2
無限ご飯で世界がヤバい!?(作者 NS
3


●えっ、今日は好きなだけ食っていいのか!?
「ウメーウメー!」
「おばちゃん、おかわり!」
 ここは無限アーケード街、そこかしこのテーブル席で妖怪達がお食事中である。
 しかしこの状況……明らかにおかしいところが一つあった。
 それは食べ物が尽きず、際限なく出てくると言う事。
 ……なんたる事か、黒幕であるオブリビオンの企みで無限に出てくるご飯にカクリヨファンタズムが覆われてしまったのだ!
 そしてこの異常事態に乗じて無数の骸魂が飛び交い、妖怪達が次々と飲み込まれる。
 迫りくるカタストロフ! カクリヨファンタズムに溢れるオブリビオン!!
 この世界は速くも終わってしまうのか!?

●そんな感じで毎日がクライマックスです
「みんな、新たな世界『カクリヨファンタズム』の事はもう聞いているわね?」
 グリモアベースにて、アヤカ・ホワイトケープ(ロストイノセント・f00740)がなんだか神妙な面持ちで口を開く。
「唐突なんだけど、カタストロフの危機が迫っているわ。それも割とすぐに」
 いきなりすぎやしませんかね!?
 見つかったばかりの世界だと言うのに、一体何があったと言うのか?
「手っ取り早く説明するとね、黒幕のオブリビオンが『飯』を大量発生させたの」
 飯。
 ……ちょっと待って、理解が追い付かないんですが?
「尽きる事の無いご飯に妖怪達は幸せのあまり堕落して、エンドレスで食事をしているわ。そしてこの異変に便乗するかのように、無数の骸魂がやってくる予知を見たの」
 このままでは堕落して気が緩み切った妖怪達が、成す術もなく骸魂に飲まれてオブリビオン化してしまう……そうなれば、世界は滅びへ一直線だ。
「今回のみんなの目的は『異変を発生させているオブリビオンを倒し、無限ご飯地獄を終わらせてカタストロフを防ぐ』事にあるわ」
 蓋を開ければ何ともしょうもない異変だが、地味に世界の危機が迫っている。
 急ぎ、滅びの危機からカクリヨファンタズムを救わねばならないが……。
「でも、この世界って日常的にカタストロフの危機と隣り合わせなのよね。わたし、そんな世界初めて聞いたわ……」
 いや、多分ここだけだと思いますよ!
 むしろ毎日カタストロフの危機が迫る世界が他にあってたまるか、と言う話だが。

「話を戻すけど、異変の発生源は現地にある無限アーケード街よ。その奥の広場に黒幕がいるわ。みんなにはそこへ行ってもらう事になるけど……」
 問題は行く途中に”めちゃくちゃおもてなし大好きな妖怪”がいるらしく、彼らのおもてなしを何とかしなければ先に進む事は出来ない。
 そのため、どうにかして歓待を突破する必要があるようだ。
 そして何とか黒幕のいる広場まで辿り着けば、後は戦って倒すだけである。
 なお、この世界のオブリビオンは骸魂に飲み込まれた妖怪であるため、倒せば元の妖怪の姿に戻るとの事らしい。
 彼らを助けるのも任務の一つである事を忘れないように、とアヤカは付け加えた。
「説明は以上よ。あまり時間も無さそうだし、急ぎで出撃準備の方をよろしくね!」





第3章 ボス戦 『キョンシー木綿』

POW ●キョンシーカンフー
【中国拳法の一撃】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
SPD ●百反木綿槍
自身が装備する【一反木綿が変形した布槍】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ ●キョンシーパレード
戦場で死亡あるいは気絶中の対象を【キョンシー】に変えて操る。戦闘力は落ちる。24時間後解除される。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●アホだけどそれなりに力はある黒幕です
 輸入道は全て倒された……これで後は黒幕を倒すだけだ。
 その黒幕は短時間で部下が全滅した事に驚くと同時に毒づいた。
「ぐうぅぅぅ、足止めにもならんか! 使えん奴らめ!!」
「そもそも飲み込んだのが力の弱い妖怪だからダメだったんだヨ……」
「ええい、そんな事は分かっておるわ!」
 またセルフのボケ・ツッコミを行う黒幕、キョンシー木綿。
 キョンシーの少女を飲み込んだ時から、こんなノリなんですかね?
「こうなれば仕方ない、儂自らが相手をしてくれよう……だが、その前に!」
「う、あぁぁぁーーーッ!?」
 体がドス黒い瘴気に覆われると、キョンシーの少女が苦しみ出した。
 一体何を!?
「ヒョヒョヒョ……より深く、儂とこの娘が一体化したのだ。それを証拠に、こんな事も出来るぞ……ホイ!」
 右手を上げると、先の戦闘で消滅したはずの輸入道の骸魂や、その場で気絶している妖怪がキョンシーに形を変える。
 黒幕はただのアホだと思っていたが、これは少々面倒な相手になりそうだ。

「さあどうする猟兵! 儂を倒せばこの異変は終わり、世界の滅びは止められる! だが、儂を倒せば一体化したこの娘の命は無いぞ!」
 アホのくせになんと卑怯な真似を!
 しかし、そこへキョンシーの少女が苦し紛れに口を開く。
「ア、アタシの事なら大丈夫ヨ……ちょっとくらい激しくやっても、死なないからネ……だってもう死んでるシ」
 ……あっ、そういやそうだった。
 迫真の演技にすっかり騙されるところだったが、そもそもキョンシーはアンデッド系列の妖怪じゃないか。
「あーッ! お前ー!? 儂の完璧な作戦をブチ壊しにしおってぇぇぇ!!」
 そして作戦の穴を突かれ逆ギレする一反木綿……やっぱりこいつ小物なのでは?
 とは言え、力が強いのは間違いないし油断は出来ない相手のはずだ。
「思いっきりやっちゃってヨ、猟兵さん達……アタシ、痛いのに慣れてるかラ。……あ、でも体は出来るだけきれいなままでお願いするネ……」
「ぐぬぬぬぬ……最早言葉は無用! 儂の力を見せてやろうッ!!」
 キョンシー木綿が(一反木綿に操られるかのように)戦闘の構えに出る。
 さすがに彼女の体が損傷するのはよろしくないので、その辺りを考慮した上で戦わねばならないだろう。

 ……さあ、これが最後だ。
 キョンシー木綿を倒し、異変を終結させよう!
アストラ・テレスコープ
さいしゅーけっせん!

腰のミニロケットをバシューっと噴射して「空中浮遊」しながら、
量産されたキョンシーたちを乗り越えてボスのキョンシー木綿にどんどん近づくよー!

上空から弓を構えて必殺「流鏑流星(メテオリックストライク)」!
やったね!


夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
面白いだけの方ではなさそうですねぇ。
それでは、参りましょうかぁ。

【銀翼袍】を使用し飛行、『崩壊の波動』を放射しますねぇ。
此方は『敵全て』への効果ですから、私がキョンシーさんを『敵』と認識しなければ、一反木綿だけを対象に出来ますぅ。

私が『飛行中』、且つ『速度』や『弱い認識阻害』を合わせますと、一反木綿の能力で飛行出来たとしても『拳法』で私を捉えるのは難しいでしょう。
飛行や攻撃の為に『一反木綿の部位』をキョンシーさんの体から伸ばしましたら、その『伸ばした場所』だけを『F●S』3種の[砲撃]や[カウンター]で狙いましょうかぁ。

終わったら、キョンシーさんも一緒に宴会に行きます?


●初手作戦ミス
 ひとまず思いっきり(ただし体を乗っ取られているキョンシーの少女の体の事はある程度考慮して)やってもいい、と言う事はハッキリした。
 ここからいかにして黒幕を叩きのめすかが一番の問題となる訳だが……
「さいしゅーけっせん! ……なんだけど、周りに邪魔がいっぱい!」
「ただ面白いだけの方ではなさそうですねぇ。さて、どうしましょう」
 アストラとるこるの二人は相手を見やる。
 キョンシー木綿の前には壁となるような形で、倒された輸入道やその場で気絶した妖怪がキョンシーに変えられてしまい、その場に立ちはだかっている。
 連中は戦闘力こそ大きく落ちるが、数自体は結構な物で相手にするには骨が折れる事だろう。
 それに加えて、どのキョンシーが輸入道or気絶した妖怪の変化した物かが判別しづらいと言うのも厄介な点だ。
 倒したキョンシーが助けるはずの妖怪だった、なんて事になったら一大事だ。
 ……黒幕はアホのくせに結構頭の回る奴ですね!
「ヒョーヒョヒョヒョ! 判別が出来なければ、迂闊にキョンシー共を倒す訳にもいくまい! しかぁし、そいつらはお前達を容赦なく狙ってくるぞぉ!」
 まさに完璧な作戦だと言わんばかりに、キョンシー木綿が(乗っ取った体のキョンシーの少女の声で)笑う。
 既に彼女の体と意識は一反木綿に乗っ取られてしまっていると見て良さそうだ。
「むー、なんて卑怯な手をー!」
「これではキョンシーを蹴散らして進むと言う訳にもいきませんねぇ……」
 相手の卑怯さに憤慨するアストラ、悩むるこる。
 アレをなんとかしない限り、キョンシー木綿に攻撃する事は出来ない。
「そしてお前達がボヤボヤしていれば、この世界にもうすぐ無数の骸魂がやってくる! そうなってしまえば儂の勝ちよ! ヒョヒョヒョー!」
 勝ち誇ったように笑うキョンシー木綿。
 ……あの、ところで『相手が勝ち誇った時、そいつは既に敗北している』って言う言葉と言うかフラグがありますよね?
 今の状況ってまさにそれでは?
「……うん、確かにキョンシーをやっつけて進む事は出来ないよねー」
「……そもそもやっつける事が出来ないのなら、別の手がありますよねぇ?」
 ふと、何か悪い笑みを浮かべたアストラとるこるがお互いの顔を見合わせ、うんと頷く。
 おそらく、二人の考えている事は口にせずとも一致したのだろう。

「さあキョンシー軍団よ、やれい!」
 二人が何を企んでいるかも知らないまま、キョンシー木綿がバッと右手を差し出して命令すると、キョンシー軍団が一斉に移動をし始める。
 数が多い分、取り囲まれてしまうと猟兵とて劣勢に立たされるのは必至だ。
「地上からキョンシーがやってくるのなら!」
「こっちは飛んでしまえばなんともないですぅ!」
 アストラは腰のミニロケットを噴射させて、るこるは『豊乳女神の加護・銀翼袍(チチガミサマノカゴ・ギンヨクノショウゾク)』で女神の衣を纏い、飛翔する。
 二人が空中浮遊状態になった事で、地上のキョンシー軍団は攻撃が届かず、ただその場でピョンピョンと飛び跳ねて何とかしようとする。
 だが二人に届かない以上、何の意味も無い行動であった。
「あーッ!? お前達、卑怯だぞーーーッ!!」
 ……キョンシー軍団攻撃、破れたり!
 そもそも対空攻撃すら持たない連中と言う時点で、この作戦に穴があった事にキョンシー木綿は気付いていなかったのだ!!
 ……あれ、やっぱりこいつアホなんじゃ?
「そっちが先に卑怯な手を使ったんだから、おあいこだよー!」
「ぐぬッ……!」
 アストラのド正論に何も言い返せないキョンシー木綿。
 このままでは近付かれて自分が狙い撃ちにされる事に気付いてか、すぐさまキョンシー軍団に命令を出す。
「ええい、キョンシー軍団……戻れ! 儂を守るのだ!」
 攻撃に使えないのなら防御に使えばいい。
 そうすれば、猟兵は迂闊に攻撃すら出来ないはずだと言う事を確信しての手だ。
「確かに判別の出来ないキョンシーを壁にすれば、私達が攻撃しづらいのはありますねぇ。ですが……」
 しかし、るこるの方は更に先の手を考えていた。
 彼女の身からパァッと何かが戦場に放たれる。
「なんだ、何をしたのだ? まあいい、キョンシー軍団、儂を……ンン!?」
 命令したはずのキョンシー軍団が戻って……こない!
 それもそのはず、るこるが放ったのは認識阻害を伴う強力な『崩壊の波動』。
 これを浴びたキョンシー軍団はアストラとるこるを敵と認識出来ず、攻撃してくる対象が判別出来ない事から、命令が聞けずに辺りをうろつく事しか出来ずにあった。
「おのれ、舐めた真似を……ならば儂の力を見るがいい! ホアァァァーッ!!」
 キョンシー木綿が怪しい掛け声と共にダッシュ、ジャンプすると同時に飛び蹴りを敢行する。
 それをるこるはFSSで受け止めるが、威力はなかなかの物らしくシールドの出力が一発だけで大きく減少していた事に気付く。
 一反木綿がキョンシーの少女と深く同化した事で、彼女の操るキョンシーカンフーの威力は大きく上がっていた。
「むむっ、これは油断ならない相手ですねぇ……」
「まだまだ、儂はこんな事も出来るぞ! ぬぅぅぅーんッ!!」
 続いてキョンシー木綿の体に纏わり付く一反木綿の部分が変形した布槍となって複製されると、ミサイルのようにアストラへ向けて次々と発射される。
「おおっと、これはなかなか危ないね! ……でも、負けないよー!」
 アストラはコズミックロングボウを構え、空中から狙いを付ける。
 ……溢れる想いを弓に込め、燃える心よ今ここに!
「これが私の全力全霊……いっけーーーっ!」
 そして放て、この力!
 アストラの『流鏑流星(メテオリックストライク)』がコズミックロングボウから、華々しく光り激しく燃える流星のような矢弾となって無数の布槍へ向けて撃ち返される。
 流星矢弾は飛んできた布槍を易々と焼き払うと、容赦なくキョンシー木綿へと牙を剥く。
「なッ、なにィーッ!?」
 慌てて布槍を変化させ、盾にしようとするが間に合わない!
 流星矢弾は次々とキョンシー木綿の身に着弾していく。
 そこへ、更に!
「隙あり、ですぅ。こちらもどうぞぉ」
 るこるが浮遊武装三種による砲撃で追撃!
 一反木綿の部位を的確に狙った一撃が部位に穴を開けていく。
「おごごごごッ!! わ、儂の体に穴を……おのれぇ……!」
 体に開けられた穴は一反木綿の妖力で回復していくものの、ダメージを受けた事は間違いないようだ。
「よーし、大当たり! やったね!」
 まずは一撃叩き込めた事を喜ぶアストラ。
「あっ、そうだ。終わったら、キョンシーさんも一緒に宴会に行きます?」
 るこるは体を乗っ取られているキョンシーの少女に呼びかける。
「無駄な事を、既にこの娘の意識は既に儂が……」
「えッ、いいノ!? アタシにもご飯食べさせてくれるノ!?」
 ビクンと反応し、キョンシーの少女の意識が一瞬戻って返答する。
 ……あの、ホントに乗っ取られているんですかこれ?
「……だーッ、お前は黙っておれーッ!」
 慌てて少女の意識を引っ込める一反木綿。
 色々な意味でガバガバですね、この黒幕……。
成功 🔵🔵🔵🔵🔴🔴

黒木・摩那
あとはキョンシーさんを乗っ取ってる一反木綿を裁断して雑巾にするだけです。
とはいえキョンシーさんの頭や手を切り落としてしまうのはまずいわけですね。
そうなると剣は使いにくいですね。

ヨーヨー『エクリプス』で戦います。
UC【トリニティ・エンハンス】で【水の魔力】【風の魔力】を付与します【属性攻撃】。ヨーヨーの周りに水流の渦を作って、巨大化。
これでぶん殴れば、布はちぎれるし、濡れて重くなって一石二鳥!
雑巾もすぐに使えますね。

軌道は【念動力】で曲げて回避困難にします。
防御は【第六感】とスマートグラスのセンサーで対応します。

ドカーン、といってみましょうか。


●ところでこれって雑巾に使えるんでしょうか?
 早々にキョンシー軍団攻撃は失敗に終わった。
 そもそもにして作戦が穴だらけと言う時点でどうにかならなかったのかと思うだろうが、黒幕の一反木綿がアホだから仕方ない。
「ついにここまで来ましたね。あとはキョンシーさんを乗っ取ってる一反木綿を裁断して雑巾にするだけです」
 続いてキョンシー木綿と対峙するのは摩那であったが、いきなり凄い事を!?
 一反木綿雑巾とか、ちょっとアイテム的にはどうなんですかそれ!?
「ヒョッ!? 何か偉い恐ろしい事を口にしておるぞ、この娘!?」
 当然、その発言を耳にした本体の一反木綿はビクッと恐怖する。
 雑巾にされると言う事自体が、奴にとって何よりも恐ろしいようだ。
「とはいえキョンシーさんの頭や手を切り落としてしまうのはまずいわけですね」
「そうだヨ、取れた腕や足をくっつけるの大変なんだからネ! 頭は尚更ヨ!」
 またしても意識が戻ったキョンシーの少女が反応する。
 アンデッド系妖怪とは言え、そっちはそっちで何かと苦労しているようだ。
 ……ところでこれ、完全に意識乗っ取られてないですよね。
「だからお前は出てくるなと言っておろうが! ……オホン。さあ猟兵よ、儂とどう戦うかな?」
 最早ただの面白妖怪に成り下がった(ような気がする)一反木綿が、不敵な笑みで尋ねる。
「そうなると剣は使いにくいですね。ならば、私はこれで行きます」
 先の戦いでも輸入道を倒した必殺武器、ヨーヨーのエクリプスを手にする。
「それで儂と戦うか! よかろう、では……行くぞ! ホアァァァーッ!!」
 キョンシー木綿がキョンシーカンフーの構えを取り、叫び声と共に勢い良く飛び出すと摩那に襲い掛かる。
 第二ラウンドの始まりだ。

「キョエェェーッ! イヤァーッ!」
 骸魂に飲まれ、力を増したカンフーの一撃が空を切る。
 なかなかに強烈なパワーとスピード、受け止めるだけでも厳しそうだ。
「……早い! なかなかやりますね」
 冷静に攻撃を避けつつも、反撃の糸口を掴むべく摩那は様子を見る。
 相手の出方をスマートグラスの分析を重ねる事で分かったが、攻撃には一反木綿の本体も加わっているようだ。
(アレを何とかすれば、キョンシーさんを傷付けずに本体へダメージを与えられそうですね)
「ヒョヒョヒョ! どうした娘よ、儂の攻撃を避けるだけで精一杯か!」
「いいえ、そろそろ反撃と行きますよ。……この力で!」
 その時、摩那のエクリプスが青と緑の光に包まれた。
 それを見たキョンシー木綿は、危険を感じて一旦後ろに飛び退き距離を取る。
「ドカーン、といってみましょうか。メイルシュトローム、シュート!」
 トリニティ・エンハンスで水と風の魔力を付与したエクリプスがキョンシー木綿に向けて伸ばされる。
「フン、そんな攻撃……攻撃……ゲ、ゲェーッ!?」
 キョンシー木綿は目を見開き驚愕する。
 飛んできたエクリプスの周りに水流の渦が出来、巨大化したのだ。
 更に大質量の渦が、念動力で不規則な軌道を描いて回避予測は困難に。
 これでは避けようにも避けられない!
「ホギャァァァーッ!? 儂の体がァァァ!!」
 あえなくキョンシー木綿が吹き飛ばされ、本体部分のいくつかがあっさり千切り取られて周囲に散らばる。
 ついでに体が濡れた事で、機動力も低下とマイナス効果も付与された。
「よし、一反木綿の布ゲットです。雑巾もすぐに使えますね」
 少し濡れた布の破片を素早く回収する摩那。
 ……あの、ホントにこれ雑巾にするんです?
「ヤメロー! 雑巾にするのだけはヤメローッ! この儂がそんな雑な扱いをされていいはずがなかろうッ!」
 そして本人的にはかなりの屈辱なのだろう、その身を雑巾にされる事に憤慨する一反木綿。
 妖怪のプライドとはよく分からない物ですね!
成功 🔵🔵🔴

雨咲・ケイ
オブリビオンは世界を滅ぼす存在……。
一反木綿さん、かつての貴方は(えげつない伝承もありますが)
そんな事をする妖怪ではなかったはずです……たぶん。
心苦しいのですが、この世界の為に滅びて頂きます。

【SPD】で行動します。

敵の布槍は【光明散華】の氣弾で撃ち落とします。
撃ち漏らした布槍の攻撃は【オーラ防御】と【盾受け】を
併用して凌ぎつつ、そのまま突撃。
アリエルの盾を輝かせて【目潰し】を仕掛け
【グラップル】で一反木綿を捕まえてキョンシーから引き剥がし、
闇陽を纏った手刀でザクザクやっちゃいましょう。
妖怪に言うのもなんですが、迷わず成仏して下さい。

アドリブ歓迎です。


●ダイレクトアタック(物理的に)
「おのれ、なんたる屈辱! この儂がこうもいいようにやられるなど……」
 本体の一部を千切り取られた上、びしょ濡れとなったキョンシー木綿。
 少しずつだがダメージは与えられているはずだ。
「一反木綿にキョンシー……凄い、まさか二つの妖怪が一つになっているなんて」
 一方で黒幕と遭遇したケイはまたも生でお目にかかれた妖怪を前に、興奮が隠し切れない様子だ。
 一応、こいつが倒すべき敵なんですがね!
「む、何だお前……何故儂をそんな目で見ておる?」
 何やら自身にも熱い視線が向けられている事に気付いたキョンシー木綿が、どこか怪訝そうな顔をする。
 妖怪が大好きなケイからすれば、この世界はまさに楽園なのだから仕方ない。
「ですが残念です、オブリビオンは世界を滅ぼす存在……。一反木綿さん、かつての貴方はそんな事をする妖怪ではなかったはずです……たぶん」
 一部ではえげつない伝承もあると聞きますけどね!
「ヒョヒョヒョ、それは過去の話よ! 儂は幽世に辿り着けず死んだが、こうして骸魂となった。そして、まだここに辿り着けない仲間は山ほどおる」
「貴方はそのために、この異変を起こした……と」
「左様! それこそが儂の目的よ!」
 ケイに話を振られ、ノリノリで計画の全てを話すキョンシー木綿。
 一応、ちゃんとした理由(?)はあったんですね……
「心苦しいのですが、この世界の為に滅びて頂きます。ここは妖怪の楽園、決して滅んではいけない世界です」
「よかろう、ならば来るがいい! 儂を止めてみせよ!」
 双方が構え、世界の存亡をかけた戦いが始まる。
 ……もっとも、世界の危機はここじゃよくある事だったりするんですが!

「さて、こいつを凌げるかな!」
 一反木綿が変形した布槍がキョンシー木綿の周囲にいくつも展開される。
 例え濡れているとは言え、その威力は侮れないはずだ。
「……ゆけい!」
 掛け声と共に次々と布槍がケイに射出される。
「こちらも負けられません……これで!」
 ケイが『光明散華(コウミョウサンゲ)』で両手から実に73発もの氣弾を両手から次々と放つ。
 イメージ的な物で例えるなら龍の球(を英語読みしたアレ)的な何かで考えていただくとして。
 氣の流れを読む行動予測で布槍を次々と撃ち落としていく。
 だが射出数は向こうの方が上らしく、撃ち漏らした布槍がケイを襲う。
「なんの!」
 それをケイは装備している小型盾『アリエル』で受け流し、それでも間に合わない分はオーラ防御で威力を削いでいく。
 飛んできた布槍のいくつかが彼の身を掠めていく中で、攻撃を凌ぎつつキョンシー木綿に突撃する。
「こやつ、儂の攻撃を……!?」
 至近距離にまで詰め寄られると同時に、ケイのアリエルが眩く輝き出す。
 間近で放たれた強烈な閃光がキョンシー木綿の目にダイレクトアタックだ!
「アァーッ!? 目が、目がァーッ!!」
 キョンシーの少女とより深く同化している事もあり、本体である一反木綿の視界も奪われてしまう。
 その大きな隙が出来た機会をケイは見逃す事はなかった。
「確か本体は一反木綿のはず、ならば引き剥がします!」
 組み付くと同時に、キョンシーの少女に絡まっていた一反木綿を捕まえて器用に引き剥がし、そのまま手刀でスパスパッと切り裂く。
 今度は本体へのダイレクトアタックだ!
「ウギャーッ!? 儂の体が細切れにされるゥゥゥ!?」
 本体の四分の一くらいを切り裂かれ、手痛いダメージを受ける一反木綿。
 急ぎ妖力で体の再生を行うも、回復が追い付いていないようだ。
「妖怪に言うのもなんですが、迷わず成仏して下さい」
「ま、まだだ! 儂はまだ死ねん……ぐぬぅぅぅ!」
 ケイに体を切り刻まれるも、どうにかキョンシーの体に戻った一反木綿が焦りを感じ始める。
 猟兵の恐怖をこれから更に思い知らされる事になるのは言うまでもない。
成功 🔵🔵🔴

榎・うさみっち
これがドシリアス依頼だったなら
少女と世界を天秤にかける葛藤に襲われながら戦うという
エモ切ない展開になったであろうに…(メタ発言
今度こそ命運尽きたなポンコツ木綿!

一反木綿が黒幕ということは
つまりあの布は容赦なくボコっていいわけだよな?
よーし、UCでさむらいっちゆたんぽと
まほみっちゆたんぽを半数ずつ複製!
襲いかかってくる布槍を迎撃!
槍の形してても所詮材料は布だ!
さむらいっちのよく切れる刀でスパーンとしたり
まほみっちの炎の属性攻撃魔法で燃やしたり

その隙に俺はキョンシー本人目掛け
うさみっちばずーかで愛を込めた一撃を放つ!
弾はゆたんぽだから、当たるとめっちゃ痛いだけで
キョンシーの身体は傷つけないぜ!


●あーもう滅茶苦茶だよ(主に展開が)
「これがドシリアス依頼だったなら、少女と世界を天秤にかける葛藤に襲われながら戦うというエモ切ない展開になったであろうに……」
 でも、悲しいけどこれってコミカル寄りシナリオなのよね。
 メタにはメタで返すと、もしかしたらそこからキョンシー少女とのロマンスもあったかもしれませんよ、うさみっちさん!
「マジかー。モテる男はつれーなー、かーつれーなー! でも、俺にはニコがいるからなー」
 でもその肝心のニコさん、残念ながら今回不在なんですよね。
 もし来ていたらよりカオスな事になってたかもしれませんが!
「ニコ、いい時にいないもんなー。これは帰ったらお説教しかないよなー」
「……お前はさっきから誰と話しておるのだ?」
 キョンシー木綿が先ほどから虚空に向けて会話しているうさみっちに問う。
 ……なんか以前にもこんなケースあった気しますね!
「気にするな、こっちの事だ! さて今度こそ命運尽きたなポンコツ木綿!」
「だ、誰がポンコツか!!」
 早々にポンコツ呼ばわりされて憤慨するキョンシー木綿。
 ……でも、そう言われてもおかしくないレベルのやらかし具合ですよね。
「……そうネ、確かに一反木綿は作戦が穴だらけよネ。ポンコツ言われてもおかしくないヨ」
 憑依先のキョンシーの少女が追い打ちとばかりに意識を戻してうさみっちに続く。
 割と容赦ないっすね、この子。
「だよなー、やっぱりポンコツだよなー」
「だからお前は引っ込んでおれーッ! ……ええい、どいつもこいつもこの儂をコケにしおって……!」
 立て続けにバカにされた事で本体の一反木綿が怒りに震える。
 ポンコツさんおこなの?

「儂の布槍で穴だらけになるがいいわ、小さいの!」
 キョンシー木綿は再度、自身の周囲に布槍を複製・展開する。
 もしもアレが一発でも当たってしまえば、うさみっちが(絵的に)モズのはやにえとなってしまう事は避けられないぞ!
「一反木綿が黒幕ということは、つまりあの布は容赦なくボコっていいわけだよな?」
 そうですよ!
 一応、憑依先に攻撃すれば本体にもダメージは行きますけど!!
「ならば話は早い! だが、まずは先にあの布槍をなんとかしなきゃだな!」
 既に対策は万全だと言わんばかりにうさみっちが構える。
 一体何が始まるんです?
「まずはさむらいっちゆたんぽとまほみっちゆたんぽを半数ずつ複製!」
 うさみっちは『かくせいのうさみっちスピリッツ(ウサミノ・ユタンポ・ヨナヨナ・ウゴク)』でさむらいっちとまほみっちを半数ずつ召喚。
 彼らを周囲に配置させると……
「襲いかかってくる布槍を迎撃だ!」
 即時命令を下すと、早速飛んできた布槍をさむらいっちはスパパッと切り落とし、まほみっちは炎の属性攻撃魔法で焼き尽くす。
 的確な迎撃のおかげで、うさみっちにダメージは一切無い。
「ぬぅぅぅッ、儂の布槍を落としているだと!?」
「槍の形してても所詮材料は布だ! なんて事はないぜ!!」
「ぐ、まだまだぁ!」
 ならば更に数で押してやろうと布槍を放つも、さむらいっちの刹那の見切りとまほみっちの炎の魔法を前に次々と落とされていく。
「そしてこの隙に俺はこいつをぶっ放すぜ!」
 テッテレー!
 うさみっちバズーカ!!
 ……いや、これ弾の方は大丈夫なんですか?
 殺傷力のある弾はキョンシー本体へのダメージがヤバいのでは?
「大丈夫だ、問題ない」
 それフラグでは!?
「そら、これでも喰らえー!」
 うさみっちくん、バズーカをはっしゃしたー!
「ふごッ!?」
 そして弾がキョンシー木綿の顔面を直撃だー!
 顔面には……おおっと、うさみっちゆたんぽがめり込んでいるぞ!
「弾はゆたんぽだから、当たるとめっちゃ痛いだけでキョンシーの身体は傷つけないぜ!」
「あが…ッ、ま、前が……前が見えん……!」
 確かに痛そうだけどギャグにしか見えない光景だ!
 ……これ、両方ともダメージ入ってますよね?
成功 🔵🔵🔴

オル・フィラ
見つけましたよ、ご飯の意志に背く極悪外道
楽に逝けるとは思わないことです

狙うべきはキョンシーさんに取り憑いている木綿の方ですね
【泥流弾】で風穴を空けてあげましょう、残弾のある限り沢山の穴を
伸びたり増えたりするようですから、私の方を狙ってきたら上手く逃げ回りたいところです
広場からアーケード街の狭い路地へ誘導したり、暗所へ逃げ込んで一旦撒いたり
一方的に射撃できる状況へ持ち込めれば最良ですね

木綿さん、ひとつ提案したいのですが
無限ご飯地獄を起こす能力について詳しく教えていただけませんか?
もし有益な情報をいただけるなら、見逃してあげてもいいです
(※撃たないとは言ってない)


●恐怖の追跡者
 いよいよもってピンチと言う状況にキョンシー木綿が焦り出す。
 ここに至るまで、猟兵相手にほぼ一方的にやられっ放しとなってしまったのは大きな誤算であった。
 このまま戦い続けては、どうあっても敗北は避けられまい。
「この儂であっても、猟兵共には勝てん……だが儂が生き残りさえすれば、骸魂は辿り着く! つまり死ななければ勝ちよ!」
 そう言い残しキョンシー木綿は一目散にその場から逃げ出した!
 どうやら土壇場と言うところで悪知恵が働いたようだ。
 加えてここは無限アーケード街……オブリビオンの影響で迷宮化している事もあってか、ちょっとした迷路と言える。
 姿を見失ってしまえば、追跡は困難となるだろう。
 ……だが、逃げ出したキョンシー木綿を執拗に追いかける影が一つあった事に奴はまだ気付かない。
 そしてここからが、更なる恐怖の始まりでもあったのだ。

「ヒョヒョヒョ、ここまで逃げれば猟兵共を撒い……」
 ある程度逃げ回った直後、突然パァンと言う銃声音がアーケード街に響く。
 人っ子一人(この場合は妖怪だが)おらず、静かな場所と言う事もあってなのかよく通る音であった。
「見つけましたよ、ご飯の意志に背く極悪外道。楽に逝けるとは思わないことです」
 背後から追跡者……オルの声が聞こえてきた。
 彼女の声にキョンシー木綿の肝が途端に冷える。
「ウゲェッ、猟兵!? な、何故追い付かれたのだ!?」
「ご飯の意思に背く外道は匂いで分かります」
 ……えっ、そうなの!?
「逃げ回れば何とかなるとでも思ったようですが、そうはいきません」
「ええい……もうすぐ、もうすぐなのだ……儂の邪魔はさせんぞ!」
 だがキョンシー木綿は悪あがきとばかりに、周囲に布槍を複製・展開する。
 相手が一人ならばこのアーケード街の地の利を生かし、逆に討ち取れるのではないかと言う僅かな希望に賭けるつもりのようだ。
「喰らえい!」
 キョンシー木綿が無数の布槍を射出。
 それをオルは周囲の地形を生かしつつ、上手くやり過ごす。
「腐っても黒幕、威力はあるようですね」
 アレに当たってはひとたまりもないと感じたオルは、一旦その場から離れるべく踵を返して逃走を試みる。
 複雑に入り組んだアーケード街は隠れる場所も多く、オルは追跡を撒くのに丁度いい暗所に身を隠した。
 そこで少しの間、息を潜めていると……
「ぬぅ、どこに隠れたのだ……」
 真横をキョンシー木綿が通り過ぎていく。
 どうやらこちらを完全に見失ったようだ。
 そこから慎重に顔を出し、様子を見ると……完全に背後がガラ空きであった。
「行きましたか。ここが狙いどころですね」
 少しずつ離れていくキョンシー木綿の背に向け、オルがMUD-CPを構えると……
「あやつめ、一体どこへ……ぐえッ!?」
 数発の銃声音と共に、キョンシー木綿の本体……一反木綿の体が『泥流弾(マッド・フロウ)』によって無慈悲に穴を開けられる。
 慌てて振り返れば、そこにはオルの姿が。
「しまった、後ろか!?」
 このままでは狙い撃ちにされる事に気付き、キョンシー木綿は慌てて逃げ出す。
 ……が、ここまでダメージの回復に自身の妖力を浪費した事もあってなのか動きは大分鈍っていた。
 そうなってしまえばオルに追い付かれるのは当然であり……
「や、やめろ……来るな!」
「木綿さん、ひとつ提案したいのですが。無限ご飯地獄を起こす能力について詳しく教えていただけませんか?」
 ……えっ、いきなり何を?
「もし有益な情報をいただけるなら、見逃してあげてもいいです」
 ちょっと待って、君なんちゅう事を提案してるの!?
「む、無限ご飯地獄か? アレは儂の妖力を使って起こした物……その辺の人間には絶対真似は出来んぞ?」
 そして愚かにも見逃してくれると言う言葉を信じ、キョンシー木綿がゲロった。
 やっぱりこいつアホだ!
「そうですか。私には真似出来そうにないのですね」
「そうだ、力のある妖怪でなければな! この儂のような……」
 その直後、無慈悲な銃声とキョンシー木綿の悲鳴が響き渡った。
 オルは見逃すとは言ったが、撃たないとは一言も言ってなかったのだ。
 キョンシー木綿の命はまさに風前の灯状態であった……。
成功 🔵🔵🔴