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【TST】オエド空樹~参拝と喧嘩はエドの華

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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●地上に輝く五芒星
 キマイラフューチャーの遺跡群は非常事態に見舞われていた。
『それぞれ謂れのある五つの遺産にお参りをすれば願いが叶う』
 キマイラフューチャーの住人たちの間でそんな噂がささやかれている遺産郡、その全ての遺跡がオブリビオンに占拠されてしまったのである。
 このままでは、オブリビオンの願いが叶えられてしまうかもしれない。
 手遅れになる前に。全ての遺跡を取り戻さなくてはならない。
 グリモアは、不吉な予兆を告げていた。

 それは、旧きと新しきが共存する街に聳える白亜の巨大樹。
 それは、未曾有の災害の後に建てられた海風と共に在る塔。
 それは、極寒の地において人々を見守り続けたタワー。
 それは、長い争いの末に当時の人々が作り上げた心の支え。
 それは、人々の信仰の場であった広いステージ。

 彼らはささやかな願いを胸に、あるいは尊敬の意を込めて、それら遺産群をこう呼んだ。

 トーキョースカイスリー、と。

●オエド空樹再び
「オエド空樹という塔を知ってるかにゃ?」
 グリモアベースに集まった猟兵らにむけて、唐突に話題を振ったのはセブンス・エデン(タマちゃんって言うにゃ・f11788)だった。
 なんだ、また塔を登るのか。数名の『以前を知っている』猟兵たちは踵を返す。
「あっ待って、帰らないで。説明聞いて!」
 今回が初仕事の小さなケットシーは涙ながらに訴えかける。
 ……仕方ない、話を聞くだけ聞くか。
「キマイラフューチャーで暮らしている人たちの間で、最近囁かれてる噂があるにゃ。」
『それぞれ謂れのある五つの建造物にお参りをすると願い事が叶う』
 キマイラたちはでっかな野望を、あるいはささやかな祈りを胸に、巡礼をしているのだ。が、
「その建造物を怪人がそれぞれ占拠しちゃったのにゃ。このままだと、怪人たちの願い事が叶っちゃうかもしれないにゃ。
 怪人たちをねこぱんちでこらしめてやるのにゃ!」
 いや、ねこパンチできるのはケットシー(あなたがた)くらいだと思います。
「建物はそれぞれ、『オエド空樹』『サツホロティービータワー』『コーベポー塔』『キョミズ・スゴイタカィステージ』『凍凶塔』っていうにゃ。
 めんどくさいから全部まとめて【トーキョースカイスリー】って呼んでるらしいにゃ。」
 スリーなのに5つあるとはこれいかに。誰かが首を捻るが彼女は続ける。
「アタシがみんなを送れるのはそのうちのひとつ、オエド空樹だにゃ。怪人はふんどしつけた魚のやつと、でっかいリスにゃ。どっちもケットシーの本能で余裕で倒せそうな奴等にゃ。」
 無事怪人らを追い払えたなら、謂れにあやかってお参りしてみるのもいいかもしれない。
 「キマイラフューチャーの人たちのお願い事のために、頑張っていってきてにゃー」
 新米グリモア猟兵は小さな手を振り振り君たちを見送った。


樹志岐
 オエド空樹再び。
 皆様ごきげんよう。
 連携シナリオ トーキョースカイスリー(略称TST)の元凶、樹志岐でございます。
 キマイラフューチャーの旧文明建造物を怪人が占拠してしまったようです。
 独り占めはずるいので、怪人たちには速やかに退去願いましょう。

【以下、TST補足】
 シナリオは5つあります。どれにどれだけ参加しても構いません。
 また、複数のTSTシナリオに参加してもオッケーです。
(微妙に時間をずらして別のTSTにやって来た。ということで。)
 各所共に、オープニングに登場したグリモア猟兵を、三章で誘うことが可能です。

 説明は以上になります。それでは行ってらっしゃい!
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第1章 集団戦 『マグロ怪人ツーナー』

POW   :    止められない止まれない
【食べられるという恐怖心から無限のスタミナ】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
SPD   :    そんなことより助けて欲しい
レベル分の1秒で【腕を振り払うことで自らに噛み付いてる猫】を発射できる。
WIZ   :    水を得たお魚
【水鉄砲】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を水浸しにし】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 かつて『オエド』と呼ばれたその土地に立つ白亜の塔を最初に見たキマイラは、それを『空を支えている巨大な樹のようだ』と称した。
 故に、『オエド空樹』。634メートルのそれは確かキマイラたちの遊び場になっていた。
 新しさとどこか古い懐かしさ、いうなればUDCアースとサムライエンパイアが共存する不思議な建物。
 それに謂れがつきはじめたのはいつ頃だったか、キマイラたちは覚えていない。
「オエド空樹……いつの間にそんな霊験あらたかな場所になったんでござるか……」
 不思議そうに羽久依・集葉(トンチキシノビガール・f03950)が首をかしげる。
 キマイラたちの流行というのはよくわからない。けれどそれでキマイラたちが困っているというなら助けぬ訳にもいくまい。
 目指せ忍者の如くスピード解決!
「ヴァァァァアァァアアァ!!」
 マグロ怪人ツーナーが咆哮をあげている。やる気は十分といったところだろうか。
「俺はこの猫をどうにかしたい! そんなささやかな望みを奪うというのか猟兵ァァァァ!!」
 言いながら自身に噛みついてくる猫を投てきするツーナー。
「……なんだかあいつがちょっとかわいそうに思えてきたでござるよ。」
 ツーナーに悪気はないのかもしれない。しかし相手は怪人で、無実の猫を投げてくるのだ。
 どういった理由があれ、今、ツーナーは『加害者』だ。だれのって、ねこの。
「拙者の早業、とくとご覧あれ! でござる!」
 忍者は素早い身のこなしが要求される。飛んでくる猫を回避することなど造作もない。
 クナイと手裏剣による斬擊を、素敵な笑顔を添えてお見舞いすると、ツーナーは痛みによろめく。
 そこに『今が好機!』と群がっていったのは先ほどツーナーに投げつけられていった猫たちだった。
羽久依・集葉
トーキョースカイツリー……634mのオエド空樹……うーーーん、やーっぱりUDCアースで見たような聞いたような気がするんでござるけど……
ま、拙者サムライエンパイアの忍者でござるので、思い出せなくても良いでござるな!
それにしても、ここ、前は遊び場でござったのにいつの間にそんな霊験あらたかな場所になったんでござるか……
それならば【SPD】解決をせねば、でござるな!

あー!!猫を使うとは卑怯な!
撃ち落とすのが可哀想になるでござるよ!!
なので拙者、〈第六感〉の【羽久依流回避術】で飛んでくる猫を回避して、このクナイと手裏剣で鮪頭を捌いてやるでござるよ!!
拙者の華麗な〈早業〉、とくとご覧あれでござる!



はずだが。
「いつの間にそんな霊験あらたかな場所になったんでござるか……」
 不思議そうに羽久依・集葉(トンチキシノビガール・f03950)が首をかしげる。
 キマイラたちの流行というのはよくわからない。けれどそれでキマイラたちが困っているというなら助けぬ訳にもいくまい。
 目指せ忍者の如くスピード解決!
「ヴァァァァアァァアアァ!!」
 マグロ怪人ツーナーが咆哮をあげている。やる気は十分といったところだろうか。
「俺はこの猫をどうにかしたい! そんなささやかな望みを奪うというのか猟兵ァァァァ!!」
 言いながら自身に噛みついてくる猫を投てきするツーナー。
「……なんだかあいつがちょっとかわいそうに思えてきたでござるよ。」
 ツーナーに悪気はないのかもしれない。しかし相手は怪人で、無実の猫を投げてくるのだ。
 どういった理由があれ、今、ツーナーは『加害者』だ。だれのって、ねこの。
「拙者の早業、とくとご覧あれ! でござる!」
 忍者は素早い身のこなしが要求される。飛んでくる猫を回避することなど造作もない。
 クナイと手裏剣による斬擊を、素敵な笑顔を添えてお見舞いすると、ツーナーは痛みによろめく。
 そこに『今が好機!』と群がっていったのは先ほどツーナーに投げつけられていった猫たちだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

リーチャ・コッコ
キマイラフューチャーの人たちのお願い事のために。
皆さん各地で頑張っていらっしゃるようですから。私もお手伝いしましょうか。

水鉄砲は避けても利用される。それならばいっそ水を利用してしまう。なんていうのはどうでしょう。

アサルトライフルで牽制し、水鉄砲を誘発させましょう。距離があれば避けることくらいは容易な筈。

その後はサイキックブラストを水鉄砲によって水浸しとなった地形に放ちましょう。

戦闘力を高めるつもりが大きな罠。ピンチはチャンスにもなりゆるということですわ。慢心も生んでしまうようですし。

攻撃は他の方に任せて、触手の書や蝋霧の書の魔術を駆使することでより多くの怪人の動きを止めることに専念しましょう。



『キマイラフューチャーの人たちのお願い事のために。』リーチャ・コッコ(神隠し経由傭兵育ち・f12575)もまたその場所を訪れていた。
 人が願いを抱くことはどの世界でも変わらないし、悪いことではないのだと彼女は身をもって知っている。
 だからこそ、自由になった今は『人の自由のために動こう』と誓ったのだ。

 その細身の体に似合わない武骨なアサルトライフルをリーチャは構える。
 重厚を向ける先はマグロ怪人ツーナー。
但し、狙いはツーナー自身ではない。
「かわせるものなら、かわしてみてくださいね。」
 分かりやすい挑発。しかしツーナーはそれに乗った。
 連射される弾をかわし、水鉄砲で打ち落とし……時には弾を棒のようなもので弾くなどした。
「俺を挑発したわりには大したことないじゃないか、レディ?」
 マグロ怪人がその分かりにくい顔でニヤニヤと笑っている。
「はたして、そうでしょうか。わたくしの意図に気づいてないあなたは」

苦戦 🔵​🔴​🔴​


「もしかして。」
 にこり、笑いかける彼女にツーナーはぶちキレた。
 周囲は自身の攻撃による水で水浸しだ。水浸しであればあるほど、ツーナーの攻撃力はあがっていく。
「お前をタタキにしてやるぁ!!!!」
 猪突猛進、全力の突進攻撃。
 リーチャはそれに怯むことなく、ただ微笑んで。
「電気焼きになってください。」
 サイキックブラストを水溜まりに向けて放つ。水浸しのあちこちに電気を行き届き、ツーナーはどこかいい香りを漂わせながら沈黙した
水澤・瑠璃
願い事が叶う、ね。ロマンティックで素敵だけど、
自分の願いを叶える為に占領する、なんていうのは
良くないわね。
「占領するような悪い方は、お仕置きが必要かしら?」(にっこり)

ダガーと拷問具でお相手するわ。
攻撃と見せかけてフェイントかけたり、
拷問具で傷口をえぐってあげるわ。

ある程度翻弄したら、ユーベルコードを使うわ。
使うのは【Desperate attack(デスパレイト・アタック)】よ。

(アドリブ、絡みは歓迎)


デナイル・ヒステリカル
願いが叶うなんて眉唾な奇跡に興味はありませんが、
僕はバーチャルキャラクターです、故郷の為に骨を折るのも吝かではありません。
それはそれとして何ですかこの怪人の名前、シーチキンじゃないですか。加工されて頂きますされる寸前の憐れみを感じます。

ユーベルコード、バーチャルレギオンを召喚して攻撃……といった段階でイタズラを思い付きます。
ハッキングによって機械兵士に装填された弾丸をデータに分解、食肉目ネコ科ネコ属を引き寄せるマタタビの香りたっぷりの弾へと再構築。
数に物を言わせて四方八方から釣瓶撃ちです。

キマイラフューチャーは僕の故郷ですから、たまには故郷のネコたちにもサービスしなければいけませんよね?



 願い事が叶うなんてロマンティックで素敵ね、と上品に微笑む水澤・瑠璃(世界放浪者・f05431)にデナイル・ヒステリカル(架空存在の電脳魔術士・f03357)はそんな眉唾物の噂には興味はないとバッサリ切り捨てた。
「あら、ならなぜ貴方はここに?」
「いや、そりゃまぁ……僕はバーチャルキャラクターですし。故郷のために骨を折るのも吝かではないです」
 しかし以前から不思議な怪人たちが闊歩していることを知っては居たが、あの怪人はなんなのだろう。シーチキンではないか。
「加工されていただきますされる未来しか見えないんですけど」
 どこか哀れみの色を滲ませたデナイルの呟きに瑠璃は不思議そうに首をかしげた。
「さて、占領するような悪い方は、お仕置きが必要かしら?」
 紫水晶の刀身のダガーと、身の丈ほどもある拷問具を携えて瑠璃は微笑む。
 その瞳はダガーと同じ、シを抱く紫色だった。
「ヴアァァァアッ!」
 マグロ怪人は死への恐怖からか必死に腕を振り払い、猫をこちらにけしかけてくる。
 それをまるでダンスを踊るかのようにヒラリヒラリとかわしながら、ダガーで傷をつけ、その流れ出た血で拷問具を起動し傷を抉る。
「うーわ、やっぱりあぁ言う武器はえげつないなぁ。」
 血飛沫と猫と、踊る紫水晶を見ながら思わず本音がこぼれた。
 臭いものには蓋。見たくないものには目をつぶって、自分も怪人に何か仕掛けなくては。
 【疲れ知らずの配下たち(バーチャルレギオン)】を召喚したところではた、と思い付いたのはちょっとしたイタズラ。
 召喚したレギオンのデータをとりだし、改変に次ぐ改編をする。
 そう、たとえばレギオンに搭載されている弾丸を【食肉目ネコ科ネコ属を引き寄せる植物の香りたっぷりの弾】に変えて、ツーナーに向けて発射したり。
「ふっはははははは!そんなもの効くかぁ!」
 弾丸はツーナーの手によって寸前のところで真っ二つにされたが、ツーナー自身は気付いていない。
 狙いは最初からツーナーではない事に。
 ーーにゃあぁぁぁぁんっ!!!
「?? なっ、なにぃ!?」
 勝ち誇った表情のツーナーに、猫ーー先程までツーナーに群がっていたものも、先程はいなかったはずのものも。とにかく沢山ーーが土煙を巻き上げて押し寄せてきた。
 食欲旺盛な猫達に齧られ、引っ掛かれ、よじのぼられてツーナーは身動きがとれない。
「今がチャンスね。『終わらせてあげる!』」
 拷問具をその場に置き、ダガーのみを手に持ちツーナーに駆けていく。
 【Desperate attack(デスパレイト・アタック)】素早いその一撃は確実に敵の命を摘み取り、地に伏したそれには『待ってました!』とばかりに猫が群がっていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シャイニー・デュール
おお、ここが噂の!
麓には多くの店が集っていると聞きます故、このマグロもどこかの食材でござろう…え、違う?
あ、怪人でござったか、しからば解体しても問題ないでござるな!

マグロでござるゆえ構えて待っていれば向こうから勝手に突っ込んできてくれそうでもありますが、【残像】にて後ろに回りこみ、【踏みつけ】にてその股下に垂れている布を踏んで動きを止めてくれましょう
しかる後に【剣刃一閃】にて斬り申そう

懸念は布をクロスアウツして離脱を図られたときのことでござるが、そこは【スナイパー】を駆使して狙いを定め一撃を加えてくれましょう
狙うのは狙いやすい場所を、適宜見定めて切り落とし申す



 シャイニー・デュール(ウォーマシンの剣豪・f00386)は目を輝かせてキョロキョロと辺りを見渡している。
「おお、ここが噂の! 麓には多くの店が集っていると聞きます故、このマグロもどこかの食材でござろう……」
 向こうでブンブンとキマイラたちが首を横に振る。
「え、違う? あ、怪人でござったか、しからば解体しても問題ないでござるな!」
 そして好きあらば食材に! オブリビオンが食べれるかどうかは知らないが。

 この怪人がマグロの特性を持っているのならば、向こう側からこちらに突っ込んでくるだろう。ほら、今まさに。
「ヴアァァァアッ!!」
 咆哮を上げて突進してくるマグロ怪人は、次の瞬間驚きの声を上げる。
 止められない、止まらない状態のマグロ怪人がシャイニーにぶつかった。と思ったらそこに彼女の姿はなく。
 残像を掴まされたマグロ怪人のヒラヒラとたなびく布(褌)を踏まれ、前につんのめって転倒。そして勢い余ってぽろり。
「ギャアァァァアッ!?!? もうお婿いけないぃ!!」
 恥ずかしさのあまり消滅するマグロ怪人。社会的死である。
「貴様、よくも弟を!!!」
 近しい人の死に怒り、同じように突撃をしてくるマグロ怪人(兄)の攻撃をかわして、すれ違い様に一閃、剣による一撃でマグロを捌いていく。
「成敗完了」
 刀を鞘に収めると同時に、マグロ怪人は緩やかに崩れ落ちて沈黙していった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『いいねリス』

POW   :    強いっていいね! いいね!ボム
【いいね! 】が命中した対象に対し、高威力高命中の【いいね!ボム】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    足がはやいんだね! いいね!ビーム
レベル分の1秒で【いいね!ビーム 】を発射できる。
WIZ   :    いいね!って思ったらみんなあつまれー!
戦闘用の、自身と同じ強さの【共感者】と【いいねリスの分身】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠青景・黒影です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 マグロ怪人の死屍累々。辺りか魚臭い香りに包まれている、その塔の麓に今度はもっふりとした尻尾を持った怪人が現れた。
「ひどぉい……、あの子達は『猫に狙われないよう』っていうささやかな願いを叶えたかっただけなのに」
 くすんくすん、めそめそ。
 明らかにうそ泣きっぽい声だが、目元はなんかきらきらしている。
「許さないよ、猟兵! ぼくの名前はいいねリス。願い事は『全世界の人たちがいいね!といいあえる世界の創造』! ぼくの願いと、君たちの気持ちのどちらが強いのか、勝負なんだよ!」
 びしぃ! と手にしたハートを猟兵にむけて放った宣戦布告。
 さぁ、猟兵たちはどうする?
デナイル・ヒステリカル
その理想は素晴らしいですが、実現するための手段が眉唾で胡乱な奇跡というのは、どうなんでしょうか?
僕はあなたに ヤだね! と言わせていただきます。

安易に評価される事の怖さを知っていただく為に、あのオブリビオンを炎上(物理)させようと思います。
僕自身には炎に関するスキルはありませんが、幸いにしてここはキマイラF。リズムを間違わずに壁でも叩けば、度数の高いお酒の一つでも出てくるでしょう。

ハッキングで周辺施設の食料出力リズムを取得し、ビートを刻んでスピリタスを手に入れます。
オブリビオンへと投げつけて中身を被せ、ユーベルコードで火花を散らして
着火しましょう。

ふぁいあー。これが炎上というものです。



「その思想は素晴らしいんですけどねぇ」
「でしょう?」
 目の前の巨大なリスの怪人は賛同者を得た! とばかりに嬉しそうに尻尾を揺らした。
 そう、考えは悪くないのだ。それを考慮したとしても、方法が奇跡という眉唾物のそれに頼っているというのがいただけないだけで。
「ですので僕はあなたにヤだね!  と言わせていただきます」
 面と向かっての宣戦布告。やはり敵は敵だったのかとリスの耳が悲しみに下がる。
「酷いや、酷いや。やっぱり猟兵は敵なんだね。ちょっとは話のわかるヒトがいてもいいと思うよ!」
 しかし、敵対するのであれば容赦はしない。いいねリスは自分が手に持った謎のハートをデナイルに向けて投げつける。
「君は今日現在で強さの上限に達してるらしいね! 『いいね!ボム』!」
 ちょっとあのリスが何をいっているのか理解できないが、そんなに評価されたいなら『安易に評価される恐怖』を味わってもらおう。
 既にその準備は進んでいる。宣戦布告の折り、彼は同時進行で密かに調べものをしていた。
 その調べ物とは『どこをコンコンすれば可燃性の液体が出てくるか?』
 なおここで言う可燃性の液体というのはいわゆる酒のことである。
 いいねボムをかわした先にちょうどウォッカの出てくるスポットの情報を得、そこを素早くコンコンする。
「えっ、なにそれ。えっ? なにするの君」
「もちろん、こうするんですよ」
 戸惑うリスにウォッカの瓶を投げつければ、かわされたもののそれはリスの足元で音をたてて割れた。
 そこに彼のユーベルコード、【身体の芯からバチバチするシステム(セルフ・オーバースターティーク)】の電流を流せばどうなるか。
「PSI回路過剰稼働。ターゲット選定。……文字通り炎上してください」
 ふぁいあー。気の抜けるような声とともに気化したアルコールに向けて電流を流せば、あら不思議。どこからともなく発生した謎の炎にリスは包まれた。
「あぎゃあ! あっつい! 熱いよぅ!」
 ゴロゴロと地面に転がり必死に火を消そうとするいいねリスが消火に成功するのはそれから少し時間がたってからだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

イセッタ・リトルハーツ
「うるさーい!願い事とか知らなーい!!」
と真っ向から向かい合っていざ勝負!

まず、フェアリードフォックスでフェアリーとは思えない大きさの狐を出し、走り回るよ。なんでこの大きさかって?飽き足らなかったから。

次に
「いいねだけしてるせいで体は鈍ってるんじゃない?それとも目が節穴なのかな?」
……って煽りつつ、ユーベルコード関係なく拳銃を撃ちいいねビームを誘発させるよ。もちろんこれも煽り。

そして連発してきたら、脱力しながらわざと当たって、オペラツィオン・マカブルで逆に吐き出してビームしてやる!(フェイント・第六感)

「当たったと思った?残念でしたー!」


水澤・瑠璃
あらあら、可愛いリスさんね。
でも占拠はいけないわね。

すばしっこそうね。フェイント多めのほうが良いかしら?
一気に近づいてダガーで突き刺す・・・と見せかけて、
リスの死角へ素早く移動。見えない位置から切り裂くわ。
それから、拷問具で傷口をえぐってあげるわ。

ある程度まで負傷させたら、ユーベルコードを使うわ。
使うのは【Frozen Freesia(フローゼン・フリーシア)】。
「花片に抱かれて眠りなさい」

(アドリブ、絡みは歓迎)



 消火に成功したいいねリス。心なしかいい匂いがするきがしないこともないかもしれない。
 ちなみにリスの肉はラムと鴨の中間のような甘味のある味わいの肉だそうです。相手はオブリビオンなのでそのとおりかどうかはわかりませんが。
「ふぅ、ひどい目に遭った! まったく、猟兵はひどいやつらだね!」
 立てた親指を下に向けて猟兵をディスるいいねリス。それに対してイセッタ・リトルハーツ(操りふわふわおてんばガール・f00009)は耳を塞ぎながら叫ぶ。
「うるさーい! 願い事とか知らなーい!!」
「あら、あなたにはないの? お願い事」
 イセッタの言葉に瑠璃が首をかしげながら訊ねる。
 願い事がないことはない。もふもふをもふもふするのは好きだし、いたずらの仕返しをされないようにもなってみたい。けど……。
 その様子にクスクスと笑みを返した後、すっと目を細めて瑠璃も目の前のリスを見据える。
「見た感じすばしっこそうだけれど、どうかしら」
 先ほどマグロ怪人を倒すのに使った紫水晶のダガーを再び取り出す。なんか魚臭いとかそんなことはない。
「素早さなら私の狐の方が上だもん。出ておいで、巨大狐ー!」
 呼び出した自分の背丈よりもなお大きい狐はのんきにあくびをしている。ツッコミを込めてぺしぺしすれば、狐はハッとしてリスに対して威嚇をする。
 狐の全力疾走でぐるぐる、ぐるぐるいいねリスの周りを回りながら銃を乱射する。
「いいねだけしてるせいで体は鈍ってるんじゃない? それとも目が節穴なのかな?」
「なっ、失礼な! この目はどんな『いいね!』も見逃さないんだよ!
 それはそうとその狐さん、足がはやくていいね! 『いいね!ビーム』っ!!」
 ちゅどーん! とビームを放ついいねリス。それをあえて受ければ体みしり、と音を立てた気がした。が、それこそがイセッタの目的だった。
「当たったと思った? 残念でしたー!」
 あえて受けることで受けたダメージの二倍の攻撃を相手に返すユーベルコード。ビームはいいねリスと地面に当たり、砂煙を巻き上げる。
 それにまぎれて動いたのは瑠璃だ。ビームを放ちたてで油断しているいいねリスの死角からダガーを振るい傷をつける。
「さぁ、かわいいリスさん。花片に抱かれて眠りなさい」
 はらりと戦場とかした場に舞散るフリージアの花弁。それを認めた直後、その花弁の一つ一つが光を放ち……、
「あぎゃあ!!」
 燃えたり爆発したり、散々ないいねリスだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

メリー・アールイー
サッホロで魚介類をシメた後
まだ騒がしそうなオエド空樹へ、てくてく移動

おやまあ、いいねリスかい、久しぶりだねえ
また悪さをしとるんかい?

うんうん、願い事はまともだねぇ
で、願うだけかい?いいねするだけかい?
それで変われるほど、残念ながら世の中甘くはないんだよ
あたしら猟兵はこうしてコツコツと、願う未来を作っているのさ

Reと連携「フェイント」をかけながら
【彩縫狩縫】で雷属性の糸で千鳥掛けを放つ
「マヒ攻撃」でシビシビしてる所に
額のハートを狙ってしつけ針を突き立てる
分身した時の為、予めReに本物を見失わないよう指示
敵が増加したら、まとめて縫って足止めだ

あんたも、過去に、骸の海におかえり。おやすみ、ね。


アリシア・マクリントック
貴方の望む世界は、自分自身に「いいね」ということのできない恐ろしい世界です。
そのようなかりそめの愛ではなく、貴方に真実の愛を教えましょう。
愛とは、違ってもよいと受け入れること。歩み寄ることが始まりではあっても、それは同じになることではないのです。目の前にいる者が違うことを認め、それでも良いと満足することなのです。

ですから……私は貴方の理想を否定し、認めましょう。そして歩み寄るために、今は剣を取りましょう。
このような手段を取らざるを得ない、未熟な私を恨んでくださいな。

必要なのはただの一太刀。急所への一撃。敵の攻撃はそのまま受け止めましょう。私にできることはそれくらいなのだから。



 トーキョースカイスリーが一柱、サッホロティービータワーからやってきた小さな少女。メリー・アールイー(リメイクドール・f00481)はリスの姿を認めると、懐かしむように目を細めた。
「おやまあ、いいねリスかい、久しぶりだねえ。また悪さをしとるんかい?」
 いいねリスは首をかしげる。こんな相手、見たことがあっただろうか。
 いや、少なくとも『今この場に存在している』いいねリスはメリーのことは知らない。メリーの指す、久しぶりに会ったいいねリスと自分は同じだけれど違うからだ。
「悪いことはしてないよ? 例えそうだとしても、それはいずれいいことになるんだから、必要な犠牲だろう?」
「それは、本当にそうなのでしょうか?」
 問いに疑問を返したのはアリシア・マクリントック(旅するお嬢様・f01607)。彼女もまたいいねリスという存在には並々ならぬ想いを抱いていた。
「貴方の望む世界は、自分自身に「いいね」ということのできない恐ろしい世界です。」
 違いますか? その声に尻尾を膨らませてリスは反論する。
「そこまでゆってないし、それのどこがいけないのさ! そうやって世界が平和になるならいいじゃないか! 願うことの何が……」
「願い事はまともさ。けれどお前さんは願うだけで行動しちゃいないじゃないか」
「私は貴方の理想を否定し、認めましょう。そして歩み寄るために、今は剣を取りましょう」
 諭すように語りかけるメリーと、すべてを否定しながらもそれを認めると言うアリシア。
 このような姿になり果てても得られなかった自身の望む幸福を、彼女らは彼女らなら与えてくれるのではないか? そんな淡い期待が頭を過り、否定するように首を振った。
「だまされないよ、君らはそう言いながら僕らをまたあの海に還そうとしているんだろう? あそこは冷たくて、暗くて、寂しいんだ。もう還りたくない。だから、君らと戦うんだ。」
 決意の色を帯びて放ついいね! ビームをアリシアとメリーはかわす。相容れないと知り、一瞬落胆の表情を見せたアリシアだが、落ち込んでいる暇はない。
「ふぅ。聞き分けの悪い子供を見ている気分だね。こいつは……ちょっくらお仕置きが必要かい?」
 メリーが手をかざすと、現れたのは黄色の糸としつけ針。糸を通せばそれはパチパチと軽い音を立てて爆ぜている。
「さぁいくよ、【彩縫狩縫(ソーイングハント)】!」
 針が鎌首をもたげるように動き、リスをあっという間に千鳥駆けにしてしまう。属性を帯びた糸と、稲妻を思わせる千鳥駆けという縫い方。これらなが合わさったとき、相手を麻痺させる効果が現れる。
「くっ、これじゃあ……」
「思うように動けない、でしょう? ならば大人しくこの一撃を受けてください」
 レイピアによる一撃。回避しようと思えばできないことはなかったそれをリスは回避できなかった。その理由は、アリシアのユーベルコードにて召喚された小さなリス達。
 『好意を伝えるハートを持ったリス』たちが、かつての自分と重なって見えて動くのが遅れてしまったのだ。
 その隙は、猟兵にとって急所を捉えるのには十分すぎるほどの一瞬で。
 手にしたハートを砕かれ、急所を突かれたリスはゆっくりと倒れこんで、霧散して消えていった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 日常 『観光名所で遊ぼう』

POW   :    見所スポットをあれこれ回って、めいいっぱい堪能しよう

SPD   :    たくさん写真撮影や動画配信をして楽しもう

WIZ   :    名所の由来に思いを馳せながら観光してみよう

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

メリー・アールイー
よーし、お疲れさん!観光スポット巡ってくよー!
とはいえ、ここに来たのは初めてで、
よく分からないんだよねぇ
あっ、セブンス!良かったらあたしと一緒に観光しないかい?(宜しければ一緒に遊んで下さいませっ)

空中散歩を体験出来るフロアがあるみたいだよ
高い所は苦手じゃないかい?あたしは全然大丈夫さっ
迫力満点ですごいねぇっ

たいやきパフェ~スカイツリーバージョン~
ってのがあるのかい……気になるスイーツだね
よし、食べに行こうじゃないか!

一緒に写真を撮ってもらって、思い出に残せると嬉しいね

【アドリブ大歓迎】


デュオゼルガ・フェンリル
【PAW行動】
戦闘にはタイミング悪くて参加できなかったけど、散策だけでも悪くないかな?
色んなとこ周って楽しみたいなー♪
何があるかなー(てくてく
……お、このぬいぐるみ…オオカミワンコのぬいぐるみ、っていうのか?
キマイラモチーフみたいだけどいい感じにモフモフしてて良いなぁ。
すみません、このぬいぐるみくださーい!
(アドリブ大歓迎!MS様のお好きなようにいろんな所へ連れて行ってあげてください♪)



「よーし、お疲れさん!」
 いいねリス亡き後、周囲にパァンといい音を立てて手を打ったメリー。
 それを合図として、怪人たちに怯え隠れていたキマイラフューチャーの住人たちがわらわらと戻ってきて、あっという間にオエド空樹はいつもの賑わいを取り戻していた。
 右も左も人、人、人。その人だかり紛れた、見覚えのある自分よりも小さな体を見つけてメリーは声をかける。
「セブンス! 良かったらあたしと一緒に観光しないかい?」
 ぴくりと耳を立てて振り返ったハードボイルド系ケットシーはただ一言、『喜んで』と答えた。
 曰く、猟兵という事がばれるとキマイラたちに揉みくちゃにされてペラペラになってしまうから同行者を探していたとのことだ。
「じゃあ俺も一緒していいかな?」
 二人に声をかけた人狼もまた、猟兵だ。
 戦闘には参加できなかったが、散策だけでも。とやって来たデュオゼルガ・フェンリル(月下の人狼・f00372)を歓迎し、三人の散策は始まった。


「やっぱりオエド空樹といえば空中散歩だよねぇ」
 あまりこの辺りに詳しくないというメリーが近くのキマイラに声をかけて得た情報によると、自動で空樹の上まで運んでくれる籠があり、さながら空中散歩を楽しめるらしい。
「二人は? 高いところは大丈夫かい?」
「俺は少し怖いかな。でもそこまで高いところに行ったことがないから楽しみだよ」
 デュオゼルガが困ったように笑いながら頬をかくと、セブンスはすこし自慢気に答える。
「ふっふっふ、アタシはケットシーだからにゃ! ちょっと高いくらいじゃビックリしないにゃ!」
「そのわりには足が震えてるけど?」
「武者震いにゃ!」
 指摘に噛みつくように答えるセブンスに、メリーとデュオゼルガは顔を見合わせて笑いあった。
「猟兵さん猟兵さん! 記念写真いかがですかー!」
 展望台にいるキマイラが声をかけて来た。ここから撮れば、下の町並みと一緒に写真が撮れるのだそうだ。記念にお願いしてみようか。
「じゃあ撮りますよー。オエド空樹ポーズお願いしますねー。はい、『トーキョースカイ』ー?」
「「「スリー!」」」
 パシャリ

「見てごらん、『たい焼きパフェコンコンスポット』だってさ!」
「たい焼き! おさかな! コンコンするにゃ!」
 キマイラフューチャーにおいて、金銭のやり取りをするという概念はほぼほぼ消滅している。
 ノックをすれば物品が支給される謎技術。それらは共有され、飲食物等が出てくる場所ともなると、カフェスペースのようにテーブルと椅子が用意されて憩いの場と化している。
 展望台から降りてきた三人はそんなこスペースの一角、たい焼きパフェーー大きく口を開けたたい焼きの口にソフトクリームが盛られている、頭のおかしい……もとい、ユニークな甘味ーーのコンコンスポットに立ち寄り休憩をすることにした。
 このオエド空樹。展望台はもちろんの事、麓には水族館のようなものや他ではなかなかお目にかかれない飲食物やお土産品のコンコンスポットが多数存在している。
 女子が甘味に舌鼓をうっている間、少しだけ周囲を探索してみることにしたデュオゼルガは『ひとつの街のようだ』、と思った。
「ん……?」
 そういったコンコンスポットの一つにうずたかくつまれているぬいぐるみと目が合い、小さく声を漏らす。
 狼のようだが、どこか子犬のようなおもかげのそれはキマイラをモチーフにしているのだろう。興味から手を伸ばすと触り心地のよい生地と、ふわふわな綿の感触がたのしめる。
 なによりデフォルメされたこの表情が愛らしいと感じ、周囲に人影を探すとキマイラの一人がゆったりとした口調で話しかけてきた。
「あ、おにーさんそれ気に入った? ご自由に持っていっていいよー」
「えっ、いいの?」
「うんー、おにーさんあれでしょ、猟兵(ヒーロー)でしょ? サービスサービスぅ」
 ぬいぐるみを見つめると、なんとも言えない表情でこちらを見返してくる気がした。
「ありがとうございます」
「いいよー、また何かあったらよろしくねー」

「メリーには夢とかあるのにゃ?」
 グリモア猟兵女子同士のお茶会。セブンスは唐突にそんな問いをなげかけた。
「夢? そうさねぇ……」
 視線を宙に向けてあれこれ思い返してみる。
 オブリビオンの壊滅? 世界平和? モノを大切にしてくれる人が増えること?
 どれもそうだが、どれも違う気がする。
 あぁ、そうだ。そういえばひとつだけあった。
「友人と呼べる人をつくって、殺伐とした日々の中のこういった一瞬を大切にすること。かね。」
 ともすればそれはもう、叶っているのかもしれない。
 三人で撮った、両手を合わせて天高く突き上げたポーズの写真。
 ほら、大切な思い出がひとつ、生まれた。

【END】

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月17日
宿敵 『いいねリス』 を撃破!


挿絵イラスト