遂に辿り着いた群竜大陸の最奥、帝竜ヴァルギリオスとの激しい決戦の裏で。
我が物顔で空を飛ぶ数多の竜たちは、今か今かと心待ちにしていた。
脈動する卵から、帝竜が再び孵化し、蘇る事を。
そして、竜の卵へと近づこうとする者たちを引き裂き、その血肉を貪り喰らう事を。
獲物を見つければ、我先にと奪い合うかの様に。
その鋭利な牙で、穿つ尾で、引き裂く爪で。
竜たちはあらゆる方向から休むことなく襲い掛かってくるだろう。
そしてびちゃりと、引き裂き滴らせた赤で凍てついた大地を染めながら。
食い散らかしては、また次の獲物を求め、奇声を上げながら空を飛び回る。
いや……此処に在るのは、そんな行儀の悪い竜の群れだけではない。
竜の卵の中――「帝竜」の蘇生の依り代と成る、強者の存在。
既に半ば「帝竜」と化した「氷皇竜メルゼギオス」の強さは凄まじいという。
襲い来る数多の竜の群れや、強力な敵・氷皇竜を相手取れば、確実に無傷ではいられないだろう。
だが、引き裂かれ、抉られ、穿たれ、串刺しにされようとも。
それでも猟兵達は氷皇竜を討つべく、その足を決して止めるわけにはいかない。
「帝竜」の蘇生――再孵化を阻止する為に。
●竜の孵化場
「遂に、オブリビオン・フォーミュラ「帝竜ヴァルギリオス」の塒へと辿り着き、討つ時がやって来たが。その一方で、阻止せねばならない儀式が行われている事を予知した」
筧・清史郎(ヤドリガミの剣豪・f00502)は集まってくれた猟兵達を見回し礼を告げた後、予知した概要を語る。
「その儀式とは「帝竜再孵化儀式」。オブリビオンの強者を依代に、帝竜を蘇生するものなのだという。皆にはその儀式を阻止するべく、孵化しようとしている竜の卵を破壊し、その中にいるオブリビオンを倒して欲しい。だが、竜の卵を守る凶暴な竜の群れが周囲には在り、しかも依代と成っている強者のオブリビオン「氷皇竜メルゼギオス」は、既に半ば「帝竜」と化しているため凄まじく強い」
つまりそこは、赴けば無傷では済まない、乱戦必至の戦場。
けれども清史郎は、今、「帝竜」と化している氷皇竜を討つべきだと紡ぐ。
「依代と成っている「氷皇竜メルゼギオス」は半ば帝竜と化し、その強さはかなりのものであるというが。竜の卵を破壊し引き摺り出した直後であれば、竜の弱点とされる「逆鱗」にまだ防護が施されていない。そこを攻めることができれば、討伐は可能であるだろう」
だが、それは先程も告げられたように、決して容易な事ではない。
容赦なく竜の群れが鋭利な牙や爪や尾を振るい、四方八方から行く手を阻んで。
強烈な氷皇竜の冷気がその身を守り固め、成した氷の棘で獲物を串刺しにせんとする。
さらに、氷皇竜の冷気の影響で、戦場の大地は凍てつき、氷に覆われているという。
気を抜けば足を取られ、竜の群れや氷皇竜に一斉に攻め込まれてしまうかもしれない。
けれども、氷皇竜の「逆鱗」にまだ防護が施されていない今が討つべき機会。
次から次へと襲い来る竜の群れを相手取り、仲間の猟兵達の援護に回るも良し。
竜の群れの猛攻を突破し、氷皇竜メルゼギオスの逆鱗を見極め、攻め込むのも良し。
ただし、いずれにせよ軽くはない傷を負う可能性は高い。覚悟をもって臨んで欲しい。
「激しい戦闘となり、無傷では済まない戦場であるが。今、孵化を食い止めなければ、新たなる脅威が生まれてしまう。帝竜の再孵化を食い止めるべく、依代と成っている「氷皇竜メルゼギオス」の討伐をお願いする」
清史郎は猟兵達を見回し、もう一度改めて深く頭を下げた後。
武運を祈る――そう、掌に満開桜を咲かせ、皆を激しい戦地へと送る。
志稲愛海
志稲愛海です、よろしくお願いいたします!
戦争も終盤、傷も厭わぬほど、戦場で存分に暴れて下さればと。
こちらは、1フラグメントで完結する「帝竜戦役」のシナリオです。
プレイング受付はOP公開時から開始致します。
締切等のお知らせはMSページ等で決まり次第お知らせいたします。
戦争の展開次第では、早期締切となる可能性もあります。
●プレイングボーナス
「逆鱗」の位置を推理し、攻撃する。
逆鱗は、そのオブリビオンが一番大切だと思っている部位に現れます。
●シナリオ概要等
軽くはない負傷を伴う場合がある戦闘シナリオとなります。
次々と襲い来る竜の群れをどうにかしつつ。
帝竜化しかけている強敵『氷皇竜メルゼギオス』を倒していただく内容です。
ただ技能を並べたようなプレイングは、今回は返金となる可能性があります。
技能名の羅列や戦術ばかりのものではなく。
どのような思いや心意気を抱き戦場に立つのか。
激しい戦場の只中、具体的にどう立ち回り振舞うのか。
負傷した際も、どの様な反応や思いを抱くか。
台詞や心情など、皆様らしい、お心や戦い方を記していただければです。
拘りや設定上描写不可な事などあれば、ご記載くださればと。
大成功や成功判定でも負傷描写が強めの内容となる可能性もあります。
以上を踏まえ、ご了承の上、ご参加いただければです。
卵は戦闘開始直後に割れますので、卵を割るプレイングは特に必要ありません。
卵が割れた後からのプレイングをかけていただいて大丈夫です。
●お願い
同行者がいる場合は【相手の名前(呼称可)と、fからはじまるID】又は【グループ名】のご記入お願いします。
ご記入ない場合、相手と離れてしまうかもしれませんのでお忘れなく。
●プレイング採用関して
通常の当方の依頼に関しましては、ご参加くださった皆様のプレイングは極力全採用しておりますが。
戦争関連の依頼に関してはその限りではありません。
出来る限りはと思ってはおりますが、戦争も局面を迎え、戦況次第ではプレイングの内容に問題がなくとも返金となる場合もあること、ご理解の上、ご参加ください。
それでは、ご参加お待ちしております!
第1章 ボス戦
『氷皇竜メルゼギオス』
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POW : アブソリュート・ゼロ
【物体を一瞬で分子レベルまで氷結させる冷気】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD : アイシクル・ミサイル
レベル×5本の【標的を高速追尾する氷結】属性の【鋭く尖った氷の棘】を放つ。
WIZ : アイス・リバイブ
全身を【無限に再生する氷の鎧】で覆い、自身が敵から受けた【負傷を瞬時に回復し更に負傷】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
イラスト:ハギワラ キョウヘイ
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「ノエル・スカーレット」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
月守・咲凛
SPDで戦闘。アドリブ、被弾や負けプレOK
このまま自由にさせてしまったら罪のない子供達も襲われてしまいます、それはダメなのです。
あなたも産まれたてなのですけど、ごめんなさいね。
子供を守る意識が強いので、本当は再孵化とはいえ産まれたての子供を傷付けたくはないのですけど、本気で行くのです。
ダメージに関しては普通に痛がりますし体力もありませんが、武装ユニットを魔力で操ってそれで身体を動かしているので戦闘のパフォーマンスは落ちません。
竜の大事な場所……。冷気を操る手でしょうか?
敵の手を重点的に狙い、ガトリングやミサイルでの射撃戦に徹します。
敵のUCに対してはアジサイユニットを盾として飛ばして防ぎます。
ギャワギャワと騒ぎ立てる竜の群れ。
警戒と同時に興奮するように竜らが色めき立っている理由は、獲物が縄張りに入ってきたことを察知したから。
そして始まった血腥い戦闘の余波で、パキパキと。
脈動する竜の卵が割れ――戦場へと引き摺り出されるその姿は、帝竜の力を半ば得た氷皇竜メルゼギオス。
そんな新たなる脅威となりかねない敵を確認しつつも。
「このまま自由にさせてしまったら罪のない子供達も襲われてしまいます、それはダメなのです」
月守・咲凛(空戦型カラーひよこ・f06652)はそうポワポワしている印象は変わらないながらも、きりりと氷皇竜を見遣るけれど。
こう付け加える……あなたも産まれたてなのですけど、ごめんなさいね、って。
それは、子供を守る意識が強い故に零れた言葉。
本当は再孵化とはいえ産まれたての子供を傷付けたくはない、咲凛はそう思うのだけれど。
でも、それ以上に――帝竜として眼前の竜が放たれてしまえば、数えきれない子供たちが襲われてしまうから。
――本気で行くのです。
そう覚悟を決めた刹那、展開されたコード・アクセラレーターによって全開放される武装ユニット。
己を狙い喰らわんと牙を剥いた竜たちを、収束火線砲と変調式火線砲を接続させた大型ライフルで狙い定めて。
『ギャウッ!!』
武装ユニットにプログラムしていた連撃で撃ち抜き、地に落としてゆく咲凛。
けれどその間隙を縫い、止むことのない飢えた竜たちの猛追撃が繰り出され。
そんな接近してくる敵には、己の背丈よりも大きなムラサメを振るい斬り刻んでいくけれど。
「……っ、!」
バサリバサリと薙いでも、また次の竜の鋭撃が咲凛へと容赦なく襲いかかってきて。
激しい牙で噛みつかれ食い千切られた腕の痛みに、思わず声を上げそうになる。
そして体力もない小さな身体を、鋭利な尾の一撃が穿つけれど。
激しい痛みに顔を歪ませながらも竜をまた1体撃ち落とした咲凛の戦闘のパフォーマンスは落ちない。
その身体は、魔力で操った武装ユニットで動かしているのだから。
それからふと竜の群れの先、氷皇竜の姿を赤い瞳で見遣る咲凛。
「竜の大事な場所……。冷気を操る手でしょうか?」
そして重点的に狙い定めるは、メルゼギオスの手。
竜の群れの只中で、ガトリングやミサイルによる射撃戦に徹する咲凛であったが。
『ギャウウウッ!』
その手を撃ち抜いたと同時に成されたのは、鋭く尖った氷の棘。
それを円盤状の遠隔操作武装ユニット群、アジサイを盾として飛ばして防がんとする咲凛であったが。
「! あう……っ」
全ては防げず、足の甲を容赦なく貫いた氷の棘が赤く彩られて。
『ギャッワワッ!!』
思わず揺らいだ瞬間、竜の群れが赤の飛沫上げる小さな身体へと、一斉に襲い掛かる。
成功
🔵🔵🔴
フランチェスカ・ヴァレンタイン
どれだけ孵化しようが片っ端から叩き潰すだけとはいえ、次から次へとまあ… キリがありませんねえ
空中戦機動で切り込み、高速機動で振り回しながら斧槍と砲撃のヒット&アウェイで当たるとしましょう
逆鱗の位置は一先ず胴体にアタリを付け、咄嗟に庇う素振りなど不自然な動作がないか逐一観察を
どちらにせよミサイルを乱れ撃って爆炎を生み、全身を焙って差し上げれば最低限の目処は付くでしょうか
冷気? 高高度の環境と似たようなモノですわね
その程度でわたしの翼を止められるとは思われるのは、ええ。心外ですよ?
UCで斥力場を纏って混在する冷気と爆炎を突っ切るように舞い
フルバーニアのランスチャージで、逆鱗を穿って差し上げましょう
バサリと立派な白翼を戦場の空へと優艶にはばたかせるは、己を翼人と称する戦淑女。
フランチェスカ・ヴァレンタイン(九天華めき舞い穿つもの・f04189)は空から、竜の群れと孵化儀式の依り代となった氷皇竜を見遣って。
「どれだけ孵化しようが片っ端から叩き潰すだけとはいえ、次から次へとまあ……キリがありませんねえ」
思わずそう零し、緑色の瞳を艶やかに細めるけれど。
『ギャアアアッ』
そんな彼女目掛け牙を向き飛んでくる数多の竜の群れ。
だが繰り出されし空中戦機動による攻撃が、竜の群れを斬り、打ち落とすべく見舞われて。
高速起動で振り回すは、細剣状の穂先と大振りの斧刃、そして爆ぜ砕く戦槌を備えた斧槍。
『ギャアッ!』
さらに、それに砲撃を加えたヒット&アウェイで竜の群れへと対抗するフランチェスカ。
そんな彼女が狙うのは、半端に孵化した氷皇竜メルゼギオスの胴体。
一先ず逆鱗の位置を探るべくアタリを付け、ミサイルを乱れ撃てば、戦場に生まれる爆炎。
『ギャウウッ!』
そして不自然な動作がないかと、逐一観察してみれば。
胸部分をより厚く庇う仕草をしている気がするメルゼギオス。
けれど今度は氷皇竜が放った、物体を一瞬で分子レベルまで氷結させる冷気が戦場に満ちて。
戦淑女の翼を凍てつかせ、地に落とさんとするけれど。
「冷気? 高高度の環境と似たようなモノですわね」
周囲の竜たちから向けられる鋭い牙や爪が次々と振るわれる中、フランチェスカは氷皇竜へと紡ぐ。
――その程度でわたしの翼を止められるとは思われるのは、ええ。心外ですよ? って。
そして竜たちにつけられた無数の傷にも、あくまで優艶な佇まいは崩さずに。
刹那、斥力バリアを展開し纏って。突っ切るように舞うは、混在する冷気と爆炎の只中。
それからフランチェスカは、冷気纏うその身に刻んで上げんとする――闇穿つ流星を。
『ギャアアアッ!』
より厚い氷で覆われた胸の逆鱗目掛け、氷皇竜を穿って差し上げる。
赤き飛沫が上がるのを厭わずに揮う、フルバーニアのランスチャージをもって。
大成功
🔵🔵🔵
キリカ・リクサール
アドリブ連携歓迎
流れる血すら凍てつく大地か…
フッ…まるでコキュートスだな
群がる竜たちには装備銃器で一斉射撃を行い、撃ち漏らしたり死角を突いてくる敵にはオーヴァル・レイによる砲撃で対応
なるべくその場から動かずに氷皇竜までの射線と周囲の安全を確保する
この世界を竜共の好きにさせるわけにはいかん
そのためにも…再孵化はここで確実に防ぐ
UCを発動
アイシクル・ミサイルを銃弾や粒子ビーム線で全て撃ち落とせば危険を察知して本能的に逆鱗を守ろうとするだろう
そこを狙ってカウンターで狙撃
腕や氷で防ごうとも全て貫く必中の弾丸で逆鱗を撃ち抜く
お前達が生きる場所はこの世界にはない
魂すら凍えるこの極寒の地で永遠に眠るがいい
竜の卵から引きずり出した半端な帝竜。
だがその名の通り、氷皇竜が戦場へとばら撒くのは、飛沫き流れ落ちる赤をも凍てつかせる冷気。
「流れる血すら凍てつく大地か……フッ……まるでコキュートスだな」
戦場はまさに、キリカ・リクサール(人間の戦場傭兵・f03333)の言うように氷の地獄と化しているけれど。
その冷気にも、飛び回る竜の群れにも、屈するわけにはいかない。
『ギャワワワッ!』
キリカの血や肉を喰らわんと、その牙を剥く数多の竜。
けれど、"聖歌隊"の通称を持つ大口径の対呪物火器や竜の硬き皮膚すら貫通する機関拳銃から、一斉に弾丸が撃ち出されて。
『ギャアアッ!』
その翼を打ち貫いては戦場の空から叩き落し、それを掻い潜って襲い掛かる敵も、卵の浮遊砲台から放たれた強力な粒子ビーム線によって墜落させられる。
そしてキリカはなるべくその場から動かず確保に努める。氷皇竜までの射線と周囲の安全を。
それから再び狙いを定め、より修練を重ねた技能を研ぎ澄ませる。
「この世界を竜共の好きにさせるわけにはいかん」
――そのためにも……再孵化はここで確実に防ぐ、と。
敵を、神の御許へと安らかに逝かせるために。
『グアアアァッ!』
刹那、氷皇竜メルゼギオスが咆哮をあげれば。
キリカへと襲い掛かるは、氷結属性宿す鋭く尖った氷の棘。
その鋭利な凍てつきし棘は狙った標的を高速追尾するというが。
動かずその場に留まるキリカにとって、その軌道は狙いやすい単調なもの。
銃弾や粒子ビーム線で全て撃ち落とし、氷皇竜が本能的に守らんとするだろう逆鱗の位置を探って。
「お前達が生きる場所はこの世界にはない」
――魂すら凍えるこの極寒の地で永遠に眠るがいい。
刹那、牙や爪を懲りず向けてくる雑魚の鋭撃に傷を負うことも怯まず、ぐっとキリカが引き金を引けば。
『ギャアアッ!』
メルゼギオスが微かに庇う仕草を見せた胸へと見舞われるは、狙い澄まされたカウンターの狙撃。
腕や氷で防ごうとも全て貫く、必中の弾丸をもって。
大成功
🔵🔵🔵
ケルスティン・フレデリクション
……これが、帝竜になるの…?
それは、だめ…とめなきゃ。
このせかいのみんなも、りょーへいのみんなも、きずつくのは、ぜったいだめだもん。
…わたしは、みんなをまもるために、ここにいるの。
みんなをまもるためにたたかうの!
きらきら、このひかりは、みんなをまもるかがやき。
【ひかりのしらべ】をつかうね。
敵の攻撃には【属性攻撃】【範囲攻撃】【全力魔法】
ふだんは、あついから…あんまりつかわないけど、炎の魔法を使うよ。
おおきな、全てを燃やし尽くす烈火。
こおりのよろいは、とかしちゃおう。
あつ、い…。
でも、自分の魔法だから、怯まないよ
負けない。私の中には絶対負けない心があるから!
がんばる!
竜の卵から引き摺りだされた氷皇竜。
その姿を円らな橙の瞳で見つめ、紫の髪を微かに靡かせながら。
ケルスティン・フレデリクション(始まりノオト・f23272)は首をこてんと傾げる。
「……これが、帝竜になるの……?」
けれどすぐに、ふりりと首を振って続ける――それは、だめ……とめなきゃ、って。
纏う冷気は大地を凍てつかせ、周囲の竜の群れを従えるその姿。
そしてまだ半端であるというこの帝竜を、再孵化によって完全なものにさせるわけにはいかない。
「このせかいのみんなも、りょーへいのみんなも、きずつくのは、ぜったいだめだもん」
ケルスティンは、ぐっと小さな両手を力強く握りしめ、続けて言い放つ。
「……わたしは、みんなをまもるために、ここにいるの。みんなをまもるためにたたかうの!」
『ギャワワワッ!』
けたたましく鳴き、小さな少女にも容赦なく襲い掛かる竜の群れ。
けれどケルスティンはびしいっと指先を竜たちへと向ける。
瞬間、天から降り注ぐ光が、彼女を傷付けんとする竜どもを地へと叩き落す。
そう――きらきら、このひかりは、みんなをまもるかがやき。
そして冷気を放つ帝竜の成り損ないが、守りを固めるように氷の鎧を成せば。
「こおりのよろいは、とかしちゃおう」
ケルスティンは広範囲に及ぶ炎の魔力を編み上げる。大きな、全てを燃やし尽くす烈火を。
(「ふだんは、あついから……あんまりつかわないけど」)
けれども、これが一番有効だと思ったから。
「あつ、い……」
そう呟いてしまうくら熱くても、でもみんなが傷つくのはもっと嫌だから。
それに自分の魔法だから、熱いくらいでは怯まない。
……だって。
「負けない。私の中には絶対負けない心があるから!」
襲い来る竜の牙や爪で傷を負っても、炎の魔法は熱くても――がんばる! って。
ケルスティンは氷の戦場に、懸命に光と炎を生み出す。
きらきら、めらめら――皆を守るために。
大成功
🔵🔵🔵
李・蘭玲
ご機嫌モード
負傷上等
冷気対策に前もって刻印から疑似経絡に熱を通す
機体が不具合を起こしては困るからね
少し離れた所で対物ライフルを立射姿勢
ごきげんよう、ではお休みなさい
まず胸部に一発、呪殺弾でヒビでも入りゃ儲けモンか
動き出したら天眼で捕捉しつつ、友軍にあわせ援護射撃
凍った地面は震脚で踏み砕くよ
戦闘狂じゃないけどさ、劣勢を押し返す快感は脳内物質でまくるってモンよ!
さて向こうも対物中心か、なら道術はどうよ?
305人の幽霊女中中隊さ
ヘリが落ちても兵が無事なら無問題
弱点ごと蜂の巣に加工しちまいな!
・推理
相場は喉元か尾の付け根だけど…急所じゃなくて大切な部位だろ?
魔力溜りっぽい『右手』が潰れたら困ると思うね
大地をも凍らせる、氷皇竜メルゼギオスの冷気。
けれどもそれは、予知にて把握している事だから。
「機体が不具合を起こしては困るからね」
予め森羅万象への干渉が可能な刻印・陰陽魚から疑似経絡に熱を通しておく、李・蘭玲(老巧なる狂拳・f07136)。
そして対策を講じ位置取るは、氷皇竜から少し離れた場所。
刹那――ごきげんよう、ではお休みなさい。
彼女の口から、そう紡がれれば。
『ギャアアアッ!』
まずは挨拶代わりに胸部に一発。
ドラゴンの鱗すら穿つという、大口径銃の対物ライフルからの呪殺弾を立射姿勢からぶっ放つ蘭玲。
『ギャウウッ!!』
相手は、半端な帝竜とはいえ、かなりの強敵だという。
それに世界を滅ぼさんとする、まさに道徳的悪の存在。
そして周囲を飛び交う竜の群れが彼女を取り囲み襲い掛からんとする中で。
氷皇竜の動きを天眼にて捕捉しつつ、友軍にあわせ援護射撃を行ないながら。
動くのに邪魔な凍った地面は、八極拳の踏み込み・震脚をもって踏み砕く。
そして、一斉に襲いくる竜たちの牙に腕を喰いつかれて。
鋭利な爪で胸を引き裂かれ、振るわれた尾でその身を穿たれようとも。
「戦闘狂じゃないけどさ、劣勢を押し返す快感は脳内物質でまくるってモンよ!」
むしろ蘭玲は、ご機嫌モード。
それに、戦場を冷静に見極めて。
「さて向こうも対物中心か、なら道術はどうよ?」
――305人の幽霊女中中隊さ。
そう召喚するは、クラシカルメイドの幽霊を数多乗せた輸送ヘリコプター。
それから蘭玲は天眼で捉えし敵の様子を見遣りつつ、推理を巡らせる。
不完全な帝竜の弱点である、逆鱗の場所を。
(「相場は喉元か尾の付け根だけど……急所じゃなくて大切な部位だろ?」)
そしてあたりをつけたのは、潰れたら困りそうな魔力溜りっぽい右手。
いや、ギャアギャア泣き喚く竜の群れや氷の鎧纏う氷皇竜に喚んだヘリが落とされたって、兵が無事なら無問題だし。
「弱点ごと蜂の巣に加工しちまいな!」
逆鱗が何処であろうと――全部、蜂の巣にしてしまえばいいのだから。
大成功
🔵🔵🔵
ティエル・ティエリエル
せっかく帝竜たちをやっつけたんだ!
新しい帝竜なんて増やさせたりしないよ!
ボクの方が小回りが利くもんね!と竜の群れの間をフェイントも交えてくるりとターン、すり抜けるように飛び抜けていくよ!
避けきれずダメージを受けたって痛くないもん!スピードを緩めずに進んでいくよ!
氷皇竜の元にたどり着いたらヒット&アウェイで攻撃しながら逆鱗の位置を探るね!
一番大切な場所だもん、氷で一番厚く覆っている部分が怪しいよね♪
氷皇竜の氷の棘は地面や周りを飛ぶ竜の群れの直前で方向転換することで押し付けちゃうぞ☆
追尾してくる棘がなくなったら両手でレイピアを構えて逆鱗と思われる場所を【ハイパーお姫様斬り】で切り裂いちゃえ!
ドキドキワクワクしながら聞いた、吟遊詩人の詠う冒険者の英雄譚。
そんな冒険には、ドラゴン退治はつきもの。
それに常春の故郷もあるこの世界を守るために。
「せっかく帝竜たちをやっつけたんだ! 新しい帝竜なんて増やさせたりしないよ!」
ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)は果敢に、凶暴な竜の群れが飛ぶ空を舞う。
ギャウッと鳴き声を上げて、そんなティエルを叩き落さんと襲ってくる竜たちだけれど。
――ボクの方が小回りが利くもんね!
バサバサ荒く飛び回る竜の群れの間を、くるり。
フェイントも交えてターン、すり抜けるように飛び抜けていかんとするティエル。
『ギャウウウッ!』
だがそうはさせないといわんばかりに無差別に揮われた竜の尾が、ティエルの小さき身体を掠め、鮮血を走らせる。
けれど、ティエルは飛ぶスピードを緩めずに進んでいく。
痛くないもん! って、そう口にしながら。
そして辿り着いた氷皇竜へと、ヒット&アウェイ!
逆鱗の位置を探るように攻撃を繰り出しながらも、ティエルは狙い定める。
「一番大切な場所だもん、氷で一番厚く覆っている部分が怪しいよね♪」
どの部分よりも厚く氷で覆われている、胸の位置を狙って。
『ギャワワッ!』
けれどすかさず氷皇竜が放ってくるのは、鋭利な氷の棘。
それをティエルは小回りの利く身を最大限に生かして。
『! ギャアッ』
周りを飛ぶ竜の群れの直前で方向転換することで押し付ける。
そして氷の棘の追尾が止んだ、その一瞬を見逃さず。
傷だらけの身ながらも、王家に伝わり音楽を奏でるという風鳴りのレイピアを両手で構えて。
――いっくぞー! ハイパーお姫様斬りだー☆
『ガッ、アアアッ!!』
読み通り氷で厚く防御している胸の逆鱗目がけ、ハイパーお姫様斬りで切り裂くべく。ティエルは全力で、レイピアを揮う。
大成功
🔵🔵🔵
アテナ・パラステール
新たな帝竜の誕生など見過ごせません
この世界に生まれ士姫として、騎士として、必ずや打ち倒すことを、始祖より伝わるこの剣に誓いましょう!
【姫騎士の誓い】にて戦乙女化し白き翼を広げ空中に舞います
光の刃を限界まで伸ばし、空を飛ぶ竜の群れを切り払いながら、氷皇竜の元を目指しましょう
多少負傷しようとも、その痛みはこらえ…
「始祖の神が見ているのです。交代などできません!」
空中で戦い、攻撃を避けながら、氷皇竜の挙動を観察し、彼奴が逆鱗の場所を庇っていないか観察します
一番大切な部位…竜ならばやはり顎の下…?
いえ、先入観は捨て、観察し続けましょう
見極めたら光の剣を伸ばし吶喊!
「この身に変えても!」
光の刃で貫きます
竜の卵から再孵化せんとしているのは、帝竜。
そして卵の中から引き摺り出された依り代の氷皇竜は、まだ不完全な状態ではあるけれど。
「新たな帝竜の誕生など見過ごせません」
アテナ・パラステール(亡国の姫騎士・f24915)の言う様に、生まれようとしている脅威を許すわけにはいかないから。
握る継承者の証を掲げ、改めて言い放つ。
「この世界に生まれ士姫として、騎士として、必ずや打ち倒すことを、始祖より伝わるこの剣に誓いましょう!」
そしてそう姫騎士の誓いを立て、愛剣に宿りし始祖の神の力を受けた白き翼の戦乙女と化して。
空を飛び、牙や爪や尾を放つ竜の群れを、光の刃を限界まで伸ばし斬り払い進んでいく。
けれど、何せ数えきれないほどの竜の群れ。
「……っ!」
振揮う刃をかいくぐった竜の爪を受け、尾でその身を穿たれかけるけれど。
「始祖の神が見ているのです。交代などできません!」
多少負傷しようとも、止まるわけにはいけないから。
走る痛みはこらえ、氷皇竜の元を目指し前へと進むことをアテナは止めない。
そして白き翼をはばたかせ、竜の群れの間隙を縫いながら、目を向けるは氷皇竜メルゼギオス。
(「一番大切な部位……竜ならばやはり顎の下……?」)
空中にて竜たちの攻撃を避け、時にはその身に受けつつも。
アテナは氷皇竜の挙動を観察し、彼奴が逆鱗の場所を庇っていないか見極めて。
ハッと青い瞳を見開いた瞬間、伸ばした光の剣で吶喊!
「この身に変えても!」
無意識的に庇う仕草をし一等分厚い氷で覆われている氷皇竜の胸へと、光の刃を揮う。
『ギャアアッ!』
そこに隠してある、弱点の逆鱗ごと貫かんと。
大成功
🔵🔵🔵
クシナ・イリオム
アドリブ歓迎
あんだけ帝竜がいたっていうのに、まだ増やすのか…
…いいさ。どれだけ増えようともそのたびに始末してやる
基本的には小さい体を生かして手数で押し切るスタンス
【魔力霊身変化】で氷の棘をくぐり抜け敵の近くで実体化
額の角を狙って攻撃したらもう一度UCを使って離脱
これを光る手、胸の結晶と弱点に当たるまで繰り返すよ
実体化時に受ける多少のダメージは心殺しの丸薬(希釈改良版)で堪える
表情が変わらないからって痛くないわけではないんだけど…
でも、苦痛の中で身体を動かす訓練はさせられてたからね
致命傷にならない限り、私は何度でもお前を貫く
…帝竜を信奉する教団に攫われた私の前でその名を名乗ったこと、後悔しろ…!
その戦場で行われていたのは、帝竜の再孵化を目論む儀式。
「あんだけ帝竜がいたっていうのに、まだ増やすのか……」
表情こそ変わらないが、そう半ば呆れたように呟くクシナ・イリオム(元・イリオム教団9班第4暗殺妖精・f00920)。
けれど、帝竜をまだ増やすと言うのならば。
「……いいさ。どれだけ増えようともそのたびに始末してやる」
その都度その翼をへし折って、叩き落せばいいだけ。
そんなクシナはいつも通り、小さい体格を生かし手数で押し切るスタンスを取って。
魔力霊身変化を展開、己を物理存在をすり抜けられる透明な体に変化させれば。
『ギャワワワッ!』
刹那、小さなその身を突き刺して捉えんと繰り出された氷皇竜の氷の棘がすり抜けて。
放たれし鋭利な棘をくぐり抜け、敵の近くで実体化させれば。
まず狙うは、額の角。
続いて、同じ様に透明の身体に変化しては、光る手、胸の結晶と順に当ててみるクシナ。
けれどそう長い間、氷皇竜や周囲の竜の群れがそれを許さない。
「……!」
実体化したタイミングで、群れている竜の一体が放った爪の鋭撃が掠め、鮮血を飛沫かせるけれど。
感情が肉体に影響を及ぼさないようにするという、希釈改良版の心殺しの丸薬をもってクシナは耐える。
その表情は相変わらず変わらないけれど。
「表情が変わらないからって痛くないわけではないんだけど……」
ただでさえ小さな身体で受ける攻撃は、やはり痛いのだけれども。
――でも、苦痛の中で身体を動かす訓練はさせられてたからね。
「致命傷にならない限り、私は何度でもお前を貫く」
……帝竜を信奉する教団に攫われた私の前でその名を名乗ったこと、後悔しろ……!
そうクシナが全力をもって衝撃を叩き込むのは。
『ギャアアッ!』
一番攻撃を見舞った際、反応が大きかった胸部――弱点の逆鱗がある場所。
大成功
🔵🔵🔵
フルール・ラファラン
帝竜再孵化儀式…怖くない、とは言えないのよ
でも…ここでルーが引いたら、ルーが行かなかったら
ルーの故郷は、森は、地は、空は、世界は…
そんなのルーは許さない
もう、ルーは、小さくて弱い子じゃない
氷皇竜…とても大きくて、強くて、恐ろしい
そして、とても美しいのよ
氷は冬の象徴、生命の眠りの時
でも冬の時はずっとは続かない
春を此処に呼びましょう
芽吹きの時を此処に
「きっと、貴方も、生まれたいのよね。温かな春の元に」
ルーが、ひと時の暖かさを運ぶ風になろう
森の儀式でこの地を緑で埋めよう
氷は冷たくて、足元が悪い
なら、氷の下から芽吹き生える草はきっと大地を草原にしてくれる
足場の確保と、強化になる
おはよう、そして安らかに
生まれ生きる穏やかな森とは全く違った、凶暴な竜が飛び交う戦場。
(「帝竜再孵化儀式……怖くない、とは言えないのよ」)
フルール・ラファラン(森に住まう人・f00467)は、震えそうになる手を、ぐっと握り締めるけれど。
「でも……ここでルーが引いたら、ルーが行かなかったら。ルーの故郷は、森は、地は、空は、世界は……」
――そんなのルーは許さない。
森と空を混ぜて閉じ込めたようなその瞳で、確りと戦場を見回す。
だってもうフルールは、小さくて弱い子じゃないから。
そして、眼前の帝竜の依り代・メルゼギオスを見つめる。
『グアアアッ!』
「氷皇竜……とても大きくて、強くて、恐ろしい。そして、とても美しいのよ」
煌めく冷気を宿す強者の姿は、恐ろしくも美しくて。
竜が纏いし氷は冬の象徴、それは生命の眠りの時。
でも……冬の時はずっとは続かないから。
「春を此処に呼びましょう」
――芽吹きの時を此処に。
今こそ氷を溶かし、凍てついたこの地に春を、と。
フルールは、ひと時の暖かさを運ぶ風になる。
「きっと、貴方も、生まれたいのよね。温かな春の元に」
森の儀式で、小さな森の世界樹を喚んで。
この地を緑で埋め、小さな清らかな森のいろで。凍てついた大地を塗り替える。
「氷は冷たくて、足元が悪い」
……なら、氷の下から芽吹き生える草はきっと大地を草原にしてくれる。
それは確りと踏みしめられる足場となり、強化になるから。
――おはよう、そして安らかに。
凶暴な竜の爪や牙が数多向けられようとも、氷皇竜が氷の鎧を纏おうとも。
フルールは氷を溶かすべく春風をこの地に吹かせ、緑を芽吹かせるのを止めない。
大成功
🔵🔵🔵
月舘・夜彦
【華禱】
再孵化となれば苦戦した帝竜達と……
幾ら倒しても被害が増えるでしょうね
あの時のように戦火を広げない為にも必ずや討伐を
行きましょう、倫太郎殿
竜の群れには抜刀術『陣風』
倫太郎殿の拘束術を受けた敵が多い所を狙い
2回攻撃となぎ払いにて広範囲に攻撃
接近した敵はなぎ払いによる衝撃波で吹き飛ばし、カウンター
躱せないものは武器受けにて防御
継戦能力より闇雲に戦わず生命力吸収も併せ氷皇竜に挑める体力の維持
氷皇竜戦では視力にて鱗が多い、氷に覆われているといった
守りの堅い所を調べ情報共有
逆鱗と思われる所へ狙いを定め、鎧砕きを併せた早業にて一閃
私は彼の刃
人々を護り、悪を断つ刃
奴等を倒せるのならば痛みは些細なもの
篝・倫太郎
【華禱】
レディ・オーシャンの一件があってから
討ち漏らしは出さねぇって戦争の度に思う
気持ちが逸る
行こうぜ、夜彦
拘束術使用
竜の群れ
射程に入った奴は全て鎖で先制攻撃し拘束
拘束から漏れた奴にも再度拘束術
鎖を引き絞って空から引き摺り降ろす
鎧砕きと鎧無視攻撃を乗せた華焔刀でなぎ払い
氷皇竜
射程内なら拘束術で拘束
射程外の場合はその行動を観察
射程に収めた時点で拘束術
庇う等、それまでと異なる反応があるなら
その箇所を部位破壊で攻撃
手段は群れと同様
必要であれば生命力吸収も攻撃に乗せる
倒れる訳にはいかねぇから
常時情報共有
確実の一撃は夜彦に任せる
俺は夜彦の盾で夜彦は俺の刃
敵の攻撃は見切りと残像で回避し
冷気は氷結耐性で凌ぐ
帝竜たちと繰り広げてきた戦いは、記憶に新しく鮮明なもので。
「再孵化となれば苦戦した帝竜達と……幾ら倒しても被害が増えるでしょうね」
だがそう口にする月舘・夜彦(宵待ノ簪・f01521)が思い返すのは、もう少し前の記憶。
それは、隣に並ぶ篝・倫太郎(災禍狩り・f07291)も同じ。
そう――戦争の度に思うのだ。
討ち漏らしは出さねぇって……レディ・オーシャンの一件があってから。
だから、また同じことを繰り返さないように。
あの時のように、戦火を広げない為にも。
――気持ちが逸る。
――必ずや討伐を。
ふたりは同時にその顔を上げ、そして視線を合わせ紡ぎ合う。
「行こうぜ、夜彦」
「行きましょう、倫太郎殿」
瞬間、同時に地を蹴り駆け出す。
凶暴な竜たちが飛び交い、凍てつきし冷気纏う強者の竜が猛る戦場の只中へと。
ギャアギャアと泣き喚く竜の群れを黙らせるかの如く。
倫太郎が放つは、災いを……射程に入った竜全てを縛る、見えない鎖。
その拘束を一度は逃れた竜にも、再び鎖を放ち縛り上げて。
『ギャアアッ!』
鎖を引き絞り、我が物顔で飛び回る空から引き摺り降ろせば。
――全て、斬り捨てるのみ。
抜刀した夜彦の刃が生み出すのは、陣風。
連撃を繰り出し、華焔刀握る倫太郎と呼吸を合わせ薙ぎ払い、衝撃波で次々と襲い掛かる竜どもを吹き飛ばして。
それでも止まぬ竜の群れの鋭撃を受け、たとえその牙に喰いつかれ、爪に引き裂かれようとも……その足は止めぬように。
闇雲には戦わず、生命力吸収も併せ体力の維持をはかりながらもふたりは進む。
もう決して討ち漏らさぬ様に――氷皇竜に挑むために。
『ガアアアッ!』
刹那轟く、メルゼギオスの咆哮。
「……!」
そしていち早く反応を示したのは、倫太郎。
――俺は夜彦の盾で、夜彦は俺の刃。
だから、放たれた強烈な冷気の前に飛び込み、盾となる。夜彦がその刃を存分に揮えるために。
けれど、盾として倒れるわけにもいかないから。
傷を負い冷気を浴びた身から、生命力吸収を乗せた攻撃を氷皇竜へと返した後。
眼前の災いに、縛めをくれてやる。
そして観察し狙うは……最も守りの氷の厚い胸部。
――私は彼の刃。人々を護り、悪を断つ刃。
刹那、逆鱗と思われる其処へと夜彦が繰り出すは、厚き守りをも砕く早業の一閃。
『! ギャアアッ!』
そんな刃振るう夜彦や彼の盾となる倫太郎へと、周囲の竜の群れが休まず襲い掛かるも。
――奴等を倒せるのならば痛みは些細なもの。
凍てついた大地を、ふたりは共に駆け続ける。
新たなる脅威を必ずや、討つ為に。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ナイ・デス
ここまで、きたのです
この戦争で、全てを終わらせる
完全勝利の、為に
再孵化、放置はできません!
大地【踏みつけ、念動力】で自身の背を押し
凍てついた大地を砕きながら【怪力ダッシュ】!
四方八方からの竜【第六感で見切り】
【スライディング】などですり抜けて
【鎧無視攻撃のカウンター】で切り裂いて
アブソリュートゼロの、範囲内に
氷結する。それでも
【覚悟、激痛耐性、継戦能力】私の本体は、無事だから
死んでいない。心は、凍っていない
『未だわたしは此処にいる』
何度でも発動する
再生して、再生して、再生して!
その度に肉体、真の姿である「光」に近づいて
逆鱗、わからないので
【範囲攻撃】
【生命力吸収】する光で、全身包み、喰らう!
様々な戦場を駆け、強大な帝竜達を相手取ってきて。
遂にはオブリビオン・フォーミュラである帝竜ヴァルギリオスまで辿り着いた今。
(「ここまで、きたのです。この戦争で、全てを終わらせる」)
ナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)はそう改めて心に強く思う。
これまで皆で倒してきた帝竜、それを再び生み出すわけにはいかないから。
「再孵化、放置はできません!」
この戦争の、完全勝利の為に。
『ギャワワッ!』
だが、そんなナイの行く手を阻み牙や爪を次々と向けるのは、竜の群れ。
けれど退く事なく、凍てついた大地を踏みつけ砕きながら、念動力で自らの背を押して。
大きく地を蹴り、怪力を大いに振るって、全力で戦場を駆けるナイ。
そんなナイへと四方八方から襲い来る竜ども。
第六感を駆使し、振るわれる爪を躱して。
鋭い牙で噛みつかれ抉られようとも薙ぎ払い、間髪入れず迫る別の竜の尾をスライディングですり抜けてから。
お返しにと、敵の守りをもろともせぬ反撃を見舞い、切り裂いていく。
そして――駆けたその先。
新しい脅威となりうる存在、氷皇竜メルゼギオスの近くへと辿り着くも。
逆鱗の位置はわからないから、広範囲に渡る生命力吸収する光で全身包み、喰らわんとするナイ。
だが……その時だった。
『ガアアアアッ!』
「……!!」
猛々しい咆哮と共に戦場を覆うのは、物体を一瞬で分子レベルまで氷結させる冷気。
その冷気を浴びたナイは、凍り付いてしてしまうけれど。
でも……それでも。
(「私の本体は、無事だから」)
……死んでいない。
何よりも……心は、凍っていない。
だから、ナイは改めて認識する。
――未だわたしは此処にいる、って。
そう思える限り、再生して、再生して、再生して!
何度でも、何度だって、発動する。
それがヤドリガミたる己であって。
そして、その度に近づく――肉体、真の姿である「光」に。
大成功
🔵🔵🔵
ヴィクトル・サリヴァン
今ボロボロになっても目的遂げられればそれでよし。
一匹残らず叩き潰して帝竜の再孵化は阻止しないとね。
逆鱗は…右胸かな?赤みがかってるし氷で覆われてるならその下は弱そうな。
まあ俺は支援で動く。
氷皇竜まで切り込む為の、そして他の猟兵が戦いに専念する為のね。
UCで炎属性と嵐合成して炎の嵐で行儀の悪い竜達を吹き飛ばして突破口を切り開く。
その後は高速詠唱からの水の魔法で壁…敵の冷気も逆に利用してやり氷の壁を作り竜達の足止めを行おう。
銛での迎撃、水魔法での攻撃。再準備できたらUCの炎の嵐。
氷皇竜の方は完全に任せた、なら俺は俺の仕事を果たすだけ。
ここは通さない、さっさと骸の海に帰ってね。
※アドリブ絡み等お任せ
周囲を舞う竜の群れは、猟兵達が叩き落しても薙ぎ払っても、次から次へと湧いて出てきては襲い掛かってくる。
いわゆるそんな数の暴力を前に、致命傷こそ受けないが、無傷な者も誰一人いない。
けれど――それでよしと。
ヴィクトル・サリヴァン(星見の術士・f06661)は、噛みついてきた竜を強引に剥がし払い落とす。
「一匹残らず叩き潰して帝竜の再孵化は阻止しないとね」
今ボロボロになっても目的を遂げられれば、それでいい。
竜の群れを殲滅し、新たなる脅威の芽を摘めるのならば。
『ガアアアッ!』
そしてふと、戦場に咆哮轟かせる氷皇竜メルゼギオスへと目を向けてみる。
ヴィクトルが探すのは、防護が施されていないという敵の弱点――逆鱗の位置。
(「逆鱗は……右胸かな? 赤みがかってるし氷で覆われてるならその下は弱そうな」)
傷を負うことを厭わず、竜の群れの猛攻を力でねじ伏せながら、そう予測を立ててみるも。
……まあ俺は支援で動く、と。
ヴィクトルは、同じ戦場に在る猟兵が氷皇竜まで切り込めるよう道を作るべく。
そして、そんな仲間達が戦いに専念できる為に動く。
『ギャワワワッ!!』
そして行儀の悪い煩い竜どもを吹き飛ばすべく生み出すは、炎の嵐。
炎の属性と発動させた自然現象の嵐を合成し、ヴィクトルは竜の群れを蹴散らして、突破口を切り開いていく。
けれど、その手が成すのは炎だけではない。
炎の嵐を掻い潜り爪を振り上げた竜の眼前に高速詠唱をもって作り上げるのは、水の壁……いや、メルゼギオスの強烈な冷気をも逆に利用した氷の壁。
そして恰幅良い体に再び牙を立ててくる竜へと銛の鋭撃を見舞って。
水魔法での攻撃を繰り出しながら、再び発動できる状態になれば炎の嵐を。
――氷皇竜の方は完全に任せた、なら俺は俺の仕事を果たすだけ。
ヴィクトルは、そう己が作った道をゆく仲間へと氷皇竜を討つことを託して。
『ギャアアッ!』
「ここは通さない、さっさと骸の海に帰ってね」
再び巻き起こした炎の嵐で、有象無象の竜どもを、片っ端から吹き飛ばしていく。
大成功
🔵🔵🔵
リリスフィア・スターライト
帝竜達を二度と蘇らせない為にも必ず阻止してみせる
強気で接近戦が得意な人格のリリスで挑むわ
炎を纏った剣を手に氷の大地を進み
襲い掛かる竜の群れ達を迎撃していくわ
他の猟兵との連携も積極的に取って
お互いの弱点をフォローし
被害を抑えながら進軍していくつもりよ
負傷は覚悟するけど氷皇竜メルゼギオスに挑む為にも不要な
傷は負わないよう辿り着くまでは無理はしないわ
突破出来そうになければ1体でも多くの竜を倒して
仲間の道を切り開く事に切り替えるわ
氷皇竜の元に辿り着けたなら逆鱗を狙って攻撃ね
特定できていない間は攻撃を当てていない箇所
氷皇竜が重点的に守っていると思われる個所を見つけ
そこを狙って炎の斬撃を次々と繰り出すわよ
これまで、何体もの帝竜を相手取り、そして撃破してきた猟兵達。
そんな帝竜達の力を、戦いの中、身をもって知ったからこそ。
「帝竜達を二度と蘇らせない為にも必ず阻止してみせる」
ぐっと愛用の魔剣を握り、薄紅の髪を靡かせ戦場を駆けるのは、リリスフィア・スターライト(プリズムジョーカー・f02074)。
いや、今の彼女は強気な人格のリリス。
剣士たるリリスは魔法剣を手に、氷の大地を踏みしめ、豪快に揮う。
リリスの身を食らわんと牙を剥き、爪を立て、尾を振るわんとする竜の群れの只中で。
『ギャアアアッ!』
その緋色をより鮮やかな紅に彩る、炎纏せた刃を。
それに、この戦場に在るのはひとりではない。
共に氷皇竜メルゼギオスを討たんと進む同士、そしてそれを成す事を託し道を作ってくれる仲間の存在。
そんな同道する他の猟兵達と積極的に連携を取り、互いをフォローし合い。
そして各々自由に立ち回り、被害をできる限り抑えながら進軍していくリリス。
だが、そんなリリスの行く手を阻むのは、煩くギャアッと鳴く竜の群れ。
「……ッ」
次から次へと迫る竜どもが、その足を止めんと牙を立て、振るわれた爪は直撃せずとも皮膚に赤の鮮血を走らせるけれど。
負傷は元より覚悟の上。だが、帝竜と半ば化した氷皇竜に挑む為にも。不要な傷は負わぬよう、討つべき敵の元へと辿り着くまでは無理はしない。
それから、再び喰らいつかんと襲い掛かる竜を炎の刃で焼き払い、叩き落した刹那。
『ガアアアアッ!』
「……!」
氷皇竜が放つは、物体を一瞬で分子レベルまで氷結させるほどの強烈な冷気。
そんな凍てつく波動は、思わず足を一瞬止めそうになるけれど。
でも――リリスは強気で豪快な剣士だから。
負けない、負けたくない……何よりも心に抱くのは、そんな勝気な思い。
そして、この距離なら外さない、と。そう間合い飛び込んだ瞬間。
「焼き払い斬り裂いてあげるわ!」
『! グッ、アアアアッ』
氷皇竜が重点的に守っている胸元――逆鱗を狙い、周囲をも巻き込む爆炎を生んで。
握る魔剣を揮い、次々と繰り出す。氷を溶かすような、炎の華咲かせる連斬を。
大成功
🔵🔵🔵
尭海・有珠
無害なものが産まれる卵なら守ることもあろうが
悪逆を尽くす竜ならば、早い内に潰すより他ないな
さて逆鱗の位置だが…攻撃の要である部位、爪や尾辺りを主に狙うか
もしくは守りを固めるにあたり、重点的に冷気で覆う場所だろうかな
死ぬ恐怖ではなく、狩る事に重きを置くなら
武器とする場所こそ大事に思いそうだからな
津波の如く、炎の≪剥片の戯≫を逆鱗の位置と思しき場所へ向ける
耐久勝負なんぞやる気はない
そんなこと私の方がもたないに決まってる
高速・多重詠唱に全力・属性を最大限に乗せ押し切ってやる
死なない程度ならば抉られようが血を吐こうが
杖は触媒、技はそれがなくとも撃つことはできる
ハッ、氷・痛みよりも熱く燃えて灼け落ちろ!
本来ならば、固い殻に覆われたその中に宿るのは、尊い生命であるのだが。
(「無害なものが産まれる卵なら守ることもあろうが、悪逆を尽くす竜ならば、早い内に潰すより他ないな」)
儀式により再孵化せんとする卵から生まれし竜は逆に、守りたいものを奪う存在。
『グオオオッ!』
凍てついた戦場に響く、帝竜とならんとする氷皇竜の咆哮。
そんな大気震わせる轟きにも怯むことなく、尭海・有珠(殲蒼・f06286)は飛び交う竜達の間隙を縫うように、海の色を映した双眸で討つべきその姿を捉える。
半ば帝竜化し、強大な力を持つという氷皇竜メルゼギオス。
けれども、今ならば。その存在を討つことも不可能ではない。
弱点であるという逆鱗に、防衛能力が備わっていない今であれば。
さて逆鱗の位置だが……と、有珠は牙を剥く竜どもを魔法迸らせるの刃で叩き落としながら、氷皇竜の弱点を見極めんと瞳を凝らす。
狙うは、攻撃の要である部位、爪や尾辺りか。
それとも、守りを固めるにあたり、重点的に冷気で覆う場所か。
狩られる恐怖と獲物を狩る事、氷皇竜がどちらに重きを置くのか……有珠は逆鱗の場所を探る様に青揺蕩う視線を投げて。
刹那、一気に地を蹴り、竜の群れを掻い潜り氷皇竜へと距離を詰める。
そして成すは、燃え盛る炎宿した魔法の薄刃。
戦場に展開されし剥片の戯は、まるで津波を起こすかの如く。
『グアッ、アアアッ!』
逆鱗の位置と思しき場所――厚き氷に覆われた胸元へと、一気にたたみこむように炎の刃を向ける。
「耐久勝負なんぞやる気はない」
牙を立て腕に喰らいついてきた竜を強引に振り払い、鮮血走らせた爪を振るった竜を炎の刃で焼き斬りながらも。
有珠は、守りよりもあくまで攻勢に立ち回って。放たれた尾でその身を穿たれようが、攻めることを選ぶ。
耐久勝負で守りを固めたところで。
「そんなこと私の方がもたないに決まってる」
この竜の大群に加え、帝竜化している氷皇竜に押し切られるのが関の山。
だから有珠は高速で紡ぐ詠唱を幾重にも重ね、逆に押し切るべく、全力の炎を乗せた衝撃を氷皇竜へと喰らわせてやる。
竜の牙で喰らい千切られ、大きく揺れるは、海の宝珠抱く真鍮色の蔓茨と流れ零れる青の仕込み杖。
けれども、握る澪棘はあくまで触媒。
それにこの身が抉られようが、血を吐こうが、問題はない。
死にさえしなければ、敵を焼き切る刃を撃つことはできるのだから。
そして血の滲む口元から、ハッ、とひとつ、息が漏れた刹那。
「氷、痛みよりも熱く燃えて灼け落ちろ!」
『ガッ! ガアアアッ』
有珠の成した燃え盛る炎の薄刃が、再び群れ、奔る。
竜の逆鱗目掛け、それを燃やし斬る為に。
大成功
🔵🔵🔵
シリン・カービン
【SPD】
「頼みます」
氷の精霊に呼びかけ、靴底の摩擦を調整。
足元は程々にはなんとかなるでしょう。
森で獣を追っていた頃から、一度狩ると決めた獲物は
必ず仕留めて来ました。
獲物がオブリビオンになってもそれは変わらない。
冷静に、周到に、執念深く。
例えそれが帝竜であっても。
卵の周りの竜が数で押してくるのなら好都合。
フェイントで同士討ちさせながら一頭一頭冷静に撃破します。
数を減らしたら数頭連れて卵の中へ。
無数の氷の刺は竜の一頭を盾に回避。
傷は避け得ませんが、構わず【ピクシー・シューター】を発動。
複製猟銃を氷皇竜の周囲に展開、急所と思しき場所に一斉射撃。
かばった部位を狙い撃つ。
「氷皇竜、あなたは私の獲物」
降り立った戦場は数多の竜が飛び交い、そして大地は凍てついているけれど。
それは、事前の予知で知り得ていること。
「頼みます」
シリン・カービン(緑の狩り人・f04146)がそう呼びかけるは、氷の精霊。
精霊に靴底の摩擦を調整をしてもらえれば。
「足元は程々にはなんとかなるでしょう」
キュッと地を踏みしめ、感触を確かめてから。
対策を怠らず、緑色の瞳で狩るべき獲物を見遣る。
(「森で獣を追っていた頃から、一度狩ると決めた獲物は必ず仕留めて来ました。獲物がオブリビオンになってもそれは変わらない」)
――冷静に、周到に、執念深く。
それが獣でもオブリビオンでも、例え帝竜であっても。
シリンの狩り人としての在り方は決してブレはしない。
『ギャワワワワッ!』
いや、むしろ周りの竜が数で押してくるのならば、好都合。
牙を剥き、爪を立て、尾を放ってくるその間を抜けて。
竜の数の多さに、細かい傷は無数につけられはするけれど。
竜と竜をぶつけ、同士討ちさせながら、一頭一頭冷静に撃破していく。
そして一瞬、氷皇竜メルゼギオスへと道が開ければ。
まだしつこく牙を剥けてくる竜を数頭惹きつける様に動きつつ、大きく地を蹴るシリン。
『ギャウウッ!!』
けれどこれ以上は近づかせまいと、咆哮をあげた氷皇竜が成すのは、鋭き氷の棘。
それをシリンは咄嗟に、引き連れて来た竜を盾にし、回避するけれど。
「……!」
全ては受け切れず避けられず、容赦なく腕と足に突き刺さる。
けれども、シリンは構わず展開する。
――羽根妖精よ、私に続け。
瞬間、オブリビオンを狩るための精霊の力宿りし複製猟銃が氷皇竜をぐるり取り囲んで。
『ガッ! ギャアアア!!』
急所と思しき場所に一斉射撃を見舞えば。
「氷皇竜、あなたは私の獲物」
さらにシリンは、獲物を狩らんと狙い撃つ。
敵が咄嗟に庇った胸の位置――逆鱗がある、その場所を。
大成功
🔵🔵🔵
千家・菊里
【花守】
いやぁ、実に燃やし甲斐のある光景ですね
しかし今回も焼肉会とは行きませんか、残念
笑いつつも常に周囲へUC炎展開
皆の経戦能力と環境耐性支援
早業で炎属性霊符の範囲攻撃も重ね配下撃退
冷気退け道を開きましょう
更にオーラ防御と激痛耐性でも身を補強
元より耐久が売り
何を受けても動じず涼しい顔
迫る敵には妖刀突き立て生命力吸収
俺も本分は術士でなく剣士でしてねぇ
取って食ったりはしませんが、ただで食われてやる気もない――御馳走様です
皆で痛手阻止に連携しつつも傷は厭わず帝竜へ
逆鱗はあの胸元か、最も氷の厚い所ですかね
再度炎霊符に再生阻む呪詛も乗せ、皆と狙い合わせ鎧無視攻撃
早く平らげ、楽しく打上げ焼肉と致しましょう
呉羽・伊織
【花守】
炎は助かるケドさ?
焼肉から離れろって~!
叫ぶより先に群れへ先制UC
闇で目潰し、毒で爪牙部位破壊
水は控える代わりに、自由縛る呪詛忍ばせ牽制し被害軽減
より瀕死か手薄な所へ、早業で2回攻撃重ね突破口を
防御は及ばぬ分、速度で多少は返礼
足取りは環境や地形耐性で維持
攻撃合間にフェイントや残像交ぜ撹乱しつつ、連携し死角をカバー
敵の癖探って見切り、致命傷回避
元々激痛耐性もある分、多少の負傷は平然と乗り切り、色々と軽い調子のまま先へ
わぁ悪食!(肉どころか生命力と来た)
逆鱗は推測を元に動作や反応も観察し情報収集
息合わせ再度UCの2回攻撃で目潰しや逆鱗破壊
平らげ…
いや分かったから!
平和な宴なら乗ってやるよ!
吉城・道明
【花守】
食欲旺盛な味方はさておき、敵の狂宴の餌食となっては笑うに笑えぬ――まぁ何だ、その勢いで戦も頼むぞ
必ず災禍の喉元へ、引いては平穏へ至る道を切り開く
覚悟と共にUCや氷結耐性で冷気や攻勢に対抗
第六感と見切りで群れの動きを探って読み、間合いに入れば武器受けでいなしカウンターで斬り伏せる
一撃で落とせぬならば爪牙を断ち武器落とし
無傷で済む程の域には到底及ばぬが、然りとて易々と挫かれるつもりも無い――敵にも傷にも恐れは無い
抑え乗り越え、前へと進むのみ
――全く、軽快で頼もしい事だ
逆鱗は胸等、強い冷気纏う箇所を観察
掴めば、同時に狙い鎧砕く一閃
――乱を鎮める意、だな?
成した後はそれも良かろう(微かに笑い)
ギャワギャワと耳障りな鳴き声を上げ、天を飛び交う竜の群れ。
けれど、凶暴なそれらを見遣る様は、普段通り動じる様子など微塵もなく。
「いやぁ、実に燃やし甲斐のある光景ですね」
千家・菊里(隠逸花・f02716)はゆるり尾を揺らしつつ笑い、続ける。
「しかし今回も焼肉会とは行きませんか、残念」
皆の経戦能力と環境耐性支援をするべく、周囲に数多の狐火を生みながら。
そんな竜たちをあわよくば焼肉にしかねない連れに。
「炎は助かるケドさ? 焼肉から離れろって~!」
言うよりも早く、呉羽・伊織(翳・f03578)が繰り出すは、自由気儘に変眩に戦場を飛ぶ暗器。
『ギャアアッ!』
闇に目を潰された瞬間、振るわんとしていた爪は毒で侵され、破壊されて。
「――まぁ何だ、その勢いで戦も頼むぞ」
……食欲旺盛な味方はさておき、敵の狂宴の餌食となっては笑うに笑えぬ、と。
吉城・道明(堅狼・f02883)は、食欲旺盛ながらも頼もしい連れから、眼前の敵へと鋭くも澄んだ藍の眼差しを向ける。
――必ず災禍の喉元へ、引いては平穏へ至る道を切り開く。
そう不撓の覚悟を抱き、己の守りや耐性を強化しより研ぎ澄まして。
『ギャワワワッ!!』
そして襲い来る群れの動きを探り見極め、纏わりつく冷気を振り払い。地を蹴ってすかさず間合いへと入れば、喰らわんと剥かれた牙を刃で受け流し、反撃の斬撃をお見舞し叩き斬る。
同時に、伊織が忍ばせた自由縛る呪詛が敵の群れを牽制して。
繰り出された素早き連撃が、炎や斬撃で弱った竜たちを確実に仕留めてゆく。
さらに、戦場に満ちる冷気を退けんと。菊里の手から放たれた炎宿りし霊符が、竜たちを纏めて焦がすと共に、道を開いて。
討つべき氷皇竜目掛け、一気に皆で駆け出す。
けれどそうはさせまいと、なりふり構わず襲い来る竜の群れ。
肩に喰らいつかれ赤が飛沫き、爪を振るわれ無数の鮮血が走るも。
「無傷で済む程の域には到底及ばぬが、然りとて易々と挫かれるつもりも無い」
――敵にも傷にも恐れは無い。
再び牙を剥き飛び出してきた竜を斬り伏せながら、道明のその足は決して止まらない。
抑え乗り越え、前へと進むのみ、と。
伊織も戦場の環境に沿う足取りで進みゆき、放たれる爪や尾の鋭撃を完全に防げぬながらも、速度で返礼を。
闇に紛れるように音もたてず、フェイントや残像を駆使し、動きの荒い竜の群れを攪乱して。
尾に穿たれようとも、癖を読んで身を逸らしたそれは、致命傷には値しない程度のもの。
そして菊里の身にも、四方から襲い掛かる竜の爪や牙が喰い込むも。
元より耐久が売り。そう、何を受けても動じず涼しい顔で。
「俺も本分は術士でなく剣士でしてねぇ」
刹那、抜き放ち迫る敵に突き立てるは、生命力を奪う妖刀の刃。
そしていつも通り笑んで、紡ぐ。
「取って食ったりはしませんが、ただで食われてやる気もない」
――御馳走様です、って。
そんなあくまで食欲旺盛な菊里に、ふたりも戦場を駆けながら各々口にする。
「わぁ悪食!」
「――全く、軽快で頼もしい事だ」
いくら攻撃を受けようと、迫る竜たちにも平然に。
共に乗り切り、いつもの調子で――先へ。
傷も厭わず、眼前の氷皇竜へと視線を向ける。
『ガアアアッ!!』
咆哮上げるその姿に怯むこともなく見遣り探るは、弱点であるという逆鱗の位置。
「逆鱗はあの胸元か、最も氷の厚い所ですかね」
そう赤の瞳細める菊里と、ふたりの見解も同じ。
ぐっと踏み込み息を合わせ、炎と再生阻む呪詛を乗せた菊里の霊符舞う中。
逆鱗のある胸へと目掛け同時に叩き込むは、氷の鎧の守りをも砕く一閃や連撃。
『ギャアアッ!!』
そして堪らず声を上げる氷皇竜を後目に。
菊里は焼肉に思い馳せるかの様に、その手に炎宿しながらも笑む。
「早く平らげ、楽しく打上げ焼肉と致しましょう」
「平らげ……いや分かったから! 平和な宴なら乗ってやるよ!」
そう、今後に及んでやはり食に逞しい連れに、瞳を瞬かせつつ。
声を上げる伊織の隣で、道明も刀を構えたまま微かに笑う。
「――乱を鎮める意、だな?」
……成した後はそれも良かろう、って。
大成功
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終夜・嵐吾
友の頼みとあらば参らねばなるまいよ
などと格好つけてみるものの、ただ暴れたいだけなんじゃよね
虚、何がええ?
わしの上で遊ぶか、茨で遊ぶか、それとも今日は花がええ?
一緒がええなら、また爪貸して
爪を借りたらば、炎もつれて敵の中へ
帝竜のなり損ないと遊んでいくか
けど先に、いっぱいおるんと遊んでいこ
左側は守らんでええか
右側、虚がおる方は守る
向かってくるものが居たら薙ぎ払おう
爪で間に合わぬなら火柱たてて燃やしてしまお
冷気は、狐火巡らせて和らげて
虚が砕ける程に凍てつくのなら、わしのおめめに戻ってもらおう
ぜぇんぶ燃やせば逆鱗の場所なんかも関係なかろ
集えて束ねて、派手に燃やす
どれだけ再生してもどこまでも燃やそ
天を仰げば、琥珀の瞳に映るのは、数え切れぬほどの竜の群れ。
眼前には、大地を凍てつかせるほどの冷気を纏い猛る氷皇竜の姿。
そんな戦場へと降り立った終夜・嵐吾(灰青・f05366)はゆらり、灰青の尻尾を揺らめかせて。
「友の頼みとあらば参らねばなるまいよ」
そう、格好つけてみるけれど。口元に宿すは、楽し気な笑み。
確かに、赴けぬ友の分までという思いはあるのだが。
けれど今此処に在るのは、そう――ただ暴れたいだけ。
そして嵐吾はこの楽し気な遊戯の前に、右目に在る愛しき主を喚ぶ。
「虚、何がええ? わしの上で遊ぶか、茨で遊ぶか、それとも今日は花がええ?」
その声に、ずるりと蠢く虚の主。
その様子に嵐吾は笑んで頷き、紡ぐ。一緒がええなら、また爪貸して、って。
そしてその爪を借りたらば、いざ敵の只中へ。激しく燃え盛る炎もつれて。
帝竜のなり損ないと遊んでいくかと、そう思うけれど。
『ギャウウウッ!』
「けど先に、いっぱいおるんと遊んでいこ」
己を喰らわんと牙を剥いた竜を邪魔だといわんばかりに、鋭き三爪で薙ぎ切り裂いて。
次々と止むことなく襲い来る竜どもと、暫し遊んでみる。
強敵を相手取るのも心躍るけれど、有象無象を片っ端から引き裂いていくのもまた楽しい。
左から尾を放つ竜を薙ぎ払い、右から振り下ろされた竜の爪を蹴り上げお返しに引き裂いて。
戦術も何もない、ただひたすらに虚の三爪を揮い、好きに暴れる嵐吾。
「……!」
刹那、左肩に痛みが走り、微かに一瞬だけ表情を変えるけれど。
「左側は守らんでええか」
牙を立て、肩に齧り付いてきた竜に、千切られたその肉はくれてやる。
けれど、己の右側はそうはいかない。
びちゃりと飛び散り頬を濡らす血が、己のものかそれとも引き裂いた敵のものかなんて、分からないし興味はないけれど。
――虚がおる方は守る、と。
血に染まった左半身に目を爛々とさせる竜どもを、右手の爪で薙ぎ払いながら。
穿たれた左腕がギシギシと軋み、血腥い赤に塗れ、取り合うようにもっていかれることには全く構わずに。
「大事な虚のおる右腕はやらんよ」
それでもくるなら、燃やしてしまお、と。
『ギャアアアアッ!』
容赦なく竜たちを燃やし灰にするのは、激しい狐火の柱。
そして巡らせた炎は、戦場を支配する凍てつく冷気を和らげて。
左腕に噛みついてきた竜をうっとおしげに強引に引き離してから、嵐吾は数多の狐火を戦場に成して。
「ぜぇんぶ燃やせば逆鱗の場所なんかも関係なかろ」
――集えて束ねて、派手に燃やす。
ただひたすらに、幾つもの狐炎を合わせ、ぶつけて燃やす。
『ガ、アアアァァッ!』
氷皇竜がどれだけ氷の鎧を再生したところで、逆鱗がどこにあったって、そんなことはどうだっていいのだ。
ただ楽しく、心行く侭に――どこまでも燃やそ、って。
大成功
🔵🔵🔵
アルノルト・クラヴリー
幼竜相手なら手慣れたものだが
生まれたてでもこちらは随分可愛げのないことだ
竜槍解除、幼竜フィーを空へ先行
高速飛行で攻撃を極力回避させつつ、
広範囲へ『青の息吹』
目的は冷気緩和、氷皇竜体表の凍結解除、
撹乱に見せ掛けた「逆鱗」位置の割り出し
大切ならば守ろうとするだろう
氷皇竜の生態など俺の知ったことではないが、
命とは本能で守ることを知るものだ
至近敵には剣で対応しながら、
敵が守る、その瞬間を見逃さない
フィーの危険は重々承知だ
だが頼む、俺に「逆鱗」見出す時間をくれ
故郷を、民を守りたい
フィーなら出来る、誇り高き竜の仔よ
お前は俺が折らせない、絶対に
見出だせたなら即座に「駿牙」
故郷の剣で、お前の献身に報いてみせる
覆われた殻を破り、戦場に顕現した氷皇竜。
『グアアアアアッ!』
だが耳を劈くその咆哮は随分と喧しく、纏う冷気は見境なく周囲を凍てつかせる。
アルノルト・クラヴリー(華烈・f12400)は、そんな決して行儀が良いとは言えない竜を見遣って。
「幼竜相手なら手慣れたものだが、生まれたてでもこちらは随分可愛げのないことだ」
――なぁ、フィー。
そう握る竜槍へと碧の視線を落とし、声を掛ければ。
くるり姿を変えた幼竜は、フィーと主の声に応える様に一鳴きし、戦場の空へと解き放たれる。
『ギャワワワッ』
そんな空を我が物顔で飛び交うのは、悪しき竜の群れ。
その粗暴な竜達の間を縫うように高速で飛び回り、そして幼き竜は舞うその空を蒼で染める。
それは氷皇竜が成す様な凍てつく青ではなく――冷気を和らげる、熱き息吹の蒼。
果敢に飛び込みフィーが放つ蒼き炎は、氷皇竜を守りし固い鎧を溶かさんと燃え盛る。
アルノルトは闇雲に突っ込んでくる雑魚竜を握り変えた剣の刃で斬り伏せながらも、確りと瞳を凝らし、見極める。
(「大切ならば守ろうとするだろう。氷皇竜の生態など俺の知ったことではないが、命とは本能で守ることを知るものだ」)
氷皇竜メルゼギオスの弱点であるという、逆鱗の在り処を。
『ギャウウゥッ!』
だが、そうはさせまいと。
有象無象の竜どもが蒼き幼竜へと容赦なくその牙を剥いて。
取り囲み、鋭き爪や尾でその翼を折らんとするけれど。
アルノルトも、そしてフィーも……危険は重々承知していて。覚悟を決め、共に戦場に在るのだ。
帝竜化しかけている氷皇竜や数多の竜たちの元へと解き放てば、フィーに危険が及ぶ事は分かっているけれど。
アルノルトは、懸命に竜たちの間をすり抜け、攻撃を受けても決して墜ちることなく翼をはばたかせ続ける相棒へと思いを紡ぐ。
――だが頼む、俺に「逆鱗」見出す時間をくれ。故郷を、民を守りたい、と。
そして、アルノルトはよく知っている。
空を舞う蒼き幼竜は必ずや己がやるべきことを成し遂げ、戦場に立派に在る、誇り高き竜の仔であることを。
だから揺るぎなく紡げるのだ。フィーなら出来る、と。
それに、自分にはフィーがいて、フィーには自分がいる。
――だから。
「お前は俺が折らせない、絶対に」
刹那、アルノルトは大きく地を蹴り、己に喰らいつく竜の牙にも構わずに。
フィーの身を穿たんと尾を放った竜を叩き斬り、フィーが放った蒼き炎で自分へと爪を振り上げていた竜が燃え落ちるのを後目に。
領地繁栄の願いが託された故郷の剣を握る手に、力と思いを乗せて。
――お前の献身に報いてみせる。
氷皇竜の胸元……厚い氷で隠されていた逆鱗へと。
『! ギャアアアアッ!!』
誇らしき蒼き炎が導いてくれた勝機を確りと掴むべく。
アルノルトは氷皇竜へと全力で叩き込む。数多飛ぶ、駿き牙の斬撃を。
大成功
🔵🔵🔵
シキ・ジルモント
◆SPD
ユーベルコードを発動
牽制射撃で周囲の敵を怯ませ竜の群れを突破
負傷を厭わず氷皇竜へ直行、撃破を狙う
氷皇竜へ銃で攻撃を仕掛けた際に敵が特に守ろうとする場所、そこに逆鱗がある可能性は高い
棘を躱して銃弾を撃ち込み、手応えと反応を確認して絞り込む
棘に被弾し傷を負ったり足を封じられても、撤退ではなく逆鱗への攻撃を選択する
こちらが不利ならその分相手も油断するだろう、反撃するなら今しかない
群竜大陸で重ねられてきたこれまでの戦いを無駄にしない為に、帝竜の再孵化は絶対に阻止しなければならない
紙一重であっても勝ち筋を掴めるなら血でも何でも流してやる
この好機を逃すわけにはいかないと決意、一歩も退かず食らいつく
竜の卵から引き摺りだされた、帝竜の成り損ない。
けれど既に半ば帝竜化している氷皇竜は、放っておけば新たな脅威となる。
そして儀式で得たその力は強大で、纏う冷気は大地をも凍てつかせるけれど。
そんな強敵につけこめる、絶好の時。
『ガァァアアアッ!』
氷皇竜の弱点であるという逆鱗はまだ、無防備だから。
シキ・ジルモント(人狼のガンナー・f09107)は、ぐっと握るハンドガンの引き金を引いて。
撃ち出した牽制射撃で、群れる周囲の竜どもを怯ませれば。
その間隙を縫い、大きく地を蹴って戦場を一気に駆ける。
さらに現れた竜達に鋭利な爪を振るわれ、噛みつかれようとも……撃破を狙うは、氷皇竜メルゼギオス。
シキは決して足を止めず、負傷を厭わずに、氷皇竜へと直行して。
再びハンドガン・シロガネを構え、引き金を引く。
『ギャウウッ!』
氷皇竜はそれを固い氷宿した尾で弾き飛ばすも。
咄嗟に敵が防御のため氷を厚くした箇所に、シキは気付く。
先程仕掛けた銃撃は、敵が特に守ろうとする場所を……弱点である逆鱗がある場所を、突き止めるべく放ったもの。
そしてその場所は――胸部。
シキは今度は、氷皇竜が咄嗟に護った胸へと狙いを定めて。
『ガッ、グアアアッ!』
銃弾を撃ち込んでみれば、これまで仲間が与えたダメージも相俟り、耳を劈くような声を上げる氷皇竜。
そしてその手応えと反応で、逆鱗の場所を絞り込んだシキだけれど。
『ギャワワワッ!』
刹那、メルゼギオスが繰り出すのは、標的を高速追尾し氷結させる鋭く尖った氷の棘。
その軌道を見切り、咄嗟に身を翻し躱すけれど。
「……!」
降り注ぐそれらを全て避けることはできず、肩や太腿に深く突き刺さる。
けれども、傷を負っても、足を封じられても……シキが起こす行動にブレはない。
迷わず選択するのは、撤退ではなく逆鱗への攻撃。
むしろこちらが不利であれば、その分相手も油断するだろう。
そう踏んだシキは、再びハンドガンを握る――反撃するなら今しかない、と。
血の噴き出す足で、凍てついた大地を確りと踏みしめて。
群竜大陸で重ねられてきたこれまでの戦いを無駄にしない為に。
帝竜の再孵化は絶対に阻止しなければならない、と。
――紙一重であっても勝ち筋を掴めるなら血でも何でも流してやる。
そう、再び喰いついてきた邪魔な竜を力任せに振り払った後。
シキはぐっと、実用性重視の造りをしたハンドガンの引き金を再び引く。
一歩も退かず食らいつく姿勢を決して崩さないまま。
この好機を逃すわけにはいかないと――そう決意を乗せて。
そして狙い澄まされ繰り出した銃弾は、氷皇竜の胸を撃ち貫く。
『ギャアアアアッ!!』
寸分も違わず、氷皇竜メルゼギオスの弱点である逆鱗を。
そしてメルゼギオスは、堪らずに戦場に叫び声を轟かせながら悶え苦しんだ後。
再孵化を果たせず、帝竜にもなれぬまま――躯の海へと、還されたのだった。
大成功
🔵🔵🔵