帝竜戦役㉙〜最後にして最強のモノ
●グリモアベースにて
「皆様、長きに渡るこの帝竜戦役お疲れさまです。ついに帝竜ヴァルギリオスが発見されました」
グリモアベースで猟兵たちを出迎えたアマータ・プリムス(人形遣いの人形・f03768)の口から語られるのは最後にして最強の帝竜ヴァルギリオス発見の知らせ。
「世界樹イルミンスール。そこを塒にする帝竜ヴァルギリオスは炎水土氷雷光闇毒の八属性の首を持つ、世界最強のドラゴンです。かつて勇者達と相討ちの形で群竜大陸ごと封印されましたが、復活を果たし人類滅亡を狙っています。今回はその最強のドラゴン、ヴァルギリオスと戦っていただきます」
これがこの帝竜戦役の最終決戦。ここまで快進撃を続けてきた猟兵たちだがヴァルギリオスを倒すことができなければカタストロフは止まらない。これまでの道程をなかったことにしないためにもこれは必ず勝たなければいけない戦い。
「皆様はここまで様々な試練を乗り越えてきました。帝竜たちも一筋縄ではいかぬモノばかり。それらを総て越えてきた皆様ならば最強の帝竜と言え、引けを取らないと当機は信じております。皆様ならば必ずやヴァルギリオスを倒すことができるでしょう」
それは気休めではなく信頼から出る言葉。猟兵ならばどんなに強大な敵が相手でも臆することなく戦い、勝利できると信じている。この戦争でも数多くの猟兵たちを見届けたが故の言葉。
「これよりこの戦争最後の戦いが始まります。皆様、どうかご武運を。そして―――必ずや勝利を」
こうしてカーテシーと共に猟兵たちの転移が開始された。
灰色幽霊
どうも、灰色幽霊です。
今回のオブリビオン・フォーミュラ戦となります。
相手は帝竜『ヴァルギリオス』。
また例の如く今回も『敵のユーベルコードへの対処法を編みだす』ことでプレイングボーナスが発生いたします。帝竜は確実に先制してきますのでどう防ぎ、どう反撃するかをお考え下さい。
今回は幹部戦ですので基本的に『成功』か『大成功』のプレイングのみリプレイを執筆しますのでご了承ください。
その他注意事項などはMSページもご覧ください。
それでは皆様の素敵なプレイングをお待ちしております。
第1章 ボス戦
『帝竜ヴァルギリオス』
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POW : スペクトラル・ウォール
【毒+水+闇の『触れた者を毒にするバリア』】【炎+雷+光の『攻撃を反射し燃やすバリア』】【氷+土の『触れた者を凍結するバリア』】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD : 完全帝竜体
【炎と水と雷の尾】【土と氷と毒の鱗】【光と闇の翼】を宿し超強化する。強力だが、自身は呪縛、流血、毒のいずれかの代償を受ける。
WIZ : ヴァルギリオス・ブレス
【8本の首】を向けた対象に、【炎水土氷雷光闇毒の全属性ブレス】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ナハト・ダァト
全能でハ無いガ
万能にハ、私モ一家言あるんダ
対策
オーラ防御を展開
限界突破、ドーピング、継戦能力、時間稼ぎ、環境耐性で耐えている間に情報収集
ブレスの属性と放出の規則性を把握
残像を作り出し
へその緒で操作しながら
精神攻撃、催眠術、言いくるめで
現在耐えている方が残像であるように錯覚させる
ブレスが残像へ向いた直後
耐えていた本体は迷彩で消えたように見せかけ
騙し討ち、カウンター、捨て身の一撃技能で
属性ブレスから把握した弱点の触手でユーベルコードを放つ
言ったろウ
対応にハ、自信があル
8本全テ本体なラ
そノ全てニ対応するサ
プリンセラ・プリンセス
連携・アドリブ可
人格をジョゼットに変更
・対策
初手の攻撃はウマ騎乗による速度アップと●空中浮遊、●地形の利用、●見切り、●第六感、●視力で回避専念
命中した場合には●激痛耐性、●毒耐性、●氷結耐性、●環境耐性、●オーラ防御、●火炎耐性で耐える
初手を耐えればネクロ・インペリアルを発動
騎馬隊と自分とを含めて複数集団に分散
●集団戦術で敵の攻撃対象を分散させつつ、対象になっていない集団が●ランスチャージ、●蹂躙、●踏みつけで攻撃する
私も含め近衛兵もまた犠牲になった者達だ
UCとしてでの復活ではあるが雪辱の時だ
騎馬とは牙なり。竜に騎馬が通じぬ道理などない!存分に蹴散らせ!
戦場外院・晶
「参ります」
最後にして最強、なにするものぞ
「戦場外院・晶と申します……よしなに」
これも常の修行に御座います
祈りはオーラ……身に纏って正々堂々、真正面から挑みます
「――か、は」
オーラ越しにもこの身を苛む竜の息吹
「――ふふ」
責め苦に耐え抜く心を、超重力の回廊にて会得しました
「ここです……っ」
無敵を思える防御を抜く手も、骨の平野で習得していますとも
【手をつなぐ】
竜の大陸にて……我が秘奥、遂に成れり
「己を手を恨むことです!」
この身に宿る怪力を引き金に、グラップルの技巧を用いて……ヴァルギリオス様自身の力で崩す
如何に大きく貴かろうと……肉と骨があるならば
「……破ぁっ!」
破魔を込めたこの拳で殺せぬ道理なし
シャルロット・シフファート
連携歓迎。
「ヴォルギリウス...その命、骸の海に返しなさい!!」
ユーベルコードを使用。
空間全体に世界を書き換えるマトリクスが降り注ぎ、電脳精霊術で書き換えていく。
その結果戦場全体が『オブリビオンの全てを否定する数秘属性』に変換し、オブリビオンである以上ユーベルコードも弱体化して回避率があがり、電脳精霊術で回避術式を使って先制攻撃をいなすわ。
更に書き換えた空間の性質上共に戦う猟兵も存在意義上強化されていき、それは私も例外じゃないわ。
強化された私と電脳精霊術で属性攻撃を行いヴォルギリウスを攻撃していくわ。
アウレリア・ウィスタリア
ひたすらに逃げる
地を駆け、空を舞い、攻撃を見切り
致命傷だけは避けて
敵の周囲を走り抜けましょう
逃げ回り走り回りながら奏でるのはボクの歌
この地に眠る、いえ、この世界、この宇宙すべての英雄を讃える歌
アナタにとっては耳障りな歌でしょう
そう気に止めることがトリガーです
【幻想音盤:復讐】
気に止める、興味を持てばボクの歌はアナタを砕く
逃げ回りつつ呼び出した針を血糸で繋ぎ合わせ
歌い続けましょう
そして歌で振動する血糸でヴァルギリオスを縛る
アナタにとってボクはうるさい羽虫程度の存在でしょう
でもそうやって意識してくれるだけで良い
そうすればボクの歌はお前を打ち砕く必殺の武器となる
アドリブ歓迎
メンカル・プルモーサ
…あれが帝竜ヴァルギリオス……相打ちとは言えこれを封印した有車体の偉業を無駄にしないためにも……ここで奴を倒す…
…まずは八属性のブレス…こちらも同じく属性を束ねて対抗…
…重奏強化術式【エコー】及び遅発連動術式【クロノス】により…
八属性に対応した属性の障壁を同時にかつ…それぞれ多重展開…
…障壁がブレスを防いでいる間に…【竜屠る英雄の詩】を発動…
…アヴァドンから引き出した改造装甲車【エンバール】に竜殺しの概念を付与…
…そして乗り込んでいざ発進…今まで酷使してきたけどこれで最後だ…
…ブレスを轢き殺しながら接近…そのままヴァルキリオスの身体を跳ね飛ばして…術式銃【アヌエヌエ】で頭を撃ち抜くよ…
●終わりの始まり
「よくぞここまで来た、猟兵達よ」
群竜大陸の最奥、世界樹イルミンスールで猟兵たちを待ち構えていた帝竜ヴァルギリオス。八つの頭がそれぞれ自在に動き、その全てが敵意を以って猟兵たちを睨みつける。
ここでヴァルギリオスを倒すことができなければカタストロフが起こり、これまでの戦いが全て無駄になってしまう。故にこの戦いは絶対に負けられない戦い。
最強の帝竜との最後の戦いの幕が上がる。
「だがそれも無意味だ。余は超えられぬ―――」
転移を終えた直後の猟兵たちへ無慈悲に牙を剥く八つの頭。炎、水、土、氷、雷、光、闇、毒、ヴァルギリオスの頭部がそれぞれ司る属性が凝縮され圧倒的な暴威となって猟兵たちへ迫る。
「チィッ!」
「ハッ!」
アウレリア・ウィスタリア(憂愛ラピス・ラズリ・f00068)とプリンセラ・プリンセス(Fly Baby Fly・f01272)がヴァルギリオスのブレスに対して選んだ行動は回避。ただひたすらに自分たちを狙う光線から逃げ続ける。本来ならばただ逃げ続けるだけの行動に意味はない。いづれ追いつかれその身はブレスに焼かれるだけ。しかしここには仲間がいる。彼らがこの状況を打開するための一手を打ってくれればいい。だから2人はその時間を稼ぐため自らにできる最高の動きをする。
仲間を信じる―――ただそれだけでいつまでだって走り続けられる。
「万能にハ、私モ一家言あるんダ」
「……たかが8つ」
迫るブレスに立ち向かうナハト・ダァト(聖泥・f01760)とメンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)の2人。ヴァルギリオスが8つの属性を操るのなら、こちらも同じだけの相反する属性を操り相殺すればいい。数多の属性を操る2人だからこそできる芸当。メンカルの創り出した反属性の障壁に、ナハトが【八ノ叡智・栄光】で数多の触腕を生やしブレスを受け止める。
だがここに一つ誤算が生じる。
確かに反属性で攻撃の威力は軽減された。しかしそれでもまだヴァルギリオスの放つブレスを防ぎきることはできず2人がかりの障壁も徐々に押され始める。今はまだ何とか拮抗を保っている様な状態。このままではそう遠くないうちに障壁は破られブレスが猟兵たちを蹂躙するだろう。
「足りないのなら足らせればいいだけね」
だがシャルロット・シフファート(ツンデレの国のアリス CV釘宮理恵・f23708)には秘策があった。ヴァルギリオスの攻撃がこちらの防御を上回るのであればその威力を下げてしまえばいい。そして同時にこちらの防御をさらに固めてしまえばいい。
「数秘を崇めよ。その数式は過去を肯定したまま未来という数価を持って演算を開始する」
シャルロットの言葉と共に戦場の空より降り注ぐ数え切れないほどのマトリクスコード。それは【数秘世界開闢。世界の果ての一つが此処に】による世界を書き換える数式たち。
式が世界樹の周囲を包み込み、戦場はオブリビオンの全てを否定する環境へと作り替わる。それはオブリビオン・フォーミュラであるヴァルギリオスとて例外ではない。唐突に身体へかかる負荷、同時に発散していく魔力。世界はヴァルギリオスの存在を許さない。
しかしヴァルギリオスも並のオブリビオンではない。世界に存在を否定されようと、その暴威が衰えようと抗い続ける。猟兵とヴァルギリオスの均衡はやや猟兵の側に傾いたがそれでもまだヴァルギリオスが優勢だった。
「ヴァルギリオス..……その命、骸の海に返しなさい!!」
それでもシャルロットはこの世界を維持し続ける。他の猟兵が少しでも動きやすくなるように。ヴァルギリオスの動きが少しでも鈍くなるように。式で戦場を満たし続ける。
「参ります」
後に続くために攻撃を避ける者たちがいる。今を切り抜けるために攻撃を防ぐ者たちがいる。そしてここに後に繋げるために前へ進む者がいる。
「戦場外院・晶と申します……よしなに」
戦場外院・晶(燃えよドラゴン……この手を掴め・f09489)は減衰されたブレスへ真っ向から向かっていく。祈りを捧げ、ただ真っ直ぐに。
「―――か、は」
聖気を纏うことはしているがただそれだけ。反属性の障壁を重ねても防ぎきれないブレスを防ぐには圧倒的なまでに防御力が足りなかった。
「―――ふふ」
それでも晶は一歩ずつ前へ。他の猟兵たちはそれに気づいてすらいない。たった独りで前へと進み続ける。
身を苛む竜の息吹の責め苦に耐える心は超重力の回廊で身に付けた。例えこの後に自身が戦えなくなってもここには他の猟兵たちがいる。だから晶の役目は道を切り拓くこと。
ヴァルギリオスもそんなたった独りの動きを気に掛けてはいなかった。どうせブレスで潰える命。一瞥をくれる必要もない。
確かに本来のヴァルギリオスが放つブレスであれば晶はヴァルギリオスに辿り着くこともできずに焼かれていただろう。だが今この戦場においてヴァルギリオスのブレスは弱体化していた。ほんの少しだけ弱まった威力が晶の歩む距離をほんの少しだけ伸ばす。
届かなかったはずの手がヴァルギリオスに触れる。
「ここです……っ」
触れればいい、触ることができればいい。それで晶はヴァルギリオスと手を繋げる。相手が例えどれだけ強大であろうと偉かろうとその身に肉と骨があるのなら晶に崩せぬ道理はない。
「……破ぁっ!」
「なにっ!?」
急に力の抜ける膝。ヴァルギリオスの体勢が大きく崩れる。障壁と逃げる猟兵を狙い続けていたブレスは明後日の方向へ消えていく。
晶の身体はヴァルギリオスの腕に薙ぎ払われるがこれで道は切り拓かれた。
「この程度で!」
再び放たれるブレスが障壁と激突する。これまで猛攻に耐え続けた障壁も2度目のブレスを耐え切ることはできず大きな音と共に砕け散る。
しかしその奥にいたはずのメンカルとナハトの姿はない。
2人は既にメンカルの『改造装甲車【エンバール】』へと乗り込み次の行動へ移っていた。
晶により猟兵たちから一瞬だけ注意を逸らしたヴァルギリオス。その隙に彼らは攻勢へと転じていた。
「行くぞ! お前たち!」
プリンセラ―――否、今その身を借りるジョゼットは【ネクロ・インペリアル】により近衛騎兵を召喚する。かつて犠牲となりし騎士と姫は今その雪辱を晴らすために戦場を駆ける。
騎馬隊は複数の集団に別れ、ヴァルギリオスの頭部をそれぞれ狙う。狙う相手が別れてしまえばブレスを収束させ威力を上げることもできない。減衰している今のヴァルギリオスのブレスが八つに分かれれば防ぐ方法も避ける方法もいくらでもある。
「騎馬とは牙なり。竜に騎馬が通じぬ道理などない! 存分に蹴散らせ!」
竜へと挑む騎兵たちがその注意を引く間、空を舞う者が一人。
空を飛ぶアウレリアが紡ぐ【幻想音盤:復讐】によるすべての英雄を讃える歌。それはこの地だけでなくこの世界、この宇宙すべての英雄たちを讃えあげる。
「その耳障りな歌を止めよ!」
かつて自分と戦い、封印した者たちを讃える歌はヴァルギリオスにとって雑音でしかない。だが歌に気を止めた時点でアウレリアの【幻想音盤:復讐】はその発動条件を満たす。歌声と共に召喚された無数の振動針。それを『レージング-nied-』で繋ぎ合わせ、アウレリアはヴァルギリオスの身体を縛り上げる。脅威とは認識されず、邪魔な羽虫と思われるだけでいい。意識さえ向いている限り針は現れ、ヴァルギリオスへその体内から響く歌を飛ばし続ける。
「やめろヤメロ止めろォォォ!!!」
身体の中から湧き上がる痛み、八つの頭はそれぞれ騎馬隊に抑えられている。一瞬の気の緩みがここまで状況を悪化させた。
それでもまだヴァルギリオスは健在。拮抗できているのも戦場が塗り替えられているからに過ぎない。この空間が解ければ再び天秤はヴァルギリオスへと傾くだろう。そこまで耐え続ければいい。
封印されてからこれまで耐え続けてきたヴァルギリオスにとってはその程度の時間は誤差に等しい。
「…見えた……」
「よシ」
騎馬隊の間をすり抜け、ブレスを避け、一台の装甲車が戦場を駆け抜けヴァルギリオスの元へと迫る。
これまでこの戦争中何度もこうして走り続けた車に刻まれた少なくない傷。それが今もまた増えていく。だがそれもこれで最後。メンカルに【竜屠る英雄の詩】により竜を殺す鋼鉄の弾丸となったエンバールは全速力を維持したままヴァルギリオスへと吶喊する。
衝撃で大きく揺れるヴァルギリオスの身体。騎馬隊がその身体を縛る血糸を引きその動きを止める。
「8本全テ本体なラ、そノ全てニ対応するサ」
「……術式、装填…」
この瞬間に無防備となる八つの頭。それに相対するのはブレスの時と同様に相反する属性を持つ触腕と弾丸へ込められた様々な属性の術式たち。
例え相手が八つもの属性を操ろうとそれを上回るだけの術が猟兵たちには存在する。
例え一撃の威力が劣ろうとも重ねられるだけの味方が猟兵たちには存在する。
個で最強には届かなくとも積み重ねた牙は竜を穿つ。
放たれた弾丸と束ねられた触腕が、ここまで積み重ねられたすべての攻撃が、竜の八つ頭を貫いた。
成功
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トゥリース・リグル
連携アドリブ歓迎。
SPDで勝負します。
いよいよ最終局面ですね。
一つ、お手合わせ願いますか。
・対策
尾の攻撃は【第六感】で軌道を察知、【見切り+フェイント】で回避を試みます。
その際、尾の軌道によって【ジャンプ】か【スライディング】を用いて、より効率的な回避を試みます。
鱗は【二回攻撃+鎧無視攻撃】で鱗の隙間を狙って二連撃を叩き込みます。
翼による飛行は届きそうなならば【ジャンプ】で飛び攻撃、届かなさそうならば【見切り】による回避に専念。
その後は【瞬きの刃】をX型に振るうことによる【2回攻撃+鎧無視攻撃】で一つの首に集中攻撃をします。
【ダッシュ】で常に動き回ることで相手にターゲットされないようにします。
祇条・結月
八つ首の竜。神話の英雄にでもなったみたい
……なんてそんな力があるなら、苦労しないよね
……出来ることを、する
いつも通り
ずいぶん、欲張った属性持ちじゃない?
けど……僕はただの学生
どの攻撃だって、喰らえば無事じゃないのは変わらない
だから直撃を躱していくしかないよね
回避に集中して前へ出るよ
振るう尾や翼の直撃を避けて、飛び交う炎や雷、砕ける岩なんかは当たっても【激痛耐性】で足を止めない
どうしても避けきれない攻撃だけはカタチ持たないものも刺せる咎人の鍵で【武器受け】
有効打が狙える距離に入ったら【覚悟】を決めて足を止める
攻撃を喰らう刹那を【見切り】銀の鍵の力を起動
回避してカウンター気味に光の刃で胴を薙ぐ
シズホ・トヒソズマ
陰陽道の五行相克によれば
水(氷)には土
土には木
木(雷)には金
火(炎)には水が有利の属性
これを基に対策します
尾は大帝巫の陰陽札3種(水土金)の結界を張り攻撃属性に合わせ札の位置を変え防御
鱗の攻撃はヴァジラの兵士人形から◆有利属性(土木、毒には薬属性)◆オーラ防御を放ち防御
翼にはデザイアキメラのバリアを攻撃に合わせ特性を可変(光には反射鏡面装甲。闇には光を強く放つオーラバリア)させ防御
何れも◆早業操縦防御で遅らせた時間で回避
UCで上杉謙信の力使用
12属性刀の内6本(水土樹薬闇光)を有利属性箇所(炎水土毒光闇)に発射
雷は刀が金属性なので氷以外5本を発射
氷には土属性を含むマグマ刀身の王劾を突き刺します
●動き出す終わり
「ここまでたどり着いただけのことはある……」
少なくないダメージを受けて尚、ヴァルギリオスは立ち上がる。それぞれの頭部からは血が流れるがしばらくすれば塞がるだろう。だがそのしばらくを許さない者たちがいる。例え僅かでもダメージを与えられたのなら畳みかけるには今しかない。
だがそれはヴァルギリオスとて承知している。ブレスはもはや通用しないのであればすべき行動は一つ。
最強足り得る肉体を以って猟兵たちを蹂躙する。
ヴァルギリオスの操る八つの属性がそれぞれその身に宿り、最強の帝竜を完全な姿へと進化させる。
炎と水と雷の尾、土と氷と毒の鱗、光と闇の翼が姿を現しヴァルギリオス完全体となる。
「八つ首の竜。神話の英雄にでもなったみたい」
「いよいよ最終局面ですね」
「神話の英雄でなくとも私たちはここにいます。行きましょう!」
完全体となったヴァルギリオスへと立ち向かう3人の猟兵。祇条・結月(キーメイカー・f02067)、トゥリース・リグル(刃を為すモノ・f00464)、シズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)は最強の竜と対峙する。
ヴァルギリオスの攻撃はどれもが必殺の威力。当たれば猟兵と言えどもひとたまりもないだろう。つまり猟兵たちの取れる選択肢は一つしかなかった。
振るわれた燃え盛る尾を潜り抜けるように避けるトゥリース。流れる流水の如き尾を飛び越える結月。シズホは『陰陽師型催眠人形『大帝巫』』の操る符で轟く雷の尾を防ぎ前へと進む。一人であれば同時に3本の尾を相手にしなければならないがこちらも尾も数は3。それぞれが一本を担当すれば何とか超えられる。
「小癪な!」
尾の攻撃を超え、さらにヴァルギリオスに肉薄する猟兵。しかし、それだけではヴァルギリオスに刃は届かない。その身体を護る硬い鱗を突破しなければどんな攻撃も無効化されてしまう。それに加え、猟兵の接近を感じ取ったヴァルギリオスはその両翼をはためかせ、空へと距離を取ろうとする。ここで再び距離を取られてしまえば今度はそう簡単には近づけない。
「逃がしませんよ!」
それを知っているからシズホは全力で止める。
闇と光を纏う翼ならば対抗する手段はある。無効化まではしなくていい。飛び立つまでの時間が少しでも伸びてくれればそれでいい。
光の翼には放つ光を反射する鏡面盾を、闇の翼には光を強く放つバリアを『デザイア・キメラ(三欲の獣)』の手で作り上げ羽ばたきを妨害する。
だがヴァルギリオスの爪ですぐに盾もバリアも割られてしまう。しかしそれでいい。シズホと人形の創り出した刹那の時間が次なる一手を生み出した。
「どれだけ硬くとも」
「やり様はある……」
トゥリースと結月が未だ地上にいるヴァルギリオスへと迫る。結月は【是、呪わしき銀の鍵】によりその手に持つ銀の鍵が発する光をその身に纏う。これでもうヴァルギリオスに置いて行かれることはない。トゥリースも両手のダガーを振り抜き【瞬きの刃】を発動。超高速で振るわれるダガーが生み出す真空の刃がヴァルギリオスの身体へと迫る。十字を描くその斬撃は鱗の一点に集中し、土を削る。結月の手から伸びる光の刃は触れた氷の鱗を削り取り、その下に隠された毒の鱗を露出させる。
「毒には薬! 常識ですね!」
空を翔ける人形の背に乗り、シズホは空中からヴァルギリオスへと突っ込んだ。トゥリースと結月の手で硬い鱗は引き剥がされたがまだ最後の関門、毒の鱗が待ち構えている。だがシズホには秘策がある。【幻影装身】によりその身に降ろすのはかつて戦いし剣豪の幻影。十二の刀を操りシズホは人形から飛び降りる。
薬の刀が毒を中和し、そこへ樹と土の刀が突き刺さり鱗の隙間をこじ開ける。如何に硬い氷と土とは言え隙間から伸びる樹の圧力には耐えきれない。迫るヴァルギリオスの首に牽制の刀を放ち、シズホ自身が握るのは『炎獣牙剣『王劾』』。マグマの刀身を持つその剣をシズホはこじ開けた鱗の隙間へねじ込んだ。
その背に突き立てられた赤熱の剣が完全体へと至った竜を内から焼き尽くす。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
黒髪・名捨
ここまで来たら、一言いいてぇ。
さっさと死んどけや。
●先制
バリアで強化…か。
アレかバリアーに勝てるのはバリアーしかないって奴だな。
『オーラ防御』と『覇気』と『気合』を込めた覇気で『武器受け』を行い先制ユーベルコードで強化されたヴァルなんちゃらの攻撃を受け流す。
いてててて…。
●戦闘
よし。まだ動ける。ならオレの勝ちだ(にぃ)
『激痛耐性』で痛みを耐えつつ、合法阿片セットで一服『ドーピング』よし『元気』でた。
アーラーワルを『槍投げ』
ヴぁなんとかの頭部…いっぱいあるから適当なのに『串刺し』『部位破壊』
あばよ(指パッチン)
幻爆を発動『焼却』する。
汚物は消毒ってやつだ。
アウレリア・フルブライト
遂に参りましたわよ帝竜ヴァルギリオス!
我が名はアウレリア・フルブライト、この家名とその使命、何よりこの世界に生を受けた人間として!
貴方を打ち倒してみせましょう!
相手がバリアを張るとなれば小細工は無為。正面より押し通るのみです!
この拳の【怪力】の限りを以て【鎧砕き】を繰り出しバリアを叩き割りにかかります。
毒と炎と反射ダメージは【激痛耐性】で耐え、凍結には纏う闘気の熱と魂に宿る【情熱】を以て対抗。
後は受ける傷への【覚悟】と、それでも倒れぬ【気合い】、前へ進む【勇気】を以て攻撃を続行。
ユーベルコード発動の機が巡り次第、重ね一徹でバリアに止めを。その時点でバリアが割れていれば敵本体へ叩き込みます。
オーキッド・シュライン
●心情
・帝竜ヴァルギリオス…最強の帝竜ですわね。扱うユーべルコードはどれも強力…ですが、ユーべルコードであるが故に対抗する手段もありますわ…。では参りましょうか。
●先制攻撃対策&戦闘
・バリアを貼って迫って来る敵に対しては見切り、残像を纏うダッシュで距離を取りつつブラスターの実弾モードで牽制。炎はチャージし続けますわ。ある程度チャージの時間を稼いだならば、『古竜の骨』を粉にして瓶に詰めたものを投げて、ブラスターの実弾で撃ち抜く。UCを弱める古竜の骨の効果でバリアが弱まった所を、威力を増強させた選択UCで『力ため』『封印解放』でぶち抜き焼却する。
「貴方達の滅ぼしたものの怒りを味わいなさい」
フランチェスカ・ヴァレンタイン
言わば無敵の盾を纏ったようなもの、と
…では少々、故事に倣うと致しましょう
飛翔ビットを楔状に変形、円錐陣で突撃させてバリアの抉じ開けを
無機物ですから毒・炎上・凍結は影響なく、反射も接するのが点であれば…!
とはいえ対象はUCのバリア、あえなく弾かれ――る寸前に、UCで生みだした積層バリアで斧槍の穂先を覆い
円錐陣の内側から空中戦機動のランスチャージを突き刺し、フルバーニアのスピン機動で抉り込むように押し込みましょう
対属性を適宜奔らせつつ互いのバリアを干渉させれば、バリアブレイクも成るでしょうか
本体へ向けては反物質ミサイルを全弾乱れ撃ち
星水晶で増幅・拡散したレイストーム砲撃を重ねて急速離脱、ですかね?
●終わりの幕引き
身体を内部から焼かれてもまだヴァルギリオスはこの世界に自らを繋ぎとめていた。最強の帝竜は未だ健在。しかしダメージは無視できるものではない。回復には時間が必要。だから使いたくなかった技を使わざるを得ない。
「余にこれを使わせるとはな……」
傷ついたヴァルギリオスを囲う様に張り巡らされる3種のバリア。八つの属性を巧みに組み合わせたそれは破れる者のいない最強の盾となる。ヴァルギリオスはこれを使いたくはなかった。確かにこれを使えばありとあらゆる攻撃を防ぐことができる。だがそれは同時に防がなければならない攻撃が存在するということ。己が肉体に絶対の自信を持っているヴァルギリオスにとってこれほどの屈辱はない。
それ故に矜持を捨てた帝竜は最強の敵で在り続ける。
「我が名はアウレリア・フルブライト、この家名とその使命、何よりこの世界に生を受けた人間として! 貴方を打ち倒してみせましょう!」
「最強の帝竜だとしても立ちはだかるのなら倒すだけですわ」
「その無敵の盾、打ち破らせてもらいましょう」
「オレは特に思うことはないんだが……さっさと死んどけや」
ヴァルギリオスに回復をさせるのがどれほどの悪手なのか猟兵たちも理解している。だから攻撃の手は緩められない。張り巡らされたバリアがどれだけ強固であろうとそれを破壊し、こちらの牙を再びその喉元に突きつけ食い破らなければこの世界に平和は訪れない。
黒髪・名捨(記憶を探して三千大千世界・f27254)とアウレリア・フルブライト(輝くは黄金の闘志・f25694)はただ愚直にバリアの前へ。毒と凍結で身体が動けなくなるのは困る。故に選ぶのはこちらの攻撃を反射し、燃やすバリア。恐らくこのバリアが最もこちらへのダメージが大きいだろう。だがそれでも2人はそのバリアの前に立つ。
同時にオーキッド・シュライン(絢爛なる豪火・f15793)とフランチェスカ・ヴァレンタイン(九天華めき舞い穿つもの・f04189)はアウレリアと名捨をサポートするために遠距離からヴァルギリオスを狙い、撃ち続ける。毒と凍結のバリアを避け、燃えるバリアの前に立つ2人だがそこへ他の2種のバリアを展開されては困る。だからそうさせないためにも遠距離からの攻撃を防がせるために攻撃の手は休ませられない。
しかしスペクトラル・ウォールと名付けられたヴァルギリオスを護るバリアはそう簡単に破れない。燃え盛る自らの身体も、反射で跳ね返るダメージも無視して振るわれ続ける名捨とアウレリアの拳。絶え間なくバリアを叩き続けるが未だ皹一つ入らない。それでも、それでも2人は延々と殴り続ける。いつかはその拳で砕けると信じながら。
「……仕方ありませんわね」
この状況でオーキッドはポケットから小さな小瓶を取り出した。それは別の戦場で手に入れた『古竜の骨』の粉末。かつてこの大陸に存在した古竜は帝竜たちによって滅ぼされ、ユーベルコ―ドを封じる力を持った骨だけが残されていた。オーキッドはその小瓶を名捨とアウレリアが殴り続けるバリアへと投擲する。どれだけ強力だろうとスペクトラル・ウォールもユーベルコ―ドに変わりはない。
バリアに当たり、跳ね返る小瓶をアウレリアの拳が粉砕する。中から飛び散る古竜の骨がバリアへと降り注ぎ、その絶対的な防御力を弱めていく。
「絶対不壊などこの世に有り得なくてよ!」
それを手の感触で感じ取ったアウレリアは【重ね一徹】を使い、さらに同じ場所へ攻撃を重ねていく。寸分の狂い無く同じ位置に叩き込まれる拳でバリアは軋み、一本の筋が入っていた。しかし与えたダメージが大きいということはそれだけ反射されるダメージも大きいということ。罅の手ごたえを感じた打撃の直後にアウレリアの身体は大きく弾き飛ばされていた。
「その通り。……では少々、故事に倣うと致しましょう」
そこへフランチェスカの操る飛翔ビットが楔状に変形し、円錐陣で飛び込んでくる。ねじ込まれた飛翔ビットで罅はさらにバリアを侵食していくが破壊には至らずビットもバリアに弾かれ―――る寸前、【九天揺蕩う 根源たるもの】により自らと斧槍を錐状の積層のバリアで包み込んだフランチェスカ本人が吶喊する。円錐陣の中央に突き刺さる突撃。そこからさらにフルバーニアで加速と回転を加え、飛翔ビットを押し込んでいく。
押し込まれたビットの先端が砕けると同時にバリアの一部に穴が開く。大人一人通れぬほどの小さな穴ではあるが確かに無敵の盾に穴は穿たれた。
「こいつはちょうどいい」
身体中の激痛を合法阿片で紛らわせながら名捨は短槍『アーラーワル』を振りかぶる。投げられた槍は穴を潜り抜け、ヴァルギリオスの元へと飛翔する。
「バリアのおかげで周囲を気にしなくて済みます、ね!」
フランチェスカもエーテル水晶を穴の内側に展開し、続けざまに反物質ミサイルをありったけ乱れ撃つ。ヴァルギリオスを中心に展開されるバリアのおかげでその内側の攻撃の余波は外に響くことなく漏れ出すこともない。
「チャージ完了ですわ! 業火絢爛に咲き誇れ! デンドロビウムギガブラスター!!」
戦闘開始からここまで溜め続けたオーキッドの左腕に宿る地獄の炎。それが今、全力全壊の砲撃となってヴァルギリオスへと放たれる。小さな穴を潜り抜ける地獄の炎に重ねられるフランチェスカの砲撃。そして遅れてヴァルギリオスの身体へと当たる短槍。硬い鱗に阻まれ、刺さることのない槍だがそれで十分だった。
「あばよ」
名捨がパチンと指を鳴らすと同時にバリアの中で炸裂する爆炎。それは槍の命中をトリガーに大規模な爆発を引き起こす【幻爆】の光だった。
バリアの中でエーテル水晶により増幅され、拡散される地獄の炎と砲撃が爆炎と共にヴァルギリオスを飲み込み焼き尽くす。
「貴方達の滅ぼしたものの怒りを味わいなさい」
中からの度重なる衝撃でバリアは崩壊し、炎は絶え間なく燃え続ける。
最後の帝竜、最強のドラゴンは炎の中に沈んでいく―――。
成功
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ソラスティベル・グラスラン
ナイくん(f05727)と
わたし一人では、きっとここまで辿り着けなかったでしょう
古の勇者たちの助けと…
…そして、ナイくん。貴方がいてくれたからわたしは『勇者』でいられたんです
全力で守りを固め、【盾受け・オーラ防御】
各種属性の【耐性】を全開
ナイくんの前に立ち、全属性のブレスを【見切り】受け流す!
古の勇者たちよ……わたしたちを勝たせて!【気合い・かばう】
彼の変身した聖剣を手に、一気に飛翔!
今まで縁を紡いだ彼らの声が聞こえます
古の勇者たちよ!【勇気】の御旗に集うのです!
今一度、世界を救うために!
剣に【属性攻撃】を纏わせバリアの属性を中和
【勇気】を胸に更に一歩!抜けた先で全力を叩き込む!!
ナイ・デス
ソラ(f05892)と
かつての勇者達は、ヴァルギリオスと相討った
そんな彼らに、支えられもして、ここまできたのですね。ソラ
はい
私は、勇者のパートナーとして
これからも、支えます!
ソラの盾を、私も一緒に【念動力オーラ防御】支える
【かばう】
【覚悟激痛耐性継戦能力】私は、再生する、ですから。大丈夫
諦めないのが、勇者、ですよね?
反撃、しましょう
ソラ……あのバリアは、私が
聖剣に変身
私達が、破ります
光輝く。願う
あなた達が繋いでくれた今を、これからの未来まで、繋ぐ為に
光を集める。勇気の光を、束ねて
行ってください。ソラ!
剣となった私は【鎧無視】の刃
【生命力吸収】する光を放ちながら、敵を滅す!
●フィナーレ
「グルァァァアアア!!!」
度重なる猟兵の攻撃に晒されたヴァルギリオスの理性は既に消し飛び、其処に居るのはただ暴威の塊となり果てた一匹の竜だけだった。だがそれでも最強の名に偽りはない。例え理性が失われようと立ちはだかる者に竜は容赦をしない。
そんな竜の前に立つのは2人の猟兵。ソラスティベル・グラスラン(暁と空の勇者・f05892)とナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)だけが今この場で最後の帝竜と対峙していた。
「遂にここまで来ました……わたし一人では、きっとここまで辿り着けなかったでしょう。古の勇者たちの助けと……そして、ナイくん。貴方がいてくれたからわたしは『勇者』でいられたんです」
「かつての勇者達は、ヴァルギリオスと相討った。そんな彼らに、支えられもして、ここまできたのですね。ソラ」
ヴァルギリオスの八つの頭が全て2人へと向けられる。そこから放たれる攻撃はもう知っている。
黒翼の盾を構えるソラスティベルと彼女を支えるナイ。独りではここまで辿り着くことはできなかった。独りではここまで戦い続けることはできなかった。仲間が、隣にいてくれる人がいたからこそ今こうしてここに立っている。
八つの属性が束ねられたブレス。蓄積したダメージのせいで本来の威力に及ばないとはいえそれでもたった2人の人間を消し飛ばすには十分すぎる威力。それが盾を激突し、2人の身体は威力に押され、徐々に後退していく。
「古の勇者たちよ……わたしたちを勝たせて!」
誰かが2人の背中をそっと押してくれた、そんな錯覚と共に盾はブレスを受け流す。
これで障害は一つ消えた。
「諦めないのが、勇者、ですよね? 反撃、しましょう」
ヴァルギリオスを護るバリアは再び復活している。だが、それでも竜に刃を届かせなければならない。ナイは【人界を照らす光の英雄譚】を発動し、その身体を聖剣へと変える。
「行こう! ナイくん!」
光り輝く聖剣を手に、ソラスティベルはその翼で羽ばたき空へと飛び上がる。聖剣の光に包まれたその身体は髪は白く、瞳は赤く、変貌を遂げる。【光束ねし綯剣】と共にソラスティベルは大空を舞う。
そして聖剣に集う暖かな光。それは聖剣から放たれたものではなく、この群竜大陸全土から集う光。かつてこの場所で戦い散っていった者たちの祈り。かつて勇者と呼ばれた者たちが未来へと紡いだ想いの光。
「古の勇者たちよ! 勇気の御旗に集うのです! 今一度、世界を救うために!!!」
本来であれば一色である聖剣の光。そこへ集う新たな光たちが重なり合い、紡ぎあげられるのは七色の極光。
振り下ろされた光が竜を護る壁と衝突し、お互いを削り合う。八つの属性を宿す壁と七つの属性を操る光。数では一つ足りないかもしれない。だが2人の胸には勇気が宿る。光が中和したバリアへソラスティベルは全速力で突撃する。破片が肌を傷つけるが気にも留めず一直線にヴァルギリオスの元へ。
「「ハァァァアアア!!!」」
聖剣の一撃が竜へを両断し、遂にこの地を統べるモノはいなくなる。
断ち斬られたヴァルギリオスの身体は塵となり消えていく。これで長きに渡るこの大陸での戦いも遂に終焉を迎える。
わるいりゅうたちはゆうしゃさまにたいじされ
せかいはへいわになりました
めでたしめでたし
大成功
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