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小鬼と鳥の姫

#アックス&ウィザーズ

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#アックス&ウィザーズ


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●揺り籠の歌は
 この洞窟に来て幾日か経った。少し前まで傷んでいた羽も、ゴブリンたちの働きで美しく生え変わりを見せていた。喉の痛みも今は無い。怖いものなんて何も無い。淡い桜色の髪は眠れるハーピーの顔を縁取っており、華奢な体によく似合う。体を丸め、時に身動ぎを繰り返し束の間の微睡みを楽しむ姿は、なんともいえない庇護欲を煽るよう。美しい上半身は羽のある少女なのだが、けれど下半分は鳥のそれだった。

●グリモアベースにて
「皆さん、依頼の時間ですよ。今日はハーピーがメインの依頼なのですが…」
 耳に心地よい声がグリモアベースの中で響いた。声の主は竜騎士にしてバーバリアンの少女、プルミエール・ラヴィンスである。
「ハーピーと言えば、上半身が女性、翼と下半身が鳥のモンスターです。私の予見したハーピーなのですが、知性の低いゴブリンを歌で虜にして配下にしているみたいです。そして今はどうやら…シエスタを楽しんでいるようなんです」
 ゴブリンの巣となった洞窟には入り口に二匹の見張りがいるらしく、数は不明。洞窟内部は暗い上に罠がある危険性もあるのだと言う。また、後ろからの奇襲にも注意しなければならない。
「それから洞窟に行く前に、出来れば一角獣の群れをなんとかしてほしいんです」
 どうやら何者かが角獣の巣を荒らしに入ったようで、どの獣たちもそれは大変な気の昂りようなのだという。このまま放置しておけば近隣に被害が及ぶことは明白だ。
「角獣は気の荒ぶるまま攻撃を繰り出す可能性もありますが、出来るだけ殺さないように角獣たちを諌めてください。原因を調査して鎮めるのも良いですし、物理で気絶させるのでも良いと思いますが、その辺りは皆さんにお任せします」
 そう言うと猟兵たちを見渡して手を止める。ここに集う者は既に修練を積み更なる力を求める者から、駆け出しの冒険者や、興味本位や力試しで集まった者と様々だ。その全てに向けてプルミエールは言葉を紡いだ。
「皆さんの協力が必要です、どうか力を貸してください」
 そう告げると、集まった猟兵たちに黙礼をした。

 プルミエールの説明を一通り聞き終えた劉・碧は、ほんの少し瞳を細めて頷いた。
「このまま放っといたら脅威になることは間違いないだろうな。ゴブリンたちが力を付ければ拐かしだって起きるかもしれない。そうなる前に、俺らで食い止めてやろうじゃないか」
 そう言って、金緑の眼差しを猟兵たちに向ければ軽い口調はそのままに鼓舞をする。
「どんな強敵だろうと、俺ら猟兵たちの力で絶対に倒そうぜ。なぁに、きっと大丈夫さァ」


雪芳
 初めまして、雪芳と申します。
 数あるシナリオの中から当シナリオをご覧くださり、誠に有難うございます。

 第一章、第二章は冒険、第三章はハーピーとの対決という構成になっております。尚、近隣の住民が出てくる描写などはありません。

 どの章からでも構いません、皆さんのご参加を心よりお待ち申し上げております。
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第1章 冒険 『大量の暴走角獣』

POW   :    殴って気絶させて治める

SPD   :    技量を駆使して治める

WIZ   :    原因を調査しながら治める

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猛る一角獣たちの群れの前に、いち早く辿り着いたのは白い髪のミレナリィドール、桜・吹雪(主を求めて三千世界・f09844)だ。
 唄う事が好きな眠り姫、であれば…と吹雪は思う。ただのか弱い人間であるならば、童話のようでそっとしておいてあげたいものだと考えるが、害為す獣であれば話は変わってくる。近隣の住民に迷惑を掛ける前に禍根を断つべく吹雪は動く。一角獣の群れを文字通り沈めるべく、落とし穴を作ったのだ。これには精神安定の作用はないものの、傷つけず捕縛するという意図がある。一角獣も最初は易々と飛び跳ねていたのだが二十にも及ぶ罠にまた一頭と穴に落ちてはその先で悔しげに吠え猛ていく。
「危害を加えたくはありませんので、落ち着いて下さいませ 」
 吹雪は罠に掛かった一角獣を拘束する為、不可視の鋼糸を張ろうと試みたが何しろ数も多く一人では到底抑えきれなかった。穴に落ちた筈の一角獣がもがいてる上を蹴散らしながら暴れる一角獣がこちらに向かってくる。

「よーし。あっしに任せるっす!」
 声が頭上から降ってきた。…ような気がした。直後、殴打音と共に何かが羽搏く音がした。声の主はユウ・タイタニア(フェアリーの竜騎士・f03116)だ。武器で攻撃すれば致死に至る可能性を考えて、上空からドロップキックで脳天を踏みつけて気絶させたのだ。しかし今の一撃で、ドラゴンランスのネメシスに『騎乗』して空から奇襲をかけたユウに一角獣が押し寄せようとしていた。
「さすがに一体やったらバレルっすね」
 ユウは少し困ったように頰を掻きネメシスを飛翔させながら空中に避難すると、再度降下するための準備を整える。下を見下ろせば離脱した辺りに一角獣が数頭押し寄せ頭突きをしている有様であった。
「いくっすよーネメシス」
 愛用のドラゴンランスに声をかけ誠心誠意の説得で見事鎮圧してみせようと意気込んで、ドロップキックを決めれば気の昂ぶった何頭かは気絶して体を横たえていった。一撃離脱を繰り返し、漸く大地の表皮が見えようとしていたが数はまだ多い。

「荒ぶる原因…か」
 月光のような銀の双眸で目の前の群れを見ながら、思案するように呟いたのはザッフィーロ・アドラツィオーネ(赦しの指輪・f06826)である。ザッフィーロは原因を取り除けば鎮まってくれるのではないかと状況を読み、聞き耳を立てる。何か怪しい音がないか、耳を澄ませながら忍び足で調査を進めれば意外なことがわかった。
「これは…果実だろうか」
 この辺りの一角獣は赤い果実を主食とするが見事に可食部分が無い。一角獣が食べたのかと思ったが、それにしては巣を手放してまで暴れ回るのはおかしい。恐らく何者かが侵入したのだろうが一体何があったのだろう。と、その時一頭の一角獣の影がこちらを向いていた。振り向くと腱の切れた一角獣がザッフィーロを訝しむように見つめている。怪我をしているせいか戦意はなく、恐る恐る近付くとザッフィーロは治癒を施した。この騒動で怪我を負った一角獣はまだいるだろう。操れたならばと思ったがどの個体がそれを知るかまでは分からず、ザッフィーロは治癒にあたることにした。

 住む場所を取られて、気が立っているのは気の毒だとユリアン・アマテ(流浪の自由剣士・f08104)は思う。
 だが、それでも。
「それでも他の者に迷惑を掛けるのは良くないな」
 そう言って愛用のサムライブレードを構える。ユリアンの狙いもあくまで殺さず、これを仕留めることだった。故に使うのは刀身ではなく、峰。それを猛る一角獣の前に突き出す形で対峙する。数では一角獣に劣るが、ユリアンも残像を使い一角獣を撹乱していく。翻弄された一角獣に楔を打てばどうっとまた一頭、横薙ぎに倒れた。勿論ちゃんと息はあるが、戦意に体がついていかないのだろう。蹄が虚しく震えるばかりである。
「手荒な真似をしてすまなかったな。だが、もう少し待ってれば、元の住処に帰れるかもしれないから。もう少しだけ我慢してくれ」
 そう言うとまだ気が昂ぶったままの動きの速い一角獣に峰を向ける。ユリアンもこれが手荒だということは重々承知していたが、今の己に出来ることは殺さないように戦うという一抹の慈悲をくれてやることだけだった。
桜・吹雪
唄う事が好きな眠り姫、であれば
童話のようでそっとしておいてあげたいものですが
近隣の皆様に迷惑を掛ける前に禍根を断ちましょう

一角獣はあまり傷つけずに捕縛して、落ち着いて頂きたいですわね
レプリカクラフトで、足を落とせる(W1m×D1m×H1m程度)落とし穴を20箇所程しかけ、足止めを試みますわ
群れの行動を観測し【学習力】【見切り】、回避をしながら罠に誘導するように動きます
動いている間に、不可視の鋼糸を張り巡らせ、落とし穴に墜ちた獣や、足を止めた獣の拘束を試みましょう

捕らえた獣を【的を盾にする】し、足止めを。
繰り返しで治めていくように心がけますわ

危害を加えたくはありませんので、落ち着いて下さいませ



 猛る一角獣たちの群れの前に、いち早く辿り着いたのは白い髪のミレナリィドール、桜・吹雪(主を求めて三千世界・f09844)だ。
 唄う事が好きな眠り姫、であれば…と吹雪は思う。ただのか弱い人間であるならば、童話のようでそっとしておいてあげたいものだと考えるが、害為す獣であれば話は変わってくる。近隣の住民に迷惑を掛ける前に禍根を断つべく吹雪は動く。一角獣の群れを文字通り沈めるべく、落とし穴を作ったのだ。これには精神安定の作用はないものの、傷つけず捕縛するという意図がある。一角獣も最初は易々と飛び跳ねていたのだが二十にも及ぶ罠にまた一頭と穴に落ちてはその先で悔しげに吠え猛ていく。
「危害を加えたくはありませんので、落ち着いて下さいませ 」
 吹雪は罠に掛かった一角獣を拘束する為、不可視の鋼糸を張ろうと試みたが何しろ数も多く一人では到底抑えきれなかった。穴に落ちた筈の一角獣がもがいてる上を蹴散らしながら暴れる一角獣がこちらに向かってくる。

成功 🔵​🔵​🔴​

ユウ・タイタニア
【心境】
「よーし。あっしに任せるっす。」
ゴブリンもハーピーも一角獣も何でもかかって来やがれっていう奴っす。

【行動】
POW
あっしの誠心誠意の説得(と書いて物理と読む)で見事鎮圧して見せるっす。
いくっすよーネメシス。
ドラゴンランスのネメシスに『騎乗』して空から近づくっす。
いや、あっし自身で飛ぶよりずっと早くて楽っすから。
あっしらの『目立たない』小さいボディ(涙)で気が付かれないよう注意して上空に移動。武器で攻撃すると殺しちゃうかもしれないっす。
上空からドロップキックで脳天を『踏みつけ』て気絶させる(と書いて説得)っす
さすがに一体やったらバレルっすね。急いで空中に避難っす。そして再びダイブっす!!



「よーし。あっしに任せるっす!」
 声が頭上から降ってきた。…ような気がした。直後、殴打音と共に何かが羽搏く音がした。声の主はユウ・タイタニア(フェアリーの竜騎士・f03116)だ。武器で攻撃すれば致死に至る可能性を考えて、上空からドロップキックで脳天を踏みつけて気絶させたのだ。しかし今の一撃で、ドラゴンランスのネメシスに『騎乗』して空から奇襲をかけたユウに一角獣が押し寄せようとしていた。
「さすがに一体やったらバレルっすね」
 ユウは少し困ったように頰を掻きネメシスを飛翔させながら空中に避難すると、再度降下するための準備を整える。下を見下ろせば離脱した辺りに一角獣が数頭押し寄せ頭突きをしている有様であった。
「いくっすよーネメシス」
 愛用のドラゴンランスに声をかけ誠心誠意の説得で見事鎮圧してみせようと意気込んで、ドロップキックを決めれば気の昂ぶった何頭かは気絶して体を横たえていった。一撃離脱を繰り返し、漸く大地の表皮が見えようとしていたが数はまだ多い。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ザッフィーロ・アドラツィオーネ
荒ぶる原因…か
原因を取り除けば鎮まってくれるのではないかと思うのだが…どう、だろうな

『聞き耳』にて何か怪しい音を立てるものが無いか耳を澄ませつつ『第六感』駆使し調査を
角獣に気付かれん様『忍び足』で行動したいが…難しいだろうか
見つかった場合は宥める様声を掛けつつ、軽く撫で鎮まってくれんか試みよう
成功したならば怪我等の有無を調べ、怪我をして気が立っていた場合は【生まれながらの光】にて治癒を
攻撃をしかけられたならば『気絶攻撃』で可能ならば気絶させた後、【赦しの秘跡】で操れんか試みてみよう
不可能ならば角獣の怪我を【生まれながらの光】で治癒後、調査に戻る
操れたならば原因の元に案内を頼めたら頼みたいと思う



「荒ぶる原因…か」
 月光のような銀の双眸で目の前の群れを見ながら、思案するように呟いたのはザッフィーロ・アドラツィオーネ(赦しの指輪・f06826)である。ザッフィーロは原因を取り除けば鎮まってくれるのではないかと状況を読み、聞き耳を立てる。何か怪しい音がないか、耳を澄ませながら忍び足で調査を進めれば意外なことがわかった。
「これは…果実だろうか」
 この辺りの一角獣は赤い果実を主食とするが見事に可食部分が無い。一角獣が食べたのかと思ったが、それにしては巣を手放してまで暴れ回るのはおかしい。恐らく何者かが侵入したのだろうが一体何があったのだろう。と、その時一頭の一角獣の影がこちらを向いていた。振り向くと腱の切れた一角獣がザッフィーロを訝しむように見つめている。怪我をしているせいか戦意はなく、恐る恐る近付くとザッフィーロは治癒を施した。この騒動で怪我を負った一角獣はまだいるだろう。操れたならばと思ったがどの個体がそれを知るかまでは分からず、ザッフィーロは治癒にあたることにした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ユリアン・アマテ
「住む場所を取られて、気が立っているのは気の毒だが。
 それでも他の者に迷惑を掛けるのは良くないな。」

【行動】

 POW判定の行動を取る。
 
 技能:「残像」を使い相手をかく乱し、隙を付きながらサムライブレードの峰の部分で攻撃
 ユーベルコード「デュエリスト・ロウ」を使用、「相手を殺さない」のルールで気絶させる程度のダメージを与える。

 相手が全員気絶、或いは戦意喪失した場合は戦闘をやめてその場を立ち去る。

「手荒な真似をしてすまなかったな。
 だが、もう少し待ってれば、元の住処に帰れるかもしれないから。
 もう少しだけ我慢してくれ。」



 住む場所を取られて、気が立っているのは気の毒だとユリアン・アマテ(流浪の自由剣士・f08104)は思う。
 だが、それでも。
「それでも他の者に迷惑を掛けるのは良くないな」
 そう言って愛用のサムライブレードを構える。ユリアンの狙いもあくまで殺さず、これを仕留めることだった。故に使うのは刀身ではなく、峰。それを猛る一角獣の前に突き出す形で対峙する。数では一角獣に劣るが、ユリアンも残像を使い一角獣を撹乱していく。翻弄された一角獣に楔を打てばどうっとまた一頭、横薙ぎに倒れた。勿論ちゃんと息はあるが、戦意に体がついていかないのだろう。蹄が虚しく震えるばかりである。
「手荒な真似をしてすまなかったな。だが、もう少し待ってれば、元の住処に帰れるかもしれないから。もう少しだけ我慢してくれ」
 そう言うとまだ気が昂ぶったままの動きの速い一角獣に峰を向ける。ユリアンもこれが手荒だということは重々承知していたが、今の己に出来ることは殺さないように戦うという一抹の慈悲をくれてやることだけだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

山梨・玄信
巣を荒らした者が居るなら、退治せねばの。
角獣にはなるべく穏便に帰ってもらいたいものじゃ

【WIZを使用】
情報収集で角獣の巣がどんな場所にあるのか調べて、当たりを付けておくぞい。
角獣に襲われぬよう、夜に暗視と聞き耳を使って探索するのじゃ。
偶然にも襲われた場合は、仕方ないので気絶攻撃で眠ってもらうぞい。
巣がどう荒れてるかトンネル掘り や罠使いの技術で調べ、可能なら修復するのじゃ。
荒らしている犯人が居れば、灰燼拳で成敗するぞい

「巣を荒らすとは酷い事をするのう」
「夜なら角獣も寝ているじゃろう」
「角獣が巣を作りそうなのは…この辺かの」

アドリブ、絡み歓迎じゃ。特に巣の状態は分からんのでそこはお任せなのじゃ



 角獣にはなるべく穏便に帰ってもらいたいものだ、と山梨・玄信(ドワーフの破戒僧・f06912)は胸中で呟いた。自らは一角獣に襲われぬよう、聞き耳を立てて巣に当たりをつけていく。玄信は騒動を起こしたことよりも、騒動に繋がる起因を調べるために動き始めた。辺りは岩場になっているところもあり、岩陰や草の生い茂る中に巣は築かれていた。
「こいつはダメじゃのう…すぐにでも直してやらねば」
 と言いかけて道具を手にしたその瞬間、大地を蹴る音が耳に飛び込んできた。矢張りまだ興奮冷めやらないのか、敵と見られているのか、一声吠えると真っ直ぐに玄信に向かって突っ込んできた。
「仕方ない…少し眠っておれ!」
 言うが早く、手刀の一撃を頭部に打ち込むと一角獣はどうっと地に伏した。それにしても、と巣の修復を再開しながら考える。
「巣を荒らすとは酷い事をするのう」
 考えていたことが不意に口をついて出たが、巣の惨状を改善することが今出来る精一杯だとばかりに玄信は修復に精を出した。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『ゴブリンの洞窟』

POW   :    見張りを倒したり、不意打ちを返り討ちにしたり

SPD   :    先導したり、罠を見つけたり

WIZ   :    敵の動きを予測したり、逆に罠にはめたり

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 五人の奮闘の末、大方の一角獣は気を失い、或いは戦意喪失とばかりに退却し始めた。玄信とザッフィーロが見つけた巣の中で、まだ比較的新しく荒らされたであろう巣の中からは点々と続く赤い液体が発見され、奇しくもそれは向かう先の洞窟へと続いているようだった。洞窟には二匹の小鬼が待ち受けている。中にも罠があると予見されていることから、ここは気を引き締めたいところだ。
ユリアン・アマテ
【行動】

 WIZ判定の行動を取る。
 
     ・技能:「料理」で料理を洞窟の外に用意し、ゴブリンを待ち受ける。
      近づいた所を攻撃し殺さないようにする。

    「腹減っているところ、済まないが。
     食事は後にしてもらおうか。」

     ・動けなくなったゴブリンに「デュエリスト・ロウ」を使用。
      「自分の質問に嘘をつかない」のルールで罠や不意打ちの場 、敵の規模などを聞き出す。

     ・質問が終わったら、ゴブリンを気絶させる。
    
     「こいつらも、一応被害者だ、殺すこともない。
      それに約束はしたからな、質問の後は食事だと。」



 洞窟の前に二匹の小鬼が短剣を携えて見張りをしていることを確認すると、ユリアン・アマテ(流浪の自由剣士・f08104)は木陰で料理を作り始めた。料理を洞窟の外に用意して、ゴブリンを待ち受ける。あわよくば料理につられたゴブリンを捕まえて洗いざらい喋らせようという思惑だった。料理は程なくして作成され、辺りにスープの芳醇な匂いが広がれば、風に導かれてゴブリンの鼻先を掠めていく。その匂いに気付いたゴブリンは堪らず匂いの元へと歩んでいく。そこには皿に盛られたスープがこれ見よがしに並べられていた。飛びつこうとした手前で木陰から飛び出したのはユリアンだ。
「腹減っているところ、済まないが。食事は後にしてもらおうか」
 敵は二匹、対するユリアンに加勢は無いが怯むことなくゴブリンを見据え、構えたサムライブレードでゴブリンを斬りつけていく。ユリアンの目的はあくまで殺さず情報を引き出すことだった。しかしゴブリンにそれは伝わらない。ゴブリンは生き延びて種を繁栄させることを優先したのだ。ユリアンが殺さないように手加減していると見るや、隙をついて一匹は洞窟へ逃走、もう一匹は命乞いをするように上目遣いに見上げてきたが、間合いを取って一瞬の隙に逃げ去ってしまった。これにはユリアンも予想が外れてしまったと悔しげに大地を見つめるばかりであった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

ザッフィーロ・アドラツィオーネ
見張りが居るのか
他の参加者に暗殺が出来る居る場合はその者に任せる
戦闘で排除する場合は皆のサポートになるよう【穢れの影】にて敵の行動を一時的に止めた後、通常攻撃を

洞窟内は光源があった方が良いからな
道具袋の中の遮光版付きランタンを手に洞窟へ
『追跡』で赤い液体の後を追おう
『聞き耳』を立て敵の気配がないか気を付けつつ持っているメイスを杖の様にしつつ罠が無いか地面等を擦りつつ行動
『第六感』『暗視』を使いつつ怪しい箇所が無いかを壁や床等を見回しながら気を付けながら移動をしよう
その際は『忍び足』にて敵に気付かれぬ様動ければ幸いだ
敵を見つけた場合は【穢れの影】にて先制攻撃を試み騒がれぬ内になるべく倒したい



 見張りが洞窟内部へと姿を消したことを確認すると、ザッフィーロ・アドラツィオーネ(赦しの指輪・f06826)は思案した。敵戦力を削れはしなかったものの、これで見張りを気にすることなく内部に侵入できるというものだ。ザッフィーロとて無益な戦闘は好まない。ゴブリンが手を出さずに引いてくれるのであれば、このままハーピーとの戦闘にも持ち込めるというものだ。
「そううまくいくとは思えないが…」
 洞窟内をひたりひたりと歩きながら、呟く。手元には遮光版付きランタンが灯り、足元を照らしている。洞窟内に点々と伸びた赤い液体の後を、ザッフィーロは追っていた。これの正体が恐らくは一角獣を暴れさせた原因だと思うと興味深いものがあった。洞窟内部に聞き耳を立ててみたが入り口と近いせいか敵の気配を感じることは無かったが、罠が無いかと見渡せば壁画のような痕跡がいくつもあることに気がついた。不思議に思いながら更に進むと、小さくも拓けた場所に辿り着く。一旦足を止め、暗視を使いつつ中を覗けば、切り落とされた一角獣の足と首が無残に打ち捨てられている光景が見えた。一角獣の幼子だろう。その血の匂いにまた鼻を覆う。
「(可哀想なことを…)」
 胸中で呟くも何もしてやれることは無い。ただその魂が安らかであることを願うばかりだった。その部屋を後にしようと振り返ると光源に気付いたのか、小鬼が物陰から棍棒を構えて飛びかかってきた。咄嗟にメイスで振り払い、騒がれぬうちにと穢れの影を呼び寄せる。
『赦しを求めぬ者には何も出来ぬ。…生きる限り纏わり積もる人の子の穢れを今返そう』
 足元から伸びる赦しを罪と穢れに小鬼はあっという間に身動きが取れなくなった。ギィ、ギィと悲鳴のような声を上げてこちらを見ていたが、ザッフィーロは止めをさすまでもないといったようにまた奥へと歩を進めていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

桜・吹雪
玄真様方は痕跡の捜索、感謝申し上げます
こちらが目標の洞窟でございますね
逃げられてしまう前に、奥へと向かいましょう

入口のゴブリンには【忍び足】で近づき妖刀で【暗殺】を試みますわ

SPDユーベルコードで白蛇を呼び出し洞窟を進みますわ
白蛇のピット器官で熱源を頼りに潜むゴブリンの感知、自身の探索者の知識と【罠使い】経験で、罠がしかけられていそうな場所を警戒致しますわ
後に続くかたの為に、罠があれば鋼糸で作動させ、極力無効化致しましょう

敵を感知した際は、忍び足で近づき、妖刀か距離があれば鋼糸で暗殺を試みますわ

他の猟兵の皆様の為に道を拓くのが、人形であるわたくしの仕事でございますわ



 逃げられてしまう前に奥へと考えたのは桜・吹雪だ。玄信らに感謝の意を示しつつ、スピード重視でことに当たろうと白蛇を呼び出す。
『七重に巻かれて一廻り。巻かれ絡み融け合い、一つになりましょう。』
 詠唱が終わると3メートルはあろうかという大蛇が洞窟を狭そうに這った。罠が仕掛けられていそうな場所をこれに乗って探索しようという試みだ。白蛇に騎乗して動き始めた瞬間、罠が作動する。何かを踏みつけてしまったようで、竹槍が一斉に横殴りしてきたがそこは吹雪の方がいち早く気付き、鋼糸で直撃の無効化を図っていた。他にも妙な凹凸の壁があったり、毒矢が飛び出る罠の解除に吹雪は奔走した。
「他の猟兵の皆様の為に道を拓くのが、人形であるわたくしの仕事でございますわ 」
 解除が一つ終わるたびに吹雪は誇らしい気持ちになった。だが、蛇と言えど大蛇。全ての罠が解除し終える前に小鬼たちが物音に気付き、けたたましく騒ぎ始めた。するとどこから湧いてきたのか、あっという間に二十はいるだろうか、小鬼たちが湧いて出た。一体一体は弱くても数がこれだけとなると面倒だ。ハーピーが目覚めて統率を取るようになれば、もっと面倒なことになる。吹雪は白蛇から飛び降りると妖刀を構えて応戦した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

山梨・玄信
ゴブリンか。ドワーフの仇敵じゃのう。
奴らの行動パターンは把握しておるが油断はせんぞい。

【SPDを使用】
罠使い、鍵開け、トンネル掘り、聞き耳、第六感を使って罠や伏兵を探るのじゃ。
不自然な箇所や罠を外せそうにない場合は離れた場所から衝撃波で破壊してやるわい。
罠の無い場所で伏兵を見つけたら、シーブズギャンビットで素早く倒すのじゃ。挑発には一切乗らんぞ。

「ダンジョン探索ならシーフの出番じゃな。罠関係は見つけられるぞい」
「隠れていても無駄じゃ!」
「罠っぽいが分からんのう。なら、壊しておくかの」
「挑発してくるという事は、何かあると言ってるようなものじゃな」

アドリブ歓迎じゃ。



「来たな…ゴブリンか。ドワーフの仇敵じゃのう」
 行動パターンを把握している山梨・玄信(ドワーフの破戒僧・f06912)にとって、油断ならない相手だというのは重々分かっていることだった。罠は吹雪によって粗方解除された後だったが、それよりも今はゴブリンたちの声の大きさと個体数が急に増えたことが気がかりで白蛇を追えば交戦の真っ最中だった。急いで大連珠を手繰り寄せ構えを取れば、即座に間合いを詰め掌底や鋭い蹴りをゴブリンに食らわせていく。3・4体、息つく暇もなく壁に弾け飛び岩肌に体が打ち付けられると、またあっという間に次のゴブリンが立ちはだかる。鳩尾に拳を叩き入れ、足払いで転がし、膝蹴りを繰り出すと吹雪の援護もあり立ち塞がる小鬼の数は減っていく。逃げ始めた小鬼もちらほら見受けられた。
「援護、感謝するぞ」
 素直に礼を述べて、大連珠を懐に収めた玄信は先行きに仕掛けられた罠を見つけるべく入念に内部を調べ始めた。
「ダンジョン探索ならシーフの出番じゃな。罠関係は見つけられるぞい」
 まだ部屋がいくつか別れているようで、小鬼は恐らくその辺りに隠れているのだろうと目測をつけながら進む。途中にあった怪しげな凹凸も押してみると大斧の刃が上から降ってくるなど、だいぶ危険な作りではあったが解除自体には成功した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

山梨・玄信
これは、何者かに率いられておるのう。普通のゴブリンより仕掛けが大掛かりじゃ。それに、非常に侵入者を恐れてるようじゃな。

【SPDを使用】
伏兵の居る部屋が分かっているなら、罠使いで逆に罠を仕掛ける事も出来るのう。さっきの大斧を部屋の扉が開いたら落ちるようにしておくのじゃ。それ以外の部屋には脛の高さにロープを張っておくぞい。

襲撃して来るゴブリンには範囲攻撃と衝撃波で対応するのじゃ。
手強いのが居れば2回攻撃と灰燼拳も使うぞい。

「さて、この斧は利用させてもらうかの」
「自分の住処に罠を仕掛けられるのはどんな気分かの?」
「雑魚が集まっても無意味じゃ!」

アドリブ、絡み歓迎じゃ。



「これは、何者かに率いられておるのう」
 率いているのは恐らくハーピーとは違う個体かもしれないと山梨・玄信(ドワーフの破戒僧・f06912)は考えた。先に解除した罠の仕掛けがゴブリンより仕掛けが大掛かりだったからだ。そして非常に侵入者を恐れているようにも見受けられた。思案しつつ伏兵の居そうな場所を探ると、まだ幼いゴブリンが肩を寄せ合い震えている様が見えた。まだ戦い方もろくに知らないような小さな個体だ。放っておいても害はなさそうに見えたが、ドワーフである玄信には分かる。この種の個体は放っておけば成長してやがて村人を攫ったり一角獣の幼生や家畜、果ては畑に至るまで糧となるもの全てを荒らしてしまうのだ。ここで根元を立っておくに越したことはない。
「可哀相だが仕方ない…」
 玄信は持っていたダガーを握り締めると一思いにゴブリンの幼生を屠っていく。血飛沫の花が辺りを赤く染めた。急所を突かれたゴブリンたちは体が竦んで抵抗も出来ぬまま倒された。それが終わるとまた別の分かれた道に出た。玄信はそこに大斧の罠を作ると敵の動向を探る。すると先に逃げたのであろうゴブリンの群れが現れ罠を踏んだ。ずしんっという重低音が洞窟内に響けば、甲高い悲鳴と敵襲を告げるような雄叫びが入り混じる。
「自分の住処に罠を仕掛けられるのはどんな気分かの?」
 その様子を見ていた玄信はにやりとほくそ笑んだ。鼻のいいゴブリンたちが懲りもせず武器を手に襲いかかってくる。
「雑魚が集まっても無意味じゃ!」
 襲撃してくるゴブリンに衝撃波を放てば数体が纏まって岩肌に吹っ飛んだ。だが後方にいるゴブリンはそれを軽く躱してダガーを投げてきた。すんでのところで避けた玄信の顔の横にダガーが突き立って僅かに振動していた。それを抜き取り構えれば、なるほど投げてきたアレが率いている者かと見当がついた。ゆっくりと相手の動きを見つめ間合いを詰める。たかってくるゴブリンをダガーで牽制し引率者へと近付き、超高速の灰燼拳を鳩尾に叩き込めば口から胃液を吹き出して壁に激突した。

大成功 🔵​🔵​🔵​


 洞窟はいくつか分かれ道があったが、これより先に進むということはハーピーの寝ぐらに辿り着くということだ。猟兵たちの顔が厳しいものになる。賢しい相手ではないかもしれないが、決して弱い個体でもない。ましてやゴブリンを魅了して一番まともな寝ぐらを陣取っているのだ。気位も高いだろう。この先に待ち受けるのはハーピーだけだが、まだ微睡んでいるのか臨戦態勢に入っているのかは、猟兵たちには知る由もなかった。


第3章 ボス戦 『ハーピー』

POW   :    エキドナブラッド
【伝説に語られる『魔獣の母』の血】に覚醒して【怒りと食欲をあらわにした怪物の形相】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD   :    ハーピーシャウト
【金切り声と羽ばたきに乗せて衝撃波】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    ハーピーズソング
【ハーピーの歌声】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ユウ・タイタニア
【心境】
「ついに我々猟兵はハーピーのねぐらにたどりついたっす…」
相手は鳥人間っす。
『空中戦』はあっしらの十八番っす。

【戦闘】
ネメシスに『騎乗』して『空中戦』を挑むっす。
竜騎士の誉ここにありっす。
『目立たない』小さい体を利用して細かく軌道をえがくように接近っす。
距離があるうちはルーンソードで『衝撃波』を撃ちながら敵の行動を縛るように放つっす。
ある程度接近したらルーンソードをハーピーの躰めがけて『串刺し』っす。
あ、怒ってるっす。ネメシス一旦離脱っす。

UC:トリニティ・エンハンスで攻撃力を強化っす。
攻撃は最大の撃破力っす。


桜・吹雪
ようやく最奥でございますね
眠り姫には眠ったままで居て頂きましょう

女王の間を【忍び足】で気配を隠して様子をみますわ
微睡んでいるようでしたら、SPDユーベルコードで桜吹雪を纏い高速で接近しましょう
先手で気づかれる前に妖刀で【暗殺】を仕掛けますわ
交戦になった場合は、相手の動きを【見切り】【学習し】、回避をしながら1秒でも早く肉薄し、1秒でも長く自分と相手の命を削り続けますわ

金切り声は花吹雪で口元を塞ぐよう試みますわ
美しい歌声も、迷惑をかけるようでしたら骸の海で歌ってくださいませ

攻撃と回避の間に不可視の鋼糸を張り巡らせ、羽根や足の拘束を試みますわ
隙ができた場合は忍び足で死角へ、暗殺を仕掛けましょう


ユリアン・アマテ
※アドリブ、他者連携は可能であれば希望します

【行動】

 「怪我も治ってご機嫌にお歌でも歌おうと思っているらしいが、ご遠慮願おうか。
  生憎、歌を聞き入ろうなんて風流な気分でもないし、虜にされるのも迷惑なんでな。」

 ・相手がエキドナブラッドを使用してきたら、技能「残像」を使い相手をかく乱、回避を行う。

  「残念だったな、そっちは残像だ!
   このままだと、俺に当たる前に力尽きるぞ!」
  
  攻撃は、サムライブレイドとルーンソードの二刀流で戦い。
   技能「力溜め」と「属性攻撃」を乗せた「剣刃一閃」を叩き込む。


  「最後の歌は、自分の鎮魂歌にしな! 覚悟!!」


ザッフィーロ・アドラツィオーネ
この先に敵が居る、のか
寝ていてくれれば良いが…騒ぎで起きている可能性もある故『聞き耳』を立て物音を探ってみよう
それに万が一魅了した他の生き物が居たら面倒だからな
起きていても寝ていても『忍び足』で巣の方へ
可能ならば奇襲をかけたい…が、もし見つかったならば『高速詠唱』し【ジャッジメント・クルセイド】で遠距離からなるべくならば先制攻撃を仕掛けたい

その後は『全力魔法』と『2回攻撃』を使いつつ【ジャッジメント・クルセイド】と通常攻撃にて体力を減らせて行けたらと思う
衝撃波が直撃しそうな時は『オーラ防御』にて防御
直接攻撃の時はメイスを盾に『武器受け』にてなるべくダメージを最小限に出来るよう動ければ幸いだ



 猟兵たちは足音を殺すように静かに再奥へとたどり着く。再奥内部の前には薄布一枚が垂れ下がっており、それを踏み越えればハーピーと対峙することになるだろう。
「ついに我々猟兵はハーピーのねぐらにたどりついたっす…」
「ようやく最奥でございますね」
「この先に敵が居る、のか。寝ていてくれれば良いが…騒ぎで起きている可能性もあるな」
 ユウと吹雪にとってここまでの道のりは長くも感じられたが、ここを突破することこそが最大の要であった。ザッフィーロはそんな二人の後ろで長躯を折り、そっと薄布を押し分けて中の様子を伺う。
「(相手は鳥人間っす。『空中戦』はあっしらの十八番っす)」
 空中戦なら任せておけと意気込むユウに向かって、吹雪は唇に人差し指を当てて静かにするよう抗議する。
「(眠り姫には眠ったままで居て頂きましょう)」
 となれば、聞き耳を立て中を窺っていたザッフィーロに視線は集まる。
「寝床には居るが残念ながら起きている。こちらを警戒しているな…。近くに魅了されたゴブリンを二匹従えている」
 やはり一連の騒ぎが大きかったようだ。こうなれば乗り込んで仕留めるしかない。どの道、ハーピーとは対戦することになるのだ、奇襲が叶わなくなっただけで目的は変わらないだろう。ユリアンも先を急ぐよう促せば、おもむろに薄布を取り払った。
「怪我も治ってご機嫌にお歌でも歌おうと思っているらしいが、ご遠慮願おうか」
 真っ先に入ったユリアンは得物を構え戦闘態勢に入る。常ならぬ剣気がユリアンの刀に集約されていくようだ。対するハーピーは伏せ目がちに微笑みをゴブリンに向け、それを倒せと指示を出しているところだった。こんな時でさえ怠惰に、悠然と毛を繕って、魅了した者に指示を出し自ら動こうともしないのであった。

「竜騎士の誉ここにありっす」
 掛け声をあげてドラゴンランスの竜、ネメシスに騎乗したユウは意気揚々とその小さい体を利用して細かく軌道を描くように距離を少しずつ詰めると、ハーピーを守るように立つゴブリンにルーンソードで『衝撃波』を撃ちこんだ。ギャッと声を上げてゴブリンが転がっていったが、すぐさま体制を立て直せばユウに向かって短剣を振り翳し、真一文字に斬りかかった。一瞬のことに思わず痛みに耐えるため目を瞑ったが衝撃は来ず、どさっという音が洞窟内に響いた。目を開けるとゴブリンが腹のあたりから血を滲ませ苦しげに蹲っていた。
「…間に合ったか」
 遠距離からザッフィーロがジャッジメント・クルセイドを放ったのだ。あと少し遅ければ刺されていたかもしれない。ユウは胸中で感謝するともう一方のゴブリンを目で追った。

『二度咲き、夢咲き、狂い咲き。泡沫に乱れ咲き、共に散りましょう。』
 自身に桜吹雪を纏った吹雪は高速移動としながら桜吹雪の意匠が拵えられた鍔無しの短刀、桜吹雪を黒鞘から抜き出すと目にも留まらぬ速さでゴブリンを斬りつけた。ゴブリンも一瞬の早さに何が起こったかわかっていないようだったが、傷口から流れた血を見て、敵であることを再認識したようだ。吹雪が通った後は花吹雪がはらりとゆかしく舞った。ゴブリンの背後に回ったユウがとどめとばかりルーンソードを突き立てれば、振り返りもせずゴブリンは絶命した。辺りにはやはり、二つの血飛沫の花が出来上がっていた。

 ハーピーは一連の、瞬きほどの時間で終わってしまった戦闘を見て、あぁと溜息をついた。それは失ってしまった悲しみというより、もう終わってしまったことへの落胆のようなものに思えた。
「つまらないわ、あなたたち。あなたたちがつまらないものを見せたのだわ」
 そう言い終わるや否や、美しかった鳥の姫から一転、怒りと食欲をあらわにした怪物の形相に変身する。戦闘力が爆発的に飛躍した爪先の攻撃がユリアンを襲うが、力を溜め待ち構えていたユリアンに隙はなく、代わりに残像を見せつけた。
「残念だったな、そっちは残像だ!このままだと、俺に当たる前に力尽きるぞ!」
 ギィィィグィィイイィィ!!!と悔しげに金切り声をあげ、羽を広げたハーピーから衝撃波が放たれた。
「うわっと」
 ユウはネメシスに掴まりながら衝撃波に耐え、吹雪はハーピーの口元を鋼糸で封じようとするが近付けない。辛うじて後方でオーラ防御を展開して衝撃波に耐えていたザッフィーロがジャッジメント・クルセイドでの一撃を試みると、天からの光と共に小さな悲鳴じみた声を上げる。攻撃が鈍くなった瞬間を狙い、吹雪が短刀で突き穿つ。ユウとユリアンもその動きに乗じてルーンソードとサムライブレードを突き立てた。
「美しい歌声も、迷惑をかけるようでしたら骸の海で歌ってくださいませ」
「これで終わりっす!」
「最後の歌は、自分の鎮魂歌にしな!覚悟!!」
 三人の攻撃に加えザッフィーロが援護すればハーピーの口からは声が絶え、大きく広げた羽も力を失い、大きな音と共にその身は朱に染まっていった。

 最後にハーピーが見たものは猟兵たちの闘志溢れる眼であった。それは揺り籠にいた時には知らなかった恐怖だった。人間や人間以外の木偶がいた。自分の方が優れていたはずだのにゴブリンは死に、自分も討伐されてしまったのだ。嗚呼、口惜しい。口惜しい。しかしもう一爪だって浴びせられない。朱に染まった体は串刺しにされて動かない。さようなら、憎き猟兵たち。この恨み、忘れはしまいーー。
 ハーピーは最後に慈悲を持った猟兵たちの手で目を伏せられた。末期の祈りなど猟兵たちには知る由もないが、ここに確かにハーピーは討ち取られたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月25日


挿絵イラスト