魚を食べると頭が大きくなるぞ!
「やっはろー。みんなさ、マグロは好き?チョコは?あー、まぁ、好きでもそうでなくてもちょっと助けてほしいのよ」
そう言ってひらひらとたなびく赤い布。彼女はブランカ・パイン。ヒーローマスクであり、グリモア猟兵である。
「詳しく言うとね、怪人が"愛し合う男女こそ、バレンタインはマグロを贈るべき"とかいう謎のバレンタインを流行らそうとしてんのよ。
このままじゃバレンタインがお魚デーになっちゃう……だけならアタシもお魚好きだし見逃せなくとも心揺らぐんだけど、広めてる怪人がマグロバレンタイン布教のためにってマグロのおまけに変な仮面をばらまいてんの!
『君もマグロをたべて頭を大きくしよう!!ナウくてかっこいいよ!!』
とかいうゴリ押しに弱い一般キマイラちゃん達が餌食になってるから、みんなにはマグロバレンタインの阻止と、変な仮面つけて暴走してるキマイラちゃん達を止めるのと、広めてる怪人をぶったおして欲しいんだよ。オッケー?」
そういうと、ブランカは興味を持ったらしい猟兵達をぐるりと見回す。
「ここにいる子達はオッケーっぽいね。それじゃあ、やる事や詳細の説明に入ろうか。
アタシが予知で見つけた怪人たちの布教している場所に、どんどん猟兵の皆を送り込むから、キマイラ達の目を怪人から猟兵の皆に向けるように頑張って欲しいんだ」
ブランカが続けて言うには、現在怪人達はマグロバレンタインを広めるためにマグロ試食会を行っているらしい。
普段なら路上ライブやライブペイントでにぎわう広場を占拠して、マグロの解体と試食の提供を行っているようだ。
冬空の吹きさらしの中で振る舞われる冷たいマグロの刺身。せめて暖かい室内で食べたい。外気に晒されていることで衛生状態も心配だが、お魚好きのキマイラ達が結構釣られているようだ。
「怪人たちはギリギリまでマグロバレンタインの布教を狙うはずだよ。それが無理だと判断した時……皆がその場のキマイラの全員の心を上手につかめた時、怪人は猟兵の排除に切り替える。叩き潰すのは、そうなってからにしよう。でないと、一般キマイラちゃん達は猟兵じゃなくて怪人の味方しちゃうからね。
そうそう、今回の黒幕は海産物系怪人じゃなくってコスプレ撮影怪人だよ。マグロバレンタインになぜかかわってるのは今のとこわかんないけど、妙なバレンタインと妙な仮面を広めてるのは間違いなくソイツだね。
興味を持ったキマイラに、でかい頭の形した仮面が配られてて……その仮面を被っちゃうとキマイラ達は怪人の手下になっちまうみたいだね。今手下にされてる連中は全部試食提供の手伝いしてるはずだよ。仮面を壊せばキマイラちゃん達は正気に戻って逃げるけど、逆に言えば仮面を壊さない限りいくらぶん殴っても無傷で立ち上がってくるからとっとと仮面を壊す事に注力したほうが良いかもしんないねぇ。
うん、たぶんこんなとこかな!じゃ、皆の活躍に期待してるよ!」
言うべき事は言い終わったと判断したのか、ブランカはヒラヒラと布の端の方を振りながら猟兵達を見送った。
碧依
こんにちは、碧依と申します。
今回はバレンタインシナリオですがバレンタインの気配が行方不明のわちゃわちゃしたものとなっています。
普通のバレンタインの良さを再度押し出すもよし、新たなバレンタインを生み出すもよし、マグロバレンタインの発祥は俺だ!しても良しです。皆様の思うとおりに怪人の行動を邪魔してください。
あと、3章の怪人は相手をコスプレさせる技を持っています。
コスプレしてみたい方はプレイングに記載していただければ成功や大成功でもコスプレ描写しますので是非ご記載ください。無記載の場合は苦戦以下で猫耳と猫尻尾がつきます。ケットシーの方は二重になります。
それでは、皆さんのプレイングをお待ちしております。
第1章 冒険
『マグロバレンタイン、ご期待ください』
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POW : 猟兵達による新しいバレンタインイベントを発案する
SPD : 猟兵達のバレンタインイベントの支援、または怪人達のバレンタインイベントを妨害する
WIZ : 怪人達のバレンタインイベントを自分達が巻き起こしたブームだと言うことにしてしまう
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
北条・喜夏
なんでマグロやねん!バレンタイン要素ないやろ!
本来のバレンタインはまあ、他の猟兵はん達が広めてくれるやろうし。
ちゅうわけで、海産物好きなキマイラの人らのニーズに応えるべく、ウチはこんなもんを用意したで!こなもんだけに!あ、オチ言うてもうた。
じゃじゃーん!
「たこ焼き」や!!!!
え?普通のたこ焼きやけど。あ、お好み焼きと焼きそばもあるで。
バレンタイン要素が無いぃ?アホぅ、ソースとチョコで色似とるやろが!少なくともマグロよかはな!
ちゃーんと屋台営業セットも持ってくからなー!
順番に焼くさかい、はいはいそこ並んでー!
……ゴリ押しやし、判定はPOWやろか。【コミュ力】【料理】あたりも使えるんとちゃうかな?
「さーさー、食べてってくださいねー。バレンタインにはマグロ!マグロですよー!マグロバレンタイン、覚えて帰ってくださいねー!」
広場に並べられた長机に乗せられたマグロ。ギリギリ個人でも解体可能なレベルの大きさのそれを、巨大な頭を被ったチャイナドレスのキマイラがサクサクと解体してゆく。サクになったマグロはほかの巨大頭のキマイラにまわされ、刺身として切り分けられてゆく。
その光景をショーとして楽しみながらも、北風に凍えつつキマイラ達は刺身をほおばっていた。
「そのトンチキバレンタイン、待った!」
「ムッ、何奴?!」
その状況に待ったをかけたのは、北条・喜夏である。いつの間にか広場の一角に展開されていた屋台の中から、喜夏はキマイラ達に向けて声をあげた。
「バレンタインならなあ、マグロよりも断然たこ焼きや!!」
たこ焼き。この場にないチョコとマグロの2択かと思われたバレンタインの贈り物戦争に、唐突に躍り出た第三の選択肢。怪人は首をかしげつつも、発言者が猟兵だと気付き反論する。
「何を馬鹿な事を……たこ焼きのどこにバレンタイン要素があるんだ!」
「バレンタイン要素が無いぃ?アホぅ、ソースとチョコで色似とるやろが!少なくともマグロよかはな! あ、キマイラの人らは並んでなー。たこ焼きだけやのーて、焼きそばやお好み焼きもあるで!順々に焼いてくから、好きなもん食べてってなー」
喜夏の声掛けと生地の焼ける香ばしい匂いにつられ、ふらふらと屋台に集まるキマイラ達。半信半疑ながらもくれるなら貰ってしまう警戒心の無い彼等は、喜夏のタコ焼きを一つ食べて衝撃を受ける!
「タコの弾力としっかりした風味を包む、外はパリパリ中はふんわりほっこほこの絶妙なたこ焼き!何だこの美味しさは?!」
「うまい……たこ焼きはこんなにもおいしいものだったか?もしかしてこの一つの丸いたこ焼きですべてを包む母なる星をあらわしているのか?!」
冬場のあったかい食べ物というアドバンテージもあるが、現職たこ焼き屋である喜夏の料理にキマイラ達がざわつく!
「大げさな事はおいといてもな、寒い時期やろ?恋人さんやって、冷たいものよりあったかいものの方がええって!な、そう思うやろ?」
喜夏の明るく耳に馴染む声と、実際にお出しされた体の中から温まる一品に、キマイラの一部は一瞬でたこ焼きバレンタインに傾いたらしい。マグロの事をすっかり忘れたキマイラからの何パックか購入したいという申し出に、喜夏は明るい笑顔で応じてみせた。
成功
🔵🔵🔴
イモータル・ボンバー
※読み易さ重視の為に普通の言葉で書いてますが、キャラは基本的に胡散臭いカタカナ言葉で喋ります。
【POW】
ヒャッハァ! バレンタインって言えばアレだろう?
「リア充爆発しろ!」ってやつだ!
意味はよく分からねぇが、爆発は良い! リスペクトだ!
オレも派手な爆発でキマイラたちの目を引いて、バレンタインに芸術的な大爆発ブームを起こしてやるぜ!
ぶっ壊しても問題なさそうな建物を見繕って、そこを【捨て身の一撃】による【発破】で解体する様を撮影する。
芸術的な爆発で、リア充ってのを爆破したい奴らを応援してやるぜ!
「見テルテメェラモ一緒ニ叫ベヨ! リア充……爆発シロォォォォォーーーーー!!!!」
(アドリブ歓迎です)
ユウナ・フリューアー
...なんというか...ねえ...色々ひどいです
判定SPD
とりあえず妨害です
まずネットで批判してやります
『いや、マグロの解体、試食やってるけどさ、あれってどうなの?』
『こんな寒い日に外で冷たいマグロとかおかしいだろ?風邪引いてくださいっていってるようなもんだぜ?』
『しかもそのまま置いてあるんだぜ?衛生的にもヤバいだろ。魚好きでもやめといた方がいいとは思うよ?あ、これでも行くってやつらは知らねーぞ?忠告はしたからな?』
そのあと【変装】で、一般男性に変装、マグロ食べに行きます
「うっ...このマグロ......」ってマグロが原因で倒れる演技です
ここまでしたらみんな寄って来ないでしょう
アドリブ同行歓迎
「い、いや、しかしただ一回美味しいものを提供しただけではブームなんて作れない!活動を続けていたコッチの方が有利!……にしても人入りすくなくない?」
怪人が訝しむ。公園の近くまで寄ってくるが、どうにも中に入らないキマイラの方が多くなってきているのだ。
「もう少し興味を引くべきか?なら、アレだ!ちょっと早いけどアレを出す!」
怪人が仮面をかぶせた配下達に指示を出すと、配下達は長机の下に置いてあった包みを取り出し、その中身を組み立てあげてゆく……出来上がったものは、高さ3メートルほどの赤い鉄塔!その頂上や外部には、マグロの刺身を模したと思わしき赤身っぽい四角が添えられている!
「これが!マグロバレンタインを象徴する広告塔!マグロッソタワー!ハイっ、拍手っ!」
勢いに乗せられたキマイラ達が拍手を送る。マグロと何の関係があるのかはわからないが、巨大な仮面をつけた面々の異常な身体能力だからこそ可能な瞬間建築は、パフォーマンスとして強い!
彼等の身体能力にあこがれの目を向ける者もいる中で、カメラ頭の怪人が喋りだす。
「即座にマグロッソタワーをくみ上げるこの力強さも、マグロを食べて頭を大きくした彼等だからできる事!みんなもバレンタインはマグロを贈って、大好きな人に元気になってもらおうじゃあーないですか!」
「ケドサ、コレ勝手ニ立テテモ良イノカ?」
「ライブペイントがありならこれもパフォーマンスで芸術!芸術ならアリで……ん?まて、お前」
「芸術ナライイノカ……ナラ、爆発ハ芸術ダ!ココデ、ブッ破ナスノモアリダナァ?!」
キマイラ達の中に紛れていた猟兵、イモータル・ボンバーが飛び出しマグロッソタワーに向かって一直線に駆ける!
「な゛ぁ゛っ?!ちょ、やめっ……大頭頭ズ!あいつを「うぐっ!!……この、マグロ……ばたり」へっ?」
怪人が配下に指示を出そうとした瞬間、苦しむような声がそれを遮った。怪人が振り返ると、一人の男性服を着た人物が倒れている!……が、オブリビオンの本能としてそれも猟兵であるとわかる。
怪人はこれも策略に違いないと放置しようとしたが、それを見た公園の外で様子をうかがっていたキマイラ達が騒ぎ出した!
「うわぁ!やっぱり!!」
「外で生魚を放置だなんて無謀だって!水場もろくにないのに!!」
「ネットでヤバいって言われていた通りだ!」
「……何ィ?!」
倒れ伏せた男性……否、変装していた少女であり猟兵のユウナ・フリューアーは、うつぶせのまま口元に笑みを浮かべた。彼女はここに来る前に、ネットでイベントに対する批判投稿を行っていたのだ!
『こんな寒い日に外で冷たいマグロとかおかしいだろ?風邪ひいてくださいっていってるようなもんだぜ?』
『しかもそのまま置いてあるんだぜ?衛生的にもヤバいだろ』
『これでも行くってやつらは知らねーぞ?忠告はしたからな?』
通りがかって気になったとしても、イベント情報などを手持ちのデバイスで確認する人物ならここまでネガティブ情報を並べられた批判投稿に尻込みする。そこに、トドメとしての倒れる演技!
目の前で人が倒れたという衝撃情報はあっという間に拡散対象になるだろう。ユウナの仕込みとしての批判情報と結びついて、食べるとヤバいマグロであるという認識が広まるのは確定的!
「この……!!」
怪人もその仕組みにきづいたのか、人前であることもあり大声を出せないまま小声でユウナに怒りを向ける。だが、ユウナの方も倒れたふりの最中なので小声で、しかし大切な事を指摘してやる。
「……わたしにかまって……いいんです?……もう、イモータルさんは……頂上付近に、登っていますよ?」
そう、ユウナに注目しているのは主に広場の外のキマイラである。広場の内のキマイラは、タワーに一直線に駆け寄りすごい勢いで上るイモータルの方にくぎ付けなのだ!
「ヒャッハァーーーーー!!バレーーンタイーーーン!!アレダロ?!リア充爆発シロッテヤツダロ?!ツーワケデ芸術的爆発デ、ソレ応援シテヤルゼーーーー!!」
マグロバレンタインの対象は実の所リア充なのだが、試食に来ている連中の中には非モテだっている。自分とはとくに関係のないイベントなんだけど、この時期にチョコが各所に並ぶようにお魚が並んでくれたら嬉しいなぁーという気持ちだった非モテ勢は、イモータルの言葉と行動になぜか心が熱くなる。
「……そうだ……リア充のキャッキャウフフイベントのおこぼれで好物くうのなんて……間違っていたんだ!!リア充爆発しろぉ!」
「アタシもよ!!新鮮なマグロが並べば嬉しいけど、恋人のイベントに乗っかるのなんて間違っていたんだわ!アタシに本当に必要だったのはリア充の爆発だったのよ!」
感化される一部のキマイラ達に、イモータルは何時の間にやら手にしていた爆弾を突き上げて応える。
「ヨォーーーシッ!見テルテメェラモ一緒ニ叫ベヨ!……リア充ッ……爆発シロォォォォォーーーーー!!!!」
「「「爆発しろおおおおーーーーー!!!」」」
そして無謀と言える行動!爆弾を振りおろし、自身の拠り所となっていたタワーを爆破!!閃光と爆風、轟音がタワーとイモータルを包み込む!
「マ、マグロッソタワアァァァァァーーー???!!」
奥の手として用意してあったパフォーマンス&広告塔があっさり潰された怪人の悲鳴も、爆風の轟々とした音によって掻き消えて行った。
周囲の人々が視界を取り戻した時、マグロッソタワーがあった場所は窪み、鉄塔の残骸がわずかに残るばかりであった。
非モテキマイラ達はそのあまりの潔い爆発に心打たれたようで、心を揺らす爆発の芸術性について語りあいながら去っていった。
「こ、この……許さんぞ猟兵ども……あ、あら?」
怪人が振り返った時、すでにユウナの姿も無かった。爆発に目が集中している隙に離れておいたのだ!
広場の外に溜まっていたキマイラ達もユウナが居なくなったことに気づいたものの、健康被害的な意味での恐怖が勝ったのか広場に入らず散っていった。
なお、その中で倒れた人物がいなくなったからそう大変でもなかったとネット上でフォローを入れる事を思いついた人物はいなかった。爆発の衝撃に混乱しているのは、彼らも同じだったのだ。
「ぐ、ぐぬ……ぐぬぬぬぬぬ!!ま、まだ、まだ共感しているキマイラは残っている……!せめてそいつらは配下に……!」
怪人は固く手を握る。多くへの布教が難しくなってしまった今、残っているキマイラへのダメ押しへと方向性を切り替えたようだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
最上・空
正しいバレンタインの布教に美幼女が参上ですよ!
まずは注目して貰う為、美幼女オ-ラ(「封印を解く5」&「オ-ラ防御13」)を全開にしながら、「美幼女ブル-ム」に跨り空中から登場します!
注目を集めたら猟兵である事をアピ-ルしつつ、事前にトントンして準備したチョコを配布しながら、正しいバレンタインをキマイラさん達に布教です!
ちなみに、今なら空の写真撮影も無料なので、思う存分に美幼女の姿を画像に焼き付けて良いですよ!
「バレンタインのお返しは最低でも3倍返しが基本です!」
「空のチョコを受け取った皆さんは、お返しよろしくですよ♪」
「さぁ!美幼女撮影会の始まりですよ!」
※アドリブ&まとめご自由に
「えー、お集まりの皆さん!たしかにこう、粉物とか爆発とかなんやかんやのバレンタインもあるにはあるのでしょう。しかし!皆さんは見た目に心奪われ、そして食べて感じたはず!マグロが!もっとも!赤く艶やかでしかもおいしいバレンタインのメインストリームとなるべき存在だという事を!他の物なんてちょっと変わった邪道にすぎない!」
「いーえっ、そんなことはありません!」
「だぁぁぁぁぁーーーーっ??!!次から次にぃーーーーーっ!!??」
怪人とキマイラ達は声の方向、上空を見上げ声の主を把握する。箒に乗って空に浮く愛らしい少女、最上・空。彼女からは、只人では有り得ぬオーラが溢れまくっていた……が、彼女を美少女と称すには謎の引っ掛かりをその場の全員が覚える。
「皆さんに正しいバレンタインを布教すべく、美幼女の空が参上ですよ!」
あふれ出るオーラが美幼女だから美少女と言いづらかったのか!と、その場の一同内心納得。納得ついでに、美幼女リングの封印を解き美幼女感だだ流し状態の空に全員の視線が釘付けである!
滑らかに広場に着地した空は、箒の柄に下げてあった袋を手に取り、中身を出して見せる。それは、中身が見えるタイプの包装のチョコであった。
「猟兵の空としては、いろんなところに持ち運びしやすくて、こんな風にカワイイ物だって作れるチョコのほうに軍配が上がるのです。はい、どうぞ♪」
猟兵アピールを織り交ぜつつも、チョコを差し出す空。
空が美幼女であるのみならず猟兵だという驚きに脳が固まったまま、一人のキマイラがそれを手に取った。それが伝播するかのように、空の手からチョコレートを受け取るキマイラは増えて行く。
差し出しても受け取る手がなくなったところで、空はトドメとばかりににっこりと笑った。
「チョコ、いいですよね!皆さんがわかってくれて、空はとーっても嬉しいです♪」
チョコを受け取り、その流れで空を見ていた者たちに大ダメージ!散弾めいた美幼女力にモロに撃ち抜かれて行くキマイラ……と、紛れていたコスプレ撮影怪人!
「う、うおおおお……馬鹿な……何たる逸材!レイヤーになってほしいぃぃ!!」
「コスプレはともかく、今なら空の写真撮影も無料です。思う存分に美幼女の姿を画像に焼き付けて良いですよ!」
「「「やったああああああ!!!」」」
「さぁ!美幼女撮影会の始まりですよ!そうだ、撮影会の間にバレンタインのお作法も教えちゃいます♪基本的には3倍返しです!空のチョコも、お返しよろしくですよ♪」
空の移動に付いて、広場の別の一画に行く大半のキマイラと怪人。残ったのは、引っ込み思案ゆえに空に付いて行けなかった女性キマイラ一名と、怪人の配下である巨大仮面達だけであった。
司令もなくオロオロする配下。どうしようとオロオロする女性……彼女を逃がせば、マグロバレンタイン布教の野望は潰えるだろう。
成功
🔵🔵🔴
山田・キリン
マグロを食べて首を長くしようだって!?
あ、大きくか、残念だがそれにゃ興味ねーな、重いとほら、バランスとれねーし
おうおう!そこのネーちゃん!
マグロわいわい馬鹿げたバレンタインも悪くねーかもしれねーけど、友達と一緒に盛り上がらねーと楽しくねーだろ?
そこでキリンさんから皆で楽しめるバレンタインイベントの提案だぜ!
「チョコの匂いの茶色い塗料」を用意したから、一緒に街をチョコだらけに染めちまおうぜ!
どこをどうやって染めればいいかわからない?
今ならイベント期間の特別サービス!キリンさんのながーい首に落書きしてくれてもいいんだぜ!
仮面なんかしたらよく見えなくなっちまうからな、あの仮面を被るのはやめときな
怪人の配下、大頭頭ズが何やら集まってから、自分たちの頭に乗っている仮面を女性に差し出そうとしている。
気が弱いのか、受け取るべきかと悩む彼女のそばに猟兵の一人、山田・キリンことキリンさんがスっと近づいき、配下から引き離しながら楽しげに声を掛けた。
「おうおう!そこのネーちゃん!マグロでわいわい馬鹿げたバレンタインも悪くねーかもしれねーけど、友達と一緒に盛り上がらねーと楽しくねーだろ?」
「え?ええ……?」
若干強引ではあったが、彼のもつ自信に満ちた表情と楽観さがつたわる明るさがオロオロする女性の気質にうまくはまったのだろう。特に文句を言う事もなく、女性はキリンさんの話を聞こうとしている。
キリンさんのほうも、このまま押せば逃げてくれそうだと感じて話を続ける。
「キリンさんから皆で楽しめるバレンタインイベントの提案だ!ほらこれ、チョコの匂いの茶色い塗料!こいつで一緒に街をチョコだらけに染めちまおうぜ!」
ゴッドペインターであるキリンさんにとって、こういったものの用意はお手の物である。更に興味を引こうと塗料の蓋をあけてみると、ほんのりとチョコの香りが漂った。
「色塗りに使う物だから食べるのはあんましオススメしないけど、友達と集まってワイワイ楽しむのに最適だろ?えっ、どう使えばいいかわからない?それならご安心!今ならイベント期間の特別サービス!キリンさんのながーい首に落書きしてくれてもいいんだぜ!」
「ふふっ……あ、ありがとうございます。では、ちょっとだけ」
乗せられた女性が、おずおずとながら筆でキリンさんの首にペタペタとチョコ染料を塗る。
ぬり絵を思い起こさせるのか、童心に戻りつつある女性にキリンさんは満足げに一つ頷いてから言った。
「まわりの反応も自分の塗ったものも、見えなきゃつまんないよな……とくに、あの仮面とかかぶっちゃったら視界が悪くなっちまう。あーいうのは絶対被っちゃだめだぜ?いいな?」
少し真面目な声色に女性は少し首をかしげるが、素直にコクコクと頷く。
「よーし、それじゃあ今日のサービスはここまで!その染料もサービス品だから、あとはネーちゃんが自分で楽しいバレンタインをつくるんだぜ!」
「はい、ありがとうございました。あげるものじゃなくて、楽しむ経験が大事だって思えて良かったです」
「おー、そういうことが言いたかった!それじゃーなー!」
大きく手を振って女性を見送ってから、キリンさんは広場の中を確認する。
邪魔をしなかった大頭頭ズはなぜかマグロを食べ切り、美幼女撮影会も解散となったのかキマイラ達が三々五々散っていくところだった。
「さて、これで第一目標は達成ってワケだな」
彼の呟きと同時、コスプレ撮影怪人もようやく広場の状況に気づいたように周囲を見渡した。
成功
🔵🔵🔴
第2章 集団戦
『大頭頭ズ』
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POW : x形拳
【様々な生物や機械、自然現象等を模した拳法】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : i極拳
【健康体操のようにも見える連続した攻撃動作】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : n卦掌
完全な脱力状態でユーベルコードを受けると、それを無効化して【大地の中を走る気の流れの噴出点(龍穴)】から排出する。失敗すると被害は2倍。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「なっ……ばっ、馬鹿な……!!」
怪人は冷静になった後、現在の状況に愕然としていた。布教のために集めたキマイラはすべて広場から出ている上、何故か広まった悪評で他のキマイラを待つこともすでに難しい。
なにより、何故かもうマグロがない。……これは怪人のミスであった。
巨大な仮面の配下、大頭頭ズの中身は一般キマイラである。被り物の魔力のおかげで猟兵に対応し得るなんやかんやを得ている上に、怪人の忠実な配下としてふるまうが中身が生き物ならお腹は空く。
そのあたりの事を配慮せずに仕事をさせるだけさせていた怪人の命令が無い状況で、目の前にお魚があったら食べちゃうよねしょうがない。
「くそ、なんて卑劣な手を使うんだ!集めた客を横取りした上に妨害しまくり挙句の果てにはこっちのお出しするマグロを奪うだなんて!……大頭頭ズ!お前たちがしっかりしていないからこうなったんだぞ?!」
が、自分のミスには気づかない怪人。しっかり配下に責任をかぶせつつ次なる指示を出した。
「猟兵を倒して挽回しろ、いいな?! さあ、出て来い猟兵!こいつらでケチョンケチョンにして、もう二度とこの俺の邪魔をしようだなんて思わないようにしてやる!!」
怪人の声が広場に響き、怪人を守るように布陣を取る大頭頭ズ。
猟兵達と、怪人配下の大頭頭ズの戦いの幕が切って落とされた!
最上・空
撮影会を終えた美幼女が舞い戻って来ましたよ!
仮面を破壊すれば、キマイラさん達は正気に戻るみたいですし、基本的に素手による近接攻撃だけみたいなので、動きを封じて仮面を破壊し無力化を目指しますかね!
敵が密集している場所に地面目掛けて「属性攻撃5」&「衝撃波7」で氷を放ち脚部を固めて、動きを封じられないか試みます
旨く行ったら、【ウィザード・ミサイル】を「高速詠唱5」して片っ端から仮面に集中攻撃して破壊を目指します!
ちなみに、UCに対する反撃技があるみたいなので、露骨に動きが無いとか明らかに怪しい挙動でカウンタ-狙いの敵が居たら、UCは控えて氷で動きを封じる事を優先ですね!
※アドリブ&まとめご自由に
ユウナ・フリューアー
変な上司に使われて大変だなあ、ははっ
(まだ変装解いてません、口調も男っぽく)
判定SPD
とりあえず飛べるように羽、攻撃の為にバールをだす
『幽霊共闘戦争』でユウリもだします
「ユウリ、力貸せ」『はいはーいりょうか......だれ?』
ユウリのぼやきはおいといて
高速詠唱と全力魔法で私に注意を引き付けながら
ユウリに裏から騙し討ちとして剣で攻撃
常に相手の死角にどっちかがいるようにします
相手の攻撃は残像作って空中に逃げて回避
そのまま死角から2人で剣とバールで攻撃
挽回できてねえぞ?おい『変装いつとくの?』
......かっこよく決めたかったのよ
そういって変装を解く
アドリブ、同行歓迎
視線がどこに向いているかもわからない、ぴっしりと形作られた顔面達が功夫の構えを取る。
男装を解かないまま、彼らの前に再度現れたユウナ・フリューアーは、その思ったよりも多い数と、彼等だけを見たことで気づいた要素に一瞬閉口する。
同様の気持ちになったのは、撮影会の直後で気分が良かったはずの最上・空もであった。
「体型を見る限り、ほとんどの方が空ほどではないでしょうけれど美少女や美女っぽそうなのですが……あんな仮面で隠しちゃう上に数ばかり多いとは。趣味が良くないですね」
「しかも腹も減ってるみたいだし、長時間帰らせてもらえてなさそうだな。周囲も心配してるだろうし早々に解放してやろう」
「まったくもってその通りです!さーて、行きますよー!」
空は声をあげてから、美少女ロッドを薙ぐように大きく振る。氷の属性を纏った衝撃波が、固まっていた大頭頭ズの足元をピシリと固めた。
「ユウリ、力貸せ。あの集団を一気に無力化するぞ」
『はいはーいりょうか......だれ? えっ、いやわかるけどちょっとー!説明ナシー?!』
足元の固まった大頭頭ズの上を、ユウナは翼を広げ飛び越える。その最中に、敢えて派手な魔法で彼らの目を引きつけてみせる。
ユウナの引きつけを利用してユウリが死角から攻撃する予定であったが、この場には空も居る!攻撃を届ける人物は多いに越したことはないと、ユウナが空に視線を向けると、空も心得たとばかりに頷いて見せた。
「ナイスですよユウナさん!いま、この美幼女の空が皆さんを解放してあげます!」
空はその言葉が周囲の耳に届くと同時、炎を纏う魔法の矢で大頭頭ズの仮面のみを狙う!詠唱を感じさせない程の高速の攻撃にカウンターの構えを取っていた大頭頭ズもいたが、脚を固められていたことで完全な脱力に至れず!そういった者ほど、1~2発の矢で仮面が悲鳴を上げるように大きな音を立てて壊れていく!
ヒビが入るだけで破壊を免れた大頭頭ズも、ユウナとユウリがそれぞれ死角から仮面を叩き割ってゆく!空に顔をむければユウナのバールが振り下ろされ、ユウナを向けばユウリの剣がヒビを叩いて大きな仮面を割って落とす!
炎の矢、バール、剣という3種の攻撃が違う方向からくる事、さらにはここに来ている大頭頭ズ同士の伝達は少々難があるのか互いが互いに声掛けできないことが難点となり、あっという間に固まっていた大頭頭ズの一団が現状を把握できていないキマイラ達へと戻された!
「ばっ、何をしているんだ!?ちゃんと援護しなきゃダメだろ?!」
空に足元を固められた以外の大頭頭ズがオロオロしていたのを叱り飛ばす怪人。おびえて怪人の方に意識をガッツリ向けてしまう大頭頭ズ。
ただ見ていただけなのにと白けた目線を向けるユウナに精神を逆なでされたらしい怪人は、ユウナに怒りの矛先を向け出した。
「お前もお前だ!せっかく集めたレイヤーたちをよくも!!男なら女の子の写真集を生み出そうとするコッチの手伝いすべきだろ?!」
「やれやれ……君達も変な上司に使われて大変だなあ、ははっ」
「話を聞けーーー!!??くそっ、挽回してやるからな!!」
「いや、挽回できてねえし……させる気もねえし?」
『で、変装いつとくの?』
「……かっこよく決めたかったんだけど、ちょっとグダグダになっちゃったからもういいかな」
ユウリに答えて、ユウナが変装を解く。男装の下からあらわれたのは、普段通りの少女としてのユウナであった。
まさかの対象の性別見誤り案件に、怪人が固まる……が、その視界の端に捉えた光景で再起動する!
「んな゛ぁーーーーっ??!!れい、レイヤーたちがっ、居ない?!」
「もちろん!空がしっかりお外に逃がしてあげました!」
空としては再び美幼女パワーで怪人を黙らせても良かったのだが、大頭頭ズだった時に足元を固めてしまったキマイラ達の足元を溶かす事を優先していた。地面にマジックミサイルの余りを突き刺して溶かし、怪人も配下も注意が向いていない間にと逃がしきったのだ!
もちろん、怪人や大頭頭ズに向かい合う形だったユウナとユウリは承知済みである。ユウリに至っては怪人の意識が空とキマイラに向かないように良いタイミングでユウナに声を掛けている。
「くっ……も、もう許さん……いくら空たんが美幼女だからって、これは許しませんからね?!おまえらもサボってるんじゃない!!とっとと猟兵達をやっつけろ!!」
怪人の戦闘再開せよとの怒号が響く。配下達の足を引っ張っているのは怪人なのではないかというツッコミを入れる者はいないまま、大頭頭ズ戦は第2ラウンドに突入した!
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
山田・キリン
キリンさんってば喧嘩すんの苦手なんだけど、こいつら見てたらなんか勝てそうな気がしてきたぜ!
今こそ野生の力を解放だ!
尻尾につけたインクをとばして【グラフィティスプラッシュ】であいつらをインクまみれにしてやる!
インクで濡れてちゃ、こう、足元ツルツルでお得意の拳法もうまくいかねーんじゃねーのか?
どーだこのキリンさんの頭いい作戦!
なんかこういい感じに目潰しとか、ツルツルしまくってお互いにぶつかったりとか、なんか上手いことなれ!
その後に、まいたインクを踏みつつ、
本命の【ガチキマイラ】で、長い首はそのままに頭だけライオンにしてかぶりついてやる!
「うーん、キリンさんってば喧嘩すんの苦手なんだけどな~」
自身の尻尾を豪快にインクにひたす山田・キリンことキリンさん。
バケツにもっふり狐尻尾3本を収め、中に入っていたインクを含ませ終わるとキリンさんはにっと笑ってみせた。
「でも、お前たちにはなんか勝てそうな気がしてきたぜ!」
言い終わると同時、バケツを投げ捨てその場で勢いよく回転!キリンさんに向かってくる大頭頭ズ達にインクをぶちまける!
精度はさほど良くなく、尻尾に含まれていたインクの殆どはキリンさんの周囲の地面にぶちまけられる……が、そこに踏み込もうとした大頭頭ズが転倒!ふみこみつつ連続攻撃動作を繰り出した者などは、行動を止められないままインクの中でじたばたもがくような有様だ!
「どーだ、この頭のいい作戦!」
「あーっ!!衣装が!!衣装がインクまみれに!!」
怪人の悲鳴に、キリンさんはインクにもがく大頭頭ズ達の衣装に注目する。単色チャイナにインクの斑模様……キリンの模様に見えなくもない。
「なるほど……単色のチャイナ服よりも派手でいい感じになったな!ふふん、敵の衣装にもオシャレを導入しちゃうキリンさんのコト、ホメてくれてもいいんだぜ?」
「だれがホメるかーーーー!!!」
キリンさんはインクの上に立ち、もがく大頭頭ズの前で止まる。
「ま、仮面何かかぶってて足元不注意だといくら服がオシャレでもこうなっちゃうもんなー……よーっし、今こそ野生の力を解放だ!」
キマイラとしての潜在能力を活性化し、長い首の先に有る頭を両手同様ライオン化!そのまま急激に頭をおろし、もがく大頭頭ズの仮面を噛み砕いた!
周囲は一瞬肝が冷えるが心配ご無用!キリンさんはちゃんと中身に影響のない範囲を見極めている!
「大頭頭ズ!あいつを止めろ!!」
焦った怪人のこの指示は完全に裏目!従ってしまった大頭頭ズから足を滑らせ、キリンさんのメイン行動範囲であるインクに捉えられていく!
怪人もそれに気づいたのか、数体の大頭頭ズがやられたあたりでキリンさんから大頭頭ズを離れさせた。
「くそぅ……そいつはもういい!他の猟兵を狙うか、そうでなきゃ俺の護衛に戻れ!」
怪人の発言でキリンさんの周囲から退く大頭頭ズ。キリンさんは追うべきか少し迷ったが……自身が狙われないならと、仮面を砕かれ呆然としていた被害者たちを逃がしだした。
成功
🔵🔵🔴
レパル・リオン
キャーっ!怪人!こ、こっちに来ないでよー!
で、でもなんか…なんかわかんないけど、フシギな力が湧いてくる…!
「あたし、猟兵な気がする!」
こーなったらやるしかないわ!そのデッカイお面、ぶん殴ってあげる!
具体的に言うと、【ガチキマイラ】で手や足をライオンにして戦うわ!トドメは【スカイステッパー】で大ジャンプからのガチキマイラキックをお見舞いよ!
「レパルちゃんパンチ!レパルちゃんキック!レパルちゃん大ジャンプ!からの!レパルちゃんフィニッシュキックだあー!」
「どーだ!コドモだからって、バカにしないでよねっ!」
ルク・フッシー
ひ、卑劣!?一般人を巻き込む怪人に言われたくありませんっ!
「ぼ、ボクが、相手、です…!」
人々にケガをさせるわけにはいきません…!【選択したUC】なら大頭頭ズの動きを封じて、さらにダメージから守れます、それから【迅速描画】で被り物にヒビを描いて破壊していきます
「か、簡単には、やられません…!」
レパル・リオンは呆然とする。自分は、どうやってここに来たのか。なぜここに居るのか……彼女にはいまいちパッとした理由が思いつかなかった。ただ、明確なのは目の前に怪人がいるということだけだった。
「キャーっ!怪人!」
ついあげてしまった悲鳴に、カメラ頭の怪人が反応する!
「!! 大頭頭ズ! そっちの女も逃がすな!倒せ!卑劣な連中なんぞ、全部やってしまえ!」
怪人の声により、レパルに大頭頭ズの拳法が襲いかかる!
身の内側に湧く力を感じながらも、猟兵としての自覚がいまだわいてこないレパルは身をすくませる……が、そこに別の声が割って入った!
「卑劣だなんて、一般人を巻き込む怪人に言われたくありません!……ぼ、ボクが、相手です!」
前線に飛び込んだのは、ルク・フッシーである!
人見知りの気がある少年は、それでもなお人を巻き込む怪人の所業に怒りをおぼえ、そして巻き込まれた人々への心配で自身が前に出ることを選んだ!
襲いかかる大頭頭ズの攻撃を、全身を硬化した絵具の彫像に変える事で防ぎきる!勢いをつけんとした大頭頭ズの拳法がルクに襲い掛かるが、彼には傷一つつけられない!
(これで疲弊させて、動きが鈍ったところで仮面にヒビを描いて……よし、いける!)
攻撃重視の拳法を放った大頭頭ズがその場で硬直するルクに手刀を入れるもはじかれる!同じく攻撃重視の蹴りを放った大頭頭ズは、蹴りの勢いがルクで反発して転げてしまう!
が、なかなかその攻撃が途切れない!ルクは固まったまま前を見据えているが、いつ自分から後方の少女に狙いが向くかわからない。彼が今感じるその最悪を回避するためにも、上手く回らないはずの口を必死で動かして声をあげる。
「そ……その程度、ですか?全然、平気です……!」
「クッソー!!ガキのくせに、生意気な!」
大頭頭ズはある程度は自己判断で動くが、怪人の怒りを汲んでルクに攻撃を集中する。しかし攻撃のタイミングが揃うという事は、その隙間も揃うという事である!その攻撃の隙間に、ルクは硬化を解除し絵筆で仮面の一つに線を入れる!
その線から、ピシリと入るヒビ。超常の能力の実現も、ほんの一瞬ではまだ浅いのか仮面が割れるほどの深いヒビには至らない!
思ったよりは入らなかったダメージに焦りをおぼえながらも、ルクは飛んできた拳を受けるため再度硬化!自身が標的となることで、自身の背で守っている少女に矛先が逸れない事を優先したのだ。
「と、とにかくカチコチに……」
レパルは、守られながらもその光景を見ながら自身の事を理解し……そして、覚悟とこの場での戦い方を決めた。
「……あたし、猟兵な気がする!こーなったらやるしかないわ!」
「えっ?」
後方の、守っていたはずの少女から聞こえた声につい疑問の声をあげてしまいながらも、大頭頭ズの次なる攻撃に備えルクは硬化を維持!レパルは彼の後ろから向かい来る仮面集団をしっかりと見据える!
「守ってくれてありがとう。あたしが、あのデッカイお面、ぶん殴ってあげる!」
レパルはルクを狙った攻撃にカウンターを入れるように、ライオンの頭部に変化させた手や足で攻撃を繰り出す!身体部位の一つを変化させるガチキマイラを連続使用することで、流れるように複数の仮面にライオンの牙を突き立てる!
「レパルちゃんパンチ!レパルちゃんキック!」
その動きはまだ精度が高くはなかったが、幸いにも前に立っているルクは自身を彫像と化しているため多少かすめてもダメージは無い!
動かない上に攻撃しても自身にダメージが跳ね返るルクよりも、アクティブに狙ってくるレパルの方を危険と見たのか大頭頭ズがルクを無視してレパルを狙いはじめる。……が、それに合わせてレパルは自身の理解する別のユーベルコードを併用!
スカイステッパーにより、空中へと連続ジャンプしてゆく!10回ほど空を蹴ったその場から、レパルは野生の勘を働かせて一点に足先を向ける。
「レパルちゃんジャンプ!ジャンプ!大ジャンプ!――からのっ!レパルちゃんフィニッシュキックだあー!」
空から、地に向けてのスライディング!足をライオンの頭部に変化させ、位置エネルギーを利用した衝撃も込みで大頭頭ズの仮面を破壊!
ルクもその瞬間を見計らい、硬化を解除!即座に迅速描写で、レパルに注目したことで動きの鈍った大頭頭ズ達の仮面にヒビを描きいれて行く!描いた内容を反映する絵筆による、高速描写!描かれたヒビから大頭頭ズの仮面が割れ、どこか驚いた様子のキマイラ達へと戻ってゆく!
「どーだ!コドモだからって、バカにしないでよねっ!」
「か、簡単には、やられません……! 皆さん……は、はやくにげて!」
状況を理解したキマイラ達は先ほどのレパルのように悲鳴を上げて、そして彼女とは違い怪人に戦闘対象として狙われることなく散っていった。
「この……!大頭頭ズ!いいから、とっとと、猟兵を排除しろ!!」
怪人は怒りに任せて攻撃指令を出す!……が、頭に血の上った彼は、大頭頭ズが既に片手の指で足りる数まで減っていたことに気付いていなかった。
被害者全解放まで、大頭頭ズ残り3体!
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
フロッシュ・フェローチェス
(上空から地面を砕くような勢いで、派手に登場)
さて……と。
正直、ちょっとでも考えればわかる空腹のリスク。
そして部下の扱いの雑さ。
誰かを率いる立場じゃないアタシにもわかる。……お前等、ただのバカだろホント。
まあ根底からして、バレンタインをひっくり返そうって何やりたいのかな魂胆な訳だったし……。とはいえそれが未来の崩壊に繋がってるなら、潰す。
まずは生きた鎖・咆蛟炉や【飛翔貫槍】を解き放つ……彼等で牽制だ。
その後は近寄り、素手の打撃で弱らせる。
早業でビシバシと決めて行こう。
最後は【廻砲】の出番だね。
超加速してアタシの見る景色ををスローに変え、確実に落としていくよ。
――観念しろドタマ野郎。
※アドリブ可
大頭頭ズの進行方向に、上空から何かが急速落下し地面を砕きながら激しく着地した!
一歩臆する大頭頭ズが見た物は、一人の少女であり彼らを解放する猟兵……フロッシュ・フェローチェス!
「ビビってんじゃない!行け!」
目の前で起これば自分も動揺するような出来事だが、怪人は遠くに居て精神的に余裕があるのか部下に向かってそう吠える。
フロッシュはその様子をちらりとだけ確認して、すぐ目の前の大頭頭ズの方に視線を戻して言い放った
「……さて……と。行くぞ」
「俺のコトは?!」
フロッシュとて思うところがないわけではないが、変にしゃべると気力を削がれそうな相手だ。故に、速さを求める彼女は怪人とのやりとりという寄り道をスルーし、目の前の敵に集中する。
指令により動き始めた大頭頭ズの相手をせんと、瞬時に後方に下がり、鎖を持ちだすフロッシュ。
彼女の着地地点に大頭頭ズが入ると、鎖についた異形型のアクセサリが顎を向きながら彼らに襲い掛かった!更に、フロッシュは牽制用にユーベルコードを発動!
「ComeOn、ジャベリン!」
生きた鎖である咆蛟炉と、召喚された飛翔貫槍はそれだけで脅威!大頭頭ズは叩き落さんと健康運動めいた連続攻撃を開始するが、彼らの今立つ位置は、フロッシュの着地地点……そう、砕かれた地面なのだ!足場が悪く不恰好になるも、大頭頭ズは一度発動した連続行動を止められない!当然、叩き落すことはかなわず3体それぞれ槍と鎖によって仮面にヒビを入れられる!
フロッシュはユーベルコードを加速の術式と共に発動させ接近。彼らのその動きの合間に、まるで合いの手を入れるように拳を叩き込んでいく!
「――観念しろドタマ野郎」
ラッシュ技の押収めいた光景を可能にするのは、廻砲『P・X』なるユーベルコード。相手が高速であればあるほど自身を加速するそれを用いて、的確に一体づつ仮面に攻撃をぶちこんでゆく!
飛翔する槍と、生きた鎖による噛みつきで入ったヒビを広げるための打撃が十分入ると、彼女はより力を込めた手刀でそのヒビに己が手を突き刺す!
「お前にとっての刹那の間は、アタシにとっては酷く遅いから……これで、おしまいだ」
バキリと派手に音を立てて壊れる仮面たち!フロッシュは大頭頭ズのみならず、その光景を見る誰もにとって文句なしの早業で支配されたキマイラの開放を為したのだ!
「……そういや、カメラ頭は何か言ってほしそうだったな?」
状況のわからない女性たちが逃げ出す時間を取る為、フロッシュは怪人に言葉を向ける。
「こ、この状況で?!」
「どの状況でも、誰かを率いる立場じゃないアタシにもわかることしか言わない。……ちょっとでも考えればわかるリスクを無視した部下の扱いの雑さといい……お前、ただのバカだろ」
怪人の動きが、写真であるかのようにビタリと止まる。
「根底がバレンタインをひっくり返すとかいう何やりたいかわからないモンだったとしても……アタシ達はそれが未来の崩壊に繋がってるなら、潰す」
成功
🔵🔵🔴
第3章 ボス戦
『コスプレ撮影怪人アングラーロー』
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POW : ここがコスプレ会場だーーーーーーー!!
【コスプレ化光線とポーズ指定催眠音波 】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD : お前は最高のコスプレイヤーだ!(フラッシュ)
【強制コスプレ光線 】【ポーズ指定催眠音波】【撮影されると気持ちよくなる催眠】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ : 良い! 実に良いアングルだ!
【カメラのレンズ 】から【強制コスプレ光線】を放ち、【ポーズを取らせる事】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠プリマステラ・リコールド」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
怪人――アングラーローは固まったままレンズにうつる光景を把握する。
部下はもう一人もいない。敵対する猟兵達と、逃げ出すスカウト(もとい、力任せに仮面をかぶせて洗脳)していたレイヤー達。
「く……くくっ。アハハハハハハハハ!!!」
固まっていた彼は、肩を揺らして哄笑した。
「いや、いい!俺の最初の想定でなくたって十分だ!!」
元々トチ狂った様子の怪人が、より狂気じみたことを言いはなつ。
「リア充デー自体が別物になる、当然それが第一目標!だが!……その理由は、元々のリア充デーが大っっ嫌いだからに決まってるだろ??!!!
"そういった日に怪人が現れると知られる"事で十分バレンタインのネガキャンはできたっ!お前らが対応してくれたおかげで!大頭頭ズだったレイヤー達は!!バレンタインと怪人の関係性を十分思い知っただろうからなァ!!!!」
猟兵達がこの言葉をどのように受け取るにしろ、かわらない事実だけが目の前にある。
「とはいえ、お前らをぶったおさない理由にはならないんだけどーーー!!よくも、俺のレイヤーを逃がしやがったな?!!俺の持つ衣装が似合いそうな子をピックアップしてつかまえといたのに!!お前らの命と強制コスプレ写真で補ってもらおうじゃねーかっっ!!!」
猟兵の前にオブリビオンがいて、そのオブリビオンが敵意に満ちている。
バカバカしい怪人の作戦から始まったこの事件に、ピリオドを打つときがやってきた。
レパル・リオン
…思い…出したわ!あたしはアンタに変な物を被せられて…!
「よくもやってくれたわね!アンタなんか、木っ端微塵に分解してやるわ!」
【トリニティ・エンハンス】でパワーアップ!【ガチキマイラ】も駆使して格闘戦を挑むわ!ストレートに殴ってかわしてまた殴るわ!
「ふん!はっ!うりゃーっ!」
光線で動けなくなった人がいたら、担ぐなり投げるなりして避難させるわ!
あたしが光線を浴びちゃったら…うーん、【トリニティ・エンハンス】のパワーを上げて、気合いで動いてやるわ!
「そんなにっ!簡単にっ!負けないっ!」
(コスプレ衣装はプ〇キュア的なやつ。もふもふの腕やつるぷにな脚がよく見える感じで。レパル的にはむしろ気合が入る。)
ルク・フッシー
ふざけきった計画だが、人々が危険に晒されたのは事実。
「ゆ…許しません!」
黄色・電気属性の【連射塗装】を使う。絵の具弾の発射さえしてしまえば、光線で動けなくとも【技能:誘導弾】で敵に当たり、感電も狙える。絵の具なのでレンズも塗りつぶし敵の技も封じられる。
「ま、まだまだ…こんなものじゃ、ありません!」
余裕があれば仲間に当てないように注意しつつ、再度【連射塗装】を浴びせにかかる。
(男だけどコスプレさせられるとすればメイド服。クラシックで裾の長いやつ。ルクは恥ずかしくてしくしくと泣き出す)
「……思い、出したわ!!よくもやってくれたわね!」
怪人、アングラーローをまじまじと見たことでレパル・リオンの記憶の蓋が開く。
彼女はこの騒ぎの被害者の一人だったのだ。美味しいお魚をごちそうされて気が緩んでいるところに大頭頭ズの仮面を被せられた、アングラーローの選別したレイヤーの一人だったのだ!
「かわいいし可愛い服もすきそうだったから捕まえたのに、まさか猟兵になるだなんて!黙って従っておけばふりふりのかわいい衣装でいい写真をとってあげたのに……こんな風にな!」
瞬間、レパルに向けて焚かれるフラッシュ!
光に一瞬目がくらんだのちにレパルが気付くと、彼女の服装は日曜朝の変身ヒロイン的な衣装にかわってしまっている!
「これは……!!」
手足はしっかり出ており露出も大きい方だろう。だが、レパル的には嫌いではない。むしろ大好物と言って差し支えの無い衣装にテンションの上昇が抑えきれず、彼女の瞳はキラキラと輝いている!
だが、これは怪人の攻撃!アングラーローはそのままレパルを抑え込むべく、彼女に催眠をかけようとする!
「いやあ~、やっぱりレパルちゃんはかわいいねえ!最高のコスプレイヤーだよ!ほら、バシっときめたポーズをとりたくなるだろう?その姿を写真に残してみたいと思うだろう?」
「あ、あたし……」
アングラーローの言葉が、レパルの耳から彼女の頭の中にじわじわと染み入ろうとしている。レパルの瞳の輝きが純粋な喜びから怪しい物に変わりかけた時、近くに居た猟兵から助けがはいった!
「レパルさん!し、しっかりしてください!」
怪人の言葉に揺らぎかけたレパルの肩を、ルク・フッシーが強く揺さぶる!ルクの必死な声と、物理的な衝撃によって催眠から逃れたレパルはハッと目を覚ました。
「あ、あぶなかった!ありがとう!」
「い、いえ……そ、それよりも、怪人です!ゆ……許しません!こ、こんな風に、いろんな人を危険にさらしたんですね?!」
怪人と対峙する恐怖に耐えながらも、ルクは己の武器である特大絵筆を構える!
これ以上怪人の声をレパルに届けまいと彼女と怪人の間に割り込み、抱き枕ほどもある巨大な絵筆を振りぬく!スパッタリングの要領で、特大絵筆の穂先から黄色い絵の具が弾として散ってゆく!!
「うおお?!!」
レンズを庇いながら飛び退くアングラーロー!だが誘導弾の性質を持つ絵の具は軌道を変え、悪質カメラ小僧アングラーローに着弾!そして、色に応じた属性を発現する絵の具弾、黄色は電気属性!!
誘導弾を全てその身にうけ、したたかに感電した怪人の絶叫がこだまする!
「んぎゃあああああああーーーー!!」
「ま、まだまだ……こんなものじゃ、ありません!」
絵筆を再度振りかぶるルク!二度目の絵の具弾発射!
「さ、させるかーーー!!」
感電の焼き切れるような痛みをうけながらも、怪人は破れかぶれにレンズからコスプレ光線を発射!ルクに強制コスプレ光線が届いてしまう!
「ひゃっ……?!」
絵の具弾がカゲになったためポーズ指定までの強制力はなかったが、ルクの服装はクラシックなロング丈メイド服に変わってしまった!
「ひ……あ……!」
自分の服装を自覚し、急激に頭に血が回るルク。
混乱と恥ずかしさのあまりぺたんと座り込んでしまった彼に、レパルが声を掛ける。
「だ、だいじょうぶ?!」
「う、うぅぅ~~……(み、見られている。男なのに、男なのにメイドさんの恰好してるのを見られちゃってる……!)」
決して似合わない恰好ではない。が、羞恥に耐えきれず、しくしくと泣きだすルク。
それを見て、レパルのヒーローとしての心にしっかりと火が入った!
「……あたし、こういう衣装は好きだけど……でも!こんな風に誰かを傷つけるアンタなんか、木っ端微塵に分解してやるわ!」
アングラーローに啖呵を切り、レパルはユーベルコードを発動!彼女を炎水風の3属性の魔力がとりまく!
「くらえーっ!レパルちゃんパーンチ!!」
レパルはつるつるぷにぷにした自慢の両足に力を込めて地を蹴り、怪人に向かって殴りかかる!
「はっはっは!!その衣装を身に纏った以上攻撃力なんてたかがしれバブぅ?!!」
ガチキマイラによってライオンの頭部に変化した腕がアングラーローの腹部に直撃!その衝撃は想像をはるかに超えている!
彼女を取り巻く属性魔力は、彼女の攻撃力を底上げしているのだ!
「そんなにっ!簡単にっ!負けないっ!」
打つ!打つ!!打つ!!!
ライオン頭部に変化した腕と、レパル自身の虎柄モフモフの腕、双方からの重い打撃が連続してアングラーローに叩き込まれてゆく!
力を込めた連打で息が上がりはじめるも、その打撃は止まる様子を見せない!
「ぐ、ぐぼぉぉっ?!こうなったらもう一度……!!」
再び光線を放とうとするアングラーロー……だが!レパルの身長より上側、アングラーローの頭部を狙って黄色い絵の具の飛沫が着弾!光線を射出するカメラのレンズを塗りつぶした!
そして感電!後方で筆を振る気配に気付いたレパルは攻撃を止め無事!
「あびゃあああああ!!!??」
悲鳴を上げるアングラーローのもとからレパルは離脱して、座り込みながらも絵筆を振ったルクの元に駆け寄った。
「ありがとう!大丈夫?」
「ま、まだ、まだ恥ずかしいですぅぅ……ぐすっ」
「アイツ今止まってるから、今のうちに着替えよう!」
レパルが指差すアングラーローは感電によりのた打ち回りながら、同時にレンズにこびりついた絵の具をはがそうと必死になっている。
この隙にと、座り込んでいたルクと、彼を抱えたレパルは一時離脱したのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
最上・空
怪人の野望を叩き潰す為に美幼女が降臨です!
怪人さんは煽り耐性が無さそうな上に、精神的にも損耗してるっぽいので、空は更に傷口に塩を塗り込む勢いで精神攻撃です!
意図的にコスプレさせるように誘い、その後は衣装が安っぽい、カメラ映えしか考えておらず着る人間の事を考えてない、撮影技術が未熟で被写体の良さを殺してるとか、絵の具で汚れたレンズなど論外とか、適当に批判とか罵倒を飛ばしてみます
動揺とか混乱を誘えたら、武士の情けでレンズの汚れを拭いてあげますっと、油断を誘い至近距離まで接近したら、【ウィザード・ミサイル】を「高速詠唱5」して隙だらけのレンズに全力で叩き込みますよ!
※アドリブ&まとめご自由に
山田・キリン
コスプレ:ゾウの付け耳にゾウの付け鼻
屈辱、なんたる屈辱だ!
キリンさんはなぁ、キリンさんは、確かにゾウさんも好きだけど!キリンであることに誇りを持っているんだ!
そして、コスプレはするよりも見る方というか、キリンさんも皆を着飾らせる方が楽しそうだなぁとかちょっと思っちゃったのが悔しい!
強制的に似合わないものを着させられる屈辱をお前にも味あわせてやる!
【グラフィティスプラッシュ】でコイツの頭からつま先まで、まッピンクに塗りたくってやるぞ!
キリンさん改め、ゾウキリンさんの怒りを見るぱお〜ん!
フロッシュ・フェローチェス
馬鹿々々しいというかなんというか……すぐ終わらせるか。
先制攻撃の吹き飛ばし蹴りから、ダッシュで追い付き回し蹴り二回攻撃で跳ね上げ。超スピードジャンプで跳び越し踏みつけ、眼下の地面へ落とすよ。
【スカイステッパー】で軌道変更、そのまま早業で銃撃。
着地と同時に咆蛟炉を投げ。喰い付いたのを見計らいだまし討ちで死角から一撃だ。
しまったコスプレ光線に……!
(牛柄ビキニ、ホットパンツ、角アクセの付いた姿に)
……何だろう。
今まで似たような目に合ってきたから、慣れてる自分が居る……。
――と言う訳で残りの光線に当たらない様【駿馬蹂躙】発動。
何か可愛い牛になってるけど気にしない。
そのまま踏み潰してやる。
※アドリブ可
レパル・リオン
「悪巧みはもうオシマイよ!」
スカイステッパーで近隣のビルから怪人の頭上へ跳ぶ!さらに高度アップ!「これで、フィニッシュよ!」
怪人の頭上めがけてまっしぐらのレパルキック!
「…はぁー!あたし、頑張ったー!」
怪人を倒したレパルは、パパとママに今日の事を話すため、ウキウキ気分で帰途に着くのだった。
ユウナ・フリューアー
アドリブ、同行歓迎
「さあそろそろ引導でも渡してやろうね!」
『なのなの!』
変装も全部解いてやる気満々
引き続きユウリを召喚して戦う。ユウリには【裁きの魔法光線】の水を撃ってもらいながら私は『目立たない』で死角から接近。『鎧無視攻撃、鎧砕き、属性攻撃:雷』を纏わせた短剣二つで頭の部分狙っていこうか!電気機器は電気で壊れるじゃん。それに水の魔法光線浴びてるんでしょ?感電も狙えるよね
相手の攻撃は『空中戦』で空中に逃げるようにしようかな。多少なら『オーラ防御』で防げるし
(コスプレは狐耳と尻尾(色などはおまかせ)むしろ嬉しそうに生き生きする)
「ぬおおおおお~逃がすかーーーー!!!くそっ、絵の具はがれねぇ~~!!」
逃げたレパル達を、絵の具をはがしつつ追おうとするアングラーロー!彼の目前に、他の猟兵達が立ちふさがる!
「じゃじゃーん!怪人の野望を叩き潰す為に美幼女が降臨です!」
「さあ、そろそろ引導でも渡してやろうね!」
『なのなの!』
キマイラを逃がしきった最上・空!変装のインパクトを与えたユウナ・フリューアーと相棒のユウリ!
「まったく……馬鹿馬鹿しいというかなんというか……すぐ終わらせるか」
「大賛成!キリンさん達もやってやるんだぜ!」
高速を見せつけたフロッシュ・フェローチェス!キリンを最大限に生かし続けてきた山田・キリンことキリンさん!
怪人の前に、これまで自身を苦しめた猟兵達がずらりと並んでいる!
「ありがとう!後でちゃんともどってくるから、よろしくね!」
「まかせて。みんな、準備はいい!」
レパルの声にユウナが答え、ユウナの声に他の猟兵達は己の武器を構えることで答える。こうして、猟兵4人と怪人一人の戦いの場が整った!
「こっ……この構図!!朝の戦隊モノかっ!!」
『手下のザコ怪人倒した後の本命怪人……ってトコ?』
「なんにせよ、こちらはお前の行動を待ってやる義理は無い。喰らえ!!」
フロッシュが先制とばかりにアングラーローの懐に駆け込み、胸部に両足をそろえたドロップキックを放つ!吹き飛ばされるアングラーローにダッシュで接近し、回し蹴りで宙に蹴り上げる!
距離こそ空いたものの、怪人に休まる暇を与えないかのようにユウリが水属性のレーザーで追撃をかけ、宙にアングラーローをお手玉のように固定!ジャンプで高く跳びあがったフロッシュによる踏みつけと同時に一旦レーザーをストップ!地に叩き落されるアングラーローに、再びユウリの水のレーザーと空中ジャンプで自身の位置をかく乱しながらのフロッシュの銃撃が襲い掛かる!
「そらっ!」
生きた鎖、咆蛟炉のアクセサリー部分をなげつけアングラーローを固定するフロッシュ!
怪人の視線を固定したことで明確になった死角から、まずはフロッシュが一撃!前のめりに地面にたたきつけられたアングラーローにユウナの影が迫り、手にした2本の短剣を彼の頭部に叩き込む!
「そりゃっ、痺れろーっ!!」
雷の属性を付与した短剣は、頭部から水浸しの全身へと電気を伝播させてゆく!ユウナはけしてただユウリに攻撃を任せていたわけではない。彼女の狙いは視覚からの感電狙い攻撃だったのだ!
ユウナはその過程で助け合ったフロッシュと軽くタッチを交わし、むやみやたらに腕を振り殴ろうとしてくるアングラーローから魔法で宙ににげてみせた。
「くっそ、容赦がねえ!」
「ようしゃ?この期に及んで容赦をされたいんですか?空はそんな情けない方に美幼女写真を許したつもりはないのですが」
「空たん!?」
先ほどまでも何度も感電していたからか痺れながらも立ち上がった怪人に向け、重なる空の言葉。アングラーローの心にザクザクと容赦なくつきささる!
「くっ……そうとも、容赦のない戦いの場……なら、避けたりせず受けて見ろ!!」
「きゃーっ!フラッシュ焚きすぎ厳禁って撮影会の時に言ったじゃないですかぁーー!!」
「うーわー!!まぶしい!!」
「しまった、コスプレ光線に……!」
『ユウナ?!大丈夫?!』
身体ダメージもあるせいで半ば破れかぶれに放たれたアングラーローの強制コスプレ光線!連続的にその場の全員に無理矢理あてたため、技としては不完全だったのか強制コスプレ以外は発動しなかったが全員が何かしらのコスプレ姿に変化する!
「……も、もっふもふだ!!ユウリ!もっふもふ!」
『あらモフモフ。へんなのじゃなくてよかったわね、ユウナ』
「うん!」
ユウナには狐耳と狐尻尾!スタンダードなきつね色のもっふもふにテンションの上がるユウナ!
「……何だろう。今まで似たような目に合ってきたからか、慣れてる自分が居るな……」
ちょいセクシーな牛柄ビキニとホットパンツ、角のついた姿にされたのはフロッシュ!若干視線が遠い。
「うーん……」
微妙な反応をしているのは空である。猫耳に猫尻尾。薄ピンクのかわいらしいそれを手と目で確認した彼女が口を開こうとしたその時、最も似合わないコスプレをさせられた男の嘆きが冷たい空気の中を響いた。
「屈辱っ……なんたる屈辱だ!!!」
キリンさんの声に、ついそちらを見る猟兵達。
「ゾウさんも嫌いじゃない……嫌いじゃないけど!!キリンさんはなぁ、キリンであることに誇りを持っているんだ!」
……長い首のキリンさん。顔もキリン基準男前であるキリンさん。そんな彼の頭部に、大きな耳と長いお鼻が設置されていた。そう、キリンさんはゾウさんにされていたのである。
アンバランスさに思わず息をつまらせる者もいる中、キリンさんの怒りが炸裂する!
「キリンさん改め、ゾウキリンさんの怒りを見るぱお~ん!グラフィーック、スプラーッシュ!!」
キリンさんは自身の絵の具を含ませた尻尾を抱え、思いっきりアングラーローの頭から足元に向けて叩きつけるように絵の具を塗りたくる!ダサさすら感じる原色ピンク一色に塗り上げられる怪人!!
「ぎゃあああああ!!!!」
「強制的に似合わない恰好をさせられる屈辱、味わうぱお~ん!!」
ユーベルコードであるため塗料が塗られた痛みもあるが、何よりアングラーローにとってはレンズが再度汚れたのが辛い!さりげなくユウリの水のレーザーで落ちていたはずの黄色い絵の具汚れが、ここに来てピンクの絵の具汚れで再びレンズ越しの景色が良く見えない状態に陥る!!
レンズ付近をこすりながら、アングラーローが吠える!
「何故……何故俺がこんな目に……好きなんだろうゾウさん?!いいじゃねえかよ!!」
「だからー!キリンさんはキリンであるがためのキリンさんだって言ってるじゃん?あと、コスプレはするよりも見る方というか、キリンさんも皆を着飾らせる方が楽しそうだなぁとかちょっと思っちゃったのが悔しい!」
「それにクオリティはお粗末ですからね」
キリンさんの発言からナチュラルに続いた空の言葉に、アングラーローがピシリとかたまる。ユウナは首を少しかしげつつ、空の言う事を考えてみる。
「……コスプレと言いつつ、小物追加のみ……とか?たしかにモフモフはかわいいけど、強制コスプレというには甘いかも……?」
「そういうところも含めてですね。それに、ユウナさんのは毛足が長い上にポピュラーな色なので一見良いですけれど、空のとかキリンさんのは若干安っぽいのがわかります。……見栄えしか考えてない感じしません?あと、着る人の都合とか一切考えちゃいないですよね?この寒い中でフロッシュさんの露出度、動き回るからいいようなものの、そうでなかったら凍えて良い写真なんて撮れないやつじゃないですか。あと汚れっぱなしのレンズとか流石に論外です」
「ぐはぁっ??!!えっ?えっ?どうしたの空たん……ね、猫さんきらいだった……?」
空の容赦のない言葉の刃に混乱するアングラーロー。
それを見て、空は優しく微笑み、止めようとする猟兵仲間たちをそっと手で制して彼に近づく。
「武士の情け、というやつでレンズだけは手ずから拭いてあげましょう。さ、しゃがんでください」
「空たん……マジ女神……」
ポケットティッシュを数枚抜き取り、顔を近づけてきたアングラーローのカメラにそっとあてる。そして、誰もが油断しきったその状況で空は炎属性の炎の矢を高速詠唱によりほぼノータイムでカメラにあてていた方の手から射出!!ヒビの入るレンズ!!のけぞりそのままの勢いで倒れるアングラーロー!!派手な炎が最後の戦いの幕を開けるゴングとなる!!!
「武士の情けとはーーーー??!!!」
「空は武士ではありません!美幼女です!さあ、今です!!」
空がそういいつつ視線を向けたのは後方の仲間ではなく、もっと高い前方側!
のけぞったことでそれを見たアングラーローは逃げようともがく!それをユウリとユウナが水のレーザーで押さえつける!!空も残りのウィザード・ミサイルでアングラーローを縫い付けようとするが……しかし、命の危機を感じた怪人の本気の抵抗を抑えるだけでいっぱいいっぱいだ!
「思った以上にしぶといですね!」
「……全弾叩き込んでもいいけど……この状態のままってわけにもいかない!」
ユウナも空の見た方向に視線を向けるが、その先は空の時よりも高い。
「なら、まかせろ。ComeOn、チャリオット!……機械馬までかわいい牛になっているが関係ない。踏みつぶして逃げられないようにしてやる」
巨大な機械牛と刃型の戦車を操り、フロッシュはアングラーローを地面に埋め込むかのようにその上を走り抜ける!深い衝撃に目論見通り地面に埋まり、そのまま身動きが取れなくなる怪人!
辛うじて息をするというレベルになった彼の、目でもあるレンズは完全に砕け……遠く上空からの猟兵の声が耳に届く!
「悪巧みはもうオシマイよ!レパルキーーーック!!!」
怪人がチャリオットに踏みつぶされる前まで見ていた光景は、先ほどコスプレさせたキマイラがビルからさらに空高くスカイステッパーを繰り出す姿……そう、戻ってくると約束して戦場を離れたレパルの姿!
「これで、フィニッシュよ!」
そこから予想できたものに違わぬ、高高度からの真下に向けた強烈なキックが怪人の身に炸裂!位置エネルギーを得たその攻撃が、怪人アングラーローの命を刈り取った!!
「コ……コスプレ万歳ぃぃぃぃぃーーーーーー!!!」
断末魔の声をあげ、炸裂するように存在を霧散させる怪人!
彼が消えるときに発した何とも言えない内容の声のこだまと風が消えさってから、猟兵達は互いの肩を叩きあって健闘をたたえた。
「みなさん、おつかれさまでした!」
『おつかれ~』
「いやー、怪我がなくてよかったよ。キリンさんは精神的にちょっとひどい目にあったけど」
殆どの面々がその場で外せるものはコスプレグッズを外しておく。とはいえ、着替える形になった者は首をひねる。
「……元の服はどこにいったんだ?」
「あ、さっき一緒だったお兄さんもそれがわかんなくて一旦グリモアベースってところに行ったの。ビルの上に戻る時に、そっちにお洋服があったって教えに来てくれたわ!」
「そうか、なら普通に戻れば問題ないな」
「……そ、その……レパルさんは、グリモアベースの行き方わかる?つれていこうか?」
「なんとなくわかるけど、お願い!パパとママに今日あったことも話したいけど、普通の服も無いとビックリさせちゃうから」
『よしよし素直ー♪じゃ、みんなでもどろっか』
猟兵達は声を交わしたのち、次々と退去してゆく。
消えてゆく彼らの姿を不思議そうに見て射たレパルも、ユウナに手を引かれその場を去った。
かくして、怪人の目論見は潰えた。しかし、リア充デーのある限りそれを妬んだり利用せんとする怪人の侵攻は止まらない。
世界の命運を護るため、猟兵達の戦いはこれからも続いてゆく。
大成功
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