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カクリヨファンタズム登頂RTA螺旋階段ルート

#カクリヨファンタズム

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#カクリヨファンタズム


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 カクリヨファンタズムに突如現れた巨大な塔。
 木造、石造り、鉄筋、多数の建築様式が混ざった奇妙な塔には多数の妖怪が塔の周りに絡みつくように設置された螺旋階段を登っていた。
「今ガバったよね?」
 どこからともなく聞こえる声にとある妖怪はビクリと震え青ざめた顔に冷汗が伝わる。
「ガバってない!全然ガバってない!」
「そこは階段2段飛ばしが最速、だから前のアルミ階段地帯で体力を温存するために飛ばして登らない必要があったんですね、けどガバはRTAには付き物、誤差の範囲」
 それだけ言って声は止まる。
 終わりの見えない階段、材質も段差も間隔もバラバラでなぜか踊り場も存在する奇妙な螺旋階段。
 集まった妖怪は頑丈な妖怪ばかりで死ぬようなことは無いとはいえ塔に引き寄せられ階段を登る事に抗えずにいる妖怪たちの顔に疲労の色は隠せなかった。
「飛ぶのはレギュレーション違反ね、はい再走」
 階段が消えて1匹の妖怪が地上に叩き落される。
「ガバは許すけどレギュレーション違反は……やめようね」
 地上に叩き落されたがきっと死なないだろう、妖怪だし。

「皆さん、新しい世界が発見されたのです」
 リリィエル・ロックウェル(クレヨンの勇者・f01438)が集まった猟兵達にぺこりと頭を下げる。
「早速ですがカクリヨファンタズムでもオブリビオンが悪さをしているのです、おっきな塔を作ってその周りの階段を登らせているみたいなのです、ええっと、あ、あーるてぃーえー?って言うらしいのです」
 リリィエルはRTAが何なのか良く分から無いようで首を捻る。
「オブリビオンが定めたルールに違反すると階段がぱかーって開いて地上に落とされて最初からやり直しなのです、幸い皆さん頑丈な妖怪らしいですので死んだりする危険は無いみたいなんですが、終わりの見えない階段を登らされていてもうへとへとなのです」
 リリィエルはクレヨンで塔の絵を描き始める。
「こんな感じの和風だったり洋風だったりなデザインが継ぎ接ぎみたいになってできてるとっても高い塔なのです、階段の段差や作りもバラバラで登りにくいのです、けどこの頂上にこの塔を作ったオブリビオンがいるはずなのでやっつけて欲しいのです」
 リリィエルは説明を終えると転移の準備に入る。
「塔の途中にはへとへとな妖怪さんがいっぱいいると思うのです、猟兵として助けてあげてほしいのです、それとここのオブリビオンは現地の妖怪さんに取り付いて操っているのでオブリビオンを倒せば救出できるそうなのです、それじゃ皆さん頑張ってくださいなのです!」


忍P
 名前は入力時間を考慮して忍Pです。
 新世界なので新シナリオです、先駆者様は多分いらっしゃいます。
 第1章は冒険です、サイズも間隔も材質もバラバラな螺旋階段を駆け上がってください、塔の外観、階段の形式などは自由に描写して結構です。
 先駆者様がいないのでタイムは気にしなくて大丈夫ですがただし空を飛ぶ、壁を通過するなどのバグ利用はレギュレーション違反です、。
 第2章以降は戦闘なので派手に暴れてください、カッコよかったり面白ければいい感じにします。
 それでは良いプレイングをお待ちしています。
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第1章 冒険 『無限階段』

POW   :    体力と根性でひたすら前進する

SPD   :    段飛ばしで階段を進み、少しでも早く終着点に着くことを目指す

WIZ   :    体力の消耗を鑑みて、無理しないペースで進む

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

百目鬼・明日多
この世界でもRTAが出来るなんて…これは楽しみです。
レギュレーションは飛行や透過禁止…でもコレは良いですよね?
アバターを召喚すると本体を抱えさせ、あくまで足をつけたダッシュで登頂。
ただし、一回目はコース確認の為に慎重に。
登るコースを把握したら、あえて一度アバターに飛行させて再走します。
得た情報を脳内で正確に分析し、シミュレート…いけますね。
では、レースゲームを始めましょうか。
二回目は情報を元に最速ルートで登ります。

この走法が出来るのは僕かTASくらいでしょう。
まぁ、この世界にもTASがあるなら、ですけどね。



「この世界でもRTAが出来るなんて…これは楽しみです」
 百目鬼・明日多(一枚のメダル・f00172)は塔の前で頂上を見上げる。
 そして明日多は地上の立て看板をチェック、そこには登頂のレギュレーションが示されていた。
「飛行や透過禁止……でもコレは良いですよね?」
 明日多は自分の青年型の分身、アバターを召喚し、自分を抱えさせる。
「それはOK、ちゃんと階段上ってる」
「それはどうも」
 明日多い何処からともなく聞こえる声に反応しつつ本体を抱えた明日多のアバターが階段をゆっくりと、慎重に進む。
 タイムは度外視、何処に何が在るか、どこが最短ルートか。
 アバターに走らせ、明日多は観察する。
 長い時間をかけたが明日多が塔の頂上へ顔を出す。
「ここでタイマーストップ、記録は……」
 頂上で待ち構えていたオブリビオンが登頂にかかった時間を言いかけるが明日多はそれを途中で遮る。
「悪いけどこれ試走なんでデスルで戻りますね」
「え?」
 明日多のアバターは宙に浮く。
「これでレギュレーション違反なのでZAPでよろしくお願いします」
「う、うん、じゃあまた頑張ってね」
 オブリビオンは戸惑いを見せながらも明日多を地上まで落とす。
 明日多は地上スレスレで浮遊し落下を防いで。
「じゃあこれから本番ですね、はーいヨーイスタート、階段をぐるぐる回って登るRTAはーじまーるよー早速プレイしていきましょ」
 明日多は試走で集めた情報を元に最速ルートで階段を駆け上がる。
 材質、段差、それらを全て計算に入れて人間では到底再現不可能なスピードで駆け上がる。
「アバターなら体力の概念が無いから全速で駆け上がることができる、だからアバターに走ってもらう必要があったんですね」
 こうして明日多は再び塔の頂上へと昇り詰めた。
「ここでタイマーストップ、記録は先駆者様がいらっしゃらないのでWRです」
 自前でタイマーを計っていた明日多の言葉が塔の頂上に響き渡った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ルチア・ヴィスコンティ
あーるてぃー……?
よくわかりませんけれど、困難へ挑み続けるその姿勢に心打たれましたの!

しかし私もそんなに足の速いほうではありませんわ、
なので……初っ端から変身しますの!
大きさこそパワー、移動距離も当然増えますのよ!

本当は飛びたいところですけれど、ダメらしいので竜……というか蛇の胴体を活かして階段をニョロニョロと這い上がっていきますわ!

その道中でくたびれてたり、単純に私に追いつかれた妖怪どもはガンガン背中に乗せて守って差し上げますわ。
せいぜい使い所がない翼にでも捕まってるんですのね!
これぞ皆を愛し護る……白亜紀精神というものですわ!


筒石・トオル
【WIZ】
「駆け上がる人に優しくない階段だなぁ」
小柄だから段差が激しいと結構キツイかも。
足場の悪さを環境と捉えれば【環境耐性】で補正効くかな?
体重的に崩れはしないだろうけど、柔な材質の階段部分は【視力、見切り、第六感】で視てから踏みしめて行く。
途中へばっている妖怪さんが居たら【救助活動】するね。

タイムは関係ないっぽいけど、慎重過ぎて遅くなったら【目立たない、クライミング】で壁登るのもありかな?
技能は高くはないし、ルール違反だと言われるといけないから、階段一周分のみ登る感じ。直線距離をショートカットすれば速いでしょ。


グスタフ・ビェルカ
あーるてぃーえー…?なんとも奇っ怪なワードが飛び出して来たけど、とりあえずルールに則ってできるだけ速く階段を登れば良いのかな?
まぁ、バカ正直に登ってやる義理はない上に体力温存したいから当然風のアシストは掛けるけどね。

(大理石の階段に差し掛かった時)
こんなつるつるした石材を階段につかうなよ…。明らかに滑って転げ落ちるのを期待してるでしょ。さすがオブリビオン汚い。
あ、そこの妖怪さん大丈夫?ルール上、風の魔法で飛ばせないからアシストくらいしか出来ないけど。
え?おんぶやだっこは無理だ。ほら…このとおりもやしだし…

(特に時間は気にしてないが、速く登れる様にインコースとかは突く)



 筒石・トオル(多重人格者のマジックナイト・f04677)ルチア・ヴィスコンティ(インフェルノ・ラヴァーズ・f28123)グスタフ・ビェルカ(沈黙の詩人・f25164)の3人は塔を見上げる。
「駆け上がる人に優しくない階段だなぁ」
 トオルが呟くとルチアが首を傾げる。
「所であーるてぃーえーとは何ですの?」
「それが僕もよく知らないんだよね、トオルさんは知ってるかい?」
 グスタフがトオルに話を振り。
「ゴメン、僕もよく知らない、なんかタイムを競う?みたいな」
 トオルも首を横に振る。
「よくわかりませんけど困難へ挑み続けるその姿勢に心打たれましたの!」
 ルチアが目を輝かせて上空、塔の頂上を見つめる。
「そうだね、ここで喋ってても始まらない」
 釣られる様にグスタフも塔の頂上を見上げる。
「困っている人がいれば助けるのも猟兵の務め、階段を登るのに疲れ切った妖怪もいるでしょうしね」
 トオルの言葉にルチアとグスタフも頷き3人は階段に足を踏み入れた。

「それでは行きますわよ!」
 ルチアの姿が巨大な龍、蛇のような胴体に翼の生えた姿に変身する。
「空飛んじゃダメだよ、分かってる?」
「勿論、存じ上げておりますわ!」
 翼を見てトオルは空を飛ばないよう注意を促し、ルチアはその巨大な蛇の胴体を使い階段を這い上がって行く。
「足使うよりは楽そうだね……おおっと危ない」
 グスタフが大理石の石段に足を取られバランスを崩すが踏み止まる。
「風の精霊のアシストが無かったら危なかった、流石オブリビオン汚い」
「そこはあまりオブリビオン関係ないと思うな、それより」
 トオルは安堵の息を漏らしたグスタフに階段の先を視線で合図を送る。
 その先には体力が尽きたのか階段に腰かけてうな垂れたまま動かない妖怪がいた、グスタフが妖怪の近くまで駆け寄る。
「大丈夫?立てるかい?」
 グスタフが声を掛けても妖怪は肩で息をするだけで答えない。
「トオルさんこりゃダメだね、僕らで運ぶしかないけど……僕はおぶるとか無理だよ、だって、ほら、僕ってもやしだし」
「だったら私に乗せてくれても良くってよ!」
 ルチアが空が飛べないというレギュレーションの都合上使い道の無い羽をパタパタと動かす。
「いいのかい?」
「よくってよ!」
「ありがとう、さあこっちだよ」
 トオルは妖怪をルチアの背に乗せる。
「助かるけど……どれぐらい乗せられそうかい?」
 トオルはルチアを気遣うが。
「100人乗っても問題ありませんわ!」
 自信満々に答えるルチアを見てグスタフは次々と動けずにいる妖怪たちをルチアの背に乗せる。
「悪いねルチアさん、じゃあ妖怪の救助はお任せするよ、ついでに僕たちが疲れたら乗せていってくれるとうれしいけど」
「猟兵の方は自分の足で歩いてくださいまし、お2人共猟兵としては私より長いでしょう?それに弱き者を助けるのは私の使命ですが強い方とは共に並んで歩くものですわよ」
「やれやれ、それを言われちゃしょうがないね」
 グスタフは改めてルチアは先を進む、トオルは先の階段を指さし。
「ここから先、木製でちょっと脆い感じだね、ルチアさんの今の体だとちょっときついかも」
 トオルの言葉を聞いて2人は足を止める。
「分かった、おいで、シルフィ」
 グスタフの召喚した風の精霊が階段を下から支える。
「シルフィが下から支えてくれる、安心、とまでは行かないが慎重に進めば大丈夫だよ」
「感謝いたしますわ」
 ルチアは慎重に階段を這って進む、やがて3人は階段の終着点、塔の頂上を視認した。
「もうすぐで頂上だ、ルチアさんお疲れ様」
 トオルが疲れ切った妖怪たちを運んでくれたルチアを労う。
「礼には及びません、これぞ皆を愛し護る……白亜紀精神というものですわ!」
「うん、確かに今のルチアさん白亜紀にいそうだよね」
 ルチアのジョークだと思い笑顔を見せるグスタフ。
「それって……博愛精神?」
 一方トオルはジョークかどうか真剣に悩んでいた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『輪入道』

POW   :    燎原火炎陣
【激しく回転しながらの】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【他の輪入道】の協力があれば威力が倍増する。
SPD   :    紅蓮疾走
自身に【燃え盛る炎】をまとい、高速移動と【回転する炎の輪】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    ファイアホイールスピニング
【回転速度】を一時的に増強し、全ての能力を6倍にする。ただし、レベル秒後に1分間の昏睡状態に陥る。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 円形の塔の頂上には疲れ果て心折れて躯魂に飲みこまれ輪入道に変じた妖怪たち。
 数体の輪入道が円の周りを回り猟兵達を囲む。
 万が一ここから足を滑らせて落ちれば妖怪と言えど痛いでは済まないだろう。
 彼らは躯魂に飲まれただけ、死んだわけではない、躯魂さえどうにかすれば助けることができる。
 猟兵達は戦い、そして助ける決意をした。
筒石・トオル
【POW】
この小柄な体で突進を受け止めるのは無謀だな。
かと言って避ければそのまま落下していきそうなんだよな。
【トリニティ・エンハンス】を発動し【水の魔力】で攻撃力を上げておく。
その上で、輪入道の突進に合わせ『見切り』体を攻撃の直線上から横にずらし、相手の突進力を利用した『カウンター』ルーンソードを振るう。
そこで倒せればいいが、倒せなくても仲間が居る方向か、別の輪入道の方へ『吹き飛ばし』出来ればいいな。

折角昇り切ったのに、ここで落ちたら無念だろう?


ルチア・ヴィスコンティ
健全な争いは健全な肉体と精神から、根を詰めすぎては心がやられてしまいます……
それを強いるだなんて、許せませんわ!

……でも私ってば手加減が苦手なものですから下手に槍で応戦すると勢い余って……
いえ、ホームラン気味に落としてしまいそうですわね……
という事でまたも竜体に変身!
今度は遠慮なく飛んで雷を浴びせたり、急降下しながらの【重量攻撃】や【衝撃波】で相手の突進を止めます。
その隙に身体全体で包囲して、そこから思い切り締め上げますの!
相手は締め付けられながらも抵抗してくるでしょうけれど、【気合い】と【火炎耐性】で耐えてみせますわーッ!

助けを求める民とおかわり自由は見逃さない……それが私の正義ですわ!


グスタフ・ビェルカ
火の攻撃するなら水ぶつければいい、はずなんだけど手加減するとなるとなぁ… とりあえず戦いの時間だ、引き締めていこう(UC:協奏曲 第1楽章)

自分の魔法はあまり制御が効かないし、後方支援に回らせてもらうよ。(UC:エレメンタルファンタジアをいつでも撃てるように用意)あぁ、こっちの心配は大丈夫、自分の身は自分で守れる。ただ、もうどうしようも無いときはこっちもなりふり構わずぶっ放すから、その時はすぐ引いて。


百目鬼・明日多
RTAの次はスマッシュバトル…では無さそうですね。
逆に落とさない様に注意して戦えばいい感じですか。
なら、横に飛ばさなければOKですね。

輪入道に囲まれた状態でポケットに手を入れて、中のメダルを掴みます。
そのままポケットから手を出さず、一歩も避ける事もせず
アバター操作のみに集中し、迫る輪入道を全て「真上に」殴り飛ばします。
何体同時に来ようが、中心の僕を狙う以上は同時に迫る数には
限界がありますから、その数を捌き続ければ問題無しです。
炎の輪の放射もオーラ防御付きのアバターの拳で消し飛ばしましょう。

全員真上に飛ばし終えた位のタイミングで
戻った妖怪さん達が降ってくると思うので
そこからは落ちゲー開始ですね。



 猟兵達は塔の頂上を取り囲むようにして回る輪入道を見据える。
「ここから落とすとさすがに可愛そうだね」
 筒石・トオル(多重人格者のマジックナイト・f04677)は地平線が見える塔の頂上の景色を見る。
 妖怪と言えどもこの高さから落下したら無事では済まないだろう。
「となるとここから落とさずに躯魂とか言うのを引きはがさないといけない訳ですが」
 トオルの言葉にルチア・ヴィスコンティ(インフェルノ・ラヴァーズ・f28123)が思わずため息を漏らし持っている槍を仕舞う。
「……でも私ってば手加減が苦手ですの、槍で応戦したらホームランしちゃいますわね」
 グスタフ・ビェルカ(沈黙の詩人・f25164)が横笛を構える。
「僕もあまり手加減はできないし援護に回るとするよ……とりあえず戦いの時間だ、引き締めていこう」
 グスタフの笛の音は猟兵達に力を与える。
「逆に落とさない様に注意して戦えばいい感じですか」
 百目鬼・明日多(一枚のメダル・f00172)は塔を登った時と同じアバターを召喚する、それと同時に。
「さっきから気になってましたけど……あなた誰ですの!」
 さっきから隣にいた明日多がよほど気になっていたのかルチアが叫ぶ。
「え?ルチアさんの知り合いじゃないのかい?」
 同じ様に気にはなっていたが誰も言及しなかったので言いだせずにいたグスタフがルチアを見る。
「こんなかわいい子ぜんっぜんお知り合いではありませんわ!」
「まあまあ落ち着いて、自己紹介しよう」
 脱線しかかっている所を明日多が宥めにかかる。
「僕は百目鬼・明日多、この螺旋階段登頂RTAの先駆者でWR保持者、よろしくね、もちろん猟兵だよ」
 嘘はついていないようだ、3人は明日多を信用し、支援に徹するグスタフを中心に据えた。

「支援に徹するなら護衛するよ」
 明日多が中央で支援に徹するグスタフに声を掛ける。
「お気遣いは嬉しいが自衛ぐらいはできるよ」
「護衛はついで、僕は中央にいた方が都合がいいんです」
 それならどうぞ、とグスタフは横笛を拭いて3人の強化に専念する。
「火の攻撃をするみたいだから水をぶつけるといいんじゃないかな?」
「そこは同意見だね」
 グスタフの言葉に同意し、トオルは手に持ったルーンソードに水の魔力を込める。
 輪入道がトオルに向かって真っすぐ突進してくる、1体目の影に隠れるように2体目も同じ軌道で突撃する隙を生じぬ2段構え。
「速いね、けど単調で見切りやすい」
 輪入道の突進を横にステップして躱したトオルはルーンソードを2体の輪入道の丁度間を狙う様に一突き。
 突然の横からの衝撃で輪入道はスピンしながら吹き飛ばされる。
「私も負けていられませんわね」
 ルチアは龍に変身し空へと舞い上がる。
「もうアールティータイムは終了したなら空を飛んでも問題ありませんわ」
 RTAだよ、と明日多が突っ込む前にルチアは自ら輪入道に突撃、重量差で優位に立ったルチアは輪入道を吹き飛ばす。
「明日多君!」
「明日多さん!」
 トオルとルチアは吹き飛ばした射線上にいる明日多に同時に声を掛ける。
「おっけー後は任せて!」
 明日多のアバターが輪入道を真上に撃ち上げる。
 それを阻止せんと輪入道が3体明日多に襲い掛かる。
「来たね、けどその数が限界」
 明日多いはポケットのメダルを握りしめて一歩も動かない。
 それは中央に陣取っている以上襲い掛かってくる数には限界がある、その数ならば自分のアバターで対処ができるから。
「ルゥァララララララララララララララ!!!」
 アバターによる拳のラッシュが輪入道を真上に撃ち上げる。
「トオルさん、ガンガン僕のところに持ってきてください!」
 トオルは頷きルーンソードでカウンターの体制を取る。
 トオルに襲い掛かってくる輪入道の動きを完全に見切ったトオルはルーンソードで輪入道の急所を突き一撃で倒す、それができないのならば明日多の方に向かって弾き飛ばした。
 残りの輪入道は明日多に上空へと飛ばされ頂点に達した瞬間、ルチアが撃ち上げられた輪入道の周りをその長い胴体でぐるりと囲み。
「健全な争いは健全な肉体と精神から、根を詰めすぎては心がやられてしまいます……それを強いるだなんて、許せませんわ!」
 ルチアの胴体が空中の輪入道を纏めて締めあげる。
「おおーけどそれ熱くないですか?」
「助けを求める民の苦しみに比べては執刀減却すれば火もまたCOOLですわ!」
 明日多は心頭滅却かな?と思ったがそれは胸に仕舞い。
「そんじゃとどめは譲ります、派手に決めてください!」
 明日多の言葉と同時に輪入道を締め上げて躯魂を引きはがし元の妖怪の姿に戻る、ルチアが元に戻った妖怪を安全に地上に下ろす。
「受け止める手間が省けました、ありがとうルチアさん」
「当然のことをしたまでですわ」
 元の姿に戻ったルチアはにこりと微笑んだ。
「ふう、とりあえずは片付いたかな?」
「グスタフさん、まだ前座だよ」
 横笛の演奏が終わり一息つくグスタフにトオルはまだ油断するな、と言わんとばかりに張り詰めた声で言う。
 輪入道は全滅したがまだこの事件の元凶たるオブリビオンは残っている。
 その時、猟兵達の頭上がまるで太陽のように輝いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『フェニックスドラゴン』

POW   :    不死鳥再臨
自身が戦闘で瀕死になると【羽が燃え上がり、炎の中から無傷の自分】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
SPD   :    フェニックス・レイ
レベル分の1秒で【灼熱の光線】を発射できる。
WIZ   :    不死鳥の尾
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【炎の羽】で包囲攻撃する。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「階段をレギュレーションに従い踏破し、それもWRを叩き出し」
「躯魂に食われた妖怪を倒す、成程成程、私が相手をするのにふさわしい」
 塔の更に上空から髪が降臨するかのように炎が後光のように輝く。
「これは試練です、階段も、躯魂に食われた妖怪との対峙も、そして私が貴方達猟兵を倒し永遠の命を得るまでの私にとっての試練」
 躯魂に食われた少女妖怪の周りに炎の翼が広がる。
 その姿はまるで伝説の不死鳥の様で。
「貴方達猟兵を倒しこのフェニックスドラゴンは永遠の命に近づく、一切の小細工は無用、かかって来なさい」 
筒石・トオル
【WIZ】
いよいよ大詰めだね。
範囲攻撃には範囲攻撃を、と思ったけど、皆が攻撃し易いよう、敵の動きを止める事に集中するよ。
敵の攻撃は『見切り』回避、出来なければ『早業』熱線銃で炎の羽を撃ち落とすように。念の為『オーラ防御』で固めておく。
そうして敵の攻撃を避けつつチャンスを待ち、敵本体に【ヒプノシスリストラクション】を放ち動きを止める。
強敵だから止められる時間は短いかもしれないけど、その僅かな時間を仲間達が有効に活かしてくれると信じてる。
「終わりにしよう」


百目鬼・明日多
さて、あなたが黒幕ですか。
わざわざこんな事をしたという事は
相応にゲームが好きと思っていたのですが…
ひょっとして、そこまででもないのですかね?
どっちにしろ…ここまでやるからには
最後までゲームに付き合って貰いますけどね!

先制攻撃で『電子遊戯の世界』を発動し「TPSの世界」を作ります。
勿論、相手が高速の光線を撃てるのは知っています。
それを越えてこそ、ゲーマーですよね?
相手の手の動きと目線、ゲーマーとしての感で光線を回避し
アバターでメダルを投げて隙を作ります。
そしてアバターを接近させ、相手背後からの一撃…TPSでは即死判定です。
ゲームとしての戦い、楽しんで貰えましたかね?
リベンジは、またの機会に。



「さて、あなたが黒幕ですか」
 百目鬼・明日多(一枚のメダル・f00172)が1歩前に出る。
「そう言うことになるわね」
 フェニックスドラゴンはそれに答える。
「わざわざこんな事をしたという事は相応にゲームが好きと思っていたのですが…
ひょっとして、そこまででもないのですかね?」
 明日多の言葉にフェニックスドラゴンはため息をつく。
「それはこの私の宿主になったこの龍神の子の趣味、私の趣味じゃない、この状態でも意志を押し通して来るなんて本当にしつこい」
 宿主の意思を邪魔だと言うフェニックスドラゴンに対しそれを聞いた筒石・トオル(多重人格者のマジックナイト・f04677)は眉をピクリと歪ませる。
「やはりオブリビオンはオブリビオンだね、どの世界でも共存はできなさそうなやつばかりだ」
 トオルの眼鏡が光る。
 そして明日多を中心に風景が変わり始める。
 周りの風景が所々煙が上がる市街地、TPSゲームの戦場マップの景色に切り替わった。
「これは、ゲームの世界?」
 フェニックスドラゴンは宿主のゲーム知識からこれがゲームの世界であると認識する。
「どっちにしろ…ここまでやるからには最後までゲームに付き合って貰いますけどね!」
 それが戦いの合図で有るかのように明日多が走る。
 それに反応するかのようにフェニックスドラゴンは自身の羽を幾何学模様を描き複雑に飛翔する。
「おおっと、ジャンルが違いますよ、弾幕シューティングじゃないですよ!」
 明日多のユーベルコード、電子遊戯の世界。
 明日多の選んだジャンルに適応することにより行動の成功率が上がるユーベルコード、故に明日多はジャンルの違いを指摘することによってフェニックスドラゴンの行動を阻害する。
 明日多はビルや瓦礫の遮蔽を生かして羽を回避し、トオルは羽の起動パターンを見切って回避する。
「くっ」
 フェニックスドラゴンは苦し紛れに世界と合わせて明日多に向けて光線を放つ。
「モーションが大きすぎです」
 明日多はフェニックスドラゴンの視線と手の動きで射線を察知、光線を売った隙を付いて明日多のアバターがメダルを投げる。
 このメダルはダメージを与えることは無いが、隙を作るには十分な物だった。
「光よ我が願いを叶えたまえ。聖なる力、邪なる者を封じる力をここに」
 トオルの眼鏡が光り、フェニックスドラゴンがメダルを手で弾いた瞬間動きが止まる。
「終わりにしよう、今だよ明日多さん」
「ナイスアシストですトオルさん!」
 動きを止めた時間は僅かだが明日多は素早くフェニックスドラゴンの背後に回りメダルの弾丸を打ち込む。
「背後からの攻撃、TPSなら即死判定です、ゲームとしての戦い、楽しんで貰えましたかね?リベンジは、またの機会に」
 背後からの攻撃に倒れながらもフェニックスドラゴンは距離を置いて体制の回復を計る。
「トオルさんそのメガネすごいですね、スタン効果のあるメガネですか?」
「ゲームで言うならスタン効果って事になるかな?それよりまだ終わって無いからその話は後でね」
 光るメガネを珍しそうに見る明日多に対してトオルはまだ立ちあがるフェニックスドラゴンを見据えた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

曽我部・律(サポート)
『この力を得たことは後悔していない……』
『私以外の人間が不幸になるところを見過ごすことはできないんでね』
『こういうのには疎いんだが……ふむ、こんな感じか?』
とある事件で妻子を失い、その復讐の為にUDC研究を続けているUDCエージェントです。ですが、UDCを強引に肉体に融合させた副作用として徐々に生来の人格は失われつつあり、妻子の記憶も彼らの写真によって辛うじて繋ぎ止めています。
多重人格者としての別人格『絶』は凶悪なオブリビオンの存在を察知すると、律に代わって表に出てきて戦います。その際、口調は『おい律……うまそうな匂いがするじゃねぇか。代われよ』みたいな凶悪な感じになります。



「一つ聞きたい、キミが取りついているその子には家族はいるかい?」
 曽我部・律(UDC喰いの多重人格者・f11298)の言葉をフェニックスドラゴンは鼻で笑い。
「さあ?いるかどうかなんて気にしたことも無いわ、どうでもいいし」
 律は矢張りか、と言った様子で首を振る。
「一人なのは私だけでいい、私以外の人間が不幸になるのは見過ごすことはできないんでね、ここから先は……」
 律の表情が凶悪なものになる。
「お仕置きの時間だぜ!律みてーに甘くねーから覚悟しとけよ!」
 律の第2人格である「絶」は猛然とフェニックスドラゴンに突撃する。
「大口を叩いておいてその程度の速さで」
 フェニックスドラゴンから見れば警戒するまでも無い絶の動き、しかしそれは絶も折りこみ済み、フェニックスドラゴンの油断を誘うための罠。
 絶へのカウンターに羽を展開していたフェニックスドラゴンは背後に何かの気配を感じるが反応が間に合わず背後から軟泥に絡めとられる。
「簡単に引っかかりやがって間抜けが!」
 取りだしたレ-ザーキャノンの標準を定めてトリガーを引く。
 フェニックスドラゴンはレーザーキャノンのオチ激を受けて吹き飛ばされるが空中で態勢を整える。
「ま、タフさだけは認めてやるよ」
 絶は鼻で笑い返した。 

成功 🔵​🔵​🔴​

アーサー・ツヴァイク(サポート)
※何でも歓迎!

『貴様らの悪事は、お天道様はもちろん…何より俺が許さねぇ!』

俺はアーサー、改造人間だ。
普段は寝てばっかりだが…事件が起きたら即覚醒! 悪い奴らを太陽の向こう側までぶっ飛ばす正義のヒーロー【ドーンブレイカー】になって大暴れ、だぜ!
苦手な事は頭を使う事、得意な事はオブリビオンをぶっ飛ばす事だ!

NG行為はないつもりだが…ヒーローらしい動きの方がやりやすいな。まあ、策を弄する頭が無いから問題もないけどな!

あと、武器やUCは好きに使っていいぜ。

んじゃ、宜しく頼むぜ!!


鈴木・志乃(サポート)
鈴木です。よろしくお願いしますね。

DS生まれCF育ちです。
皆が幸せな世界になったらいいのになァと思って、戦ってます
単純な火力よりかは光の鎖を使った捕縛とか
トラップ使った搦手が得意ですね
高速詠唱で幻影を作ることも多いかも

劇団に所属してて、CFでは配信者やってます
面白いことなら大体好きですね
歌、踊り、演技ならそれなりに出来ますよ
敵を騙す為にわざと怪我を負ったりします
自分が傷つくのは厭わない方かもしれません

人の笑顔の為なら結構無茶します
必要ならシリアスもネタもカオスもどんとこい
ただし公序良俗に反する行動は、依頼達成の為でもしません


シャルロット・アルバート
飛ぶのが反則ならみんながクリアしてから来ればいいじゃない。
というわけでフェニックスドラゴンを倒しに来たよ。
瀕死になったら再生するっていうなら、高速で物量攻めすればいい。
UCはPOWだけどスピードも乗る、何せ音速を軽く越えるからね。
というわけで、音速を越えた戦いを見せてあげるよ。



「貴様の悪事は、お天道様はもちろん…何より俺が許さねぇ!ドーンブレイカー見参!」
 ドーンブレイカー、本名アーサー・ツヴァイク(ドーンブレイカー・f03446)はフェニックスドラゴンの前に決め台詞と共に現れる。
「ア、あーあー何でもないです、ドーンブレイカーさん共に頑張りましょう」
 一応本名をグリモアベースで聞いていた鈴木・志乃(ブラック・f12101)には隠している本名を晒さないというキマイラフューチャー仕込みのネットマナーと言う名の情けが存在した。
「そうですね、共に頑張りましょう」
 同じように本名が別に存在するシャルロット・アルバート(閃光の戦乙女(ライトニング・ヴァルキュリア)・f16836)もそんな空気を読んで同意する。
 3人共螺旋階段をレギュレーション通りに登って来たことはフェニックスドラゴンも確認済み、だが。
「輪入道全滅しちゃってるし、私が相手をせざるを得ないか」
 今までのダメージは決して軽くはない。
 だが猟兵達は自分を逃がすようなことは無いだろう、自分は飛べるが相手もそれは変わりそうにない。
「レギュレーション通りに登って来た以上私が相手をするわ」
「その潔さには敬意を表すよ、パワードスーツ、最大出力!」
 シャルロットの纏うパワードスーツが飛翔する力を与える。
 音速でフェニックスドラゴンに接近。
「たあっ!」
 ストライカーブレード一閃。
 並のオブリビオンならば一撃で倒せる、現にフェニックスドラゴンは浮力を失い膝を付く。
「やったか!」
 志乃の言葉と同時にフェニックスドラゴンの羽が燃え上がりもう1体のフェニックスドラゴンが現れる。
「なーんて、前振りですよ、悪いですがその隙は見逃せません」
 志乃の放つ光の鎖が2体のフェニックスドラゴンを縛りつける。
 分身を出した瞬間、無防備になる一瞬を付かれフェニックスドラゴンは動けなくなる。
「シャルロットさん、ドーンブレイカーさん、今の内です!」
 相手は2人、動ける味方も2人。
 シャルロットとアーサーは志乃へ同時に答える。
「分かりました!」
「分かったぜ!」
 2人は目を合わせる、一瞬、だが的確な意思疎通。
 アーサーは分身へ、シャルロットは本体へ。
「【Select…CALL, SUNRISER!!】皆、行くぜ!」
 アーサーの周りに塔の破片が舞う、そしてそれは人の形を作った。
「サンッライッザァァァァァァ!!」
 アーサーはロボットの姿となって愛用の剣、スラッシュブレードを構える。
「行くぜえぇぇぇ!必殺!一閃!不死鳥切りぃ!」
 その場で叫んだだけの必殺技だが、動けないフェニックスドラゴンの分身を倒すのには十分。
 スラッシュブレードが横ナビに一閃、そしてフェニックスドラゴンの分身は空中で爆発四散。
 それを背景にアーサーはスラッシュブレードを収め。
「成敗!」
 爆発を背景にポーズを決めていた。

「後はあなただけ!さっさと出ていってもらうよ!」
 シャルロットは動けずにいる本体を掴んで空に上がる。
「音速を越えた戦いを見せてあげるよ!」
 文字通り音速を超えた戦闘機動。
 シャルロットの姿は視認できないが何かが通ってフェニックスドラゴンが跳ね飛ばされる。
 そしてフェニックスドラゴンの憑依を剥がし、宿主であった龍神の少女が落ちていく。
「危ない!」
 下にいた志乃が少女をキャッチ、気を失っているが命に別状は無いのを確認して安堵の息を漏らす。
「シャルロットさん宿主の子は確保しました、遠慮なくとどめを!」
 志乃の言葉を聞いてフェニックスドラゴンを空中で掴み。
「了解、ブースター、排出装置最大出力!これで終わりだよ!」
 黄金の粒子を輩出しながら塔の頂上に叩きつける。
 フェニックスドラゴンは躯の海へと帰り、そして。
「なんか、この塔揺れてませんか?」
 塔がひび割れて崩壊していることに志乃が気付く。
「もしかして僕、やり過ぎちゃった?とにかく脱出しよう、ドーンブレイカーさん志乃さんと龍神の子の方をお願いします!僕は他の妖怪の方に避難誘導を」
「おう!背中に捕まれ!女性に力仕事をさせるのはヒーローらしくねえからな!掴まれ志乃!」
 シャルロットは空を飛び避難誘導を、志乃と龍神の少女はアーサーの背に捕まり脱出。
 無事に脱出出来た頃には塔は瓦礫も残さず崩壊、その後猟兵達の捜索でも塔を登っていた途中の者も含めてけが人は無し。
 こうして事件は無事に解決した。

 その後。
「あのードーンブレイカーさん、僕、男なんですけど」
「え?そ、その、すまん!」
 アーサーがシャルロットに平謝り、そんな小さな事件がおまけに付いてこの騒動は幕を下した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2020年07月08日


挿絵イラスト