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浪の下の都より(作者 旭吉
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●凪の水底
 波が来る。
 全ての『実』へと降り注ぎ、『虚』へと誘う停滞の波。
 遙かなる星の果てよりの落とし子が、己も『虚』へと堕ちてしまった事も気付かずに。
「苦しみも悲しみも、忘却と過去の水底に沈めて。永遠の『今』を始めよう――」
 あるいは、己の在る停滞の『虚』こそ、終わる事なき正しい『今』なのか。

 メーデー。メーデー。
 救難信号が意味を成さなくなったのはとうの昔。
 何もかもが亡霊のような、虚数の海。
 見上げた空の星だけは、あの頃と変わらないのに。

●浪の下の都へ
 グリードオーシャンの先住民である深海人達は、海の生物と融合した姿を持つとは言え多くは海上の島に住み、問題なく生活できている。
 陸に住まなかった深海人は、その名の通り――『深海島』と呼ばれる、海中の島に住んでいるようだ。この『深海島』には貝や珊瑚でできた都市があり、島全体が空気の泡に包まれている。その為『深海島』はこれ以上沈まず、深海人でなくとも息ができる仕組みになっているというのだ。
「その『深海島』へ行く道中も、『深海島』から空気の泡が大量に湧き上がっているそうな。これを吸いながら潜れば、深海人でなくとも問題なく『深海島』へ辿り着けるらしい。……あ、水圧とかは別問題だが。各々で何とかする必要があるようだ」
 コンキスタドールどもは問題ないらしいのになぁ、と、少々困った様子の出水宮・カガリ。
「それで、今回。コンキスタドールどもに狙われていた島は……ええと。何という島だったかな。名前を覚えるのは苦手で……場所は覚えているから、送る事はできるぞ。すまないが、現地で聞いてくれるか」
 なんて野郎だ。確かに島の名前がわからなくとも猟兵の仕事はできるが、グリモア猟兵としてどうなのか。そんな声が聞こえたかどうか、門のグリモアを浮かべながらカガリは笑う。
「まあ、まあ。島の近くの海を潜ると、甲冑の黒騎士の亡霊達が現れるようだ。騎士ならば陸上戦が得意なはず、と思っていると。ちょっと痛い目を見そうだ。何があっても対応できるよう、気を付けてくれ。島に到着できれば、星と海の祭りがあるようだから。参加させて貰うのも、いいかもだ」
 『深海島』なのに星の光が届くのかという疑問があがると、その辺りはよくわからない、と曖昧なグリモア猟兵。大丈夫だろうかこの予知。
「ただ……黒騎士どもは、尖兵に過ぎない。もっと、厄介な……星の果てより来たる、何か。それが、来る。祭りに参加しても、どうか、油断はせぬように。カガリが直接、行けたらよかったのだがなぁ」
 手にあった門のグリモアが黄金の光を放ち、人が通れるほどの大きさになって扉を開く。潜った先は波の少し上。道中の呼吸は問題ないが、不安なら少し息を吸い込んでから潜っていくのがいいだろう。

「浪の下にも都はある……とは。誰ぞの言葉だったか。気を付けてな」





第3章 ボス戦 『未完の『イサム・セイル』』

POW ●一切を無へ還せ! 消失の神槍(デミ・ルーン)!
自身の【構成情報】を代償に、【召喚した神槍から、対象を無へと還す光】を籠めた一撃を放つ。自分にとって構成情報を失う代償が大きい程、威力は上昇する。
SPD ●イ・ラプセル、現実空間へマテリアライズ!
【艦載機『ウェイブ・スウィーパー』】で武装した【ウォーマシン】の幽霊をレベル✕5体乗せた【高速戦闘空母イ・ラプセル】を召喚する。
WIZ ●沈めて眠れ。……凪の水底(ワールド・ステイシス)
【諦念を抱かせる虚数の波】を降らせる事で、戦場全体が【時空間と断絶した停滞空間】と同じ環境に変化する。[時空間と断絶した停滞空間]に適応した者の行動成功率が上昇する。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はリア・ファルです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。