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求ム旦那様、待遇良シ

#サクラミラージュ #逢魔が辻

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#サクラミラージュ
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#逢魔が辻


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●三食メイド付キ
「料理人、準備はよろしいですか?」
「へい、いつでも大丈夫です」
「メイドガアル、お喋りをしない!」
「すみませんメイド長!」
「さあ、あとは旦那様をお迎えするのみ……」
「ところでメイド長、旦那様はどなたなので?」
「決まってるでしょう、これから募集するんですよ!」

●猟兵オ断リ
「皆、集まってくれてありがとう」
 子豚・オーロラ(豚房流剣士・f02440)が集まった猟兵たちに声をかける。
「サクラミラージュには『逢魔が辻』という、影朧に支配され帝都から放棄された区画があるのは知ってるかしら。今回はそこに行き、巣食っている影朧を退治して欲しいの」
 影朧の大量発生により帝都桜學府でも対処しきれず放棄された、いわば影朧の無法地帯だ。それは帝都の一部を作り替え、時に人の住処のすぐ傍にさえ現れることもある。
「今回は高級住宅地の一角、そこには常に薄暗い夜闇に包まれている屋敷があって、そこが逢魔が辻になっているわ。その屋敷の中に乗り込んで、そこにいる影朧を倒してきてちょうだい。巣食っている影朧は三種類いるわ」
 そう言ってオーロラは敵の説明を始める。
「まず屋敷に入って最初に襲ってくるのは、『注文の多い料理人』料理人の姿をした山猫の影朧よ。こいつは料理道具で攻撃したり屋敷を迷路状に作り替えてきたり……それから、自分たちが作った料理を食べてパワーアップしてきたりもするわ。相手は大勢いるけれど、こちらも屋敷の中にあるものを戦いに利用できるわ。家具を盾や囮にしたりとかね。あと一応忠告しておくけど、こいつらの料理を奪って食べたりはしない方がいいわよ。肉料理が多いみたいだけど、ね」
 オーロラの目は真剣だ、恐らく振りなどではなく、本当に食べてはいけないものなのだろう。
「で、料理人を倒したら今度は『噂話桜前線・メイドガアル』という桜の精のメイドが出てくるわ。彼女たちは噂を元にした怪異やかつて籠絡した自分の取り巻きを召喚する他、カフェのメニューを給仕してきて、それを楽しまない相手の行動速度を下げてくるわ。こっちのメニューは美味しいし一応食べても問題はないみたいだけど、食べるかどうかはよく考えてね。それから料理人との戦いで地形利用を行った場合、彼女たちがそれを真似してくる可能性があるわ。同じ手は通じないと思った方がいいかも。あるいはそうしてくることを逆手にとって、もう一枚上手を取ってみるのもいいかもね」
 敵も学習する、ということか。知恵比べになるかもしれない。
「で、メイドガアルを全滅させたらこの逢魔が辻のボス、『子豚・メイ子』というメイドが出てくるわ。ええそう、こいつは『豚房流盾術』という武術の使い手よ。こいつは持っているトレイを盾みたいに使っての防御や殴打、トレイで防いでのユーベルコードの反射、さらには自分の所作を見た相手に主か部下のどちらかになりたい、という感情を抱かせてくるわ」
 やはり盾術というだけあり守りに秀でた相手の様だ。どうその防御を崩していくかが攻略の鍵となるかもしれない。
「それと、サクラミラージュと言えば影朧の転生だけど、逢魔が辻に住む影朧は転生の可能性は限りなく低いわ。挑むのは止めないけど、攻撃の手を止めてまで説得するのはお勧めしないわ。ダメで元々、くらいのつもりでいてね」
 逢魔が辻に住むのは影朧の中でも特に悪辣な者が多い。戦って倒してしまう方が様々な意味で良い、ということだろう。
「ちなみにこいつらの目的だけれど、より上位の影朧を屋敷に招いて旦那様になって貰いたいみたい。そこから勢力拡大でも狙ってるんじゃないかしらね。放っておいたら何を呼び込まれるか分かったものじゃないから、きっちり討伐してきてちょうだい。それじゃ、頑張ってね」
 そう言ってオーロラはグリモアを起動させ、猟兵をサクラミラージュへ送り出すのであった。


鳴声海矢
 こんにちは、鳴声海矢です。帝竜戦役が大詰めですが、他の世界でも事件は待ってくれません。
 今回は『逢魔が辻』という所での影朧三連戦です。
 戦闘メインのシナリオですが、方向性は活劇になるかホラーになるか第3章に限ればお色気になるか、プレイング次第で大分ブレると思います。

 第1章では注文の多い料理人が敵となります。ここでは『屋敷にあるものをうまく利用する』ことでプレイングボーナスを得られます。『日本に立てられた巨大な洋館』にありそうなものは大体ありますので、うまく使ってみてください。なお彼らの料理は絶対に食べない方がいいです。振りではありません。

 第2章ではメイドガアルの集団が出てきます。彼女たちは第1章で猟兵が取った戦法を学習し、対策を立ててきたりそれを真似てきたりします。その上で『逆にそれを利用する』ことでプレイングボーナスを得ることができます。彼女たちも料理を出してきますが、こちらは食べられないものではありません。かといって何も考えず食べていいものでもないので、その辺りは計画的に。

 第3章では『豚房流盾術士』子豚・メイ子とのボス戦です。ここではプレイングボーナスはありませんので、正面から戦ってください。WIZ技の効果は設定上は術者が選びますが、プレイングで指定するとそちら側に誘惑をかけてきます(指定がないならこちらで選びます)。

 なお、今回のシナリオに出てくる影朧は転生の可能性が極めて低いです。説得をプレイングに入れる場合説得は失敗するものと思って行ってください。

 それでは、よろしくお願いします。
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第1章 集団戦 『注文の多い料理人』

POW   :    試食の時間
戦闘中に食べた【自らが調理した料理】の量と質に応じて【更なる食欲と料理への探求心が膨れ上がり】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD   :    こだわりの調理道具
いま戦っている対象に有効な【プロ仕様の調理道具】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
WIZ   :    注文の多いレストラン
戦場全体に、【高級レストランを模した幻影】で出来た迷路を作り出す。迷路はかなりの硬度を持ち、出口はひとつしかない。

イラスト:蛭野摩耶

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 高級住宅地の一角、そこには時間に関わらず薄闇に包まれた大きな屋敷があった。その屋敷のみならず、この場所の存在を恐れた近隣の住民がどんどん立ち退いていっていることもあり、周囲は異常なまでの静けさに包まれている。このままではこのあたり一帯が全て逢魔が辻と化してしまうかもしれない。
 そうなってはいけないと、猟兵たちは屋敷の扉を開けようとする。と、門柱の所に一枚の張り紙があるのが目に入った。
『旦那様急募。料理人、メイド付キ。詳細ハ当館メイド長迄』
 ふざけているのか、それとも大真面目にこれで募集をかけるつもりでいるのか……ともあれ、猟兵たちは中へと進入する。
「いらっしゃいませ! ご応募の方でしょうか?」
 中へ入った猟兵に女の声がかかる。頭に桜の枝をつけたそのメイドたちは快活な笑顔を浮かべているが、猟兵たちをしばらく見ると首を傾げた。
「うーん、そんな感じじゃない? ああ、食材の方希望ですね。料理人さん! 出番ですよ!」
 そう言いながらメイドたちは屋敷の奥へと去り、入れ替わるように料理人姿をした猫が大勢現れた。
「いらっしゃいませお客様。サラドやフライならすぐできますし、ビフテキにスチューにコールド・タング、最近は西で流行のホルモン料理にも手を出してまして……」
 言いながら舌なめずりをする料理人。その料理への執念の前に既にどれほどの『食材』がこの屋敷の中に消えたのだろうか。
 さあ猟兵よ、お望み通りこの料理人たちに猟兵の技をご馳走してやるのだ!
木霊・ウタ
心情
転生が無理っぽいのは残念だけど
そんじゃとっとと倒して骸の海へ還してやろうぜ

料理人
是まで何を食材にしてきたのか…
報いは受けてもらうぜ
猫野郎共

地形利用
食器を投げつけたり
テーブルを蹴って押しやったりするぜ
ダメージにはならないだろうけど
牽制になれば御の字

料理人だし
食事時に必要なものが粗末にされたり
破壊されたりしたら頭に血が上るだろ
それが狙いだぜ

戦闘
爆炎の加速で一気に懐に入り
その勢いのまま獄炎纏う焔摩天で纏めて薙ぎ払う
もし受けられても刃ごと砕く

一撃で仕留められずとも
炎が毛皮を燃やし
刃を溶かし鈍に変えるぜ

防御は火壁も張りながら武器受け
仲間も庇う

攻防とも屋敷を燃やす勢いで
戦場を炎の嵐に変えてやるぜ


メリヲ・テフルヴイ
うわあ。ラインナップがすっごく、こう…アレだね!絶対食べちゃいけないやつだ。
というわけでお料理はお断りするよ!

テーブルとか柱とかをうまいこと使って、挟み撃ちや包囲を回避できるように立ち回り。敵の攻撃は二刀を駆使して捌きながら、合間に反撃を加えていくよ。
攻撃のついでに、吐き気を催す【呪詛】をかけて、それでお料理を食べるのを邪魔できないか試してみるね。
距離を取って態勢を立て直しにかかられると面倒だから、斬った相手には狂舞ノ躯体で追撃。そのまま倒れちゃいなよ!

残ったお料理は…うん、後で丁重に処分しようね。


夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
ああ、そういうお料理ですかぁ。
幾ら私でも、食べたいとは思いませんねぇ。
参りましょうかぁ。

こういうお屋敷でしたら、玄関は天井の高い『ホール』の様になっているでしょう。
『FBS』を四肢に嵌め飛行、『FRS』を使用し[範囲攻撃]、[砲撃]の雨を降らせますねぇ。
相手は『猫』ですから、天井近くまで跳び上がって来る可能性も有りますが、それは『FSS』による[カウンター]で撃ち落としましょう。

そして、お料理を出されたら【乳焔海】を使用、火葬を兼ねてお料理ごと焼き払いますねぇ。
此方は私から皆様に振舞える[料理]、「影朧の直火焼き(ウェルダン)」になりますぅ。
しっかりとご堪能下さいねぇ?



 屋敷に入った猟兵たちをもてなさんとする注文の多い料理人たち。彼らが何を両死しているのかを察した猟兵たちは、揃ってそれに嫌悪の表情を浮かべる。
「うわあ。ラインナップがすっごく、こう……アレだね! 絶対食べちゃいけないやつだ。というわけでお料理はお断りするよ!」
 メリヲ・テフルヴイ(フリヰダムスヲウド・f22520)は料理人の並べた料理のラインナップから、その内容に察しをつける。様々な部位を余すところなく浸かっているその料理は、食べるのもなるのもごめんな逸品ぞろいだ。
「ああ、そういうお料理ですかぁ。幾ら私でも、食べたいとは思いませんねぇ。参りましょうかぁ」
 普段は健啖家の夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)も、この料理には拒否感を示す。あるいは食べることを好む彼女だからこそ、非道な行為に料理を用いることがより許せないのだろうか。
「転生が無理っぽいのは残念だけど、そんじゃとっとと倒して骸の海へ還してやろうぜ」
 話にも合った通り、ここまで外道に落ちていては転生の目はもうないと言っていいだろう。木霊・ウタ(地獄が歌うは希望・f03893)は相手を倒し、この場を解放するべく一歩前に出た。それに続いて残り二人も油断なく構えを取り、戦闘態勢に入る。
「おやおやお客様、クレームはせめて召し上がってからにしてくださいませ。例えばこのドミグラスソースがけのハンバアグ。なんと混ぜ物無しのお肉十割でして……」
 そう言いながら料理人の一匹が得意げにハンバーグを取り出した。それは何も知らなければよくできた上等な料理にしか見えず、その整った見てくれがかえって悍ましさを助長させる。
「是まで何を食材にしてきたのか……報いは受けてもらうぜ、猫野郎共」
 そう言いながら、ウタが武器を構えてその料理人に切りかかった。その後ろには炎が上がり、それがブーストエンジンのように強烈な加速をつけてウタを高速で前に押し出す。懐に飛び込んだウタは、そのままの勢いで『焔摩天』をなぎ払った。
「うわっ! 火力は高ければいいというものではありませんよ、お客様!」
 そう言いながら料理人は体に着いた火を払いながら、料理を口に運ぶ。
「んん~なかなかの出来栄え、さすが私。ですがもっと引き出せる味があるはず……たとえば、より上質な食材を使うとか!」
 そう言って皿をテーブルに置き、包丁を構えた料理人。プロ仕様……というより明らかに生きたものを切るのに適していそうなその包丁を振り上げ、ウタへと近づいていく。
「残念、料理されるのはそっちだよ!」
 そう言う料理人の後ろから、メリヲが突然現れ『憎苦主』『栄旺主』の二つの刃で切りかかった。屋敷内にある柱を回り込みながら移動し、後ろに回り込んでいたのだ。最初にウタが切りかかり敵の意識を引いたことで、気づかれずに攻撃できる位置まで回り込めた。その一撃は深く料理人を切り裂き、鮮血の噴き出させる。
「私は料理専門で切られるのは専門が……うおえっ!?」
 切られた料理人が突然えずき、うずくまる。メリヲが攻撃に乗せた吐き気を催す呪詛が料理人を侵し、その食べたものを吐き出させたのだ。
「人前で吐いちゃうなんて料理人失格だね」
 メリヲの言葉に恨みがましい視線を向ける料理人。だが敵は一体ではない、別の料理人が包丁を構え、メリヲへと駆け寄っていた。
「本当に……あなたたちに料理はしないでもらいたいですねぇ」
 それより早く聞こえたるこるの声。料理人はその声の聞こえた方向……上へ顔を向ける。
「さあ、こちらをどうぞぉ」
 るこるは戦輪『FBS』を四肢にはめ、天井近くへと飛び上がっていた。普通の室内なら取れる方法ではないが、ここは豪華な屋敷の一階部分、上階まで使った服抜けを目いっぱいに飛び上がることで、空中戦を展開するだけの高さを得ることができた。その高さから一斉に、浮遊砲台『FRS』の砲弾が襲い掛かる。
「な、なんですかこれは!」
「二階です、二階から回り込みましょう!」
 そう言いながら料理人たちは会談へ向かおうとする。が、その足元に何かが叩きつけられた。
「どこ行こうってんだ?」
 そう言ってウタが投げたのは、さっき料理人が食べてテーブルの上に置いた空き皿だ。戦闘中にわざわざテーブルの上に皿を置くあたり、料理道具への愛着だけは本物なのだろうと当たりをつけたウタはわざとそれを冒涜するような態度を取る。さらにはテーブルに足を乗せ、それを蹴り飛ばすことで進路妨害も試みた。
「お客様……少々マナー違反が過ぎますね!」
 怒りの表情と共に二階へ行くのをやめ、ウタへと襲い掛かる料理人たち。ウタは読みが当たった、と僅かに笑みを浮かべながら、炎の壁でその進撃を防ぐ。
「毛皮を燃やし、刃を溶かして……」
「救われぬ躯体で、踊りませ?」
 敵を遮る炎の壁の後ろから、メリヲが飛び出し憎苦主を振るう。それによって切り裂かれた傷から流れた血は、ユーベルコード【狂舞ノ躯体】の力で猛毒を帯びた錆びた釘へと変わり、その体にさらなる負傷と苦痛を与えた。
「大いなる豊饒の女神の象徴せし欠片、その裁きの理をここに」
 敵が炎の壁から離れぬようビームシールド『FSS』に料理人たちの退路をふさがせながら、るこるが【豊乳女神の加護・乳焔海】を発動させる。それによって巻き起こるのは、女神の力を込めた乳白色の炎。
「此方は私から皆様に振舞える[料理]、「影朧の直火焼き(ウェルダン)」になりますぅ。しっかりとご堪能下さいねぇ?」
 るこるの言葉と共に白い炎が巻き上がり、料理人たちを一気に焼き上げる。料理人たちは一斉に断末魔の絶叫を上げるが、るこるの声はその炎とは真逆に、どこか冷たかった。
 釘に串刺しにされ、両面から二色の炎で丸焼きにされる。料理というには荒々しすぎる光景が、屋敷の中に繰り広げられた。
 そしてその炎は、料理人たちが持っていた料理にも燃え移り、それらを焼き尽くしていく。
「これで『火葬』になれば良いのですが」
「燃え残りがもしあったら……後で丁寧に処分しようね」
「よし、このまま屋敷を燃やす勢いでいくぜ。戦場を炎の嵐に変えてやるぜ」
 燃え上がる炎の中、三人はこの屋敷を覆う闇全てを焼き払うべく進むのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アリス・スラクシナ
※エルーゼ、華澄と行動

イザナギの覚悟を長柄に形成して攻撃を仕掛ける。
「なにを材料にしたのか考えたくもないな」
焔刃の槍と雷刃の斧で攻めつつ能力を上げる。
見切りで避けつつカウンターを繰り出す。
「食べれないだろ、こんなもの」
材料を考えれば到底、食べれるものではないと。

アドリブOK


藤宮・華澄
※アリス、エルーゼと行動

ヴァナディースによる援護射撃を行いながら戦闘します。
乱れ撃ちで攻撃しつつ回復を行います。
毒使いの技能で弱らせたりもします。
第六感も用いて危険を察知して味方に伝えたりします。
さすがに食べる気は起きませんよ。

絡み・アドリブOK


エルーゼ・フーシェン
※アリス、華澄と行動

ヤヌスから光刃形成したら攻撃を仕掛けるわ。
リミッター解除と魔力溜めを行い元素の刃を構成するわ。
空中浮遊で機動力得たらダッシュで攪乱しつつ攻撃を行う。
ダンスを用いた剣舞で見切りながら範囲攻撃をやるわ。
まあ、処分したほうがいいわね。この料理。

絡み・アドリブOK



 次に屋敷へ踏み込んだのは、エルーゼ・フーシェン(踊り子・f13445)、アリス・スラクシナ(邪神の仔・f21329)、藤宮・華澄(戦医師・f17614)の三人だ。だが、その構造は先に猟兵が踏み込んだ時とは違う、所々にテーブルのある長い回廊のようになっていた。
「いらっしゃいませお客様、一々注文が多くて大変でしょうがご容赦ください」
 どこからともなく聞こえる料理人の声。どうやら迷宮作成のユーベルコードを発動、守りを固める作戦に出たらしい。
「さきにここを抜けてこいというわけか。面倒だな」
 アリスは回廊の奥を睨みつけながらそうこぼす。
「注文って……何をしてくるんでしょうか?」
 華澄もそう言いながら、『ヴァナディース』を構えながら前を警戒する。
「まあ、注文があろうとなかろうと、容赦する気はないけど」
 そしてエルーゼは『ヤヌス』を光刃にすると、軽やかに迷宮の奥に向かって駆けだした。
 少し進むと、すぐに料理人たちの声がまた聞こえてくる。
「豊満なお方やお若い方は歓迎いたします。さあ、どうぞ身をお清めください」
 その声と共に降りかかってくるのは、肉まで削げそうなおろし金と巨大なピーラーだ。それらは刃を三人の肌に向け、その体を骨からこそぎ落とそうと襲い掛かる。
「ちょっとセクハラが過ぎるんじゃない?」
 エルーゼは軽やかに身をかわし、踊るように調理器具たちを叩き落とした。光刃がおろし金の目を逆に削ぎ落し、単なる鉄板へと変えていく。
「セクハラで済む話ではなさそうだがな」
 アリスもまた長柄に形成した『イザナギの覚悟』で器具を突き落とす。ピーラーの刃の間に穂先を挟み、そのまま逆方向へ投げ飛ばして他の調理器具へ激突させた。
「おっとお客様、鉄砲を持って物を食べるという作法はございません。どうぞ鉄砲と弾は置いていってくださいませ」
 次なる声は、華澄に向けて言ったのだろう。華澄に向かってフライパンや鍋が飛来し、叩き落とすかのようにヴァナディースへ目掛けてその平を向けている。
「食事をしに来たわけじゃありませんよ!」
 当然その言葉に従う理由もない。第六感で軌道を読み、その先に弾丸を置くような射撃でそれらを逆に床に叩き落とした。さらに前衛二人の武器にも同じように襲い掛かる調理器具も、的確な援護射撃で叩き落とし二人の進みを止めさせない。
「お客様、そんなに動いてはお疲れでしょう。せっかくお美しい方なのだ、よろしければこちらで身を整えなさってはいかがですか」
 その声と共に壁から流れ出してくるのは、白と透明の液体。それは甘いクリームと匂いの強い酢……などではなく、熱せられた蝋と強力な酸だ。ここに来て一気に殺しにかかってきたのだろうか、だがそれはもう出口も近いということ。アリスが焔刃の槍と雷刃の斧で蝋を纏めてなぎ払い、エルーゼも自信を強化する水氷の魔力で酸をせき止め、押し流す。
「見えました、この先です!」
 華澄がヴァナディース越しに、出口の光を捕らえる。
 それに向かって駆けだす三人。一気に迷宮を突破したその先にあったのは、テーブルに盛り付けられた三つのフライと、注文の多い料理人の姿であった。
「やれ、ここまで来てしまいましたか。本当はあと塩も揉みこんで欲しかったのですが……ともあれ、いらっしゃいませお客様。私特性のミンチカツをご用意いたしました。どうぞお召し上がりくださいませ」
 そう言いながらもう一つカツを取り出し、自分の口に入れる料理人。ぺろりと一口で食べると、ぎらぎらしたその目を三人に向けて歯をむいて笑う。
「なにを材料にしたのか考えたくもないな」
「さすがに食べる気は起きませんよ」
 材料を考えれば、食べるなどという選択肢はありえない。アリスの長柄が料理人を突き刺し、華澄の放った銃弾がさらにその体を撃ちぬく。迷宮を踏破してきてなお、彼女たちの動きに乱れは見られなかった。
「悪いけどこのお店、星一つもあげられないわ」
 さらにエルーゼが空中を駆けてテーブルを飛び越え、料理人の頭上を取る。そのまま振り下ろされたヤヌスの光が、上から料理人を一気に両断した。
 それと同時に三人が抜けてきた迷宮が煙のように消え、周囲が迷宮の広さとは合わない屋敷の玄関に戻る。ただそこには、テーブルに乗った三人分のミンチカツだけが戦いの証のように残されていた。
「まあ、処分したほうがいいわね。この料理」
「食べれないだろ、こんなもの」
「どこに処分するかも問題ですが……戦いが終わったら考えましょうか」
 迂闊な扱いはできないその料理を見ながら、三人は次なる戦いへと進むのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘NG
グロNG
SPD

人間を食料とするのは吸血鬼も同じ。
貴方達の食事をどうこう言うつもりは無いけど……
私は食材になりに来たのではないわ

相手の攻撃を【見切り】紙一重で避け
私の服や下着だけを切り裂かせて全裸に♪

いや~ん♥

加速した『シーブズ・ギャンビット』の【2回攻撃・怪力】で
相手の包丁を叩き落し、その際に生じる
悲愴の剣の【呪詛・衝撃波】で料理人を吹き飛ばし
周囲に散らばった包丁を【念動力】で操って
相手の服を壁に縫い付けて動けなくするわ

私は貴方達のご主人様になりに来たの。
人肉を使わない料理を作ってくれるなら雇ってあげるわよ?

丸出しの胸を見せつけ【誘惑】しつつ
猫が喜ぶ 顎の下を撫でて【慰め・生命力吸収】



 次いで屋敷へ入ってきたのはドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)。その姿を見た料理人は、恭しく一礼して彼女を迎えた。
「いらっしゃいませお客様。貴女様のようなお偉い方に来ていただけて光栄でございます」
 ただのお世辞か、あるいは何かを感じ取っているのか、過剰なまでに慇懃な態度を取る料理人。その料理人に、ドゥルールは優雅な所作で一歩歩み寄った。
「人間を食料とするのは吸血鬼も同じ。貴方達の食事をどうこう言うつもりは無いけど……私は食材になりに来たのではないわ」
 そう言うドゥルールに対し、料理人は巨大な包丁を抜いて相対する。それはよく研がれ、僅かな力をかけるだけで食材を潰さず切れそうな刃を持った、正にプロ仕様というに相応しい業物だ。
「そう言わずに……上等な食材を最上の料理にすることこそ料理人の喜びでございますので」
 そう言って包丁を構え切りかかる料理人。その動きは猫らしい瞬発力に満ち、一瞬でドゥルールとの距離を詰める。
 ドゥルールは一歩下がってそれを避けるが、包丁の切っ先は彼女の服をひっかける。そのまま小刻みに包丁は動き、ドゥルールの服を下着諸共切り裂いた。
「いや~ん♥」
 ドゥルールはわざとらしい声を上げ、しかし体は隠さない。一見するとふざけているようにも見えるが、避けなければ彼女の皮膚がこのようにはぎ取られていたということだ。そう考えると、ギリギリの見切りだったと言えるだろう。
「ああ、やはり素晴らしい。想像以上でございますよお客様……!」
 ドゥルールの美しい肌と豊満な体を見て舌なめずりする料理人。それは平時ではただのセクハラ発言だが、彼が言えば純粋な恐怖の対象にしかならない言葉だ。
 その体にもう一度刃を突き立てようと料理人が踏み込んだ、その瞬間、ドゥルールの体が一瞬にして掻き消え、次の瞬間料理人の手に重い衝撃が二度走った。
 ユーベルコード【シーブズ・ギャンビット】、服を脱ぐことでより威力を増すその技が二度料理人に叩きつけられ、細腕からは想像もできぬその衝撃で料理人は包丁をあっけなく取り落とした。
「あらあら、プロなら道具は大事にしなくちゃ」
 ドゥルールはそう言いながら、さらに『悲愴の剣』を振るう。悲鳴の如き風切り音が鳴り響き、衝撃波が巻き上がった。それに吹き飛ばされ、壁に叩きつけられる料理人。その衝撃で彼の体につけられていた包丁も落ち、床に散らばった。
 さらにドゥルールは追撃に念動力を放ち、散らばった包丁を料理人に向かって一斉に飛ばした。かかかっという音がして、包丁が突き刺さる。その刺さった先は料理人の体ではなく、服の各所。
 磔になった料理人にドゥルールはゆっくりと近づき、その喉に指を当てた。
「私は貴方達のご主人様になりに来たの。人肉を使わない料理を作ってくれるなら雇ってあげるわよ?」
 ドゥルールはそう言いながら、ごろごろと料理人の喉を鳴らす。それはからかっているようにも見えるが、これもまた彼女が最も得意とする、愛撫からの生命力吸収の形だ。
 現に料理人はまるで本物の猫のように首を動かしながら、ドゥルールの裸体を舐めまわすように見ていた。
「ああ、本当に、素晴らしいお方だ……どれほどいい料理になったか……」
 その目は純粋な好奇心に満ち、あくまで『材料』としてドゥルールの体に強烈な魅力を感じていることを表していた。
「そうですね、次に骸の海から這い出てきたときは、あなたのような方に仕えてみるのもいいかもしれない。ああ、しかしやはり……もう一品、作っておきたかった……」
 そう言いながら、生命力を吸い尽くされて料理人は消滅した。骸の海から、つまりもう一度影朧としてよみがえってくるということか。やはり事前の話に合ったように、彼らの転生は絶望的なのだろう。しかしあるいは彼らの料理への執念をぼかさず受け入れ、救済するにはその方がいいのかもしれない。
「リザーブしておくわ。その時は素敵な一品、よろしくね」
 その時に自分の望む料理を作ってくれることを思いながら、ドゥルールは屋敷の奥へ進んでいった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ジェイク・リー
七星天狼刃とドゥームの光刃を形成し、武器改造で連結させて双頭刃として振るう。
左腕の獣の手、手甲に仕込まれた伸縮式の爪や腕に格納された伸縮式アームブレードを用いる。
ブレードは腕から出て伸びるのに一瞬と言える速度で使い方によっては射突攻撃も出来る。
ゼノファジは大型ライフルに形成しておく。
早業で双頭刃・二刀流・銃撃・徒手に切り替えながら戦闘。
見切りとスライドの様なダッシュで回避しつつ隙を突いて攻める。

アドリブOK



「やれやれ、どんな料理も最後はなくなりますが、料理人までいなくなってしまうのはいけませんねぇ」
 そう呟く料理人。あれだけいた料理人たちもとうとう彼を残し、皆倒されてしまっていた。その前に立つのは、ジェイク・リー(影の護り手・f24231)だ。
 ジェイクは無言で『七星天狼刃』と『ドゥーム』から光刃を出し、それを連結して双頭刃を作り上げる。そして素早く踏み込んでそれを振るい、料理人へと切りつけた。
「おやお客様、まだ準備はできておりませんよ!」
 巨大なまな板を出し、それを防ぐ料理人。光の刃は容易くそれを切り裂き、その大きさを半分にしてしまう。
「これは素晴らしい、私よりよほど料理人に向いておられますな!」
 まな板を傍らに置き、包丁に持ち帰る。この状況でも壊れたまな板を投げ捨てないのは、やはり彼の料理人としてのこだわりか。それに構わず、ジェイクは左手に仕込まれた『獣の手』を突き出した。
 包丁はそれを切り落とす勢いで振り下ろされるが、ジェイクは獣の手から爪を突き出し、その軌道を逸らして回避する。さらにその爪をアームブレードに切り替え、切りつけるジェイク。その変化は一瞬で、出た瞬間に料理人の体に突きつけられて軽くなぐだけでその胸元を切り裂いた。
「なるほどな」
 その手ごたえで相手の力量を見切ったジェイク。さらに強烈な連撃を料理人に叩き込み、追い詰めていった。二刀流からの連撃に、徒手での打撃で相手を吹き飛ばす。壁に直撃したところで大型ライフルに形成した『ゼノファジ』を放ち、追い打ちを放つ。
「がっ……」
 声を詰まらせ悶絶する料理人。それでもジェイクは攻撃の手を止めず、さらにスライドのようなダッシュで距離を詰め、攻撃を続けた。
 その動きはさながら大嵐。ある有名な話の料理店も、最後は嵐のように乱れ言った狼犬によって壊された。ジェイクがその話を知っていたかが定かではないが、彼もまた注文の多い料理人を最後に破壊しつくす暴風の如く、暴れ、戦う。
 その力の嵐が吹き止んだ時、注文の多い料理人の姿は消え、後には荒々しい破壊の後だけが残っていた。
「……行くか」
 その光景に気もなく小さくそう言うと、ジェイクは屋敷の奥へ進んでいく。
 その言葉少なな姿には、戦いへの意思と彼の実力が雄弁ににじみ出ていた。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『噂話桜前線・メイドガアル』

POW   :    そうですね…こんな話がありますが…
自身の【話のネタや噂話や秘密事項】を代償に、【その内容に準じた又は捻じ曲げた怪異を召喚】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【その怪異に合わせた攻撃手段】で戦う。
SPD   :    ご注文は…はい!おすすめですね!
【カフェーで提供してるメニュー(美味しい)】を給仕している間、戦場にいるカフェーで提供してるメニュー(美味しい)を楽しんでいない対象全ての行動速度を5分の1にする。
WIZ   :    えっ皆さん…来てくれたんですね!
【レベル×1のカフェーの常連客やファン】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。

イラスト:仲村くさた

👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 注文の多い料理人たちを倒し、屋敷の奥へと進んだ猟兵。そこは広い中央ホールのような部屋であり、頭に桜の枝をつけた、多数の和装メイドたちがいた。
「あ、料理人さん、終わりましたか~?」
 のんびりというメイドだが、姿を見せたのが猟兵だと分かると一転慌てだす。
「え、あれ、なぜ? 料理人さんは?」
「ま、まさか、やられちゃったんですか? どどど、どうしましょう!?」
「こ、こういう時はメイド長の言葉を思い出しましょう! えーと……『職務遂行を優先しなさい』!」
 その言葉と共にメイドたちは落ち着きを取り戻し、猟兵に相対する。
「そうでした、ちゃんとお仕事しないとメイド長に怒られます! メイド長は怒るととっても怖いんです! それではお客様、『噂話桜前線・メイドガアル』、お相手仕ります!」
 さあ猟兵よ、この噂とお喋り好きのメイドたちを黙らせてやるのだ!
エルーゼ・フーシェン
※アリス、華澄と行動

今度はメイドねえ。まあさっさと終わらせましょ。
ヤヌスと光刃を形成したら空中浮遊とダッシュで翻弄しつつ攻撃。
鞭状にしたら範囲攻撃で広範囲を攻撃するわ。
第六感と見切りで避けつつカウンターを撃ち込む。
残像残して隙を作るのもありよね。

絡み・アドリブOK


藤宮・華澄
※アリス、エルーゼと行動

いつも通りヴァナディースによる援護射撃を行いますね。
乱れ撃ちによるマヒ攻撃や属性攻撃による範囲攻撃を行います。
増えても落ち着いて対処しないとですね。
接近されても桜華一文字ありますし、何とかなるかな。

絡み・アドリブOK


アリス・スラクシナ
※エルーゼ、華澄と行動

イザナギの覚悟を長柄に形成して戦闘に入る。
数押しで来るのであれば対処するだけだ。
属性攻撃による刃で斬りつけつつ範囲攻撃を行う。
残像残すダッシュで移動して隙を突く。

絡み・アドリブOK



中央ホールの中、猟兵とメイドガアルたちが相対する。人数は不利だが、猟兵たちに怖じる様子は全くない。
「今度はメイドねえ。まあさっさと終わらせましょ」
 エルーゼ・フーシェン(踊り子・f13445)が『ヤヌス』を光刃に形成し、ふわりと宙を舞ってメイドガアルたちに切りかかった。空中を駆ける素早い動きは、メイドガアルを翻弄し、反撃を許さない。
「踊ろうか。どちらが倒れるか分からんが」
 アリス・スラクシナ(邪神の仔・f21329)もまた、『イザナギの覚悟』を長柄に形成、こちらは地をかける形でメイドガアルに駆け寄り、火の属性を宿した穂先を横薙ぎにして攻撃をかける。
「私はいつも通り援護に回ります」
 藤宮・華澄(戦医師・f17614)も『ヴァナディース』を構え、後方からの援護に徹する。彼女たちが得意とする布陣であり、多くの戦いを乗り越えた必勝の構えだ。
「うわわ、こ、こないでください……!」
「そ、そう言えば聞いたことがあります! 夜道を歩いていると突然前に進めなくなってしまうことがあると……それは『ぬりかべ』という怪異の仕業だろうです!」
 なぜか突然怪談話を始めるメイドガアル。何をやっているのか、と三人が一瞬手を止めると、突如として屋敷の床がせり上がり、巨大な壁が現れた。それはちょうどメイドガアルと猟兵たちの間を仕切るように出現し、攻撃を遮る。
「何だ、これは!?」
「噂話で召喚するとか言ってたけど……まさかこんなダイレクトなのが来るとはね」
 エルーゼはその壁を見上げ、呆れたように呟く。華澄が試しに壁を撃ってみるが、弾丸が弾かれるばかりで貫通は出来ない。防御力はどうやら本物らしい。
「たかが壁だろう、回り込めばいい!」
 アリスはそう言いながら壁の横へと移動する。だがそれに合わせ、壁の後ろからメイドガアルの声が聞こえた。
「お客様、壁を覗く時はご用心ください。急に飛び出して人を驚かす怪異……『うわん』が隠れているかもしれません」
 その声が終わらないうちに、壁の裏から「うわん!」と屋敷を揺るがすほどの大きな声を立てながら、半裸の男のような怪物が現れた。その声は空気を震わせるほどに大きく、まともに声を浴びてしまったアリスは耳を抑え足をふらつかせてしまう。
 壁の後ろに隠れて攻撃、先の料理人との戦いで他の猟兵が使った戦法だ。どうやら彼女たちはあの戦いの情報を素早くどこかで仕入れ、今の戦いに利用しているのだろう。
「うふふ、呼べるのは怪異だけじゃありませんよぉ。皆さ~ん!」
 さらに壁の後ろからメイドガアルの声が聞こえると、壁の後ろから今度は若い男の集団が現れた。彼らはメイドガアルの願いに応えるように、群れを成して後方にいる華澄へと殺到した。
「な、なんですか、この人たち!?」
 一見すると彼らは普通の人間のようにも見える。だがよく見れば彼らは全て手足や腹、あるいは首……体のどこかが切り取られていた。恐らく料理人に『食材』にされた者たちが、今度はメイドガアルの取り巻きとなって再利用されているのだろう。彼らは後方支援を任される華澄を封殺せんと、一斉に飛び掛かる。
「……それなら、こちらで何とかしましょう」
 そう言う華澄の手に握られていたのは、いつもの銃ではなく霊刀『桜華一文字』。このようなこともあろうかと、護身に忍ばせておいた近接武器の一閃により、取り巻きたちはその体をさらに切られ、次々と倒れていった。
「これで!」
 続いて華澄は【ノーブルラウンド】をアリスに放つ。回復と強化の光弾はふらつくアリスの耳と体を癒し、再び戦う活力を与えた。
「えええ、そちらの人、剣を持ってるなんて聞いてませんよぉ!?」
 メイドガアルが慌てた声を出すが、それに応えるのはアリスの冷たい声。
「まあ、言ってなかったと思うしな。少しうるさいぞ、黙れ」
 立ち直ったアリスがイザナギの覚悟を横薙ぎにする。それは奇襲特化で向かい合えば攻撃手段を持たないうわんを切り捨て、さらにぬりかべの弱点である下方も切り、その壁をぐらつかせる。
「あわわ……ご、ごめんなさい、ぬりかべさん!」
 このままではまずいとメイドガアルはふらつくぬりかべを突き倒す。大きな音を立ててぬりかべが倒れ、近くにいたアリスとエルーゼがその下敷きとなる……
「知ってるだけで勝てれば苦労はないのよねぇ」
 が、下敷きになったのは彼女たちが残した残像。壁が倒れてくるのを見切り、一瞬でメイドガアルへ肉薄したエルーゼが武器を鞭上に変形させて纏めてメイドガアルたちを打ち据えた。
「あわわわ、な、何か今使えるネタは……」
「言わせません!」
 華澄の乱れ撃ちがメイドガアルの動きを完全に止め、
「お喋りは終わりだ」
 アリスの広範囲にわたる切り払いが、纏めてメイドガアルたちを一網打尽にした。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘NG
グロNG
SPD

引き続き全裸♥
私の戦法に対策や真似をしてくるって話だったから
彼女達も全裸で対抗……してこないの!?

なるほど、料理を楽しまないと行動速度が下がるUCで
私の速さを封じる気ね。なら美味しくいただくだけよ!
仮に毒入りでも【毒耐性・大食い・早業】でペロリと平らげ
おかわりが出る前に『挽歌・開拓者の甘雲』で
媚薬効果の綿飴を食べさせ【誘惑・催眠術・全力魔法】で魅了!

新たな主である私に身も心も捧げる事。それが貴女達の職務よ。
邪魔な物は脱ぎ捨てて、次は貴女達の体を味わわせて頂戴♥

口と両手で【慰め・生命力吸収】
彼女達の唇から足の先まで味わい尽くすわ♥

陽子:ルル~、終わったら 私とも遊んでね~♥



 続いてホールにやってきた猟兵ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)。気品ある所作で堂々とホールへと入ってくる彼女は、まるで貴族のパーティに招かれた賓客。
 優雅なるその姿は、全裸であった。
「私の戦法に対策や真似をしてくるって話だったから、彼女達も全裸で対抗……」
 これぞドゥルールの取った作戦。先の戦闘を想起させる姿で乗り込むことで、自身の動きやすさを確保しつつ相手の模倣を誘発する作戦である。
 そんなドゥルールを見るメイドガアルの目はドン引き。そしてその体は、ばっちり服を着こんでいた。
「してこないの!?」
「いえ、その、我々そういう技持ってませんので……」
 脱ぐことに意味があるのは、先に使ったユーベルコードにその特性があるから。そう言った技を持たないメイドガアルは、例え分かっていても脱ぐ必要はなかった。
 ともあれ気を取り直し、メイドガアルは仕事の構えに入る。凄いものを見た割に立ち直りが若干早い気がするのは、上司がアレだからなのかもしれない。
「と、ともあれお客様、そのような格好では寒くありませんか? 温かいお茶に特製のオムライスのご用意がございます。どうぞお召し上がりくださいませ」
 そう言ってメイドガアルはティーカップとオムライスを取り出す。上にはご丁寧にケチャップで桜のマークも書かれている。
 もちろんこれはただの料理ではない。ユーベルコードによって作り出された、楽しまないものの行動速度を下げる料理だ。先の戦いで、ドゥルールも含め猟兵たちは皆料理人の料理の材料を看破し、それを口にすることを拒絶した。ならば堂々と料理を出せば疑心を呼び起こし、術中に嵌めることができるだろう。そう考えてメイドガアルは堂々と料理を出し、ドゥルールに給したのであった。
「私の速さを封じる気ね。なら美味しくいただくだけよ!」
 だがドゥルールは、何のためらいもなくその料理を口にする。
「な……」
 一瞬の躊躇もないその行動にメイドガアルがあっけにとられる前で、凄まじい速さで平らげられていく料理。それもそのはず、そもそも事前の説明で彼女たちの料理は『無策では食べるな』と言われただけ。つまり考えがあるならば食べても問題はない材料である、ということでもあるのだ。
 味は上等、給仕は愛らしいメイド、相手の攻撃への切り返しにもなる、これだけ揃っていれば、むしろ食べない理由の方がない。事前情報をきちんと分析していたドゥルールは、戦う前から優位に立っていたのだ。
「え、あ、ただいまおかわりを……」
 ならば満腹にさせて楽しめなくさせてやろう、そう考えて料理を追加しようとするメイドガアル。だが、それよりもドゥルールが彼女たちに詰め寄る方が早かった。
「楽園に導く甘美な愛を」
「お菓子と一緒に召し上がれ!」
 ユーベルコード【挽歌・開拓者の甘雲】によって呼び出されたのは、三頭身のパステルカラー少女、陽子。陽子はあっけにとられるメイドガアルの口の中に、自身の持つ綿菓子をねじ込んだ。
「むぐっ……!」
「さあメイドさん、おかわりをいただこうかしら」
 そう言いながらドゥルールはメイドガアルと唇を重ねる。その口の中で交換されるのは、媚薬効果のある綿菓子。
 しばらくもがいていたメイドガアルは、やがて体の力を抜き、とろんとした目つきになる。
「新たな主である私に身も心も捧げる事。それが貴女達の職務よ。邪魔な物は脱ぎ捨てて、次は貴女達の体を味わわせて頂戴♥」
「はい……かしこまりました」
 強烈な催眠と呪詛を粘膜越しに注がれたメイドガアルは、新たな『職務』を遂行すべくドゥルールと同じ姿となる。
 そしてドゥルールは主従の誓いと言わんばかりに、その唇や脚、頭の桜や『花びら』に口づけし、その生命力を啜るのであった。
「ルル~、終わったら 私とも遊んでね~♥」
 無邪気にそう言う陽子の声に、次は三人での職務を言いつけようかと考えながら、ドゥルールは愛おし気に新たな従僕を抱き寄せるのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ジェイク・リー
ピンポン玉サイズの水晶玉二つを右手で遊ばせながら相対。
水晶玉は魔力溜めで作られた魔力の結晶体で属性攻撃で色が変化する。
ダッシュで移動しつつ念動力で水晶玉を飛ばして属性攻撃を発動、範囲攻撃させる。
純粋な魔力でも爆発させられる。
ミゼラブルを抜いてクイックドロウで撃ち抜く。
見切りや第六感で避けてカウンターを繰り出す。

絡み・アドリブOK



 荒々しく扉が開け放たれ、一人の猟兵が暴風のように飛び込んできた。
 ジェイク・リー(影の護り手・f24231)はピンポン玉程度の大きさの水晶玉二つを右手で遊ばせながら、メイドガアルと相対する。
「いらっしゃいませお客様、ご注文は何にいたします?」
 それを穏やかな笑顔で迎えるメイドガアル。その前にはテーブルに盛られた料理が置かれていた。
 ジェイクはそれを無視し、念動力で水晶を飛ばす。猛スピードで飛んでいく水晶だが、メイドガアルに近づいた瞬間、その速度が急激に落ちた。料理を楽しまない者の行動速度を落とすユーベルコードの効果範囲に入ったため、その速度は五分の一まで落ちたのだ。
 だがジェイクは慌てず、ならばと水晶玉に魔力を送り込んだ。
 水晶玉は火属性を宿して赤く染まり、次の瞬間大きな爆発を起こす。
 一瞬で起こる爆発ならば、五分の一になろうとも大した影響はない。爆発は両路諸共メイドガアルを吹き飛ばし、ユーベルコードを強引に解除させた。
「あらあらお客様、料理はお嫌ですか? 仕方ないですね、皆さ~ん!」
 声を上げ、次に取り巻きの集団を呼び出すメイドガアル。取り巻きたちは一斉にジェイクに襲い掛かるが、ジェイクは『ミゼラブル』を抜き撃ちし、それらを押し返す。
「まぁ、お仲間にもなってくれないのですか? そうそう、メイド長から聞いた噂なのですけれど、なんでもメイド長の使う武術は分派がたくさんあって、いろんな武器の達人がいるとか……」
 取り巻きが倒されても顔色を変えず、噂話をはじめるメイドガアル。その言葉は具現化され、達人の武技となってジェイクに襲い掛かった。
 拳、鎌、槍など多くの武器が一斉に襲い掛かるのを、ジェイクは勘と見切りを全力で動員して避けていく。だがその全てに達人の技が乗ったユーベルコードであるそれは、自力で避けていくには限界があり、徐々に被弾が増え始めた。
 爪のような刃が肌を裂き、鞭が足に絡んで動きを鈍らせる。
「ち……」
 ジェイクは舌打ちをしながら、手の中で魔力を蓄積させた。その眼前には、巨大な斧が振り上げられている。
「それではお客様、さようならです」
 メイドガアルの言葉と共に斧が振り下ろされた。その瞬間、ジェイクは魔力を水晶に送り、それを発動させた。
 青く染まった水晶から氷の魔力が迸り、巨大な氷柱となって斧にぶち当たる。二つの力がぶつかり、斧は氷を砕きながら振り下ろされ、氷の刃は長く伸びた。
「あっ……」
 氷の槍はメイドガアルを取られ、彼女を串刺しにしていた。がくりと膝を突き、掻き消えるメイドガアル。だがその前で、ジェイクも荒く息をついていた。
「まだ、やれるか……」
 軌道を反らし直撃は避けたものの、完全に回避は出来ず少なからぬダメージを負ったジェイク。
 だが彼は敵が倒れたのを確認すると、傷ついた体を立ち上がらせ、先へと進んでいく。
 この程度の傷ならば戦いに支障はない。強がりなどでなく冷静に自身の状態を見定めたその男は、確かな足取りで進むのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

木霊・ウタ
心情
…お喋り好きの愛らしいカンジだけど
猫コックへ食材を提供したり
その料理を給仕してた奴等だよな
転生は無理ってことだし
遠慮なくぶっ倒して海へ還すぜ

逆対策
テーブルや柱、ホールの空間を利用してくるのかもな

隠れるなら障害物ごと焼き払ったり
障害物を囲むように炎を配して動きを封じる
(で、仕留める

投げつけられた食器は火壁で溶かす&武器受け

飛行する怪異へは爆炎で矢の如く宙へ飛び出し
その勢いのまま薙ぎ払ったり
急降下を待ち受け迎撃

戦闘
獄炎纏う焔摩天で怪異ごとメイドガアルを薙ぎ払う
炎の熱と煙で噂話を出来なくさせるぜ

火壁を張りつつ武器受けで防御
仲間も庇う

近接攻撃へは
受けながら獄炎を纏わりつかせて燃やすぜ


夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
それでは、続けて参りましょうかぁ。
容赦は無用ですねぇ。

先程は『飛行して上を取る』手段を選びましたから、相手も同様に『飛行可能な個体』を召喚して狙って来るでしょうかぁ?
であれば、それを利用させていただきましょう。

『FBS』で飛行しつつ【秤濤】を使いますねぇ。
『魅了』で逆に『召喚主』を狙わせても良いですし『空中での超重力波』であれば、押し潰しだけではなく『落下』も加わりますので、更に高い効果が狙えますぅ。
何方にせよ『超重力波』で飛行は押さえられますから、後は『FRS』『FSS』による[砲撃]&[範囲攻撃]で落としますねぇ。

逃走を図る個体は優先的に排除、確実に仕留めましょう。


メリヲ・テフルヴイ
おお、これは可愛いメイドさん達。だけど残念、影朧なんだよねえ。
悪いけど、倒させてもらうよっ!

さっきのボクの立ち回りを盗んでくる、となると、一体を相手にしてる間にもう一体が柱なり壁なりを回り込んで不意打ちを仕掛けてくる、ってコトが考えられるね。
となれば、手近な相手に軽く当たった後、近くの柱か壁を回りこみにいって、同じように回り込みを狙った相手を叩き斬っちゃおうか。

相手が怪異を呼び出してくるなら、別離ノ運命で生み出したナイフを投げて攻撃。命中率重視で複数本同時投擲。
理性を鈍らせて暴走させる【呪詛】を仕込んでおいて、メイドさん達も襲うように仕向けてみるよ。



 度重なる戦いの中、またも構える『噂話桜前線・メイドガアル』たちの最後の一団。一見するとただのメイドの集団だが、先に戦った注文の多い料理人の存在を念頭に置けば、彼女たちがそんな可愛らしい存在ではないことは容易に想像がつく。
「……お喋り好きの愛らしいカンジだけど、猫コックへ食材を提供したりその料理を給仕してた奴等だよな。転生は無理ってことだし、遠慮なくぶっ倒して海へ還すぜ」
 木霊・ウタ(地獄が歌うは希望・f03893)は油断なく剣を構えながらそう言う。彼女たちはこの逢魔が辻に住むオブリビオンであり、先の料理人たちの料理を給仕する立場だ。もちろんそれが何の料理か知らなかったということなどありえない。そう考えれば、倒すという以外の選択肢はありえないだろう。
「おお、これは可愛いメイドさん達。だけど残念、影朧なんだよねえ。悪いけど、倒させてもらうよっ!」
 メリヲ・テフルヴイ(フリヰダムスヲウド・f22520)もその可愛さに惑わされず、相手を倒すべき敵として認識する。その笑顔の裏に潜む邪悪さを、メリヲもまた十分に看破していた。
「それでは、続けて参りましょうかぁ。容赦は無用ですねぇ」
 夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)も短くそう言うと、料理人たちとの戦いと同じように、『FBS』を四肢にはめふわりと浮き上がった。
 その様子を見たメイドガアルたちは、我が意を得たりとばかりに笑顔を浮かべ上を向く。
「お客様、こんなお話をご存知ですか? 遠く墨西哥にはフライング・ヒウマノイドという怪異がいるとか……」
 そう言ってメイドガアルの一人が宙を指さすと、それに導かれるように真っ黒な人型をした怪物が飛翔、るこるへと襲い掛かった。
「それから智利にはチョンチョン、亜米利加にはモスマンなど、いずれも宙を舞い人を襲うとか……恐ろしいですねぇ」
 さらにメイドガアルが続けると、空を飛ぶ怪異が次々と現れてはるこるに向かって飛翔する。るこるが高高度から攻撃するという情報は仕入れていたのだろう、それに対応できる怪異の話を揃えて召喚できるようしておいたようだ。
「おっと、そう言うのは予想してたぜ!」
 だが、怪異たちがるこるを取り巻く前に、ウタが自身の足元に爆発を起こしてその勢いで矢の如く空中へ舞い、怪異たちの前まで跳びあがった。そのまま一気になぎ払い、怪異たちの空中での姿勢を崩させる。
「大いなる豊饒の女神、その御力の欠片による裁きをお与え下さい」
 その隙を逃さずるこるが【豊乳女神の加護・秤濤】を発動。自身の周りに超重力空間を発生させ、それに巻き込まれた怪異たちが一気に床へと落ちていく。重力の加速もつけて床にたたきつけられた怪異たちは、文字通りに羽をもがれた虫のようにじたばたともがき回った。
「よっし、それじゃいっちゃうよ!」
 怪異が封じられたのを見て、メリヲは二刀を構え、一気にメイドガアルの一体へと切りかかった。メイドガアルは慌てて手に持っていたメニューを掲げてそれを受けようとするが、所詮ただの冊子に過ぎないそれは容易く切り裂かれ床に落ちる。
「ひぃぃ、やっぱりメイド長みたいにはいきません~!」
 情けない声を上げながら、頭を抱えて身を屈め剣を躱すメイドガアル。その動きはただ情けなく逃げ回っているようにしか見えないが、なんとか剣を受けることだけはよけられていた。
 逃げ回るメイドガアルを追うメリヲ。その後ろに、大きな皿を持ったメイドガアルが忍び寄っていた。柱や調度品に身を隠し回り込む……メリヲ自身が料理人に使った手を、彼女は真似ているのだ。
「お客様、失礼します!」
 そうして無防備な後頭部に大皿が振り下ろされた。それはがづん! という音を立て……交差された二本の剣に止められていた。
「そっちが誘導してたつもりだろうけど……こっちもしてたんだよ!」
 逃げ回りながら柱に近寄り、もう一人にその陰から不意打ちさせる……その作戦を取ってくるだろうと見越していたメリヲは、あえて一体には避けられる程度の攻撃を放ち、柱へと誘導していたのだ。その作戦がぴたりとはまり、不意打ちをしのいで切り返しをかけるメリヲ。今度は本気で当てるつもりの斬撃が、メイドガアルを深く切り裂いた。
「そのまま隠れるところごと焼き尽くすぜ!」
 そこにウタの放つ【ブレイズフレイム】の追撃が入る。燃やす範囲を任意に決められる炎が、一気にメイドガアルと柱に燃え移った。身をよじるメイドガアルの横で、なんと柱までが苦しむようにのたうち始める。
「ああっ! 逆柱さんが!」
 どうやら柱もメイドガアルが呼び出した怪異だったらしい。燃えゆくメイドガアルにウタはさらに踏み込み、『焔摩天』でなぎ払いをかけ持っていた食器や横の柱諸共なぎ払った。
 その上ウタは炎の範囲を広げ壁とすることで味方を守りつつ、酸素を減らすことでそれ以上怪異を呼ぶ話を続けられないようにする。敵の戦法を徹底的に予想し封じたウタの行動は、メイドガアルの反撃を完璧に防いでいた。
 そしてここからは、猟兵の攻撃の時間。
「女神の力に魂を魅了され」
「愛の名の下、崩れ落ちませ♪」
 乳白色の波動と、メリヲの呪詛の籠ったナイフが呼び出された怪異たちを襲った。それを受けた怪異たちはもがき、苦しむのをやめ、何事もなかったかのように立ち上がる。
 そして彼らはそのまま、召喚主であるメイドガアルたちにこぞって襲い掛かり始めた。
「え、ちょちょちょ、皆さん!? 何をなさるのですか!?」
「胸ですか!? お胸の大きさなのですか!?」
 突然の怪異の裏切りに慌てるメイドガアルたち。メリヲとるこる、二人のユーベルコードは共に精神に影響を及ぼすタイプの技で、二つの技が合わさった結果、召喚された怪異たちは完全に二人に魅了され、その忠実な僕と化していた。この効果はあくまで彼女たちの実力であり、メイドガアルが言うような理由ではないはずである……多分。
「退出はさせませんよぉ」
「ボクと最後まで遊んでね!」
 さらにるこるは部屋の入り口側に『FRS』と『FSS』を配置し、メイドガアルたちの退路を完全にふさぐ。メリヲも怪異と共にメイドガアルに切りかかり、次々にとどめを刺していった。戦法を完璧に潰され、数の利まで取られたメイドガアルたちは完全に総崩れである。
「すげぇ……」
 ウタも獄炎を巻き上げメイドガアルを仕留めていくが、怪異さえ魅了し利用する女性二人の艶やかなる戦法に、思わずそう零すのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『『豚房流盾術士』子豚・メイ子』

POW   :    豚房流盾術・怪奇超爆乳メイド帝都に見参
対象の攻撃を軽減する【柔らかさの乳が装備ごと肥大、超爆乳メイド】に変身しつつ、【トレイの投擲や殴打、乳からののしかかり】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD   :    豚房流盾術・必殺手鏡乳鏡
【両乳と手に装備した3つのトレイそれぞれ】で受け止めたユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、両乳と手に装備した3つのトレイそれぞれから何度でも発動できる。
WIZ   :    豚房流盾術・貴方様こそ旦那様そこの貴女は私の手下
【豚房流盾術士として磨いた武術や奉仕術】を披露した指定の全対象に【旦那様か部下(術者が選択)になりたくなる】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。

イラスト:すねいる

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠子豚・オーロラです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 メイドガアルの一団を退け、屋敷のさらに奥へと進んだ猟兵。最後の敵の姿を探して辿り着いたのは、広く豪華な執務室であった。
 そこにある大きな机を噴いていた一人のメイドが顔を上げる。
「ここまで来てしまいましたかお客様。お陰様で部下も料理人も雇い直しでございます。あれだけの人員を集めるのは大変だったのでございますよ?」
 眼鏡の位置を直しながら言うそのメイド。はきはきとしたその態度は彼女のメイドとしての能力の高さを物語っているのかもしれないが、それ以上に目につくのは着物の前をはだけ曝け出された巨大な胸と、それを抑えるようにつけられた二枚の銀盆だろう。
「かくなる上は皆様方に新たな部下……場合によっては旦那様になっていただくのも良いかもしれません。僭越ながら『豚房流盾術士』子豚・メイ子、見定めさせていただきます!」
 そう言いながら盆を盾の様に構えるメイ子。その仕草に隙はなく、メイドとしても影朧としても高い実力を持っているのは疑いないだろう。
 猟兵よ、主を探すこのメイド長を倒し、逢魔が辻の闇を晴らすのだ!
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
この方が黒幕ですかぁ。
お誘いはご遠慮します、ということで。

『F●S』3種を展開、『FRS』は部屋の隅に移動させ、全方位から包囲する形で配置しましょう。
『FBS』『FSS』は近くに配置し攻防に使いますねぇ。
そして、【燦華】を使用して全身を『光』に変換しますぅ。
実体の曖昧な『光』を捉えられるか怪しい上『光速の回避』も有りますから、殆どの攻撃は無効化出来るでしょう。

『全方位からの[砲撃]』は、一方向の「盾」を強化しても防げません。
更に、経験上『胸の肥大化』は『胸の下』という死角を生み出しますので、そこに入り込み『レーザー』として貫くのも有効ですぅ。

確実に仕留めて参りましょう。


木霊・ウタ
心情
きっちり海へ還すぜ
…説得できたら御の字だけど

戦闘
獄炎纏う焔摩天で薙ぎ払い
乳房と異なり固いトレイを砕く
一度でダメでも繰り返し打撃や熱を加えて
トレイを割ったり凹ったり歪めたり溶かしたりして破壊

で炎やトレイの余熱が空気を歪ませ
メイ子も汗で眼鏡が曇る
武術は視界だけじゃないんだろうけど
とっさの反応は落ちる筈
乳房で防御される前
されにくい場所へ刃を叩き込む

防御は火壁&武器受け
仲間を庇う

ダメ元で説得
影朧のトコに来る主を待つのは相当大変だぜ
このまま探すよりはさ
転生してからの方が見つけやすいんじゃないか?
あんたデキるメイドっぽいし
きっといい主人が見つかるって

戦闘後
メイ子やメイド、猫野郎へ鎮魂曲
海で安らかにな


メリヲ・テフルヴイ
おー、流石にメイド長さんとなると堂に入った立ち振る舞いだね。
…一箇所残念なところはあるけど(胸見つつ)
やっぱりそこは一応仕舞った方が良いと思うんだよね!

二刀で正面から仕掛けていくよ。
盾術士ってあたり盾の扱いは上手そうだから、守りを抜くのはちょっと難しそう。
まずは普通の攻撃速度に慣れさせて、その後の布石にしていくよ。

相手がこっちの動きに慣れてきたっぽいところで焼尽ノ未来発動。
【残像】を残しつつ回り込む機動で撹乱しつつ、足狙いの斬撃を入れていく。上体狙いの【フェイント】や集中力を乱す【呪詛】もセットでね。
鬼火はユーベルコードでコピーされそうだから今回は無し。
隙が見えたところで脇腹や背中を一突き!



 ついに姿を現したこの逢魔が辻の主、『豚房流盾術士』子豚・メイ子。その堂々とした所作と隙のない構えは、彼女がこの逢魔が辻を支配するに相応しい実力を備えていることを如実に表している。
「おー、流石にメイド長さんとなると堂に入った立ち振る舞いだね……一箇所残念なところはあるけど」
 メリヲ・テフルヴイ(フリヰダムスヲウド・f22520)は相手の所作を見て敵ながら見事と感心するが、どうしても視線は目立つその一点に言ってしまう。
「やっぱりそこは一応仕舞った方が良いと思うんだよね!」
 はだけた着物から曝け出された大きな胸と、それを抑える二枚の銀盆。これを前にして注目するなという方が、色々な意味で無理な話だろう。
 だが、それでも彼女が倒すべき敵だということは変わらない。
「きっちり海へ還すぜ」
 木霊・ウタ(地獄が歌うは希望・f03893)はしっかりと愛刀『焔摩天』を構え、メイ子を睨みつける。
(……説得できたら御の字だけど)
 例え無理と言われていても、一縷の望みを心で呟きながら。
「この方が黒幕ですかぁ。お誘いはご遠慮します、ということで」
 夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は戦前に言われたメイ子の言葉を否定しながら、浮遊砲台『FRS』を部屋の隅にまで展開、相手を包囲する形で戦闘態勢を取った。
「採用の可否を決めるのはわたくしでございます。そうですね……貴女様は素晴らしいものをお持ちです。戦闘要員として直接の部下といたしましょう」
 そう言いながら、メイ子は手に持ったトレイをフリスビーのようにるこるへ向かって投げつけた。
「大いなる豊饒の女神、その象徴せし欠片の一つを我が身へ」
 高速で回転、飛来するトレイがその体に直撃する瞬間、るこるは【豊乳女神の加護・燦華】を発動、その身を光と化し、トレイをすりぬけた。
「まあ、なんということを。せっかくのものを消してしまうだなんて。では御覧なさいませ。わたくしこそ怪奇超爆乳メイド、帝都に見参!」
 ブーメランのように戻ってきたトレイをキャッチしながらメイ子が掛け声を上げると、元々巨大だったその胸が、正に怪奇と表現しようがないほどにトレイ諸共大きくなった。その巨大な胸を揺らしながら、メイ子は三人へと駆け寄る。
 そのメイ子にFRSが一斉に砲撃するが、前方からの砲撃は胸で、後方からのはトレイを巧みに後ろに回して防いでいく。
「だったらこいつはどうだ!」
 迎え撃つようにウタが一歩前に進み出て、炎を纏った焔摩天を横薙ぎにしメイ子の胸に叩きつけた。がきん! という大きな音と共に斬撃は防がれ、止まった焔摩天からめらめらと立ち上がる。その直撃の衝撃も、メイ子の巨大な胸がクッションのようになって吸収し、体までは届いていないようだ。
「盾に真正面から切りつけるとは、それはなりませんね」
 言いながらメイ子は体を押し付けるように前に出て、トレイで抑え込んでの制圧にかかる。だがウタはそれにも構わず、繰り返し焔摩天をメイ子の胸のトレイに叩きつけた。
「無駄でございます。どうやら貴方様はわたくしの盾の厚さを理解しておられない模様で」
 そう言いながら、メイ子はウタを押し潰すかのようにさらに足を進める。だがその歩みは、突然ぐらりと揺らいだ。
「壊せるとまでは思っちゃいないさ。けどな……!」
 炎を纏った全力の連撃は、硬いメイ子の盾を少しずつ歪ませていた。さらに立ち上る熱気は汗を噴かせ、眼鏡を曇らせ、視界をぐらつかせる。時に壁となり、時に敵を巻き込み焼く、範囲を自在に決められる【ブレイズフレイム】の炎は、今回はその熱を持って敵の攻防を阻害する搦手として使われた。
 そうして守りの緩んだ所に、ウタの広げた炎の影から飛び出したメリヲの剣が叩きつけられる。
「さあ、今度はボクと遊んでよ!」
 二刀がたわんだ二つの盾に叩きつけられ、金属音を立てる。さらに続けて連撃が見舞われるが、メイ子は手の盾も併せてそれらを全て防いでいった。
「剣でございますか。僭越ながら、盾に持ち替えてみては? わたくしが盾術を叩き込んでさしあげましょう」
 つまりはメリヲも部下として雇いたい、ということだろうか。手本とでも言うかのように、歪んだ盾でも完全にメリヲの攻撃を防ぎ、肌には傷をつけさせないメイ子。
「防げる攻撃ばかりでは、いささか退屈を感じざるを得ませんね」
「退屈はさせないよ、さあ、燃え尽きちゃおうか……♪」
 メイ子の言葉に返すように、メリヲが【焼尽ノ未来】を発動。その体が蒼白い炎に包まれ、攻撃の速さが一気に数段階増した。通常速度の攻撃に慣れていたメイ子は、眼鏡の曇りもあって防御が一瞬遅れる。その瞬間を逃さず、メリヲの斬撃がメイ子の足を払い、その体制を崩させた。
「ああっ……!?」
 そこに追撃としてるこるの『FSS』からの援護射撃を伴い、ウタが乳房の横側から、燃えるなぎ払いを叩き込む。ウタはそのまま鍔迫り合いするかのように体を寄せ、メイ子の目を見て語り掛けた。
「影朧のトコに来る主を待つのは相当大変だぜ。このまま探すよりはさ、転生してからの方が見つけやすいんじゃないか? あんたデキるメイドっぽいし、きっといい主人が見つかるって」
 ダメで元々、分かってはいるが、それでも何かをせずにはいられなかった。しかしメイ子は、冷たい目を向けて返す。
「お褒めに預かり光栄でございます。ですが見定めるのはわたくし、そう申し上げたはずです。貴方様がこの屋敷の旦那様になってくださるというのでしたら、一考の余地もございましたが」
 そう言いながら、手のトレイも併せてウタの剣を押し返すメイ子。やはり聞く耳は持たない、そう言うことだろう。
「必殺手鏡乳鏡……そのお力、お返しさせていただきます」
 瞬時に手のトレイで剣をはたき、さらに巨大な乳房を振るってメリヲとウタを殴りつけるメイ子。向けられなかった蒼炎こそ真似られないものの、メリヲの超加速をコピーし、自身の速さを上げたのだ。
「大きなお胸は死角が大きい……私もよく知っているのですよぉ」
 突如聞こえたるこるの声。それが聞こえたのは、他でもないメイ子自身の巨大な胸の下からだった。性質は違うが体を肥大する技を持つるこるだから、そうした場合にできる弱点は熟知していた。大きすぎる胸は足元、さらにはその根元が絶対的な死角となる……身をもって知るそこを、るこるは的確に突いた。光の速さの体当たりがメイ子のみぞおちに食い込み、大きく後退らせる。さらにそこに戦輪『FBS』が飛来し、上空から切りつけることで手のトレイの防御をそちらに向けさせ、多方からの攻撃を防ぎきれないよう手を塞がせた。
「ならば……!」
 胸を振り下ろし、るこるを叩き潰そうとするメイ子。だが、弱点を曝け出された焦りからか横への注意は散漫になっていた。
「楽しい時間もこれで終わりだよっ♪」
 二刀がその脇腹を切り裂き。
「海で安らかにな」
 ウタの炎を纏った斬撃がその巨大な胸に叩きつけられ。
「あなたのお仕事も、ここでおしまいですよぉ」
 光と化したるこるがレーザーとなり、メイ子を貫いた。その勢いで大きく吹き飛ばされたメイ子は後ろに合った窓に背中から突っ込み、窓を割ってガラスの破片と共に下へと落ちていった。
 三人は急いで窓から下を見るが、メイ子は仰向けに倒れ動かない。少なくともこの場は勝利したことは間違いないと、三人は踵を返し、執務室から出ていった。
 その時ウタが小さく口ずさんでいた鎮魂歌が料理人とメイドガアル、そしてメイ子に届いたかどうかは、誰も知らない。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アリス・スラクシナ
※エルーゼ、華澄と行動

さて、ようやく最後というわけか。
倒せばこの件は終わるというわけか。
イザナギの覚悟を長柄に形成し攻撃を仕掛ける。
見切りつつなんとか攻めるしかないのか。
属性攻撃で攻撃、衝撃波による範囲攻撃で追撃を仕掛ける。
どんな攻撃が来るかは分からないが……いや、余計な事は考えてはいけないのは分かるのだが、どうしても目についてしまって。

絡み・アドリブOK


エルーゼ・フーシェン
※アリス、華澄と行動

また変なのが出てきたわね。
まあ倒せば事件は終わるわけだし、いいか。
ヤヌスに炎の刃を形成してアリスと攻撃を仕掛ける。
二回攻撃で攻めつつ、武器受けからのカウンターで反撃するわね。
鞭状にして範囲攻撃なんかもすれば行けるかも。
と言っても油断はできないのよね。
結構メイドとしてやれそうなんだけどねえ。

絡み・お色気・アドリブOK


藤宮・華澄
※アリス、エルーゼと行動

ヴァナディースによる援護射撃を行います。
なんであんな恰好なのか分かりませんけど、油断できないですね。
武器落としや乱れ撃ちなんかで対抗します。
下手に前出るとあれですから後方支援に徹します。

絡み・アドリブOK



 窓から落ち、館の庭に倒れ込むメイ子。しばらく倒れ込んでいたが、よろよろと体を起こし、歪んだトレイを取り換える。そのまま屋敷へ戻ろうとするメイ子の前に、三人の猟兵が立ちふさがった。
「中にいないと思ったら、こんな所にいたとはね」
 屋敷の内部に彼女の姿が見当たらなかったため、外へ探しに来たのだろう。エルーゼ・フーシェン(踊り子・f13445)はメイ子の姿を確認して言う。
「それにしてもまた変なのが出てきたわね。まあ倒せば事件は終わるわけだし、いいか」
 その服装や装備を見て感想を言うエルーゼ。それに対しアリス・スラクシナ(邪神の仔・f21329)も頷きながら前へとでた。
「さて、ようやく最後というわけか。倒せばこの件は終わるというわけだな」
 そう言いながら、アリスは『イザナギの覚悟』を長柄へと形成する。
「なんであんな恰好なのか分かりませんけど、油断できないですね」
 後ろには藤宮・華澄(戦医師・f17614)が『ヴァナディース』を構え、迂闊な動きを許さない構えだ。
 その三人を前にして、手負いのメイ子は怯むことなく自身の武器を構えた。
「皆様方にも部下たちがお世話になったようで。上役としてお礼をさせていただきます」
 言うが早いか、メイ子は自身の胸をトレイごと肥大させ、その胸を揺らしながら三人へと駆け出した。
「元素を交差させてより強く」
「踊ろうか。どちらが倒れるか分からんが」
 エルーゼとアリスが【クロス・エレメント】と【原色の剣舞】を発動、同時に切りかかる。
 炎刃となったヤヌスがメイ子の右胸を打ち、イザナギの覚悟の穂先がメイ子の左胸を突いた。どちらもがしん! と大きな音を立てトレイを揺らすが、体の前面を覆う巨大なクッションとなった乳房がその衝撃を吸収、ダメージを防いでいた。
「わたくしの胸は硬軟備えた盾にございます。簡単に抜けると思いませぬよう!」
 言いながら、メイ子は手に持ったトレイを振るう。それは巨大すぎる胸を避けて器用に二人の武器を打ち払い、さらには鈍器として二人の頭部を狙い振り下ろされた。
「させません!」
 そこに華澄の放つ、乱れ打ちでの援護射撃が入る。それは連続で発射されているにも関わらず、押し返すようにメイ子の手のトレイに当たり、その軌道を押し返すように上へと浮かせた。
「的確な援護でございますね。メイドの素質がおありでは?」
 一歩身を引き、トレイを戻しながらメイ子が言う。その彼女の仕草自体が一種の気品すら感じさせる優雅かつ丁寧なもので、彼女のメイドとして、武術家としての実力がにじみ出るものであった。
 その所作に華澄は思わず見とれ、彼女のようにトレイを胸につけ、メイドとなった自分を想像してしまう。
「華澄! 術に乗るな!」
 アリスの一喝に華澄ははっと我に返る。自らの所作を見せ、部下や主になろうとする感情を起こさせる。これもまたメイ子の扱う豚房流盾術の一つであった。その術中にはまりかけた華澄は、慌てて頭を振って正気を取り戻す。
「全く、どんな攻撃が来るかは分からないが……いや、余計な事は考えてはいけないのは分かるのだが、どうしても目についてしまうものでもあるが……」
 かくいうアリス自身も、彼女の奇抜でありながら洗練された動きと、それ以上に目立つその出で立ちにどうしても目を奪られ、いま一つ戦闘に集中しきれないでいた。
 メイ子はそんなアリスを尻目に、エルーゼへと突進をかけ、胸からの体当たりを仕掛ける。
「ぐっ……!」
「さあ、このまま圧し潰して差し上げましょう」
 メイ子の巨大な胸が、トレイ諸共エルーゼの胸へ押し当てられた。それは超重量を持ってその胸を押し潰し、形を変えさせる。その圧迫によって胸にかかる強烈な感覚に、エルーゼは顔を赤くし、歯をくいしばって耐える。
「あっ……ぐ……この……!」
「ではまずお一人」
 メイ子はそのままてのトレイを振り上げ、再度エルーゼの頭めがけて振り下ろさんとした。
「流石にそれは見過ごせんな!」
 が、それはアリスが横から放った風の属性をもつ一撃で防がれた。面を突風にあおられたトレイは頭上に押し戻され、さらにそこを追撃の衝撃波が襲って取り落とさせる。
「ありがと。油断はできないのよね」
 胸を払いながら、気を取り直したエルーゼもそこに追撃するように、鞭に切り替えたヤヌスを打ち付けた。それはまず両胸を叩いてさらにバランスを崩させた後、下へと回り足をひとまとめにするように絡みつく。
「やっぱり私はメイドより、こちらの方が合っています!」
 そこに放たれるさらなる華澄からの援護射撃。巨大化した胸のトレイという極めて当てやすい的に連続して弾丸が打ち付けられ、ついにその超爆乳でも耐えきれないほどの衝撃が、メイ子を仰向けに倒れ込ませた。
「なんとっ……!」
「立たせてはあげられないわ。さよならメイドさん」
 なおも抵抗しようとするメイ子を、エルーゼは絡んだ鞭を振り回し、ハンマー投げのようにして振り回し、屋敷に向かって放り投げた。
 自身の重量で加速をつけられ、玉のように飛んでいったメイ子は、屋敷の扉を破壊してその中へと叩き込まれた。いかに硬い盾を装備しているとは言え、これだけ手ひどい叩き付け方をされれば守り切ることは出来ないだろう。
「結構メイドとしてやれそうなんだけどねえ」
「転生の目があればよかったのですけど……」
「言っても仕方あるまい」
 一息ついた彼女たちは、改めてメイ子のメイドとしての実力を思い、ここが逢魔が辻であることに嘆息するのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ジェイク・リー
ボロボロの姿でまだ挑むのか。
「そこまでする理由が分からねえな」
魔力溜めで魔力を結晶化させ、それで傷の治癒を行う。
なぜか、それは信念を持ってるからだと言っておく。
「曲がらねえのも曲げられねえのもお互い百も承知だろ」
七星天狼刃を柄と光刃ではなく鞘と刀に形成。
どっちが倒れるか、この一手、早業による居合で勝負する。
「ま、生きていたら考えたかもな」
拠点の管理や情報集めが出来たかもしれないと考えてしまう。

アドリブOK



 屋敷に叩き込まれたメイ子が起き上がったのは、最初に猟兵が料理人と戦った玄関ホールであった。よろよろと体を動かし、追撃がないことを確認してから屋敷の奥へ向かおうとするメイ子。傷ついたその姿に、後ろから声がかかった。
「ボロボロの姿でまだ挑むのか」
 彼女に声をかけたのはジェイク・リー(影の護り手・f24231)。手の中で魔力を溜める彼に、メイ子は油断なくトレイを構え、応戦の構えを取る。
「そこまでする理由が分からねえな」
「当然です。旦那様を迎えるまで、わたくしがここの主でございます故」
 そう答えたメイ子に、ジェイクは溜めていた魔力を叩きつけた。メイ子はそれをトレイを掲げて防ごうとするが、その魔力はトレイを貫通、メイ子に直撃し、そこから全身を包むように広がった。
 体を封じる、あるいは侵すタイプの技か……メイ子がそう思っていると、魔力は体の傷に取り付き、それを徐々に塞いでいった。
「……恩を売ったおつもりで? あるいは油断でも誘おうと?」
「信念を持ってるからだ」
 ジェイクはそれだけ言うと、七星天狼刃を構える。その形状はこれまで使ってきた光刃ではなく、鞘に収まった刀。
「曲がらねえのも曲げられねえのもお互い百も承知だろ」
 そう言いながらジェイクは前傾の姿勢を取り、刀の柄に手をかけた。
「意外でございますね。てっきり貴方様は戦いに情を持ち込まない方かと」
 料理人やメイドガアルとの戦いの顛末は知っているのだろう。相手の感情や事情を問うことなく冷静に戦ったその姿を見て、メイ子は彼を敵を黙って排除する冷酷な男だと思っていたのかもしれない。
 それに対し、ジェイクはもう何も答えない。ただその構えと手をかけた刀が、次に相手に対し語るものの全てであった。
 その姿を見てメイ子は手のトレイを縦向きにし、自身の右側……ジェイクの刀と向かい合う側を防ぐようにそれを構えた。
 そうしてしずしずと、確かな足取りでジェイクへ向かっていくメイ子。
 やがてその体は間合いへと入り、その瞬間、神速の早業で七星天狼刃が抜き放たれた。
 がん! という音が響き、両者の動きが止まる。抜き放たれた刃はメイ子が脇に構えたトレイに深々と食い込んでいた。
「お見事でございます……必殺手鏡乳鏡、その技、お返しさせていただきます」
 神速の居合を受け止めたトレイを、構えた脇から同じような動きで素早く抜き放つメイ子。だが、そうして放たれたトレイは手元の上半分のみ。刀の食い込んだ場所から両断されたトレイが下に落ち、同時にメイ子の脇腹からも鮮血が噴き出した。どちらが倒れるか、早業の居合による一手の勝負は、ジェイクに軍配が上がっていた。
「……なるほどな」
 【暗殺者の戦術】にて、その傷を抉ればメイ子は骸の海へ還ることになっただろう。だが、一手で勝負をかけると決めたからの居合であり、そこに二の太刀はない。それは曲げられぬ故か、曲がらぬ故か。
 メイ子は切れたトレイを捨て、新たなものに変えながらジェイクに背を向けて屋敷の奥へと進み始める。なりふり構わぬ逃走か、あるいは彼が追撃はしてこないと確信したのか。
 その背を見送り、ジェイクは一人呟いた。
「ま、生きていたら考えたかもな」
 もし彼女が転生できれば拠点の管理や情報集めが出来たかもしれないと、適わぬことを考えながら。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
グロ×
WIZ

見定めるのは私の方よ。
貴女がメイド長に相応しいか試してあげる

真の姿で背中に黒炎の翼。
守護霊の憑依【ドーピング】で更に強化して
UCで80人のメイドを召喚

全員が私と同じ強さ。しかも再生能力つき。
【狂気耐性・気合い】で洗脳も無効

スカートの中から暗器を【乱れ撃ち】する者。
【早業・怪力・見切り・学習力】で接近戦を行う者。
その中には同じ豚房流のメイド・クリスティの姿も。
先程のメイドガアルが【呪詛・ハッキング】で
床を塗壁に変えて相手の逃げ場を塞ぎ
最後は触手を操るメイド・モチルフが【捕縛】

メイド達に振り回される貴女、良かったわ。合格♥

【誘惑・催眠術】で愛を囁き
胸の盾を奪い【慰め・生命力吸収】



 傷ついた体を引きずり、執務室へと戻ってきたメイ子。この部屋に主を迎えるまでは、その一心で動く彼女の前で、まだ空席のはずの椅子が動いた。
 入口に背を向けて座っていたドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)は、まるで自身が主であるかのように椅子ごとふり返り、メイ子を見据える。
「お退きくださいませ。そこは旦那様のお席でございます」
 メイ子は毅然と言うが、ドゥルールはそれには答えず、メイ子の目を見つめた。
「見定めるのは私の方よ。貴女がメイド長に相応しいか試してあげる」
 そう言いながら椅子から立ち上がるドゥルール。だがそれは言われたから退いたのではなく、用があるから立っただけ。そう言わんばかりの威厳と威圧に満ちていた。背には黒炎の翼が広がり、彼女の姿をさらに美しく……あるいは禍々しく彩る。だがその仕草にメイ子は怖じることもなく、武器であるトレイを構えた。
「死霊術とは不変不朽の美。その真髄は永遠の愛!!」
 全く引かぬメイ子を前に、ドゥルールは声を張り上げ使役する守護霊を呼び出した。その数はそこそこの広さを持つ執務室を埋め尽くすほどの80人。そしてその姿は差異こそあれ、皆メイドの姿をしていた。
「これは……!」
 その光景に、メイ子も思わず息をのむ。見ればその中には、自分の部下であったはずのメイドガアルの姿まである。これは一体どういうことか。
「この子たち、事情や主張は違うけど、皆優秀なメイドだったわ。あなたに彼女たちを束ねる資格があるか、見せてちょうだい」
 ドゥルールは今まで様々な世界で数多くのオブリビオンと出会ってきた。そしてその中には、メイドを名乗る者も少なからず存在した。彼女たちはユーベルコードによって召喚された、各世界のメイドたち。それも再生能力と精神汚染への耐性、そして高い戦闘能力を新たに与えられた強化版とも言える存在だ。
 まず一番手として、仮面をかぶったメイドがスカートの中から無数の暗器を飛ばす。メイ子は正面にトレイを構えてそれで暗器を止めると、そのまま大きく一振りし、逆に仮面のメイドに暗器を投げ返した。しかしそれとすれ違うように、今度は高速で別のメイドが詰め寄り、怪力を乗せた打撃でメイ子を打ち据える。背を反らしてそれを胸のトレイで受け止めるが、その拳は重く、トレイがぐにゅりと乳房を押し込み、潰す。
 背を反らし、胸を突き出すことでメイ子はそのメイドも跳ね飛ばした。が、次に進み出てきたメイドを見て、メイ子は顔色を変えた。
「まさか、そんな……!?」
 裸の胸に鎌を張り付けた奇抜な格好と、その見た目を裏切る鋭い動き。間違いない、これは……
「同門試合は初めてかしら?」
 ダークセイヴァーの豚房流、『豚房流鎌術士』子豚・クリスティ。彼女もまたドゥルールと一戦交えたメイドの一人であった。
 鎌を回転させ胸を突き出しての突進を、メイ子は同じく胸を突き出してトレイで受ける。胸の押し付け合いによる鍔迫り合いが起こり、武器同士の接点からは火花が上がった。しばらく状況は拮抗していたが、胸以外での体格が若干勝るクリスティが押し込み始め、メイ子は少しずつ後ろに下がっていく。程なくして、その背は壁に当たった。
 いくら人数が多いとはいえ、そこまで狭い部屋ではないはず……そう思いメイ子がちらと後ろを見ると、そこには今までなかったはずの巨大な壁……怪異ぬりかべが立ちふさがっていた。
「あなたたちまで……!」
 その召喚主は誰あろう、ほんの数刻前まで自らの部下であったメイドガアル。この事態にはさすがのメイ子も動揺し、防御が緩んだ。そしてその隙にクリスティが両胸を大きく広げ、メイ子を挟み込んだ。
「豚房流鎌術・乳圧刈り!」
「豚房流盾術・怪奇超爆乳メイド!」
 両者の声が響き、クリスティの鎌がメイ子の首と胸の根元に迫る。が、同時にメイ子の胸も大きく肥大、内側からクリスティの胸をこじ開けその体を跳ね飛ばした。
 しかしクリスティが退いた瞬間、大量の触手がメイ子を縛り上げた。まるで触手に何かを吸い取られるように、メイ子の体から力が抜けていく。
「ご苦労様、モチルフ」
「ご主人様が望むなら何でもしますよ」
 触手の主らしきメイドに言いながら、ドゥルールはメイ子へと近づく。そして動けなくなっている彼女から、胸の盾をはぎ取りその巨大な乳房を曝け出させた。
「メイド達に振り回される貴女、良かったわ。合格♥」
 そう言って動けないメイ子に唇を重ね、次にその胸の先端に口づける。
 そこから吸い上げられるのは、メイ子の生命力であり、その存在を定義づける甘いもの。メイ子はしばらく歯噛みしながらドゥルールを睨みつけていたが、やがて体を震わせ力が抜けたようにぐったりする。その彼女にとどめをかけるかのようにさらに強く吸うと、メイ子は絶叫を上げてのけ反り、特濃の生命力を噴き出した。
「申し訳ありません……旦那、様……」
 まだ見ぬ主へ詫びながら、メイ子は消滅した。最後まで影朧であることを否定しなかった彼女は、やはり決してここで人に変わることはないのだろう。
「私たちの楽園へようこそ、メイド長さん♥」
 ドゥルールの声と共に消えていく80人のメイドたち。その中にメイ子の姿が加わっていたかは、メイドの群れに紛れ分からなかった。

 メイ子が消滅するとともに、屋敷を覆う薄闇は晴れ、時刻相応の日の光に照らされる。ここに、逢魔が辻は消滅したのだ。時間はかかるだろうが、やがてはこの一帯にも人が戻り、そうなればここが闇に包まれることはもうないだろう。
 だが逢魔が辻はここだけではない。今も帝都のあちこちを闇で包み、その中に恐るべき影朧を住まわせている。
 全ての闇を帝都から払うまで、戦いは終わらない。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年06月10日


挿絵イラスト