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麻雀列車への招待

#サクラミラージュ

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#サクラミラージュ


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●博打打ちたちの噂
 帝都の博打打ちたちの間に伝わる噂がある。
 とある場所に、招待された者だけが行ける賭場があるのだという。
 なにやら、廃線になった線路の先に放置された、食堂車の車両の中で開催しているらしい。

 車両は外側こそ古くなっているが、中は高級ホテルの食堂のようにきらびやかだとか。
 法の目を逃れて博打を楽しみたい金持ちたちがたくさん来るのだとか。
 美しい女主人が主催として出迎えてくれるとか。
 嘘か本当なのか分からない話が色々流れていたが、実際に行って戻ってきたという者は一人も見当たらない。

 とある麻雀打ちの溜まり場に出入りする青年、山上・進次郎もそういった噂はよく聞いていた。
 しかし、彼は信じていなかった、招待状が届くまでは。
「秘密遊戯倶楽部・麻雀会への御招待」
 その招待状を手にした進次郎は、何かを決心したような顔で、帝都の外れの廃線へ向かうのだった。

●グリモアベースにて
「サクラミラージュに、博打打ちの青年を狙う影朧が現れました」
 グリモアベースでクロノ・ライム(お菓子に目がないクレリック・f15759)が猟兵たちに説明をする。
「影朧は元々、古い鏡でした。賭け事にのめり込んで家族を捨てた父を恨む女性の持ち物だったようです」
 鏡はいつしか女性の思いに影響を受け、博打打ちを狙う影朧になったようだ。
「それ自体は不幸な出来事ですが、それによって無関係な人に危害が及ぶのは止めなければいけません」
 今狙われている青年、山上・進次郎のことだ。彼はその影朧とは何の面識もない。

「青年は現在、麻雀会が行われる列車へ向かっているので、まず皆さんはそれを追って一緒に会場へ向かってください」
 進次郎とは会話してもいいし、会話せずに尾行するだけでもいい。
 ただ列車に向かうのを止めようとするのは無意味だという。もはや招待状を受け取った時点で、対象はいずれ列車の元へたどり着いてしまうらしい。
 そして招待を受けないものは列車を見つけられないため、彼に付いて行くしかないのだ。
 とにかく進めばいずれ会場へ着くであろう。
「会場の中にいる者たちは麻雀を打ちに来た客を装っていますが、実は全員影朧の手下です。青年に危害が及ぶ前に倒してください」
 そして手下を倒せば最後は進次郎を列車へ呼んだ影朧との戦闘になるだろう。

「説明は以上です。青年を助けることが第一ですが、できれば影朧を苦しみから救ってほしいです。どうかよろしくお願いします」
 クロノはそう言い終わると、転送を開始した……。


青猫格子
 どうもこんにちは、青猫格子です。
 今回はサクラミラージュで博打打ちを狙う影朧との戦いになります。

 第1章は【日常】で、博打打ちの青年を尾行しながら廃線跡を歩いていくことになります。
 青年と会話しても良いし、会話せず隠れて尾行しても良いです。

 第2章は【集団戦】で、「雀鬼」との戦いになります。雀鬼は麻雀会の客に扮していますが、3章で戦うボスの手下です。普通に戦っても良いし、麻雀をして負かしても良いです。

 第3章は【ボス戦】で、麻雀会の主催に扮していたボス「雲外鏡『大鏡魔』」との戦いになります。

 第1章はOP公開後に導入部を公開します。その後プレイング受付を開始いたします。
 以降のシナリオ進行についてはマスターページをご覧いただければと思います。
 どうぞよろしくお願いいたします。
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第1章 日常 『夏の線路』

POW   :    錆びた轍の路に誘われて夏の廃線跡を進む

SPD   :    吹き抜ける風に誘われて夏の廃線跡を進む

WIZ   :    遠い汽笛の音に誘われて夏の廃線跡を進む

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●廃線跡
 暦の上では秋だが、まだまだ暑さの残る季節。
 帝都の郊外には使われていない廃線跡が残されていた。
 戦争が激しい時代に列車で物資を運んでいたらしい。平和になった今では草の生い茂る中、錆びた線路が伸びるのみ。もう長い間列車は走っていない。

 そんな人気のない場所で、線路の傍らを歩き続ける一人の青年がいた。
 山上・進次郎だ。若いが無精髭とボサボサの髪、つぎはぎの多い着物を着ているためか年齢より老けて見える。
「絶対勝って……もうこんなことは終わらせよう」
 しかめっ面でつぶやきながら、進次郎は線路を歩き続けていた。
杼糸・絡新婦
SPD
のんびり線路の上を歩いています。

夏や言うてもまだまだ暑いなあ。
しかし、お役目御免の線路か、
平和になったたのはええけど、
それはそれで活かされへんのは寂しいなあ。

ところで暑いし、梅の飴ちゃんでもなめへん?
と【コミュ力】利用しつつ青年に話しかけてみます。
なんや暑いなか難しそうな顔しとるしな、
肩の力抜いたらどうや?
目的なんか知らんけど、へばってもたら意味ないやろ。
適当に話しながら、
さり気なくついてく形で。


加茂野・顕如
ギラギラした目つきの集団が廃路線を歩く
纏う雰囲気がカタギではない
みんなバイニンだ

「ようにーちゃん、こんなところで何しとるんや」

山上に声がかかる

「わいは雀士の加茂野顕如ってもんや。けんちゃんでもけんさんでも好きに呼んだってや。なんでも、この辺で麻雀会をやってる列車があるそうでな。探してるんやが、にーちゃんは知らんか?」

顕如は麻雀の依頼しか行かない生粋の麻雀猟兵だ
UCも賭け事、ほぼ麻雀に関したものしかない

顕如と一緒に歩いてきた連中も、顕如が呼びだしたギャンブラーたちだ

猟兵の雀士仲間と合流できれば良いが、出会えなかった時、三対一にならないように呼んだのだ


「ひりつくような麻雀が打てたらええんやが」



 日没まではまだ時間がある。
 麻雀会の時刻には余裕が十分あった。
 進次郎はゆっくり歩いていたが、顔にはあまり余裕が見られない。

「ようにーちゃん、こんなところで何しとるんや」
 急に声をかけられ、進次郎は驚いた。周りは雑木林のようなところで、急に人が現れると思っていなかったのだ。
 だが声をかけられた前後からざわざわと、人の気配が現れる。
 進次郎が声する方に視線を向けると、何人ものギラギラした目つきの集団が立っている。
 彼らの纏う雰囲気はカタギではない……おそらく玄人であろうと思われた。
 声をかけたのはその中の一人のようだった。

「わいは雀士の加茂野顕如ってもんや。けんちゃんでもけんさんでも好きに呼んだってや」
 集団の中の一人、加茂野・顕如(流れの雀士・f00967)が進次郎に近づいてきて声をかけた。
「けんさん、ですか。はじめまして……」
 雀士と名乗られ、進次郎は過去に賭場で会ったことがあるか振り返ったが、おそらく覚えがないと思った。
 だが、その雰囲気からして相当な打ち手なのではないか、とも感じられた。

「この辺で麻雀会をやってる列車があるそうでな。探してるんやが、にーちゃんは知らんか?」
 顕如の言葉に進次郎はドキリとした。今まさにその会場へ向かっていたのだ。
「知っている。だが、会場には招待状が無いと入れません」
「にーちゃん、麻雀は四人でやるものや。一人で知らない賭場へ乗り込んで、相手に三対一ではめられたらどないする」
「それは……そうですが」
 進次郎にとって、顕如も味方とは限らない。とはいえ、彼の言うことには確かに理があった。

「とりあえず会場までは一緒に行きましょう。俺の招待状で入れるかは交渉してみないとわかりませんが」
 知らない相手と三体一で立ち向かうより、別の勢力もいたほうが何かと好都合かもしれない。
 進次郎が歩き出すと、顕如は嬉しそうに後をついていく。その後の彼の仲間が続く。
「ひりつくような麻雀が打てたらええんやが」
 おそらく、彼は本当に麻雀が好きなのだろう。

 進次郎と顕如がしばらく線路を歩いていると、その先に人影があることに気がついた。
 白い着物に羽織と袴を身に着けた男性が日傘を差している。
 こんな人気のないところを散歩しているのだろうか。

「お役御免の線路、寂しいと思いまへん?」
 日傘の男……杼糸・絡新婦(繰るモノ・f01494)が、進次郎たちに気づいて声をかける。
「はあ……」
 進次郎はなんて答えればよいか迷っていた。雀士と出会うならまだ話がわかるのだが、彼にはどうもそのような雰囲気が感じられない。
 しかし、案外……ということもあるのだろうか?

 絡新婦は、進次郎がこちらを窺っているのを察してか、袖口に手を入れながらこちらに近づいてきた。
「ところで暑いし、梅の飴ちゃんでもなめへん?」
 袖口から飴を取り出し、進次郎に差し出す。
「ありがとうございます」
 素直に受け取る進次郎。実は緊張して今日あまり食事を取れていないので有り難かったのだ。
 絡新婦は顕如やその仲間にも飴を配るが、受け取るものも断るものもいた。
 そのまま集団は飴を舐めながら歩くのを再開する。
 絡新婦も彼らと一緒に歩きつつ、線路についてや世間話などの雑談をし始める。

「なんや暑いなか難しそうな顔しとるしな、肩の力抜いたらどうや?」
 絡新婦が進次郎に声をかけた。
 雑談で打ち解けたように思いつつも、進次郎の顔色は相変わらず難しい。
「実は、俺……親が昔から病気がちで、学校を出てすぐ金を稼ごうと帝都に出てきたんです」
 親を少しでも助けたくて働き始めた進次郎だったが、仕事で大きく失敗し、次の定職を見つけられないまま日雇いの仕事を続けていた。そして仕事のない日は賭場に出入りする生活をずるずると続けてしまう。
「でも、いつまでもこんな生活は続けられない。この勝負に勝って今の状態を抜け出したいんです」

「なるほど、それで気負っていたわけやね」
 絡新婦が進次郎の話を聞きながら相槌を打つ。
「ならなおさら、へばってもたら意味ないやろ。気を抜くところと入れるところを間違えてはあかんよ」
「そう、ですね……」
 絡新婦の言葉に、進次郎は少しだけ緊張が解けたようだった。
 進次郎たちは歩き続けるが、まだ列車は見えない。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フィオリナ・ソルレスティア(サポート)
◆性格
普段から冷静沈着で人当たりが良く優しいお姉さん。
実は猫と弟を溺愛する困ったさん。隠しているつもりが割とダダ洩れ
口調は「私~だわ」「私~かしら」『下の名前+さん付け』
胸にトラウマがあるため巨乳の敵には容赦しない。絶対に。

◆戦闘
オートフォーカスで敵をロックオンし、遠距離からの魔法系UCで戦う。
アイギスの盾で相手のUCを相殺したり、敵の弱点に応じた属性攻撃等を
得意とする。フィニッシュはバベルの光が多い。
TPOに応じて愛用の宇宙バイクで戦うことも。意外と乗りこなす。

◆非戦闘
動物と話す等、情報収集を中心にしつつも、ハッキングやシステム破壊等
荒業で対応することも



 進次郎たちが歩いている線路の周りは雑木林に囲まれている。
 その中を、フィオリナ・ソルレスティア(サイバープリンセス・f00964)は彼らに見つからないよう、距離を保って歩いていた。

「この先に本当に列車があるのでしょうか?」
 麻雀会は招待された者しか会場にたどり着けないという話だった。
 だが、廃線跡はずっと一本の線路が真っ直ぐに伸びているだけだ。
 これなら、だれだって歩いていれば着くのではないか?
「それならば、確かめてみましょう。『バベルの光』よ……!」
 フィオリナが人工衛星を呼び出すコマンドを告げる。

「バベルの光」は本来、人工衛星から放たれる高出力レーザーを行使するものだ。
 だがその前に人工衛星が目標をオートフォーカスする。
 その機能を利用して列車の位置を探ろうとしたのだ。
「うーん、それらしいものはありませんね」
 フィオリナの眼前に、衛星から送られてきた周囲の情報が広がる。
 この先続く線路の途中に放置されている車両のようなものは見当たらなかった。

「あれ、でも、範囲を変えると何件か該当しますね」
 地図の範囲が変わり周りの雑木林が映ると、車両らしき形状の構造物が検出され赤く光っていた。
「どうやらこの雑木林の中には、いくつかの古い車両が放置されているようですね」
 しかし、線路とは離れており、どれが目的の場所なのかもわからない。

「さて、どうすれば……ああ、皆さんが行ってしまいます!」
 フィオリナが考え込んでいると、線路の進次郎と猟兵たちはずいぶん先へと進んでいた。
 慌てて彼女は彼らの後を追いかけていく。

成功 🔵​🔵​🔴​

久遠・翔
アドリブ絡み歓迎


がさっと茂みの方から出てきて廃路線に
進次郎の傍に顕如さんがいるのを見て合流できたと喜びます

進次郎さんに初めまして、雀士の久遠・翔と申すものです。貴方も列車探しの参加者っすか?と尋ねましょう
招待状見たら幸運ですねと笑います
挨拶に自己紹介も済んでいざ歩き出すと共に皆さんに持っていた鞄の中から出す振りをして選択UC発動し水筒を渡す
暑いですし喉だって乾いてしまうので水分補給は大事っすよ?と言いながら

ただあまり出すと怪しまれるので流石にこの人数は予想外でしたと苦笑して進次郎さんを見て
今からそんな強張った顔じゃ相手に表情読まれていつもの打ち方できませんよ?肩の力抜いてくださいと励まします



 進次郎たちが歩いている背後で、茂みががさごそと音を立てる。
(……いた!)

 久遠・翔(性別迷子・f00042)は進次郎と顔見知りの猟兵たちが歩いていることを確認し、茂みから顔を出す。
「やっぱりここにいたんっすね~ 合流できてよかったっす!」
 そのまま猟兵たちに嬉しそうに駆け寄るのであった。

「あ、あの、あなたは?」
 進次郎がぽかんとした顔で翔の事を見る。
「申し遅れました。雀士の久遠・翔と申すものです。貴方も列車探しの参加者っすか?」
「ああ、まさか雀士とは思わず、すみません」
 進次郎が驚いて挨拶を返す。
「俺は麻雀会の招待を受けた者です。ここの人たちは列車を探している他、色々あって一緒に向かっていました」
 そう言って進次郎は懐にしまっていた招待状を見せた。
「おお、それが噂の招待状……実際に手にすることができるとは、幸運ですね」
「そういうものですかね。まだツキが続いていることを祈るばかりです」
 翔が嬉しそうに言うので、進次郎も謙虚ではあるが少し嬉しそうな反応をする。

 翔が新たに加わり、進次郎たちはしばらく線路を歩き続ける。
 日は暮れつつあったが、まだ暑かったため翔が持ってきていた水筒の冷たい水が役立った。
「この人数は予想外でしたので、もう残りは少ないですが……」
「いえいえ、そろそろ着くはずですから……おや?」

 突然、進次郎が立ち止まる。
「ここから急に線路が分かれてますね。招待状には『線路をまっすぐ行き、曲がった先に会場がある』とありましたのでここを曲がりましょう」
 と、言いながら進次郎は右の林の中へ入っていく。
「……」
 しかし翔や猟兵たちは皆怪訝な顔をしていた。というのも彼らには「分かれている線路」など見えなかったからだ。
(これも、影朧の仕業っすかね……)
 ならば、なおのこと進次郎を追わなければ。
 不気味に思いつつも猟兵たちは進次郎の後を追って林の中を行く。

 進次郎はゆっくり歩いていたのですぐ追いついた。
 しばらく歩くと林の中に開けた場所があり、そこに四角い建物が見えてくる。
 建物は長い間放置されていたらしい古い車両だった。窓にはカーテンが掛かっているが、明かりがついており、中に人がいる気配を感じさせる。
「これが、麻雀会の列車……」
 すでに日は暮れていた。とうとう進次郎と猟兵たちは会場へたどり着いたのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『雀鬼』

POW   :    決戦雀技「自摸」
【役満以上のツモ】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    決戦雀技「栄」
【役満以上のロン】が命中した対象を切断する。
WIZ   :    決戦雀技「燕」
レベル分の1秒で【イカサマ牌】を発射できる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●麻雀列車の夜
 進次郎が列車の入り口部分に近づくと、中から黒いスーツ、サングラスのいかつい男が音もなく扉を開いて現れた。
「招待状は?」
 あまりにもぶっきらぼうな態度だが、進次郎は冷静に懐から招待状を取り出し、男に見せる。
「確かに確認しました。それではお連れの方もどうぞ中へ」
 特に人数制限などはないらしい。進次郎と猟兵たちはゆっくり列車の中へと足を踏み入れる。

「これが、列車の中……?」
 進次郎は会場に入って驚いた。外から見たよりずっと広く見える。
 食堂車であることは間違いないようで、会場は長方形の部屋が奥まで長く伸びていた。

 会場は列車のように縦にふたつのエリアに分かれており、入って左側には麻雀卓が並べられている。右側は立食式の晩餐会のように料理が並べられ、好きに食べられるようになっていた。
 すでに会場には何人もの客がおり、食事をしたり、卓について麻雀を楽しんだり自由に過ごしている。
 だがこの客たちはすべて影朧である。麻雀や食事を楽しんでいるのはあくまでも標的を呼び寄せるための罠なのだ……。

■マスターより
 2章は集団戦です。麻雀会の客に扮した「雀鬼」との戦いになります。
 雀鬼は麻雀にちなんだ技を使いますが、普通に戦って倒しても、麻雀で倒しても、どちらでも大丈夫です。
 会場は普通の食堂車よりは若干広い程度の室内です。ただ戦っても進次郎が巻き込まれるなどは気にしなくても大丈夫です。
 進次郎は雀鬼と麻雀すると必ずイカサマで負かされ、その後なんだかんだ因縁をつけられてボスの影朧のところへ連れて行かれてしまいます。
 なので進次郎には麻雀させないようにしてください。
 2章のプレイングは9/17(木)8:30から受付開始いたします。
 どうぞよろしくお願いいたします。
杼糸・絡新婦
ん~、まあほな一勝負。
進次郎の動きは観察しつつ、麻雀で敵の気をそらす。
【挑発】と【読心術】で相手の手を考えつつ打っていく。
堅実に攻めるけど【第六感】は大事、勝負は打って出るで。
イカサマならそれはそれで結構、
進次郎にこれで真っ向勝負とかやめときと言えるから。

もし戦闘になったら、または進次郎に麻雀させようとしたら、
錬成カミヤドリで鋼糸・絡新婦を召喚。
イカサマしたんやったらその悪い手ごと切り裂いたるし、
雀卓ごと破壊。
また敵を拘束するように絡め取り【敵を盾にする】ことで、
あちらからの攻撃を防ぐ。



「そこのお方、いま一人抜けたので入りませぬか?」
 三人の男が卓についており、そのうちの一人が進次郎に声をかけた。
「ええと……」
 本当ならすぐにでも勝負したい進次郎であったが、ここに来るまでに猟兵たちと話したことが彼を踏みとどまらせた。
(自分はたった今来たばかりの部外者。この三人が組んで自分を陥れようとしている可能性もある……)

「ん~、まあそれなら自分が行きましょうか?」
 進次郎が考え込んでいるのを見て、杼糸・絡新婦が一歩前に出た。
「絡新婦さん?」
 進次郎が驚くと、絡新婦は振り返って微笑んだ。
「心配しなくてええで。まず自分が勝負するから、進次郎さんは様子を見ておき」

 絡新婦が卓につき、勝負が始まる。
(やはりこの三人、『通し』を使っとるな……)
 絡新婦が自分の手に集中するふりをしながら、三人の様子を観察する。
 三人の男は声には出さないが、僅かなサインでほしい牌を伝えあっていることが分かった。
(せやけど、これだけだとまだ証拠を押さえるのが難しい)
 とりあえず今は勝負に集中することにする。

「……ロン!」
 絡新婦が牌を捨てた途端、対面の男が宣言する。
 男の手は字牌ばかり。大三元字一色の役満だ。しかしこれはおかしい。
 なぜならば、他の男達が既に捨てた字牌を使わなければ揃えられない役だからだ。
「こんなあからさまなすり替えをするとは……はあ、情けない」
「なんだと貴様、証拠でもあるのか?」
 男たちが怒りの声を上げる。たしかに既にすり替えられた牌の元の状態を証明するすべはない。
 ……一人ならば。

「いえ、たしかに先ほど捨てた牌がすり替えられています。早すぎて動きは見えませんでしたが……」
 絡新婦の後ろに立っていた進次郎が戸惑いつつも声を上げた。
「そういうことや」
 絡新婦はすかさず立ち上がると、手元から鋼糸【絡新婦】を繰り出す。鋼糸は念力で生き物のように対面の男に向かって飛び、麻雀卓ごと彼をバラバラに引き裂いた。
「何をする……っ!!」
 別の男がナイフを抜いて絡新婦に斬りかかろうとしたところ、鋼糸に巻き付かれて動きを封じられる。
「おっと、少しでも動いたら彼もバラバラになるで」
 と、男の動きを封じつつ、もうひとりの男を牽制する絡新婦。
「な、これが奴らのやり方や。分かったならここで真っ向勝負するなどやめとき」
 絡新婦が後ろを振り向かないまま、進次郎に呼びかける。
 進次郎は突然のことに驚いて腰を抜かしていたが、絡新婦の言葉にうなずくしかなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

大神・零児(サポート)
アドリブ共闘可
多対一又は多対多の場合
多数を一度に相手にできるUCを選択
各個撃破の場合はUCの選択はマスターに任せます

戦闘のみの場合
所持している武器・アイテムを効果的に使い
戦局を有利にするよう行動(フラッシュバン・煙幕等で攪乱や敵の隙をつくる等)

救出・護衛
対象者の命最優先で行動
敵の動きに注意し、牽制しながら戦う
仲間との連携・連絡はアイテムも駆使し密にする



常時使用技能
戦闘知識
第六感
野生の勘
見切り
世界知識
地形の利用
咄嗟の一撃
ダッシュ
ジャンプ
学習力
情報収集
早業
敵を盾にする

護衛・救出対象等有
拠点防御
時間稼ぎ
鼓舞
失せ物探し
オーラ防御
覚悟
救助活動
かばう
聞き耳

C-BA使用時
運転
操縦
動物使い
動物と話す
運搬
騎乗



 場所は変わり、先ほどとは違う車両。
 進次郎たちがいない場所で、影朧と戦う猟兵がいた。

「人数は多いが、手下だけか……」
 大神・零児(人狼の妖剣士・f01283)は、進次郎たちと一緒に会場に入り、そのまま気づかれぬよう奥の車両へ進んでいた。
 どこかに隠れている麻雀会の主催者を見つけられるのではという期待もあったが、どうやらここにはいないようだ。
「お客さん、勝手に入ってきては困りますよ」
 気づくと零児の周りを黒いスーツの男たちが取り囲んでいる。ここはスタッフの控え室らしい。
 入り口にいた男もそうだが、ここのスタッフは全員黒いスーツのいかつい男ばかりである。
 会場内の客やスタッフは全員、手下の影朧だという情報だった。

「……ならば、今はここにいる敵を倒すしかねえな」
 零児が刀を構えると、敵とみなした男たちは零児を取り押さえようと飛びかかってきた。
 零児は多数の男たちを躱しつつ、奥へとダッシュし距離を取る。
 男たちの持っている武器といえばナイフぐらいだ。斬りかかってきても刀を持つ零児は有利な距離をとって戦うことができた。

「これでどうだ!」
 埒が明かないと男の一人がやけになり、机にあった麻雀牌を掴み、零児に向かって投げてきた。
 しかし、零児は牌が当たる寸前に大きな声を上げる。
「ウォーーッ!!」
 遠吠えよりも激しい咆哮。
 その声は麻雀牌を吹き飛ばすだけではなく、衝撃となって男たちに襲いかかる。
 男たちは衝撃で吹き飛ばされ、全員壁にぶつかるなどして意識を失ってしまう。

 その後、零児は気を失った男たちを一箇所に集め、縄で拘束した。
「ここはこのくらいでいいか」
 この車両に敵はもういない。他の場所の敵はおそらく別の猟兵が倒しているだろう。
 零児は別の場所の様子を見に行くため、この場を後にした。

成功 🔵​🔵​🔴​

加茂野・顕如
さて、こっからが本番やな
腕がなるで

進次郎は、ワイの連れてきた雀士と勝負してもらおう

ワイは雀鬼も相手するけど、久遠・翔が来てたみたいやから彼と勝負するで
バレンタインの麻雀対決では不覚をとったが、今回はそうはいかへん

「翔ちゃん、勝負やで」

口調に変わりはないが、ピリピリと空気を張り詰めさせ、山から牌を取るで、リーパイはせず、つかんだ牌は盲牌してすべて伏せたまま勝負や
翔ちゃんだけでなく猟兵の麻雀は何が起きるかわからんからな、警戒は怠らん

こちらもサマはせんで、基本は逃げやが相手の癖を読み取りながら、流れがあると感じたらガンガン強く打つ

「借りを返さないと、『ツキ』が落ちるんでな。今日は勝つで翔ちゃん」


久遠・翔
アドリブ絡み歓迎


さて、麻雀勝負っすね
顕如さんいますし…ここは再戦しますかね?

とりあえず空いている席に座り対戦相手を待ちます
進次郎さんに止められますが、まぁ見ててくださいと笑う

勝負中にイカサマ仕掛けて着たらそれを常に指摘します
ただし言うだけで止めはしない…だって、そっちがイカサマするならこちらもイカサマするから
ロンされればフリテンだと河の牌をすり替え指摘
役満仕掛けに不要牌仕込んだり明らかな不要牌を抱え込んで上がったり

イカサマだ?じゃあ指摘してくださいよ
俺だってずっと指摘しているじゃないっすかと笑う

何者と言われましても…ただの雀士
あぁ、でも通り名はありますね
『イカサマ殺し』と

さぁ、次の局行きますか



 会場内にいた雀鬼の大多数はすでに倒されていた。
「さて、これ以上倒すと麻雀の面子がいなくなる。このくらいにしておこうか」
 加茂野・顕如が久遠・翔に呼びかける。
「翔ちゃん、勝負やで」
「再戦っすね。もちろん受けて立つっすよ」
 進次郎は心配そうに二人の様子を見ていた。
「大丈夫っすよ、まぁ見ててください」
 翔は平然とした様子で顕如の待つ卓につく。

 顕如に座るよう促され、残っていた雀鬼二人もしぶしぶ席に座る。
 猟兵たちに倒されるよりはましだと判断したようだ。
「他の仲間に頼めば……」
 進次郎がいうと、顕如は笑って首を振る。
「それでは対等な勝負にならへん」
 あくまで一対一で正々堂々と勝負するつもりらしい。

 勝負が始まると場の空気が変化する。影朧と戦っていたときよりも張り詰めた緊張感に包まれる。
 顕如は手元に並べた牌をすべて伏せたままにしていた。
 翔は常に顕如がイカサマを仕掛けてくるのではないかと警戒している。
 お互い、相手が何をしてきてもおかしくないと考えていた。

 雀鬼は二人の気迫に圧倒されており、イカサマを仕掛けてくるような雰囲気ではない。
 勝負に行かず、無難に手を進めていた。
「ツモや」
 最初に和了ったのは顕如だが、リーチしていなかったのもあり、大した点数ではない。
「顕如さん、何を狙っているんっすか?」
 翔は顕如が何か仕掛けるために、自分たちの様子を見ながら麻雀を打っているのではないかと感じていた。
「当然、『ツキ』を呼び寄せているんや……」
 顕如は再び手元に並べた牌を伏せ、勝負に集中する。自分に「流れ」が来つつあると確信していた。
 最初は小さな和了であったが、次に来た配牌はさらに良い手になる予感があった。
「……リーチ」
(速い……!)
 顕如のリーチ宣言に翔は一瞬驚いたが、すぐに落ち着きを取り戻す。
 もしかしたらこれは彼のハッタリかもしれない。
(俺を動揺させてその隙にイカサマを仕掛けてくる……その手には乗らないっすよ!)
 翔は警戒しつつも平常心で麻雀を続けることにする。

 翔も顕如も何度か和了ったが、大差のつかないまま対局が進んでいく。
(この捨て牌は!)
 翔は顕如が国士無双を狙っていることに気づいた。そう見せかけた違う手かもしれないが、ここまで顕如が積極的に勝負を仕掛けてきていることを考えると、十分狙っている可能性もある。
(顕如さん、国士はアガれないっすよ)
 翔の手配には一索と西がそれぞれ3枚ずつあった。そして他の国士に必要な牌も、既に3枚捨てられている牌がいくつもある。雀鬼たちの手牌のなかに4枚目の牌がある可能性もある。
 もはや国士無双を揃えられる可能性は限りなく低くなっていた。
(だけど、イカサマを使えば別……)
 もしそのような手を使うのであれば、翔は即座に顕如の捨て牌をすり替えてフリテンにするつもりであった。しかし、まだ顕如がイカサマを使おうとする気配はない。

「ツモ!」
 ついに顕如が高らかに宣言した。
「まさか!」
「国士無双十三面待ちだと!!」
 顕如が並べた牌を見た両側の雀鬼たちが衝撃を受ける。そしてそのまま気絶してしまう。
 麻雀勝負を得意とする影朧であるから当然なのかもしれない。

 翔は気絶こそしないが、雀鬼たちと同じくらい驚いて呆然としていた。
「おっと、面子が足りなくなってもうたな。勝負はここまでやな」
 顕如の言葉で翔は我に返り、慌てて立ち上がる。
「本当に何もせず勝ったんすか?」
「何もしていない、というのは違うわな」
 翔の言葉に顕如はニヤリと笑う。
「猟兵同士の麻雀……何が起きても不思議じゃない」
「なるほど……」
 顕如ほどの麻雀の打ち手なら、イカサマも含めた麻雀の技術に相当の自信があるはず。
(それでもなお顕如さんは「どんな手を使ってでも勝とう」と、運を呼び寄せた訳っすね……)

 今回の翔はイカサマに対抗することに集中しすぎていた部分があったが、顕如の戦い方を理解した今では負ける気がしない。
「もう一度勝負行きましょう」
「わいもそうしたいのは山々なんだがの」
 二人が周りを見回すと、もう敵が残っている気配はない。いるのは進次郎と猟兵たちだけだ。
「じゃあ進次郎さんとどなたか入らないっすか?」
「え、ええと俺なんかで良ければ……」
 進次郎は二人の勝負の気迫に少し圧倒されていたが、まだここまで麻雀をしていなかったので少し打ちたいという気持ちはあった。

 ところが、そのとき車両の奥から何者かが近づいてきていることに、猟兵たちは全員気付いた。
「どうやら勝負の続きは後回しにしたほうが良さそうやな」
「そうっすね……」
 気配が次第に近づき、とうとう扉が開いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『雲外鏡『大鏡魔』』

POW   :    地獄万華鏡
戦場全体に、【囚えた相手が死ぬまで反転体を出し続ける鏡】で出来た迷路を作り出す。迷路はかなりの硬度を持ち、出口はひとつしかない。
SPD   :    魔鏡写取法
【呪われし魔鏡】で受け止めたユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、呪われし魔鏡から何度でも発動できる。
WIZ   :    呪鏡殺
【相手を映した魔鏡】を向けた対象に、【致死の呪い】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠天御鏡・百々です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●現れた主催
「ようこそ秘密遊技倶楽部へ。遅くなりましたが、わたくしがこの会の主催です」
 扉を開いて現れたのは、長い黒髪の女性だった。
「おや、人が随分減ってしまいましたね。どうやらお強い様子で」
 女性が辺りを見回し、進次郎がいることに気がつく。
 進次郎は女性と目が合うとぎくりとし、一歩下がった。
 柔らかい言葉づかいに対して、彼女の目が笑っていなかったからだ。
(この人は、誰も信用しないという生き方をしてきた、そう言う目だ……)
 進次郎は勝負の場で人を観察してきた経験から、彼女のことをそのように分析していた。

「せっかくなので、みなさんが参加できるちょっとした余興をしませんか?」
 女性はそう言うと、着物の袖から丸い鏡を取り出した。
 彼女が鏡を掲げたとたん、鏡が怪しく輝き始める。

 危ない! と猟兵の誰かが進次郎をかばおうとする。
 しかし、光は進次郎ではなく部屋全体に広がりはじめた。
 視界から光が消えたとき、会場の様子が大きく変化していた。
 食堂車の面影は残っているが、部屋が長くなり、途中に曲がり角がいくつもある。
 まるで迷路のようだった。

「これから逃げるみなさんをわたくしが追いかけます。簡単でしょう?」
 どこからか女性の声が聞こえる。姿は見当たらない。
「それではゲームになってない。どうやって勝ち負けを決めるんです?」
 進次郎が声を上げる。
「そうですね。ご招待した方の命がなくなればわたくしの、わたくしの命を奪えれば皆さんの勝ちとしましょう」
「そんな……」
 命がけのゲームなど進次郎はしたくなかった。
 しかし、自分の命が狙われているのも事実であった。
 進次郎はとにかく逃げるため、迷路の中を走り始めた。

■マスターより
 3章はボス戦です。
 今回は、会場が迷宮と化し、ボスである雲外鏡『大鏡魔』が追いかけてくることになります。
 この迷宮化は「地獄万華鏡」に似た能力ですが若干違うものなので、鏡ではなくて食堂車の見た目になっています。また出口も見つかりません。
 迷宮から出るには大鏡魔を倒すしか方法はありません。
 進次郎と一緒に逃げるか別々に行動するかは自由に選んでください。
 シナリオが失敗にならない限り、進次郎は必死に逃げます。

 3章のプレイングはこの断章公開時から受付開始します。
 よろしくお願いいたします。
久遠・翔
アドリブ絡み歓迎


やれやれ…相手を倒さないと次の局に移れないっすか
なら倒させてもらいますかね?

雀卓の椅子に腰かけたまま相手が来るのを待ちます
戦闘前に一言言いたくてね?
雀鬼が弱すぎて勝負続行ができなかったじゃないっすか、もうちょっと歯ごたえのある相手を用意してくださいよと冗談めかして笑う

相手が鏡をこちらに向けようとする前に選択UCで用意しておいた銅鏡を眼前に飛ばし呪いを跳ね返す
すみませんね?鏡には鏡ですといって潜ませた無数の銅鏡が飛び出し跳ね返った呪いを相手にまで飛ばします
鏡自体が壊れてもまだまだありますから…それに鏡自体にも破邪の光放てますしね?
さて、破邪万華鏡に囚われた雲外鏡はどうしますかね?



「やれやれ……相手を倒さないと次の局に移れないっすか」
 久遠・翔は雀卓に腰掛けたままつぶやいた。
 せっかくの勝負が中断してしまった。

 他の猟兵は進次郎と一緒に逃げる、あるいは大鏡魔を探して別の場所へと向かっていった。
 しかし、翔は逃げようとはせず、大鏡魔が来るまでその場で待ち続けることにした。
 やがて音もなく大鏡魔が曲がり角から姿を現した。

「どうして逃げないのですか? 命が惜しくないのです?」
 大鏡魔が不思議そうに言いながら翔に近づいてくる。
「戦闘前に一言言いたくてね?」
 座っていた翔がようやく立ち上がる。
「雀鬼が弱すぎて勝負続行が出来なかったじゃないっすか。
 もうちょっと歯ごたえのある相手を用意してくださいよ」
 と、冗談めかして言う。
「なるほど、それでしたら、わたくしがお相手しましょう」
 大鏡魔はそう答えて微笑む。しかし目は相変わらず笑っていない。
 そのまま手にした鏡を翔に向けようとする。

 だが鏡に映る前に翔は行動し始めていた。
 あらかじめ自身の能力で周りの無機物を銅鏡に変換していたのだ。
「すみませんね? 鏡には鏡です!」
 周りに潜ませていたいくつもの銅鏡が翔の周りに浮かび上がり、大鏡魔の鏡から放たれた呪いの光を跳ね返した。
「ぐっ……! 何ですその鏡は」
 跳ね返ってきた呪いの一部を大鏡魔は受け、床に倒れる。
「とある英雄が使用した鏡の模造品っすよ。模造品でも数がありますからね」
 鏡は呪いを跳ね返すだけではない。破邪の光を放ち、大鏡魔に追い打ちをかける。
「仕方ありません……出直しましょう」
 光を避けながら大鏡魔が一瞬で姿を消した。部屋に静寂が戻ってきた。

「まったく、鬼が逃げたらルールが変わってしまうじゃないっすか」
 翔は周りに大鏡魔が潜んでいないことを確認すると、再び雀卓に座った。
 さて、次の局が再開できるのはいつだろうか……。
 翔は次の勝負に備えて、作戦を考え始めていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

寺内・美月(サポート)
アドリブ・連携歓迎
※エロ・グロ・ナンセンスの依頼はご遠慮願います。
・依頼された地域に亡霊司令官(顔アイコンの人物)と隷下部隊、美月の親衛隊から選抜亡霊歩兵を派遣。美月がグリモアベースから到着するまで、現地での活動に必要な権限を付与
・隷下部隊として一個軍団(歩兵・戦車・砲兵・高射・航空・空挺のいずれか)に、出動しない軍団から一個師団程を増強し派遣
・ボスが召喚した敵に対して攻撃し、砲兵・高射・航空部隊の火力、戦車・空挺部隊の機動力、歩兵部隊の柔軟性を生かした戦闘を行う
・ボスが何も召喚しなければ、五人の選抜最精鋭亡霊歩兵を送り込み、5対1でボスと対峙する


カズマサ・サイトウ(サポート)
普段の口調は「あっし、お前さん、でさぁ、ですぜ、だよ、ですぜ?」、お偉いさん「わたくし、~様、です、ます、でしょう、ですか?」

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、連携の際はライオットシールドで味方をかばう優先。
基本的に己の能力を武器として使用し手に負えない状況にUC使用。
防衛系の戦闘の場合は守備を優先。ただの殲滅の場合、単独または味方が援護系なら突撃する。
近接攻撃を主とする味方が多い場合はライオットシールドで防御しつつ囮になるように行動する。
ガスマスクを装備し耐毒能力を底上げ。



 寺内・美月(霊軍統べし黒衣の帥・f02790)は少し遅れて列車の中へたどり着いた。
 そのため、進次郎や他の猟兵たちとは別行動で大鏡魔を探すことにした。
「報告せよ。大鏡魔の居場所は分かってるか?」
 美月は亡霊司令官を呼び出す。すると即座に彼の目の前に軍人風の男が現れた。
「は。少し前に選抜亡霊歩兵の一人が発見し、追跡中であります」
 美月はあらかじめ自らが率いる亡霊軍人たちを迷宮に送り込み、中を捜索させていたのだ。
「ではすぐに向かおう」
 亡霊司令官の案内のもと、美月は大鏡魔の元へ向かうことにする。

 美月たちが迷宮内を進んでいくと、物陰に隠れていた亡霊歩兵が姿をあらわした。
「こちらです。先程向こうの部屋に入りましたが、あちらは少し歩くと行き止まりになっています。すぐ戻ってくるでしょう」
 物陰に隠れながら報告を聞いていると、美月たちの後ろに大きな影がいることに気づく。
「なるほど、なるほど……」
「誰です!?」
 美月が警戒しながら振り返る。敵かもしれないと思ったからだ。

 後ろに立っていたのはカズマサ・サイトウ(長きに巻かれる、おにぎり大好き風来坊・f26501)であった。
「いやいや、盗み聞きしちまってすまねぇ。あっしは怪しいモンではないですぜ」
 どうやら猟兵らしい、と分かって美月は警戒を解く。
「大鏡魔に仕掛けるならあっしも同行させてくだせえよ」
「まあ、人数は多いに越したことありませんからね。いいでしょう」
 美月があっさり承諾すると、カズマサは「やった」と嬉しそうにガッツポーズする。
 人数の多い亡霊軍人にまぎれてちゃっかり楽ができると思ったらしい。
「扉が開いたら一斉攻撃を仕掛けるぞ」
 美月は呼び集めた他の選抜亡霊歩兵を扉の周りに配置し、敵を迎え撃つことにした。
 カズマサもライオットシールドを構えて敵を待つことにする。

 ギィ……と重い音がして列車の扉が開く。
「今だ! 一斉こうげ……いや、待て!」
 美月は攻撃の号令を慌てて止める。開いた扉の隙間から、強烈な光が差し込んできたからだ。
「危ねえ!」
 カズマサが慌てて飛び出し光をライオットシールドで抑える。
 光は美月たちを逸れて部屋中に広がり、壁を光らせる。
「鏡の迷宮……!」
 美月は部屋の壁が鏡に変化していることに気付いた。
 しかも、鏡に映った選抜亡霊歩兵が出てきて彼らの周りに立ちふさがる。 

「みなさま、お待ちしておりました。
 さあ、みなさまの力を反射する鏡の迷宮をお楽しみください」
 扉が開いて大鏡魔が現れる。
「数の利はなくなっちまいましたなぁ。仕方ねえ!」
 カズマサはそう言うと、ライオットシールドと武器を構え、大鏡魔たちに向かって突撃していく。
「我々も続くぞ!」
 美月が亡霊軍人たちに号令をかける。
 鏡の迷宮内は美月の亡霊軍人たちと、鏡で複製された亡霊軍人たちがぶつかり合い、混戦状態になった。

 しばらくして。
 複製された亡霊軍人は倒れ、立っている人数が残り少なくなっていた。
 いよいよ大鏡魔を追い詰め、美月が霊兵統帥刀で一刀両断する。ところが、
「……鏡ですと!?」
 美月が斬ったのは鏡と化した壁であった。
 鏡にひびが入り、砕け散ったとたん部屋は元の列車内に戻っていた。
「どうやら、逃してしまったようですな」
 カズマサが構えていた盾を下ろす。
「手分けして探しましょう」
 美月は亡霊軍人とカズマサに呼びかけ、大鏡魔の居場所を探すのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

カグヤ・アルトニウス(サポート)
【第六感】で攻撃を察知して【残像】を残しつつ回避しながら短距離テレポートと【念動力】+【空中戦】+【空中浮遊】に【ジャンプ】や【ダッシュ】を併用しての立体機動で攪乱しつつ攻めるのが基本です

エクストラ・ブルーと真打・紅燕の【二回攻撃】+【衝撃波】が基本で、急所が分かれば【暗殺】や【鎧無視攻撃】で突いて行き、耐性に応じて【精神攻撃】と【封印を解く】で対処します

防御としては各種耐性とディストーションフィールドはありますが、基本的に【第六感】フル活用で直撃は避けます

スタンスとしてはボス戦に関してだけは対象に多少憐れみを感じても油断も容赦も無く冷徹に必要な戦果を求める感じになると思います



 カグヤ・アルトニウス(辺境の万事屋兼宇宙海賊・f04065)は一人で大鏡魔を探し出そうと迷宮内を歩いていた。
「不思議ですね。どこまで行っても列車の中というのは……」
 いくら進んでも曲がっても出口が見える気配はない。
 外も暗くて様子がほとんど分からない。こういう宇宙船の中だと言われたら信じてしまうかもしれない。
「まあ、流石にそれはないでしょうけど」

「ずいぶん、ゆったり歩いていますね。本気で逃げる気がない……ということでしょうか」
 後ろから女性の声がして振り返る。
 大鏡魔が一人で鏡を持って立っていた。
「そのとおりです。待ってましたよ」
 カグヤは構えていた剣を大鏡魔へ向ける。
「なるほど。ですがわたくしはルール通り、あなたの命を奪いましょう」
 大鏡魔の持っている鏡が光り始める。呪いの力をカグヤへ放とうとしていた。

(……危ない!)
 カグヤは咄嗟に呪いを察知して避ける。残った残像が呪いに撃ち抜かれて消えていった。
「逃しませんよ」
 大鏡魔が再び呪いを放つため鏡を向けるが、カグヤはダッシュしながら壁を駆け上がって彼女へ向かっていく。
「剣なりし花吹雪の舞をその身に受けなさい!」
 カグヤの持つ剣が無数の桜の花びらに変化し、大鏡魔に降り注ぐ。
「あああ……っ!」
 花びらに触れた大鏡魔は煙を吹き出し、溶けるように崩れていった。

「どうやら逃してしまいましたね……」
 カグヤは溶けた大鏡魔の残骸を確認した。残っていたのは着物と髪だけで、鏡がなかった。
 そのためどこかに逃げたのだろうと判断した。
「たとえ不幸な出来事で生まれた影朧だとしても、倒さなくてはいけません」
 カグヤとしては大鏡魔の生い立ちを哀れだと感じていても、見逃して良いわけではないと思っている。
 再び大鏡魔を見つけようとカグヤはそのまま迷宮内を探索し続けるのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

杼糸・絡新婦
進次郎さん、頑張って逃げや、
抜け出したら、勝ち逃げ、役満てな。

進次郎についていく形で逃走。
敵の動きを見て【情報収集】しつつ
鋼糸を張り巡らせるようにし【罠使い】
絡みつくようにして拘束と攻撃へ。

相手の攻撃は【見切り】でタイミングを図り脱力して受け止め、
また進次郎や他猟兵への攻撃を【かばう】を利用して受け止め、
オペラツィオン・マカブルを発動させる。
排し、返せサイギョウ。



「進次郎さん、頑張って逃げや、
 抜け出したら、勝ち逃げ、役満てな」
 杼糸・絡新婦は進次郎と一緒に迷宮化した列車の中を走っていた。
「はい……!」
 進次郎は長い間走り続けていたため、すっかり消耗していた。
 しかし、捕まれば命の保証がない。
(生き延びたい……)
 今はそれだけしか考えられなかった。

「しまった、行き止まりや!」
 絡新婦の声で進次郎は慌てて立ち止まる。
 引き返そうとして振り向くと、前方に大鏡魔が近づいてきている事に気がついた。
「ひ……」
 進次郎は走り続けた疲労と恐怖で、その場に座り込んでしまう。

「進次郎さん、ここは自分に任せて隠れといておくれ」
 絡新婦は進次郎と大鏡魔の間に立ち、彼をかばう。
「さあ、追い詰めましたよ……あら?」
 近づいてきた大鏡魔はある地点から前へ進めないことに気がついた。
 絡新婦が予め鋼糸を張り巡らせていたのだ。
「でも、進めなくても問題ありません。この鏡が映る距離ならば……」
 大鏡魔の持つ鏡が輝き始める。
 予め他の猟兵との戦いで能力を写し取っていた鏡が光を放ち、絡新婦と進次郎を貫こうとした。
「絡新婦さん……!?」
 進次郎は絡新婦が無防備な状態で前に立ち、正面から光を受けたことに驚いた。

「排し、返せサイギョウ」
 その瞬間、光が消えた。
 そして、絡新婦のもつ絡繰人形「サイギョウ」の目から、先ほどと同じ光が大鏡魔に向かって放たれる。
「ばかな……!」
 一瞬の出来事のため、大鏡魔が言い終わらないうちに光に貫かれた。

「女の人が消えた!?」
 光の消えた後、大鏡魔がいないことに進次郎は気がついた。
「ここやで」
 絡新婦が地面のある場所を指す。近づいてみると、割れた鏡が落ちていた。
「麻雀会の主催はいなくなった……会も終わりの時間やね」
 いつの間にか部屋は迷宮ではなく、元の食堂車に戻っていた。

「はあ……最後の勝負のつもりが、大変な目に遭いました」
 進次郎はようやく外に出ることができた。外は明るくなり始めている。
「もう博打はしないつもりですが、今後何があっても頑張れそうですよ」
 進次郎は絡新婦たち猟兵に別れを告げて帰っていった。
 その表情はここに来る前と違い、いつもより晴れやかだったという。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年10月02日


挿絵イラスト