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砕け!狂気の邪神生体兵器!

#UDCアース

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#UDCアース


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●暴走! 悪しき科学者の末路!
「ついに……ついに完成したぞ! 究極の戦闘兵器が!」
 異形の機械群が鳴動するラボで、ヨレヨレの白衣を着た男が歓喜の叫びを上げた。
 彼の目の前、液体の満たされた円筒の中で眠るのは、紅と漆黒の装甲に覆われた異形のヒトガタ。
「無数の邪神や眷属の細胞を研究し完成したこの邪神兵器零号! この力があれば、ワシはこの世界を支配したも同然! ヒィーッヒッヒッヒ!」
 邪なる野望を口にしながら、男はヒトガタを目覚めさせるべく最終調整を行う。
「生体反応正常、脳波パルス安定、制御装置問題なし。さあ、目覚めるのだ!」
 ポチッ、と男がスイッチを押すと、黒装の破壊者はゆっくりと目を開き――。

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!!!」

「バッ、馬鹿なッ、制御できんッ?! 何故だ、ワシの研究は完璧なハズ……ギャァァァァァァァァァッ?!」
 断末魔の悲鳴を残し、ぐしゃり、と頭蓋を握り潰される男。
 創造主を抹殺した破壊者は、次の標的を探して動き出す。
 破壊し、殺戮する。創造時に与えられた唯一の命令に従って――。

●出撃! 未来を守れイェーガー!
「事件発生です。リムは猟兵に出動を要請します」
 グリモアベースに招かれた猟兵たちの前で、リミティア・スカイクラッド(人間の精霊術士・f08099)は淡々とした口調で語りだした。
「UDCアースにて、邪神の研究を行うマッドサイエンティストの研究所を発見しました」
 その研究所では『邪神の生体兵器化』を目的とした様々な研究や実験が行われているらしく、その中には人体実験も含まれている。
 邪悪であり無謀な研究だが、リミティアの予知によれば近日中に、このマッドサイエンティストは自らの愚かさのツケを払うことになるらしい。
「研究所で開発されていた『最強の邪神生体兵器』が暴走。博士は殺害され、研究所も破壊されます」
 これだけなら本人の自業自得だが、暴走した邪神兵器はそれだけに留まらず、人里に現れて無差別な破壊と殺戮を続けるという。
「愚か者の自滅に一般人を巻き込むわけにはいきません。暴走事故が起こる前に、リムは研究所の強襲制圧作戦を提案します」

 研究所は人里離れた郊外にあり、高度なセキュリティや武装ドローン等の無人兵器によって守られているが、猟兵であれば突破は不可能ではない。
「最大の脅威となるのは、博士の開発した邪神生体兵器でしょう。開発中の最強の一体の他にも、博士の護衛として開発されたものが複数存在します」
 邪神の研究から生まれた生体兵器は、いずれもオブリビオンだ。
 その存在が世界に害を及ぼす前に、一体残らず撃破する必要がある。
「また、研究所内には人体実験の被験体として誘拐されてきた多くの一般人がいます。余裕があればこちらの解放もお願いします」
 優先目的は研究所の制圧と邪神兵器の破壊だ。しかし先に彼らを避難させておけば、戦闘に巻き込んだり人質に使われる恐れも無くなるだろう。
 判断は現場の猟兵たちに任せると伝え、リミティアは手のひらにグリモアを浮かべる。
「転送準備完了です。リムは武運を祈っています」



 こんにちは、戌です。
 今回のシナリオはUDCアースにて、邪神の生体兵器化研究を行うマッドサイエンティストの研究所の制圧が目標です。
 博士の末路はOPにある通りですが、このままでは都市や一般人にまで甚大な被害が出ます。そうなる前に邪神兵器を破壊してください。
 研究所内には誘拐された一般人もいますが、彼らの救助は必須ではありません。あくまで研究所の制圧と邪神兵器の破壊に専念するのもありでしょう。

 それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
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第1章 冒険 『邪神生体兵器化計画』

POW   :    正面突破で研究所を強襲し破壊活動を行う

SPD   :    手薄な所を探し忍び込み情報を集めたり、人質解放に動く

WIZ   :    設備をハッキングして乗っ取る等して研究所内を混乱させる

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

カイジ・レッドソウル
任務了解
苦手デハアルガWIZヲ選択
無実ノ者ヲ死ナセタクハナイ
【ハッキング】ニヨル【先制攻撃】
敵ノ基地内部ヲ混乱サセツツ【情報収集】ヲ行イ、被害者達ノ位置ヲ探シダシ他ノ猟兵達ニ伝エル
どろーんガ飛ンデ、此方ガ物理的妨害ヲ受ケタ場合【サイコキネシス】ヲ使用
敵ノ人間ノ場合ハ【気絶攻撃】カラノ【踏みつけ】折ルカ折ラナイカノ拷問ヲ機械的ニ何ノ感情モ無ク作業的ニ
言エバ気絶させ手足拘束
自爆サレタ時ハ耐性ガアルノデナントカナルカト
何方ニセヨ、大体ノ情報ヲ手ニ入レタラ前線地帯ニ向カウ

「ハッキング開始、妨害工作、基地内部情報収集開始」
「被験者ガ収容サレタト思ワシキ場所ヲ発見、情報送信」

あどりぶ、協力、共闘歓迎


心象創造・空蝉
WIZを選択
どこに行っても、神を軽々しく見ている馬鹿はいるんだな。さて、他の猟兵が来ているのなら、お互いに動きやすくした方が良いだろう。体を液状にして、設備のメインシステムの場所まで素早く向かおう。(道中、人質が居ないかの確認も怠らない)到着後、アイテム:ドミネイトツールを使用し、システムの支配権を得る。【ハッキング6】支配完了後、人質の位置を確認し、ドアや手錠等のロックを解除、その際他の猟兵が解放活動中ならば、武装ドローンを複数向かわせ、安全な場所まで一緒に誘導する。その間、他の武装ドローンで、"護衛の生体兵器"に攻撃を仕掛け、誘導中の場所まで行かぬよう、注意を引く。


エメラ・アーヴェスピア
技術も使い道を誤ればこうなってしまう…
私も、しっかりと認識しないといけないわね
とにかく今は、受けた依頼をこなしましょう

さて、私は情報的に他の同僚さんへのサポートをするとしましょうか…所謂オペレーターね
外部から【ハッキング】、まずは研究所のマップを確保しましょう
次はそのままハッキングで【情報収集】、制圧すべき場所と誘拐された一般人の場所を特定
同僚さんにその時に必要な情報を随時伝えるわ…突入する全員分のサポート、受け持ってあげるわよ
他には電子的な鍵ならハッキングで【鍵開け】や警報装置等をUCで「切断」したりね
悪いけどこういう仕事は前職なの、本気で行くわよ…!

※アドリブ・協力歓迎
できれば協力前提で



 UDCアースにひっそりと建造された悪の研究所。
 その邪な研究を終わらせるための戦端は、電子の世界から開かれた。

「さて、私は情報的に同僚さんへのサポートをするとしましょうか」
「任務了解。ハッキング開始、妨害工作、基地内部情報収集開始」
 所謂オペレーターね、と呟くエメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)と、機械的に行動を宣言するカイジ・レッドソウル(プロトタイプ・f03376)。
 エメラは自身の魔導蒸気技術の産物を起動し、空間に投影されたキーボードに指を踊らせ。
 ウォーマシンのカイジは己の頭脳にインストールされたハッキングプログラムを起動する。
 原理を異にする異界のテクノロジーが、邪神の研究所に牙を剥く。

「ムッ?! こんな時にハッキングじゃと?!」
 所内で『最強の邪神生体兵器』の最終調整を行っていた博士は、すぐさま研究所のシステムへの猟兵の介入に気付いた。
「さては、ワシの研究を知ってデータを盗み出そうという連中じゃな? 小癪な!」
 人格こそ歪んではいても、彼もひとかどの研究者であることは間違いない。
 猟兵のハッキングに対してセキュリティレベルを最大に引き上げ、防壁プログラムを構築して対抗してくる。

 だがその程度の抵抗など、エメラにとっては障子紙を破るに等しい。
「悪いけどこういう仕事は前職なの、本気で行くわよ……!」
 彼女は最速で研究所のマップを確保すると、そのまま制圧すべき場所と誘拐された一般人の所在を特定していく。
 電子戦が本領ではないカイジはエメラのサポートに回り、共に情報収集を行う。
「被験者ガ収容サレタト思ワシキ場所ヲ発見、情報送信」
「こっちは所内の警報装置の切断に成功したわ」
 エメラの電子戦用ユーベルコード、CODE:Ripperが研究所のセキュリティをズタズタに切り裂いていく。
 研究所に突入する猟兵のために、その障害をできる限り排除するのも、彼女たちの仕事だ。

 ハッキングの最中、エメラの目にはこの研究所で行われてきたおぞましき研究や実験のデータが断片的に映りこんでくる。
「技術も使い道を誤ればこうなってしまう……私も、しっかりと認識しないといけないわね」
 自戒の言葉を口にしながら、手は澱みなくタイピングを続け。
「とにかく今は、受けた依頼をこなしましょう」
 この研究所の悪しき成果が、万が一にも外に被害を出すことがないように。

「グヌヌ、一体どこからハッキングを仕掛けておるのだ……って、すぐ近くじゃと?!」
 押されつつある博士は、それでもハッキングを行う猟兵の所在を突き止めた。
「ならば行け、ドローン部隊よ! 連中を抹殺するのだ!」
 電子戦で敵わないのであれば、物理的に標的を排除すれば良いという発想だ。

 エメラとカイジの元に飛来する、十数機の武装したドローン部隊。
 だが、物理戦闘であればそれはカイジの本領とするところだ。
「どろーんニヨル物理的妨害ヲ認識。【サイコキネシス】ヲ使用、迎撃スル」
 カイジのかざした手から不可視のサイキックエナジーが放たれ、ドローンを地に叩き落とす。
 ドローンも搭載された機銃で攻撃するが、所詮は対人を想定した武装。ウォーマシンであるカイジの超重装甲を貫く威力はない。

「グヌヌヌ、なんじゃあのロボは?! えぇいならば……ポチッとな!」
 遠隔操作する博士がスイッチを押すと、健在だったドローンが一斉に自爆する。
 カイジは咄嗟にその身を張って、爆炎と爆風からエメラを庇った。
「大丈夫?」
「問題無イ」
 エメラの問いにカイジは淡々と答える。火炎耐性を持つ彼に深刻なダメージを与えるほどの爆発ではない。
 エメラは頷き、物理的妨害への対処をカイジに任せ、自身はハッキングに専念する。

 電子戦サイドから外部の二人が博士の注意を引き付けている間に、密かに研究所に潜入した黒い影があった。
 心象創造・空蝉(接触者・f05647)。ブラックタールの彼は肉体を液状にして、常人では入り込めないような隙間から最短経路を辿り、研究所のメインシステムに迫っていた。
(さて、他の猟兵が来ているのなら、お互いに動きやすくした方が良いだろう)
 メインシステムに到達した空蝉は人型に戻るとドミネイトツールを使用し、システムの操作権を強制的に奪取する。
「な、何じゃぁ?!」
 別室からメインシステムにアクセスしていた博士は、突如としてその接続を閉め出され、泡を食ったように目を丸くした。

「支配完了。人質の位置は……ここか」
 ハッキングによって得られた情報は、猟兵たちにリアルタイムで共有されている。他の猟兵も今頃はそれぞれの経路から分散して突入を開始しているはずだ。
 その中には一般人の解放に向かう者もいるだろう。ならばと空蝉は彼らが閉じ込められている区画のロックを解除し、メインスシテム越しに操作権を奪った武装ドローンを援護と誘導役に向かわせる。
 さらに、残りのドローンは博士のいる区画に攻撃を仕掛けさせる。
「これだけで奴を殺せるとは思わないが……」
 狙いは彼を護衛する生体兵器の足止めと注意を引くことだ。
 連中がこちらに気を取られている時間が長ければ長いほど、仲間は自由に動きやすくなる。

「どこに行っても、神を軽々しく見ている馬鹿はいるんだな」
 休みなくドローンに指示を送りながら空蝉はひとり呟く。
 彼もまた、かつてはどこぞの教団の実験体として、長く囚われの身であった過去がある。
 それはこの研究所と、誘拐された一般人たちの境遇と重なるものがあったのかもしれない。
 "愛と平和のために戦う"。
 恩人が口にしていた言葉を胸に、空蝉はシステムの掌握を進める。

「大体ノ情報ハ手ニ入レタ。此レヨリ本機モ前線地帯ニ向カウ」
 武装ドローンの妨害が途絶えたのを確認して、カイジはそう宣言した。
 研究所の制圧に必要な情報はほぼ収集され、他の猟兵も突入を開始している。ならば己も往くべきだ、と。
「分かったわ。必要な情報があったら随時伝える」
 前線へと向かうカイジに対し、エメラは視界に映る膨大な情報をリアルタイムに処理しながら、自信に満ちた不敵な笑みを浮かべた。
「突入する全員分のサポート、受け持ってあげるわよ」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

御形・菘
はーっはっはっは! 邪神を利用しようなどとは愚かの極み!
とはいえ自滅するだけならまだしも、一般人にまで迷惑を掛けるのは止めねばな

妾は真正面から堂々と突っ込ませてもらおうかの
申し合わせはしておらんが、人質の解放に向かう輩もおるであろうから、妾は精々派手に暴れて目立つとするわ!

とはいえ片っ端から破壊というのは、ちょっと効率が悪かろう
やはりここはカメラ映えを気にせんと!
となると狙い目は……機械系の破壊よ!
用途は分からんが、機械やら装置がある部屋を重点的にブチ壊してくれよう
野性の勘を使えば良さげな機械がある場所は分からんか?

お目当ての代物を見つけたら、ブラッド・ガイストで攻撃よ
そーれ、派手に爆発せい!


レン・ランフォード
邪神とそれも利用しようと考える人、どっちも嫌ですねー。
それに理不尽に巻き込まれた人も可哀想です…よし、ささっと助けちゃいましょう。

探し物には人手です、コードで分身して別れて探しましょう。
私は中心、二人は連絡手段を渡しそれぞれ別方向へ手薄な場所を探しに行ってもらいます。
発見して忍び込んだ後も三人、一人は「聞き耳」をたて、
二人で前後を警戒、隠れながら「目立たない」よう「忍び足」で動きます。
隠れてやり過ごす時は一人に戻ります。
部屋に忍び込んで書類等から兵器や研究所の「情報収集」しつつ一般人を探します。

発見でき、忍び込んだルートが安全であるなら連れて一旦脱出しましょう。


リステル・クローズエデン
【SPD】
情報収集と人質の解放を行います。

邪神の生態兵器化?
……いや、まずは人質を解放しませんとね。
資料を奪うのはその後です。

『情報収集8+第六感5』でセキュリティの穴を見つけ
【理から外れた存在の祝福】で姿を隠して潜入を試みます。
(なお、共に潜入する人がいる場合、同意するならキスして巻き込みます)
『ダッシュ1+ジャンプ6』で移動
『鍵開け1+怪力2』で扉を開けます。
人質の救出を優先しますが。
可能なら資料の奪取。あるいは『撮影3』を行います。

人質が襲われそうなら『かばう1、オーラ防御8+激痛耐性3』でかばいます。


六道・紫音
相棒ルビィと連携
人質救出に動く。
「潜入とか、そういうの得意だろ?」

・策
「分かった、時が来たら出る」
ルビィの『妖精の家』に入り、研究所へ潜入。
内部に到着したら外に出て、ルビィの先導で進行。
「警備と人質の気配を探る、罠や監視カメラは任せるぞ」
俺は『第六感』で敵の警備員や人質の気配を探り場所を特定、ルビィに伝える。
警備員を発見した場合は『ダッシュ』で一瞬にして距離を詰めて『怪力』『鎧無視効果』『捨て身の一撃』を乗せた一撃必殺の【参之太刀《雲耀》】で声を上げる間さえ与えず一刀両断。
「俺の道を阻むな…!」
人質を発見したらルビィに任せるが、檻が開かぬようなら敵警備を屠った全力の雲耀で叩っ斬り解放する。


ルビィ・リオネッタ
相棒の紫音と連携
人質救出に動く

機械って何となく苦手ね
カメラや飛んでるの(※どろーん)に気を付けるんだっけ

「そうだ、シオン。『妖精の家』の中に入ってて」

空中戦で空高く飛んで『目立たない』よう建物の屋上に降りる
鍵開けで中に入れるかしら

シオンを出しアタシが先行して進む
聞き耳と視力で敵を探知して極力遭遇しないように
監視カメラがあれば『先制攻撃+暗殺+雷の属性攻撃』で『目潰し』
敵に会ったら『ダッシュ・早業・マヒ攻撃・先制攻撃』で倒すわ

「シオン、アンタの勘で人質の場所見つけられない?」

人質を発見したら鍵開け
もしくは壁を壊して外に出すわ
せきゅりてぃ?で罠があったら嫌じゃない

『妖精の家』の中に隠し外に逃がすわ



 ――時は、ハッキングを行う猟兵たちと並行して。
「はーっはっはっは! 邪神を利用しようなどとは愚かの極み!」
 高笑いとともに真正面から研究所に突入したのは御形・菘(目指せビリオン・f12350)。
「とはいえ自滅するだけならまだしも、一般人にまで迷惑を掛けるのは止めねばな」
 無辜の民の嘆きを聞きとげ現れるのが、真の蛇神にして邪神たる彼女の在り方。
 ――少なくとも今はそういう設定なのだ。彼女が配信する『妾がいろんな世界で怪人どもをボコってみた』動画では。

 菘はハッキング班からの情報を活かして、監視カメラの位置を気にしつつ破壊活動を行う。
 常にカメラ映えを優先するのが彼女の信条である。
 とはいえ菘は単なる目立ちたがり屋ではない。
「申し合わせはしておらんが、人質の解放に向かう輩もおるであろう。妾は精々派手に暴れて目立つとするわ!」
 機械系の用途はよく分からないが、良さげな装置のある部屋を重点的にブチ壊していけば、陽動にもなるし敵に被害も与えられる。
 野生の勘と仲間からの情報を頼りに当たりをつけると、菘はブラッド・ガイストを発動した。

「あーっ、止めろ止めろ、そこはマズい!!」
 監視カメラからその様子を見ていた博士が、慌てた様子で叫ぶ。
 だが、菘にその叫びが聞こえるはずもなく、聞こえたところで止めるはずもなく。
「そーれ、派手に爆発せい!」
 殺戮捕食態と化した凶器がなにか重要そうな機械を噛み千切り、大爆発を起こす。
「はーっはっはっは!」
 爆炎を背景に高笑いを上げる菘は、実にバズりそうな絵面であったという。

「もう始まってるみたいだな」
 研究所の外からでも見える爆煙が上がるのを見て、六道・紫音(剣聖・f01807)が呟く。
 あれだけ派手に動いてくれれば、侵入するには絶好の好機だろう。
「俺達も行くか。潜入とか、そういうの得意だろ?」
 紫音にそう問いかけられた相棒のルビィ・リオネッタ(小さな暗殺蝶・f01944)はええ、と頷き。
「そうだ、シオン。『妖精の家』の中に入ってて」
「分かった、時が来たら出る」
 ルビィの頭のティアラに触れると、紫音の体はその中に吸い込まれていった。
 相棒を収容したルビィはふわりと舞い上がる。
(機械って何となく苦手ね。カメラや飛んでるのに気を付けるんだっけ)
 セキュリティに引っかからないよう研究所の屋上へと降り立ったルビィは、ピッキングツールで扉の鍵を開け、音もなく内部へと潜り込んだ。

 潜入を果たしたルビィと紫音はまず、囚われている人質の解放に向かう。
「シオン、アンタの勘で人質の場所見つけられない?」
「やってみよう。警備と人質の気配を探る、罠や監視カメラは任せるぞ」
 妖精の家から出てきた紫音が第六感で周囲の気配を探り、ルビィが監視と罠に対処する。
 息の合った連携と役割分担で、二人は研究所を探索していく。

「邪神の生態兵器化? ……いや、まずは人質を解放しませんとね。資料を奪うのはその後です」
 一方こちらはリステル・クローズエデン(なんか青いの・f06520)の様子。
 マッドサイエンティストの研究に興味を引かれつつも、彼女は優先すべき目的を忘れない。
 理から外れし存在の祝福による透明化で潜入を果たしたリステルは、時には身軽な動きで駆け回り、時には道を塞ぐ隔壁を解錠スキルと力技でこじ開けながら、人質が囚われている区画へと向かう。

 その道中でリステルは、別ルートから忍び込んだレン・ランフォード(近接忍術師・f00762)と出会う。
「邪神とそれも利用しようと考える人、どっちも嫌ですねー」
 そう語ったのは主人格の「蓮」だ。分身・雪月花によって三つの人格に分かれているレンは、それぞれが役割を分けて探索を行っていた。
 忍術担当の「れん」が忍び足で前方を警戒し、荒事担当の「錬」は後方からの不意打ちに備える。
 そして「蓮」は周囲の様子に聞き耳を立てながら、この事件に対する想いを呟く。
「理不尽に巻き込まれた人も可哀想です……ささっと助けちゃいましょう」
 レンの言葉にリステルも頷き、二人は目的地への道を急ぐ。

 リステルとレンが人質の元に辿り着いたのは、同様に人質救出に動いていた紫音・ルビィのコンビと同時だった。
 人質が収容されている部屋は電子式と機械式の二重のロックで封鎖されていたが、電子錠は既にハッキングによって解錠されている。
 残った機械式のロックも、鍵開けのスキルを持った猟兵がいれば、解錠は容易い。
「あ、あんたたちは一体……?」
 扉の向こうには、憔悴した様子の一般人が大勢閉じ込められていた。
 猟兵たちは手短に救出に来たことを伝えると、彼らを脱出路へと誘導する。
 歩けないほどに衰弱している者は、ルビィが妖精の家の中に匿って運び出す。

「おのれ、大事な被験体が! 好きにはさせんぞ!」
 それを見て怒り狂ったのは博士である。
 メインシステムは今だ掌握されたままだが、緊急用のサブシステムを立ち上げると、研究所の機能の一部を奪還。
「制御を取り戻せた武装ドローンは3割程度か……構わん、全機出撃じゃ!」
 このまま人質を脱出させはすまいと、残された権限をフルに使って妨害を仕掛けてくる。

「危ないっ」
 現れた武装ドローンの機銃掃射から、リステルが身を挺して人質を庇う。
 身に纏うオーラで殆どの銃弾は弾けるが、何発かの被弾は避けられない。
 それでも人質たちを不安がらせないために、痛みは決して表情に見せず。

 そのまま武装ドローンが次弾を放とうとした寸前、飛び出したルビィが銀のレイピアでドローンのカメラを突き、動きを止める。
「俺の道を阻むな……!」
 その隙を突いて駆け出したのは紫音。俊足の歩法にて一瞬にして距離を詰め、繰り出されるは参之太刀《雲耀》。
 雷速の居合い斬りは装甲を豆腐のように切り裂き、ドローンを一刀両断した。

 その後も現れるドローンを撃退しつつ、人質を連れて脱出口へと向かう猟兵たち。
 その途中、レンとリステルは研究所の資料保管室と思しき部屋を発見する。
「これは……」
「邪神兵器の研究データみたいですね」
 ハッキングで盗まれないよう、重要なデータは旧式の記録装置や紙の書類に保存するのは良くある安全措置だ。
 恐らくここには研究所でも最も大事なデータが保管されているのだろう。
 だが、今はそれを詳しく調べている時間はない。
 手早く数枚の資料を選び出し、その内容をカメラに収めると、二人は急ぎ脱出行に戻る。

 その後、ハッキング班からの誘導と支援もあって、猟兵と人質たちはついに研究所の敷地外へと脱出を果たす。
「外だ……!」
「助かったぞ!」
「あんたたちが来てくれなかったら、俺達は今ごろ……」
「本当にありがとう!」
 人々は口々に歓喜の声を上げ、猟兵たちに感謝を告げる。
 彼らの今後のことは、UDC組織にでも任せておけば大丈夫だろう。

 これで後顧の憂いはなくなった。
 人質を救出した猟兵たちは、再び狂科学者の待つ研究所へと突入する。
 その悪しき研究に引導を渡すために。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『不定形少女』

POW   :    あたまはこっちにもあるよ
自身の身体部位ひとつを【自分が擬態している少女】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
SPD   :    みんなとかしちゃうよ
【触手状に伸ばした腕】が命中した対象に対し、高威力高命中の【衣服を溶かす溶解液】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ   :    いっしょになろうよ
【全身を不定形に変形させて】から【相手に抱きつくために伸ばした身体】を放ち、【少しずつ溶解させていくこと】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猟兵たちの活躍によって、研究所の機能は九割が制圧・破壊され、囚われていた一般人の救出にも成功した。
 後顧の憂いを断った猟兵は、この事件の元凶たるマッドサイエンティストを止めるため、彼の居る研究室へと向かう。

「おのれ貴様ら、よくもワシの研究所を……!!」
 現れた猟兵たちを前に、白衣の男はわなわなと怒りで震えながら叫ぶ。
「こうなってはやむをえん、調整中の『アレ』を出すしか……」
 ばっと白衣を翻し、研究室の奥へ逃げ込もうとする博士。
 それを追おうとした猟兵の前に、助手らしき格好をした女性たちが立ち塞がる。
「時間を稼げ! 貴様らの命に代えてでも、ワシを守れ!」
「はい、博士」
 感情のない声で返答する女性たちの体が、どろりと溶け崩れていく。

 類似の存在は過去にも報告例がある。
 邪神教団で使役されることもある、ヒトに擬態する能力を持った不定形の怪物。
 それを元に博士の手で開発された邪神生体兵器の一種にして、彼を護衛するオブリビオンである。

「命令に従い、目標を排除します」
 辛うじてヒトの輪郭を保ちながら、どろりと這い寄る不定形の怪物たち。
 これを排除しなければ、博士を追うことは不可能だろう。
エメラ・アーヴェスピア
…突入、ね
行っても良かったのだけど…宣言した以上、今回はサポートに回るわ
頑張りなさい、同僚さん

【ハッキング】は継続
とりあえず逃げた博士の位置はバレない様に【追跡】するとして
今のうちに【情報収集】も加速させつつ、いつでも突入した同僚さん達からの要請に応えられるようにしておくわ

とはいえ戦闘も見ているだけ、と言うのはアレよね…
『出撃の時だ我が精兵達よ』
Lv6一体をリーダーにLv5三体で四体編成の兵士と装備の猟犬を援護として送り込みましょう
魔導蒸気製の銃火器で突入した同僚さん達への【援護射撃】よ
もし私の方に来てもガトリングと盾があるから問題ないけど…そもそも来たらアウトよね

※アドリブ・協力歓迎


リステル・クローズエデン
むぅっ。こういった相手は苦手です。
今、覚えている五行術も有効な手段ではなさそうですし。

『見切り4+第六感5』で攻撃を見切り、
『残像2+ジャンプ6+ダッシュ1』で回避。
無理ならば『オーラ防御8+激痛耐性3』で耐えます。


『投擲10+毒使い4』で毒を込めた手裏剣を投擲します。
「毒は通じるのでしょうか?」

それらが有効でない場合
オーラを纏わせた刀で斬ろうとします
【呪炎武装】『2回攻撃3、封印を解く2+属性攻撃3+呪詛2』が発動。
赤く変色したオーラが斬った相手を燃やします。

「なに、これ。こんな技、僕は知らない。」
「けど……これなら斬れる。」


(なお、服が溶けたりしても。恥ずかしがったりなどしません。)


御形・菘
うわキモッ! ドロドロしてるー!
……んんっ、ごほん、はーっはっはっは!
調整中のアレ、いかにもで良いな! 妾が纏めて叩き潰してくれよう!
……最初のは編集でカットな

独断専行はせず、皆の衆と連携して戦うぞ
戦いの駆け引きとか分からんし、そもそも別にそれほど得意でもないからな
えーい、怖気づいて様子見してても始まらん、皆の衆、フォロー本当によろしく!
邪神は度胸! 突貫よ!

妾にできるのは最前線の維持であろう
妾の背中を信じろというヤツだ!

まずは【トリニティ・エンハンス】で攻撃力を強化するぞ
弱点は分からんが、三種も属性強化すればどれかアタリのはず
その上でルーンソードで攻撃よ!
後はひたすら力押し、スバズバいくぞ!




「……突入、ね」
 研究所の外から内部のモニターを続けるエメラは、一箇所に集まる猟兵とオブリビオンの反応を見て呟く。
「行っても良かったのだけど……宣言した以上、今回はサポートに回るわ」
 ハッキングの継続と、逃走した博士の行方の追跡。
 前線からの要請があればすぐに必要な情報を送れるよう、データの整理と纏めも行っておく。

「とはいえ戦闘も見ているだけ、と言うのはアレよね……」
 出撃の時だ我が精兵達よ、とエメラが呟けば、二十一機の魔導蒸気兵がどこからともなく現れ、合体を開始する。
 Lv6の刻印を持つリーダー機一体に、Lv5の兵士三体。それに加えて本来は護衛用の魔導蒸気猟犬の計五機を、援護のため研究所に突入させる。
 自身の万が一のための備えは、浮遊型のガトリングと盾があれば十分だろう。
「頑張りなさい、同僚さん」
 彼らの勝利のために、エメラは電子の領域で戦い続ける。


「うわキモッ! ドロドロしてるー!」
 這い寄る不定形少女の姿を見て、菘の口から素っ頓狂な声が上がる。
「……んんっ、ごほん、はーっはっはっは! 調整中のアレ、いかにもで良いな! 妾が纏めて叩き潰してくれよう!」
 咳払いをして仕切りなおしてから、彼女はいつもの邪神ロールを再開する。
(……最初のは編集でカットな)
 戦場をモニターしているエメラが、気を利かせてくれるのを祈るといい。
 今は戦いに集中である。

「むぅっ。こういった相手は苦手です」
 形の定まらぬ相手にどう攻めるかと逡巡しながら、リステルは戦場を駆ける。
 襲い掛かる不定形少女たちは体のあちこちから複数の頭部を生やし、噛みつき攻撃を仕掛けてくる。
 リステルは持ち前の見切りのセンスと俊敏さで回避しながら、懐から薬液に塗れた手裏剣を取り出す。
「毒は通じるのでしょうか?」
 投げ放った手裏剣が、不定形少女の一体に突き刺さる。
 しかし、それが大きなダメージを敵に与えた気配はなく、液状の体に手裏剣は呑み込まれてしまう。

 そこに到着したエメラの魔導蒸気兵が、猟兵たちを援護すべく一斉射撃を行う。
 銃弾の嵐が不定形少女の肉体を削り取っていく、だが多少体積が減っても彼女たちはお構いなしに戦闘を継続できる。
 弱点となり得る内臓や核を持たないシンプルな構造故に、彼女たちの耐久性能はかなり高い。

 なかなか敵に有効打を与えられない戦況を見て、うーむ、と菘は腕組みする。
 しかし考えたところで菘に戦の駆け引きは分からない。
「えーい、怖気づいて様子見してても始まらん、皆の衆、フォロー本当によろしく!」
 ついでにチャンネル登録と高評価も頼む! と告げて、菘はルーンソードを手に敵の群れに飛び込んだ。
「邪神は度胸! 突貫よ!」

 一気に最前線に出てきた菘には、当然のごとく不定形少女たちの攻撃が殺到する。
 押し寄せる顎と触手の群れをルーンソードで受け止め、切り払う菘。
 そこに魔導蒸気兵の援護射撃が放たれ、敵の攻勢を押し留める。
「ナイスフォロー!」
 一瞬の余裕を得た菘はトリニティ・エンハンスを発動させ、攻撃力を強化する。
 敵の弱点は分からないが、三属性もあればどれかアタリのはずだと踏んで。
 風を帯びた薙ぎ払いを、水を纏った刺突を、炎に包まれた斬撃を矢継ぎ早に放つ。

 その攻撃を受けた不定形少女の状態を観察していたエメラが、各自の端末や研究所の設備を通して、猟兵たちに伝達する。
『炎に焼かれた瞬間、そのオブリビオンの生体反応が大きく弱まったわ。どうやら熱変化に弱いみたい』
 それを聞いた菘はドヤ顔の笑みを浮かべて叫ぶ。
「聞いたか皆の衆! バンバン燃やすか凍らせてやるがよい!」
 そして自身も炎を宿したルーンソードを振るい、力押しでズバズバと不定形少女を焼き斬り、最前線で暴れ回る。
 その姿はなるほど、敵対者にとっては邪神と呼ぶに相応しいかもしれない。

「炎の……斬撃……」
 その戦いの様子を見たリステルの脳裏に、知らないはずの技の構えが浮かぶ。
 何かに導かれるように刀にオーラを纏わせて斬りかかれば、オーラの色は鮮やかな真紅に変わり、斬ると同時に標的を炎に包む。
 呪いの炎に焼かれた不定形少女は、断末魔の悲鳴も灰すらも残さず、瞬く間に焼き尽くされていった。

「なに、これ。こんな技、僕は知らない」
 未知の力の発言に思わず呆然とする――しかしそれは一瞬のこと。
「けど……これなら斬れる」
 覚えなき技への確信。失われた記憶よりも確かな"力"は今ここにある。
 真紅のオーラを纏った刀を強く握り締め、リステルは次なる標的へと呪炎の斬撃を見舞うのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

六道・紫音
相棒ルビィと連携
また面妖な連中だな…斬り甲斐はなさそうだが、邪魔をするなら全て屠るまでだ。
「俺が凍らせてやる、ルビィは存分に技を振るえ!」

・攻
『残像』を伴いながら『ダッシュ』で一足飛びに駆ける《縮地》にて素早く距離を詰め、【伍之太刀《氷牙》】を叩き込み『属性攻撃』の力で敵を地形ごと凍らせてから、すかさず『鎧無視効果』と『怪力』を以て『二回攻撃』で振るわれる『捨て身の連続斬り』を繰り出して敵を微塵に斬り裂く。
「これで砕け散れ!」

・防
相手の攻撃は『第六感』と『見切り』で見極めて紙一重で回避し残心のまま即座に『カウンター』で再び攻勢に転じる。
「ルビィなら需要がありそうだが?」
軽口を叩きながらも斬る!


ルビィ・リオネッタ
相棒のシオンと連携

使役されて、命を賭けさせられて…
そんな姿はちょっと悲しいわね

「せめてシオンの手で綺麗に氷漬けにしてあげて」

・戦法
相手の噛みつき攻撃を誘い『視力・見切り・ダッシュ・空中戦』で避けるわ
多少の負傷は覚悟して『フェイント・早業・暗殺』の『毒の属性攻撃』
左手のレイピアを口の中に突き刺し『毒使い・マヒ攻撃』を吸収させる

「くっ、厄介ね…!」

相棒が凍らせた所以外を狙って『精霊の抱擁』の『高温の炎の手』で敵の体を包むわ
敵の水分を飛ばせば動きにくくなるかも

味方への攻撃も『精霊の抱擁』で精霊の手を広げて防いで(武器受け・盾受け)みるわね

「服だけ溶かすとか誰が得するのよ!」

軽口の返しにシオンを小突く



「また面妖な連中だな……斬り甲斐はなさそうだが、邪魔をするなら全て屠るまでだ」
 斬る手応えもなさそうな不定形の敵を前に、紫音は呟く。
「使役されて、命を賭けさせられて……そんな姿はちょっと悲しいわね」
 命令に従う以外の術を知らない彼女たちに、ルビィは少しだけ同情を覚え。
「せめてシオンの手で綺麗に氷漬けにしてあげて」
「ああ、俺が凍らせてやる、ルビィは存分に技を振るえ!」
 人間の剣豪と妖精の暗殺者のコンビは、阿吽の呼吸で同時に駆け出した。

 斬像を伴いながら一足飛びに不定形少女との距離を詰めたのは紫音。
「凍らせてやろう……!」
 伍之太刀《氷牙》――上段からの重く鋭い、氷の剣気を纏った斬撃が叩き付けられる。
 その一撃はただ斬るのみの技にあらず、溢れる冷気が標的の体を周囲の地形ごと凍らせていく。
 敵は急激な熱変化に弱い。それは高温の炎でも、低温の氷でも同じこと。
「これで砕け散れ!」
 すかさず振るわれた捨て身の連続斬りが、芯まで凍りついた不定形少女を微塵に斬り裂いた。

 一方のルビィはひらりひらりと蝶のように舞い、敵の噛みつき攻撃を誘いながら紙一重で避ける。
 そして逆に自ら敵の口内に飛び込むと、牙に肩を切り裂かれながらも左手のレイピアを突き刺し、刃に仕込まれた麻痺毒を吸収させる。
 この邪神兵器は毒物にある程度の耐性があるようだが、捕食用の器官から直接それを取り込んでしまったら?
 敵の動きが鈍ったのを見て笑みを浮かべ、不定形の口から飛び出すルビィ。
 その直後、紫音の放った斬撃が動きの止まった不定形少女を凍らせ、斬る。

 息の合った連携を取る二人の間には、敵の様子を観察しつつ、軽口を叩き合う余裕すらあった。
「この連中、溶解液を放つ能力もあるようだな。猟兵であれば直接捕まりでもしない限り、服を溶かされる程度で済むようだが」
「服だけ溶かすとか誰が得するのよ!」
「ルビィなら需要がありそうだが?」
 軽口の返しにこつん、と紫音を小突くルビィ。
 その両者の背後から、二体の不定形少女が同時に襲い掛かる。

 紫音は即座に《氷牙》を放ち、ルビィを丸呑みにしようとした敵を氷像に変えて斬り捨て。
 ルビィは精霊の抱擁を放ち、紫音に噛みつこうとした敵を炎の手で包み、燃やし尽くす。

「油断大敵よ」
「お互いにな」
 相手への確かな信頼とフォローがあるからこその軽口を飛ばし合いながら、二人は次々と邪神兵器を葬っていくのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

心象創造・空蝉
WIZを選択
…不定形のオブリビオンか。敵とはいえ、使い捨てとは哀れだな。安心しろ、今楽にしてやる。(アイテム:ナノマシンドリンクボトルを使用し、餓喰剣を抜きゆっくり近づいていく。)相手がこちらを取り込もうと被さった瞬間、餓喰剣で生命力を吸収していく。こちらは再生力が向上している故に、簡単に取り込まれはしないだろう。弱ってきたところを、バウンドボディで抜け出し、逆にこちらが液状化して体に取り込む(捕獲する)。可能ならば、他の個体もアイテム:ヒプノシスガンで催眠状態にし、同じ方法で捕獲していく。他の猟兵達は倒していくのだろうな。しかし、オレはこういうのは、どうにも放っておけんらしい。


レン・ランフォード
真の姿・白骨でできた武具を纏う忍者

この人達も生体兵器でしたか…本当に無駄に技術力は高いですね…。
兎に角、これも破壊して後を追いましょう。

ぐずぐずして最強に合流されても厄介です、速攻で片を付けましょう。
「このみにやどれ…降魔化身法…」
れんに変わりコードを使い更に錬に交代、さぁ行くぜ!
真の姿にさらに強化された体で一気に踏み込み二度切り裂く「2回攻撃」
敵の攻撃は「フェイント」「見切り」「残像」を交えて回避を。
化身法の代償で頭の古傷から流血が始まってる…これ以上のダメージはいらないし、
服が溶けると蓮がうるさいからな…俺らは見られても気にしないんだがなぁまったく…あー、騒ぐな騒ぐな。


カイジ・レッドソウル
感情を感じない声で
「目前ノ障害ヲ排除」
【黒風鎧装】ヲ使用
呪剣ニヨル【怪力】【2回攻撃】【串刺し】【なぎ払い】POWニヨル攻撃ヲ主体ニ近接攻撃ヲ展開
攻撃サレソウナ者ハ【かばう】
敵ノ攻撃ヲウケタサイ【天獄の雷】デ雷炎デ応戦ト呪剣ノ【生命吸収】ニヨル回復ヲ行ウ
「生命吸収ハ其方ダケノ技デハ無イ」
「天獄の雷起動」
本機ハ、うぉーましん。敵ト判断シタナラバ殲滅サセルノガ使命
機械故ニ動揺モ憤怒モ無イ

あどりぶ、共闘、協力歓迎



 戦いの流れは既に、猟兵たちの優勢に傾いていた。
 悪の科学者が生み出した不定形少女たちは次々に骸の海に還っていく。

「ぐずぐずして最強に合流されても厄介です、速攻で片を付けましょう」
 研究室の奥へ消えていった博士を追うためにも、レンは残された邪神兵器の掃討にかかる。
 表の人格を忍術担当の「れん」に変えると、真の姿を開放する。
「このみにやどれ……降魔化身法……」
 白骨でできた武具を纏う忍者と化したレンの身体に、妖怪、悪鬼、幽鬼が宿る。

 忍術を発動させた「れん」は、次に荒事担当の「錬」へと交代。
「さぁ行くぜ!」
 主人格とはうって変わって強気な口調と笑みを浮かべ、強化された身体で一気に踏み込み。
 標的と定めた不定形少女へと、目にも留まらぬ二連斬を放つ。
 降魔の力と共に振るわれる対UDC用近接斬撃兵装「クレセントムーン」の刃は、邪神の研究から生まれた生体兵器の肉体を破壊していく。

 バラバラに崩れていく不定形少女は、それでも痛みを訴えることも怯むこともなく、レンに向けて反撃の触手を伸ばす。
 だが、触手が絡め取ったかに見えたものはタダの残像。続いて放たれた溶解液も、レンはその軌跡を見切ってかわす。
「これ以上のダメージはいらないし、服が溶けると蓮がうるさいからな……」
 化身法の代償による、頭の古傷からの流血を拭いながら「錬」が呟く。
「俺らは見られても気にしないんだがなぁまったく……あー、騒ぐな騒ぐな」
 脳内の「蓮」からの抗議に肩をすくめつつ、「錬」は再び得物を振るう。
 白骨の武具と日本刀が不定形少女を切り刻み、その息の根を完全に止める。

 三心一体でレンが戦場を駆け巡る一方で、ウォーマシンのカイジは静かに、淡々と作戦行動を実行する。
「目前ノ障害ヲ排除」
 黒風鎧装を発動させ、漆黒の旋風に包まれた彼の手に握られるは呪剣アオス・シュテルベン。
 本来ならば所持者の魂を喰む魔剣は、しかし現所持者が機械であるために渇きを満たせず、行き場のない捕食衝動は敵へと向けられる。
 作られた命にも魂は宿るのか。その漆黒の刃が振るわれる度に絶命の悲鳴が上がる。
 それを聞くカイジのフェイスカバーには、いかなる感情も浮かびはしない。
 彼はウォーマシン。敵と判断したならば殲滅するのが使命であり、そこには動揺も憤怒も無い。

 だが、それは敵である邪神兵器とて同じこと。使命を果たすことが彼女たちの存在意義であり、そこに撤退の二文字はない。
 反撃を受けることも承知の上で、一体の不定形少女が捕食の顎を形成し、カイジの肩に喰らいつく。
 だが、エネルギーを吸われる感覚を味わいながらも、カイジに動揺は微塵もなく。
「生命吸収ハ其方ダケノ技デハ無イ」
 突き刺した呪剣の刃が、奪われる以上の速度で敵の生命力を吸収していく。
 そこにカイジは追い討ちのユーベルコードを発動させる。
「天獄の雷起動」
 全身から高圧電流が迸り、雷炎に焼かれた不定形少女は炭の塊となって散った。

 気がつけば、戦場に残る邪神兵器は最後の一体となっていた。
 孤立無援となりながら、それでも戦闘を継続しようとする不定形少女に、憐憫の眼差しを向けるのは空蝉。
「……不定形のオブリビオンか。敵とはいえ、使い捨てとは哀れだな」
 再生力向上のナノマシンドリンクを摂取すると、彼は剣を抜きゆっくりと敵に近づいていく。
「安心しろ、今楽にしてやる」

 一見無造作にも思えるその姿を隙ありと見たか、不定形少女はその形を大きく膜状に広げ、標的を取り込もうと覆い被さってくる。
 だがその瞬間、空蝉は手にした剣を不定形少女に突き刺した。
 彼の剣――餓喰剣もまた、カイジの呪剣同様、敵の生命力を喰らう魔剣。
 事前に再生力を向上させていたこともあり、生命力の奪い合いは空蝉の側に軍配が上がる。

 敵が弱り始めたのを感じると、空蝉はバウンドモードに変化して捕食から抜け出す。そして即座に液状化し、逆に不定形少女を包み込んだ。
 彼に刻印されたUDCドライバーが起動する。それはオブリビオンを自らの体内に取り込むための機能。
 滅ぼすためではなく、捕獲するための。
(他の猟兵達は全て倒していくのだろうな)
 猟兵としては、そちらの方がオブリビオンへの対処としては一般的だろう。
(しかし、オレはこういうのは、どうにも放っておけんらしい)
 それは感傷か同情か、あるいは自らもかつて"救われた側"であるが故か。

 ――いずれにせよ、これで障害はすべて消え去った。
 後は逃げた博士を追い詰め、この研究所に引導を渡すだけだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『黒装の破壊者』

POW   :    砕け散れ
単純で重い【拳】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    贄となれ
自身の身体部位ひとつを【異形の大蛇】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
WIZ   :    磔になれ
レベル×5本の【物理】属性の【邪神の肉で作った杭】を放つ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は麻生・大地です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 妨害を排除した猟兵たちは、ついに研究所の最奥に博士を追い詰める。
 だが、逃げ場のないはずの博士は、逆に狂気の笑みをうかべて猟兵たちを見やり。

「ヒィーッヒッヒッヒ……少し遅かったようじゃなぁ。我が最終兵器、邪神兵器零号は既に起動した!」
 ズシン、と重い足音を立ててその背後から現れたのは、黒と赤の装甲に覆われた人型のフォルム。
 だが、そこから放たれる禍々しい存在感は――真性の邪神と比較しても遜色はない。

「この究極の邪神生体兵器の前には、貴様らとて無力! さあ零号よ、こやつらを倒せ! 全てを破壊し殺戮するその力で!!」
 勝ち誇りながら命令を下す博士に、零号と呼ばれた兵器はすう、と腕を持ち上げ。
「ム? どうした零号、なぜこっちに来る……なっ、おいよせ、やめんか、放せっ……ギャァァァァァァァァァッ?!」
 べき、ばき、ぐしゃり、どさっ。
 断末魔の悲鳴を残し、頭蓋を握り潰された男の亡骸が床に転がる。
 それが、邪神の力による世界の支配を夢見た博士の、呆気ない末路だった。
「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!!!」
 創造主を抹殺した破壊者が咆哮する。
 "全てを破壊し殺戮する"。それだけが与えられた機能であり存在理由であるが故に。
 邪神兵器零号――否、黒装の破壊者は破壊目標を見据え、動き出す。
 すなわち、猟兵たちを殺戮するために――。

 この怪物を、ここから出す訳にはいかない。
 邪神生体兵器研究所を巡る決戦の火蓋は、ここに切って落とされた。
心象創造・空蝉
POWを選択
…こんな、こんなモノのために、一体どれだけの犠牲を…もういい。愛と平和のために、貴様は!貴様らは!俺達猟兵が倒す!オレは今一度ナノマシンドリンクボトルと、ペイン・レリーヴ・バンドを使用、さらに餓喰剣で交戦、敵の攻撃は可能な限り回避、直撃の場合は、バンドを巻いた部位で防御する。そうして、ある程度周辺が破壊されたのを見計らい、マシンクラッシャーを呼び、ユーベルコードを発動。クラッシャーや餓喰剣、周辺の無機物を取り込み人型ロボに変形、他の猟兵達と連携し、怪力、鎧砕き、生命力吸収で、敵に全力で攻撃する。そしてさらに、真の姿を少しだが解放する。貴様らに容赦はせんぞ。


レン・ランフォード
SPD
これを野放しにして誰かが理不尽に死ぬのは嫌です…。
だから、貴方はここで必ず破壊します。

コードを使い此方は数で攻めます。行くよ、私達!
錬は前衛、刀を使い「二回攻撃」で攻めます。
れんは攪乱、「残像」「ダッシュ」で動きつつ手裏剣を「投擲」したり
錬と連携し「だまし討ち」して攻撃します。
私は錬の援護を、手裏剣を「投擲」して「援護射撃」しつつ
敵の動きをみて「情報収集」注意を促したりします。

攻撃は「見切り」「残像」を交えて回避
命も何も貴方にあげるものは一つもありません。

全部終わったら、花を一輪だけ供えて帰りましょう…。

アドリブ・共闘・協力は歓迎です。


エメラ・アーヴェスピア
…さらなる追跡の準備が無駄になってしまったわね
…サポートを続けましょう、それと並行して情報を回収【失せ物探し】
UDC(組織)に報告して今後の為の情報として活用してもらいましょう
他の組織に使われないように、(電脳的に)【破壊工作】するのもいいわね

【ハッキング】継続、同僚さんへの対応も継続よ

戦闘に関しても『精兵』及び猟犬を継続
変わらず【援護射撃】を中心よ
危険な攻撃から同僚さんを【かばう】のもありね
(※猟犬の装備が変更)

最後まで気は抜かないわよ
言ったでしょう?最後まで面倒は見てあげるわ

※アドリブ・協力歓迎

(※該当者がいる場合)
…カメラや兵士の視点で映える場面があるなら、保存しておいてあげましょうか…


カイジ・レッドソウル
目標確認、排除開始」
黒風鎧装ヲ纏イ、呪剣ト黒剣ヲ携エ【先制攻撃】
【2回攻撃】【なぎ払い】【串刺し】【傷口をえぐる】【鎧無視攻撃】
持テル手段をモチイリ近接戦闘
【激痛耐性】モチダ、味方ハ【かばう】
敵ノ《拳》モ《異形の大蛇》モ《杭》ヲ受ケテモ【武器受け】しつつ【生命吸収】ヲ行いナガラ前線を維持
「戦闘続行問題ナシ、続行」
「(・・・本機モ、モシカスレバコウダッタ可能性が在ッタノカ)」ト戦闘中に珍しく考えルガ、即戦闘モードに切り替え戦う
ウォーマシンであるが故、本機ハタタクアコトシカデキナイ
ダガ、ソレデカマワナイ


あどりぶ、協力歓迎


イデア・ファンタジア
(無残な死体を見て)
うっわ、グロいなぁ……世の中にはこういう系統のアートもあるらしいけど、ちょっと共感は出来そうにないわね。
それはさておき、『最果ての世界壁』で杭を防ぎつつ、合間を縫ってグラフィティスプラッシュで応戦するよ。
全てを破壊するっていうなら、この世界壁を囮にできるんじゃないかな。
この壁はそこに何も『存在しない』証、存在しないものを傷つけたり、まして壊したりすることは出来ないよ。
あなたを外に出す訳にはいかないもの、あなたの世界はこの部屋だけだよ!


リステル・クローズエデン
これが、邪神生体兵器……なんだろう……なにか……
いえ、今は止めるだけです。

【制限解除・呪腕解放】
デメリットは『呪詛耐性3、毒耐性3、激痛耐性3』で軽減。

『情報収集9+戦闘知識3+世界知識2+封印を解く2』
相手の行動を調べて、
『投擲10+毒使い4+マヒ攻撃4』で苦無の投擲攻撃
その後『ダッシュ2』で近づき
『2回攻撃3、鎧無視攻撃7、鎧砕き4』による刀と
『グラップル7+怪力2』による蹴り攻撃を行う

相手の攻撃は
『見切り4+第六感5+ジャンプ6、ダッシュ2』で回避
『オーラ防御8、激痛耐性3』で耐えます。

「しかし、やはりこの存在。どこかで……見覚えが……」


ルビィ・リオネッタ
相棒の紫音と共闘

黒装の破壊者も元は人だったのかしら

「そうね…あの博士に報いを受けさせられるのはアンタくらい。もう命令に縛られる必要はないわ」

もう理性は無くなっていそうだけど…
せめて言っておきたかったの

・戦法
『見切り・ダッシュ・残像・視力・空中戦』で回避に専念
『学習力』で敵の隙を探すわ

「シオン、一瞬だけどあいつの動きを止められるかも」

敵の拳の着弾点を『見切り・視力』で予想
そこに『木の蔓の属性攻撃・鎧無視攻撃』を持った『精霊の手』を置いておく
敵が地面を砕くのに合わせて『早業・暗殺』、瓦礫と一緒に敵の拳を絡めとって動きを封じるわ
すぐ引き千切られるでしょうけど意表はつけると思う

「終わりにしましょ!」


六道・紫音
相棒ルビィと共闘

頼った道具に惨殺される…まさに因果応報、見果てぬ邪悪な夢に相応しい最期だ

「報いは果たしたろう。
その行き場のない力と存在意義、我が剣で断ち切り終わらせてやる」

邪悪な神さえ糧にして、俺は剣の道を進むのみ!

・戦法
「了解した、ならばその刹那…俺が獲る」
ルビィが敵の動きを一瞬でも止めたら戦法
相手の攻撃を『第六感』と『見切り』で見極め『残像』を伴い『ダッシュ』で一足飛びに駆ける《縮地》にて距離を詰める
すかさず『鎧無視効果』で弱点を狙い『怪力』を発揮して膂力を増し『捨て身の一撃』により全神経を攻撃に集中した【参之太刀《雲耀》】を『二回攻撃』で連続発動して斬り伏せる
「その首、貰い受ける!」


御形・菘
うーむ、モノホンの邪神関係はやっぱり凄いなあ、ビジュアルとか
しかーし、他人に押しつけられた野望を行動原理にするなど、下の下よ!
せめて妾にボコられて、その姿を記憶に残すが良い!

とにかく妾が望むのは映像映えよ、痛い目見るのは必要経費! むしろドンと来い!
至近距離でボコスカ殴り合ってやろう、皆の衆は存分に(あと切実に)フォローよろしく!
最前線は危険? むしろ望むところ、【逆境アサルト】を使うぞ!
さあ、妾は一歩も退かんぞ
他の者を害したくば、まずは妾をブッ飛ばしてからにせい!
すぐ倒れるほど弱くはないぞ?
そーら、気合いの入ったパーンチ!

次に生まれてくる時も、また妾がボコってやるからな! はーっはっはっは!



「うっわ、グロいなぁ……世の中にはこういう系統のアートもあるらしいけど、ちょっと共感は出来そうにないわね」
 無残な死体と成り果てた博士を見て、イデア・ファンタジア(理想も空想も描き出す・f04404)が顔をしかめる。
『……さらなる追跡の準備が無駄になってしまったわね』
 猟兵たちへのサポートを続行しながら、通信越しにエメラも呟く。
 事の元凶がこうも唐突に散るとは予想外だったか。
「頼った道具に惨殺される……まさに因果応報、見果てぬ邪悪な夢に相応しい最期だ」
 紫音の放った言葉は、博士という男を評するに最も相応しかっただろう。

「これが、邪神生体兵器……なんだろう……なにか……いえ、今は止めるだけです」
 咆哮する黒装の破壊者を目の当たりにしたリステルの脳裏にふと何かがよぎる。
 しかし今はそれを気にしている余裕はなく、違和感を振り払って刀を構える。
「……こんな、こんなモノのために、一体どれだけの犠牲を……」
 怒りに震える拳を握るのは空蝉。
「もういい。愛と平和のために、貴様は! 貴様らは! 俺達猟兵が倒す!」
 破壊と殺戮の意志しか感じられぬソレに、決意を込めて宣言する。
「これを野放しにして誰かが理不尽に死ぬのは嫌です……。だから、貴方はここで必ず破壊します」
 温厚な「蓮」の眼差しにも、決して逃さぬという決意が宿る。
「そうね……あの博士に報いを受けさせられるのはアンタくらい。もう命令に縛られる必要はないわ」
 だが、かつてはソレもまた人間であり、研究の犠牲者だったのかもしれない。
 とうに理性は失われていたとしても、せめて手向けの言葉をルビィは告げて。
「目標確認、排除開始」
 端的な宣言と共に、呪剣を手に突貫したカイジが、決戦の幕を開いた。

 魂に飢えた呪剣と黒剣の刃が、同時に二度、オブリビオンを切り裂く。
 だが、破壊者を包む漆黒の装甲は、予想以上の強度で刃を弾き返す。
「オオオオオオオオオオオオッ!!」
 反撃にと破壊者が放つのは、砕け散れと言わんばかりの単純で重い拳の一撃。
 カイジは双剣を交差させて拳を受け止める。だが、その衝撃は彼のボディを軋ませ、足元の床をクレーター状に陥没させる。
「戦闘続行問題ナシ、続行」
 そう自己診断を行うカイジだが、今の衝撃だけで各部にダメージが発生している。
 あの狂科学者が最終兵器と称した性能は伊達ではない。

(うーむ、モノホンの邪神関係はやっぱり凄いなあ、ビジュアルとか)
 その荒ぶる戦いぶりを見た菘は、他の猟兵たちとはちょっと違う感想を抱く。
「しかーし、他人に押しつけられた野望を行動原理にするなど、下の下よ! せめて妾にボコられて、その姿を記憶に残すが良い!」
 常に己の野望と覇道(目指せビリオン)を往く配信者界の邪神は、カメラアングルを意識して見栄を切ると、漆黒の破壊者に踊りかかった。

 菘の戦闘スタイルは映像栄えが最優先。実戦的に見れば隙も多いし粗もある。
 気合を込めたパンチを破壊者に叩きつければ、反撃の黒拳がボディに叩き込まれる。
 一撃で体の芯にまで響く衝撃。だが、痛い目を見るのは必要経費。
「むしろドンと来い!」
 己が傷つくことも厭わずに、菘はは会社とド派手な殴り合いを展開する。
「皆の衆は存分にフォローよろしく!」
 邪神ロールの裏にこっそり切実な要求を乗せつつ、菘はカイジと共に戦いの最前線を維持する。

「……この場面、保存しておいてあげましょうか……」
 施設のカメラや魔導蒸気兵の視点から、映像栄えしそうなカットを菘のためにピックアップしつつ。
 エメラは本来のサポートも手を抜かず、精兵たちに一斉射撃を指示する。
 放たれる弾幕の援護に合わせて動いたのはレン。
「行くよ、私達!」
 分身・雪月花によって、レンの中に居る人格たちがそれぞれの実体を得る。
 前線へと踏み込んだ「錬」は刀を振るい素早い斬撃を放つ。
 それ単体では破壊者へのダメージは小さい、だが「錬」が装甲を削った箇所に、すかさず「れん」が追撃をかける。
 投げ放たれた手裏剣は破壊者の装甲を貫き、その肉まで達した。

「グウウッ?」
 初めて受けた"痛み"に漆黒の破壊者が反応する。
 その後部にたなびく肉のマフラーのような器官が、不気味に蠢き。
「気をつけて!」
 戦況を観察していた「蓮」が警告を発した直後、肉のマフラーは複数の頭部を持つ異形の大蛇へと変形し、二人のレンに襲い掛かった。

 鎌首もたげる大蛇の牙を、「れん」は瞬時にその場に残像を残し回避する。
 しかし近距離で戦っていた「錬」には回避までの余裕がない。
 喰らい付かれる――その寸前、飛び出した菘が「錬」を庇う。
 牙が肉を貫き、生命力を奪われる虚脱感が襲う。だが、カメラが回っている場所では、菘は決して辛い様子は見せない。
「他の者を害したくば、まずは妾をブッ飛ばしてからにせい!」
 堂々と宣言し、力任せに大蛇を引き剥がし。
 映像制作のために招き寄せた逆境が、彼女に力を与え。
「すぐ倒れるほど弱くはないぞ? そーら、気合いの入ったパーンチ!」
 これまでよりも重い拳が黒装の破壊者の胸に叩き込まれ、その装甲にピシリと亀裂が入る。
「グウウウウッ?!」

 徐々にダメージを蓄積されていく敵に追撃をかけるべく、リステルも己のユーベルコードを発動させる。
「リミッター解除、青の封印解放……この身は刃……凍てつく青き刃……ただ、斬り裂くのみ……」
 彼女の右腕に組み込まれた呪物の封印が開放される。同時に身体には青きオーラを纏い、心には冷たい殺意を宿す。
 その代償として受ける呪詛と毒と流血は、鍛錬と意思の力によって耐え抜いて。
「行きます!」
 初手は毒を仕込んだ苦無を投擲。それに破壊者が気をとられた隙を突いて、一気に至近距離へと肉迫する。
 装甲に走った亀裂に沿うように無銘の刀を振るい、肉体の限界を超えた脚力で蹴りを叩き込む。

「グアアッ!!」
 ピシピシと音を立てて胸の亀裂が大きくなっていく。怒りの唸り声を上げて、黒装の破壊者は再び異形の大蛇を放つ。
 生命力を奪う大蛇の牙が迫る――だが、リステルの精神は自分でも驚くほど冷静でだった。
 一切の無駄のない最小限の動きで、大蛇の攻撃を回避する。まるで、敵のその攻撃や行動パターンを最初から「知っていた」ように。
「やはりこの存在。どこかで……見覚えが……」
 戦闘中に強まっていく既視感に、逡巡したのは一瞬。だがその一瞬が仇となる。
 間髪入れずに繰り出された漆黒の拳が、リステルを襲う。

「っ!!」
 分かってはいても、間に合わない。咄嗟にオーラで防御の構えを取り、苦痛に身構えるリステル。
 だが、予想していた衝撃は来ず――黒拳を受け止めたのは黒風を纏ったウォーマシン。
「オオオオオッ!!!!」
 二度、三度。唯ひたすらに目前の標的を破壊することのみを思考し繰り出される拳が、カイジのボディを打つ。
(……本機モ、モシカスレバコウダッタ可能性が在ッタノカ)
 破壊の権化たるその姿を見たカイジは、戦闘中に珍しくそんなことを考え。
 しかし、次の瞬間には即座に思考を戦闘モードへと切り替える。
「本機ハタタカウコトシカデキナイ、ダガ、ソレデカマワナイ」
 ボディを破壊される苦痛も、彼を止める要因になりはしない。
 仲間たちが積み重ねた装甲の亀裂。そこにカイジは呪剣を深々と突き刺した。
「グオオオオオオオオオオオオオオッ!?」
 呪剣の刃が傷口を抉り、破壊者の生命力を貪っていく。

「グゥゥゥゥゥ……」
 猟兵たちの猛攻に、次第に"生命の危機"を覚え始めた黒装の破壊者。
 目標をただの"破壊対象"ではなく"脅威"と認識したことで、ソレの行動に変化が生じる。
 咆哮と共にソレの体表から「生えて」きたのは、ソレ自身の肉から作られた無数の杭。
「グゥゥゥッ、ガアアアアアアアアアアアアアッ!!!!」
 一本一本が禍々しき邪神の力に満ちたそれが、咆哮と共に一斉射出される。
 逃げ場など戦場のどこにも存在しない。纏めて磔になれとばかりに、邪神の杭が猟兵たちに襲い掛かった。

 戦場を埋め尽くす破壊の猛威に対し、さっと絵筆を走らせたのはイデア。
『ファンタジアを今ここに、その姿を描き出そう! 君の名は――ワールドキーパー!』
 描き出されるは最果ての世界壁。空間そのものを塗り潰して現れた黒い巨大な壁が、邪神の杭を受け止めて猟兵たちを守る。
「この壁はそこに何も『存在しない』証、存在しないものを傷つけたり、まして壊したりすることは出来ないよ」
 そうイデアが告げた通り、全てを破壊するはずの邪神の杭は世界壁を貫けず、弾き返されていく。

 敵に次弾を撃つ隙を与えず、イデアは反撃のグラフィティスプラッシュを放つ。
 彼女の指先の動きに合わせて七大絵筆『セプテントリオン』は踊るように舞い、破壊者の漆黒の装甲を虹色に塗り替える。
「グゥゥゥゥッ!?」
 力を発揮できず新たな杭を生成できない黒装の破壊者に、イデアは宣言する。
「あなたを外に出す訳にはいかないもの、あなたの世界はこの部屋だけだよ!」
 最果ての世界壁が四方を囲い、七本の絵筆が研究室の地形を塗り潰す。
 今、戦場は彼女のアートとなった。

「オ、オオオオ……?」
 一変した戦場の様相に、困惑らしき反応を見せる破壊者。
 そこに襲い掛かったのは空蝉の振るう餓喰剣。
「貴様らに容赦はせんぞ」
「ガッ!!」
 そう酷薄に告げる空蝉に、破壊者は生命力を奪われながらも拳を振り下ろす。
 ダメージは蓄積しているとはいえ、その破壊力に今だ衰えはない。空蝉はペイン・レリーヴ・バンドを巻き付けた片腕で拳を受け止める。
 突き抜けた衝撃が再び地形を破壊する。空蝉自身にも腕が吹き飛びかけるほどの衝撃が襲うが、事前に服用したナノマシンによる再生力と、バンドによる苦痛の軽減によって持ち堪える。

 空蝉が狙っていたのはこの時だった。
「来い!」
 呼びかけに応じ、万能バイク・マシンクラッシャーが彼の元に駆け付ける。
「マテリアルサーチ! コレクトコンフォーム! コンプリート!」
 素材を検索し、収集し適合する。
 呼び寄せたマシンクラッシャーと餓喰剣を核に、破壊された周辺の無機物を取り込んで、空蝉の姿が変わっていく。
「創造合体! カオス・スクラップビルダー!」
 それはまさに、悪しき破壊者を破壊し未来を創造する黒鉄の巨人。
 人型ロボットへの変形を遂げた空蝉は、今や見下ろす位置に立つ破壊者へと拳を振り上げ。
「言ったはずだ。貴様らに容赦はせんぞ、と!」
 インパクトの瞬間、真の姿を限定解放。その質量と豪力を乗せた全力の一撃が破壊者を吹き飛ばす!
「ゴッ、ガッ、ガアアアアアアッ!?!?」
 ピシリ、ピシリと、胸部を中心に刻まれ続けた亀裂は遂に全身へと達し。
 パキィンと甲高い音を立てて、破壊者の装甲が砕け散る。

「オ、オオオ……オオオオオオ……!!」
 護りを失い、全身からおびただしい量の血を流しながらも、破壊者は立ち上がる。
 全てを破壊し殺戮する。その存在意義を果たすまで、ソレの戦いは終わらない。
「報いは果たしたろう。その行き場のない力と存在意義、我が剣で断ち切り終わらせてやる」
 暴走する殺戮兵器に引導を渡すべく、刀を鞘に納め紫音が駆ける。
 その傍らには相棒たる妖精ルビィを連れて。

「オオ、オ、オオオオオオッ!!!」
 その身から血飛沫を巻き上げながら、破壊者は拳を振るい続ける。
 装甲を失ったソレの肉体はもはや自分自身のパワーに耐えられる状態ではなく、一撃を放つ毎に肉は潰れ骨は砕け、徐々に自壊へと向かっている。
 だが、そんな事はお構いなしに乱打を放ち続ける破壊者に、紫音もなかなか攻撃の機会を見出せない。
「シオン、一瞬だけどあいつの動きを止められるかも」
 その時、逆転の策を思いついたのはルビィだった。
 何をするのか、などと野暮なことは聞きはしない。紫音は迷わず彼女に応じる。
「了解した、ならばその刹那……俺が獲る」

 ルビィは翅を羽ばたかせ前線に飛び出すと、あえて敵の攻撃を誘う。
「オオオッ!!」
 振り下ろされる拳をひらりと避けると、その着弾点を瞬時に予想。その位置に、木属性の精霊の手を発動する。
 地面を砕いた破壊者の拳に木の蔓が絡まり、瓦礫と共にその動きを縛り付ける。
「グゥッ?」
 困惑した破壊者が、蔓を引き千切るまでの時間は一瞬。
 その一瞬が、決着の時を作る。

 ルビィが作った好機を逃さず、紫音は動く。
 縮地の歩法にて標的を間合いに捉え、その命を絶つために最適な箇所を見極め、全神経を攻撃に集中させ。
 振るうは最強最速の居合い斬り――だが。
「グ、ゥゥゥ、ガアァアアァァァアァァァァアァッ!!!!」
 紫音が刀を抜くよりも、刹那の差で。
 拘束を引き千切った破壊者が、拳を振り抜く方が早い――、

 ――かに、思われた時。
「ガ――ッ!?」
 横合いから放たれた苦無と銃弾が、破壊者の動きを止めた。
「命も何も貴方にあげるものは一つもありません」
「言ったでしょう? 最後まで面倒は見てあげるわ」
 それは「蓮」と、エメラが操る精兵からの援護射撃。
 そこにルビィがもう一度妖精の手を放ち、草木の蔓で破壊者を縛り上げ。
「終わりにしましょ!」
 相棒の呼び声に、紫音は深く、強く頷き。
「一瞬の刹那、獲ったのは俺だ!」
 ルビィと仲間がくれた一刹那。そこに放たれるは参之太刀《雲耀》。
 一閃――そうとしか見えぬ速度で放たれた斬撃は、連続した二連斬であり。
「その首、貰い受ける!」
 その刃は狙い過たず、破壊者の首を斬り捨てた。

「ガ、アアァァァ、アァ、ァ、ァ……」
 宙を舞った破壊者の頭部から、一筋の血の涙が流れ。
「……ァ、リガ、ト、ゥ」
 それは、あるいは幻聴だったのかもしれない、儚い声で。
 狂科学者の野望が生み出した最強の邪神生体兵器は、完全に機能を停止した。
「……」
 戦いの終わりを確認し、一人に戻ったレンは、その亡骸の前にそっと花を一輪、供えるのだった。

「……終わったわね」
 モニターから戦闘を見届けたエメラは、指揮下の精兵と猟犬に帰還指示を出すと、ふぅと息を吐く。
 現実世界での戦いとほぼ同時に、電脳世界での彼女のもう一つの戦いも終わりを迎えていた。
 それは、ここでの悪しき研究が他の組織に流出しないよう、残されたデータを回収し、破壊すること。
「纏めたデータはUDC組織に報告して、今後の為の情報として活用してもらいましょう」
 闇に葬るべきデータも多かったが、技術や知識とは全てが悪ではない。
 それを利用する人間次第で、善にも悪にもなるのだ。

 邪神さえも利用しようとする、人の狂気と欲望。
 あるいはそれこそが、世界を脅かす最大の脅威となり得るのかもしれない。

 だが、猟兵たちの意思と力は、そんな狂気にさえも屈することはなく。
 悪しき邪神生体兵器研究所の野望は、ここに完全に潰えたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年01月25日


挿絵イラスト