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綺麗な人魚と思ったら

#グリードオーシャン #深海人 #深海島

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 太陽の光も仄かに届くか否かといった深海。
 しかしそこには、巨大な空気の泡で包まれた島が存在した。
 それは煌びやかな色とりどりのサンゴ礁で出来た島――竜宮島と呼ばれるその島は、摩訶不思議なことに水中に存在したのだ。
 色鮮やかなサンゴ礁の家から顔を出すのは、種々様々な見た目の魚の顔――深海人たち。そんな一風変わった、だが穏やかな島に……危険が迫ろうとしていた。


「グリードオーシャンで新たな島が見つかったらしいぞ」
 そうグリモアベースにて猟兵たちへと語り掛けるのは、熱くなり始めた今の季節にぴったりな薄着に身を包んでいるグリモア猟兵――テオ・イェラキ(雄々しき蛮族・f00426)だ。
 テオによれば予知で発見された島は深き海の中。分類としては深海と呼ぶべき深さの位置に、揺蕩うように浮かんでいるという。
「不思議なことにその島は巨大な空気に包まれ、そして絶えず空気の泡を吐き出し続けているというのだ」
 何故か吹き出し続ける空気で呼吸をしながら深く潜り続ければ、たとえ装備が無くともその島にたどり着くことは可能らしい。ただし、水圧は気合で耐えることになる為、入念な準備を行なってももちろん良いだろう。

「随分と面白そうな島だな……だが、そんな島がオブリビオンに襲われるという予知をしてしまったのだ」
 テオによれば、深海人が穏やかに暮らすその島を、オブリビオンの集団が襲撃するというのだ。
 今回の依頼では、まずはその敵集団を撃退する必要があるだろう。
 戦場はもちろん水中――だが、島自体は空気で囲われている為、島の空気の中から戦うことも可能だ。
 もちろん空気の外に出て戦っても構わない……各々の戦い方で以て、撃退をお願いしたいというのだ。

「オブリビオンを退けたのであれば、深海人たちは皆をきっと歓待してくれるだろう。敵の首魁との戦闘は残るが……英気を養うためにも、そして彼らの気持ちを無駄にしない為にも、その歓待は受けてやってくれ」
 その日は丁度その島で祭りが予定されていたという。その為、猟兵たちは一層豪華な歓待を受けることが予想されるという。
 もちろん泥酔をするわけにはいかないが、かといって気持ちを無下にする必要は無いだろう。

「時が経てば恐らく敵の首魁がやってくるはずだ……楽な相手では無いだろうが、島の平和を守る為、倒してくれ」
 祭りが佳境を迎えるころ、敵の首魁の襲撃が予測される。
 猟兵たちは見事敵を撃退し、竜宮島の平和を守って欲しい。

「それでは皆、気を付けて行ってきてくれ」
 赤きグリモア猟兵は送り出す。
 猟兵たちの、無事と勝利を祈りながら。


きみはる
●ご挨拶
 お世話になります、きみはるです。
 今回は深海人の暮らす島を舞台に、あまり捻らずにオーソドックスなシナリオを用意させて頂きました。
 ちなみに島に住む深海人たちは、様々な種類の魚人っぽい感じをイメージしています。

●依頼について
 一章は集団戦となります。島の空気の中から戦っても、水中に出て戦ってもかまいません。謎技術とかでなければ、各世界の持ち込みはOKです。また、特にアイテムの持ち込みが無くとも竜宮島にたどり着くことは可能とします。
 二章は日常となります。歌も踊りも食事も酒も、至れり尽くせりな歓待を受けて下さい。深海人は様々な種類がいますので、どんな魚の……と希望を出して頂いてもかまいません。また、もちろん有利には成りませんが、わざと酔っぱらって三章に挑んでもかまいません。
 三章はボス戦となります。戦場は一章と同じ状態ですので、戦い方はお任せ致します。

●プレイングについて
 一章プレイングは6月4日(木)8時31分~6月6日(土)昼頃までとさせて頂きます。二章以降につきましては、別途MSページにて募集タイミングを告知させて頂きますので、ご確認下さい。

 それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
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第1章 集団戦 『異形の海賊』

POW   :    欲シイモノハ何時ダッテ早イ者勝チサ
レベル分の1秒で【防御が極めて困難なマスケット銃による魔弾】を発射できる。
SPD   :    早速オ宝拝見サセテ貰オウカイ
【回避が極めて困難なカトラスの斬撃】による素早い一撃を放つ。また、【戦場の空気や褒美を約束された高揚感】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ   :    残念ダケドアンタノ攻撃ハ効カナイヨ
全身を【物理攻撃を無効化する魔性の鱗】で覆い、共に戦う仲間全員が敵から受けた【負の感情と負傷】の合計に比例し、自身の攻撃回数を増加する。

イラスト:らぬき

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

アルフレッド・モトロ
美しい珊瑚礁とそこで暮らす魚人達、か…!
なんだか故郷と雰囲気が似ている気がして、より一層【気合い】が入る!
竜宮島は絶対に襲わせねえぞ!

さあ戦闘だ!
【水泳】は得意だ
遠慮なく【水中戦】を仕掛けるぜ!

あの防御困難な銃が厄介だな…
UCで作った渦潮で敵の視界を遮りつつ体勢を崩し、上手く狙いが定まらんようにしよう!
初撃は被弾しそうだが以降はなんとかなるだろう

さて、次はこっちのターンだ!
【サーフィン】を応用して渦に乗る!
勢いづけて【力溜め】
すれ違いざまに【怪力】で【ワンダレイ・アンカー】を振り抜いて片っ端から攻撃だ!

深海人たちの穏やかな日常を脅かす無粋な悪党ども!
お前らの海はここじゃねえ…骸の海に還れ!




 穏やかな日差しが仄かに差し込む海の中。
 ぼこり、ぼこりと吹き出し続ける泡の出所を追えば、そこには大きな空気に包まれた島がゆったりと揺蕩う。
 日差しを受け、色とりどりに輝く美しいサンゴで出来た島。
 そんな見る者を虜にするほどに幻想的な光景見下ろして尚、厳しい視線を向ける集団が存在した。
「サァ、欲シイモノハ早イ者勝チダヨ!」
 それは鱗に包まれた異形の女海賊たち。
 水中用の装備に身を包んだ彼女らはその美しき島を略奪せんと、意気揚々と海を泳いでいた。

「竜宮島は絶対に襲わせねえぞ!」
 そんな海賊たちを眺め、深海人に似た姿を取るキマイラ――アルフレッド・モトロ(蒼炎のスティング・レイ・f03702)は決意を口にする。
 何処か彼の故郷を思い起こさせるその美しき島を守るべく、アルフレッドが生み出すは巨大な渦潮。
 それは彼のUC『狂騒海域』――生み出された渦潮は荒れ狂い、海賊たちの放つマスケット団を島を守るように絡め取るでは無いか。
 突き進む弾丸を喰らった渦潮はまるで竜巻さながらに荒れ狂い、勢いそのままに海賊たちを飲み込まんと海中を駆ける。

「何ダコレハ!」
 視界を遮るように突然現れた巨大な渦潮の存在に慌てふためく海賊たち。
 しかし獲物を喰らわんと顎を広げた獣から逃げ惑うように水中を泳ぐ海賊たちを狙うのは、決してその渦潮だけでは無いのだ。

「さて、次はこっちのターンだ!」
 トビエイ型の乗り物――反重力サーファー『ヘルカイト』の背に乗り渦潮から飛び出したアルフレッド。
 巨大な海流にその身を隠し、そしてその勢いを利用することで加速した彼を止めることなど誰も出来ない。
 彼が握るのは巨大な錨――ワンダレイ・アンカー。その巨大な鋼鉄の塊を振り回し、雄々しき戦士は戦場を駆け抜ける。

 濁流に身を囚われた者を穿ち。
 マスケットで島を狙う者を横から殴り。
 こちらに気付きカトラスを構えるものをその得物ごと叩き潰す。

 渦潮から渦潮を渡り歩きながら暴れまわるアルフレッドは、一人、また一人と海賊を倒す。
 
「深海人たちの穏やかな日常を脅かす無粋な悪党ども! お前らの海はここじゃねえ…骸の海に還れ!」

 全ては海の平和を守る為――穏やかな楽園を、守る為だ。

成功 🔵​🔵​🔴​

マナナ・マンボゥ
あらヤダッ、グリモア猟兵さんたらいいカラダしてるワ!

【WIZ】
マナナは深海人だから海の中はへっちゃらヨ。でも負担を考えて薄く[オーラの層で身体を包みお肌を防御]するワ。

ンマッ、出たワネ鱗女達!
まずはマナナお得意の魔法攻撃ヨ。
[水中機動]を生かして優雅に素早く泳ぎ回るワネ。[ハート形の舵輪]のスイッチを押下、大きくして新体操のフープのように身体に絡め、敵集団へ[誘惑]効果のある[誘導魔弾]を発射ヨ!
これなら負の感情を抑えることもできないカシラ?
あ、戦闘に入ったらオーラの層は厚くして攻撃に備えておくワネ。

敵の統率が乱れたらUC発動ヨ~!
物理攻撃を無効化されても大丈夫、サメ達に丸呑みさせちゃうモノ!




「あのグリモア猟兵さんたらいいカラダしてるワネ!」
 マンボウの深海人――マナナ・マンボゥ(オネェマンボウ鮫魔導士・f26229)は高速で水中を泳ぐ。
 彼、いや彼女が思い浮かべるのはグリモアベースで見たグリモア猟兵の姿。
 眼福眼福と心のアルバムに刻みのみながら、今日もマナナは世界を守るため戦うのだ。

「ンマッ、出たワネ鱗女達!」
 美しき漢……否、乙女のマナナにとって、美しさとは正義。
 その意識の高さは深海人である為欠片も問題が無いにも関わらずオーラを纏うことで海水からお肌を守っているほど。
 それに対し、ろくに鱗の手入れも出来ていない眼前の異形の女海賊たちなど、マナナの美的センスにとって到底受け入れられるものでは無いのだ。

「負けないワヨ!」
 そんな義憤に燃えるマナナが取り出すはハート形の舵輪。
 不思議なギミックが付与されたそれは、スイッチを押されると形状を変える。
 寄り添うように舵輪を振るえば、放たれるのはハート型の魔弾。
 その魔弾に触れた者は、彼女の魅力にメロメロになるのだ。

 回り、踊り、泳ぐマナナの姿はまさに自由気ままな人魚姫。
 撒き散らされる誘惑魔弾に触れた海賊はその目をハートに変え、一緒になって踊り出すでがはないか。
 仲間の奇行に慌てる女海賊たち。
 一筋縄では行かないと理解すると、反撃するべく態勢を整え武器を構える。 

「さ、食べてしまいなサイ!」
 しかしその隙を見逃すほど、今日のマナナは優しくは無いのだ。
 彼女が奏でるのは鮫たちの輪舞曲――呼び出されだホオジロザメたちは縦横無尽に海を泳ぐと、彼女の敵を喰らうべく、その凶悪な牙を剥き出しにする。
「残念ダケドアンタノ攻撃ハ効カナイヨ」
 対し、異形の海賊たちは己が鱗に魔力を通す。
 それはあらゆる物理攻撃を無効化する魔性の鱗。たとえそれがどんな強力な一撃であろうとも、決して貫くことは出来ない――そう、貫くことは。

「何、ダト……」
 しかしマナナの呼び出したホオジロザメたちは、その強化された鱗ごと海賊たちに喰らい付く。
 かみ砕けるか否かなどと関係は無い――何故なら海賊程度、彼らにとって一口でまる飲みに出来るのだから。
 その食い散らかしぶりはスナック感覚。
 阿鼻叫喚の地獄絵図の中、マナナは優雅に波に身を任せ、舞うように揺蕩う。

 彼女の煌びやかな舞台は始まったばかりなのだから。

成功 🔵​🔵​🔴​

臣上・満澗
海の底…、か。
美しい珊瑚の宮。竜宮が本当にあるとはな。驚きだ。

この景色を失うのは心苦しい。それに…。

人型であるのは、この衝動の発散に丁度いい。

基本、空気の中で戦闘。
【闇に紛れる】ように【暗殺】の手際で遊撃としよう。

逃がすわけにはいかない。空気の外に逃れるなら、戻る力を残せる程度に追いかけよう。

回避が困難、成る程。目で追うのがやっとか。だが、獣の毛皮と爪を裂いて、この衝動を折る事はかなうか?

月食ミ。両腕を黄金の獣と化して、振るわれるカトラスと切り結ぶ!

ああ、やはり。水の中というのは中々慣れないな。

苦戦、アドリブ歓迎。




「海の底……か」
 サンゴ礁で出来た不思議な島――竜宮島を見つめ、臣上・満澗(月の獣・f22984)はゆっくりと息を吐く。
 見たことのない景色。
 言葉の通り大地を覆いつくす色とりどりのサンゴ礁を眺め、満澗の心の中には言い表せない感情が渦巻いてた。
 感動と一言で言ってしまえばそれまで。
 だが、そう簡単に表現することを躊躇う己が心の揺らぎを感じ、満澗はこの光景を傷つけさせまいと、その身を戦場へと踊らせる。

「この景色は失わせない……」
 穏やかな日の光が差し込む薄暗い町並み。
 サンゴの影に身を隠し、満澗は気配を殺し街を進む。
 島を覆う空気の外では、今も尚仲間の猟兵たちが戦う気配を感じる。しかしそれでも敵は多勢――戦線をすり抜けこの島へと到着した海賊たちを狙い、進む満澗。
 島に住まう深海人たちは室内に立てこもっているとはいえ、いつ被害が発生するとも限らない。
 故に彼は仲間たちと離れ、一人戦うのだ。

「次……」
 一人、また一人海賊を討つ満澗。
 暗闇から忍び寄り音も立てず締め落とすその戦いぶりは暗殺者の如き腕前。
 集団がいようともその渦中へと飛び込み、膝を折り、武器を叩き落とし、顎を打つ。
 武装した海賊たちもその射程を飛び越えて接敵されてしまえば、もはやそこは満澗の独壇場であった。

「チッ! 敵ダ!」
 近くにいたのであろう女海賊たちが、喧騒に気付き現れる。
 もはや銃の射程では無いと、カトラスを抜く海賊たち――ぬらりと光る凶刃が満澗目掛けて振り下ろされる。
 鍛えられた筋肉の鎧とてその刃を防ぐことは出来ない。
 しかしその刃が斬り裂かんと触れたとき……辺りに響いたのは硬質的な異音であった。

「お前たちが人型であるのは……この衝動の発散に丁度いい」
 満澗が解放するのは己が獣性――冷静に徹し、己が嫌悪から制御しようとしていた殺人衝動を解放した彼の両手は黄金の毛並みに覆われる。
 獣の如き鋭い爪へと姿を変えた指先でカトラスを弾き、驚きに動きを止める海賊の首筋を素早く撫でる。

 次々と噴き出る洪水は辺りを紅に染める。
 己が身を濡らす感触に目を細めながら、満澗は空を見上げる。
 その視界を覆うのは大空……では無く、どこまでも続く海水と噴き出続ける泡。
 どうにもしっくりこない光景に、血まみれの獣はゆっくりと息を吐くのであった。
 
「ああ……やはり、水の中というのは中々慣れないな」

成功 🔵​🔵​🔴​

セフィリカ・ランブレイ
シェル姉はさ、塩水嫌いじゃん?
『……』
かたくなに認めてくれないのは相棒の魔剣
私もシェル姉と一緒が前提だし
『何が言いたいのよセリカ』

地上空中狙撃砲撃と用途別に色々ゴーレム作ったけどさ、
水中用を作る発想がなかったんだよね
清々しい位水中の選択肢が狭まるな私と、今敵を目の前にして実感したよね
終わったら水中用も作るかな…
悪いけど、今日は塩水の中で踊ってもらうからね、シェル姉

『はいはい。後でちゃんと手入れをしなさいよ』

相手は早い。こっちの泳ぎじゃ追いつけない
けど、突撃をかわすのは不可能じゃない。交差の一瞬で勝負!

水の中だろうと修めた技は裏切らない
【夕凪神無-柳布式】にて、相手の攻撃を流して、斬りふせる!




「シェル姉はさ、塩水嫌いじゃん?」
 エルフの少女――セフィリカ・ランブレイ(蒼剣姫・f00633)は一人言葉を零す。
 語り掛ける先の存在は、辺りには見当たらない。
 何故なら彼女が語り掛ける先は己が腰にぶら下がっている存在、意志持つ魔――シェルファなのだから。
 セフィリカが姉と慕うシェルファは不機嫌そうな気配を纏ったまま押し黙る。
 そんな彼女の様子に気付いたものの、構わずセフィリカは言葉を続ける。

「悪いけど、今日は塩水の中で踊ってもらうからね、シェル姉」
 魔剣であるセフィリカ――当然の如くサビる原因となる海水など得意なはずが無い。それを理解した上で我慢しろと言い放つセフィリカに対し、相棒たるシェルファは溜息を吐くと、何処か諦めたような声を返す。
『はいはい。後でちゃんと手入れをしなさいよ』
 手のかかる妹の我儘を受け入れるような、そんな温かみのある言葉を返す相棒の声を聴き、セフィリカはもちろんと笑顔を返すのであった。

「シェル姉、行くよ!」
 敵影を察知し、島を包む空気の外へと飛び出すセフィリカ。
 突如全身を包むのは海水――とたんに鈍る身体の動きに顔を顰めながらも、セフィリカは敵へと接敵する。
「殺セ!」
 セフィリカの動きに気付いた異形の海賊たちは、魚の如き素早さで水中を泳ぐ。
 それは猟兵とは言え地上に住まう者では到底追いつけない速度――それを確認したセフィリカは、魔剣シェルファを腰だめに構える。

(相手は早い。こっちの泳ぎじゃ追いつけない……けど、突撃をかわすのは不可能じゃない。交差の一瞬で勝負!)
 カトラス片手に前後左右から襲い来る海賊たち。
 そんな絶体絶命の状態であっても尚、セフィリカに気負った様子は見られない。
 何故なら彼女は知っているから――どんな状態でも、どんな戦場でも、積み重ねてきた鍛錬は……収めた技は、裏切らないことを。

(相手の攻撃を流して、斬りふせる!)
 呼吸を止め、心を無にし――振り抜くは渾身の一撃。
 カトラスの軌道をするりと往なし、すれ違う勢いままに切り伏せる。
 続け様に繰り広げられるありとあらゆる方向からの攻撃を、相棒たるシェルファがセフィリカへと伝える。

 数戟の剣戟の末――鮮血により混濁した水中から現れたのは、たった一人の少女だけであったという。

成功 🔵​🔵​🔴​

ゼニス・ゲバディ
良い場所じゃねえか。
金銀財宝、現金な価値ばっかみてると目が黄金になっちまうってな。
こここそ宝ってもんだ。

コインを手慰みに、感心する

なかなか見る目のある賊じゃねえか

UC『在りし日の宝箱』から金銀宝玉のネックレスやらの財宝を、悪魔への代償用に一掴み。

シールドバッシュ、衝撃波。黄金のカトラスで弾丸を弾き飛ばす。
数発防ぐくらいの価値はあんだろ?持ってけ業突く張り

全力魔法。UC『ドラゴニアン・チェイン』で爆発の中に鎖頼りに突っ込んで、カトラスで最短の突きで急所を狙う。

早い者勝ち、かよ。まあ、一理あるが、いんや。そうじゃあねえな。

欲しいものはいつだって財ある奴が、手に入れんのさ。

アドリブなど歓迎




「良い場所じゃねえか」
 色とりどりのサンゴ礁で出来た島を眺め、冒険商人であるゼニス・ゲバディ(金の向くまま・f27081)は感嘆と共に息を吐く。
 ゲバディ家の莫大な財貨を継ぎ、また同時に本人もやり手の冒険商人として財を築き続けるゼニスにとって、黄金や財宝といったものは見慣れたもの。
「金銀財宝、現金な価値ばっかみてると目が黄金になっちまうってな」

 だからこそ、ゼニスは金で買えないものの価値を理解する。
 だからこそ、ゼニスは金で買えない宝を尊重する。

「こここそ宝ってもんだ……そういう意味じゃ、あいつらはなかなか見る目のある賊じゃねえか」
 彼が何よりも大切にしている玩具の金貨を握り締め、そう呟くのであった。

「オ前ラ、欲シイモノハ早イ者勝チダヨ!」
 猟兵たちによる防衛線を潜り抜け、島へととりついた異形の海賊たち。
 まるで自分たちの当然の権利とでも言わんと、武器を手に島を駆け回る。
「早い者勝ち、かよ。まあ、一理あるが……いんや。そうじゃあねえな」
 今まさに略奪せんと締め切られた扉を破壊しようとする海賊たち。
 そんな狼藉を働かんとする賊を相手に、ゼニスが抜くのは宝石を纏い、目が眩むほどの輝きを見せる黄金のカトラスであった。

「欲しいものはいつだって財ある奴が、手に入れんのさ」
 財あるものが、さらなる財を生み出す――冒険商人たるゼニスにとって、力で強奪を行なう賊など、受け入れられる者では無い。
 狼藉者をドラゴンオーラで爆破したならば、鎖を手繰り寄せるように敵陣の渦中へと飛び込む。
 突然爆発した仲間に目を白黒させる海賊たち――爆炎が晴れた時に彼らが目にしたのは、胸の中央を貫かれた仲間の姿だ。

「撃テッ!」
 咄嗟に放たれた鉛の弾丸は、黄金の剣で以て打ち払われる。
 そうして数瞬の隙を生み出したのならば、後は冒険商人の独壇場だ。

 死骸を盾に突き飛ばし、カトラスを振るえば纏めて薙ぎ払う。
 銃を打たせまいと接敵し、次々と鋭い刺突をお見舞いする。

「ほらよ、持ってけ業突く張り」
 次々と突き出される黄金は、海賊たちへと手向けと支払い。
 貴様らの命の価値はこれで十分だと――有難く受け取れと、黄金の剣を心の臓へと突き立てるのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

クラリッサ・マールディン
サンゴ礁の島、すごく綺麗…!見とれてしまうわ
こんな素敵な所を荒らすなんてひどいこと、見過ごせないわ
こういう時は思いきり『実力行使』していいのよね?

私も深海人、水中での行動に支障はないわ(水中機動)

カトラスは避けるのが難しいなら、防御するまで(盾受け)
攻撃後の隙をついて反撃よ(カウンター)
私の生まれ持ったこの毒の髪【アネモネ・テンタクル】で敵の肌に毒を注入、弱らせる
高揚感なんて与えさせるつもり、ないわ…!

毒で弱った相手にダメ押し、槍で攻撃よ(ランスチャージ)

私は猟兵になって日が浅い、上手い戦い方なんてまだ分からないわ
でも、私にも守れる人がいるなら全力を尽くしたい
私を動かすのは、その気持ちだけだわ




「サンゴ礁の島、すごく綺麗!……見とれてしまうわ」
 その触手を揺蕩わせ、シーアネモネ――イソギンチャクの深海人であるクラリッサ・マールディン(深海の毒花・f26524)は楽しそうに呟く。
「こんな素敵な所を荒らすなんてひどいこと、見過ごせないわ……こういう時は思いきり“実力行使”していいのよね?」
 元々海に住まうクラリッサとて感動を覚える美しさの竜宮島――荒らすことなど決して許せないと、美しき島を守る為戦うことを決意する。

「私も深海人、水中での行動に支障はないわ」
 深海を泳ぎ回ることなど、彼女にとってどうということは無い。そうして素早く移動し狙うのは、この美しき島を襲おうとする不届き者の姿。
 すさまじい速度で海中を進むクラリッサに気付き、急ぎカトラスを抜く海賊たち。
 すれ違い様に放たれる鋭い斬撃は、縦横無尽に泳ぐクラリッサとて容易に回避することは出来ない。
 その手に突撃したアリスランスで以て受けに回ざるを得ないクラリッサを見つめ、海賊たちはほくそ笑むのだ。

「馬鹿メ……ン?、何ッ?」
 しかしその状況こそ、クラリッサが仕込んだ罠であった。
 鍔迫り合いにより膠着状態となった海賊の背後から忍び寄るのは、揺らめくクラリッサの髪――毒の触手だ。
 己が体内から生成される毒を極限まで強化するその技こそ、彼女の最も得意とするUC――アネモネ・テンタクル。
 助けに入ろうと武器を振るう異形の海賊たちへと、次々とその毒を注入する。
 そこに戦いに高揚する荒くれものの姿は無く……唯々毒に苦しみ、溺れるようにもがき続ける姿ばかり。

「私は猟兵になって日が浅い、上手い戦い方なんてまだ分からないわ……でも、私にも守れる人がいるなら全力を尽くしたい」
 油断無く、手加減無く……気高き少女は賊を貫く。
 例え何といわれようとも、己が力の全てを使い戦うのだ。
 全ては世界を守る為――己が手の届く範囲の全てを救う為に死力を尽くす。

「私を動かすのは、その気持ちだけだわ」
 そこには一欠けらの躊躇いも無く、少女は力強く戦場を睨みつけるのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

北・北斗
ヴォウッ!!ヴォウッ、オウッ、ヴォオオオオォゥッ!!

ともかくとして、この爬虫類然とした敵が、この平和な島を狙っているのは一目瞭然。
おいら的に、こういうのは、なんか、むかっとくるものがあるんですよ。

バイオミック・オーバーロード使用。
このぐらいの大きさになれば、弾丸とかも耐久力が上がって耐えることが出来ると思う。
ならば、海獣の泳ぎで翻弄し、そして、噛み付いて、地面の硬い岩に叩きつける。
『海を荒らすやつに、この島は入れさせない!!』

アドリブ歓迎




「ヴォウッ!!」
 様々な姿の猟兵たちが戦う中、その海中を魚雷さながらの勢いで突き進む者が存在した。
 海中での移動に適した流線形――茶色い毛並みに覆われたその者こそ、北・北斗(遠い海から来たトド・f20984)その人である。
 サイキック実験によりバイオモンスターとして改造されたトドである北斗。
 人の心を得、人と共に暮らす彼であっても、故郷をどこか思い出させる海の平和を乱すものは許せないのだ。

「ヴォウッ、オウッ!」
 北斗は怒りの声をあげながら突き進む。
 異形の海賊たちが島を狙っているのは一目瞭然。
 その賊を許せないと、雄叫びと共に敵陣へ突撃する。

「獣ダ、獣ガ来タゾ!」
 北斗のようなトドを見たことが無いのであろう。
 突如現れた北斗の姿を猟兵たちとは違った獣であると判断した海賊たちは、知恵無き獣を撃ち殺せと次々と鉛の弾を弾き出す。
 見たことが無い獣であろうと、所詮は動物。大したことは無いと判断した海賊たちであるが、ふと接敵する北斗を見つめ、違和感を覚える。

「ヴォオオォゥッ!」
 それは鯨ほどのサイズがあろうかという巨体――バイオミック・オーバーロードにより己が義憤の心を解放した北斗が巨大化した姿だ。
 豆鉄砲だとばかりに突き刺さる弾丸をものともせず、北斗は海中を暴れまわる。

 牙を剥けば鱗を貫き。
 尾を振るえば敵を薙ぎ払い。
 体当たりをすればその勢いのままに岩へと叩きつける。

 荒れ狂う巨体が過ぎ去れば海流は乱れ、まともな体勢を整えることすら困難。
 猛る巨獣が暴れまわった後、そこに浮かぶは死屍累々ばかり。

「ヴォウッ! ヴォオオオオォゥッ!!」
 優しき獣は吼える。
 海を荒らすものは許さないと、島の平和を乱すものは許さないと。
 そう怒りの声をあげながら。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 日常 『ソイヤッ! 祭りだワッショイッ!』

POW   :    己の肉体美を誇示しつつ景気よく神輿を担ぐ

SPD   :    キレッキレの情熱的なダンスで祭りに華を添える

WIZ   :    楽器演奏や歌唱で場の空気を高揚させる

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



「皆様、本当に有難うございました」
 海賊を撃退した猟兵たちへと、竜宮島の深海人たちは感謝の言葉をかける。
 彼らは美しき人魚たち――では無く、様々な種類の海の生き物たちの特徴を持つ魚人たちだ。
 得に深海人では無い猟兵たちにとっては表情は読みづらいが、しかしその言葉や態度から猟兵たちへの深い感謝の気持ちが感じられる。

「本日は元々、我らの祭の日……おもてなしさせて頂きますので、是非楽しんでいって下さい」
 そう説明する深海人の言葉の通り、立てこもっていた深海人たちが準備を進めれば竜宮島はあっというまに賑やかな様相を呈す。
 薄暗い街並みには不思議と穏やかに光る貝が配置され、色とりどりのサンゴ礁にも色鮮やかな魚たちが戻り、安らぐ。
 そして祭りが始まったならば、そこは歌えや踊れの大宴会場だ。

 猟兵たちは、一風不思議な祭りを楽しむ。
 事件はまだ解決はしていない……だがこの穏やかな一時を楽しむことくらいは、きっと許されるだろうと。
アルフレッド・モトロ
ただでさえ故郷を思い出してドキドキしてんのに、次は祭と来たか!!
かーっ!懐かしさに火がついちまったぜ!!

熱苦しいコートをバッサァ…と脱ぎ捨てて、賑やかな神輿に一直線!
テンションが高いので尻尾の炎もいつもよりよく燃えてるぜ!

なぁにいつもこーんなでっかい錨を担いでっからな!
軽い軽い!と、ナチュラルに神輿に参加するぜ!

あっそうそう、一緒に神輿を担ぐ仲だしな、現地の海の男たちと親睦を深めたり…できるだろうか?

この竜宮島の話を聞いたり、逆に俺の故郷の話もしたいな。このグリードオーシャンの何処かにあるはずの、小さな南国の島と、そこで暮らす海のキマイラたちの話を……!

(連携アドリブ歓迎です)




「ただでさえ故郷を思い出してドキドキしてんのに、次は祭と来たか!! かーっ! 懐かしさに火がついちまったぜ!!」
 アルフレッド・モトロ(蒼炎のスティング・レイ・f03702)は目を爛々と輝かせながら大声をあげる。
 暑苦しささえ感じる厚手のコートを脱ぎ捨て、案内をしてくれていた深海人を振り切り、アルフレッドは真っ先に祭りの中心へと駆け出すのであった。

「ワッショイ、ワッショイ!」
 歓待され、勧められる豪華絢爛な海鮮料理に見向きもせず、アルフレッドは深海人たちが担ぎ上げる御輿へと接近する。
 マグロにカツオにブリ、ハマチ。頭に魚の被り物を被っているかのような外見の深海人たちが様々な種類の神輿を担いで練り歩く。
 それはまるで一種のパレード。
 淡い光で照らされる神輿たちは、一種の幻想的な雰囲気を醸し出す。

「俺も入れてくれよ! なぁにいつもこーんなでっかい錨を担いでっからな! 軽い軽い!」
 溢れ出た望郷の想いを押さえきれず、嬉々として一緒に神輿を担ぐアルフレッド。
 飛び込み参加の存在に驚き、そしてそれが自分たちの恩人だと察するとやらせて良いものかと悩む深海人たち。
 しかし彼らもまた祭りを楽しむ漢たち。
 しばらくすればそのような些事など無かったかのように、まるで昔から暮らす友のように一緒に神輿を担ぎ、叫び、笑うのであった。

 アルフレッドのテンションはうなぎ登り。
 まるで彼の悦びを表すかのように、その尾から噴き出る蒼き炎もまた煌々と燃え上がり、辺りを照らす。
 その様子に島の深海人たちも驚くも、その神々しい輝きに感嘆の吐息を零すばかりだ。
 そうして騒がしくも、穏やかな時間が過ぎていく。

「俺かい? 俺の出身は遠くの海さ! もっと南の小さな島の近海でな!?」
 海の漢は祭りを楽しむ。
 互いの故郷について語り合いながら。
 飲みながら、笑いながら。

 種族は違えど、生まれは違えど。
 正しくそれは、友との邂逅であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

セフィリカ・ランブレイ
故郷には湖はあっても海はなかったし、ましてや海の中の国の宴だよ、うーん、写真残しとこっと
『はしゃいでていいの?セリカ。水中戦、不自由だったんでしょ?まだ事件は終わってないわよ』
塩水の中で頑張ってくれた相棒の魔剣……シェル姉の手入れなんかもやっておこう

準備しておきたい事はあるけど、目の前であんな楽しそうにされたら我慢できないよ!
やっぱり楽しむべき時には楽しまなきゃ!

楽しそうな空気って大好き、こういう楽しい、の中にこそ生きてる実感があると思うよ

『ま、セリカのやりたいようにやんなさい』
とはいっても、踊りの作法とか分かんないし、だれかにレクチャーしてもらおうかな!
よし、いこう!




「うーん、写真残しとこっと」
 穏やかに光る色とりどりの貝に彩られ、幻想的な光景を見せる竜宮島を眺め、思わずといった様子で写真を撮り始めたのは、セフィリカ・ランブレイ(蒼剣姫・f00633)だ。
 彼女にとって海は故郷にすら無かった馴染みの浅いもの。それこそ海の中の国や宴など、読み聞かせられた物語の中の出来事だ。
 故に見るもの全てが珍しく、興奮が収まらないでいた。
『はしゃいでていいの?セリカ。水中戦、不自由だったんでしょ?まだ事件は終わってないわよ』
 そんな中、彼女が姉と慕う魔剣――シェルファから声がかかる。
 その不機嫌そうな声から、嫌々ながらも海水の中で戦ってくれた相棒であるシェルファの手入れを忘れていたことを思い出したセフィリカは、急ぎ彼女の手入れを開始するのであった。

「目の前であんな楽しそうにされたら我慢できないよ! やっぱり楽しむべき時には楽しまなきゃ!」
 急ぎシェルファの手入れを終えたセフィリカ。
 相棒の意見ももちろん理解は出来るものの、やはり楽しむ時は楽しむべきだと、嬉々として祭りを楽しんでいく。
 歌に踊り、神輿といった出し物。
 恩人である猟兵たちに是非にと振る舞われる豪華絢爛な海鮮料理。
 未成年であるセフィリカに酒は振る舞われないものの、それでもまさに至れり尽くせりと言えよう。

「こういう楽しい、の中にこそ生きてる実感があると思うよ」
『ま、セリカのやりたいようにやんなさい』
 そんな中、祭りを楽しむ人々を眺め、ふと彼女は嬉しそうに吐息を溢す。
 思わず、といった様子のセフィリカの言葉に思うところがあったのか、仕方がないといった雰囲気で小さく笑うシェルファ。
 そこには二人にしか分からない、柔らかい……通じ合った空気が流れていた。

「踊りの作法とか分かんないし、だれかにレクチャーしてもらおうかな! よし、いこう!」
 少女は楽しそうに笑い、走り出す。
 楽しそうに騒ぐ、人々の輪の中へと。

 一時の休息を、満喫するかのように。

大成功 🔵​🔵​🔵​

クラリッサ・マールディン
私でも、この方たちの力になることができたのね
…なんだか感激で、胸がいっぱいになって、涙が出そ…
ううん、しんみりしたのはこの場に相応しくないわね
お祭りを楽しませてもらいましょう

お神輿に声援を送り、踊りに目を奪われ
美味しい食事に舌鼓を打ち、島の方と歓談する
故郷にはこんな催しはなくて…お祭りって、どこか遠い世界のことに感じてた
今その中にいるって、なんだか夢みたいだわ

楽器…これでなら私も一緒に盛り上げられるかしら
持ち物のパンフルートで一曲演奏するわ(楽器演奏)
私のお母様が教えてくれた、お祝いの歌…この曲しか知らないから、それを

私も楽しい時間を過ごさせてもらって、とても感謝しているから
そのお礼の気持ちよ




「私でも、この方たちの力になることができたのね……なんだか感激で、胸がいっぱいになって、涙が出そ……」
 シーアネモネの深海人――クラリッサ・マールディン(深海の毒花・f26524)は目尻にうっすらと浮かぶ涙をぬぐい捨て、嬉しそうに祭りを楽しむ深海人の人々を眺める。
 猟兵経験が未だ浅い彼女にとって、己が上手くやっていけるかどうかは不安が残るところ――そんな彼女にとって、自身で助けた人々の笑顔は彼女が猟兵として戦っていけるのだと、そう彼女に自信を与えてくれたのだ。

「ううん、しんみりしたのはこの場に相応しくないわね……お祭りを楽しませてもらいましょう」
 自分でも人々を救うことが出来る。
 そんな感動を感じつつも、楽しい時間を邪魔してはいけないと、クラリッサは祭りの輪へと入っていく。

 楽しそうな神輿に声援を送り。
 一子乱れぬ踊りに驚愕し。
 海の幸に舌鼓を打ちながら歓談する。

 同じ深海人でありながらも、故郷には存在しなかった文化。
 他の猟兵よりもむしろ己の方が近しいはずなのに、クラリッサは何処か遠い世界に来たような、不思議な気分に包まれる。

「なんだか夢みたいだわ……」
 何処かしんみりしてしまったクラリッサの耳に、穏やかな音楽が耳に入る。
 様々な出し物が繰り広げられる中、深海人の楽団が演奏を開始したのだ。
 
「楽器……これでなら私も一緒に盛り上げられるかしら」
 そんな彼らが披露を終えた後、これなら自分も盛り上げられると、クラリッサは愛用のパンフルートを演奏する。
 それは母が教えてくれた祝いの一曲。
 突如現れた飛び込み参加に、楽団もまた即興で彼女の演奏を盛り上げる。
 ならば己もとどんどんと参加を始めるオーディエンスたち。

 荘厳な音楽会場は一転、神輿以上のざわめきと、笑顔と、踊りが飛び交う舞台となった。
 人々の笑いに包まれながら。
 目尻に涙を浮かべた、嬉しそうなクラリッサを囲みながら。

大成功 🔵​🔵​🔵​

オークティス・ルーヴェルト
【SPD……?】

HeyHey!イッヌも参加するよ!

とはいえ前のBattleには参加シテナイし……ふらり旅人の振りを為てみますか。
お知り合いもいますけど人混みに紛れてしまえば大丈夫ね……きっと。

さむぱいあ宜しくいい島デスね。うずうずしてきたので飛び入り参加?できますかー?
服装は去年の浴衣が良さそうでーす。ついでに笹も持ってけば飾って貰えます?

音楽と波しぶきのリズム、Syncさせて大漁旗の代わりに笹を振ってついでに尻尾も振り回しつつ御輿に活を入れるですよ。Yey!

(連携アドリブ歓迎)




「HeyHey! イッヌも参加するよ!」
 オークティス・ルーヴェルト(仮)もふみの求道者✨️・f06321)は楽しそうに人々の輪に飛び込む。
 出遅れたことにより歓待されていた猟兵たちの輪から外れてしまったオークティス。
 気まずく思う部分もあり、旅人のフリをしながら祭りを楽しんでたのだが、人々が歌えや踊れと騒いでいる様子を見ていた彼は、祭囃子に合わせて踊る人々の中へと思わずといった勢いで飛び込んでいく。

「さむぱいあ宜しくいい島デスね!」
 色とりどりのサンゴ礁も、穏やかに光る貝も、様々な見た目の深海人たちも。
 誰もが違うはずなのに、どこかエンパイアと近いノリを感じさせる祭り。
 辺りに響く音楽とリズムは、オークティスの琴線に触れ、彼を祭りの中心へと誘ってゆくのであった。

「飛び入り参加? できますかー?」
 彼が身に包むのは、エンパイア独特の衣服。
 笹を担ぎ見慣れぬ恰好で踊るオークティスに最初は驚く深海人たちも、そこは祭りのノリと勢い。
 こちらに来いとばかりに神輿と踊りの輪へと誘われていく。

「HeyHey!」
 人々に笹を配り、自身もまた一際大きな笹を大漁旗さながらに振り回す。
 祭囃子のリズムに合わせて尻尾を振りながら踊りを楽しむ彼のテンションは深海人たちにも伝播し、笑いを産む。
 笹を振り回すものなのだと勘違いした深海人たちは、オークティクスの様子を見様見真似で踊りを続ける。
 そこには神輿を囲み、笹を振り回す集団が存在していた。

 それはまるで一種の儀式のようで。
 それでいて酒と笑いと歓声が鳴りやまぬ、バカ騒ぎのようだ。

 竜宮島の祭りに、新たな流行りが生まれた瞬間であった。

成功 🔵​🔵​🔴​

臣上・満澗
POW
竜宮の祭りか…。うん、良いな。

戦闘と衝動の発散で少し熱を持ったままでいるのも落ち着かない。諸肌脱いで神輿担ぎでも混ぜてもらおう。

そういえば、水の中でも自由に動けるんだな、彼らは。
同じように神輿を担ぐ深海人を観察する。

なるほど、尻尾をこう…、そうして?
っと、ああ申し訳ない。じろじろと不躾だったかな。

落ち着いたら食事でもいただこうか。
ああ、返しがたい恩を受けてしまったな。

アドリブ連携歓迎




「竜宮の祭りか……うん、良いな」
 楽しそうな人々の笑顔を眺め、臣上・満澗(月の獣・f22984)はほっとしたように笑顔を零す。
 普段であれば己が衝動を抑えるかのように穏やかに、自身を律し静かな言動をしていることが多い満澗。
 しかし先ほどまでの戦闘により心身の昂ぶりを感じ、どうにも落ち着いて食事を楽しむことが出来ないでいた。
「なら、神輿担ぎでも混ぜてもらおうか」
 であるなら身体を動かしリフレッシュするも一興と、その豊満な肉体を空気に晒し、男たちが神輿を担ぐ熱気あふれる集団へと向かっていくのであった。

 様々な海産物の見た目をした神輿たち。
 掛け声と共に揺れ動くその神輿が並ぶ様は、まるで一種のパレードのよう。
 既に何人かの猟兵たちが共に参加している様子を見ると、普段アンニュイな表情を浮かべていることの多い満澗も、思わずといった様子でくすりと笑う。
 大はしゃぎといった様子では無いものの、うっすらと笑顔の浮かぶ様子は、彼と親交の深い者が見れば楽しんでいるのが良く分かるものであろう。

「そういえば、水の中でも自由に動けるんだな、彼らは」
 満澗と同じく上裸であったり、薄着で神輿を担ぐ深海人たち。
 海産物としての種類や部位は人それぞれであるものの、その誰もが満澗にとっては目新しいもの。
 彼の経験には馴染みの無い深海人たちの姿を見ていれば、ついつい知的好奇心から不躾な視線を送ってしまう。

 骨は、筋肉はどうなっているのだろうか。
 尾はどうなっているのだろうか。
 その場合の服は、どういった構造になっているのだろうか。

「っと、ああ申し訳ない。じろじろと不躾だったかな」
 ついつい熱を帯びてしまう視線に訝し気な視線を返されてしまうも、素直に満澗は謝る。
 その思考は殺人衝動から来る人体構造への興味か、はたまた彼の趣味嗜好か。
 いずれにせよ気を悪くさせるわけにもいかないと、満澗は祭りへと集中するのであった。

「ああ、返しがたい恩を受けてしまったな」
 汗を流せば腹の底に渦巻いていたどす黒いものは気づけば消え失せ、穏やかな笑みを浮べたまま満澗は祭りを楽しむのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ゼニス・ゲバディ
賑やかだ、金の動く臭いがする……って、今日はそういうのじゃねえな。
遠慮なく歓待を受けることにする。
つっても、ただ受けるだけじゃ落ちつかねえし、どうするか。
豪奢なカホンを取り出して、ダンスに合わせて鳴らす。【宴会】【楽器演奏】
小遣い稼ぎによくやってんだ。まあ聴けないもんじゃないだろ?
さて、気が緩みきらないようにしながら、儲け話でも転がってないか話をしながら時間を過ごす。
コイツは良いコネにもなりそうだ。
アドリブなど歓迎




「賑やかだ、金の動く臭いがする……って、今日はそういうのじゃねえな」
 ゼニス・ゲバディ(金の向くまま・f27081)は、つい口に出た言葉をすぐさま否定する。
 冒険商人としてこれまで数多の冒険で利益をあげてきたゼニス。
 ついつい思考が金勘定へと向かいがちだが、今回はあくまで猟兵としての仕事なのだと、己を律し思考を正す。
「遠慮なく歓待を受けることにするか」
 今はただ、この人々の感謝を素直に有難く受け取るのだと、ゼニスは歓待を受けるのであった。

 海鮮料理に舌鼓を打ち、竜宮島の地酒を楽しみ、神輿を、踊りを眺める。

「つっても、ただ受けるだけじゃ落ちつかねえし、どうするか」
 温かくも、楽しい時間。
 有難く歓待を受けると決めたものの、ただ持て成されるというのも居心地の悪さを感じるのは、普段損得勘定で生きる商人の性故か。
 ならば己に出来ることをしようと、取り出したのは豪華に装飾されたカホンだ。

「小遣い稼ぎによくやってんだ。まあ聴けないもんじゃないだろ?」
 ダンスの軽快なリズムに合わせ、軽やかに打楽器を打ち鳴らす。
 その細やかに打ち鳴らされる音色は人々の心を浮き上がらせる。
 突然始まった即興のコラボレーションに、人々は笑いながら身を委ねるのであった。

 笑い、歌い、酒を飲み、踊る人々。
 出し物としてのダンスは、観客も一体となった舞台へとその姿を変えていく。

 ゼニスもまたその浮かれた空気を楽しみながらも、人々と交流を始める。
 儲け話でも転がっていないかと。
 新しいコネになりそうな相手はいないかと。 

 それはどこまで行っても商人であることを止められないゼニスの生き様であり……。
 それはいつでも仕事を忘れないという彼なりの、心の引き締め方なのだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

北・北斗
『おいら的に、ここは、踊っているかなって感じなんだ。』
なんせ、トド。一番手っ取り早いのがそんな感じだったり。

ヴォオォオゥッ、ヴォウッ!
『歌うにしたって、おいらの鳴き声は低重音だし、場を崩しそうなんだよ』

アドリブ歓迎




「ヴォウ、ヴォ!」
 深海人とはまた違った外観を見せるバイオモンスター――北・北斗(遠い海から来たトド・f20984)は楽しそうに声をあげる。
 彼の目の前には新鮮そのものといった魚が積み上げられた山が存在した。
 欠片も料理がされていない生の魚の山は、決して嫌がらせをされているわけでは無い。
 トドのバイオモンスターである北斗にとって、新鮮な魚のまる飲みこそ、最もおいしい食べ方。
 本人たっての希望により、深海人たちを戸惑わせつつもこの魚タワーが完成したのだ。

『おいら的に、ここは、踊っていこうかな』
 テレパシーで会話が可能なものの、口から出るのはあくまで鳴き声。
 その重低音は味があるが、こうした歌って踊る席においては、綺麗なハーモニーは奏でづらいものがあろう。
 であるならば歌うよりも踊る方が良かろうと、北斗は神輿と共に踊る人々の方へと歩いていくのであった。

「見てお母さん! 可愛い~」
 そう声をあげるのは、小さな小さな深海人の少女。
 そんな彼女が指を指す先には神輿――の上に乗せられた、北斗の姿があった。
「ヴォオォオゥッ」
 右ヒレをヒラヒラ、左ヒレをヒラヒラ。
 可愛らしいトドのダンスを披露していた北斗は、その体長の長さに反して低い背の高さを補うべく、平らな神輿の上へと据えられていたのだ。

 それはUDC出身の者が見れば水族館を思い出しそうな拙くも可愛らしいダンス。
 恐らくそこにボールがあったのならば、きっと北斗は鼻先で回して見せただろう。
 そう思わせるほどに、穏やかな、楽しそうな笑顔と歓声と共に、北斗は乗せられ練り歩いていくのであった。

「ヴォウッ!」

成功 🔵​🔵​🔴​

マナナ・マンボゥ
あらヤダ祭、ほんっといい日に来たワァ!

【SPD】
よーし、遠慮なく楽しませて貰うワネ。
やだモー素敵なライトアップ……これは後で踊るしかないワ!

まずは少しだけお酒を頂いてカラ料理を食べるワ。
共喰いとか言う輩はいないだろうし安心して刺身や海の幸をふんだんに使った料理を頂くワヨ!

神輿や演奏が始まったら居ても立っても居られないワッ、マナナも[ダンス]で飛び入り参加ヨー!
キレッキレのダンス? 任せテ!!
[礼儀作法]で身に着けたメリハリのある所作を発揮しちゃうワ。
恥ずかしがって踊ってみたいけど参加を迷うってコ達を[コミュ力]で説得、一緒に踊って楽しむワネ。
祭は皆で楽しむものなんだカラ弾けちゃっていいのヨ!




「あらヤダ祭、ほんっといい日に来たワァ!」
 マナナ・マンボゥ(オネェマンボウ鮫魔導士・f26229)はその両手を嬉しそうに重ねると、そっと頬に寄せる。
「よーし、遠慮なく楽しませて貰うワネ」
 こうした催し事は大好きなマナナ、楽しくてたまらないといった雰囲気で騒ぐ人混みの中へと入っていくのであった。

「ん~、美味しいワ!」
 新鮮な海の幸を楽しむマナナ。
 彼女の周囲には、同じように飲み食いをする深海人たちの姿があった。そんな彼らに、マナナはどこか懐かしいような、落ち着いた雰囲気を感じるのだ。
(ここなら共喰いとか言う輩はいないだろうし……)
 猟兵と成ってから、様々な種類の人々と過ごすことのあるマナナ。その中には、彼……いや、彼女が魚を食べることに疑問を覚える者もいた。
 本来魚が自身より小さな魚を食べること自体は自然の摂理――何ら不思議なことは無いのだが、種族が違えば感じ方も違う。
 どうにも奇異に見られ、居心地の悪さを感じることもあるのだ。
 そういった意味ではこの竜宮島は多種多様な深海人が暮らす島、マナナの様子を見て驚く人間もいない為、彼女は居心地の良さを満喫していた。

「やだモー素敵なライトアップ……これは踊るしかないワ!」
 ふと気付けば、様々な種類の魚を模した神輿の姿が見られた。
 軽快な音楽と共に鮮やかにライトアップした神輿。
 その派手派手しい様子に心をくすぐられた彼女は、居ても立っても居られないとばかりに立ち上がり、その輪の中へと入っていく。
 既に幾人もの猟兵たちが共に神輿を担ぎ、囲うように踊りを披露する中……マナナはふとその様子を遠巻きに見ている人々にふと目を向ける。

 酒を手に、楽し気に見守る人々。
 食事に集中する人々。
 だがそんな中にも、楽しそうに見守りながらもその輪に入りたくても入れない、そんな雰囲気を纏う人々が存在した。

「そんな恥ずかしがってなおで、一緒に踊って楽しむワヨ!」
 そんな少年の、少女の手を取りながら、マナナは楽しそうに踊り出す。
 彼らの背中を押すように。
 彼らの想い出を、彩るように。
 そんな気遣いが出来るからこそ――マナナ・マンボゥは良いオンナなのだ。

「祭は皆で楽しむものなんだカラ弾けちゃっていいのヨ!」

 祭りの中で、楽しそうな少年少女の声もまた、響き渡っていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『魔導機海神グランダゴン』

POW   :    コンバットパターン《オメガ・ストライク》
レベル×5本の【鋭い歯と高い機動力を持ち、相手に効果的な】属性の【魔導砲による攻撃もできる、シャーク端末群】を放つ。
SPD   :    対拠点級作戦《スーパーストーム・ドミネーション》
【音速のレベル倍で機動し、圧縮深海水の爆雷】を降らせる事で、戦場全体が【高水圧・低水温・暗黒の深海】と同じ環境に変化する。[高水圧・低水温・暗黒の深海]に適応した者の行動成功率が上昇する。
WIZ   :    《海王攻撃》
【アクア防殻を展開して】から【広範囲・極大威力かつ防御困難な大技】を放ち、【大ダメージや装備の損耗を与え、水での拘束】により対象の動きを一時的に封じる。

イラスト:タタラ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はシャーロット・クリームアイスです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 祭りを終え、空からの光が全く届かなくなった頃。
 子供たちは眠りにつき、僅かな大人たちが酒を手に語り合う。
 そうした静かな時間を楽しむ竜宮島を眼下に捉え、静かに殺気を放つ存在がいた。

「奴ラメ……コノ様ナ島スラ制圧出来ンノカ」
 その者こそ、異形の海賊たちを竜宮島へとけしかけた本人であり、強大なオブリビオンである魔導機海神グランダゴンだ。
 静かに狙いを定めるグランダゴン――そんな彼に対し、島を守るように相対する存在がいた。
 その者こそ――異形の海賊たちを討伐し、人々との交流により島を護ると心を新たにした猟兵たち。

 今、竜宮島を舞台にした戦いの、最後の火蓋が切って落とされようとしていた。
マナナ・マンボゥ
あらヤダ、サメ勝負なら負けらんないワ!

【WIZ】
極力マナナが海面側になるように[水中機動]を駆使して[水中戦]ヨ!
攻撃は華麗な泳ぎで回避するつもりだケド、マナナの背後に竜宮島が位置する時は[オーラを厚く張り防御]するワネ。
隙あらば[アンカーワンド]からアッツアツの[魔力溜めした誘導弾]を撃ち出して攻撃ヨ!

敵の大技……水の拘束はマナナ泳ぎは得意だし抜け出せるとは思うのだケド、竜宮島に被害が行くのは阻止したいワネ。
チャッピー、[手(翼)をつないで]本気のオーラ防御ヨ。
オンナの[気合い]なめんじゃないワ!
――うおおおッ!(男の野太い声)

防ぎきったら今度はコッチの番、UC発動ヨ。
本場のサメ味わいナ~!




 マナナ・マンボゥ(オネェマンボウ鮫魔導士・f26229)は海中を優雅に、そして素早く移動しながら敵を確認する。
 それは確かに深海人のような姿であったが、全身が鋼に包まれた異形の存在――その者こそ、今回の事件の黒幕である、魔導機海神グランダゴンだ。
「あらヤダ、サメ勝負なら負けらんないワ!」
 鋼で出来たサメを引き連れるグランダゴンを見つめ、覚悟を口にするマナナ。普段はつぶらなその瞳は闘志に燃えていた。

「笑止」
 水中を驚異的な速度で移動しながら、その手に握る煌びやかな杖――アンカーワンドから魔力弾を射出し続けるマナナ。その全てはグランダゴンが海水を操ることで展開された水の壁――アクア防殻により防がれる。
 しかしそれはあくまで牽制。
 狙いは全てマナナに注意を向けさせること――そう、島への流れ弾を憂いたマナナは、海面を背に戦い続ける。

 全てはあの穏やかな空間を守る為。
 あの人々の笑顔を、守る為だ。

「沈メ」
 対し、グランダゴンはこのままでは埒が明かないと大技の構え。それは彼が操り固めた水を放ち、大質量の一撃を放つと共に敵を捕縛する技――海王攻撃だ。
 本来であれば海中を高速で動き続けるマナナであれば、回避は可能。しかし彼女は突如動きを止める……それは移動を続けるマナナの行く先で、島を巻き込むリスクを避ける為だ。
 たとえ己が傷つこうとも島を守る、何故なら彼女は――良いオンナなのだから。

「行くわヨ、チャッピー……うおおおッ!」
 相棒であるルリコンゴウインコのチャッピーと手を繋ぎ、己が魔力を高めるマナナ。全力で障壁を張る彼女は、いつもよりちょっとワイルドでダンディな叫び声をあげる。
 哺乳類であれば血管が浮き出そうな形相で魔力を籠め続けるマナナ――本来であれば美を追求する彼女が取りたい顔でも、出したい声でも無いのであろう。
 それでもマナナはベストを尽くす――成すべきことを成す為に、己が大切にしていることだって時には曲げる。
 それで人々が助けられるならば、構わないと。

「オンナの気合いなめんじゃないワ!」
 全力で魔力を込め続け、ついには海王攻撃を防ぎきったマナナ。 
 その背後には既に、巨大なメガロドンが回遊していた。
「本場のサメ味わいナ~!」
 慢心相違でありながらも、笑顔でサメをけしかけるマナナ。それが海中でなければ、全力以上を搾り出した彼女の額に浮かぶ脂汗が見て取れたであろう。

 それでも彼女は、余裕の笑顔を崩さない。
 なぜなら彼女は、良いオンナだから。
 良いオンナは、いかなる時も美しくある努力を怠らないのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

柊・はとり(サポート)
※アドリブ連携歓迎、御自由に

また事件かよ…
俺は柊はとり
歩けば事件に遭遇する呪われた体質のせいで
殺された後も嫌々高校生探偵をやっている探偵ゾンビだ
謎解きは特技だが好きじゃない
この場に居合わせたのも偶然だろうが
関わっちまった以上は解決に尽力する
性格は察しろ

ちなみにこいつ(剣)はコキュートス
人工知能程度の会話ができる
『事件ですね。解決しますか? 柊 はとり』
うるせえ

●戦闘
コキュートスは莫大な負担と引き換えに
戦う力を与える氷の魔剣だ
基本的に代償のある技しか使えないが
高火力を出せる超攻撃型の前衛だと思っとけ
探偵要素はかなぐり捨てていく

弱点は脳
頭さえ無事なら何してもいい
痛覚はあるがいずれ再生する
人命最優先




「また事件かよ……」
 柊・はとり(死に損ないのニケ・f25213)はうんざりといった様子で溜息を吐く。
 歩けば事件に遭遇する呪われた体質により、殺された後も嫌々高校生探偵をやっている探偵ゾンビであるはとり。
 バカンスを楽しむはずが、一体何をどう間違ったのか……気づけばグリモア猟兵により転送される運びとなり、このような深海に来るはめになったのだ。
「この場に居合わせたのも偶然だろうが……関わっちまった以上は解決に尽力する」
 とはいえそのような経験は慣れたもの。
 すぐさま覚悟を決めると、はとりは戦場へと足を踏み入れるのであった。

「ソノヨウナ武器ガ、俺ニ届クト思ッタカ」
 対し、はとりの存在を認識していた敵――魔導機海神グランダゴンは迎え撃つべく構えを取る。はとりが持つコキュートスから放たれる威圧感から、その脅威は認識している。
 しかし戦場は彼が得意とする水中――先ほどの猟兵と違い見るからに水中に適した種族ではないはとりの動きは当然鈍くなり、故に近づけさせさえしなければどうということは無いと判断したのだ。
「喰ラウガ良イ」
 グランダゴンは海水を操り防壁――アクア防殻を作り出す。
 その固め圧縮し、硬質化した水の塊を撃ちだすその大技こそ、海王攻撃――大質量の一撃と共に再び水を操ることにより相手を捕縛する技なのだ。

「うるせぇ……」
 しかしその高威力の一撃を認識して尚、はとりの足は止まらない。

 一歩、二歩、三歩。

 コキュートスを構え突撃をするはとりは、その一駆け一駆けの度に大きく海中を進む。それは通常の人間では考えられないほどの速度――彼が対象の罪を断罪する為に大きなリスクを厭わずに身体能力を向上させるUC、第二の殺人『眠れる森』によるものだ。

「馬鹿ナ……」
 グランダゴンは驚愕する。
 深海人とは思えない男が、驚異的な速度で海中を進むことが出来るという事実に。
 海王攻撃を受け負傷し、捕縛されて尚動きを止めないその男の強靭さに。
 捕縛から力づくで逃げる為に四肢が捥げることも厭わず、残った腕と足でこちらに突撃するその男の狂気に。

(あばよ)
 ぼこぼこと泡を吐き出しながら放ったその一言は届いただろうか?
 ただ一つ確かなことは恐怖の色を全身から発するグランダゴンに対し、はとりがその大剣を突き立てたという事実だ。

 意識を朦朧とさせながら、柊・はとりは沈みゆく。
 ゆっくりと、ゆっくりと。
 穏やかな光を放つ島へ向かって。

成功 🔵​🔵​🔴​

セフィリカ・ランブレイ
うわーっ!しまった!
『何よセリカ、忘れ物?』
溜息と共に聞き返すシェル姉…相棒の魔剣

いやね、敵ながら凄いいいデザインだなって
カメラ準備しとけばよかった
『どうすんの?アイツ、あんたの苦手な水中戦、仕掛けてくるわよ』
シェル姉の、の間違いじゃない?
とりあえずの対策は取ったよ!

【藍盾の聖女】、今回はこれ!
多数展開する球体型のゴーレム
展開するバリアの密度を上げて、機密性を確保しておいたの!
これなら水中だって問題なく戦えるよ!
『展開範囲は落ちてるけどね』
そこはそれ、うまく囲って体当たりをぶちかまして行こう!
ゴーレムを盾にしながら、私も魔剣を携え積極的に攻めに出る!




「うわーっ! しまった!」
『何よセリカ、忘れ物?』
 竜宮島から戦場となっている海中を見上げ、セフィリカ・ランブレイ(蒼剣姫・f00633)は叫び声をあげながら髪を掻きむしる。
 突如行なわれたその奇行は、相棒である魔剣シェルファが反射的に驚きの声を返すほどの感情的なものだ。
「いやね、敵ながら凄いいいデザインだなって……カメラ準備しとけばよかった」 
 反射的に茶化したリアクションを返したものの、セフィリカが如何な問題を抱えるのかと内心心配していたシェルファ。
 しかし想像以上の下らない内容に、思わず大きなため息を吐き出すのであった。

『どうすんの?アイツ、あんたの苦手な水中戦、仕掛けてくるわよ』
 先ほどの奇声を聞かなかったことにしたシェルファ――問い掛けられたセフィリカがブツブツと敵の造形を褒める様子を聞き流し、戦闘へと意識を引き戻すように水を向ける。
「シェル姉の、の間違いじゃない?……まぁ、とりあえずの対策は取ったよ!」
 対しセフィリカは何でもないかのように気楽な声を返す。
 むしろ水中を厭うのはシェルファの方では無いかと、自分にとっては何でもないかのようなその言葉は、その言葉の軽さに反して彼女の自信に満ちていた。

「今回はこれ!」
 じゃじゃーんとでも聞こえそうな勢いで取り出されたのは、多数展開する球体型のゴーレムである藍盾の聖女――その名はクリスティーエ。
 無数の小型球体ユニットに貼られたバリア機能が、空気を含むと共に水を押し上げる。
 そうして作られた空間にその身を置けば、水中とて呼吸が可能となる算段なのだ。

「さぁて、いっくよー!」
 ゆっくりと浮かび上がるように、球体型ゴーレムが作り出すバリアに包まれながら移動を開始するセフィリカ。
 既にその存在を知覚している魔導機海神グランダゴンから放たれた攻撃――海王攻撃を受けているものの、最大出力にて密度を強化したバリアによりその猛撃を受け止める。
「これが私の実力よ!」
『展開範囲は落ちてるけどね』
 振動に震えながらも己の力作が攻撃を受け止めきる様子を確認し、嬉しそうに笑顔を零すセフィリカ。
 相棒のツッコミを聞かないことにしつつ、セフィリカは意気揚々と移動を開始する。

「さぁ、体当たりをぶちかまして行こう!」
 戦場を覆いつくすほどの強撃も。
 島すら揺るがしかねない猛撃も。
 如何なる攻撃もものともせず、少女は勇猛に戦場を進む。
 常に笑顔を絶やさずに。
 その心のときめきを、大切にしながら。
 

成功 🔵​🔵​🔴​

クラリッサ・マールディン
※真の姿は触手の長さと量・毒の強さが大幅増量

来たわね、敵の首領…!
竜宮島の皆さんの思いに報いるためにも、最後まで猟兵の役目を果たすわ

暗黒の深海…私の故郷もこんな感じだったわ
馴染み深いくらいよ(深海適応)

爆雷に乗じて自分の髪を一本単位で多数伸ばし、網のように張り巡らせるわ
千切れたって構わないわ、また再生するもの
肉眼では見えないほどの細かな棘が通る者を確実に傷つけ、力を奪う(マヒ攻撃)
どこにいたって私の毒からは逃れられないわ(UC【アネモネ・テンタクル】)

毒牙にかかった敵を捉えるのは難しくない
素早く接近して槍を突き立てるわ(ランスチャージ)(水中機動)
私の後ろに…竜宮島には一歩も近づけさせないわ!




「来たわね、敵の首領!」
 シーアネモネの深海人――クラリッサ・マールディン(深海の毒花・f26524)は決意を胸に戦場へと足を踏み入れる。
 島を守るという確固たる意志を持つ彼女が取るのは深海人としての真の姿。
 その美しき髪へと擬態していた毒の触手は真の姿を表し、彼女の戦う意思と呼応するかのように力強く揺らめく。
「竜宮島の皆さんの思いに報いるためにも、最後まで猟兵の役目を果たすわ」
 クラリッサが思い浮かべるのは、彼女に猟兵としてやっていく自信を与えてくれた竜宮島の人々の笑顔。
 あの笑顔を守る為、決して負けるわけにはいかないのだ。

「クッ……ナラバ、戦場ヲ変エルマデ……」
 猟兵たちとの闘いにより、少なくない傷を負っている魔導機海神グランダゴン。
 ならば戦場を己が得意なものへと変えるまでだと、対拠点級作戦《スーパーストーム・ドミネーション》により圧縮深海水の爆雷を解放する。
 次々と破裂する爆音と共に周囲へと撒き散らされる深海水――気づけば辺りは暗黒の深海のように暗く、そして高圧へと変化していく。
 それは常人は当然のこととして、屈強な猟兵とて耐えることが困難な過酷な環境。
 そう……それが海に住まう者でなければ、だ。

「暗黒の深海……私の故郷もこんな感じだったわ、馴染み深いくらいよ」
 しかし深海人であるクラリッサ・マールディンにとって、その環境はむしろ快適であるもの。
 冷えた海水が、身を押しつぶすかのような高水圧が、僅かな光すら遮断する暗闇が、クラリッサには心地よささえ感じさせる。

「どこにいたって私の毒からは逃れられないわ」
 その深い闇から這い寄るように、クラリッサの髪から伸ばされた触手は広く、広く伸ばされていく。
 それは忍び寄る暗殺者にして獲物を絡めとる蜘蛛の糸。
 動き回るグランダゴンに容易に引きちぎられながらも、その触手に含まれた毒は確実にその身を蝕んでいく。

「馬鹿、ナ……」
 気づけば鈍くなる身体の動きに驚愕の声を響かせるグランダゴン。
 そのゆっくりと沈みゆく身体を、少女は己が相棒で以て狙い一気に穿つ。

「私の後ろに……竜宮島には一歩も近づけさせないわ!」
 少女は討つ――守るべき人々を侵さんとする異形の者を。
 その瞳には既に迷いは無く……最後まで守るべき人々を救うのだと、力強い意思の光が宿っていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

北・北斗
『鮫…怖いんですけどぉ…』

『でも、こいつ、見た感じ、機械だ。
なら、まだ、本物の鮫の怖さよりは、どうってことない。』
逃げながら、
『やっぱり、本物の動きじゃない。なら、おいらにも、どうにか出来るな』
と、動きを見て機械鮫の尻尾を咥えて、別の機械鮫に咥えた鮫をぶつける荒技、UC「びったんびったん」を食らわせる。
機械鮫を駆逐したら、的に向かって突進、足を咥えて、硬い地面に叩きつける。
『機械は、本物の鮫にはなれないから、どうってことないんだよ!!』

アドリブ歓迎




『鮫……怖いんですけどぉ……』
 北・北斗(遠い海から来たトド・f20984)はその巨体に似合わず弱気な言葉を零す。
 しかし彼を責めるのは酷というものであろう……何故ならば、彼は猟兵である前に一匹のトド――そう、哺乳綱食肉目アシカ科トド属のトドなのである。
 バイオモンスターである北斗もまた、海洋哺乳類として海で過ごしてきた記憶は当然存在する。
 故にサメに対する恐怖は、もはや本能に刻み込まれているのだ。
 
『でも、こいつ、見た感じ、機械だ……なら、まだ、本物の鮫の怖さよりは、どうってことない』
 シャーク端末群による魔導砲を必死に回避しながら、北斗は己を鼓舞する。
 たしかに相手はサメのような見た目……だがあくまでそれはサメを模した機械であり、本物のサメというわけでは無いのだ。
 であるならば戦いようはある――あとは全て、彼の勇気次第なのだから。

『やっぱり、本物の動きじゃない。なら、おいらにも、どうにか出来るな』
 海中を縦横無尽に泳ぎながら、観察を続ける北斗。
 一つ一つ、本物のサメとの違いを確認していくその行為は、彼の中で心の整理をつけるために必要な行為。
 死の恐怖に抗うというのは――それだけ困難なことなのだから。

『えぃっ!』
 機械仕掛けのサメの尾を咥えれば、振り回し他のサメへとぶつけ破壊する。
 その強靭な尾ひれを振るえば、彼を追う者を打ち砕く。
 体格の差は明確――北斗がその勇気を振り絞れば、正面からぶつかり合ったならば敗北はあり得ない。

『機械は、本物の鮫にはなれないから、どうってことないんだよ!!』
 海の勇士は勇敢に戦う。
 群れ襲いかかる機械仕掛けのサメたちをものともせず弾き飛ばしながら。
 鋼の魔人を穿ち、喰らい、叩きつけながら。

 己が心の底からふつふつと沸き上がる恐怖と必死に戦う。
 心の臓を引き裂きそうなほどの恐怖を跳ね除け、勇気の炎へと必死に燃料をくべながら。

 全ては海の平和を守る為。
 海に住まう者たちの笑顔を、守る為だ。

成功 🔵​🔵​🔴​

アルフレッド・モトロ
この鬱陶しいサメ共が…ッ!
つーかあれマンタっぽくね!?
なんか悔しいんだが!?

いくら得意な【水中戦】とは言え
小型のサメとじゃ小回りの差でどうしても防御が間に合わん!

このままじゃ埒が明かん
イチかバチか親玉を狙おう

群がるサメたちは【ワンダレイ・アンカー】をブン回して散らす
そのままの勢いでアンカーを親玉に向かって【気合い】で【投擲】
間髪入れずに【怪力】で海底を思いきり蹴って
グランダゴンを直接ぶん殴りに行く!

投げた錨の方は当たらなくても良い
そっちは目晦ましのブラフだからな!

本命は俺のUCによる爆裂溟獄右ストレート(今命名)の方さ!
勢いに任せて【串刺し】でブチ抜けりゃ御の字なんだが…!

(アドリブ連携歓迎)




「この鬱陶しいサメ共がッ!」
 アルフレッド・モトロ(蒼炎のスティング・レイ・f03702)は己が周囲を回遊する機械仕掛けのサメたち――シャーク端末群を憎々し気に睨みつけながら言葉を吐きつける。
 アルフレッドの心は荒れ狂う海のように苛立ちを覚えていた。
 既に深い傷を負っている魔導機海神グランダゴンは前に出ることを避け、無数のシャーク端末群をけしかけている。
 まるでアルフレッドを覆いつくすかのような密度を見せるシャーク端末群の群れは、四方八方から魔導砲を放ってくるのだ。
 それはアルフレッドにとっても苦しい展開――そして何より、しっかりとマンタっぽいグランダゴンの造形に、そこはかとない悔しさと羨ましさを感じていたのだ。

「えぇい、このままじゃ埒が明かん!」
 このままではジリ貧だと、イチかバチか黒幕であるグランダゴンを狙うアルフレッド。
 その両手に握りしめるのは、巨大な錨――ワンダレイ・アンカー。水の抵抗をものともせず振り回される鉄塊に、打ち砕かれる端末群はたまらないとばかりに散っていく。
「どっせぇーい!」
 全身の筋肉を振り絞り投擲されるワンダレイ・アンカー――その大質量の物体は海中を切り裂く勢いで突き進むのだ。
「クッ、忌々シイ……」
 ただでさえこれまでの戦いで傷を負うグランダゴン……さすがにその一撃を受けてはその鋼の身体も無事では済まないと、その出力を全開にしながら攻撃を回避する。
 しかしその見るからに破壊力の高い一撃こそ目晦ましの為のブラフ――本命はその鉄塊の影からやって来た。

「俺の中の"地獄"、見せてやるよ――爆裂溟獄右ストレートッ!」
 体内の溟獄の蒼炎を噴火させ、その握った拳から放つは溟神獄焔撃。
 アルフレッドの義憤に呼応するかのように燃え上がるその蒼炎は、暗闇に沈む深海を煌々と照らす。
 グランダゴンが巨大な鉄塊の影から仄かに煌く輝きに気付いた時には既に遅い――その全身から噴き出し続ける炎によって押し出されるアルフレッドの必殺の拳は、見事その鋼の肉体を貫いて見せた。

「これが深海人の力だっ!」

 海の漢は勝利の雄叫びをあげる。
 それは護るべき者を救えたことに対する歓声であり……。
 そして共に戦う仲間たちを称える賞賛であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年06月20日


挿絵イラスト