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甘美なる愛のパンデミック

#UDCアース

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#UDCアース


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●甘い空気
 ここはUDCアースの冬の原宿。寒くて乾燥した空気の中、息を白く染め、老若男女がせわしなく行きかう。町に潜む災の予兆に気が付かないまま。奴らは確実に生物の体を蝕む。それが今まさに放たれようとしている。見えない恐怖を、激しい苦痛をもたらそうと、ひっそりと身を潜めて。
 そんな予感を感じさせないほど、世の空気は甘い、甘ったるいのだ。香りだけでなく雰囲気まで。ある人は浮足たち、ある人は結末がわかっているかのように悟り、ある人は熱心に想いを込める。それもそのはず、今年もあのイベントが近づいているのだから.........。

●グリモアベースの一角
「UDCアースの世界で事件なの。力を貸して。」
 そう呼びかけたのは、グリモア猟兵のメルヴァ・ローズリオ。左目に似合わないモノクルをかけている。さっきまで読んでいた本にそっとしおりを挟んで閉じる。本の表紙を見ると、『美味しいチョコレート 上級』という文字が目に入る。
「みんなは体調管理はちゃんとしてるよね?......なんでこんなこと聞いてるかっていうと、今回の事件は病気にかかわることだからなの。日本って国に原宿って街があるんだけど、人の数がそりゃあ、もう凄い。で、問題は二つあって、ひとつは病原体の大量感染。パンデミックとも言う。これが起きたらもう大変なことになるよ。もうひとつは......”ばれんたいん”、っていうイベントがあって、聞いたところによると、チョコレートを女性が男性ににあげる行事らしいの。」
 感染はともかく、バレンタインの何が問題なのか、と一人の猟兵が問いかける。周囲の何人かも首を縦に振る。その反応を見て、スクリーンを見るように促す。画面には小さなビルが映し出される。
「まあ、そう思うのも無理はない。普通の病気だったら介入する必要はないんだけど.......お察しの通り、オブリビオンが関わってるんだよね。この建物が奴らの根城。どうも、そいつらが新種のウィルスを開発してばらまこうとかしてるみたい。どんな症状があるとかはわからないけど......絶対に危ない。阻止しないとやばいよ、マジで。さらに食品をプレゼントするイベントときたら...もう感染拡大まっしぐらよ。というわけで、サクッと倒してサクッと予防しちゃおう、ってわけ。」
 新種のウィルス、と聞いて怯える者もいれば、期待で胸が膨らむものもいるようだが......。
「戦闘についてなんだけど、戦場はビルの中だから狭いし天井もある。ビルを破壊して周囲に被害を出すのは避けたい。その上、敵は多いから窮屈な戦いになると思うよ。あと、見た目が、その、ちょっと気持ち悪いかも......まあそれは大丈夫だよね、たぶん。親玉は最上階にいるから倒しちゃって。こんなもんかな。」
 話を切り上げて、転送の準備をし終わり、いざ行かんとしたその時、思い出したように口を開く。
「.........あ、そうだ。せっかくだし、討伐が終わったらビルの調理場でチョコレートでも作っておいでよ。材料は持っていくか、現地調達しなさいな。楽しい目的があった方が仕事もはかどるでしょ?誰かに想いを伝えるいい機会だし。じゃ、頑張ってね。」
 そう言って猟兵を送り出す。全員現場に向かったことを確認すると、本を開き、読み始めた。


ツムギとカナメ
 こんにちは、はじめまして。ツムギとカナメと申します。

 病気が流行る季節で、バレンタインが近いということで、こんな話を書かせていただきました。今回はUDCアースが舞台です。

 第1章では、狭いビルの中での集団戦となります。くれぐれもビルを破壊しないように。うまく立ち回って制圧しましょう。
 第2章では、ボス戦となります。......頑張ってください。
 第3章では、日常編です。チョコレートを作りましょう。恋人でも、友人でも、家族でも、自分にでもよいです。想いを込めて作りましょう。

 皆様の参加をお待ちしています。
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第1章 集団戦 『パープルテンタクルズ』

POW   :    押し寄せる狂気の触手
【触手群】が命中した対象に対し、高威力高命中の【太い触手による刺突】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    束縛する恍惚の触手
【身体部位に絡みつく触手】【脱力をもたらす触手】【恍惚を与える触手】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    増殖する触手の嬰児
レベル×5体の、小型の戦闘用【触手塊】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

イヴ・シヨス
触手さん、邪魔をしないで。あたしは悪い奴をやっつけに行かなきゃいけないの。

ブラッド・ガイストを発動して、自分の触手を袖から自分を守るように広げるよ。そしてそのまま、邪魔をしてくる触手を攻撃ごと食べながら突き進むよ。

ごめんね。触手さんは何も悪い事はしてないんだよね?でも邪魔をするなら…食べちゃうよ?



 ビルへ足を踏み入れたイヴ・シヨス(対UDC生体兵器・f06749)。中は触手でいっぱいで、ゆらゆらと揺らめき獲物を待っている。
「触手さん、邪魔をしないで。あたしは悪い奴をやっつけに行かなきゃいけないの。」
 言葉を放つとともに、イヴの袖から触手が現れた。それはまるでイヴを守るかのように広げられる。揺れていた触手たちは、敵意のある存在を感知して、イヴを貫こうと迫ってくる。
「ごめんね。触手さんは何も悪い事はしてないんだよね?でも邪魔をするなら…食べちゃうよ?」
 広げられたイヴの触手は殺戮捕食態となり、とびかかってくる触手たちを叩き付け、引きちぎる。そして、捥げてぼろぼろ、へろへろになった触手片を包み込み、あっという間に取り込んでしまった。そのままイヴは触手の海にむかって歩みを進める。勢い衰えぬ猛攻も軽くいなし、次々と捕食していく。少女が操る触手が敵の触手を喰らうという、なんともおぞましい食事風景がそこには広がっていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

虚偽・うつろぎ
触手は浪漫
今回のお食事は浪漫生物であるな
さくっと補食しちゃおうか


攻撃方法はシンプルにブンレツモードで囲んで総攻撃
それぞれ各行のひらがなが連なった形状をした12の刻印で鞭のように攻撃
弱ったやつは刻印を巻き付けて丸呑み補食

本体は少し離れた位置(ユーベルコードの効果範囲内)で敵の動きを注視し
敵からの攻撃にすぐ対応できるようにしておくよ

技能おびき寄せでなるべく引き付けてブンレツモードの数をじゃんじゃん増やしいくよ
敵の数も多くなるだろうから回避できなくてもオーラ防御や武器受けを駆使して
本体は防御に専念さ

『さぁじゃんじゃんばりばり増やしていくのである』
『僕は肉壁志望だからね。良い訓練になりそうさ』



 奥へと進む少女に続くように、もう一人、捕食者が現れる。その体は、文字。文字どうり文字......というのはおかしいかもしれないが、彼を表すにはこれがぴったりなような気がする。ブラックタールの虚偽・うつろぎ(名状しやすきもの・f01139)である。床に広がる漆黒から立つ『うつろぎ』の文字から、彼がただの無機質なタールでないことがわかる。
「今回のお食事は浪漫生物であるな。さくっと捕食しちゃおうか。」
 うつろぎの体が分裂して、触手たちを取り囲む。分裂体には刻印が刻まれている......というより、刻印そのものだった。各行のひらがなが連なっている。
 囲まれた触手たちはタールの文字へと襲い掛かる。うつろぎは分裂体をしならせ、鞭のように触手を攻撃する。そのまま流れるように弱った触手に巻き付き、その闇で丸呑みにしてしまった。触手はおびき寄せられては食べられていく、を繰り返す。
「さぁじゃんじゃんばりばり増やしていくのである」
 敵が多いほど分裂する数が増えるブンレツモードを使った彼にとって、大量の触手は恰好の獲物であった。どんどんと増殖して、ビル内を黒く染めていく。
 うつろぎの本体は、少し離れた場所で敵の動きを注視し、時々飛んでくる触手をひらりとかわしたり、オーラ防御ではじいたりと、守りの姿勢だった。
「僕は肉壁志望だからね。良い訓練になりそうさ」
 触手の攻撃を受け止めて余裕そうである。もし彼に人間のような顔があったのならば、楽しそうに笑っていたのだろうか......。

成功 🔵​🔵​🔴​

治癒院・毒毒
同行者:ナタリア
数ばかり多い触手ですわねぇ…。
虐め甲斐も何もないわぁ!
せめて毒で苦しんでもらえるかしらぁ?

毒毒の雨触手を発動させて毒触手で全体的に攻撃するわね。
回避重視で立ち回ればその内毒で向こうから弱っていくでしょ?

同行者のナタリアは銃使いだし牽制で此方に近づかないようにお願いするわねぇ?

不測の事態で撤退なんて事になったら真面目にするけどこの程度の敵なら大丈夫でしょう。

一段落ついたらナタリアの太腿にぬるぬるとした触手で一撫で

ふふふ、油断してるからそうなるのよぉ?
偶然一緒に依頼を受けただけの間柄だけど良い反応するわね、
これは面白い玩具をみつけたかしらぁ?


ナタリア・ブラーシュ
UDCでパンデミックなんて、バイオでハザードなことになったら大変

一緒に転送された治療院とアサルトウェポンを構え乗り込んだら、なにやら想定した状況と雰囲気が違うわね?
こっちに向かってきている触手、ちょっと他と比べておかしくない!?
ゾンビなあれやおどろおどろしいものへの心構えをしていたら毛色の違う敵の触手に出鼻を挫かれ
協力し距離を取りながらの遠距離戦を主体に極力敵には近付かないよう
『戦闘経験』で何とか回避しながら銃弾を浴びせるも被害を受けたりそのあたりはお任せ

ぱっと目に付く範囲からあの触手がいなくなったらひと安心
敵は後にもいたり油断ならないかもしれないわ…

アドリブ・協力歓迎



 一緒に転送されて、協力関係を築いた、治癒院・毒毒(そこなどしく這う触手・f12866)と、ナタリア・ブラーシュ(人間の戦場傭兵・f12871)も、この混沌へ身を投じようとしていた。黒いタールやら、紫色の触手やらで内部の様子は計り知れない。
「数ばかり多い触手ですわねぇ…。 虐め甲斐も何もないわぁ!せめて毒で苦しんでもらえるかしらぁ?」
 触手には触手とでもいうかのように、毒毒が触手を放つ。それはただの触手ではない。毒持ちなのだ。それは相手をじわじわと蝕む毒。
 毒毒の毒触手は蠢く触手群へと飛んでいく。どうやら、弱らせてしまおうという魂胆のようだ。
「アナタは後方から牽制をお願いねぇ。」

 一方、ナタリアはというと、触手の見た目や現場の雰囲気が想像と違い、出鼻を挫かれていた。しばらく放心していたが、毒毒の呼びかけに目を覚まし、アサルトウェポンを構えなおす。
「......了解よ。任せて!」
 短く応答すると、触手に向かって射撃を始める。病原菌の感染事件と銃火器はよく似合って見える。毒毒を撃ち抜かない射線で、面白いくらい正確な射撃を見せる。

 毒毒が毒で動きを鈍らせ、ナタリアが撃ち抜く。たまたま一緒になったとは思えないほどのコンビネーションと作戦は、完璧なように思えたのだが......

 あらかた無力化して、触手はほとんど動いていないことを後ろから確認していたナタリアは、小さく息を整え、毒毒へ歩み寄ろうとした、その時。
「......あれ、こっち来てない?こっちに向かってきている触手、ちょっと他と比べておかしくない!?」
 力なくしぼんでいたはずの触手がナタリアに絡みつこうと迫る。触手に毒はそれほど苦ではなかったようだ。初撃は戦闘経験で上手くかわしたものの、後続までは防ぎきれず、拘束されてしまう。銃使いであるナタリアにとって、密着されてはうかつに手を出せない。
 銃弾が飛んでこなくなったことに気が付き、振り向いた毒毒は楽しそうな表情を一変させて、救出しようと駆けつける。引きはがそうと、自分の触手を滑り込ませ、中から引きちぎった。床に垂れた触手にもう一撃加えると、完全に動かなくなった。ビル内の触手はもう暴れなさそうだ。

 拘束から解放されたナタリアは焦りからか息を切らし、立ち尽くしていた。その太腿に毒毒はぬるぬるとした触手を這わせる。突然の感触にナタリアの体がびくりと跳ねた。驚きのあまり、凄い速さで毒毒へ顔を向ける。
「ふふふ、油断してるからそうなるのよぉ?」
 毒毒の顔には明るい笑顔が戻っており、品定めするようにナタリアの体を見ている。それは新しい玩具を見つけた子供のようであり、悪い大人のようでもあった。
 相変わらず足に巻き付いている触手を気にしつつ、今の先頭を振り返る。今日、ナタリアは慢心はダメだと改めて確認した。そして、戦闘終了後も警戒は怠ってはいけないとも感じた。敵は目の前のものだけではなく、すぐ近くに潜んでいると......そんな気がしたのだ。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

シャーリー・ネィド
ウィーリィくん(f04298)とペアで行くよ!

うわ、話には聞いてたけどひっどいねこれ
(※目の前の敵を見てドン引き)
さっさと片付けてチョコレート食べ放題だよ!
(※バレンタインという行事を何か勘違いしている)
前衛はウィーリィくんにお任せでボクは後ろから熱戦銃のクイックドロウで援護射撃
べ、別に気持ち悪いからじゃないんだからねっ
(※突然のツンデレ)
二人で手分けして触手たちを片付けちゃうよ!


ウィーリィ・チゥシャン
知り合いのシャーリー(f02673)と参加。
みんなバレンタインを楽しみにしてるんだからその邪魔はさせないぜ!

シャーリーと協力し触手の群れを片付ける。
俺は前に出てシーブズ・ギャンビットの早業と二回攻撃で向かってくる触手を片っ端から捌き、残りは後ろにいるシャーリーに任せる。
数は多いけど、俺達ならやれる!



 触手に触手が重なって、もうすでに災厄である。シャーリー・ネィド(宇宙海賊シャークトルネード・f02673)とウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)も、目の前の景色に圧倒されていた。

「うわ、話には聞いてたけどひっどいねこれ。」
 気色悪い触手に、顔をしかめ、ドン引きの様子。そんなシャーリーを横目に、ウィーリィは一歩前に出て、大きな包丁を構える。
「みんなバレンタインを楽しみにしてるんだからその邪魔はさせないぜ!数は多いけど、俺達ならやれる!」
 間もなくして、触手は二人の方にもぬらぬらと近寄ってくる。触手たちも危機を感じ、焦っているのか、束となって素早く距離を詰めてくる。それを次々とシーブズ・ギャンビットを発動させ、連撃を放つ。凄まじい包丁さばきは、一種の料理パフォーマンスともいえるほど美しい。触手の体液がかかろうとお構いなく切り捨てる。

「さっさと片付けてチョコレート食べ放題だよ!」
 彼女はバレンタインをどこか勘違いしているようだが、まあ、戦意の源となっているならいいだろう。シャーリーも負けじとクイックドロウを使い、後方から熱戦銃で触手たちを焼いていく。援護とは思えないほど高速な射撃で圧倒する。
「ボクが後方支援に努めてるのにはちゃんと理由があるんだよ。二人で手分けして触手たちを片付けちゃおうってわけ!......べ、別に触手が気持ち悪いからじゃないんだからねっ!」
 謎のツンデレ。前線に出てない分、多少の軽口を叩く余裕はあるようだ。実際、粘液やら動きやらで気持ち悪いのである。近づきたい、なんて人は珍しいだろうし、当然の反応なような気もする。

 天真爛漫な宇宙海賊と、明るく正直な料理人という、異色の職業のコンビだが、息の合った斬撃と射撃は目を見張るものがある。切っては焼き、切っては焼きを繰り返し、あたりには触手の丸焼きがごろごろと転がっている。毒はある程度耐えられた触手でも、ビームで焼かれてはひとたまりもない。たちまち水分を失ってしわしわになっていく。

「.........いっちょ上がり!」
 ビルを埋め尽くすほどいた触手は、料理になったのだ。二人は、上手に焼けました!と言わんばかりの笑顔で手を交わす。触手の殲滅に一番貢献したであろう二人。料理の力は強かった。人の美食精神を満たすための料理は時に武器となり、敵をも調理してしまうのか、と感じさせられた一瞬であった。......人もいつか、触手を食べられるようにする技術を生み出すのだろうか?

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『鑼犠御・螺愚喇』

POW   :    友、死にたまふことなかれ
【友を想う詩 】を聞いて共感した対象全てを治療する。
SPD   :    怪物失格
自身の【友の帰る場所を守る 】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
WIZ   :    永遠の怪
【皮膚 】から【酸の霧】を放ち、【欠損】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は吾唐木・貫二です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●パンデミックの元凶、現る。
 触手の群れを突破し、ビルの最上階へたどり着いた猟兵たち。聞こえるのは、美しい女性のような声。何を言っているのかはわからないが、人間の声。その声に誘われるように閉ざされた扉を開き、目にしたのは......異形だった。

「ワタ...、モ、アノ、子ニ、,,,ゲ......ッタ。」
 異形の足元からは舞台のスモークのように霧が発生している。何かを呟きながら蠢く。顔がないため、読み取る表情はないが、佇まいは、どこか寂しく、待ち人来ず、といった状態だ。しかし、たとえあれに心があったとしても、倒さないわけにはいかない。このままでは被害が出てしまう。

 さあ、志高き猟兵たちよ。多数の安泰のために、一つの心を犠牲にする覚悟はできたか?意思を固めたものから飛び込むといい.........
治癒院・毒毒
引き続きナタリア(f12871)と元凶の異形退治なのだけど…。

はぁ…つまらないわぁ…こんなの虐め甲斐なんて全然ないじゃない!
……恨みや未練があるならせめてはっきり口にだしなさいよねぇ?

ふふふ…まぁ切り替えましょうかねぇ。
兎に角酸の霧が厄介ねぇ…触手の時と同じくあまり近寄らず
毒毒の雨触手で攻撃するわねぇ。
【毒使い】としての知識でダメージの大きそうな場所や毒を選択するわぁ。

なにかしらの攻撃がわたしではなくナタリアに向かったら
仕方ないわね、あたしが【かばう】で受けてあげましょうかねぇ。

こんなのあたしの戦闘の趣味ではないだけど
フフフ…これで貸し2ねぇ?期待してるわよナタリア?


ナタリア・ブラーシュ
前回に続いて治癒院(f12866)と行動ね

オブリビオンを斃すのは仕事だし、そこに虐め甲斐とか求めてどうするのよ…
さっきはひどい目にあったことだし次は油断しないわ。

親玉登場ってわけね。さくっと片付けて打ち上げよ!
他の参加者とも連携しながら遠距離からの攻撃。
距離に応じて技能を使い分けながら、援護射撃での支援も行う。
戦闘で負傷した場合の保険に「戦場の亡霊」を備えておく。
こんなもの使わない方がいいんだけど…
ああもう、だからって私をかばうまではいいのに!

貸し2…って、どうにも嫌な予感しかしないわね…



 治癒院・毒毒(そこなどしく這う触手・f12866)とナタリア・ブラーシュ(人間の戦場傭兵・f12871)は異形と対峙する。

「はぁ…つまらないわぁ…こんなの虐め甲斐なんて全然ないじゃない!……恨みや未練があるならせめてはっきり口にだしなさいよねぇ?」
「オブリビオンを斃すのは仕事だし、そこに虐め甲斐とか求めてどうするのよ…」
 ......二人はなかなかお互いに馴染んできたようだ。

「さっきはひどい目にあったことだし次は油断しないわ。 親玉登場ってわけね。さくっと片付けて打ち上げよ!」
 ナタリアは声高らかに宣言すると、銃を構えて離れた位置から攻撃を始める。周囲に警戒はしているようだが、背後はもう大丈夫だろう。
 中距離からは一斉発射を活かした圧倒的な援護射撃、攻撃が飛んできたら、一旦距離を開け、スナイパーによる的確な狙撃をお見舞いする。ナタリアの射撃は確実にダメージを蓄積させていった。

「ふふふ…まぁ切り替えましょうかねぇ」
 毒毒もあまり近づかず、先ほどと同様に毒触手をゆらゆらと揺らめかせ、放つ。狙いは微かに黄色く光る、眼と思われる部分。しかも今回はコブラが持つような神経毒を使う。思考回路があるなら神経も通っているという判断。

 その見解は当たっていた。体を痙攣させ、肉の収縮が起こっている。異形は発狂し、まるで人間が泣き叫んでいるようだ。
 痛みに暴れ出す怪物。銃弾が撃ち込まれた穴という穴から酸の霧が振りまかれ、空気より重い霧が舞い上がり、広範囲の猟兵たちに襲い掛かる。

 ナタリアも例外ではなかった。
「こんなもの使わない方がいいんだけど…」
 援護にまわっていた者にも容赦なく霧は迫る。これは避けられないと判断し、切り札の用意。目だけは守ろうと瞑り、顔を手で覆う

 .........痛みはやってこない。皮膚が焼かれた感触もない。恐る恐る目を開けるとそこには、

 黒い影。すぐに毒毒だとわかった。ナタリアを酸から庇ったのだ。タンパク質の人間より、タールの体の方が酸に耐えられる。
 奥の手まで用意して、攻撃を覚悟していたナタリアは呆気にとられる。正直、毒毒に守られるなんて思ってもいなかった。
「ああもう、切り札は使わなくてよかったけど......私をかばうまではいいのに!」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ウィーリィ・チゥシャン
シャーリー(f02673)と一緒にあいつの悲しみを止めに行く。

事情は分からない。
ただ、お前が悲しいって事だけは分かる。
そして、その悲しみに無関係の人達を巻き込もうとしているのも。
恨みたければ恨んでいい。
それでも、その「悲しみ」はここで終わらせる。

シャーリーの援護射撃を受けながら奴に肉薄。
盾受けで敵の攻撃を受け止めながらトリニティ・エンハンス+属性攻撃で炎の魔力を大包丁に纏わせ攻撃力増強。
そして2回攻撃で斬撃を叩き込んでいく。


シャーリー・ネィド
「あなたが元凶なんだね」
ウィーリィくん(f04298)と一緒に異形と対峙
どうしてこんな事をしたの、とは訊かない
銃爪を引く指を鈍らせちゃいけないから

ゴッドスピードライドで宇宙バイクを戦闘モードに変形させ、広い屋上を縦横無尽に駆け巡り四方八方から攻撃を浴びせ、前衛のウィーリィくんと一緒に集中攻撃
この痛みを、彼女の苦しみを、一秒でも早く終わらせる
それが、せめてもの手向けだから



「あなたが元凶なんだね」
 シャーリー・ネィド(宇宙海賊シャークトルネード・f02673)はぽつりと言葉をこぼす。ただ、それ以上は何も言わなかった。先ほどまでの明るさはどこへやら、真剣な顔で異形を見据える。

 共にのぼってきたウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)もまた、奴の心情を微かに読み取っていた。悲しみ。その理由は分からない。だがやらねばならない。猟兵として、情に心を預けるなど出来ない。だからせめて、速く終わらせようと......。

「お前の『悲しみ』はここで終わらせる」
 ウィーリィの包丁に炎が宿る。それは決意の炎であり、悲哀の鎖を断ち切る解呪の熱。
 シャーリーのバイクが形を変える。座席に跨り、ハンドルをしっかりと握りしめる。走り始めたバイクはみるみる加速し、霧をも巻き上げ豪快に走り回る。屋上をバイクが走る光景はなかなか見ることはない。
 バイクを運転したまま、器用に片手でトリガーを引く。多方面から撃ち込まれる弾を躱すことはできないだろう。さながら包囲射撃だ。情は捨てたのではない。目をそらしているだけ。そうしなければ、戦えない。
 援護射撃を受け、燃え盛る包丁を肉の塊に叩き込む。熱いのか、異形は盛大に暴れだす。飛んでくる肉を受け止めながら、切って切って、切り続ける。一刻も早くこの戦いを終わらせるために。

 ......何かがおかしい。異形はさっきまで遠方まで霧をまき散らしていた。それがない。同時に、手ごたえがない。すべて受け止められているかのようだ。まるで、大切なものを守るように、不動の姿勢を貫く。
 しかも先ほどから妙な歌......詩が聞こえる。意味は理解できない。だが、誰かを慈しむような、愛おしいような。心は伝わってくる。

 包丁が通らない。焼き切れない。熱線は当たっている......はずだ。なのに、さっきまでの傷が見当たらない。切っても切っても内から湧いてくる生命力。それは異形の心。強く硬い意思。その体を突き動かすは友への思い。それは無限に力を生み出す、尽きることのない力。

 攻勢だったはずが、今では刃が立たない。砦のようにそびえ立ち、母のように強い愛は、猟兵たちを苦しませる。互いに譲れぬ思いを燃やしているのだ。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

イヴ・シヨス
ウィルスをばら撒くのは悪いことだよ。どんな事情があっても、悪いことはダメ。だからあたしは、あなたをやっつける!

ブラッド・ガイストを発動して自分の触手でひたすら攻撃するよ。
ただ、相手が詩を詠み始めたら【催眠術】の技術を使って相手が詩に共感する事の妨害もやってみるよ。



 猟兵を苦しめ、異形を激励させるその詩が、止んだ。

「ウィルスをばら撒くのは悪いことだよ。どんな事情があっても、悪いことはダメ。だからあたしは、あなたをやっつける!」
 先ほどまで触手を喰らっていた少女、イヴ・シヨス(対UDC生体兵器・f06749)も最上階に到着する。相変わらず袖からは触手を揺らめかせながら。

 異形はもがき、苦しむ。自分が何者かわからないまま。イヴが記憶消去銃を向ければ、奴の精神はたちまち犯され、思い出も何もかも消えていく。催眠術は眠らせるものではない。精神の操作が目的である。
 自我を保つことに必死で、詩を詠うことができなくなった。再生能力が衰え、猟兵の攻撃が意味を成すようになった。

 そこに触手をこれでもかと叩き込み続けるイヴ。触手はその肉を噛みちぎろうと喰らいつく。実に単純な攻撃だが、それを避けることすらできない異形はもう袋叩き状態である。

 みるみる黄色い光が弱まっていく。酸の霧はもはや水蒸気と化し、微かにつぶやく言葉は、もう誰にも届かない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ナタリア・ブラーシュ
庇って貰ったわけだし、これで働かなかったらなにを言われるかわからないわ…
もう死にかけみたいだし…さっさと止めを刺してお終いね

ユーベルコードを乗せたアサルトウェポンでの攻撃。
ビル内だから攻撃力はそこそに、攻撃回数を重視して完全に動きが無くなるまで撃ち込む。
あなたの過去もなにも関係ないわ。一つの仕事として処理させてもらうわね。



「庇って貰ったわけだし、これで働かなかったらなにを言われるかわからないわ…」
 先ほどは酸から庇ってもらったナタリア・ブラーシュ(人間の戦場傭兵・f12871」)。この戦いに終止符を打ちたいのもそうだが......ナタリアにはいわゆる、貸しがあるのだ。なんとなくつかめない毒毒のことだ。なにか言われるだけでは済まなそうである。

 銃を構えなおし、引き金に手をかける。
「もう死にかけみたいだし…さっさと止めを刺してお終いね」
 トリガーを引けば飛び出すのは大量の弾丸。まさに弾丸の雨、というわけだ。ビルを気遣い、威力を控えた弾も、瀕死の異形には耐えることはできない。全身のありとあらゆる部位に命中した弾丸は、異形の体を無慈悲に貫く。

「あなたの過去もなにも関係ないわ。一つの仕事として処理させてもらうわね」
 しばらく銃声が響く。煙がはれ、視界が開ける。そこにはすっかり縮んでしまった異形の亡骸。もうその目が光ることもない。

 きっと、奴の想いは硝酸の香りと共に空へ昇って行っただろう。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 日常 『みんなでチョコレート、作りませんか?』

POW   :    チョコの大きさこそパワー! とにかく大きいのを作る

SPD   :    チョコは見栄えの良さで勝負! いろいろ芸風を凝らしたチョコを作る

WIZ   :    チョコは味で勝負! 板チョコを溶かして作るなんて手抜き。一から至高のチョコを作る

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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●チョコの甘い香り
 異形を倒した猟兵たち。厨房は一階の食堂にあった。広いスペースと豊富な調理器具。そして冷蔵庫には大量の板チョコが入っていた。しかもご丁寧にミルク、ビター、ホワイトとそろっており、トッピングもある。カカオ豆から作りたい人は育てるなり、持ってくるなりするしかないが。

 せっかくの機会だ。誰かに想いを伝えよう。......え、一人?自分に作ればいいじゃないですか。自分へのご褒美、ですよ。
シャーリー・ネィド
ウィーリィくん(f04298)とペア
【SPD】
えー、バレンタインってチョコを食べられるイベントじゃなかったの?
しょんぼり
ま、いっか
せっかくだからお互いがんばったご褒美って事でプレゼントしあおっか

ボクはこのおっきいのを、っと
(※大きなハートチョコ。形に意味はない)
で、こうやってぐりぐりっと
(※白のチョコペンでデフォルメされたサメのイラストと「Thank you」の文字を書く)
ボクががんばれたのも、キミがいてくれたからだよ
はい、めしあがれ☆


ウィーリィ・チゥシャン
最初にシャーリー(f02673)に言っておく。
バレンタインは、女の子が、好きな人にチョコをプレゼントするイベントだからな?
お前が、もらって、どうする!

…さて、誤解が解けたところでシャーリーにチョコを作ってやる。
せっかくこんだけ設備も材料も整ってるんだし、色々助けられたお礼もしたいしさ。
ちょっと待ってな。
刻んだチョコを温めた生クリームに入れて混ぜながら溶かし、冷蔵庫で冷やしたら丸めて形を整えてココアパウダーと粉砂糖をまぶして簡単なチョコトリュフを作る。

お疲れさん。シャーリー。
これからもよろしくな!



 シャーリー・ネィド(宇宙海賊シャークトルネード・f02673)とウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)は、厨房でバレンタインについて軽く談話していた。
「バレンタインってチョコを食べられるイベントなんだよね?」
「......バレンタインは、女の子が、好きな人にチョコをプレゼントするイベントだからな?お前が、もらって、どうする!」
 その言葉を聞いて、シャーリーは少ししょんぼりした表情をした。確かにバレンタインは、大量のチョコが世の中に流通するが、食べることがメインではなく、大体は女性から男性に贈られるものである。これの文化は、一つの製菓会社の策略から生まれたのだが。今日、ヴァレンチノを称えるものは、このUDCアースに何人いるのか、知る由もない。

「ま、いっか。せっかくだからお互いがんばったご褒美って事でプレゼントしあおっか」
 提案にウィーリィは首を縦に振り、それぞれチョコレート作りに取り掛かる。

 慣れた手つきで板チョコを細かく刻んでいくウィーリィ。そのまま湯煎にかけ、手早く溶かし生クリームを加える。それをすかさず冷蔵庫に投入し、暫し休憩。
 手が空いて、ふとシャーリーをチラリと見る。シャーリーは多めにチョコを溶かして、型へ流し込んでいた。そしてウィーリィと同様に冷蔵庫へ入れる。

「ウィーリィくんはどんなの作ったの?」
 手が空いて、暇になり話しかける。
「俺はトリュフを作るつもりだぜ。シャーリーは?」
「え、ボク?......秘密!」
 冷蔵庫を開け、固まったか確認し、取り出す。型を外して、満足そうな顔をしている。あらかじめ溶かしておいた白のチョコペンを右手に握り、何かを書き始める。
 ウィーリィもチョコを取り出し、程よい柔らかさのチョコレートを一口大に取り、手のひらで転がし、器用に丸める。それにココアパウダーと粉砂糖をまぶせば、あっという間にトリュフの完成。手軽に作れるが、滑らかな舌触りが特徴の、人気のチョコレートだ。

「シャーリー、出来たか?」
「ちょっと待って......うん、オッケー、出来た!」
 ウィーリィが差し出したのは、大きなハート型のチョコレート。サメのイラストと『Thank you』の文字が目に入る。チョコペンで文字を書くのは結構難しいと思うが、綺麗に書かれている。シンプルだからこそ、伝わりやすいものもある。
「ボクががんばれたのも、キミがいてくれたからだよ。 はい、めしあがれ☆」
「ありがとう、シャーリー。凄いなこれ。そんでもって、お疲れさん。これからもよろしくな!」
 それぞれチョコを口にして、目尻を下げる。お互いのチョコを交換した二人の絆はさらに深まったといえるだろう。そこには、甘くも幸せな空気が流れていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

治癒院・毒毒
SPD

ナタリア(f12871)とチョコづくり
悪戯心が沸いて蛸の足の吸盤を取り
丸いチョコの中に入れて冷やしてたこ焼き風チョコを作る

完成したらナタリアに差し出して
口に入れたのを確認してニヤリと笑い一言
「あらぁ?そう言えばあの敵の触手取っておいたのだけれど
どこにいったかしらぁ?」

驚くナタリアに自分の触手を巻き付けて動きを封じ
吐き出させないように顔を抑え

「あらぁ?わたしが折角つくったのに食べないのぉ?
まだまだあるわよぉ?」

なんてせまってナタリアの慌てる顔に満足してから種明かし

「理由?悪戯したかっただけよぉ?」

ナタリアのチョコもぺろりと食べて美味しかったとお礼を言いつつ
次はどう弄ぼうかと画策するのだった


ナタリア・ブラーシュ
仕事も終わったことだし治癒院(f12866)とチョコ作り
甘いものを買って食べるのは好きだけど作る経験は無いのよね
味に自信はないから、ここは量でいくわ【POW】

そのチョコ、私にくれるの?ありがとう
治癒院の差し出すチョコを断る理由もないし貰うわ
一口食べてお礼を言おうとしたらなんだかチョコじゃない柔らかい食感…
訝し気に治癒院の方を見ると何てことを!と思った時には抑え込まれてしまってむぐぐ
最終的には仕方ないと食べつつ、とんでもない悪戯をしてくれる相手に借りを作ってしまったとジト目

悪戯はされたけど借りはあることだしと作ったチョコから一部を治癒院へ
感想もクレームも受け付けてはいないから食べたかったらどうぞ



 ナタリア・ブラーシュ(人間の戦場傭兵・f12871)には、借りがある。しかも二つも。相手はブラックタールの治癒院・毒毒(そこなどしく這う触手・f12866)、なんとなく掴みずらい彼女のことだ、この借りを放置していたらどうなることやら......。だから、ナタリアはチョコレートを作ることにした。なるべく沢山、作ろうと思った。

 冷蔵庫からチョコを取り出し、作業を始めるナタリアを眺める毒毒は、笑っていた。それは純粋なものではなく、何かを企んでいるもの。右手に握られているのは、蛸.........蛸?
 チョコレートを溶かし、丸い型に流し、そこに蛸の吸盤を散らす。そして上から包み込むように再びチョコをかけ、冷蔵庫へ。チョコと蛸のコラボレーション、見た目はたこ焼きのようだ。前代未聞の組み合わせを知るものは、今のところ製作者ただ一人。

 二人ともチョコレートが完成した。どちらもシンプルに見える。ただし、片方は見える、だけ。
 毒毒が笑顔でチョコレートを差し出す。
「え、私にくれるの?ありがとう!」
 何の躊躇いもなく口に放り込み、味わう。最初は甘いチョコレートだった、が......溶けていくチョコの中に、何やら柔らかく、弾力のある食感が。柔らかいはともかく、得体のしれない弾力に首を傾げ、毒毒の方を見る。
「あらぁ?そう言えばあの敵の触手取っておいたのだけれど、 どこにいったかしらぁ?」
 ニヤリと笑ってわざとらしくそう告げると、ナタリアはすぐに顔色を変え、口の中のものを出そうとしたが、すかさず毒毒の触手に口をふさがれる。行き場を失った蛸の切り身は、ナタリアの喉を流れる。その時の顔と来たら、傑作だった。嫌悪と絶望が入り混じった顔。
「......美味しかった、よ。ありがとう。今は、もういいかな」
 さすがに作ってもらったものに文句は言えまい。その親切心にさらなる追い打ちをかける。
「あらぁ?わたしが折角つくったのに食べないのぉ?まだまだあるわよぉ?」
 ずらりと並んだチョコレートを見たナタリアは、とうとう首を横に振る。
「いや、さっきの触手入ってるでしょそれ!?流石に食べれない......ってあれ?」
 堪えていた笑いを出して笑う毒毒。
「これは......蛸の足、よぉ?」
 その言葉に、ナタリア呆然。そのジト目には、きっと借りを作る相手を間違えた、と後悔の念が募っていることだろう。自分が作ったチョコを差し出しつつ、どうしてこんなことをしたのか尋ねると、
「理由?悪戯したかっただけよぉ?」
 ......だそうだ。その言葉と同時に、ナタリアが作ったチョコをぱくりと食べ、美味しかったとも述べた。

 悪戯はちゃんと悪戯の範疇を超えてなかったので、オブリビオンを食べることにならなくて良かった、と思ったナタリア。しかし彼女は気が付かなかった。背後で思惑をめぐらせる毒毒の笑みに。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

虚偽・うつろぎ
POW

大きさこそぱぅわぁ
作るは大きな『うつろぎ』チョコなり

という訳で自分を象った大きなチョコを作るよ
使用するチョコはホワイト
ホワイトうつろぎである

大きすぎて腕がボキッと折れそうだね
仕方ないから自分の足元にぶっ刺して白い腕を増やしておくね


アドリブ連携等ご自由にお任せします



 現れるは、黒い文字。虚偽・うつろぎ(名状しやすきもの・f01139)は、壮大なプロジェクトを胸に抱えていた。それは、自分をチョコで作る......つまり、うつろぎチョコを作るというもの。大きさはもちろん原寸大。一体どれだけのチョコを使うというのだろうか......?

「大きさこそぱぅわぁ、だからね、大きいの作るよ」
 そういうと、冷蔵庫からありったけのチョコレートを取り出す。ブラックタールだから普通にミルクかビターを使うのかと思いきや、その手に抱えられているのはホワイトチョコレート。まな板に広げると、大量の腕で包丁を持って、勢いよくチョコを刻んでいく。包丁の複数個使用、みんなは絶対に真似しないでね?お湯は既に別の腕が用意していた。手際がいい。
 どうやって型を取るのかと思ったら、溶けたチョコを常温で少し冷やし、ペストリーバッグへ注ぎ込み、腕で支えると、トレーに向かって慎重に搾り始めた。チョコでレタリングしている。凄い。

 暫くすると、トレーには美しい『うつろぎ』の文字。それを冷蔵庫へ放り込むと、今度は腕を作り始める。
 そんなこんなでできたパーツの数々。接続部分に、まだ柔らかいチョコをつけて、厨房にひとつだけある大型冷蔵庫へ。意外と入った。

 ほかの猟兵たちも固唾を呑んで見守る中、慎重にそれは取り出された。現れたのは、白いうつろぎ。まさに、ホワイトうつろぎ。今にも動き出しそうだ。見ていた全員から歓声が上がる。

 しかし、悲劇が起きた。冷気を纏うそれにうつろぎがそっと触れた瞬間、白い腕がぽろりと取れた。ほんとに優しく触ったのだ、だが、不安定すぎたのだ。
「.........あー、新しい腕だね、これは」
 落ちた腕を自分の足元に刺して、おどけたように。内心、ちょっと悲しい。

 ウィルスだのパンデミックだのあったが、しばらくは脅威も遠くへ行くだろう。チョコレートの季節も過ぎ去ってしまう.....が、.今だけは、この甘い空気を楽しもう。甘いものは笑顔を運ぶものである!

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月16日


挿絵イラスト