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新銀河開拓史プラネットマインド〜計画、始動〜

#スペースシップワールド #【Q】 #クエーサービースト #惑星ロボ

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 スペースシップワールド。
 はるかな太古の戦いによって、人類の生存可能惑星は既に失われていた。
 人類はコアマシンを基底とする宇宙船で何世代もの時を重ねながらも、一部は人類居住可能な惑星がまだ残されていることを信じ、探索を続けているのであった。
 そんな折、復活した銀河帝国との戦争が勃発した。その戦いの末に、人類は勝利と、未踏宙域の文献を入手する。
 銀河帝国の記した未踏宙域。その宙域には外来生物を阻む、クエーサービーストと呼ばれる存在が数多く跋扈しているのであった。

●建造、惑星ロボ
「スペースシップワールドの未踏宙域において、クエーサービーストとの激戦に進展がありましたわ!」
 エリル・メアリアル(孤城の女王・f03064)が猟兵達の前で叫ぶ。
「未踏宙域にてわたくし達が戦っていたクエーサービースト・マインドミナBVA。あれはかつて銀河皇帝が所有していた『思念兵器・マインド』の材料だったことがわかりましたの!」
 マインドとは、使用者の意思やユーベルコードを機器にダイレクトに伝達することを可能にする装置である。銀河皇帝はこれをワープ能力の強化に使っていたというが、本来であれば巨大な兵器を意のままに操ったりすることで戦力の増強を図るものなのだ。
「というわけで、このマインド本来の使い方によって……巨大ロボットを作りますわ!」
 エリルがぐっと拳を掲げた。

「クエーサービーストは小惑星並みの巨体。今まで皆様には生身で戦って頂いていましたけれど、サイズ差に悩まされたことは多かったかと思いますわ」
 そこで、巨大ロボット建造である。完成さえすれば、そのサイズ差を埋めることか出来るというわけだ。
「小惑星並みのクエーサービーストの材料を使うのですから、ロボットのサイズもどーんと小惑星サイズ! そして、そのロボットに乗込めば、ユーベルコードも小惑星サイズになるって寸法ですわ!」
 エリルがふふんと鼻を鳴らす。
「建造はまだ計画段階。ですから、皆様のイメージを膨らませて、計画中の惑星ロボのうち、1機の開発に参加していただけますかしら?」
 建造した惑星ロボに乗るのは当然猟兵達だ。希望の機能や外見の提案の他、猟兵達の持つ技量や技術提供、他には熱意などを注ぎ込めばきっと惑星ロボの完成度も上がるはずである。
 とはいえ、今回の建造計画はあくまで試作段階。思った通りの形状、能力を持たせるのは至難だろう。しかし、完璧なものを最初から作るというのは土台無理な話。トライ&エラーを繰り返し、いつか完全な惑星ロボを完成させれば良いのだ。
「試作機が完成次第、そのまま戦闘テストに移行しますわ。敵はもちろん、マインドミナBVA!」
 試作機完成次第即刻実戦テストというのも酷ではあるが、戦闘データ採取の他、今後の惑星ロボパーツの入手も可能である為、開発力を早期に高めるためには必須なのだ。
「試作機には皆様全員で乗り込んで頂きますわ。操縦者は一人だけだけれど、慣れない試作機だからか、マインドはそういうものなのか、一回のユーベルコード発動後は体力をかなり消耗してしまい、交代をせざるを得ないようですの」
 その為に複数人が1機を共有して戦う方式がとられるようである。
「最初は慣れない戦いになるかもしれないけれど、今回のことを礎に、今後もっと素晴らしい惑星ロボを建造することも出来るようになるはず。ですから皆様、しっかり戦っていらっしゃいませ!」
 そう言い、エリルはグリモアを輝かせはじめた。
「そうそう。試作機だけれど、まだ名前は決まってないようですわね。カッコいいのを提案すれば、きっと採用してもらえるんじゃないかしら?」
 そうして、舞台は宇宙に移る。

 新たな銀河の開拓史が、再び幕を開ける!


G.Y.
 こんにちは、G.Y.です。
 超巨大スケールでお送りする超銀河スペクタクルスペースオペラ、開幕です。

 舞台はスペースシップワールドの未踏宙域。そこにはクエーサービーストと呼ばれる巨大生物が跋扈しています。
 それに対抗する手段として、超巨大な惑星ロボを建造し、戦闘データを取るのが今回のシナリオとなります。
 盛り込みたい機能や性能、外見等を考えたり、実際に作業を行ったりして、みんなで一つの惑星ロボを完成させましょう!
 なお、惑星ロボは試作機のため、ガラクタの寄せ集めのような風貌になってしまいますが、皆様の熱意によってはある程度カッコいい感じにまで完成度を高めることは出来ると思います。
 また耐久性も通常の宇宙船に比べてもさほど高いものではありません。試作機ですので、一回の戦闘でかなりの消耗が予想されますが、ボロボロになっても戦うロボの姿はアツく込み上げるものがあると個人的には思ってますので、後半はそんな雰囲気になる可能性もございます。

 ロボの名前については、第一章でご提案頂いた中から抽選などで決まります。
 誰もご提案頂かなかった場合は建造に参加している技師のセンスで決まります。なんとなく直接的にカッコイイ感じの名前になると思います。

 それでは、皆様のアツいプレイングをお待ちしております!
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第1章 冒険 『試作型惑星ロボ開発計画』

POW   :    完成したパーツを組み立てて、小惑星サイズの巨大ロボを完成させる

SPD   :    試作型惑星ロボの完成に必要な装置を作成したり、分割したパーツごとに完成させていく

WIZ   :    試作型惑星ロボの設計を行なったり、必要な資材をもつスペースシップに出向いて交渉する

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ファランス・ゲヘナ
【心境】
これ逆に猟兵サイズのビーストが出てきて、それに悩まされるオチにならねーよナ…?

【名前】
『グレートイェイガー』に一票
ダサイ?こーいうのはダサい方が一周回って味があるんだヨ。多分…。

【行動】
判定;POW
さて、愛用の自動車と合体。大型になって作業を行ウ。
ちなみに合体後の姿は完成予想図(初期型)ダ。まあ開発中に仕様変更はこの手の大型兵器の常だがナ。
オレは胴体部分を担当。『メカニック』知識を元に組み立てていク。
おいマテ。この部分のラインはこうしたほうがエネルギー効率がよくなるナ(勝手に変更)
あとここに『武器改造』で改良した隠し兵器を仕込んでおくカ(勝手2)

【その他】
アドリブ他猟兵との絡みOK


ヤニ・デミトリ
パイルバンカー…パイルバンカーつけたいッス!!

この先、何が出てくるかわからない未踏宙域を行くことになるんスよね?
つまりどんな敵が出てくるかわからないということ
ならば如何なるものも勝機を見定め、
ぶちぬく強い意志と武器が必要だと思うんス
つまりパイルバンカー!!

などとぬかしながらパーツの組み立てを手伝う
規模が大きいから、
【ビルドロボット】でデブリ等と合体して力仕事をこなすッスよ
形はパーツを持ったりどこでも取り付いたりと、
動きやすいよう蜘蛛のような形状

いや使い所が難しいとか、
もっと効率的な手段があるのは分かってるんスよ…
でもマインドミナBVAの素材とUCがあったらどうにかなる気がしないスか?(願望)


ミスト・ペルメオス
【WIZ】
これはまた、凄いことになりましたね。
何だかわくわくしてきましたよ…!

若くして機械鎧(人型機動兵器)を駆る軍人として。
それ以前にカッコいいもの好きなひとりの男のコとして、「巨大ロボ」建造に意欲的に取り組む。
自らの愛機を参考に、それを大幅に拡張・発展させた…
多腕・多脚の異形の巨大機動兵器の設計を試みる。
目指すは巨体ながらも高機動と高火力の両立。
大型艦艇をもブン回す大出力スラスター群に、
長射程・超火力の要塞砲、近接防御用の対空装備などをガン積みする勢い。

また、機体制御や火器管制の技術や関連装備に関しては、
データ収集と引き換えに故郷の技術廠に協力を仰いだりもする。

※他の方との共闘等、歓迎です



 ゴウン、ゴウンと兵器工場に低い音が鳴り響く。
 無重力の工場には技師達がいたるところで浮かびながら、一つの巨大な塊へ向かい、作業を続けていた。
 搬入されたマインドミナBVAのパーツは、まず加工しやすいように解体され、戦闘などで破損した箇所を取り除いた後、建造計画に則って再び組みあげられているようであった。
「これはまた、凄いことになりましたね……なんだかわくわくしてきましたよ……!」
 ミスト・ペルメオス(銀河渡りの黒い鳥・f05377)がそんなフレーム剥き出しのロボを見上げて、わくわくと目を輝かせた。
 この光景は機械鎧を操る軍人としては勿論、男の子として、心が踊らないわけないのだ。
「これ、逆に猟兵サイズのビーストが出てきて、それに悩まされるオチにならねーよナ……?」
 そんなわくわくに少し水を差すように呟くファランス・ゲヘナ(     ・f03011)であったが、そうは言いつつもメカニックの知識を動員するチャンスとあって、少なからず期待感を寄せているようである。

「さて……」
 ファランクスはおもむろに愛用の自動車に飛び乗ると、その身を融合させてゆく。そして、全長3メートル強の巨体に変形すると、くるりと回って見せた。
「ちなみにこの姿はオレの完成予想図、初期型ダ」
「なるほど……ではそこを多腕、多脚にしてみてはどうでしょう。そう、目指すは巨体ながらも高機動と高火力の両立」
 ファランクスの完成予想図にミストが思い描いていたイメージを付け加える。彼の愛機を参考にしたセッティングだ。
「パイルバンカー! パイルバンカーつけたいッス!!」
 その脇から元気に割って入ってきたのは、ヤニ・デミトリ(笑う泥・f13124)だ。
「この先、何が出てくるかわからない未踏宙域を行くことになるんスよね? つまりどんな敵が出てくるかもわからないということ」
 ヤニが二人に、ちょっと早口気味に力説を始めた。
「ならば如何なるものも勝機を見定め、ぶち抜く強い意志と武器が必要だと思うんス!」
 すぅっと息を吸い、一際大きな声で叫ぶ。
「つまり……パイルバンカー!!」
 ばんかー、ばんかー、ばんかー……と工場中にヤニの声がこだました。
 そして訪れる静寂。ヤニは頭を掻いて、誤魔化すように笑い始めた。
「いや使い所が難しいとか、もっと効率的な手段があるのは分かってるんスよ……でもマインドミナBVAの素材とか……」
「素晴らしい!」
 ヤニの言葉を遮るように、ミストが口を開いた。
「私は近接戦にも対空砲の設置を考えていましたが、やはり格闘戦は必須ですよね!」
 ミストはヤニの提案にいたく感動していたようであった。やっぱりパイルバンカーは男のロマンなのだ。
「そ、そうっスよねそうっスよね!?」
 ヤニが嬉しそうに同意を求める。二人は瞬く間に意気投合するのであった。
 そうして、いよいよ男達の夢とロマンの詰まったロボット建造計画が開始するのであった!
「まぁ、開発中に仕様変更はこの手の大型兵器の常だナ」
 ファランクスは二人の注文に形を変えながら、ふふっと笑うのであった。

「俺も変身っす!」
 ヤニが周囲に浮かぶデブリに張り付くと、そのパーツを取り込んで巨大化してゆく。
 蜘蛛のような脚をしたロボットと化したヤニは、マインド用のパーツを持ち上げ、技師達のもとへ運んで行く。
「よし、オレは胴体部分を担当すル」
 ファランクスがパーツを持ち上げながら、胴体へと向かう。その道中でふと、技師達が動力パーツを繋ぎ合わせている様子が目に飛び込んできた。
「おいマテ」
「うわっ」
 3メートル強のロボが技師達の間に割り込んできた。その様子はちょっと怖い。
「この部分のラインはこうしたほうがエネルギー効率がよくなるナ」
 ちょいちょいと結合位置を変更し、パーツを組み上げるファランクス。その後、動作チェックを行うスタッフが、想定以上の効率が出ていると歓喜の声を上げた。
「あと……」
 ファランクスは満足そうにしながらも、さらにちょいちょいと装甲板に細工を施し始めた。
「改良した隠し兵器を仕込んでおくカ」
 そうやって胴体まで到達するまでの間ですら、当初の予定の形状から随分と変更が発生していた。
 まさに、仕様変更はこのテの常、なのだ。

「機体制御に関してはこちらのデータを使ってみてくれませんか?」
 脚部ではミストが技術者達を集めて、機体制御用のデータを配布していた。故郷の技術廠より提供された、ミストによる実戦経験もある信頼されたデータだ。スケール感が違い過ぎるが、それでも無いよりはマシだろう。
「それとスラスターの位置調節ですけど、こういうセッティングで大型艦艇をも……」
 そう話し始めたところで、ミストが上を見上げた。
「パイルバンカー!」
 腕のうちの一つ、パイルバンカーがまさに今取り付けられようとしていたのだ。
「オーライ、オーライっスー!」
 ロボの肩に立つヤニが、そのパイルバンカーを誘導している。
 ワイヤーで一時固定すると、技師たちが一斉に関節部分の接合に取り掛かる。接続が終わるとパイルバンカーの試射が行われ、工場中から歓声が上がるのであった。

 胸部のコックピットにマインドが内蔵されると、静かな起動音と共にコックピット内のモニターが様々な情報を表示し始める。それをしばらくの間技師が確認し……親指が建てられた。
「完成~!」
 巨大な惑星ロボを前に、3人と技術者達が手を叩き合った。
 当初予定していたよりも腕、脚が多くなった分、それらの一部は装甲がなくフレーム剥き出しの状態となっている。部品の位置の最適化が十分ではない都合上、動力パイプ、コード等も装甲内におさまっておらず、冷却用設備も大型だ。
 非常に無骨で、洗練されていない。だが、これはこれで一体感が生まれていた。試作機のロマンというやつだ。
 外見よりも実用性、武装を重視した3人の設計は、良い意味でデザイン性の無い機体を作り上げたのだ。
 また、単一なグレーの色合いもそれに拍車をかけているということを付記しておく

「さて、名前だが……お前ラに意見が無いなら、オレが決めてやろウ……」
 ファランクスが皆の前に躍り出て、タメを作る。
「こいつの名は……」
 ごくりと皆の視線がファランクスに集まった。
「グレートイェイガー!」
 少々の沈黙。ファランクスは空気を察して続ける。
「ダサイ? こーいうのはダサい方が一周回って味があるんだヨ。多分……」

 こうして、猟兵達の新たな力となった試作型グレートイェイガーは、次なるステップへと歩を進めることとなる。
 それは、実戦テスト。グレートイェイガー、早速の晴れ舞台である!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『クエーサービースト・マインドミナBVA』

POW   :    BVAジェノビック
【無限に変化する外殻が超殺戮形態 】に変形し、自身の【防御力】を代償に、自身の【攻撃力と攻撃速度】を強化する。
SPD   :    BVAエクスタリ
いま戦っている対象に有効な【無限に変化する外殻が変形した殺戮兵器 】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
WIZ   :    BVAリモーフ
対象のユーベルコードを防御すると、それを【無限に変化する外殻によって再現し 】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 グレートイェイガーに乗り込んだ猟兵達は、前方に巨大熱源を発見する。
 クエーサービースト・マインドミナBVAで、間違いない。

 多脚故に大量に取り付けられたスラスターとパワー、そして遠近共に隙の無い武装達。さらにパイルバンカーも搭載されているこのグレートイェイガーではあるが、特筆すべき点はやはり『マインド』が搭載されていることである。

 マインドは操縦者の動きやユーベルコードをダイレクトに伝達する力を持っている。これにより、操縦者は生身で戦う場合とほぼ変わりなく惑星ロボを動かすことが出来るのだ。
 ただし、その能力は操縦者の体力を激しく消耗させてしまう。
 コックピットに乗り込んだ猟兵達は、パイロットを交代させながら戦いへと挑むことになる。

 マインドミナBVAが接近してくる。
 まもなく、戦闘圏内だ。
ファランス・ゲヘナ
【心境】
「グレートイェイガー量産の暁には、クエーサービーストなぞあっという間に叩いてくれるワっ」
え?まだ無理。諦めるな。諦めると試合はそこで終了ヨ。

【戦闘】
フハハハハハハ。
オレの『操縦運転騎乗』テクニックを見せてやる

見るがいイ。オレの切り札ヲ。
コロニーレーザー“シュバルツェスマーケン”を接続。
『武器改造』で接続部を改造済みダ。
グレートイェイガー動力チャージ開始…
『力溜め』+『魔力溜め』で機内動力ならびに館内猟兵の魔力を直結。
『偵察』に出した“自動哨戒機01号“竜牙””から周辺の『情報収集』より射線情報を確認。
トリガーセット
俺が射手を務める『スナイパー』で狙いをつける…
文明破壊砲…。発射―――ッ



 グレートイェイガーがスラスターを起動し、マインドミナBVAへと向かってゆく。
 コックピットに座したファランクスは、接近する敵との距離を測りながら、乗り心地を確かめていた。
 マインドは確かに、小惑星サイズのロボをまるで手足のように扱えるポテンシャルを秘めているようであった。
 その分疲労感もあるが、それはファランクス持ち前の技術で軽減していた。
「フハハハハハハ。オレの『操縦運転騎乗』テクニックを見せてやる」
 その言葉通り、グレートイェイガーは巧みな操縦技術で機敏に動いてみせた後、敵間にデブリの少ない地点を陣取った。先んじて放っておいた自動哨戒機01号“竜牙”によって調査させた、敵機に対する絶好の射線である。
 直後、熱源接近のアラートがコックピットに響く。それと同時に、マインドミナBVAが急接近を始めた。
 まだマインドミナBVAは宇宙空間の奥。レーダーで捉えても、視認は出来ていないが、おそらく超殺戮形態へと変形したのだろう。油断すれば一気に肉薄されてしまう。
「見るがいイ。オレの切り札ヲ」
 だが、ファランクスは焦らない。追随させた巨大な筒に腕を伸ばし、手早く接続を行う。
『コロニーレーザー“シュバルツェスマーケン”を接続』
 コックピット内にメッセージが流れる。それはファランクスの所有する超巨大なレーザー砲であった。このグレートイェイガーが建造される際に、接続できるよう改造していたようである。
「グレートイェイガー動力チャージ開始……」
 機内動力がコロニーレーザーへと集まってゆく。さらに、ファランクスの魔力までもがレーザーへと集まってゆく。
『エネルギー充填60……70……80……』
 カウント終了を目前にして、グレートイェイガーのカメラがマインドミナBVAを捉えた。その姿が徐々に大きくなってゆく。
「偏差修正、トリガーロック」
 ファランクスのモニターのロックオンカーソルがマインドミナBVAを中央に捉える。このまま止まっていては良い的である。
『90……100!』
「文明破壊砲……。発射―――ッ」
 ファランクスがトリガーを引いた。
 巨大な光の奔流がマインドミナBVAを飲み込んだ。
 その圧倒的なエネルギーに、マインドミナBVAの全身から数多の爆発が起こり、装甲は溶解してゆく。
 光から逃れたマインドミナBVAであったが、その後もところどころを爆発させながら、装甲が宇宙に散ってゆく。
「グレートイェイガー量産の暁には、クエーサービーストなぞあっという間に叩いてくれるワっ」
 その様子にファランクスは高笑いをしようとした……が、ファランクス、及びグレートイェイガーも無傷とはいかなかった。
 体力の消耗にくわえ、コロニーレーザーと接続したグレートイェイガーの腕部がエネルギーに耐えきれず破壊されてしまったのだ。これでは、量産もまだ遠い未来のように感じられる。
「え? まだ無理? 諦めるな。諦めると試合はそこで終了ヨ」
 誰に言ったか、ファランクスはそう呟きながら座席から離れるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヤニ・デミトリ
非の打ち所がない格好良さッス…試作機、それも浪漫…
さあ、性能を存分に発揮しにいくッスよ!

操作を交代、敵の追撃と戦闘データの収集を行う
UCの回復能力が機体にどう影響するかも気になる所
多少の自己修復が可能なら継戦も少し楽になるんじゃないかと思うんス
遠距離武器で牽制を行いながら接近
射程圏内に入ったなら【密やかな午餐】で腕の一部を異形の大口へと変形
敵の装甲もろとも「殺意」「殺戮兵器への理解」を食らいとる

ついでに、相手方の「有効な兵器」とやらのデータが取れれば
こちらの弱点の分析にもなるんじゃないスかね?

一時意志を失えば動きも鈍る筈
生じた隙に多腕で敵に取り付き身体を固定
パイルバンカーの一撃をぶち込むッス!



 出撃前、コックピットに乗り込む直前に、ヤニはもう一度グレートイェイガーを見上げた。
 無骨で、不愛想で、色も地味で。しかし。
「非の打ち所がない格好良さッス……試作機、それも浪漫……!!」
 試作機故の不完全さ、不安定さはある種の格好良さを生み出していた。ヤニはその姿に惚れ込んだのだ。これをこれから操作することになると思うと、胸が高鳴ってくる。
「……さあ、性能を存分に発揮しにいくッスよ!」
 そう意気込んで、ヤニはコックピットへと入り込むのであった。

 そして現在、グレートイェイガーの腕のうち1本が破損し、デブリが散る。
 猟兵の攻撃に直撃したマインドミナBVAも相当なダメージを負っている様子で、溶解した装甲を剥がし、新たに生まれた外殻で補修してゆく。
「操作交代ッス!」
 ヤニがコックピットに座り込むと、マインドの機能がヤニとグレートイェイガーの感覚をリンクさせてゆく。
「……こりゃ、凄いッスね……!」
 思い通りに動く腕部や脚部を動かしながら、マインドミナBVAへの追撃を図ろうとレーダーを確認した。
「ユーベルコードの回復能力が機体にどう影響するか……気になるとこッスね」
 マインドはユーベルコードを増幅する。そのマインドが搭載された惑星ロボならば、回復機能もロボに影響を与えるのではないか? とヤニは考えていたのだ。
 その為には接近が必要だ。マインドミナBVAへ向けて、ヤニはグレートイェイガーを前進させる。
「……こいつは!」
 直後、レーダーに複数の熱源が感知された。マインドミナBVAがパージした装甲が殺戮兵器へと変化していたのだ。
 それらはグレートイェイガー内部の人間を殺さんと、鋭利な槍のような姿となり、グレートイェイガーへと飛び込んでくる。
「うおっとぉ!!」
 内蔵兵器で牽制をしながら、ヤニは本体へと突き進む。いくつかの殺戮兵器は射撃によって破壊され、いくつかの閃光が瞬いた。
 その隙間を縫って、殺戮兵器がグレートイェイガーへと突き刺さる。
「ぐぅうっ……このぉっ!!」
 ヤニは突き刺さった殺戮兵器を引き抜くと、投げつけて火器の銃口を集中させる。
 砕け、外れたパーツとともに殺戮兵器が爆発した。即座にヤニは機体状況を確認。損傷率をチェックする。
「よし、まだ全然動ける……またくるッスね!」
 レーダーの渓谷に、ヤニが叫ぶ。マインドミナBVAの装甲が変化し、殺戮兵器が新たに生まれようとしていたのだ。
「けど、ここまで来たなら!」
 既にグレートイェイガーはヤニの射程圏内に入っていた。突進の後、一本の腕がマインドミナBVAを掴むと、もう一本の腕が異形へと変化してゆく。
 マインドミナBVAから無数の針が突き出し、グレートイェイガーの装甲を貫く。それとほぼ同時に異形となった腕がマインドミナBVAへと噛みついた!
「その殺意、頂くッスよ!」
 噛み砕かれた装甲から意志が吸い取られ、マインドミナBVAの殺意から生まれた兵器が縮小してゆくと共に、グレートイェイガーの砕けた装甲が修復され、機能を取り戻してゆく。
 そして、マインドミナBVAが一瞬、動きを止めた。
「この隙ッ……にぃ!!」
 さらにもう1本腕が伸び、マインドミナBVAを捕えた。そして、パイルバンカーの先端がマインドミナBVAの中央にコツンと密着する。
「ぶち込むッス!!」
 ヤニの叫びと共に、パイルバンカーが放たれた。超巨大な杭がマインドミナBVAの装甲を容赦なく破砕し、貫く。
「へへ、やっぱり、浪漫ッスね……!」
 自らの衝撃で、拘束に用いた腕が関節部から折れ曲がっていた。ヤニはその腕をマインドミナBVAから無理矢理引きはがし、再び距離を取りはじめるのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

煙晶・リリー(サポート)
両手をコートのポッケにインして射撃スタイル
《七星》の弾丸による後方支援がメイン
盾の森による防御、黒の錨を織り交ぜて撹乱

「ここは私に任せて先に行け!」とか
「私が囮になるからその隙に!」とか
そんなカッコいいムーブがしたい
仲間と戦う私はきっとカッコいい


ミスト・ペルメオス
【POW】

損傷拡大。しかし…、
まだ行けるな? グレートイェイガー…!

完成したグレートイェイガーに乗り込み、出撃。
戦闘の推移に伴い損傷していく機体の情報をチェックし、可能ならばサブパイロットとしてダメコンなどを行いつつ。
メインパイロットとしての出番が来れば、マインドの機能を自前の念動力も併せて最大限に活用。
激しい消耗を承知でマインドの機能を用い、機体を掌握。
出力最大、マインドミナBVAへと突撃しつつ【オープンファイア】。全火力の投射を開始。
対空砲から要塞砲まで残された全火力を叩きつけ、
最後にはすれ違いざまに多脚を活かしたブーストチャージ(蹴り)もお見舞いして離脱する!

※他の方との共闘等、歓迎です



「私の出番ね」
 惑星ロボ、グレートイェイガーの乗り込む煙晶・リリー(カッコイイとは、私のことよ!・f21371)は、メインパイロットとしてコックピットに乗り込んだ。
 本来ならば後方支援を主としたリリーの戦闘スタイルではあったが、1体の惑星ロボを共有する今回の戦いではどうしても一対一を強いられる。
 しかし、やりようはある。リリーは七星という水晶をふわりと浮かし、宇宙空間に射出させた。
「……いけっ!」
 リリーは七星をマインドミナBVAへ向かって放つと、同時にレーダーで敵の位置を把握する。七星の軌道予測と、彼我の距離感が表示され、戦場を見渡すモニターにはマインドミナBVAが小さく映る。
「ターゲット・ロック。“ペリオリステ"、展開開始――」
 リリーの言葉に合わせ、宇宙空間に100を越えるプリズムが生まれ始める。ちなみに、画面にはロックの表示などはない。このユーベルコードにロックオン機能はないのだ。何故呟いたかというと、カッコいいからである。
 それはそれとして、無数のプリズムが宇宙空間に展開すると、プリズムは光を反射してグレートイェイガーがまるで分身したようにマインドミナBVAへと見せかけた。
「光弾、発射!」
 グレートイェイガーから放たれた光がプリズムに反射し、七星によって観測された敵までの軌跡に合わせて角度を調節しながら高速でマインドミナBVAに着弾。
 いくつもの光がマインドミナBVAの周囲で炸裂し、その光すらもプリズムが反射することで、マインドミナBVAを撹乱する。
「チャンスは作った……あとは任せた!」
 リリーがコックピットを離れる。そこに交代で乗り込んだのは、ミストである。
「腕部破損、胴部装甲損壊、損傷拡大……」
 ミストはサブパイロットとして機体の状況を確認していた。激戦の中で、試作機であるグレートイェイガーは数々の傷をその身に刻んでいる。
 だが、いざメインパイロットとしてシートにつき、マインドに身を委ねると、ある確信がミストの中に生まれていた。
「……まだいけるな? グレートイェイガー……!」
 ミストの言葉に反応するように、グレートイェイガーが唸り声を上げた。
「最大出力!」
 幸い、リリーの力によって敵の狙いは定まっていない。ミストは脚部スラスターを全開にして一気にマインドミナBVAへと接近する。
「攻撃……開始!」
 グレートイェイガーに搭載された武器が一気に露出する。破損によって開かない銃口は、装甲ごとパージして、全ての銃器を一点に集中させる。
「全火力……投射!!」
 速度を上げながら、グレートイェイガーの重火器が火を噴く。バルカンからライフル、要塞砲までもがマインドミナBVAへと浴びせられると、敵は怯んだままその直撃を受け続ける。
「――今だッ!!」
 脚部のスラスターがぐるんと回転する。
「ブーストチャージ……!!」
 脚の一本が、スラスターの出力を最大にしたまま、マインドミナBVAへと叩きつける。
 その衝撃で脚のフレームが歪み、関節が破損する。
「離脱!!」
 関節部のパーツを切り離し、グレートイェイガーが離脱してゆく。
 マインドミナBVAは、切り離されたグレートイェイガーの脚部を振り払うと、グレートイェイガーを再び捉える。
 マインドミナBVAの機体はグレートイェイガー以上に損傷が激しい。あとわずかな攻撃で、活動を停止させることが出来るだろう。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

リトルリドル・ブラックモア(サポート)
★アドリブ連携歓迎だぞ!

ワーハッハッハッ!
まおーリトルリドルサマ参上!
どうやらオレサマの助けがいるみてーだな!
クックックッ…ヤダね!
オレサマがかんがえてるコトはひとつ…
イタズラすることだー!(※大したことはできません)

アッなんだその目!
オレサマすげーワルなんだぞ!
オブリビオンよりやべーワルだから
ヤバそうなヤツが相手でも…

ちょーコエーじゃん!!

よわそうなヤツにはかてるぜ!
でもカワイイヤツには手加減するし
こまってるヤツはたすけるぜ
まおーサマはウツワがひろいのだ!
カワイソーだからじゃねーし!
イイヤツじゃねー!

なんかイロイロあるとおもうケド
UCや技能やアイテムでなんとかすっぞ!
あそぶのもまかせろー!



 マインドミナBVAは既に崩壊寸前であった。
 だが、同時に惑星ロボ・グレートイェイガーもかなりの損害を受けている為、あまり長期戦は出来ないと予想された。
 追撃し、倒しきるのならば今しかない。
「ワーッハッハッハ! どうやらオレサマの助けがいるみてーだな!」
 そんな焦燥感の中、陽気な笑い声がグレートイェイガーのコックピットに響き渡った。
 リトルリドル・ブラックモア(お願いマイヴィラン・f10993)である。
「クックック……ヤダね!」
 リトルリドルは胸を張ってどうどうと叫んだ。
「オレサマがかんがえてるコトはひとつ……こうだっ!」
 リトルリドルは持っていたマジックペンの蓋をキュポっと抜く。そして、計器類のモニター画面にはなまるやばってんを書き始めたのだ!
 あまりにしょうもないイタズラに、リトルリドルへの注目が集まる。ましてや敵の目の前だ。あんまり時間を無駄には出来ない。
「なんだその目! オレサマすげーワルなんだぞ!?」
 えっへんといばるリトルリドル。
「なんたってオレサマ、ムダンでコイツに忍び込んじゃったんだもんね! ミッコーってヤツだ!」
 時は少し遡る。実はリトルリドルはグレートイェイガー発進前にチョーカッコいいロボットにテンションが上がり、こっそりとコックピットに上がり込んでいたのだ。
 もともと参加した猟兵全員で乗り込む手筈だったので忍び込む必要性はなかったのだが、そうとは知らずにリトルリドルは鼻高々で自慢げに語る。
 しかし、猟兵ならば話は早い。
「え、動かしてイイのか?」
 コックピットに通されたリトルリドルは、言われるがままシートに座り込んだ。
 様々な計器がロボの状況を知らせ、レーダーが敵の接近を警告する。壁いっぱいのモニターは、宇宙空間を映し出して、メインパイロットであるリトルリドルを戦場へと誘った。
「おぉおお……!!」
 オトコノコにはたまらなないシチュエーションである。アコガレのレバーを握ると、リトルリドルは高らかに叫んだ。
「グレートイェイガー、はっしーん!!」
 その言葉に合わせ、グレートイェイガーのスラスターに熱が入った。
「うははは、いっくぜー!!」
 グレートイェイガーは最高速度のまま、マインドミナBVAへと突進する。接近するにつれ、マインドミナBVAの巨体が、画面いっぱいに表示される。
「…………」
 ぽかん、と一瞬リトルリドルがモニターを眺めた。直後。
「ちょーコエーじゃん!!」
 グレートイェイガーの軌道がほぼ直角に曲がり、マインドミナBVAから距離を取る。
 当然、マインドミナBVAはグレートイェイガーを追いかけてくる!
「ヤベー、ヤベー、ヤベー!!」
 グレートイェイガーがリトルリドルと接続されたマインドから、爆弾を生み出す。逃げるそばから爆弾を投下し、マインドミナBVAへと投げつける。
「チクショー! おぼえて……ろ……?」
 逃げ惑いながら闇雲に投下した爆弾が、マインドミナBVAに全弾炸裂したのだ。
 マインドミナBVAは爆風に飲まれながら、全身から閃光を放ち、崩壊してゆく。
 どん、と大きな爆発とともに、マインドミナBVAは動きを止めたのであった。
「あれ……?」
 リトルリドルは目をパチクリさせて、マインドミナBVAを見る。
 どうやら完全に機能停止をしたようである。
「……ふはは、やったー! やっぱりオレサマすげー!」
 リトルリドルの喜びの声とともに、グレートイェイガーが拳を高く掲げた。戦闘テストは無事に成功、惑星ロボの戦闘データ収集の成果は十分で、マインドミナBVAのパーツも新たに入手した猟兵達は、一路帰還の途につこうとした……その時であった。
 突如、グレートイェイガーのレーダーがけたたましい警告音を発したのだ。
「な、なんだナンだぁぁ!?」
 リトルリドルは急いでレーダーを見る。
 遠くに巨大な惑星サイズの熱源が接近していたのだ。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『クエーサービースト・ヴァキアスEAT』

POW   :    EATグラトニウム
【周囲に蠢く存在を喰らいたいという暴食】の感情を爆発させる事により、感情の強さに比例して、自身の身体サイズと戦闘能力が増大する。
SPD   :    EATマテリライズ
【外殻を物質を破壊する超振動モード】に変形し、自身の【喰らった栄養分の消化】を代償に、自身の【外殻の防御力・スピード・反射速度】を強化する。
WIZ   :    EATベルゼバブル
【あらゆる生物・物質を消化する分解液の霧】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠メイスン・ドットハックです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 マインドミナBVAとの実戦による戦闘テストを終え、惑星ロボ・グレートイェイガーは工場への帰還の道をたどっていた。
 激しい戦闘で、既にその身はボロボロだ。だが、今回倒したマインドミナBVAのパーツと戦闘データにより、グレートイェイガーは改修することが出来るだろう。
 そう考えていた矢先であった。
 けたたましい警告音と共に、グレートイェイガーが新たに巨大な熱源を探知したのだ。

 それは、新たな『クエーサービースト』。クエーサービースト・ヴァキアスEATであった。
 クエーサービーストの例に漏れず、小惑星にも匹敵する巨体。黒い棘のような鱗で身を包んだ蛇のような姿で、グレートイェイガーへと接近してくる。
 グレートイェイガーは既に満身創痍だ。だが、このまま逃げては工場までも被害に遭いかねない。もはや逃げるわけにはいかないのだ。
 負傷した状態のまま、グレートイェイガーは、クエーサービーストに立ち向かう。
 試作型グレートイェイガー、最後の戦いが始まった。
フォルセティ・ソルレスティア(サポート)
◆性格
明るく元気で、好奇心旺盛で何にでも興味を持つけど、少し飽きっぽいところも。
年齢より子供っぽく(見た目に近い)、味覚も完全にお子様。
よく女の子に間違えられるが、言うほど気にしていない。
口調は「ボク~だよ」「わー、~だね」

◆戦闘
聖なる箒を振り回して、遠距離からの魔法系UCを使用。
グアルディアン・サトゥルノで相手のUCを相殺したり、ラビリント・ネプトゥノで
行動を制限したりすることもある。
フィニッシュはカラミダド・メテオーロが多い。
TPOに応じて愛用の宇宙バイクで戦うことも。意外と乗りこなす。
負傷者がいれば楽器演奏と歌で癒すことも多い。

◆非戦闘
情報収集を中心にしつつも直感を信じて行動することも


ファランス・ゲヘナ
【心境】
「う~む。グレートイェイガーも限界カ…だが、稼働情報は十分集まっタ。第二第三の惑星ロボが生まれいずれ制式量産型ヲ…。」

【行動】
『メンテナンス』で故障個所を修理してタ。

ヨシ、再びオレが搭乗ダ。パイルダーオン!!
『騎乗』『運転』『操縦』の三つの技術をかねそろえた超操縦士であるオレのカレーなテクニックを魅せてやるゼ!

巨大化には巨大化ダナ
UC超越者発動。

『早業』『ダッシュ』『残像』で高速で攻撃を回避
『リミッター解除』で全性能を解放したグレートイェイガーに敵はなイ。
おっと腕が取れそウ…ヤバイヤバイ。
徐に取り出したブレードで『切り込み』クエーサービーストを『蹂躙』してくれるワッ

アドリブ連携歓迎です



 グレートイェイガーの破損個所がショートし、火花が散る。
「う~む。グレートイェイガーも限界カ……」
 ファランスは計器類を見渡しながら、損傷状況をチェックする。
「こんな時にクエーサービーストが現れるなんて、最悪のタイミングだね」
 フォルセティ・ソルレスティア(星海の王子様・f05803)がむむ、と悩まし気な表情で相手を見やる。
 クエーサービースト・ヴァキアスEAT。未踏宙域を探索するために建造中の試作型惑星ロボのテスト中に、それは現れた。
 惑星ロボ・グレートイェイガーは先の戦いで既にボロボロだ。だが、ここで逃げては惑星ロボを建造中の工場にまで、ヴァキアスEATは追いかけてくるに違いない。
「だが、稼働情報は十分集まっタ。第二第三の惑星ロボが生まれいずれ制式量産型ヲ……」
「わっ、来るよっ!」
 フォルセティがモニターを見て叫ぶ。ヴァキアスEATが接近を始めたのだ。
「時間がないナ。 デハ、操縦は任せタぞ」
 ファランスはおもむろにコックピットハッチを開くと、宇宙空間へと踊り出る。
「えっ、えっ、どうするの?」
「故障個所の修理ダ」
 フォルセティの問いに、ファランスはビッと親指を立てるのであった。

 ヴァキアスEATは猛スピードでグレートイェイガーに迫っていた。
「よぉし……近付けないようにすればいいよね!」
 操縦を任されたフォルセティがシートに沈み込むと、搭載されたマインドがフォルセティの意志を感じ取り、それをグレートイェイガーに送り込む。
 グレートイェイガーは腕を伸ばすと、その手に光で出来た巨大な箒が出現した。
「わぁっ、マインドって凄いね!」
 フォルセティは現れた箒を自由に振ってみせてから宇宙空間に掲げると、ヴァキアスEATに向かって意識を集中させ始めた。だが、そこでフォルセティは気付く。
「速い……!?」
 モニター一杯にヴァキアスEATが映し出されたのだ。まるで眼前にいるかのようで、予想されていた接近時間を大きく下回っている。
『違うゾ! あれは……』
 宇宙空間で応急処置をしながら、ファランスがコックピットに通信を送った。
「大きくなってる!?」
 もともと小惑星サイズであるヴァキアスEATが、さらに巨大化したというのだ。
 レーダーが正確な距離を測定すると、ほぼ当初の予測距離に合致している。このまま巨大化を続け、グレートイェイガーを『暴食』のままに喰らい尽くそうというのだ。
「そんなこと、やらせないよ!」
 改めてフォルセティが箒を掲げる。
「星霜纏いし冷厳の天王……。 黄天より招くは無窮の霊氷」
 グレートイェイガーの周囲に、やはり小惑星ほどもある巨大な氷塊が出現した。
「イスベル・ウラーノ!!」
 その掛け声とともに氷塊がヴァキアスEATへと放たれた。
『GAAAAAAA!!』
 なまじ巨大化した分、ヴァキアスEATにその全てをぶつけることは容易かった。
 氷塊を受け、ヴァキアスEATの鱗が砕け飛ぶ。衝撃は周辺のデブリにまで波及し、砕けた氷塊とともにまるでダイヤモンドダストのような煌めきが広がった。
「ヨォし、応急処置完了ダ!」
 ハッチが開き、ファランスがコックピットへ戻る。
「うん、任せたよ。 バトンタッチ!」
 フォルセティがファランスに手を向ける。
 ファランスはその手を叩き、コックピットへと跳んだ。
「パイルダーオン!!」
 シートに滑り込んだファランスとマインドが接続される。
「……『騎乗』『運転』『操縦』の三つの技術をかねそろえた超操縦士であるオレのカレーなテクニックを魅せてやるゼ!」
 グレートイェイガーが胸を張るような仕草をしてみせた。

「巨大化には巨大化ダナ」
 ファランスが頭に乗せた海賊帽を180度ターンさせた。同じような仕草をグレートイェイガーが取ると、グレートイェイガー自身もぐんぐんと巨大化してゆく。
 巨大化してゆくグレートイェイガーのコックピットで、ファランスは堂々を腕を組む。
「全性能解放……!」
 さらに、ファランスの号令と共に、グレートイェイガーのリミッターが解除されてゆく。
「全性能を解放したグレートイェイガーに……敵はなイ!!」
 そう叫んだ瞬間、腕がぽろりと取れそうになった。
「おっと、ヤバイヤバイ……」
 やはり、あまり時間は残されていないようだ。ファランスの指示に合わせ、グレートイェイガーが全力で接近すると、搭載されていたブレードを抜く。
「蹂躙してくれるワッ!!」

 ――斬!

『GUAAAAAA!!』
 ヴァキアスEATが悶え、身体が縮んでゆく。
 グレートイェイガーのブレードの一撃が、ヴァキアスEATの身体に大きな傷を刻み込んだのである。
「さァ、一気にカタをつけるゾ」
 グレートイェイガーも身体を縮めながら、次のパイロットへとバトンタッチをするのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ヤニ・デミトリ
ここにきて新種とは、全くいいタイミングで出てきてくれるなぁ…!
ロボも身体もキツいけど、最初から腹は決まっている
ここでロボを破壊させはしないっス!

体内のナノマシン修復をフル稼働、気力を振り絞る

即座に真の姿を解放
泥の怪物なのでとても正義の味方って感じじゃないんスけどね
不定の身体と解放分のエネルギーをマインドに反映させ、
破損した部分に代替えし補修を試みる
「鈍色の眼」で機体の情報収集を行いつつ、出来る限り仲間の動作を支援
どうにか戦い抜くだけの間を支えるっス…!

勿論敵にただ食いされるつもりもない
虫型小爆弾を撒き、巨大化する敵の体を削ぐ
意識を保つのにUCはギリギリまでタイミングを見つつ

とどめは任せたっス!



 バトンタッチをしてシートに座ったヤニは、クエーサービースト・ヴァキアスEATを見つめる。
「ここにきて新種とは、全くいいタイミングで出てきてくれるなぁ……!」
 マインドに接続し、グレートイェイガーを動かすが、ところどころで回路がショートして思うように動かない。それに、ヤニ自身にも先ほどまでの疲労は残っているのだ。
「ロボも身体もキツいけど、最初から腹は決まっている……」
 操縦桿を握りしめ、ヤニは叫んだ。
「ここでロボを破壊させはしないっス!」
 その言葉とともに、ヤニの体内のナノマシンが活性化する。
「気力を振り絞れっ!!」
 ヤニの肉体が修復され、身体の輪郭が崩れてゆく。ヤニのブラックタールとしての、真の姿である。
「とても正義の味方って感じじゃないんスけどね」
 不定の身体となった為か真の姿となったためか、マインドとの接続率がさらに上昇する。
 続けてヤニは、高度演算デバイス『鈍色の眼』を用いて、情報を集積、分析を開始した。
「腕は残り2本、足のバーニアも6基が停止……、停止武装も50%オーバー……けど!」
 ヤニからエネルギー放出される。それは停止したはずのバーニアに火を灯す。
 さらに、分析した情報から得た、応急的な回路接続を実施することで、グレートイェイガーの小さな破損個所が修復されゆく。
「どうにか戦い抜くだけの間を支えるっす……!!」
 小惑星サイズの巨体の隅々まで把握することは難しい。だが、今のヤニはそれに全力をかける。
「……!!」
 レーダーがアラートを発した。
 ヴァキアスEATが巨大化し、グレートイェイガーへと食らいつこうというのだ。
「させねぇッスよ……!!」
 情報を分析、修復を続けながら、グレートイェイガーの武器庫から虫型の小型爆弾を放出する。バーニアを噴かして距離を取りながら、ヴァキアスEATを爆炎につつむ。
「意識を……保てっ……!!」
 今の爆弾であってもヴァキアスEATには大した被害を与えることは出来まい。それに、完全な修復は出来ないことはヤニにも分かっていた。それでも、限界まで。出来る限りギリギリまで。
「……!!」
 機能を停止していた腕のうち、1本が回復した。それは、ヤニが取り付け、関節部がひしゃげたパイルバンカーであった。
「こいつを……喰らうッス!!」
 迫るヴァキアスEATに腕を振りかぶり、パイルバンカーを打ち付ける。杭はヤニの人間性を代償に捕食形態へと黒く姿を変え、ヴァキアスEATを撃ち貫いた!!
『GYAAAAAAA!!!』
 装甲ごと打ち抜いたパイルバンカーは、今度こそ完全に機能を停止した。
 だが、ヴァキアスEATも深手を負っている。畳みかけるなら今だ。
「とどめは……任せたッス……!!」
 コックピットから離れ、ヤニは次の操縦者へと手を伸ばすのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

クララマリー・アイゼンバウム(サポート)
私、クララマリー・アイゼンバウムと申します。
普段は世界を渡る旅人をしています。
特技は料理と、誰とでも仲良く話せること…でしょうか。
旅人なので体力には自信がありますが、荒事は苦手です。
戦闘は召喚したバロックレギオンにお任せですね。

戦闘開始と共に『トイソルジャー行進曲』を発動させましょう。
ライフル銃を構えたおもちゃの兵隊を大量召喚、統率の取れた団体行動で集団戦術を展開します。
共闘する猟兵の方がいるならば援護中心で立ち回り、ここぞという時は一斉発射で決めましょう。

念のためですが、公序良俗に反する行動、他人に迷惑をかけたり倫理的に問題のある行いはしません。
あとはおまかせ。よろしくお願いしますね。


ミスト・ペルメオス
【WIZ】

まだ動ける。まだ戦える…!
やるぞ、グレートイェイガー…応えろッ!

多少は消耗から持ち直し、再びメインパイロットに復帰。
念動力を最大限に発揮、マインドを介して再び機体を掌握。フルコントロール。
不本意ではあるが、敵を倒し機体の中核だけでも生還出来れば(各種データを回収できれば)それで良しと割り切りつつ。

ジェネレーター出力一杯、スラスター最大稼働。残る全兵装起動。
慣性を利用した(そして搭乗者の安全を半ば無視した)戦闘機動を行いつつ射撃開始。
次々と損傷し、時にはユニットごと切り捨てることになろうとも。
【バラージショット】、残された力を叩きつけることで目標を墜とす!

※他の方との共闘等、歓迎です



 惑星ロボ・グレートイェイガーは、激しく消耗していた。
 試作機である惑星ロボの機動テストを兼ねた実戦で、見事にクエーサービーストを打ち破ったのも束の間、新たなクエーサービースト『ヴァキアスEAT』と遭遇してしまったのだ。
 ヴァキアスEATへの応戦の結果、既に敵も遭遇当初の苛烈さは失われていた。勝負はもう間もなく決する、と誰もが予感していた。そんな時であった。
 突如グレートイェイガーが突如停止し、計器類の光が消えたのだ。
「そんな……一体何が!?」
 ミストはコックピット周りを確認する。おそらく度重なる衝撃で、操作系統に不良が発生したのだろう。それが一時的なものなのかは、現時点ではわからない。
 だが、この機を逃すまいと、ヴァキアスEATはグレートイェイガーに迫る。
「どうしたんだ、グレートイェイガー!」
 ミストが叫ぶ。その時――ぼぅ、と小さく、モニターに分章が表示された。
「マインド……接続可能?」
 まだグレートイェイガーは死んでいなかった。惑星ロボの最も大切な機能、マインドの機能が回復したのだ。
「しかし……!」
 依然として、それ以外の機能は回復してこない。マインドだけでも無理矢理期待を動かすことは可能だろう。だが、それでヴァキアスEATを倒すことが出来るのか。機能が復調する予兆はあったのだ。せめて、もう少し時間があれば。
「私が時間を稼ぎます」
 クララマリー・アイゼンバウム(巡るメルヒェンの旅人・f19627)がそう言ってシートについた。
 マインドは本来、ユーベルコードを増幅する装置である。グレートイェイガーに搭載された武装類を使わずとも、マインドだけで戦うことも可能なのだ。
「私のバロックレギオンなら……この子を動かさなくても戦えるはずです」
 クララマリーは集中すると、宇宙空間に『トイソルジャー』の軍隊を呼び出した。おもちゃの軍隊は通常よりもはるかに巨大な姿でグレートイェイガーを護るように布陣し、ヴァキアスEATを迎え撃つ。
「こちらへ来ないでください!!」
 クララマリーの叫びと共に、トイソルジャー達のライフルが一斉に放たれた。
 咄嗟にヴァキアスEATが分解液の霧を吐き出すと、ライフルの弾は溶けて消えてしまう。だが、60体強にも及ぶライフルの弾幕は、その多くが分解液を抜けてヴァキアスEATへと撃ち込まれた。
『GUOOOOOO!!』
 それでもヴァキアスEATは咆哮を上げて、グレートイェイガーへと迫る。
「退いてくれないのなら……どうなっても知りませんよ!」
 クララマリーがトイソルジャー達に号令を出すと、今度は狙いを一点集中、ヴァキアスEATの鱗を貫き、無数の銃弾が肉を抉る。
『GYAAOOO!!』
 これにはたまらず、ヴァキアスEATが軌道を変える。
「やりました……」
 同時に、クララマリーもマインドを使用したことによる激しい疲労感に襲われた。おそらく、ここが限界だ。
「あとはお願いします……!」
 クララマリーがシートから離れる。だが、グレートイェイガーの他の機能が回復する様子はない。ミストはシートに座りながら、一縷の望みを託す。だが。
「どうして応えてくれないんだ……グレートイェイガー……!!」
 再び、ヴァキアスEATが迫ろうとしていた。
 クララマリーの援護も失った今、次接近されれば後はない。
「応えろ、応えてくれ!!」
 ミストがガン、とパネルを叩いた、その時であった。
 その衝撃が影響したのか、奇跡が起こったのか、コックピット内に光が灯る。
「……!」
 それを皮切りに、次々と機能が回復してゆく。
「まだ……動ける」
 ミストの胸に希望が宿る。
「まだ、戦える……!!」
 ミストの胸に、闘志が漲る。操縦桿を握り、マインドと接続。身体の内の巡る念動力を最大に発揮する。
「やるぞ……グレートイェイガー!!」
 その叫びに呼応するように、グレートイェイガーが唸り声をあげた。

「ジェネレーター出力一杯、スラスター最大出力!」
 グレートイェイガーのスラスターから、最後の炎が噴きあがった。
 噴射方向の固定もままならない出鱈目なものだが、それを念動力で補い、まっすぐヴァキアスEATへと突進する。
 その勢いで外部装甲が破損し、砕け、グレートイェイガーはヴァキアスEATに近付けば近づくほど小さくなっていくようだった。それでも構わないと、ミストは速度を落とさない。
 慣性のまま、ぐんぐんと距離を詰めてゆく。
「全兵装……起動!」
 その言葉と共に、グレートイェイガーに内蔵された重火器がすべて露出した。
 その全てがヴァキアスEATへとロックオンされる。
(――捉えた)
 ミサイルが、ライフルが、バルカンが、ヴァキアスEATへと向けて放たれた。
 爆炎が上がる中、分解液がグレートイェイガーの顔面へと直撃する。装甲が剥がれ、頭部が爆散する。それでもミストは止まらない。
「うおおおおおおっ!!」
 グレートイェイガーの機体がまるごと、ヴァキアスEATに衝突した!
 間髪入れずにミストは近接戦闘用ブレードを抜くと、ヴァキアスEATの剥き出しになった身体に……一気に突き刺す。
『OOOOOOOOO!!!』
 断末魔の悲鳴が上がった。その瞬間、グレートイェイガーも完全に機能を停止してしまう。
「行きましょう……このデータがあれば、作戦は成功なんですから」
 ミストがコックピットの端末からデータを抜き取ると、クララマリーをはじめとした、戦闘に参加したすべての猟兵達を外へと促した。

『AAAHHHHH……!!』
 ヴァキアスEATの内部から爆炎が広がる。それは次第に大きくなり、無人となったグレートイェイガーを飲み込むと、グレートイェイガーからさらなる爆光が広がり、宇宙空間を激しく照らし続けた。
「さようなら、グレートイェイガー……」
 全ての戦いを終え、全ての役目を終え、グレートイェイガーは炎の中に消えた。
 今回取得したデータは、きっと今後の惑星ロボ建造、ひいては未踏宙域探索に役立つはずだ。そう信じて、猟兵達は帰還する。

 そして光が収束し――宇宙に闇と静寂が戻った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2020年07月07日


挿絵イラスト