躱したオブリビオンの骸魂を返す二の太刀が即座に捉える。
「ガァアアアッ……!」
 ユーベルコード【銀色の疾風】……骸魂のみを攻撃する事に特化した異能に守りを貫く明自身の異能が加わったそれはオブリビオンにとって天敵と言っていい。その直撃を受けてまだ捕えた天女を解放しようとしないのは、異変の元凶であるオブリビオンの強大さの証か。
「貴様……、貴様ァ! 許さんぞ猟兵ィ……ッ!」
 整った天女の形相を憤怒に歪め、足を踏み止まらせたオブリビオンは憎悪を吐き出すように咆哮する。
「我はリヴァイアサン、羽衣の天女を取り込みしリヴァイアサン天女である! なれば世界なるもの、須らく絶望の水底に沈むがいい!」
 発動するユーベルコードは【伝説の序章】。海の力を纏った黄金の槍が明を貫き……その姿が揺らいで消える。
「残念、それは残像です」
「図に乗るなよ猟兵、その浅慮を後悔――っ、グ……!?」
 放ったユーベルコードは回避されても効果を発揮するもの。地形に穿たれた穴を海水が満たし、増強される能力で逆襲を試みたオブリビオンは……しかし胸元を押さえよろめく。
「効果は十分なようですね」
 骸魂を捉えた白銀の一撃は確かな亀裂を刻み、それは今もなお拡大を続けていく。崩壊しきるのも最早時間の問題だろうが……。
「それまでにこのオブリビオンが暴走して事態を悪化させないとも限りません」
 怒り狂うオブリビオンを前に、淡々とした分析結果を呟いて。
「少しでも骸魂にダメージを与えて次の方に」
 ――どこまで敵の“残り時間”を削れるか。瀕死にまで追い込まれたオブリビオンの骸魂を狙い、白銀の剣閃は再び宙を駆けた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

四軒屋・綴(サポート)
※口調
・語尾に「ッ!」がつきます(重要)
・敵には『貴様ッ!』
・一般人には『貴方』
・『~なのだなッ!』
・身振り手振りを多用します

※台詞例
・「仲間の為ならえんやこらッ! だッ!!」(だんだん《!》が多くなります)
・「良い夜だな、ご令嬢"フロイライン"。」(ルビを《"○○"》の形で振ります)

※行動例
・「なるほどッ! 了解だッ!!」(素直)
・「流石だ○○さんッ!」(サムズアップ)
・「生憎だがな、貴様達は此処が『終点』だッ!!」(それっぽい台詞)

ヒーローであろうとする一方、自分のことをヒーローとは呼ばず、正義を名乗る敵には一層の憎悪を抱く、ヒーローの仮面を被った面倒な奴です。

被弾とか破損とか全然OKです


焔・牙炎
『俺と戦えぇ!!』
 羅刹の剣豪×ブレイズキャリバー、21歳の男です。
 普段の口調は「男性的(俺、~さん、か、だろ、かよ、~か?)」、気にいったら「フランク(俺、相手の名前、か、だろ、かよ、~か?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
基本的に仲間や依頼者、弱い人のために全力を尽くす戦闘狂です。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



●2nd Round ― 水禍祓うは炎の心 ―
 道を奪われた迷子の世界、その異変を解決する為の戦いも佳境を迎えた。天女を取り込んだリヴァイアサンの骸魂にも度重なる戦闘の負傷による限界が迫り、しかしオブリビオンは未だ妄執を手放そうとしない。
「小癪な猟兵共め……だが、我の大望は未だ――」
「――俺と戦えぇ!!」
「仲間の為ならえんやこらッ! だッ!! ――トウッ!!!」
「えぇい暑苦しいわ貴様らァ!」
 問答無用の連携攻撃を仕掛けたのは焔・牙炎(すべてを燃やす炎刀使い・f05425)と四軒屋・綴(大騒動蒸煙活劇・f08164)の二人。炎刀と白掌の一撃を金槍が迎え撃ち、エネルギーの炸裂から仕切り直すように三者は分かれて再び対面する。

「我はリヴァイアサン、羽衣の天女を取り込みしリヴァイアサン天女である! なれば世界なるもの、須らく絶望の水底に沈むがいい!」
「俺は牙炎、こいつは炎刀:燈火! 遠いもんも近いもんも切ってやるさ! 心炎流:猛飛焔斬り!!」
 激突したオブリビオンと牙炎のユーベルコードは互角……否、合わさった持ち前の火力と怪力は金槍を押しのけ、即座に続く燃え盛る斬撃がオブリビオンの体勢を大きく崩す。
「流石だ炎牙さんッ! ――ならば俺も名乗ろうッ!! 来たれマイボディッ!!!」
 生じた好機を逃さず掴み綴の発動するユーベルコードは【蒸騎構築(ジョークアップ)】。蒸気状のオーラが渦巻き、形を成した具現化プログラムで構築した合体用ボディが蒸気機関車を思わせる武装を纏う。
「勇蒸連結ッ!!!! ジョウキングッ!!!!!」
「喧しいわ猟兵ッ!!」
 崩れた体勢から強引にオブリビオンが放った苦し紛れの一撃は合体時妨害対策用エネルギーフィールドによって阻まれる。ビシィッ! とポーズを決めた綴の背後で蒸気が爆発し、ジョウキングの勇姿を彩った。
「おのれ猟兵共……! この我を前に! いずれ忘却の底へ廃棄される定命の分際で! 斯様な偽りの輝きを誇るか!」
「小難しい話なんざ知るかよ! 俺はお前をぶっ倒す! そんで今よりもっと強くなって、もっと強ぇ相手と戦うんだ!!」
「生憎だがなッ!!! 既に終点を過ぎた貴様に、今を生きる魂の熱を否定する事は許さんッ!!!!!」
 オブリビオンが底無しの憎悪で以て瀕死の身体から最後の力を振り絞れば、二人の猟兵は各々の得物を突きつける事で勝るとも劣らぬ戦意を返す。
「燃え上がれ燈火! 何もかも燃やし尽くして、一切合切を斬り尽くせ!!」
「唸れジョークブースターッ!! 滾れパストスチームッ!!!!」
 牙炎の炎刀と綴の武装、どちらからともなく打ち合わせれば火炎と蒸気は互いの力を高め合い最大限の力を発揮する。
「行くぜぇぇええええ! 心炎流:猛飛焔斬りッ!!!」
「殲滅形態で叩くッ!! 必殺ッ!!! 義・願・列・車ッ!!!!!」
「馬鹿なぁあああああアアアアアッ!?」
 二人の同時攻撃は海の力を纏った黄金の槍を打ち砕き、天女を取り込んでいたリヴァイアサンの骸魂を捉え――そして、遂に破壊する!
 ここに“迷子の世界”を生み出していたオブリビオンは斃れ、囚われていた天女も解き放たれる。息を吹き返すように道々の蘇る世界の中心、互いの健闘を称える猟兵たちの掌を打ち合わせる音が空高く響いた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 日常 『打ち上げ花火を作ろう』

POW   :    巨大になるよう、星(火薬)を配置する

SPD   :    対称性を意識して星(火薬)を配置する

WIZ   :    配色を意識して星(火薬)を配置する

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●Epilogue ― 戦勝祝いは夏の風物詩と共に ―
 オブリビオンは斃され、骸魂に囚われていた妖怪たちは救い出された。失われていた道を取り戻した世界、素朴な田舎の風景はお祭りムードの妖怪たちで賑わっている。
 道沿いに並ぶ屋台の向こうでは骸魂から解放された天女が軽やかに舞い、広場の片隅では一部の妖怪が打ち上げる花火の準備に勤しむ姿が見える。
 この平和な光景が猟兵たちの勝ち取った戦果だ。帰還までの間、少し変わった妖怪たちのお祭りを心ゆくまで楽しむといいだろう。
ヴィリヤ・カヤラ(サポート)
「やるなら頑張らないとね。」
ユーベルコードは指定内の物を適宜使用。
武器は黒剣の宵闇、鋼糸の刻旋、媒介道具の月輪を良く使うかな。
戦場の状況は出来る限り確認しながら動いて、
誰かが攻撃されそうなのに気付けたらフォローに入るかな。

吸血行為は無理矢理にはしないけど、敵に対しても同様で
相手の許可が無ければしないよ。
父様から同族(ダンピール)と
自分の血を吸うのはダメって言われてるからNG。

一般人は依頼内で救助の必要性があると
明言されているならなら助けるけど、
そうでない場合は状況によっては見捨てる判断もするかな。

楽しめそうな事は思いっきり楽しむけど、
夏の強い日光は苦手かな。
味覚は苦い物と酸っぱい物は苦手。


月詠・莉愛(サポート)
『あの……宜しくお願いしますね。』
 オラトリオのシンフォニア×聖者、15歳の女です。
 普段の口調は「丁寧口調(私、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、独り言は「普通かな(私、~さん、ね、わ、~よ、~の?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

大人しくて口数が少ないですけど、心優しく
動物や植物などの自然が好きな少女。
争い事は苦手ですけど、依頼の成功の為なら戦う事も厭わないです。

 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



●Ending ― 夏を彩る空の華 ―
「何はともあれ一件落着。めでたしめでたし、だね?」
「はい……妖怪の皆さんも無事に助け出せてよかったです」
 ちょっとした縁日のような賑わいを見せる通りを並んで歩くのはヴィリヤ・カヤラ(甘味日和・f02681)と月詠・莉愛(銀の月を謳う・f16320)。
 妖怪の顔を可愛らしくデフォルメしたお揃いのお面を斜めに被り、並んだ屋台の制覇を目指さんばかりに一つ一つ立ち寄っていく。
「一見この地域はサムライエンパイアみたいな文化圏みたいだけど、洋風要素も割と混ざってるんだね」
「道行く中には西洋の方や新しい妖怪の方もちらほら混ざっているようですしね」
「そうだねぇ……あ、カップケーキ。莉愛さんはどの味にする?」
「では私はこの椿イチゴフレーバーを頂きましょうか」
「良いチョイスだね。私は鬼灯オレンジにしようかな」
 妖怪たちの世界だけあってと言うべきか、品揃えも少し変わったラインナップが多い。イチゴの甘酸っぱさに時間差で合わさる濃厚な甘みやオレンジの風味にぴりりと合わさる刺激、独特の味わいに二人の猟兵は舌鼓を打ちながら軽い足取りを進めていく。

 猟兵は今回の異変から妖怪たちを救ってくれた恩人だ。そうでなくともこの幽世に暮らす妖怪たちは人々に忘れ去られ居場所を失った存在である為、自分たちに気付いてくれる猟兵が人気者になるのもそう不自然な事ではない。
「……何かお祭りを盛り上げてほしいって?」
「ですか?」
「はい、お二人さえよろしければ是非!」
 並んで首を傾げたヴィリヤと莉愛の前で勢いよく頭を下げたのは座敷童の少年。
「うん、いいよ。楽しめそうな事は思いっきり楽しむ主義だしね」
「私もお手伝いしますね」
 二つ返事に快諾したものの、さて何をしようかと首を捻るヴィリヤと莉愛。
「莉愛さんはどんな事がやりたい?」
「……そう、ですね……何か良い絵に残せるようなものがいいな、と思いますが……」
「綺麗なのは良いよね。私も好きだな」
「「…………」」
 どちらからともなく夜空を見上げ、少しの沈黙。同じ結論に達した二人は再び顔を見合わせる。
「……花火などいかがでしょう?」
「奇遇だね、私もそれがいいと思ってたんだ」
 夏、そしてお祭りの王道であるが故にハズレ無し。奥の深さは腕の見せ所でもある。
 こうして方針を定めた二人は手際よく花火の作成に取り掛かっていく。

 ……それから少し後、ヴィリヤと莉愛の姿は開けた広場にあった。既に二人が打ち上げ花火を作っている事は広まっているらしく、離れたところでは妖怪たちが今か今かと落ち着かない様子で夜空を見上げている。
「まさか一番手になるとは……」
「ふふっ、いいじゃないか。私たちの自信作だ、ワクワクするね」
「上手くいきますように……!」
 莉愛が祈るように火を入れれば、打ち上げ筒から二人の合作となる花火が打ち上げられる。

 ヴィリヤと莉愛は共に知識や頭脳といった分野に秀でた猟兵である。ヴィリヤは炎や光を含む魔法の扱いに長けたマジックナイトでもあり、莉愛は身に付けた数多くの技能と最近よく描いている絵の経験を存分に活用した。
 つまり、端的に結果を述べるなら――突発的に始まった花火大会、その始まりを告げる花火は。
 本職の妖怪職人たちも唸る程の鮮やかさで以て、夏の夜空を彩ったのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ミア・ミュラー
ん、みんな楽しそう、ね。景色も戻って、妖怪さんたちも無事に助けられて、よかった。

花火の準備が、忙しそう?なら、わたしもお手伝いする、よ。ふーん、あの丸いのが打ち上がって花火に、なるんだ。面白い、ね。ん?わたしも花火を作って、いいの……!?んーと、じゃあ、空一面に広がるような大きい花火をひとつ作ってみたい、な。
花火が完成したら、せっかくだからできるだけ近くで、打ち上がるところを見てみたい、な。自分で作った花火を見られるなんて、夢みたい……。ん、この世界には初めて来たけど、いい思い出ができて、よかった。みんなありがと、ね。



●Ending ― 平和を言祝ぐ大輪 ―
「ん、みんな楽しそう、ね。景色も戻って、妖怪さんたちも無事に助けられて、よかった」
 猟兵たちの異変解決を祝うお祭り騒ぎ、盛り上がる妖怪たちの姿に優しく微笑むのはミア・ミュラー(アリスの恩返し・f20357)。
 綺麗な金髪には小さな花の髪飾り、片手には涼やかな色合いの水風船。お礼を伝えに来る妖怪たちに静かながらもにこやかに応じ、お土産代わりにと渡される贈り物を受け取りながらお祭りの景色を巡っていくミアは、ふと広場の片隅に目を留めた。そこでは何人かの妖怪が集まり、忙しそうに打ち上げ花火の準備をしている。

「花火の準備が、忙しそう? なら、わたしもお手伝いする、よ」
「おお、お嬢ちゃんは骸魂から俺たちを助ける為に戦ってくれた猟兵だな?」
「ん。ミア、だよ」
「ミアお嬢ちゃんか、可愛い名前だな。アンタたちのおかげで皆こうやって祭りを楽しめるんだ、ありがとうな!」
 ミアが声を掛けると、額に一本角を生やした赤鬼が振り返って破顔する。小柄な天狗がお礼を言えば、三毛の猫又が気遣わしげに首を傾げた。
「でも良いの、こんな事まで手伝ってもらって? 花火が上がるまで縁日でも楽しんでてくれていいのよ?」
「だいじょうぶ、だよ。まかせて」
「そこまで言ってくれるならお願いしちゃおうかしら。助かるわ」
 ふんす、と意気込みを見せるミアの姿に猫又も相好を崩し、彼女はこうして花火作りを手伝う事に。妖怪たちが嬉しそうに話す花火の知識を聞きながら、作業は順調に進み……。

「ん? わたしも花火を作って、いいの……!?」
「ああ、ミアお嬢ちゃんは物覚えも良いからな。良い花火が出来るだろうよ」
「んーと、じゃあ、空一面に広がるような大きい花火をひとつ作ってみたい、な」
「よし来た! とっておきの四尺玉を使うとするか!」
 目を輝かせたミアが希望を口にすれば、威勢よく応じた天狗が倉庫へと飛んでいく。それからも和気藹々と相談を重ねる事しばし……遂に花火大会の本番が訪れた。
 花火師たちが技術の粋を凝らして作った花火が次々と打ち上げられ、空を色とりどりの光が照らすたびに見上げる妖怪たちから拍手と歓声が上がる。
 その喧騒から少し離れ、赤鬼たちが打ち上げ筒に玉を込める様子をミアは特等席から見守っていた。
「ん。いよいよ、だね」
 花火大会も佳境を迎え、最期に打ち上げ筒に込められたのはミアの作った四尺玉。ぎゅっと手を握って固唾を飲むミアの目の前で発射薬に火が入り、一段と大きな発射音と共に花火が打ち上げられる。

 ひゅるるるる、と笛を吹くような音と共に特大の四尺玉は上昇し――どぉん、と火薬の弾ける音。
 色鮮やかな大輪が夜空の真ん中に咲き誇り、惜しみない拍手を送る妖怪たちの盛り上がりも最高潮に達した。ミアも丸く見開いた目をきらきらと輝かせ、小さな手を叩いて感動を表現する。
「どうかしらミアちゃん、楽しんでもらえた?」
「自分で作った花火を見られるなんて、夢みたい……」
「ははっ、そりゃあ何よりだ。俺たちも最高の花火で締め括れて良かったよ」
「ん、この世界には初めて来たけど、いい思い出ができて、よかった。みんなありがと、ね」
「俺たちの方こそ感謝してもしきれないな。またいつでも遊びに来てくれよ」
 素敵な出会いと夏の思い出に乾杯を。爽やかな炭酸の弾けるジュースが入ったコップを打ち合わせ、ミアと妖怪たちは朗らかな笑顔を交わし合うのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年07月20日


挿絵イラスト