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贈り物も大切だけど……?

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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「痛い痛い痛い!?」
「もう無理!やめて!誰か助け……いやぁあああ!?」
 人々の悲鳴が響き渡る体育館。普段はアスリート的なアーティストが集うそこに、悲惨な光景が広がっていた。何人もの犠牲者が体の激痛を訴え、床に這いつくばるが逃げる事は叶わない。ていうか、自分から再び拷問を受けに行く……何故か?
「これも、全てはバレンタインまでに素敵な私になるため……!」
「彼女にカッコよくなって、喜んでもらうんだ……!」
 そう、ここで開かれているのはストレッチ教室。芸術系アーティストととして、運動不足になっていた近隣住民が集まっていたのだ。それが、怪人の罠とも知らずに……。

「皆様、お集まりいただきありがとうございます」
 人首・椿(傷と記憶は刻むモノ・f06124)はコロリと電子巻物を広げ、キマイラフューチャーのとある体育館を示す。
「ここでこのような催し物があるようですが……」
 椿が見せたのは、「できる!イケメンイケジョ開発スクール☆〜バレンタインの決戦に向けて〜」と描かれた、胡散臭さが視覚化されたようなポスターであり。
「表向きはストレッチを通して美しい体を作り、そのまま色々な服を着せて、コーディネートまで面倒を見てくれる教室、ということになっておりますが、どうやら怪人の罠のようなのです」
 言わなくても分かるだろうけど、一応伝えてから椿は会場の見取り図を広げた。
「現地では、多くの方が怪人に指導されてストレッチしております。それを妨害すれば、指導していた怪人が一斉に襲いかかって来ますが、サラッと始末して黒幕を誘き出してください。後はその首を取ればおーけーです」
 一部ひらがな発音の入った椿が微笑むが、正確な数が分からないレベルでたくさんいる怪人って、地味に脅威だと思う。
「あ、もし怪我でもして帰って来たら……ふふふ」
 猟兵達は、怪しげな微笑みを浮かべて刀に手を添えた椿という、目の前の脅威から逃げ出すように装備を整えるのだった。


久澄零太
バレンタインでチョコ依頼って、めっさ多いよね……

はっ!もう始まってる!?

皆様やっふぉい、バレンタインなんてなかった久澄です

まずは怪人の群れに突撃して全部片付けるだけの簡単なお仕事ですって

先にストレッチを受けて疲れを取ってからでもいいし、問答無用で仕留めても構いません
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第1章 集団戦 『大頭頭ズ』

POW   :    x形拳
【様々な生物や機械、自然現象等を模した拳法】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    i極拳
【健康体操のようにも見える連続した攻撃動作】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    n卦掌
完全な脱力状態でユーベルコードを受けると、それを無効化して【大地の中を走る気の流れの噴出点(龍穴)】から排出する。失敗すると被害は2倍。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

水島・可奈
無理なストレッチなんて、逆効果だというのに……バレンタインは自然体が一番だよ……
生まれながらの光で被害者の近隣住民をなるべく治療していくよ(技能【救助活動】、【医療】、使えれば【コミュ力】使用)。
代償で自分が疲れちゃうけど、それでへたれ込むと怪人にやられそう(ストレッチ的な意味で)だからなるべく立っている(足は震える)。
みんなの受けた痛みを引き受けるんだから、これくらいは……

え?私がこのストレッチを受けてみないかって?グリモア猟兵の仕事ばかりで体がなまってないかって?
相手もいないし、丁重にお断りしま――ひぃぃぃ!(銃乱射)

※アドリブや連携はお任せします


大豪傑・麗刃
なんかおもしろそうなことをやっているのだ!
わたしもやってみるのだ!戦闘前の準備運動なのだ!

(表現しがたい音、文章化の難しい悲鳴、なんか曲がっちゃいけない方向に曲がっている感じ、スゴいね人体)

……
わたしは普段からみんなに変態と言われてるけど、ここまで変態的な動きは無理なのだ!
わたしをこんなひどい目に合わせるとは!
ゆ゛る゛さ゛ん゛!!
そなコトすゆ子は麗ちゃんぶつじょ!!

(半分自分からやったような気がしないでもないが、逆恨みのような気もしないでもないが、ここまでたぶん変態的衝動のトリガーなのだろう)

あとは右手に刀!左手に脇差(と呼ぶにはちょっと大きすぎる剣)を持ち!二刀流で斬りまくるだけなのだ!


テティス・ウルカヌス
「今回はストレッチ教室のいんすとーる?とらくたー?
まあ、そんな感じのお仕事ですねっ!
ストレッチならダンスが得意な私にお任せくださいっ!」

ふっふっふ、この天才美少女アイドルのテティスちゃん流ストレッチを伝授しちゃいましょうっ!

「あ、そこのトレーナーのチャイナ服の方、ちょっと見本になっていただけますか?」

まずは一般人の皆さんにやってもらう前に、プロのトレーナーさんを実験台……もとい、お手本を見せてもらいましょう。

「まず、肘をこう曲げます!」(ごきっ)
「それから、首はこっちに!」(ぐきっ)
「指なんか全部違う方向に曲げましょう!」(ばきばきっ)

ふう、思い付きで考案したストレッチですが、いかがでしたか?



「今回はストレッチ教室のいんすとーる?とらくたー?まあ、そんな感じのお仕事ですねっ!ストレッチならダンスが得意な私にお任せくださいっ!」
 テティス・ウルカヌス(天然系自称アイドル・f12406)が出たぞー!誰か!誰か奴を止めろ!!さもないとロクでもない事に……。
「ふっふっふ、この天才美少女アイドルのテティスちゃん流ストレッチを伝授しちゃいましょうっ!あ、そこのトレーナーのチャイナ服の方、ちょっと見本になっていただけますか?」
 まさかこいつが歩く地雷とは知らぬ、中華っぽいインストラクター的な怪人は、まぁそんな客もいるだろう、と油断して近づいてしまい、テティスが腕を掴んだ。
「まず、肘をこう曲げます!」
 ゴキッ。
「それから、首はこっちに!」
 グルンッ。
「指なんか全部違う方向に曲げましょう!」
 バキバキッ。
 何という事をしてくれたのでしょう。チャイナドレスに馬鹿デカい被り物をしていた怪人は、両肘が真逆の方向へ曲がり、被り物が百八十度回転、指の全てが捻じれ、掌が上を向いているのに指先は正位置に。
 何が起こったか分からないって?つまりな、下半身は正面を向いてるのに、上半身が後ろ向いてる、いわば人体を一度引き千切って、上半身を前後逆につなぎ直したかのような有様になってしまっている……!
「ふう、思い付きで考案したストレッチですが、いかがでしたか?」
 この女今思い付きって言ったぞ!?
「なんかおもしろそうなことをやっているのだ!わたしもやってみるのだ!戦闘前の準備運動なのだ!」
 面白そう……だと?大豪傑・麗刃(変態武人・f01156)、お前の頭にはマシュマロでも詰まっているのか……?
「そこのアイドルちゃん!わたしにストレッチを教え……」
 麗刃もまた知らなかった。アイドルちゃんことテティスは『歩く地雷』だと言う事を。
「きゃー!?」
「へぶん!?」
 射程圏内に踏み込んだ瞬間、麗刃に風切り音を響かせる右ストレートが突き刺さるッ!
「いやー!?」
「へるっ!?」
 何という悲劇だろうか……麗刃の家系は代々続く武人の家系。全てがそうというわけではないが、その肉体は生まれながらにして戦う事に向いている。何が言いたいかっつーと、こいつもまた変人の癖に武人なんだよ……テティスの拳に耐えちゃったんだよ、そのせいで二撃目が飛んできたんだよッ!!
「来ないでくださーい!?」
「あせんしょん!?」
 決まったーッ!ワンツーに続く三撃目の右ストレートッ!!ついに耐えきれたなくなった麗刃の体がぶっ飛んでいく!先の二撃であらぬ形に捻じれた麗刃、錐揉み回転しながら奇跡的に近隣住民が使っていたマットの上に落下!そして、割とやべー拳を三発も食らった麗刃は……。
「……わたしは普段からみんなに変態と言われてるけど、ここまで変態的な動きは無理なのだ!」
 背骨がグリッと曲がって、股間から顔を覗かせ、捻じ曲げられた膝は両足を上に伸ばし、肘が曲がって内側を向いたままの両手と膝、四つの支点で体を支えるという新手の雑技団のような姿になり果ててしまった!!
「わたしをこんなひどい目に合わせるとは!ゆ゛る゛さ゛ん゛!!そなコトすゆ子は麗ちゃんぶつじょ!!」
 しゃきーん☆両手が実質、脚になっている為、靴を脱ぎ捨て足の指で抜刀した麗刃。右足に刀を、左足に片手半剣を……。
「これは脇差だじょ!」
 どう見ても片手半剣ですが?
「武士たる者、得物は二つ。これは誰が何と言おうと脇差だじょ!!」
 うるせぇなどう見てもデカすぎんだろ!てかそもそも日本刀ですらねぇぞ!?
「行くぞ!今必殺の……」
「だから来ないでくださいってばー!!」
 細かい事は投げ捨てて、テティスに向けてカサカサと気色悪い音を立てながら何故か高速で迫る麗刃。しかしテティスのカウンターナックルはなんと、本人の意思に関係なく発動する反射。人が斬ろうとして斬りかかるよりも無意識に放つ拳の方が速い。つまり、ほら、分かるだろ?
「おーにょーれー!?」
 斬りかかる前に一撃貰った麗刃が高速回転しながら弾き返された!しかもあのバカ、刀持ったままだから、近くの怪人が巻き添えになって薄切りされた中華の仮面オバケ、略して(?)スライス中華面に!!
「無理なストレッチなんて、逆効果だというのに……バレンタインは自然体が一番だよ……」
 水島・可奈(少女自由に夢幻を掴め・f01117)は苦笑しながらマットの上で激痛にビクンビクンしてた陸に打ち上げられた魚みたいな……あ、魚系のキマイラだから何も間違ってないや。まぁとにかく、そんな感じの住民の体に触れて、生体電流を流して血行に作用し、無理な体勢により体にかかってしまった負荷を取り除いていた。
「みんなの受けた痛みを引き受けるんだから、これくらいは……」
 ふらり、倒れそうになる体に鞭打つように、ぐらついた足で踏み止まる。
「ていうか、へたれ込んだら私がやられる気がする……」
 治療による反動で、自身が疲弊していた可奈は倒れるわけにはいかなかった。これだけ周りにはストレッチの苦痛で倒れた住民がいるのだ。もしこのど真ん中で疲労して倒れようものなら、あらお疲れですね、揉み解して差し上げましょう、まずは基本のストレッチから……。
「ぜっっったい、ヤダ」
 人間知恵の輪みたいな事になった自分を想像した可奈は首を振る。
「ここは何としても、無事に乗り切ら……」
「にょーわー!?」
「ひょえっ!?」
 気合を入れ直した可奈ちゃんの前をコマっぽい事になってるれーちゃんが通過。前髪を数ミリ持っていかれた可奈ちゃん、ビックリして尻餅。これだけなら何の問題もなかった。
「あ、やば……」
 そう、立てない。溜まりに溜まった疲労が、一度倒れた事で一気に噴き出してしまったのだろう。震えて動かない脚を撫で、どうにか立ち上がろうとする可奈を、ざざっと影が取り囲む。
「どうやらお疲れのようですね」
「揉み解して差し上げましょう」
「まずは基本のストレッチから……」
「ひっ!?」
 このままいくと自分は赤ん坊が遊んだあとの人形的なサムシングにされると思った可奈は首をぶんぶん。
「大丈夫!大丈夫だから!!」
 でもあなた、グリモア業務ばかりで実戦から遠ざかってない?運動不足は乙女の敵よ?
「なんで今そういう事を言うのかな!?」
「なるほど、では男の子の視線もがっちりキャッチなプロポーション目指して、ちょっぴりハードなスポーツコースを……」
「相手もいないから丁重にお断りしま……」
 ガシッ、脚を掴まれた。
「ひぃいいいいい!?」
 そこからはもう、惨劇である。テティスと麗刃の喧嘩?で無数のスライス中華面が量産され、恐怖でトチ狂った可奈は銃を乱射。しかし悲しいかな、彼女の銃はリボルバー……弾は六発しかない。
「やーだー!?」
 早々に弾切れを起こした可奈は怪人に取り囲まれ……それはさておき、大事な話がある。
「なんでこの状況で切り出し……痛い痛い痛い!?」
 この大騒ぎで住民が逃走を始めました。というわけで可奈ちゃんはもう少し拷も……もとい、ストレッチして時間稼いでね☆
「そんなー!?」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

城ヶ崎・遊奈
「いやっほおおおぉ!猟兵の登場DA-★」等と無駄にテンション高くD・バイクに『騎乗』して颯爽と窓をブチ抜きダイナミックお邪魔します!
そのまま怪人をD・バイクで轢き飛ばしながら『召喚:2対の翼』で召喚した鷹と鷲を怪人にけしかけて一般人の避難の時間稼ぎをするよ1
「皆!このストレッチ教室は怪人たちの罠だったんだ!でもボクたち猟兵が来たからにはもう大丈夫!早く外へ!」等といった感じに避難誘導するよ!


土斬・戎兵衛
とりあえず怪人をいっぱい斬れば良いんしょ? 俺ちゃんそーいうのは得意よ

体育館に飛び込みざまに、本差し・分渡で怪人の首を落とすでござる。
空き缶を置いて名乗り上げ
「恋に焦がれる男女を欺き、不埒を働く怪人共! この東方異界より来たりし"侍"、土斬・戎兵衛が刀の錆にしてくれようぞ! あっ、おひねりはこちらでござるよー」

拳法は(たぶん)構えが要。”軌道の先見”で動きを【見切り】、交差法の要領でざっぱざっぱと切り捨てて、数を減らしていこうか
小太刀・定切の【生命力吸収】があるので連戦も障りなし
「死すれば躰は硬くなる。そうなったら柔軟など教えられまいが、それでも死合いを所望するか?」

(絡み・アドリブ歓迎)



「な、なんだこいつら!?とにかく速く始末し……」
「いやっほおおおぉ!猟兵の登場DAー☆」
 ぱりーん、ギャリギャリギャリギャリ!!体育館の窓をカチ割り、ダイナミックお邪魔しますした城ヶ崎・遊奈(バーチャルキャラクターの決闘者・f12997)。何か文法的におかしいけど気にしてはいけない、そんな気がする。ていうかそれより大きな問題があってね?
「同胞の顔面でアクセルを回すんじゃなーい!!」
 そう、遊奈はなんと、怪人の顔面にご丁寧にバイクの後輪で着地してアクセル全開。顔が引き潰された怪人を踏み台にしてジャンプ、文句を言った怪人目がけて全力で走る。あなた分かってる?ここ室内よ!?
「ちょ、待って、バイクは何かズル……」
 ギャイン!
「皆!このストレッチ教室は怪人たちの罠だったんだ!でもボクたち猟兵が来たからにはもう大丈夫!早く外へ!」
「え、何、猟兵!?」
「いや逃げてよ!?」
 走って逃げる怪人を普通に後ろから轢いて、ブラックマークを正中線に残してペラくした遊奈は避難誘導を試みるが、ダイナミックエントリーした遊奈を新手のパフォーマー猟兵と勘違いした住民たちはむしろ活気づいて、彼女から距離を取りつつ取り囲む。
「おのれ、我々を邪魔するなら容赦はしな……」
 チン、コロリ。
「恋に焦がれる男女を欺き、不埒を働く怪人共……」
 鍔が鞘を叩く音を残し、怪人の首が床に落ちる。
「この東方異界より来たりし『侍』、土斬・戎兵衛が刀の錆にしてくれようぞ!」
 崩れ落ちた怪人の胴体の向こう側、姿勢低く納刀の構えをとっていた土斬・戎兵衛(営業広報活動都合上侍・f12308)がそっと空き缶を置いて立ち上がり。
「あっ、おひねりはこちらでござるよー」
 お前金稼ぎに来たんか!?
「あったりめーだろうが……もとい、それ以外に理由など思い当たらぬでござる」
 一瞬素が垣間見えたぞ!?
「死すれば躰は硬くなる。そうなったら柔軟など教えられまいが、それでも死合いを所望するか?」
 刀の柄に手を乗せて、問うた戎兵衛に怪人は身構えた。
(余計な力を抜いて脚は前後、すり足にて距離を詰めつつ腕の屈伸で突きを放つ、伸縮に重きを置いた格闘戦ってとこか)
「ふむ、貴殿の動きは見えたでござる。さぁ、さぁ、そのまま一手死合おうか、それとも構えを変えようか、一度思考の猶予を……」
 バキバキバキバキバキ、ドカッ!!
「人が喋ってるのに殴るのって、拙者どーかと思うでござるよ!?」
 あらゆる準備運動をかけ合わせたような、健康的かつスピーディーなコンボにフルボッコにされた戎兵衛。あくまでも、構えが前準備でしかないこの型に対して、構えから先の動きを予見する見切りは相性が悪かったようだ。
「よし、じゃあボクのターン!」
 遊奈は二枚のカードを腕のデバイスにセット。空間に稲妻が走り、編み出されたのは黄金の鷹と白銀の鷲。
「ボクは天翔る二対の翼を召喚、インストラクターへダイレクトアタック!!」
 左右から弧を描くようにして、二羽の鳥が滑空するも怪人が射程から逃走。まぁ、バイクで轢かれた仲間を見てたらそら警戒して距離を取っておくよね。ていうか二人ともUCの相性悪すぎィ!?
「ンなもん知るかでござる!こうなったら一人一人斬り捨ててやるでござるぅ!!」
 一定間隔毎に目盛りが刻まれた刀を抜刀、もはやただの怪人斬りと化した戎兵衛が大暴れするのだった……。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『コスプレ撮影怪人アングラーロー』

POW   :    ここがコスプレ会場だーーーーーーー!!
【コスプレ化光線とポーズ指定催眠音波 】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    お前は最高のコスプレイヤーだ!(フラッシュ)
【強制コスプレ光線 】【ポーズ指定催眠音波】【撮影されると気持ちよくなる催眠】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    良い! 実に良いアングルだ!
【カメラのレンズ 】から【強制コスプレ光線】を放ち、【ポーズを取らせる事】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠プリマステラ・リコールドです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「君達なにしてくれてるのさー!?」
 奇人変人の大集合みたいな事になってる体育館に姿を見せたのは、これまた新手の奇人……もとい、機人。
「折角色んな人たちを着せ替え人形にして、ファッションショーな動画を作ろうとしてたのに……!邪魔されたからには許せない、君達を使って動画撮影してやるぞー!!」
 頭がカメラになったそいつは、普通にカメラを構えた。同時に猟兵達は察する。この戦闘、回避を優先しないととんでもない格好の写真が残される事になると……!
テティス・ウルカヌス
「え?ファッションショーの撮影だったんですか?
やだなー、もう。それならテティスちゃんの出番じゃないですかー!」

カメラマンさんが持っている服を奪い取り、
更衣室でささっと早着替えです。
なんか、ちょっと変わった服が多いような気もしますけど
これもアイドルのお仕事。文句はありません。

「さあ、カメラマンさん、可愛く撮ってくださいね♪」

カメラマンさんに言われた通りのポーズを取って、
写真撮影してもらいます。

カメラマンさんが他の人を撮影しそうになったら
無理やりカメラにフレームインです。

「もう、美少女アイドルのテティスちゃんを放って
他の人を撮影するなんて、めっ、ですよ?」

ファンの視線は独り占めです♪
(天然の囮)


水島・可奈
あー……痛かった……危うくうっかり真の姿出ちゃいそうになった気分……(出る可能性は0だけど)
で? 何こいつ? 私たちで? ファッションショー動画? レイヤーの撮影は許可を取ってからにしてほしいんだけど?

とりあえず回避しないとまずいだろうし銃――は、弾切れしてるんだった。ここは【電脳魔術:信号掌握】で頭か手持ちのカメラをクラッキング(技能:ハッキング、時間稼ぎ)して時間を稼ごう。こういうとき決め手となるUCがないんだよなぁ私……

捕まったら……まあ……とりあえず、【時間稼ぎ】くらいはしておこう……あれ、これもしかして私ネタ堕ちとか、持ちネタ的な弱点できちゃうパターン……?
(アドリブや絡み歓迎です)


大豪傑・麗刃
あやしいやつなのだ!
わたしも日頃からあやしいあやしい言われるけど、ここまでではないのだ!

それはともかく!
わたしがこんな悲惨な目にあったのはおまえのせいか!
わたしは怒ったのだー!!

はぁぁぁぁぁぁ(それっぽい気合)

(スーパー変態人発動)

……
人間やろうと思えば金色に光ることもできるのだ!
たぶん間違いなくカメラのフラッシュよりも光っているのでわたしの方がおまえよりも間違いなく強いのだ!

で、右手に刀と脇差(と呼ぶには大きすぎる剣)を両方!
左手には斧!

あとはフラッシュをあびないように不規則に動きながら特攻!
催眠音波は……たぶん耐えられる(無根拠)!
そしていろんな怒りを込めて斬って殴ってするだけなのだ!



「え?ファッションショーの撮影だったんですか?やだなー、もう。それならテティスちゃんの出番じゃないですかー!」
 何をどう勘違いしたらそうなるのか分からないが、テティスの頭の中を理解できる方がどうかしているので考えてはいけない。
「なんか、ちょっと変わった服が多いような気もしますけど、これもアイドルのお仕事。文句はありません」
 変な所でプロ意識を見せるテティスは適当に一枚かっさらい、更衣室へ。
「あやしいやつなのだ!わたしも日頃からあやしいあやしい言われるけど、ここまでではないのだ!」
 その間に麗刃は怪人の周りをぐるぐる、観察しつつ。
「それはともかく!わたしがこんな悲惨な目にあったのはおまえのせいか!わたしは怒ったのだー!!」
 シュインシュインシュイン……謎の闘気的なサムシングを迸らせ、まるで足元から突風が吹き上げているかのように髪を逆立て浮遊する麗刃。
「どう見ても君の方が怪しいよね!?」
「怪しい……だと?」
 物理法則を無視しているとしか思えない麗刃の有様に怪人がドン引きすると、麗刃は全身から黄金の光を放つ。
「わたしの事かぁあああああ!!」
「だからそう言ってるよねぇえええ!?」
 突然ブチ切れた麗刃はビシッと人差し指を突きつける。
「人間やろうと思えば金色に光ることもできるのだ!たぶん間違いなくカメラのフラッシュよりも光っているのでわたしの方がおまえよりも間違いなく強いのだ!」
「多分なの間違いないのどっち!?」
「そういうくだらない事気にする奴はれいちゃんぶつじょ!?」
 言葉遣いのおかしい所にツッコまれた麗刃は抜刀。右手に刀と片手半剣「脇差だじょ!」うるせーなテメェは黙ってろ!!とにかく二つの得物の柄を突き合わせ、両剣の要領で握りしめ、左手には斧を構える。
「あー……痛かった……危うくうっかり真の姿出ちゃいそうになった気分……」
 実際に出るかどうかは別として、全身から鈍い音を響かせて虚ろな目になるのは可奈。
「で?何こいつ?私たちで?ファッションショー動画?レイヤーの撮影は許可を取ってからにしてほしいんだけど?」
「つまり、許可を取ってからなら撮影OKと?」
「違うよ!?そもそも許可なんて出さないし!!」
 ある意味墓穴を掘った可奈。完全にターゲットにされてますね。
「これは、回避しないとまずい流れ……!」
 マフラーにニット帽、更に長袖と、あまり肌を見せない可奈に対して怪人が周囲にビキニやらレースクイーンの衣装やら、やたら露出度の高い服を浮遊させている。
「銃……は弾切れしてるんだった」
 可奈が自分の手札を確認している隙に、怪人が動いた。
「まずはお着換えしようかー!?」
「ひぃ!?」
「さあ、カメラマンさん、可愛く撮ってくださいね♪」
 おぉっと、可奈の恥ずかしい写真が残される寸前でテティスが乱入!何かカジュアルな服装だったはずが、背中側が何もないセーターに!
「あ、あれ?」
 服が変わった事に驚くテティスは本人の意思に関係なくクルリ、背を向けて背中の素肌を晒す……。
「って、下着がなくなってますー!?」
 お前あってもなくても変わらないサイズだから別に……。
「変わりますよ!?」
 真っ赤になるテティスに対して、可奈はさーっと青ざめる。
「避け損ねると、私もああなるのかな……!?」
「今なのだー!!」
 テティスが(本人にそんな意図はないんだろうけど)囮になっている隙に麗刃が肉薄。刀と剣を手首のスナップで振るい二段斬り、からの体を捻って斧まで振るう三連撃。急激に身体能力を引き上げた分、軌道が直線的になり見破られやすくなるがそこはそれ。テティスという名の囮が気を引いていた分、命中精度も上がるというもの。
「この隙に……」
 可奈は片手で銃の弾倉を開くと空薬莢を排出、弾丸を素早く込めながら空間に電子パネルを展開。キーボードでも叩くようにコードを打ちこみ、すっと目を細める。
「そう簡単に撮影は許せないんだよね……!」
 エンターキーを叩くように最後のタッチ。パネルが電子の矢に変わり怪人へ射出され、急降下してカメラへ突っ込むと取り込まれるようにして消えた。
「酷いじゃないか!君はそれはもう酷い格好に……」
 カチッ。
「あ、あれ?」
 カチッ、カチッ、怪人が手持ちのカメラがボタンを押しても撮影できない……。
「よし、カメラは封じた!後は……」
「仕方ないこっちで撮ろうか!」
 銃を向けた可奈に、怪人の頭のカメラが向けられた。
「しまっ……」
「もう、美少女アイドルのテティスちゃんを放って他の人を撮影するなんて、めっ、ですよ?」
 天然系アイドルのような何かこと、テティスが可奈のカバーに入る!……と、思いきや。
「あ、あれ?体が動きません……?」
 最初の撮影でポーズを固定されて動きが封じられており、身動きなんて取れなかった。つまり?
「もうやだ……」
 来るはずだったカバーが来なかった為に、モロに撮られた可奈は真っ赤なビキニで前屈みに、胸を強調するポーズで固定されてしまった。せめてもの救いは、テティスの時と異なり、行動不能系のUCではなかった事だろうか?写真こそ撮られたものの、すぐさまポーズを解いた可奈は自分の服がなくなっていることに再度絶望するのだが、それはまた別のお話である。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アルテミス・カリスト
「あなたが嫌がる人々を無理やり撮影しているという怪人ですね!
この正義の騎士アルテミスが退治してあげましょう!」

女性を無理やり破廉恥な格好にするなんて許せません!
ましてや、それを写真に収めるとは、騎士として見過ごすわけにはいきません!(フラグ)

大剣を構えて怪人に突きつけましょう。
ですが、並の速度では動きを止められてしまうようですね。

「仕方ありません、ここは聖なる騎士の力を解放します!」

【聖波動放射】で聖なる光を纏いつつ、高速機動で敵に聖なる波動を撃ち込みましょう!

「って、ええっ?!
この動きにもついてくるというのですかっ?!」

着替えさせられ動きを止められてローアングルから撮られてしまうのでした。


土斬・戎兵衛
俺ちゃん、普段からコスプレみたいなもんだし、撮られるのもバッチ来いなんだけどね
でも一貫性って意味じゃ、お仕事中は侍姿を崩したくないなぁ

異装をさせられるというなら、今度こそ"軌道の先見"でかわしてみせようぞ
【視力】と【第六感】を駆使して【見切り】から【残像】残す速度での回避でござる
此度こそはかわせるでござるな。きっと。おそらく
拙者、今は表にて名を上げることを志す侍なれど、かつては闇に住まいし暗殺の剣(つるぎ)と恐れられたもの。そう易々とは姿は写させぬよ。たぶん。めいびー

「侍とは血風の中に佇むもの。貴殿の血で拙者を"映え"させてもらおうか」

……ところでもう1章あるが、此奴以外にもさらなる敵が?



「あなたが嫌がる人々を無理やり撮影しているという怪人ですね!この正義の騎士アルテミスが退治してあげましょう!」
 アルテミス・カリスト(正義の騎士・f02293)が盛大なフラグを建てながら武器を突きつけた。何故だろう、辱められるオチが既に見えてる気がする……。
「女性を無理やり破廉恥な格好にするなんて許せません!ましてや、それを写真に収めるとは、騎士として見過ごすわけにはいきません!」
 睨み合い、大剣とカメラで対峙するという奇妙極まりないこの一幕。ついでに言うと、この世界的にアルテミスは既に半分コスプレみたいなモンなんだけど、細かい事は一旦置いておくことにしよう。
「並の速度では動きを止められてしまうようですね」
 ちらと見やるのは、背中全開のセーターでその素肌を晒したまま固まってるアイドルモドキと、水着姿で膝を抱えている少女。既に二人の猟兵が犠牲になっているのに対し、変態軌道で動き回る変人は無傷。
「仕方ありません、ここは聖なる騎士の力を解放します!」
 鎧とアンダーウェアがパァン!その身に光『のみ』を纏うアルテミスが大剣を携え怪人に肉薄する!……んだけど、カメラに収められて怪人を目の前にして急停止。
「って、ええっ!?この動きにもついてくるというのですかっ!?」
「そりゃ、ねぇ?」
 ただの高速機動じゃ来る方向分かってんだから、そっちにカメラ向ければいいだけだろうが。
「だって、攪乱戦ってちょっと卑怯な感じがして騎士っぽくないんですもん……」
 唇を尖らせるアルテミスは大剣を振り上げた格好のまま固まり、しかし服装は全裸から白いドレスに変わって、両手を天井から吊るされた手枷に繋がれた姫騎士状態。やや前屈みになって、ボディラインを強調するような格好である。
「少女騎士の姫騎士……これは、よいものだ!」
「いやー!撮らないでくださいー!!」
 斜め下から撮影されるアルテミス……ここで一つ問題が。そう、武器だ。あくまでも変わったのは服であり、振り上げた大剣はそのまんま。それが上に振りかぶって、しかも前傾姿勢。支えられるわけもなく取り落としてしまえば……ゴスッ!
「いってー!?」
 怪人のヘッドカメラにクリーンヒット!!
「俺ちゃん、普段からコスプレみたいなもんだし、撮られるのもバッチ来いなんだけどね……でも一貫性って意味じゃ、お仕事中は侍姿を崩したくないなぁ」
 今まさに、目の前でコスプレっぽい衣装からガチのコスプレにされたアルテミスを見ていた戎兵衛はそんな事を呟き。
「拙者、今は表にて名を上げることを志す侍なれど、かつては闇に住まいし暗殺の剣と恐れられたもの。そう易々とは姿は写させぬよ。たぶん。めいびー」
 微妙にフラグを建てるんじゃねぇよ。
「くっ、君も邪魔するというのなら……そうだ、スペースサムライのキラッキラした衣装にしてあげようじゃないか!!」
 バッとカメラを構えた怪人だったが。既にそこに戎兵衛の姿はない。
「侍とは血風の中に佇むもの」
 構えてしまえば、次の動きを読むことは容易い。まして、カメラであれば撮影するもの。さすれば後は、その死角へ踏み込めばよい。
「貴殿の血で拙者を『映え』させてもらおうか」
 スラリ、怪人の背後で抜いた刃を納めれば、すれ違いざまに斬り捨てた体は袈裟切りに両断され、滑落するように崩れ落ちていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『アナタに似合うファッションは?』

POW   :    着用者の体の良さを引き立てる服を選ぶ/選んであげる

SPD   :    装飾が華美さやスタイリッシュさの際立つ服を選ぶ/選んであげる

WIZ   :    着用者の目的に沿った服としての機能の良さに着目して服を選ぶ/選んであげる

👑5
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 怪人は倒された。もう新たな被害者が出る事はないだろう……被害者『は』。
「そんな……俺たち騙されてたのか……」
「どうしよう。今から自力で調べてコーデする余裕なんて……」
 残された近隣住民達は、体と同時に服も綺麗に整えてもらうつもりだったのだ。というのも、誰も彼もがアーティスト。周りとは一味違う感性を持っている。だからこそ、自分のファッションセンスに自信がない人々なのだ。
 君たちは仕事は終わったとばかりにとっとと帰ってもいいし、折角だからファッション難民の為に服をコーディネートしてあげてもいい。
水島・可奈
さっさと帰る仕事人的な猟兵たちも見ているけど、私はちゃんとアフターケアまでしてあげたい派かな。だからコーディネートしてあげるよ。(本音は私が早く服を買いたいからとは言えない……お気に入りだったのに。まあ家にあと3着あるけど)

とりあえず手近な服屋に入ろうとするけど、間違えてコスプレショップに入っちゃう。
【コミュ力】でどういう感じのがいいか聞き出し、【世界知識】でそれに合うような服(コス?)を探すよ。
私も水着だと店員さんに心配されそうだし(というかすっごい恥ずかしいし)、一緒に買う……できれば露出少ないのがいいけど……
ぐぁっ……ここにきて、拷問ストレッチの痛みがまた……
(アドリブや絡み歓迎です)


アルテミス・カリスト
【アイドルと一緒に】

「ふう、悪は成敗されました……
が、ちょっと、誰かー!
この両手を天井から吊るされてる状態から助けて下さーい」

両手はがっちりと手枷に繋がれ、その鎖の先端は天井に。
そして、前かがみになった体勢で身に纏うは白いドレス。

「っていうか、このドレス、裾が短いから
この格好だと下から見えちゃうじゃないですかー!」

お尻を隠そうにも、身動きができない体勢……
そして、ドレスの下は、はいてない状態……

「いやいやいや、ほんとにこれ、ぴんちですーっ!」

そして、そこに現れたのは天使……ならぬ悪魔なアイドル。

「ちょっ、着替えさせてくれる前に、手枷を何とか……
っていうか、この服、なんですかーっ?!」


テティス・ウルカヌス
【女騎士さんと】

「あれ?カメラマンさんはどこに行ったのでしょう?
まあいいです!
この天才アイドルテティスちゃんの前には、大勢のファッション難民!
これは、この私がこーでぃねーとしてあげるしかありませんね!」

ふっふっふ。
『まるで悪魔のようだ』とまで言われたこのテティスちゃんの小悪魔的なファッションセンス、見せてあげましょう!
いつもは、マネージャーさんとかが用意する衣装しか着てませんからね☆
さあ、腕を奮っちゃいますよー。

「えっと、インストラクターさんが着てたチャイナ服を参考にして
カメラマンさんが残していったセーラー服を改造して……
あっ!」

そういえば、私、お裁縫苦手なんでした、てへっ♪

「さあどうぞっ!」


大豪傑・麗刃
キマイラは基本独特の感性らしいのだ。意外なものがウケル可能性があるのだ。
つまり。
わたしはシロウトだが、シロウトの思わぬ発想がウケル可能性があるのだ!!

さてわたしは武士なので、それぽいこーで、こーで……あーでこーで、えっとこーでなんとかをするのだ。
プラス、一冊の雑誌がわたしにヒントを教えてくれたのだ。そこにはこうあったのだ。

『一つだけ言える真理がある。「男は黒に染まれ」』

つーことで。
黒の着流しの上に黒のライダースジャケット、黒のスキニー、黒頭巾!
これぞまさに和洋越中ふんどし!怪傑黒頭巾!近藤ムサシ憎いのだ!

で、なんかそれっぽい表情してみせれば、ガイアとやらがもっと輝けと囁いてくれるらしいのだ!



「ふう、悪は成敗されました……が、ちょっと、誰かー!この両手を天井から吊るされてる状態から助けて下さーい!っていうか、このドレス、裾が短いからこの格好だと下から見えちゃうじゃないですかー!」
 悲鳴を上げるのはアルテミス。正に薄い本の姫騎士と言わんばかりの状態の彼女は、普通のドレスなら問題はなかったのだろう。しかし彼女はお姫様ではなく姫『騎士』。動きやすさ重視のドレスは丈が短く、脚さばきを邪魔しない。そのメリットが活かされるのは戦闘中の話であり、事なきを……得てないけど、決着がついた今となっては、鍛錬により引き締まった太腿から続く二つの膨らみ、その始まりの丘が見えるか見えないかという際どいライン。
「いやいやいや、ほんとにこれ、ぴんちですーっ!」
 うわーん!もはや泣き出しそうなアルテミスの叫びに応えるように、猟兵達の体が光に包まれた。やがて眩いばかりの輝きが収まると、元の服装に戻っているではないか。
「よかった~……」
 怪人が消えた事でその異能も解けたのだろう。お気に入りの服と思い出のマフラーが帰って来たことに安堵する可奈は、ぎゅっと存在を確かめるようにマフラーを握る……んだけど、猟兵の内若干一名、救いのない奴がいる。
「って、なんで私だけ何にもないんですかー!?」
 そう、アルテミスだ。自由を取り戻した彼女はついでに衣服という名の拘束具からも解き放たれてしまっており、この世に生まれ落ちた時の姿のまま、両手で局部を隠すというひっでぇ有様。
「うぅ、どうしてこんなことに……」
 てめーが服ごと鎧を吹っ飛ばしたからじゃないか?
「あれ?カメラマンさんはどこに行ったのでしょう?」
 そして空気を読まない……失礼。空気を『読めない』女、テティスが複数の布と裁縫道具を取り出して。
「まあいいです!この天才アイドルテティスちゃんの前には、大勢のファッション難民!これは、この私がこーでぃねーとしてあげるしかありませんね!」
 ひらがな発音だった辺り、なんかもう、分かるだろ?
「ふっふっふ。『まるで悪魔のようだ』とまで言われたこのテティスちゃんの小悪魔的なファッションセンス、見せてあげましょう!まずはそこの……ヌード風シャツの方?」
「本当に服がないんですよー!!」
 アルテミスを新手のファッションだと勘違いしつつ、早速布を広げてアルテミスを採寸。布にチャコペンを走らせて。
「えっと、インストラクターさんが着てたチャイナ服を参考にして、カメラマンさんが残していったセーラー服を改造して……」
 ビリッ、ザクザク、ブチブチブチ……ブシュァ!!
「さあどうぞっ!」
「今、お裁縫とは思えない音が……っていうか、この服、なんですかーっ!?」
 なんというザマでしょう。袖を失ったセーラー服は袖口がズタズタになっており、肩口に合わせた縫製がされておらず、横の隙間から中身がよく見えます。スカートは何枚かを重ねて繋ぎ、側面を切ってスリットにしようとしたようですが、そもそもの繋ぎが甘く、いつ分裂してもおかしくない、ていうかあるべき場所以外にスリットが入っている始末。しかも側面のスリットが深すぎて、アルテミスの鼠蹊部が露わに……。
「どうですか!?」
「す、素敵ですね……!」
 本音を言うと、こんなもの投げ捨ててきちんとした服を着たかったアルテミス。しかし、無数の刺し傷がついたテティスの手を見て、泣く泣く無残な服を身に纏うのでした。
「キマイラは基本独特の感性らしいのだ。意外なものがウケル可能性があるのだ。つまり。わたしはシロウトだが、シロウトの思わぬ発想がウケル可能性があるのだ!!」
 目の前で繰り広げられるダメージ加工(って言ったら、本職の人に嬲り殺しにされそうな代物)を見ていた麗刃。何かそれっぽい格好の人々が写った雑誌をぺらり。
「さてわたしは武士なので、それぽいこーで、こーで……あーでこーで、えっとこーでなんとかをするのだ。プラス、この雑誌がわたしにヒントを教えてくれたのだ。『一つだけ言える真理がある。「男は黒に染まれ」』と!」
 おい馬鹿やめろ。お前の持ってるその本は絶対参考にしちゃいけないやつ……!
「つーことで、どーん!」
 何という事をしでかしてくれたのでしょう。着流しの上にライダージャケット。この時点で着流しのゆったり感が死んだ。更に着流しの下に脚にピッタリ張りつくようなズボン。合わせから覗くのはピッチリズボンのおみ足……しかし視線を上げてはいけない。何故か?股間がもっこりしてるからだよ。
「これぞ正に和洋折衷ふんどし!」
 何故それをチョイスした……!スキニーパンツにンなもん穿かせたら、前の垂れ布がズボンの中で塊になるだろうが……!
「で、なんかそれっぽい表情してみせれば、グリモアとやらがもっと煌めけと囁いてくれるらしいのだ!」
「この服幻聴がするの!?」
 キマイラにあの鉄拳的な雑誌のニュアンスは伝わらなかったらしく、姿の見えない何者かが耳元で囁き続ける悪夢を想像した近隣住民がガタガタブルブル……。
「私はちゃんとアフターケアまでしてあげたい派かな。だからコーディネートしてあげるよ」
 先の二人を見ていた近隣住民達が救いを求める眼差しで可奈に殺到している。彼らをなだめるように、きちんと面倒を見る意思を示して可奈が向かった先は。
「まずは服屋さんに入らないと……」
 大きな窓越しに服が並ぶ店に入っていく可奈。看板を見れば気づいただろう。そこは、ブティックではなくコスチュームショップだと……!
「って言っても、私はこの世界の服に向けたセンスがないからな……あ、すみませーん」
 速攻で店員に頼った!?面倒見るんじゃなかったの!?
「下手に自分の常識を押し付けるより、どういう感じがいいのか聞いちゃったほうが早いかなって……」
 虚ろな目で視線を逸らす可奈。心配性故に、失敗しない方向に考えたようだがあらぬ方向に大暴投してしまっている。
「お待たせしましたー」
 こうして住民が身に着けてきた衣装というものが……。
「魔法少女……?」
 ピンクを基調にして白のフリルをふんだんにあしらい、ワンポイントにゴールデンスター。何重にも重なるスカートの裾はまるで花のよう……これで、着ているのがムキムキでゴリゴリのキマイラ男性でなければ……。
「いやこれ女の人でもダメなやつだと思うよ!?もしかして私、入るお店間違え……」
 ゴキッ。
「ぐぁっ……ここにきて、拷問ストレッチの痛みがまた……」
 膝から崩れ落ちた可奈。これを見ていたキマイラ男性曰く。
「倒れる程似合っているんですね……よし、僕はこの服で彼女に会いに行きます!」
「待って、違うんだ!その服は……!」
 可奈が手を伸ばすが男性は既に店を出た後。下半身を痛めた可奈が追い付けるわけもなく……。
「ていうか会いに行くのはもっと先じゃなかったのー!?」
 ただ、ツッコミが虚しく響いていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月24日


挿絵イラスト