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歓楽に至る病(作者 ヤタ・ガラス
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●夏の夜の花火大会における怪異の調査依頼
「既に夏の季節ですが、皆さんは花火大会へ行く事はありますか? 実は本日、皆さんに花火大会関係で調査のお願いがあります」
 グリモア猟兵であるルネ・ロッサ(自由に生きているダンピールの黒騎士・f27104)の方から依頼の相談があるようだ。彼女の手元にはUDCアースの関東地方某県で開催される花火大会のチラシがある。ひとまずこれを読んで見て頂ければ、とルネはあなた方にチラシを配る。
 地方都市のお祭りとして開催される花火大会のお知らせのようだが、これが何か……?
「皆さんには、日常を満喫して頂きたいのです」

 まさか皆で遊びに行く事が依頼内容なのだろうか?
 しかし、ルネは最初に「調査」とも述べていたので、何か裏に意図があるのだろう。
 話の続きを促すと、ルネは「確かに調査ですよ」と一言断ると詳細を告げた。
「実は、その花火大会の会場で日常を過ごすとUDC(アンディファインド・クリーチャー)の怪異に巻き込まれるという『予知』が出ました。そしてこの怪異はUDCによる呪いのようなものでして、巻き込まれるには『条件』があります。そう、その『条件』と言いますのが……」
 先程の話の筋に戻ると、「日常を満喫して頂きたい」という事らしい。

 UDC側にどういう事情があるのか現時点ではわからない。だが、怪異に誘われるのは「その場で日常を満喫している者達」という「条件」が判明しているそうだ。
「そこで皆さんには、花火大会に来る他の民間人達よりも日常を満喫して頂く必要があります。ですが、正解は一つとは限りません。
 花火イベントもあれば、露店も出ています。お友達と誘い合わせてでも、カップルのデートでも、家族サービスでも、あるいはおひとり様でも。様々な満喫方法があるかと思います。
 思い切り日常を満喫する事が出来たら、UDCからの『怪しい誘い』を皆さん自身に引き寄せる事が可能になるかと思います」

 要するに、敵が罠を仕掛けている所に自分(猟兵)から罠に引っ掛かりに行くという話か。
 確かに、無関係な民間人が無惨にも罠に嵌められるよりも先行すれば先手は打てる。

「敵の誘いの先に何が待ち受けているのか、現状ではわかりかねます。ですが、その先にいる未知なるUDCの討伐は避けられない依頼になる事でしょう。では、依頼のご成功を祈っています」
 ルネは丁寧に一礼して述べ、あなた方を見送った。
 無論、今回は経費で花火大会が遊び放題という好条件付きでもある。
 怪しい危険がある一方、案外、美味しい依頼とも言えるかもしれない。





第3章 集団戦 『欲望教のポジティブ・バニーガール』

POW ●さぁ、楽しんだ人が勝ちです! どんな事でもね!
【無責任でポジティブな言葉】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
SPD ●皆で一緒にやりましょう! 何も怖くないですから!
【理解不能なポジティブ思考の寸劇】を給仕している間、戦場にいる理解不能なポジティブ思考の寸劇を楽しんでいない対象全ての行動速度を5分の1にする。
WIZ ●前だけ向きましょう! 後の事は誰も知らないから!
【後先を考えないポジティブな言葉】を聞いて共感した対象全てを治療する。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●各兵の調査報告
 猟兵達の懸命な調査により「欲望教」の正体が次第に割れてきた。
 前章からの調査によると邪教について幾つかの大事な事実が判明している。

 まず活動動画。
 邪教徒達はやりたい放題が最高と嘯きながら交通事故を誘発して愉しんでいた。
 正に自分達の欲望を解放する為だったら大惨事すら厭わず起こせるぐらいだ。

 そして信者層の調査。
 年代は学生から社会人までいる。
 職種もフリーターからエリート層までいる。
 性別はどちらも半々程度。
 所在地は関東圏に集中する傾向がある。

 ついに割れた教団の所在地。
 心理戦の駆け引きで落とされた信者が住所を漏らす。
 関東にある教団の居場所が特定された。
 今こそ猟兵達から仕掛けに行くチャンスでもある。

 邪教と対決する上で奴らの能力も知っておきたい。
 どうやら彼らは復讐代行業というよりは殺しにも手を貸す教団らしい。
 快楽の為だったら平気で人だって殺すだろう。
 人々の欲望を刺激して戦闘的に駆り立てる能力にはぜひ注意をしておきたい。

 最後に明らかとなった指揮官。
 ウサミミの水色の髪の女性という人物が今回の事件の主犯であるだろう。
 その事は、彼女が今回の討伐対象という意味でもある。

●欲望教あるいは歓楽に至る病
 関東某所にある欲望教の教団集会……。
 ぎらついた空気が淀んでいる会場で信者達が指導者に拍手喝采を送る。
 ウサミミの水色の髪の女性、ポジティブ・バニーガール(以下、Pバニー)の登場である。
 彼女は兎のように跳ねながら登壇した。

「さぁ、楽しんだ人が勝ちです! どんな事でもね!」
 欲望教の標語とも言える解放的な台詞をPバニーが絶叫する。
 信者達は皆で熱狂して標語を繰り返す。
「皆で一緒にやりましょう! 何も怖くないですから!」
 Pバニーが拳を振り上げて破壊行動へ誘う言霊で扇動をする。
 信者達も一緒になって拳を高く振って叫び出す。
「前だけ向きましょう! 後の事は誰も知らないから!」
 Pバニーによる無謀かつ破滅的な教導が宣言される。
 信者達も共に教導を激情して詠い出す。

 今、信者達は歓楽の真っ只中にいる。
 辛い事、苦しい事、痛い事、色々あったが、こうして欲望を解放している。
 欲望教では禁忌や道義的に行うべきでない事をむしろポジティブに楽しむ事が出来る。
 他人の事なんて知らない、世の中なんてどうなっても構わない。
 ただ、欲望の限り暴れられれば彼らはそれで良いのだ。

 Pバニーは本日の集会の白熱ぶりを受けて己の教義の正しさを確信する。
 思えば、信者達はいつでも欲望に実存的な飢えを抱いていたのだ。
 そうであれば、飢えを充たす為に暴れる理由と居場所を与えてやるのは正義だと。
 先日の花火大会での罠もその為の活動である。
 大きなイベントで歓楽を味わった後の虚しさから入団してくる者達に期待していたのだ。

「はい、皆さん! 今日はこれから銀行を強盗して略奪も殺害も沢山やっちゃいましょう!」
 Pバニーの指令を信者観衆は賞賛して肯定するが、そこに歯止めを掛ける正義が現れた。
 欲望教のこれ以上の暴走を止められるのは、猟兵であるあなた方以外に誰もいない。
 事件の大詰めである欲望教の討伐作戦がいよいよ始まった。

***

●マスターより
 こんにちは、マスターのヤタ・ガラスです。
 先日は、ネット調査お疲れ様です。
 最終章は事件の黒幕である欲望教との対決となります。

 この第3章は戦闘依頼です。
 主にポジティブ・バニーガール(以下、Pバニー)を討伐します。
「集団戦」とある通り、Pバニーは複数います。
 Pバニーを討伐し終えると、物語はエンディングを迎えます。

 ちなみにこのシナリオシリーズに「ボス戦」は存在せず、この章で最後です。
 邪教の神クラスのボスは出ませんが、Pバニー達はまあまあ手強いです。

 途中参加の方も歓迎します。
 皆さんの良き「プレイング」を心待ちにしております!
雛里・かすみ(サポート)
 バーチャルキャラクターの戦巫女×UDCメカニック、22歳の女です。
 普段の口調は「明るく朗らか(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」
寝起きは「元気ない時もある(私、あなた、~さん、ね、わ、~よ、~の?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

明るく朗らかな性格の為、
男女分け隔てなくフレンドリーに会話を楽しみます。
どんな状況でも、真面目に取り組み
逆境にも屈しない前向きな性格です。

 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


リヴェンティア・モーヴェマーレ(サポート)
サポプレ

▼アドリブや他の方との絡みモリモリの盛り大ジョブです

▼性格
いつも笑顔でほわほわのぽやんで楽観的な元気っ子

▼口調
なのでス、でショウ、なのですカ?
等、文章の語尾や途中に1、2文字カタカナが入る
挿入箇所はお任せ
『~な気持ち』が口癖
敵に対しても「さん」付けする

▼武器、アイテム
戦闘時以外は動物の形をとっている子達が多く
会話や意思の疎通もします
動物達の方がしっかりしてる説があるやも…
(踏ん反り返る動物達)

▼得意
情報収集
ハッキング
支援

▼好き
家事全般
動物

▼戦闘
後衛に居る事が多く
後方から援護射撃やオーラ防御での防衛サポを好む

▼NG
過度なエロ
(尚、羞恥心がぶっ飛んでるので恥ずかしがると言うことは無いでス)


●陽動作戦
「そこまでよ、欲望教! 今から銀行強盗なんてさせないよ。なぜなら、私たちが来たからね!」
 雛里・かすみ(幻想の案内人・f24096)が欲望教の会場に到着するや否や大声で宣告する。
 次の犯行前に猟兵達が登場すると熱狂中の邪教達の温度は一気に冷めた。
 当然、先導者であるPバニーは面白くないので顔を膨らませる。
「えっと、私達の集会の邪魔をするのですね? そうでしたら、信者の皆さん? 銀行強盗する前に邪魔する人を倒して楽しんじゃいましょう!」
 Pバニーが愉快に宣言すると信者達が盛り上がり、武器を手にして突撃して来た。
「ふうん? やっぱり戦うわけね? ちょっと痛い目にあってもらうよ?」
 かすみが旋風刃を振り落して、突進してくる信者達を薙ぎ倒す。
 鋭利に輝く強靭な巨大薙刀が戦場の最前線で暴れ回った。

 Pバニーは複数いるらしく、最前線にまた別のPバニーも参戦する。
「そこ、隙ありですよ! 信者の皆さん、やってしまいましょう!」
 かすみが前衛の敵を必死に蹴散らしている最中、どうしても脇や後方が空く時もある。
 しかし、そんな時には……。
「なんの、これグラい、大丈夫デス。全然、痛くナイな気持ち?」
 後衛ではリヴェンティア・モーヴェマーレ(ポン子2 Ver.4・f00299)が緩い笑顔で敵の攻撃から援護防御に入る。
 フェレットの壱(イチくん)、いや、今は防御特化のオーラの子が彼女を力強く包む。
 そして時には、後方からの反撃にも参加する。
 ハムスターの響(ひびちゃん)、この子も今は剣の姿をして斬撃となり飛んで行く。
「動物さん達、ありがとうですヨ」
 敵陣の猛攻を押し退けて、リヴェンティアがほわほわの笑顔で礼を述べる。
 武器防具と化す動物達は踏ん反り返って微笑していた。

「さぁ、楽しんだ人が勝ちです! どんな事でもね!」
 Pバニーの第三陣が登場すると同時に教義の掛け声を上げて信者の意識を高める。
 戦闘力が向上した信者達が武器を構えて流れ込んで来た。
 ここ一番の時が来たようだ、かすみも必殺の大技で迎え撃つ。
「いくよ! 後悔しても知らないからね!?」
 神霊体に変身したかすみが旋風刃で突撃する衝撃波―巫覡載霊の舞―を炸裂させる。
 この猛撃には扇動しているPバニーも信者ごと問答無用に薙ぎ倒されていく。
 多少の反撃を受けるのも覚悟の上でかすみは攻撃に全力を傾けた。
 今いる敵陣を一気に殲滅する旨を察知したリヴェンティアも攻撃の援護に回った。

 猟兵の二人が会場前の最前線で奮闘すればする程、敵陣は迎え撃ちに現れる。
 ところで、彼女達はなぜ最前線で激しい戦闘をしているのだろう?
「そろそろ頃合いジャないですカ?」
 後衛で敵の攻撃を弾きながらも援護射撃で頑張っていたリヴェンティアが前衛に問う。
「そうだよね。陽動ってことだけれど、そろそろ終わりかな?」
 かすみが最前衛で敵をいなしながらも後衛に向いて頷く。
 そう、二人がやっている事は陽動作戦である。
 会場へ潜入して内部から作戦に移る仲間もいる為だ。

「前だけ向きましょう! 後の事は誰も知らないから!」
 敵陣の新手が登場して、今度のPバニーの宣教は回復手段を講じる。
 後先を考えないポジティブな言葉に癒されて、傷ついた信者達が立ち上がった。
「どうやら、敵もただでは私たちを帰してくれないのね?」
 かすみが薙刀を回転させながら突撃して来る新手の敵陣を撃退する。
「そのようでスね? この一陣を倒しタラ、私達は離脱しタイな気持ち」
 リヴェンティアが動物さん達を振り翳して後衛から護りを固めた。

 最終的には敵陣を四陣程度倒す所で陽動班は役目を終えた。
 流石に戦闘慣れしている二人でもこの人数ではこの程度が限界だろう。
 会場前で大乱闘になった事で、欲望教は侵入者対策が万全に出来なかったようだ。
成功 🔵🔵🔵🔵🔴🔴

鳶沢・成美
確かに己の欲望は肯定されるべきでしょう、他人に迷惑をかけない限りにおいて……ね
世の中アフターフィールド・マウンテンばかりじゃあすみませんよ

”目立たない”様に会場に侵入しておきましょう
何やら色々煽っている様ですが”呪詛耐性””狂気耐性”がある僕には通じません
物陰から”先制攻撃”で”全力魔法”の【風神旋風縛】を使用
Pバニーの怖さは扇動出来る者がいてこそ、信者達もPバニー諸共つむじ風で縛ってしまいましょう
信者達はこの風圧の”気絶攻撃”で気絶しておいてもらいましょう
つまりは”武器落とし”のようなものですかね

:真の姿:
サイドに白ラインの入った緑色のださジャージ姿

アドリブ・絡み・可 ””内技能


●奇襲作戦
 会場前で陽動作戦が効いている隙に鳶沢・成美(探索者の陰陽師・f03142)は裏口から潜入していた。本日は激しい戦闘が予想されるので、タオルハチマキに加えて、サイドに白ラインの入った緑色のださジャージ姿という動き易い格好だ。さて、会場内でも邪教達が愉快に騒ぎ立てている。
(何やら色々煽っている様ですが……。仕掛けるなら今でしょうね?)

 物陰に潜む成美は思い切って奇襲攻撃の一手に出る。
「風の神様よろしくです」
 嵐と慈雨の神の加護を持つバールらしき物に祈祷して成美の陰陽術が発動する。
 突如、全力のつむじ風―風神旋風縛(フージーン)―が物陰から巻き起こる。
 風撃に見舞われたPバニーと信者はそのまま風の縄に縛られた後に撃破だ。
「ふう、まずは第一陣を退治完了ですね。Pバニーの怖さは扇動出来る者がいてこそだからね」

 流石に内部での騒ぎが大きかったのか、新手のPバニーと信者集団が駆けつける。
 もっとも、成美が頼んでおいた通り、陽動班は表で活躍している。
 だから敵の増援部隊も決して大勢とは言えない。

 成美は目立たぬように物陰を利用してダッシュで移動する。
 奇襲と潜伏を使い分けて、符やバールで襲撃して、信者の数を確実に減らしていく。
 やがて増援も数が減り、指揮官の姿が露になる。
 成美もこの辺が正念場かと判断し打って出た。
「確かに己の欲望は肯定されるべきだろう。他人に迷惑をかけない限りにおいて……ね。世の中アフターフィールド・マウンテンばかりじゃあすまないよ?」
 成美の切実な問い掛けはPバニーに伝わるのだろうか。
「いいえ、世の中、悪い事でも楽しんだ者勝ちです!」
 彼女は反省の色がなく未だに邪念を主張する。

 成美は風撃の陰陽術を駆使してPバニーと刺し違え、彼女を地に這わし撃破した。
 陽動班も仕事を終わった頃のようで会場の雰囲気が静けさと共に荒れている。
「こっちも退き時かな?」
 成美も奇襲班の役目を果たし終えて、一度、戦線離脱する事にした。
成功 🔵🔵🔴